JP6651590B1 - ダイレクトブロー発泡容器 - Google Patents

ダイレクトブロー発泡容器 Download PDF

Info

Publication number
JP6651590B1
JP6651590B1 JP2018171115A JP2018171115A JP6651590B1 JP 6651590 B1 JP6651590 B1 JP 6651590B1 JP 2018171115 A JP2018171115 A JP 2018171115A JP 2018171115 A JP2018171115 A JP 2018171115A JP 6651590 B1 JP6651590 B1 JP 6651590B1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
foaming
nozzle portion
direct blow
nozzle
container
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2018171115A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2020041093A (ja
Inventor
裕喜 飯野
裕喜 飯野
市川 健太郎
健太郎 市川
山口 裕司
裕司 山口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyo Seikan Group Holdings Ltd
Mebius Packaging Co Ltd
Original Assignee
Toyo Seikan Group Holdings Ltd
Mebius Packaging Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyo Seikan Group Holdings Ltd, Mebius Packaging Co Ltd filed Critical Toyo Seikan Group Holdings Ltd
Priority to JP2018171115A priority Critical patent/JP6651590B1/ja
Priority to PCT/JP2019/035529 priority patent/WO2020054710A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6651590B1 publication Critical patent/JP6651590B1/ja
Publication of JP2020041093A publication Critical patent/JP2020041093A/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C49/00Blow-moulding, i.e. blowing a preform or parison to a desired shape within a mould; Apparatus therefor
    • B29C49/02Combined blow-moulding and manufacture of the preform or the parison
    • B29C49/04Extrusion blow-moulding
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B65CONVEYING; PACKING; STORING; HANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL
    • B65DCONTAINERS FOR STORAGE OR TRANSPORT OF ARTICLES OR MATERIALS, e.g. BAGS, BARRELS, BOTTLES, BOXES, CANS, CARTONS, CRATES, DRUMS, JARS, TANKS, HOPPERS, FORWARDING CONTAINERS; ACCESSORIES, CLOSURES, OR FITTINGS THEREFOR; PACKAGING ELEMENTS; PACKAGES
    • B65D1/00Containers having bodies formed in one piece, e.g. by casting metallic material, by moulding plastics, by blowing vitreous material, by throwing ceramic material, by moulding pulped fibrous material, by deep-drawing operations performed on sheet material
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08JWORKING-UP; GENERAL PROCESSES OF COMPOUNDING; AFTER-TREATMENT NOT COVERED BY SUBCLASSES C08B, C08C, C08F, C08G or C08H
    • C08J9/00Working-up of macromolecular substances to porous or cellular articles or materials; After-treatment thereof
    • C08J9/04Working-up of macromolecular substances to porous or cellular articles or materials; After-treatment thereof using blowing gases generated by a previously added blowing agent

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Polymers & Plastics (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Ceramic Engineering (AREA)
  • Blow-Moulding Or Thermoforming Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Containers Having Bodies Formed In One Piece (AREA)
  • Manufacture Of Porous Articles, And Recovery And Treatment Of Waste Products (AREA)

Abstract

【課題】接着等の手段を採用することなく、ダイレクトブロー成形によりノズル部及びこれに連なる胴部が一体に成形されていると同時に、ノズル部での発泡が有効に抑制されているダイレクトブロー発泡容器を提供する。【解決手段】少なくとも発泡剤を含有する発泡性樹脂を用いてのダイレクトブロー成形によりノズル部11と胴部13とが一体に形成されており、且つノズル部11及び胴部内に発泡セルが分布しているダイレクトブロー発泡容器10において、ノズル部11での気泡率が、胴部13での気泡率の70%以下であることを特徴とする。【選択図】 図1

Description

本発明は、ダイレクトブロー成形により得られた発泡容器に関する。
現在、プラスチックの発泡成形体は、軽量性、断熱性に優れ、さらには剛性等の機械的特性も高められており、種々の用途に適用されている。特に、最近では、不活性ガスを発泡剤として用いた物理発泡(所謂マイクロセルラー技術による発泡)によって微細な発泡セルを成形体の内部に形成し得るようになったため、その用途はさらに拡大し、例えば包装容器などの分野にも適用されるようになった(特許文献1参照)。即ち、炭酸ソーダやアゾ化合物などを発泡剤として使用し、発泡剤の熱分解により生成する炭酸ガスや窒素ガスなどで発泡させる所謂化学発泡では、発泡セルが粗大なものとなってしまい、この結果、発泡によるガスバリア性の低下、外観特性の低下、さらには強度の低下が著しくなってしまうため、包装容器の分野での使用が困難であったが、物理発泡では、発泡セルの大きさを微細にしたり、或いは発泡セルの大きさに分布を持たせることが可能となったため、包装容器の分野にも適用が可能となったものである。
ところで、ダイレクトブロー成形により形成される容器についても上記の物理発泡の技術は検討されており、例えば特許文献2には、発泡剤である不活性ガスが混合されている発泡性樹脂を溶融押出し、引き続いてブロー成形にすることにより容器、即ち、ダイレクトブロー発泡容器を成形することが提案されている。
しかしながら、ダイレクトブロー成形に発泡を適用した場合、螺子やサポートリング等が形成されるノズル部までもが発泡してしまい、ノズル部の強度低下などの問題を引き起こしてしまうことが問題となる。
例えば、射出成形により容器用のプリフォームを成形し、このプリフォームをブロー成形することにより得られる容器に発泡技術を適用する時には、発泡剤(不活性ガス)を含む発泡性樹脂の溶融物が閉じられた射出金型内に充填されるため、金型への過充填により保圧をかけることによって金型内の発泡を制限することができるため、ノズル部での発泡を抑制することができる。しかし、ダイレクトブロー成形では、発泡剤を含む発泡性樹脂の溶融物が開放系に押し出されるため、押出時の発泡を抑制することができず、どうしてもノズル部を含む容器全体が発泡してしまい、ノズル部での発泡による強度低下を抑制することができない。特に、ノズル部は胴部と比較して延伸倍率が低い上、胴部のようにブローエアーによる気泡圧縮の影響を受けづらいため、特別な措置を講じない場合、その気泡率は胴部と比較して同等かそれ以上の値となってしまう。
また、ダイレクトブロー発泡容器におけるノズル部での発泡の問題を回避するためには、発泡剤を含まない非発泡性樹脂により別個成形されたノズル部を、接着等の手段により発泡容器に固定するという手段を採用することができる。しかしながら、このような手段では、一回の成形により容器を成形することができず、製造コストが高くなってしまう。
特開2008−094495号公報 特許第4778141号
従って、本発明の目的は、接着等の手段を採用することなく、ダイレクトブロー成形によりノズル部及びこれに連なる胴部が一体に成形されていると同時に、ノズル部での発泡が有効に抑制されているダイレクトブロー発泡容器を提供することにある。
本発明者等は、発泡剤を含有する発泡性樹脂を用いてのダイレクトブロー成形により発泡容器を製造するに際し、ブローノズルをブロー金型内に挿入し、該ノズルとブロー金型とのクリアランスを微細に調整することにより、ノズル部での成形が圧縮成形となり、これにより、ノズル部での発泡を有効に抑制し得るという知見を見出し、本発明を完成させるに至った。
本発明によれば、少なくとも発泡剤を含有する発泡性樹脂を用いてのダイレクトブロー成形によりノズル部と胴部とが一体に形成されており、且つ該ノズル部及び胴部内に発泡セルが分布しているダイレクトブロー発泡容器において、
前記ノズル部での気泡率が、前記胴部での気泡率の70%以下であることを特徴とするダイレクトブロー発泡容器が提供される。
本発明のダイレクトブロー発泡容器においては、
(1)前記ノズル部での気泡率が10%以下であること、
(2)前記容器の外面は、発泡剤を含有していない非発泡樹脂により形成された非発泡外面層となっており、該非発泡外面層の内面側に、前記発泡セルが分布している発泡層が設けられていること、
(3)前記発泡層の内面側に、前記非発泡樹脂により形成された非発泡内面層が設けられていること、
(4)前記非発泡樹脂として、前記発泡性樹脂の形成に使用されているものと同種の熱可塑性樹脂が使用されていること、
が好適である。
本発明のダイレクトブロー発泡容器は、発泡剤を含有する発泡性樹脂を用いてのダイレクトブロー成形によりノズル部と胴部と一体に形成されているものであり、ノズル部を別個に成形するものではない。このため、生産性が高く、製造コストの増大を回避することができる。
しかも、本発明の最も重要な特徴は、ノズル部も、胴部と同様、発泡剤を含む発泡性樹脂を用いて成形されていながら、ノズル部の気泡率が、胴部の気泡率の70%以下に大きく低減されていることにある。即ち、本発明では、ノズル部の気泡率が胴部に比して大きく低減されていることから、ノズル部での発泡による強度低下が有効に抑制されている。
本発明のダイレクトブロー発泡容器の全体の形態を示す概略図。 図1の容器のノズルでの発泡セルの分布形態を示す概略側断面図(a)及び胴部での発泡セルの分布形態を示す概略側断面図(a)。 本発明のダイレクトブロー発泡容器を成形するためのブロー工程を説明するための図。 図3のブロー工程において、ノズル部での発泡を抑制するための手段を説明するための図。 実施例1における実験結果が示すノズル部圧縮率とノズル部気泡率との関係を示す図。 実施例1における実験結果が示すノズル部気泡率とノズル部圧縮強度との関係を示す図。 実施例2における実験結果が示す胴部気泡率とボトル縦圧縮強度との関係を示す図。
図1において、本発明のダイレクトブロー発泡容器は、全体として10で示されており、ノズル部11と、ノズル部11に連なる胴部13とを有しており、胴部13の下端は、底部15によって閉じられた形態を有している。
図1から理解されるように、ノズル部11は、ブローされておらず、ストレートな外面に、キャップ等の蓋体(図示せず)を固定するための螺条等の突起11aが形成されている。一方、胴部13は、ブローされた部分であり、全体として膨らんだ滑らかな外面を有している。
本発明において、この発泡容器10は、発泡剤を含む発泡性樹脂を用いて成形されているため、図2に示されているように、ノズル部11及び胴部13内の何れにも発泡セル20が分布している。
しかるに、本発明では、ノズル部11での発泡が有効に抑制されており、このノズル部11での気泡率(発泡セル20の存在割合)が、胴部13での気泡率の70%以下、特に50%以下に抑制されている。
この気泡率は、比重計を使用して測定される比重より算出される。特に胴部13では、胴部13のハイトHの中心部分Hoから上10mmの中心部領域Oを切り出して、測定および計算して胴部13の気泡率とすればよい。
即ち、本発明では、胴部13に比して、大きく抑制されているため、ノズル部11の強度低下を有効に回避されている。
また、胴部13の気泡率は、強度を損なわずに、発泡による軽量化、遮光性等の利点を確保するという観点から、通常、10〜30%程度の範囲にあることが好適である。
<ダイレクトブロー発泡容器10の製造>
本発明において、上記の発泡容器10は、発泡剤を含む発泡性樹脂を用いてのダイレクトブロー成形により製造される。
このダイレクトブロー成形は、基本的に、図3に示されているように、上記の発泡性樹脂を溶融押出してチューブ状のパリソン31を成形し、このパリソン31を直ちに、冷却されているブロー型33,33内に移動させ、パリソン31内にブローノズル35を挿入した状態でブロー型33,33を閉じ、パリソン31の底部を閉じる。このとき、ブロー型33,33の上部内面には、ノズル部11形成用の面33aが形成されており、その下方には、胴部13形成用の面33bが形成されている。
尚、ノズル部11形成用の面33aには、図3では省略されているが、図1における突起11aに対応する凹部33c(図4参照)が形成されている。
上記の状態で、パリソン31内にブローノズル35を挿入し、エア等のブロー流体が供給され、これにより、図1に示されているような容器10の形態に賦形され、この過程で、発泡が行われることとなる。
本発明において、発泡性樹脂は、押出機内で溶融混練されている熱可塑性樹脂に発泡剤を供給することにより調製される。
上記の熱可塑性樹脂としては、ダイレクトブロー成形が可能な種々の熱可塑性樹脂を使用することができる。一般的には、これに限定されるものではないが、各種ポリオレフィンや、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PNT)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)等のポリエステルなどが好適に使用されるが、特にダイレクトブロー容器に要求される柔軟性などの観点から、ポリオレフィンが好適に使用される。
このようなポリオレフィンとしては、例えば低密度ポリエチレン(LDPE)、中密度ポリエチレン(MDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、線状低密度ポリエチレン(LLDPE)、線状超低密度ポリエチレン(LVLDPE)等のポリエチレンや、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、ポリブテン−1、エチレン−ブテン−1共重合体、プロピレン−ブテン−1共重合体、エチレン−プロピレン−ブテン−1共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、イオン架橋オレフィン共重合体(アイオノマー)等を例示することができ、所謂押出グレードのメルトフローレート(MFR;ASTM−D−1238,230℃)を有するもの、例えば、0.1〜0.7g/10minのMFRを有するものが好適に使用される。
また、上記のような熱可塑性樹脂に混合される発泡剤としては、各種炭酸化合物やアゾ化合物などの化学発泡剤や、窒素、二酸化炭素等の不活性ガスに代表される物理発泡剤を使用することができるが、特に発泡をコントロールするという観点から、不活性ガスが好適に使用される。
溶融状態のダイレクトブロー成形用熱可塑性樹脂に供給する発泡剤量は、溶融押出からブロー成形にかけて、胴部13に適度な量の発泡セルが生成する程度の量であればよく、具体的には、その種類によっても異なるが、不活性ガスである窒素を発泡剤として用いる場合には樹脂100質量部当り、0.05〜0.1質量部程度の量とすることが好適である。
ところで、本発明においては、胴部13に比して、ノズル部11での発泡を抑制しなければならない。このために、先に述べたように、パリソン31内にブローノズル35を挿入するという手法が採用される。このような手法は、打込み式と呼ばれている。例えば、ブローノズル35をパリソン31内に挿入せず、パリソン31の上部から針状のブローノズル35を挿入し、パリソン31内にブロー流体を導入してブロー成形を行うニードル式と呼ばれる手法が知られているが、ニードル式では、ノズル部11もブローエアーにより賦形されることとなるため、有効に発泡を抑制することができない。
本発明で採用する打込み式によるブロー方式を説明する図4を参照して、エア等のブロー流体の供給路を有するブローノズル35の先端部分は、ストレートな直胴外面35aと、先端に行くに従い漸次縮径したテーパー外面35bとを有しているが、この直胴外面35aが、ブロー型33,33の上部内面33a(ノズル部11形成用の面33a)に対面するように、ブローノズル35が挿入されている。
この図4から理解されるように、このような打込み式では、ブローノズル35の直胴部35aとブロー型33の内面33aとの間にクリアランスCLが形成されており、このクリアランスCLの大きさにしたがって、ブロー型33,33を閉じたときにパリソン31が圧縮成形され、パリソン31の上部にノズル部11が形成されることとなり、次のブローによって、その下方が膨張し、薄肉化されて胴部13の形態に賦形されることとなる。
本発明では、上記のクリアランスCLを微細に調節することにより、ノズル部11での発泡を抑制し、ノズル部11での発泡が胴部13に比して大きく抑制され、ノズル部11の気泡率を所定の範囲に設定することができる。即ち、溶融押出に際して、樹脂中の不活性ガスもしくは発泡剤の分解により生じたガスは膨張するが、ブロー型による冷却によって樹脂が固化し、この結果として、発泡セル30が生成するのであるが、上記のノズル部11では、ブローノズル35とブロー型の内面33aとのクリアランスCLの調整により、大きな圧縮力を印加することができ、このような圧縮力によって、ガスの膨張を制限し、ノズル部11での発泡を抑制することができるわけである。
例えば、溶融押出により形成されるパリソン31の厚みtに際して、クリアランスCLが小さい程、ノズル部11には大きな圧縮力が加わることとなり、発泡を大きく抑制することができる。
上記のクリアランスCLの具体的な数値は、用いる樹脂の溶融粘度や発泡剤量によっても異なり、一概に規定することはできないが、一般的には、上記のクリアランスCLとパリソン31の厚みtとの比CL/tが0.5以下、特に0.4以下にあることが、ノズル部11の気泡率を前述した範囲に設定する上で好適である。
このように、本発明においては、打込み式によりダイレクトブロー成形を行い、この際に、ブローノズル35の直胴部35aとブロー型33の内面33aとの間のクリアランスCLを、パリソン31の厚みに応じて微細な範囲に設定しておくことにより、胴部13に比してノズル部11での気泡率が大きく抑制することができ、これにより、ノズル部11での強度低下を有効に回避することができる。
上述した本発明において、発泡剤が混合されている発泡性樹脂を用いてダイレクトブロー成形により発泡容器10が成形されているが、本発明では、発泡剤を含有していない非発泡性樹脂を併用して発泡容器10を成形することもできる。
具体的には、発泡性樹脂と非発泡性樹脂とを用いての共押出により、発泡セル20が分布している発泡層の表面に発泡セル20が分布していない非発泡層をスキン層として設けることができる。このようなスキン層は、通常、発泡層の外面側に設けられるが、発泡層の内面側にも設けることができる。
即ち、本発明では、以下の層構造を採用することができる。
容器内面側:発泡層/スキン層(非発泡層):容器外面側
容器内面側:スキン層(非発泡層)/発泡層/スキン層(非発泡層):容器外面側
容器内面側:スキン層(非発泡層)/発泡層:容器外面側
本発明においては、上記のようなスキン層の形成により、発泡による表面凹凸の形成を有効に回避することができる。例えば、容器の外面側にスキン層が形成されているときには、発泡による容器の外観低下を回避し、また、容器の印刷特性を高めることができ、本発明では、外面側にスキン層を設けることが最も好適である。また、容器の内面側にスキン層を設けた場合には、容器内容物の種類によっては、内面の平滑性により、内容物の排出性を高めることができるという利点がある。
本発明において、上記のようなスキン層を形成する非発泡性樹脂としては、発泡層を形成している発泡性樹脂に使用されている樹脂を使用することが好ましい。即ち、このような樹脂を使用することにより、発泡層とスキン層との間に接着剤層などを設けることなく、両層が強固に接着した層構造を確保することができる。
また、本発明において、上記のスキン層の厚みは特に制限されるものではないが、発泡の利点を確保するため、胴部13での気泡率が前述した範囲(10〜30%)に維持されるようにスキン層の厚みを設定することが好ましい。これにより、発泡の利点を損なうことなく、スキン層による外観特性等の利点を享受することができる。
上述した本発明のダイレクトブロー容器10は、発泡による軽量化や高い遮光性を有しており、しかも、発泡によるノズル部11の強度低下を有効に回避されており、さらに寸法精度も高い。このような本発明は、これに限定されるものではないが、ダイレクトブロー成形により得られる容器に特有の柔軟性を活かして、粘稠な内容物、例えば化粧液、液体洗剤、医薬品、液体調味料等を収容する容器に好適に適用される。
本発明を次の実験例で説明する。
(実施例1)
ブロー金型とブローノズルによる圧縮成形部に螺子やサポートリング等の凹凸形状を有さないブロー金型を用いて、ブロー金型とブローノズルのクリアランスCLは1.3mmで一定とし、パリソン厚みtを2.8mm〜3.4mmとすることでクリアランスCLとパリソン厚みtとの比CL/tを変化させた発泡ボトルを作製した。パリソン厚みの変更に際しては、押出機の回転数および発泡剤の添加量は一定のまま、ダイ出口部分のクリアランスを変更することで実施した。
作製したボトルについてブロー前のパリソンおよびボトルノズル部の気泡率とノズル部の圧縮強度を測定した。
気泡率の測定には電子比重計(アルファミラージュ社製 MDS−300)を用いて比重を測定し、非発泡ボトルの比重と比較して算出した。
ノズル部の圧縮強度は、ノズル部の圧縮成形部をノズル部天面より10mm範囲で切出し、万能試験機テンシロン(オリエンテック社製 UCT−5T)を用い、周方向から圧縮荷重を付加し、4mm押下時の荷重を測定した。
実験結果を表1に示す。また、この実験結果に基づいて、ノズル部における圧縮率(金型クリアランスCLとパリソン厚みtとの比CL/t)と気泡率の関係を図5のグラフに示し、図6のグラフには、気泡率とノズル部の圧縮強度の関係を示した。
図5より圧縮率が大きくなるほど、気泡率が低下することが確認でき、図6より気泡率が低いほうがノズル部の圧縮強度が強いことが分かる。このため、ノズル部の気泡率を抑えることは、蓋との勘合性や、螺子を締める際のオーバーラン抑制などに効果的であると言える。
(実施例2)
ブロー時の圧力を調整し、気泡の圧縮度合いを変化させることで、胴部気泡率の異なる発泡ボトルを作製した。
作製したボトルを万能試験機テンシロン(オリエンテック社製 UCT−5T)を用いて垂直方向に圧縮し、ボトルが座屈する際の最大荷重を縦圧縮強度として測定した。
実験結果を図7に示す。
図7より、気泡率の増加に伴い縦圧縮強度が向上することが確認できる。特に気泡率10%以上で非発泡と比較して顕著な強度向上効果が見られる。このため、強度向上や軽量化の効果を得るためには胴部の気泡率を高くすることが有効であるといえる。
実施例1および実施例2より、ノズル部の強度向上にはノズル部の気泡率を低くする必要があり、ボトルの縦圧縮強度には胴部の気泡率を高くする必要があるといった、相反する特徴を1つのボトル内に付与することの重要性が示された。本発明のように、ノズル部と胴部とに気泡率分布を持たせることで、ノズル部強度およびボトルの縦圧縮強度を高いレベルで両立することが可能となる。
10:発泡ダイレクトブロー容器
11:ノズル部
13:胴部
15:底部
20:発泡セル
31:パリソン
33:ブロー型
35:ブローノズル

Claims (5)

  1. 少なくとも発泡剤を含有する発泡性樹脂を用いてのダイレクトブロー成形によりノズル部と胴部とが一体に形成されており、且つ該ノズル部及び胴部内に発泡セルが分布しているダイレクトブロー発泡容器において、
    前記ノズル部での気泡率が、前記胴部での気泡率の70%以下であることを特徴とするダイレクトブロー発泡容器。
  2. 前記ノズル部での気泡率が10%以下である請求項1に記載のダイレクトブロー発泡容器。
  3. 前記容器の外面は、発泡剤を含有していない非発泡樹脂により形成された非発泡外面層となっており、該非発泡外面層の内面側に、前記発泡セルが分布している発泡層が設けられている請求項1または2に記載のダイレクトブロー発泡容器。
  4. 前記発泡層の内面側に、前記非発泡樹脂により形成された非発泡内面層が設けられている請求項3に記載のダイレクトブロー発泡容器。
  5. 前記非発泡樹脂として、前記発泡性樹脂の形成に使用されているものと同種の熱可塑性樹脂が使用されている請求項3または4に記載のダイレクトブロー発泡容器。
JP2018171115A 2018-09-13 2018-09-13 ダイレクトブロー発泡容器 Active JP6651590B1 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018171115A JP6651590B1 (ja) 2018-09-13 2018-09-13 ダイレクトブロー発泡容器
PCT/JP2019/035529 WO2020054710A1 (ja) 2018-09-13 2019-09-10 ダイレクトブロー発泡容器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018171115A JP6651590B1 (ja) 2018-09-13 2018-09-13 ダイレクトブロー発泡容器

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP6651590B1 true JP6651590B1 (ja) 2020-02-19
JP2020041093A JP2020041093A (ja) 2020-03-19

Family

ID=69568387

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018171115A Active JP6651590B1 (ja) 2018-09-13 2018-09-13 ダイレクトブロー発泡容器

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP6651590B1 (ja)
WO (1) WO2020054710A1 (ja)

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
AU1933799A (en) * 1997-12-19 1999-07-12 Trexel, Inc. Microcellular foam extrusion/blow molding process and article made thereby
JP2010274958A (ja) * 2009-05-28 2010-12-09 Yoshino Kogyosho Co Ltd 容器
JP5929101B2 (ja) * 2011-10-31 2016-06-01 東洋製罐株式会社 発泡樹脂成形品
WO2013058255A1 (ja) * 2011-10-17 2013-04-25 日本ポリプロ株式会社 ポリプロピレン系樹脂組成物および発泡成形体
MX344287B (es) * 2012-02-07 2016-12-13 Toyo Seikan Group Holdings Ltd Cuerpo espumado de vapor depositado.

Also Published As

Publication number Publication date
WO2020054710A1 (ja) 2020-03-19
JP2020041093A (ja) 2020-03-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4839708B2 (ja) パール調外観を有するプラスチック容器
JP3745960B2 (ja) 発泡ブロー成形品及びその製造方法
EP2764978B1 (en) Stretched foam plastic container and manufacturing method for same
WO2007007867A1 (ja) パール調外観を有するプラスチック容器及びその製造方法
JP5584987B2 (ja) 非発泡ガス含浸成形体及び発泡プラスチック容器
JP5018593B2 (ja) 発泡プラスチック容器
KR101731417B1 (ko) 올레핀계 수지제 발포 연신 성형체
CN107000300A (zh) 发泡吹塑制品的制造方法
JP5929082B2 (ja) 発泡延伸プラスチック容器及びその製造方法
US11773232B2 (en) Thermoformed polymeric foam articles and methods
JP4853110B2 (ja) 樹脂一体成形体の製造方法
JP5292593B2 (ja) 延伸発泡成形容器の製造方法及び該方法により製造される延伸発泡容器
JP4853109B2 (ja) 樹脂一体成形体及びその製造方法
JP6651590B1 (ja) ダイレクトブロー発泡容器
KR102077509B1 (ko) 복합 발포 용기
JP5239479B2 (ja) 部分発泡共射出成形体の製造方法及び部分発泡共射出成形体
JP5954105B2 (ja) プロピレン系樹脂製発泡延伸成形体及びその製造方法
JP5929101B2 (ja) 発泡樹脂成形品
JP5929085B2 (ja) 発泡延伸容器及びその製造方法
JP5971131B2 (ja) ポリオレフィン樹脂製発泡延伸容器
JP2016078922A (ja) ポリオレフィン製発泡延伸容器
JP4710120B2 (ja) 内面補強中空容器のブロー成形方法およびその装置
WO2024078911A1 (en) Article comprising recycled and renewable polyethylene
JP2007223141A (ja) 発泡成形体の製造方法および発泡成形体
JP2001179764A (ja) 発泡プロペラファンの製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20191211

A871 Explanation of circumstances concerning accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871

Effective date: 20191211

A975 Report on accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971005

Effective date: 20191212

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200121

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200122

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6651590

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250