JP6655434B2 - 電界共鳴型カップラ - Google Patents

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Description

本発明は、電界共鳴によってワイヤレスで電力伝送を行うのに用いる電界共鳴型カップラに関するものである。
電磁共鳴を用いたワイヤレス電力伝送方式は、電磁誘導を用いた方式より距離を離して電力伝送できることから、その開発が進められている。電磁共鳴のうち電界の共鳴により電力伝送する電界共鳴型ワイヤレス電力伝送については、例えば特許文献1、2に開示されているものが知られている。
特許文献1に記載のワイヤレス電力伝送システムは、送信用の共振回路(送信用カップラ)及び受信用の共振回路(受信用カップラ)が、それぞれ2つの電極と少なくとも1つのコイルとを備えた構成を有している。送信用カップラ及び受信用カップラにそれぞれ接続される送電用の電力ケーブル及び受電用の電力ケーブルは、各カップラの電極またはコイルに直接接続されている。電力ケーブルとして例えば同軸ケーブルを用いる場合には、各カップラが有する2つの電極の一方側に同軸ケーブルの中心導体が接続され、他方側に同軸ケーブルの外導体が接続される。
また特許文献2に記載のワイヤレス電力伝送システムでは、送電用カップラまたは受電用カップラに接続される同軸ケーブルが有する浮遊キャパシタ等のインピーダンス成分によって不要な共鳴が発生するのを防止するために、各カップラと同軸ケーブルとの接続部に不要共振抑制回路(バラン)が設けられている。
特許第5603509号公報 特開2013−223338号公報
しかしながら、特許文献1に記載の従来のワイヤレス電力伝送システムでは、同軸ケーブルの外導体がグランド(以下ではGNDと記す)に接続されたとき、各カップラの電極とGNDとの間が電界で容量結合されることにより、不要な共振が発生するといった問題が生じる。不要共振が発生すると、同軸ケーブルの外導体に強いコモンモード電流が流れることになり、不要放射発生の要因になるといった問題が生じる。
また、特許文献2に記載の従来のワイヤレス電力伝送システムでは、上記の不要共振の発生を抑制するためにカップラと同軸ケーブルとの接続部にバランを設けているが、バランを接続すると内蔵するフェライトコア部等で電力ロスが発生し、発熱や伝送効率低下といった問題が生じる。さらに、バランを設けることでワイヤレス電力伝送システムが大型化、重量化するといった問題も生じる。
本発明はこのような問題を解決するためになされたものであり、外導体がグランドに接続された同軸ケーブルを用いて送受電を行っても不要な共振の発生を抑制することが可能な電界共鳴型カップラを提供することを目的とする。
本発明の電界共鳴型カップラの第1の態様は、所定の間隔を隔てて配置された第1電極及び第2電極と、それぞれ前記第1電極及び前記第2電極に接続されて共振回路を形成する第1共振コイル及び第2共振コイルと、を有する送電用カップラと、前記間隔または異なる間隔を隔てて配置された第3電極及び第4電極と、それぞれ前記第3電極及び前記第4電極に接続されて共振回路を形成する第3共振コイル及び第4共振コイルと、を有する受電用カップラと、を備え、前記第1電極及び前記第2電極と前記第3電極及び前記第4電極との間で電界共鳴させることで前記送電用カップラから前記受電用カップラにワイヤレスで電力伝送する電界共鳴型カップラであって、前記送電用カップラは、第1同軸ケーブルで交流電源に接続されて前記第1共振コイル及び前記第2共振コイルに磁界結合によって交流電力を給電する第1リンクコイルをさらに備え、前記受電用カップラは、第2同軸ケーブルで負荷に接続されて前記第3共振コイル及び前記第4共振コイルから磁界結合によって交流電力を受電する第2リンクコイルをさらに備えることを特徴とする。
本発明の電界共鳴型カップラの他の態様は、前記第1リンクコイルと前記第1共振コイル及び前記第2共振コイルとが同一半径を有して同一中心線状に配置され、前記第2リンクコイルと前記第3共振コイル及び前記第4共振コイルとが同一半径を有して同一中心線状に配置されていることを特徴とする。
本発明の電界共鳴型カップラの他の態様は、1以上のインピーダンス調整用キャパシタが、前記第1リンクコイル及び/または前記第2リンクコイルに直列に接続されていることを特徴とする。
本発明の電界共鳴型カップラの他の態様は、1以上のインピーダンス調整用キャパシタが、前記第1リンクコイル及び/または前記第2リンクコイルに並列に接続されていることを特徴とする。
本発明の電界共鳴型カップラの他の態様は、前記送電用カップラが、第1のシールドケースを有し、前記受電用カップラが、第2のシールドケースを有することを特徴とする。
本発明の電界共鳴型カップラの他の態様は、前記第1同軸ケーブル及び前記第2同軸ケーブルの外導体の外周を覆うフェライトコアを備え、前記第1のシールドケースは、前記第1同軸ケーブルの前記外導体に導通され、前記第2のシールドケースは、前記第2同軸ケーブルの前記外導体に導通されていることを特徴とする。
本発明の電界共鳴型カップラの他の態様は、前記第1のシールドケースは、 前記第1共振コイルの前記第1電極に接続されていない端部及び前記第2共振コイルの前記第2電極に接続されていない端部に接続されており、前記第2のシールドケースは、前記第3共振コイルの前記第3電極に接続されていない端部及び前記第4共振コイルの前記第4電極に接続されていない端部に接続されていることを特徴とする。
本発明の電界共鳴型カップラの他の態様は、前記送電用カップラは、樹脂部を備え、前記樹脂部の一方の面の略中央に前記第1同軸ケーブルが接続された給電コネクタを固定し、他方の面の略中央に前記第1リンクコイルを固定して前記第1リンクコイルを挟む両側にそれぞれ前記第1共振コイル及び前記第2共振コイルを固定し、前記樹脂部の長手方向両側に固定された支柱に、前記第1電極及び第2電極を固定し、前記受電用カップラは、別の樹脂部を備え、前記別の樹脂部の一方の面の略中央に前記第2同軸ケーブルが接続された別の給電コネクタを固定し、他方の面の略中央に前記第2リンクコイルを固定して前記第2リンクコイルを挟む両側にそれぞれ前記第3共振コイル及び前記第4共振コイルを固定し、前記別の樹脂部の長手方向両側に固定された支柱に、前記第3電極及び第4電極を固定し、前記第1リンクコイルが前記樹脂部を貫通して前記給電コネクタに接続され、前記第2リンクコイルが前記別の樹脂部を貫通して前記別の給電コネクタに接続されていることを特徴とする。
本発明の電界共鳴型カップラの他の態様は、前記第1共振コイル、前記第2共振コイル及び前記第1リンクコイルは、それぞれの足部が前記樹脂部の貫通孔に封入固定され、前記第3共振コイル、前記第4共振コイル及び前記第2リンクコイルは、それぞれの足部が前記別の樹脂部の貫通孔に封入固定されていることを特徴とする。
本発明の電界共鳴型カップラの他の態様は、前記送電用カップラは、一方の面の両端側に前記第1電極及び前記第2電極を固定し他方の面の略中央に所定幅の間隙を空けて前記第1共振コイル及び前記第2共振コイルを固定した樹脂部と、前記樹脂部を内蔵して支柱で支持する前記第1のシールドケースと、を備え、前記受電用カップラは、一方の面の両端側に前記第3電極及び前記第4電極を固定し他方の面の略中央に前記所定幅または異なる幅の別の間隙を空けて前記第3共振コイル及び前記第4共振コイルを固定した別の樹脂部と、前記別の樹脂部を内蔵して別の支柱で支持する前記第2のシールドケースと、を備え、前記第1のシールドケースは、前記第1リンクコイルを前記間隙に位置するように内壁に固定し、前記第1同軸ケーブルが接続された給電コネクタを外壁に固定し、前記第1リンクコイルの足部が前記内壁から前記外壁まで貫通して前記給電コネクタに接続されており、前記第2のシールドケースは、前記第2リンクコイルを前記別の間隙に位置するように内壁に固定し、前記第2同軸ケーブルが接続された別の給電コネクタを外壁に固定し、前記第2リンクコイルの足部が前記内壁から前記外壁まで貫通して前記別の給電コネクタに接続されていることを特徴とする。
本発明によれば、外導体がグランドに接続された同軸ケーブルを用いて送受電を行っても不要な共振の発生を抑制することが可能な電界共鳴型カップラを提供することができる。
本発明の第1実施形態の電界共鳴型カップラの構成を示す斜視図及び部分斜視図である。 シミュレーションにおける同軸ケーブル及びGND配置条件を示す斜視図である。 従来の電界共鳴型カップラの構成を示す斜視図である。 従来の電界共鳴型カップラに外導体がグランドに接続された同軸ケーブルが直接接続されたときの等価回路図である。 従来の電界共鳴型カップラに外導体がグランドに接続された同軸ケーブルが直接接続されたときの伝送特性を示すグラフである。 従来の電界共鳴型カップラに同軸ケーブルが接続されていないときの伝送特性を示すグラフである。 第1実施形態の電界共鳴型カップラに外導体がグランドに接続された同軸ケーブルが接続されたときの等価回路図である。 第1実施形態の電界共鳴型カップラに外導体がグランドに接続された同軸ケーブルが接続されたときの伝送特性を示すグラフである。 本発明の第2実施形態の電界共鳴型カップラの構成を示す部分斜視図である。 第2実施形態の電界共鳴型カップラに外導体がグランドに接続された同軸ケーブルが接続されたときの伝送特性を示すグラフである。 本発明の第3実施形態の電界共鳴型カップラの構成を示す部分斜視図である。 第3実施形態の電界共鳴型カップラに外導体がグランドに接続された同軸ケーブルが接続されたときの伝送特性を示すグラフである。 本発明の第1〜第3実施形態の電界共鳴型カップラの第1の固定手段を示す側面図及び平面図である。 本発明の第1〜第3実施形態の電界共鳴型カップラの第2の固定手段を示す側面図である。 本発明の第3実施形態の電界共鳴型カップラのうち、送信用カップラをシールドケースに収納した場合のコモンモード電流を説明する図であり、シールドケースと同軸ケーブルの外導体が導通された例を示す。 本発明の第3実施形態の電界共鳴型カップラのうち、送信用カップラをシールドケースに収納した場合のコモンモード電流を説明する図であり、(a)はシールドケースと同軸ケーブルの外導体が導通され、かつ、同軸ケーブルの外導体の周囲にフェライトコアが装着された例、(c)は(b)に加えて共振コイルの接続部が前記ケースに導通された例を示す。 本発明の第3実施形態の電界共鳴型カップラをシールドケースに収納し、伝送効率を測定した結果である。(a)は同軸ケーブルと前記ケースが導通されていない場合、(b)は同軸ケーブルと前記ケースが導通された場合、(c)は同軸ケーブルと前記ケースが導通され、かつ、同軸ケーブルの外導体の周囲にフェライトコアが装着された場合の測定値を示す。 本発明の第3実施形態の電界共鳴型カップラをシールドケースに収納し、コモンモード電流を測定した結果である。
本発明の好ましい実施の形態における電界共鳴型カップラについて、図面を参照して詳細に説明する。なお、同一機能を有する各構成部については、図示及び説明簡略化のため、同一符号を付して示す。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態に係る電界共鳴型カップラを、図1を用いて説明する。図1は、本実施形態の電界共鳴型カップラ100の構成を示す斜視図である。同図(a)は、電界共鳴型カップラ100の全体斜視図を示し、同図(b)は電界共鳴型カップラ100の部分斜視図である。本実施形態の電界共鳴型カップラ100は、送電用カップラ110と受電用カップラ120を備えており、送電用カップラ110が電力ケーブル11で交流電源(図示せず)に接続され、受電用カップラ120が電力ケーブル21で負荷(図示せず)に接続されている。
送電用カップラ110は、2つの電極111、112と2つの共振コイル113、114を備えている。2つの電極111、112は、ここでは一例として矩形状の平板電極としているが、これに限定されるものではない。電極111の電極112に近接する側の長辺とこれに対向する電極112の長辺とを所定の間隔を設けて平行に配置することで、電極111、112はキャパシタを形成している。共振コイル113、114は、それぞれの一端が電極111、112の端部にそれぞれ接続されている。これにより、送電用カップラ110は共振回路を形成している。
同様に受電用カップラ120も、2つの電極121、122と2つの共振コイル123、124を備えており、電極121と電極122の対向する2つの長辺を所定の間隔を設けて平行に配置することで、電極121、122はキャパシタを形成している。そして、共振コイル123、124のそれぞれの一端が電極121、122の端部にそれぞれ接続されて共振回路を形成している。電力ケーブル11と12、及び送電用カップラ110と受電用カップラ120は、それぞれ同様の構成を有していることから、以下では主として電力ケーブル11及び送電用カップラ110について説明し、電力ケーブル21及び受電用カップラ120については必要に応じて括弧内に対応する符号を記載することとする。なお、電極111と電極112の間隔、及び電極121と電極122の間隔については、両者を必ずしも一致させる必要はない。また、電極111と電極112の寸法、及び電極121と電極122の寸法についても、それらを必ずしも一致させる必要はない。
電界共鳴型カップラ100は、送電用カップラ110の2つの電極111、112と、受電用カップラ120の2つの電極121、122とを略平行に対向配置することで、送電用カップラ110と受電用カップラ120との間で電界共鳴させることができる。すなわち、電極111と121及び電極112と122とをそれぞれ所定の間隔を設けて対向配置させ、送電側の共振コイル113、114に所定周波数の交流電力が供給されると、電極111、112と電極121、122との間で電界共鳴が行われて送電用カップラ110から受電用カップラ120に電力が供給される。
本実施形態の電界共鳴型カップラ100では、交流電源から送電用カップラ110に交流電力を供給するための電力ケーブル11、及び受電用カップラ120から負荷に電力を供給するための電力ケーブル21として、ともに同軸ケーブルを用いている(以下では、同軸ケーブル11及び同軸ケーブル21とする)。同軸ケーブル11、21は、それぞれケーブル中央に中心導体11a、21aを貫通させ、中心導体11a、21aをそれぞれ囲うようにケーブル周縁に外導体11b、21bを敷設しており、それぞれ所定の固有インピーダンスを有している。
以下では、電界共鳴型カップラ100の共振周波数f0が、一例として27.12MHzに設定されているものとする。また、2つの電極111、112で形成される送電側のカップリング部、及び2つの電極121、122で形成される受電側のカップリング部の大きさを、それぞれ250mm×250mmとする。両カップリング部間の距離(カップラ間距離)を、ここでは一例として200mmとする。共振コイル113、114、123、124は、線径φ=1mmの線状導体(例えば銅)を巻回して形成され、コイル径、巻き数、及びコイル長はすべて同じ値に形成されているとする。以下では、共振コイル113、114、123、124のコイル径、巻き数、コイル長をそれぞれD1,N1、H1で表す。また、共振コイル113と114との間、及び共振コイル123と124との間のコイル間距離をLで表す。また、同軸ケーブル11、12の特性インピーダンスは50Ωとする。
以下では、電界共鳴型カップラの特性をシミュレーション結果を用いて説明するが、シミュレーションでは同軸ケーブル11、21及びGNDの配置を図2のように想定し、それぞれのパラメータを以下のように設定するものとする。
・同軸ケーブル11、21
特性インピーダンスZ0=50Ω
ケーブル長:800mm
電界共鳴型カップラ100が接続されていない端部において、外導体をGNDに接続
・グランド(GND)
2175mm×1512mmの導体板を想定
送受電カップラとの距離:500mm
ここで、従来例の電界共鳴型カップラ(以下では、電界共鳴型カップラ900と記す)の特性について説明する。従来例の電界共鳴型カップラ900の斜視図を図3に示す。従来例の電界共鳴型カップラ900は、上記説明の電界共鳴型カップラ100と同様に、それぞれ2つの電極と2つの共振コイルを有する送電用カップラ910及び受電カップラ920を備えるものとする。そして、特許文献1と同様に送電用の同軸ケーブル11が送電用カップラ910の共振コイル913、914に直接接続され、受電用の同軸ケーブル21が受電用カップラ920の共振コイル923、924に直接接続されるものとする。
送電用の同軸ケーブル11と送電用カップラ910との接続では、同軸ケーブル11の中心導体11aが共振コイル913に接続され、外導体11bが共振コイル914に接続される。また、受電用の同軸ケーブル21と受電用カップラ920との接続では、同軸ケーブル21の中心導体21aが共振コイル923に接続され、外導体21bが共振コイル924に接続される。同軸ケーブル11、21の外導体11b、21bは、いずれもGNDに接続されているものとする。
同軸ケーブル11及び21をそれぞれ共振コイル913、914及び共振コイル923、924に直接接続し、同軸ケーブル11、21の外導体11b、21bをGNDに接続した従来例の電界共鳴型カップラ900の場合には、電極111、112、121、122とGNDとの間に電界による容量結合が生じる。これによって不要な共振系が形成されることになり、不要共振周波数において同軸ケーブル11、21の外導体11b、21bとGNDに強いコモンモード電流が流れてしまう。
電極111、112、121、122とGNDとの間に不要な共振系が形成されている状態を、模式的に図4(a)に示す。ここで、C1及びC2はそれぞれ電極111と112、及び電極121と122で形成されるキャパシタを示し、CmはキャパシタC1とC2との間の電界共鳴による容量を示している。送電用カップラ910及び受電用カップラ920とも、同軸ケーブルを直接接続したときは、電極間の共振回路に加えて電極とGNDとの間の共振回路(例えば、送電用カップラ910側ではC1ac、C1bc、C1ag、C1bgを含む系)が追加されることになり、例えば送電側の等価回路は、図4(b)のように表わすことができる。
従来例の電界共鳴型カップラ900に外導体がグランドに接続された同軸ケーブル11、21が直接接続されたときの伝送特性をシミュレーションした結果を図5に示す。図5(a)は周波数に対する伝送効率η21(=|S21|2)の変化を示し、図5(b)はスミスチャートを示している。なお、ここでは共振コイル913、914及び923、924のそれぞれのパラメータを以下のように設定している。
巻き数N1=13,コイル長H1=15.1mm、コイル径D1=21mm、
コイル間距離L=22.54mm
また、比較のために送受電用カップラ910、920に同軸ケーブルが接続されていないときのシミュレーションによる伝送特性を図6に示す。同軸ケーブルが接続されていない理想的な条件のときは、図6に示すように、電極間の共振による共振点f0(=27.12[MHz])のみが現れ、伝送効率η21=95.7%となっている。
これに対し送受電用カップラ910、920に外導体がグランドに接続された同軸ケーブルが接続され、さらに同軸ケーブルの外導体がGNDに接続された従来例の電界共鳴型カップラ900では、図5に示すように、電極間の共振点f0(=27.75[MHz])に加えて、電極とGNDとの間の共振によりさらに2つの共振点f0’(=25.48[MHz])とf0’’(=31.44[MHz])が生じている。また、共振点f0における伝送効率η21=95.2%となっている。このように、従来例ではGND及び外導体と電極との間に強い不要共振が形成されることになり、外導体に強いコモンモード電流が発生して不要放射波が発生するといった問題が生じる。不要放射波が増大すると、ノイズ抑制の観点からも問題となる。
そこで、本実施形態の電界共鳴型カップラ100は、送電用カップラ110の共振コイル113と114との間、及び受電用カップラ120の共振コイル123と124との間のそれぞれに、リンクコイル115とインピーダンス調整用のキャパシタ116、及びリンクコイル125とインピーダンス調整用のキャパシタ126を配置した構成としている。リンクコイル115とキャパシタ116、及びリンクコイル125とキャパシタ126は、それぞれ直列に接続されている。図1(b)は、リンクコイル115(125)及びキャパシタ116(126)の配置領域を拡大して示す部分斜視図である。同軸ケーブル11及び21は、共振コイル113、114及び共振コイル123、124に接続されるのではなく、それぞれリンクコイル115とキャパシタ116及びリンクコイル125とキャパシタ126に接続される。
図1(b)では、リンクコイル115(125)の一端が同軸ケーブル11(21)の中心導体11a(21a)に接続され、リンクコイル115(125)の他端がキャパシタ116(126)の一端に接続され、キャパシタ116(126)の他端が同軸ケーブル11(21)の外導体11b(21b)に接続されている。なお、図1(b)では、キャパシタ116(126)が同軸ケーブル11(21)の外導体11b(21b)側に接続された一例を示しているが、同軸ケーブル11(21)の中心導体11a(21a)側に接続されるようにしてもよい。
共振コイル113(123)の電極111(121)に接続されていない他端及び共振コイル114(124)の電極112(122)に接続されていない他端は、両者を直接接続してショートさせる。このような構成により、同軸ケーブル11からリンクコイル115に交流電力が供給されたとき、リンクコイル115と共振コイル113,114との間を磁界結合させることができ、これにより間接的に送電用カップラ110に交流電力を供給することができる。また、送電用カップラ110から受電用カップラ120にワイヤレス送電された交流電力は、共振コイル123、124とリンクコイル125との間の磁界結合によりリンクコイル125に供給することができ、さらに同軸ケーブル21を伝送させて負荷に供給することができる。
本実施形態の共振コイル113、114、123、124、リンクコイル115、125、及びキャパシタ116、126の主要パラメータを以下に示す。下記のキャパシタ116,126の容量は、リンクコイル115、125を含む系のインピーダンスが同軸ケーブル11,21の特性インピーダンスZ0に一致するように調整されたものである。
・共振コイル113、114、123、124
巻き数N1=6,コイル長H1=15.1mm、コイル径D1=21mm、コイル間距離L=22.54mm
・リンクコイル115、125
巻き数N2=6、コイル長H2=20mm、コイル径D2=21mm
・キャパシタ115、126
容量:39pF
上記のようにリンクコイル115は、その径を共振コイル113、114の径と等しくし、かつ中心軸を共振コイル113、114の中心軸と一致させるのが好ましい。このように構成することにより、リンクコイルと共振コイルの結合係数を高くすることができ、漏れ磁束を低減することができる。同様にリンクコイル125は、その径を共振コイル123、124の径と等しくし、かつ中心軸を共振コイル123、124の中心軸と一致させるのが磁界結合における結合係数を高める観点から好ましい。上記では、共振コイル113、114、123、124、及びリンクコイル115、125のすべての径を等しくさせている。
同軸ケーブル11、21の外導体11b(21b)が図2に示すようにGNDに接続されたときの電極111、112、121、122とGNDとの間のカップリング状態を、模式的に図7(a)に示す。また、一例としてこのときの送電側の等価回路を図7(b)に示す。電極111、112と同軸ケーブル11及びGNDとの間の容量結合部(C1ac,C1bc、C1ag,C1bg)は、同軸ケーブル11及びリンクコイル115(L1c)を含む系と磁界のみで結合しており、電界的には切り離されているため、同軸ケーブル11にはノーマルモードの電流しか流れず、コモンモード電流が抑制される。また、図7(b)に示すように、送電用カップラ110側は、リンクコイル115を含む系と磁界のみで結合しており、電界的には切り離されていることにより不要な共振が発生するのが抑制される。
本実施形態の電界共鳴型カップラ100に外導体がグランドに接続された同軸ケーブル11、21が接続されたときの伝送特性を、シミュレーションにより求めた結果を図8に示す。本実施形態の電界共鳴型カップラ100では、共振コイル113と共振コイル114との間及び共振コイル123と共振コイル124との間、のそれぞれがショートされていることから、共振コイル113(123)側に流れる電流と共振コイル114(124)側に流れる電流とが一致してコモンモード電流が発生しないように構成されている。その結果、不要共振系が形成されず、電極間の共振点f0(=26.59[MHz])のみで共振しており、共振点f0における伝送効率η21=93.5%となっている。
不要共振系が形成されないことから、同軸ケーブル11(21)の外導体11b(21b)に流れるコモンモード電流が大幅に低減され、不要放射が抑制される。また、送電用カップラ110への給電部となるリンクコイル115とキャパシタ116、及び受電用カップラ120からの受電部となるリンクコイル125とキャパシタ126は、それぞれ共振コイル113と114との間、及び共振コイル123と124との間に非接触に配置されることから、それぞれの取り付け・取り外しを容易に行うことができる。
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態に係る電界共鳴型カップラを、図9を用いて説明する。図9は、本実施形態の電界共鳴型カップラ200のリンクコイル及びキャパシタの配置を拡大して示す部分斜視図である。本実施形態の電界共鳴型カップラ200では、リンクコイル215、225とインピーダンス調整用のキャパシタ216、226の接続関係が第1実施形態と異なっている。第1実施形態では、リンクコイル115とキャパシタ116、及びリンクコイル125とキャパシタ126が、それぞれ直列に接続されていた。これに対し本実施形態では、リンクコイル215とキャパシタ216、及びリンクコイル225とキャパシタ226が、それぞれ並列に接続されている。
同軸ケーブル11(21)は、中心導体11a(21a)がリンクコイル215(225)の一端に接続され、外導体11b(21b)がリンクコイル215(225)の他端に接続されている。本実施形態の共振コイル213、214、223、224、リンクコイル215、225、及びキャパシタ216、226の主要パラメータを以下に示す。下記のキャパシタ216,226の容量は、リンクコイル215、225を含む系のインピーダンスが同軸ケーブル11,21の特性インピーダンスZ0に一致するように調整されたものである。
・共振コイル213、214、223、224
巻き数N1=6,コイル長H1=15.1mm、コイル間距離L=22.54mm
・リンクコイル215、225
巻き数N2=2、コイル長H2=20mm、コイル径D2=21mm
・キャパシタ215、226
容量:200pF
本実施形態の電界共鳴型カップラ200に外導体がグランドに接続された同軸ケーブル11、21が接続されたときの伝送特性を、シミュレーションにより求めた結果を図10に示す。本実施形態の電界共鳴型カップラ200でも、共振コイル213(223)と共振コイル214(224)との間がショートされていることから、共振コイル213(223)側に流れる電流と共振コイル214(224)側に流れる電流とが一致してコモンモード電流が発生しないように構成されている。その結果、不要共振系が形成されず、電極間の共振点f0(=27.23[MHz])のみで共振しており、共振点f0における伝送効率η21=93%となっている。
本実施形態でも不要共振系が形成されないことから、第1実施形態の電界共鳴型カップラ100と同様に、同軸ケーブル11(21)の外導体11b(21b)に流れる電流が大幅に低減され、不要放射が抑制される。
(第3実施形態)
本発明の第3実施形態に係る電界共鳴型カップラを、図11を用いて説明する。図11は、本実施形態の電界共鳴型カップラ300のリンクコイルの配置を拡大して示す部分斜視図である。本実施形態の電界共鳴型カップラ300では、同軸ケーブル11、21に接続されるリンクコイル315、325にインピーダンス調整用のキャパシタが接続されていない。本実施形態では、インピーダンス調整用のキャパシタを用いないことで構成を簡素化しており、キャパシタを用いないためその特性を考慮する必要がなくなる。
本実施形態の共振コイル313、314、323、324、及びリンクコイル315、325の主要パラメータを以下に示す。
・共振コイル313、314、323、324
巻き数N1=6,コイル長H1=15.1mm、コイル間距離L=12.54mm
・リンクコイル315、325
巻き数N2=3、コイル長H2=10mm、コイル径D2=21mm
本実施形態の電界共鳴型カップラ300に外導体がグランドに接続された同軸ケーブル11、21が接続されたときの伝送特性を、シミュレーションにより求めた結果を図12に示す。本実施形態の電界共鳴型カップラ300でも、共振コイル313(323)と共振コイル314(324)との間がショートされていることから、共振コイル313(323)側に流れる電流と共振コイル314(324)側に流れる電流とが一致してコモンモード電流が発生しないように構成されている。その結果、不要共振系が形成されず、電極間の共振点f0(=27.43[MHz])のみで共振しており、共振点f0における伝送効率η21=94.6%となっている。
本実施形態でも不要共振系が形成されないことから、第1実施形態及び第2実施形態と同様に、同軸ケーブル11(21)の外導体11b(21b)に流れる電流が大幅に低減され、不要放射が抑制される。
上記第1〜第3実施形態の送信用カップラ110、210、310では、いずれも共振コイル113、114(213、214,313、314)とリンクコイル115(215、315)の径Dを等しくし、かつ同一軸上に位置するように構成されている。また、受信用カップラ120(220、320)でも同様である。共振コイルとリンクコイルとの整合を取りつつ伝送効率を高めるには、上記のように共振コイルとリンクコイルの径を等しくして同一軸上に配置するとともに、リンクコイルを両側の共振コイルの間で極力密に巻回するのがよい。これにより、共振コイルとリンクコイルとの間の磁界結合を高くして伝送効率を向上させることができる。
但し、リンクコイルの巻き数N2を増やすとリンクコイルの抵抗が大きくなることから、共振コイル間の距離Lを小さくしてリンクコイルの巻き数N2は減らす必要がある。第1〜第3実施形態に係る電界共鳴型カップラ100、200、300の中では、第3実施形態の電界共鳴型カップラ300が最も高い伝送効率を実現している。電界共鳴型カップラ300の伝送効率は、図6に示した従来の電界共鳴型カップラに同軸ケーブルが接続されていないときの(伝送効率として最も好条件のときの)伝送効率にほぼ匹敵する結果である。
上記より高い伝送効率を得るには、キャパシタを用いずにリンクコイルのみで磁界結合させて給電する第3実施形態の電界共鳴型カップラ300の構成が好ましい。この構成ではキャパシタを用いないことから、キャパシタの耐電力特性等を考慮する必要がない、といった利点もある。
つぎに、上記第1〜第3実施形態の電界共鳴型カップラ100、200、300において、共振コイルとの相対位置を保持してリンクコイルを固定する手段を以下に説明する。以下では、第3実施形態の電界共鳴型カップラ300の送信用カップラ310を一例に、リンクコイル315を固定する手段について説明するが、他の実施形態の電界共鳴型カップラや受信用カップラに対しても同様に適用できる。
リンクコイル315を固定するための第1の手段を、図13を用いて説明する。同図(a)は、電界共鳴型カップラ300の固定手段を示す側面図であり、同図(b)は平面図である。固定手段として、ここでは矩形平板形状の樹脂部410を用いている。樹脂部410は、共振コイル313、314、リンクコイル315、及び同軸ケーブル11の一端に接続された給電コネクタ12、のそれぞれを固定するのに用いられる。また、樹脂部410の長手方向両側には支柱460が固定され、各支柱460に電極111、112が固定される。電極111、112には、それぞれはんだ422で電気的に接続される共振コイル313、314が固定される。
樹脂部410の一方の面(図13では下面)には、略中央に給電コネクタ12を固定する領域が設けられている。給電コネクタ12は、プッシュリベットまたはネジ421を用いて樹脂部410に固定される。樹脂部410の他方の面(図13では上面)には、略中央にリンクコイル315を固定する領域が設けられている。樹脂部410の給電コネクタ12が固定される領域には、リンクコイル315を同軸ケーブル11の一端に接続可能なように切欠き部411が設けられており、リンクコイル315の両端が給電コネクタ12を介して同軸ケーブル11の中心導体11a及び外導体11bに接続されて固定されている。
共振コイル313,314は、それぞれの足部の一方を樹脂部410に設けられた貫通孔414〜415に貫通させることで樹脂部410に封入固定されている。共振コイル313,314のそれぞれのもう一方の足部の先端は、支柱460に固定された電極111、112にそれぞれはんだ422で電気的に接続されている。また、共振コイル313,314の貫通孔414、415を貫通する足部は、樹脂部410を貫通した後電気的に接続されている。
上記説明のように、電極111、112が支柱460を用いて樹脂部410に固定され、共振コイル313、314の足部が貫通孔414、415で樹脂部410に固定され、さらにリンクコイル315が樹脂部410に固定された給電コネクタ12に固定されていることから、リンクコイル315と共振コイル313、314との相対位置が樹脂部410によって保持される。共振コイル313、314とリンクコイル315との相対位置が保持されることで両者の間で磁界結合が好適に行われ、電界共鳴型カップラ300の伝送効率が所定の値に維持されることになる。
リンクコイル315を固定するための第2の手段を、図14に示す側面図を用いて説明する。図14は、シールドケース550の側面を透過して見た側面図である。なお、送電カップラ及び受電カップラに同様のシールドケース550を設けることができる(送電用カップラのシールドケースを第1のシールドケース、受電カップラのシールドケースを第2のシールドケースと称する)。第2の固定手段は、送電カップラ310及び受電カップラ320がそれぞれ、レドーム570にて覆われたシールドケース550に収納されているときに適用できるものである。ここでも、固定手段として矩形平板形状の樹脂部510を用いている。樹脂部510は、電極111、112及び共振コイル313、314を固定するのに用いており、リンクコイル315及び給電コネクタ12を固定するのには用いられていない。
電極111、112は樹脂部510の一方の面にプッシュリベットまたはネジ421を用いて固定され、共振コイル313、314は樹脂部510の他方の面側に配置され、それぞれの足部が樹脂部510に設けられた貫通孔で固定されている。樹脂部510の端部側にある貫通孔を貫通した共振コイル313,314の足部の先端は、樹脂部510の一方の面に固定された電極111、112にそれぞれはんだ422で電気的に接続されている。また、樹脂部510の中心側にある貫通孔を貫通した共振コイル313,314の足部は、樹脂部510を貫通した後電気的に接続されている。
これに対しリンクコイル315及び給電コネクタ12は、シールドケース550に固定される。また、樹脂部510に固定された電極111、112も支柱560を用いてシールドケース550に固定されている。給電コネクタ12は、シールドケース550の上面外側の略中央にネジ等を用いて固定されている。また、リンクコイル315は、シールドケース550の上面内側の給電コネクタ12に対向する位置に配置され、リンクコイル315の2つの足部がシールドケース550を貫通して同軸ケーブル11の中心導体11aと外導体11bにそれぞれ接続されて固定される。
電極111、112はそれぞれ、樹脂部510に固定されている一端側とは反対の他端側が支柱560でシールドケース550に固定されている。これにより、樹脂部510が電極111、112を介してシールドケース550に固定されることになり、その結果共振コイル313,314もシールドケース550に固定されることになる。
上記のように、電極111、112及び共振コイル313、314が樹脂部510に固定され、リンクコイル315がシールドケース550に固定された給電コネクタ12に固定され、さらに樹脂部510が電極111、112を介してシールドケース550に固定されることで、リンクコイル315と共振コイル313、314との相対位置が樹脂部510及びシールドケース550によって保持される。共振コイル313、314とリンクコイル315との相対位置が保持されることで両者の間で磁界結合が好適に行われ、電界共鳴型カップラ300の伝送効率が所定の値に維持されることになる。
なお、送電カップラ310及び受電カップラ320がシールドケース550に収納されている場合には、シールドケース550と同軸ケーブル11(21)の外導体11b(21b)とを導通させることで、シールドケース550をGNDと同じ電位にすることができる。これにより、電界ベクトルがシールドケース550で終端されやすくなり、送電カップラ310及び受電カップラ320の周辺に配置された金属や誘電体等の影響を低減させることができる、といった利点がある。
同軸ケーブルを共振コイルに直接接続した従来の送信カップラ及び受電カップラでは、同軸ケーブルの外導体とシールドケースとを導通させるとシールドケースが疑似的にGNDとして機能するため、同軸ケーブル外導体がGND接続されていない場合でも不要共振が発生する。また、同軸ケーブルの外導体がGNDに接続されている場合には、不要共振が発生して各共振点でコモンモード電流が発生する。
これに対し第1〜第3実施形態の電界共鳴型カップラ100、200、300では、前述のように共振コイルとリンクコイルとの磁界結合部でコモンモード電流がカットされる。その結果、同軸ケーブルの外導体やシールドケースに電流が流れるのを抑制することができ、ノイズ放射の抑制を図ることができる。但し、シールドケースによって共振周波数の若干のシフトは生じる。
しかしながら、第1〜第3実施形態の電界共鳴型カップラ100、200、300においても、共振コイルやリンクコイル等の線径がある程度以上であると、各コイルの線径や、各コイル間距離、各コイルとシールドケース間距離、電極とシールドケース間距離等によっては、これらの間に浮遊容量結合が生じることがある。このような浮遊容量結合が生じると、浮遊容量結合によるコモンモード電流が発生してしまうため、本発明に係る磁界結合によるコモンモード電流の抑制効果が十分発揮されない。
図15〜図16に、上記した浮遊容量結合の発生箇所と、その浮遊容量結合によるコモンモード電流を抑制する手段を模式的に示す。以下では、第3実施形態の電界共鳴型カップラ300の送信用カップラ310を一例に、前記浮遊容量結合によるコモンモード電流を抑制する手段について説明するが、他の実施形態の電界共鳴型カップラや受信用カップラに対しても同様に適用できる。
図15は、電界共鳴型カップラ300の送電カップラ310をシールドケース550(以下、ケース550と記す)に収納し、ケース550と同軸ケーブル11の外導体11bとを導通させた構成において、浮遊容量結合を模式的に説明する図である。図に示すように、浮遊容量結合は、共振コイル313、314とケース550間(C313-case、C314-case)、リンクコイル315とケース550間(C315-case)、共振コイル313、314とリンクコイル315間(C313-315、C314−315)、電極111、112とケース550間(C111−case、C112−case)に生じると考えられる。
図15において、ケース550は電位がGNDの外導体11bと導通しているため、上述したように電界ベクトルがケース550で終端されやすいという利点の他、上記した各浮遊容量結合によるコモンモード電流をケース550に流出させることが可能となっている。コモンモード電流はケース550に流出後、ケース550に導通された前記外導体11bに集中し、外導体11bに沿ってケース550外に流れ出る。
コモンモード電流は、各コイル間距離、各コイルとシールドケース間距離、電極とシールドケース間距離を長くすることによって、各浮遊容量結合を弱めると、一定程度の低減は可能である。しかしながら、国際的な基準値まで低減するには不十分であり、また、前記距離を長くすると、ケース550が大型になったり、ケース550内の部品配置等に制約が生じてしまったりする欠点もある。ケーブル外導体で発生するコモンモード電流は遠方への不用放射源となりEMC対応の観点から抑制することが望まれる。CISPR等の国際規格で規定される放射ノイズ許容レベルをクリアする観点からコモンモード電流は極力抑えることが好ましい。
図16(a)は、図15の同軸ケーブル11の外導体11bの周囲に、フェライトコア13が装着された実施例である。上記したように浮遊容量結合によるコモンモード電流は、ケース550を通じて外導体11bに集中して流出するが、フェライトコア13の内部を外導体11bに沿って通過することによって電流値を低減することができる。電流がフェライトコアを通過する際、電流から発生する磁気エネルギーがフェライトコアに集中し、フェライトの磁気損失によって熱に変換されて消費され、電流値を低減させることができる。フェライトコアは多種多様なものが存在するが、その構成材料等によって低減可能な電流の周波数帯が異なるため、外導体11bを流れる電流の周波数特性を事前に測定し、最適なフェライトコア13を選択する。これによって、同軸ケーブル11の中心導体11aを流れるノーマルモード電流の損失を抑えつつ、不要なコモンモード電流を選択的に削減可能となる。
すなわち、図15に示された各浮遊容量結合(C313-case、C314-case、C315-case、C313-315、C314−315、C111−case、C112−case)によるコモンモード電流は、ケース550をGND電位の外導体11bに導通することによって、外導体11bに集中させることができ、図16(a)に示すように、この集中させたコモンモード電流Iをフェライトコア113に通過させることによって、効率的に低減することが可能となる。コモンモード電流Iのフェライトコア113通過による低減幅をΔIとすると、フェライトコア113通過後のコモンモード電流はI−ΔIとなる。
図16(b)は、図16(a)において、共振コイル313の電極111に接続されていない端部及び共振コイル314の電極112に接続されていない端部をケース550と導通させた場合(以下、この導通経路を直結パスと称する)を示す実施例である。この場合には、コモンモード電流をさらに抑制することが可能となる。以下、その作用効果について説明する。
図16(b)において、前記リンクコイル315と共振コイル313(314)間の浮遊容量結合C313-315(C314−315)によるコモンモード電流は、共振コイル313(314)、電極111(112)と繋がる経路だけでなく、直結パスにも流出するようになる。その結果、図16(a)の実施例に比べて、電極111(112)とケース550間の電気力線が弱まって、両者間の浮遊容量結合は小さくなり、この容量結合によるコモンモード電流を低減できる。すなわち、図16(b)において外導体11bに集中したコモンモード電流I'は、図16(a)の当該コモンモード電流Iより小さくなり、当該電流I'をフェライトコア113に通過させることによって、さらに低減可能となる。電流I'のフェライトコア113通過による低減幅をΔI'とすると、フェライトコア113通過後の前記コモンモード電流はI'−ΔI'となる。
図17に、本実施形態の電界共鳴カップラ300の周波数に対する伝送効率S21の測定結果を示す。送電用カップラ310、受電用カップラ320をそれぞれケース550に収納し、各カップラ間送受信距離78mmにおいて測定した。その他の主要パラメータは以下の通りである。
・電極111、112、121、122
形状:平板、電極間距離=70mm、長手方向の長さ=243mm、幅=87mm

・共振コイル313、314、323、324
巻き数N1=9、コイル長H1=34mm、コイル間距離L=13.5mm
・リンクコイル315、325
巻き数N2=3、コイル長H2=7.5mm、コイル径D2=32mm
・シールドケース550
外形寸法=270mm×270mm×80mm
図17(a)は、送受信カップラ310、320を前記ケース550に収納し、同軸ケーブル11の外導体11bをケース550と導通させていない場合の伝送効率S21の測定結果である。伝送効率S21は電極間の共振による共振点f0(=27.35[MHz])において、│S21│=0.948であり、この2次高調波から3次高調波の帯域(51〜77[MHz])、及び4次高調波から5次高調波の帯域(109〜137[MHz])において、それぞれノイズが発生していることがわかる。ただし本測定結果は測定用同軸ケーブルの損失が含まれており、その損失を除去すると|S21|=0.962となり、伝送効率η21=92.5%となる。
図17(b)は、図15に示したように送受信カップラ310、320をケース550に収納し、同軸ケーブル11の外導体11bをケース550と導通させた場合の伝送効率S21の測定結果である。図17(a)における2次高調波の共振点f1=54.7[MHz]付近におけるノイズが、図17(b)においては低減していることがわかる。なお本測定結果においても測定用同軸ケーブルの損失が含まれており、その損失を除去すると共振点f0にて|S21|=0.962となり、伝送効率η21=92.5%となる。ケース550と同軸ケーブル11(21)の外導体11b(21b)とを導通させ、ケース550をGND電位にすることによって、電界ベクトルがケース550で終端されやすくなり、同軸ケーブル11との間に発生していた各浮遊容量結合を弱めることが出来た効果と言える。一方で、4次高調波から5次高調波の帯域(109〜137[MHz])においては、ノイズの抑制効果は特に見られないことがわかる。
図17(c)は、図16(a)に示したように前記送受信カップラ310、320を前記ケース550に収納し、同軸ケーブル11の外導体11bをケース550と導通させ、同軸ケーブル11の外導体11bの周囲にフェライトコア13を装着した場合の伝送効率S21の測定結果である。本測定結果においても測定用同軸ケーブルの損失が含まれており、その損失を除去すると共振点f0にて|S21|=0.962となり、η21=92.5%となる。図17(b)における4次高調波から高調波の帯域(109〜137[MHz])の伝送効率│S21│のリップルが低減され、ノイズが抑制されていることがわかる。前記フェライトコア13によって、この帯域のコモンモード電流を選択的に低減できた効果と言える。
図18は、同軸ケーブル11の外導体11bとケース550とを導通していない場合、図16(a)に示す構成、及び図16(b)に示す構成の電界共鳴カップラ300におけるコモンモード電流の測定結果を示す。ケース550に収納した送電用カップラ310、受電用カップラ320を送受信距離78mmで配置し、受信用カップラ320にはダミーロード(試験用負荷)を接続した場合に、送電用カップラ310の同軸ケーブル11に流れるコモンモード電流を測定した結果である。その他の主要パラメータは以下の通りである。
・電極111、112、121、122
形状:平板、電極間距離=70mm、長手方向の長さ=243mm、幅=87mm

・共振コイル313、314、323、324
巻き数N1=9、コイル長H1=34mm、コイル間距離L=13.5mm
・リンクコイル315、325
巻き数N2=3、コイル長H2=7.5mm、コイル径D2=32mm
・シールドケース550
外形寸法=270mm×270mm×80mm
図18において、(1)は同軸ケーブル11の外導体11bをケース550と導通していない場合、(2)は図16(a)で示したように同軸ケーブル11の外導体11bをケース550と導通し、外導体11bの周囲にフェライトコア13を装着した場合、(3)は図16(b)で示したように前記同軸ケーブル11の外導体11bをケース550と導通し、外導体11bの周囲にフェライトコア13を装着、かつ、共振コイル313と314の間の経路(接続部)をケース550と導通した場合の測定結果を示す。(1)においては、電源出力1000[W]におけるコモンモード電流値は85[mA]であるが、(2)、(3)においてはそれぞれ12[mA]、8[mA]となっており、放射電力量で換算すると(1)に対して(2)は-17dB、(1)に対して(3)は-21dBとなり、共振周波数f0における伝送効率を確保しつつコモンモード電流に起因する放射ノイズは大幅に低減できたと言える。
以上、本発明に係る電界共鳴型カップラの一例を示したが、本実施の形態における記述は、これに限定されるものではない。本実施の形態における電界共鳴型カップラの細部構成及び詳細な動作等に関しては、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。例えば、シールドケース内の共振コイルの固定・支持方法は適宜変形することが可能であり、同軸ケーブルに装着するフェライトコアは複数あってもよく、その装着場所はシールドケース近傍に限定されない。
11、21 同軸ケーブル
12 給電コネクタ
13 フェライトコア
100、200、300 電界共鳴型カップラ
110、210、310 送電用カップラ
111、112、121、122 電極
113、114、123、124、213、214、223、224、313、314、323、324 共振コイル
120、220、320 受電用カップラ
115、125、215、225、315、325 リンクコイル
116、126、225、226 キャパシタ
410、510 樹脂部
411 切欠き部
412〜415 貫通孔
421 プッシュリベットまたはネジ
422 はんだ
550 シールドケース
460、560 支柱
570 レドーム

Claims (10)

  1. 所定の間隔を隔てて配置された第1電極及び第2電極と、それぞれ前記第1電極及び前記第2電極に接続されて共振回路を形成する第1共振コイル及び第2共振コイルと、を有する送電用カップラと、前記間隔または異なる間隔を隔てて配置された第3電極及び第4電極と、それぞれ前記第3電極及び前記第4電極に接続されて共振回路を形成する第3共振コイル及び第4共振コイルと、を有する受電用カップラと、を備え、前記第1電極及び前記第2電極と前記第3電極及び前記第4電極との間で電界共鳴させることで前記送電用カップラから前記受電用カップラにワイヤレスで電力伝送する電界共鳴型カップラであって、
    前記送電用カップラは、第1同軸ケーブルで交流電源に接続されて前記第1共振コイル及び前記第2共振コイルに磁界結合によって交流電力を給電する第1リンクコイルをさらに備え、
    前記受電用カップラは、第2同軸ケーブルで負荷に接続されて前記第3共振コイル及び前記第4共振コイルから磁界結合によって交流電力を受電する第2リンクコイルをさらに備える
    ことを特徴とする電界共鳴型カップラ。
  2. 前記第1リンクコイルと前記第1共振コイル及び前記第2共振コイルとが同一半径を有して同一中心線状に配置され、
    前記第2リンクコイルと前記第3共振コイル及び前記第4共振コイルとが同一半径を有して同一中心線状に配置されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の電界共鳴型カップラ。
  3. 1以上のインピーダンス調整用キャパシタが、前記第1リンクコイル及び/または前記第2リンクコイルに直列に接続されている
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の電界共鳴型カップラ。
  4. 1以上のインピーダンス調整用キャパシタが、前記第1リンクコイル及び/または前記第2リンクコイルに並列に接続されている
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の電界共鳴型カップラ。
  5. 前記送電用カップラは、第1のシールドケースを有し、
    前記受電用カップラは、第2のシールドケースを有する
    ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の電界共鳴型カップラ。
  6. 前記第1同軸ケーブル及び前記第2同軸ケーブルの外導体の外周を覆うフェライトコアを備え、
    前記第1のシールドケースは、前記第1同軸ケーブルの前記外導体に導通され、
    前記第2のシールドケースは、前記第2同軸ケーブルの前記外導体に導通されている
    ことを特徴とする請求項5に記載の電界共鳴型カップラ。
  7. 前記第1のシールドケースは、前記第1共振コイルの前記第1電極に接続されていない端部及び前記第2共振コイルの前記第2電極に接続されていない端部に接続されており、
    前記第2のシールドケースは、前記第3共振コイルの前記第3電極に接続されていない端部及び前記第4共振コイルの前記第4電極に接続されていない端部に接続されている
    ことを特徴とする請求項5または6に記載の電界共鳴型カップラ。
  8. 前記送電用カップラは、樹脂部を備え、
    前記樹脂部の一方の面の略中央に前記第1同軸ケーブルが接続された給電コネクタを固定し、他方の面の略中央に前記第1リンクコイルを固定して前記第1リンクコイルを挟む両側にそれぞれ前記第1共振コイル及び前記第2共振コイルを固定し、
    前記樹脂部の長手方向両側に固定された支柱に、前記第1電極及び第2電極を固定し、
    前記受電用カップラは、別の樹脂部を備え、
    前記別の樹脂部の一方の面の略中央に前記第2同軸ケーブルが接続された別の給電コネクタを固定し、他方の面の略中央に前記第2リンクコイルを固定して前記第2リンクコイルを挟む両側にそれぞれ前記第3共振コイル及び前記第4共振コイルを固定し、
    前記別の樹脂部の長手方向両側に固定された支柱に、前記第3電極及び第4電極を固定し、
    前記第1リンクコイルが前記樹脂部を貫通して前記給電コネクタに接続され、前記第2リンクコイルが前記別の樹脂部を貫通して前記別の給電コネクタに接続されている
    ことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の電界共鳴型カップラ。
  9. 前記第1共振コイル、前記第2共振コイル及び前記第1リンクコイルは、それぞれの足部が前記樹脂部の貫通孔に封入固定され、
    前記第3共振コイル、前記第4共振コイル及び前記第2リンクコイルは、それぞれの足部が前記別の樹脂部の貫通孔に封入固定されている
    ことを特徴とする請求項8に記載の電界共鳴型カップラ。
  10. 前記送電用カップラは、一方の面の両端側に前記第1電極及び前記第2電極を固定し他方の面の略中央に所定幅の間隙を空けて前記第1共振コイル及び前記第2共振コイルを固定した樹脂部と、前記樹脂部を内蔵して支柱で支持する前記第1のシールドケースと、を備え、
    前記受電用カップラは、一方の面の両端側に前記第3電極及び前記第4電極を固定し他方の面の略中央に前記所定幅または異なる幅の別の間隙を空けて前記第3共振コイル及び前記第4共振コイルを固定した別の樹脂部と、前記別の樹脂部を内蔵して別の支柱で支持する前記第2のシールドケースと、を備え、
    前記第1のシールドケースは、前記第1リンクコイルを前記間隙に位置するように内壁に固定し、前記第1同軸ケーブルが接続された給電コネクタを外壁に固定し、前記第1リンクコイルの足部が前記内壁から前記外壁まで貫通して前記給電コネクタに接続されており、
    前記第2のシールドケースは、前記第2リンクコイルを前記別の間隙に位置するように内壁に固定し、前記第2同軸ケーブルが接続された別の給電コネクタを外壁に固定し、前記第2リンクコイルの足部が前記内壁から前記外壁まで貫通して前記別の給電コネクタに接続されている
    ことを特徴とする請求項5乃至7のいずれか1項に記載の電界共鳴型カップラ。
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