JP6913642B2 - 振動発電デバイス - Google Patents

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Description

本開示は、振動発電デバイスに関する。
環境エネルギーから発電を行うエネルギーハーベスト(環境発電)技術を用いた発電デバイスの1つとして、振動エネルギーを利用した振動発電デバイスの開発が進められている。上記振動発電デバイスは、外力の作用により振動素子が振動して生じる撓み量に応じて、振動面に発生する圧力を電力に変換して発電することができる。
振動発電デバイスの構造として、例えば特許文献1では、一対の振動素子と、上記一対の振動素子間を連結する1つの重錘体と、を有する構造が開示されている。上記構造において、振動素子は、両端が固定された両持ち梁上に振動素子が配置された十字状の振動部と、上記振動部を支持する枠状の支持部とを有し、また、重錘体は、上下に配置される振動素子の、上記振動部における振動作用点で連結するように配置されている。このような構造とすることで、重錘体を介して2つの振動素子を対で振動させることが可能となる。
また、振動発電デバイスの他の構造として、例えば特許文献2では、重錘体を介して2つの振動素子を対で振動させる代わりに、上記振動素子を複数のスプリング部を有する形状にして、1つの振動素子を1つの錘部で支持する構造が開示されている。
特開2017−51005号公報 特開2017−93118号公報
ところで近年、振動発電デバイスに対して小型化および軽量化の要求が高まっている。しかし、特許文献1で開示される振動発電デバイスの構造では、対となる2つの振動素子により重錘体を上下で挟持することを必須とするため、一対の振動素子と重錘体との連結方向に嵩高となり、また、振動素子2つ分の重さが必然的に含まれることになるため、小型化および軽量化が困難である。
一方、特許文献2で開示される振動発電デバイスの構造では、対となる2つの振動素子により重錘体を上下で挟持することを要しないため、振動素子1つ分の厚みおよび重さを軽減することができ、特許文献1で開示される構造の振動発電デバイスと比較して、小型かつ軽量とすることが可能と推量される。しかし、特許文献2で開示される振動素子は、複数のスプリング部を有しており、振動により応力が集中する角部分が増えることから、上記角部分において機械破壊が生じやすくなり、耐久性に劣る。
本開示は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、耐久性を備え、且つ小型化および軽量化を実現可能な振動発電デバイスを提供することを主目的とする。
本開示の1実施態様は、第1錘部および第2錘部、ならびに上記第1錘部および上記第2錘部を連結する第1連結部を少なくとも有する重錘体と、上記第1錘部および上記第2錘部の間に配置される振動発電素子と、を有し、上記振動発電素子は、枠状の基部と、上記基部の枠内に位置し、上記基部に連結された振動部と、上記基部の内周縁および上記振動部により囲まれた複数の開口部とを有し、上記振動部は、貫通孔を有する梁交差部と、一端が上記基部に連結され、他端が上記梁交差部に連結された複数本の梁と、を有し、上記重錘体の上記第1連結部は、上記梁交差部の上記貫通孔を貫通して、一端が上記第1錘部と連結し、他端が上記第2錘部と連結しており、上記第1錘部および上記第2錘部は、上記第1連結部の周囲で上記梁交差部に対向して当接する当接部をそれぞれ有する、振動発電デバイスを提供する。
本開示の1実施態様においては、耐久性を備え、且つ小型化および軽量化を実現可能な振動発電デバイスを提供することができるという効果を奏する。
本開示の1実施態様における振動発電デバイスの一例を示す概略分解図である。 図1に例示する振動発電デバイスの分解前のA−A線断面図である。 図1に例示する振動発電デバイスの分解前のB−B線断面図である。 本開示の1実施態様における振動発電デバイスの振動発電素子の一例を示す概略平面図である。 本開示の1実施態様における振動発電デバイスの重錘体の一例を示す概略平面図およびA−A線断面図である。 第1錘部および第2錘部の一例を示す概略平面図、A−A線断面図、およびB−B線断面図である。 重錘体の一例を示す概略断面図である。 第1錘部と振動発電素子との配置態様を説明する模式図である。 第1錘部と振動発電素子との配置態様を説明する模式図である。 本開示の1実施態様における振動発電デバイスの振動発電素子の他の例を示す概略平面図である。 振動部の形状の例を示す概略平面図である。
本明細書において、ある部材又はある領域等のある構成が、他の部材又は他の領域等の他の構成の「上に(又は下に)」あるとする場合、特段の限定がない限り、これは他の構成の直上(又は直下)にある場合のみでなく、他の構成の上方(又は下方)にある場合を含み、すなわち、他の構成の上方(又は下方)において間に別の構成要素が含まれている場合も含む。
以下、本開示の実施の態様を、図面等を参照しながら説明する。但し、本開示は多くの異なる態様で実施することが可能であり、以下に例示する実施の態様の記載内容に限定して解釈されるものではない。また、図面は説明をより明確にするため、実施の態様に比べ、各部の幅、厚さ、形状等について模式的に表される場合があるが、あくまで一例であって、本開示の解釈を限定するものではない。また、本明細書と各図において、既出の図に関して前述したものと同様の要素には、同一の符号を付して、詳細な説明を適宜省略することがある。また、説明の便宜上、上方又は下方という語句を用いて説明する場合があるが、上下方向が逆転しても良い。
本開示の1実施態様の振動発電デバイス(以下、本実施態様の振動発電デバイスとする。)は、第1錘部および第2錘部、ならびに上記第1錘部および上記第2錘部を連結する第1連結部を少なくとも有する重錘体と、上記第1錘部および上記第2錘部の間に配置される振動発電素子と、を有し、上記振動発電素子は、枠状の基部と、上記基部の枠内に位置し、上記基部に連結された振動部と、上記基部の内周縁および上記振動部により囲まれた複数の開口部とを有し、上記振動部は、貫通孔を有する梁交差部と、一端が上記基部に連結され、他端が上記梁交差部に連結された複数本の梁と、を有し、上記重錘体の上記第1連結部は、上記梁交差部の上記貫通孔を貫通して、一端が上記第1錘部と連結し、他端が上記第2錘部と連結しており、上記第1錘部および上記第2錘部は、上記第1連結部の周囲で上記梁交差部に対向して当接する当接部をそれぞれ有する。
図1は、本実施態様の振動発電デバイスの一例を示す概略分解図である。図2および図3は、それぞれ図1に例示する振動発電デバイスの分解前のA−A線断面図およびB−B線断面図である。本実施態様の振動発電デバイス100は、図1〜図3に例示するように、第1錘部1および第2錘部2、ならびに第1錘部1および第2錘部2を連結する第1連結部3を有する重錘体10と、第1錘部1および第2錘部2の間に配置される振動発電素子20と、を有する。なお、図1〜図3に例示する振動発電デバイス100は、第1錘部1の振動発電素子20とは反対側の面に第1の筐体50Aを有し、第2錘部2の振動発電素子20とは反対側の面に第2の筐体50Bを有している。
図4は、図1〜図3に例示する振動発電デバイスにおける振動発電素子の一例を示す概略平面図である。本実施態様の振動発電デバイス100において、振動発電素子20は、枠状の基部11と、基部11の枠内に位置し、基部11に連結された振動部12と、基部11の内周縁11a(破線部)および振動部12により囲まれた複数の開口部13とを有する。振動部12は、貫通孔23を有する梁交差部21と、一端が基部11、具体的には基部11の内周縁11aに連結され、他端が梁交差部21、具体的には梁交差部21の外周縁に連結された複数本の梁22と、を有する。図1〜図4に例示する振動発電素子20の振動部12は、梁交差部21と4本の梁22とを有する十字形状である。また、図1〜図4に例示する振動発電素子20は、基部11および振動部12が一体である一枚板である。
図5(a)は、図1〜図3に例示する振動発電デバイスにおける重錘体の一例を示す概略平面図であり、図5(b)は図5(a)のA−A線断面図である。図1〜図3および図5(a)、(b)で例示するように、本実施態様の振動発電デバイス100において、重錘体10の第1連結部3は、振動部12における梁交差部21の貫通孔23を貫通して、一端が第1錘部1と連結し、他端が第2錘部2と連結している。また、重錘体10の第1錘部1および第2錘部2は、第1連結部3の周囲で振動発電素子20の少なくとも梁交差部21に対向して当接する当接部1Aおよび2Aをそれぞれ有し、当接部1Aおよび2Aはそれぞれ台座部1Bおよび2Bに配置されている。図5(a)に例示する当接部1Aは、平面視形状が4つの直線状の外周辺により構成された正方形である。なお、図1〜図3および図5(a)、(b)における重錘体10は、振動発電素子20の開口部13を貫通して第1錘部1と第2錘部2とを連結する第2連結部4をさらに有している。
本実施態様によれば、1つの振動発電素子が重錘体の第1錘部および第2錘部で挟持されるため、振動発電素子の数を少なくして、振動発電デバイスの厚みおよび全体の重さを減らすことができる。また、振動発電素子が上述した構造を有することで、振動により応力が集中する角部分を少なくすることができるため、振動発電素子の破損を抑制することができる。これにより、耐久性を備え、小型かつ軽量な振動発電デバイスとすることができる。なお、振動発電デバイスの厚みとは、重錘体の第1錘部、振動発電素子、および重錘体の第2錘部の配置方向における全体厚みをいう。
以下、本実施態様の振動発電デバイスについて、構成部材ごとに説明する。
A.重錘体
本実施態様における重錘体は、第1錘部および第2錘部、ならびに上記第1錘部および上記第2錘部を連結する第1連結部を少なくとも有する。なお、第1錘部および第2錘部のことを、単に錘部と称して説明する場合がある。
本実施態様における重錘体は、第1錘部および第2錘部が、第1連結部により連結されるが、中でも、上記第1錘部および上記第2錘部が、振動発電素子に対して回転不能に連結されていることが好ましい。上記第1錘部および上記第2錘部が、振動発電素子に対して回転可能であると、上記第1錘部および上記第2錘部と振動発電素子の振動部との接触位置がずれて、得られる振動エネルギー量が減少する場合があるからである。また、上記重錘体が、後述するように、上記振動発電素子の上記開口部を貫通して上記第1錘部および上記第2錘部を連結する第2連結部を有する場合に、振動発電素子における振動部の梁が上記第2連結部と衝突して破損し、振動できなくなるおそれがあるからである。
上記第1錘部および上記第2錘部が、「振動発電素子に対して回転不能」であるとは、平面視において、固定された振動発電素子の振動部に対して、上記第1錘部および上記第2錘部が第1連結部回りに完全に回転しない(回転角度が0°)、もしくは平面視において、固定された振動発電素子の振動部に対する上記第1錘部の回転角度および上記第2錘部の回転角度が、本発明の効果を奏しうる範囲であることをいい、具体的には回転角度は0°±5°の範囲とすることができ、中でも0°±1°の範囲が好ましい。
上記第1錘部および上記第2錘部を、振動発電素子に対して回転不能とするための方法としては、例えば、上記第1連結部および振動発電素子の振動部の貫通孔の平面視形状を非真円形状とする方法、上記第1錘部における当接部および上記第2錘部における当接部と、上記振動発電素子における振動部の梁交差部とを連結する方法、上記第1錘部および上記第2錘部による、上記振動発電素子における振動部の挟持圧を高くする方法、等が挙げられる。なかでも、上記第1連結部および振動発電素子の振動部の貫通孔の平面視形状を非真円形状とする方法が好ましい。
1.構造
本実施態様における重錘体は、図5(a)、(b)に例示するように、第1錘部1および第2錘部2、ならびに第1錘部1および第2錘部2を連結する第1連結部3を少なくとも有する。第1錘部1および第2錘部2は、第1連結部3の周囲で梁交差部に対向して当接する当接部1A、2Aをそれぞれ有し、当接部1Aおよび2Aは、それぞれ台座部1Bおよび2Bに配置されている。なお、図5(a)、(b)に例示する重錘体10は、後述する第2連結部4を有しているが、第2連結部4を有さなくてもよい。
(1)第1連結部
上記第1連結部は、上記第1錘部および上記第2錘部を連結する部材である。上記第1連結部は、上記梁交差部の上記貫通孔を貫通して、一端が上記第1錘部と連結し、他端が上記第2錘部と連結する。
上記第1連結部は、一端が上記第1錘部と連結し、他端が上記第2錘部と連結する。具体的には、上記第1連結部は、一端が上記第1錘部の振動発電素子側の面と連結し、他端が上記第2錘部の振動発電素子側の面と連結する。中でも、上記第1連結部は、一端が上記第1錘部の振動発電素子側の面において第1錘部の重心と平面視上重なる位置と連結し、他端が上記第2錘部の振動発電素子側の面において第2錘部の重心と平面視上重なる位置と連結することが好ましい。上記錘部が、第1連結部との連結部分を中心とする回転対称形状であれば、上記錘部の振動発電素子側の面における錘部の重心と平面視で重なる位置とは、上記錘部の振動発電素子側の面の中心となる。上記第1連結部が、第1錘部および第2錘部と上記の位置で連結することで、振動部の梁に均一に振動を生じさせることができ、振動部の梁の一部に過剰な応力が掛かることにより梁が破損することを抑制できる。
上記第1連結部の平面視形状は、上述したように上記第1錘部および上記第2錘部を上記振動発電素子に対して回転不能に連結することが可能な形状であることが好ましい。このような平面視形状としては、非真円形状であることが好ましく、具体的には、楕円形;三角形;矩形、台形、ひし形等の四角形;五角以上の多角形;等の、真円を除く幾何学形状、星形、記号、文字等の意匠形状等が挙げられる。
平面視での上記第1連結部の大きさは、振動発電素子の振動部における梁交差部の貫通孔を貫通可能な大きさとすることができる。中でも上記第1錘部および上記第2錘部を上記振動発電素子に対して回転不能に固定可能な大きさであることが好ましい。上記第1連結部の大きさは、梁の幅の大きさに応じて適宜設定することができる。
上記第1連結部の長さは、振動発電素子の振動部における梁交差部の貫通孔を貫通して第1錘部および第2錘部を連結可能となる大きさとすることができ、特に限定されず、適宜設定することができる。上記第1連結部の長さは、上記第1連結部の一端および第1錘部の連結部分および上記第1連結部の他端と第2錘部との連結部分の間の長さとすることができる。図5〜図6で例示するように、第1連結部3の一端が第1錘部1の当接部1Aの振動発電素子側の面と連結し、第1連結部3の他端が第2錘部2の当接部2Aの振動発電素子側の面と連結する場合は、上記第1連結部の長さとは、第1錘部における当接部の振動発電素子側の面との連結部分および第2錘部における当接部の振動発電素子側の面との連結部分の間の長さ(図5(b)においてH1で示す部分)とすることができる。なお、図6は、第1錘部および第2錘部の一例を示す概略平面図、A−A線断面図、およびB−B線断面図である。
上記第1連結部は、上記第1錘部および上記第2錘部と別体であってもよく、一体であってもよい。上記第1連結部が上記第1錘部および上記第2錘部と別体である場合、上記第1連結部が、上記第1錘部および上記第2錘部を連結するとは、上記第1連結部の一端および他端が、上記第1錘部の振動発電素子側の面および上記第2錘部の振動発電素子側の面とそれぞれ接触して連結することをいう。上記の場合の連結態様としては、特に限定されないが、例えば、接着剤による連結態様、溶接による連結態様、ねじによる連結態様、錘部の振動発電素子側の面に形成された凹部または凸部に第1連結部を嵌合する連結態様等が挙げられる。
また、上記第1連結部が上記第1錘部および上記第2錘部と一体である場合、上記第1連結部が、上記第1錘部および上記第2錘部を連結するとは、上記第1連結部の一端および他端が上記第1錘部の振動発電素子側の面および上記第2錘部の振動発電素子側の面と同化して連結してもよく、上記第1錘部および上記第2錘部において上記第1錘部の振動発電素子側の面の一部と上記第2錘部の振動発電素子側の面の一部とが第1連結部を形成して連結してもよい。例えば、図6(a)〜(c)で例示するように、第1錘部1が、振動発電素子側の面の一部である第1連結部用凸部3Aを有し、図6(d)〜(f)で例示するように、第2錘部2が、振動発電素子側の面の一部である第1連結部用凹部3Bを有し、図7で例示するように、第1連結部用凸部3Aと第1連結部用凹部3Bとが嵌合固定された連結態様が挙げられる。この連結態様では、第1連結部は、上記第1錘部が有する第1連結部用凸部と、上記第2錘部が有する第1連結部用凹部と、で形成される。また、他の連結態様として、図示しないが、例えば、上記第1錘部および上記第2錘部が、それぞれ振動発電素子側の面の一部である第1連結部用凸部を有し、上記第1錘部が有する第1連結部用凸部と、上記第2錘部が有する第1連結部用凸部とが、接着剤や溶接等により固定された連結態様が挙げられる。上記連結態様では、第1連結部は、上記第1錘部が有する第1連結部用凸部と、上記第2錘部が有する第1連結部用凸部と、で形成される。第1連結部用凸部および第1連結部用凹部は、第1錘部の重心位置および台座部上の当接部の位置に応じて、上記当接部の振動発電素子側の面の一部であってもよく、上記台座部の振動発電素子側の面の一部であってもよい。なお、図7は重錘体の一例を示す概略断面図である。
(2)第1錘部および第2錘部
上記第1錘部および上記第2錘部は、振動発電素子を介して対向して配置される部材である。上記第1錘部および上記第2錘部は、上記第1連結部の周囲で上記梁交差部に対向して当接する当接部をそれぞれ有する。
上記第1錘部および上記第2錘部は、それぞれの当接部が、上記振動発電素子における振動部の梁交差部に対向して当接することで、上記振動発電素子を挟持することができる。また、上記第1錘部および上記第2錘部のそれぞれの当接部が、上記振動発電素子における振動部の梁交差部と当接することで、上記当接部が上記振動発電素子の振動作用点として機能することができる。
上記錘部の構造としては、少なくとも上記当接部を有すればよいが、通常は、台座部と、上記台座部の上記振動発電素側子の面に配置され、上記第1連結部の周囲で上記梁交差部に当接する当接部と、を有する構造とすることができる。当接部と台座部とは、一体で形成されていてもよく、別体で形成されていてもよい。図6(a)〜(c)で例示する第1錘部1および図6(d)〜(f)で例示する第2錘部2は、それぞれ台座部1B、2Bの振動発電素子側の面に、別体の当接部1A、2Aが配置された構造を有する。
(a)当接部
上記第1錘部および上記第2錘部における当接部は、上記第1連結部の周囲で上記梁交差部に対向して当接する部位である。
上記当接部は、上記当接部の振動発電素子側の面が、錘部の重心と平面視上重なっていてもよく、重ならなくてもよい。上記当接部の振動発電素子側の面が、錘部の重心と平面視上重なる場合、上記当接部は、上記第1連結部と連結し、上記当接部の振動発電素子側の面上に第1連結部が配置される。一方、また、上記当接部の振動発電素子側の面が、錘部の重心と平面視上重ならない場合、上記当接部は、上記第1連結部から隔離されて、上記第1連結部との間に空間を有して配置され、上記第1連結部は、上記台座部の振動発電素子側の面上に配置される。
錘部1つあたりの当接部の数は、上記梁交差部との当接面積や当接部の平面視形状等に応じて適宜設定することができ、1つであってもよく、2つ以上であってもよい。
中でも、上記錘部は、振動発電素子側の面が錘部の重心と平面視上重なる1つの当接部を有することが好ましい。
上記当接部の平面視形状は、特に限定されず、直線状の外周辺により構成された形状であってもよく、曲線状の外周辺により構成された形状であってもよく、直線状の外周辺および曲線状の外周辺により構成された形状であってもよい。直線状の外周辺により構成された形状としては、例えば三角形、正方形、長方形、菱形、台形等の四角形、五角以上の多角形等が挙げられる。また、曲線状の外周辺により構成された形状としては、例えば、円形、楕円形等が挙げられる。中でも、上記当接部の平面視形状が、直線状の外周辺により構成された形状であることが好ましい。また、上記当接部は、外周辺の数が、振動発電素子の振動部における梁の数と同じであることが好ましい。
後述する振動発電素子における上記振動部が、上記梁交差部と4本の上記梁とを有する十字形状である場合、上記当接部の平面視形状は、4つの直線状の外周辺により構成された正方形であることが好ましい。このとき、4本の梁は、当接部の平面視形状である正方形の対角線上に位置することがより好ましい。4本の梁を、当接部の平面視形状である正方形の対角線上に配置することで、チップサイズ(素子サイズ)を最小とすることができるからである。
上記当接部の平面視形状が、直線状の外周辺により構成された形状であるとき、上記当接部は、上記当接部の角部(上記当接部の平面視形状の頂点)が、振動発電素子の振動部における梁と平面視上重ならないことが好ましい。換言すれば、上記当接部は、上記当接部の外周辺が、平面視において振動発電素子の振動部における梁の長さ方向と交差するように配置されることが好ましく、梁の長さ方向と略直交するように配置されることがより好ましい。具体的には、図8、図9で例示するように、第1錘部1の当接部1Aの平面視形状が、4つの直線状の外周辺により構成された正方形であり、当接部1Aの4つの外周辺が、振動発電素子20の振動部12における梁22の長さ方向と交差するように配置されることが好ましく、梁22の長さ方向と略直交するように配置されることがより好ましい。梁の長さ方向と略直交するとは、当接部の外周辺と梁の長さ方向との交差角度が90°(直交)である場合のほか、本発明の効果を奏しうる範囲であれば、上記交差角度が90°より大きい場合および小さい場合も含まれ、例えば±5°を誤差として許容することができる。上記当接部と梁とが上記の位置関係を有することで、梁の固定端に均等な歪を発生させることができるためである。なお、図8、図9は、第1錘部と振動発電素子との配置態様を説明する模式図である。
上記当接部は、上記当接部の外周辺が、平面視で振動発電素子の振動部における梁と梁交差部と連結部分よりも梁交差部側となるように配置されるが、平面視で振動発電素子の振動部における梁と梁交差部との連結部分と重なるように配置されてもよい。また、当接部は梁と当接しないことが好ましい。当接部との接触により梁の振動が阻害されて、振動エネルギーから電力への変換量が減少する場合があるからである。なお、梁と梁交差部との連結部分とは、両端が固定された梁において振動可能な領域のうち、梁交差部側の端部が位置する部分をいう。
上記当接部の大きさは、当接部の数や振動発電素子の振動部における梁交差部との当接面積に応じて適宜設定することができる。上記当接部の大きさは、通常、平面視で第1連結部よりも大きく台座部よりも小さい範囲であり、中でも、上記梁交差部と平面視で重なる大きさであることが好ましい。
上記当接部の厚みは、上記梁交差部と当接可能な厚みであれば特に限定されず、重錘体の重さに占める第1錘部および第2錘部の重さや構造等に応じて適宜設定することができる。
上記当接部と振動発電素子の振動部における梁交差部とは、例えば、溶接により連結していてもよく、接着剤を介して連結していてもよい。
(b)台座部
上記第1錘部および上記第2錘部における台座部は、上記当接部を支持する部材である。上記台座部の平面視形状は特に限定されないが、例えば、三角形;矩形、台形、ひし形等の四角形;五角以上の多角形;円形や楕円形;等の幾何学形状が挙げられる。
上記台座部は、平面視で当接部よりも大きければ特に限定されず、上記台座部の大きさは、重錘体の重さに占める第1錘部および第2錘部の重さや構造、台座部の厚みに応じて適宜設定することができる。上記台座部の外周は、平面視で上記基部の内周縁よりも外側に位置してもよく、内側に位置してもよい。すなわち、第1錘部および第2錘部は、平面視において、基部の内周縁に囲まれた領域よりも大きくてもよく、小さくてもよい。中でも、台座部の外周が上記基部の内周縁よりも内側に位置すること、すなわち錘部が基部の内周縁に囲まれた領域よりも小さいことが好ましい。
上記台座部の厚みは、重錘体の重さに占める第1錘部および第2錘部の重さや構造等に応じて適宜設定することができ、特に限定されないが、上記当接部を十分に支持することが可能な大きさであることが好ましい。
(3)第2連結部
本実施態様における重錘体は、上記第1連結部の他に、上記振動発電素子の上記開口部を貫通して上記第1錘部および上記第2錘部を連結する第2連結部を有することができる。上記重錘体が上記第2連結部を有することで、上記第2連結部が、決められた重錘体の重さの一部を担うことができ、第2連結部の重さ分、重錘体を構成する他の部材の重さを減らすことができるため、上記他の部材の厚みを小さくすることができ、本実施態様の振動発電デバイスの厚みを小さくすることができる。第2連結部は、図5(b)およびに図9において符号4で示す部位である。
上記第2連結部は、上記第1錘部の振動発電素子側の面と上記振動発電素子の上記開口部と上記第2錘部の振動発電素子側の面とが平面視上重なる位置に設けられ、通常、上記錘部における台座部に設けられる。また、上記第2連結部は、一端が上記第1錘部と連結し、他端が上記第2錘部と連結する。具体的には、上記第2連結部は、一端が上記第1錘部の振動発電素子側の面と連結し、他端が、上記第2錘部の振動発電素子側の面と連結する。
上記第2連結部は、上記開口部において上記振動発電素子の上記基部および上記振動部から隔離されている。ここで、上記第2連結部が、上記基部および上記振動部から隔離されているとは、上記第2連結部が、上記基部および上記振動部と接していないことをいい、具体的には、上記第2連結部と上記基部および上記振動部との間に、空間を有することをいう。
上記第2連結部は、上記開口部を貫通可能な平面視形状を有することができ、上記開口部の形状に応じて適宜設計することができる。上記第2連結部の平面視形状は、特に限定されないが、例えば、円形、楕円形、多角形等の幾何学形状が挙げられる。
上記第2連結部の長さは、振動発電素子の開口部を貫通して第1錘部および第2錘部を連結可能な長さとすることができ、特に限定されず、第1錘部および第2錘部の間の間隔等に応じて適宜設定することができる。上記第2連結部の長さは、第1錘部の振動発電素子側の面と第2錘部の振動発電素子側の面との間の長さとすることができる。上記第2連結部は、通常第1錘部および第2錘部の台座部に設けられているため、上記第2連結部の長さは、第1錘部が有する台座部の振動発電素子側の面と第2錘部が有する台座部の振動発電素子側の面との間の長さ(図5(b)においてH2で示す部分)とすることができる。
上記第2連結部は、平面視で上記開口部よりも小さければ特に限定されず、重錘体の重さに占める第1錘部および第2錘部の重さや構造、台座部の厚みに応じて適宜設定することができる。中でも、上記第2連結部は、平面視で上記開口部を占める割合が大きいほど好ましい。第2連結部は、第1錘部および第2錘部間の間隔により長さが固定されるため、開口部での面積占有率が大きいほど、決められた長さに対する第2連結部の重量を重くすることができる。これにより、第2連結部以外の重錘体を構成する他の部材の重さを減らして厚みを小さくすることができ、本実施態様の振動発電デバイスの厚みを小さくすることができるからである。
上記第2連結部は、上記第1錘部および上記第2錘部と別体であってもよく、一体であってもよい。上記第2連結部が上記第1錘部および上記第2錘部と別体である場合、上記第2連結部が、上記第1錘部および上記第2錘部を連結するとは、上記第2連結部の一端および他端が上記第1錘部の振動発電素子側の面および上記第2錘部の振動発電素子側の面とそれぞれ接触して連結することをいう。また、上記第2連結部が上記第1錘部および上記第2錘部と一体である場合、上記第2連結部が、上記第1錘部および上記第2錘部を連結するとは、上記第2連結部の一端および他端が、上記第1錘部の振動発電素子側の面および上記第2錘部の振動発電素子側の面と同化して連結していてもよく、上記第1錘部および上記第2錘部において上記第1錘部の振動発電素子側の面の一部と上記第2錘部の振動発電素子側の面の一部とが第2連結部を形成して連結してもよい。上記第2連結部が上記第1錘部および上記第2錘部と別体である場合または一体である場合の連結態様の具体例については、例えば、上述した第1連結部が上記第1錘部および上記第2錘部と別体である場合または一体である場合の連結態様と同様とすることができる。
なお、上記第2連結部が上記第1錘部および上記第2錘部と一体である場合の連結態様の例として、図7では、第1錘部1が、振動発電素子の開口部と平面視上重なる領域に、第1錘部1の振動発電素子側の面の一部である第2連結部用凸部4Aを有し、第2錘部2が、振動発電素子の開口部と平面視上重なる領域に、第2錘部2の振動発電素子側の面の一部である第2連結部用凹部4Bを有し、第2連結部用凸部4Aと第2連結部用凹部4Bとが嵌合固定された連結態様を例示している。
上記重錘体は、上記第2連結部を1つ有していてもよく、2つ以上有していてもよい。中でも、上記重錘体は、上記振動発電素子の上記開口部の数と同数の上記第2連結部を有し、1つの開口部に1つの第2連結部が貫通して上記第1錘部および上記第2錘部を連結していることが好ましい。
2.材料
上記重錘体において、第1錘部、第2錘部、第1連結部および第2連結部は、同一の金属材料で形成されていてもよく、異なる金属材料で形成されていてもよいが、通常は同一の金属材料で形成される。上記重錘体を構成する金属材料は、特に限定されないが、例えば、ステンレス鋼(例えばSUS303、SUS304)、快削真鍮(C3604)、銅、タングステン、タンタル等が挙げられる。上記重錘体の金属材料は、振動発電素子の金属基板の金属材料と同じであってもよく、異なってもよい。
B.振動発電素子
本実施態様における振動発電素子は、上記第1錘部および上記第2錘部の間に配置される部材である。
1.形状
本実施態様における振動発電素子は、図4および図10(a)〜(b)に例示するように、枠状の基部11と、基部11の枠内に位置し、基部11に連結された振動部12と、基部11の内周縁11aおよび振動部12により囲まれた複数の開口部13とを有する。振動部12は、貫通孔23を有する梁交差部21と、一端が基部11に連結され、他端が梁交差部12に連結された複数本の梁22と、を有する。貫通孔23は、通常、基部11の枠内の中心に位置する。図中の破線は、基部11の内周縁11aの一部を示し、一点鎖線は、振動部12における梁交差部22の外周縁の一部を示す。なお、図10(a)〜(b)は、本実施態様における振動発電素子の他の例を示す概略平面図である。
上記振動発電素子において、基部と振動部との連結態様としては、基部と振動部とが一体であり、連結手段を介さずに連結していてもよく、基部と振動部とが別体であり、連結手段を介して連結されていてもよい。連結手段とは、例えば、接着剤による接着、溶接による連結、嵌合等が挙げられる。中でも、上記振動発電素子は、基部と振動部とが一体であることが好ましい。すなわち、上記振動発電素子は、基部および振動部を有する一枚板であることが好ましい。基部と振動部とを別体とする場合、上記振動発電素子に、基部と振動部との接合部が生じ、上記接合部が振動を受けると断裂しやすくなる。これに対し、基部と振動部とが一体であり、上記振動発電素子を、基部および振動部を有する一枚板とすることで、接合部が生じないため、振動による断裂を防ぐことができ、振動発電素子を高強度にすることができる。
(1)振動部
上記振動部は、貫通孔を有する梁交差部と、一端が上記基部に連結され、他端が上記梁交差部に連結された複数本の梁と、を有する。
(a)梁交差部
上記梁交差部は、貫通孔を有する。上記基部の枠内における上記貫通孔の位置は、上記基部の枠内における上記梁交差部の配置位置に応じて適宜設定することができるが、中でも上記基部の枠内の中心であることが好ましい。また、重錘体との関係において、上記貫通孔は、通常、上記第1連結部と上記第1錘部および上記第2錘部との連結部分と平面視上重なる位置とすることができる。
上記貫通孔の平面視形状は、重錘体の第1連結部が貫通可能な形状とすることができ、特に限定されないが、中でも重錘体の第1連結部に対して回転不能に固定可能な形状であることが好ましい。このような形状としては、非真円形状とすることができる。上記貫通孔の具体的な平面視形状については、上記「A.重錘体」で説明した第1連結部の平面視形状の例と同様とすることができる。
上記貫通孔の平面視形状は、通常、重錘体の第1連結部の平面視形状と同じである。上記第1連結部を上記貫通孔に嵌合することができ、上記第1錘部および上記第2錘部を上記振動発電素子に対して回転不能に強固に固定することができるからである。
上記貫通孔の大きさは、上記第1連結部が貫通可能な大きさであれば特に限定されず、上記梁交差部の大きさや第1連結部の大きさに応じて適宜設定することができる。
上記梁交差部の平面視形状は特に限定されず、梁の数に応じて任意の形状を適宜設計することができる。上記平面視形状としては、例えば、円形;三角形;矩形、台形、ひし形等の四角形;五角以上の多角形;十字形;歯車形状等が挙げられる。歯車形状とは、中心円と、上記中心円の周から外側へ向かって延びる複数の凸部と、隣接する2つの凸部間に位置する凹部とを有する形状をいい、中でも上記凸部の上面が平坦であることが好ましい。図4、図8、図9、図10(a)〜(b)で例示する梁交差部21は、十字形を有する。
上記梁交差部の大きさは、梁の他端と連結可能な大きさであれば特に限定されず、基部の枠内の大きさや梁の有効長さおよび幅等に応じて適宜設定することができる。
(b)梁
上記梁は、一端が上記基部に連結され、他端が上記梁交差部に連結される。
上記梁の一端が上記基部に連結されるとは、一端が上記基部の枠上に配置されて枠面に連結されていてもよく、上記基部の内周縁に連結されていてもよい。また、上記梁は、上記基部と別体であり、上記梁の一端が上記基部と連結手段を介して連結されていてもよく、上記基部と一体であり、上記梁の一端が上記基部と連結手段を介さずに連結されていてもよい。中でも、上記梁が上記基部と一体であり、上記梁の一端が、上記基部の内周縁に連結されることが好ましい。このような連結態様とすることで、上記梁の一端と上記基部の内周縁とが同化して、上記梁および上記基部を有する一枚板とすることができ、基部と梁との間に段差が生じず、振動発電素子の厚みの増加を抑えることができるからである。また、上記梁が振動しやすくなり、振動エネルギーから電力への変換量を多くすることができるからである。
上記梁の他端が上記梁交差部に連結されるとは、他端が上記梁交差部の平面上に配置されて連結されていてもよく、上記梁交差部の外周縁に連結されていてもよい。また、上記梁は、上記梁交差部と別体であり、上記梁の他端が上記梁交差部と連結手段を介して連結されていてもよく、上記梁交差部と一体であり、上記梁の他端が上記梁交差部と連結手段を介さずに連結されていてもよい。中でも、上記梁が、上記梁交差部と一体であり、上記梁の他端が、上記梁交差部の外周縁に連結されることが好ましい。このような連結態様とすることで、上記振動部を、上記梁の他端と上記梁の外周縁とが同化した一枚板とすることができ、梁交差部と梁との間に段差が生じず、振動発電素子の厚みの増加を抑えることができるからである。また、上記梁が振動しやすくなり、振動エネルギーから電力への変換量を多くすることができるからである。
上記梁の有効長さおよび上記梁の幅は、外部から印可される振動に対する重錘体の振動傾向に応じて、想定して要求される共振周波数や発電レンジ等に応じて適宜設計することができる。なお、上記梁の有効長さとは、両端が固定された梁において振動可能な領域の長さをいう。具体的には、梁の一端と基部との連結位置(基部の内周縁)から梁の他端と梁交差部との連結位置(梁交差部の外周縁)までの長さとすることができ、例えば図4において符号Lで示す部分とすることができる。また、上記梁の幅とは、梁の長さ方向に対して直交方向の長さをいい、図4において符号Dで示す部分とすることができる。上記振動部は、複数本の梁を有するが、上記複数本の梁は、それぞれの有効長さが等しいことが好ましく、また、それぞれの幅が等しいことが好ましい。
上記振動部における梁の数は複数本であればよく、2本であってもよく、3本以上であってもよい。具体的には、上記振動部における梁の数は、3本であってもよく、4本であってもよく、5本であってもよく、6本であってもよく、7本であってもよく、8本であってもよく、それ以上であってもよい。中でも上記振動部における梁の数は4本であることが好ましい。また、上記振動部において、上記複数の梁の配置態様は特に限定されず、上記複数の梁のそれぞれが、一端で上記基部に連結し、他端で上記梁交差部に連結することが可能であればよいが、中でも上記複数の梁が、梁交差部を中心に略等角度間隔で配置されることが好ましい。梁交差部を中心に略等角度間隔に配置されるとは、平面視において隣接する2本の梁と梁交差部とがなす角度が同じであるのみならず、本発明の効果を奏しうる範囲で誤差を有していてもよい。上記複数の梁が、梁交差部の貫通孔を中心に等角度間隔で配置されることで、上限振動の振動モードを優先的に発現させることができる。なお、梁交差部を中心とした上記複数の梁の配置間隔が等角度間隔でない場合、梁間の空間が広く空いた側に第1錘部および第2錘部が振れるモードが発現しやすくなる。
図4に例示した振動発電素子20の振動部12は、梁交差部21と4本の梁22とを有し、4本の梁22が90°の等角度間隔で配置されている。また、図11(a)〜(f)は、振動部の形状の他の例を示す概略平面図である。図11(a)は、梁交差部21と2本の梁22とを有し、2本の梁22が180°の等角度間隔、すなわち直線状に配置された振動部12を例示する。図11(b)は、梁交差部21と3本の梁22とを有し、3本の梁22が120°の等角度間隔で配置された振動部12を例示する。図11(c)は梁交差部21と5本の梁22とを有する振動部12、図11(d)は梁交差部21と6本の梁22とを有する振動部12、図11(e)は梁交差部21と7本の梁22とを有する振動部12、図11(f)は梁交差部21と8本の梁22とを有する振動部12、をそれぞれ例示しており。図11(c)〜(f)に例示する各振動部12において、複数の梁22は、それぞれ等角度間隔(72°、60°、約51.4°、45°)で配置されている。なお図中の一点鎖線は、振動部12における梁交差部22の外周縁の一部を示す。
中でも、上記振動部が、上記梁交差部と4本の上記梁とを有する十字形状であることが好ましい。また、4本の上記梁は、有効長さおよび幅が等しいことが好ましい。
上記基部の枠内における上記梁の配置位置は、上記梁の一端において上記基部の内周縁と交差可能であれば特に限定されないが、上記基部の内周縁に囲まれた領域の対角線に沿って配置されることが好ましく、上記梁の長さ方向の中心軸が、上記基部の内周縁に囲まれた領域の対角線上にあることがより好ましい。また、上記内周縁に囲まれた領域の平面視形状が、角が面取りされた面取り部を有する場合、上記梁部は、上記面取り部と交差することが好ましく、略直交することがより好ましい。上記基部の枠内において、上記梁が上記の配置態様を取ることで、上記振動発電素子において、上記振動部が衝撃の方向に対し梁を有する構造となり、より高い出力性および高い衝撃信頼性を有することができるからである。なお、略直交とは、梁と面取り部とが交わる平面角度が90°(直交)である場合のほか、本発明の効果を奏しうる範囲であれば、上記平面角度が90°より大きい場合や小さい場合も含む。
上記梁は、錘部の当接部と当接していてもよいが、当接しないことが好ましい。当接部が梁と当接することで、梁の振動が阻害されて振動エネルギーから電力への変換量が減少する場合があるからである。
(2)基部
上記基部は、枠状であり、上記振動部を囲む部材である。
上記基部の枠内の平面視形状、すなわち上記基部の内周縁に囲まれた領域の平面視形状(内周縁の平面視形状)は、特に限定されないが、例えば、矩形、台形、ひし形等の四角形;五角以上の多角形;円形等の任意の幾何学形状とすることができる。上記四角形や多角形には、正方形や正多角形も含まれる。上記四角形や多角形は、角が平面状または曲面状に面取りされた面取り部を有していてもよい。図4、図8、図9、図10(a)〜(b)で例示する振動発電素子の基部は、上記基部の枠内の平面視形状が、四隅に平面状の面取り部を有する正方形である例を示している。
平面視での上記基部の枠内の大きさ、すなわち平面視での上記基部の内周縁に囲まれた領域の大きさ(内周縁の大きさ)は、特に限定されず、適宜設定することができる。
上記基部の外周縁で囲まれた領域の平面視形状(基部の平面視外周形状)は、特に限定されず、例えば、矩形、台形、ひし形等の四角形;五角以上の多角形;円形等の任意の幾何学形状とすることができる。上記四角形や多角形は、正方形や正多角形を含む。上記四角形や多角形は、角が平面状または曲面状に面取りされた面取り部を有していてもよい。中でも上記絶縁性基板の平面視外周形状は、四角形であることが好ましく、例えば正方形または長方形とすることができる。
上記基部は、内周縁の振動部側とは反対側、すなわち上記基部の内周縁よりも外側に、配線や端子が形成された電極取出領域を有することができる。
(3)開口部
上記開口部は、上記基部の内周縁および上記振動部により囲まれた複数の領域である。
上記開口部の平面視形状は、特に限定されず、梁と梁交差部と基部の内周縁との位置関係に応じて適宜決定することができる。例えば、上記記基部の内周縁の平面視形状が四角形または四隅に面取り部を有する四角形であり、上記振動部が、上記梁交差部と4本の上記梁とを有する十字形状であれば、上記開口部の平面視形状は三角形とすることができる。上記開口部の平面視形状は、図10(a)に例示するように、角が曲率を有していてもよい。
上記開口部の数は、梁の本数に応じて適宜設定することができる。
(4)突出領域
上記基部の上記内周縁には、上記開口部側に突出した突出領域が設けられていてもよい。上記第1錘部の上記振動発電素子とは反対側の面に第1の筐体を有し、上記第2錘部の上記振動発電素子とは反対側の面に第2の筐体を有する場合、上記第1の筐体の上記振動発電素子側の面、および上記第2の筐体の上記振動発電素子側の面が、上記振動発電素子の上記基部と対向して接することで、振動発電素子の基部を、第1の筐体および第2の筐体で挟持して固定することができる。このとき、平面視において第1錘部および第2錘部が基部の内周縁に囲まれた領域よりも小さければ、上記基部と共に突出領域も第1の筐体および第2の筐体で挟持可能となる。これにより、振動発電素子を強固に固定することができ、重錘体および振動発電素子の位置ずれを防ぐことができる。図10(b)に例示する振動発電素子20において、基部11の内周縁11aには、開口部13側に突出した突出領域Sが設けられている。
上記突出領域は、基部と一体であってもよく、別体であってもよい。上記突出領域の大きさは特に限定されないが、上記開口部を塞がない大きさであることが好ましい。
2.構成
上記振動発電素子は、金属基板、および上記金属基板の少なくとも一方の面に配置される圧電層を有する構成とすることができる。
(1)金属基板
上記振動発電素子における金属基板は、圧電層を支持する部材である。
上記金属基板の金属材料は、所定の平滑性を有する金属基板とすることができる材料であることが好ましく、例えば、ステンレス鋼(SUS)、チタン、ニッケル合金等が挙げられる。中でも、破壊強度が高いことから、ステンレス鋼およびチタンが好ましく、ステンレス鋼(SUS)がより好ましい。
上記金属基板の厚みは、特に限定されないが、圧電層を支持することが可能な厚みであることが好ましい。例えば、金属基板の厚みは、1μm以上500μm以下の範囲内であることが好ましく、中でも25μm以上200μm以下の範囲内であることが好ましく、特に40μm以上60μm以下の範囲内であることが好ましい。金属基板の厚みが上記範囲内であることにより、圧電層を支持することができ、所望の積層体を得ることができる。
(2)圧電層
上記振動発電素子における圧電層は、上記金属基板の少なくとも一方の面に配置される。
上記圧電層の材料としては、非鉛系強誘電体材料を好ましく用いることができる。上記非鉛系強誘電体としては、例えば、窒化アルミニウム(AlN);スカンジウム含有窒化アルミニウム(Sc−AlN)、ボロン含有窒化アルミニウム(B−AlN)、ゲルマニウム含有窒化アルミニウム(Ge−AlN)、マグネシウムおよびニオブ含有窒化アルミニウム(Mg/Nb−AlN)、マグネシウムおよびジルコニウム含有窒化アルミニウム(Mg/Zr−AlN)、等の異元素含有窒化アルミニウム;酸化亜鉛(ZnO);チタン酸ジルコン酸鉛(PZT);ニオブ含有チタン酸ジルコン酸鉛(Nb−PZT)等の異元素含有チタン酸ジルコン酸鉛;ニオブ酸カリウムナトリウム(KNN)等が挙げられる。中でも上記圧電層は、窒化アルミニウム(AlN)または異元素含有窒化アルミニウムを含むことが好ましい。
ここで、「窒化アルミニウム(AlN)または異元素含有窒化アルミニウムを含む」とは、窒化アルミニウム(AlN)または異元素含有窒化アルミニウムを主成分とすることを意味する。具体的には、上記圧電層に含まれる窒化アルミニウム(AlN)または異元素含有窒化アルミニウムの割合が、42質量%以上とすることができ、中でも99質量%以上とすることが好ましく、特に99.5質量%以上とすることが好ましい。圧電性の低下を招く他の物質を含まないことにより、上記圧電層を高密度な層とすることができるからである。
上記圧電層の厚みは、特に限定されないが、例えば1μm以上とすることができ、中でも2μm以上が好ましい。また、上記厚みは、例えば20μm以下とすることができ、中でも10μm以下が好ましい。
上記圧電層は、上記金属基板の少なくとも一方の面に配置されていればよく、上記金属基板の片面に配置されていてもよく、両面に配置されていてもよい。上記圧電層が上記金属基板の両面に配置される場合、上記金属基板の第1面に配置される圧電層を第1圧電層とし、上記第1面と対向する第2面に配置される圧電層を第2圧電層とすることができる。第1圧電層および第2圧電層は、組成が同じであってもよく、異なってもよいが、同じであることが好ましい。中でも第1圧電層および第2圧電層が、ともに窒化アルミニウム(AlN)または異元素含有窒化アルミニウムを含むことが好ましい。
上記振動発電素子の上記基部において、上記圧電層は、通常、上記金属基板の全面に配置される。また、上記振動発電素子の上記振動部において、上記圧電層は、上記金属基板の全面に配置されていてもよく、パターン状に配置されていてもよい。上記振動発電素子の上記振動部において、上記梁交差部には、上記圧電層が形成されていてもよく、形成されていなくてもよい。
(3)集電層
上記振動発電素子は、上記振動部の上記梁部において、上記圧電層の上記金属基板側の面とは反対側の面に、集電層を有することができる。集電層は、上記圧電層の表面に現れた電荷を収集する機能を有する。上記集電層は、圧電層の表面にパターン状に設けることができる。上記集電層の材料は、一般的な振動発電素子における電極に用いられる材料を適用することができる。上記集電層の形状、厚み、梁部1本あたりの配置数等の設計については、適宜調整することができる。
(4)配線および端子
上記振動発電素子は、上記基板上に配線および端子を有することができる。上記配線は、一端が振動部の梁部に配置された集電層と接続するように設けられ、端子は上記配線の他端と接続するように設けられる。配線および端子の材料は、所望の導電性を有する材料であれば特に限定されず、従来公知のプリント配線板に用いられる配線および端子の材料と同様とすることができる。
(5)絶縁層
上記振動発電素子には、絶縁層が配置されていてもよい。ショートの発生を抑制することができるからである。絶縁層の材料としては、絶縁性を示す樹脂を用いることができ、中でも絶縁性感光性樹脂を好適に用いることができる。絶縁性感光性樹脂としては、一般的なものを用いることができ、ポジ型であってもよくネガ型であってもよい。ポジ型の絶縁性感光性樹脂としては、例えばフェノールエポキシ樹脂、アクリル樹脂、ポリイミド、シクロオレフィン等を挙げることができる。また、ネガ型の絶縁性感光性樹脂としては、例えば、感光性ポリイミド樹脂、アクリル系樹脂、感光性フェノール樹脂、感光性エポキシ樹脂、ノボラック樹脂、メラミン樹脂等を挙げることができる。上記絶縁層は、上記の樹脂の種類に応じて架橋剤等の任意の組成を含んでいてもよい。
上記絶縁層の厚みは、上述した絶縁層の機能を発揮可能であれば特に限定されず、例えば10μm以上とすることができ、中でも20μm以上が好ましい。また、上記絶縁層の厚みとしては、例えば、100μm以下とすることができ、中でも60μm以下とすることができる。
上記絶縁層は、圧電層の金属基板とは反対側に配置することができる。上記絶縁層は、少なくとも基部に配置することができるが、振動部の集電層が配置されない箇所に配置されていてもよい。
(6)その他
上記振動発電素子は、公知の方法を用いて形成することができる。振動発電素子の形成方法としては、例えば、金属基板の片面または両面に圧電層を成膜し、上記圧電層をパターニング(エッチング)して、その後で金属基板をエッチングして、基部、振動部、および開口部を形成する方法が挙げられる。圧電層の成膜方法としては、特に限定されず、化学気相成長法(CVD)、有機金属分解法(MOD)、ゾルゲル法といった化学的堆積法や、スパッタリング、分子線エピタキシー、パルスドレーザーデポジション(PLD)といった物理的堆積法を用いることができる。中でも、窒化アルミニウム(AlN)または異元素含有窒化アルミニウムを含む圧電層を製膜する場合は、スパッタリングによる方法を好適に用いることができる。
C.その他の構成
本実施態様の振動発電デバイスは、上記第1錘部の上記振動発電素子とは反対側の面に第1の筐体を有し、上記第2錘部の上記振動発電素子とは反対側の面に第2の筐体を有することができる。これにより、振動発電デバイスの厚み方向において、振動発電素子を上記第1の筐体および上記第2の筐体の一対の筐体で挟持固定することが可能となり、重錘体および振動発電素子の位置ずれを防ぐことができる。なお、第1の筐体および第2の筐体のことを、単に筐体と称する場合がある。
図1〜図3に例示する振動発電デバイス100は、第1錘部1の振動発電素子20とは反対側の面に第1の筐体50Aを有し、第2錘部1の振動発電素子20とは反対側の面に第2の筐体50Bを有している。また、図2〜図3で例示するように、第1の筐体50Aの振動発電素子20側の面、および第2の筐体50Bの振動発電素子20側の面が、それぞれ振動発電素子20の基部11と接している。これにより、振動発電デバイス100は、厚み方向において、振動発電素子20の基部11が第1の筐体50Aおよび第2の筐体50Bにより挟持された構造を有する。なお、第1錘部1および第2錘部2が振動発電デバイス100の厚み方向で振動可能となるように、第1錘部1と第1の筐体50Aの振動発電素子20側の面との間、および第2錘部2と第2の筐体50Bの振動発電素子20側の面との間には、それぞれ空間を有する。
上記第1の筐体および上記第2の筐体は、通常、上記第1の筐体の上記振動発電素子側の面、および上記第2の筐体の上記振動発電素子側の面が、上記振動発電素子の上記基部と接しているが、さらに、上記振動発電素子の上記基部および上記突出領域と接していることが好ましい。振動発電デバイスの厚み方向において、上記振動発電素子の上記基部および突出領域が、上記第1の筐体および上記第2の筐体の一対の筐体により挟持固定されることで、重錘体および振動発電素子の位置ずれを効果的に防ぐことができるからである。
上記第1の筐体は、上記第1錘部の振動発電素子とは反対側の面に、空間を開けて配置される。また、第2の筐体は、上記第2錘部の振動発電素子とは反対側の面に、空間を開けて配置される。第1錘部と第1の筐体との間、および第2錘部と第2の筐体との間に、それぞれ空間を有することで、重錘体の第1錘部および第2錘部が振動発電デバイスの厚み方向で振動可能となる。錘部の振動発電素子とは反対側の面と筐体の振動発電素子側の面との間の距離、すなわち上記空間の高さとしては、重錘体の第1錘部および第2錘部が振動可能であれば特に限定されないが、例えば振動発電素子の厚みと同等とすることができる。
上記筐体の材料は、特に限定されないが、寸法公差が小さく耐久性を備えることが可能な材料が好ましい。このような材料としては、例えば、金属、樹脂等が挙げられる。金属としては、例えばアルミニウム(A5052)、ステンレス(SUS)等が挙げられる。樹脂としては、例えばポリカーボネート(PC)、ポリフェニレンエーテル(PPE)、ナイロン(Ny)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)を1種または2種以上、あるいはポリプロピレン(PP)やエラストマーなどとのアロイ、アラミド繊維複合樹脂等が挙げられる。
上記筐体の形状および寸法は、特に限定されず、本実施態様の振動発電デバイスにおける振動発電素子や重錘体の第1錘部および第2錘部の形状および寸法に応じて適宜設定することができる。筐体の振動発電素子側の面は、平坦面であってもよく、凹凸を有していてもよい。中でも筐体が、振動発電素子側の面に、平面視において錘部よりも大きい錘部固定用凹部(図1における符号51)を有することで、錘部を上記錘部固定用凹部内に配置することができ、振動発電デバイスの厚みを錘部の厚み分小さくすることができる。
上記第1の筐体と上記第2の筐体とは、直接または上記振動発電素子の基部を介して連結することができる。上記第1の筐体と上記第2の筐体との連結方法としては、特に限定されず、例えば、ねじ止め等の締付手段を用いた連結方法、接着剤や粘着剤等による接合手段を用いた連結方法、第1の筐体の振動発電素子側の面に嵌合凸部を設け、第2の筐体の振動発電素子側の面に上記嵌合凸部と対をなす嵌合凹部を設け、上記嵌合凸部と上記嵌合凹部とを嵌合する連結方法等が挙げられる。
上記振動発電素子の基部は、上記第1の筐体と上記第2の筐体との連結方法に応じて、上記締付手段や上記嵌合凸部を貫通する筐体用貫通孔を有していてもよい。また、上記第1の筐体の上記振動発電素子側の面と上記振動発電素子の上記基部との間、および上記第2の筐体の上記振動発電素子側の面と上記振動発電素子の上記基部との間が、それぞれ上記接合手段により連結されていてもよい。
D.用途
本実施態様の振動発電デバイスは、上述した構造を有することで、耐久性を備え、且つ小型化および軽量化を図ることができるため、例えば、配線給電や電池駆動が難しい車載応用システムやインフラ健全性診断システムといったIoT(Internet of Things)向けセンサネットワークモジュール等への電力供給源として用いることができる。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
1 … 第1錘部
2 … 第2錘部
3 … 第1連結部
4 … 第2連結部
10 … 重錘体
11 … 基部
11a … 基部の内周縁
12 … 振動部
13 … 開口部
20 … 振動発電素子
21 … 梁交差部
22 … 梁
23 … 貫通孔
100 … 振動発電デバイス

Claims (6)

  1. 第1錘部および第2錘部、ならびに前記第1錘部および前記第2錘部を連結する第1連結部を少なくとも有する重錘体と、
    前記第1錘部および前記第2錘部の間に配置される振動発電素子と、
    を有し、
    前記振動発電素子は、枠状の基部と、前記基部の枠内に位置し、前記基部に連結された振動部と、前記基部の内周縁および前記振動部により囲まれた複数の開口部とを有し、
    前記振動部は、貫通孔を有する梁交差部と、一端が前記基部に連結され、他端が前記梁交差部に連結された複数本の梁と、を有し、
    前記重錘体の前記第1連結部は、前記梁交差部の前記貫通孔を貫通して、一端が前記第1錘部と連結し、他端が前記第2錘部と連結しており、
    前記第1錘部および前記第2錘部は、前記第1連結部の周囲で前記梁交差部に対向して当接する当接部をそれぞれ有する、振動発電デバイス。
  2. 前記第1連結部および前記貫通孔の平面視形状が非真円形状である、請求項1に記載の振動発電デバイス。
  3. 前記振動部が、前記梁交差部と4本の前記梁とを有する十字形状である、請求項1または請求項2に記載の振動発電デバイス。
  4. 前記重錘体は、前記振動発電素子の前記開口部を貫通して前記第1錘部および前記第2錘部を連結する第2連結部を有し、前記第2連結部は、前記基部および前記振動部から隔離されている、請求項1から請求項3までのいずれかの請求項に記載の振動発電デバイス。
  5. 前記基部の前記内周縁には、前記開口部側に突出した突出領域が設けられている、請求項1から請求項4までのいずれかの請求項に記載の振動発電デバイス。
  6. 前記第1錘部の前記振動発電素子とは反対側の面に第1の筐体を有し、
    前記第2錘部の前記振動発電素子とは反対側の面に第2の筐体を有し、
    前記第1の筐体の前記振動発電素子側の面、および前記第2の筐体の前記振動発電素子側の面が、前記振動発電素子の前記基部および前記突出領域と対向して接している、請求項5に記載の振動発電デバイス。
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