JP2022012346A - 光導波路および電子機器 - Google Patents

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洋史 白▲崎▼
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【課題】熱が加わっても伝搬効率が低下しにくい光導波路、および、かかる光導波路を備える電子機器を提供する。【解決手段】光導波路1は、第1軸Yに沿って延在する第1コア部14、および、第1軸と直交する第2軸Xに沿って第1コア部と並ぶクラッド部15、を備えるコア層13と、コア層を厚さ方向に挟む第1クラッド層11および第2クラッド層12と、第1クラッド層のコア層とは反対側に設けられている第1カバー層17と、を有し、第1軸と交差するコア層の面をコア層端面とし、第2軸と交差するコア層の面をコア層側面133、134としたとき、第1コア部は、コア層側面に露出している。【選択図】図2

Description

本発明は、光導波路および電子機器に関するものである。
特許文献1には、ヒンジ部を介して互いに回動可能に連結されている本体部と蓋体部とを備えた、折り畳み型の携帯電話装置が開示されている。この携帯電話装置の本体部は、複数のキー釦からなるキー操作部を備え、蓋体部は、面光源部で照明される液晶表示部を備えている。また、キー操作部および液晶表示部は、それぞれ導光板を備えており、これらの導光板同士は、光接続部材を介して光学的に連結されている。
このような構成によれば、共通の光源から2つの導光板に光を導き、キー操作部および液晶表示部の双方を照明することができる。つまり、1つの光源から出射した光を、キー操作部および液晶表示部の双方で利用することができる。これにより、携帯電話装置における電力消費の抑制およびコストの削減を図ることができる。
図4は、特許文献1に記載の光接続部材を構成するフレキシブル光導波路を示す平面図である。図5は、特許文献1に記載の光接続部材を構成するフレキシブル光導波路のコアを横切るように切断したときの断面図である。なお、図4は、図5のフレキシブル光導波路9内のコア層を透視したものであり、コアにはドットを付している。
図4に示すフレキシブル光導波路9は、一方の導光板91と他方の導光板92との間に設けられている。このフレキシブル光導波路9は、導光板91、92の間をつなぐ高屈折率の複数のコア94と、コア94の両側に設けられた低屈折率のクラッド95と、を有している。導光板91から出射した光は、コア94の一方の端面941から入射し、コア94内を伝搬して、コア94の他方の端面942から出射する。そして、出射した光が導光板92に入射する。
このようなフレキシブル光導波路9は、図5に示すように、コア94およびクラッド95を介して積層された2つのカバーフィルム96を有している。カバーフィルム96を設けることにより、フレキシブル光導波路9に柔軟性や強靭性が付与されている。
国際公開第2008/120680号
図6は、図4に示すフレキシブル光導波路9の部分拡大図である。図6に示すように、フレキシブル光導波路9では、X軸に沿ってコア94とクラッド95が交互に並んでいる。そして、X軸方向の両端には、クラッド95が位置している。
また、図6には、フレキシブル光導波路9を伝搬する光の経路の例を矢印A~Cで示している。矢印Aは、比較的小さな入射角でコア94に入射した光の経路の例を示している。矢印Bは、比較的小さな入射角でクラッド95に入射した光の経路の例を示している。矢印Cは、矢印Aよりも大きい入射角で入射した光の経路の例を示している。このうち、矢印Cで示すような経路で光が伝搬する場合、コア94とクラッド95との界面で光が反射せず、界面を透過することがある。界面を透過した光は、矢印Cで示すように、クラッド95の外縁951に到達する。
ここで、フレキシブル光導波路9に強靭性を付与するために用いられるカバーフィルム96には、クラッド95よりも弾性率が高いフィルムが用いられる。図5に示すクラッド95は、このようなカバーフィルム96で支持されているため、フレキシブル光導波路9の製造時にクラッド95が収縮しようとしても、カバーフィルム96で引っ張られることにより、本来よりも収縮量が抑えられることになる。このため、フレキシブル光導波路9のクラッド95には、収縮量が制限されたことに伴う歪みが溜まることになる。
このような状態のフレキシブル光導波路9に対してさらに熱が加わると、歪みの影響により、クラッド95の収縮がさらに進むことになる。収縮が進むと、クラッド95には図5に示す凹み97のような変形が生じる。
このような凹み97は、クラッド95の外縁951における光の反射率の低下を招く。具体的には、コア94とクラッド95との界面を透過した光は、図6に矢印Cで示すように、クラッド95の外縁951から外部空間に漏れ出す可能性が高くなる。このような漏れ光の発生は、フレキシブル光導波路9における光の伝搬効率の低下を招く。
本発明の目的は、熱が加わっても伝搬効率が低下しにくい光導波路、および、かかる光導波路を備える電子機器を提供することにある。
このような目的は、下記(1)~(7)の本発明により達成される。
(1) 第1軸に沿って延在する第1コア部、および、前記第1軸と直交する第2軸に沿って前記第1コア部と並ぶクラッド部、を備えるコア層と、
前記コア層を厚さ方向に挟む第1クラッド層および第2クラッド層と、
前記第1クラッド層の前記コア層とは反対側に設けられている第1カバー層と、
を有し、
前記第1軸と交差する前記コア層の面をコア層端面とし、
前記第2軸と交差する前記コア層の面をコア層側面としたとき、
前記第1コア部は、前記コア層側面に露出していることを特徴とする光導波路。
(2) 前記コア層は、前記第2軸に沿って延在する第2コア部を備え、
前記第2コア部は、前記コア層端面に露出している上記(1)に記載の光導波路。
(3) 前記第1コア部および前記第2コア部は、閉じた枠状をなしている上記(2)に記載の光導波路。
(4) 前記第1コア部の幅は、前記クラッド部の幅より広い上記(1)ないし(3)のいずれかに記載の光導波路。
(5) 前記第1コア部の幅をW1とし、前記クラッド部の幅をW2としたとき、
W1/W2は、2~20である上記(4)に記載の光導波路。
(6) 前記第2クラッド層の前記コア層とは反対側に設けられている第2カバー層を有する上記(1)ないし(5)のいずれかに記載の光導波路。
(7) 上記(1)ないし(6)のいずれかに記載の光導波路を備えることを特徴とする電子機器。
本発明によれば、熱が加わっても伝搬効率が低下しにくい光導波路が得られる。
また、本発明によれば、上記光導波路を備える電子機器が得られる。
第1実施形態に係る光導波路を示す平面図である。 図1に示す光導波路のコア部を横切るように切断したときの断面図である。 第2実施形態に係る光導波路を示す平面図である。 特許文献1に記載の光接続部材を構成するフレキシブル光導波路を示す平面図である。 特許文献1に記載の光接続部材を構成するフレキシブル光導波路のコアを横切るように切断したときの断面図である。 図4に示すフレキシブル光導波路の部分拡大図である。
以下、本発明の光導波路および電子機器について添付図面に示す好適実施形態に基づいて詳細に説明する。
1.第1実施形態
まず、第1実施形態に係る光導波路について説明する。
図1は、第1実施形態に係る光導波路を示す平面図である。図2は、図1に示す光導波路のコア部を横切るように切断したときの断面図である。なお、図1は、図2の光導波路内のコア層を透視したものであり、コア部にはドットを付している。
本実施形態に係る光導波路1は、図2の下側から、第1カバー層17、第1クラッド層11、コア層13、第2クラッド層12、および第2カバー層18がこの順で積層されたシート状をなす積層体である。このうち、コア層13中には、図1に示すように、長尺状の5本の第1コア部14と、第1コア部14の側面に隣接して設けられたクラッド部15と、が形成されている。なお、本願の各図では、シート状をなす光導波路1が広がっている面をX-Y面し、第1コア部14はY軸(第1軸)に沿って延在しており、第1コア部14およびクラッド部15が、Y軸と直交するX軸(第2軸)に沿って並んでいる。また、X軸およびY軸の双方に直交する軸をZ軸とする。
光導波路1の平面視形状は、特に限定されず、正方形、六角形のような多角形、真円、楕円、長円のような円形、その他の形状であってもよいが、図1では長方形である。
このような光導波路1は、例えば、Y軸に沿って設けられた図示しない光学部材同士を光学的に接続し、照明光を伝搬させるのに用いられる。
本実施形態に係る光導波路1では、Y軸と交差するコア層13の面をコア層端面131、132とし、X軸と交差するコア層13の面をコア層側面133、134としたとき、第1コア部14は、コア層側面133、134に露出している。これにより、光導波路1では、コア層13において、従来のような凹み97の発生が防止される。その結果、伝送効率の低下が抑制された光導波路1を実現することができる。
以下、光導波路1の各部についてさらに詳述する。
1.1.コア層
図1に示すコア層13中に形成されている各第1コア部14は、それぞれ、コア層端面131、132に露出している。図1では、コア層端面131を光入射面とし、コア層端面132を光出射面として用いている。
図1には、光導波路1を伝搬する光の経路の例を矢印A~Cで示している。矢印Aは、比較的小さな入射角で第1コア部14に入射した光の経路の例を示している。矢印Bは、比較的小さな入射角でクラッド部15に入射した光の経路の例を示している。矢印Cは、矢印Aよりも大きい入射角でコア層13に入射した光の経路の例を示している。このうち、矢印Cで示すような経路、具体的には比較的大きな伝搬角で光が伝搬する場合、第1コア部14とクラッド部15との界面で光が反射せず、界面を透過することがある。界面を透過した光は、矢印Cで示すように、クラッド部15の外縁、つまり、コア層側面133に到達する。
ここで、図1に示すコア層側面133、134には、第1コア部14が露出している。第1コア部14は、加熱されたとき、クラッド部15よりも収縮しにくい。つまり、第1コア部14の熱による収縮量は、クラッド部15のそれよりも小さくなる傾向を示す。その結果、本実施形態に係る光導波路1のコア層側面133、134では、熱が加わっても、従来のような凹み97の発生が抑えられる。
凹み97の発生が抑制されると、コア層端面131から、例えば図1に矢印Cで示すような入射角で光導波路1に光を入射したとき、この光がコア層側面133を透過してしまう確率を低下させることができる。すなわち、従来のように凹み97がある場合、クラッド95の外縁951において反射条件を満たさず、図6に示すように外部空間へ漏れ出てしまう確率が高くなる。これに対し、凹み97の発生が抑制されることにより、コア層側面133において反射条件を満たす確率が高くなるため、図1に矢印Cで示すような経路でコア層13の内側に向かって光が反射し、外部空間へ漏れ出てしまう確率が低くなる。その結果、光導波路1における光の伝搬効率の低下を抑制することができる。
また、図1に示すコア層13では、コア層端面131から第1コア部14に入射した光は、矢印Aで示す経路で伝搬し、コア層端面132から出射する。さらに、図1に示すコア層13では、コア層端面131からクラッド部15に入射した光は、矢印Bで示す経路で伝搬し、コア層端面132から出射する。これらの矢印A、Bで示す経路は、従来と変わらない。したがって、図1に示す光導波路1では、少なくとも外部空間に漏れ出る光量が抑えられた分だけ、従来よりも光の伝搬効率を高めることが可能である。
さらに、図1に示すコア層側面133、134では、外部空間との屈折率差が、従来よりも大きくなる。つまり、第1コア部14の屈折率は、クラッド部15の屈折率より高いことから、第1コア部14と空気との屈折率差は、当然に、クラッド部15と空気との屈折率差より大きくなる。そうすると、コア層側面133、134では、コア層13中を伝搬する光が外部に漏れ出にくくなる。その結果、光導波路1の伝搬効率をより高めることができる。
図2に示す第1コア部14における屈折率分布は、いかなる分布であってもよい。例えば、屈折率が不連続的に変化した、いわゆるステップインデックス(SI)型の分布であってもよく、屈折率が連続的に変化した、いわゆるグレーデッドインデックス(GI)型の分布であってもよい。
図2に示す第1コア部14の形状は、特に限定されず、真円、楕円形、長円形等の円形、三角形、四角形、五角形、六角形等の多角形、その他の異形状であってもよい。
コア層13の平均厚さは、特に限定されないが、1~1000μm程度であるのが好ましく、5~500μm程度であるのがより好ましく、10~300μm程度であるのがさらに好ましい。これにより、必要かつ十分な光量を確保することができ、かつ、光導波路1の機械的強度も確保することができる。
コア層13の構成材料(主材料)としては、例えば、アクリル系樹脂、メタクリル系樹脂、ポリカーボネート、ポリスチレン、エポキシ系樹脂やオキセタン系樹脂のような環状エーテル系樹脂、ポリアミド、ポリイミド、ポリベンゾオキサゾール、ポリシラン、ポリシラザン、シリコーン系樹脂、フッ素系樹脂、ポリウレタン、ポリオレフィン系樹脂、ポリブタジエン、ポリイソプレン、ポリクロロプレン、PETやPBTのようなポリエステル、ポリエチレンサクシネート、ポリサルフォン、ポリエーテル、また、ベンゾシクロブテン系樹脂やノルボルネン系樹脂等の環状オレフィン系樹脂のような各種樹脂材料等が挙げられる。なお、樹脂材料には、異なる組成のものを組み合わせた複合材料も用いられる。また、本明細書において「主材料」とは、構成材料の50質量%以上を占める材料のことをいい、好ましくは70質量%以上を占める材料のことをいう。
第1コア部14のX軸に沿う長さ、つまり、第1コア部14の幅W1は、特に限定されないが、1~1000μm程度であるのが好ましく、5~500μm程度であるのがより好ましく、10~300μm程度であるのがさらに好ましい。
また、第1コア部14の幅W1は、複数の第1コア部14で互いに等しくてもよいし、互いに異なっていてもよい。さらに、第1コア部14の幅W1は、途中で広がったり、狭まったりしていてもよい。
コア層13中に形成される第1コア部14の数は、特に限定されず、1本であっても、図1および図2に示すように複数本であってもよい。また、第1コア部14は、全体としてY軸に沿って延在していればよく、途中で曲がっている部分があったり、分岐した部分があったりしてもよい。
クラッド部15は、第1コア部14よりも屈折率が低い部位である。クラッド部15は、図2に示すように、第1クラッド層11および第2クラッド層12と別体である他、第1クラッド層11または第2クラッド層12のいずれか一方または双方と一体になっていてもよい。
第1コア部14に隣接しているクラッド部15のX軸に沿う長さ、つまり、クラッド部15の幅W2は、特に限定されず、第1コア部14の幅W1以上であってもよいが、第1コア部14の幅W1よりも狭いことが好ましい。換言すれば、第1コア部14の幅W1は、クラッド部15の幅W2より広いことが好ましい。これにより、コア層13における第1コア部14の占有率を高めることができる。その結果、コア層13においてクラッド部15の占有率が高い場合に比べて、光導波路1における光の伝搬効率をより高めることができる。
第1コア部14の幅W1は、クラッド部15の幅W2より広いことが好ましいが、具体的には、W1/W2が2~20であるのが好ましく、3~15であるのがより好ましい。第1コア部14の幅W1を前記範囲内に設定することにより、コア層13における第1コア部14の占有率を十分に高めることができる。これにより、光導波路1における光の伝搬効率をさらに高めることができる。
ここで、第1コア部14の弾性率は、クラッド部15の弾性率より高いことが好ましい。これにより、熱が加わったときの第1コア部14の収縮量は、クラッド部15に比べてより確実に小さくなる傾向を示す。したがって、従来のような凹み97の発生をより確実に抑制することができる。
なお、第1コア部14の弾性率およびクラッド部15の弾性率は、それぞれの構成材料の試験片について、JIS K 7244-4:1999に規定の試験方法により測定された貯蔵弾性率E’である。試験片のサイズは、例えば、縦20mm、横5mm、厚さ0.025mmとする。測定装置には動的弾性率測定装置を用い、引っ張りモードで測定する。また、測定温度範囲を-50℃から300℃、測定周波数を10Hzとし、自動静荷重にて測定する。そして、100℃における測定結果を、各部の弾性率とする。
第1コア部14の弾性率とクラッド部15の弾性率との差は、特に限定されないが、0.1×10Pa以上5.0×10Pa以下程度であるのが好ましく、0.3×10Pa以上1.0×10Pa以下程度であるのがより好ましく、0.5×10Pa以上5.0×10Pa以下程度であるのがさらに好ましい。弾性率の差を前記範囲内に設定することにより、図1に示すコア層側面133、134には、従来よりも弾性率が十分に高い第1コア部14が露出していることになる。このため、光導波路1では、従来のような凹み97の発生をより確実に抑制することができる。なお、第1コア部14の弾性率とクラッド部15の弾性率との差が前記範囲を超えて大きくなると、弾性率差が大きすぎることによる弊害、例えば第1コア部14とクラッド部15とで変形量の差が大きくなり、光導波路1の曲げやすさ等が低下するといった問題の発生を抑制することができる。
1.2.クラッド層
第1クラッド層11および第2クラッド層12は、それぞれ第1コア部14よりも屈折率が低い部位である。
第1クラッド層11および第2クラッド層12の平均厚さは、それぞれ1~200μm程度であるのが好ましく、3~100μm程度であるのがより好ましく、5~60μm程度であるのがさらに好ましい。これにより、第1クラッド層11および第2クラッド層12に必要とされる光学的特性および機械的強度が確保される。
第1クラッド層11の主材料および第2クラッド層12の主材料は、例えば、前述したコア層13の構成材料として挙げた材料の中から適宜選択される。
このような第1クラッド層11および第2クラッド層12を設けることにより、第1コア部14と第1クラッド層11および第2クラッド層12との間で、安定した屈折率差を形成し、維持することができる。このため、第1コア部14の伝搬効率をより高めることができる。
1.3.カバー層
第1カバー層17は、第1クラッド層11のコア層13とは反対側に設けられている。第2カバー層18は、第2クラッド層12のコア層13とは反対側に設けられている。このような第1カバー層17および第2カバー層18を設けることにより、コア層13や第1クラッド層11、第2クラッド層12を保護し、外部環境等に起因した光の伝搬効率の低下を抑制することができる。
第1カバー層17および第2カバー層18の平均厚さは、特に限定されないが、1~200μm程度であるのが好ましく、3~100μm程度であるのがより好ましく、5~50μm程度であるのがさらに好ましい。
また、第1カバー層17および第2カバー層18は、互いに同じ構成であっても互いに異なる構成であってもよい。例えば、第1カバー層17および第2カバー層18は、平均厚さが互いに同じでもよいし、互いに異なっていてもよい。なお、本実施形態における第2カバー層18は、必要に応じて設けられればよく、省略されていてもよい。
ただし、本実施形態では、第2クラッド層12のコア層13とは反対側に第2カバー層18が設けられている。これにより、第1カバー層17と第2カバー層18とでコア層13等を挟むことができるので、機械的強度および耐候性が特に良好な光導波路1が得られる。
第1カバー層17の主材料および第2カバー層18の主材料としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリエチレン、ポリプロピレンのようなポリオレフィン、ポリイミド、ポリアミド等の各種樹脂を含む材料が挙げられる。
このうち、第1カバー層17および第2カバー層18の主材料は、それぞれポリイミド系樹脂であるのが好ましい。ポリイミド系樹脂は、弾性率が比較的大きく、熱分解温度も高いことから、外力や外部環境に対する十分な耐久性を有している。
なお、第1カバー層17および第2カバー層18の構成材料には、必要に応じて、フィラー、酸化防止剤、紫外線吸収剤、着色剤、保存安定剤、可塑剤、滑剤、劣化防止剤、帯電防止剤等が添加されていてもよい。このうち、フィラーを添加することにより、第1カバー層17および第2カバー層18の熱膨張係数を調整することができる。
第1カバー層17および第2カバー層18の引張強さは、200~800MPa程度であるのが好ましく、250~750MPa程度であるのがより好ましい。第1カバー層17および第2カバー層18の引張強さを前記範囲内に設定することにより、十分な耐久性を有する光導波路1が得られる。
第1カバー層17および第2カバー層18の引張強さは、JIS K 7127:1999(ASTM D882)に規定された引張特性の試験方法に準拠して測定される。また、上記引張強さは、平均厚さ25μmの試験片についての25℃における測定値である。
第1カバー層17および第2カバー層18の弾性率は、3000~12000MPa程度であるのが好ましく、4000~11000MPa程度であるのがより好ましい。第1カバー層17および第2カバー層18の弾性率を前記範囲内に設定することにより、第1クラッド層11、コア層13および第2クラッド層12を十分に保護することができる。
なお、第1カバー層17および第2カバー層18の弾性率は、JIS K 7244-4:1999に規定の試験方法により測定された貯蔵弾性率E’である。試験片のサイズは、縦20mm、横5mm、厚さ0.025mmとする。測定装置には動的弾性率測定装置を用い、引っ張りモードで測定する。また、測定温度範囲を20℃から200℃、測定周波数を10Hzとし、自動静荷重にて測定する。そして、100℃における測定結果を、各部の弾性率とする。
また、第1カバー層17および第2カバー層18は、その弾性率が、コア層13の弾性率、第1クラッド層11の弾性率および第2クラッド層12の弾性率のいずれよりも大きいことが好ましい。このような弾性率の差を設定することにより、第1カバー層17および第2カバー層18によって、第1クラッド層11、コア層13および第2クラッド層12を保護する能力をより高めることができる。その結果、光導波路1に負荷が加わっても、光の伝搬効率が低下しにくくなり、光導波路1の信頼性を高めることができる。
第1カバー層17および第2カバー層18の弾性率と、第1クラッド層11および第2クラッド層12の弾性率と、の差は、特に限定されないが、好ましくは0.1GPa以上とされ、より好ましくは1GPa以上10GPa以下とされる。弾性率の差を前記範囲内に設定することにより、光導波路1の可撓性を損なうことなく、保護能力を十分に高めることができる。
第1カバー層17および第2カバー層18の熱膨張係数は、特に限定されないが、線膨張係数が5~25ppm/℃程度であるのが好ましく、7~20ppm/℃程度であるのがより好ましい。これにより、熱変形が比較的少ない光導波路1が得られる。
以上のように、本実施形態に係る光導波路1は、Y軸(第1軸)に沿って延在する第1コア部14、および、Y軸と直交するX軸(第2軸)に沿って第1コア部14と並ぶクラッド部15と、を備えるコア層13と、コア層13をZ軸方向(厚さ方向)に挟む第1クラッド層11および第2クラッド層12と、第1カバー層17および第2カバー層18と、を有している。そして、第1コア部14は、コア層側面133、134に露出している。
このような構成によれば、コア層側面133、134において従来のような凹み97等の変形が発生しにくくなる。このため、凹み97に伴う漏れ光の発生が抑制される。その結果、光導波路1における光の伝搬効率の低下を抑制することができる。
2.第2実施形態
次に、第2実施形態に係る光導波路について説明する。
図3は、第2実施形態に係る光導波路を示す平面図である。なお、図3は、光導波路内のコア層を透視したものであり、コア部にはドットを付している。
以下、第2実施形態について説明するが、以下の説明では、第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項についてはその説明を省略する。
第2実施形態は、第2コア部19が追加されている以外、第1実施形態と同様である。
図3に示す光導波路1は、図1に示すコア層端面131、132に隣接するように、X軸に沿って延在する第2コア部19を設けてなるものである。このため、図3に示す光導波路1では、コア層端面131、132に第2コア部19が露出することになる。つまり、図3に示す光導波路1では、コア層側面133、134に第1コア部14が露出し、コア層端面131、132には第2コア部19が露出している。
このような構成によれば、コア層側面133、134に加え、コア層端面131、132においても凹み等の変形の発生を抑制することができる。これにより、クラッド部15への入射効率およびクラッド部15からの出射効率を高めることができる。具体的には、第1実施形態のように、クラッド部15がコア層端面131、132に露出している場合、熱が加わったとき、クラッド部15の露出面に凹み等の変形が生じるおそれがある。この変形は、コア層側面133、134における変形よりも面積が小さいため、光の伝搬効率に及ぼす影響は相対的に小さいものの、クラッド部15への入射効率およびクラッド部15からの出射効率の低下を招く原因になる。
これに対し、図3に示す光導波路1では、コア層端面131、132に第2コア部19が露出しているため、クラッド部15が露出するのを避けることができる。このため、クラッド部15の露出面の変形も防止され、変形に伴うクラッド部15への入射効率およびクラッド部15からの出射効率の低下を防止することができる。その結果、光導波路1における光の伝搬効率をより高めることができる。
また、図3に示す光導波路1では、第1コア部14と第2コア部19とが互いに連結されている。このため、第1コア部14および第2コア部19は、Z軸に沿う位置から見たとき、閉じた枠状をなしている。これにより、コア層13の外縁全体で変形が抑えられることになるため、コア層13の寸法精度が高められる。その結果、コア層13と第1クラッド層11および第2クラッド層12との寸法ずれの発生が抑えられる。加えて、コア層13中に形成された第1コア部14と第2コア部19とが互いに連結されているため、第2コア部19から第1コア部14への光結合効率、および、第1コア部14から第2コア部19への光結合効率が、それぞれ高められる。その結果、光導波路1における光の伝搬効率をより高めることができる。
図3に示す光導波路1では、Y軸方向の両端にそれぞれ設けられた第2コア部19がX軸に沿って延在し、コア層端面131、132全体に第2コア部19が露出している。第2コア部19のY軸に沿う長さ、つまり、第2コア部19の幅W3は、特に限定されないが、1~1000μm程度であるのが好ましく、5~500μm程度であるのがより好ましく、10~300μm程度であるのがさらに好ましい。
また、コア層端面131、132には、その全体に第2コア部19が露出している必要はなく、クラッド部15が露出している領域があってもよい。
以上のような第2実施形態においても、第1実施形態と同様の効果が得られる。
なお、第1コア部14と第2コア部19とは、必ずしも連結されていなくてもよく、これらの間にクラッド部15が介在していてもよい。
3.電子機器
上述したような光導波路1は、例えば、導光板同士を光学的に接続する。これにより、例えば1つの光源を2つの照明部で利用可能な電子機器を実現することができる。また、光導波路1では、熱が加わっても伝搬効率の低下が抑制されている。したがって、光導波路1を備えることにより、熱が加わっても光導波路1で伝搬される光の光量減少が少なく抑えられた、信頼性の高い電子機器を実現することができる。
なお、光導波路1が接続するのは、導光板に限定されず、任意の光学部品が挙げられる。かかる光学部品としては、例えば、光導波路1とは別の光導波路、光ファイバー、発光素子、受光素子、レンズ、フィルター、プリズム等が挙げられる。そして、これらの中から選択される少なくとも2つの光学部品同士を光学的に接続するのに、光導波路1を好適に用いることができる。
このような電子機器としては、例えば、スマートフォン、タブレット端末、携帯電話端末、スマートウォッチ、スマートグラス、ヘッドマウントディスプレイ、ヘッドアップディスプレイ、ゲーム機、ルーター装置、WDM装置、パソコン、テレビ、サーバー、スーパーコンピューター等の情報通信機器類や、医療用機器の他、車両、航空機、船舶の計器類、自動車制御機器、航空機制御機器、鉄道車両制御機器、船舶制御機器、宇宙船制御機器、ロケット制御機器のような移動体制御機器類、発電所、製油所、製鉄所、化学コンビナートのようなプラントを制御するプラント制御機器類等が挙げられる。
以上、本発明の光導波路および電子機器を、図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれらに限定されるものではない。
例えば、本発明の光導波路は、前記実施形態に任意の構造物を付加したものであってもよい。具体的には、本発明の光導波路は、前記実施形態の第1コア部14に設けられた傾斜面からなるミラーを有していてもよい。また、本発明の光導波路は、前記実施形態にコネクターを追加したものであってもよい。
1 光導波路
9 フレキシブル光導波路
11 第1クラッド層
12 第2クラッド層
13 コア層
14 第1コア部
15 クラッド部
17 第1カバー層
18 第2カバー層
19 第2コア部
91 導光板
92 導光板
94 コア
95 クラッド
96 カバーフィルム
97 凹み
131 コア層端面
132 コア層端面
133 コア層側面
134 コア層側面
941 端面
942 端面
951 外縁
A 矢印
B 矢印
C 矢印
W1 幅
W2 幅
W3 幅

Claims (7)

  1. 第1軸に沿って延在する第1コア部、および、前記第1軸と直交する第2軸に沿って前記第1コア部と並ぶクラッド部、を備えるコア層と、
    前記コア層を厚さ方向に挟む第1クラッド層および第2クラッド層と、
    前記第1クラッド層の前記コア層とは反対側に設けられている第1カバー層と、
    を有し、
    前記第1軸と交差する前記コア層の面をコア層端面とし、
    前記第2軸と交差する前記コア層の面をコア層側面としたとき、
    前記第1コア部は、前記コア層側面に露出していることを特徴とする光導波路。
  2. 前記コア層は、前記第2軸に沿って延在する第2コア部を備え、
    前記第2コア部は、前記コア層端面に露出している請求項1に記載の光導波路。
  3. 前記第1コア部および前記第2コア部は、閉じた枠状をなしている請求項2に記載の光導波路。
  4. 前記第1コア部の幅は、前記クラッド部の幅より広い請求項1ないし3のいずれか1項に記載の光導波路。
  5. 前記第1コア部の幅をW1とし、前記クラッド部の幅をW2としたとき、
    W1/W2は、2~20である請求項4に記載の光導波路。
  6. 前記第2クラッド層の前記コア層とは反対側に設けられている第2カバー層を有する請求項1ないし5のいずれか1項に記載の光導波路。
  7. 請求項1ないし6のいずれか1項に記載の光導波路を備えることを特徴とする電子機器。
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