JP6663095B2 - 車両用自動変速機 - Google Patents
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Description
前記変速機構は、カップリングスリーブの移動により係合クラッチを噛み合い締結/解放し、所定の変速段を選択する。
前記パーク機構は、パーキングポールをパークギヤに噛み合い締結し、駆動輪への回転系を変速機ケースに固定する。
前記アクチュエータは、前記カップリングスリーブと前記パーキングポールを共に動作させる。
そして、走行駆動源と駆動輪を連結する駆動力伝達軸を設ける。
前記変速機構は、前記駆動力伝達軸と同方向に延在し、前記カップリングスリーブを移動させるシフトフォークを設けたフォークロッドと、前記フォークロッドに連結されると共に、前記アクチュエータの駆動力で動作して前記フォークロッドをスライド移動させるブラケットと、を有する。
そして、前記変速機構と前記パーク機構とを、前記駆動力伝達軸の軸方向に重複する位置に配置する。
さらに、前記シフトフォークと前記パークギヤとを前記駆動力伝達軸の軸方向に沿って配列し、前記フォークロッドと前記ブラケットとの連結位置を、前記シフトフォークと、前記シフトフォークとは反対側の前記パークギヤの側面との間の領域に配置する。
これにより、変速機構とパーク機構を合わせた機構全体の駆動力伝達軸の軸方向長さを短縮化することができ、変速機構とパーク機構を一つのアクチュエータによって動作させる際、機構全体の小型化を図ることができる。
まず、構成を説明する。
実施例1における電気自動車(車両の一例)に搭載された車両用自動変速機の構成を、「全体システム構成」、「変速制御系の詳細構成」、「アクチュエータ連動機構の詳細構成」に分けて説明する。
図1は、実施例1の車両用自動変速機が適用された電気自動車の駆動系構成と制御系構成を示す。以下、図1に基づき、実施例1の全体システム構成を説明する。
そして、この駆動用モータジェネレータ2のモータ軸は、自動変速機3の変速機入力軸6に接続される。
さらに、この変速コントローラ21では、自動変速機3のレンジ位置に応じて、パーク機構の噛み合い締結/解放を制御する。
図2は、実施例1の変速制御系の詳細構成を示す。以下、図2に基づき、実施例1の変速制御系の詳細構成を説明する。
この係合クラッチ8cの噛み合い締結と解放は、カップリングスリーブ8fの位置によって決まる。ここで、変速コントローラ21は、スリーブ位置センサ27の値を読み込み、カップリングスリーブ8fの位置が噛み合い締結位置又は解放位置になるように第1電動アクチュエータ41に電流を与える第1位置サーボコントローラ51(例えば、PID制御による位置サーボ系)を備えている。そして、カップリングスリーブ8fがクラッチギヤ8d及びクラッチハブ8eの外周クラッチ歯の双方に噛合した図1に示す噛み合い位置にあるとき、ギヤ8aを変速機出力軸7に駆動連結し、ローギヤ段を選択する。一方、カップリングスリーブ8fが、図1に示す位置から軸線方向へ変位することでクラッチギヤ8d及びクラッチハブ8eの外周クラッチ歯の一方と非噛み合い位置にあるとき、ギヤ8aを変速機出力軸7から切り離し、ローギヤ段の選択を解除する。
この摩擦クラッチ9cの伝達トルク容量は、スライダ9fの位置によって決まり、また、スライダ9fはネジ機構となっており、第2電動アクチュエータ42の入力が0(ゼロ)のとき、位置を保持する機構となっている。ここで、変速コントローラ21は、スライダ位置センサ26の値を読み込み、所望の伝達トルク容量が得られるスライダ位置になるように第2電動アクチュエータ42に電流を与える第2位置サーボコントローラ52(例えば、PID制御による位置サーボ系)を備えている。そして、摩擦クラッチ9cは、変速機入力軸6と一体に回転し、クラッチ摩擦締結のときギヤ9aを変速機入力軸6に駆動連結し、ハイギヤ段を選択する。一方、クラッチ解放のとき、ギヤ9aと変速機入力軸6の駆動連結を切り離し、ハイギヤ段の選択を解除する。
図3は、レンジ位置と各機構の締結/解放状態の関係及びレンジ位置と第1電動アクチュエータによる回転動作位置の関係を示し、図4〜図6は、アクチュエータ連動機構の操作系、パーキング系、係合クラッチ系をそれぞれ示す。図7は、実施例1のシフトプレートを示す拡大斜視図である。以下、図3〜図7に基づき、実施例1のアクチュエータ連動機構の詳細構成を説明する。
そして、Nレンジ選択時には、第2電動アクチュエータ42により摩擦クラッチ9cを解放する。また、ハイギヤ段選択時には、第2電動アクチュエータ42により摩擦クラッチ9cを摩擦締結する。
ここで、変速機構63は、シフトプレート63aと、ブラケットプレート63b(ブラケット)と、シフトフォーク63cを設けたフォークロッド63dと、を有している。また、パーク機構64は、パーキングプレート64aと、パークロッド64bと、パークサポート64cと、スプリング64dと、を有している。さらに、位置保持機構65は、ディテント部65aと、ディテントスプリング65bと、を有している。
そして、シフトプレート63aは、マニュアルシャフト62の回転運動により回転することで、ブラケットプレート63bを並進運動させる。つまり、このシフトプレート63aにより、マニュアルシャフト62の回転運動が並進運動に変換される。
また、このブラケットプレート63bの他端は、フォークロッド63dに連結されている。これにより、シフトプレート63aの動作に対し、ブラケットプレート63bと、フォークロッド63dと、シフトフォーク63cは、一体的にスライド移動可能となっている。
すなわち、パークロッド64bのウエッジ部64eの外径によりパーキングポール18をパークサポート64cから引き離すようにポール軸18bを中心として回動させることで、パーキングポール18とパークギヤ17を噛み合い締結させる。
この係合クラッチ系では、マニュアルシャフト62が回転すると、シフトプレート63aが回転し、ブラケットプレート63bとフォークロッド63dとシフトフォーク63cを、フォークロッド63dの軸方向に一体的にスライド移動させる。そして、シフトフォーク63cが移動することで、カップリングスリーブ8fのクラッチギヤ8dに対する位置を変動させ、カップリングスリーブ8fがクラッチギヤ8dに噛み合うことで係合クラッチ8cを噛み合い締結させる。
図8は、アクチュエータ連動機構を示す斜視図である。図9は、アクチュエータ連動機構を示す図8とは異なる角度から見たときの斜視図である。図10は、アクチュエータ連動機構を示す平面図である。図11は、アクチュエータ連動機構を示す側面図である。以下、図8〜図11に基づき、実施例1のアクチュエータ連動機構の配置構成を説明する。
すなわち、マニュアルシャフト62は、第1電動アクチュエータ41から車両下方に延在されると共に、変速機出力軸7に対し直角に交差する方向に沿って延びている。
すなわち、変速機出力軸7に設けられた係合クラッチ8cの配置位置αとパークギヤ17の配置位置βの間の領域に、変速機構63とパーク機構64が配置される。
つまり、フォークロッド63dとブラケットプレート63bとの連結部63gを、シフトフォーク63cを挟んで、パークギヤ17が配置された側に設ける。
つまり、シフトプレート63aとフォークロッド63dを連結するブラケットプレート63bは、マニュアルシャフト62及びフォークロッド63dに対し、直交する方向に延びている。
実施例1のアクチュエータ連動機構61では、図10に示すように、変速機出力軸7に設けられた係合クラッチ8cとパークギヤ17とを設けている。そして、この係合クラッチ8cの配置位置αと、パークギヤ17の配置位置βの間の領域に、変速機構63とパーク機構64を配置し、この変速機出力軸7の軸方向に変速機構63とパーク機構64が重複している。
そのため、この1本のマニュアルシャフト62によって変速機構63とパーク機構64とが作動することになり、第1電動アクチュエータ41と変速機構63を連結するリンク構造と、第1電動アクチュエータ41とパーク機構64を連結するリンク構造を共通化(兼用化)することができる。
そして、図11に示すように、マニュアルシャフト62に設けたシフトプレート63aのアニュアルシャフト軸方向位置に対し、フォークロッド63dを同一の軸方向位置に配置している。
この結果、ブラケットプレート63bの長さを短縮化することができ、変速機構63とパーク機構64を合わせた機構全体の小型化をさらに図ることができる。
実施例1の車両用自動変速機にあっては、下記に列挙する効果を得ることができる。
パーキングポール18をパークギヤ17に噛み合い締結し、駆動輪14への回転系を変速機ケースに固定するパーク機構64と、
前記カップリングスリーブ8fと前記パーキングポール18を共に動作させる一つのアクチュエータ(第1電動アクチュエータ41)と、を備えた車両用自動変速機(自動変速機3)において、
走行駆動源(駆動用モータジェネレータ2)と駆動輪14を連結する駆動力伝達軸(変速機出力軸7)を設け、
前記変速機構63と前記パーク機構64とを、前記駆動力伝達軸(変速機出力軸7)の軸方向に重複する位置に配置する構成とした。
これにより、変速機構63とパーク機構64を一つのアクチュエータ(第1電動アクチュエータ41)によって動作させる際、機構全体の小型化を図ることができる。
これにより、(1)の効果に加え、係合クラッチ8cのシフトフォーク63cとパークギヤ17を近接して配置することができ、変速機構63とパーク機構64を合わせた機構全体のさらなる小型化を図ることができる。
これにより、(1)又は(2)の効果に加え、変速機構63とパーク機構64を作動するマニュアルシャフト62の配置スペースを小さくして、変速機構63とパーク機構64を合わせた機構全体の小型化と部品点数の抑制を図ることができる。
これにより、(3)の効果に加え、変速機構63とパーク機構64を合わせた機構全体において、駆動力伝達軸(変速機出力軸7)に対して垂直な方向の寸法拡大を抑制し、機構全体の小型化をさらに図ることができる。
前記パークギヤ17と前記シフトフォーク63cを、前記フォークロッド63dの軸方向に沿って配列し、
前記パークギヤ17と前記シフトフォーク63cの間に、前記フォークロッド63dと前記ブラケット(ブラケットプレート63b)との連結位置(連結部63g)を配置する構成とした。
これにより、(1)〜(4)のいずれかの効果に加え、ブラケットプレート63bとシフトフォーク63cとを、互いに干渉することなくフォークロッド63dに取り付けると共に、機構全体の駆動力伝達軸(変速機出力軸7)の軸方向長さの短縮化を図り、機構全体の小型化をさらに図ることができる。
前記シフトプレート63aの前記マニュアルシャフト軸方向位置に対し、前記フォークロッド63dを、同一の軸方向位置に配置する構成とした。
これにより、(1)〜(5)のいずれかの効果に加え、ブラケットプレート63bの長さを短縮化することができ、変速機構63とパーク機構64を合わせた機構全体の小型化をさらに図ることができる。
3 自動変速機(車両用自動変速機)
6 変速機入力軸
7 変速機出力軸(駆動力伝達軸)
8 ロー側変速機構
8c 係合クラッチ
8d クラッチギヤ
8e クラッチハブ
8f カップリングスリーブ
9 ハイ側変速機構
17 パークギヤ
18 パーキングポール
21 変速コントローラ
41 第1電動アクチュエータ(アクチュエータ)
61 アクチュエータ連動機構
62 マニュアルシャフト
63 変速機構
63a シフトプレート
63b ブラケットプレート(ブラケット)
63c シフトフォーク
63d フォークロッド
64 パーク機構
64a パーキングプレート
64b パークロッド
64c パークサポート
65 位置保持機構
Claims (7)
- カップリングスリーブの移動により係合クラッチを噛み合い締結/解放し、所定の変速段を選択する変速機構と、パーキングポールをパークギヤに噛み合い締結し、駆動輪への回転系を変速機ケースに固定するパーク機構と、前記カップリングスリーブと前記パーキングポールを共に動作させる一つのアクチュエータと、を備えた車両用自動変速機において、
走行駆動源と駆動輪を連結する駆動力伝達軸を設け、
前記変速機構は、前記駆動力伝達軸と同方向に延在し、前記カップリングスリーブを移動させるシフトフォークを設けたフォークロッドと、前記フォークロッドに連結されると共に、前記アクチュエータの駆動力で動作して前記フォークロッドをスライド移動させるブラケットと、を有し、
前記変速機構と前記パーク機構とを、前記駆動力伝達軸の軸方向に重複する位置に配置し、
前記シフトフォークと前記パークギヤとを前記駆動力伝達軸の軸方向に沿って配列し、前記フォークロッドと前記ブラケットとの連結位置を、前記シフトフォークと、前記シフトフォークとは反対側の前記パークギヤの側面との間の領域に配置する
ことを特徴とする車両用自動変速機。 - 請求項1に記載された車両用自動変速機において、
前記係合クラッチは、前記シフトフォークを前記フォークロッドの軸方向に沿って前記パーキングギヤの方に移動することで解放する
ことを特徴とする車両用自動変速機。 - 請求項1又は請求項2に記載された車両用自動変速機において、
前記係合クラッチと前記パークギヤとを、同一の駆動力伝達軸に設けた
ことを特徴とする車両用自動変速機。 - 請求項1から請求項3のいずれか一項に記載された車両用自動変速機において、
前記変速機構と前記パーク機構は、前記アクチュエータによって回転駆動する同一のマニュアルシャフトによって作動する構成とした
ことを特徴とする車両用自動変速機。 - 請求項4に記載された車両用自動変速機において、
前記アクチュエータを、前記マニュアルシャフトの一端に設けた
ことを特徴とする車両用自動変速機。 - 請求項1から請求項5のいずれか一項に記載された車両用自動変速機において、
前記変速機構は、前記アクチュエータによって回転駆動するマニュアルシャフトに設けたシフトプレートを有し、
前記ブラケットは、前記シフトプレートと前記フォークロッドを連結する
ことを特徴とする車両用自動変速機。 - 請求項1から請求項6のいずれか一項に記載された車両用自動変速機において、
前記変速機構は、前記アクチュエータによって回転駆動するマニュアルシャフトに設けたシフトプレートを有し、
前記ブラケットは、前記シフトプレートと前記フォークロッドを連結すると共に、前記マニュアルシャフト及び前記フォークロッドに対して直交し、
前記シフトプレートを設けた前記マニュアルシャフトの軸方向位置に対し、前記フォークロッドを前記マニュアルシャフトの同一の軸方向位置に配置し、前記シフトプレートと前記フォークロッドの高さ位置を一致させた
ことを特徴とする車両用自動変速機。
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