JP6655812B2 - 厨房装置 - Google Patents

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Description

本発明は、厨房装置に関する。
特許文献1には厨房装置が開示されている。この厨房装置は、キャビネットと電磁式加熱調理器とを具備している。キャビネットの上面を構成するカウンターには、設置用開口が穿設されている。電磁式加熱調理器の調理用天板は、設置用開口の周縁に載置されており、調理用天板は上方に露出している。
特開2009−233060号公報
ところで、特許文献1に開示された厨房装置は、調理用天板の上面が、キャビネットの上面(カウンターの上面)よりも上方に位置している。このため、鍋等の物品が、調理用天板の上面と調理用天板の上面よりも一段低いキャビネットの上面とに跨るように置かれたとき、物品が傾いた状態になりやすい。このため、調理用天板の上面を利用して物品を安定した姿勢で置くには、物品が調理用天板から大きくはみ出さないように載せる必要がある。
本発明は前記事情に鑑みてなされたものであって、物品を電磁調理器の上面に置く際に物品が電磁調理器の上面からはみ出すような場合にも、物品を安定した姿勢で置くことができる厨房装置を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために本発明の厨房装置は、調理台と、前記調理台に組み込まれる電磁調理器とを具備し、前記電磁調理器は、前記調理台の上面よりも上方に位置して上方に露出する調理器上面を有し、前記調理台は、前記調理台の上面において開口し、前記電磁調理器が配置される調理器用開口と、前記調理台の上面において前記調理器上面の後方位置で開口した、前記調理器用開口とは別の排気口とを備え、前記排気口に被さる排気口カバーをさらに具備し、前記排気口カバーは、前記調理器上面から後方に離れて配置され、前記排気口カバーは、前記調理台上面よりも上方に突出し、前記調理器上面と前記排気口カバーの上面とが同じ高さに位置することを特徴とする。
本発明に係る厨房装置は、物品を電磁調理器の上面に置く際に物品が電磁調理器の上面からはみ出すような場合にも、物品を安定した姿勢で置くことができる。
図1は、本実施形態の厨房装置の一部切欠断面図である。 図2は、前記厨房装置の平面図である。 図3は、前記厨房装置の調理器上面及びカバー上面に物品を置いた状態を示した側面図である。 図4は、図1のA部拡大図である。 図5A〜図5Cは、前記厨房装置の排気口カバーを示し、図5Aは平面図であり、図5Bは正面図であり、図5Cは側面図である。
以下、添付図面に基づき、本実施形態の厨房装置1について説明する。図1に示された本実施形態の厨房装置1は、例えば台所の床に設置されて利用される。
なお、以下では、厨房装置1が設置された状態における方向を用いて説明する。具体的には、厨房装置1から見て利用者が位置する方向を前方とし、厨房装置1を前方から見たときの左右方向を左右方向として、厨房装置1について説明する。
厨房装置1は、調理台2と電磁調理器4とを具備している。本実施形態の調理台2は、キャビネット20と、キャビネット20上に設置されたカウンター(ワークトップ)21とを備えている。
カウンター21は、図2に示されるように、左右方向に延びた矩形板状に形成されている。本実施形態のカウンター21は、図1に示されるように、表面材22と、表面材22の下面に沿って配置されて表面材22に裏打ちされた裏打材23とで構成されている。
表面材22は、例えば合成樹脂製である。カウンター21の上面(調理台2の上面)は、表面材22の上面で構成されている。以下、表面材22の上面を、調理台上面24という。調理台上面24は、水平な平坦面である。カウンター21には、上下方向に貫通した調理器用開口25が形成されている。調理器用開口25には、電磁調理器4が配置されている。
電磁調理器4は、いわゆるIH(Induction Heating)調理器であって、鍋や、フライパン、やかん等の被加熱物を電磁誘導加熱する。
本実施形態の電磁調理器4の外殻は、上方に開口した箱状のケーシング40と、ケーシング40の上開口部を塞ぐようにケーシング40上に設置されたトッププレート41とで構成されている。
トッププレート41は、ケーシング40に取り付けられている。図2に示されるように、本実施形態のトッププレート41は、平面視で左右方向に延びた矩形状に形成されている。
トッププレート41の上面は、電磁調理器4の上面を構成する。以下、トッププレート41の上面を調理器上面42という。
電磁調理器4(ケーシング40)には、磁力発生コイルを含む加熱装置43が内蔵されている。加熱装置43は、調理器上面42に置かれた被加熱物を励起させて発熱させる磁力線を発生させる。すなわち、加熱装置43によって、被加熱物は電磁誘導加熱される。
調理器上面42は、加熱装置43によって被加熱物を加熱しないときにも、物品9を置くためのスペースとして利用できる。なお、この物品9としては、鍋、フランパン、やかん等の調理具、皿等の食器、食材等が挙げられる。
図1に示されるように、電磁調理器4のケーシング40は、調理器用開口25からキャビネット20の内部に落とし込まれる。これにより、電磁調理器4は、調理台2に設置される。
電磁調理器4のトッププレート41の外周縁部は、ケーシング40より外周側に向かって突出している。トッププレート41の外周縁部は、カウンター21の調理器用開口25の周縁部上に載っている。これにより、電磁調理器4は、カウンター21に支持されている。
調理器上面42は、水平な平坦面である。図4に示されるように、調理器上面42は、調理台上面24より上方に位置している。
図1に示されるように、ケーシング40の前端部には、ケーシング40の内外を通じさせる気体流入口44が設けられている。また、ケーシング40の後端部には、ケーシング40の内外を通じさせる気体流出口45が設けられている。
ケーシング40には、ケーシング40の内部を冷却するためのファン46が設けられている。ファン46は、気体流入口44からケーシング40の内部に空気を吸い込み、この空気を気体流出口45から排出する。このとき、ケーシング40の内部を通過する空気により、ケーシング40に内蔵された機器が冷却される。
図4に示されるように、カウンター21には、気体流出口45から排出された空気をカウンター21の上方に排出するための排気口26が形成されている。排気口26は、カウンター21を上下方向に貫通している。排気口26は、図2に示されるように、平面視で調理器上面42(トッププレート41)の後方に配置されており、調理台2の上面において調理器上面42の後方位置で開口している。
本実施形態の排気口26は、図4に示されるように、キャビネット20の内部に設けられたダクト5を介して、気体流出口45に通じている。
ダクト5は、カウンター21の下面に取り付けられている。ダクト5は前後方向に延びている。ダクト5の前端部には、前方に向かって開口した上流側開口50が形成されている。上流側開口50は、気体流出口45に対向し、気体流出口45に通じている。
ダクト5の後端部には、上方に向かって開口した下流側開口51が形成されている。下流側開口51は、排気口26に対向し、排気口26に通じている。
本実施形態の厨房装置1は、排気口26に被せて設けられた排気口カバー6をさらに備えている。排気口カバー6は、耐熱性を有する材料から形成されている。具体的に排気口カバー6は、金属製であって、詳しくはアルミニウム製である。排気口カバー6は、網状に形成されて複数の通気孔60を有している。
図1に示された電磁調理器4のファン46は、例えば加熱装置43により電磁誘導加熱を行う際に駆動される。ファン46を駆動させたとき、キャビネット20の前方の空気は、キャビネット20の前端部に形成された隙間29を介してキャビネット20の内部に流入し、この後、気体流入口44からケーシング40内に流入する。この空気は、ケーシング40の内部を通過して気体流出口45から排出される。そして、この空気は、上流側開口50からダクト5内に流入し、この後、下流側開口51、排気口26、及び排気口カバー6の通気孔60(図2参照)を順に通過して、カウンター21の上方に排出される。
以下、排気口26及び排気口カバー6について詳述する。図2に示されるように、本実施形態の排気口26は、調理器上面42から後方に離れて配置されている。排気口26は、平面視で左右方向に延びた矩形状に形成されている。
排気口26は、左右方向において調理器上面42(トッププレート41)が設けられる範囲に亘って形成されており、排気口26の左右方向の長さは、調理器上面42の左右方向の長さと同じである。
図4に示されるように、本実施形態の排気口26は、表面材22を上下方向に貫通した第1孔31と、裏打材23を上下方向に貫通した第2孔32とで構成されている。第1孔31は第2孔32よりも前後幅が大きい。これにより、排気口26の前後の内面には、それぞれ段差面27が形成されている。すなわち、両段差面27のうちの一方の段差面27は、裏打材23の第2孔32の前縁部の上面で構成され、他方の段差面27は、裏打材23の第2孔32の後縁部の上面で構成されている。
本実施形態の排気口カバー6は、図2に示されるように左右方向に連続するように並べて配置された複数(図示例では3個)のカバー体61で構成されている。
図5A〜図5Cに示されるように、各カバー体61は蓋部62を有している。蓋部62は平面視格子状に形成されており、上下方向に貫通した複数の通気孔60を有している。
具体的に蓋部62は、前後方向に並んだ複数の第1片部71と、左右方向に並んだ複数の第2片部72とで構成されている。
複数の第1片部71のそれぞれは、左右方向に延びている。複数の第2片部72のそれぞれは、前後方向に延びており、複数の第1片部71と交差している。蓋部62の平面視における外形は、左右方向に延びた矩形状である。
図5Cに示されるように、複数の第1片部71は、下端部が複数の第2片部72によって一体に接続されている。複数の第1片部71は、複数の第2片部72よりも上方に突出している。複数の第1片部71の上面は水平であり、同じ高さに配置されている。これら複数の第1片部71の上面により、カバー体61の上面が構成されている。
各カバー体61は、蓋部62の前後両端部から、下方に向かって突出した突片部63を有している。各カバー体61は、図4に示されるように、両突片部63が排気口26に上方から嵌め込まれることで、排気口26に取り付けられる。各カバー体61の前後の突片部63の下端面は、それぞれ排気口26の対応する段差面27に接している。これにより、各カバー体61の下方への移動が規制され、各カバー体61は、所定の高さに配置されている。
各カバー体61の蓋部62は、カバー体61が排気口26に取り付けられた状態で、調理台上面24よりも上方に突出する。このとき、各カバー体61の上面は、同じ高さに配置される。これら複数のカバー体61の上面により、排気口カバー6の上面が構成される。以下、排気口カバー6の上面をカバー上面64という。
利用者は、図3に示されるように、鍋等の物品9を、調理器上面42とカバー上面64との両者に跨るように置くことができる。このとき、物品9の前後方向の中間部は、カウンター21において調理器上面42と排気口26との間に位置する部分28の上方に離れて配置されて、物品9はカウンター21に直接接触しない。このため、物品9がカウンター21と接触してカウンター21が傷付いたり、物品9の熱によりカウンター21が劣化したりすることが抑制される。
ここで、カバー上面64の高さは、調理器上面42の高さと同じである。このため、図3に示されるように、鍋等の物品9を調理器上面42とカバー上面64との両者に跨るように置いたとき、物品9は水平面に置いたときと略同様の姿勢で配置される。
なお、カバー上面64の高さと、調理器上面42の高さとが「同じ」とは、厳密に同じである場合は勿論、製造上の誤差や組立時の誤差等によって僅かにずれる場合も含む。すなわち、カバー上面64と調理器上面42との両者に物品9を置いたときに物品9が水平面に置いたときと略同様の姿勢になるのであれば、カバー上面64の高さと調理器上面42の高さは、多少ずれていてもよい。ただし、物品9をより安定して支持するには、カバー上面64の高さと調理器上面42の高さのずれは、調理台上面24より上方に突出したトッププレート41の突出高さL1の半分以下の寸法であることが好ましく、例えば2mm以下であることが好ましい。
また、本実施形態の排気口カバー6は、調理器上面42から後方に離れて配置されている。このため、物品9が調理器上面42から後方に大きくはみ出した状態で調理器上面42に置かれたときに、この物品9の一部を排気口カバー6の上面に置くことができる。
また、本実施形態の排気口カバー6は、金属製であるので、排気口カバー6に例えば電磁調理器4によって加熱された物品9が置かれたとしても、熱による劣化が生じ難い。
また、図2に示されるように、本実施形態の排気口カバー6の左右方向の長さL2は、調理器上面42(トッププレート41)の左右方向の長さL3と同じである。さらに、排気口カバー6の左右方向の両端と、調理器上面42の左右方向の両端とは、左右方向において同じ位置に配置される。
このため、調理器上面42に置いた物品9を後方に移動したときには、この物品9の左右位置にかかわらず、物品9を調理器上面42とカバー上面64との両者に載せることができる。
以上説明した本実施形態の厨房装置1は、以下の構成を有する。厨房装置1は、調理台2と、調理台2に組み込まれる電磁調理器4とを具備する。電磁調理器4は、調理台2の上面よりも上方に位置して上方に露出する調理器上面42を有する。調理台2は、調理台2の上面において調理器上面42の後方位置で開口した排気口26を備える。厨房装置1は、排気口26に被さる排気口カバー6をさらに備える。調理器上面42と排気口カバー6の上面とが同じ高さに位置する。
この構成を有する厨房装置1は、鍋等の物品9を調理器上面42に置く際に物品9が調理器上面42からはみ出すような場合にも、物品9を調理器上面42と排気口カバー6の上面との両者に跨るように置くことができる。また、排気口カバー6上面の高さが、調理器上面42の高さと同じである。このため、例えば、調理器上面42を利用して、盛付け等を行う際には、鍋や皿等の物品9を安定した水平な姿勢にして、調理器上面42と排気口カバー6の上面との両者に跨るように置くことができる。また、この場合、物品9は傾き難いので、鍋等の物品9から煮汁等の液体がこぼれることも抑制できる。
また、本実施形態の厨房装置1は、以下の付加的な構成を有している。排気口カバー6は、調理器上面42から後方に離れて配置される。
この構成を有する厨房装置1は、物品9が調理器上面42から後方に大きくはみ出した状態で調理器上面42に置かれたときに、この物品9の一部を排気口カバー6の上面に置くことができる。
また、本実施形態の厨房装置1は、以下の付加的な構成を有している。排気口26は左右方向に延びた形状である。排気口カバー6は、左右方向に連続するように並べて配置された複数のカバー体61で構成される。
この構成を有する厨房装置1は、排気口カバー6が複数のカバー体61で構成されるので、例えば排気口カバー6の一部が傷付いたり、変形したりしたときに、排気口カバー6の全体を交換する必要がなく、一部のカバー体61を交換するだけで済む。
なお、本実施形態の排気口26及び排気口カバー6は、調理器上面42から後方に離れた位置に設けられているが、平面視で調理器上面42に隣接するように設けられてもよい。
また、本実施形態の排気口26は、電磁調理器4から供給された空気を調理台2の上方に排出するための口であるが、例えば調理台2に内蔵されたグリル装置等の機器から排出された気体を排出するための口であってもよい。
また、排気口カバー6の左右方向の長さは、調理器上面42の左右方向の長さよりも長くてもよいし、短くてもよい。また、排気口カバー6はアルミニウム以外の金属材料から形成されてもよいし、合成樹脂等のその他の材料から形成されてもよい。
また、本実施形態の排気口カバー6は、複数のカバー体61で構成されているが、一つのカバー体61で構成されてもよい。
また、カウンター21の表面材22は、金属等、合成樹脂以外の材料から形成されてもよい。また、本実施形態のカウンター21は、表面材22と裏打材23とで構成されているが、1つの部材で構成されてもよい。
1 厨房装置
2 調理台
24 調理台上面
26 排気口
4 電磁調理器
42 調理器上面
6 排気口カバー
61 カバー体
64 カバー上面

Claims (2)

  1. 調理台と、
    前記調理台に組み込まれる電磁調理器とを具備し、
    前記電磁調理器は、
    前記調理台の上面よりも上方に位置して上方に露出する調理器上面を有し、
    前記調理台は、
    前記調理台の上面において開口し、前記電磁調理器が配置される調理器用開口と、
    前記調理台の上面において前記調理器上面の後方位置で開口した、前記調理器用開口とは別の排気口とを備え、
    前記排気口に被さる排気口カバーをさらに具備し、
    前記排気口カバーは、前記調理器上面から後方に離れて配置され、
    前記排気口カバーは、前記調理台上面よりも上方に突出し、前記調理器上面と前記排気口カバーの上面とが同じ高さに位置することを特徴とする厨房装置。
  2. 前記排気口は左右方向に延びた形状であり、
    前記排気口カバーは、左右方向に連続するように並べて配置された複数のカバー体で構成されており、
    前記カバー体は、
    前後方向に並んだ複数の第1片部と、
    左右方向に並んだ複数の第2片部とを有し、
    前記複数の第1片部のそれぞれは、左右方向に延びており、
    前記複数の第2片部のそれぞれは、前後方向に延びており、
    前記複数の第1片部は、前記複数の第2片部よりも上方に突出し、
    前記複数の第1片部の上面は、水平で同じ高さに配置されて、前記排気口カバーの上面を構成することを特徴とする請求項1に記載の厨房装置。
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