JP6658857B2 - マイクロチップ - Google Patents
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Description
内部が大気圧に対して負圧とされた領域と、該領域内の気圧の状態を提示する圧表示部と、が設けられたマイクロチップを提供する。
前記領域は、弾性変形による自己封止性を備える基板層を含んで形成されていることが好ましい。
前記圧表示部はまた、前記基板層を含んで形成されていても良い。
前記圧表示部は、気体が封入され、外圧の変化により膨張又は収縮する弾性部材を備えていることができる。
前記圧表示部はまた、ガス及び/又は湿度の変化により色が変化する材料を有することができる。
前記圧表示部は、前記マイクロチップの外面に設けられていても良い。
また、前記領域内に加えられた熱の履歴を提示する熱履歴表示部が設けられていても良い。
1.第一実施形態に係るマイクロチップ
(1)マイクロチップ1aの構成
(2)マイクロチップ1aへの試料溶液の導入方法
(3)マイクロチップ1aの圧表示部5における表示方法
2.第二実施形態に係るマイクロチップ
(1)マイクロチップ1bの構成
(2)マイクロチップ1bの圧表示部5における表示方法
3.第三実施形態に係るマイクロチップ
4.第四実施形態に係るマイクロチップ
(1)マイクロチップ1dの構成
(2)マイクロチップ1eの構成
(3)熱履歴表示部6における表示方法
(1)マイクロチップ1aの構成
図1は、本技術の第一実施形態に係るマイクロチップ1aの構成を説明する模式図である。図1(A)は、上面模式図であり、(B)は、(A)のP−P断面に対応する断面模式図である。
マイクロチップ1aにおいて、弾性を有する材料からなる基板層11を用いた場合、試料溶液を、先端に針などが装着できるシリンジ等を用いて、マイクロチップ1a内に導入することが可能である。図2(A)及び(B)は、図1(B)に示す導入部2付近を拡大して、マイクロチップ1aへの試料溶液の導入方法を示した図である。
入部2に到達すると、マイクロチップ1aの内部と外部(シリンジ内部)との間の圧力差によって、シリンジ内の試料溶液は針Nの管空を通って、導入部2へ吸引される。導入部2に導入された試料溶液は、流路33を通流し、分析場であるウェル43へ達する(ウェル43は、不図示)。このように、反応領域Rが大気圧に対し負圧とされ、穿刺可能な材料の基板層で封止されることによって、試料溶液を容易にマイクロチップ1a内に導入することが可能となる。
上述したように、マイクロチップ1aは、基板層11,12,13を負圧下で貼り合わせるなどして、内部を大気圧に対して負圧とすることができる。しかし、試料溶液を穿刺によって導入するなどの理由で、ガス不透過性の材料からなる基板層12,13でマイクロチップ1aの外面全体を覆うことは難しく、導入口21や、側面Sにおいては、基板層11が外部に露出している(図1(B)参照)。このため、作製後のマイクロチップ1aを大気圧下に保管した場合、基板層11を介して空気がマイクロチップ1aの反応領域Rに浸透し、経時的にマイクロチップ1a内の気圧が上昇して、試料溶液の導入に十分な吸引力が得られないおそれがある。そこで、このような反応領域Rの気圧の変化を反映して、気圧の状態を提示する圧表示部5が、マイクロチップ1aに設けられている。図3(A)及び(B)を参照しながら、圧表示部5について詳しく説明する。
面52に、基準線53を描いておく。基準線53は、図3(A)に示すように、反応領域Rが大気圧に対して負圧であり、マイクロチップ1aの外部に対し試料溶液の導入に十分な圧力差がある状態においては、気体封入体51に覆われていて視認されない。一方、図3(B)に示すように、反応領域Rの気圧が試料溶液の導入に不適切な状態まで上昇して気体封入体51が収縮すると、基準線53が現れる。このようにして、マイクロチップ1aにおいて圧表示部5では、反応領域Rの気圧の変化が反映され、反応領域Rの気圧の状態が提示される。圧表示部5によって表示される気圧の状態とは、すなわち、マイクロチップ1aの反応領域Rの負圧の維持度である。
(1)マイクロチップ1bの構成
図4は、本技術の第二実施形態に係るマイクロチップ1bの構成を説明する断面模式図である。マイクロチップ1bは、圧表示部5の設置位置及び圧表示部5に収容される検出部材以外の構成については、第一実施形態と同一である。第一実施形態と同一の構成については、同一の符号を付し、説明については省略する。また、マイクロチップ1bを構成する基板層11,12,13の材料は、マイクロチップ1aにおいて同一の符号を付した基板層と同じである。
反応して色が変化する材料である。例えば、検出材料54としては、酸化して色を変えるロイコ染料や吸湿して変色するシリカゲル等が用いられ得る。また、これらの検出材料54は、合成樹脂等に練り込まれてマイクロチップ1b外面に固着されていても良く、フィルム等に塗布され、マイクロチップ1b外面に接着されていても良い。又は、空気及び光を透過する合成樹脂製等の容器に検出材料54が内包され、その容器がマイクロチップ1b外面に固着されても良い。
マイクロチップ1bは、大気圧に対して負圧下で基板層11,12,13を貼り合わせるなどして、反応領域Rが大気圧に対して負圧とされている。この状態にあるマイクロチップ1bは、金属等の材料からなる保存容器に保持することで、反応領域Rの気密性を保持し易くすることができる。しかし、保存容器を大気下に置けば、保存容器への空気の浸透は徐々に進むため、やがてマイクロチップ1bの内部へも空気が浸透する。そこで、マイクロチップ1bには、保存容器内へ浸透する空気、又は湿気を感知する圧表示部5が設けられている。圧表示部5における、検出材料54を用いたマイクロチップ1bの反応領域Rの気圧の変化を反映して気圧の状態を提示する表示方法について、酸化還元色素を検出材料54として使用する場合を例に説明する。
図5は、本技術の第三実施形態に係るマイクロチップ1cの構成を説明する断面模式図である。マイクロチップ1cは、圧表示部5の設置位置以外の構成については、第一実施形態及び第二実施形態と同一である。第一実施形態及び第二実施形態と同一の構成については、同一の符号を付し説明については、省略する。また、マイクロチップ1cを構成する基板層11,12,13の材料は、マイクロチップ1aにおいて同一の符号を付した基板層と同じである。
(1)マイクロチップ1dの構成
図6は、本技術の第四実施形態に係るマイクロチップ1dの構成を説明する断面模式図である。マイクロチップ1dは、熱履歴表示部6が設けられてる点以外の構成については、第一実施形態と同一である。第一実施形態と同一の構成については、同一の符号を付し、説明については省略する。また、マイクロチップ1dを構成する基板層11,12,13の材料は、マイクロチップ1aにおいて同一の符号を付した基板層と同じである。
図7は、マイクロチップ1dの変形実施形態であるマイクロチップ1eの構成を説明する断面模式図である。マイクロチップ1eは、熱履歴表示部6の設置位置以外の構成については、マイクロチップ1dと同一であり、同一の構成については同一の符号を付し、説明については省略する。また、マイクロチップ1eを構成する基板層11,12,13の材料は、マイクロチップ1aにおいて同一の符号を付した基板層と同じである。
マイクロチップ1d、又はその変形実施形態であるマイクロチップ1eの熱履歴表示部6において、内部の温度の変化を感知して熱履歴を提示する方法について、ロイコ染料Lを例に、図8及び図9を参照しながら詳しく説明する。図8及び図9は、熱履歴表示部6に収容されている検出材料61を模式的に示す。
ノフェニル)メチレン}-2,5-シクロヘキサジエン-1-イリデン]ジメチルアンモニウムクロ
リド)が挙げられる。クリスタルバイオレットは固体酸性物質によってラクトン環が切れ、プロトン化され、無色から紫色に変化する。その他、ラクトン環を持つロイコ染料としては、フェノールフタレインやチモールフタレインが挙げられる。フェノールフタレインは中性で無色、アルカリ性で紅色を呈し、チモールフタレインは中性で無色、アルカリ性で青色を呈す。
類によって変えることができる。相転移材料Bは、相転移温度以上で融解するため、検出材料61の応答温度を制御できる。相転移材料Bの種類を選ぶことによって、ロイコ染料Lと顕色剤Dを結合した状態で固化させたり、その両方を分散した状態で固化させることができる。
料61に用いる色素を調製できる。ジブチルフェノールは融点が35〜38℃であるため、40℃まで加熱されると、調製した固化物は融解する。クリスタルバイオレットとビスフェノールAが相互作用し、クリスタルバイオレットは酸化され、呈色する。これを冷却するとクリスタルバイオレットは酸化状態が保たれ、呈色が保存される。
おいては、前述のマイクロチップ内の圧の変化に加えて、熱履歴についても確認することが可能である。基板層等を加工して作製されるマイクロチップは、微細な内部構造を有するため、導入された試料溶液などを目視するとは困難である。マイクロチップ1d,1eでは、熱履歴表示部6が設けられていることによって、使用後のものであるか否か容易に判断できる。また、ウェル43等の各ウェルと同じ基板層に、熱履歴部6を設けることによって、分析場の温度変化をリアルタイムで確認することも可能である。
(1)内部が大気圧に対して負圧とされた領域と、該領域内の気圧の状態を提示する圧表示部と、が設けられたマイクロチップ。
(2)前記領域は、弾性変形による自己封止性を備える基板層を含んで形成されている、上記(1)記載のマイクロチップ。
(3)前記圧表示部は、前記基板層を含んで形成されている、上記(2)記載のマイクロチップ。
(4)前記圧表示部は、気体が封入され、外圧の変化により膨張又は収縮する弾性部材を備える、上記(1)から(3)の何れかに記載のマイクロチップ。
(5)前記圧表示部は、ガス及び/又は湿度の変化により色が変化する材料を有する、上記(1)から(3)の何れかに記載のマイクロチップ。
(6)前記圧表示部は、前記マイクロチップの外面に設けられている、上記(1)又は(2)記載のマイクロチップ。
(7)前記領域内に加えられた熱の履歴を提示する熱履歴表示部が設けられた、上記(1)から(6)の何れかに記載のマイクロチップ。
Claims (9)
- 試料溶液に含まれる物質又は前記物質の反応生成物の分析を行うためのマイクロチップであり、
前記試料溶液が導入される導入部と、前記試料溶液が通流する流路と、前記試料溶液が導入されるウェルと、を有し、ガス不透過性を有する材料で形成された第一の基板層を含み、内部が大気圧に対して負圧とされた反応領域と、
前記反応領域内の気圧の状態を提示する圧表示部と、を備え、
前記反応領域と前記圧表示部とが互いに独立して設けられているマイクロチップ。 - 前記圧表示部が、
前記反応領域内の気圧の状態を検出する検出部材と、
前記検出部材を収容する容器と、を備える請求項1に記載のマイクロチップ。 - 前記第一の基板層に第二の基板層が貼り合わされることで、前記反応領域と前記圧表示部とが形成されている請求項1又は2に記載のマイクロチップ。
- 前記第二の基板層が弾性変形による自己封止性を備える請求項3に記載のマイクロチップ。
- 前記第一の基板層及び/又は前記第二の基板層が光透過性を有する請求項3又は4に記載のマイクロチップ。
- 前記検出部材は、色が変化し、且つ前記色の変化が前記反応領域内の気圧の変化と相関がある材料を有し、前記色の変化に応じて前記反応領域内の気圧の状態を提示する請求項2に記載のマイクロチップ。
- 前記色が変化する材料が色素を含む請求項6に記載のマイクロチップ。
- 前記反応領域内に加えられた熱の履歴を提示する熱履歴表示部が設けられた請求項1〜7のいずれか一項に記載のマイクロチップ。
- 請求項1〜8のいずれか一項に記載のマイクロチップを用いた核酸増幅方法。
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