JP6655387B2 - 導電性高分子分散液の製造方法、帯電防止フィルムの製造方法及び帯電防止成形品の製造方法 - Google Patents

導電性高分子分散液の製造方法、帯電防止フィルムの製造方法及び帯電防止成形品の製造方法 Download PDF

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本発明は、π共役系導電性高分子を含む導電性高分子分散液の製造方法、π共役系導電性高分子を含む帯電防止層を備える帯電防止フィルムの製造方法及び帯電防止成形品の製造方法に関する。
電子部品を包装する際に使用するフィルムとしては、電子部品の故障の原因となる静電気の発生を防止する帯電防止フィルムが広く使用されている。また、食品等の包装フィルムにおいても、包装フィルムに埃が付着して食品等の見栄えを損ねることを防ぐために、帯電防止フィルムを使用することがある。
帯電防止フィルムとしては、例えば、フィルム基材の少なくとも一方の面に、界面活性剤を含む帯電防止層を設ける方法が知られている。しかし、界面活性剤を含む帯電防止層においては、帯電防止性に湿度依存性が生じる。
そこで、フィルム基材の少なくとも一方の面に、π共役系導電性高分子及びポリアニオンを含む帯電防止層を設け、必要に応じて延伸する帯電防止フィルムの製造方法が提案されている(特許文献1〜4)。
特開2011−038002号公報 特開2006−282941号公報 特開2008−179809号公報 特許第3299616号公報
しかし、特許文献1に記載の帯電防止フィルムの製造方法では、得られる帯電防止層及び帯電防止フィルムの帯電防止性が充分に高くならないことがあった。
特許文献2に記載の帯電防止フィルムの製造方法では、延伸の際にπ共役系導電性高分子が追従できず、帯電防止フィルムを安定に製造できなかった。また、延伸性が低いと、帯電防止性も低下する傾向にあった。
特許文献3に記載の帯電防止フィルムの製造方法では、帯電防止層に含まれる糖アルコールが析出して白化したり、帯電防止性を低下させたりすることがあった。
特許文献4に記載の帯電防止フィルムの製造方法では、実質的に、帯電防止層に絶縁性の高いゴム状のラテックスを使用しているため、帯電防止性が充分に高くならないことがあった。
本発明は、延伸しても帯電防止性が高い帯電防止層を安定的に形成する導電性高分子分散液を製造できる導電性高分子分散液の製造方法を提供することを目的とする。
また、本発明は、延伸しても帯電防止性が高い帯電防止フィルムを安定的に製造できる帯電防止フィルムの製造方法を提供することを目的とする。
また、本発明は、帯電防止性が高い帯電防止成形品を安定的に製造できる帯電防止成形品の製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、以下の態様を有する。
[1]ポリアニオン及びポリビニルアルコールを含むポリマー水溶液中にて、π共役系導電性高分子を形成する前駆体モノマーを酸化重合して、導電性高分子分散液を得る、導電性高分子分散液の製造方法。
[2]前記前駆体モノマーが3,4−エチレンジオキシチオフェンである、[1]に記載の導電性高分子分散液の製造方法。
[3]前記ポリアニオンがポリスチレンスルホン酸である、[1]又は[2]に記載の導電性高分子分散液の製造方法。
[4]前記導電性高分子分散液に糖類を添加する、[1]〜[3]のいずれか一に記載の導電性高分子分散液の製造方法。
[5]前記糖類がソルビトールである、[4]に記載の導電性高分子分散液の製造方法。
[6]前記導電性高分子分散液にバインダ樹脂を添加する、[1]〜[5]のいずれか一に記載の導電性高分子分散液の製造方法。
[7]前記バインダ樹脂が水分散性ポリエステルエマルションである、[6]に記載の導電性高分子分散液の製造方法。
[8]前記導電性高分子分散液における水の含有割合を80質量%以上にする、[1]〜[7]のいずれか一に記載の導電性高分子分散液の製造方法。
[9][1]〜[8]のいずれか一に記載の導電性高分子分散液の製造方法により導電性高分子分散液を得る導電性高分子分散液製造工程と、前記導電性高分子分散液をフィルム基材の少なくとも一方の面に塗工して塗工フィルムを形成する塗工工程と、を有する帯電防止フィルムの製造方法。
[10]前記塗工工程では、押出成形により前記フィルム基材を連続作製しながら、そのフィルム基材に導電性高分子分散液を連続塗工する、[9]に記載の帯電防止フィルムの製造方法。
[11]前記フィルム基材として非晶性ポリエチレンテレフタレートフィルムを使用する、[9]又[10]に記載の帯電防止フィルムの製造方法。
[12]前記塗工工程後に、前記塗工フィルムを加熱して乾燥させると共に延伸させて延伸フィルムを得る乾燥延伸工程を有する、[11]に記載の帯電防止フィルムの製造方法。
[13]前記乾燥延伸工程後に、前記延伸フィルムを200℃以上に加熱した後に、前記ポリエチレンテレフタレートの結晶化温度まで冷却する、[12]に記載の帯電防止フィルムの製造方法。
[14][9]〜[13]のいずれか一に記載の帯電防止フィルムの製造方法により帯電防止フィルムを得る帯電防止フィルム製造工程と、該帯電防止フィルムを成形する成形工程と、を有する、帯電防止成形品の製造方法。
[15]前記成形工程における成形が真空成形である、[14]に記載の帯電防止成形品の製造方法。
本発明の導電性高分子分散液の製造方法によれば、延伸しても帯電防止性が高い帯電防止層を安定的に形成する導電性高分子分散液を製造できる。
本発明の帯電防止フィルムの製造方法によれば、延伸しても帯電防止性が高い帯電防止フィルムを安定的に製造できる。
本発明の帯電防止成形品の製造方法によれば、帯電防止性が高い帯電防止成形品を安定的に製造できる。
<導電性高分子分散液>
本発明の一態様における導電性高分子分散液は、π共役系導電性高分子及びポリアニオンを含む導電性複合体と、ポリビニルアルコールと、該導電性複合体を分散させる分散媒とを含有する。
該導電性高分子分散液は、必要に応じて、バインダ樹脂、高導電化剤、その他の添加剤を含有してもよい。
π共役系導電性高分子としては、主鎖がπ共役系で構成されている有機高分子であれば本発明の効果を有する限り特に制限されず、例えば、ポリピロール系導電性高分子、ポリチオフェン系導電性高分子、ポリアセチレン系導電性高分子、ポリフェニレン系導電性高分子、ポリフェニレンビニレン系導電性高分子、ポリアニリン系導電性高分子、ポリアセン系導電性高分子、ポリチオフェンビニレン系導電性高分子、及びこれらの共重合体等が挙げられる。空気中での安定性の点からは、ポリピロール系導電性高分子、ポリチオフェン類及びポリアニリン系導電性高分子が好ましく、透明性の面から、ポリチオフェン系導電性高分子がより好ましい。
ポリチオフェン系導電性高分子としては、ポリチオフェン、ポリ(3−メチルチオフェン)、ポリ(3−エチルチオフェン)、ポリ(3−プロピルチオフェン)、ポリ(3−ブチルチオフェン)、ポリ(3−ヘキシルチオフェン)、ポリ(3−ヘプチルチオフェン)、ポリ(3−オクチルチオフェン)、ポリ(3−デシルチオフェン)、ポリ(3−ドデシルチオフェン)、ポリ(3−オクタデシルチオフェン)、ポリ(3−ブロモチオフェン)、ポリ(3−クロロチオフェン)、ポリ(3−ヨードチオフェン)、ポリ(3−シアノチオフェン)、ポリ(3−フェニルチオフェン)、ポリ(3,4−ジメチルチオフェン)、ポリ(3,4−ジブチルチオフェン)、ポリ(3−ヒドロキシチオフェン)、ポリ(3−メトキシチオフェン)、ポリ(3−エトキシチオフェン)、ポリ(3−ブトキシチオフェン)、ポリ(3−ヘキシルオキシチオフェン)、ポリ(3−ヘプチルオキシチオフェン)、ポリ(3−オクチルオキシチオフェン)、ポリ(3−デシルオキシチオフェン)、ポリ(3−ドデシルオキシチオフェン)、ポリ(3−オクタデシルオキシチオフェン)、ポリ(3,4−ジヒドロキシチオフェン)、ポリ(3,4−ジメトキシチオフェン)、ポリ(3,4−ジエトキシチオフェン)、ポリ(3,4−ジプロポキシチオフェン)、ポリ(3,4−ジブトキシチオフェン)、ポリ(3,4−ジヘキシルオキシチオフェン)、ポリ(3,4−ジヘプチルオキシチオフェン)、ポリ(3,4−ジオクチルオキシチオフェン)、ポリ(3,4−ジデシルオキシチオフェン)、ポリ(3,4−ジドデシルオキシチオフェン)、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)、ポリ(3,4−プロピレンジオキシチオフェン)、ポリ(3,4−ブチレンジオキシチオフェン)、ポリ(3−メチル−4−メトキシチオフェン)、ポリ(3−メチル−4−エトキシチオフェン)、ポリ(3−カルボキシチオフェン)、ポリ(3−メチル−4−カルボキシチオフェン)、ポリ(3−メチル−4−カルボキシエチルチオフェン)、ポリ(3−メチル−4−カルボキシブチルチオフェン)が挙げられる。
ポリピロール系導電性高分子としては、ポリピロール、ポリ(N−メチルピロール)、ポリ(3−メチルピロール)、ポリ(3−エチルピロール)、ポリ(3−n−プロピルピロール)、ポリ(3−ブチルピロール)、ポリ(3−オクチルピロール)、ポリ(3−デシルピロール)、ポリ(3−ドデシルピロール)、ポリ(3,4−ジメチルピロール)、ポリ(3,4−ジブチルピロール)、ポリ(3−カルボキシピロール)、ポリ(3−メチル−4−カルボキシピロール)、ポリ(3−メチル−4−カルボキシエチルピロール)、ポリ(3−メチル−4−カルボキシブチルピロール)、ポリ(3−ヒドロキシピロール)、ポリ(3−メトキシピロール)、ポリ(3−エトキシピロール)、ポリ(3−ブトキシピロール)、ポリ(3−ヘキシルオキシピロール)、ポリ(3−メチル−4−ヘキシルオキシピロール)が挙げられる。
ポリアニリン系導電性高分子としては、ポリアニリン、ポリ(2−メチルアニリン)、ポリ(3−イソブチルアニリン)、ポリ(2−アニリンスルホン酸)、ポリ(3−アニリンスルホン酸)が挙げられる。
上記π共役系導電性高分子の中でも、導電性、透明性、耐熱性の点から、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)が特に好ましい。
前記π共役系導電性高分子は1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
ポリアニオンとは、アニオン基を有するモノマー単位を、分子内に2つ以上有する重合体である。このポリアニオンのアニオン基は、π共役系導電性高分子に対するドーパントとして機能して、π共役系導電性高分子の導電性を向上させる。
ポリアニオンのアニオン基としては、スルホ基、またはカルボキシ基であることが好ましい。
このようなポリアニオンの具体例としては、ポリスチレンスルホン酸、ポリビニルスルホン酸、ポリアリルスルホン酸、ポリアクリルスルホン酸、ポリメタクリルスルホン酸、ポリ(2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸)、ポリイソプレンスルホン酸、ポリスルホエチルメタクリレート、ポリ(4−スルホブチルメタクリレート)、ポリメタクリルオキシベンゼンスルホン酸等のスルホン酸基を有する高分子や、ポリビニルカルボン酸、ポリスチレンカルボン酸、ポリアリルカルボン酸、ポリアクリルカルボン酸、ポリメタクリルカルボン酸、ポリ(2−アクリルアミド−2−メチルプロパンカルボン酸)、ポリイソプレンカルボン酸、ポリアクリル酸等のカルボン酸基を有する高分子が挙げられる。これらの単独重合体であってもよいし、2種以上の共重合体であってもよい。
これらポリアニオンのなかでも、帯電防止性をより高くできることから、スルホン酸基を有する高分子が好ましく、ポリスチレンスルホン酸がより好ましい。
前記ポリアニオンは1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
ポリアニオンの質量平均分子量は2万以上100万以下であることが好ましく、10万以上50万以下であることがより好ましい。
本明細書における質量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィで測定し、標準物質をポリスチレンとして求めた値である。
導電性複合体中の、ポリアニオンの含有割合は、π共役系導電性高分子100質量部に対して1質量部以上1000質量部以下の範囲であることが好ましく、10質量部以上700質量部以下の範囲であることがより好ましく、100質量部以上500質量部以下の範囲であることがさらに好ましい。ポリアニオンの含有割合が前記下限値未満であると、π共役系導電性高分子へのドーピング効果が弱くなる傾向にあり、導電性が不足することがあり、また、導電性高分子分散液における導電性複合体の分散性が低くなる。一方、ポリアニオンの含有量が前記上限値を超えると、π共役系導電性高分子の含有量が少なくなり、やはり充分な導電性が得られにくい。
ポリアニオンが、π共役系導電性高分子に配位してドープすることによって導電性複合体を形成する。
ただし、本態様におけるポリアニオンにおいては、全てのアニオン基がπ共役系導電性高分子にドープすることはなく、ドープに寄与しない余剰のアニオン基を有するようになっている。
ポリビニルアルコールは、導電性高分子分散液における導電性複合体の分散剤として機能すると共に、後述する導電層の延伸性を向上させる機能も有する。
ポリビニルアルコールは、ポリ酢酸ビニルのアセチル基をけん化することによって製造されるが、一部のアセチル基がけん化されないことがある。そのため、ポリビニルアルコールは、酢酸ビニル単位を含むことがある。本態様で用いるポリビニルアルコールのけん化度は、70%以上100%以下であることが好ましい。ポリビニルアルコールのけん化度が前記下限値以上であれば、水に簡単に溶解させることができる。
ポリビニルアルコールの質量平均分子量は、1000以上100000以下であることが好ましく、1300以上60000以下であることがより好ましい。ポリビニルアルコールの質量平均分子量が前記下限値以上であれば、導電層の延伸性を充分に向上させることができ、前記上限値以下であれば、水への溶解性を向上させることができる。
導電性高分子分散液におけるポリビニルアルコールの含有割合は、導電性高分子分散液の総質量に対して、0.01質量%以上10質量%以下であることが好ましく、0.1質量%以上5質量%以下であることがより好ましい。導電性高分子分散液におけるポリビニルアルコールの含有割合が前記下限値以上であれば、後述する塗工フィルムの延伸性をより高くでき、前記上限値以下であれば、帯電防止性の低下を抑制できる。
本態様における分散媒は、前記導電性複合体を分散させる液であり、水、有機溶剤、又は、水と有機溶剤との混合液である。導電性複合体を分散させやすい点では、水、又は、水と有機溶剤との混合液である水系分散媒が好ましい。
分散媒が水を含む水系分散媒である場合、導電性高分子分散液における水の含有割合は、80質量%以上であることが好ましく、85質量%以上であることがより好ましく、90質量%以上であることがさらに好ましい。導電性高分子分散液における水の含有割合が前記下限値以上であれば、導電性高分子分散液における導電性複合体の分散性がより高くなる。
有機溶剤としては、例えば、アルコール系溶媒、エーテル系溶媒、ケトン系溶媒、エステル系溶媒、芳香族炭化水素系溶媒等が挙げられるが、高導電化剤と異なるものであれば上記に限定されるものではない。これら有機溶剤は1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
アルコール系溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノール、n−ブタノール、t−ブタノール、アリルアルコール等が挙げられる。
エーテル系溶媒としては、例えば、ジエチルエーテル、ジメチルエーテル、エチレングリコール、プロピレングリコール、プロプレングリコールモノメチルエーテル等のプロピレングリコールモノアルキルエーテル、プロピレングリコールジアルキルエーテル等が挙げられる。
ケトン系溶媒としては、例えば、ジエチルケトン、メチルプロピルケトン、メチルブチルケトン、メチルイソプロピルケトン、メチルイソブチルケトン、メチルアミルケトン、ジイソプロピルケトン、メチルエチルケトン、アセトン、ジアセトンアルコール等が挙げられる。
エステル系溶媒としては、例えば、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル等が挙げられる。
芳香族炭化水素系溶媒としては、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、プロピルベンゼン、イソプロピルベンゼン等が挙げられる。
バインダ樹脂は、π共役系導電性高分子及びポリアニオン以外の樹脂であり、塗膜強度を高める樹脂である。
バインダ樹脂の具体例としては、例えば、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリイミド樹脂、ポリエーテル樹脂、メラミン樹脂等が挙げられる。
バインダ樹脂は、導電性高分子分散液中に分散可能な水分散性樹脂が好ましい。
水分散性樹脂の具体例としては、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリイミド樹脂、メラミン樹脂等であって、エマルションにされたものが挙げられる。
導電性高分子分散液をポリエステルフィルム基材に塗布する場合には、塗膜の密着性が高くなることから、上記水分散性樹脂のなかでも、ポリエステルエマルションが好ましい。
また、水分散性樹脂は、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリイミド樹脂、メラミン樹脂であって、カルボキシ基やスルホ基等の酸基又はその塩を有するもの等の水溶性樹脂であってもよい。本明細書において、水溶性とは、25℃の蒸留水に、1質量%以上、好ましくは5質量%以上、より好ましくは10質量%以上溶解することである。
前記バインダ樹脂は1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
バインダ樹脂の含有割合は、導電性複合体の固形分100質量部に対して、100質量部以上10000質量部以下であることが好ましく、100質量部以上5000質量部以下であることがより好ましく、100質量部以上1000質量部以下であることがさらに好ましい。バインダ樹脂の含有割合が前記下限値以上であれば、製膜性と膜強度を向上させることができる。しかし、バインダ樹脂の含有割合が前記上限値を超えると、導電性複合体の含有割合が低下するため、導電性が低下することがある。
導電性高分子分散液は、導電性をより向上させるために、高導電化剤を含んでもよい。
具体的に、高導電化剤は、糖類、窒素含有芳香族性環式化合物、2個以上のヒドロキシ基を有する化合物、2個以上のカルボキシ基を有する化合物、1個以上のヒドロキシ基および1個以上のカルボキシ基を有する化合物、アミド基を有する化合物、イミド基を有する化合物、ラクタム化合物、グリシジル基を有する化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物である。前記高導電化剤は1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
これら化合物の具体例は、例えば、特開2010−87401号公報に記載されている。ただし、高導電化剤は、前記π共役系導電性高分子、前記ポリアニオン、前記ポリビニルアルコール及び前記バインダ樹脂以外の化合物である。
高導電化剤の中でも、導電性向上の効果が高いことから、糖類が好ましい。糖類としては、ソルビトール、キシリトール、マルチトール、エリスリトール、マンニトール、イノシトール、ラクチトール等が挙げられる。これら糖類のなかでも、導電層の導電性をより高くできることから、ソルビトールがより好ましい。
高導電化剤の含有割合は導電性複合体の合計質量に対して1倍量以上1000倍量以下であることが好ましく、2倍量以上100倍量以下であることがより好ましい。高導電化剤の含有割合が前記下限値以上であれば、高導電化剤添加による導電性向上効果が充分に発揮され、前記上限値以下であれば、π共役系導電性高分子濃度の低下に起因する導電性の低下を防止できる。
導電性高分子分散液には、公知の添加剤が含まれてもよい。
添加剤としては、本発明の効果を有する限り特に制限されず、例えば、界面活性剤、無機導電剤、消泡剤、カップリング剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤などを使用できる。ただし、添加剤は、前記ポリアニオン、前記バインダ樹脂及び前記高導電化剤以外の化合物からなる。
界面活性剤としては、ノニオン系、アニオン系、カチオン系の界面活性剤が挙げられるが、保存安定性の面からノニオン系が好ましい。また、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドンなどのポリマー系界面活性剤を添加してもよい。
無機導電剤としては、金属イオン類、導電性カーボン等が挙げられる。なお、金属イオンは、金属塩を水に溶解させることにより生成させることができる。
消泡剤としては、シリコーン樹脂、ポリジメチルシロキサン、シリコーンオイル等が挙げられる。
カップリング剤としては、ビニル基、アミノ基、エポキシ基等を有するシランカップリング剤等が挙げられる。
酸化防止剤としては、フェノール系酸化防止剤、アミン系酸化防止剤、リン系酸化防止剤、硫黄系酸化防止剤、糖類等が挙げられる。
紫外線吸収剤としては、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、サリシレート系紫外線吸収剤、シアノアクリレート系紫外線吸収剤、オキサニリド系紫外線吸収剤、ヒンダードアミン系紫外線吸収剤、ベンゾエート系紫外線吸収剤等が挙げられる。
導電性高分子分散液が上記添加剤を含有する場合、その含有割合は、添加剤の種類に応じて適宜決められるが、通常、導電性複合体の固形分100質量部に対して、0.001質量部以上5質量部以下の範囲内である。
<導電性高分子分散液の製造方法>
本発明の一態様の導電性高分子分散液の製造方法は、ポリアニオン及びポリビニルアルコールを含むポリマー水溶液中にて、π共役系導電性高分子を形成する前駆体モノマーを酸化重合して、導電性高分子分散液を得る方法である。
ポリマー水溶液におけるポリビニルアルコールの含有割合は、前駆体モノマーとポリアニオンとポリビニルアルコールの合計を100質量%とした際、10質量%以上80質量%以下であることが好ましく、20質量%以上70質量%以下であることがより好ましい。ポリマー水溶液におけるポリビニルアルコールの含有割合が前記下限値以上であれば、導電性高分子分散液における導電性複合体の分散性をより向上させると共に、導電層の延伸性をより高くできる。一方、ポリマー水溶液におけるポリビニルアルコールの含有割合が前記上限値以下であれば、導電性の低下を抑制できる。
π共役系導電性高分子の前駆体モノマーとしては、チオフェン系モノマー、ピロール系モノマー、アニリン系モノマーが挙げられる。
チオフェン系モノマーとしては、チオフェン、3−メチルチオフェン、3−エチルチオフェン、3−プロピルチオフェン、3−ブチルチオフェン、3−ヘキシルチオフェン、3−ヘプチルチオフェン、3−オクチルチオフェン、3−デシルチオフェン、3−ドデシルチオフェン、3−オクタデシルチオフェン、3−ブロモチオフェン、3−クロロチオフェン、3−ヨードチオフェン、3−シアノチオフェン、3−フェニルチオフェン、3,4−ジメチルチオフェン、3,4−ジブチルチオフェン、3−ヒドロキシチオフェン、3−メトキシチオフェン、3−エトキシチオフェン、3−ブトキシチオフェン、3−ヘキシルオキシチオフェン、3−ヘプチルオキシチオフェン、3−オクチルオキシチオフェン、3−デシルオキシチオフェン、3−ドデシルオキシチオフェン、3−オクタデシルオキシチオフェン、3,4−ジヒドロキシチオフェン、3,4−ジメトキシチオフェン、3,4−ジエトキシチオフェン、3,4−ジプロポキシチオフェン、3,4−ジブトキシチオフェン、3,4−ジヘキシルオキシチオフェン、3,4−ジヘプチルオキシチオフェン、3,4−ジオクチルオキシチオフェン、3,4−ジデシルオキシチオフェン、3,4−ジドデシルオキシチオフェン、3,4−エチレンジオキシチオフェン、3,4−プロピレンジオキシチオフェン、3,4−ブチレンジオキシチオフェン、3−メチル−4−メトキシチオフェン、3−メチル−4−エトキシチオフェン、3−カルボキシチオフェン、3−メチル−4−カルボキシチオフェン、3−メチル−4−カルボキシエチルチオフェン、3−メチル−4−カルボキシブチルチオフェンが挙げられる。
ピロール系モノマーとしては、ピロール、N−メチルピロール、3−メチルピロール、3−エチルピロール、3−n−プロピルピロール、3−ブチルピロール、3−オクチルピロール、3−デシルピロール、3−ドデシルピロール、3,4−ジメチルピロール、3,4−ジブチルピロール、3−カルボキシピロール、3−メチル−4−カルボキシピロール、3−メチル−4−カルボキシエチルピロール、3−メチル−4−カルボキシブチルピロール、3−ヒドロキシピロール、3−メトキシピロール、3−エトキシピロール、3−ブトキシピロール、3−ヘキシルオキシピロール、3−メチル−4−ヘキシルオキシピロールが挙げられる。
アニリン系モノマーとしては、アニリン、2−メチルアニリン、3−イソブチルアニリン、2−アニリンスルホン酸、3−アニリンスルホン酸が挙げられる。
上記モノマーの中でも、π共役系導電性高分子の導電性、透明性、耐熱性の点から、3,4−エチレンジオキシチオフェンが特に好ましい。
前記前駆体モノマーは1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記化学酸化重合の際には、通常、触媒としての役割を果たす酸化剤を使用する。酸化剤としては、例えば、ぺルオキソ二硫酸アンモニウム(過硫酸アンモニウム)、ぺルオキソ二硫酸ナトリウム(過硫酸ナトリウム)、ぺルオキソ二硫酸カリウム(過硫酸カリウム)等のぺルオキソ二硫酸塩、塩化第二鉄、硫酸第二鉄、硝酸第二鉄、塩化第二銅等の遷移金属化合物、三フッ化ホウ素、塩化アルミニウムなどの金属ハロゲン化合物、酸化銀、酸化セシウム等の金属酸化物、過酸化水素、オゾン等の過酸化物、過酸化ベンゾイル等の有機過酸化物、酸素等が挙げられる。
化学酸化重合の際の重合温度及び重合時間は、目的とするπ共役系導電性高分子が得られるよう適宜調整する。
上記製造方法では、前駆体モノマー重合時にポリビニルアルコールを存在させ、得られる導電性高分子分散液中にもポリビニルアルコールが含まれる。本発明者らが調べた結果、ポリビニルアルコールを含有する導電性高分子分散液より形成した帯電防止層は延伸性が安定的に向上することを見出した。
しかも、上記製造方法により得た導電性高分子分散液では、使用するポリビニルアルコール量が少量であっても、帯電防止層の延伸性を向上させることができる。
ポリビニルアルコールは水溶性であり、ポリビニルアルコールの含有量が多い帯電防止層は耐水性が低下する傾向にある。しかし、上記製造方法により得た導電性高分子分散液では、ポリビニルアルコール使用量を少なくできるから、帯電防止層の延伸性を高めながらも耐水性及び耐湿性を向上させることができる。
<帯電防止フィルムの製造方法>
本発明の一態様の帯電防止フィルムの製造方法は、前記導電性高分子分散液の製造方法により導電性高分子分散液を得る導電性高分子分散液製造工程と、前記導電性高分子分散液をフィルム基材の少なくとも一方の面に塗工して塗工フィルムを形成する塗工工程と、を有する。
本態様の塗工工程において使用するフィルム基材としては、プラスチックフィルムが挙げられる。
プラスチックフィルムを構成するフィルム基材用樹脂としては、例えば、エチレン−メチルメタクリレート共重合樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリビニルアルコール、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリアクリレート、ポリカーボネート、ポリフッ化ビニリデン、ポリアリレート、スチレン系エラストマー、ポリエステル系エラストマー、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリフェニレンスルフィド、ポリイミド、セルローストリアセテート、セルロースアセテートプロピオネートなどが挙げられる。これらのフィルム基材用樹脂の中でも、安価で機械的強度に優れる点から、ポリエチレンテレフタレートが好ましい。
前記フィルム基材用樹脂は、非晶性でもよいし、結晶性でもよい。
また、フィルム基材は、未延伸のものでもよいし、延伸されたものでもよい。
また、フィルム基材には、導電性高分子分散液から形成される導電層の密着性を向上させるために、コロナ放電処理、プラズマ処理、火炎処理等の表面処理が施されてもよい。
フィルム基材の平均厚みとしては、10μm以上500μm以下であることが好ましく、20μm以上200μm以下であることがより好ましい。フィルム基材の平均厚みが前記下限値以上であれば、破断しにくくなり、前記上限値以下であれば、フィルムとして充分な可撓性を確保できる。
本明細書における厚さは、任意の10箇所について厚さを測定し、その測定値を平均した値である。
導電性高分子分散液を塗工する方法としては、例えば、グラビアコーター、ロールコーター、カーテンフローコーター、スピンコーター、バーコーター、リバースコーター、キスコーター、ファウンテンコーター、ロッドコーター、エアドクターコーター、ナイフコーター、ブレードコーター、キャストコーター、スクリーンコーター等のコーターを用いた塗工方法、エアスプレー、エアレススプレー、ローターダンプニング等の噴霧器を用いた噴霧方法、ディップ等の浸漬方法等を適用することができる。
上記のうち、簡便に塗工できることから、バーコーターを用いることがある。バーコーターにおいては、種類によって塗工厚が異なり、市販のバーコーターでは、種類ごとに番号が付されており、その番号が大きい程、厚く塗工できるものとなっている。
前記導電性高分子分散液のフィルム基材への塗工量は特に制限されないが、固形分として、0.1g/m以上2.0g/m以下の範囲であることが好ましい。
また、塗工の際には、フィルム基材の片面のみに導電性高分子分散液を塗工して導電層を形成してもよいし、フィルム基材の両面に導電性高分子分散液を塗工して導電層を形成してもよい。フィルム基材の両面に導電性高分子分散液を塗工する場合には、いわゆるワンパスで両面塗工してもよい。具体的には、フィルム基材の両面に導電性高分子分散液を同時に塗工してもよいし、フィルム基材の一方に導電性高分子分散液を塗工した後、巻き取ることなく、フィルム基材の他方の面に導電性高分子分散液を塗工してもよい。ワンパスでの両面塗工では、フィルム基材の両面に導電性高分子分散液を塗工するにもかかわらず生産性が高くなる。
塗工は、いわゆるインライン塗工でもよい。すなわち、押出成形によりフィルム基材を連続作製しながら、そのフィルム基材に導電性高分子分散液を連続塗工してもよい。具体的には、フィルム基材を形成する樹脂を、Tダイを備えた押出成形機を用いて押出成形してフィルム基材を連続作製しながら、そのフィルム基材を巻き取ることなく、押出成形機の下流側に設けた塗工装置を用いて、作製されたフィルム基材に導電性高分子分散液を連続塗工してもよい。
導電性高分子分散液をフィルム基材に塗工して塗工フィルムを形成した後、塗工フィルムを乾燥して、π共役系導電性高分子及びポリアニオンを含む導電性複合体とポリビニルアルコールとを含有する導電層を形成する。
導電層の平均厚さとしては、10nm以上5000nm以下であることが好ましく、20nm以上1000nm以下であることがより好ましく、30nm以上500nm以下であることがさらに好ましい。導電層の平均厚さが前記下限値以上であれば、充分に高い導電性を発揮でき、前記上限値以下であれば、導電層を容易に形成できる。
塗工フィルムを乾燥する方法としては、加熱乾燥、真空乾燥等が挙げられる。加熱乾燥としては、例えば、熱風加熱や、赤外線加熱などの通常の方法を採用できる。
加熱乾燥を適用する場合、加熱温度は、使用する分散媒に応じて適宜設定されるが、通常は、50℃以上150℃以下の範囲内である。ここで、加熱温度は、乾燥装置の設定温度である。
塗工工程後に、前記塗工フィルムを加熱して乾燥させると共に延伸させて延伸フィルムを得る乾燥延伸工程を有してもよい。
塗工フィルムを加熱して乾燥させると共に延伸させることにより、塗工面積を小さくしても大面積の帯電防止フィルムを得ることができ、帯電防止フィルムの生産性を向上させることができる。
乾燥延伸工程では、塗工フィルムを乾燥させると同時に延伸させてもよいし、乾燥の後に延伸させてもよい。乾燥と同時に延伸、又は、乾燥後に延伸すれば、乾燥のために塗工フィルムに付与した熱を利用してフィルム基材を軟化させることができる。そのため、帯電防止フィルムを得るためのエネルギーの効率を高めることができる。
延伸は一軸延伸でもよいし、二軸延伸でもよいが、フィルム基材として一軸延伸フィルムを用いた場合には、延伸されている方向とは垂直な方向に延伸することが好ましい。例えば、長手方向に沿って延伸された一軸延伸フィルムをフィルム基材として用いた場合には、幅方向に沿って延伸することが好ましい。
塗工フィルムの延伸倍率は2倍以上5倍以下にすることが好ましい。延伸倍率を前記下限値以上にすれば、帯電防止フィルムの生産性をより高くでき、前記上限値以下であれば、フィルムの破断を防止できる。
乾燥延伸工程では、ポリビニルアルコールの少なくとも一部は分解して消失する。したがって、導電性高分子分散液に含まれたポリビニルアルコールの全部が導電層に含まれるとは限らない。
フィルム基材として非晶性ポリエチレンテレフタレートフィルムを使用した場合には、乾燥延伸工程後に結晶化工程を有してもよい。
結晶化工程では、乾燥させた塗工フィルムを、200℃以上に加熱した後に、ポリエチレンテレフタレートの結晶化温度未満の温度まで冷却する。
200℃以上に加熱すると、フィルム基材を構成する非晶性ポリエチレンテレフタレートの少なくとも一部が融解し始める。その融解後、ポリエチレンテレフタレートの結晶化温度未満の温度まで冷却した際には、融解した一部の非晶性ポリエチレンテレフタレートが結晶化すると共に固化する。これにより、フィルム基材を結晶性ポリエチレンテレフタレートフィルムにすることができる。結晶性ポリエチレンテレフタレートフィルムからなるフィルム基材は、引張強度等の機械的物性に優れる。
上記帯電防止フィルムの製造方法では、上記導電性高分子分散液を用いて帯電防止層を形成するため、帯電防止層の延伸性が高く、帯電防止層の欠陥発生を防止できる。したがって、延伸しても帯電防止性が高い帯電防止フィルムを容易に製造できる。
また、上記導電性高分子分散液をフィルム基材に塗工し、延伸することで、塗工面積よりも大面積の帯電防止フィルムを容易に製造でき、生産性に優れ、しかも生産の安定性にも優れる。
本発明の一態様の帯電防止成形品の製造方法は、前記帯電防止フィルムの製造方法により帯電防止フィルムを得る帯電防止フィルム製造工程と、該帯電防止フィルムを成形する成形工程と、を有する。
成形工程によって得られる成形品の形状としては特に制限されず、例えば、凹部が複数形成されたトレイが挙げられる。
成形方法としては、例えば、真空成形法、プレス成形法、圧空成形法等が挙げられる。これら成形方法のなかでも、真空成形法は、本態様の帯電防止フィルムに適しており、好ましい。
真空成形法では、帯電防止フィルムを凸型または凹型に密着させて凹部または凸部を形成する、いわゆる絞り成形をすることができる。帯電防止フィルムを、電子部品の収納に用いるトレイとする場合には、成形によって、電子部品の収納部となる凹部を形成する。
真空成形条件は、所望の凹部が容易に形成される条件に調整される。真空成形条件としては、成形温度、真空度等が挙げられる。
成形温度は、110℃超とすることが好ましく、120℃以上180℃以下とすることが好ましい。ここで、成形温度は、成形時の帯電防止フィルムの表面温度のことである。成形温度を110℃超とすれば、帯電防止フィルムを容易に成形できる。一方、成形温度を前記上限値以下とすれば、帯電防止フィルムの成形時の熱劣化を防ぐことができる。
真空成形の際の延伸倍率には特に制限はなく、例えば、1倍以上10倍以下の範囲内で、目的の成形体の形状に応じて適宜選択される。
上記帯電防止成形品の製造方法では、上記帯電防止フィルムを成形するため、帯電防止層の延伸性が高く、帯電防止層の欠陥発生を防止できる。したがって、帯電防止性が高い帯電防止成形品を安定的に製造できる。
フィルムを成形する際、特に真空成形の際には、フィルムの延伸性が高い程、金型の形状を忠実に転写させやすい。したがって、上記帯電防止成形品の製造方法では、安定的に帯電防止成形品を製造できる。
(製造例1)
1000mlのイオン交換水に206gのスチレンスルホン酸ナトリウムを溶解し、80℃にて攪拌しながら、予め10mlの水に溶解した6.18gの過硫酸アンモニウム酸化剤溶液を20分間滴下し、その溶液を12時間攪拌した。
得られたスチレンスルホン酸ナトリウム含有溶液に、10質量%に希釈した硫酸を1000ml添加し、限外ろ過法を用いてポリスチレンスルホン酸含有溶液の1000ml溶液を除去し、残液に2000mlのイオン交換水を加え、限外ろ過法を用いて約2000mlの溶液を除去した。上記の限外ろ過操作を3回繰り返した。
さらに、得られたろ液に約2000mlのイオン交換水を添加し、限外ろ過法を用いて約2000mlの溶液を除去した。この限外ろ過操作を3回繰り返した。
得られた溶液中の水を減圧除去して、無色のポリスチレンスルホン酸の固形物を得た。
得られたポリスチレンスルホン酸の質量平均分子量を測定したところ、20万であった。ここで、質量平均分子量は、ゲル濾過クロマトグラフィー(GPC)カラムを備えた高速液体クロマトグラフィー(HPLC)システムを用いて、昭和電工株式会社製プルランを標準物質として測定した値である。
(実施例1)
5gの3,4−エチレンジオキシチオフェン及び10gの製造例1で得たポリスチレンスルホン酸ナトリウムを1000mlのイオン交換水に溶かした溶液と、ポリビニルアルコール(株式会社クラレ製PVA210、けん化度87質量%以上89質量%以下、重合度1000)を含む固形分濃度5質量%の水溶液100g(ポリビニルアルコール固形分5g)とを混合させた。なお、表中では、ポリビニルアルコールのことを「PVA」と表記する。
これにより得た混合溶液を30℃に保ち、攪拌を行いながら、3.0gの硫酸第二鉄を50mlのイオン交換水に溶かした溶液、10.0gの過硫酸アンモニウムを50mlのイオン交換水に溶かした溶液をゆっくり添加し、4時間攪拌して反応させた。
これにより得た反応液に、100gの陽イオン交換樹脂及び100gの陰イオン交換樹脂を2回ずつ接触させてイオン交換処理し、固形分濃度が1.2質量%になるようにイオン交換水を添加して、導電性高分子分散液(1)を得た。
(実施例2)
ポリスチレンスルホン酸ナトリウムの量を5gに、ポリビニルアルコールの種類を株式会社クラレ製PVA217(けん化度87質量%以上89質量%以下、重合度1700)に、固形分濃度5質量%ポリビニルアルコール水溶液の量を200g(ポリビニルアルコール固形分10g)に変更したこと以外は実施例1と同様にして、導電性高分子分散液(2)を得た。
(実施例3)
ポリビニルアルコールの種類を株式会社クラレ製PVA217(けん化度87質量%以上89質量%以下、重合度1700)に、固形分濃度5質量%ポリビニルアルコール水溶液の量を600g(ポリビニルアルコール固形分30g)に変更したこと以外は実施例1と同様にして、導電性高分子分散液(3)を得た。
(比較例1)
ポリビニルアルコールの量を0gに変更したこと以外は実施例1と同様にして、導電性高分子分散液(4)を得た。
(比較例2)
比較例1で得た導電性高分子分散液(4)100gに、ポリビニルアルコール(株式会社クラレ製PVA210、けん化度87質量%以上89質量%以下、重合度1000)を含む固形分濃度5質量%の水溶液8g(ポリビニルアルコール固形分0.4g)を添加し、固形分濃度が1.2質量%になるようにイオン交換水を添加して、比較例1とは別の導電性高分子分散液(5)を得た。
(比較例3)
比較例1で得た導電性高分子分散液(4)100gに、ポリビニルアルコール(株式会社クラレ製PVA217、けん化度87質量%以上89質量%以下、重合度1700)を含む固形分濃度5質量%の水溶液8g(ポリビニルアルコール固形分0.4g)を添加し、固形分濃度が1.2質量%になるようにイオン交換水を添加して、比較例1とは別の導電性高分子分散液(6)を得た。
(実施例4)
実施例1の導電性高分子分散液(1)30gに水70を添加して希釈して、導電性高分子希釈分散液を得た。
該導電性高分子希釈分散液を、非晶性ポリエチレンテレフタレートフィルム(A−PETフィルム)の上に、No.4のバーコーターを用いて塗工した。この塗工により得た塗工フィルムを、フィルム二軸延伸装置(株式会社井元製作所製IMC−11A9)を用いて、温度130℃で加熱して乾燥しながら、フィルムの幅方向に2倍延伸した。これにより、導電層を備える帯電防止フィルムを得た。
(実施例5)
フィルムの幅方向の延伸倍率を4倍にしたこと以外は実施例4と同様にして帯電防止フィルムを得た。
(実施例6)
実施例1の導電性高分子分散液(1)30gに水60及びポリエステルエマルション(互応化学工業株式会社製プラスコートZ−690、固形分濃度25質量%)10gを添加して希釈して、導電性高分子希釈分散液を得た。
該導電性高分子希釈分散液をA−PETフィルムの上に塗工したこと以外は実施例4と同様にして帯電防止フィルムを得た。
(実施例7)
実施例1の導電性高分子分散液(1)30gに水60及びポリエステルエマルション(互応化学工業株式会社製プラスコートRZ−105、固形分濃度25質量%)10gを添加して希釈して、導電性高分子希釈分散液を得た。
該導電性高分子希釈分散液をA−PETフィルムの上に塗工したこと以外は実施例4と同様にして帯電防止フィルムを得た。
(実施例8)
実施例1の導電性高分子分散液(1)20gに水70及びポリエステルエマルション(互応化学工業株式会社製プラスコートZ−690、固形分濃度25質量%)10gを添加して希釈して、導電性高分子希釈分散液を得た。
該導電性高分子希釈分散液をA−PETフィルムの上に塗工したこと以外は実施例4と同様にして帯電防止フィルムを得た。
(実施例9)
実施例1の導電性高分子分散液(1)40gに水50及びポリエステルエマルション(互応化学工業株式会社製プラスコートZ−690、固形分濃度25質量%)10gを添加して希釈して、導電性高分子希釈分散液を得た。
該導電性高分子希釈分散液をA−PETフィルムの上に塗工したこと以外は実施例4と同様にして帯電防止フィルムを得た。
(実施例10)
導電性高分子分散液(1)に含まれるポリビニルアルコールを株式会社クラレ製PVA217(けん化度87質量%以上89質量%以下、重合度1700)に変更したこと以外は実施例4と同様にして帯電防止フィルムを得た。
(実施例11)
導電性高分子分散液(1)に含まれるポリビニルアルコールを株式会社クラレ製PVA217(けん化度87質量%以上89質量%以下、重合度1700)に変更したこと以外は実施例6と同様にして帯電防止フィルムを得た。
(実施例12)
導電性高分子分散液(1)に含まれるポリビニルアルコールを株式会社クラレ製PVA235(けん化度87質量%以上89質量%以下、重合度3500)に変更したこと以外は実施例4と同様にして帯電防止フィルムを得た。
(実施例13)
導電性高分子分散液(1)に含まれるポリビニルアルコールを株式会社クラレ製PVA235(けん化度87質量%以上89質量%以下、重合度3500)に変更したこと以外は実施例6と同様にして帯電防止フィルムを得た。
(実施例14)
導電性高分子分散液(1)に含まれるポリビニルアルコールを株式会社クラレ製PVA205(けん化度87質量%以上89質量%以下、重合度500)に変更したこと以外は実施例4と同様にして帯電防止フィルムを得た。
(実施例15)
導電性高分子分散液(1)に含まれるポリビニルアルコールを株式会社クラレ製PVA205(けん化度87質量%以上89質量%以下、重合度500)に変更したこと以外は実施例6と同様にして帯電防止フィルムを得た。
(実施例16)
導電性高分子分散液(1)に含まれるポリビニルアルコールを株式会社クラレ製PVA110(けん化度87質量%以上89質量%以下、重合度1000)に変更したこと以外は実施例4と同様にして帯電防止フィルムを得た。
(実施例17)
導電性高分子分散液(1)に含まれるポリビニルアルコールを株式会社クラレ製PVA110(けん化度87質量%以上89質量%以下、重合度1000)に変更したこと以外は実施例6と同様にして帯電防止フィルムを得た。
(実施例18)
実施例2の導電性高分子分散液(2)30gに水70を添加して希釈して、導電性高分子希釈分散液を得た。該導電性高分子希釈分散液をA−PETフィルムの上に塗工したこと以外は実施例4と同様にして帯電防止フィルムを得た。
(実施例19)
実施例2の導電性高分子分散液(2)30gに水60及びポリエステルエマルション(互応化学工業株式会社製プラスコートZ−690、固形分濃度25質量%)10gを添加して希釈して、導電性高分子希釈分散液を得た。該導電性高分子希釈分散液をA−PETフィルムの上に塗工したこと以外は実施例4と同様にして帯電防止フィルムを得た。
(実施例20)
実施例3の導電性高分子分散液(3)30gに水70を添加して希釈して、導電性高分子希釈分散液を得た。該導電性高分子希釈分散液をA−PETフィルムの上に塗工したこと以外は実施例4と同様にして帯電防止フィルムを得た。
(実施例21)
実施例3の導電性高分子分散液(3)30gに水60及びポリエステルエマルション(互応化学工業株式会社製プラスコートZ−690、固形分濃度25質量%)10gを添加して希釈して、導電性高分子希釈分散液を得た。該導電性高分子希釈分散液をA−PETフィルムの上に塗工したこと以外は実施例4と同様にして帯電防止フィルムを得た。
(実施例22)
実施例6で得た帯電防止フィルムにおいて、130℃での延伸後に、240℃まで加熱し、次いで、加熱されていない空気中に放置することで、150℃以下まで徐々に冷却することによりA−PETフィルムを結晶化して結晶性ポリエチレンテレフタレートフィルムとした。
(実施例23)
実施例1の導電性高分子分散液(1)30gに水60及びポリエステルエマルション10gと共にソルビトール0.25gを添加して、導電性高分子希釈分散液を得た。該導電性高分子希釈分散液をA−PETフィルムの上に塗工したこと以外は実施例4と同様にして帯電防止フィルムを得た。
(実施例24)
実施例1の導電性高分子分散液(1)30gに水60及びポリエステルエマルション(互応化学工業株式会社製プラスコートZ−690、固形分濃度25質量%)10gを添加して希釈して、導電性高分子希釈分散液を得た。
該導電性高分子希釈分散液を、非晶性ポリエチレンテレフタレートフィルム(A−PETフィルム)の上に、No.4のバーコーターを用いて塗工し、温度130℃で加熱乾燥させて、帯電防止フィルムを得た。
該帯電防止フィルムを、真空成形機を用い、150℃に加熱し、直径10cm、高さ3cmの円柱状成形品が得られるように真空成形した。
(比較例4)
比較例1の導電性高分子分散液(4)30gに水70gを添加して希釈して、導電性高分子希釈分散液を得た。該導電性高分子希釈分散液をA−PETフィルムの上に塗工したこと以外は実施例4と同様にして帯電防止フィルムを得た。
(比較例5)
フィルムの幅方向の延伸倍率を4倍にしたこと以外は比較例2と同様にして帯電防止フィルムを得た。
(比較例6)
比較例1の導電性高分子分散液(4)30gに水60及びポリエステルエマルション(互応化学工業株式会社製プラスコートZ−690、固形分濃度25質量%)10gを添加して希釈して、導電性高分子希釈分散液を得た。該導電性高分子希釈分散液をA−PETフィルムの上に塗工したこと以外は実施例4と同様にして帯電防止フィルムを得た。
(比較例7)
比較例2の導電性高分子分散液(5)30gに水70を添加して希釈して、導電性高分子希釈分散液を得た。該導電性高分子希釈分散液をA−PETフィルムの上に塗工したこと以外は実施例4と同様にして帯電防止フィルムを得た。
(比較例8)
比較例2の導電性高分子分散液(5)30gに水60及びポリエステルエマルション(互応化学工業株式会社製プラスコートZ−690、固形分濃度25質量%)10gを添加して希釈して、導電性高分子希釈分散液を得た。該導電性高分子希釈分散液をA−PETフィルムの上に塗工したこと以外は実施例4と同様にして帯電防止フィルムを得た。
(比較例9)
比較例3の導電性高分子分散液(6)30gに水70を添加して希釈して、導電性高分子希釈分散液を得た。該導電性高分子希釈分散液をA−PETフィルムの上に塗工したこと以外は実施例4と同様にして帯電防止フィルムを得た。
(比較例10)
比較例3の導電性高分子分散液(6)30gに水60及びポリエステルエマルション(互応化学工業株式会社製プラスコートZ−690、固形分濃度25質量%)10gを添加して希釈して、導電性高分子希釈分散液を得た。該導電性高分子希釈分散液をA−PETフィルムの上に塗工したこと以外は実施例4と同様にして帯電防止フィルムを得た。
<評価>
各例の帯電防止フィルムの表面抵抗値を、抵抗率計(株式会社三菱化学アナリティック製ハイレスタ)を用い、印加電圧10Vの条件で測定した。測定結果を表1,2に示す。
Figure 0006655387
Figure 0006655387
π共役系導電性高分子の前駆体モノマーを重合する際にポリビニルアルコールを存在させた各実施例では、延伸した帯電防止フィルム又は成形品の表面抵抗値が小さく、帯電防止性に優れていた。
ポリビニルアルコールを使用していない比較例4〜6では、延伸した帯電防止フィルムの表面抵抗値が大きく、帯電防止性が低かった。
π共役系導電性高分子の前駆体モノマーを重合した後にポリビニルアルコールを添加していない比較例7〜10は、延伸した帯電防止フィルムの表面抵抗値が大きく、帯電防止性が低かった。

Claims (13)

  1. ポリアニオン及びポリビニルアルコールを含むポリマー水溶液中にて、π共役系導電性高分子を形成する前駆体モノマーを酸化重合して、導電性高分子分散液を得
    前記導電性高分子分散液にソルビトールを添加する、導電性高分子分散液の製造方法。
  2. ポリアニオン及びポリビニルアルコールを含むポリマー水溶液中にて、π共役系導電性高分子を形成する前駆体モノマーを酸化重合して、導電性高分子分散液を得
    前記導電性高分子分散液にバインダ樹脂を添加する、導電性高分子分散液の製造方法。
  3. 前記バインダ樹脂が水分散性ポリエステルエマルションである、請求項2に記載の導電性高分子分散液の製造方法。
  4. ポリアニオン及びポリビニルアルコールを含むポリマー水溶液中にて、π共役系導電性高分子を形成する前駆体モノマーを酸化重合して、導電性高分子分散液を得る導電性高分子分散液の製造方法であって、
    前記導電性高分子分散液における水の含有割合を80質量%以上にする、導電性高分子分散液の製造方法。
  5. 前記前駆体モノマーが3,4‐エチレンジオキシチオフェンである、請求項1〜4のいずれか一項に記載の導電性高分子分散液の製造方法。
  6. 前記ポリアニオンがポリスチレンスルホン酸である、請求項1〜5のいずれか一項に記載の導電性高分子分散液の製造方法。
  7. 請求項1〜のいずれか一項に記載の導電性高分子分散液の製造方法により導電性高分子分散液を得る導電性高分子分散液製造工程と、
    前記導電性高分子分散液をフィルム基材の少なくとも一方の面に塗工して塗工フィルムを形成する塗工工程と、を有する帯電防止フィルムの製造方法。
  8. 前記塗工工程では、押出成形により前記フィルム基材を連続作製しながら、そのフィルム基材に前記導電性高分子分散液を連続塗工する、請求項に記載の帯電防止フィルムの製造方法。
  9. 前記フィルム基材として非晶性ポリエチレンテレフタレートフィルムを使用する、請求項又はに記載の帯電防止フィルムの製造方法。
  10. 前記塗工工程後に、前記塗工フィルムを加熱して乾燥させると共に延伸させて延伸フィルムを得る乾燥延伸工程を有する、請求項に記載の帯電防止フィルムの製造方法。
  11. 前記乾燥延伸工程後に、前記延伸フィルムを200℃以上に加熱した後に、前記ポリエチレンテレフタレートの結晶化温度まで冷却する、請求項1に記載の帯電防止フィルムの製造方法。
  12. 請求項〜1のいずれか一項に記載の帯電防止フィルムの製造方法により帯電防止フィルムを得る帯電防止フィルム製造工程と、該帯電防止フィルムを成形する成形工程と、を有する、帯電防止成形品の製造方法。
  13. 前記成形工程における成形が真空成形である、請求項1に記載の帯電防止成形品の製造方法。
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