JP6659051B2 - 水溶性ヒアルロン酸ゲル及びその製造方法 - Google Patents
水溶性ヒアルロン酸ゲル及びその製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP6659051B2 JP6659051B2 JP2017551547A JP2017551547A JP6659051B2 JP 6659051 B2 JP6659051 B2 JP 6659051B2 JP 2017551547 A JP2017551547 A JP 2017551547A JP 2017551547 A JP2017551547 A JP 2017551547A JP 6659051 B2 JP6659051 B2 JP 6659051B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- hyaluronic acid
- water
- gel
- acid gel
- mass
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Classifications
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A23—FOODS OR FOODSTUFFS; TREATMENT THEREOF, NOT COVERED BY OTHER CLASSES
- A23L—FOODS, FOODSTUFFS, OR NON-ALCOHOLIC BEVERAGES, NOT COVERED BY SUBCLASSES A21D OR A23B-A23J; THEIR PREPARATION OR TREATMENT, e.g. COOKING, MODIFICATION OF NUTRITIVE QUALITIES, PHYSICAL TREATMENT; PRESERVATION OF FOODS OR FOODSTUFFS, IN GENERAL
- A23L29/00—Foods or foodstuffs containing additives; Preparation or treatment thereof
- A23L29/20—Foods or foodstuffs containing additives; Preparation or treatment thereof containing gelling or thickening agents
- A23L29/269—Foods or foodstuffs containing additives; Preparation or treatment thereof containing gelling or thickening agents of microbial origin, e.g. xanthan or dextran
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A23—FOODS OR FOODSTUFFS; TREATMENT THEREOF, NOT COVERED BY OTHER CLASSES
- A23L—FOODS, FOODSTUFFS, OR NON-ALCOHOLIC BEVERAGES, NOT COVERED BY SUBCLASSES A21D OR A23B-A23J; THEIR PREPARATION OR TREATMENT, e.g. COOKING, MODIFICATION OF NUTRITIVE QUALITIES, PHYSICAL TREATMENT; PRESERVATION OF FOODS OR FOODSTUFFS, IN GENERAL
- A23L29/00—Foods or foodstuffs containing additives; Preparation or treatment thereof
- A23L29/20—Foods or foodstuffs containing additives; Preparation or treatment thereof containing gelling or thickening agents
- A23L29/275—Foods or foodstuffs containing additives; Preparation or treatment thereof containing gelling or thickening agents of animal origin, e.g. chitin
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61K—PREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
- A61K47/00—Medicinal preparations characterised by the non-active ingredients used, e.g. carriers or inert additives; Targeting or modifying agents chemically bound to the active ingredient
- A61K47/30—Macromolecular organic or inorganic compounds, e.g. inorganic polyphosphates
- A61K47/36—Polysaccharides; Derivatives thereof, e.g. gums, starch, alginate, dextrin, hyaluronic acid, chitosan, inulin, agar or pectin
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61K—PREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
- A61K8/00—Cosmetics or similar toiletry preparations
- A61K8/18—Cosmetics or similar toiletry preparations characterised by the composition
- A61K8/30—Cosmetics or similar toiletry preparations characterised by the composition containing organic compounds
- A61K8/60—Sugars; Derivatives thereof
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61K—PREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
- A61K8/00—Cosmetics or similar toiletry preparations
- A61K8/18—Cosmetics or similar toiletry preparations characterised by the composition
- A61K8/72—Cosmetics or similar toiletry preparations characterised by the composition containing organic macromolecular compounds
- A61K8/73—Polysaccharides
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61Q—SPECIFIC USE OF COSMETICS OR SIMILAR TOILETRY PREPARATIONS
- A61Q19/00—Preparations for care of the skin
Description
項1. ヒアルロン酸、糖(但し、25℃において、液体である液性多価アルコールを除く)、及び水を含み、
前記水の含有量が、前記ヒアルロン酸1質量部に対して、15質量部以下であり、
前記ヒアルロン酸以外のゲル形成成分を実質的に含まない、水溶性ヒアルロン酸ゲル。
項2. 前記水の含有量が、前記糖100質量部に対して、50質量部以下である、項1に記載の水溶性ヒアルロン酸ゲル。
項3. 前記糖の含有量が、前記ヒアルロン酸1質量部に対して、1質量部以上200質量部以下である、項1または2に記載の水溶性ヒアルロン酸ゲル。
項4. 25℃において液体である液性多価アルコールを、前記糖100質量部に対して、100質量部以下含む、項1〜3のいずれかに記載の水溶性ヒアルロン酸ゲル。
項5. 以下の測定方法によって測定される水溶液のpHが、2.0〜12.0の範囲にある、項1〜4のいずれかに記載の水溶性ヒアルロン酸ゲル。
(pHの測定方法)
ヒアルロン酸1gを含む分量の前記水溶性ヒアルロン酸ゲルに含まれる成分のうち、水を除く全てのイオン性成分を水に溶解して200mLとなるように水溶液を調製し、得られた水溶液のpHを測定する。
項6. シート状である、項1〜5のいずれかに記載の水溶性ヒアルロン酸ゲル。
項7. 粒状である、項1〜5のいずれかに記載の水溶性ヒアルロン酸ゲル。
項8. 項1〜7のいずれかに記載の水溶性ヒアルロン酸ゲルを用いた化粧料。
項9. 項1〜7のいずれかに記載の水溶性ヒアルロン酸ゲルを用いた食品組成物。
項10. 項1〜7のいずれかに記載の水溶性ヒアルロン酸ゲルを用いた医薬組成物。
項11. 項1〜7のいずれかに記載の水溶性ヒアルロン酸ゲルを用いた医療用具用組成物。
項12. 項1〜7のいずれかに記載の水溶性ヒアルロン酸ゲルの製造方法であって、
ヒアルロン酸、糖(但し、25℃において、液体である液性多価アルコールを除く)、及び水を混合し、かつ、ヒアルロン酸以外のゲル形成成分を実質的に混合せずに、ゲル形成用水溶液を調製する工程と、
前記ゲル形成用水溶液に含まれる水を除去する工程と、
を備える水溶性ヒアルロン酸ゲルの製造方法。
項13. 前記ゲル形成用水溶液に含まれる水を除去した後、水を添加する工程をさらに備える、項12に記載の水溶性ヒアルロン酸ゲルの製造方法。
項14. 前記ゲル形成用水溶液に含まれる水を除去した後、添加剤を添加する工程をさらに備える、項12または13に記載の水溶性ヒアルロン酸ゲルの製造方法。
項15. 項1〜7のいずれかに記載の水溶性ヒアルロン酸ゲルの製造方法であって、
前記糖(但し、25℃において、液体である液性多価アルコールを除く)100質量部に対して、水が50質量部以下である水溶液に、ヒアルロン酸以外のゲル形成成分を実質的に混合せずに、ヒアルロン酸を添加して溶解させる工程を備える、水溶性ヒアルロン酸ゲルの製造方法。
項16. 前記水溶性ヒアルロン酸ゲルを調製した後、添加剤を添加する工程をさらに備える、項15に記載の水溶性ヒアルロン酸ゲルの製造方法。
ヒアルロン酸1gを含む分量の前記水溶性ヒアルロン酸ゲルに含まれる成分のうち、水を除く全てのイオン性成分を水に溶解して200mLとなるように水溶液を調製し、得られた水溶液のpHを測定する。
ヒアルロン酸(230万):ヒアルロン酸ナトリウム、キューピー株式会社製の商品名「HYALURONSAN HA−LQSH」(製品表示:分子量160万〜290万、平均分子量230万)
ヒアルロン酸(120万):ヒアルロン酸ナトリウム、キューピー株式会社製の商品名「ヒアルロンサンHA−LQ」(製品表記:分子量85〜160万;平均分子量120万)ヒアルロン酸(60万):ヒアルロン酸ナトリウム、キッコーマンバイオケミファ株式会社製の商品名「ヒアルロン酸 FCH−60」(製品表示:平均分子量50万〜70万)ヒアルロン酸(35万):ヒアルロン酸、キューピー株式会社製の商品名「ヒアルロン酸
HA−LF−P」(製品表示:分子量20万〜50万、平均分子量35万)
ヒアルロン酸(10万):ヒアルロン酸ナトリウム、キッコーマンバイオケミファ株式会社製の商品名「ヒアルロン酸 FCH−SU」(製品表示:平均分子量5万〜11万)
グルコース:和光純薬工業株式会社製のD(+)−グルコース(特級)
フルクトース:和光純薬工業株式会社製のD(−)−フルクトース(特級)
キシリトール:和光純薬工業株式会社製のキシリトール(特級)
ソルビトール:和光純薬工業株式会社製のD(+)−ソルビトール(一級)
トレハロース:和光純薬工業株式会社製のトレハロース二水和物(特級)
マルトース:和光純薬工業株式会社製のD(+)−マルトース一水和物(特級)
ラクトース:和光純薬工業株式会社製のラクトース一水和物(特級)
スクロース:和光純薬工業株式会社製のスクロース(特級)
γ−シクロデキストリン:和光純薬工業株式会社製のγ−シクロデキストリン(特級)
イソマルトオリゴ糖:株式会社林原製の商品名「パノラップ」
乳糖果糖オリゴ糖:株式会社林原製の商品名「乳糖オリゴ700」
マルトオリゴ糖:株式会社林原製の商品名「テトラップ」
ラフィノースオリゴ糖:株式会社原料屋ドットコムの商品名「ラフィノースオリゴ糖」
難消化性シクロデキストリン:株式会社原料屋ドットコムの商品名「難消化性シクロデキストリン」
ガラクトオリゴ糖:ヤクルト薬品工業株式会社製の商品名「オリゴメイト55N」
キシロオリゴ糖:物産フードサエンス株式会社製の商品名「キシロオリゴ糖70L」
フラクトオリゴ糖:株式会社明治フードマテリア製の商品名「メイオリゴP(液)」
グリセリン:和光純薬工業株式会社製のグリセリン(特級)
ジグリセリン:和光純薬株式会社製のジグリセリン(ガスクロマトグラフ用)
ブタンジオール:和光純薬工業株式会社製の1,3−ブタンジオール(特級)
リン酸:和光純薬工業株式会社製のリン酸(特級)
水酸化ナトリウム:和光純薬工業株式会社製の水酸化ナトリウム(特級)
水溶性ヒアルロン酸ゲルの組成が表1に記載の配合比(質量部)となるように、ヒアルロン酸(ヒアルロン酸ナトリウム)、糖(キシリトール)、及び蒸留水を、プロペラ式回転型撹拌装置を用いて混合し、ヒアルロン酸水溶液を調製した。このとき、蒸留水の配合量は、それぞれ、ヒアルロン酸1質量部に対して200質量部とした。次に、この水溶液をプラスチックス製シャーレ(直径9cm)に均一の厚みとなるように入れて、12〜24時間、70℃で保管し、蒸留水の大部分を蒸発させて水溶性ヒアルロン酸ゲルを得た。この水溶性ヒアルロン酸ゲルの重量を測定して含有する水分量を算出し、それぞれ、表1に記載のゲル中の水分量となる量の蒸留水をこの水溶性ヒアルロン酸ゲルの表面に均一に塗布し、室温で24時間保管して厚み約2mmの水溶性ヒアルロン酸ゲルシートを得た。ただし、比較例1では、蒸留水を蒸発させてもゲルは得られず、シート状物を指で引っ張ると糸ひきする高粘度溶液が得られた。
実施例1〜13で得られたヒアルロン酸ゲルシート、及び比較例1で得られたシート状の高粘度液の性状を以下の基準により評価した。結果を表1に示す。
1:無色透明で、適度な弾性を有し、高い形状維持性を有するゲル
2:無色透明で、高粘度液
3:糖の結晶が析出した、硬いシート
水溶性ヒアルロン酸ゲルの組成が表2に記載の配合比(質量部)となるように、ヒアルロン酸(ヒアルロン酸ナトリウム、ヒアルロン酸)、糖(キシリトール)、及び蒸留水を、プロペラ式回転型撹拌装置を用いて混合し、ヒアルロン酸水溶液を調製した。このとき、蒸留水の配合量は、それぞれ、ヒアルロン酸1質量部に対して200質量部とした。次に、この水溶液をプラスチックス製シャーレ(直径9cm)に均一の厚みとなるように入れて、12〜24時間、70℃で保管し、蒸留水の大部分を蒸発させて水溶性ヒアルロン酸ゲルを得た。この水溶性ヒアルロン酸ゲルの重量を測定して含有する水分量を算出し、それぞれ、表2に記載のゲル中の水分量となる量の蒸留水をこの水溶性ヒアルロン酸ゲルの表面に均一に塗布し、室温で24時間保管して厚み約2mmの水溶性ヒアルロン酸ゲルシートを得た。
水溶性ヒアルロン酸ゲルの組成が表3に記載の配合比(質量部)となるように、ヒアルロン酸(ヒアルロン酸ナトリウム)、糖(キシリトール)、実施例20〜23では水酸化ナトリウム水溶液(1NのNaOH)、実施例24〜26では10%リン酸、及び蒸留水を、プロペラ式回転型撹拌装置を用いて混合し、ヒアルロン酸水溶液を調製した。このとき、蒸留水の配合量は、それぞれ、ヒアルロン酸1質量部に対して200質量部とした。次に、この水溶液をプラスチックス製シャーレ(直径9cm)に均一の厚みとなるように入れて、12〜24時間、70℃で保管し、蒸留水の大部分を蒸発させて水溶性ヒアルロン酸ゲルを得た。この水溶性ヒアルロン酸ゲルの重量を測定して含有する水分量を算出し、それぞれ、表3に記載のゲル中の水分量となる量の蒸留水をこの水溶性ヒアルロン酸ゲルの表面に均一に塗布し、室温で24時間保管して厚み約2mmの水溶性ヒアルロン酸ゲルシートを得た。
水溶性ヒアルロン酸ゲルの組成が表4に記載の配合比(質量部)となるように、ヒアルロン酸(ヒアルロン酸ナトリウム)、各種糖、及び蒸留水を、プロペラ式回転型撹拌装置を用いて混合し、ヒアルロン酸水溶液を調製した。このとき、蒸留水の配合量は、それぞれ、ヒアルロン酸1質量部に対して200質量部とした。次に、この水溶液をプラスチックス製シャーレ(直径9cm)に均一の厚みとなるように入れて、12〜24時間、70℃で保管し、蒸留水の大部分を蒸発させて水溶性ヒアルロン酸ゲルを得た。この水溶性ヒアルロン酸ゲルの重量を測定して含有する水分量を算出し、それぞれ、表4に記載のゲル中の水分量となる量の蒸留水をこの水溶性ヒアルロン酸ゲルの表面に均一に塗布し、室温で24時間保管して厚み約2mmの水溶性ヒアルロン酸ゲルシートを得た。
水溶性ヒアルロン酸ゲルの組成が表5に記載の配合比(質量部)となるように、ヒアルロン酸(ヒアルロン酸ナトリウム)、各種糖、及び蒸留水を、プロペラ式回転型撹拌装置を用いて混合し、ヒアルロン酸水溶液を調製した。このとき、蒸留水の配合量は、それぞれ、ヒアルロン酸1質量部に対して200質量部とした。次に、この水溶液をプラスチックス製シャーレ(直径9cm)に均一の厚みとなるように入れて、12〜24時間、70℃で保管し、蒸留水の大部分を蒸発させて水溶性ヒアルロン酸ゲルを得た。この水溶性ヒアルロン酸ゲルの重量を測定して含有する水分量を算出し、それぞれ、表5に記載のゲル中の水分量となる量の蒸留水をこの水溶性ヒアルロン酸ゲルの表面に均一に塗布し、室温で24時間保管して厚み約2mmの水溶性ヒアルロン酸ゲルシートを得た。
水溶性ヒアルロン酸ゲルの組成が表6に記載の配合比(質量部)となるように、ヒアルロン酸(ヒアルロン酸ナトリウム)、各種糖、及び蒸留水を、プロペラ式回転型撹拌装置を用いて混合し、ヒアルロン酸水溶液を調製した。このとき、蒸留水の配合量は、それぞれ、ヒアルロン酸1質量部に対して200質量部とした。次に、この水溶液をプラスチックス製シャーレ(直径9cm)に均一の厚みとなるように入れて、12〜24時間、70℃で保管し、蒸留水の大部分を蒸発させて水溶性ヒアルロン酸ゲルを得た。この水溶性ヒアルロン酸ゲルの重量を測定して含有する水分量を算出し、それぞれ、表6に記載のゲル中の水分量となる量の蒸留水をこの水溶性ヒアルロン酸ゲルの表面に均一に塗布し、室温で24時間保管して厚み約2mmの水溶性ヒアルロン酸ゲルシートを得た。
水溶性ヒアルロン酸ゲルの組成が表7に記載の配合比(質量部)となるように、ヒアルロン酸、各種糖、及び蒸留水を、プロペラ式回転型撹拌装置を用いて混合し、ヒアルロン酸水溶液を調製した。このとき、蒸留水の配合量は、それぞれ、ヒアルロン酸1質量部に対して200質量部とした。次に、この水溶液をプラスチックス製シャーレ(直径9cm)に均一の厚みとなるように入れて、12〜24時間、70℃で保管し、蒸留水の大部分を蒸発させて水溶性ヒアルロン酸ゲルを得た。この水溶性ヒアルロン酸ゲルの重量を測定して含有する水分量を算出し、それぞれ、表7に記載のゲル中の水分量となる量の蒸留水をこの水溶性ヒアルロン酸ゲルの表面に均一に塗布し、室温で24時間保管して厚み約2mmの水溶性ヒアルロン酸ゲルシートを得た。
水溶性ヒアルロン酸ゲルの組成が表8に記載の配合比(質量部)となるように、ヒアルロン酸(ヒアルロン酸ナトリウム)、糖(キシリトール)、25℃において、液体である各種液性多価アルコール、及び蒸留水を、プロペラ式回転型撹拌装置を用いて混合し、ヒアルロン酸水溶液を調製した。このとき、蒸留水の配合量は、それぞれ、ヒアルロン酸1質量部に対して200質量部とした。次に、この水溶液をプラスチックス製シャーレ(直径9cm)に均一の厚みとなるように入れて、12〜24時間、50℃で保管し、蒸留水の大部分を蒸発させて、厚み約2mmの水溶性ヒアルロン酸ゲルシートを得た。また、水溶性ヒアルロン酸ゲルの重量を測定して、配合したヒアルロン酸ナトリウム、キシリトール、及び液性多価アルコールの重量合計と一致することを確認した。
実施例6、実施例27、実施例39、実施例41、及び実施例43で得られたゲルシートを、それぞれ、5℃の条件下で12時間保管し、ゲルを観察した。その結果、実施例6、実施例39、実施例41、及び実施例43の水溶性ヒアルロン酸ゲルは、無色透明なゲルであり、ゲル中に糖の固形物は観察されなかった。一方、実施例27の水溶性ヒアルロン酸ゲルは、全体に糖の結晶が析出した、硬いシートであった。
ヒアルロン酸ゲルシートの厚みを約100μmとしたこと以外は、実施例6、実施例9、実施例39、実施例40、実施例41、実施例42、実施例43、及び実施例44と同様にして得られたヒアルロン酸ゲルシート(4cm×4cm)をpH7.4のリン酸緩衝液100mL中に入れ、37℃で撹拌子を用いて120rpmで4時間撹拌した。その結果、いずれのヒアルロン酸ゲルシートも完全に溶解しており、ヒアルロン酸ゲルシートが水溶性であることが確認された。
ボランティア4名の右前腕部に実施例55の水溶性ヒアルロン酸ゲルシート(2cm×2cm)を1時間貼り付けた。その後、ゲルの上に精製水約10mLを少しずつ加えて約3分間マッサージしながら溶かしたのち、精製水で洗浄して、自然乾燥させた。この水溶性ヒアルロン酸ゲルシートを処置した右前腕部と同一ボランティアの無処置の左前腕部の皮膚の保湿状況を観察した。
実施例6、実施例39、及び実施例41で得られた水溶性ヒアルロン酸ゲルシートを約2cm×2cmにカットして、2名のボランティアに試食させた。その結果、ボランティア2名共に、いずれも弾力性のある滑らかな感触を感じながら、経時的に口腔内でゲルが溶解した。
水溶性ヒアルロン酸ゲルの組成が表10に記載の配合比(質量部)となるように、ヒアルロン酸、液性オリゴ糖、及び蒸留水を、プロペラ式回転型撹拌装置を用いて混合し、ヒアルロン酸水溶液を調製した。このとき、蒸留水の配合量は、それぞれ、ヒアルロン酸1質量部に対して200質量部とした。次に、この水溶液をプラスチックス製シャーレ(直径9cm)に均一の厚みとなるように入れて、12〜24時間、70℃で保管し、蒸留水の大部分を蒸発させて水溶性ヒアルロン酸ゲルを得た。この水溶性ヒアルロン酸ゲルの重量を測定して含有する水分量を算出し、それぞれ、表10に記載のゲル中の水分量となる量の蒸留水をこの水溶性ヒアルロン酸ゲルの表面に均一に塗布し、室温で24時間保管して厚み約2mmの水溶性ヒアルロン酸ゲルシートを得た。
Claims (16)
- ヒアルロン酸、糖(但し、25℃において、液体である液性多価アルコールを除く)、及び水を含み、
前記糖は、単糖、二糖から十糖のうち少なくとも1種類であり、
前記水の含有量が、前記ヒアルロン酸1質量部に対して、15質量部以下であり、
前記ヒアルロン酸以外のゲル形成成分の含有量が0質量%以上5質量%以下である、水溶性ヒアルロン酸ゲル。 - 前記水の含有量が、前記糖100質量部に対して、50質量部以下である、請求項1に記載の水溶性ヒアルロン酸ゲル。
- 前記糖の含有量が、前記ヒアルロン酸1質量部に対して、1質量部以上200質量部以下である、請求項1または2に記載の水溶性ヒアルロン酸ゲル。
- 25℃において液体である液性多価アルコールを、前記糖100質量部に対して、100質量部以下含む、請求項1〜3のいずれかに記載の水溶性ヒアルロン酸ゲル。
- 以下の測定方法によって測定される水溶液のpHが、2.0〜12.0の範囲にある、請求項1〜4のいずれかに記載の水溶性ヒアルロン酸ゲル。
(pHの測定方法)
ヒアルロン酸1gを含む分量の前記水溶性ヒアルロン酸ゲルに含まれる成分のうち、水を除く全てのイオン性成分を水に溶解して200mLとなるように水溶液を調製し、得られた水溶液のpHを測定する。 - シート状である、請求項1〜5のいずれかに記載の水溶性ヒアルロン酸ゲル。
- 粒状である、請求項1〜5のいずれかに記載の水溶性ヒアルロン酸ゲル。
- 請求項1〜7のいずれかに記載の水溶性ヒアルロン酸ゲルを用いた化粧料。
- 請求項1〜7のいずれかに記載の水溶性ヒアルロン酸ゲルを用いた食品組成物。
- 請求項1〜7のいずれかに記載の水溶性ヒアルロン酸ゲルを用いた医薬組成物。
- 請求項1〜7のいずれかに記載の水溶性ヒアルロン酸ゲルを用いた医療用具用組成物。
- 請求項1〜7のいずれかに記載の水溶性ヒアルロン酸ゲルの製造方法であって、
ヒアルロン酸、糖(但し、25℃において、液体である液性多価アルコールを除く)、及び水を混合し、かつ、前記水溶性ヒアルロン酸ゲル中のヒアルロン酸以外のゲル形成成分の含有量が0質量%以上5質量%以下となるようにして、ゲル形成用水溶液を調製する工程と、
前記ゲル形成用水溶液に含まれる水を除去する工程と、
を備える水溶性ヒアルロン酸ゲルの製造方法。 - 前記ゲル形成用水溶液に含まれる水を除去した後、水を添加する工程をさらに備える、請求項12に記載の水溶性ヒアルロン酸ゲルの製造方法。
- 前記ゲル形成用水溶液に含まれる水を除去した後、添加剤を添加する工程をさらに備える、請求項12または13に記載の水溶性ヒアルロン酸ゲルの製造方法。
- 請求項1〜7のいずれかに記載の水溶性ヒアルロン酸ゲルの製造方法であって、
前記糖(但し、25℃において、液体である液性多価アルコールを除く)100質量部に対して、水が50質量部以下である水溶液に、前記水溶性ヒアルロン酸ゲル中のヒアルロン酸以外のゲル形成成分の含有量が0質量%以上5質量%以下となるようにして、ヒアルロン酸を添加して溶解させる工程を備える、水溶性ヒアルロン酸ゲルの製造方法。 - 前記水溶性ヒアルロン酸ゲルを調製した後、添加剤を添加する工程をさらに備える、請求項15に記載の水溶性ヒアルロン酸ゲルの製造方法。
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015224342 | 2015-11-17 | ||
JP2015224342 | 2015-11-17 | ||
PCT/JP2016/071330 WO2017085964A1 (ja) | 2015-11-17 | 2016-07-21 | 水溶性ヒアルロン酸ゲル及びその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPWO2017085964A1 JPWO2017085964A1 (ja) | 2018-06-28 |
JP6659051B2 true JP6659051B2 (ja) | 2020-03-04 |
Family
ID=58718553
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2017551547A Active JP6659051B2 (ja) | 2015-11-17 | 2016-07-21 | 水溶性ヒアルロン酸ゲル及びその製造方法 |
Country Status (2)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6659051B2 (ja) |
WO (1) | WO2017085964A1 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP6836820B1 (ja) * | 2019-06-26 | 2021-03-03 | 株式会社リタファーマ | 水溶性ヒアルロン酸ゲル及びその製造方法 |
Family Cites Families (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS61180705A (ja) * | 1985-02-06 | 1986-08-13 | Shiseido Co Ltd | 皮膚外用組成物 |
JPH09227385A (ja) * | 1996-02-29 | 1997-09-02 | Ofutekusu:Kk | 眼手術用補助剤 |
JP3982937B2 (ja) * | 1999-02-15 | 2007-09-26 | 電気化学工業株式会社 | 化粧料 |
JP2000237294A (ja) * | 1999-02-18 | 2000-09-05 | Denki Kagaku Kogyo Kk | ヒアルロン酸ゲルを含有する医用材料 |
JP5271506B2 (ja) * | 2007-05-09 | 2013-08-21 | 学校法人慶應義塾 | 球状ヒアルロン酸ゲル粒子の製造方法 |
JP2010043022A (ja) * | 2008-08-12 | 2010-02-25 | Kao Corp | シート状化粧料 |
JP5305779B2 (ja) * | 2008-08-19 | 2013-10-02 | キユーピー株式会社 | 生野菜サラダの製造方法 |
JP2016506909A (ja) * | 2013-01-11 | 2016-03-07 | カービラン セラピューティクス, インコーポレイテッド | ヒアルロン酸を含む安定化組成物 |
CN105163716B (zh) * | 2013-07-03 | 2019-02-12 | 株式会社利他药业 | 水溶性透明质酸凝胶及其制造方法 |
US9879124B2 (en) * | 2013-08-29 | 2018-01-30 | Dainichiseika Color & Chemicals Mfg. Co., Ltd. | Method for manufacturing water-insoluble molded article and water-insoluble molded article |
-
2016
- 2016-07-21 JP JP2017551547A patent/JP6659051B2/ja active Active
- 2016-07-21 WO PCT/JP2016/071330 patent/WO2017085964A1/ja active Application Filing
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
WO2017085964A1 (ja) | 2017-05-26 |
JPWO2017085964A1 (ja) | 2018-06-28 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6598207B2 (ja) | 水溶性ヒアルロン酸ゲル及びその製造方法 | |
JP6519930B2 (ja) | 水溶性ヒアルロン酸ゲル及びその製造方法 | |
KR20150070159A (ko) | 히알루론산 겔 및 그의 제조 방법 | |
Zhang et al. | pH-sensitive alginate hydrogel for synergistic anti-infection | |
KR20160124093A (ko) | 화장용 겔 시트 및 그의 제조 방법 | |
JP5511319B2 (ja) | 乾燥ゲルシートおよびその利用 | |
JP6659052B2 (ja) | 水溶性ヒアルロン酸ゲル及びその製造方法 | |
WO2002088246A1 (fr) | Objet moule ayant une teneur de pullulane elevee, son procede de production et son utilisation | |
JP6836820B1 (ja) | 水溶性ヒアルロン酸ゲル及びその製造方法 | |
JP6659051B2 (ja) | 水溶性ヒアルロン酸ゲル及びその製造方法 | |
de Souza et al. | Pullulan as a sustainable biopolymer for versatile applications: A review | |
US20170335021A1 (en) | Biocompatible composition and method for preparing same | |
JP6512560B2 (ja) | 水溶性ヒアルロン酸ゲル及びその製造方法 | |
JP6478132B2 (ja) | 水溶性ヒアルロン酸ゲル及びその製造方法 | |
JP2012240979A (ja) | 可食性ゼリー状組成物、ゼリー状製剤及びゼリー状製剤の製造方法 | |
Rajalakshmi et al. | Okra Mucilage-Method of Extraction and A Novel Strategy for Pharmaceutical Drug Delivery System | |
JP6950999B1 (ja) | グミ状可食性組成物及びその製造方法 | |
JP7166014B2 (ja) | 化粧用ゲルシート及びその製造方法 | |
JP2013006824A (ja) | 可食性組成物、ゼリー状製剤及びゼリー状製剤の製造方法 | |
JP2008099605A (ja) | シート状食品組成物状および口腔衛生改善方法 | |
JP2019031558A (ja) | 化粧用ゲルシート及びその製造方法 | |
Sollie | Alginate-based wound dressing: Preformulation of triclosan/cyclodextrin gel | |
Trombino et al. | Cellulose and Dextran Antioxidant Polymers for Biomedical Applications |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20180302 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20190108 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20190308 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20190702 |
|
A601 | Written request for extension of time |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601 Effective date: 20190830 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20190911 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20200114 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20200130 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6659051 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |