JP6658945B1 - 光導波路、光モジュールおよび電子機器 - Google Patents

光導波路、光モジュールおよび電子機器 Download PDF

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Abstract

【課題】カバー層を固定する粘着剤層に含まれた粘着剤の染み出しを抑制するとともにカバー層が剥離しにくい光導波路、ならびに、かかる光導波路を備える信頼性の高い光モジュールおよび電子機器を提供する。【解決手段】光導波路1は、コア部14を含むコア層13と、コア層を介して積層されている第1クラッド層12および第2クラッド層11と、第1クラッド層を貫通しコア部に到達する空洞部160と、互いに表裏の関係を有する第1面101および第2面と、を有し、空洞部が第1面に開口するとともに、空洞部の内面によりコア部の光路が変換される導光部と、第1面に設けられ、空洞部の開口を覆っているカバー層191と、第1面とカバー層との間に設けられ、厚さが25μm以下であり、かつ、粘着力が0.3N/10mm以上である粘着剤層192と、を有する。【選択図】図3

Description

本発明は、光導波路、光モジュールおよび電子機器に関するものである。
光導波路を用いた光通信では、コア部の一端から導入された光が、クラッド部との境界で反射しながら他端に搬送される。光導波路の入射側には半導体レーザー等の発光素子が配置され、出射側にはフォトダイオード等の受光素子が配置される。発光素子から入射された光は、光導波路を伝搬し、受光素子により受光される。
光導波路と、発光素子および受光素子と、を光結合させる場合、光導波路のコア部の途中に形成したミラーを介してコア部の光路を変換し、光導波路の外部に光路を導くことによって光結合させる構造が検討されている。
例えば、特許文献1には、コア部と、コア部に設けられた空洞部と、を有する光導波路が開示されている。この空洞部は、その内面に位置する傾斜面が、コア部の光路を変換するミラーとして機能する。
また、特許文献1には、空洞部を塞ぐようにカバー層を設けることが開示されている。これにより、ミラーを保護することができる。
特開2015−197457号公報
特許文献1に記載の光導波路では、カバー層を固定するために、接着剤等による接合層を用いている。一般的に、接着剤は、硬化によって接着力を発現させる。このため、硬化の際に収縮を伴うことになり、この硬化収縮が、カバー層によって覆われているミラー近傍を変形させるおそれがある。ミラーが変形した場合、ミラーを介した光結合において損失が増大するおそれがある。
そこで、接着剤に代えて、粘着剤を用いることが検討されている。粘着剤は、粘着力によってカバー層を固定することができる。しかしながら、粘着剤は、接着剤ほどの顕著な硬化を伴わないため、カバー層を固定した後も流動するおそれがある。このため、粘着剤の染み出しが発生し、空洞部の内面に位置するミラーに付着するおそれがある。そうすると、ミラーの反射効率が低下する。一方、染み出しを抑えようとすると、粘着力が低下する懸念がある。
本発明の目的は、カバー層を固定する粘着剤層に含まれた粘着剤の染み出しを抑制するとともにカバー層が剥離しにくい光導波路、ならびに、かかる光導波路を備える信頼性の高い光モジュールおよび電子機器を提供することにある。
このような目的は、下記(1)〜(7)の本発明により達成される。
(1) コア部を含むコア層と、前記コア層を介して積層されている第1クラッド層および第2クラッド層と、前記第1クラッド層を貫通し前記コア部に到達する空洞部と、互いに表裏の関係を有する第1面および第2面と、を有し、前記空洞部が前記第1面に開口するとともに、前記空洞部の内面により前記コア部の光路が変換される導光部と、
前記第1面に設けられ、前記空洞部の開口を覆っているカバー層と、
前記第1面と前記カバー層との間に設けられ、シリコーン系樹脂を主材料とし、厚さが25μm以下であり、かつ、粘着力が1.0N/10mm以上である粘着剤層と、
を有することを特徴とする光導波路。
(2) 前記導光部は、
前記第1クラッド層の前記コア層とは反対側に設けられている第1保護層と、
前記第2クラッド層の前記コア層とは反対側に設けられている第2保護層と、
を有し、
前記空洞部は、前記第1保護層も貫通している上記(1)に記載の光導波路。
(3) 前記カバー層は、ポリイミド系樹脂を主材料とする上記(1)または(2)に記載の光導波路。
(4) 前記シリコーン系樹脂は、構成成分としてシリコーンゴムおよびシリコーンレジンを含み、
前記シリコーン系樹脂における前記シリコーンゴムと前記シリコーンレジンの質量比は、100:130〜100:200である上記(1)ないし(3)のいずれかに記載の光導波路。
(5) 前記カバー層の全長は、前記導光部の全長より短い上記(1)ないし(4)のいずれかに記載の光導波路。
(6) 上記(1)ないし(5)のいずれかに記載の光導波路と、
前記空洞部の内面と光学的に接続されている光素子と、
を有することを特徴とする光モジュール。
(7) 上記(1)ないし(5)のいずれかに記載の光導波路を備えることを特徴とする電子機器。
本発明によれば、カバー層を固定する粘着剤層からの粘着剤の染み出しを抑制し、かつ、カバー層が剥離しにくい光導波路が得られる。
また、本発明によれば、信頼性の高い光モジュールが得られる。
さらに、本発明によれば、信頼性の高い電子機器が得られる。
実施形態に係る光モジュールを示す断面図である。 図1に示す光モジュールのうち筐体やレセプタクルを除く部位を示す平面図である。 図2に示す光導波路の部分拡大斜視図である。 図2のA−A線断面図である。
以下、本発明の光導波路、光モジュールおよび電子機器について添付図面に示す好適実施形態に基づいて詳細に説明する。
1.光モジュール
まず、実施形態に係る光導波路および実施形態に係る光モジュールについて説明する。
図1は、実施形態に係る光モジュールを示す断面図である。図2は、図1に示す光モジュールのうち筐体やレセプタクルを除く部位を示す平面図である。なお、本願の各図では、互いに直交する3つの軸を、X軸、Y軸およびZ軸とする。また、以下の説明では、Z軸の先端側を「上」、基端側を「下」ともいう。
図1に示す光モジュール1000(実施形態に係る光モジュール)は、光導波路1(実施形態に係る光導波路)と、電気基板2と、光導波路1と光学的に接続されている発光素子31(光素子)と、制御素子4と、レンズアレイ5と、レセプタクル61と、筐体7と、を有している。このような光モジュール1000では、発光素子31から出射した光を、光導波路1を介して、光ファイバー9に出力する。したがって、本実施形態に係る光モジュール1000は、光送信機として機能する。
図1に示す電気基板2は、絶縁基板21と、絶縁基板21の上面に設けられた導電層22および接点23と、を備えている。
また、図1に示す電気基板2の上面には、発光素子31と、制御素子4と、が搭載されている。これらの素子と導電層22との間は、図示しないボンディングワイヤーを介して電気的に接続されている。なお、この接続構造は、ボンディングワイヤーに限定されず、その他の構造、例えばフリップチップボンディング等で代替されてもよい。
発光素子31としては、例えば、面発光レーザー(VCSEL)、発光ダイオード(LED)、有機EL素子等が挙げられる。
さらに、制御素子4としては、例えば、ドライバーIC等が挙げられる。
なお、電気基板2上には、上述した素子以外に、フォトダイオードやフォトトランジスターのような受光素子、CPU(中央演算処理装置)、MPU(マイクロプロセッサーユニット)、LSI、IC、RAM、ROM、コンデンサー、コイル、抵抗、ダイオード等の各種電子部品が搭載されていてもよい。また、発光素子31に代えて、受光素子を用いるようにしてもよい。その場合、光モジュール1000は、光受信機として機能する。さらに、発光素子31と受光素子とを併用することにより、光モジュール1000は、光送受信機として機能する。
また、図1に示す電気基板2の左端には、導電層22と電気的に接続された接点23が設けられている。そして、この接点23が設けられた部分は、図1に示す電気配線81の右端に取り付けられた電気コネクター82に挿入され、嵌合している。これにより、電気コネクター82を介して電気基板2と電気配線81との間が電気的に接続されている。その結果、光モジュール1000に対して外部からの電気的接続が図られる。
一方、図1および図2に示す光導波路1は、シート状をなしている。そして、光導波路1の内部に形成されたコア部14が導光路になっている。なお、図2では、コア部14を透視して図示している。
また、光導波路1の右端には、MT型光コネクター62が装着されている。このMT型光コネクター62は、レセプタクル61に対してその左側から挿入されている。すなわち、レセプタクル61の左側には、MT型受容部611が形成されており、そのMT型受容部611にMT型光コネクター62が挿入されている。
なお、MT型受容部611およびMT型光コネクター62は、互いに嵌合可能な別のコネクター規格を満たす部材で代替されてもよい。
また、光導波路1には、反射部16が形成されている。この反射部16を介して図1の左右方向に延在する光路P1が、図1の上下方向に延在する光路P2に変換されている。この光路P2により、光導波路1と発光素子31との間がそれぞれ光学的に接続されている。なお、図1に示す光路P1、P2は、それぞれ光が伝搬する経路の一例を示している。
レンズアレイ5は、光導波路1と電気基板2との間に設けられている。図1に示すレンズアレイ5は、上方に底部51を有し、下方に開口を有する容器状をなしており、底部51と、底部51の縁から下方に向かって立設された壁部52と、を備えている。そして、壁部52の下面が電気基板2の上面に接合され、底部51の上面に光導波路1が接合されている。これにより、底部51、壁部52および電気基板2で取り囲まれた内部空間53が形成される。また、この内部空間53には、前述した発光素子31および制御素子4が収まっている。これにより、発光素子31および制御素子4を外部環境や異物付着等から保護することができる。なお、レンズアレイ5は、上記の構成に限定されず、例えば内部空間53は一部が開放していてもよい。
レンズアレイ5は、光透過性を有しており、光路P2を通過させることができる。また、底部51にはレンズ54が形成されている。このレンズ54は、例えば凸レンズであり、光路P2を伝搬する光を目的とする位置に集束することができる。
なお、レンズアレイ5は、レンズ54の他に、回折格子、偏光子、プリズム、フィルター等を備えていてもよい。
また、レセプタクル61の右側には、MPO型受容部612が形成されている。そして、このMPO型受容部612には、光ファイバー91の左端に取り付けられたMPO型光コネクター92が挿入され、嵌合している。これにより、光ファイバー91と光導波路1との間が光学的に接続されている。その結果、光モジュール1000に対して外部からの光学的接続が図られる。
なお、MPO型受容部612およびMPO型光コネクター92は、互いに嵌合可能な別のコネクター規格を満たす部材で代替されてもよい。また、これらのレセプタクル61やMPO型光コネクター92を用いることなく、光導波路1と光ファイバー91とが直接接続されていてもよい。
筐体7は、電気配線81や電気コネクター82および光ファイバー91やMPO型光コネクター92を除く各部を収納する箱状の部材である。このような筐体7に収納することにより、各部を外部環境から保護し、光モジュール1000の信頼性および可搬性を高めることができる。
なお、筐体7の一部には貫通孔が設けられ、そこから電気基板2の接点23が設けられた部分が突出している。これにより、接点23に対して電気コネクター82を容易に装着することができる。また、同様に、筐体7の一部に設けられた貫通孔からレセプタクル61のMPO型受容部612が露出している。これにより、MPO型受容部612に対してMPO型光コネクター92を挿入するだけで、光モジュール1000に対して光ファイバー91を容易に接続することができる。
筐体7の構成材料としては、例えばステンレス鋼、アルミニウム合金、チタン合金のような金属材料の他、各種樹脂材料、各種セラミックス材料等が挙げられる。また、筐体7は、必要に応じて設けられればよく、省略されてもよい。その場合、レンズアレイ5や光導波路1を覆うようにモールド樹脂を設けるようにしてもよい。なお、このモールド樹脂は、筐体7の内部を充填するように設けられてもよい。
2.光導波路
次に、光導波路1について説明する。
図3は、図2に示す光導波路の部分拡大斜視図である。図4は、図2のA−A線断面図である。
本実施形態に係る光導波路1は、図3および図4に示すように、積層体10と積層体10に設けられた凹部160(空洞部)とを有する導光部100と、導光部100の上面101(第1面)に設けられ、凹部160の開口を覆っているカバー層191と、上面101とカバー層191との間に設けられている粘着剤層192と、を有している。
このうち、積層体10は、下方から順に積層された、下側保護層17、クラッド層11、コア層13、クラッド層12および上側保護層18を備えている。また、コア層13は、図3に示すように、Y軸に沿って延在する長尺状のコア部14と、X軸方向においてコア部14の側面に隣接して設けられた側面クラッド部15と、を備えている。
また、導光部100が備える凹部160は、図1および図4に示すように、光反射により、光路P1と光路P2との間を相互に変換する反射部16を備えている。この反射部16は、図4に示すように、上面101および下面102(第2面)を有する導光部100の上面101に開口し、コア層13を貫通する凹部160の内面の一部である。すなわち、反射部16は、空洞部である凹部160とコア層13との界面である。反射部16では、屈折率差に基づく反射によって光路P1と光路P2との間を相互に変換することができる。
以下、光導波路1の各部についてさらに詳述する。
2.1 コア層
図3に示すコア層13中に形成されているコア部14は、その側面が、側面クラッド部15およびクラッド層11、12で囲まれている。そして、コア部14の屈折率は、側面クラッド部15やクラッド層11、12の屈折率よりも高くなっている。これにより、コア部14に光を閉じ込めて伝搬させることができる。なお、側面クラッド部15と、クラッド層11、12のうちのいずれか一方または双方と、が一体になっていてもよい。
コア層13において、光路P1に直交する面内における屈折率分布は、いかなる分布であってもよく、例えば屈折率が不連続的に変化したいわゆるステップインデックス(SI)型の分布であってもよく、屈折率が連続的に変化したいわゆるグレーデッドインデックス(GI)型の分布であってもよい。
また、コア部14の光路P1に直交する面による断面形状は、特に限定されず、真円、楕円形、長円形等の円形、三角形、四角形、五角形、六角形等の多角形、その他の異形状であってもよい。
さらに、コア層13の平均厚さは、特に限定されないが、1〜200μm程度であるのが好ましく、5〜100μm程度であるのがより好ましく、10〜70μm程度であるのがさらに好ましい。これにより、光導波路1の伝送効率の低下を抑えつつ光導波路1の薄型化を図ることができる。
コア層13の構成材料(主材料)としては、例えば、アクリル系樹脂、メタクリル系樹脂、ポリカーボネート、ポリスチレン、エポキシ系樹脂やオキセタン系樹脂のような環状エーテル系樹脂、ポリアミド、ポリイミド、ポリベンゾオキサゾール、ポリシラン、ポリシラザン、シリコーン系樹脂、フッ素系樹脂、ポリウレタン、ポリオレフィン系樹脂、ポリブタジエン、ポリイソプレン、ポリクロロプレン、ポリエチレンテレフタレート(PET)やポリブチレンテレフタレート(PBT)のようなポリエステル、ポリエチレンサクシネート、ポリサルフォン、ポリエーテル、環状オレフィン系樹脂等の各種樹脂材料が挙げられる。このうち、環状オレフィン系樹脂としては、例えば、ベンゾシクロブテン系樹脂、ノルボルネン系樹脂等が挙げられる。なお、樹脂材料には、異なる組成のものを組み合わせた複合材料も用いられる。
2.2 クラッド層
クラッド層11、12の平均厚さは、それぞれ1〜200μm程度であるのが好ましく、3〜100μm程度であるのがより好ましく、5〜60μm程度であるのがさらに好ましい。これにより、光導波路1が必要以上に厚膜化するのを防止しつつ、クラッド層11、12としての機能が確保される。
また、クラッド層11、12の構成材料としては、例えば、前述したコア層13の構成材料と同様の材料を用いることができるが、特に(メタ)アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、シリコーン系樹脂、ポリイミド系樹脂、フッ素系樹脂、ポリオレフィン系樹脂および環状オレフィン系樹脂からなる群から選択される少なくとも1種であるのが好ましい。
なお、クラッド層11、12は、必要に応じて設けられればよく、省略されてもよい。このとき、例えばコア層13が外気(空気)に曝されていれば、その外気がクラッド層11、12として機能する。
2.3 保護層
図3および図4に示す光導波路1では、下側保護層17および上側保護層18がコア層13やクラッド層11、12を保護し、外部環境等に起因したコア部14の伝送効率の低下を抑制することができる。
下側保護層17および上側保護層18の構成材料としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリエチレン、ポリプロピレンのようなポリオレフィン、ポリイミド系樹脂、ポリアミド系樹脂、環状オレフィン系樹脂等の各種樹脂を含む材料が挙げられる。
下側保護層17および上側保護層18の平均厚さは、特に限定されないが、5〜500μm程度であるのが好ましく、10〜400μm程度であるのがより好ましい。
また、下側保護層17および上側保護層18は、互いに同じ構成であっても互いに異なる構成であってもよい。
なお、下側保護層17および上側保護層18は、それぞれ必要に応じて設けられればよく、少なくとも一方が省略されていてもよい。
2.4 凹部
導光部100は、前述したように、コア層13を貫通する凹部160を備えている。凹部160の内面に設けられた反射部16は、コア部14の光路P1に対して傾斜する面である。この反射部16の傾斜角度に応じて、光路P1と光路P2とのなす角度を調整することができる。
図4に示す凹部160は、X軸方向から見た形状が三角形である。そして、反射部16は、図4に示すように、上側保護層18からクラッド層12およびコア層13を貫通してクラッド層11に至るまで連続して形成された平坦面である。なお、凹部160のX軸方向から見た形状は、図4に示す形状に限定されず、いかなる形状であってもよい。また、反射部16は、平坦面に限定されず、湾曲面であってもよい。
反射部16の傾斜角度は、特に限定されないが、図4に示す積層体10の下面を基準面としたとき、基準面と反射部16とが光路P1側においてなす角度は、30〜60°程度であるのが好ましく、40〜50°程度であるのがより好ましい。傾斜角度を前記範囲内に設定することにより、反射部16においてコア部14の光路P1を効率よく変換することができ、光路変換に伴う損失を抑制することができる。
なお、凹部160の最深部の位置は、特に限定されないが、少なくともコア層13よりも下側保護層17側であればよい。
また、本実施形態では、凹部160内は空洞部であるが、凹部160内にコア部14よりも低屈折率の材料が充填されていてもよく、反射部16に金属膜が成膜されていてもよい。
光導波路1のY軸方向の先端側では、コア層13の端面においてコア部14が露出している。このコア部14の露出面が、光入出射面140となる。したがって、本実施形態に係る光導波路1では、反射部16と光入出射面140との間に光路P1が延在している。
なお、光路P1は、コア層13の端面に設けられた光入出射面140ではなく、図示しない反射部を介して、光ファイバー91と光学的に接続されていてもよい。
また、図2に示す光導波路1では、コア層13中に4本のコア部14が形成されている。そして、各コア部14に対応して凹部160が設けられている。なお、凹部160は、4本のコア部14に対応して個別に設けられていてもよく、4本のコア部14にまたがるように1つの凹部160が設けられていてもよい。さらに、各コア部14に対応して設けられている凹部160のY軸方向における位置は、図2では互いに同じであるが、互いにずれていてもよい。
また、コア層13中に形成されるコア部14の本数は、特に限定されず、1〜3本であっても、5本以上であってもよい。
2.5 カバー層
本実施形態に係る光導波路1は、粘着剤層192を介して上面101に設けられたカバー層191を有している。カバー層191は、凹部160を覆うように設けられている。これにより、異物の侵入や外部環境から反射部16を保護することができる。その結果、反射部16の光反射率が低下するのを抑制することができ、光路変換に伴う損失を抑制することができる。
カバー層191の平均厚さは、特に限定されないが、5〜500μm程度であるのが好ましく、10〜400μm程度であるのがより好ましく、15〜50μm程度であるのがさらに好ましい。これにより、カバー層191は、十分な機械的強度を有するため、凹部160の周辺を十分に補強することができる。このため、凹部160が設けられたことによる光導波路1の機械的特性の低下を最小限に留めることができる。
カバー層191の構成材料としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリエチレン、ポリプロピレンのようなポリオレフィン、ポリイミド系樹脂、ポリアミド系樹脂、環状オレフィン系樹脂等の各種樹脂を含む材料が挙げられる。
このうち、カバー層191は、ポリイミド系樹脂が主材料であるのが好ましく用いられる。ポリイミド系樹脂は、弾性率が比較的大きく、熱分解温度も高いことから、外力や外部環境に対する十分な耐久性を有している。このため、ポリイミド系樹脂を含むカバー層191は、反射部16をより確実に保護することができる。具体的には、光導波路1の耐熱性を高めることができる。また、上側保護層18の構成材料がポリイミド系樹脂を含む場合、上側保護層18とカバー層191との間に熱膨張差が生じにくくなる。このため、熱応力の発生が抑えられ、応力集中に伴う反射部16の変形等を抑制することができ、光路変換に伴う損失の増大を抑制することができる。なお、主材料とは、カバー層191の構成材料のうち、ポリイミド系樹脂が50質量%以上を占めることを指すが、ポリイミド系樹脂の含有率は、好ましくは90質量%以上である。
また、カバー層191の構成材料には、必要に応じて、フィラー、酸化防止剤、紫外線吸収剤、着色剤、保存安定剤、可塑剤、滑剤、劣化防止剤、帯電防止剤等が添加されていてもよい。例えば、フィラーを添加することにより、カバー層191の熱膨張率を調整することができる。
さらに、カバー層191の引張強さは、200〜800MPa程度であるのが好ましく、250〜750MPa程度であるのがより好ましい。カバー層191の引張強さを前記範囲内に設定することにより、十分な耐久性を有する光導波路1が得られる。
なお、カバー層191の引張強さは、JIS K 7127(ASTM D882)に規定された引張特性の試験方法に準拠して測定される。また、上記引張強さは、平均厚さ25μmの試験片についての25℃における測定値である。
また、カバー層191の弾性率は、3000〜12000MPa程度であるのが好ましく、4000〜11000MPa程度であるのがより好ましい。カバー層191の弾性率を前記範囲内に設定することにより、凹部160の周辺を十分に補強することができる。このため、凹部160が設けられたことによる光導波路1の機械的特性の低下を最小限に留めることができる。
なお、カバー層191の弾性率は、JIS K 7127(ASTM D882)に規定された引張特性の試験方法に準拠して測定される。また、上記弾性率は、平均厚さ25μmの試験片についての25℃における測定値である。
この他、カバー層191の耐屈曲回数MITの試験結果は、それぞれ10000回以上であるのが好ましく、20000回以上であるのがより好ましい。これにより、信頼性の高い光導波路1が得られる。
また、カバー層191の熱収縮率は、0.01〜0.2%程度であるのが好ましい。これにより、反り等の変形が少ない光導波路1が得られる。
さらに、カバー層191の熱膨張係数は、特に限定されないが、線膨張係数が5〜25ppm/℃程度であるのが好ましく、7〜20ppm/℃程度であるのがより好ましい。これにより、熱変形が少ない光導波路1が得られる。
そして、カバー層191の熱膨張係数は、上側保護層18の熱膨張係数と同程度であるのが好ましい。同程度とは、両者の差が2ppm/℃以下であることをいう。これにより、カバー層191と上側保護層18との間に熱膨張差が特に生じにくくなるため、反射部16の変形や反り等の発生を特に小さく抑制することができる。
また、図4に示すように、Y軸方向における導光部100の全長をL1とし、Y軸方向におけるカバー層191の全長をL2としたとき、全長L2は、凹部160を覆うことができる長さ以上であれば、全長L1より短いことが好ましく、全長L1の0.1%以上50%以下であるのがより好ましい。これにより、目視にて、カバー層191の有無を容易に判別することができる。つまり、カバー層191の全長L2が、導光部100の全長L1と同じである場合、カバー層191の有無を判別しにくくなるおそれがあるが、全長L1より短ければ、カバー層191の縁が目視や触感によって特定されやすいため、カバー層191の有無を判別しやすくなる。その結果、光導波路1の検査作業を効率よく行うことができるとともに、光導波路1に光を入射させなくても、光導波路1の表裏の判別が容易になる。このため、光導波路1を前述したレンズアレイ5に取り付ける作業を、効率よく行うことができる。
2.6 粘着剤層
本実施形態に係る光導波路1は、粘着剤層192を有している。粘着剤層192を介してカバー層191を上側保護層18に固定することにより、接着剤を用いることなくカバー層191を固定することができる。これにより、硬化収縮に伴う反射部16の変形等の発生を防止することができ、光路変換に伴う損失が増大するのを抑制することができる。
その一方、粘着剤層192は、接着剤ほどの顕著な硬化を伴わないため、カバー層191を固定した後、経時的に流動するおそれがある。具体的には、粘着剤層192に含まれている粘着剤が染み出すおそれがある。図4に示す例では、導光部100の上面101に貼り付けられている粘着剤層192から染み出した粘着剤が、上面101から反射部16へと移動するおそれがある。このような粘着剤の染み出しおよび移動が発生すると、粘着剤が反射部16に付着して、反射部16の反射率を低下させるおそれがある。
そこで、本発明者は、粘着剤層192の構成について、鋭意検討を重ねた。そして、粘着剤層192の厚さが25μm以下であり、かつ、粘着剤層192の粘着力が0.3N/10mm以上であるとき、カバー層191の機能を損なうことなく、粘着剤の染み出しを抑制し得ることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本実施形態に係る粘着剤層192は、その厚さが25μm以下である。粘着剤層192の厚さが前記上限値を上回ると、粘着剤層192に含まれる粘着剤の量が多くなり、粘着剤の染み出しを許容範囲内に抑えることができない。そうすると、反射部16まで流れ着いてしまう量の粘着剤が染み出すことになる。
なお、粘着剤層192の厚さは、導光部100に貼り付けた後の粘着剤層192の断面を観察し、観察像上において10点以上測定されたときの平均値である。
また、粘着剤層192の厚さは、好ましくは5μm以上20μm以下とされ、より好ましくは7μm以上15μm以下とされる。粘着剤層192の厚さが前記下限値を下回ると、粘着剤層192を均一に成膜することが難しくなるおそれがある。
一方、本実施形態に係る粘着剤層192は、その粘着力が0.3N/10mm以上である。粘着剤層192の粘着力が前記下限値を下回ると、粘着剤層192の粘着力が不十分になって、カバー層191を十分に固定することができない。このため、光導波路1を曲げた場合等に、カバー層191の固定が解除され、カバー層191が剥がれてしまう。そうすると、カバー層191の機能が低下し、反射部16に異物が付着したり、反射部16が外部環境の影響を受けたりするおそれがある。
なお、粘着剤層192の粘着力は、全面に粘着剤層192を付けた幅10mmのカバー層191を試験片とし、この試験片をポリイミドフィルムに貼り付けた後、90°ピール粘着力測定装置を用いて測定される。
また、粘着剤層192の粘着力は、好ましくは1.0N/10mm以上4.0N/10mm以下とされ、より好ましくは1.7N/10mm以上3.5N/10mm以下とされる。粘着剤層192の粘着力が前記上限値を上回ると、粘着剤層192の粘着力が必要以上に強すぎるため、カバー層191の貼り直し作業が困難になるおそれがある。
以上のように、本実施形態に係る光導波路1は、コア部14を含むコア層13と、コア層13を介して積層されているクラッド層12(第1クラッド層)およびクラッド層11(第2クラッド層)と、クラッド層12を貫通し、コア部14に到達する凹部160(空洞部)と、互いに表裏の関係を有する上面101(第1面)および下面102(第2面)と、を有し、凹部160が上面101に開口するとともに、凹部160の内面に含まれる反射部16によりコア部14の光路P1が変換される導光部100と、上面101に設けられ、凹部160の開口を覆っているカバー層191と、上面101とカバー層191との間に設けられ、厚さが25μm以下であり、かつ、粘着力が0.3N/10mm以上である粘着剤層192と、を有する。
このような光導波路1によれば、カバー層191を固定するために、粘着剤層192を用いている。この粘着剤層192は、接着剤のような著しい硬化収縮を伴わないという点で有用であるとともに、十分な粘着力によってカバー層191を固定することができる。また、それとともに、粘着剤層192から粘着剤が染み出しにくくなるため、反射部16への付着を抑制することができる。その結果、カバー層191をより確実に固定して、凹部160への異物等の侵入を防止しつつ、染み出した粘着剤が反射部16に付着するのを抑制し、反射部16の光反射率が低下するのを抑制することができる。これにより、反射部16での光路変換に伴う損失を抑制することができる。
また、本実施形態に係る光モジュール1000は、本実施形態に係る光導波路1と、凹部160(空洞部)の内面に含まれる反射部16と光学的に接続されている発光素子31(光素子)と、を有する。
このような光モジュール1000によれば、カバー層191がその機能を十分に発揮するとともに、粘着剤層192から染み出した粘着剤が反射部16に付着しにくい構成になっていることから、反射部16での光路変換に伴う損失を抑制可能である。これにより、信頼性の高い光モジュール1000を実現することができる。
粘着剤層192の構成材料としては、例えば、シリコーン系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリエステル系樹脂、エラストマー系樹脂、ゴム系樹脂、アクリル系樹脂、ポリビニルエーテル系樹脂等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上の混合物が用いられる。また、粘着剤層192には、必要に応じて、任意の添加物が添加されていてもよい。
このうち、粘着剤層192は、シリコーン系樹脂が主材料であるのが好ましい。シリコーン系樹脂は、耐熱性が良好であり、加熱されても変性しにくい。このため、温度変化が大きい環境下で光導波路1を使用したときでも、粘着剤層192からの粘着剤の染み出しを抑制することができる。なお、主材料とは、粘着剤層192の構成材料のうち、シリコーン系樹脂が50質量%以上を占めることを指すが、シリコーン系樹脂の含有率は、好ましくは90質量%以上である。
また、シリコーン系樹脂で構成された粘着剤としては、例えば、過酸化物硬化型の粘着剤、付加反応硬化型の粘着剤等が挙げられるが、いずれの種類のシリコーン系粘着剤であってもよく、それ以外のシリコーン系粘着剤であってもよい。
さらに、シリコーン系粘着剤は、その構成成分としてシリコーンゴムとシリコーンレジンの双方を含むことが好ましい。シリコーンゴムが用いられることにより、粘着剤層192に弾性を付与することができる。これにより、粘着剤層192において、カバー層191と上側保護層18との間に発生した熱応力を吸収することができる。また、シリコーンレジンが用いられることにより、粘着力を高めることができる。したがって、シリコーンゴムとシリコーンレジンの比率を適宜変更することにより、弾性と粘着力のバランスを高めることができる。
シリコーンゴムとシリコーンレジンの質量比は、特に限定されないが、100:100〜100:250であるのが好ましく、100:130〜100:200であるのがより好ましい。これにより、必要な粘着力を確保しつつ、過剰な粘着剤が染み出しにくくなる。
また、導光部100は、前述したように、クラッド層12(第1クラッド層)のコア層13とは反対側に設けられている上側保護層18(第1保護層)と、クラッド層11(第2クラッド層)のコア層13とは反対側に設けられている下側保護層17(第2保護層)と、を有し、凹部160は、上側保護層18も貫通している。このような上側保護層18および下側保護層17を有することにより、コア層13やクラッド層11、12を、外力や外部環境から保護することができる。これにより、光導波路1の信頼性をより高めることができる。また、上面101とコア層13との距離が長くなるため、凹部160の内面において、粘着剤層192から染み出した粘着剤が上面101から反射部16まで移動するときの距離も長くなる。その結果、粘着剤層192から粘着剤が染み出したとしても、その粘着剤が、反射部16にまで到達しにくくなる。したがって、反射部16の光反射率が低下するのを抑制することができる。
3.電子機器
上述したような光導波路1は、カバー層191を固定する粘着剤層192に含まれた粘着剤の染み出しを抑制するとともに、カバー層191が剥離しにくい、という効果を奏する。このため、かかる光導波路1では、反射部16での光路変換に伴う損失を小さくすることができ、光通信において高いS/N比(信号対雑音比)を実現することができる。
実施形態に係る電子機器としては、前述した光導波路1を備える電子機器であれば、特に限定されないが、例えば、スマートフォン、タブレット端末、携帯電話、ゲーム機、ルーター装置、WDM装置、パソコン、テレビ、サーバー、スーパーコンピューター等の電子機器類が挙げられる。光導波路1を備えることにより、信頼性の高い電子機器が得られる。
以上、本発明の光導波路、光モジュールおよび電子機器を、図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれらに限定されるものではない。
例えば、前記実施形態では、光導波路と受発光素子との間にレンズを配置しているが、このレンズは必要に応じて設けられればよく、省略されてもよい。
また、電気基板には、リジッド基板、フレキシブル基板のような樹脂基板がよく用いられるが、セラミックス基板やガラス基板等であってもよい。
次に、本発明の具体的実施例について説明する。
1.光導波路の作製
(実験例1)
まず、図4に示す光導波路を作製した。具体的には、コア層を挟んで2つのクラッド層を積層した後、これらを挟むように2つの保護層(上側保護層および下側保護層)を積層し、積層体を得た。なお、積層体の製造条件は、以下の通りである。
・コア層の構成材料 :環状オレフィン系樹脂
・コア層の厚さ :50μm
・クラッド層の構成材料 :環状オレフィン系樹脂
・クラッド層の厚さ :5μm
・各保護層の構成材料 :ポリイミド系樹脂
・各保護層の厚さ :25μm
次に、ダイシングブレードを用いて積層体に凹部を形成し、導光部を得た。凹部の側面形状は、略三角形とし、反射部の形状は、略平坦面とした。また、反射部の傾斜角度は45°とした。
次に、粘着剤層が付いたカバー層を用意し、凹部を覆うように貼り付けた。以上のようにして光導波路を得た。
なお、粘着剤層およびカバー層の製造条件は、以下の通りである。
・カバー層の主材料 :ポリイミド系樹脂
・カバー層の厚さ :25μm
・粘着剤層の主材料 :シリコーン系樹脂
・粘着剤層の厚さ :10μm
・粘着剤層の粘着力 :0.3N/10mm
(実験例2〜8)
光導波路の製造条件を、それぞれ表1に示すように変更した以外は、実験例1と同様にして光導波路を得た。
なお、表1では、上述した各実験例のうち、本発明に相当するものを「実施例」とし、本発明に相当しないものを「比較例」としている。
2.光導波路の評価
2.1 耐剥離性の評価
次に、各実験例で得られた光導波路について、保護層とカバー層とが固定されている部分(以下、「固定部分」という。)に対し、耐剥離性の評価試験を行った。具体的には、固定部分に対し、カバー層側から、切り込み線を入れた。この切り込み線は、カバー層および粘着剤層を貫通し、保護層に達する深さになるように設定した。また、切り込み線の線形は、直線、および、半径1mmの曲線(真円形)とした。
次に、切り込み線の周囲を、カバー層側から光学顕微鏡で観察した。そして、保護層とカバー層とが剥離したときに生じる気泡の有無を検査し、検査結果を以下の評価基準に照らして評価した。
(耐剥離性の評価基準)
A:気泡が認められない
B:直線の切り込み線には気泡が認められなかったが、曲線の切り込み線には気泡が認められた
C:少なくとも直線の切り込み線に気泡が認められた
評価結果を表1に示す。
2.2 反射部への粘着剤の付着の評価
次に、各実験例で得られた光導波路について、導光部からカバー層を強制的に引き剥がした。
次に、各実験例において、それぞれ96個の反射部を光学顕微鏡で観察した。そして、反射部における付着物の有無を検査し、検査結果を以下の評価基準に照らして評価した。
(反射部の付着物の評価基準)
A:付着物が認められた反射部の個数が0個である
B:付着物が認められた反射部の個数が1個または2個である
C:付着物が認められた反射部の個数が3個以上である
評価結果を表1に示す。
Figure 0006658945
表1に示すように、実施例に相当する光導波路では、カバー層の耐剥離性、および、反射部への粘着剤の付着しにくさ、の双方がA評価またはB評価であり、良好であった。これに対し、比較例に相当する光導波路では、カバー層の耐剥離性、または、反射部への粘着剤の付着しにくさ、のいずれかがC評価であり、不良であった。なお、反射部に付着していた付着物は、粘着剤であった。
以上の結果から、本発明によれば、カバー層が剥離しにくく、かつ、粘着剤が染み出しにくい粘着剤層を実現し得ることが裏付けられた。
1 光導波路
2 電気基板
4 制御素子
5 レンズアレイ
7 筐体
9 光ファイバー
10 積層体
11 クラッド層
12 クラッド層
13 コア層
14 コア部
15 側面クラッド部
16 反射部
17 下側保護層
18 上側保護層
21 絶縁基板
22 導電層
23 接点
31 発光素子
51 底部
52 壁部
53 内部空間
54 レンズ
61 レセプタクル
62 MT型光コネクター
81 電気配線
82 電気コネクター
91 光ファイバー
92 MPO型光コネクター
100 導光部
101 上面
102 下面
140 光入出射面
160 凹部
191 カバー層
192 粘着剤層
611 MT型受容部
612 MPO型受容部
1000 光モジュール
L1 全長
L2 全長
P1 光路
P2 光路

Claims (7)

  1. コア部を含むコア層と、前記コア層を介して積層されている第1クラッド層および第2クラッド層と、前記第1クラッド層を貫通し前記コア部に到達する空洞部と、互いに表裏の関係を有する第1面および第2面と、を有し、前記空洞部が前記第1面に開口するとともに、前記空洞部の内面により前記コア部の光路が変換される導光部と、
    前記第1面に設けられ、前記空洞部の開口を覆っているカバー層と、
    前記第1面と前記カバー層との間に設けられ、シリコーン系樹脂を主材料とし、厚さが25μm以下であり、かつ、粘着力が1.0N/10mm以上である粘着剤層と、
    を有することを特徴とする光導波路。
  2. 前記導光部は、
    前記第1クラッド層の前記コア層とは反対側に設けられている第1保護層と、
    前記第2クラッド層の前記コア層とは反対側に設けられている第2保護層と、
    を有し、
    前記空洞部は、前記第1保護層も貫通している請求項1に記載の光導波路。
  3. 前記カバー層は、ポリイミド系樹脂を主材料とする請求項1または2に記載の光導波路。
  4. 前記シリコーン系樹脂は、構成成分としてシリコーンゴムおよびシリコーンレジンを含み、
    前記シリコーン系樹脂における前記シリコーンゴムと前記シリコーンレジンの質量比は、100:130〜100:200である請求項1ないし3のいずれか1項に記載の光導波路。
  5. 前記カバー層の全長は、前記導光部の全長より短い請求項1ないし4のいずれか1項に記載の光導波路。
  6. 請求項1ないしのいずれか1項に記載の光導波路と、
    前記空洞部の内面と光学的に接続されている光素子と、
    を有することを特徴とする光モジュール。
  7. 請求項1ないしのいずれか1項に記載の光導波路を備えることを特徴とする電子機器。
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