JP6061039B2 - 車両用自動変速機 - Google Patents
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Description
本発明は、変速機構の移動で所定変速段を選択する締結要素と、パークロッドの移動で駆動輪への回転系を固定するパーク機構を備えた車両用自動変速機に関するものである。
従来、アクチュエータを用いてパークロッドを移動することで、駆動輪への回転系を固定するパーク機構を有する車両用自動変速機が知られている(例えば、特許文献1参照)。
ここで、従来の車両用自動変速機では、パークロッドを移動させるアクチュエータが、このパークロッドのみを移動するものとなっている。そのため、この車両用自動変速機において、変速機構の移動により所定の変速段を選択する締結要素を設ける場合では、変速機構用のアクチュエータをパークロッド用のアクチュエータとは別に設置する必要があり、部品点数が増加してコストが上昇するという問題があった。
本発明は、上記問題に着目してなされたもので、変速機構の移動で所定変速段を選択する締結要素と、パークロッドの移動で駆動輪への回転系を固定するパーク機構とを備える際、部品点数の増加を抑制してコスト低減を図ることができる車両用自動変速機を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の車両用自動変速機は、変速機構の移動による締結で所定の変速段を選択する締結要素と、パークロッドの移動によるパーキングポールとパークギヤの噛み合い締結で駆動輪への回転系を変速機ケースに固定するパーク機構と、を備えている。
そして、前記変速機構と前記パークロッドを共に移動させる一つのアクチュエータを設けている。さらに、前記アクチュエータは、前記パーク機構を前記パーキングポールと前記パークギヤの噛み合い締結を解除したパークロック解除状態にしているとき、前記変速機構を移動させて所定の変速段を選択する。
そして、前記変速機構と前記パークロッドを共に移動させる一つのアクチュエータを設けている。さらに、前記アクチュエータは、前記パーク機構を前記パーキングポールと前記パークギヤの噛み合い締結を解除したパークロック解除状態にしているとき、前記変速機構を移動させて所定の変速段を選択する。
よって、本発明の車両用自動変速機では、一つのアクチュエータによって、変速機構とパークロッドが共に移動する。このため、変速機構を移動するアクチュエータと、パークロッドを移動するアクチュエータを共用することになり、それぞれに対して個別のアクチュエータを設ける必要がなくなり、部品点数の増加を抑制することができる。
また、アクチュエータを共用することで、このアクチュエータの駆動力を変速機構に伝達するリンク機構と、アクチュエータの駆動力をパークロッドに伝達するリンク機構とを、一部供用化することも可能になる。これにより、さらなる部品点数の増加を抑制し、コストの低減を図ることができる。
また、アクチュエータを共用することで、このアクチュエータの駆動力を変速機構に伝達するリンク機構と、アクチュエータの駆動力をパークロッドに伝達するリンク機構とを、一部供用化することも可能になる。これにより、さらなる部品点数の増加を抑制し、コストの低減を図ることができる。
以下、本発明の車両用自動変速機を実施するための形態を、図面に示す実施例1に基づいて説明する。
(実施例1)
まず、構成を説明する。
実施例1における電気自動車(車両の一例)に搭載された車両用自動変速機の構成を、「全体システム構成」、「変速制御系の詳細構成」、「アクチュエータ連動機構の詳細構成」に分けて説明する。
まず、構成を説明する。
実施例1における電気自動車(車両の一例)に搭載された車両用自動変速機の構成を、「全体システム構成」、「変速制御系の詳細構成」、「アクチュエータ連動機構の詳細構成」に分けて説明する。
[全体システム構成]
図1は、実施例1の車両用自動変速機が適用された電気自動車の駆動系構成と制御系構成を示す。以下、図1に基づき、実施例1の全体システム構成を説明する。
図1は、実施例1の車両用自動変速機が適用された電気自動車の駆動系構成と制御系構成を示す。以下、図1に基づき、実施例1の全体システム構成を説明する。
前記電気自動車(車両)の駆動系構成としては、図1に示すように、駆動用モータジェネレータ2と、自動変速機(車両用自動変速機)3と、駆動輪14と、を備えている。
前記駆動用モータジェネレータ2は、三相交流の永久磁石型同期モータであり、電気自動車の走行駆動源となる。この駆動用モータジェネレータ2は、モータコントローラ28から図示しないインバータに対し正のトルク(駆動トルク)指令が出力されている時には、強電バッテリ(不図示)からの放電電力を使って駆動トルクを発生する駆動動作をし、駆動輪14を駆動する(力行)。一方、モータコントローラ28からインバータに対し負のトルク(発電トルク)指令が出力されている時には、駆動輪14からの回転エネルギーを電気エネルギーに変換する発電動作をし、発電した電力を強電バッテリの充電電力とする(回生)。
そして、この駆動用モータジェネレータ2のモータ軸は、自動変速機3の変速機入力軸6に接続される。
そして、この駆動用モータジェネレータ2のモータ軸は、自動変速機3の変速機入力軸6に接続される。
前記自動変速機3は、変速比の異なる2つのギヤ対のいずれかで動力を伝達する常時噛み合い式有段変速機であり、減速比の小さなハイギヤ段(高速段)と減速比の大きなローギヤ段(低速段)を有する2段変速としている。この自動変速機3は、駆動用モータジェネレータ2から変速機入力軸6及び変速機出力軸7を順次経てモータ動力を出力する際の変速に用いられ、低速段を実現するロー側変速機構8及び高速段を実現するハイ側変速機構9により構成される。ここで、変速機入力軸6及び変速機出力軸7は、それぞれ平行に配置される。
前記ロー側変速機構8は、上記モータ動力の出力に際し、ロー側伝動経路を選択するためのもので、変速機出力軸7上に配置している。このロー側変速機構8は、低速段ギヤ対(ギヤ8a,ギヤ8b)が、変速機入出力軸6,7間を駆動結合するように、変速機出力軸7に対するギヤ8aの噛み合い係合/開放を行う係合クラッチ(締結要素)8cにより構成する。ここで、低速段ギヤ対は、変速機出力軸7上に回転自在に支持したギヤ8aと、該ギヤ8aと噛み合い、変速機入力軸6と共に回転するギヤ8bと、から構成される。
前記ハイ側変速機構9は、上記モータ動力の出力に際し、ハイ側伝動経路を選択するためのもので、変速機入力軸6上に配置している。このハイ側変速機構9は、高速段ギヤ対(ギヤ9a,ギヤ9b)が、変速機入出力軸6,7間を駆動結合するように、変速機入力軸6に対するギヤ9aの摩擦締結/開放を行う摩擦クラッチ(締結要素)9cにより構成する。ここで、高速段ギヤ対は、変速機入力軸6上に回転自在に支持したギヤ9aと、ギヤ9aに噛み合い、変速機出力軸7と共に回転するギヤ9bと、から構成される。
前記変速機出力軸7は、ギヤ11を固定し、このギヤ11と、これに噛合するギヤ12とからなるファイナルドライブギヤ組を介して、ディファレンシャルギヤ装置13を変速機出力軸7に駆動結合する。さらに、このディファレンシャルギヤ装置13には、駆動輪14が結合されるドライブシャフト16が連結されている。これにより、変速機出力軸7に達した駆動用モータジェネレータ2のモータ動力がファイナルドライブギヤ組11,12及びディファレンシャルギヤ装置13を経て、左右のドライブシャフト16から駆動輪14(なお、図1では一方の駆動輪のみを示した)に伝達されるようにする。なお、ドライブシャフト16には液圧ブレーキ15が設置されている。
さらに、変速機出力軸7には、ギヤ11の反対側に、パークギヤ17が固定され、このパークギヤ17と噛み合い可能に図外の変速機ケースに設けられたパーキングポール18が配置されることで、パーク機構が設けられている。前記パーキングポール18は、自動変速機3のレンジ位置においてパーキングレンジ位置Pが選択されたとき、係合クラッチ8cと兼用の第1電動アクチュエータ41の駆動により、パークギヤ17に噛み合う。つまり、パーキングレンジ位置Pが選択されると、パークギヤ17とパーキングポール18の噛み合い締結により、変速機出力軸7が回転しないようにケース固定されたパークロック状態になる。
前記電気自動車の制御系構成としては、図1に示すように、変速コントローラ21、車速センサ22、アクセル開度センサ23、車輪速センサ24、前後加速度センサ25、スライダ位置センサ26、スリーブ位置センサ27等を備えている。これに加え、モータコントローラ28と、統合コントローラ30と、CAN通信線31と、レンジ位置スイッチ32と、を備えている。
前記変速コントローラ21は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、バックアップメモリ、入出力インターフェース回路を備えたマイクロコンピュータによって構成されている。この変速コントローラ21では、不図示の変速マップに基づいて変速要求を出力すると共に、係合クラッチ8cが噛み合い係合で摩擦クラッチ9cが開放のローギヤ段が選択されている状態でハイギヤ段へアップシフトする際、係合クラッチ8cの開放と摩擦クラッチ9cの摩擦締結による架け替え制御を遂行する。また、係合クラッチ8cが開放で摩擦クラッチ9cが摩擦締結のハイギヤ段が選択されている状態でローギヤ段へダウンシフトする際、係合クラッチ8cの噛み合い係合と摩擦クラッチ9cの開放による架け替え制御を遂行する。
さらに、この変速コントローラ21では、自動変速機3のレンジ位置に応じて、パーク機構の噛み合い締結/開放を制御する。
さらに、この変速コントローラ21では、自動変速機3のレンジ位置に応じて、パーク機構の噛み合い締結/開放を制御する。
前記レンジ位置スイッチ32は、図外のセレクトレバーに対する運転者のセレクト操作により選択された自動変速機3のレンジ位置を検出するスイッチである。検出されるレンジ位置としては、Pレンジ(=パーキングレンジ、非走行レンジ、駐車レンジ)、Nレンジ(=ニュートラルレンジ、非走行レンジ、停車レンジ)、Dレンジ(=ドライブレンジ、前進走行レンジ)、Rレンジ(=リバースレンジ、後退走行レンジ)等を有している。なお、Dレンジの時には、後述するように変速コントローラ21によりローギヤ段L又はハイギヤ段Hが選択される。
[変速制御系の詳細構成]
図2は、実施例1の変速制御系の詳細構成を示す。以下、図2に基づき、実施例1の変速制御系の詳細構成を説明する。
図2は、実施例1の変速制御系の詳細構成を示す。以下、図2に基づき、実施例1の変速制御系の詳細構成を説明する。
前記電気自動車の制御系のうち変速制御系の構成としては、図2に示すように、係合クラッチ8cと、摩擦クラッチ9cと、パークギヤ17と、駆動用モータジェネレータ2と、変速コントローラ21と、を備えている。つまり、この電気自動車の制御系は、係合クラッチ8cと摩擦クラッチ9cとパークギヤ17と駆動用モータジェネレータ2を制御対象とし、条件に応じて変速コントローラ21からの指令により制御する構成としている。
前記係合クラッチ8cは、シンクロ式の噛み合い係合によるクラッチであり、ギヤ8aに設けたクラッチギヤ8dと、変速機出力軸7に結合したクラッチハブ8eと、カップリングスリーブ8fと、を有する(図1を参照)。そして、第1電動アクチュエータ(アクチュエータ)41により、カップリングスリーブ8fをストローク駆動(移動)させることでシンクロ締結/開放する。
この係合クラッチ8cのシンクロ締結と開放は、カップリングスリーブ8fの位置によって決まり、変速コントローラ21は、スリーブ位置センサ27の値を読み込み、カップリングスリーブ8fの位置がシンクロ締結位置又は開放位置になるように第1電動アクチュエータ41に電流を与える第1位置サーボコントローラ51(例えば、PID制御による位置サーボ系)を備えている。そして、カップリングスリーブ8fがクラッチギヤ8d及びクラッチハブ8eの外周クラッチ歯の双方に噛合した図1に示す噛み合い位置にあるとき、ギヤ8aを変速機出力軸7に駆動連結し、ローギヤ段を選択する。一方、カップリングスリーブ8fが、図1に示す位置から軸線方向へ変位することでクラッチギヤ8d及びクラッチハブ8eの外周クラッチ歯の一方と非噛み合い位置にあるとき、ギヤ8aを変速機出力軸7から切り離し、ローギヤ段の選択を解除する。
この係合クラッチ8cのシンクロ締結と開放は、カップリングスリーブ8fの位置によって決まり、変速コントローラ21は、スリーブ位置センサ27の値を読み込み、カップリングスリーブ8fの位置がシンクロ締結位置又は開放位置になるように第1電動アクチュエータ41に電流を与える第1位置サーボコントローラ51(例えば、PID制御による位置サーボ系)を備えている。そして、カップリングスリーブ8fがクラッチギヤ8d及びクラッチハブ8eの外周クラッチ歯の双方に噛合した図1に示す噛み合い位置にあるとき、ギヤ8aを変速機出力軸7に駆動連結し、ローギヤ段を選択する。一方、カップリングスリーブ8fが、図1に示す位置から軸線方向へ変位することでクラッチギヤ8d及びクラッチハブ8eの外周クラッチ歯の一方と非噛み合い位置にあるとき、ギヤ8aを変速機出力軸7から切り離し、ローギヤ段の選択を解除する。
前記摩擦クラッチ9cは、ギヤ9aと共に回転するドリブンプレート9dと、変速機入力軸6と共に回転するドライブプレート9eと、を有する(図1を参照)。そして、第2電動アクチュエータ42により両プレート9d,9eに押付け力を与えるスライダ9fを駆動することで摩擦締結/開放する。
この摩擦クラッチ9cの伝達トルク容量は、スライダ9fの位置によって決まり、また、スライダ9fはネジ機構となっており、第2電動アクチュエータ42の入力が0(ゼロ)のとき、位置を保持する機構となっている。
変速コントローラ21は、スライダ位置センサ26の値を読み込み、所望の伝達トルク容量が得られるスライダ位置になるように第2電動アクチュエータ42に電流を与える第2位置サーボコントローラ52(例えば、PID制御による位置サーボ系)を備えている。
そして、摩擦クラッチ9cは、変速機入力軸6と一体に回転し、クラッチ摩擦締結のときギヤ9aを変速機入力軸6に駆動連結し、クラッチ開放のとき、ギヤ9aと変速機入力軸6の駆動連結を切り離す。
この摩擦クラッチ9cの伝達トルク容量は、スライダ9fの位置によって決まり、また、スライダ9fはネジ機構となっており、第2電動アクチュエータ42の入力が0(ゼロ)のとき、位置を保持する機構となっている。
変速コントローラ21は、スライダ位置センサ26の値を読み込み、所望の伝達トルク容量が得られるスライダ位置になるように第2電動アクチュエータ42に電流を与える第2位置サーボコントローラ52(例えば、PID制御による位置サーボ系)を備えている。
そして、摩擦クラッチ9cは、変速機入力軸6と一体に回転し、クラッチ摩擦締結のときギヤ9aを変速機入力軸6に駆動連結し、クラッチ開放のとき、ギヤ9aと変速機入力軸6の駆動連結を切り離す。
前記パークギヤ17は、自動変速機3のレンジ位置がパーキングレンジ位置Pの選択時、係合クラッチ8cの駆動アクチュエータと共用化した第1電動アクチュエータ(アクチュエータ)41により、後述するパークロッド67を移動させて、パーキングポール18をパークギヤ17に噛み合わせることで、駆動輪14に繋がる変速機出力軸7が回転しないようにケース固定する。すなわち、第1電動アクチュエータ41は、係合クラッチ8cの噛み合い位置と、係合クラッチ8c及びパークギヤ17の非噛み合い位置と、パークギヤ17の噛み合い位置と、の3つの位置の動作を管理する。
ここで、第1電動アクチュエータ41は、ステッピングモータ等の電動モータによって構成され、ロータとステータからなる回転駆動する駆動機構を有している。
ここで、第1電動アクチュエータ41は、ステッピングモータ等の電動モータによって構成され、ロータとステータからなる回転駆動する駆動機構を有している。
前記駆動用モータジェネレータ2は、変速コントローラ21から出力される指令を入力するモータコントローラ28によってトルク制御又は回転数制御される。つまり、モータコントローラ28が、変速コントローラ21からのモータトルク容量指令やトルク上限値指令や入出力回転同期指令を入力すると、これらの指令に基づき、駆動用モータジェネレータ2がトルク制御又は回転数制御される。
前記変速コントローラ21は、自動変速機3のレンジ位置がドライブレンジ位置Dのとき、車速センサ22からの車速情報とアクセル開度センサ23からのアクセル開度情報と図外の変速マップとに基づき、走行中変速制御を行って所定の変速段を選択する。すなわち、走行中変速制御では、車速VSPとアクセル開度APOによる動作点が、変速マップの1速領域と2速領域のアップ変速線を横切るとアップ変速要求を出力し、ハイギヤ段H(2nd)を選択する。また、車速VSPとアクセル開度APOによる動作点が、変速マップの2速領域と1速領域のダウン変速線を横切るとダウン変速要求を出力し、ローギヤ段L(1st)を選択する。
[アクチュエータ連動機構の詳細構成]
図3は、レンジ位置と各機構の締結/開放状態の関係及びレンジ位置と第1電動アクチュエータによる回転動作位置の関係を示し、図4〜図6は、アクチュエータ連動機構の操作系、パーク機構、シンクロ機構を示す。図7は、実施例1のディテントプレートを示す拡大斜視図である。以下、図3〜図7に基づき、実施例1のアクチュエータ連動機構の詳細構成を説明する。
図3は、レンジ位置と各機構の締結/開放状態の関係及びレンジ位置と第1電動アクチュエータによる回転動作位置の関係を示し、図4〜図6は、アクチュエータ連動機構の操作系、パーク機構、シンクロ機構を示す。図7は、実施例1のディテントプレートを示す拡大斜視図である。以下、図3〜図7に基づき、実施例1のアクチュエータ連動機構の詳細構成を説明する。
上記のように、実施例1では、カップリングスリーブ8fとパーキングポール18を共に動作させる一つの第1電動アクチュエータ(アクチュエータ)41を設けている。そして、第1電動アクチュエータ41とカップリングスリーブ8f及びパーキングポール18との間には、アクチュエータ連動機構61を設けている(図1、図2)。さらに、摩擦クラッチ9cのスライダ9fを動作させる第2電動アクチュエータ42を設けている。
前記アクチュエータ連動機構61は、図3の下部に示すように、図外のセレクトレバーの操作によって選択された自動変速機3のレンジ位置が、パーキングレンジ位置P、ニュートラルレンジ位置N、ドライブレンジ位置D、の順に切り替わるとき、第1電動アクチュエータ41によりアクチュエータシャフト62を一方向(図3の矢印A方向)に回転動作させる設定としている。
前記パーキングレンジ位置Pの選択時には、第1電動アクチュエータ41とアクチュエータ連動機構61により、パークギヤ17とパーキングポール18を噛み合い締結し、シンクロ機構(係合クラッチ8c)を開放する。そして、第2電動アクチュエータ42により摩擦クラッチ9cを開放する。
前記ニュートラルレンジ位置N及びドライブレンジ位置Dでハイギヤ段H(2nd)の選択時には、第1電動アクチュエータ41とアクチュエータ連動機構61により、パークギヤ17とパーキングポール18及びシンクロ機構(係合クラッチ8c)を共に開放する。
そして、ニュートラルレンジ位置N選択時には、第2電動アクチュエータ42により摩擦クラッチ9cを開放する。また、ハイギヤ段H(2nd)選択時には、第2電動アクチュエータ42により摩擦クラッチ9cを摩擦締結する。
そして、ニュートラルレンジ位置N選択時には、第2電動アクチュエータ42により摩擦クラッチ9cを開放する。また、ハイギヤ段H(2nd)選択時には、第2電動アクチュエータ42により摩擦クラッチ9cを摩擦締結する。
前記ドライブレンジ位置Dでローギヤ段L(1st)の選択時には、第1電動アクチュエータ41とアクチュエータ連動機構61により、パークギヤ17とパーキングポール18を開放し、シンクロ機構(係合クラッチ8c)をシンクロ締結する。そして、第2電動アクチュエータ42により摩擦クラッチ9cを開放する。
前記アクチュエータ連動機構61は、操作系(図4)と、パーク機構(図5)と、シンクロ機構(図6)と、により構成される。
前記操作系は、図4に示すように、アクチュエータシャフト62と、ディテントプレート63と、パーキングプレート64と、シフトプレート65と、ディテントスプリング66と、パークロッド67と、パークサポート68と、スプリング69と、シフト動作変換プレート70と、シフトフォーク71と、を備えている。
前記アクチュエータシャフト62は、第1電動アクチュエータ41(図3参照)のモータ軸に連結されて回転する軸(出力軸)であり、このアクチュエータシャフト62の延在方向に対して直交する方向に延びるディテントプレート63とパーキングプレート64が連結されている。なお、シフトプレート65は、ディテントプレート63の周縁部に一体的に形成されている(図7参照)。
前記ディテントスプリング66は、ディテントプレート63の周縁部に順に形成された凹溝面63a,63b,63cに板バネ付勢力にて圧接する。凹溝面63aは、パーキングレンジ位置Pの回転位置を規定し、凹溝面63bは、ニュートラルレンジ位置N及びハイギヤ段Hの回転位置を規定し、凹溝面63cは、ローギヤ段Lの回転位置を規定する。
ここでは、図7に示すように、パーキングレンジ位置Pの回転位置を規定する凹溝面63aが、凹溝面63b,凹溝面63cよりもディテントプレート63の周縁からの凹凸が深くなるように設定されている。さらに、凹溝面63bの凹溝面63a側の斜面には、段差部63dが形成されている。
ここでは、図7に示すように、パーキングレンジ位置Pの回転位置を規定する凹溝面63aが、凹溝面63b,凹溝面63cよりもディテントプレート63の周縁からの凹凸が深くなるように設定されている。さらに、凹溝面63bの凹溝面63a側の斜面には、段差部63dが形成されている。
前記パークロッド67は、パーキングプレート64の先端部に一端が連結され、他端がパーキングポール18とパークサポート68との間に挟まれて配置される。ここで、パーキングポール18は、スプリング69により開放方向に付勢されている。また、パークロッド67の途中位置には、円錐面によるウエッジ部67aを有する。
つまり、このパークロッド67は、第1電動アクチュエータ41が駆動することでパーキングプレート64がアクチュエータシャフト62を中心に回転する。そして、このパーキングプレート64の先端部が回転することによって、パークロッド67が軸方向に移動し、パークロッド67のパーキングポール18に対する位置が変動する。
このときのパークロッド67の操作方向(移動方向)は、アクチュエータシャフト62の延在方向に対して直交する方向になる(図8等参照)。
つまり、このパークロッド67は、第1電動アクチュエータ41が駆動することでパーキングプレート64がアクチュエータシャフト62を中心に回転する。そして、このパーキングプレート64の先端部が回転することによって、パークロッド67が軸方向に移動し、パークロッド67のパーキングポール18に対する位置が変動する。
このときのパークロッド67の操作方向(移動方向)は、アクチュエータシャフト62の延在方向に対して直交する方向になる(図8等参照)。
前記シフト動作変換プレート70は、一端の溝部70aがシフトプレート65に連結され、他端がフォークロッド72(図9等を参照)に固定される。このフォークロッド72はスライド移動可能であり、カップリングスリーブ8fの溝部に連結されたシフトフォーク71がシフト動作変換プレート70と共に固定されている。
前記パーク機構は、図5に示すように、パーキングポール18のパークギヤ17側にパークギヤ17と噛み合う凸部18aを有する。そして、パーキングポール18のパークギヤ17と反対側にパークサポート68が配置され、パーキングポール18とパークサポート68の間にパークロッド67が配置される。すなわち、パークロッド67のウエッジ部67aの外径によりパーキングポール18をパークサポート68から引き離すようにポール軸18bを中心として回動させることでパークギヤ17と噛み合い締結させる。
前記シンクロ機構は、図6に示すように、一端の溝部70aがシフトプレート65に連結されたシフト動作変換プレート70と、カップリングスリーブ8fの溝部に連結されたシフトフォーク71と、シフト動作変換プレート70とシフトフォーク71を固定するフォークロッド72と、を有する構成である。
このシンクロ機構では、アクチュエータシャフト62が回転すると、ディテントプレート63と共にシフトプレート65が回転し、シフト動作変換プレート70とシフトフォーク71とフォークロッド72が一体になって、フォークロッド72の軸方向にスライド移動する。そして、シフトフォーク71が移動することで係合クラッチ8cのカップリングスリーブ8fのクラッチハブ8eに対する位置が変動する。
このときのシフト動作変換プレート70、シフトフォーク71、フォークロッド72の操作方向(移動方向)は、アクチュエータシャフト62の延在方向に対して直交する方向になる(図9等を参照)。また、パークロッド67とフォークロッド72は平行に設けられており、パークロッド67の操作方向と、変速機構であるシフト動作変換プレート70、シフトフォーク71、フォークロッド72の操作方向とは、同一方向に設定されている。そして、シフトプレート65とシフト動作変換プレート70とシフトフォーク71により、回転同期状態にてカップリングスリーブ8f(図1参照)をスライド移動させ、カップリングスリーブ8fの内面に形成されたスプライン歯とクラッチギヤ8dを噛み合わせることで係合クラッチ8cをシンクロ締結させる。
すなわち、このシンクロ機構が、第1電動アクチュエータ41によって移動し、係合クラッチ8cを締結/開放する変速機構に相当する。
このシンクロ機構では、アクチュエータシャフト62が回転すると、ディテントプレート63と共にシフトプレート65が回転し、シフト動作変換プレート70とシフトフォーク71とフォークロッド72が一体になって、フォークロッド72の軸方向にスライド移動する。そして、シフトフォーク71が移動することで係合クラッチ8cのカップリングスリーブ8fのクラッチハブ8eに対する位置が変動する。
このときのシフト動作変換プレート70、シフトフォーク71、フォークロッド72の操作方向(移動方向)は、アクチュエータシャフト62の延在方向に対して直交する方向になる(図9等を参照)。また、パークロッド67とフォークロッド72は平行に設けられており、パークロッド67の操作方向と、変速機構であるシフト動作変換プレート70、シフトフォーク71、フォークロッド72の操作方向とは、同一方向に設定されている。そして、シフトプレート65とシフト動作変換プレート70とシフトフォーク71により、回転同期状態にてカップリングスリーブ8f(図1参照)をスライド移動させ、カップリングスリーブ8fの内面に形成されたスプライン歯とクラッチギヤ8dを噛み合わせることで係合クラッチ8cをシンクロ締結させる。
すなわち、このシンクロ機構が、第1電動アクチュエータ41によって移動し、係合クラッチ8cを締結/開放する変速機構に相当する。
次に、実施例1の車両用自動変速機おける作用を、「Pレンジ選択時の第1電動アクチュエータ駆動作用」、「ローギヤ段選択時の第1電動アクチュエータ駆動作用」、「Nレンジ/ハイギヤ段選択時の第1電動アクチュエータ駆動作用」、「第1電動アクチュエータの動作説明」に分けて説明する。
[Pレンジ選択時の第1電動アクチュエータ駆動作用]
図8〜図10は、パーキングレンジ位置が選択されたときの第1電動アクチュエータによる動作説明を示す。以下、図8〜図10に基づき、実施例1のPレンジ選択時の第1電動アクチュエータ駆動作用を説明する。
図8〜図10は、パーキングレンジ位置が選択されたときの第1電動アクチュエータによる動作説明を示す。以下、図8〜図10に基づき、実施例1のPレンジ選択時の第1電動アクチュエータ駆動作用を説明する。
図示しないセレクトレバーによってパーキングレンジ位置Pが選択されると、第1電動アクチュエータ41を駆動して、図8の矢印Bに示す方向にアクチュエータシャフト62を回す。このとき、操作系において、パーキングプレート64に一端が連結されたパークロッド67がパーキングポール18に向かって移動する。これにより、ウエッジ部67aの外径にパーキングポール18が接触し、パーキングポール18が図8の矢印Cに示す方向に移動して、パークサポート68から引き離される。このため、パーク機構において、パーキングポール18は、ポール軸18bを中心として図8の矢印Dに示す方向に回動し、パーキングポール18の凸部18aとパークギヤ17が噛み合い締結する。
一方、シンクロ機構では、アクチュエータシャフト62の回転によりシフトプレート65が図8の矢印E方向に移動し、シフト動作変換プレート70とシフトフォーク71により、シフトフォーク71の移動方向にカップリングスリーブ8fがスライド移動させられる。このため、カップリングスリーブ8fとクラッチギヤ8dが離れ、係合クラッチ8cは開放される。
このように、パーキングレンジ位置Pが選択されたときには、第1電動アクチュエータ41の駆動により、パーク機構が締結状態になり、係合クラッチ8cが開放状態になる。なお、パーキングレンジ位置Pのときのアクチュエータ連動機構61は、図9及び図10に示す状態となっている。
[ローギヤ段選択時の第1電動アクチュエータ駆動作用]
図11〜図13は、ローギヤ段が選択されたときの第1電動アクチュエータによる動作説明を示す。以下、図11〜図13に基づき、実施例1のローギヤ段選択時の第1電動アクチュエータ駆動作用を説明する。
図11〜図13は、ローギヤ段が選択されたときの第1電動アクチュエータによる動作説明を示す。以下、図11〜図13に基づき、実施例1のローギヤ段選択時の第1電動アクチュエータ駆動作用を説明する。
図示しないセレクトレバーによってドライブレンジ位置Dが選択されると共に変速コントローラ21によってローギヤ段Lが選択されると、第1電動アクチュエータ41を駆動して、図11の矢印Jに示す方向にアクチュエータシャフト62を回す。これにより、操作系において、パーキングプレート64に一端が連結されたパークロッド67がパーキングポール18から離れる方向に移動する。このとき、パークロッド径によりパーキングポール18とパークサポート68は隙間を保持した状態となる。このため、パーク機構において、パーキングポール18は、ポール軸18bを中心として図11の矢印Kに示す方向に回動し、パーキングポール18の凸部18aとパークギヤ17との噛み合いが解除状態(開放)となる。
一方、シンクロ機構では、アクチュエータシャフト62の回転によりシフトプレート65が図11の矢印L方向に移動し、シフト動作変換プレート70とシフトフォーク71により、シフトフォーク71の移動方向にカップリングスリーブ8fがスライド移動させられる。このため、カップリングスリーブ8fとクラッチギヤ8dが回転同期状態でシンクロ締結され、係合クラッチ8cは締結状態になる。
このように、ローギヤ段Lが選択されたときには、第1電動アクチュエータ41の駆動により、パーク機構が開放状態になり、係合クラッチ8cが締結状態になる。
なお、ローギヤ段Lのときのアクチュエータ連動機構61は、図12及び図13に示す状態となっている。
なお、ローギヤ段Lのときのアクチュエータ連動機構61は、図12及び図13に示す状態となっている。
[Nレンジ/ハイギヤ段選択時の第1電動アクチュエータ駆動作用]
図14〜図16は、ニュートラルレンジ位置又はハイギヤ段が選択されたときの第1電動アクチュエータによる動作説明を示す。以下、図14〜図16に基づき、実施例1のNレンジ/ハイギヤ段選択時の第1電動アクチュエータ駆動作用を説明する。
図14〜図16は、ニュートラルレンジ位置又はハイギヤ段が選択されたときの第1電動アクチュエータによる動作説明を示す。以下、図14〜図16に基づき、実施例1のNレンジ/ハイギヤ段選択時の第1電動アクチュエータ駆動作用を説明する。
図示しないセレクトレバーによってニュートラルレンジ位置Nが選択される、又は、ドライブレンジ位置Dが選択されると共に変速コントローラ21によってハイギヤ段Hが選択されると、第1電動アクチュエータ41を駆動して、Pレンジ選択状態(図8の状態)のとき、図14の矢印Fに示す方向にアクチュエータシャフト62を回す。これにより、操作系において、パーキングプレート64に一端が連結されたパークロッド67がパーキングポール18から離れる方向に移動する。このとき、ウエッジ部67aからロッド部へとパークロッド径が縮小することにより、パーキングポール18を図14の矢印Gに示す方向に移動させ、パークサポート68に近づける。このため、パーク機構において、パーキングポール18は、ポール軸18bを中心として図14の矢印Hに示す方向に回動し、パーキングポール18の凸部18aとパークギヤ17との噛み合いが解除状態(開放)となる。
なお、Nレンジ又はハイギヤ段H選択前にローギヤ段L選択状態(図11の状態)であったときには、矢印Fとは反対の方向にアクチュエータシャフト62を回す。これにより、操作系において、パーキングプレート64に一端が連結されたパークロッド67がパーキングポール18に近接する方向に移動する。しかし、ウエッジ部67aの外径にパーキングポール18が接触する移動量ではないため、パーキングポール18とパークサポート68の隙間は保持された状態を維持する。このため、パーク機構において、パーキングポール18は回動せず、パーキングポール18の凸部18aとパークギヤ17との噛み合いは解除状態(開放)となる。
なお、Nレンジ又はハイギヤ段H選択前にローギヤ段L選択状態(図11の状態)であったときには、矢印Fとは反対の方向にアクチュエータシャフト62を回す。これにより、操作系において、パーキングプレート64に一端が連結されたパークロッド67がパーキングポール18に近接する方向に移動する。しかし、ウエッジ部67aの外径にパーキングポール18が接触する移動量ではないため、パーキングポール18とパークサポート68の隙間は保持された状態を維持する。このため、パーク機構において、パーキングポール18は回動せず、パーキングポール18の凸部18aとパークギヤ17との噛み合いは解除状態(開放)となる。
一方、シンクロ機構では、Pレンジ選択状態(図8の状態)のとき、アクチュエータシャフト62の回転によりシフトプレート65が図14の矢印I方向に移動し、シフト動作変換プレート70とシフトフォーク71により、シフトフォーク71の移動方向にカップリングスリーブ8fがスライド移動させられる。しかし、カップリングスリーブ8fとクラッチギヤ8dが締結する移動量ではないため、係合クラッチ8cは開放状態が維持される。
なお、Nレンジ又はハイギヤ段H選択前にローギヤ段L選択状態(図11の状態)であったときには、矢印Iとは反対の方向にシフトプレート65が移動する。これにより、シフト動作変換プレート70とシフトフォーク71により、シフトフォーク71の移動方向にカップリングスリーブ8fをスライド移動させる。このため、カップリングスリーブ8fとクラッチギヤ8dが離れ、係合クラッチ8cは開放される。
なお、Nレンジ又はハイギヤ段H選択前にローギヤ段L選択状態(図11の状態)であったときには、矢印Iとは反対の方向にシフトプレート65が移動する。これにより、シフト動作変換プレート70とシフトフォーク71により、シフトフォーク71の移動方向にカップリングスリーブ8fをスライド移動させる。このため、カップリングスリーブ8fとクラッチギヤ8dが離れ、係合クラッチ8cは開放される。
このように、ニュートラルレンジ位置N又はハイギヤ段Hが選択されたときには、第1電動アクチュエータ41の駆動より、パーク機構及び係合クラッチ8cのいずれもが開放された状態となる。
なお、ニュートラルレンジ位置N又はハイギヤ段Hのときのアクチュエータ連動機構61は、図15及び図16に示す状態となっている。
なお、ニュートラルレンジ位置N又はハイギヤ段Hのときのアクチュエータ連動機構61は、図15及び図16に示す状態となっている。
[第1電動アクチュエータの動作説明]
図17は、選択シフト位置に対する第1電動アクチュエータ位置、パーク機構、シンクロ機構、摩擦クラッチの各状態を示す動作説明図である。以下、図17に基づき、実施例1の第1電動アクチュエータの動作を説明する。
図17は、選択シフト位置に対する第1電動アクチュエータ位置、パーク機構、シンクロ機構、摩擦クラッチの各状態を示す動作説明図である。以下、図17に基づき、実施例1の第1電動アクチュエータの動作を説明する。
シフト位置がパーキングレンジ位置Pを選択すると、第1電動アクチュエータ41を図8に示す矢印B方向に駆動し、ディテントスプリング66が、ディテントプレート63に形成された凹溝面63aに圧接され、パークロッド67はパーキングポール18側に最も移動した状態となる。そして、図17に示すように、パーク機構は噛み合い締結し、シンクロ機構は開放状態となる。
シフト位置が、このパーキングレンジ位置Pを選択している状態から、ニュートラルレンジ位置Nに切り替わると、第1電動アクチュエータ41を図14に示す矢印F方向に駆動する。これにより、ディテントスプリング66は、凹溝面63aから離脱し、この凹溝面63aの斜面を乗り越えて隣接する凹溝面63bに圧接される。そして、図17に示すように、パーク機構は開放する。また、シンクロ機構は開放状態を維持する。
シフト位置が、ニュートラルレンジ位置Nを選択している状態から、ドライブレンジ位置Dに切り替わり、変速コントローラ21においてローギヤ段Lが選択されると、第1電動アクチュエータ41を図11に示す矢印J方向に駆動する。これにより、ディテントスプリング66は、凹溝面63bから離脱し、この凹溝面63bの斜面を乗り越えて隣接する凹溝面63cに圧接される。そして、図17に示すように、パーク機構が開放状態を維持したまま、シンクロ機構が締結する。
シフト位置が、ドライブレンジ位置Dを選択しているときにローギヤ段Lからハイギヤ段Hへの変速要求(アップシフト要求)が出力されると、第1電動アクチュエータ41を矢印J方向とは逆向きに駆動する。これにより、ディテントスプリング66は、凹溝面63cから離脱し、この凹溝面63cの斜面を乗り越えて隣接する凹溝面63bに圧接される。そして、図17に示すように、パーク機構が開放状態を維持したまま、シンクロ機構も開放する。なお、このとき、第2電動アクチュエータ42によって摩擦クラッチ9cは摩擦締結される。
さらに、シフト位置が、ニュートラルレンジ位置Nを選択している状態(図14に示す状態)から、パーキングレンジ位置Pに切り替わると、第1電動アクチュエータ41を矢印F方向とは逆向きに駆動する。これにより、ディテントスプリング66は、凹溝面63bから離脱し、この凹溝面63bの斜面及び段差部63dを乗り越えて隣接する凹溝面63aに圧接される。そして、図17に示すように、パーク機構は噛み合い締結する。また、シンクロ機構は開放状態を維持する。
このように、第1電動アクチュエータ41の駆動によって、変速機構であるシフト動作変換プレート70、シフトフォーク71、フォークロッド72の移動と、パークロッド67の移動を行う。さらに、第1電動アクチュエータ41によって、パーキングポール18とパークギヤ17の噛み合い締結を解除(開放)したパークロック解除状態にしているとき、シフトフォーク71の移動によってシンクロ機構(係合クラッチ8c)が締結し、ローギヤ段が選択される。
このため、変速機構(シフト動作変換プレート70、シフトフォーク71、フォークロッド72)を移動させるためのアクチュエータと、パークロッド67を移動させるためのアクチュエータを共用化することができて、部品点数の低減を図り、コストの増加を抑制することができる。
このため、変速機構(シフト動作変換プレート70、シフトフォーク71、フォークロッド72)を移動させるためのアクチュエータと、パークロッド67を移動させるためのアクチュエータを共用化することができて、部品点数の低減を図り、コストの増加を抑制することができる。
また、変速機構を移動させるシフトプレート65が形成されたディテントプレート63と、パークロッド67を移動させるパーキングプレート64は、いずれも第1電動アクチュエータ41のモータ軸に連結されたアクチュエータシャフト62に連結されている。そのため、第1電動アクチュエータ41から変速機構へと駆動力を伝達するリンク機構と、第1電動アクチュエータ41からパークロッド67へと駆動力を伝達するリンク機構のうち、アクチュエータシャフト62を共用化することができる。これにより、さらなる部品点数の増加を抑制し、コストの低減を図ることができる。
また、この実施例1では、変速機構の操作方向(移動方向)は、フォークロッド72の軸方向であり、パークロッド67の操作方向(移動方向)は、パークロッド67の軸方向となっている。そして、図9等に示すように、このフォークロッド72とパークロッド67は、いずれも第1電動アクチュエータ41によって回転駆動するアクチュエータシャフト62の延在方向に対して直交する方向に延びている。
そのため、第1電動アクチュエータ41から変速機構やパークロッド67に駆動力を伝達するリンク機構の構造を簡素化し、コンパクトにすることができる。
そのため、第1電動アクチュエータ41から変速機構やパークロッド67に駆動力を伝達するリンク機構の構造を簡素化し、コンパクトにすることができる。
さらに、ここでは、フォークロッド72とパークロッド67を平行に設けることで、変速機構の操作方向とパークロッド67の操作方向とを、同一方向に設定している。
これにより、第1電動アクチュエータ41から変速機構やパークロッド67に駆動力を伝達するリンク機構の構造をさらに簡素化することができる。
これにより、第1電動アクチュエータ41から変速機構やパークロッド67に駆動力を伝達するリンク機構の構造をさらに簡素化することができる。
そして、図7に示すように、ディテントプレート63に形成し、パーキングレンジ位置Pの回転位置を規定する凹溝面63aは、ニュートラルレンジ位置N及びハイギヤ段Hの回転位置や、ローギヤ段Lの回転位置を規定する凹溝面63b,凹溝面63cよりもディテントプレート63の周縁からの凹凸が深くなるように設定されている。
そのため、シフト位置がパーキングレンジ位置Pからニュートラルレンジ位置Nに切り替わるときにディテントスプリング66が凹溝面63aの斜面を乗り越えるために必要な駆動力は、シフト位置がニュートラルレンジ位置Nからドライブレンジ位置Dに切り替わるときにディテントスプリング66が凹溝面63bの斜面を乗り越えるために必要な駆動力よりも大きくなる。
また、凹溝面63bの凹溝面63a側の斜面には、段差部63dが形成されている。
そのため、シフト位置がニュートラルレンジ位置Nからパーキングレンジ位置Pに切り替わるときにディテントスプリング66が凹溝面63bの斜面を乗り越えるために必要な駆動力は、シフト位置がニュートラルレンジ位置Nからドライブレンジ位置Dに切り替わるときにディテントスプリング66が凹溝面63bの斜面を乗り越えるために必要な駆動力よりも大きくなる。
そのため、シフト位置がパーキングレンジ位置Pからニュートラルレンジ位置Nに切り替わるときにディテントスプリング66が凹溝面63aの斜面を乗り越えるために必要な駆動力は、シフト位置がニュートラルレンジ位置Nからドライブレンジ位置Dに切り替わるときにディテントスプリング66が凹溝面63bの斜面を乗り越えるために必要な駆動力よりも大きくなる。
また、凹溝面63bの凹溝面63a側の斜面には、段差部63dが形成されている。
そのため、シフト位置がニュートラルレンジ位置Nからパーキングレンジ位置Pに切り替わるときにディテントスプリング66が凹溝面63bの斜面を乗り越えるために必要な駆動力は、シフト位置がニュートラルレンジ位置Nからドライブレンジ位置Dに切り替わるときにディテントスプリング66が凹溝面63bの斜面を乗り越えるために必要な駆動力よりも大きくなる。
これにより、パーキングポール18とパークギヤ17が噛み合っているときには、噛み合い解除しにくくなり、パーキングポール18とパークギヤ17が噛み合っていないときには、噛み合いにくくすることができる。そのため、車両の走行中にパーキングポール18とパークギヤ17が誤締結しにくくすることができる。
次に、効果を説明する。
実施例1の車両用自動変速機にあっては、下記に挙げる効果を得ることができる。
実施例1の車両用自動変速機にあっては、下記に挙げる効果を得ることができる。
(1) 変速機構(シフト動作変換プレート70、シフトフォーク71、フォークロッド72)の移動による締結で、所定の変速段(ローギヤ段L)を選択する締結要素(係合クラッチ)8cと、
パークロッド67の移動によるパーキングポール18とパークギヤ17の噛み合い締結で、駆動輪14への回転系を変速機ケースに固定するパーク機構と、
を備えた車両用自動変速機3において、
前記変速機構70,71,72と前記パークロッド67を共に移動させる一つのアクチュエータ(第1電動アクチュエータ)41を設け、
前記アクチュエータ41は、前記パーク機構を前記パーキングポール18と前記パークギヤ17の噛み合い締結を解除したパークロック解除状態にしているとき、前記変速機構70,71,72を移動させて所定の変速段(ローギヤ段L)を選択する構成とした。
これにより、変速機構(シフト動作変換プレート70、シフトフォーク71、フォークロッド72)の移動でローギヤ段Lを選択する係合クラッチ8cと、パークロッド67の移動で駆動輪14への回転系を固定するパーク機構(パークギヤ17,パーキングポール18)とを備える際、部品点数増加を抑制し、コストの低減を図ることができる。
パークロッド67の移動によるパーキングポール18とパークギヤ17の噛み合い締結で、駆動輪14への回転系を変速機ケースに固定するパーク機構と、
を備えた車両用自動変速機3において、
前記変速機構70,71,72と前記パークロッド67を共に移動させる一つのアクチュエータ(第1電動アクチュエータ)41を設け、
前記アクチュエータ41は、前記パーク機構を前記パーキングポール18と前記パークギヤ17の噛み合い締結を解除したパークロック解除状態にしているとき、前記変速機構70,71,72を移動させて所定の変速段(ローギヤ段L)を選択する構成とした。
これにより、変速機構(シフト動作変換プレート70、シフトフォーク71、フォークロッド72)の移動でローギヤ段Lを選択する係合クラッチ8cと、パークロッド67の移動で駆動輪14への回転系を固定するパーク機構(パークギヤ17,パーキングポール18)とを備える際、部品点数増加を抑制し、コストの低減を図ることができる。
(2) 前記アクチュエータ(第1電動アクチュエータ)41による前記変速機構(シフト動作変換プレート70、シフトフォーク71、フォークロッド72)の操作方向と、前記アクチュエータ(第1電動アクチュエータ)41による前記パークロッド67の操作方向と、を同一方向に設定する構成とした。
これにより、上記(1)の効果に加え、第1電動アクチュエータ41から変速機構やパークロッド67に駆動力を伝達するリンク機構の構造を簡素化し、コンパクトにすることができる。
これにより、上記(1)の効果に加え、第1電動アクチュエータ41から変速機構やパークロッド67に駆動力を伝達するリンク機構の構造を簡素化し、コンパクトにすることができる。
(3) 前記アクチュエータ(第1電動アクチュエータ)41は、出力軸(アクチュエータシャフト)62を回転駆動する駆動機構を有し、
前記出力軸62の延在方向を、前記変速機構(シフト動作変換プレート70、シフトフォーク71、フォークロッド72)の操作方向及び前記パークロッド67の操作方向に対して直交する方向に設定する構成とした。
これにより、上記(2)の効果に加え、第1電動アクチュエータ41から変速機構やパークロッド67に駆動力を伝達するリンク機構の構造をさらに簡素化することができる。
前記出力軸62の延在方向を、前記変速機構(シフト動作変換プレート70、シフトフォーク71、フォークロッド72)の操作方向及び前記パークロッド67の操作方向に対して直交する方向に設定する構成とした。
これにより、上記(2)の効果に加え、第1電動アクチュエータ41から変速機構やパークロッド67に駆動力を伝達するリンク機構の構造をさらに簡素化することができる。
(4) 前記締結要素(係合クラッチ)8cを締結して所定の変速段(ローギヤ段L)を選択するときに必要な前記アクチュエータ(第1電動アクチュエータ)41の駆動力よりも、前記パーキングポール18とパークギヤ17を噛み合い締結してパーク機構をパークロック状態にするときに必要な前記アクチュエータ41の駆動力の方を、大きい値に設定する構成とした。
これにより、上記(1)〜(3)の効果に加え、車両の走行中にパーク機構が誤締結しにくくすることができる。
これにより、上記(1)〜(3)の効果に加え、車両の走行中にパーク機構が誤締結しにくくすることができる。
(実施例2)
実施例2は、一つのアクチュエータによって変速機構を移動させることで、複数の変速段を選択可能にした例である。
実施例2は、一つのアクチュエータによって変速機構を移動させることで、複数の変速段を選択可能にした例である。
図18〜図22は、実施例2における操作系とパーク機構と締結要素を示す動作説明図であり、図18はパーキングレンジ位置選択時を示し、図19はニュートラルレンジ位置選択時を示し、図20はドライブレンジ位置で2速段選択時を示し、図21はドライブレンジ位置で3速段選択時を示し、図22はドライブレンジ位置で4速段選択時を示す。以下、図18〜図22に基づいて、実施例2の構成を説明する。なお、実施例1と同等の構成については、実施例1と同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。
実施例2の車両用自動変速機は、図18等に示すシンクロ式の噛み合い係合による締結要素(係合クラッチ)80と、第1電動アクチュエータ41によって回転するディテントプレート63Aと、を有している。
前記締結要素80は、変速機出力軸7上に配置され、ここでは図示しない変速機入力軸に設定されたギヤに噛み合う第1クラッチギヤ81a,第2クラッチギヤ81b,第3クラッチギヤ81c,第4クラッチギヤ81dと、各クラッチギヤ81a〜81dと変速機出力軸7に結合したクラッチハブ(不図示)を連結するカップリングスリーブ82と、を有している。また、カップリングスリーブ82は、第1連結ギヤ83a,第2連結ギヤ83b,第3連結ギヤ83c,第4連結ギヤ83dを有している。
そして、この締結要素80では、変速コントローラ21によって選択された変速段(ここでは1速段〜4速段)に応じて、第1電動アクチュエータ41を駆動してカップリングスリーブ82をストローク駆動(移動)する。これにより、第1〜第4クラッチギヤ81a〜81dと第1〜第4連結ギヤ83a〜83dを、順にシンクロ締結/開放する。
なお、この実施例2では、自動変速機のレンジ位置がニュートラルレンジ位置Nのとき、駆動用モータジェネレータ(ここでは不図示)と自動変速機の間の動力伝達を遮断するクラッチ(不図示)を設けている。
なお、この実施例2では、自動変速機のレンジ位置がニュートラルレンジ位置Nのとき、駆動用モータジェネレータ(ここでは不図示)と自動変速機の間の動力伝達を遮断するクラッチ(不図示)を設けている。
前記ディテントプレート63Aは、周縁部にディテントスプリング66が圧接される複数の凹溝面84a〜84eが形成されている。凹溝面84aは、パーキングレンジ位置Pの回転位置を規定する。また、凹溝面84bは、ニュートラルレンジ位置Nの回転位置を規定し、凹溝面84cは、ドライブレンジ位置Dで2速段の回転位置を規定し、凹溝面84dは、ドライブレンジ位置Dで3速段の回転位置を規定し、凹溝面84eは、ドライブレンジ位置Dで4速段の回転位置を規定する。
次に、作用を説明する。
実施例2の車両用自動変速機において、図示しないセレクトレバーによってパーキングレンジ位置Pが選択されると、第1電動アクチュエータ41を駆動して、図18の矢印Bに示す方向にアクチュエータシャフト62を回す。これにより、ディテントスプリング66が、ディテントプレート63Aに形成された凹溝面84aに圧接される。
そして、操作系において、パークロッド67がパーキングポール18に向かって移動する。これにより、ウエッジ部67aの外径にパーキングポール18が接触し、パーキングポール18が図18の矢印Cに示す方向に移動して、パークサポート68から引き離される。このため、パーク機構において、パーキングポール18は、ポール軸18bを中心として図18の矢印Dに示す方向に回動し、パーキングポール18の凸部18aとパークギヤ17が噛み合い締結する。
実施例2の車両用自動変速機において、図示しないセレクトレバーによってパーキングレンジ位置Pが選択されると、第1電動アクチュエータ41を駆動して、図18の矢印Bに示す方向にアクチュエータシャフト62を回す。これにより、ディテントスプリング66が、ディテントプレート63Aに形成された凹溝面84aに圧接される。
そして、操作系において、パークロッド67がパーキングポール18に向かって移動する。これにより、ウエッジ部67aの外径にパーキングポール18が接触し、パーキングポール18が図18の矢印Cに示す方向に移動して、パークサポート68から引き離される。このため、パーク機構において、パーキングポール18は、ポール軸18bを中心として図18の矢印Dに示す方向に回動し、パーキングポール18の凸部18aとパークギヤ17が噛み合い締結する。
一方、締結要素80では、アクチュエータシャフト62の回転によりシフトプレート65が図18の矢印E方向に移動し、シフトフォーク71の移動方向にカップリングスリーブ82がスライド移動させられる。このため、カップリングスリーブ82は第1〜第4クラッチギヤ81a〜81dから離れ、締結要素80は開放状態となる。
図示しないセレクトレバーによってニュートラルレンジ位置Nが選択されると、第1電動アクチュエータ41を駆動し、Pレンジ選択状態(図18の状態)のとき、図19の矢印Fに示す方向にアクチュエータシャフト62を回す。これにより、ディテントスプリング66が、凹溝面84aの斜面を乗り越えて隣接する凹溝面84bに圧接される。
そして、操作系において、パークロッド67がパーキングポール18から離れる方向に移動する。このとき、ウエッジ部67aからロッド部へとパークロッド径が縮小することにより、パーキングポール18を図19の矢印Gに示す方向に移動させてパークサポート68に近づける。このため、パーク機構において、パーキングポール18は、ポール軸18bを中心として図19の矢印Hに示す方向に回動し、パーキングポール18の凸部18aとパークギヤ17との噛み合いが解除状態(開放)となる。
そして、操作系において、パークロッド67がパーキングポール18から離れる方向に移動する。このとき、ウエッジ部67aからロッド部へとパークロッド径が縮小することにより、パーキングポール18を図19の矢印Gに示す方向に移動させてパークサポート68に近づける。このため、パーク機構において、パーキングポール18は、ポール軸18bを中心として図19の矢印Hに示す方向に回動し、パーキングポール18の凸部18aとパークギヤ17との噛み合いが解除状態(開放)となる。
一方、締結要素80では、アクチュエータシャフト62の回転によりシフトプレート65が、図19の矢印I方向に移動し、シフトフォーク71の移動方向にカップリングスリーブ82がスライド移動させられる。このため、カップリングスリーブ82の第1連結ギヤ83aと第1クラッチギヤ81aが回転同期状態でシンクロ締結され、1速段が選択される。
このように、ニュートラルレンジ位置Nが選択されたときには、第1電動アクチュエータ41の駆動により、パーク機構が開放したと同時に自動変速機の1速段が選択される。すなわち、パーキングポール18とパークギヤ17が噛み合い締結したパークロック状態から、パーキングポール18とパークギヤ17の噛み合い締結が解除したパークロック解除状態になるときの第1電動アクチュエータ41の位置(回動量)と、締結要素80を締結して1速段を選択するときの第1電動アクチュエータ41の位置(回動量)とが一致している。
なお、このとき、駆動用モータジェネレータと自動変速機の間に配置されたクラッチを開放することで、駆動用モータジェネレータと駆動輪の間の動力伝達は遮断される。そして、図示しないセレクトレバーによってドライブレンジ位置Dが選択されたときに変速コントローラ21によって1速段が選択されたときには、Nレンジ選択状態(図19の状態)のままで上記クラッチを締結する。
なお、このとき、駆動用モータジェネレータと自動変速機の間に配置されたクラッチを開放することで、駆動用モータジェネレータと駆動輪の間の動力伝達は遮断される。そして、図示しないセレクトレバーによってドライブレンジ位置Dが選択されたときに変速コントローラ21によって1速段が選択されたときには、Nレンジ選択状態(図19の状態)のままで上記クラッチを締結する。
図示しないセレクトレバーによってドライブレンジ位置Dが選択されたときに変速コントローラ21によって2速段が選択されると、第1電動アクチュエータ41を駆動して、Nレンジ選択状態(図19の状態)のとき、図20の矢印Mに示す方向にアクチュエータシャフト62を回す。これにより、ディテントスプリング66が、凹溝面84bの斜面を乗り越えて隣接する凹溝面84cに圧接される。
そして、操作系において、パークロッド67がパーキングポール18から離れる方向に移動する。このとき、パークロッド径によりパーキングポール18とパークサポート68は隙間を保持したままとなる。このため、パーク機構では、パーキングポール18とパークギヤ17の間の寸法は変化せず、パーキングポール18の凸部18aとパークギヤ17との噛み合いが解除状態(開放)を維持する。
そして、操作系において、パークロッド67がパーキングポール18から離れる方向に移動する。このとき、パークロッド径によりパーキングポール18とパークサポート68は隙間を保持したままとなる。このため、パーク機構では、パーキングポール18とパークギヤ17の間の寸法は変化せず、パーキングポール18の凸部18aとパークギヤ17との噛み合いが解除状態(開放)を維持する。
一方、締結要素80では、Nレンジ選択状態(図19の状態)のとき、アクチュエータシャフト62の回転によりシフトプレート65が、図20の矢印N方向に移動し、シフトフォーク71の移動方向にカップリングスリーブ82がスライド移動させられる。このため、カップリングスリーブ82は第1クラッチギヤ81aから離れ、第2連結ギヤ83bと第2クラッチギヤ81bが回転同期状態でシンクロ締結されて2速段が選択される。
図示しないセレクトレバーによってドライブレンジ位置Dが選択されたときに変速コントローラ21によって3速段が選択されると、第1電動アクチュエータ41が駆動して、2速段選択状態(図20の状態)のとき、図21の矢印Pに示す方向にアクチュエータシャフト62を回す。これにより、ディテントスプリング66が、凹溝面84cの斜面を乗り越えて隣接する凹溝面84dに圧接される。
そして、操作系において、パークロッド67がパーキングポール18から離れる方向に移動する。このとき、パークロッド径によりパーキングポール18とパークサポート68は隙間を保持したままとなる。このため、パーク機構では、パーキングポール18とパークギヤ17の間の寸法は変化せず、パーキングポール18の凸部18aとパークギヤ17との噛み合いが解除状態(開放)を維持する。
そして、操作系において、パークロッド67がパーキングポール18から離れる方向に移動する。このとき、パークロッド径によりパーキングポール18とパークサポート68は隙間を保持したままとなる。このため、パーク機構では、パーキングポール18とパークギヤ17の間の寸法は変化せず、パーキングポール18の凸部18aとパークギヤ17との噛み合いが解除状態(開放)を維持する。
一方、締結要素80では、2速段選択状態(図20の状態)のとき、アクチュエータシャフト62の回転によりシフトプレート65が、図20の矢印Q方向に移動し、シフトフォーク71の移動方向にカップリングスリーブ82がスライド移動させられる。このため、カップリングスリーブ82は第2クラッチギヤ81bから離れ、第3連結ギヤ83cと第3クラッチギヤ81cが回転同期状態でシンクロ締結されて3速段が選択される。
図示しないセレクトレバーによってドライブレンジ位置Dが選択されたときに変速コントローラ21によって4速段が選択されると、第1電動アクチュエータ41を駆動して、3速段選択状態(図21の状態)のとき、図22の矢印Rに示す方向にアクチュエータシャフト62を回す。これにより、ディテントスプリング66が、凹溝面84dの斜面を乗り越えて隣接する凹溝面84eに圧接される。
そして、操作系において、パークロッド67がパーキングポール18から離れる方向に移動する。このとき、パークロッド径によりパーキングポール18とパークサポート68は隙間を保持したままとなる。このため、パーク機構では、パーキングポール18とパークギヤ17の間の寸法は変化せず、パーキングポール18の凸部18aとパークギヤ17との噛み合いが解除状態(開放)を維持する。
そして、操作系において、パークロッド67がパーキングポール18から離れる方向に移動する。このとき、パークロッド径によりパーキングポール18とパークサポート68は隙間を保持したままとなる。このため、パーク機構では、パーキングポール18とパークギヤ17の間の寸法は変化せず、パーキングポール18の凸部18aとパークギヤ17との噛み合いが解除状態(開放)を維持する。
一方、締結要素80では、3速段選択状態(図21の状態)のとき、アクチュエータシャフト62の回転によりシフトプレート65が、図22の矢印S方向に移動し、シフトフォーク71の移動方向にカップリングスリーブ82がスライド移動させられる。このため、カップリングスリーブ82は第3クラッチギヤ81cから離れ、第4連結ギヤ83dと第4クラッチギヤ81dが回転同期状態でシンクロ締結され、4速段が選択される。
このように、実施例2の自動変速機では、第1電動アクチュエータ41によってカップリングスリーブ82を移動し、このカップリングスリーブ82の移動量に応じて1速段〜4速段までの各変速段を適宜選択するようになっている。
また、この実施例2では、ニュートラルレンジ位置Nが選択されたときに、第1電動アクチュエータ41を駆動し、パーク機構を開放すると同時に自動変速機の1速段が選択されるようになっている。すなわち、パークロック状態からパークロック解除状態になるときの第1電動アクチュエータ41の位置と、締結要素80を締結して1速段を選択するときの第1電動アクチュエータ41の位置とが一致している。
これにより、第1電動アクチュエータ41の動作範囲(回動量)を少なくすることができ、アクチュエータシャフト62やシフトプレート65等の小型化を図ることができる。
次に、効果を説明する。
実施例2の車両用自動変速機にあっては、下記に挙げる効果を得ることができる。
実施例2の車両用自動変速機にあっては、下記に挙げる効果を得ることができる。
(5) 前記パーク機構が、前記パーキングポール18と前記パークギヤ17が噛み合い締結したパークロック状態から、前記パークロック解除状態になるときの前記アクチュエータ(第1電動アクチュエータ)41の位置と、前記締結要素80を締結して所定の変速段(1速段)を選択するときの前記アクチュエータ41の位置と、を一致させる構成とした。
これにより、上記(1)の効果に加え、第1電動アクチュエータ41の動作範囲を小さく抑えることができる。
これにより、上記(1)の効果に加え、第1電動アクチュエータ41の動作範囲を小さく抑えることができる。
(実施例3)
実施例3は、パークロッドと変速機構を移動するアクチュエータによって、発進に用いない変速段を選択する例である。
実施例3は、パークロッドと変速機構を移動するアクチュエータによって、発進に用いない変速段を選択する例である。
図23〜図25は、実施例3における操作系とパーク機構と締結要素を示す動作説明図であり、図23はパーキングレンジ位置選択時を示し、図24はニュートラルレンジ位置選択時を示し、図25はドライブレンジ位置で4速段選択時を示す。以下、図23〜図25に基づいて、実施例3の構成を説明する。なお、実施例1と同等の構成については、実施例1と同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。
実施例3の車両用自動変速機は、いわゆるデュアルクラッチトランスミッションであり、図23等に示すシンクロ式の噛み合い係合による締結要素(係合クラッチ)90と、第1電動アクチュエータ41によって回転するディテントプレート63Bと、を有している。
前記締結要素90は、第1変速機出力軸7A上に配置され、ここでは図示しない変速機入力軸に設定されたギヤに噛み合う第2クラッチギヤ91b,第4クラッチギヤ91dと、第2変速機出力軸7B上に配置され、ここでは図示しない変速機入力軸に設定されたギヤに噛み合う第1クラッチギヤ91a, 第3クラッチギヤ91cと、第2クラッチギヤ91b及び第4クラッチギヤ91dと変速機出力軸7に結合したクラッチハブ(不図示)を連結する第1カップリングスリーブ92と、第1クラッチギヤ91a及び第3クラッチギヤ91cと変速機出力軸7に結合したクラッチハブ(不図示)を連結する第2カップリングスリーブ94と、を有している。また、第1カップリングスリーブ92は、第2連結ギヤ93b,第4連結ギヤ93dを有している。第2カップリングスリーブ94は、第1連結ギヤ93a,第3連結ギヤ93cを有している。
そして、この締結要素90では、変速コントローラ21によって2速段又は4速段が選択されると、第1電動アクチュエータ41を駆動して第1カップリングスリーブ92をストローク駆動(移動)する。そして、第2クラッチギヤ91b,第4クラッチギヤ91dと第2連結ギヤ93b,第4連結ギヤ93dを順にシンクロ締結/開放する。
また、変速コントローラ21によって1速段又は3速段が選択されると、図示しない第3の電動アクチュエータを駆動して第2カップリングスリーブ94をストローク駆動(移動)する。そして、第1クラッチギヤ91a,第3クラッチギヤ91cと第1連結ギヤ93a,第3連結ギヤ93cを順にシンクロ締結/開放する。
なお、この実施例3では、自動変速機のレンジ位置がニュートラルレンジ位置Nのとき、駆動用モータジェネレータ(ここでは不図示)と自動変速機の間の動力伝達を遮断するクラッチ(不図示)を設けている。
また、変速コントローラ21によって1速段又は3速段が選択されると、図示しない第3の電動アクチュエータを駆動して第2カップリングスリーブ94をストローク駆動(移動)する。そして、第1クラッチギヤ91a,第3クラッチギヤ91cと第1連結ギヤ93a,第3連結ギヤ93cを順にシンクロ締結/開放する。
なお、この実施例3では、自動変速機のレンジ位置がニュートラルレンジ位置Nのとき、駆動用モータジェネレータ(ここでは不図示)と自動変速機の間の動力伝達を遮断するクラッチ(不図示)を設けている。
前記ディテントプレート63Bは、周縁部にディテントスプリング66が圧接される複数の凹溝面95a〜95cが形成されている。凹溝面95aは、パーキングレンジ位置Pの回転位置を規定する。また、凹溝面95bは、ドライブレンジ位置Dで2速段の回転位置を規定し、凹溝面95cは、ドライブレンジ位置Dで4速段の回転位置を規定する。
次に、作用を説明する。
実施例3の車両用自動変速機において、図示しないセレクトレバーによってパーキングレンジ位置Pが選択されると、第1電動アクチュエータ41を駆動して、図23の矢印Bに示す方向にアクチュエータシャフト62を回す。これにより、ディテントスプリング66が、ディテントプレート63Bに形成された凹溝面95aに圧接される。
そして、操作系において、パークロッド67がパーキングポール18に向かって移動する。これにより、ウエッジ部67aの外径にパーキングポール18が接触し、パーキングポール18が図23の矢印Cに示す方向に移動して、パークサポート68から引き離される。このため、パーク機構において、パーキングポール18は、ポール軸18bを中心として図23の矢印Dに示す方向に回動し、パーキングポール18の凸部18aとパークギヤ17が噛み合い締結する。
実施例3の車両用自動変速機において、図示しないセレクトレバーによってパーキングレンジ位置Pが選択されると、第1電動アクチュエータ41を駆動して、図23の矢印Bに示す方向にアクチュエータシャフト62を回す。これにより、ディテントスプリング66が、ディテントプレート63Bに形成された凹溝面95aに圧接される。
そして、操作系において、パークロッド67がパーキングポール18に向かって移動する。これにより、ウエッジ部67aの外径にパーキングポール18が接触し、パーキングポール18が図23の矢印Cに示す方向に移動して、パークサポート68から引き離される。このため、パーク機構において、パーキングポール18は、ポール軸18bを中心として図23の矢印Dに示す方向に回動し、パーキングポール18の凸部18aとパークギヤ17が噛み合い締結する。
一方、締結要素90では、アクチュエータシャフト62の回転によりシフトプレート65が図23の矢印E方向に移動し、シフトフォーク71の移動方向に第1カップリングスリーブ92がスライド移動させられる。このため、第1カップリングスリーブ92は第2,第4クラッチギヤ91b,91dから離れる。また、第2カップリングスリーブ94は、予め第3の電動アクチュエータによって移動させられ、第1,第3クラッチギヤ91a,91cから離れた状態にしておく。この結果、締結要素90は開放状態となる。
図示しないセレクトレバーによってニュートラルレンジ位置Nが選択されると、第1電動アクチュエータ41を駆動し、Pレンジ選択状態(図23の状態)のとき、図24の矢印Fに示す方向にアクチュエータシャフト62を回す。これにより、ディテントスプリング66が、凹溝面95aの斜面を乗り越えて隣接する凹溝面95bに圧接される。
そして、操作系において、パークロッド67がパーキングポール18から離れる方向に移動する。このとき、ウエッジ部67aからロッド部へとパークロッド径が縮小することにより、パーキングポール18を図24の矢印Gに示す方向に移動させてパークサポート68に近づける。このため、パーク機構において、パーキングポール18は、ポール軸18bを中心として図24の矢印Gに示す方向に回動し、パーキングポール18の凸部18aとパークギヤ17との噛み合いが解除状態(開放)となる。
そして、操作系において、パークロッド67がパーキングポール18から離れる方向に移動する。このとき、ウエッジ部67aからロッド部へとパークロッド径が縮小することにより、パーキングポール18を図24の矢印Gに示す方向に移動させてパークサポート68に近づける。このため、パーク機構において、パーキングポール18は、ポール軸18bを中心として図24の矢印Gに示す方向に回動し、パーキングポール18の凸部18aとパークギヤ17との噛み合いが解除状態(開放)となる。
一方、締結要素90では、アクチュエータシャフト62の回転によりシフトプレート65が、図24の矢印H方向に移動し、シフトフォーク71の移動方向に第1カップリングスリーブ92がスライド移動させられる。このため、第1カップリングスリーブ92の第2連結ギヤ93bと第2クラッチギヤ91bが回転同期状態でシンクロ締結され、2速段が選択される。
このように、ニュートラルレンジ位置Nが選択されたときには、第1電動アクチュエータ41の駆動により、パーク機構が開放したと同時に締結要素90によって自動変速機の2速段が選択される。
なお、このとき、変速機出力軸7と駆動輪14の間に配置されたクラッチを開放することで、駆動用モータジェネレータ2と駆動輪14の間の動力伝達は遮断される。そして、図示しないセレクトレバーによってドライブレンジ位置Dが選択されたときに変速コントローラ21によって2速段が選択されたときには、Nレンジ選択状態(図24の状態)で上記クラッチを締結する。
なお、このとき、変速機出力軸7と駆動輪14の間に配置されたクラッチを開放することで、駆動用モータジェネレータ2と駆動輪14の間の動力伝達は遮断される。そして、図示しないセレクトレバーによってドライブレンジ位置Dが選択されたときに変速コントローラ21によって2速段が選択されたときには、Nレンジ選択状態(図24の状態)で上記クラッチを締結する。
図示しないセレクトレバーによってドライブレンジ位置Dが選択されたときに変速コントローラ21によって4速段が選択されると、第1電動アクチュエータ41を駆動して、2速段選択状態(図24の状態)のとき、図25の矢印Rに示す方向にアクチュエータシャフト62を回す。これにより、ディテントスプリング66が、凹溝面95bの斜面を乗り越えて隣接する凹溝面95cに圧接される。
そして、操作系において、パークロッド67がパーキングポール18から離れる方向に移動する。このとき、パークロッド径によりパーキングポール18とパークサポート68は隙間を保持したままとなる。このため、パーク機構では、パーキングポール18とパークギヤ17の間の寸法は変化せず、パーキングポール18の凸部18aとパークギヤ17との噛み合いが解除状態(開放)を維持する。
そして、操作系において、パークロッド67がパーキングポール18から離れる方向に移動する。このとき、パークロッド径によりパーキングポール18とパークサポート68は隙間を保持したままとなる。このため、パーク機構では、パーキングポール18とパークギヤ17の間の寸法は変化せず、パーキングポール18の凸部18aとパークギヤ17との噛み合いが解除状態(開放)を維持する。
一方、締結要素90では、2速段選択状態(図24の状態)のとき、アクチュエータシャフト62の回転によりシフトプレート65が、図25の矢印S方向に移動し、シフトフォーク71の移動方向に第1カップリングスリーブ92がスライド移動させられる。このため、第1カップリングスリーブ92は第3クラッチギヤ91cから離れ、第4連結ギヤ93dと第4クラッチギヤ91dが回転同期状態でシンクロ締結され、4速段が選択される。
なお、図示しないセレクトレバーによってドライブレンジ位置Dが選択されたときに変速コントローラ21によって1速段が選択されたときには、図示しないが、不図示の第3の電動アクチュエータにより、第2カップリングスリーブ94を移動して第1連結ギヤ93aと第1クラッチギヤ91aを回転同期状態でシンクロ締結して、1速段を選択する。
また、図示しないセレクトレバーによってドライブレンジ位置Dが選択されたときに変速コントローラ21によって3速段が選択されたときには、図示しないが、不図示の第3の電動アクチュエータにより、第2カップリングスリーブ94を移動して第3連結ギヤ93cと第3クラッチギヤ91cを回転同期状態でシンクロ締結して、3速段を選択する。
また、図示しないセレクトレバーによってドライブレンジ位置Dが選択されたときに変速コントローラ21によって3速段が選択されたときには、図示しないが、不図示の第3の電動アクチュエータにより、第2カップリングスリーブ94を移動して第3連結ギヤ93cと第3クラッチギヤ91cを回転同期状態でシンクロ締結して、3速段を選択する。
ここで、実施例3の自動変速機では発進時1速段を選択する。このため、2速段及び4速段は発進時に使用しない変速段となる。すなわち、この実施例3では、第1電動アクチュエータ41により、パーク機構をパークロック解除状態にしているとき、変速機構であるシフト動作変換プレート70等を移動させて、車両発進時に用いない変速段(2速段,4速段)に設定するようになっている。
これにより、発進時に速やかに変速段を切り替えることができ、速度に合わせて速やかに変速することができる。このため、発進ラグを小さくすることができる。
次に、効果を説明する。
実施例3の車両用自動変速機にあっては、下記に挙げる効果を得ることができる。
実施例3の車両用自動変速機にあっては、下記に挙げる効果を得ることができる。
(6) 前記アクチュエータは、前記パーク機構を前記パークロック解除状態にしているとき、前記変速機構を移動させて車両発進時に用いない変速段に設定する構成とした。
これにより、上記(1)の効果に加え、発進時の変速段切り替えをスムーズに行い、発進ラグを小さく抑制することができる。
これにより、上記(1)の効果に加え、発進時の変速段切り替えをスムーズに行い、発進ラグを小さく抑制することができる。
以上、本発明の車両用自動変速機を実施例1に基づき説明してきたが、具体的な構成については、この実施例に限られるものではなく、請求の範囲の各請求項に係る発明の要旨を逸脱しない限り、設計の変更や追加等は許容される。
実施例1〜実施例3では、第1電動アクチュエータ41の駆動によって締結/開放する締結要素を、シンクロ式の噛み合い係合による係合クラッチとする例を示したが、これに限らない。アクチュエータによりドリブンプレートとドライブプレートに押付け力を与えるスライダを移動することで摩擦締結/開放する摩擦クラッチであってもよい。
さらに、実施例1の車両用自動変速機では、電気自動車に適用した例を示したが、これに限らない。モータとエンジンを走行駆動源に有するハイブリッド車両や、エンジンのみを走行駆動源に有するエンジン車であっても適用することができる。
本出願は、2013年11月6日に日本国特許庁に出願された特願2013−230679に基づいて優先権を主張し、その全ての開示は完全に本明細書で参照により組み込まれる。
Claims (5)
- 変速機構の移動による締結で、所定の変速段を選択する締結要素と、
パークロッドの移動によるパーキングポールとパークギヤの噛み合い締結で、駆動輪への回転系を変速機ケースに固定するパーク機構と、
を備えた車両用自動変速機において、
前記変速機構と前記パークロッドを共に移動させる一つのアクチュエータを設け、
前記アクチュエータは、前記パーク機構を前記パーキングポールと前記パークギヤの噛み合い締結を解除したパークロック解除状態にしているとき、前記変速機構の移動によって前記締結要素を締結させて所定の変速段を選択し、
前記締結要素を締結させて所定の変速段を選択するときに必要な前記アクチュエータの駆動力よりも、前記パーキングポールと前記パークギヤを噛み合い締結してパーク機構をパークロック状態にするときに必要な前記アクチュエータの駆動力の方を、大きい値に設定する
ことを特徴とする車両用自動変速機。 - 請求項1に記載された車両用自動変速機において、
前記パーク機構が、前記パーキングポールと前記パークギヤが噛み合い締結したパークロック状態から、前記パークロック解除状態になるときの前記アクチュエータの位置と、前記締結要素を締結して所定の変速段を選択するときの前記アクチュエータの位置と、を一致させる
ことを特徴とする車両用自動変速機。 - 請求項1に記載された車両用自動変速機において、
前記アクチュエータは、前記パーク機構を前記パークロック解除状態にしているとき、前記変速機構を移動させて車両発進時に用いない変速段に設定する
ことを特徴とする車両用自動変速機。 - 請求項1から請求項3のいずれか一項に記載された車両用自動変速機において、
前記アクチュエータによる前記変速機構の操作方向と、前記アクチュエータによる前記パークロッドの操作方向と、を同一方向に設定する
ことを特徴とする車両用自動変速機。 - 請求項4に記載された車両用自動変速機において、
前記アクチュエータは、出力軸を回転駆動する駆動機構を有し、
前記出力軸の延在方向を、前記変速機構の操作方向及び前記パークロッドの操作方向に対して直交する方向に設定する
ことを特徴とする車両用自動変速機。
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