JP6659051B2 - 水溶性ヒアルロン酸ゲル及びその製造方法 - Google Patents

水溶性ヒアルロン酸ゲル及びその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、水溶性ヒアルロン酸ゲル及びその製造方法に関する。
近年、生体適合性に優れ、保湿作用をはじめとする多くの有効作用を示すヒアルロン酸が、美容分野、医療分野、食品分野などにおいて注目されている。ヒアルロン酸は、β−D−N−アセチルグルコサミンとβ−D−グルクロン酸とが交互に結合した、直鎖状の高分子多糖であり、哺乳動物の結合組織に分布するほか、鶏の鶏冠、連鎖球菌の莢膜などにも存在することが知られている。市販されているヒアルロン酸は、一般に、鶏の鶏冠、臍帯等からの単離抽出、ストレプトコッカス属等の微生物を用いた発酵法などにより調製されている。
また、従来、高分子材料を含むゲル組成物が、美容分野、医療分野、食品分野などに用いられている。特に、美容分野、医療分野、食品分野などに用いられるゲル組成物は、人体に適用されるため、安全性と生体適合性に優れていることが求められている。このため、このようなゲル組成物に含まれる高分子材料として、天然素材であり、安全性と生体適合性に優れるヒアルロン酸を用いることが検討されている。さらに、このようなゲル組成物において、ポリアクリル酸またはその塩、キサンタンガム、グルコマンナン、グアーガム、ローカストビーン、寒天、カラギーナン、ポリビニルアルコールなどの従来使用されているゲル形成成分を用いずに、ヒアルロン酸を単独でゲル形成成分としたヒアルロン酸ゲルの開発が試みられている。
例えば、特許文献1には、架橋されたヒアルロン酸を用いてゲル組成物を調製する方法が開示されている。また、特許文献2には、ヒアルロン酸の構成2糖単位当たりに光二量化性架橋基が平均0.0005〜0.05個導入されたことを特徴とする光架橋性ヒアルロン酸誘導体のゲルが開示されている。さらに、特許文献3には、ヒアルロン酸10W/V%以上と、架橋剤と、水とを含む混合物を、酸又はアルカリ条件下で攪拌混合することを特徴とする架橋ヒアルロン酸ゲルの製造方法が開示されている。
しかしながら、特許文献1〜3に開示されているように、ヒアルロン酸を単独でゲル形成成分としたヒアルロン酸ゲルの多くにおいて、ヒアルロン酸が化学修飾されたものが用いられており、ヒアルロン酸が本来備える天然素材としての特徴が失われているという問題がある。
また、例えば、特許文献4には、ヒアルロン酸と、ヒアルロン酸濃度5質量%以上にする水、及びヒアルロン酸のカルボキシル基と等モル以上の酸成分とを共存させ、該共存状態を保持することによりヒアルロン酸ゲルを形成することを特徴とするヒアルロン酸ゲルの製造方法が開示されている。しかしながら、特許文献4で得られるヒアルロン酸ゲルは、水に難溶性であるため、水中にヒアルロン酸が溶け出し難い。このため、特許文献4に開示されたような難水溶性ヒアルロン酸ゲルは、皮膚などに適用された場合に、ヒアルロン酸による皮膚への潤いやハリを与える効果が低くなるため、美容分野などへの使用には適しない。また、特許文献4に開示されたヒアルロン酸ゲルは、ヒアルロン酸と、酸と、水とを少なくとも数日間低温下で静置して得られるものであり、ヒアルロン酸ゲルの製造に長時間を要するという問題もある。
また、例えば、特許文献5には、ヒアルロン酸溶液をpH2.0〜3.8下で、メタノール、エタノール、イソプロパノール、アセトンなどの水溶性有機溶媒に接触させることにより、ヒアルロン酸ゲルが得られることを開示している。しかしながら、特許文献5の方法では、ヒアルロン酸ゲル中にこれらの水溶性有機溶剤が多量に含まれるため、美容分野、医療分野、食品分野などには使用し難いという問題がある。また、美容分野、医療分野などにおいては、ゲル組成物をシート状とすることにより、皮膚に適用しやすくなるという利点がある。ところが、特許文献5に開示されたヒアルロン酸ゲルでは、例えばキャスト法などの簡便な方法でシート状にすることが困難であるという問題もある。
さらに、特許文献6には、ヒアルロン酸、多価カルボン酸若しくはオキシカルボン酸、及び多価アルコールを構成成分とするヒアルロン酸ゲルが開示されている。特許文献6に記載されたヒアルロン酸ゲルにおいては、化学修飾されていないヒアルロン酸を使用することができ、有機溶剤を多量に使用する必要がないという利点を有している。
特表平11−509256号公報 特開平8−143604号公報 国際公開第2006−051950号パンフレット 国際公開第01/57093号パンフレット 特開平5−58881号公報 特開2014−24828号公報
本発明は、ヒアルロン酸以外のゲル形成成分を実質的に含まないにもかかわらず、ゲルの形態を備えている、水溶性ヒアルロン酸ゲルを提供することを主な目的とする。さらに、本発明は、当該水溶性ヒアルロン酸ゲルの製造方法、当該水溶性ヒアルロン酸ゲルを用いた化粧料、医療用具用組成物、食品組成物、または医薬組成物を提供することも目的とする。
本発明者は、上記のような課題を解決すべく鋭意検討を行った。その結果、ヒアルロン酸、糖(但し、25℃において、液体である液性多価アルコールを除く)、及び水を含み、水の含有量が、ヒアルロン酸1質量部に対して、15質量部以下であることにより、ヒアルロン酸以外のゲル形成成分を実質的に含まない(すなわち、ヒアルロン酸が、実質的に単独でゲル形成成分として含まれている)にもかかわらず、ヒアルロン酸がゲル形成成分として機能し、水溶性ヒアルロン酸ゲルが形成されることを見出した。また、このような水溶性ヒアルロン酸ゲルは、ゲル中において糖が固形物を形成し難く、化粧料、医療用具用組成物、食品組成物、または医薬組成物などとして好適に利用できることを見出した。さらに、このような水溶性ヒアルロン酸ゲルは、ヒアルロン酸、糖(但し、25℃において、液体である液性多価アルコールを除く)、及び水を混合し、かつ、ヒアルロン酸以外のゲル形成成分を実質的に混合せずに、ゲル形成用水溶液を調製する工程と、ゲル形成用水溶液に含まれる水を蒸発させる工程とを備える製造方法により、簡便に製造できることも見出した。本発明は、これらの知見に基づいて、さらに検討を重ねることにより完成された発明である。
すなわち、本発明は、下記に掲げる態様の発明を提供する。
項1. ヒアルロン酸、糖(但し、25℃において、液体である液性多価アルコールを除く)、及び水を含み、
前記水の含有量が、前記ヒアルロン酸1質量部に対して、15質量部以下であり、
前記ヒアルロン酸以外のゲル形成成分を実質的に含まない、水溶性ヒアルロン酸ゲル。
項2. 前記水の含有量が、前記糖100質量部に対して、50質量部以下である、項1に記載の水溶性ヒアルロン酸ゲル。
項3. 前記糖の含有量が、前記ヒアルロン酸1質量部に対して、1質量部以上200質量部以下である、項1または2に記載の水溶性ヒアルロン酸ゲル。
項4. 25℃において液体である液性多価アルコールを、前記糖100質量部に対して、100質量部以下含む、項1〜3のいずれかに記載の水溶性ヒアルロン酸ゲル。
項5. 以下の測定方法によって測定される水溶液のpHが、2.0〜12.0の範囲にある、項1〜4のいずれかに記載の水溶性ヒアルロン酸ゲル。
(pHの測定方法)
ヒアルロン酸1gを含む分量の前記水溶性ヒアルロン酸ゲルに含まれる成分のうち、水を除く全てのイオン性成分を水に溶解して200mLとなるように水溶液を調製し、得られた水溶液のpHを測定する。
項6. シート状である、項1〜5のいずれかに記載の水溶性ヒアルロン酸ゲル。
項7. 粒状である、項1〜5のいずれかに記載の水溶性ヒアルロン酸ゲル。
項8. 項1〜7のいずれかに記載の水溶性ヒアルロン酸ゲルを用いた化粧料。
項9. 項1〜7のいずれかに記載の水溶性ヒアルロン酸ゲルを用いた食品組成物。
項10. 項1〜7のいずれかに記載の水溶性ヒアルロン酸ゲルを用いた医薬組成物。
項11. 項1〜7のいずれかに記載の水溶性ヒアルロン酸ゲルを用いた医療用具用組成物。
項12. 項1〜7のいずれかに記載の水溶性ヒアルロン酸ゲルの製造方法であって、
ヒアルロン酸、糖(但し、25℃において、液体である液性多価アルコールを除く)、及び水を混合し、かつ、ヒアルロン酸以外のゲル形成成分を実質的に混合せずに、ゲル形成用水溶液を調製する工程と、
前記ゲル形成用水溶液に含まれる水を除去する工程と、
を備える水溶性ヒアルロン酸ゲルの製造方法。
項13. 前記ゲル形成用水溶液に含まれる水を除去した後、水を添加する工程をさらに備える、項12に記載の水溶性ヒアルロン酸ゲルの製造方法。
項14. 前記ゲル形成用水溶液に含まれる水を除去した後、添加剤を添加する工程をさらに備える、項12または13に記載の水溶性ヒアルロン酸ゲルの製造方法。
項15. 項1〜7のいずれかに記載の水溶性ヒアルロン酸ゲルの製造方法であって、
前記糖(但し、25℃において、液体である液性多価アルコールを除く)100質量部に対して、水が50質量部以下である水溶液に、ヒアルロン酸以外のゲル形成成分を実質的に混合せずに、ヒアルロン酸を添加して溶解させる工程を備える、水溶性ヒアルロン酸ゲルの製造方法。
項16. 前記水溶性ヒアルロン酸ゲルを調製した後、添加剤を添加する工程をさらに備える、項15に記載の水溶性ヒアルロン酸ゲルの製造方法。
本発明によれば、ヒアルロン酸以外のゲル形成成分を実質的に含まないにも拘わらず、ゲルの形態を備えている、水溶性ヒアルロン酸ゲルを提供することができる。また、本発明の水溶性ヒアルロン酸ゲルにおいては、ヒアルロン酸が化学修飾されておらず、天然素材を使用することができる。さらに、本発明によれば、当該水溶性ヒアルロン酸ゲルの製造方法、当該水溶性ヒアルロン酸ゲルを用いた化粧料、医療用具用組成物、食品組成物、または医薬組成物を提供することができる。
本発明の水溶性ヒアルロン酸ゲルは、ヒアルロン酸、糖(但し、25℃において、液体である液性多価アルコールを除く)、及び水を含み、水の含有量が、ヒアルロン酸1質量部に対して、15質量部以下であり、ヒアルロン酸以外のゲル形成成分を実質的に含まないことを特徴とする。以下、本発明の水溶性ヒアルロン酸ゲル、当該水溶性ヒアルロン酸ゲルの製造方法、当該水溶性ヒアルロン酸ゲルを用いた化粧料、医療用具用組成物、食品組成物、または医薬組成物(外用、経口など)について詳述する。
本発明の水溶性ヒアルロン酸ゲルは、ヒアルロン酸、糖(但し、25℃において、液体である液性多価アルコールを除く)、及び水を含む。後述の通り、本発明の水溶性ヒアルロン酸ゲルは、例えば、ヒアルロン酸、糖、及び水を含むゲル形成用水溶液を調製し、水溶性ヒアルロン酸ゲルにおける水の含有量を、前記ヒアルロン酸1質量部に対して、15質量部以下とすることにより製造することができる。なお、後述の通り、水の含有量は、例えばゲル形成用水溶液から水を蒸発させる方法などによって調整してもよい。
本発明の水溶性ヒアルロン酸ゲルにおいては、ヒアルロン酸が、ゲル形成成分として含まれている。本発明の水溶性ヒアルロン酸ゲル中においては、ヒアルロン酸が実施的に単独でゲル形成成分として含まれており、他のゲル形成成分が実質的に含まれない。なお、本発明の効果を阻害しないことを限度として、本発明の水溶性ヒアルロン酸ゲルは、ヒアルロン酸に加えて、他のゲル形成成分を僅かに含んでいてもよい。他のゲル形成成分としては、特に制限されないが、例えば、ポリアクリル酸またはその塩、キサンタンガム、ゲランガム、グルコマンナン、グアーガム、ローカストビーンガム、寒天、ゼラチン、ペクチン、カゼンイン、アラビアゴム、カラギーナン、アガロース、アルギン酸、アルギン酸プロピレングリコール、カルボキシメチルセルロースNa、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリビニルアルコール、カルボキシビニルポリマー、デンプン/アクリル酸塩グラフト共重合体、メチルビニルエーテル/無水マレイン酸共重合体等の公知のゲル形成成分が挙げられる。ただし、他のゲル形成成分を含む場合、本発明の水溶性ヒアルロン酸ゲルの特性を生かす観点から、他のゲル形成成分の含有量は、本発明の水溶性ヒアルロン酸ゲルの組成において、ヒアルロン酸を配合しない場合にはゲルが形成されない量以下であることが好ましい。たとえば、他のゲル形成成分の含有量は、他のゲル化成分の種類によっても異なるが、本発明の水溶性ヒアルロン酸ゲル中、5質量%以下、好ましくは2.5質量%以下、より好ましくは1質量%以下、さらに好ましくは0.5質量%以下、より一層好ましくは0.1質量%以下であることが挙げられる。
本発明において、「ヒアルロン酸」は、ヒアルロン酸及びその塩を含む概念で使用される。従って、「ヒアルロン酸及びその塩」を、単に「ヒアルロン酸」と表記することがある。ヒアルロン酸の塩としては、特に制限されないが、例えば、ヒアルロン酸ナトリウム、ヒアルロン酸カリウム、ヒアルロン酸マグネシウム、ヒアルロン酸カルシウムなどが挙げられる。本発明において、ヒアルロン酸及びその塩は、1種類単独で使用してもよいし、2種類以上を組み合わせて使用してもよい。
ヒアルロン酸の分子量としては、ヒアルロン酸を単独でゲル形成成分とした場合にも、ゲルを形成することができれば特に制限されないが、ヒアルロン酸以外のゲル形成成分を実質的に含まずにゲルの形態とし、さらにゲル中における糖の固形物の形成を抑制しつつ、水溶性ヒアルロン酸ゲルに適度な弾性、高い機械的強度、及び形状維持性を備えさせる観点からは、好ましくは5.0×104〜5.0×106ダルトン程度、より好ましくは1.0×105〜2.3×106ダルトン程度が挙げられる。ヒアルロン酸としては、単一分子量のものを用いてもよいし、複数種類の分子量のものを混合して用いてもよい。なお、本発明において、適度な弾性とは、例えば、水溶性ヒアルロン酸ゲルを指で押した際に、適度に反発し、かつ、ゲルを引っ張って破断する際に糸ひきしない特性をいう。また、高い機械的強度とは、例えば、厚み2mm程度のシート状の水溶性ヒアルロン酸ゲルを指でつまんで持ち上げても、シートが破断しない程度の強度をいう。また、形態維持性とは、水溶性ヒアルロン酸ゲルを静置した場合に、高粘度溶液などとは異なり、静置した際の形状が維持される特性をいう。
ヒアルロン酸の由来は特に制限されず、例えば、鶏の鶏冠、臍帯等から単離抽出されたものや、ストレプトコッカス属等の微生物を用いた発酵法などにより調製されたものなどが好適に使用できる。本発明において、ヒアルロン酸としては、市販品を使用することができる。本発明の水溶性ヒアルロン酸ゲルは、ヒアルロン酸として化学修飾したものを用いる必要がないため、生体適合性に優れ、天然のヒアルロン酸が有する特徴を発揮することができる。すなわち、本発明の水溶性ヒアルロン酸ゲルにおいて、ヒアルロン酸としては、実質的に化学修飾されていないヒアルロン酸のみを用いてよい。なお、本発明の水溶性ヒアルロン酸ゲルは、本発明の効果を阻害しないことを限度として、化学修飾されたヒアルロン酸をさらに含んでいてもよい。
化学修飾されたヒアルロン酸の具体例としては、ヒアルロン酸ヒドロキシプロピルトリモニウム、加水分解ヒアルロン酸アルキル(C12-13)グリセリル、ヒアルロン酸プロピレングリコール、アセチル化ヒアルロン酸ナトリウムなどが挙げられる。化学修飾されたヒアルロン酸は、1種類単独で使用してもよいし、2種類以上を組み合わせて使用してもよい。
本発明の水溶性ヒアルロン酸ゲルにおいて、ヒアルロン酸の含有量としては、ゲルを形成することができれば特に制限されないが、ヒアルロン酸以外のゲル形成成分を実質的に含まずにゲルの形態とし、さらにゲル中における糖の固形物の形成を抑制しつつ、水溶性ヒアルロン酸ゲルに適度な弾性、高い機械的強度、及び形状維持性を備えさせる観点からは、例えば0.4〜50質量%程度、好ましくは0.6〜30質量%程度、より好ましくは0.9〜10質量%程度が挙げられる。水溶性ヒアルロン酸ゲルにおけるヒアルロン酸の含有量が0.4質量%未満となる場合、後述のゲル形成用水溶液からゲルが形成されない場合がある。また、水溶性ヒアルロン酸ゲルにおけるヒアルロン酸の含有量が50質量%を超える場合、水溶性ヒアルロン酸ゲルが固くなり過ぎて、後述の化粧料、食品、医薬組成物、または医療用具用組成物などとして利用し難くなる場合がある。
糖(但し、25℃において、液体である液性多価アルコールを除く)としては、特に限定されず、単糖、二糖〜十糖程度までの糖を用いることができる。糖の具体例としては、グルコース、フルクトース、キシリトール、ソルビトール、トレハロース、ラクトース、マルトース、スクロース、ラフィノース、オリゴ糖(フラクトオリゴ糖、ガラクトオリゴ糖、マンナンオリゴ糖、イソマルオリゴ糖、乳糖果糖オリゴ糖、マルトオリゴ糖、大豆オリゴ糖、キシロオリゴ糖など)、α−シクロデキストリン、β−シクロデキストリン、γ−シクロデキストリンなどが挙げられる。糖は、1種類単独で使用してもよいし、2種類以上を組み合わせて使用してもよい。
本発明の水溶性ヒアルロン酸ゲルは、25℃における水100gに対する溶解度が、50g以上の糖を含むことが好ましい。これにより、より一層効果的に、ヒアルロン酸以外のゲル形成成分を実質的に含まずにゲルの形態とし、さらにゲル中における糖の固形物の形成を抑制しつつ、水溶性ヒアルロン酸ゲルに適度な弾性、高い機械的強度、及び形状維持性を備えさせることができる。
本発明の水溶性ヒアルロン酸ゲルは、これらの糖の中でも特にキシリトール及び/または液性オリゴ糖(フラクオリゴ糖、乳糖果糖オリゴ糖、イソマルトオリゴ糖、ガラクオリゴ糖、キシロオリゴ糖、大豆オリゴ糖など)を含むことが好ましい。キシリトールまたは液性オリゴ糖を含むことにより、水溶性ヒアルロン酸ゲルが低温下(たとえば、5℃程度)に保存された場合にも、ゲル中における糖の固形物の形成を抑制しつつ、水溶性ヒアルロン酸ゲルに適度な弾性、高い機械的強度、及び形状維持性を備えさせることができる。
本発明の水溶性ヒアルロン酸ゲルにおいて、キシリトール及び/または液性オリゴ糖に加えて、他の糖を含有する場合、他の糖の含有量としては、キシリトール及び/または液性オリゴ糖1質量部に対して、好ましくは4質量部以下、より好ましくは2.5質量部以下、さらに好ましくは1質量部以下が挙げられる。
本発明において、水溶性ヒアルロン酸ゲルに含まれる糖の含有量としては、特に制限されないが、上記の観点からは、ヒアルロン酸1質量部に対して、好ましくは1質量部以上200質量部以下、より好ましくは1質量部以上150質量部以下、さらに好ましくは5質量部以上100質量部以下が挙げられる。なお、水溶性ヒアルロン酸ゲルに糖が複数種類含まれる場合は、糖の含有量は、全ての糖の合計量を意味する。
本発明の水溶性ヒアルロン酸ゲル中に含まれる水の含有量は、ヒアルロン酸1質量部に対して、15質量部以下である。上記の観点からは、本発明の水溶性ヒアルロン酸ゲル中に含まれる水の含有量は、ヒアルロン酸1質量部に対して、好ましくは0.5質量部以上15質量部以下、より好ましくは1質量部以上12質量部以下が挙げられる。
また、上記の観点からは、本発明の水溶性ヒアルロン酸ゲル中に含まれる水の含有量は、糖100質量部に対して、好ましくは50質量部以下、より好ましくは5質量部以上50質量部以下、さらに好ましくは10質量部以上40質量部以下が挙げられる。
本発明の水溶性ヒアルロン酸ゲルは、1気圧下、25℃において液体である液性多価アルコールをさらに含んでいてもよい。このような液性多価アルコールとしては、特に制限されないが、好ましくはグリセリン、ジグリセリン等のグリセリン類;プロピレングリコール、ジプロピレングリコール等のプロピレングリコール類;1,3−プロパンジオール、ブタンジオール(1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオールなど)、1,2−ペンタンジオール、1,2−ヘキサンジオール、1,2−オクタンジオール;エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール等のエチレングリコール類などが挙げられ、より好ましくはグリセリン、ジグリセリン、プロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、ポリエチレングリコール200、ポリエチレングリコール400、ポリエチレングリコール600、1,3−プロパンジオール、1,2−ペンタンジオール、1,2−ヘキサンジオールなどが挙げられる。これらの中でも、グリセリン、ジグリセリン、ブタンジオールなどが特に好ましい。多価アルコールは、1種類単独で使用してもよいし、2種類以上を組み合わせて使用してもよい。
本発明の水溶性ヒアルロン酸ゲルが液性多価アルコールを含む場合、上記の観点から、本発明の水溶性ヒアルロン酸ゲルにおける液性多価アルコールの含有量としては、糖100質量部に対して、好ましくは100質量部以下、より好ましくは5質量部以上50質量部以下、さらに好ましくは10質量部以上40質量部以下が挙げられる。
なお、本発明の水溶性ヒアルロン酸ゲルは、液性多価アルコールを含まなくても、好適にゲル化している。すなわち、本発明の水溶性ヒアルロン酸ゲルは、実質的に液性多価アルコールを含まなくてもよい。例えば、本発明の水溶性ヒアルロン酸ゲル中における液性多価アルコールの含有量としては、1質量%以下、さらには0.1質量%以下であってよい。
また、本発明の水溶性ヒアルロン酸ゲルは、ヒアルロン酸とは異なる酸および/または塩基をさらに含んでいてもよい。ヒアルロン酸とは異なる酸、および塩基としては、水と混合して酸性、またはアルカリ性を示すものであれば、特に制限されず、1種類単独で使用してもよいし、2種類以上を組み合わせて使用してもよい。酸および/または塩基の含有量は、特に制限されないが、本発明の水溶性ヒアルロン酸ゲルにおいて、後述の測定方法によって測定されるpHとしては、好ましくは2.0〜12.0の範囲、より好ましくは2.4〜11.5の範囲が挙げられる。
(pHの測定方法)
ヒアルロン酸1gを含む分量の前記水溶性ヒアルロン酸ゲルに含まれる成分のうち、水を除く全てのイオン性成分を水に溶解して200mLとなるように水溶液を調製し、得られた水溶液のpHを測定する。
水溶性ヒアルロン酸ゲルをそのまま水に溶解させてpHを測定すると、水溶性ヒアルロン酸ゲルに含まれる非イオン性成分の種類や量などによっては、本発明において好適なpHを測定することが困難になる場合があるため、上記のような測定方法によって調製した水溶液のpHを測定することが望ましい。例えば、水溶性ヒアルロン酸ゲル中に、非イオン性である糖などが多量に含まれている場合、ヒアルロン酸のゲル化や、水溶性ヒアルロン酸ゲル中において糖を液状で存在させるために望ましいpHが正確に測定し難くなる。このため、本発明においては、ヒアルロン酸ゲルに配合する成分のうち、水を除く全てのイオン性成分のみを水に溶解し、得られた水溶液のpHを測定する方法を用いる。
本発明の水溶性ヒアルロン酸ゲルは、水溶性有機溶媒(前述の液性多価アルコールを除く)を含んでいてもよい。本発明の水溶性ヒアルロン酸ゲルが水溶性有機溶媒を含む場合は、その含有量としては、10質量%以下、好ましくは5質量%以下、さらに好ましくは2質量%以下が挙げられる。水溶性有機溶媒としては、特に制限されず、例えば、エタノール、メタノール、イソプロパノール、アセトンなどが挙げられる。水溶性有機溶媒は、1種類単独で使用してもよいし、2種類以上を組み合わせて使用してもよい。本発明の水溶性ヒアルロン酸ゲルは、後述の通り、美容分野、医療分野、食品分野において、好適に使用される。このような観点からは、本発明の水溶性ヒアルロン酸ゲルは、水溶性有機溶媒を実質的に含まないことが好ましい。また、水溶性有機溶媒を用いると、後述のゲル形成用水溶液の粘度が高くなりやすいため、ゲル形成用水溶液を基板上などに薄く拡げることが困難になる場合がある。このため、水溶性有機溶媒を用いると、例えばキャスト法などの簡便な方法によって、水溶性ヒアルロン酸ゲルをシート状に形成することが困難となる場合がある。このような観点からも、本発明の水溶性ヒアルロン酸ゲルは、水溶性有機溶媒を実質的に含まないことが好ましい。
本発明の水溶性ヒアルロン酸ゲルの弾性、機械的強度、形状維持性などは、水溶性ヒアルロン酸ゲル中の各成分の含有量、ヒアルロン酸の分子量、または前述のpHの測定方法における水溶液のpHの範囲を所定範囲に設定することにより、調整することができる。例えば、水溶性ヒアルロン酸ゲル中のヒアルロン酸の含有量を多くする(割合を大きくする)と、水溶性ヒアルロン酸ゲルが固くなり、水溶性ヒアルロン酸ゲルの弾性、機械的強度、形状維持性が高くなる傾向がある。また、例えば、水溶性ヒアルロン酸ゲル中のヒアルロン酸の分子量を大きくすると、水溶性ヒアルロン酸ゲルが固くなり、水溶性ヒアルロン酸ゲルの弾性、機械的強度、形状維持性が高くなる傾向がある。
本発明の水溶性ヒアルロン酸ゲルは、水溶性である。本発明の水溶性ヒアルロン酸ゲルの水溶性とは、厚さ100μm、縦4cm、横4cmのシート状とした水溶性ヒアルロン酸ゲルをpH7.4のリン酸緩衝液100mL中に入れ、37℃で撹拌子を用いて120rpmで撹拌した場合に、4時間以内に完全に溶解することをいう。
本発明の水溶性ヒアルロン酸ゲルの形状は、特に制限されず、用途に応じて適宜設定することができる。本発明の水溶性ヒアルロン酸ゲルの形状としては、例えば、シート状、粒状、塊状などが挙げられる。
例えば、水溶性ヒアルロン酸ゲルがシート状(水溶性ヒアルロン酸ゲルシート)である場合、後述の通り、例えば、本発明の水溶性ヒアルロン酸ゲルを皮膚や口腔内などに貼り付けて、化粧料、医薬組成物、または医療用具用組成物などとして好適に使用することができる。また、シート状の水溶性ヒアルロン酸ゲルを、口腔衛生改善フィルム等の食品組成物や口腔内徐放フィルム等の経口医薬組成物などとしてもよい。水溶性ヒアルロン酸ゲルシートの厚みとしては、特に制限されず、例えば0.01〜10mm程度、好ましくは0.05〜5mm程度が挙げられる。また、例えば水溶性ヒアルロン酸ゲルが塊状である場合には、顔や身体をマッサージする化粧料組成物などとして好適に使用することができる。また、水溶性ヒアルロン酸ゲルが粒状である場合には、グミ等の食品組成物や経口医薬組成物などとして好適に使用することができる。
本発明の水溶性ヒアルロン酸ゲルは、保湿作用などを有するヒアルロン酸を含むため、美容分野、医療分野などにおいて、皮膚などに適用することができる。また、ヒアルロン酸や糖など、食用や医薬用として使用できる成分のみによって構成することもできるため、口腔内などにも好適に適用することができる。すなわち、本発明の水溶性ヒアルロン酸ゲルは、化粧料、食品組成物、医薬組成物、または医療用具用組成物などとして好適に使用することができる。
本発明の水溶性ヒアルロン酸ゲルを化粧料、医薬組成物、または医療用具用組成物として使用する場合、化粧料、医薬部外品、医薬品、医療用具に配合される公知の成分(添加剤)をさらに配合することができる。このような成分としては、例えば、美白成分、抗老化成分、オイル成分、各種ビタミン及びその誘導体、各種動植物エキス、抗炎症剤、抗酸化剤、色素、香料(アロマ成分)、防腐剤、ハチミツなどが挙げられる。また、本発明の水溶性ヒアルロン酸ゲルに脂溶性成分(添加剤)を添加する場合、脂溶性成分をリポソーム、エマルジョン、ナノエマルジョンなどの状態にして添加することもできる。これらの成分は、1種類単独で使用してもよいし、2種類以上を組み合わせて使用してもよい。
美白成分の具体例としては、ビタミンCまたはその誘導体、アスタキサンチンなどが挙げられる。抗老化成分の具体例としては、ナールスゲン(登録商標、カルボキシメチルフェニルアミノカルボキシプロピルホスホン酸メチル)、ピロロキノリンキノン、LR2412(登録商標、テトラハイドロジャスモン酸ナトリウム)、グリーンピール(登録商標、植物性精油)などが挙げられる。オイル成分の具体例としては、スクワラン、ホホバオイル、オリーブオイルなどが挙げられる。
また、本発明の水溶性ヒアルロン酸ゲルには、コラーゲン、ポリフィリン、プロテオグリカン、アセチルグルコサミン、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、リピジュア(登録商標、2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリンのホモポリマーまたはコポリマー)、分子量が1万以下の低分子量のヒアルロン酸またはその塩などの水溶性高分子(添加剤)を配合してもよい。水溶性高分子は、1種類単独で使用してもよいし、2種類以上を組み合わせて使用してもよい。
本発明の水溶性ヒアルロン酸ゲルには、適度な弾性、適度な機械的強度、及び適度な形状維持性を付与することができるため、本発明の水溶性ヒアルロン酸ゲルをそのままパック剤として使用することもできる。本発明の水溶性ヒアルロン酸ゲルをパック剤として使用する場合、本発明の水溶性ヒアルロン酸ゲルはシート状であることが好ましい。パック剤として使用する場合、本発明の水溶性ヒアルロン酸ゲルシートを直接皮膚に貼り付け、一定期間保持することにより、ヒアルロン酸による保湿効果などを皮膚に付与することができる。また、本発明の水溶性ヒアルロン酸ゲルが上記のような化粧料、医薬部外品、医薬品、医療用具に配合される公知の成分(添加剤)を含む場合、本発明の水溶性ヒアルロン酸ゲルシートを直接皮膚に貼り付けることにより、これらの成分を経皮吸収させることができる。
また、本発明の水溶性ヒアルロン酸ゲルは、水溶性を有するため、水分中にヒアルロン酸が溶け出しやすい。このため、本発明の水溶性ヒアルロン酸ゲルは、皮膚などに適用された場合に、ヒアルロン酸による皮膚への潤いやハリを与える効果が高く、美容分野などへの使用に適している。例えば、本発明の水溶性ヒアルロン酸ゲルシートを皮膚に貼り付けた後、該シートに水をかけて徐々に溶解させながら皮膚をマッサージすることにより、水中に溶け出したヒアルロン酸による保湿効果をより高めることができる。
さらに、本発明の水溶性ヒアルロン酸ゲルは、安全性と生体適合性に優れ、吸水性/保水性も高いことから、創傷部位、褥瘡部位を保護する医療用具などへの使用に適している。例えば、本発明の水溶性ヒアルロン酸ゲルは、安全性と生体適合性に優れ、吸水性/保水性も高いことから、救急絆創膏のパットや褥瘡部位の被覆保護材などとして好適に使用することができる。また、このような用途に使用する場合、水溶性ヒアルロン酸ゲル中に上皮成長因子等の治癒促進成分や抗菌成分(添加剤)を配合することもできる。
本発明の水溶性ヒアルロン酸ゲルは、支持体上に載せて用いてもよい。水溶性ヒアルロン酸ゲルを支持体上に形成することにより、好適に水溶性ヒアルロン酸ゲルシートとすることができる。支持体としては、特に制限されず、例えば、不織布、織布、織物、紙、高分子フィルム(ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンなどのポリオレフィン、塩化ビニル、ポリウレタン等のフィルム)などが挙げられ、より好ましくは、水溶性ヒアルロン酸ゲルと支持体との接着強度の観点から、不織布/高分子フィルムからなるラミネートフィルムや不織布などが挙げられる。また、支持体上の水溶性ヒアルロン酸ゲルを、皮膚に保持させる目的で、粘着テープ、ハイドロゲルテープ、サポーター、包帯、マスク、アイマスクなどで固定してもよい。
本発明の水溶性ヒアルロン酸ゲルは、そのまま製品として単独で使用することができる。また、当該ゲルと粘着テープや支持体などとを一体化したものを製品とすることもできるし、水溶性ヒアルロン酸ゲルを製品とし、粘着テープ、ハイドロゲルテープ、サポーター、包帯、マスク、アイマスクなどで当該ゲルを固定して使用するものとしてもよい。
また、前述の通り、本発明の水溶性ヒアルロン酸ゲルは、ヒアルロン酸や糖など、食用または医薬用として使用できる成分のみによって構成することができるため、水溶性ヒアルロン酸ゲルを含む食品組成物、経口医薬組成物などとしても好適に使用することができる。
本発明の水溶性ヒアルロン酸ゲルを食品組成物として使用する場合、食品組成物に配合される公知の成分(添加剤)をさらに配合することができる。このような成分としては、例えば、甘味料、香料、着色料、酸味料、抗酸化剤、乳化剤、防腐剤、安定剤などが挙げられる。また、本発明の水溶性ヒアルロン酸ゲルを経口医薬組成物として使用する場合、経口医薬組成物に配合される公知の成分(添加剤)をさらに配合することができる。このような成分としては、例えば、薬効成分、香料、着色料、酸味料、抗酸化剤、乳化剤、防腐剤、安定剤などが挙げられる。食品組成物または経口医薬組成物において、これらの成分は、1種類単独で使用してもよいし、2種類以上を組み合わせて使用してもよい。
本発明の水溶性ヒアルロン酸ゲルを用いた食品組成物または経口医薬品組成物は、ヒアルロン酸を含有しているため、当該食品組成物または経口医薬品組成物を経口摂取することによって、例えば、皮膚の含水量を増加させ、皮膚の保湿効果を高め得る効果などが期待できる。さらに、当該食品組成物や経口医薬組成物が、前述のような公知の成分(添加剤)を含む場合には、これらの成分による効果を発揮することができる。また、糖としてシクロデキストリンを用いることにより、シクロデキストリンが有する疎水成分を内包させる作用による苦みのマスキング効果や徐放効果が期待できる。また、糖として難消化性シクロデキストリンを用いることにより、糖の吸収スピードの遅延作用(食後血糖の上昇抑制作用)、整腸作用、脂肪の吸収スピードの遅延作用(食後中性脂肪の上昇抑制作用)、内臓脂肪の低減作用、ミネラルの吸収促進作用、などの効果が期待できる。また、糖としてオリゴ糖を用いることにより、腸内環境を整える作用やミネラルの吸収を高める作用、などの効果が期待できる。また、糖としてキシリトールを用いることにより、キシリトールが有する口腔内の細菌によるう蝕性を阻害する効果が期待できる。
本発明の水溶性ヒアルロン酸ゲルを食品組成物または経口医薬組成物とする場合、これらの形態としては特に限定されないが、例えば、口腔衛生改善フィルムのようなシート状、グミのような粒状などとすることができる。
本発明の水溶性ヒアルロン酸ゲルは、X線結晶解析に用いる蛋白質を固相で結晶化させるためのハイドロゲルとしても好適に使用することができる。
本発明の水溶性ヒアルロン酸ゲルの製造方法は、特に制限されないが、例えば、ヒアルロン酸、糖(但し、25℃において、液体である液性多価アルコールを除く)、及び水を混合し、かつ、ヒアルロン酸以外のゲル形成成分を実質的に混合せずに、ゲル形成用水溶液を調製する工程と、ゲル形成用水溶液に含まれる水を除去する工程を備える方法が挙げられる。ゲル形成用水溶液を調製する工程において、必要に応じて配合される、前述の各種成分(添加剤)を混合することができる。
本発明の水溶性ヒアルロン酸ゲルの製造方法において、各成分の混合順序は、特に制限されない。また、各成分の混合方法も特に制限されず、例えば攪拌機などを用いて攪拌すればよい。
ゲル形成用水溶液中の水の量は、水溶性ヒアルロン酸ゲルに含まれる水の量が、水の除去工程によって、ヒアルロン酸1質量部に対して、15質量部以下のゲルを形成できる量であれば、特に制限されず、通常、ヒアルロン酸1質量部に対して、例えば20〜1000質量部程度、好ましくは40〜400質量部程度が挙げられる。ゲル形成用水溶液中の水の量が少なすぎると、ゲル形成用水溶液の粘度が高くなりすぎて、ヒアルロン酸、糖、及び水を水中に均一に混合することが困難になる場合がある。また、水の量が多すぎると、ゲル形成用水溶液をゲル化するために、後の工程で多量の水を取り除く必要が生じる。
ゲル形成用水溶液から水を除去する方法としては、特に制限されず、例えば、ゲル形成用水溶液から水を蒸発させる方法などが挙げられる。水の蒸発は、ゲル形成用水溶液を恒温槽などの乾燥機で加熱乾燥する方法、ゲル形成用水溶液に温風を当てて加熱乾燥する方法、ゲル形成用水溶液をホットプレート上で加熱乾燥する方法などが挙げられる。例えば、本発明の水溶性ヒアルロン酸ゲルをシート状とする場合、ポリエチレンテレフタレートフィルムなどの基板上に均一の厚みとなるように拡げたゲル形成用水溶液を加熱して乾燥させる(キャスト法)ことにより、水溶性ヒアルロン酸ゲルシートを容易に製造することができる。
例えば、本発明の水溶性ヒアルロン酸ゲルを厚み0.01〜10mm程度のシート状とする場合、ゲル形成用水溶液から少なくとも一部の水を蒸発させる際の温度としては、特に制限されないが、大気圧中において、20〜110℃程度が挙げられる。また、当該蒸発させる際の時間としては、特に制限されないが、このような温度範囲であれば、0.05〜48時間程度が挙げられる。
また、ゲルが所定の厚みとなるようにトレーやバット等の容器にゲル形成用水溶液を入れ、恒温槽のような乾燥機中で乾燥させる(バッチ法)ことによっても、水溶性ヒアルロン酸ゲルシートを容易に製造することができる。すなわち、ゲル形成用水溶液を容器に入れて水を蒸発させることにより、例えば、容器内に形成された水溶性ヒアルロン酸ゲルシートを、容器ごとそのまま最終製品とすることもでき、水溶性ヒアルロン酸ゲルシートを切断するなどの加工工程を省略することができる。
また、本発明の水溶性ヒアルロン酸ゲルの製造方法において、含水量の少ない水溶性ヒアルロン酸ゲルを調製した後に、水を添加してもよい。例えば、ゲル形成用水溶液に含まれる水を除去した後、水を添加する工程を行うことができる。特に、ゲル形成用水溶液に含まれる水の大部分を一旦除去して含水量の少ない水溶性ヒアルロン酸ゲルを形成した後、水を添加する工程を行うことにより、水分量が好適に制御された水溶性ヒアルロン酸ゲルを製造することができる。
また、ゲル形成用水溶液に含まれる水を除去した後、上記各種成分(添加剤)を添加する工程をさらに備えていてもよい。例えば、水を除去する工程の後、水を添加する工程において、上記各種成分(添加剤)を容易に添加することもできる。熱に不安定な成分や揮発性成分をゲルに含ませる場合には、乾燥などにより水を除去する工程の後に水と共に添加することにより、ゲル中の成分量を好適に制御することができる。また、エマルジョン、ナノエマルジョンのように適量の水の存在が必要な場合にも、ゲル中の水分量を好適に制御することができる。
本発明の水溶性ヒアルロン酸ゲルの製造方法において、ゲル形成用水溶液中の糖、及び水の含有量は、水溶性ヒアルロン酸ゲルとしたときに上記の含有量となるように設定すればよい。
さらに、本発明の水溶性ヒアルロン酸ゲルの製造方法において、例えば、化粧料、食品、医薬部外品、医薬品、医療用具に配合される上記の公知の成分(添加剤)をさらに配合する場合、水溶性ヒアルロン酸ゲルを調製した後に、これらの成分を添加してもよい。
また、本発明の水溶性ヒアルロン酸ゲルの製造方法としては、糖(但し、25℃において、液体である液性多価アルコールを除く)100質量部に対して、水が50質量部以下である水溶液に、ヒアルロン酸以外のゲル形成成分を実質的に混合せずに、ヒアルロン酸を添加して溶解させる工程を備える方法が挙げられる。このような製造方法においては、糖として、液性オリゴ糖(フラクオリゴ糖、乳糖果糖オリゴ糖、イソマルトオリゴ糖、ガラクオリゴ糖、キシロオリゴ糖、大豆オリゴ糖など)のように、室温(25℃)下において、糖100質量部に対して水が50質量部以下でも固形物が形成しない糖を用いることが好ましい。この方法においても、水溶性ヒアルロン酸ゲルを調製した後、必要に応じて配合される、前述の各種成分(添加剤)をさらに添加することができる。
この製造方法を行うことにより、エマルジョン、ナノエマルジョンのように適量の水の存在が必要な場合も含めて、水分量が好適に制御された水溶性ヒアルロン酸ゲルを製造することができる。また、熱に不安定な成分や揮発性成分をゲルに含ませる場合には、乾燥工程が必要ないことから、ゲル中の成分量を好適に制御することができる。
例えば、液性オリゴ糖とヒアルロン酸を添加して混合後、この混合溶液をトレーやバット等の容器に入れ、室温で24時間程度保管することで、ヒアルロン酸が溶解して水溶性ヒアルロン酸ゲルを容易に製造することができる。
また、例えば、本発明の水溶性ヒアルロン酸ゲルをシート状とする場合、上記の混合溶液をポリエチレンテレフタレートフィルムなどの基板上に均一の厚みとなるように拡げ、室温(25℃)で24時間程度保管することで、ヒアルロン酸が溶解してヒアルロン酸ゲルを容易に製造することができる。
さらに、本発明の水溶性ヒアルロン酸ゲルの製造方法において、例えば、化粧料、食品、医薬部外品、医薬品、医療用具に配合される上記の公知の成分(添加剤)をさらに配合する場合、水溶性ヒアルロン酸ゲルを調製した後に、これらの成分を添加してもよい。
以下に、実施例及び比較例を示して本発明を詳細に説明する。ただし、本発明は、実施例に限定されない。なお、以下の実施例及び比較例で用いた試薬は、以下の通りである。また、1気圧下、25℃における各種糖の水100gに対する飽和溶解度は、表1〜8に示す通りである。各表中の組成の単位は、質量部である。
<試薬>
ヒアルロン酸(230万):ヒアルロン酸ナトリウム、キューピー株式会社製の商品名「HYALURONSAN HA−LQSH」(製品表示:分子量160万〜290万、平均分子量230万)
ヒアルロン酸(120万):ヒアルロン酸ナトリウム、キューピー株式会社製の商品名「ヒアルロンサンHA−LQ」(製品表記:分子量85〜160万;平均分子量120万)ヒアルロン酸(60万):ヒアルロン酸ナトリウム、キッコーマンバイオケミファ株式会社製の商品名「ヒアルロン酸 FCH−60」(製品表示:平均分子量50万〜70万)ヒアルロン酸(35万):ヒアルロン酸、キューピー株式会社製の商品名「ヒアルロン酸
HA−LF−P」(製品表示:分子量20万〜50万、平均分子量35万)
ヒアルロン酸(10万):ヒアルロン酸ナトリウム、キッコーマンバイオケミファ株式会社製の商品名「ヒアルロン酸 FCH−SU」(製品表示:平均分子量5万〜11万)
グルコース:和光純薬工業株式会社製のD(+)−グルコース(特級)
フルクトース:和光純薬工業株式会社製のD(−)−フルクトース(特級)
キシリトール:和光純薬工業株式会社製のキシリトール(特級)
ソルビトール:和光純薬工業株式会社製のD(+)−ソルビトール(一級)
トレハロース:和光純薬工業株式会社製のトレハロース二水和物(特級)
マルトース:和光純薬工業株式会社製のD(+)−マルトース一水和物(特級)
ラクトース:和光純薬工業株式会社製のラクトース一水和物(特級)
スクロース:和光純薬工業株式会社製のスクロース(特級)
γ−シクロデキストリン:和光純薬工業株式会社製のγ−シクロデキストリン(特級)
イソマルトオリゴ糖:株式会社林原製の商品名「パノラップ」
乳糖果糖オリゴ糖:株式会社林原製の商品名「乳糖オリゴ700」
マルトオリゴ糖:株式会社林原製の商品名「テトラップ」
ラフィノースオリゴ糖:株式会社原料屋ドットコムの商品名「ラフィノースオリゴ糖」
難消化性シクロデキストリン:株式会社原料屋ドットコムの商品名「難消化性シクロデキストリン」
ガラクトオリゴ糖:ヤクルト薬品工業株式会社製の商品名「オリゴメイト55N」
キシロオリゴ糖:物産フードサエンス株式会社製の商品名「キシロオリゴ糖70L」
フラクトオリゴ糖:株式会社明治フードマテリア製の商品名「メイオリゴP(液)」
グリセリン:和光純薬工業株式会社製のグリセリン(特級)
ジグリセリン:和光純薬株式会社製のジグリセリン(ガスクロマトグラフ用)
ブタンジオール:和光純薬工業株式会社製の1,3−ブタンジオール(特級)
リン酸:和光純薬工業株式会社製のリン酸(特級)
水酸化ナトリウム:和光純薬工業株式会社製の水酸化ナトリウム(特級)
[実施例1〜13及び比較例1]
水溶性ヒアルロン酸ゲルの組成が表1に記載の配合比(質量部)となるように、ヒアルロン酸(ヒアルロン酸ナトリウム)、糖(キシリトール)、及び蒸留水を、プロペラ式回転型撹拌装置を用いて混合し、ヒアルロン酸水溶液を調製した。このとき、蒸留水の配合量は、それぞれ、ヒアルロン酸1質量部に対して200質量部とした。次に、この水溶液をプラスチックス製シャーレ(直径9cm)に均一の厚みとなるように入れて、12〜24時間、70℃で保管し、蒸留水の大部分を蒸発させて水溶性ヒアルロン酸ゲルを得た。この水溶性ヒアルロン酸ゲルの重量を測定して含有する水分量を算出し、それぞれ、表1に記載のゲル中の水分量となる量の蒸留水をこの水溶性ヒアルロン酸ゲルの表面に均一に塗布し、室温で24時間保管して厚み約2mmの水溶性ヒアルロン酸ゲルシートを得た。ただし、比較例1では、蒸留水を蒸発させてもゲルは得られず、シート状物を指で引っ張ると糸ひきする高粘度溶液が得られた。
次に、実施例1〜13で得られたゲルシートを20℃の条件下で48時間保管し、ゲルを観察したが、いずれも無色透明なゲルであり、ゲル中に糖の固形物は観察されなかった。
<ヒアルロン酸ゲルシートの性状評価>
実施例1〜13で得られたヒアルロン酸ゲルシート、及び比較例1で得られたシート状の高粘度液の性状を以下の基準により評価した。結果を表1に示す。
1:無色透明で、適度な弾性を有し、高い形状維持性を有するゲル
2:無色透明で、高粘度液
3:糖の結晶が析出した、硬いシート
Figure 0006659051
[実施例14〜19]
水溶性ヒアルロン酸ゲルの組成が表2に記載の配合比(質量部)となるように、ヒアルロン酸(ヒアルロン酸ナトリウム、ヒアルロン酸)、糖(キシリトール)、及び蒸留水を、プロペラ式回転型撹拌装置を用いて混合し、ヒアルロン酸水溶液を調製した。このとき、蒸留水の配合量は、それぞれ、ヒアルロン酸1質量部に対して200質量部とした。次に、この水溶液をプラスチックス製シャーレ(直径9cm)に均一の厚みとなるように入れて、12〜24時間、70℃で保管し、蒸留水の大部分を蒸発させて水溶性ヒアルロン酸ゲルを得た。この水溶性ヒアルロン酸ゲルの重量を測定して含有する水分量を算出し、それぞれ、表2に記載のゲル中の水分量となる量の蒸留水をこの水溶性ヒアルロン酸ゲルの表面に均一に塗布し、室温で24時間保管して厚み約2mmの水溶性ヒアルロン酸ゲルシートを得た。
次に、実施例14〜19で得られたゲルシートを20℃の条件下で48時間保管し、ゲルを観察したが、いずれも無色透明なゲルであり、ゲル中に糖の固形物は観察されなかった。
また、実施例14〜19で得られたヒアルロン酸ゲルシートの性状を実施例1と同じ基準により評価した。結果を表2に示す。
Figure 0006659051
[実施例20〜26]
水溶性ヒアルロン酸ゲルの組成が表3に記載の配合比(質量部)となるように、ヒアルロン酸(ヒアルロン酸ナトリウム)、糖(キシリトール)、実施例20〜23では水酸化ナトリウム水溶液(1NのNaOH)、実施例24〜26では10%リン酸、及び蒸留水を、プロペラ式回転型撹拌装置を用いて混合し、ヒアルロン酸水溶液を調製した。このとき、蒸留水の配合量は、それぞれ、ヒアルロン酸1質量部に対して200質量部とした。次に、この水溶液をプラスチックス製シャーレ(直径9cm)に均一の厚みとなるように入れて、12〜24時間、70℃で保管し、蒸留水の大部分を蒸発させて水溶性ヒアルロン酸ゲルを得た。この水溶性ヒアルロン酸ゲルの重量を測定して含有する水分量を算出し、それぞれ、表3に記載のゲル中の水分量となる量の蒸留水をこの水溶性ヒアルロン酸ゲルの表面に均一に塗布し、室温で24時間保管して厚み約2mmの水溶性ヒアルロン酸ゲルシートを得た。
別途、表3に記載の配合比(質量部)となるように、ヒアルロン酸(ヒアルロン酸ナトリウム)、実施例20〜23では水酸化ナトリウム水溶液(1NのNaOH)、実施例24〜26では10%リン酸、及び蒸留水(pH測定用)を、プロペラ式回転型撹拌装置を用いて混合し、ヒアルロン酸1gを含む200mLのpH測定用ヒアルロン酸水溶液を得た。得られたヒアルロン酸水溶液のpHを、株式会社堀場製作所製のTwinpH(B−212)を用いて測定した。結果を表3に示す。
次に、実施例20〜26で得られたゲルシートを20℃の条件下で48時間保管し、ゲルを観察したが、いずれも無色透明なゲルであり、ゲル中に糖の固形物は観察されなかった。
また、実施例20〜26で得られたヒアルロン酸ゲルシートの性状を実施例1と同じ基準により評価した。結果を表3に示す。
Figure 0006659051
[実施例27〜44]
水溶性ヒアルロン酸ゲルの組成が表4に記載の配合比(質量部)となるように、ヒアルロン酸(ヒアルロン酸ナトリウム)、各種糖、及び蒸留水を、プロペラ式回転型撹拌装置を用いて混合し、ヒアルロン酸水溶液を調製した。このとき、蒸留水の配合量は、それぞれ、ヒアルロン酸1質量部に対して200質量部とした。次に、この水溶液をプラスチックス製シャーレ(直径9cm)に均一の厚みとなるように入れて、12〜24時間、70℃で保管し、蒸留水の大部分を蒸発させて水溶性ヒアルロン酸ゲルを得た。この水溶性ヒアルロン酸ゲルの重量を測定して含有する水分量を算出し、それぞれ、表4に記載のゲル中の水分量となる量の蒸留水をこの水溶性ヒアルロン酸ゲルの表面に均一に塗布し、室温で24時間保管して厚み約2mmの水溶性ヒアルロン酸ゲルシートを得た。
次に、実施例27〜44で得られたゲルシートを20℃の条件下で48時間保管し、ゲルを観察したが、いずれも無色透明なゲルであり、ゲル中に糖の固形物は観察されなかった。
また、実施例27〜44で得られたヒアルロン酸ゲルシートの性状を実施例1と同じ基準により評価した。結果を表4に示す。
Figure 0006659051
[実施例45〜62]
水溶性ヒアルロン酸ゲルの組成が表5に記載の配合比(質量部)となるように、ヒアルロン酸(ヒアルロン酸ナトリウム)、各種糖、及び蒸留水を、プロペラ式回転型撹拌装置を用いて混合し、ヒアルロン酸水溶液を調製した。このとき、蒸留水の配合量は、それぞれ、ヒアルロン酸1質量部に対して200質量部とした。次に、この水溶液をプラスチックス製シャーレ(直径9cm)に均一の厚みとなるように入れて、12〜24時間、70℃で保管し、蒸留水の大部分を蒸発させて水溶性ヒアルロン酸ゲルを得た。この水溶性ヒアルロン酸ゲルの重量を測定して含有する水分量を算出し、それぞれ、表5に記載のゲル中の水分量となる量の蒸留水をこの水溶性ヒアルロン酸ゲルの表面に均一に塗布し、室温で24時間保管して厚み約2mmの水溶性ヒアルロン酸ゲルシートを得た。
次に、実施例45〜62で得られたゲルシートを20℃の条件下で48時間保管し、ゲルを観察したが、いずれも無色透明なゲルであり、ゲル中に糖の固形物は観察されなかった。
また、実施例45〜62で得られたヒアルロン酸ゲルシートの性状を実施例1と同じ基準により評価した。結果を表5に示す。
Figure 0006659051
[実施例63〜80]
水溶性ヒアルロン酸ゲルの組成が表6に記載の配合比(質量部)となるように、ヒアルロン酸(ヒアルロン酸ナトリウム)、各種糖、及び蒸留水を、プロペラ式回転型撹拌装置を用いて混合し、ヒアルロン酸水溶液を調製した。このとき、蒸留水の配合量は、それぞれ、ヒアルロン酸1質量部に対して200質量部とした。次に、この水溶液をプラスチックス製シャーレ(直径9cm)に均一の厚みとなるように入れて、12〜24時間、70℃で保管し、蒸留水の大部分を蒸発させて水溶性ヒアルロン酸ゲルを得た。この水溶性ヒアルロン酸ゲルの重量を測定して含有する水分量を算出し、それぞれ、表6に記載のゲル中の水分量となる量の蒸留水をこの水溶性ヒアルロン酸ゲルの表面に均一に塗布し、室温で24時間保管して厚み約2mmの水溶性ヒアルロン酸ゲルシートを得た。
次に、実施例63〜80で得られたゲルシートを20℃の条件下で48時間保管し、ゲルを観察したが、いずれも無色透明なゲルであり、ゲル中に糖の固形物は観察されなかった。
また、実施例63〜80で得られたヒアルロン酸ゲルシートの性状を実施例1と同じ基準により評価した。結果を表6に示す。
Figure 0006659051
[実施例81〜86]
水溶性ヒアルロン酸ゲルの組成が表7に記載の配合比(質量部)となるように、ヒアルロン酸、各種糖、及び蒸留水を、プロペラ式回転型撹拌装置を用いて混合し、ヒアルロン酸水溶液を調製した。このとき、蒸留水の配合量は、それぞれ、ヒアルロン酸1質量部に対して200質量部とした。次に、この水溶液をプラスチックス製シャーレ(直径9cm)に均一の厚みとなるように入れて、12〜24時間、70℃で保管し、蒸留水の大部分を蒸発させて水溶性ヒアルロン酸ゲルを得た。この水溶性ヒアルロン酸ゲルの重量を測定して含有する水分量を算出し、それぞれ、表7に記載のゲル中の水分量となる量の蒸留水をこの水溶性ヒアルロン酸ゲルの表面に均一に塗布し、室温で24時間保管して厚み約2mmの水溶性ヒアルロン酸ゲルシートを得た。
次に、実施例81〜86で得られたゲルシートを20℃の条件下で48時間保管し、ゲルを観察したが、いずれも無色透明なゲルであり、ゲル中に糖の固形物は観察されなかった。
また、実施例81〜86で得られたヒアルロン酸ゲルシートの性状を実施例1と同じ基準により評価した。結果を表7に示す。
Figure 0006659051
[実施例87〜95]
水溶性ヒアルロン酸ゲルの組成が表8に記載の配合比(質量部)となるように、ヒアルロン酸(ヒアルロン酸ナトリウム)、糖(キシリトール)、25℃において、液体である各種液性多価アルコール、及び蒸留水を、プロペラ式回転型撹拌装置を用いて混合し、ヒアルロン酸水溶液を調製した。このとき、蒸留水の配合量は、それぞれ、ヒアルロン酸1質量部に対して200質量部とした。次に、この水溶液をプラスチックス製シャーレ(直径9cm)に均一の厚みとなるように入れて、12〜24時間、50℃で保管し、蒸留水の大部分を蒸発させて、厚み約2mmの水溶性ヒアルロン酸ゲルシートを得た。また、水溶性ヒアルロン酸ゲルの重量を測定して、配合したヒアルロン酸ナトリウム、キシリトール、及び液性多価アルコールの重量合計と一致することを確認した。
次に、実施例87〜95で得られたゲルシートを20℃の条件下で48時間保管し、ゲルを観察したが、いずれも無色透明なゲルであり、ゲル中に糖の固形物は観察されなかった。
また、実施例87〜95で得られたヒアルロン酸ゲルシートの性状を実施例1と同じ基準により評価した。結果を表8に示す。
Figure 0006659051
[実施例96〜99]
水溶性ヒアルロン酸ゲルの組成が表9に記載の配合比(質量部)となるように、液性オリゴ糖にヒアルロン酸(ヒアルロン酸ナトリウム)をプロペラ式回転型撹拌装置を用いて混合し、混合液をプラスチックス製シャーレ(直径9cm)に均一の厚みとなるように入れて、室温で24時間保管して厚み約2mmの水溶性ヒアルロン酸ゲルシートを得た。
次に、実施例96〜99で得られたゲルシートを20℃の条件下で48時間保管し、ゲルを観察したが、いずれも無色透明なゲルであり、ゲル中に糖の固形物は観察されなかった。
また、実施例96〜99で得られたヒアルロン酸ゲルシートの性状を実施例1と同じ基準により評価した。結果を表9に示す。
Figure 0006659051
<低温下での保管試験>
実施例6、実施例27、実施例39、実施例41、及び実施例43で得られたゲルシートを、それぞれ、5℃の条件下で12時間保管し、ゲルを観察した。その結果、実施例6、実施例39、実施例41、及び実施例43の水溶性ヒアルロン酸ゲルは、無色透明なゲルであり、ゲル中に糖の固形物は観察されなかった。一方、実施例27の水溶性ヒアルロン酸ゲルは、全体に糖の結晶が析出した、硬いシートであった。
<ヒアルロン酸ゲルの溶解性試験>
ヒアルロン酸ゲルシートの厚みを約100μmとしたこと以外は、実施例6、実施例9、実施例39、実施例40、実施例41、実施例42、実施例43、及び実施例44と同様にして得られたヒアルロン酸ゲルシート(4cm×4cm)をpH7.4のリン酸緩衝液100mL中に入れ、37℃で撹拌子を用いて120rpmで4時間撹拌した。その結果、いずれのヒアルロン酸ゲルシートも完全に溶解しており、ヒアルロン酸ゲルシートが水溶性であることが確認された。
<水溶性ヒアルロン酸ゲルシートの貼付試験による保湿効果評価>
ボランティア4名の右前腕部に実施例55の水溶性ヒアルロン酸ゲルシート(2cm×2cm)を1時間貼り付けた。その後、ゲルの上に精製水約10mLを少しずつ加えて約3分間マッサージしながら溶かしたのち、精製水で洗浄して、自然乾燥させた。この水溶性ヒアルロン酸ゲルシートを処置した右前腕部と同一ボランティアの無処置の左前腕部の皮膚の保湿状況を観察した。
その結果、ボランティア4名全員において、実施例55で得られた水溶性ヒアルロン酸ゲルシートを処置することによって、無処理の場合に比して、明らかな肌のしっとり感が確認された。また、水溶性ヒアルロン酸ゲルシートは適度な弾性を有し、形状維持性も優れているため、取り扱いも容易であり、皮膚刺激などの問題も生じなかった。
<水溶性ヒアルロン酸ゲルシートの経口投与評価>
実施例6、実施例39、及び実施例41で得られた水溶性ヒアルロン酸ゲルシートを約2cm×2cmにカットして、2名のボランティアに試食させた。その結果、ボランティア2名共に、いずれも弾力性のある滑らかな感触を感じながら、経時的に口腔内でゲルが溶解した。
[実施例100〜114]
水溶性ヒアルロン酸ゲルの組成が表10に記載の配合比(質量部)となるように、ヒアルロン酸、液性オリゴ糖、及び蒸留水を、プロペラ式回転型撹拌装置を用いて混合し、ヒアルロン酸水溶液を調製した。このとき、蒸留水の配合量は、それぞれ、ヒアルロン酸1質量部に対して200質量部とした。次に、この水溶液をプラスチックス製シャーレ(直径9cm)に均一の厚みとなるように入れて、12〜24時間、70℃で保管し、蒸留水の大部分を蒸発させて水溶性ヒアルロン酸ゲルを得た。この水溶性ヒアルロン酸ゲルの重量を測定して含有する水分量を算出し、それぞれ、表10に記載のゲル中の水分量となる量の蒸留水をこの水溶性ヒアルロン酸ゲルの表面に均一に塗布し、室温で24時間保管して厚み約2mmの水溶性ヒアルロン酸ゲルシートを得た。
次に、実施例100〜114で得られたゲルシートを20℃の条件下で48時間保管し、ゲルを観察したが、いずれも無色透明なゲルであり、ゲル中に糖の固形物は観察されなかった。
また、実施例100〜114で得られたヒアルロン酸ゲルシートの性状を実施例1と同じ基準により評価した。結果を表10に示す。
Figure 0006659051

Claims (16)

  1. ヒアルロン酸、糖(但し、25℃において、液体である液性多価アルコールを除く)、及び水を含み、
    前記糖は、単糖、二糖から十糖のうち少なくとも1種類であり、
    前記水の含有量が、前記ヒアルロン酸1質量部に対して、15質量部以下であり、
    前記ヒアルロン酸以外のゲル形成成分の含有量が0質量%以上5質量%以下である、水溶性ヒアルロン酸ゲル。
  2. 前記水の含有量が、前記糖100質量部に対して、50質量部以下である、請求項1に記載の水溶性ヒアルロン酸ゲル。
  3. 前記糖の含有量が、前記ヒアルロン酸1質量部に対して、1質量部以上200質量部以下である、請求項1または2に記載の水溶性ヒアルロン酸ゲル。
  4. 25℃において液体である液性多価アルコールを、前記糖100質量部に対して、100質量部以下含む、請求項1〜3のいずれかに記載の水溶性ヒアルロン酸ゲル。
  5. 以下の測定方法によって測定される水溶液のpHが、2.0〜12.0の範囲にある、請求項1〜4のいずれかに記載の水溶性ヒアルロン酸ゲル。
    (pHの測定方法)
    ヒアルロン酸1gを含む分量の前記水溶性ヒアルロン酸ゲルに含まれる成分のうち、水を除く全てのイオン性成分を水に溶解して200mLとなるように水溶液を調製し、得られた水溶液のpHを測定する。
  6. シート状である、請求項1〜5のいずれかに記載の水溶性ヒアルロン酸ゲル。
  7. 粒状である、請求項1〜5のいずれかに記載の水溶性ヒアルロン酸ゲル。
  8. 請求項1〜7のいずれかに記載の水溶性ヒアルロン酸ゲルを用いた化粧料。
  9. 請求項1〜7のいずれかに記載の水溶性ヒアルロン酸ゲルを用いた食品組成物。
  10. 請求項1〜7のいずれかに記載の水溶性ヒアルロン酸ゲルを用いた医薬組成物。
  11. 請求項1〜7のいずれかに記載の水溶性ヒアルロン酸ゲルを用いた医療用具用組成物。
  12. 請求項1〜7のいずれかに記載の水溶性ヒアルロン酸ゲルの製造方法であって、
    ヒアルロン酸、糖(但し、25℃において、液体である液性多価アルコールを除く)、及び水を混合し、かつ、前記水溶性ヒアルロン酸ゲル中のヒアルロン酸以外のゲル形成成分の含有量が0質量%以上5質量%以下となるようにして、ゲル形成用水溶液を調製する工程と、
    前記ゲル形成用水溶液に含まれる水を除去する工程と、
    を備える水溶性ヒアルロン酸ゲルの製造方法。
  13. 前記ゲル形成用水溶液に含まれる水を除去した後、水を添加する工程をさらに備える、請求項12に記載の水溶性ヒアルロン酸ゲルの製造方法。
  14. 前記ゲル形成用水溶液に含まれる水を除去した後、添加剤を添加する工程をさらに備える、請求項12または13に記載の水溶性ヒアルロン酸ゲルの製造方法。
  15. 請求項1〜7のいずれかに記載の水溶性ヒアルロン酸ゲルの製造方法であって、
    前記糖(但し、25℃において、液体である液性多価アルコールを除く)100質量部に対して、水が50質量部以下である水溶液に、前記水溶性ヒアルロン酸ゲル中のヒアルロン酸以外のゲル形成成分の含有量が0質量%以上5質量%以下となるようにして、ヒアルロン酸を添加して溶解させる工程を備える、水溶性ヒアルロン酸ゲルの製造方法。
  16. 前記水溶性ヒアルロン酸ゲルを調製した後、添加剤を添加する工程をさらに備える、請求項15に記載の水溶性ヒアルロン酸ゲルの製造方法。
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