JP5461277B2 - アンテナ装置、送電装置、受電装置および非接触電力伝送システム - Google Patents

アンテナ装置、送電装置、受電装置および非接触電力伝送システム Download PDF

Info

Publication number
JP5461277B2
JP5461277B2 JP2010082462A JP2010082462A JP5461277B2 JP 5461277 B2 JP5461277 B2 JP 5461277B2 JP 2010082462 A JP2010082462 A JP 2010082462A JP 2010082462 A JP2010082462 A JP 2010082462A JP 5461277 B2 JP5461277 B2 JP 5461277B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
antenna
antenna coil
power transmission
coaxial cable
capacitor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2010082462A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2011217074A (ja
Inventor
雅城 堀内
茂 小林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nagano Japan Radio Co Ltd
Original Assignee
Nagano Japan Radio Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nagano Japan Radio Co Ltd filed Critical Nagano Japan Radio Co Ltd
Priority to JP2010082462A priority Critical patent/JP5461277B2/ja
Publication of JP2011217074A publication Critical patent/JP2011217074A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5461277B2 publication Critical patent/JP5461277B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、電力伝送に使用される送電装置に配設されるアンテナ装置、このアンテナ装置を備えた送電装置および受電装置、並びにこの送電装置および受電装置を備えた非接触電力伝送システムに関するものである。
この種の非接触電力伝送システムに使用される送電装置として、下記特許文献1に開示された送電装置(給電装置としてのリーダライタ装置)が知られている。この送電装置は、発振器、増幅器、2つの調整用コンデンサおよびアンテナコイルを備えている。この送電装置では、発振器から出力された高周波が増幅器にて増幅されて、2つの調整用コンデンサとアンテナコイルとで構成されるアンテナ装置へ供給される。このアンテナ装置では、2つの調整用コンデンサのうちの1つがアンテナコイルに直列接続され、他の1つがアンテナコイルに並列接続されている。
この送電装置によれば、各調整用コンデンサのインピーダンスを調整することにより、送電用のアンテナコイルと受電用アンテナコイルまでの距離である送電距離が0より大きい所定値であるときに受電電力を最大にすることができる。
特開2004−166384号公報(第9−14頁、第3図)
ところで、この種の非接触電力伝送システムにおいて、送電装置から受電装置への電力伝送効率(電力送電効率)ηは、送電装置および受電装置の各アンテナコイルの結合係数をk、送電装置のアンテナ装置(アンテナコイルおよび2つの調整用コンデンサ)全体のQ値をQs、および受電装置のアンテナ装置(アンテナコイルおよび調整用コンデンサ)全体のQ値をQrとしたときに、値(k×√(Qs×Qr))に応じて変化する(増加したときには増加し、減少したときには減少する)ことが知られている。したがって、送電装置におけるアンテナ装置のQ値(Qs)を向上させることで、電力伝送効率ηを向上させることが可能である。
この電力伝送効率ηの向上のため、Q値(Qs)を向上させる場合、アンテナコイルについてはQ値の高い形状のものを選定し、またコンデンサについてはQ値の高いものを選定するのが一般的である。この場合、本願発明者らは、非接触電力送電システムにおける送電装置での増幅器からアンテナ装置(アンテナコイルおよび2つの調整用コンデンサ)までの間の高周波信号の供給ライン(同軸線)の引き回し方によって、送電装置側のQ値(Qs)が影響を受けて大きく変動すること、言い替えれば、この引き回しを適切に行うことにより、送電装置のアンテナ装置についてのQ値(Qs)をより大きな値に(Q値を良好に)規定できることを見出した。
本発明は、かかる課題を解決すべくなされたものであり、Q値(Qs)の良好な送電装置用のアンテナ装置、このアンテナ装置を備えた送電装置および受電装置、並びにこの送電装置および受電装置を備えた非接触電力伝送システムを提供することを主目的とする。
上記目的を達成すべく請求項1記載のアンテナ装置は、導体ラインがループ状に形成されて構成されたアンテナコイルと、前記アンテナコイルに並列に接続された第1コンデンサと、一方の電極が前記アンテナコイルおよび前記第1コンデンサの並列回路の一端に接続されて当該並列回路に直列接続された第2コンデンサと、出力端側において内部導体が前記第2コンデンサの他方の電極に接続されると共に外部導体が前記並列回路の他端に接続されて、入力された交流信号を前記アンテナコイルに供給する同軸ケーブルとを備えたアンテナ装置であって、前記同軸ケーブルは、前記出力端から予め規定された長さまたは回数だけ、前記並列回路の前記他端を起点として当該並列回路の前記一端方向に前記導体ラインに沿ってまたは当該導体ラインの内側で引き回されている。
また、請求項2記載のアンテナ装置は、請求項1載のアンテナ装置において、前記第1コンデンサ、前記第2コンデンサ、および前記同軸ケーブルにおける前記引き回されている部位が、前記アンテナコイルの前記導体ラインによって囲われる内側領域に配設されている。
また、請求項3記載のアンテナ装置は、請求項1または2載のアンテナ装置において、前記アンテナコイルは、前記導体ラインとしての帯状の導電性金属板を曲げて構成されている。
上記目的を達成すべく請求項4記載の送電装置は、請求項1から3のいずれかに記載のアンテナ装置と、前記交流信号を発生すると共に前記同軸ケーブルを介して前記アンテナ装置に接続されて、当該発生した交流信号を当該同軸ケーブルに出力する信号発生部とを備えている。
上記目的を達成すべく請求項5記載の受電装置は、請求項1から3のいずれかに記載のアンテナ装置と、当該アンテナ装置の前記アンテナコイルに発生した交流電圧を整流すると共に平滑して直流電圧を生成する直流電圧生成部とを備えている。
上記目的を達成すべく請求項6記載の非接触電力伝送システムは、請求項4記載の送電装置と、請求項5記載の受電装置とを備え、当該送電装置の前記アンテナコイルと当該受電装置の前記アンテナコイルとが電磁結合している。
請求項1記載のアンテナ装置によれば、出力端から予め規定された長さまたは回数だけ、アンテナコイルおよび第1コンデンサの並列回路の他端を起点として並列回路の一端方向に導体ラインに沿ってまたは導体ラインの内側で同軸ケーブルを引き回して構成したことにより、同軸ケーブルを導体ラインに沿って引き回すことなく、同軸ケーブルの出力端から直ちにアンテナコイルの外部に引き出す構成や、同軸ケーブルを導体ラインに沿って逆方向に引き回す構成と比較して、アンテナ装置のQ値をより大きな値に規定することができる。したがって、このアンテナ装置を備えた請求項4記載の送電装置によれば、送電についての電力伝送効率を十分に向上させることができる。また、このアンテナ装置を備えた請求項5記載の受電装置によれば、受電についての電力伝送効率を十分に向上させることができる。また、この送電装置およびこの受電装置を備えた請求項6記載の非接触電力電送システムによれば、送電および受電についての各電力伝送効率を十分に向上させることができる。
請求項2記載のアンテナ装置によれば、第1コンデンサ、第2コンデンサ、および同軸ケーブルにおける引き回されている部位をアンテナコイルの導体ラインによって囲われる内側領域に配設したことにより、アンテナ装置の外形をアンテナコイルの外形と同じに構成することができるため、第1コンデンサおよび第2コンデンサの少なくとも一方をアンテナコイルの外側領域に配置する構成や、同軸ケーブルにおける引き回されている部位をアンテナコイルの外側領域に配設する構成と比較して、アンテナ装置の外形を小さくする(アンテナ装置を小形化する)ことができる。したがって、このアンテナ装置を備えた請求項4記載の送電装置、このアンテナ装置を備えた請求項5記載の受電装置、およびこの送電装置および受電装置を備えた請求項6記載の非接触電力電送システムによれば、装置およびシステムを小形化することができる。
請求項3記載のアンテナ装置によれば、導体ラインとして表面積の大きい帯状の導電性金属板を曲げてアンテナコイルを構成したことにより、リッツ線を使用する構成と比較して、表皮効果の生じる高い周波数の交流信号の供給下であっても近接効果の発生を抑えて、発生する損失を低くすることができるため、電力伝送効率の低下を一層抑制することができる。したがって、このアンテナ装置を備えた請求項4記載の送電装置、このアンテナ装置を備えた請求項5記載の受電装置、およびこの送電装置およびこの受電装置を備えた請求項6記載の非接触電力電送システムによれば、電力伝送効率の低下をより一層抑制することができる。
電力伝送システム1の構成を示す構成図である。 送信アンテナ装置12(受信アンテナ装置41A)の実施例についての構成を示す斜視図である。 図2の送信アンテナ装置12(受信アンテナ装置41A)における同軸ケーブル24(54)の引き回しを説明するための模式図である。 送信アンテナ装置12の比較例についての構成を示す斜視図である。 図4の送信アンテナ装置12における同軸ケーブル24の引き回しを説明するための模式図である。 送信アンテナ装置12の他の比較例についての構成を示す斜視図である。 図6の送信アンテナ装置12における同軸ケーブル24の引き回しを説明するための模式図である。 送信アンテナ装置12A(12B)の実施例についての構成を説明するための模式図である。 送信アンテナ装置12A(12B)の他の実施例についての構成を説明するための模式図である。 送信アンテナ装置12A(12B)の比較例についての構成を説明するための模式図である。 送信アンテナ装置12A(12B)の他の比較例についての構成を説明するための模式図である。 送信アンテナ装置12の実施例(同軸ケーブル24を順方向へ、かつアンテナコイル21の内側で引き回した構成)における引き回し長(一辺を単位とした長さ)とQ値との関係を示す特性図である。 送信アンテナ装置12の実施例(同軸ケーブル24を順方向へ、かつアンテナコイル21の外側で引き回した構成)における引き回し長(一辺を単位とした長さ)とQ値との関係を示す特性図である。 送信アンテナ装置12の実施例(同軸ケーブル24を順方向へ、かつアンテナコイル21の内側で半分の面積となるように引き回した構成)における引き回し長(一辺を単位とした長さ)とQ値との関係を示す特性図である。 送信アンテナ装置12の比較例(同軸ケーブル24を逆方向へ、かつアンテナコイル21の内側で引き回した構成)における引き回し長(一辺を単位とした長さ)とQ値との関係を示す特性図である。 送信アンテナ装置12Aの実施例(同軸ケーブル24を順方向へ、かつアンテナコイル21の内側で引き回した構成)における引き回し長(アンテナコイル21Aの4分の1周の長さを単位とした長さ)とQ値との関係を示す特性図である。 送信アンテナ装置12Aの実施例(同軸ケーブル24を順方向へ、かつアンテナコイル21の内側で半分の直径となるように引き回した構成)における引き回し長(アンテナコイル21Aの4分の1周の長さを単位とした長さ)とQ値との関係を示す特性図である。 送信アンテナ装置12Aの比較例(同軸ケーブル24を逆方向へ、かつアンテナコイル21の内側で引き回した構成)における引き回し長(アンテナコイル21Aの4分の1周の長さを単位とした長さ)とQ値との関係を示す特性図である。 送信アンテナ装置12Bの実施例(同軸ケーブル24を順方向へ、かつアンテナコイル21Bの内側で引き回した構成)における引き回し長(アンテナコイル21Bの4分の1周の長さを単位とした長さ)とQ値との関係を示す特性図である。 送信アンテナ装置12Bの実施例(同軸ケーブル24を順方向へ、かつアンテナコイル21Bの内側で半分の直径となるように引き回した構成)における引き回し長(アンテナコイル21Bの4分の1周の長さを単位とした長さ)とQ値との関係を示す特性図である。 送信アンテナ装置12Bの比較例(同軸ケーブル24を逆方向へ、かつアンテナコイル21Bの内側で引き回した構成)における引き回し長(アンテナコイル21Bの4分の1周の長さを単位とした長さ)とQ値との関係を示す特性図である。 電力伝送システム1Aの構成を示す構成図である。
以下、添付図面を参照して、非接触電力伝送システムの実施の形態について説明する。
図1に示す非接触電力伝送システム(以下、単に「電力伝送システム」ともいう)1は、一例として送電装置2および受電装置3を備え、受電装置3が送電装置2から非接触で電力を受電すると共に、受電した電力を負荷(本例では、一例としてバッテリ)4に対して出力可能に構成されている。
送電装置2は、図1に示すように、信号発生部11および送信用のアンテナ装置(以下、「送信アンテナ装置」ともいう)12を備えて構成されている。信号発生部11は、一例として交流信号としての原信号S1aを発生する発振器11a、およびこの原信号S1aを交流信号S1に増幅して出力する増幅器11bとを備えている。また、信号発生部11は、後述するように、送信アンテナ装置12の同軸ケーブル24における一端(入力端)に接続されて、交流信号S1をこの同軸ケーブル24へ出力する。
送信アンテナ装置12は、図1に示すように、アンテナコイル21、第1コンデンサ22、第2コンデンサ23および同軸ケーブル24を備えて構成されている。具体的には、アンテナコイル21は、一例として、図2,3に示すように、導体ラインとしての帯状の導電性金属板31を両端部31a,31b同士が離間する状態で平面視四角形状(ループ状の一例)に折り曲げて構成されている。このアンテナコイル21では、両端部31a,31bが1つの同じ隅部に位置する状態に導電性金属板31が四角形状に折り曲げられ、さらにこの両端部31a,31bのうちの一方の端部31aがアンテナコイル21の内側に向けて、他方の端部31bを含むアンテナコイル21の一辺(同図中における下辺)に対して平行となるように折り曲げられている。なお、本例では一例として、図2に示すように、アンテナコイル21は、非磁性でかつ非導電性の支持平板32の一方の面上に配設されると共に、この一方の面上に立設された非磁性でかつ非導電性の支柱33に導電性金属板31の各折曲部位および端部が固定されることにより、外形が上記した平面視四角形状に保持されている。
第1コンデンサ22は、一例として、静電容量を変更可能な柱状(本例では一例として円柱状)の真空コンデンサ(可変容量形真空コンデンサ)で構成されている。また、第1コンデンサ22は、長さ方向の両端部が電極として構成されて、図2,3に示すように、一方の電極(同図中の上側の電極)が導電性金属板31の一方の端部31aに接続されると共に、他方の電極(同図中の下側の電極)が導電性金属板31の他方の端部31bの内側面に接続されている。この構成により、第1コンデンサ22は、アンテナコイル21に対して並列接続された状態で、アンテナコイル21の導電性金属板31によって囲われる内側領域(平面視四角形状のアンテナコイル21の外縁で形成される仮想四角形の内側領域)に配設されている。
第2コンデンサ23も、第1コンデンサ22と同様にして静電容量を変更可能な柱状(本例では一例として円柱状)の真空コンデンサで構成されている。また、第2コンデンサ23は、図2に示すように、第1コンデンサ22と平行な状態で、かつ隣接して配設されると共に、一方の電極(同図中の下側の電極)が導電性金属板31における他方の端部31b(アンテナコイル21および第1コンデンサ22の並列回路における一端)の内側面に接続されている。この構成により、第2コンデンサ23は、アンテナコイル21および第1コンデンサ22の並列回路(以下、単に「アンテナコイル21等の並列回路」ともいう)に対して直列接続された状態で、アンテナコイル21の内側領域に配設されている。また、第2コンデンサ23の他方の電極には、導電性金属板34が取り付けられている。
同軸ケーブル24は、図1に示すように、交流信号S1の入力端側が信号発生部11に接続されている。具体的には、同軸ケーブル24は、入力端側において、中心導体24aが信号発生部11の出力端子(増幅器11bの出力端子でもある)に接続され、かつ外部導体24bが発振器11aの基準電位Vgに接続されている。また、同軸ケーブル24は、交流信号S1の出力端側がアンテナコイル21等の並列回路における他端に接続されると共に第2コンデンサ23の他方の電極に接続されている。具体的には、同軸ケーブル24は、一例として出力端側にコネクタ35が取り付けられ、同軸ケーブル24の中心導体24aと接続されているコネクタ35の出力ピン35aが第2コンデンサ23の他方の電極(本例ではこの電極に取り付けられた導電性金属板34)に接続されることにより、この出力ピン35aを介して中心導体が第2コンデンサ23の他の電極に接続されている。また、同軸ケーブル24は、同軸ケーブル24の外部導体24bと接続されているコネクタ35の金属製ハウジング35bが導電性金属板31の一方の端部31a(アンテナコイル21等の並列回路における他端)に固定される(本例では一例として、一方の端部31aに形成されたコネクタ取付金具36に固定される)ことにより、金属製ハウジング35bを介して外部導体24bがアンテナコイル21等の並列回路における他端に接続されている。
また、同軸ケーブル24は、図2,3に示すように、出力端(本例ではコネクタ35)から予め規定された長さL1(予め規定された長さまたは回数の一例)だけ、アンテナコイル21等の並列回路の他端(導電性金属板31の一方の端部31a)を起点としてアンテナコイル21等の並列回路の一端(他方の端部31b)方向へ導電性金属板31に沿って引き回されている。各同図では、同軸ケーブル24は、平面視四角形状に形成された導電性金属板31におけるこの四角形の四辺に対応する各部位A,B,C,Dのうちの互いに隣り合う部位A,Bに沿って引き回されて、各部位B,Cの連結部位からアンテナコイル21の外部に引き出されている。すなわち、同軸ケーブル24は、予め規定された長さL1として、平面視四角形状に形成された導電性金属板31の2辺分の長さ(部位A,Bの合計長)だけ、導電性金属板31の一方の端部31aを起点として、導電性金属板31に沿って引き回されている。
受電装置3は、図1に示すように、受信用のアンテナ装置(以下、「受信アンテナ装置」ともいう)41および直流電圧生成部42を備え、負荷4に対して直流電圧V1を出力可能に構成されている。具体的には、受信アンテナ装置41は、図1に示すように、アンテナコイル51およびコンデンサ52を備えて構成されている。直流電圧生成部42は、一例として整流回路および平滑回路(いずれも図示せず)で構成されて、受信アンテナ装置41を構成するアンテナコイル51に発生した交流電圧Vcを整流・平滑して、直流電圧V1を生成する。
次に、電力伝送システム1の動作について説明する。
この電力伝送システム1では、まず、信号発生部11が、交流信号S1を低い電力で出力している状態において、送信アンテナ装置12側の各コンデンサ22,23の容量値を調整して、送電装置2側の送信アンテナ装置12の整合状態を良好な状態に移行させると共に、受信アンテナ装置41側のコンデンサ52の容量値を調整して、受電装置3側の受信アンテナ装置41の整合状態を良好な状態に移行させる。
次いで、信号発生部11が出力している交流信号S1の電力を規定の電力まで増加させる。これにより、送電装置2から受電装置3に対して高い効率で電力伝送が行われ、その結果として、負荷(バッテリ)4に対しても高い効率で直流電圧V1が出力される(バッテリが充電される)。
この電力伝送システム1では、送信アンテナ装置12において、上記したように同軸ケーブル24が、同軸ケーブル24の出力端から予め規定された長さL1だけ、アンテナコイル21等の並列回路の他端(導電性金属板31の一方の端部31a)を起点としてアンテナコイル21等の並列回路の一端(他方の端部31b)方向へ導電性金属板31に沿って引き回されている。したがって、この電力伝送システム1によれば、後述するように、図4,5に示すように、同軸ケーブル24を導電性金属板31に沿って引き回すことなく、同軸ケーブル24の出力端から直ちにアンテナコイル21の外部に引き出す構成や、図6,7に示すように、同軸ケーブル24を導電性金属板31に沿って逆方向に引き回す構成を採用した電力伝送システムと比較して、送信アンテナ装置12のQ値をより大きな値に規定することができるため、高い電力伝送効率ηで受電装置3に電力を伝送することができる。なお、以下、電力伝送システム1の送信アンテナ装置12,12A,12Bにおける同じ機能を有する構成要素については、同一の符号を付して重複する説明を省略する。
なお、上記の送信アンテナ装置12では、導体ラインとして導電性金属板31を使用してアンテナコイル21を平面視四角形状に形成しているが、図8に示す送信アンテナ装置12Aのように、導体ラインとして金属パイプ61を使用してアンテナコイルを平面視円形状に形成してもよいし、また同図に示す送信アンテナ装置12Bのように、導体ラインとして導電性金属板31を使用してアンテナコイルを平面視円形状に形成することもできる。これらの送信アンテナ装置12A,12Bにおいても、送信アンテナ装置12と同様にして、同軸ケーブル24を金属パイプ61や導電性金属板31に沿って引き回すことにより、送信アンテナ装置12のQ値をより大きな値に規定することができるため、高い電力伝送効率ηで受電装置3に電力を伝送することができる。
具体的に、実施例を挙げて、同軸ケーブル24を導電性金属板31に沿って引き回す効果について詳細に説明する。なお、同軸ケーブル24としてフジクラ社製の8D−2Vを使用した。
まず、上記した図2,3に示す平面視四角形状(ループ状の一例)のアンテナコイル21を備えた送信アンテナ装置12を作製した。この場合、導電性金属板31として、幅が6cmで、厚みが0.5mmであって、長さが156cmの銅製の帯状金属板を使用し、各部位A,B,C,Dの長さをそれぞれ、28.5cm、40cm、40cm、40cmに規定した。また、第1コンデンサ22および第2コンデンサ23として、可変型の真空コンデンサを使用した。
また、この送信アンテナ装置12については、実施例として、図2,3に示すように、アンテナコイル21等の並列回路の他端(導電性金属板31の一方の端部31a)を起点としてアンテナコイル21等の並列回路の一端(他方の端部31b)方向に向けて(この向き順方向とする)、各部位A,B,C,Dの長さの単位で長さ(引き回し長)を変えながら導電性金属板31に沿って同軸ケーブル24を引き回し、各引き回し長でのQ値を測定した。なお、アンテナコイル21の内側を引き回した場合と、アンテナコイル21の外側を引き回した場合の2つの場合について、Q値(無負荷時のQ値)を測定した。この結果を図12,13に示す。また、図3において破線で示すように、同軸ケーブル24をアンテナコイル21の内部において、引き回し(巻回し)の面積がアンテナコイル21の面積の約半分となる状態で複数回順方向で引き回したときのQ値(無負荷時のQ値)を測定した。この結果を図14に示す。
また、比較例として、図4,5に示すように、同軸ケーブル24を引き回すことなく、導電性金属板31の端部31aからアンテナコイル21の外部に引き出してQ値(無負荷時のQ値)を測定した。この結果、この比較例でのQ値は、166と測定された(図12,13での辺の数がゼロのときの測定値を参照)。
また、他の比較例として、図6,7に示すように、アンテナコイル21等の並列回路の他端(導電性金属板31の一方の端部31a)を起点として、図2,3の場合とは逆に、導電性金属板31の他方の端部31bまで引き回し、その後、導電性金属板31に沿って同軸ケーブル24を他方の端部31bから一方の端部31a方向(逆方向)に向けて、各部位A,B,C,Dの長さの単位で長さを変えながら引き回し、各長さについてのQ値を測定した。この結果を図15に示す。
また、図8に示すように平面視円形状(ループ状の他の一例)のアンテナコイル21Aを備えた送信アンテナ装置12Aと、同じく平面視円形状のアンテナコイル21Bを備えた送信アンテナ装置12Bとを作製した。この場合、アンテナコイル21Aは、円柱状の金属パイプ(材質:銅、断面の外径が2cmで内径が1.6cm)61を円形状に1ターン巻回して(曲げて)作製し、アンテナコイル21Bは、送信アンテナ装置12のアンテナコイル21と同じ導電性金属板31を円形状に1ターン巻回して(曲げて)作製した。この場合、各アンテナコイル21A,21Bは、その直径を42cmに規定した。また、各送信アンテナ装置12A,12Bについては、各アンテナコイル21A,21Bの端部間を約0.5cm離間させて、両端部間にリード線を介して第1コンデンサ22を接続した。
また、送信アンテナ装置12Aについては、実施例として、図8に示すように、アンテナコイル21A等の並列回路(アンテナコイル21Aと第1コンデンサ22の並列回路)の他端(金属パイプ61の一方の端部61a)を起点としてアンテナコイル21A等の並列回路の一端(金属パイプ61の他方の端部61b)方向(順方向)に向けて、アンテナコイル21Aの4分の1周の長さを単位として長さ(引き回し長)を変えながら金属パイプ61に沿って同軸ケーブル24をアンテナコイル21Aの内側で引き回し、各引き回し長でのQ値を測定した。この結果を図16に示す。また、図9に示すように、同軸ケーブル24をアンテナコイル21Aの内部において、引き回しの直径がアンテナコイル21Aの直径の半分となる状態で複数回順方向で引き回したときのQ値(無負荷時のQ値)を測定した。この結果を図17に示す。
また、比較例として、図10に示すように、同軸ケーブル24を引き回すことなく、同軸ケーブル24を金属パイプ61の端部61aからアンテナコイル21Aの外部に引き出してQ値(無負荷時のQ値)を測定した。この結果、この比較例でのQ値は、約220と測定された(図16,17のゼロ回での測定値を参照)。
また、他の比較例として、図11に示すように、アンテナコイル21A等の並列回路の他端(金属パイプ61の一方の端部61a)を起点として金属パイプ61に沿って図8の場合とは逆方向(金属パイプ61の他方の端部61bを経由して、一方の端部61aに至る方向)に向けて、アンテナコイル21Aの4分の1周の長さを単位として長さ(引き回し長)を変えながら金属パイプ61に沿って同軸ケーブル24をアンテナコイル21Aの内側で引き回し、各長さについてのQ値を測定した。この結果を図18に示す。
また、送信アンテナ装置12Bについては、実施例として、図8に示すように、アンテナコイル21Bの並列回路(アンテナコイル21Bと第1コンデンサ22の並列回路)の他端(導電性金属板31の一方の端部31a)を起点としてアンテナコイル21B等の並列回路の一端(導電性金属板31の他方の端部31b)方向(順方向)に向けて、アンテナコイル21Bの4分の1周の長さを単位として長さ(引き回し長)を変えながら導電性金属板31に沿って同軸ケーブル24をアンテナコイル21Bの内側で引き回し、各引き回し長でのQ値を測定した。この結果を図19に示す。また、図9に示すように、同軸ケーブル24をアンテナコイル21Bの内部において、引き回しの直径がアンテナコイル21Bの直径の半分となる状態で複数回順方向で引き回したときのQ値(無負荷時のQ値)を測定した。この結果を図20に示す。
また、比較例として、図10に示すように、同軸ケーブル24を引き回すことなく、同軸ケーブル24を導電性金属板31の端部31aからアンテナコイル21Bの外部に引き出してQ値(無負荷時のQ値)を測定した。この結果、この比較例でのQ値は、約183と測定された(図19,20のゼロ回での測定値を参照)。
また、他の比較例として、図11に示すように、アンテナコイル21B等の並列回路の他端(導電性金属板31の他方の端部61b)を起点として導電性金属板31に沿って図8の場合とは逆方向(一方の端部31a方向)に向けて、アンテナコイル21Bの4分の1周の長さを単位として長さ(引き回し長)を変えながら導電性金属板31に沿って同軸ケーブル24をアンテナコイル21Bの内側で引き回し、各長さについてのQ値をネットワークアナライザを使用して測定した。この結果を図21に示す。
また、Q値の測定に際しては、下記参考文献に記載されているスミスチャートを用いたQ値の算出手法を採用して算出した。
[参考文献]http://www.alab.t.u-tokyo.ac.jp/~yasutoc/documents/20070710_Qfactor.pdf
図12,13,14,15に示すQ値の測定結果によれば、同軸ケーブル24を順方向に引き回さない構成(引き回さずにアンテナコイル21の外部に引き出す構成、および逆方向に引き回す構成)を採用した比較例の送信アンテナ装置12では、引き回さずにアンテナコイル21の外部に引き出す構成を採用した比較例の送信アンテナ装置12のQ値(=166)を超えるQ値とはならない。これに対して、順方向に引き回す構成を採用した実施例の送信アンテナ装置12では、同軸ケーブル24の引き回し位置がアンテナコイル21の内側であるか、外側であるかに拘わらず、同軸ケーブル24の引き回し長が少なくとも平面視四角形状のアンテナコイル21の5辺分の長さ(部位A,B,C,Dの長さの合計長に、さらに部位Aの長さを加えた長さ)までは、引き回さずにアンテナコイル21の外部に引き出す構成を採用した比較例の送信アンテナ装置12のQ値(=166)を超えるQ値が確保されている。
また、順方向に引き回す構成を採用した実施例の送信アンテナ装置12では、アンテナコイル21の内側でアンテナコイル21の面積よりも狭い面積となる状態で引き回したときには、引き回し(巻回)の回数が少なくとも5回(予め規定された長さまたは回数の一例)までは、引き回さずにアンテナコイル21の外部に引き出す構成を採用した比較例の送信アンテナ装置12のQ値(=166)を超えるQ値が確保されている。
したがって、同軸ケーブル24を順方向に予め規定された長さL1(5辺分の長さ以下の長さ)だけ引き回す構成、または同軸ケーブル24をアンテナコイル21の内側でアンテナコイル21の面積よりも狭い面積となる状態(例えば半分の面積となる状態)で予め規定された回数(1回以上5回以下の回数)だけ引き回す構成を採用したアンテナコイル21を備えた送信アンテナ装置12、またこの送信アンテナ装置12を備えた送電装置2によれば、受電装置3への電力伝送効率ηを十分に向上させることができる。
また、図16,17,18に示すQ値の測定結果によれば、同軸ケーブル24を順方向に引き回さない構成(引き回さずにアンテナコイル21Aの外部に引き出す構成、および逆方向に引き回す構成)を採用した比較例の送信アンテナ装置12Aでは、引き回さずにアンテナコイル21Aの外部に引き出す構成を採用した比較例の送信アンテナ装置12AのQ値(=220)を超えるQ値とはならない。これに対して、順方向に引き回す構成を採用した実施例の送信アンテナ装置12Aでは、アンテナコイル21Aに沿って引き回したときには、同軸ケーブル24の引き回し長が少なくとも平面視円形状のアンテナコイル21Aの1/4回以上一周分(4/4回分)まで(予め規定された長さまたは回数の一例まで)は、引き回さずにアンテナコイル21Aの外部に引き出す構成を採用した送信アンテナ装置12AのQ値(=220)を超えるQ値が確保されている。
また、順方向に引き回す構成を採用した実施例の送信アンテナ装置12Aでは、アンテナコイル21Aの内側でアンテナコイル21Aの直径の半分の直径で引き回したときには、引き回し(巻回)の回数が少なくとも4回までは、引き回さずにアンテナコイル21Aの外部に引き出す構成を採用した比較例の送信アンテナ装置12AのQ値(=220)を超えるQ値が確保されている。
したがって、同軸ケーブル24を順方向に予め規定された回数N1(アンテナコイル21Aに沿って引き回す構成ではアンテナコイル21Aの一周以下の回数、アンテナコイル21Aの内側でアンテナコイル21Aの直径の半分の直径で引き回す構成では4回以下の回数)だけ引き回す構成を採用したアンテナコイル21Aを備えた送信アンテナ装置12A、またこの送信アンテナ装置12Aを備えた送電装置2によれば、受電装置3への電力伝送効率ηを十分に向上させることができる。
また、図19,20,21に示すQ値の測定結果によれば、同軸ケーブル24を順方向に引き回さない構成(引き回さずにアンテナコイル21Bの外部に引き出す構成、および逆方向に引き回す構成)を採用した比較例の送信アンテナ装置12Bでは、引き回さずにアンテナコイル21Bの外部に引き出す構成を採用した比較例の送信アンテナ装置12BのQ値(=183)を超えるQ値とはならない。これに対して、順方向に引き回す構成を採用した実施例の送信アンテナ装置12Bでは、アンテナコイル21Bに沿って引き回したときには、同軸ケーブル24の引き回し長が少なくとも平面視円形状のアンテナコイル21Bの1/4回以上一周強分(5/4回分)まで(予め規定された長さまたは回数の一例まで)は、引き回さずにアンテナコイル21Aの外部に引き出す構成を採用した送信アンテナ装置12BのQ値(=183)を超えるQ値が確保されている。
また、順方向に引き回す構成を採用した実施例の送信アンテナ装置12Bでは、アンテナコイル21Bの内側でアンテナコイル21Bの直径の半分の直径で引き回したときには、引き回し(巻回)の回数が少なくとも3回までは、引き回さずにアンテナコイル21Bの外部に引き出す構成を採用した比較例の送信アンテナ装置12BのQ値(=183)を超えるQ値が確保されている。
したがって、同軸ケーブル24を順方向に予め規定された回数N1(アンテナコイル21Bに沿って引き回す構成ではアンテナコイル21Bの一周強以下(5/4回以下)の回数、アンテナコイル21Bの内側でアンテナコイル21Bの直径の半分の直径で引き回す構成では3回以下の回数)だけ引き回す構成を採用したアンテナコイル21Bを備えた送信アンテナ装置12B、またこの送信アンテナ装置12Bを備えた送電装置2によれば、受電装置3への電力伝送効率ηを十分に向上させることができる。
また、図2,3に示すように、第1コンデンサ22および第2コンデンサ23をアンテナコイル21の内側領域に配置すると共に、同軸ケーブル24をアンテナコイル21の内側において引き回す構成を採用することにより、送信アンテナ装置12の外形をアンテナコイル21の外形と同じに構成することができるため、第1コンデンサ22および第2コンデンサ23の少なくとも一方をアンテナコイル21の外側領域に配置する構成を採用した不図示の送信アンテナ装置12や、同軸ケーブル24をアンテナコイル21の外側において引き回す構成を採用した不図示の送信アンテナ装置12と比較して、送信アンテナ装置12の外形を小さくする(送信アンテナ装置12を小形化する)ことができる。したがって、この送信アンテナ装置12を備えた送電装置2、およびこの送電装置2を備えた電力伝送システム1についても小形化することができる。
また、図示はしないが、図8に示す送信アンテナ装置12A,12Bにおいても、上記した送信アンテナ装置12と同様にして、第1コンデンサ22および第2コンデンサ23をアンテナコイル21A,21Bの内側領域に配置すると共に、同軸ケーブル24をアンテナコイル21の内側において引き回す構成を採用することにより、送信アンテナ装置12A,12Bの外形を小さくする(送信アンテナ装置12A,12Bを小形化する)ことができる。
なお、送信アンテナ装置12,12A,12Bの設置スペースに余裕がある場合には、第1コンデンサ22および第2コンデンサ23の少なくとも一方をアンテナコイル21,21A,21Bの外側領域に配置する構成や、同軸ケーブル24をアンテナコイル21,21A,21Bの外側において引き回す構成を採用してもよいのは勿論である。
また、アンテナコイルを形成するための導電ラインとしては、上記したように導電性金属板31や金属パイプ61に限定されず、種々の長尺な導体を採用することができるが、特に、導電性金属板31のように表面積の大きい帯状の導体ラインを使用する送信アンテナ装置12によれば、リッツ線を使用する構成と比較して、表皮効果の生じる高い周波数の交流信号S1の供給下であっても近接効果の発生を抑えて、発生する損失を低くすることができるため、電力伝送効率ηの低下を一層抑制することができる。したがって、このアンテナ装置12を備えた送電装置2およびこの送電装置2を備えた電力伝送システム1によれば、電力伝送効率ηの低下をより一層抑制することができる。
また、上記した実施の形態に示した構成では、導電性金属板31や金属パイプ61を1ターン巻回して各アンテナコイル21,21A,21Bを形成しているが、2ターン以上巻回する構成を採用することもできる。
また、上記した電力伝送システム1では、アンテナコイルを構成する導体ラインに沿って同軸ケーブルを引き回すことでQ値を高めたアンテナ装置を送信アンテナ装置12に適用しているが、図22に示す電力伝送システム1Aのように、このアンテナ装置を受信アンテナ装置41Aに適用することもできる。以下、この電力伝送システム1Aについて説明する。なお、この受信アンテナ装置41Aを除く他の構成については電力伝送システム1と同一であるため、同一の構成については同一の符号を付して重複する説明を省略し、受信アンテナ装置41Aについて主として説明する。
図22に示す電力伝送システム1Aは、一例として送電装置2および受電装置3Aを備え、受電装置3Aが送電装置2から非接触で電力を受電すると共に、受電した電力を負荷4に対して出力可能に構成されている。この電力伝送システム1Aでは、受電装置3Aの受信アンテナ装置41Aは、送電装置2の送信アンテナ装置12と同一の構成を備えている。この場合、受信アンテナ装置41Aは、図2、図3、図8および図9に示す構成のうちの任意の1つの構成を採用することができるが、以下では、一例として、図2,3の構成を採用した例を挙げて説明する。
受信アンテナ装置41Aは、図22に示すように、アンテナコイル51、第1のコンデンサとしてのコンデンサ52、第2のコンデンサとしてのコンデンサ53および同軸ケーブル54を備えて構成されている。具体的には、アンテナコイル51は、一例として、図2,3に示すように、導体ラインとしての帯状の導電性金属板31を両端部31a,31b同士が離間する状態で平面視四角形状(ループ状の一例)に折り曲げて、アンテナコイル21と同一に構成されている。
コンデンサ52は、一例として、第1コンデンサ22と同型のコンデンサで構成され、コンデンサ53は、一例として、第2コンデンサ23と同型のコンデンサで構成されている。コンデンサ52は、図2,3に示すように、一方の電極(同図中の上側の電極)が導電性金属板31の一方の端部31aに接続されると共に、他方の電極(同図中の下側の電極)が導電性金属板31の他方の端部31bの内側面に接続されている。この構成により、コンデンサ52は、アンテナコイル51に対して並列接続された状態で、アンテナコイル51の導電性金属板31によって囲われる内側領域(平面視四角形状のアンテナコイル51の外縁で形成される仮想四角形の内側領域)に配設されている。
コンデンサ53は、図2に示すように、コンデンサ52と平行な状態で、かつ隣接して配設されると共に、一方の電極(同図中の下側の電極)が導電性金属板31における他方の端部31b(アンテナコイル51およびコンデンサ52の並列回路における一端)の内側面に接続されている。この構成により、コンデンサ53は、アンテナコイル51およびコンデンサ52の並列回路(以下、単に「アンテナコイル51等の並列回路」ともいう)に対して直列接続された状態で、アンテナコイル51の内側領域に配設されている。また、コンデンサ53の他方の電極には、導電性金属板34が取り付けられている。
同軸ケーブル54は、図1に示すように、入力端側がアンテナコイル51等の並列回路およびコンデンサ53の直列回路に接続されると共に、出力端側が直流電圧生成部42に接続されて、アンテナコイル51に発生した交流電圧Vcを直流電圧生成部42に伝送する。また、同軸ケーブル54は、図2,3に示すように、送信アンテナ装置12における同軸ケーブル24と同様にして、導電性金属板31に沿って引き回されている。
以上の構成により、受信アンテナ装置41Aについても、送信アンテナ装置12と同様にしてQ値を大きな値に規定することができるため、受信アンテナ装置41Aおよびこの受信アンテナ装置41Aを備えた電力伝送システム1Aによれば、受電装置3Aが高い電力伝送効率ηで送電装置2から電力を受電(受信)することができる。なお、この電力伝送システム1Aでは、送電装置2および受電装置3Aの双方において、アンテナコイルを構成する導体ラインに沿って同軸ケーブルを引き回すことでQ値を高めたアンテナ装置を採用する最も好ましい構成を採用したが、図示はしないが、受電装置のみがこの同軸ケーブルを引き回すことでQ値を高めたアンテナ装置を採用する構成とすることもできる。
1,1A 電力伝送システム
2 送電装置
3,3A 受電装置
12,12A,12B 送信アンテナ装置
21,21A,21B アンテナコイル
22 第1コンデンサ
23 第2コンデンサ
24,54 同軸ケーブル
31 導電性金属板
41A 受信アンテナ装置
51 アンテナコイル
52,53 コンデンサ
61 金属パイプ
S1 交流信号

Claims (6)

  1. 導体ラインがループ状に形成されて構成されたアンテナコイルと、
    前記アンテナコイルに並列に接続された第1コンデンサと、
    一方の電極が前記アンテナコイルおよび前記第1コンデンサの並列回路の一端に接続されて当該並列回路に直列接続された第2コンデンサと、
    出力端側において内部導体が前記第2コンデンサの他方の電極に接続されると共に外部導体が前記並列回路の他端に接続されて、入力された交流信号を前記アンテナコイルに供給する同軸ケーブルとを備えたアンテナ装置であって、
    前記同軸ケーブルは、前記出力端から予め規定された長さまたは回数だけ、前記並列回路の前記他端を起点として当該並列回路の前記一端方向に前記導体ラインに沿ってまたは当該導体ラインの内側で引き回されているアンテナ装置。
  2. 前記第1コンデンサ、前記第2コンデンサ、および前記同軸ケーブルにおける前記引き回されている部位が、前記アンテナコイルの前記導体ラインによって囲われる内側領域に配設されている請求項1記載のアンテナ装置。
  3. 前記アンテナコイルは、前記導体ラインとしての帯状の導電性金属板を曲げて構成されている請求項1または2記載のアンテナ装置。
  4. 請求項1から3のいずれかに記載のアンテナ装置と、前記交流信号を発生すると共に前記同軸ケーブルを介して前記アンテナ装置に接続されて、当該発生した交流信号を当該同軸ケーブルに出力する信号発生部とを備えている送電装置。
  5. 請求項1から3のいずれかに記載のアンテナ装置と、当該アンテナ装置の前記アンテナコイルに発生した交流電圧を整流すると共に平滑して直流電圧を生成する直流電圧生成部とを備えている受電装置。
  6. 請求項4記載の送電装置と、請求項5記載の受電装置とを備え、当該送電装置の前記アンテナコイルと当該受電装置の前記アンテナコイルとが電磁結合している非接触電力伝送システム。
JP2010082462A 2010-03-31 2010-03-31 アンテナ装置、送電装置、受電装置および非接触電力伝送システム Active JP5461277B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010082462A JP5461277B2 (ja) 2010-03-31 2010-03-31 アンテナ装置、送電装置、受電装置および非接触電力伝送システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010082462A JP5461277B2 (ja) 2010-03-31 2010-03-31 アンテナ装置、送電装置、受電装置および非接触電力伝送システム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2011217074A JP2011217074A (ja) 2011-10-27
JP5461277B2 true JP5461277B2 (ja) 2014-04-02

Family

ID=44946379

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010082462A Active JP5461277B2 (ja) 2010-03-31 2010-03-31 アンテナ装置、送電装置、受電装置および非接触電力伝送システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5461277B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR102593696B1 (ko) * 2021-10-07 2023-10-25 경희대학교 산학협력단 복수의 코일 공진체를 구비하는 무선전력 전송장치 및 그 방법

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0197004A (ja) * 1987-10-09 1989-04-14 Meisei Electric Co Ltd 小形アンテナ
JP2004166384A (ja) * 2002-11-12 2004-06-10 Sharp Corp 非接触型給電システムにおける電磁結合特性調整方法、給電装置、および非接触型給電システム
JP2005039608A (ja) * 2003-07-16 2005-02-10 Citizen Watch Co Ltd アンテナおよび受信装置
JP2005286800A (ja) * 2004-03-30 2005-10-13 Denso Corp 車載アンテナ装置
JP3808890B2 (ja) * 2004-11-08 2006-08-16 株式会社東芝 アンテナ装置及びこれを用いた無線機

Also Published As

Publication number Publication date
JP2011217074A (ja) 2011-10-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US11887773B2 (en) Coil winding, coil module, transmitting apparatus, receiving apparatus, system, and terminal
JP5603509B2 (ja) 無線電力伝送システム、送電装置、および、受電装置
JP5934934B2 (ja) 無線電力伝送システム
JP6023785B2 (ja) 無線電力送信の制御方法、及び無線電力送信装置
US10097039B2 (en) Wireless power transmission system for transmitting alternating-current power wirelessly
US20210142942A1 (en) Coil Module, Wireless Charging Transmitting Apparatus, Wireless Charging Receiving Apparatus, Wireless Charging System, and Terminal
US10075021B2 (en) Wireless power transmission system for transmitting alternating-current power wirelessly
US9203153B2 (en) Wireless power transmitting device and wireless power receiving device
JP5981202B2 (ja) 電力伝送システム
JP6655434B2 (ja) 電界共鳴型カップラ
US20160043570A1 (en) Electronic component and apparatus including the same
JP5461277B2 (ja) アンテナ装置、送電装置、受電装置および非接触電力伝送システム
JP6207046B2 (ja) 無線電力伝送システム
JP5981203B2 (ja) 電力伝送システム
WO2021131607A1 (ja) 異物検出装置、送電装置、受電装置および電力伝送システム
JP6088814B2 (ja) 無線電力伝送システム
WO2014030440A1 (ja) 電力供給装置
JP5465575B2 (ja) 非接触電力伝送用アンテナ装置、送電装置、受電装置および非接触電力伝送システム
KR102365766B1 (ko) 자기장 및 전기장을 이용하여 전력을 전송하는 무선 전력 전송 장치 및 무선 전력 전송 장치로부터 전력을 수신하는 무선 전력 수신 장치
WO2013128518A1 (ja) 送電装置、受電装置、電力供給システム及び電子機器
JP2017005952A (ja) 非接触電力送電装置、非接触電力受電装置、及び、非接触電力伝送システム
JP6016654B2 (ja) 無線電力伝送システム
JP2013115069A (ja) 電力伝送用アンテナ、送電装置および非接触型電力伝送装置
JP2014135815A (ja) 伝送システム、受電装置及び送電装置
JP2012023167A (ja) 容量可変型コンデンサ、非接触電力伝送用アンテナ装置、送電装置、受電装置および非接触電力伝送システム

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20130218

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20131216

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20131224

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140115

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5461277

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250