JP6777578B2 - 格納式荷受台昇降装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両の荷台に対する荷物等の積卸作業を支援する格納式荷受台昇降装置に関する。
荷受台昇降装置とは、車両の荷台床面高さと地面高さとの間で荷受台を昇降させ、車両の荷台に対する荷物等の積卸作業を支援するものである。荷受台昇降装置の中には、車枠の下側に引き込んで荷受台を格納する格納式のものがある。この種の荷受台昇降装置では、格納動作に当たってまず荷受台を上昇させて所定高さに到達したことがセンサで検知されたら、前進動作に切り換えて荷受台を車両の下側に引き込む(特許文献1等参照)。
特許第3318271号公報
しかし荷受台が所定高さにあることを検知するセンサは検知範囲が狭く、荷受台を格納位置まで引き込む途中で荷受台が上下に振動したりすると、入り状態から切り状態に意図せず切り換わってしまう可能性がある。特にセンサの応答性が高いほど、センサの切り状態から入り状態に切り換わると即座に前進動作に移行する。しかしセンサの入り切りをセンサ出力と閾値との比較で区別する場合、振動等によって前進動作時に荷受台が下側に僅かに動くだけでセンサが切り状態になってしまう。センサが切り状態になると、制御装置は荷受台が所定高さに到達していないものと誤認識して荷受台を再上昇させようとし、結果として不要な動作切り換えが発生して格納動作の円滑性が低下する恐れがある。
本発明の目的は、不要な再上昇動作の発生による荷受台の格納動作の円滑性の低下を抑制できる格納式荷受台昇降装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明は、荷受台、車両の下部に設けたガイドレール、前記ガイドレールに沿って移動するスライダ、前記スライダを移動させるスライドシリンダ、前記スライダに対して前記荷受台を昇降可能に連結するアーム、及び前記荷受台を昇降させるリフトシリンダを備えた格納式荷受台昇降装置において、前記荷受台の鉛直方向位置を検出するセンサと、前記リフトシリンダ及び前記スライドシリンダを制御する制御装置を備え、前記荷受台を格納する際、前記制御装置は、前記荷受台が設定の高さ範囲の下限に到達したことが前記センサの信号を基に検知された時点から設定時間だけ前記リフトシリンダを継続して駆動して前記荷受台を前記設定の高さ範囲の中間域まで上昇させた後、前記スライドシリンダを駆動して前記荷受台を引き込むことを特徴とする。
本発明によれば、不要な再上昇動作の発生による荷受台の格納動作の円滑性の低下を抑制できる。
本発明の第1実施形態に係る格納式荷受台昇降装置を搭載した車両の全体構造を表す側面図である。 本発明の第1実施形態に係る格納式荷受台昇降装置の詳細構造を表す斜視図である。 本発明の第1実施形態に係る格納式荷受台昇降装置の詳細構造を表す左側面図である。 本発明の第1実施形態に係る格納式荷受台昇降装置の図3中のIV−IV線による左端近傍部の矢視断面図である。 本発明の第1実施形態に係る格納式荷受台昇降装置の図4中のV−V線による矢視断面図である。 本発明の第1実施形態に係る格納式荷受台昇降装置のスライダの左側面図である。 図6中のVII−VII線による矢視断面図である。 本発明の第1実施形態に係る格納式荷受台昇降装置の荷受台昇降装置の荷受台を引き出した状態の断面図である。 本発明の第1実施形態に係る格納式荷受台昇降装置に備えられた落下防止部材の平面図である。 本発明の第1実施形態に係る格納式荷受台昇降装置に備えられた落下防止部材の背面図である。 本発明の第1実施形態に係る格納式荷受台昇降装置に備えられたパワーユニットの一構成例を表す回路図である。 本発明の第1実施形態に係る格納式荷受台昇降装置に備えられた制御装置の一構成例を周辺機器と併せて表す機能ブロック図である。 本発明の第1実施形態に係る荷受台昇降装置の展開動作中の姿勢と入出力信号の関係を表形式にまとめた模式図である。 本発明の第1実施形態に係る荷受台昇降装置の格納動作中の姿勢と入出力信号の関係を表形式にまとめた模式図である。 本発明の第1実施形態に係る荷受台昇降装置の制御手順を表したフローチャートである。 本発明の第2実施形態に係る荷受台昇降装置の制御手順を表したフローチャートである。
以下に図面を用いて本発明の実施形態を説明する。
(第1実施形態)
1.格納式荷受台昇降装置
図1は本発明の第1実施形態に係る格納式荷受台昇降装置を搭載した車両の全体構造を表す側面図である。本願明細書においては、図1の左右を車両の前後とする。
図1に示した車両は、車枠1と、車枠1の前方に設けた運転室2と、車枠1上に搭載した荷台3と、車枠1の下側後部に設けた格納式荷受台昇降装置(以下、荷受台昇降装置)4とを備えている。この荷受台昇降装置4は、例えば走行運転時には荷受台5を折り畳んで車枠1の下側の格納位置(後述)に格納する。一方で荷役作業(荷台3に対する荷物の積卸作業)時には、荷受台5を車枠1の外側(本実施形態では後方)に引き出して展開し、荷台3の床面高さと地面高さとの間で昇降させて荷役作業を支援する。
図2は荷受台昇降装置の詳細構造を表す斜視図、図3は左側面図、図4は図3中のIV−IV線による左端近傍部の矢視断面図、図5は図4中のV−V線による矢視断面図である。図6はスライダ(後述)の左側面図、図7は図6中のVII−VII線による矢視断面図、図8は図5に示した荷受台昇降装置の荷受台を引き出した状態の図である。図3においてはパワーユニット26及び操作装置27を取り外した状態を表している。
図2−図8に示したように、荷受台昇降装置4は、荷物を積載する上記の荷受台(プラットフォーム)5と、荷受台5等を前後方向に移動させるスライド駆動部6と、荷受台5を昇降させる昇降駆動部7とを備えている。なお、後述するが展開及び格納の際に荷受台5は昇降駆動部7と共に前後にスライド移動する。本願明細書では、この荷受台5及び昇降駆動部7のスライド範囲の前端を「前端位置」、後端を「後端位置」、前端位置及び後端位置の間つまり水平方向の設定位置を「中間位置」と定義する。前端位置は格納時の位置、後端位置は荷役作業時の位置である。また、荷受台5の鉛直方向位置として、ガイドレール8(後述)に接触する高さを「格納高さ」、地面に接触する高さを「接地高さ」、格納高さと接地高さの間の設定高さつまり鉛直方向の設定位置を「中間高さ」と定義する。更に、前端位置で荷受台5が格納高さにある場合、荷受台5が「格納位置」にあると記載し、後端位置で荷受台5が接地高さにある場合、荷受台5が「接地位置」にあると記載する。
1−1.スライド駆動部
スライド駆動部6は、左右一対のガイドレール8、左右のスライダ9、連結部材10、左右のブラケット部11、支持ローラ12、支持フレーム13(図3参照)、及びスライドシリンダ14を備えている。
ガイドレール8は前後方向に延在し左右に平行に並べて2本設けられており、取り付け部8aを介して車枠1の下側後部に取り付けてある。左右のガイドレール8は左右に延びるステー8bによって前端部で連結されている。また、ガイドレール8は図7等に示したように、上下に対面する水平な天板部8l及び底板部8mを鉛直な中板部8nで連結したI型の断面形状をしている。
左右のスライダ9はそれぞれ、2枚のブラケット9a、上走行ローラ9b、下走行ローラ9c及びスクレーパ9d,9eを備えている。なお、図5及び図8では、スライダ9の内部構造を図示するために手前側のブラケット9aを図示省略してある。
2枚のブラケット9aはスライダ9の本体をなす部材であり、ガイドレール8、上走行ローラ9b及び下走行ローラ9cを挟んで左右に対向している。ガイドレール8とこれを挟む2枚のブラケット9aとの間には、僅かな間隙が介在している。
上走行ローラ9bはガイドレール8の上面に外周面を接触させ、スライダ9の移動に伴ってガイドレール8の上面を転動するように設けられている。下走行ローラ9cはガイドレール8の下面に外周面を接触させ、スライダ9の移動に伴ってガイドレール8の下面を転動するように設けられている。つまり、ガイドレール8を上下から挟んだ上走行ローラ9b及び下走行ローラ9cによってスライダ9がガイドレール8に沿って走行する構成である。荷受台5等が前端位置にある場合を除き、スライダ9及びこれに支持された部材の重量は、上走行ローラ9b及び下走行ローラ9cを介してガイドレール8で支持されている。このとき、スライダ9は荷受台昇降装置4の重心よりも前方に位置するため、上走行ローラ9bを下走行ローラ9cよりも後方に配置してモーメントを支持している。ガイドレール8は上走行ローラ9b及び下走行ローラ9cからの面圧を受けるのに十分な強度を有するように本実施形態では鉄製としてある。
上走行ローラ9b及び下走行ローラ9cの軸(ピン)9fは、ガイドレール8を挟む2枚のブラケット9aに両端が支持された両持ち梁構造をしていて、軸9fによって2枚のブラケット9aが連結されている。また、軸9fの内部には外周部に一部が開口したグリス供給通路9g(図7参照)が設けられており、プラグ(不図示)を外して注入口9hからグリスガン等でグリスを注入することにより、上走行ローラ9bや下走行ローラ9cに給脂できるようになっている。
スクレーパ9d,9eは、ガイドレール8の表面に接触するように、ガイドレール8を挟む2枚のブラケット9aの間に設けられている。具体的には、スクレーパ9dはブラケット9aに固定したブラケット9iにボルトで固定されてガイドレール8の上面に接触している。スクレーパ9eはブラケット9aに固定したブラケット9jにボルトで固定されてガイドレール8の下面に接触している。スクレーパ9d,9eは、それぞれ上走行ローラ9b及び下走行ローラ9cに対して荷受台5を引き出す方向(この例では後側)に位置し、後進時に上走行ローラ9b及び下走行ローラ9cに先行する。スクレーパ9d,9eは例えばゴムや樹脂等で形成されている。
連結部材10は左右のスライダ9を連結する部材であり、両端部はブラケット9aを貫通してスライダ9から外側(機体幅方向の外側)に突出している。ブラケット部11は連結部材10の左端に設けられている。支持フレーム13は、連結部材10から後方に延び、左右のスライダ9の間の中央付近に位置している。支持ローラ12は格納及び展開の際に荷受台5が転接するものであり、回転軸を左右に延ばした姿勢で支持フレーム13の先端(後端)に回転自在に設けられている。スライドシリンダ14は、一端がブラケットを介してステー8bに、他端が支持フレーム13に対して固定されている。スライドシリンダ14の伸縮動作に伴って上走行ローラ9b及び下走行ローラ9cがガイドレール8を転がって左右のスライダ9が走行し、昇降駆動部7が荷受台5と一体となって前後に移動する。
また、ガイドレール8の上面及び下面にそれぞれ段差8c,8d(図6等参照)が設けられている。本実施形態では、ガイドレール8の上面における段差8cよりも前側の部分が段差8cよりも後側の部分より相対的に低くなっている。同様に、ガイドレール8の下面における段差8dよりも前側の部分が段差8dよりも後側の部分より相対的に高くなっている。これら段差8c,8dは、荷受台5が前端位置から引き出される際に上走行ローラ9b及び下走行ローラ9cが乗り越えなければならない位置に設けてある。具体的には、段差8c,8dはスライダ9が前端位置にあるときにそれぞれ上走行ローラ9b、下走行ローラ9cの後側に来る位置に設けてある。ここで言う「上走行ローラ9b、下走行ローラ9cの後側」とは、上走行ローラ9b及び下走行ローラ9cのガイドレール8に最も近い(走行時にガイドレールに接触する)部分の後側、つまり上走行ローラ9bの下縁部、下走行ローラ9cの上縁部のことである。走行ローラの後縁よりも後側の意味に限定されない。
左右のガイドレール8の下部には、それぞれ押し付けローラ8e(図5等参照)が設けられている。押し付けローラ8eは、軸を左右に延ばした姿勢でブラケット8fを介してガイドローラ8の下面に回転自在に支持されている。押し付けローラ8eは、格納動作時に上昇してくる荷受台5に接触するようにガイドレール8の後部に配置してある。また、スライダ9のブラケット9aには、ガイドレール8を挟んだ上下の位置に押え板9l,9m(図5等参照)が設けられている。ガイドレール8の上面及びステー8bには、荷受台5が格納位置にあるときに押え板9l,9mに対応する位置にパッド8g,8hがそれぞれ設けられている。パッド8g,8hは、格納位置でスライダ9及びこれに取り付けられた要素の重量を受けるものである。荷受台5が格納位置に引き込まれ(スライダ9が前端位置に引き込まれ)、上走行ローラ9b及び下走行ローラ9cが段差8c,8dを越えると、押え板9l,9mがパッド8g,8hに接触する。このように前端位置では、押え板9l,9mでパッド8g,8hを上下から挟んで押え込むことでスライダ9が遊びなく上下から拘束されるようになっている。このとき、前述したように段差8c,8dよりも前側の部分では後側の部分よりもガイドレール8の上面と下面との間の距離が短くなっている。そのため、スライダ9が前端位置にあってパッド8g,8hで支持されているとき、ガイドレール8の上面及び下面から上走行ローラ9b及び下走行ローラ9cが離れるようになっている。なお、スクレーパ9dのブラケット9i及び押え板9lには、上走行ローラ9bの上側を覆うローラカバー9k(図2等)がボルト等で固定されている(図4及び図6はローラカバー9kを取り外した状態を図示している)。
ガイドレール8には、後端センサ15と中間センサ16(図12参照)が設けられている。例えば後端センサ15はガイドレール8の後部に天板部8l及び底板部8mの間に位置するように設けられている。スライダ9には、ブラケット9aの内壁面にストライカ9n(図8等参照)が設けられている。スライダ9が後進しガイドレール8の後端部近傍に設けたストッパ8iにストライカ9nが当たると、ストライカ9nが後端センサ15で検出されてスライダ9が後端位置にあることが検知される。中間センサ16は、スライダ9が上記中間位置にあることを検知するセンサである。例えばスライダ9にストライカ(不図示)を設け、スライダ9が中間位置にあるときにそのストライカに近接するようにガイドレール8に中間センサ16を設けることで、中間位置にあるスライダ9を検知できる。後端センサ15及び中間センサ16には、例えば近接センサやリミットスイッチを用いることができる。
1−2.昇降駆動部
昇降駆動部7は、第1アーム(チルトアーム)17、第2アーム(リフトアーム)18、第3アーム(コンプレッションアーム)19及びリフトシリンダ20をそれぞれ左右一組ずつ備えている。第1アーム17は、連結部材10に設けたブラケット10a(図4参照)に上端部が回動可能に連結されている。第2アーム18は、基端部(前端部)が第1アーム17に、先端部(後端部)が荷受台5にそれぞれ回動可能に連結してある。第3アーム19は、上記ブラケット10aに基端部(前端部)が、荷受台5に先端部(後端部)がそれぞれ回動可能に連結されている。リフトシリンダ20は、ロッド側が第1アーム17の下端部に、ボトム側が第2アーム18にそれぞれ回動可能に連結されている。第2アーム18及び第3アーム19はスライダ9に対して荷受台5を昇降可能に連結する平行リンクを形成し、この平行リンクがリフトシリンダ20の伸縮駆動に伴って上下に回動駆動することで荷受台5が水平姿勢を保って昇降する。
1−3.荷受台
荷受台5は、上記昇降駆動部7に支持された荷受台基部21と、荷受台基部21にヒンジ22を介し回動可能に連結された荷受台本体部23とを備えている。ヒンジ22は、両端が荷受台基部21及び荷受台本体部23にそれぞれピン(不図示)を介し回動可能に連結されており、荷受台基部21に対する荷受台本体部23の回動機構が、ヒンジ22を介する二重関節構造となっている。荷受台本体部23は、格納時には各図に示したように荷受台基部21の上部に折り重ねられる。第2アーム18と荷受台基部21との連結部(又はヒンジ22)には、荷受台5が中間高さにあるか否かの判断の基礎となる値として格納動作中の荷受台5の姿勢(折り畳み状態)を検知するゲートセンサ56(図12参照)が設けられている。このゲートセンサ56には、第2アーム18(又は荷受台基部21)に対する荷受台基部21(又はヒンジ22)の角度を検出する角度センサを用いることができる。ゲートセンサ56は所定角度を検出するものではなく僅かではあるが検出角度に範囲が与えられている。荷受台5が中間高さを含む設定の高さ範囲にある場合に入り状態となり、荷受台5が設定の高さ範囲にあることを検知する。若しくはゲートセンサ56そのものは単純に角度検出信号を出力するものとして、後述する制御装置45の方でゲートセンサ56の信号を基に荷受台5が設定の高さ範囲にあることを検知する構成としても良い。
1−4.落下防止部材
ガイドレール8及び荷受台5には、格納位置にある荷受台5の下方への移動を規制し荷受台5の不測の落下を抑制する落下防止部材75(図5等参照)が備えられている。落下防止部材75は、ガイドレール8の後端部の下面に取り付けた第1部材76(図8参照)、及び荷受台本体部23の裏面(格納時に上を向く面)に取り付けた第2部材77(図8参照)を備えている。落下防止部材75の平面図を図9に、背面図を図10に示す。
図9及び図10に示すように、第1部材76は本実施形態では左右に延びる鉛直断面がI型に形成された部材であり、取り付け部76a、支持部76b及び被拘束部76cを備えている。取り付け部76aは、ガイドレール8の下面にボルト等で固定する水平な板状の部位である。被拘束部76cは支持部76bを介して取り付け部76aに連結された水平な板状の部材であり、取り付け部76aを挟んでガイドレール8の下面に間隙を介して上下に対面している。支持部76bも板状に形成されていて、前後に延びる鉛直面に沿っている。被拘束部76cは支持部76bの左右の少なくとも一方に延びていて、本実施形態では支持部76b及び被拘束部76cをT字型に連結している。第1部材76をガイドレール8に溶接等で取り付ける場合、取り付け部76aは不要である。
第2部材77は荷受台5が格納位置にあるときに第1部材76と位置が対応するように荷受台本体部23の裏面に取り付けられており、取り付け部77a、支持部77b及び拘束部77cを備えている。取り付け部77aは拘束部77cよりも左右及び前方に広く面積を確保した水平な板状の部材であり、左右両側のそれぞれ前後位置で貫通孔(この例では長穴)77dに通したボルト等で荷受台本体部23に固定されている。第2部材77を荷受台5に溶接等で取り付ける場合、取り付け部77aは不要である。本実施形態では、荷受台5が格納位置に移動する際、取り付け部77aにおける拘束部77cの前側に広がる部分に前述した押し付けローラ8eが乗り上げるようになっている(図5参照)。
取り付け部77aの後部は鉛直に折り曲げられて端壁77eを形成している。拘束部77cは左右の支持部77bを介して取り付け部77aに連結された水平な板状の部材であり、支持部77b及び端壁77eと共に前側が開口した箱型を形成している。拘束部77cは取り付け部77aを挟んで荷受台本体部23の裏面に間隙を介して上下に対面すると共にスリット77fを有している。スリット77fはガイドレール8と同じく前後方向に延び、入り口部分(開口側つまり前端部)にテーパ77gが設けられていて、スリット77fの入り口部分が広がっている。
荷受台5が格納位置にあるとき、第1部材76の支持部76bがスリット77fに収まると同時に、第2部材77の拘束部77cと荷受台本体部23の裏面との対向面間に第1部材76の被拘束部76cが収まる。以降、この状態を落下防止部材75の「拘束状態」、第2部材77から第1部材76が外れた状態を落下防止部材75の「解放状態」という。
1−5.パワーユニット
図2等に示すように、スライド駆動部6の左側のブラケット部11には、パワーユニット26及び操作装置27が取り付けられている。パワーユニット26はスライドシリンダ14及びリフトシリンダ20を駆動するための動力装置である。荷受台昇降装置4は操作装置27によって操作することができる。
図11はパワーユニット26の一構成例を表す回路図である。同図に示したパワーユニット26は、電動モータ28、油圧ポンプ29、オイルタンク30、圧油供給通路31、上昇動作用制御弁32、圧油戻し通路33、下降動作用制御弁34、流量制御弁35、メインリリーフ弁36及びコンダクタリレー37を備えている。油圧ポンプ29は、電動モータ28によって駆動され、オイルタンク30から吸い込んだ作動油を吐出管路29aに吐出する。油圧ポンプ29から吐出された作動油は圧油供給通路31を介してリフトシリンダ20に供給される。圧油供給通路31には上昇動作用制御弁32が設けられており、ソレノイド32aに入力される信号によって上昇動作用制御弁32が開閉して圧油供給通路31が連通又は遮断される。圧油戻し通路33は圧油供給通路31における上昇動作用制御弁32の下流側から分岐し、オイルタンク30に接続している。圧油戻し通路33には下降動作用制御弁34が設けられており、ソレノイド34aに入力される信号によって下降動作用制御弁34が開閉して圧油戻し通路33が連通又は遮断される。圧油戻し通路33における下降動作用制御弁34の下流側には、流量制御弁35が設けられている。また、吐出管路29aにはメインリリーフ弁36が設けられており、メインリリーフ弁36によって吐出管路29aの圧力の最大値が規定されている。電動モータ28とバッテリ(不図示)との間には、コンダクタリレー37が備えられている。
また、パワーユニット26は、圧油供給通路38、絞り弁39、逆止弁40、圧油供給通路41、引出動作用制御弁42、圧油戻し通路43及び引込動作用制御弁44を備えている。圧油供給通路38は、油圧ポンプ29の吐出管路29aから分岐してスライドシリンダ14のロッド側に接続している。圧油供給通路38には絞り弁39及び逆止弁40が設けられている。圧油供給通路41は、圧油供給通路38から分岐してスライドシリンダ14のボトム側に接続している。圧油供給通路41には引出動作用制御弁42が設けられており、ソレノイド42aに入力される信号によって引出動作用制御弁42が開閉して圧油供給通路41が連通又は遮断される。圧油戻し通路43は引出動作用制御弁42の下流側で圧油供給通路41から分岐してオイルタンク30に接続している。圧油戻し通路43には引込動作用制御弁44が設けられており、ソレノイド44aに入力される信号によって引込動作用制御弁44が開閉して圧油戻し通路43が連通又は遮断される。
本実施形態においては、メインリリーフ弁36よりも下流側で引出動作用制御弁42及び引込動作用制御弁44よりも上流側の位置において、バイパス通路71が吐出管路29aから分岐して圧油戻し通路43に接続している。このバイパス通路71には、サブリリーフ弁73と切換弁72とが設けられている。切換弁72は、そのソレノイド72aに対する指令信号によって切り換えポジションが連通位置(図中上側の位置)又は遮断位置(図中下側の位置)に切り換わる。切換弁72の切り換えポジションによってサブリリーフ弁73への圧油の流れが連通又は遮断される。切換弁72はサブリリーフ弁73の上流側に設けられているが、下流側に設けても良い。サブリリーフ弁73のリリーフ圧(例えば6MPa程度)は、メインリリーフ弁36のリリーフ圧(例えば20MPa程度)よりも低く設定してある。切換弁72が連通位置に切り換わって吐出管路29aに接続した際には、吐出管路29aの圧油の最大値がメインリリーフ弁36のリリーフ圧よりも低い値に規定される。
また、油圧ポンプ29の吐出管路29aには、押し付けローラ8eを介してガイドレール8に荷受台5が押し付けられたことを検知する押圧センサとして圧力センサ74が設けられている。ガイドレール8に荷受台5が押し付けられると吐出管路29aの圧力が上昇することから、圧力センサ74の検出値が閾値(設定値)を超えたらガイドレール8に荷受台5が接触したと判定できる。
1−6.制御装置
図12は荷受台昇降装置4に備えられた制御装置の一構成例を周辺機器と併せて表す機能ブロック図である。図12に示した制御装置45は、車両側(又はパワーユニット26内)に設けられている。この制御装置45は、荷受台昇降装置4の電源(バッテリ)57に電源スイッチ58を介して接続しており、電源スイッチ58によって電源の入り切りが切り換えられる。電源スイッチ58は、例えば車両の運転室2内やパワーユニット26等に設置することができる。制御装置45に入力される操作信号には、操作装置27が出力する有線信号の他、リモコン等の無線式の操作装置46が出力する無線信号が含まれる。
操作装置27は、例えば、押しボタン式の上げ操作スイッチ47A及び下げ操作スイッチ47Bを備えたペンダント操作方式のものである。この操作装置27は、上げ操作スイッチ47A又は下げ操作スイッチ47Bの操作に応じた操作信号を制御装置45にケーブル等を介して出力する。
操作装置46は、上げ操作スイッチ48A、下げ操作スイッチ48B及び電源スイッチ48C、並びに送信部49を備えている。上げ操作スイッチ48A、下げ操作スイッチ48B及び電源スイッチ48Cは押しボタン式のスイッチである。送信部49は、上げ操作スイッチ48A又は下げ操作スイッチ48BのON・OFF状態等のシリアルデータを生成し、このシリアルデータを無線信号として送信する。操作装置46はオペレータが携帯することもできるが、運転室2や荷台3の中等に保管される場合もある。
制御装置45は、入力部50,受信部51、記憶部(メモリ)52、演算部(CPU)53、出力部54及びタイマ55を備えている。入力部50は、後端センサ15、中間センサ16、ゲートセンサ56及び圧力センサ74からの検出信号、操作装置27からの操作信号を入力する機能部である。受信部51は、操作装置46からの無線操作信号を受信する機能部である。記憶部52は、制御プログラム(例えばシーケンス制御やタイマ制御等に基づいたプログラム)や制御閾値を記憶する機能部である。演算部53は、記憶部52に記憶された制御プログラムに従って演算処理を実行しシリンダ14,20の動作を指示する指令信号等を生成する機能部である。出力部54は、演算部53で生成した指令信号を各制御弁32,34,42,44,72のソレノイド32a,34a,42a,44a,72aやコンダクタリレー37に適宜出力する機能部である。タイマ55は計時手段であり、本実施形態では格納動作時にゲートセンサ56が入り状態になってからの経過時間の計測等に用いられる。
2.動作
2−1.概要
図13、図14は荷受台昇降装置4のそれぞれ展開動作中、格納動作中の姿勢と入出力信号の関係を表形式にまとめた模式図である。これらの図に示したように、荷受台昇降装置4の展開動作は、第1の引出、第1の下降、第2の引出及び第2の下降の手順が順次実行されるシーケンス制御による。第1の引出は格納位置から中間位置まで荷受台5を引き出して落下防止部材75を拘束状態から解放状態にする動作であり、いずれのセンサからも検出信号が入力されていないことを条件に下げ操作スイッチ47B又は48Bの操作により実行される。第1の下降は中間位置まで引き出した荷受台5を中間高さまで下降させる動作であり、中間センサ16から検出信号が入力されていることを条件に下げ操作スイッチ47B又は48Bの操作により実行される。第2の引出は中間高さで荷受台5を後端位置まで引き出す動作であり、ゲートセンサ56から検出信号が入力されていることを条件に下げ操作スイッチ47B又は48Bの操作により実行される。第2の下降は後端位置で荷受台5を中間高さから接地高さまで下降させる動作であり、後端センサ15から検出信号が入力されていることを条件に下げ操作スイッチ47B又は48Bの操作により実行される。制御装置45はこれら一連の手順を経て、格納位置から接地位置までステップ状に荷受台5が移動するようにリフトシリンダ20及びスライドシリンダ14の動作を指示する。
同じように格納動作も、第1の上昇、第1の引込、第2の上昇及び第2の引込の手順が順次実行されるシーケンス制御による。第1の上昇はスライダ9を後端位置に止めて荷受台5を接地高さから中間高さまで上昇させる動作であり、後端センサ15から検出信号が入力されていることを条件に上げ操作スイッチ47A又は48Aの操作により実行される。第1の引込は荷受台5を中間高さでスライダ9を中間位置まで前進させて荷受台5を車枠1の下側に引き込む動作であり、ゲートセンサ56から検出信号が入力されていることを条件に上げ操作スイッチ47A又は48Aの操作により実行される。第2の上昇はスライダ9を中間位置で止めて荷受台5を格納高さまで上昇させてガイドレール8に押し付ける動作であり、中間センサ16から検出信号が入力されていることを条件に上げ操作スイッチ47A又は48Aの操作により実行される。第2の引込は荷受台5を格納高さでスライダ9を前端位置まで前進させて荷受台5を格納位置に引き込み、落下防止部材75を拘束状態に移行させる動作である。第2の引込は圧力センサ74から検出信号が入力されていることを条件に上げ操作スイッチ47A又は48Aの操作により開始され、またいずれのセンサからも検出信号が入力されなくなった後も上げ操作スイッチ47A又は48Aの操作により実行される。制御装置45はこれら一連の手順を経て、接地位置から格納位置までステップ状に荷受台5が移動するようにリフトシリンダ20及びスライドシリンダ14の動作を指示する。次に制御手順について具体的に説明する。
2−2.制御手順
図15は制御装置45による荷受台昇降装置の制御手順を表したフローチャートである。制御装置45は電源が入っている間、サイクルタイムΔT毎に図15の手順を繰り返し実行する。つまり荷受台昇降装置4は操作装置27又は46を操作している間のみ動作する。
(1)操作判定
制御装置45は図15の手順を開始すると、操作装置27又は46で上げ操作(上げ操作スイッチ47A又は48Aの操作)がされたか下げ操作(下げ操作スイッチ47B又は48Bの操作)がされたかを判定する。図15の例では、制御装置45はまず下げ操作がされたかを判定し(ステップS100)、されていればステップS101に手順を移して展開動作のいずれかの手順をサイクルタイムΔTだけ実行して終了する。下げ操作がされていなければ上げ操作がされたかを判定し(ステップS200)、されていればステップS201に手順を移して格納動作のいずれかの手順をサイクルタイムΔTだけ実行して終了する。上げ操作も下げ操作もされていなければ、制御装置45はステップS300に手順を移して荷受台昇降装置4を駆動せず停止させる(リフトシリンダ20もスライドシリンダ14も伸縮させない)。
(2)展開動作
・条件判定
下げ操作がされてステップS101に手順を移すと、図15の例ではまず、制御装置45は後端センサ15から検出信号が入力されているかを判定する。後端センサ15から検出信号が入力されていなければ、制御装置45はステップS102に手順を移し、ゲートセンサ56から検出信号が入力されているかを判定する。ゲートセンサ56からも検出信号が入力されていなければ、制御装置45はステップS103に手順を移し、中間センサ16から検出信号が入力されているかを判定する。
・第1の引出
ステップS101−S103の判定の結果、いずれの検出信号も入力されていなければ、制御装置45はステップS104に手順を移し、サイクルタイムΔTだけ第1の引出を実行して図15の手順を終了する。
第1の引出(ステップS104)の処理の詳細について説明する。ステップS104では、制御装置45はコンダクタリレー37(図11)のコイル37aに通電する。コイル37aが励磁されると接点37bが閉じ、バッテリからの給電により電動モータ28及び油圧ポンプ29が駆動される。同時に制御装置45はソレノイド42aを励磁すると共にソレノイド44aを消磁し、引出動作用制御弁42を開くと共に引込動作用制御弁44を閉じる。これにより油圧ポンプ29からの圧油が圧油供給通路41を介しスライドシリンダ14のボトム側に供給され、ロッド側との受圧面積差によってスライドシリンダ14が伸長する。ステップS104の手順が繰り返されることで、格納高さで前端位置からスライダ9が後進する。
・第1の下降
第1の引出の手順(ステップS104)が繰り返されるうちに中間センサ16から検出信号が入力されると、制御装置45はステップS104からステップS105に処理を切り換え、サイクルタイムΔTだけ第1の下降動作を実行して図15の手順を終了する。
第1の下降(ステップS105)の処理の詳細について説明する。ステップS105では、制御装置45はコイル37aへの通電を停止する。コイル37aが消磁されると接点37bが開き、電動モータ28及び油圧ポンプ29が停止する。同時に制御装置45はソレノイド32aを消磁してソレノイド34aを励磁し、上昇動作用制御弁32を閉じて下降動作用制御弁34を開く。これによりリフトシリンダ20のボトム側が圧油戻し通路33を介しオイルタンク30に連通し、荷受台5等の重量でリフトシリンダ20が収縮し荷受台5が下降する。ステップS105の手順が繰り返されることで、中間位置で格納高さから荷受台5が下降する。
・第2の引出
第1の下降の手順(ステップS105)が繰り返されるうちにゲートセンサ56から検出信号が入力されると、制御装置45はステップS105からステップS106に処理を切り換え、サイクルタイムΔTだけ第2の引出を実行して図15の手順を終了する。第2の引出(ステップS106)の処理の詳細については第1の引出(ステップS104)と同様である。ステップS106の手順が繰り返されることで、中間高さで中間位置からスライダ9が後進する。
・第2の下降
第2の引出の手順(ステップS106)が繰り返されるうちに後端センサ15から検出信号が入力されると、制御装置45はステップS106からステップS107に処理を切り換え、サイクルタイムΔTだけ第2の下降動作を実行して図15の手順を終了する。第2の下降(ステップS107)の処理の詳細については第1の下降(ステップS105)と同様である。ステップS107の手順が繰り返されることで、後端位置で中間高さから荷受台5が下降する。第1の下降の繰り返しにより荷受台5が接地したら、操作者は荷受台本体部23を引いて荷受台5を水平に展開し、荷役作業ができる状態にする。
なお、荷役作業において荷受台5を下降させる動作も第2の下降と同じ処理内容であり、後端センサ15から検出信号が入力されていることを条件に下げ操作によって実行される。第2の下降との違いは荷受台5が畳まれているかどうかだけである。
(3)格納動作
・条件判定
上げ操作がされてステップS201に手順を移すと、図15の例ではまず、制御装置45は中間センサ16から検出信号が入力されているかを判定する。中間センサ16から検出信号が入力されていなければ、制御装置45はステップS202に手順を移してゲートセンサ56から検出信号が入力されているかを判定する。ゲートセンサ56からも検出信号が入力されていなければ、制御装置45はステップS203に手順を移して後端センサ15から検出信号が入力されているかを判定する。また先のステップS201で中間センサ16から検出信号が入力されていれば、制御装置45はステップS209に手順を移して圧力センサ74から検出信号が入力されていないかを判定する。
・第1の上昇
ステップS201−S203,S209の判定の結果、後端センサ15から検出信号が入力されていれば、制御装置45はステップS204に手順を移し、サイクルタイムΔTだけ第1の上昇を実行して図15の手順を終了する。またゲートセンサ56から検出信号が入力されていれば、制御装置45はステップS205に手順を移し、タイマ55の信号を基にゲートセンサ56がオンになってからの経過時間TにサイクルタイムΔTを加算する(T=T+ΔT)。続いて制御装置45はステップS206で時間Tが設定時間T0に到達したかを判定する。設定時間T0は予め設定されて記憶部52に記憶されている値であり、ゲートセンサ56の検出範囲(中間高さを含む荷受台5の設定の高さ範囲)の下限位置から中間位置まで荷受台5を上昇させるのに要する僅かな時間である。時間Tが設定時間T0に到達していなければ、制御装置45はステップS204に手順を移してサイクルタイムΔTだけ第1の上昇を実行して図15の手順を終える。つまりゲートセンサ56がオンになってから(荷受台5が設定の高さ範囲の下限に到達したことがゲートセンサ56の信号を基に検知された時点から)も、設定時間T0が経過するまでの僅かな間、引き続き第1の上昇が実行される。これにより荷受台5が設定の高さ範囲の中間域まで上昇する。
第1の上昇(ステップS204)の処理の詳細について説明する。ステップS204では、制御装置45はコンダクタリレー37(図11)に通電して電動モータ28及び油圧ポンプ29を駆動する。同時に制御装置45はソレノイド32aを励磁すると共にソレノイド34aを消磁し、上昇動作用制御弁32を開くと共に下降動作用制御弁34を閉じる。これにより油圧ポンプ29からの圧油が圧油供給通路31を介しリフトシリンダ20のボトム側に供給され、リフトシリンダ20が伸長する。ステップS204の手順が繰り返されることで、後端位置で接地位置から荷受台5が上昇する。
なお、荷受台5を格納する場合、接地位置で荷受台本体部23を支持ローラ12に凭せ掛ける事前作業をしておく必要がある。上げ操作によって格納動作がされるか荷役動作がされるかは事前作業の有無で決まる。事前作業をしなければ荷受台5が昇降してもゲートセンサ56が入り状態にならないためステップS202が満たされることがなく、荷受台5を後端位置で荷台高さまで上昇させて荷役作業をすることができる。
・第1の引込
第1の上昇の手順(ステップS204)が繰り返されるうちにゲートセンサ56から検出信号が入力され、更に経過時間Tが設定時間T0に到達すると、制御装置45はステップS204からステップS207に処理を切り換える。制御装置45はステップS207でサイクルタイムΔTだけ第1の引込動作を実行し、続くステップS208で経過時間Tをリセット(T=0)して図15の手順を終了する。
第1の引込(ステップS207)の処理の詳細について説明する。ステップS207では、制御装置45はコンダクタリレー37のコイル37aを励磁し、電動モータ28及び油圧ポンプ29を駆動する。同時に制御装置45はソレノイド44aを励磁してソレノイド42aを消磁し、引込動作用制御弁44を開いて引出動作用制御弁42を閉じる。これにより油圧ポンプ29からの圧油が圧油供給通路38を介しスライドシリンダ14のロッド側に供給され、スライドシリンダ14のボトム側から排出される圧油が圧油戻し通路43を介してオイルタンク30に戻ってスライドシリンダ14が収縮する。ステップS207の手順が繰り返されることで、中間高さで後端位置からスライダ9が前進する。
・第2の上昇
第1の引込の手順(ステップS207)が繰り返されるうちに中間センサ16から検出信号が入力されると、制御装置45はステップS207からステップS209に処理を切り換え、圧力センサ74から検出信号が入力されていないかを判定する。圧力センサ74がオフであれば、制御装置45はステップS210に手順を移し、サイクルタイムΔTだけ第2の上昇を実行して図15の手順を終了する。第2の上昇(ステップS210)の処理については、第1の上昇(ステップS204)と同様である。このステップS210の手順が繰り返されることで、中間位置で中間高さから荷受台5が上昇する。
・第2の引込
第2の上昇の手順(ステップS210)が繰り返されるうちに圧力センサ74から検出信号が入力されると、制御装置45はステップS210からステップS211に処理を切り換え、サイクルタイムΔTだけ第2の引込を実行して図15の手順を終了する。なお、圧力センサ74は、荷受台5とガイドレール8との接触圧力が所定圧力(例えば40MPa)以上になるとオンになる構成とすることができる。検出圧力に応じた検出信号を出力するセンサを圧力センサ74に用いる場合、圧力センサ74の検出信号を制御装置45で所定圧力と比較し、検出信号が所定圧力以上になった場合に圧力センサ74がオンになったと判定する構成とすることもできる。ステップ211を繰り返すうちに中間センサ16がオフになるが、その場合はステップS210−S203の処理を経由してステップS211の手順が引き続き実行される。第2の引込(ステップS211)の処理の詳細については第1の引込(ステップS207)と同様である。なお、圧力センサ74がオンの間、制御装置45は第2の引込の処理(ステップS211)と並行して、ソレノイド72aを励磁して切換弁72を開き油圧回路のリリーフ圧を下げる。ステップS211の手順が繰り返されることによって格納高さで中間位置から荷受台5が前進し、スライダ9が格納位置に到達し落下防止部材75が解放状態から拘束状態に移行する。
3.効果
(1)格納動作の円滑性
仮に第1の引込動作中にゲートセンサ56がオフになったとき後端センサ15がまだオフになっていなければ、第1の上昇の動作条件が満たされて一瞬にせよ荷受台5の上昇動作がなされ得る。この場合には格納動作の円滑性が低下する。それに対し本実施形態においてはゲートセンサ56がオンになってから僅かに設定時間T0だけ第1の上昇を継続させることにより、中間高さを含む設定の高さ範囲(ゲートセンサ56の検知範囲)の中間域まで荷受台5が上昇する。続く第1の引込中に荷受台5が振動等して上下に揺れてもゲートセンサ56がオフになり難くなる。これにより第1の引込動作中にゲートセンサ56がオフになることによる意図しない上昇動作(再度の第1の上昇)の発生を抑制することができ、荷受台5の格納動作の円滑性の低下を抑制することができる。
例えば展開動作時にスライダ9が後端位置に到達した際の衝突音を抑制するために後端センサ15の検知範囲を前方に広げ、後端位置から所定距離の範囲にスライダ9が進入したら後進速度を減じる構成とすることも考えられる。この場合には、格納動作時に第1の引込を開始してから後端センサ15がオフになるまでの時間が延びるため不測の再上昇動作の発生の可能性が増すが、本実施形態によれば不測の再上昇動作の発生を抑制できる。
(2)格納動作の確実性等
上記の通り、本実施形態では第1の上昇、第1の引込、第2の上昇及び第2の引込を経て格納動作が遂行される。荷受台5を格納位置に移行させる際に第2の上昇動作を経ることによって荷受台5がガイドレール8に押し当てられるので、最終的に落下防止部材75を拘束状態にする第2の引込の段階で荷受台5がガイドレール8に接触してがたつかない。これにより圧油の粘度によるスライドシリンダ14やリフトシリンダ20の動作速度の変動に影響されず、第2の引込動作時に荷受台5を精度良く格納高さにすることができる。荷受台5の高さのバラつきによる落下防止部材75の拘束状態への移行の失敗を防止することができる。加えて落下防止部材75のフランジ78,79の間の間隙を小さくでき、リフトシリンダ20に圧油のリークが生じても荷受台5の下降幅を極僅かな距離に抑えられる。
(第2実施形態)
図16は本発明の第2実施形態に係る格納式荷受台昇降装置に備えられた制御装置による制御手順を表したフローチャートである。第1実施形態と同様、制御装置45は電源が入っている間、サイクルタイムΔT毎に図16の手順を繰り返し実行する。また、図15に示した第1実施形態のフローチャートと相違する点は、格納動作の手順において、第1実施形態のステップS205,S206,S208の処理が省略されてステップS212−S214の処理が追加されている点のみである。他のステップについては図15のフローチャートと同じであり、図16において図15と同一のステップ番号を用いて説明を適宜省略する。
本実施形態においてはステップS202でゲートセンサ56がオンの場合、制御装置45はステップS212に手順を移してフラグFを1に設定し、ステップS207に手順を移して第1の引込を実行する。フラグFは通常時は0に設定されており、ゲートセンサ56がオンになった時点で0から1に切り換わる。またステップS202でゲートセンサ56がオフの場合、制御装置45はステップS203に手順を移す前にステップS213でフラグF=0であるかを判定する。中間高さに未到達の第1の上昇中はF=0であるため、制御装置45はステップS213からステップS203に手順を移す。更にステップS201で中間センサ16がオンの場合、制御装置45はステップS209に手順を移す前にステップS214でフラグの設定を0に戻す(F=0)。それ以外の手順は第1実施形態と同様である。
本実施形態においては、第1の上昇を経て一端ゲートセンサ56がオンになるとF=1が設定される。フラグFは中間センサ16がオンになるまでF=1のままであるため、仮に第1引込中にゲートセンサ56がオフになってもステップS213,S212を経由してステップS207に手順が移行し、第1の上昇は実行されず第1の引込が実行される。従って第1の引込を開始したら、制御装置45が荷受台5の不測の上昇を指令することはなく、ゲートセンサ56のオンオフと無関係にスライダ9が中間位置に到達するまで第1の引込が遂行される。従って第1実施形態と同様の効果を得ることができる。また本実施形態では第1の引込中にゲートセンサ56がオフになることが許容されるので、ゲートセンサ56の検出範囲は第1実施形態に比べて狭められる。
(変形例)
本実施形態においては、第1の上昇、第1の引込、第2の上昇、第2の引込という手順で荷受台5を格納する場合を例に挙げて説明したが、格納動作時における上昇動作や引込動作の実行数を変更しても良い。展開動作についても同様である。例えば中間センサ16を省略し格納高さでゲートセンサ56がオンになるように構成して、後端位置で接地高さから格納高さまで荷受台5を上昇させた後、後端位置から前端位置までスライダ9を前進させて格納動作を完了する態様としても良い。この場合も上昇動作から引込動作に切り換わる際、第1実施形態のようにゲートセンサ56がオンになってから設定時間T0だけ上昇動作を実行して引込動作に切り換えることで同様の効果が得られる。第2実施形態を適用する場合、例えば中間センサ16に代えて前端位置でスライダ9を検知する前端センサを設け、格納高さでゲートセンサ56がオンになるように構成する。これにより引込動作が開始されたら前端センサがオンになるまでゲートセンサ56のオンオフに関係なく上げ操作によって引込動作が実行されるようにでき、同様の効果が得られる。その他、格納動作における上昇動作と引込動作の少なくとも一方を3回以上に増やした動作シーケンスとしても、上昇動作から引込動作への切り換えの際に同様の制御を適用することができる。
また、第1及び第2実施形態ではゲートセンサ56に角度センサを適用し、格納動作時の荷受台本体部23の角度変化を基に荷受台5が中間高さに到達したことを検知付する構成としたが、近接センサで代替することもできる。また後端センサ15を設けたがスライダ9が後端位置にあることを目視で確認することとする場合には後端センサ15は省略できる。この構成にあっては、上記のように各1回の上昇及び引込の動作で格納動作が完遂される構成とすれば、ゲートセンサ56がオフの場合は上昇、オンの場合は引込というシンプルな制御を適用することができる。この場合、荷受台の前後位置によらず引込動作中にゲートセンサ56がオフになると上昇動作の条件に転じてしまう。このような場合にも本発明を適用することで効果を奏することができる。
また、上げ操作又は下げ操作がされている間のみ展開動作や格納動作が実行される構成を例示したが、必ずしもこの限りではない。例えば第2の引込については開始されたら完了まで(例えば設定の所定時間だけ)上げ操作や下げ操作の有無に関係なく強制的に遂行されるようにすることもできる。この場合は荷受台5を格納位置まで確実に引き込むと共に落下防止部材75を拘束状態に移行させられる。この場合、例えば操作装置27又は46に第2の引込の停止を指示する停止スイッチ47D又は48D(図12参照)を設け、強制的な第2の引込を中断させられるようにすることもできる。
また、スライダ9が確実に後端位置にある状態で荷受台5を昇降させるため、第2の下降、第1の上昇又は荷役作業中、引出動作用制御弁42を連通位置に切り換えてストッパ8i及びストライカ9nが押し合うように構成することもできる。また、スライダ9の引出開始時に瞬間的に引込動作用制御弁44を連通位置に切り換え、スライドシリンダ14を圧抜きすることもできる。
また、本実施形態では、荷受台を車枠の下側に格納する格納式荷受台昇降装置を適用対象とした場合を例に挙げて説明した。しかし、この種の格納式荷受台昇降装置には、車枠の下側に格納する格納姿勢の他、荷受台を荷台の後部に起立させた格納姿勢を選択することができるものも存在する。このような2通りの格納姿勢を採用する格納式荷受台昇降装置であっても、荷受台を車枠の下側に格納する際に本発明を適用して同様の効果を得ることができる。
また、荷受台5を車両の後側に引き出して荷役作業をする格納式荷受台昇降装置に本発明を適用した場合を例に挙げて説明したが、荷受台を車両の左側又は右側に引き出して荷役作業を行う格納式荷受台昇降装置に本発明を適用しても同様の効果が得られる。その他、ガイドレール8に対してスライダ9がローラで走行する構成を例に挙げて説明したが、レールに対してパッドを介してスライダが支持され、パッドをレールに対して摺動させてスライダを移動させる荷受台昇降装置も存在する。そのような荷受台昇降装置にも本発明は当然適用できる。
1 車枠
4 格納式荷受台昇降装置
5 荷受台
8 ガイドレール
9 スライダ
14 スライドシリンダ
45 制御装置
16 中間センサ(第2センサ)
17 第1アーム(アーム)
18 第2アーム(アーム)
19 第3アーム(アーム)
20 リフトシリンダ
56 ゲートセンサ(センサ、第1センサ)

Claims (2)

  1. 荷受台、車両の下部に設けたガイドレール、前記ガイドレールに沿って移動するスライダ、前記スライダを移動させるスライドシリンダ、前記スライダに対して前記荷受台を昇降可能に連結するアーム、及び前記荷受台を昇降させるリフトシリンダを備えた格納式荷受台昇降装置において、
    前記荷受台の鉛直方向位置を検出するセンサと、
    前記リフトシリンダ及び前記スライドシリンダを制御する制御装置を備え、
    前記荷受台を格納する際、前記制御装置は、前記荷受台が設定の高さ範囲の下限に到達したことが前記センサの信号を基に検知された時点から設定時間だけ前記リフトシリンダを継続して駆動して前記荷受台を前記設定の高さ範囲の中間域まで上昇させた後、前記スライドシリンダを駆動して前記荷受台を引き込むことを特徴とする格納式荷受台昇降装置。
  2. 請求項1の格納式荷受台昇降装置において、前記制御装置は、第1の上昇動作、第1の引込動作、第2の上昇動作及び第2の引込動作を経て前記荷受台を格納する手順を実行し、その際に前記センサの信号を基に前記第1の上昇動作から前記第1の引込動作に切り換えることを特徴とする格納式荷受台昇降装置。
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