JP6663148B2 - 振動検出素子 - Google Patents
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Description
所定の形状の外周部を備える柱状の錘部と、
前記錘部の外周部の外側の前記錘部の側面が臨む空間の、前記柱状の錘部の中心線位置を中心とした円の円周方向において互いに重ならない角範囲の空間のそれぞれ内に配置され、前記錘部の外周部に一端が結合されて前記錘部の中心線位置を中心とした円に対して垂直な方向に振動可能に支持する複数個のスプリング部と、
前記錘部の外周部の外側の前記錘部の側面が臨む前記空間を介して隔てられた位置に存在するものであって、前記複数個のスプリング部の他端が結合されて、前記錘部が前記複数のスプリング部を介して前記錘部の中心線方向に振動する基部となる支持基部と、
を備え、
前記複数個のスプリング部は、前記錘部の中心線位置を中心とした円の円周方向において互いに等角間隔隔てた複数の位置で前記錘部の前記外周部と前記一端のそれぞれが結合していると共に、前記他端のそれぞれが前記支持基部に互いに前記等角間隔隔てた複数の位置で結合されており、
前記複数のスプリング部のそれぞれは、前記スプリング部のそれぞれが配置される前記角範囲の空間において、前記錘部の外周部の形状に沿った形状を有すると共に、前記錘部との結合部である前記スプリング部のそれぞれの前記一端から前記円周方向に隣接する他の前記スプリング部の前記錘部との結合部である前記一端の近傍までに亘るようにされる外周形状対応部を備え、
少なくとも前記複数のスプリング部には圧電薄膜が設けられていると共に、前記錘部の振動に応じた電圧を、前記複数のスプリング部の前記圧電薄膜から得る
ことを特徴とする振動検出素子を提供する。
図1は、この発明の第1の実施形態の振動検出素子1の一例を、その振動方向の上方から見た図である。また、図2(D)は、第1の実施形態の振動検出素子1を、振動方向に沿う方向の面で破断したときの断面図である。なお、この第1の実施形態の振動検出素子1は、シリコン基板をドライエッチングあるいはウエットエッチングすることで形成された微小電気機械システム(MEMS(Micro Electro Mechanical Systems))として構成とされたものである。この振動検出素子1の製造方法については後述する。
次に、この第1の実施形態の振動検出素子1の製造方法の一例について、図2を参照しながら説明する。前述したように、この第1の実施形態の振動検出素子1は、シリコン基板を半導体プロセスによりエッチングすることで形成された微小電気機械システム(MEMS)として構成とされたものであって、振動検出素子1は、以下に説明するような半導体プロセスで製造される。
上述の構成の第1の実施形態の振動検出素子1は、錘部12の厚さt1、直径D1及び重さと、スプリング部13A及び13Bの幅W,厚さt2、長さLに応じた共振周波数を有し、その共振周波数でゲインのピークを呈する周波数特性を有する。
fr∝K/(厚さt1)×(直径D1)×(重さ) ・・・(式1)
ただし、Kは定数
となる。また、振動検出素子1の共振周波数frは、スプリング部13A及び13Bとの関係では、
fr∝(幅W)×(厚さt2)/(長さL) ・・・(式2)
となる。
上述の第1の実施形態の振動検出素子1では、錘部12を、半円の円弧状の外周形状対応部13Ac及び13Bcを備える2個のスプリング部13A及び13Bで支持するようにした。この構成においては、振動検出素子1においては、外部環境から印加される振動の方向が錘部12の板面に直交する方向であれば問題ないが、板面に直交しない方向の振動に印加された場合には、錘部12にねじれ方向の力が加わり、外部の振動エネルギーを効率良く検出することができなくなる恐れがある。
上述の第1の実施形態及び第2の実施形態における振動検出素子1及び振動検出素子2においては、錘部12及び錘部22の厚さt1は、400ミクロンとしたが、これは、半導体プロセスにおいて、4インチウエハーを用いた場合である。しかし、8インチウエハーや12インチウエハーを用いる場合には、錘部12及び錘部22の厚さt2は、700ミクロンとされる。その場合には、振動検出素子の共振周波数は、より低くすることができるが、初期変位は第1の実施形態及び第2の実施形態の場合よりも大きくなる。
Claims (12)
- 所定の形状の外周部を備える柱状の錘部と、
前記錘部の外周部の外側の前記錘部の側面が臨む空間の、前記柱状の錘部の中心線位置を中心とした円の円周方向において互いに重ならない角範囲の空間のそれぞれ内に配置され、前記錘部の外周部に一端が結合されて前記錘部の中心線位置を中心とした円に対して垂直な方向に振動可能に支持する複数個のスプリング部と、
前記錘部の外周部の外側の前記錘部の側面が臨む前記空間を介して隔てられた位置に存在するものであって、前記複数個のスプリング部の他端が結合されて、前記錘部が前記複数のスプリング部を介して前記錘部の中心線方向に振動する基部となる支持基部と、
を備え、
前記複数個のスプリング部は、前記錘部の中心線位置を中心とした円の円周方向において互いに等角間隔隔てた複数の位置で前記錘部の前記外周部と前記一端のそれぞれが結合していると共に、前記他端のそれぞれが前記支持基部に互いに前記等角間隔隔てた複数の位置で結合されており、
前記複数のスプリング部のそれぞれは、前記スプリング部のそれぞれが配置される前記角範囲の空間において、前記錘部の外周部の形状に沿った形状を有すると共に、前記錘部との結合部である前記スプリング部のそれぞれの前記一端から前記円周方向に隣接する他の前記スプリング部の前記錘部との結合部である前記一端の近傍までに亘るようにされる外周形状対応部を備え、
少なくとも前記複数のスプリング部には圧電薄膜が設けられていると共に、前記錘部の振動に応じた電圧を、前記複数のスプリング部の前記圧電薄膜から得る
ことを特徴とする振動検出素子。 - 前記錘部、前記複数のスプリング部及び前記支持基部は、前記圧電薄膜が表面に形成されている半導体基板から形成された微小電気機械システム(MEMS(Micro Electro Mechanical Systems))の構成とされた
ことを特徴とする請求項1に記載の振動検出素子。 - 前記錘部の外周部の形状は、円形または正多角形である
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の振動検出素子。 - 前記錘部は、所定の厚さの板状体である
ことを特徴とする請求項3に記載の振動検出素子。 - 前記スプリング部のそれぞれは、前記錘部の前記中心位置からの距離が互いに異なる複数個の前記外周形状対応部を備えると共に、複数個の前記外周形状対応部を折り返し部で連結することで、1個のスプリング部を形成している
ことを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の振動検出素子。 - 複数個の前記スプリング部は、3個以上である
ことを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載の振動検出素子。 - 複数個の前記スプリング部は、同様の形状である
ことを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれかに記載の振動検出素子。 - 前記スプリング部の厚さ及び前記錘部の振動方向に直交する方向の前記スプリング部の幅が所定のものとされている
ことを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれかに記載の振動検出素子。 - 前記スプリング部の前記外周形状対応部の厚さが所定のものとされていると共に、前記スプリング部の外周形状対応部の、前記錘部の振動方向に直交する方向の幅が、前記一端側と前記他端とで異なる
ことを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれかに記載の振動検出素子。 - 請求項5に記載の振動検出素子において、
前記複数個の前記外周形状対応部の前記錘部の振動方向に直交する方向の幅は、互いに異なる
ことを特徴とする振動検出素子。 - 前記複数のスプリング部のそれぞれに形成されている前記圧電薄膜は、前記錘部において互いに電気的に接続されている
ことを特徴とする請求項1〜請求項10のいずれかに記載の振動検出素子。 - 複数の前記スプリング部のそれぞれに形成されている前記圧電薄膜から得られる、前記錘部の振動に伴い発生する電圧を、発電出力とする振動発電素子の構成とされている
ことを特徴とする請求項1〜請求項11のいずれかに記載の振動検出素子。
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