JP6660693B2 - 水素ガス充填装置 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば水素ガスを車両の燃料タンクに充填するのに好適に用いられる水素ガス充填装置に関する。
一般に、水素ガスを燃料とする車両(4輪自動車等)の被充填タンク(燃料タンク)に水素ガスを充填する水素ガス充填装置が知られている。この種の水素ガス充填装置には、水素ガスが流通する供給管路に水素ガスの充填流量を調整する流量制御弁が設けられている。また、供給管路には、流量制御弁よりも下流側に、流量制御弁により温度上昇した水素ガスを冷却する冷却器が設けられている。これにより、被充填タンク内の温度上昇および圧力上昇を抑制している(例えば、特許文献1参照)。
特開2006−220275号公報
ところで、上述した従来技術では、水素ガスを被充填タンクに供給するときの充填ノズルを操作したときおよび充填開始スイッチを操作したとき等に冷却器を作動させている。この場合、冷却器よりも下流側のガス供給管路内にある水素ガスは冷却することができない。従って、水素ガスの充填初期には、冷却されていない水素ガスが被充填タンクに供給されるので、被充填タンク内の温度が予め定められた温度よりも高いものになってしまう虞がある。
また、冷却器により冷却された水素ガスにおいても、水素ガスが冷却器よりも下流側の供給管路等を流通する間に、当該供給管路等の温度の影響で水素ガスが被充填タンクに到達したときには予め定められた温度よりも高いものになってしまう虞がある。
そこで、冷却器により水素ガスを可及的に低い温度に冷却することが考えられる。しかし、例えば外気温が低いときには、必要以上に冷却器を作動させることになるので、無駄なエネルギを消費するという問題がある。
本発明は上述した従来技術の問題に鑑みなされたもので、本発明の目的は、被充填タンク内に供給される水素ガスの温度を適正にすることができると共に、消費電力を低減させることができる水素ガス充填装置を提供することにある。
発明の水素ガス充填装置は、水素ガスが蓄圧されている蓄圧器とガス供給経路を介して接続され、前記水素ガスを被充填タンクに充填するためのカップリングと、前記ガス供給経路に設けられ、開弁することにより前記蓄圧器内の前記水素ガスを前記カップリングへ供給する開閉弁と、前記ガス供給経路に設けられ、前記水素ガスを予め定められた温度範囲となるように冷却する冷却器と、前記冷却器よりも下流側で前記ガス供給経路に設けられ、前記ガス供給経路内の温度を検出する温度検出手段と、前記被充填タンクへの前記水素ガスの充填開始を指示するための開始指示手段と、前記開閉弁を開閉制御することにより、前記被充填タンクへの前記水素ガスの供給を制御する充填制御手段とからなる水素ガス充填装置において、前記開始指示手段が操作され前記開閉弁が開状態となる前に前記温度検出手段により検出された温度に基づき前記冷却器による前記水素ガスの冷却能力を調整する冷却能力調整手段を設け、前記冷却器は、冷媒を冷却する冷凍器と、前記ガス供給経路に設けられ、前記冷凍器により冷却された前記冷媒との熱交換により前記水素ガスを冷却する熱交換器と、前記冷凍器と前記熱交換器との間を接続する冷媒管路と、前記冷媒管路に設けられ前記冷媒を循環させるための冷媒循環用ポンプとを備え、前記冷却能力調整手段は、前記熱交換器に循環させる前記冷媒の温度を調整することにより、前記水素ガスの冷却能力を調整する構成としており、前記冷却能力調整手段は、前記温度検出手段により検出された温度が、前記被充填タンクに前記水素ガスを充填するときの前記被充填タンク内の温度を適正にするために設定された閾値よりも高い場合に、前記熱交換器に循環させる前記冷媒の温度を下げるように前記冷凍器を制御することを特徴としている。
また、本発明の水素ガス充填装置は、水素ガスが蓄圧されている蓄圧器とガス供給経路を介して接続され、前記水素ガスを被充填タンクに充填するためのカップリングと、前記ガス供給経路に設けられ、開弁することにより前記蓄圧器内の前記水素ガスを前記カップリングへ供給する開閉弁と、前記ガス供給経路に設けられ、前記水素ガスを予め定められた温度範囲となるように冷却する冷却器と、前記冷却器よりも下流側で前記ガス供給経路に設けられ、前記ガス供給経路内の温度を検出する温度検出手段と、前記被充填タンクへの前記水素ガスの充填開始を指示するための開始指示手段と、前記開閉弁を開閉制御することにより、前記被充填タンクへの前記水素ガスの供給を制御する充填制御手段とからなる水素ガス充填装置において、前記開始指示手段が操作され前記開閉弁が開状態となる前に前記温度検出手段により検出された温度に基づき前記冷却器による前記水素ガスの冷却能力を調整する冷却能力調整手段を設け、前記冷却器は、冷媒を冷却する冷凍器と、前記ガス供給経路に設けられ、前記冷凍器により冷却された前記冷媒との熱交換により前記水素ガスを冷却する熱交換器と、前記冷凍器と前記熱交換器との間を接続する冷媒管路と、前記冷媒管路に設けられ前記冷媒を循環させるための冷媒循環用ポンプとを備え、前記冷却能力調整手段は、前記熱交換器に循環させる前記冷媒の循環流量を調整することにより、前記水素ガスの冷却能力を調整する構成としており、前記冷却能力調整手段は、前記温度検出手段により検出された温度が、前記被充填タンクに前記水素ガスを充填するときの前記被充填タンク内の温度を適正にするために設定された閾値よりも高い場合に、前記熱交換器に循環させる前記冷媒の循環流量を上げるように前記冷媒循環用ポンプを制御することを特徴としている。
請求項3の発明は、前記閾値は、前記ガス供給経路内での熱交換を考慮して設定されている。
請求項4の発明は、前記冷却能力調整手段は、前記開閉弁が開状態となる前に、前記温度検出手段により検出された温度に基づき、前記冷却器による前記水素ガスの冷却能力を高くする信号、または、低くする信号を出力し、前記開閉弁が閉状態となった後に、前記信号を出力する前の初期設定に戻す、または、前記冷媒循環用ポンプを停止する構成としている。
請求項5の発明は、前記水素ガスの非充填時に前記カップリングを収納するカップリング収納部を備え、前記開始指示手段は、前記カップリングに設けられ前記カップリングが前記カップリング収納部から取外されたことを検出するカップリング検出部としている。
請求項6の発明は、前記開始指示手段は、前記水素ガスを前記被充填タンクに充填開始させるための充填開始スイッチとしている。
請求項1の発明によれば、水素ガスが供給されるときの温度検出手段により検出された温度に基づいて、冷却器による水素ガスの冷却能力を調整している。これにより、被充填タンクに供給される水素ガスの温度および被充填タンク内の温度を適正にすることができる。また、ガス供給経路内の温度により冷却器の冷却能力を調整しているので、冷却器の消費電力を低減させることができ、エネルギ効率を向上することができる。また、冷却能力調整手段は、熱交換器に循環させる冷媒の温度を調整している。これにより、熱交換器で冷却される水素ガスの温度を調整することができるので、被充填タンク内の温度を適正にすることができる。また、必要に応じて冷却器の能力を調整することにより、冷却器の消費電力を低減させることができ、エネルギ効率を向上することができる。さらに、水素ガスを供給するときの温度検出手段の温度が閾値よりも高いときに、熱交換器に循環させる冷媒の温度を下げて水素ガスの温度を下げることができる。これにより、被充填タンクに初期に供給された高い温度の水素ガスに後から低い温度の水素ガスを供給することができるので、被充填タンク内の温度が上がるのを抑制することができる。即ち、熱交換器で冷却された水素ガスが、ガス供給経路の温度の影響で基準値以上に上昇するのを抑制することができ、ひいては被充填タンク内の温度が適正値以上に上がるのを抑制することができる。また、温度検出手段により検出されたガス供給経路内の温度が閾値よりも高いときに、冷凍器の能力を上げるので、常に高い冷却能力で駆動している冷凍器よりも消費電力を低減させることができ、エネルギ効率を向上することができる。
請求項2の発明によれば、水素ガスが供給されるときの温度検出手段により検出された温度に基づいて、冷却器による水素ガスの冷却能力を調整している。これにより、被充填タンクに供給される水素ガスの温度および被充填タンク内の温度を適正にすることができる。また、ガス供給経路内の温度により冷却器の冷却能力を調整しているので、冷却器の消費電力を低減させることができ、エネルギ効率を向上することができる。また、冷却能力調整手段は、熱交換器に循環させる冷媒の循環流量を調整している。これにより、熱交換器で冷却される水素ガスの温度を調整することができるので、被充填タンク内の温度を適正にすることができる。また、必要に応じて冷却器の能力を調整することにより、冷却器の消費電力を低減させることができ、エネルギ効率を向上することができる。さらに、水素ガスを供給するときの温度検出手段の温度が閾値よりも高いときに、熱交換器に循環させる冷媒の循環流量を上げることにより、熱交換器で水素ガスの温度を下げることができる。これにより、被充填タンクに初期に供給された高い温度の水素ガスに後から低い温度の水素ガスを供給することができるので、被充填タンク内の温度が上がるのを抑制することができる。即ち、熱交換器で冷却された水素ガスが、ガス供給経路の温度の影響で基準値以上に上昇するのを抑制することができ、ひいては被充填タンク内の温度が適正値以上に上がるのを抑制することができる。また、温度検出手段により検出されたガス供給経路内の温度が閾値よりも高いときに、冷媒循環用ポンプの能力を上げているので、冷却器の消費電力を低減させることができ、エネルギ効率を向上することができる。
請求項3の発明によれば、閾値は、ガス供給経路内での熱交換を考慮して設定されているので、ガス供給経路の温度の影響で被充填タンク内の温度が適正値から外れることを抑制できる。
請求項4の発明によれば、冷却能力調整手段は、開閉弁が開状態となる前に水素ガスの冷却能力を高くする信号、または、低くする信号を出力することができ、開閉弁が閉状態となった後に初期設定に戻す、または、冷媒循環用ポンプを停止することができる。
請求項5の発明によれば、冷却器による水素ガスの冷却能力は、蓄圧器内の水素ガスを被充填タンクに充填するために、カップリングをカップリング収納部から取外したときの温度検出手段により検出された温度に基づいて調整される。従って、水素ガスを被充填タンクに供給するときのガス供給経路の温度に基づき冷媒の温度を決定することができるので、被充填タンクに供給される水素ガスの温度および被充填タンク内の温度を適正にすることができる。
請求項6の発明によれば、冷却器による水素ガスの冷却能力は、蓄圧器内の水素ガスを被充填タンクに充填するために、充填開始スイッチを操作したときの温度検出手段により検出された温度に基づいて調整される。従って、水素ガスを被充填タンクに供給するときのガス供給経路の温度に基づき冷媒の温度を決定することができるので、被充填タンクに供給される水素ガスの温度および被充填タンク内の温度を適正にすることができる。
本発明の第1の実施の形態による水素ガス充填装置を模式的に示す全体構成図である。 図1中の制御装置による水素ガス充填制御処理を示す流れ図である。 第2の実施の形態による水素ガス充填制御処理を示す流れ図である。 第3の実施の形態による水素ガス充填制御処理を示す流れ図である。 第1の変形例による水素ガスの温度と冷媒の温度との関係を示す特性線図である。 第2の変形例による水素ガスの温度と冷媒の流量との関係を示す特性線図である。 第3の変形例による水素ガス充填制御処理を示す流れ図である。
以下、本発明の実施の形態によるガス充填装置を、添付図面に従って詳細に説明する。
図1および図2は、本発明の第1の実施の形態を示している。図1において、充填ステーション1は、水素ガスを燃料とする車両に水素ガスを供給するガス充填装置で、この充填ステーション1は、例えばディスペンサ2を備えている。
このディスペンサ2内および/またはディスペンサ2の地下部分には、ガス供給経路としての供給管路3が設けられている。この供給管路3は、その一端が水素ガスからなる燃料を蓄える貯蔵タンク100(蓄圧器)に連通するように接続されている。供給管路3の他端には、例えば可撓性ホース等からなる充填ホース4を介してカップリング5が接続されている。
ディスペンサ2は、カップリング5、流量調整弁8、遮断弁9、流量計10、熱交換器13、燃料温度センサ17、圧力センサ18、操作部19、脱圧弁23、および制御装置24等を含んで構成されている。流量調整弁8および遮断弁9は、供給管路3を流れるガスの流量および圧力を制御する制御機器を構成している。流量計10、燃料温度センサ17、および圧力センサ18は、供給管路3を流れるガスの流量、圧力および温度を計測する計測機器を構成している。
カップリング5は、後述する車両27の燃料タンク28に、水素ガスからなる燃料を供給するため後述の充填口28Aに気密状態で着脱可能に接続される充填ノズルとして構成されている。カップリング5には、水素ガスの充填中にガスの圧力によって充填口28Aから誤って外れることがないように、燃料タンク28の充填口28Aに対して係脱可能にロックされるロック機構(図示せず)が設けられている。
ディスペンサ2には、燃料(水素ガス)の非充填時にカップリング5が取外し可能に収納されるカップリング収納部6が設けられている。このカップリング収納部6は、カップリング5がガス充填を終了して戻される場合に、当該カップリング5を収納するものである。
また、カップリング収納部6には、カップリング5がカップリング収納部6から操作された(取外された)ことを検出するカップリング検出部6Aが設けられている。このカップリング検出部6Aは、例えば2位置切換型のスイッチ等からなり、カップリング5によって押動されることにより開閉状態が切換わる。そして、カップリング検出部6Aは、カップリング5がカップリング収納部6から取外されたか否かを検出し、その検出結果を後述の制御装置24に出力する。カップリング検出部6Aは、本発明の開始指示手段を構成している。なお、カップリング検出部6Aは、カップリング収納部6に設けているが、これに限らず、カップリング5に設けてもよい。
車両27の燃料タンク28に燃料を充填するときには、図1中に二点鎖線で示す如く、カップリング5がカップリング収納部6から取外されて車両27(燃料タンク28)の充填口28Aに連結される。この場合、カップリング収納部6のカップリング検出部6Aは、図1中の二点鎖線で示す如く閉状態(ON)に切換わり、この検出結果を制御装置24に出力する。そして、カップリング5を燃料タンク28に接続した状態で、貯蔵タンク100内の燃料(水素ガス)は、供給管路3、充填ホース4およびカップリング5等を通じて車両27の燃料タンク28に充填される。
入口弁7は、供給管路3の貯蔵タンク100側に設けられている。この入口弁7は、例えば手動操作により開,閉される。なお、入口弁7は必要に応じて取付けられるものであり、不要であればこれを除いてもよい。
流量調整弁8は、入口弁7よりも下流側に位置して供給管路3に設けられている。この流量調整弁8は、後述の制御装置24に接続され、制御装置24からの制御信号で開,閉されることにより、供給管路3を流れる水素ガスの流量を調整するものである。即ち、制御装置24は、例えば後述の流量計10、燃料温度センサ17、圧力センサ18の測定結果および/または車両27の燃料タンク28の容量および残容量等により、流量調整弁8の開度等を予め設定された制御方式(定圧上昇制御方式または定流量制御方式)で調整する。これにより、供給管路3内に供給される水素ガスの圧力、流量を適切な流通状態に制御することができる。
遮断弁9は、流量調整弁8よりも下流側に位置して供給管路3に設けられている。この遮断弁9は、電磁式または空圧作動式の弁装置で、開弁することにより貯蔵タンク100内の水素ガスをカップリング5へ供給する。遮断弁9は、本発明の開閉弁として構成されている。遮断弁9は、後述の制御装置24に接続され、制御装置24からの制御信号で開,閉されることにより、供給管路3内を流れる水素ガスの流通を許したり、または遮断したりする。即ち、制御装置24は、カップリング5を介して車両27の燃料タンク28に水素ガスを充填または充填を停止(終了)するときに、流量調整弁8と遮断弁9との開,閉弁制御を行う。
流量計10は、入口弁7と流量調整弁8との間に位置して供給管路3に設けられている。この流量計10は、例えば被測流体の質量流量を計測するコリオリ式の流量計測器となっている。流量計10は、入口弁7と流量調整弁8との間で供給管路3内を流れる燃料、即ち燃料タンク28へ充填される水素ガスの流量(質量流量)を計測し、計測した流量に比例した数の流量パルスを制御装置24へと出力する。これによって、制御装置24は、車両27の燃料タンク28に対する燃料(水素ガス)の充填量を演算により求めることができる。また、演算された水素ガスの充填量は、車両27に対する燃料の払出し量(給油量に相当)として表示器(図示せず)等で表示し、例えば顧客等に表示内容を報知することができる。
なお、供給管路3の上流側から下流側に向けて順番に設けられている流量計10、流量調整弁8、遮断弁9は、この順番に限定されるものではなく、例えば流量計10を流量調整弁8と遮断弁9との間に設けたり、流量計10を遮断弁9よりも下流側に設けたりしてもよい。
冷却器11は、供給管路3内を流れる水素ガスを冷却する装置である。この冷却器11は、ディスペンサ2外に設けられ冷媒を冷却する冷凍器12Aを有するチラーユニット12と、流量調整弁8と遮断弁9との間に位置して供給管路3に設けられた熱交換器13と、チラーユニット12の冷凍器12Aと熱交換器13との間で冷媒を循環させるための冷媒管路14と、冷媒管路14に設けられた冷媒循環用ポンプ15と、冷媒管路14に設けられ冷媒管路14内を流通する冷媒の温度を検出する冷媒温度センサ16とを含んで構成されている。
チラーユニット12は、例えば冷媒(例えば、エチレングリコール等を含んだ液体)を冷却する冷凍器12Aと、冷凍器12Aにより冷却された冷媒および熱交換器13により温度上昇した冷媒を貯蔵する冷媒用タンク12Bとを備えている。この場合、冷媒用タンク12B内は、熱交換器側冷媒管路14Dと冷凍器側冷媒管路14Aとの間に位置して温度上昇した冷媒を貯蔵する部分と、冷凍器側冷媒管路14Bと熱交換器側冷媒管路14Cとの間に位置して冷却された冷媒を貯蔵する部分とに区画されている。また、チラーユニット12には、後述の冷媒循環用ポンプ15が備えられている。
冷凍器12Aは、熱交換器13で供給管路3内を流れる水素ガスと熱交換して温度上昇した冷媒を冷却するものである。即ち、温度上昇した冷媒は、冷媒用タンク12Bから冷凍器側冷媒管路14Aを流通して冷凍器12Aへと導入される。冷凍器12Aに導入された冷媒は、例えば低温の代替フロン等により、例えば約−30℃から−40℃まで冷却され、冷凍器側冷媒管路14Bにより冷媒用タンク12Bに戻される。この場合、冷凍器12Aは、制御装置24の冷却能力調整部25からの指令により冷媒の温度を変える制御を行う。この冷媒の温度を変える制御については、後述で説明する。
熱交換器13は、流量調整弁8と遮断弁9との間に位置して供給管路3に設けられている。この熱交換器13は、冷凍器12Aにより冷却された冷媒との熱交換によりカップリング5によって充填される水素ガスを冷却するものである。即ち、熱交換器13は、供給管路3の流量調整弁8を通過することにより温度上昇した水素ガスを冷却するものである。熱交換器13は、冷媒と水素ガスとを熱交換させることにより水素ガスの温度を規定温度(例えば、−33℃〜−40℃)まで低下させる。これにより、車両27の燃料タンク28内の温度および圧力上昇を抑制することができる。
冷媒管路14は、冷凍器12Aと熱交換器13との間で冷媒を循環させるための流路である。この冷媒管路14は、冷媒用タンク12Bから冷凍器12Aに向けて冷媒を流通させる冷凍器側冷媒管路14Aと、冷凍器12Aで冷却された冷媒を冷媒用タンク12Bに向けて流通させる冷凍器側冷媒管路14Bと、冷媒用タンク12Bから熱交換器13に向けて冷媒を流通させる熱交換器側冷媒管路14Cと、熱交換器13で温度上昇した冷媒を冷媒用タンク12Bに向けて流通させる熱交換器側冷媒管路14Dとにより構成されている。
冷媒循環用ポンプ15は、チラーユニット12内に位置して熱交換器側冷媒管路14Cに設けられている。この冷媒循環用ポンプ15は、冷凍器12Aにより冷却された冷媒を冷凍器12Aと熱交換器13との間で循環させるためのものである。具体的には、チラーユニット12の冷媒用タンク12B内の冷媒は、冷媒循環用ポンプ15の駆動により、熱交換器側冷媒管路14Cを流通して熱交換器13内へと導入される。この場合、冷媒循環用ポンプ15は、例えば可変容量型のポンプが用いられる。冷媒循環用ポンプ15は、後述の制御装置24に接続され、制御装置24からの制御信号により出力が制御される。
冷媒温度センサ16は、熱交換器側冷媒管路14Cに設けられている。この冷媒温度センサ16は、熱交換器側冷媒管路14C内を流通する冷媒の温度を検出するものである。そして、冷媒温度センサ16は、検出した温度に応じた検出信号を制御装置24へと出力する。
燃料温度センサ17は、熱交換器13よりも下流側に位置して供給管路3に設けられている。この燃料温度センサ17は、燃料タンク28に充填される水素ガスの温度を検出するもので、本発明の温度検出手段を構成している。燃料温度センサ17は、供給管路3内を流れる水素ガスの温度を検出し、その検出信号を制御装置24へと出力する。
圧力センサ18は、燃料温度センサ17よりも下流側に位置して供給管路3に設けられている。この圧力センサ18は、燃料タンク28内またはこれにほぼ相当する供給管路3の水素ガスの圧力(即ち、充填ステーション1で充填されるガス圧力としてのステーション圧力)を検知するセンサである。ここで、圧力センサ18は、カップリング5の近傍で供給管路3内の圧力を測定し、測定した圧力に応じた検出信号を制御装置24へと出力する。
換言すると、圧力センサ18は、燃料タンク28内のガス圧力を検知または検出するために設けられたものであり、燃料タンク28内のガス圧力を直接検知するように燃料タンク28に配置することでもよいが、必ずしもそのように配置しなければならないものではない。即ち、燃料タンク28内のガス圧力の変動に応じて変動する供給管路3内の圧力を圧力センサ18で検出することにより、燃料タンク28内のガス圧力を監視することができ、よって、本実施の形態の圧力センサ18は供給管路3内の圧力を検出するようにしている。必要ならば、圧力センサ18による圧力検出(測定)値を基にして、燃料タンク28内の実際のガス圧力を計算するのに補正係数を使用してもよい。なお、圧力センサ18と燃料温度センサ17との供給管路3に設けられる位置は逆にしても良い。
操作部19は、充填開始スイッチ20と充填停止スイッチ21とを備えている。充填開始スイッチ20は、例えば作業員または運転手等が手動で操作可能な操作スイッチで、水素ガスの充填を開始する場合に操作される。一方、充填停止スイッチ21は、水素ガス充填中に水素ガスの充填を停止する場合に操作される。そして、充填開始スイッチ20と充填停止スイッチ21とは、操作状態に応じた信号を制御装置24にそれぞれ出力する。制御装置24は、これらの信号に応じて電磁弁または空圧駆動弁等の自動弁からなる遮断弁9を開または閉とする。
脱圧管路22は、遮断弁9と充填ホース4との間に位置して供給管路3の途中に分岐して設けられている。脱圧管路22は、例えばカップリング5側からガス圧力を脱圧するためのもので、脱圧管路22の途中には、例えば電磁弁または空圧駆動弁等の自動弁からなる脱圧弁23が設けられている。この脱圧弁23は、後述の如くカップリング5を用いた水素ガス充填作業が完了して遮断弁9が閉弁されたときに、制御装置24からの信号により開弁制御される。そして、脱圧弁23が開弁したときには、脱圧管路22が大気に開放されることにより、カップリング5側のガスが外部に放出されてカップリング5の圧力が大気圧に減圧される。
制御装置24は、車両27に供給する燃料タンク28への水素ガス充填を制御するものである。この制御装置24は、流量調整弁8および遮断弁9等の制御機器を制御するもので、本発明の充填制御手段を構成している。制御装置24は、例えばタイマ機能と記憶部(図示せず)等とを備えたマイクロコンピュータ等として構成されている。また、制御装置24は、後述の冷却能力調整部25を備えている。制御装置24の記憶部には、例えば図2に示す処理フローを実行するための処理プログラム等が格納されている。また、制御装置24の記憶部には、水素ガス温度の閾値T1,T2等が格納(記憶)されている。
制御装置24の入力側には、流量計10、燃料温度センサ17、圧力センサ18、充填開始スイッチ20、充填停止スイッチ21、受信器26等が接続されている。受信器26は、車両27から無線通信により送信された燃料タンク28の状態(タンク容量、残容量、タンク内温度等)を受信するものである。
無線による通信の一例としては、燃料タンク28の充填口28Aに送信用のコネクタ(図示せず)を設けると共に、カップリング5の先端に受信用のコネクタ(図示せず)を設け、カップリング5を充填口28Aに接続することにより両コネクタが近接して通信可能となるようにすることが考えられる。なお、受信器26と車両27との通信は、無線通信に限られるものではなく、有線による通信を行うようにしてもよい。
制御装置24には、カップリング収納部6のカップリング検出部6Aにより検出されたカップリング5の取外し、流量計10により計測された水素ガスの流量、冷媒温度センサ16により検出された冷媒の温度、燃料温度センサ17により検出された水素ガスの温度、圧力センサ18により検出された水素ガスの圧力、受信器26が受信した燃料タンク28の状態が入力される。一方、制御装置24の出力側には、流量調整弁8、遮断弁9、チラーユニット12、表示器(図示せず)、および脱圧弁23等が接続されている。
そして、制御装置24は、図1中に二点鎖線で示す如く、車両27の燃料タンク28の充填口28Aにカップリング5を接続した状態で、例えば操作部19の充填開始スイッチ20が閉成(ON)操作されたときに、流量調整弁8と遮断弁9とに開弁信号を出力して流量調整弁8と遮断弁9とを開弁させる。これにより、貯蔵タンク100内の水素ガスを燃料タンク28に供給する充填作業が開始される。
制御装置24は、例えば流量計10、燃料温度センサ17、圧力センサ18の測定結果、および受信器26が受信した燃料タンク28の状態を監視しつつ、流量調整弁8の開度等を予め設定された制御方式(定圧上昇制御方式または定流量制御方式)等で調整する。これにより、供給管路3内に供給される水素ガスの圧力、流量を適切な流通状態に制御することができる。
制御装置24は、流量計10からの流量パルスを積算して燃料の充填量(質量)を演算し、燃料の充填量が予め設定された目標充填量に達するか、または圧力センサ18により検出したガスの圧力が予め設定された目標圧力(目標充填圧)に達したときに、遮断弁9を閉弁して燃料の充填を停止する。また、充填停止スイッチ21が操作された場合には、例えばガスの充填量や圧力が目標に達していなくても、充填動作を強制的に停止すべく遮断弁9が制御装置24からの信号により閉弁される。
冷却能力調整部25は、制御装置24に備えられたもので、冷却器11による水素ガスの冷却能力を調整するものである。この冷却能力調整部25は、本発明の冷却能力調整手段を構成している。冷却能力調整部25は、熱交換器側冷媒管路14Cに流通する冷媒の温度を決定して、冷却器11の冷凍器12Aを制御するものである。
具体的には、冷却能力調整部25は、カップリング収納部6からカップリング5が操作されたとき(取外されたとき)のカップリング検出部6Aの検出信号を受信したときに、燃料温度センサ17により検出された供給管路3内の温度に基づき、冷媒管路14内を流通する冷媒の温度を調整すべくチラーユニット12の冷凍器12Aを制御する。
この場合、冷却能力調整部25は、燃料温度センサ17により検出された供給管路3内の温度が閾値T1よりも低く、かつT2よりも高い(T1>検出温度>T2)ときに、冷媒の温度を初期設定値に決定する。この初期設定値は、例えば供給管路3内の温度が閾値T1よりも低く、かつT2よりも高いとき(常温時)に、燃料タンク28に供給される水素ガスの温度および燃料タンク28内の温度が適正になるように予め実験的に定められた冷媒の温度となっている。
また、冷却能力調整部25は、燃料温度センサ17により検出された供給管路3内の温度が閾値T1以上(検出温度≧T1)のときに、冷媒の温度を「低下」に決定する。そして、冷却能力調整部25は、冷却器11(チラーユニット12の冷凍器12A)に常温時よりも冷却能力を高める信号を出力する。
これにより、最初に燃料タンク28に供給された高い温度の水素ガスは、後から供給される低い温度の水素ガスにより冷やされるので、燃料タンク28内の温度を適正にすることができる。また、供給管路3の温度の影響を考慮して予め水素ガスの温度を低くすることにより、燃料タンク28に到達した水素ガスの温度を適正にすることができる。
一方、冷却能力調整部25は、燃料温度センサ17により検出された供給管路3内の温度が閾値T2以下(検出温度≦T2)のときに、冷媒の温度を「上昇」に決定する。そして、冷却能力調整部25は、冷却器11(チラーユニット12の冷凍器12A)に常温時よりも冷却能力を低くする信号を出力する。これにより、冷却器11の消費電力を低減させることができ、エネルギ効率を向上することができる。
水素ガスを燃料として走行する車両27は、一例として図1に示すような4輪自動車(乗用車)により構成されている。車両27には、例えば水素ガスを燃料として駆動力を発生する原動機としてのエンジンあるいは燃料電池と電動モータ等の駆動装置(図示せず)と、水素ガスが充填される燃料タンク28(図1中に点線で図示)とが設けられている。この燃料タンク28は、本発明の被充填タンクを構成し、例えば車両27の後部側に搭載されている。なお、燃料タンク28は、車両27の後部側に限らず、前部側または中央部側に設けてもよい。
燃料タンク28には、図1中に二点鎖線で示すように、カップリング5(即ち、充填ノズル)が着脱可能に取付けられる充填口28Aが設けられている。そして、車両27の燃料タンク28内には、カップリング5が充填口28Aに気密に連結(接続)された状態で水素ガスのガス充填が行われる。この間、カップリング5は、ロック機構(図示せず)により充填口28Aに対して不用意に外れることがないようにロックされている。
車両27には、燃料タンク28内の燃料(即ち、水素ガス)の温度を検知するために、タンク内ガス温度センサ29(温度センサ)が設けられている。タンク内ガス温度センサ29は、燃料タンク28内の水素ガスの温度を検出すると共に、その検出信号を無線通信等の送信器(図示せず)からディスペンサ2の受信器26に出力する。
本実施の形態による充填ステーション1は、上述の如き構成を有するもので、次に、制御装置24による車両27の燃料タンク28への水素ガスの充填制御処理について、図2を参照して説明する。この制御処理は、充填ステーション1が起動している間に所定周期毎に繰り返し実行される。なお、本実施の形態では、冷媒循環用ポンプ15が常に駆動しており、水素ガスの非充填作業時にも冷媒が冷凍器12Aと熱交換器13との間を循環している。また、図2に示す流れ図の各ステップは、それぞれ「S」という表記を用い、例えばステップ1を「S1」として示すものとする。
まず、処理動作がスタートすると、制御装置24は、S1でカップリング5の取外しを検出する。このカップリング5の取外しは、作業員または運転手等によってカップリング5がカップリング収納部6から取外され、カップリング検出部6Aが閉成(ON)操作されたときとすることができる。そして、図1中に二点鎖線で示すように、カップリング5は、車両27の燃料タンク28の充填口28Aに接続される。
次のS2では、燃料温度センサ17の検出値の読込みを行う。即ち、供給管路3のうち熱交換器13よりも下流側に位置する供給管路3内の温度を検出する。燃料温度センサ17により検出された値は、制御装置24の記憶部に随時記憶(更新)される。
次のS3では、供給管路3内の温度が閾値T1以上となっているか否か(温度≧T1)を判定する。即ち、燃料温度センサ17により検出される温度が所定温度(閾値T1)以上か否かを判定する。ここで、温度の閾値T1は、例えば充填初期に供給された温度T1の水素ガスと後から供給される冷却された水素ガスとが混合したときの燃料タンク28内の温度が適正値となるように、また熱交換器13により冷却された水素ガスと供給管路3内の温度T1との熱交換により燃料タンク28内に供給される水素ガスが適正値となるように、実験的に求められた値に設定される。
そして、S3で「YES」、即ち温度が閾値T1以上であると判定された場合には、S4に進む。一方、S3で「NO」、即ち温度が閾値T1未満であると判定された場合には、S5に進む。
S4では、冷媒温度「低下」に決定する。この場合、制御装置24の冷却能力調整部25は、冷却器11を構成するチラーユニット12の冷凍器12Aに冷却能力を高める信号を出力する。そして、冷凍器12Aは、通常時よりも冷却能力を高めて、熱交換器側冷媒管路14Cを流通する冷媒の温度を初期設定値よりも低下させる。
即ち、例えば真夏日等に前回の充填作業終了から今回の充填作業までの間の間隔(時間)が長い場合には、供給管路3内の温度も高くなる。従って、水素ガスの充填初期には、熱交換器13よりも下流側にある高い温度の水素ガスが燃料タンク28に供給されてしまうことになる。また、熱交換器13により冷却された水素ガスにおいても、水素ガスが熱交換器13よりも下流側の供給管路3を流通する間に、当該供給管路3の高い温度の影響で水素ガスが燃料タンク28に到達したときには予め定められた温度よりも高いものとなってしまう虞がある。
そこで、冷却能力調整部25は、燃料温度センサ17により検出された温度が閾値T1以上のときに、熱交換器13に通常時(初期設定値)よりも低い温度の冷媒を循環させて水素ガスの温度を通常時よりも低くする。
一例を挙げると、水素ガスの温度の上限値は、水素ガス充填中に燃料タンク28内のガス温度が過度に上昇するのを抑制するために、例えば−33℃以下に設定されている。また、水素ガス温度の下限値は、供給管路3や熱交換器13の水素脆化を抑制するために、例えば−40℃以上に設定されている。
従って、冷媒の温度は、水素ガスが供給管路3内の温度により昇温したとしても、燃料タンク28内に供給されるときに−40℃以上−33℃以下の温度になるように設定される。熱交換器側冷媒管路14Cを流通する冷媒の温度は、冷媒温度センサ16により検出され、その検出値(温度)は、制御装置24に出力される。そして、次のS8に進む。
S5では、供給管路3内の温度が閾値T2以下となっているか否か(温度≦T2)を判定する。即ち、燃料温度センサ17により検出される温度が所定温度(閾値T2)以下か否かを判定する。ここで、温度の閾値T2は、例えば充填初期に供給された温度T2の水素ガスと後から供給される冷却された水素ガスとが混合したときの燃料タンク28内の温度が適正値となるように、また熱交換器13により冷却された水素ガスと供給管路3内の温度T2との熱交換により燃料タンク28内に供給される水素ガスが適正値となるように、実験的に求められた値に設定される。
そして、S5で「YES」、即ち温度が閾値T2以下であると判定された場合には、S6に進む。一方、S5で「NO」、即ち温度が閾値T2より高い温度であると判定された場合には、供給管路3内の温度が常温であると判定されてS7に進み、冷媒温度「維持」(初期設定値)に決定して、次のS8に進む。
S6では、冷媒温度「上昇」に決定する。この場合、制御装置24の冷却能力調整部25は、冷却器11を構成するチラーユニット12の冷凍器12Aに冷却能力を低くする信号を出力する。そして、冷凍器12Aは、通常時よりも冷却能力を下げて、熱交換器側冷媒管路14Cを流通する冷媒の温度を初期設定値よりも上昇させる。
即ち、例えば真冬日および前回の充填作業終了から今回の充填作業までの間の間隔(時間)が短い場合には、供給管路3内の温度が低いので、初期設定値よりも低い温度の冷媒で水素ガスを冷却したとしても、水素ガスの温度を基準値(例えば、−40℃以上−33℃以下)にすることができる。そこで、冷却能力調整部25は、燃料温度センサ17により検出された温度が閾値T2以下のときに、熱交換器13に通常時(初期設定値)よりも高い温度の冷媒を循環させて水素ガスの温度を通常時よりも高くする。熱交換器側冷媒管路14Cを流通する冷媒の温度は、冷媒温度センサ16により検出され、その検出値(温度)は、制御装置24に出力される。
S8では、充填開始スイッチ20のオン操作を検出する。即ち、制御装置24は、作業者または運転者が図1中に二点鎖線で示すように、カップリング5を車両27の燃料タンク28の充填口28Aに接続した後に、水素ガスを燃料タンク28に供給するために充填開始スイッチ20の操作がなされたことを検出する。
S9では、ガス供給制御を行う。即ち、制御装置24は、流量調整弁8と遮断弁9とを開弁状態にすると共に、流量計10からの流量パルスを積算して水素ガスの充填量(質量)を演算する。これにより、貯蔵タンク100から車両27の燃料タンク28に払い出されたガスの充填量(質量)を計量することができる。
この場合、冷却能力調整部25は、S4、S6、S7で決定された冷媒の温度に基づき、冷凍器12Aを制御する。そして、熱交換器13では、冷媒と水素ガスとの熱交換により水素ガスを冷却する。この場合、水素ガスは、S4、S6、S7で決定された冷媒の温度に従って冷却される。
これにより、最初に熱交換器13で冷却される水素ガスは、水素ガスを燃料タンク28に供給する直前に燃料温度センサ17により検出された温度を加味して冷却されるので、燃料タンク28内の温度および燃料タンク28に供給されるときの水素ガスの温度を適正にすることができる。また、冷媒の温度を常に一定として冷凍器12Aを駆動している場合と比較して消費電力を低減することができる。
また、制御装置24は、ガス供給制御中にも燃料温度センサ17により検出された水素ガスの温度を監視し、水素ガスの温度が基準値(例えば、−40℃以上−33℃以下)を超えた場合には作業者等に警報を行う。なお、冷却能力調整部25は、ガス供給制御中においても、水素ガスの温度が基準値を超えないように燃料温度センサ17により検出された水素ガスの温度を監視して、冷媒の温度を制御してもよい。
次のS10では、ガス充填終了か否かを判定する。即ち、作業員等により充填停止スイッチ21が操作された場合または圧力センサ18により車両27の燃料タンク28が所定圧力値(最大圧力値)に到達して、燃料タンク28内の水素ガスが満充填された場合か否かを判定する。そして、S10で「YES」、即ち水素ガスの充填が終了したと判定された場合には、S11に進む。一方、S10で「NO」、即ち水素ガスの充填が終了していないと判定された場合には、ガス充填終了の監視を続ける。
S11では、ガス供給制御を行う。即ち、制御装置24は、流量調整弁8と遮断弁9とを閉弁状態とする。そして、制御装置24からの信号により脱圧弁23が、閉弁状態から開弁制御される。そして、脱圧弁23が開弁したときには、脱圧管路22が大気に開放されることにより、カップリング5側の水素ガスが外部に放出されてカップリング5の圧力が大気圧に減圧される。
次のS12では、冷媒温度を初期設定値に設定する。即ち、燃料温度センサ17で検出される供給管路3の温度は、水素ガスの充填終了直後は十分に冷却されているが、次回の充填作業までの間隔(時間)により供給管路3内の温度は異なる。従って、水素ガスの充填作業後には、冷媒温度を初期設定値に設定して、次なる充填作業に備えて待機状態とする。
かくして、第1の実施の形態によれば、水素ガスが燃料タンク28に供給されるときの燃料温度センサ17により検出された供給管路3内の温度に基づいて、冷却器11の冷凍器12Aによる水素ガスの冷却能力を調整している。これにより、燃料タンク28に供給される水素ガスの温度および燃料タンク28内の温度を適正にすることができる。
特に、水素ガスを供給するときの燃料温度センサ17に検出された供給管路3内の温度が高いときに、熱交換器13に循環させる冷媒の温度を下げて熱交換器13で水素ガスの温度を通常よりも下げることができる。これにより、燃料タンク28に初期に供給された高い温度の水素ガスに後から通常よりも低い温度の水素ガスを供給することができるので、燃料タンク28内の温度が上がるのを抑制することができる。また、熱交換器13で冷却された水素ガスが、供給管路3の温度の影響で基準値以上に上昇するのを抑制することができ、ひいては燃料タンク28内の温度が上がるのを抑制することができる。
また、燃料温度センサ17により検出された供給管路3内の温度が所定の温度よりも高いときに、冷凍器12Aの能力を上げ、供給管路3内の温度が所定の温度よりも低いときに、冷凍器12Aの能力を下げているので、常に高い冷却能力で駆動している冷凍器12Aよりも消費電力を低減させることができ、エネルギ効率を向上することができる。
また、冷却器11による水素ガスの冷却能力は、カップリング5がカップリング収納部6から取外されたときの燃料温度センサ17により検出された温度に基づき決定しているので、燃料タンク28に供給される水素ガスの温度および燃料タンク28内の温度を適正にすることができる。
次に、図3は、本発明の第2の実施の形態を示している。第2の実施の形態の特徴は、開始指示手段をカップリング検出部に代えて充填開始スイッチとしたことにある。なお、第2の実施の形態では、第1の実施の形態と同一の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略するものとする。また、第2の実施の形態では、制御装置24の記憶部に、図3に示す処理フローを実行するための処理プログラム等が格納されている。
以下、制御装置24による燃料タンク28への水素ガスの充填制御処理について、図3を参照して説明する。なお、この制御処理は、充填ステーション1が起動している間に所定周期毎に繰り返し実行される。また、図3に示す流れ図の各ステップは、それぞれ「S」という表記を用い、例えばステップ21を「S21」として示すものとする。
図3の処理動作がスタートすると、制御装置24は、S21でカップリング5の取外しを検出し、次のS22に進む。S22では、燃料温度センサ17の検出値の読込みを行う。これらS21,S22は、それぞれ上述した図2のS1,S2と同様に行われる。
次のS23では、充填開始スイッチ20のオン操作を検出する。この充填開始スイッチ20は、本発明の開始指示手段を構成している。この充填開始スイッチ20の操作は、図2のS8と同様に行われる。なお、S22とS23とは、順番が逆でもよい。即ち、充填開始スイッチ20の操作を検出した後に、燃料温度センサ17の検出値の読込みを行ってもよい。
そして、S24〜S28では、それぞれ図2のS3〜S7までと同様に冷媒の温度を決定するための制御が行われる。即ち、第2の実施の形態では、充填開始スイッチ20がオン操作されたことにより、燃料温度センサ17により検出された温度と閾値T1および閾値T2との判定を行って冷媒の温度を決定し、冷却器11の制御を行う。
次のS29では、ガス供給制御を行う。このガス供給制御は、図2のS9と同様に行われる。次のS30では、ガス充填終了か否かを判定する。この判定は、図2のS10と同様に行われる。次のS31では、ガス供給制御を行う。このガス供給制御は、図2のS11と同様に流量調整弁8および遮断弁9を閉弁状態にする。そして、S32では、冷媒温度を初期設定値に設定する。この冷媒温度を初期設定値に設定するのは、図2のS12と同様に行われ、そして次なる充填作業に備えて待機状態とする。
かくして、第2の実施の形態においても第1の実施の形態と同様の作用、効果を得ることができる。第2の実施の形態によれば、冷却器11による水素ガスの冷却能力は、貯蔵タンク100内の水素ガスを燃料タンク28に充填するために、充填開始スイッチ20を操作したときの燃料温度センサにより検出された温度に基づいて調整される。従って、水素ガスを燃料タンク28に供給するときの供給管路3の温度に基づき冷媒の温度を決定することができるので、燃料タンク28に供給される水素ガスの温度および燃料タンク28内の温度を適正にすることができる。
次に、図4は、本発明の第3の実施の形態を示している。第3の実施の形態の特徴は、冷媒管路を流通する冷媒の流量を変化させて水素ガスの温度を変えたことにある。なお、第3の実施の形態では、第1の実施の形態と同一の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略するものとする。また、第3の実施の形態では、制御装置24の記憶部に、図4に示す処理フローを実行するための処理プログラム等が格納されている。
以下、制御装置24による燃料タンク28への水素ガスの充填制御処理について、図4を参照して説明する。なお、この制御処理は、充填ステーション1が起動している間に所定周期毎に繰り返し実行される。また、図4に示す流れ図の各ステップは、それぞれ「S」という表記を用い、例えばステップ41を「S41」として示すものとする。
図4の処理動作がスタートすると、制御装置24は、S41でカップリング5の取外しを検出し、次のS42に進む。S42では、燃料温度センサ17の検出値の読込みを行う。これらS41,S42は、それぞれ上述した図2のS1,S2と同様に行われる。
次のS43では、供給管路3内の温度が閾値T1以上となっているか否か(温度≧T1)を判定する。この判定は、図2のS3と同様に行われる。そして、S43で「YES」、即ち温度が閾値T1以上であると判定された場合には、S44に進む。一方、S43で「NO」、即ち温度が閾値T1未満であると判定された場合には、S45に進む。
S44では、冷媒流量「増加」に決定する。この場合、制御装置24の冷却能力調整部25は、熱交換器側冷媒管路14Cに設けられた冷媒循環用ポンプ15の出力(回転数または吐出流量)を上げる制御を行う。そして、冷媒循環用ポンプ15は、冷媒管路14内を流通させる冷媒の流量を通常(常温)時の冷媒流量である初期設定値から増加させる。これにより、熱交換器13内を流通する冷媒の流量が増加されるので、熱交換器13での冷媒と水素ガスとの熱交換の効率を上げることができ、水素ガスを通常時よりも低い温度に冷却することができる。
S45では、供給管路3内の温度が閾値T2以下となっているか否か(温度≦T2)を判定する。この判定は、図2のS5と同様に行われる。そして、S45で「YES」、即ち温度が閾値T2以下であると判定された場合には、S46に進む。一方、S45で「NO」、即ち温度が閾値T2より高い温度であると判定された場合には、供給管路3内の温度が常温であると判定されてS47に進み、冷媒流量「維持」(初期設定値)に決定して、次のS48に進む。
なお、この初期設定値は、例えば供給管路3内の温度が閾値T1よりも低く、かつT2よりも高いとき(常温時)に、燃料タンク28に供給される水素ガスの温度および燃料タンク28内の温度が適正になるように予め実験的に定められた冷媒の流量となっている。
S46では、冷媒流量「低下」に決定する。この場合、制御装置24の冷却能力調整部25は、熱交換器側冷媒管路14Cに設けられた冷媒循環用ポンプ15の出力(回転数または吐出流量)を下げる制御を行う。そして、冷媒循環用ポンプ15は、冷媒管路14内を流通させる冷媒の流量を通常(常温)時の冷媒流量である初期設定値から低下させる。これにより、熱交換器13内を流通する冷媒の流量が低下されるので、熱交換器13での冷媒と水素ガスとの熱交換の効率を下げることができ、水素ガスを通常時よりも高い温度に冷却することができる。
S48では、充填開始スイッチ20のオン操作を検出する。この検出は、図2のS8と同様に行われる。次のS49では、ガス供給制御を行う。このガス供給制御は、図2のS9と同様に行われる。この場合、冷却能力調整部25は、S44、S46、S47で決定された冷媒の流量に基づき、冷媒循環用ポンプ15を制御する。そして、熱交換器13では、冷媒と水素ガスとの熱交換により水素ガスを冷却する。
この場合、水素ガスは、S44、S46、S47で決定された冷媒の流量に従って冷却される。これにより、最初に熱交換器13で冷却される水素ガスは、水素ガスを燃料タンク28に供給する直前に燃料温度センサ17により検出された温度を加味して冷却されるので、燃料タンク28内の温度および燃料タンク28に供給されるときの水素ガスの温度を適正にすることができる。また、冷媒の流量を常に一定として冷媒循環用ポンプ15を駆動している場合と比較して消費電力を低減することができる。
また、制御装置24は、ガス供給制御中にも燃料温度センサ17により検出された水素ガスの温度を監視し、水素ガスの温度が基準値(例えば、−40℃以上−33℃以下)を超えた場合には作業者等に警報を行う。なお、冷却能力調整部25は、ガス供給制御中においても、水素ガスの温度が基準値を超えないように燃料温度センサ17により検出された水素ガスの温度を監視して、冷媒の流量を制御してもよい。
次のS50では、ガス充填終了か否かを判定する。この判定は、図2のS10と同様に行われる。次のS51では、ガス供給制御を行う。このガス供給制御は、図2のS11と同様に流量調整弁8および遮断弁9を閉弁状態にする。
次のS52では、冷媒流量を初期設定値に設定する。即ち、燃料温度センサ17で検出される供給管路3の温度は、水素ガスの充填終了直後は十分に冷却されているが、次回の充填作業までの間隔(時間)により供給管路3内の温度は異なる。従って、水素ガスの充填作業後には、冷媒流量を初期設定値に設定して、次なる充填作業に備えて待機状態とする。
かくして、第3の実施の形態においても第1の実施の形態と同様の作用、効果を得ることができる。第3の実施の形態によれば、水素ガスが供給されるときの燃料温度センサ17により検出された供給管路3内の温度に基づいて、冷却器11の冷媒循環用ポンプ15による冷媒の循環流量を調整している。これにより、燃料タンク28に供給される水素ガスの温度および燃料タンク28内の温度を適正にすることができる。
特に、水素ガスを供給するときの燃料温度センサ17に検出された供給管路3内の温度が高いときに、熱交換器13に循環させる冷媒の流量を増加させて熱交換器13で水素ガスの温度を通常よりも下げることができる。これにより、燃料タンク28に初期に供給された高い温度の水素ガスに後から通常よりも低い温度の水素ガスを供給することができるので、燃料タンク28内の温度が上がるのを抑制することができる。また、熱交換器13で冷却された水素ガスが、供給管路3の温度の影響で基準値以上に上昇するのを抑制することができ、ひいては燃料タンク28内の温度が上がるのを抑制することができる。
また、燃料温度センサ17により検出された供給管路3内の温度が所定の温度よりも高いときに、冷媒循環用ポンプ15の能力を上げ、供給管路3内の温度が所定の温度よりも低いときに、冷媒循環用ポンプ15の能力を下げているので、常に高い冷却能力で駆動している冷媒循環用ポンプ15よりも消費電力を低減させることができ、エネルギ効率を向上することができる。
なお、上述した第1の実施の形態では、燃料温度センサ17で検出された供給管路3内の温度と閾値T1,T2との比較により、冷媒の温度を「低下」「上昇」「維持」に決定した場合を例に挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限らず、例えば図5に示す第1の変形例のように、予め燃料温度センサ17で検出される温度と冷媒温度との相関関係を示したもの(グラフ化したもの)を制御装置24の記憶部に格納し、制御装置24の冷却能力調整部25は、このグラフに基づき冷媒の温度を演算してもよい。
即ち、図5に示す特性線図は、充填ステーション1が設置される地域の気温等を考慮して、予め実験等により求められたもので、燃料温度センサ17の検出値がT3からT5の温度で推移する場合に、冷媒の温度をtmaxからtminの間で決定するものである。一例を挙げると、燃料温度センサ17の検出値がT4の場合に、冷媒温度をt1と決定することができる。これにより、冷媒の温度をより細かく制御することができるので、水素ガスを適切に冷却することができると共に、冷却器11の消費電力を低減することができる。
また、上述した第2の実施の形態では、燃料温度センサ17で検出された供給管路3内の温度と閾値T1,T2との比較により、冷媒の流量を「増加」「低下」「維持」に決定した場合を例に挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限らず、例えば図6に示す第2の変形例のように、予め燃料温度センサ17で検出される温度と冷媒流量との相関関係を示したもの(グラフ化したもの)を制御装置24の記憶部に格納し、制御装置24の冷却能力調整部25は、このグラフに基づき冷媒の流量を演算してもよい。
即ち、図6に示す特性線図は、充填ステーション1が設置される地域の気温等を考慮して、予め実験等により求められたもので、燃料温度センサ17の検出値がT3からT5の温度で推移する場合に、冷媒の流量をFminからFmaxの間で決定するものである。一例を挙げると、燃料温度センサ17の検出値がT4の場合に、冷媒流量をF1と決定することができる。これにより、冷媒の流量をより細かく制御することができるので、水素ガスを適切に冷却することができると共に、冷却器11の消費電力を低減することができる。
また、上述した第1の実施の形態では、水素ガスの充填作業終了後(非充填中)にも冷媒循環用ポンプ15を駆動させた場合を例に挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限らず、例えば図7に示す第3の変形例のように、水素ガスの非充填中には、冷媒循環用ポンプ15を停止させてもよい。
即ち、図7に示すように、S61でカップリング5がカップリング収納部6から取外されたのを検出し、次のS62で冷媒循環用ポンプ15の駆動を開始する。そして、次のS63で燃料温度センサ17の検出値を読込み、S64からS68で、冷媒の温度を決定するための制御を行う。
そして、S69で充填開始スイッチ20がオン操作されると、次のS70で水素ガスを燃料タンク28に供給するためのガス供給制御がなされる。S71でガス充填終了が判定されると、S72で水素ガスの燃料タンク28への供給を停止させるためのガス供給制御がなされる。そして、S73で冷媒循環用ポンプ15の駆動を停止させる。これにより、水素ガスの非充填中には、冷媒循環用ポンプ15を駆動させないので、冷却器11の消費電力を低減することができる。このことは、第2の実施の形態についても同様である。
また、上述した第1の実施の形態では、燃料温度センサ17の検出値に基づき冷媒の温度を決定させた場合を例に挙げて説明し、第2の実施の形態では、燃料温度センサ17の検出値に基づき冷媒の流量を決定させた場合を例に挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限らず、例えば第1の実施の形態と第2の実施の形態とを組合わせてもよい。即ち、冷却能力調整部25は、冷媒の温度と冷媒の流量との両方を制御可能に構成して、燃料温度センサ17の検出値に基づき冷媒の温度と冷媒の流量とを決定してもよい。これにより、より細かな制御を行うことができるので、燃料タンク28に供給される水素ガスの温度を適正にすることができる。このことは、第1,第2,第3の変形例についても同様である。
また、上述した第1の実施の形態では、ディスペンサ2内に設けられた制御装置24の冷却能力調整部25により、チラーユニット12の冷凍器12Aを制御した場合を例に挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限らず、例えばチラーユニット12に設けられた図示しない制御装置の冷却能力調整部または別に設けられた制御装置の冷却能力調整部で冷凍器12Aを制御してもよい。このことは、第2の実施の形態についても同様である。
また、上述した第1の実施の形態では、冷媒循環用ポンプ15をチラーユニット12内に配設した場合を例に挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限らず、例えば冷媒循環用ポンプ15をディスペンサ2内に位置して熱交換器側冷媒管路14C,14Dに設けてもよい。このことは、第2の実施の形態についても同様である。
また、上述した第1の実施の形態では、充填される水素ガスを熱交換器13によって、基準値(例えば、−33℃〜−40℃)に冷却する場合を例に挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限るものではなく、例えば水素ガスの冷却温度は、適宜設定することができる。このことは、第2の実施の形態についても同様である。
1 充填ステーション(水素ガス充填装置)
3 供給管路(ガス供給経路)
5 カップリング
6 カップリング収納部
6A カップリング検出部(開始指示手段)
9 遮断弁(開閉弁)
11 冷却器
12A 冷凍器
13 熱交換器
14 冷媒管路
15 冷媒循環用ポンプ
17 燃料温度センサ(温度検出手段)
20 充填開始スイッチ(開始指示手段)
24 制御装置(充填制御手段)
25 冷却能力調整部(冷却能力調整手段)
28 燃料タンク(被充填タンク)
100 貯蔵タンク(蓄圧器)

Claims (6)

  1. 水素ガスが蓄圧されている蓄圧器とガス供給経路を介して接続され、前記水素ガスを被充填タンクに充填するためのカップリングと、
    前記ガス供給経路に設けられ、開弁することにより前記蓄圧器内の前記水素ガスを前記カップリングへ供給する開閉弁と、
    前記ガス供給経路に設けられ、前記水素ガスを予め定められた温度範囲となるように冷却する冷却器と、
    前記冷却器よりも下流側で前記ガス供給経路に設けられ、前記ガス供給経路内の温度を検出する温度検出手段と、
    前記被充填タンクへの前記水素ガスの充填開始を指示するための開始指示手段と、
    前記開閉弁を開閉制御することにより、前記被充填タンクへの前記水素ガスの供給を制御する充填制御手段とからなる水素ガス充填装置において、
    前記開始指示手段が操作され前記開閉弁が開状態となる前に前記温度検出手段により検出された温度に基づき前記冷却器による前記水素ガスの冷却能力を調整する冷却能力調整手段を設け
    前記冷却器は、
    冷媒を冷却する冷凍器と、
    前記ガス供給経路に設けられ、前記冷凍器により冷却された前記冷媒との熱交換により前記水素ガスを冷却する熱交換器と、
    前記冷凍器と前記熱交換器との間を接続する冷媒管路と、
    前記冷媒管路に設けられ前記冷媒を循環させるための冷媒循環用ポンプとを備え、
    前記冷却能力調整手段は、前記熱交換器に循環させる前記冷媒の温度を調整することにより、前記水素ガスの冷却能力を調整する構成としており、
    前記冷却能力調整手段は、前記温度検出手段により検出された温度が、前記被充填タンクに前記水素ガスを充填するときの前記被充填タンク内の温度を適正にするために設定された閾値よりも高い場合に、前記熱交換器に循環させる前記冷媒の温度を下げるように前記冷凍器を制御することを特徴とする水素ガス充填装置。
  2. 水素ガスが蓄圧されている蓄圧器とガス供給経路を介して接続され、前記水素ガスを被充填タンクに充填するためのカップリングと、
    前記ガス供給経路に設けられ、開弁することにより前記蓄圧器内の前記水素ガスを前記カップリングへ供給する開閉弁と、
    前記ガス供給経路に設けられ、前記水素ガスを予め定められた温度範囲となるように冷却する冷却器と、
    前記冷却器よりも下流側で前記ガス供給経路に設けられ、前記ガス供給経路内の温度を検出する温度検出手段と、
    前記被充填タンクへの前記水素ガスの充填開始を指示するための開始指示手段と、
    前記開閉弁を開閉制御することにより、前記被充填タンクへの前記水素ガスの供給を制御する充填制御手段とからなる水素ガス充填装置において、
    前記開始指示手段が操作され前記開閉弁が開状態となる前に前記温度検出手段により検出された温度に基づき前記冷却器による前記水素ガスの冷却能力を調整する冷却能力調整手段を設け、
    前記冷却器は、
    冷媒を冷却する冷凍器と、
    前記ガス供給経路に設けられ、前記冷凍器により冷却された前記冷媒との熱交換により前記水素ガスを冷却する熱交換器と、
    前記冷凍器と前記熱交換器との間を接続する冷媒管路と、
    前記冷媒管路に設けられ前記冷媒を循環させるための冷媒循環用ポンプとを備え、
    前記冷却能力調整手段は、前記熱交換器に循環させる前記冷媒の循環流量を調整することにより、前記水素ガスの冷却能力を調整する構成としており、
    前記冷却能力調整手段は、前記温度検出手段により検出された温度が、前記被充填タンクに前記水素ガスを充填するときの前記被充填タンク内の温度を適正にするために設定された閾値よりも高い場合に、前記熱交換器に循環させる前記冷媒の循環流量を上げるように前記冷媒循環用ポンプを制御することを特徴とする水素ガス充填装置。
  3. 前記閾値は、前記ガス供給経路内での熱交換を考慮して設定されている請求項1または2に記載の水素ガス充填装置。
  4. 前記冷却能力調整手段は、
    前記開閉弁が開状態となる前に、前記温度検出手段により検出された温度に基づき、前記冷却器による前記水素ガスの冷却能力を高くする信号、または、低くする信号を出力し、
    前記開閉弁が閉状態となった後に、前記信号を出力する前の初期設定に戻す、または、前記冷媒循環用ポンプを停止する構成としてなる請求項1,2または3に記載の水素ガス充填装置。
  5. 前記水素ガスの非充填時に前記カップリングを収納するカップリング収納部を備え、
    前記開始指示手段は、前記カップリングに設けられ前記カップリングが前記カップリング収納部から取外されたことを検出するカップリング検出部としてなる請求項1,2,3または4に記載の水素ガス充填装置。
  6. 前記開始指示手段は、前記水素ガスを前記被充填タンクに充填開始させるための充填開始スイッチとしてなる請求項1,2,3または4に記載の水素ガス充填装置。
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