JP2002318050A - 冷水供給装置およびその制御方法 - Google Patents

冷水供給装置およびその制御方法

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JP2002318050A
JP2002318050A JP2001123695A JP2001123695A JP2002318050A JP 2002318050 A JP2002318050 A JP 2002318050A JP 2001123695 A JP2001123695 A JP 2001123695A JP 2001123695 A JP2001123695 A JP 2001123695A JP 2002318050 A JP2002318050 A JP 2002318050A
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water
temperature
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storage tank
chiller
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JP2001123695A
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Inventor
Yoshiyuki Yamamoto
義志 山本
Kazuo Tsuchida
一男 土田
Taizo Matsukawa
泰三 松川
Shinji Horikawa
伸二 堀川
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Miura Co Ltd
Original Assignee
Miura Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 給水の温度や気温の変化に拘わらず所定
温度の冷水を安定して供給することができるとともに、
所定温度の冷水が不足しても冷水の供給を継続して行う
ことができ、しかも小型化を達成することができる冷水
供給装置およびその制御方法を提供することである。 【解決手段】 蓄氷型冷水機2と、この蓄氷型冷水機2
への給水の温度調整手段3とを備えた冷水供給装置であ
る。また、前記構成の冷水供給装置1の運転を行うに際
して、水温および/または気温に応じて前記温度調整手
段3から前記蓄氷型冷水機2への給水の温度を調整する
制御方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、冷水供給装置お
よびその制御方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】空調設備や食品冷却装置などの冷水使用
機器へ冷水を供給する装置,すなわち冷水供給装置の1
つに、蓄氷型冷水機がある。この蓄氷型冷水機は、電力
料金の安い深夜電力を利用して蓄氷槽内に氷を蓄えてお
き、前記冷水使用機器の運転時には、前記蓄氷槽内へ給
水を行って氷を溶かしながら、前記蓄氷槽から冷水を取
り出すようにしている。ところで、近年においては、前
記蓄氷槽内に微細な粒状の氷と冷水とが混ざり合った,
いわゆるシャーベット状の氷を蓄えるようにしたダイナ
ミック製氷方式の蓄氷型冷水機が多用されている。とく
に、過冷却水(すなわち、0℃以下の液相状態の水)を
生成し、この過冷却水を前記蓄氷槽内へ噴出させること
により、製氷する蓄氷型冷水機が多用されている。
【0003】前記のような過冷却水によって製氷を行う
蓄氷型冷水機において、前記蓄氷槽から冷水を取り出す
際には、冷却手段によって給水を,たとえば1℃に冷却
し、この冷却水を前記蓄氷槽内へ供給し、氷を溶かしな
がら、前記蓄氷槽内から所定温度(たとえば、0.5
℃)の冷水を取り出すようにしている。そのため、前記
蓄氷型冷水機は、一般的な冷水機,すなわち適宜な冷却
手段で給水を直接冷水としている冷水機に比べて、冷却
手段を小容量化することができ、前記蓄氷槽を備えてい
るにも拘わらず、結果として小型化を達成している。
【0004】ところで、前記のような過冷却水によって
製氷を行う蓄氷型冷水機においては、給水の温度が高く
なると、前記蓄氷槽内に氷を蓄える際の製氷能力が低下
し、夜間に十分な量の氷を前記蓄氷槽内に蓄えることが
できない。また、給水の温度が高いと、前記蓄氷槽から
取り出すことができる所定温度の冷水の量が少なくな
る。この理由について説明すると、給水の温度が高くな
ると、前記冷却手段による給水の冷却能力が低下し、前
記蓄氷槽への給水の温度を1℃まで低下させることがで
きなくなる。すなわち、前記蓄氷槽への給水の温度が上
昇してしまう。すると、前記蓄氷槽内の氷の量が少ない
こともあって、氷が短時間で溶けてしまい、前記蓄氷槽
から取り出すことができる所定温度の冷水の量が少なく
なる。しかも、前記蓄氷槽から冷水を取り出すにつれ
て、前記蓄氷槽からの冷水の温度が上昇してしまう。
【0005】また、前記蓄氷型冷水機においては、気温
が高くなった場合にも、製氷能力や前記冷却手段の冷却
能力が低下し、また前記蓄氷槽が暖められて氷が溶ける
ため、給水の温度が高くなった場合と同様、前記蓄氷槽
から取り出すことができる所定温度の冷水の量が少なく
なる。
【0006】以上のように、前記蓄氷型冷水機において
は、給水の温度や気温が高くなると、前記蓄氷槽から取
り出すことができる所定温度の冷水の量が少なくなる。
また、前記蓄氷槽内の氷がなくなると、前記蓄氷槽から
の冷水の取出しができないと云う問題もある。そのた
め、前記冷水使用機器の運転に支障を来すこととなる。
そこで、このような問題を解決するために、前記蓄氷型
冷水機の台数を増やしたり、前記蓄氷型冷水機の容量を
増加させることが考えられる。しかし、このような方法
では、前記蓄氷型冷水機のメリット,すなわち一般的な
冷水機に比べ小型で、経済性に優れると云うメリットを
損ない、前記蓄氷型冷水機の大型化が避けられない。
【0007】
【この発明が解決しようとする課題】この発明が解決し
ようとする課題は、給水の温度や気温の変化に拘わらず
所定温度の冷水を安定して供給することができるととも
に、所定温度の冷水が不足しても冷水の供給を継続して
行うことができ、しかも小型化を達成することができる
冷水供給装置およびその制御方法を提供することであ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明は、前記課題を
解決するためになされたもので、請求項1に記載の発明
は、蓄氷型冷水機と、この蓄氷型冷水機への給水の温度
調整手段とを備えたことを特徴としている。
【0009】請求項2に記載の発明は、蓄氷型冷水機
と、この蓄氷型冷水機への給水の温度調整手段とを備え
た冷水供給装置の制御方法であって、水温および/また
は気温に応じて前記温度調整手段から前記蓄氷型冷水機
への給水の温度を調整することを特徴としている。
【0010】さらに、請求項3に記載の発明は、蓄氷型
冷水機と、この蓄氷型冷水機への給水の温度調整手段と
を備えた冷水供給装置の制御方法であって、前記蓄氷型
冷水機の冷水供給能力が不足したとき、前記温度調整手
段から前記蓄氷型冷水機への給水の温度を下降させるこ
とを特徴としている。
【0011】
【発明の実施の形態】つぎに、この発明の実施の形態に
ついて説明する。この発明は、空調設備や食品冷却装置
などのような冷水使用機器へ冷水を供給する冷水供給装
置として実施される。
【0012】この発明に係る冷水供給装置は、蓄氷型冷
水機と、この蓄氷型冷水機への給水ラインに設けられ、
前記蓄氷型冷水機への給水の温度調整手段とを備えた構
成である。前記蓄氷型冷水機は、ダイナミック製氷方式
の蓄氷型冷水機である。前記蓄氷型冷水機は、好ましく
は、過冷却水によって製氷を行う蓄氷型冷水機である。
以下の説明では、前記蓄氷型冷水機が、過冷却水によっ
て製氷を行う形式の蓄氷型冷水機の場合について説明す
る。
【0013】まず、前記蓄氷型冷水機は、前記給水ライ
ンが接続された蓄氷槽と、前記給水ラインの途中に設け
られた冷却手段とを備えている。この冷却手段は、製氷
のための過冷却水を得る手段として用いられ、また前記
蓄氷槽内の氷を溶かすための給水を得る手段として用い
られる。つぎに、前記温度調整手段は、前記蓄氷型冷水
機への給水を所定の設定温度に冷却する手段である。前
記温度調整手段としては、一般的な冷水機,すなわち前
記蓄氷型冷水機以外の形式の冷水機を用いることができ
る。
【0014】つぎに、前記冷水供給装置の運転について
説明すると、まず夜間など、前記冷水使用機器を使用し
ていないとき、前記蓄氷型冷水機は、前記冷却手段を作
動させて前記蓄氷槽内へ過冷却水を供給し、前記蓄氷槽
内に氷を蓄える蓄氷運転を行う。そして、前記冷水使用
機器を使用するときには、前記冷却手段を作動させて前
記蓄氷槽内へ所定温度に冷却した給水を供給し、前記蓄
氷槽内の氷を溶かしながら前記蓄氷槽内から所定温度の
冷水を取り出す冷水取出し運転を行う。
【0015】さて、前記蓄氷運転や前記冷水取出し運転
の際、前記蓄氷型冷水機への給水は、前記温度調整手段
によって前記設定温度に冷却される。したがって、前記
蓄氷運転時においては、前記温度調整手段への給水の温
度が高くても、前記設定温度に調整された給水を冷却し
て過冷却水とし、この過冷却水によって製氷を行うこと
ができる。そのため、前記蓄氷型冷水機においては、前
記温度調整手段への給水の温度が高くなっても、製氷能
力が低下することがなく、夜間など所定の時間内におい
て、十分な量の氷を前記蓄氷槽内に蓄えることができ
る。
【0016】また、前記冷水取出し運転時においては、
前記温度調整手段への給水の温度が高くても、前記設定
温度に調整された給水を冷却し、この冷却水を前記蓄氷
槽へ供給することができる。そのため、前記蓄氷型冷水
機においては、前記温度調整手段への給水の温度が高く
なっても、前記冷却手段の冷却能力が低下することがな
い。しかも、前記蓄氷運転時に前記蓄氷槽内に十分な量
の氷が蓄えられているため、前記蓄氷槽から取り出すこ
とのできる所定温度の冷水の量が減少するのを防止する
ことができ、所定温度の冷水を安定して供給することが
できる。さらに、前記温度調整手段を設けることによ
り、前記蓄氷型冷水機を多数台設置する必要がなくな
り、前記冷水供給装置の小型化を達成することができ
る。
【0017】また、前記冷水供給装置においては、気温
に応じて前記温度調整手段を制御し、前記蓄氷型冷水機
への給水の温度を調整する制御を行う。すなわち、気温
の上昇に応じて、前記設定温度を下降させる制御を行
う。この制御方法によると、前記蓄氷運転時には、気温
の上昇による製氷能力の低下を防止することができる。
そして、前記冷水取出し運転時においては、気温の上昇
による前記冷却手段の冷却能力の低下を防止することが
できる。したがって、この制御方法によれば、気温が高
くなったとしても、前記蓄氷槽から取り出すことのでき
る所定温度の冷水の量が少なくなるのを防止することが
でき、所定温度の冷水を安定して供給することができ
る。
【0018】さらに、この発明において、前記冷水供給
装置は、前記蓄氷型冷水機の冷水供給能力が不足したと
き、前記蓄氷型冷水機への給水の温度を下降させる制御
を行う。すなわち、前記冷水取出し運転時において、前
記冷水供給能力の不足を検出したとき、前記設定温度を
下降させる制御を行う。そして、前記温度調整手段によ
って、前記設定温度に冷却された給水を前記蓄氷槽内へ
直接供給するとともに、前記冷却手段によってさらに冷
却してから前記蓄氷槽内へ供給する。
【0019】ここで、前記冷水供給能力とは、前記冷水
取出し運転により、前記蓄氷槽内から取り出すことがで
きる所定温度の冷水の量であり、前記冷水供給能力の不
足とは、前記冷水使用機器が冷水を必要としているにも
拘わらず、前記蓄氷槽内から所定温度の冷水を取り出す
ことができなくなった状態である。前記冷水供給能力
は、前記蓄氷槽内の水位が下限水位に達したとき、前記
冷水供給能力の低下と判断する。また、前記設定温度
は、前記温度調整手段によって冷却し得る限界温度まで
下降させる。
【0020】すると、前記蓄氷槽内へ直接供給された給
水は、前記冷却手段によって冷却された給水によって温
度が低下するため、前記蓄氷槽内から冷水として取り出
すことができる。したがって、以上の制御によると、前
記冷水供給能力が不足したとき、継続して冷水を取り出
すことができる。
【0021】ここで、以上の説明においては、前記蓄氷
槽内の水位に基づいて、前記冷水供給能力を検出してい
るが、他の形態として、前記蓄氷槽内の水位の代わり
に、前記蓄氷槽内からの冷水の温度に基づいて、前記冷
水供給能力を検出することができる。すなわち、この形
態の制御においては、前記温度調整手段からの給水を前
記冷却手段を介することなく前記蓄氷槽内へ直接供給す
る分、前記蓄氷槽から取り出される冷水の温度が所定温
度よりも上昇するので、前記蓄氷槽内からの冷水の温度
に基づいて、前記冷水供給能力を検出することができ
る。
【0022】以上のように、前記冷水供給装置およびそ
の制御方法によれば、給水の温度や気温の変化に拘わら
ず所定温度の冷水を安定して供給することができるとと
もに、所定温度の冷水が不足しても冷水の供給を継続し
て行うことができ、しかも小型化を達成することができ
る。
【0023】
【実施例】以下、この発明の具体的実施例を図面に基づ
いて詳細に説明する。図1は、この発明の一実施例を概
略的に示す説明図である。ここで、この実施例の冷水供
給装置は、加熱調理した食品を急速に冷却する食品冷却
装置へ0℃に近い冷水を供給する冷水供給装置である。
【0024】図1において、冷水供給装置1は、蓄氷型
冷水機(以下、「冷水機」と云う)2と、この冷水機2
への給水の温度調整手段3とを備えている。この温度調
整手段3は、前記冷水機2への給水ライン4の途中に設
けられている。ここで、以下の説明では、前記給水ライ
ン4のうち、前記温度調整手段3より上流側の部分を第
一給水ライン5,前記温度調整手段3から前記冷水機2
までの部分を第二給水ライン6という。
【0025】まず、前記冷水機2の構成について説明す
ると、前記冷水機2は、蓄氷槽7と第一冷却手段8を備
えている。この第一冷却手段8は、空冷式の第一冷凍機
9と、この第一冷凍機9から冷媒の供給を受ける第一熱
交換器10とで構成されている。この第一熱交換器10
は、前記蓄氷槽7に接続された第一循環ライン11の途
中に設けられている。この第一循環ライン11におい
て、前記蓄氷槽7の下部側との接続端と前記第一熱交換
器10との間には、第一循環ポンプ12が設けられてい
る。ここで、前記第一循環ライン11の前記蓄氷槽7の
上部側の端部には、ノズル(図示省略)が設けられてい
る。
【0026】前記第一循環ライン11において、前記蓄
氷槽7と前記第一循環ポンプ12との間には、前記第二
給水ライン6の下流端が接続されている。前記第二給水
ライン6の途中には、流量調整機能を備えた第一制御弁
13が設けられている。また、前記第二給水ライン6に
おける前記第一制御弁13の上流側と前記蓄氷槽7との
間には、第二制御弁14を備えた第三給水ライン15が
接続されている。さらに、前記蓄氷槽7の下部(図1に
おける右側)には、冷水供給ポンプ16を備えた冷水ラ
イン17が接続されている。
【0027】つぎに、前記温度調整手段3について説明
する。前記温度調整手段3は、第二冷却手段18と、水
槽19とを備えている。前記第二冷却手段18は、空冷
式の第二冷凍機20と、この第二冷凍機20から冷媒の
供給を受ける第二熱交換器21とで構成されている。こ
の第二熱交換器21は、前記水槽19に接続された第二
循環ライン22の途中に設けられている。この第二循環
ライン22において、前記水槽19の下部側との接続端
と前記第二熱交換器21との間には、第二循環ポンプ2
3が設けられている。
【0028】前記第二循環ライン22における前記水槽
19と前記第二循環ポンプ23との間には、前記第一給
水ライン5の下流端が接続されており、前記第一給水ラ
イン5の途中には、流量調整機能を備えた第三制御弁2
4が設けられている。また、前記水槽19の底部には、
前記第二給水ライン6の上流端が接続されており、前記
第二給水ライン6の途中には、給水ポンプ25が設けら
れている。
【0029】つぎに、前記冷水供給装置1の制御構成に
ついて説明する。まず、前記冷水機2における制御構成
について説明する。前記第一循環ライン11における前
記第一熱交換器10と前記第一循環ポンプ12との間に
は、第一温度検出手段26が設けられている。また、前
記冷水ライン17における前記冷水供給ポンプ16の上
流側には、第二温度検出手段27が設けられている。さ
らに、前記蓄氷槽7には、上限水位と下限水位とを検出
するための第一水位検出手段(図示省略)が設けられて
いる。前記各温度検出手段26,27および前記第一水
位検出手段のそれぞれは、回線(図示省略)を介して制
御器(図示省略)にそれぞれ接続されている。そして、
前記第一冷却手段8,前記第一循環ポンプ12,前記各
制御弁13,14および前記冷水供給ポンプ16も回線
(図示省略)を介して前記制御器にそれぞれ接続されて
いる。
【0030】つぎに、前記温度調整手段3における制御
構成について説明する。まず、前記第二循環ライン22
における前記水槽19と前記第二熱交換器21との間に
は、第三温度検出手段28が設けられている。この第三
温度検出手段28は、回線(図示省略)を介して前記制
御器に接続されている。また、前記第二冷却手段18,
前記第二循環ポンプ23,前記第三制御弁24および前
記給水ポンプ25も回線(図示省略)を介して前記制御
器にそれぞれ接続されている。さらに、前記水槽19に
は、第二水位検出手段(図示省略)が設けられており、
この第二水位検出手段からの検出信号に基づいて、前記
第二循環ポンプ23および前記第三制御弁24を制御す
ることにより、前記水槽19内の水位を所定範囲内に維
持するように構成されている。
【0031】つぎに、前記制御器の制御内容について、
前記冷水供給装置1の機能とともに、図1を参照しなが
ら説明する。前記冷水供給装置1の基本的な運転内容
は、前記蓄氷槽7内に氷を蓄える蓄氷運転と、前記蓄氷
槽7内の氷を溶かしながら冷水を取り出す冷水取出し運
転である。ここにおいて、前記蓄氷運転を開始する際に
は、前記蓄氷槽7内の水位は、前記下限水位となってお
り、前記水槽19内の水位は、前記所定範囲内となって
いるものとする。
【0032】まず、前記蓄氷運転について説明する。前
記蓄氷運転を開始する際には、前記第三制御弁24を閉
じた状態で、前記第二冷却手段18および前記第二循環
ポンプ23を作動させる。すると、前記水槽19内の給
水は、前記第二循環ライン22内を循環しながら、前記
第二熱交換器21によって冷却される。そして、前記制
御器は、前記第三温度検出手段28からの検出値に基づ
いて、前記第二冷却手段18および前記第二循環ポンプ
23を制御することにより、前記水槽19内の給水の温
度が第一設定温度(たとえば、10℃)となるまで下降
させる。
【0033】以後、前記制御器は、前記第二冷却手段1
8および前記第二循環ポンプ23を継続して作動させ、
前記水槽19内の給水の温度を前記第一設定温度に維持
する。また、前記温度調整手段3においては、前記冷水
機2への給水の供給により、前記水槽19内の水位が前
記所定範囲の下限よりも低下すると、前記第三制御弁2
4を開き、前記第一給水ライン5から前記第二循環ライ
ン22を介して前記水槽19内へ給水を供給し、前記水
槽19内の水位を前記所定範囲内に維持する。
【0034】つぎに、前記制御器は、前記第一制御弁1
3を閉じた状態で、前記第一冷却手段8および前記第一
循環ポンプ12を作動させる。すると、前記蓄氷槽7内
の冷水は、前記第一循環ライン11内を循環しながら、
前記第一熱交換器10によって冷却される。ここで、前
記第一熱交換器10は、冷水が前記第一熱交換器10へ
流入してから流出するまでに、この冷水の温度を一定の
温度(たとえば、2.5℃)下降させるように設定され
ている。
【0035】前記制御器は、前記第一温度検出手段26
からの検出値に基づいて、前記蓄氷槽7から前記第一熱
交換器10へ流入する冷水の温度を監視し、この冷水の
温度が第二設定温度(たとえば、1.5℃)まで下降す
ると、前記給水ポンプ25を作動させるとともに、前記
第一制御弁13を徐々に開く。このときには、前記第一
熱交換器10の出口における冷水の温度は、−1℃まで
下降しており、したがって前記第一循環ライン11から
前記蓄氷槽7へは、過冷却水が供給される。この過冷却
水は、前記蓄氷槽7内で過冷却状態が解除されることに
より、前記蓄氷槽7内でシャーベット状の氷となる。
【0036】そして、前記第一制御弁13の制御によ
り、前記第一循環ライン11内において、前記蓄氷槽7
からの冷水と前記水槽19からの給水との混合の比率を
調整することによって、前記第一熱交換器10へ流入す
る冷水の温度を前記第二設定温度に維持する。具体的に
は、前記第一温度検出手段26からの検出値に基づいて
前記第一制御弁13の開度を調整し、前記水槽19から
の給水の量を調整することによって、前記第一熱交換器
10へ流入する冷水の温度を前記第二設定温度に維持す
る。
【0037】これ以後は、前記水槽19からの給水を前
記第一循環ライン11内へ供給することにより、前記蓄
氷槽7内にシャーベット状の氷が蓄えられ、また前記蓄
氷槽7内の水位が上昇していく。ここにおいて、前記第
一熱交換器10へ流入する冷水の温度を前記第二設定温
度に維持するのは、前記第一熱交換器10へ約1℃以下
の冷水を流入させると、前記第一熱交換器10内で冷水
が凍結し、前記蓄氷運転の障害となるので、この凍結を
防止するためである。
【0038】そして、前記蓄氷槽7内の水位が前記上限
水位に達すると、前記第一制御弁13を閉じるととも
に、前記第一冷却手段8,前記第一循環ポンプ12およ
び前記給水ポンプ25の作動を停止させる。
【0039】前記蓄氷運転時においては、前記温度調整
手段3への給水の温度が高くても、前記冷水機2は、前
記第一設定温度に調整された給水を用いることができ
る。ここにおいて、前記水槽19から前記第一循環ライ
ン11への給水の量は、前記第一熱交換器10へ流入す
る冷水の温度が前記第二設定温度に維持されるように、
前記水槽19からの給水の温度に応じて、調整されてい
る。そのため、前記水槽19からの給水の温度が低いほ
ど、前記第一循環ライン11への給水の量が多くなり、
単位時間当たりに前記蓄氷槽7内に蓄えることができる
シャーベット状の氷の量が多くなる。したがって、前記
冷水機2においては、前記温度調整手段3への給水に温
度上昇があっても、製氷能力が低下することがなく、夜
間など所定の時間内において、十分な量の氷を前記蓄氷
槽7内に蓄えることができる。
【0040】つぎに、前記冷水取出し運転について説明
する。ここで、前記冷水取出し運転を行う場合、前記蓄
氷槽7内には、前記のように、所定量の氷が蓄えられて
いるものとする。
【0041】さて、前記冷水ライン17に接続された食
品冷却装置(図示省略)から冷水の要求があると、前記
制御器は、前記冷水供給ポンプ16を作動させ、前記蓄
氷槽7内の冷水を前記冷水ライン17を介して前記食品
冷却装置へ供給する。これと同時に、前記制御器は、前
記第一制御弁13を開くとともに、前記第一冷却手段
8,前記第一循環ポンプ12,前記給水ポンプ25を作
動させる。そして、前記水槽19からの給水を前記蓄氷
槽7から前記第一循環ライン11へ流入した冷水と混合
し、前記第一熱交換器10によって冷却して前記蓄氷槽
7へ供給する。このときには、冷水と混合した後前記第
一熱交換器10へ流入する給水の温度が第三設定温度
(たとえば、2.5℃)に維持されるように、前記第一
制御弁13の開度を調整する。すると、前記水槽19か
らの給水は、前記第一循環ライン11内を循環する冷水
と混合した後、前記第一熱交換器10によって、0℃に
冷却され、この冷却水が前記蓄氷槽7内へ供給される。
そして、この冷却水によって前記蓄氷槽7内の氷が徐々
に溶け、前記蓄氷槽7からは、約0.5℃の冷水が取り
出される。
【0042】そして、前記冷水取出し運転においては、
前記蓄氷槽7内の水位が前記下限水位に達するまで、前
記蓄氷槽7から所定温度の冷水の取出しを行う。
【0043】ここで、前記冷水取出し運転において、前
記水槽19からの給水の量は、前記蓄氷運転時と同様
に、前記第一熱交換器10へ流入する冷水の温度が前記
第三設定温度に維持されるように、前記水槽19からの
給水の温度に応じて調整されるようになっている。その
ため、前記水槽19からの給水の温度が高いほど、前記
第一循環ライン11への給水の量が少なくなり、前記蓄
氷槽7内の水位の低下が速くなる。逆に前記水槽19か
らの給水の温度が低いほど、前記第一循環ライン11へ
の給水の量が多くなり、前記蓄氷槽7内の水位の低下が
遅くなる。したがって、前記冷水取出し運転時におい
て、前記冷水機2は、前記第一設定温度に調整された給
水を用いることで、前記温度調整手段3への給水に温度
上昇があっても、前記蓄氷槽7への給水の量が少なくな
ることがなくなる。そのため、前記蓄氷槽7内の水位の
低下が速くなるのを防止することができ、前記蓄氷槽7
内から取り出すことができる所定温度の冷水の量が少な
くなるのを防止することができる。
【0044】また、前記制御器は、気温が上昇した場合
には、前記第一設定温度を調整する制御を行う。すなわ
ち、気温が上昇すると、前記第一冷却手段8の冷却能力
が低下し、また前記蓄氷槽7や前記第一循環ライン11
が温められて冷熱の損失量が増えるため、前記第一設定
温度を下降させることにより、前記第一冷却手段8の冷
却能力の低下を防止する制御を行う。ここで、前記第一
冷却手段8に用いられている前記第一冷凍機9は、空冷
式であるため、前記第一冷却手段8における冷却能力
は、気温の影響を大きく受ける。たとえば、気温が20
℃から30℃へ10℃上昇した場合には、前記第一冷凍
機9の冷却能力は約10%低下し、前記第一冷却手段8
の冷却能力が低下する。そこで、前記第一設定温度を1
0℃から8℃へ20%下降させることにより、気温の上
昇による前記第一冷却手段8の冷却能力の低下を防止す
ることができる。
【0045】したがって、この制御方法によると、前記
蓄氷運転時には、気温の上昇による製氷能力の低下を防
止することができ、前記蓄氷槽7内に十分な量の氷を前
記蓄氷槽7内に蓄えることができる。また、前記冷水取
出し運転時においては、気温の上昇による前記蓄氷槽7
内への給水の量が少なくなるのを防止することができる
ため、前記蓄氷槽7内から取り出すことができる所定温
度の冷水の量が少なくなるのを防止することができる。
そのため、前記冷水機2においては、気温が高くなった
としても、前記蓄氷槽7から所定温度の冷水を安定して
供給することができる。
【0046】ここで、前記制御器は、前記冷水取出し運
転時において、前記冷水供給能力が不足した場合には、
つぎのような制御を行う。ここで、前記冷水供給能力と
は、前記蓄氷槽7内の水位が前記下限水位に達するまで
に、前記蓄氷槽7内から取り出すことができる所定温度
の冷水の量である。したがって、前記冷水供給能力の不
足とは、前記冷水使用機器が冷水を必要としているにも
拘わらず、前記蓄氷槽7内の水位が前記下限水位に達し
ている状態である。
【0047】さて、前記制御器は、前記第一水位検出手
段からの検出信号に基づき、前記蓄氷槽7内の水位が前
記下限水位に達していると判断すると、前記第一設定温
度を前記第二冷却手段18によって冷却可能な最低温
度,たとえば3℃まで下降させる。そして、前記制御器
は、前記冷水取出し運転に引き続き、前記第一冷却手段
8によって前記水槽19からの給水を冷却し、この冷却
水を前記蓄氷槽7内へ継続して供給する。同時に、前記
第二制御弁14を開くことにより、前記第三給水ライン
15を介して前記水槽19内の給水を前記蓄氷槽7内へ
直接供給する。すると、前記蓄氷槽7へは、0.5℃の
冷却水とともに、3℃の大量の給水が供給されることと
なり、前記蓄氷槽7から前記冷水使用機器への冷水の供
給を継続することができる。この場合には、前記蓄氷槽
7からの冷水の温度は、所定温度よりも若干高く、約3
℃となるが、通常の冷水機を用いた場合と同程度の冷水
となっている。
【0048】
【発明の効果】この発明によれば、給水の温度や気温の
変化に拘わらず所定温度の冷水を安定して供給すること
ができるとともに、所定温度の冷水が不足しても冷水の
供給を継続して行うことができ、しかも小型化を達成す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例を概略的に示す説明図であ
る。
【符号の説明】
1 冷水供給装置 2 冷水機(蓄氷型冷水機) 3 温度調整手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 堀川 伸二 愛媛県松山市堀江町7番地 三浦工業株式 会社内 Fターム(参考) 3L045 AA01 BA10 CA01 FA02 LA11 MA01 MA05

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 冷水機2と、この冷水機2への給水の温
    度調整手段3とを備えたことを特徴とする冷水供給装
    置。
  2. 【請求項2】 冷水機2と、この冷水機2への給水の温
    度調整手段3とを備えた冷水供給装置1の制御方法であ
    って、水温および/または気温に応じて前記温度調整手
    段3から前記冷水機2への給水の温度を調整することを
    特徴とする冷水供給装置の制御方法。
  3. 【請求項3】 冷水機2と、この冷水機2への給水の温
    度調整手段3とを備えた冷水供給装置1の制御方法であ
    って、前記冷水機2の冷水供給能力が不足したとき、前
    記温度調整手段3から前記冷水機2への給水の温度を下
    降させることを特徴とする冷水供給装置の制御方法。
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