JP6663272B2 - ヒンジキャップ - Google Patents

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Description

本発明は、上蓋にタンパーエビデント性(TE性)を持たせたヒンジキャップに関する。
従来、容器口部に装着されるキャップ本体に上蓋がヒンジ連結されたヒンジキャップは、例えば各種調味料が充填された容器のキャップとして、種々の用途に使用されている。また、各種容器のキャップには、一般に、いたずら防止や容器内容物の品質保証などのために、開封履歴機能、即ち、TE性が要求される。一般のユーザーにとって、キャップが開封されていないという事実を認識できれば、容器内に異物を混入するなどのいたずらによる被害を回避することができるばかりか、容器内容物に関して、一定の品質が保証されるからである。
特許文献1には、上記のようなヒンジキャップについて、上蓋にTE性を持たせたものが提案されている。
この特許文献1のヒンジキャップは、キャップ本体の筒状側壁の外面の上端部分に帯片を設け、且つ上蓋のスカート部下端に設けられている開封用鍔の下面に突片を設け、上蓋を閉じたときに開封用鍔の下面の突片が帯片と筒状側壁外面との間の空間に嵌め込まれて固定されるというものである。即ち、上蓋を開封するためには、帯片を破壊しなければならず、帯片の破壊によって上蓋の開封を認識できるようになっている。
しかしながら、上記特許文献1のヒンジキャップでは、上蓋の開封用鍔が外部に露出しているため、この開封用鍔を指で引っ掛けて上方に引っ張り上げると、該鍔の下面の突片が帯片を破壊せずに抜け、上蓋が開封されてしまう虞がある。このような突片の抜けを生じた場合には、再び上蓋を閉じて突片を帯片と筒状側壁外面との間の空間に嵌め込んでしまうと、キャップの外観からは上蓋が一旦開封された事実を認識することが困難となってしまう。
また、特許文献2にもTE性が高められたヒンジキャップが提案されている。このヒンジキャップは、上蓋が閉じられた状態において、開封用鍔の外周面を覆うような帯状カバーを設けたものであり、この帯状カバーは、破断可能な弱化線乃至スコアを介してキャップ本体の筒状側壁外面に連結されているとともに、上蓋の開封用鍔の下面が帯状カバーとは非接触となっている。これによって、帯状カバーを押し上げたとしても、開封用鍔が押し上げられず、開封用鍔の帯状カバーからの飛び出しが有効に防止されている。
上蓋の開封用鍔の下面は頂板部の上面、即ち、筒状側壁の上端面よりも下方に位置しており、また、上蓋が閉じられた状態において、開封用鍔の下面は、帯状カバーとは非接触の状態に保持されている。これによって、帯状カバーを正面から内側且つ上方に押し付けたとしても、開封用鍔の内面が筒状側壁外面に接触するため、上蓋のスカート部下端部分の変形は有効に抑制され、このような変形による開封用鍔の帯状カバーからの飛び出しも有効に防止されるとともに、帯状カバーを押し上げたとしても、開封用鍔が押し上げられず、この開封用鍔の帯状カバーからの飛び出しも有効に防止されている。
従って、特許文献2のヒンジキャップは、帯状カバーを切り離さない限り、上蓋を開封することができないため、優れたTE性を有している。
実公平2−21406号公報 特許第5627262号公報
しかしながら、特許文献2のヒンジキャップにおいては、未だ改善の余地があった。即ち、帯状カバーから筒状側壁に向かう軸方向に延びている変形防止用リブでは、帯状カバーを下から上に押し上げる力による開封用鍔の帯状カバーからの抜けは有効に防止されるものの、帯状カバーを周方向両端からつまむような方向からの力に対しては、変形防止用リブが十分に作用できずに帯状カバーが歪み、開封用鍔の外周縁部の上面と帯状カバーの内面の係止突起との係合が解除され、開封用鍔の帯状カバーからの抜けが発生する虞がある。
また、帯状カバーの周方向端部から捻れる方向へ力を与えた場合や、帯状カバーの周方向両端のいずれか一方を上方に押し上げるとともに他方を下方に押し下げるように力を与えた場合も、変形防止用リブが十分に作用せず、開封用鍔の帯状カバーからの抜けが発生する虞がある。
さらに、帯状カバーの肉厚が薄いため、帯状カバーに変形防止用リブを設けただけでは帯状カバーは外力に対して歪みやすく、開封時に弱化線乃至スコアを切り裂く力を与えにくくなる虞があった。また、搬送時などに帯状カバーを押し付けるような力を繰り返し受け、帯状カバーが繰り返し歪むことにより弱化線乃至スコアの強度が落ち、破断してしまう虞があった。
本発明は、これらの問題点を解決するものであり、簡単な構成で、帯状カバーが外力に対して十分な剛性をもち、帯状カバーが取り除かれていない状態で開封用鍔を押上げ開栓されることがなく、開封時の適切な操作以外に帯状カバーにかかる外力によって弱化線乃至スコアの強度が下がることや帯状カバーが外れることがなく、開封時には簡単に帯状カバーを引き剥がすことができヒンジキャップを提供することを目的とするものである。
本発明のヒンジキャップは、頂板部及び前記頂板部の周縁から垂下した筒状側壁を有し、前記筒状側壁の内側に容器口部が嵌合固定されるキャップ本体と、前記キャップ本体とヒンジ接続された上蓋とを有し、前記上蓋はキャップ天面及び前記キャップ天面の周縁から垂下したスカート部を有し、前記スカート部の下端部が前記キャップ本体に対して開閉可能に構成されたヒンジキャップであって、前記スカート部の外周には、前記キャップ本体から前記上蓋を開封するための開封用鍔が設けられ、前記筒状側壁の外面には、閉じられた前記上蓋の前記開封用鍔の先端外周部分を覆う帯状カバーが設けられ、前記帯状カバーの下端及び周方向両端は、弱化部を介して前記筒状側壁の下端及び前記筒状側壁と接続され、前記帯状カバーの周方向の少なくとも一方には、軸方向に延びる突片が設けられ、前記帯状カバーの内面には、前記上蓋が閉じられた状態において、前記開封用鍔の外周縁部の上面と係合する係止突起及び、閉じられた前記開封用鍔の下方に位置するとともに、閉じられた前記開封用鍔の下面に接触せずに前記帯状カバーと前記筒状側壁とで囲まれた空間を埋めるように形成された1つの変形防止用厚肉部が設けられ
前記変形防止用厚肉部は、前記帯状カバーの周方向両端に渡って連続して形成され、
前記変形防止用厚肉部の内側面は、前記筒状側壁の外側面と同じ中心を持つ円弧状に形成され、前記変形防止用厚肉部と前記筒状側壁との隙間の幅を均一に形成していることにより、前記課題を解決するものである。
請求項1に係るヒンジキャップによれば、帯状カバーの内面には、閉じられた開封用鍔の外周縁部の上面と係合する係止突起及び、閉じられた開封用鍔の下方に位置するとともに、上蓋が閉じられた状態において、開封用鍔の下面に接触せずに帯状カバーと筒状側壁とで囲まれた空間を埋めるように形成された1つの変形防止用厚肉部が設けられ、変形防止用厚肉部は、帯状カバーの周方向両端に渡って連続して形成されているため、帯状カバーが変形防止用厚肉部によって、捻れる方向や周方向を含めて剛性が上がり、あらゆる方向からの外力に対する歪みが少なくなることで、開封用鍔の外周縁部の上面と係止突起との係合を維持し、帯状カバーを取り除かない状態での開封を確実に防止することができる。
また、変形防止用厚肉部は、上蓋が閉じられた状態において、開封用鍔の下面に接触していないため、帯状カバーを下方から押し上げるような力が与えられた場合においても、帯状カバーに与えられた力が開封用鍔に伝達されることはなく、開封時以外の上蓋の開封を防止できる。
また、帯状カバーの剛性が上がることで、搬送時に断続的に繰り返される外力が加わる場合など、開封時の適切な操作以外で帯状カバーにかかる外力に対しても、帯状カバーの歪みが少なくなるため、帯状カバーと筒状側壁との接続部の強度の低下を防ぎ、帯状カバーが開封時以外に切り離されて取れてしまうことを防止できる。
さらに、帯状カバーの下端及び周方向両端は、弱化部を介して筒状側壁の下端及び筒状側壁と接続されているため、帯状カバーの開封時には、変形防止用厚肉部によって向上した剛性により、開封時に帯状カバーにかける力が弱化部に集中しやすくなり、帯状カバーを引き剥がしやすくなる。
また、帯状カバーの周方向の少なくとも一方には、軸方向に延びる突片が設けられているため、開封時に突片を摘んで帯状カバーに力をかけることによって、帯状カバーをより一層引き剥がしやすくなる。
帯状カバーの下端は、弱化部を介して筒状側壁の下端と接続されているため、開封時以外に帯状カバーに力が加わった際に、帯状カバーと筒状側壁との位置関係が極端に変化することを防ぐことができる。
また、変形防止用厚肉部の内側面は、筒状側壁の外側面と同じ中心を持つ円弧状に形成されているため、変形防止用厚肉部と筒状側壁とが均一に面接触しやすくなることで、帯状カバーと筒状側壁との互いの相対位置が変化せず、開封用鍔の外周縁部の上面と係止突起との係合が解除されにくくなる。
請求項2に記載の構成によれば、変形防止用厚肉部の厚みは、変形防止用厚肉部の周方向両端から中心に向かって漸次厚くなるように形成されているため、変形防止用厚肉部によって帯状カバーと筒状側壁との間の空間を埋めることができ、帯状カバーが筒状側壁に押し付けられるような外力が加えられた場合でも、帯状カバーと筒状側壁との間隔が局所的に狭まったり離れたりすることはなく、互いの相対位置が極端に変化せず、開封用鍔の外周縁部の上面と係止突起との係合が一層解除されにくくなる。
本発明の一実施形態に係るヒンジキャップ100の断面図。 本発明の一実施形態に係るヒンジキャップ100の上面図。 本発明の一実施形態に係るヒンジキャップ100の下面図。 本発明の一実施形態に係るヒンジキャップ100のA−A’断面図及びB−B’断面図。 本発明の一実施形態に係るヒンジキャップ100の上蓋140を閉じたときの断面図。 本発明の一実施形態に係るヒンジキャップ100の上蓋140を閉じたときの、帯状カバー128の開封前の正面図と帯状カバー128の開封した後の正面図。
以下に、本発明の一実施形態に係るヒンジキャップ100について、図面に基いて説明する。
ヒンジキャップ100は、容器口部B(図示しない)に装着され、上蓋140にタンパーエビデント性(TE性)をもたせたものであって、図1乃至図3に示すように、頂板部111及び頂板部111の周縁から垂下した筒状側壁115を有し、筒状側壁115の内側に容器口部B(図示しない)が嵌合固定されるキャップ本体110と、キャップ本体110とヒンジ150で接続された上蓋140とを有している。
上蓋140はキャップ天面141及びキャップ天面141の周縁から垂下したスカート部143を有し、スカート部143の下端部がキャップ本体110に対して開閉可能に構成されている。
スカート部143の外周には、キャップ本体110から上蓋140を開封するための開封用鍔145が設けられ、筒状側壁115の外面には、閉じられた上蓋140の開封用鍔145の先端外周部分を覆う帯状カバー128が設けられている。
帯状カバー128の周方向両端は、弱化部として形成された薄肉部134を介して筒状側壁115と接続されており、薄肉部134に隣接する帯状カバー128の一端の上部には、突片132が設けられている。
帯状カバー128の内面には、上蓋140が閉じられた状態において、開封用鍔145の外周縁部の上面と係合する係止突起129及び、開封用鍔145の下方に位置するとともに、開封用鍔145の下面に接触せずに帯状カバー128と筒状側壁115とで囲まれた空間を埋めるように形成された1つの変形防止用厚肉部130が設けられており、変形防止用厚肉部130の下端は、弱化部として形成されたブリッジ116を介して筒状側壁115と接続されている。
頂板部111には、薄肉の溝状に形成された無端状スコア112が設けられ、無端状スコア112の内周から支柱113が上方に向かって形成されている。
支柱113の上端には、無端状スコア112の上方に位置するようにプルリング114が接続されており、このプルリング114を引っ張ることにより、無端状スコア112が破断し、内容物を注ぎ出すための開口が頂板部111に形成されるようになっている。
また、頂板部111の下面側には、下方に延びるインナーリング125が形成されている。
筒状側壁115の内側には、係合用突起117が形成されており、インナーリング125と係合用突起117との間に容器口部B(図示しない)が嵌めこまれ、且つ係合用突起117が容器口部B(図示しない)の外面に係合することにより、キャップ本体110は、容器口部B(図示しない)に嵌着固定される。
また、筒状側壁115のヒンジ150付近は、上方に開放された弧状スリット120が設けられることで、内側側壁121と外側側壁122とに分断形成されており、内側側壁121と外側側壁122とが下端で連なった二重壁構造が形成されている。
このような二重壁構造は、容器内容液注出後のキャップ本体110を容器口部B(図示しない)から容易に取り外せるように形成されているものである。
また、弧状スリット120の周方向両端部には、上下方向を貫通した軸方向スコア123と、下方を開放した内側スコア124とが形成されている。
即ち、上蓋140を開栓した状態で下方に引き降ろすことにより、軸方向スコア123が引き裂かれ、外側側壁122が破断し、次に上方に引き上げることにより、内側スコア124が破断するため、キャップ本体110を、格別の工具を用いることなく、容器口部B(図示しない)から取り外すことが可能となる。
筒状側壁115の外側面の、上蓋140を閉じたときに開封用鍔145が位置する部分には、滑らかな凹面118が形成されている。
また、筒状側壁115の、変形防止用厚肉部130の周方向両端部との接続部から弧状スリット120の周方向両端部までの外側面の上端には、半径方向外方且つ上方へ張り出した膨出部119が連続形成されている。
筒状側壁115の上方には、周状突起126が形成されており、周状突起126の上部には、半径方向外方に張り出した凸部127が設けられ、周状突起126の内周側には、注出液案内用の筒状突起133が形成されている。
この筒状突起133の上端は、ラッパ状に広がって液切れ性の向上が図られ、また、液の排出をスムーズに行い得るようになっており、ヒンジ150側において、筒状突起133の背が低く形成され、上蓋140を閉じるときに上蓋140の旋回を妨害しないように構成されている。
帯状カバー128の上端部には、半径方向内方に張り出した係止突起129が設けられ、変形防止用厚肉部130の下部には、下方に開放した弧状凹部131が形成されている。
弧状凹部131によって、帯状カバー128に必要な剛性を維持したまま、変形防止用厚肉部130の形成に必要な樹脂の量を削減することができる。
変形防止用厚肉部130は、突片132の薄肉部134側の端部と同じ周方向位置を起点として形成され、図4に示すように、周方向中央部が最も厚く形成されており、両端に向かうに従って次第に薄くなるように形成されている。
上蓋140のキャップ天面141には、下方に延びる円筒垂下壁142が形成されており、スカート部143の下部内側には、凹部148が設けられている。
開封用鍔145の上部には、開封用鍔145を補強するリブ144が設けられており、開封用鍔145の半径方向外方の端部には、滑り止め用の偏平状凸部146が連続形成されている。
また、開封用鍔145の下部には、半径方向内方に張り出した突起147が設けられている。
次に、本実施形態におけるヒンジキャップ100による、上蓋140とキャップ本体110との閉栓及び開栓とTE性について説明する。
なお、ヒンジキャップ100が嵌着する容器は図示しない。
まず、上蓋140を、図1乃至3に示す状態から、ヒンジ150が回転中心となるように旋回させ、キャップ本体110に被せて押さえると、上蓋140は図5に示すような位置に収まる。
このとき、上蓋140の円筒垂下壁142の外周面は、キャップ本体110の筒状突起133の内周面と密着し、プルリング114を内包するような位置で収まることで、開封後に頂板部111に残った注出液がヒンジキャップ100外へ漏れ出すのを防止している。
また、凹部148に凸部127が収まり係合することで、上蓋140が閉じた位置を保持している。
開封用鍔145の先端部の上端は、係止突起129の下端と係合し、突起147は、筒状側壁115の凹面118に密着するように収まり、位置を保持している。
このように、開封用鍔145は帯状カバー128に覆われ、帯状カバー128と筒状側壁115との間に挟まれているため、帯状カバー128を筒状側壁115から引き剥がした後でなければ、開封用鍔145を指で引っ掛けて上蓋140を上方へ持ち上げることができない。
即ち、帯状カバー128によって、上蓋140の開封を行うことができないようになっており、このような帯状カバー128によって、上蓋140にTE性が付与された構造となっている。
なお、帯状カバー128の周方向両端部は薄肉部134を介して筒状側壁115と接続されており、帯状カバー128の上部に形成されている突片132を指で摘んで引き降ろすことにより、薄肉部134の破断を容易に行い、帯状カバー128の引き剥がしが容易に行われる。
また、変形防止用厚肉部130の下端は、ブリッジ116を介して筒状側壁115の下端と接続されており、開封時以外に帯状カバー128に力が加わった際に、帯状カバー128と筒状側壁115との位置関係が極端に変化することを防ぐとともに、開封時には、ブリッジ116は帯状カバー128を引き剥がす過程で簡単に破断されるため、帯状カバー128の引き剥がしを阻害することはない。
帯状カバー128の引き剥がしにより、図6に示すように、開封用鍔145が開放されて外部に露出し、この開封用鍔145を利用した上蓋140の開封を行うことが可能となる。
上述したヒンジキャップ100においては、優れたTE性を確保するために、開封用鍔145が上蓋140のスカート部143の下端に設けられているため、開封用鍔145の下面が筒状側壁115の上端よりも下方に位置し、且つ上蓋140が閉じられた状態において、開封用鍔145の下面が、帯状カバー128とは非接触の状態に保持されている。
このため、帯状カバー128を下側から押し上げても、開封用鍔145は押し上げられず、このような押し上げによる開封用鍔145の帯状カバー128からの飛び出しを防止できる。
また、開封用鍔145の下面は、筒状側壁115の上端よりも下方に位置しているため、帯状カバー128を正面から内側且つ上方に押し付けた場合、開封用鍔145の内面が、筒状側壁115の外面に直ちに接触するため、上蓋140のスカート部143の内面下方部分に形成された凹部148と凸部127との係合が解除されることはない。
また、上蓋140のスカート部143の下端部分の変形が有効に抑制され、このような変形による開封用鍔145の帯状カバー128からの飛び出しも有効に防止することができる。
本発明では、帯状カバー128の内面に形成された変形防止用厚肉部130によって剛性を向上し、帯状カバー128が押圧された際の変形を抑えることができる。
このとき、変形防止用厚肉部130の内側面が筒状側壁115の外側面に沿った形状であるため、帯状カバー128が押圧された際に変形防止用厚肉部130と筒状側壁115との間隔が局所的に狭まったり離れたりすることがなく、互いの相対位置が極端に変化せず、開封用鍔145の外周縁部の上面と係止突起129との係合が解除されにくくなる。
さらに、変形防止用厚肉部130の内側面が、筒状側壁115の外側面と同じ中心をもつ円弧状に形成されているため、一層効果的である。
これらの構造によって、帯状カバー128の下方部分を外面側から内面側上方に押圧し、帯状カバー128の下方部分が変形した場合に発生する上向きの応力による開封用鍔145の持ち上げを防ぐことができる。
また、帯状カバー128を周方向両端からつまむような方向から押圧しても、変形防止用厚肉部130によって剛性が向上した帯状カバー128は変形しないため、開封用鍔145の外周縁部の上面と帯状カバー128の内面の係止突起129との係合が解除されることはなく、開封用鍔145の帯状カバー128からの抜けを防ぐことができる。
さらに、帯状カバー128の周方向端部から捻れる方向へ力を与えた場合や、帯状カバー128の周方向両端のいずれか一方を上方に押し上げるとともに他方を下方に押し下げるように力を与えた場合でも、変形防止用厚肉部130により剛性が向上した帯状カバー128は変形せず、開封用鍔145の帯状カバー128からの抜けを防止できる。
また、搬送時などに帯状カバー128を押し付けるような力を繰り返し受けても、薄肉部134の強度が落ちるような帯状カバー128の歪みを防ぐことができる。
さらに、帯状カバー128の開封時には、向上した剛性により、突片132からかける力を薄肉部134に集中させやすくなり、帯状カバー128を引き剥がしやすくなる。
また、ヒンジキャップ100の射出成型時に用いる金型においては、変形防止用厚肉部130の成形部分は均一な面形状で構成されるため、成形時に応力が局所的に集中する箇所がなく、金型のヒビ割れなどの損傷が発生しにくい。
さらに、本発明においては、筒状側壁115の、変形防止用厚肉部130の周方向両端部との接続部から弧状スリット120の周方向両端部までの外側面の上端には、半径方向外方且つ上方へ張り出した膨出部119が連続形成されている。
これによって、上蓋140のスカート部143とキャップ本体110の筒状側壁115との間の隙間が膨出部119によって隠されるため、この隙間にドライバーなどの工具を差し込んで無理矢理上蓋140を開封するという不正行為を防止することができる。
以上、本発明の実施形態を詳述したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明を逸脱することなく種々の設計変更を行うことが可能である。
なお、上述した実施形態では、変形防止用厚肉部の下部には、下方に開放した弧状凹部が形成されているものとして説明したが、帯状カバーの補強に必要な強度を維持できれば弧状凹部の形成箇所や形状はこれに限定されず、例えば、下方に開放した複数の丸穴で形成されていてもよく、変形防止用厚肉部の側面を浅いスリット状に形成してもよい。
また、上述した実施形態では、薄肉部に隣接する帯状カバーの一端の上部に、突片が設けられているものとして説明したが、突片の位置はこれに限定されず、例えば、帯状カバーの下端に設けてもよく、帯状カバーの周方向両端に複数設けてもよい。
また、上述した実施形態では、帯状カバーは薄肉部を介して筒状側壁と接続しているものとして説明したが、薄肉部の形状はこれに限定されず、例えば、帯状カバーと筒状側壁との接続部に上下方向に並んだミシン目状の孔を開けてもよく、薄肉部の上端または下端に切欠きを設けてもよい。
また、上述した実施形態では、筒状側壁の下端は、ブリッジを介して変形防止用厚肉部の下端と接続されているものとして説明したが、筒状側壁と変形防止用厚肉部との接続関係はこれに限定されず、例えば、破断容易な薄肉面によって筒状側壁と変形防止用厚肉部とを接続してもよい。
また、上述した実施形態では、開封用鍔の上部にはリブが形成されているものとして説明したが、リブの形成状態や有無はこれに限定されず、例えば、リブがなくてもよく、開封用鍔の上部全体が厚肉形成されていてもよい。
また、上述した実施形態では、開封用鍔の下面には偏平状凸部が設けられているものとして説明したが、偏平状凸部の形状や有無はこれに限定されず、例えば、偏平状凸部がなくてもよく、凹凸が連続形成された面になるように設けられていてもよい。
100 ・・・ ヒンジキャップ
110 ・・・ キャップ本体
111 ・・・ 頂板部
112 ・・・ 無端状スコア
113 ・・・ 支柱
114 ・・・ プルリング
115 ・・・ 筒状側壁
116 ・・・ ブリッジ(弱化部)
117 ・・・ 係合用突起
118 ・・・ 凹面
119 ・・・ 膨出部
120 ・・・ 弧状スリット
121 ・・・ 内側側壁
122 ・・・ 外側側壁
123 ・・・ 軸方向スコア
124 ・・・ 内側スコア
125 ・・・ インナーリング
126 ・・・ 周状突起
127 ・・・ 凸部
128 ・・・ 帯状カバー
129 ・・・ 係止突起
130 ・・・ 変形防止用厚肉部
131 ・・・ 弧状凹部
132 ・・・ 突片
133 ・・・ 筒状突起
134 ・・・ 薄肉部(弱化部)
140 ・・・ 上蓋
141 ・・・ キャップ天面
142 ・・・ 円筒垂下壁
143 ・・・ スカート部
144 ・・・ リブ
145 ・・・ 開封用鍔
146 ・・・ 偏平状凸部
147 ・・・ 突起
148 ・・・ 凹部
150 ・・・ ヒンジ
B ・・・ 容器口部

Claims (2)

  1. 頂板部及び前記頂板部の周縁から垂下した筒状側壁を有し、前記筒状側壁の内側に容器口部が嵌合固定されるキャップ本体と、前記キャップ本体とヒンジ接続された上蓋とを有し、前記上蓋はキャップ天面及び前記キャップ天面の周縁から垂下したスカート部を有し、前記スカート部の下端部が前記キャップ本体に対して開閉可能に構成されたヒンジキャップであって、
    前記スカート部の外周には、前記キャップ本体から前記上蓋を開封するための開封用鍔が設けられ、
    前記筒状側壁の外面には、閉じられた前記上蓋の前記開封用鍔の先端外周部分を覆う帯状カバーが設けられ、
    前記帯状カバーの下端及び周方向両端は、弱化部を介して前記筒状側壁の下端及び前記筒状側壁と接続され、
    前記帯状カバーの周方向の少なくとも一方には、軸方向に延びる突片が設けられ、
    前記帯状カバーの内面には、前記上蓋が閉じられた状態において、前記開封用鍔の外周縁部の上面と係合する係止突起及び、前記開封用鍔の下方に位置するとともに、前記開封用鍔の下面に接触せずに前記帯状カバーと前記筒状側壁とで囲まれた空間を埋めるように形成された1つの変形防止用厚肉部が設けられ
    前記変形防止用厚肉部は、前記帯状カバーの周方向両端に渡って連続して形成され、
    前記変形防止用厚肉部の内側面は、前記筒状側壁の外側面と同じ中心を持つ円弧状に形成され、前記変形防止用厚肉部と前記筒状側壁との隙間の幅を均一に形成していることを特徴とするヒンジキャップ。
  2. 前記変形防止用厚肉部の厚みは、前記変形防止用厚肉部の周方向両端から中心に向かって漸次厚くなるように形成されていることを特徴とする請求項1に記載のヒンジキャップ。
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