JP5627262B2 - ヒンジキャップ - Google Patents

ヒンジキャップ Download PDF

Info

Publication number
JP5627262B2
JP5627262B2 JP2010072084A JP2010072084A JP5627262B2 JP 5627262 B2 JP5627262 B2 JP 5627262B2 JP 2010072084 A JP2010072084 A JP 2010072084A JP 2010072084 A JP2010072084 A JP 2010072084A JP 5627262 B2 JP5627262 B2 JP 5627262B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
upper lid
opening
closed
lid
top plate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2010072084A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2011201586A (ja
Inventor
篤 渡部
篤 渡部
新治 大岡
新治 大岡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Closures Co Ltd
Original Assignee
Nippon Closures Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Closures Co Ltd filed Critical Nippon Closures Co Ltd
Priority to JP2010072084A priority Critical patent/JP5627262B2/ja
Publication of JP2011201586A publication Critical patent/JP2011201586A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5627262B2 publication Critical patent/JP5627262B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Closures For Containers (AREA)

Description

本発明は、上蓋にタンパーエビデント性(TE性)を持たせたヒンジキャップに関する。
容器口部に装着されるキャップ本体に上蓋がヒンジ連結されたヒンジキャップは、例えば各種調味料が充填された容器のキャップとして、種々の用途に使用されている。また、各種容器のキャップには、一般に、いたずら防止や容器内容物の品質保証などのために、開封履歴機能、即ち、TE性が要求される。一般のユーザーにとって、キャップが開封されていないという事実を認識できれば、容器内に異物を混入するなどのいたずらによる被害を回避することができるばかりか、容器内容物に関して、一定の品質が保証されるからである。
特許文献1には、上記のようなヒンジキャップについて、上蓋にTE性を持たせたものが提案されている。
この特許文献1のヒンジキャップは、キャップ本体の筒状側壁の外面の上端部分に帯片を設け、且つ上蓋のスカート部下端に設けられている開封用鍔の下面に突片を設け、上蓋を閉じたときに開封用鍔の下面の突片が帯片と筒状側壁外面との間の空間に嵌め込まれて固定されるというものである。即ち、上蓋を開封するためには、帯片を破壊しなければならず、帯片の破壊によって上蓋の開封を認識できるようになっている。
しかしながら、上記特許文献1のヒンジキャップでは、上蓋の開封用鍔が外部に露出しているため、この開封用鍔を指で引っ掛けて上方に引っ張り上げると、該鍔の下面の突片が帯片と筒状側壁外面との間の空間からすっぽ抜けてしまうことがある。このような突片のすっぽ抜けを生じた場合には、再び上蓋を閉じて突片を帯片と筒状側壁外面との間の空間に嵌め込んでしまうと、キャップの外観からは上蓋が一旦開封された事実を認識することが困難となってしまう。
また、特許文献2にもTE性が高められたヒンジキャップが提案されている。このヒンジキャップでは、上蓋が閉じられた状態において、開封用鍔の外周面を覆うような帯状カバー部材を設けたものであり、この帯状カバー部材は、破断可能な弱化線乃至スコアを介してキャップ本体の筒状側壁外面に連結されている。即ち、帯状カバー部材をキャップ本体の筒状側壁外面から引き剥がさない限り、閉じられた上蓋を開封することができず、開封用鍔の外周面が帯状部材によって覆われているため、この鍔を指等で引っ張り上げることができず、特許文献1のヒンジキャップに比して、TE性が高められている。
しかしながら、特許文献2のヒンジキャップにおいても、そのTE性は未だ満足し得るものではない。即ち、特許文献2のヒンジキャップでは、帯状カバー部材を下側から押し上げると、閉じられた上蓋の開封用鍔が押し上げられてしまい、該帯状カバー部材から開封用鍔が飛び出してしまうことがあり、帯状カバー部材を引き剥がすことなく、上蓋を開封できてしまうことがあった。また、帯状カバー部材を正面から内側且つ上方に押し付けると、上蓋のスカート部下端部分が変形してしまい、この変形によっても、帯状カバー部材を引き剥がすことなく、上蓋を開封できてしまうことがあった。
そこで本願出願人は、特許文献3により、TE性をさらに向上したヒンジキャップを提案した。このヒンジキャップは、特許文献2と同様、上蓋が閉じられた状態において、開封用鍔の外周面を覆うような帯状カバー部材を設けたものであるが、上蓋の開封用鍔の下面が帯状カバーとは非接触となっているため、帯状カバーを押し上げたとしても、開封用鍔が押し上げられず、この開封用鍔の帯状カバーからの飛び出しが有効に防止されている。また、開封用鍔の下面は、キャップ本体の頂板部の上面よりも下方に位置しているため、帯状カバーを正面から内側且つ上方に押し付けた場合、開封用鍔の内面が、筒状側壁外面に接触し、上蓋のスカート部下端部分の変形が有効に抑制され、このような変形による開封用鍔の帯状カバーからの飛び出しも有効に防止されているというものである。
しかしながら、特許文献3のヒンジキャップにおいても、未だ改善の余地がある。即ち、開封用鍔の下面は、キャップ本体の頂板部の上面よりも下方に位置していることは、帯状カバーを正面から内側に押し付けたときのスカート部の変形による開封用鍔の帯状カバーからの飛び出しを防止するという点で効果的であるが、反面、帯状カバーを切り離した後、開封用鍔を押し上げての上蓋の開封が困難となってしまうという新たな問題が発生してしまったのである。
即ち、閉じられた上蓋は、そのスカート部内面がキャップ本体頂板部の周状突起と係合しており、これにより、上蓋の閉栓状態がしっかりと保持され、上蓋の偶発的な開栓が防止される構造となっている。このような構造において、開封用鍔の下面をキャップ本体の頂板部の上面よりも下方に位置せしめると、開封用鍔の下面と、上蓋のスカート部内面とキャップ本体頂板部の周状突起との係合部分との垂直方向の位置の差が大きくなってしまい、この係合を解除するためには必要以上に大きな力で開封用鍔を押し上げなければならなくなり、この結果、特に、老人や子供などでは、上蓋の開封が困難となってしまったのである。
実公平2−21406号公報 特開2004−175436号公報 特開2005−212813号公報
従って、本発明の目的は、優れたタンパーエビデント性と同時に、上蓋の開封性にも優れたヒンジキャップを提供することにある。
本発明によれば、頂板部と、頂板部周縁から降下した筒状側壁とを有し、該筒状側壁の内側に容器口部が嵌合固定されるキャップ本体;及び、
天板部と、天板部周縁から降下したスカート部とを有し、該スカート部の下端部が前記キャップ本体の頂板部もしくは筒状側壁にヒンジ連結部を介して連結され、前記キャップ本体に対して開閉可能となっている上蓋;
からなり、前記上蓋を閉じたとき、キャップ本体の頂板部上面の外周縁部と上蓋のスカート部の下端面とが対面するように構成されていると共に、前記スカート部
のヒンジ連結部とは反対側の部分には開封用鍔が設けられており、前記キャップ本体の頂板部上面には、上蓋を閉じたときに上蓋のスカート部内面部分と係合し
得る周状突起を有しており、且つ該キャップ本体の筒状側壁の外面には、閉じられた上蓋の開封用鍔の先端外周部分を覆う帯状カバーが破断可能な弱化線乃至スコアを介して連結されているヒンジキャップにおいて、
前記開封用鍔の下面は、頂板部の上面よりも下方に位置しており、上蓋が閉じられた状態において、開封用鍔の該下面は、前記帯状カバーとは非接触の状態に保持されており、
前記帯状カバーの内面には、閉じられた上蓋の開封用鍔の外周縁部の上面と係合する係止突起と、閉じられた上蓋の開封用鍔の下面とは接触しないように前記帯状カバーの下部から軸方向上方へかつ前記筒状側壁側に延びている変形防止用リブが設けられており、
前記上蓋のスカート部内面の前記開封用鍔が形成されている側において該開封用鍔の周囲を含む周方向領域は、該上蓋が閉じられた状態において、前記キャップ本体の周状突起と非係合となっていることを特徴とするヒンジキャップが提供される。
本発明のヒンジキャップにおいては、
(1)前記上蓋を閉じたときに、前記開封用鍔の内面と前記キャップ本体の筒状側壁の外面とが係合する係合機構が設けられていること、
が好ましい。
本発明のヒンジキャップにおいては、上蓋の開封用鍔の下面が、頂板部の上面(即ち、筒状側壁の上端面に相当)よりも下方に位置しており、また、上蓋が閉じられた状態において、開封用鍔の該下面は、前記帯状カバーとは非接触の状態に保持されている。このため、例えば特許文献3のヒンジキャップと同様、帯状カバーを正面から内側且つ上方に押し付けたとしても、開封用鍔の内面が筒状側壁外面に接触するため、上蓋のスカート部下端部分の変形が有効に抑制され、このような変形による開封用鍔の帯状カバーからの飛び出しが有効に防止され、さらに、帯状カバーを押し上げたとしても、開封用鍔が押し上げられず、この開封用鍔の帯状カバーからの飛び出しも有効に防止されている。
従って、本発明のヒンジキャップは、帯状カバーを切り離さない限り、上蓋を開封することができず、従って、従来公知のキャップと同様、優れたTE性を有している。
また、本発明のヒンジキャップでは、上蓋のスカート部内面の前記開封用鍔が形成されている周方向領域(以下、開封開始領域と呼ぶことがある)は、該上蓋が閉じられた状態において、前記キャップ本体の周状突起と非係合となっている。このため、開封用鍔が形成されている部分では、上蓋のスカート部内面とキャップ本体との係合力が部分的に弱められており、この結果、開封用鍔を押し上げての上蓋の開封を容易に行うことができる。即ち、開封用鍔の下面を頂板部の上面よりも下方に位置せしめたことによる上蓋の開封性の低下が有効に回避されている。
ところで、上記のように、開封開始領域において、上蓋のスカート部内面とキャップ本体の周状突起とを非係合とすると、TE性が低下してしまうおそれがある。例えば、帯状カバーの下方部分を外面側から内方且つ上方に押し付けた場合、上蓋のスカート部とキャップ本体との係合力が開封開始領域で弱められているため、帯状カバーの変形によって開封用鍔が持ち上げられてしまい、開封用鍔が帯状カバーからすっぽ抜けてしまうことがあるためである。しかるに、本発明では、帯状カバーの内面には、閉じられた上蓋における開封用鍔の外周縁部の上面と係合する係止突起と共に、閉じられた上蓋の開封用鍔の下面とは接触しないように軸方向に延びている変形防止用リブが設けられている。この結果、帯状カバーの下方部分を外面側から押圧したとしても、その変形が極力抑制され、且つ帯状カバーの下方部の変形による開封用鍔の上昇も有効に抑制され、その結果として、開封用鍔の帯状カバーからのすっぽ抜けも有効に防止されている。
このように、本発明では、開封開始領域において、上蓋のスカート部内面とキャップ本体の周状突起とを非係合としたときのTE性の低下が有効に回避され、優れたTE性は損なわれていない。
また、本発明においては、前記上蓋を閉じたときに、前記開封用鍔の内面と前記キャップ本体の筒状側壁の外面とが係合する係合機構が設けられていることが好適であり、これにより、開封開始領域において、上蓋のスカート部内面とキャップ本体の周状突起とを非係合としたときのTE性の低下が一層確実に防止され、優れたTE性を確実に維持することができると共に帯状カバーを取り除いた後に、開封用鍔に手を掛けて上方に持ち上げると係合機構の係合は、開封用鍔のすぐ内側であるため、容易に係合を解除することができ、開封を容易に行うことができる。
本発明のヒンジキャップの上蓋を閉じた状態での側面断面図。 図1のキャップにおける上蓋を開栓した状態での側面断面図。 図2のキャップにおける上面図。 図2のキャップにおける下面図。 図1のキャップの側面図。 図1のキャップの正面図。 図1のキャップから帯状カバーを切り離した状態での正面図。
図1乃至図6を参照して、本発明のヒンジキャップは、キャップ本体1と上蓋3とから成り、キャップ本体1は、大まかに言って、頂板部5と、頂板部5の周縁部から垂下している筒状側壁7とから構成されている。
頂板部5の下面側には、筒状側壁7とは間隔を置いて下方に延びているインナーリング9が形成されている。また、筒状側壁7の内面の下方部分には、係合用突起8が設けられている。即ち、このインナーリング9と筒状側壁7との間の空間に容器口部が嵌め込まれ、且つ係合用突起8が容器口部の外面に係合することにより、キャップ本体1は、容器口部に装着され且つがっちりと固定される。
また、頂板部5の中央部分は、若干凹んだ凹部となっており、その周縁部には、注出用開口を形成するための無端状スコア10が形成されており、頂板部5の上面側には、スコア破断用のプルリング11が支柱13を介して設けられている。即ち、このプルリング11を引っ張ることにより、スコア10が破断し、内容物を注ぎ出すための開口が頂板部5に形成されるようになっている。
さらに、頂板部5の上面側には、スコア10を取り囲むようにして、注出液案内用の筒状突起15が形成されており、注出用開口を介して注ぎ出された内容液は、この筒状突起15によって案内される。この筒状突起15の上端は、ラッパ状に広がって液切れ性の向上が図られ、また、液の排出をスムーズに行い得るようになっており、また、図1から理解されるように、後述するヒンジ連結部25側において、筒状突起15の背が低く形成され、上蓋3を閉じるときに上蓋3の旋回を妨害しないように構成されている。また、筒状突起15の外側には、上蓋3を保持するための周状突起17が形成されている。
また、キャップ本体1の筒状側壁7の一部は、図1乃至図3に示されているよに、上端から下方に延びている弧状スリット20により、内側側壁7aと外側側壁7bとに分断されており、内側側壁7aと外側側壁7bとが下端で連なった二重壁構造が形成されている。このような二重壁構造は、容器内容液注出後のキャップ本体1を容器口部から容易に取り外せるように形成されているものである。
上蓋3は、キャップ本体1の筒状側壁7(特にスリット20によって形成されている外側壁7b)の上端部分にヒンジ連結部25を介して連結されている。このヒンジ連結部25は、図3及び図4から理解されるように、中央の幅広のバンド25aと、その両側の小幅のバンド25b、25bから形成されている。
さらに、上記ヒンジ連結部25の近傍には、外側壁7bに、その上端から下端乃至その近傍まで延びている軸方向スコア27a,27aが形成され(図3、図4参照)、内側壁7aには、軸方向スコア27a,27aに対応するように、下端から上方に延びている内側スコア27b,27b(図4参照)が形成されている。即ち、上蓋3を開栓した状態で下方に引き降ろすことにより、上記スコア27a,27aが引き裂かれ、外側壁7bが破断し、次に上方に引き上げることにより、内側スコア27b,27bが破断するため、キャップ本体1を、格別の工具を用いることなく、容器口部から取り外すことが可能となる。
上蓋3は、天板部31と、天板部31の周縁から延びているスカート部33とから形成されている。
天板部31の内面には、シール用の周状突起35が形成されている。即ち、上蓋3を旋回して閉じたとき、シール用の周状突起35が注出液案内用の筒状突起15の内面に密着し、この密着により、スコア10を破断しての注出用開口形成後のシール性が確保される。
また、上蓋3のスカート部33の内面下方部分には、凹部37(図2参照)が形成されており、前述した周状突起17の上端の突部17a(図2参照)が、この凹部37と係合することにより、閉じられた上蓋3が安定に保持されるようになっている。
尚、一部の周方向領域では、スカート部33の内面に、この凹部37は形成されておらず、この点については、後述する。
さらに、上蓋3のスカート部33の外面には、前述したヒンジ連結部25とは反対側部分に、開封用鍔40が設けられている。この開封用鍔40の下面40aには、滑り止め用の偏平状突部41が形成されている。この開封用鍔40を指で引っ掛けて上蓋3を上方に持ち上げることにより、周状突起17と凹部37との係合が解除され、上蓋3の開封が行われるようになっている。
尚、開封用鍔40の上面の中央部分からスカート部33の外面にかけて厚肉のリブ43が形成されているが、かかるリブ43は、開封用鍔40の補強のために形成されているものである。
また、キャップ本体1の筒状側壁7の外面には、上蓋3を閉じたときに上記の開封用鍔40が位置する部分に、滑らかな凹面45が形成されており、開封用鍔40の指での引っ掛けを容易に行うことができるようになっているとともに、この凹面45を取り囲むようにして帯状カバー50が、弱化線乃至スコア51を介して筒状側壁7の外面に接続されている。
上記の帯状カバー50は、図1及び図2から明らかなように、その上方部分の内面に係止突起53が設けられており、この係止突起53が、閉じられた上蓋3の開封用鍔40の先端外周縁部の上面と係合するようになっている。即ち、閉じられた上蓋3の開封用鍔40は、その下面40a(偏平状突部41)が帯状カバー50によって完全に外部と遮断されており、且つその先端外周縁部は帯状カバー50の内面に設けられている係止突起53により覆われ、係合しているため、この帯状カバー50を、上記弱化線乃至スコア51を破断して筒状側壁7から引き剥がした後でなければ、上蓋3の開封を行うことができないようになっており、このような帯状カバー50によって、上蓋3にタンパーエビデント性(TE性)が付与された構造となっている。
尚、帯状カバー50の上端には、図6に示されているように突片55が設けられており、この突片55を指で摘んで引き降ろすことにより、弱化線乃至スコア51の破断を容易に行い、帯状カバー50の引き剥がしが容易に行われる。
帯状カバー50の引き剥がしにより、図7に示されているように、開封用鍔40が開放されて外部に露出し、従って、この開封用鍔40を利用しての上蓋3の開封を行うことが可能となる。
上述したヒンジキャップにおいては、優れたTE性を確保するために、開封用鍔40が上蓋3のスカート部33から下方に垂下した垂下片に設けられているため、開封用鍔40の下面40aが頂板部5の上面(筒状側壁7の上端に相当)よりも下方に位置し、且つ上蓋3が閉じられた状態において、開封用用鍔40の下面40a(偏平状突部41)が、帯状カバー50とは非接触の状態に保持されている(図1参照)。即ち、開封用用鍔40の下面40aが、帯状カバー50とは非接触の状態に保持されているため、帯状カバー50を下側から押し上げても、開封用鍔40は押し上げられず、このような押し上げによって開封用鍔40が帯状カバー50から飛び出すという不都合を防止できる。また、開封用鍔40の下面40aは、頂板部5の上面よりも下方に位置しているため、帯状カバー50を正面から内側且つ上方に押し付けた場合、開封用鍔40の内面が、筒状側壁7の外面に直ちに接触するため、上蓋3のスカート部33の内面下方部分に形成された凹部37と周状突起17の上端の突部17aとの係合が外れることがない。また、上蓋3のスカート部33の下端部分の変形が有効に抑制され、このような変形による開封用鍔40の帯状カバー50からの飛び出しも有効に防止することができる。
本発明のヒンジキャップは、上述した基本的な構造に加えて、上蓋3のスカート部33の一部の周方向領域に前述した凹部37を形成せず、上蓋が閉じられた状態において、スカート部33とキャップ本体1の周状突起17の上端の突部17aとを、かかる領域で非係合状態としている。具体的には、図3に示されているように、スカート部33の開封用鍔40が形成されている周方向領域(開封開始領域)Xを含む領域(非係合領域)Yにおいては、凹部37が形成されていない。即ち、この非係合領域Yでは、スカート部33の内面の下方部分は垂直面となるように切り欠かれており、凹部37が形成されていない。従って、上蓋3を閉じた状態では、開封用鍔40が形成されている開封開始領域Xを含む非係合領域Yでは、スカート部33がキャップ本体1の周状突起17の上端の突部17aと係合せず、このため、開封開始領域Xでは、上蓋3のスカート部33の内面とキャップ本体1との係合力が部分的に弱められていることとなる。
先にも述べたように、上述した基本構造を有するヒンジキャップでは、TE性を高めるために、開封用鍔40の下面40aが、キャップ本体1の頂板部5の上面よりも下方に位置しており、このような位置関係となるように開封用鍔40を形成しただけでは、帯状カバー50を切り離した後の上蓋3の開封性が低下してしまう。開封用鍔40の下面40aと、スカート部33の内面とキャップ本体の周状突起17との係合部分との上下方向の距離が大きくなってしまい、この係合を解除するためには必要以上に大きな力で開封用鍔40を押し上げなければならなくなってしまうからである。
しかるに、本発明においては、上蓋3が閉じられている状態で、開封開始領域Xを含む非係合領域Yでは、スカート部33がキャップ本体1の周状突起17と係合していないため、その係合力が部分的に弱められており、このため、開封用鍔40を押し上げての上蓋3の開封を容易に行うことが可能となる。
本発明では、図1乃至図3に示されているように、帯状カバー50の内面には、閉じられた上蓋3の開封用鍔40の下面40aとは接触しないように軸方向に延びている変形防止用リブ60が設けられている(図の例では、3本の変形防止用リブ60が設けられている)。即ち、開封開始領域Xを含む非係合領域Yで、スカート部33をキャップ本体1の周状突起17と非係合に設定すると、この領域での係合力が弱められているため、帯状カバー50の下方部分を外面側から内面側上方に押圧すると、帯状カバー50の下方部分が変形し、この変形によって上向きの応力が発生し、この結果、開封用鍔40が上方に持ち上げられてしまい、帯状カバー50からすっぽ抜けてしまう虞がある。しかるに、上記の変形防止用リブ60を設けておくことにより、このようなTE性の低下を有効に回避することが可能となる。
即ち、帯状カバー50の下方部分を外面側から押圧したとしても、上記の変形防止用リブ60により、その強度が高められているため、帯状カバー50の変形が生じ難く、また、変形が生じたとしても、リブ60が直ちに筒状側壁7の外面に当接することとなり、従って、帯状カバー50の変形が極力抑制され、この結果、帯状カバー50の変形による開封用鍔40の帯状カバー50からのすっぽ抜けを有効に防止でき、TE性の低下を有効に防止することができるのである。
上記の構造を有する本発明のヒンジキャップにおいて、前述した開封開始領域Xを含む非係合領域Yの周方向幅は、開封開始領域Xよりも大きいことが必要であるが、この周方向幅が必要以上に大きいと、上蓋3の閉栓状態が不安定となってしまう。従って、この周方向幅(上蓋3の中心Oに対する開き角度θ)は180度以下、特に120度以下であることが好ましい(図3参照)。
また、前述した変形防止用リブ60は、その帯状カバー50の下方部分を外面側から押圧したときの該カバー50の変形を効果的に防止し得る限り、その大きさや長さは適宜の範囲とすることができ、その数も1本であってもよいし、2本或いは3本以上とすることもできる。
尚、この変形防止用リブ60は、その上端が閉じられた開封用鍔40の下面40aと接触するものであってはならない。接触していると、帯状カバー40の下方からの押し上げにより開封用鍔40が持ち上げられて帯状カバー40からすっぽ抜けてしまうからである。
また、本発明においては、上蓋3を閉じたときに、開封用鍔40の内面とキャップ本体1の筒状側壁7の外面とが係合する係合機構が設けられていることが好ましい。具体的には、図2に示されているように、開封用鍔40の内面の下端部分に突起70を形成しておくことが好適である。即ち、上蓋3を閉じたとき、開封用鍔40が位置する部分(開封開始領域X)では、キャップ本体1の筒状側壁7の外面には凹面45が形成されており、このため、この側壁7の外面上端部分は、外方に膨らんだ突部45aとなっている。従って、上蓋3を閉じたとき、開封用鍔40の上記の突起70は、筒状側壁7の上端部分の突部45aと係合し、これにより、前述した開封開始領域Xにおいて、上蓋3のスカート部33の内面とキャップ本体1の周状突起17とを非係合としたときのTE性の低下が一層確実に防止することができる。
例えば、帯状カバー50を正面側外方から内方に押し付けた場合においても、この突起70が筒状側壁7の外面の上端部分と係合しており、開封用鍔40が安定に保持されているため、開封用鍔40の帯状カバー50からのすっぽ抜けを一層確実に防止することができると共に帯状カバー50を取り除いた後に、開封用鍔40に手を掛けて上方に持ち上げると突起70と突部45aの係合は、開封用鍔40のすぐ内側であるため、容易に係合を解除することができるのである。
さらに、本発明においては、図5乃至図7に示されているように、帯状カバー50及びヒンジ連結部25が形成されている領域を除き、キャップ本体1の筒状側壁7の上方部分が外方に膨らんだ膨出部72を形成し、この膨出部72の上端を、閉じられた上蓋3のスカート部33の下端が位置する部分よりも上方に立ち上げておくことが好適である。このような膨出部72を形成することにより、上蓋3のスカート部33とキャップ本体1の頂板部5の周縁部上面との間の隙間が膨出部72によって隠されるため、この隙間にドライバーなどの工具を差し込んで無理矢理上蓋3を開封するという不正行為を防止することができる。
上述した本発明によれば、帯状カバー50により付与されるTE性を損なわず、優れたTE性を維持しながら上蓋3の開封性を向上させることができる。
1:キャップ本体
3:上蓋
5:頂板部
7:筒状側壁
33:上蓋スカート部
40:開封用鍔
50:帯状カバー
60:変形防止用リブ

Claims (2)

  1. 頂板部と、頂板部周縁から降下した筒状側壁とを有し、該筒状側壁の内側に容器口部が嵌合固定されるキャップ本体;及び、
    天板部と、天板部周縁から降下したスカート部とを有し、該スカート部の下端部が前記キャップ本体の頂板部もしくは筒状側壁にヒンジ連結部を介して連結され、前記キャップ本体に対して開閉可能となっている上蓋;
    からなり、前記上蓋を閉じたとき、キャップ本体の頂板部上面の外周縁部と上蓋のスカート部の下端面とが対面するように構成されていると共に、前記スカート部
    のヒンジ連結部とは反対側の部分には開封用鍔が設けられており、前記キャップ本体の頂板部上面には、上蓋を閉じたときに上蓋のスカート部内面部分と係合し
    得る周状突起を有しており、且つ該キャップ本体の筒状側壁の外面には、閉じられた上蓋の開封用鍔の先端外周部分を覆う帯状カバーが破断可能な弱化線乃至スコアを介して連結されているヒンジキャップにおいて、
    前記開封用鍔の下面は、頂板部の上面よりも下方に位置しており、上蓋が閉じられた状態において、開封用鍔の該下面は、前記帯状カバーとは非接触の状態に保持されており、
    前記帯状カバーの内面には、閉じられた上蓋の開封用鍔の外周縁部の上面と係合する係止突起と、閉じられた上蓋の開封用鍔の下面とは接触しないように前記帯状カバーの下部から軸方向上方へかつ前記筒状側壁側に延びている変形防止用リブが設けられており、
    前記上蓋のスカート部内面の前記開封用鍔が形成されている側において該開封用鍔の周囲を含む周方向領域は、該上蓋が閉じられた状態において、前記キャップ本体の周状突起と非係合となっていることを特徴とするヒンジキャップ。
  2. 前記上蓋を閉じたときに、前記開封用鍔の内面と前記キャップ本体の筒状側壁の外面とが係合する係合機構が設けられている請求項1に記載のヒンジキャップ。
JP2010072084A 2010-03-26 2010-03-26 ヒンジキャップ Active JP5627262B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010072084A JP5627262B2 (ja) 2010-03-26 2010-03-26 ヒンジキャップ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010072084A JP5627262B2 (ja) 2010-03-26 2010-03-26 ヒンジキャップ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2011201586A JP2011201586A (ja) 2011-10-13
JP5627262B2 true JP5627262B2 (ja) 2014-11-19

Family

ID=44878706

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010072084A Active JP5627262B2 (ja) 2010-03-26 2010-03-26 ヒンジキャップ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5627262B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017178344A (ja) * 2016-03-29 2017-10-05 日本クロージャー株式会社 ヒンジキャップ

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3600361B2 (ja) * 1996-03-22 2004-12-15 株式会社吉野工業所 キャップ
JP4492869B2 (ja) * 2004-11-30 2010-06-30 株式会社吉野工業所 蓋付きキャップ
JP4803661B2 (ja) * 2006-03-27 2011-10-26 日本クラウンコルク株式会社 不正開封防止ヒンジキャップ
JP5362440B2 (ja) * 2008-05-23 2013-12-11 日本クロージャー株式会社 ヒンジキャップ
JP5137705B2 (ja) * 2008-06-14 2013-02-06 日本クラウンコルク株式会社 分別機能付ヒンジキャップ

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017178344A (ja) * 2016-03-29 2017-10-05 日本クロージャー株式会社 ヒンジキャップ

Also Published As

Publication number Publication date
JP2011201586A (ja) 2011-10-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4786236B2 (ja) 分別廃棄性に優れたキャップ
JP4575695B2 (ja) プルリング無しヒンジキャップ
JP5281459B2 (ja) タンパーエビデント性が改善されたヒンジキャップ
JP4803661B2 (ja) 不正開封防止ヒンジキャップ
JP6018776B2 (ja) 容器蓋
JP5627262B2 (ja) ヒンジキャップ
JP5202189B2 (ja) 分別廃棄性に優れた合成樹脂製打栓キャップ
JP4401467B2 (ja) 合成樹脂製キャップ
JP4580064B2 (ja) ヒンジ付きキャップ
JP4560298B2 (ja) タンパーエビデント性を有する上蓋を備えたヒンジキャップ
JP2004175436A (ja) タンパーエビデント性を有するヒンジキャップ
JP4762780B2 (ja) 分別廃棄性の良好なキャップ
JP2010235167A (ja) キャップ
JP4076258B2 (ja) 分別廃棄性に優れたプラスチックキャップ
JP2008213924A (ja) 分別機構付きヒンジキャップ
JP6663272B2 (ja) ヒンジキャップ
JP5973764B2 (ja) 容器蓋
JP2009096500A (ja) ヒンジキャップ
JP5160261B2 (ja) 無端状スコア引き裂き用注出具
JP4473067B2 (ja) 開口時の液飛びが防止されたプラスチックキャップ
JP5713437B2 (ja) ヒンジキャップ
JP4704765B2 (ja) 開口時の液飛びが防止されたプラスチックキャップ
JP5281458B2 (ja) タンパーエビデント性を有するヒンジキャップ
JP2010137878A (ja) 合成樹脂製キャップ
JP2010047283A (ja) プラスチックキャップ

Legal Events

Date Code Title Description
A625 Written request for application examination (by other person)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A625

Effective date: 20130219

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20131125

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20140204

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140404

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140916

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140930

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5627262

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150