JP6651187B1 - 不織布材の製造方法及び不織布バッグ - Google Patents

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Abstract

【課題】生分解性を有するポリ乳酸系樹脂の繊維からなる不織布の融着部での引張強度の向上を、不織布に加える温度、速度、押し圧力、キープ時間の4つの主なパラメータ以外の要因により、ヒートシール工程で行う不織布材の製造方法、及び不織布材を提供すること。【解決手段】熱シール刃物1の当接面4が、第1当接面4xと第2当接面4yを有し、第1当接面4x、第2当接面4yによって第1帯状シール部31、第2帯状シール部32が形成され、帯状シール部31、32の間には帯状非シール部33が形成され、帯状シール部31、32によって帯状シール部30が形成され、帯状非シール部33、33zを切断して第1不織布材51と第2不織布材52を形成し、第1帯状シール部31が第1不織布材51に残存する帯状シール部30、第2帯状シール部32が第2不織布材52に残存する帯状シール部30となる。【選択図】図1

Description

本発明は、生分解性を有するポリ乳酸系樹脂の繊維からなる不織布材の製造方法及び不織布バッグに関する。
例えば、お茶バッグ、ダシバッグ、若しくは生薬の煎じバッグのような抽出用バッグ、又は流し台などの排水口に用いるゴミ取りフィルターのようなフィルターなどに多く使われている不織布には、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリアミド等の樹脂が用いられている(例えば特許文献1)。
これらの樹脂は、自己分解性がなく、自然環境下で極めて安定であるため、近年では環境に与える負荷が小さい、生分解性素材が着目されている。
特許文献2は、ポリ乳酸及び/又はポリ乳酸を主体とする熱可塑性重合体よりなる2種成分の芯鞘型複合長繊維にて構成され、ポリ乳酸とポリ乳酸を主体とする熱可塑性重合体とは融点が100℃以上であり、鞘成分の融点は芯成分の融点よりも低い不織布を提案しており、このような不織布によれば容易に深絞り成型品を得ることができ、しかも成型品にヒートシール性を具備させ、また成型品に生分解性を付与できるとしている。
特許文献3は、生分解性を有する繊維からなることで使用後のコンポスト処理や埋め立てにより最終的には炭酸ガスと水に戻ることができ、袋体にする時にヒートシールが可能であり、濡れた時でも強度を維持するようなバインダー繊維を含有した、生分解性の飲料用フィルターバッグを提案している。そして、生分解性を有する主体となる短繊維は、生分解性を有する脂肪族ポリエステル系熱融着短繊維であり、脂肪族ポリエステル系熱融着短繊維が、高融点成分と、この高融点成分よりも融点が20℃以上低い低融点成分とを有する複合繊維であり、これら高融点成分と低融点成分とのいずれもがポリ乳酸にて形成されていることが好ましいとされ、芯部を融点170℃以上のポリ乳酸、鞘部を融点130℃程度のポリ乳酸とした芯鞘型の複合繊維が、熱融着加工のし易さ、接着力の高さの点から、好ましいとされている。なぜなら、ある程度融点差のあるポリ乳酸を組み合わせた芯鞘型の複合繊維を熱融着短繊維とすると、熱融着加工の際に芯部が溶融せず繊維形態を維持するため、熱融着短繊維がフィルム状に潰れるのを避けることができるからである。
特許文献4は、ポリ乳酸系重合体の長繊維及び極細繊維から構成された生分解性の積層不織布からなり、長繊維不織布を繊径10〜20μm、目付10〜40g/mとし、極細繊維不織布を繊径1〜10μm、目付1〜10g/mとして、2種類の不織布が熱圧着により一体化された積層不織布を提案しており、このような積層不織布は、粉漏れ性、ヒートシール強度、透明性、機械的強度等に優れるとしている。
特許文献5は、低結晶性ポリ乳酸樹脂(A)とポリブチレンサクシネート樹脂(B)とを、(A)/(B)=10/90〜90/10の重量割合で含有する生分解性樹脂組成物を提案しており、このような生分解性樹脂組成物は、生分解性のポリ乳酸樹脂を含有しながらも成型時に優れた加工性を示すとしている。
特許文献6は、結晶化度が9.0%以下で繊維径が15.0μm以下のポリ乳酸系樹脂の繊維からなり目付が2.0〜30.0g/m2であるメルトブロー不織布により形成された層と、結晶化度が30.0〜60.0%で繊維径が35.0μm以下のポリ乳酸系樹脂の繊維からなり目付が5.0〜30.0g/m2であるスパンボンド不織布により形成された層とを有する多層状の抽出用シートを提案しており、このような抽出用シートは、製造時の機械適性が高いとしている。
特許6393799号公報 特開2000−136478号公報 特開2002−177148号公報 特開2011−157118号公報 特開2006−233217号公報 特開2016−168569号公報
特許文献2から特許文献6に記載されるように、生分解性を有するポリ乳酸系樹脂の繊維からなる不織布材を用いる場合には、ポリエチレン等の樹脂を用いた不織布と比較して、シール強度を含めて課題があり、融点や繊維長などの異なる複数繊維を複合させることでシール強度などの向上を図っている。
ところで、ポリエチレン等の樹脂を用いた不織布では、不織布材の製造工程におけるシール強度を向上する場合、不織布に加える温度、速度、押し圧力、及びキープ時間の4つを主なパラメータとし、これらのパラメータを調整することによって、目的とするシール強度を得ることが技術常識である。
特許文献1には、不織布シートに二重線の融着部を設け、融着部の間を切断することで飲食用抽出袋を形成することが開示されている。なお、特許文献1は、ポリエチレン等の樹脂を用いた従来の不織布であり、ポリ乳酸系樹脂の繊維からなるものではない。
特許文献1に記載されるように、ポリエチレン等の樹脂を用いた従来の不織布では、二重線の融着部としても、シール強度に影響を与えないことを図5及び図6に示す。
図5は実証試験に用いたお茶バッグの形状を示す図であり、図5(a)は特許文献1に記載のような二重線の融着部から切り離したお茶バッグの形状、図5(b)は二重線ではなく1本の太い帯状の融着部から切り離したお茶バッグの形状である。
実証試験に用いた不織布は、ポリエステル/ポリエチレン複合繊維を基材としたエアースルー法による短繊維不織布である(品名T18J−HR)。
この不織布は、目付の水準値が18.0g/m、厚さ0.70mm、引張強度が横方向0.30kgf/25mm以上、縦方向1.50kgf/25mm以上である。
お茶バッグの製造における、不織布に加える温度、速度、押し圧力、及びキープ時間の4つのパラメータはいずれも同じとした。
図5(a)に示すお茶バッグは、寸法Aが95mm、寸法Bが70mm、寸法Cが31mm、寸法Dが13mm、寸法Eが84mm、寸法Fが3.5mm、寸法Gが3.5mm、寸法Hが2mm、寸法Iが2mm、寸法Jが4mm、寸法Kが15mmである。寸法H、寸法I、及び寸法Jが融着部である。
図5(b)に示すお茶バッグは、寸法Aが95mm、寸法Bが70mm、寸法Cが31mm、寸法Dが13mm、寸法Eが84mm、寸法Fが3.5mm、寸法Gが3.5mm、寸法Hが4mm、寸法Iが15mmである。寸法F、寸法G、及び寸法Hが融着部である。
引張試験には、2枚の不織布シートだけが積層されて融着される箇所Zを切り取って行った。
引張試験測定器には、株式会社今田製作所製SV−55C 20Hを用いた。
図6は実証試験の結果を示す図であり、図6(a)は特許文献1に記載のような二重線の融着部から切り離したお茶バッグの引張強度、図6(b)は二重線ではなく1本の太い帯状の融着部から切り離したお茶バッグの引張強度である。図6において縦軸は引張強度を示し、数値が大きくなるほど(上方)引張強度が高い。
図6に示すように、ポリエチレン等の樹脂を用いた不織布では、1本の太い帯状の融着部から切り離した場合と、二重線の融着部から切り離した場合とでは引張強度に違いは生じていない。
このように、ポリエチレン等の樹脂を用いた不織布では、二重線の融着部としてもシール強度に影響を与えない。
次に、生分解性を有するポリ乳酸系樹脂の繊維からなる不織布を用いてお茶バッグを製造した際の実証実験について図7及び図8を用いて説明する。
図7(a)に示すように、お茶バッグの製造工程におけるヒートシール工程では、熱シール刃物1が外周面に配置された熱シールローラ2と受け側ローラ3との間に、第1不織布シート10と第2不織布シート20とを重ねた状態で通過させる。
当接面4は熱シールローラ2の軸方向に形成している。従って、熱シール刃物1の当接面4が、第1不織布シート10と第2不織布シート20とを押圧及び加熱することで、第1不織布シート10と第2不織布シート20とが融着された帯状シール部30が形成される(図7(b))。
図7(b)に示すように、帯状シール部30の一方に位置する一方第1不織布シート片11F及び一方第2不織布シート片21Fによって第1不織布材51が形成され、帯状シール部30の他方に位置する他方第1不織布シート片11B及び他方第2不織布シート片21Bによって第2不織布材52が形成される。
そして、帯状シール部30を切断することで、図7(c)に示すように、帯状シール部30の一部が残存した状態の第1不織布材51と、帯状シール部30の一部が残存した状態の第2不織布材52に分離する。
ところで、図7(c)に示す不織布材を、第1不織布材51とすると、一方の帯状シール部30Fは、熱シール刃物1の当接面4における、熱シールローラ2の回転方向前側部分によって形成され、他方の帯状シール部30Bは、熱シール刃物1の当接面4における、熱シールローラ2の回転方向後側部分によって形成されている。
図8(a)は、熱シールローラ2の回転方向前側部分によって形成される一方の帯状シール部30Fの引張強度を示し、図8(b)は、熱シールローラ2の回転方向後側部分によって形成される他方の帯状シール部30Bの引張強度を示している。
図8(a)に示す帯状シール部30Fの引張強度が、図8(b)に示す帯状シール部30Bの引張強度よりも高くなっている。
本発明は、熱シールローラ2の回転方向前側部分によって形成される一方の帯状シール部30Fの引張強度と、熱シールローラ2の回転方向後側部分によって形成される他方の帯状シール部30Bの引張強度との相違に着目したものである。
本発明は、不織布に加える温度、速度、押し圧力、及びキープ時間の4つの主なパラメータ以外の要因によって、生分解性を有するポリ乳酸系樹脂の繊維からなる不織布の融着部での引張強度の向上をヒートシール工程において行うことができる不織布材の製造方法、及び引張強度の高いポリ乳酸系樹脂の繊維からなる不織布バックを提供することを目的とする。
請求項1記載の本発明の不織布材の製造方法は、熱シールローラ2の軸方向に当接面4を形成する熱シール刃物1が前記熱シールローラ2の外周面に配置され、前記熱シールローラ2と受け側ローラ3との間に、第1不織布シート10と第2不織布シート20とを重ねた状態で通過させ、前記熱シール刃物1の前記当接面4が、前記第1不織布シート10と前記第2不織布シート20とを押圧及び加熱することで、前記第1不織布シート10と前記第2不織布シート20とが融着された前記帯状シール部30が形成され、前記帯状シール部30の一方に位置する一方第1不織布シート片11F及び一方第2不織布シート片21Fによって第1不織布材51が形成され、前記帯状シール部30の他方に位置する他方第1不織布シート片11B及び他方第2不織布シート片21Bによって第2不織布材52が形成され、前記帯状シール部30を切断することで、前記帯状シール部30の一部が残存した状態の前記第1不織布材51と、前記帯状シール部30の一部が残存した状態の前記第2不織布材52に分離する不織布材の製造方法であって、前記第1不織布シート10と前記第2不織布シート20とが生分解性を有するポリ乳酸系樹脂の繊維からなる不織布であり、前記熱シール刃物1の前記当接面4が、前記熱シールローラ2の前記軸方向に延び、互いを離間させた第1当接面4xと第2当接面4yとを有し、前記第1当接面4xによって第1帯状シール部31が形成され、前記第2当接面4yによって第2帯状シール部32が形成され、前記第1帯状シール部31と前記第2帯状シール部32との間には、帯状非シール部33が形成され、前記第1帯状シール部31と前記第2帯状シール部32とによって前記帯状シール部30が形成され、前記帯状非シール部33を切断することで前記第1不織布材51と前記第2不織布材52とを形成し、前記第1帯状シール部31が、前記第1不織布材51に残存する前記帯状シール部30となり、前記第2帯状シール部32が、前記第2不織布材52に残存する前記帯状シール部30となり、不織布材51、52の融着部での引張強度が向上することを特徴とする。
請求項2記載の本発明の不織布バッグは、第1不織布シート片11と第2不織布シート片21との少なくとも一部が帯状シール部30によって融着されている不織布バッグであって、前記第1不織布シート片11と前記第2不織布シート片21とが生分解性を有するポリ乳酸系樹脂の繊維からなる不織布であり、両側部に前記帯状シール部30を有し、前記帯状シール部30の外側に、前記第1不織布シート片11と前記第2不織布シート片21とが融着されていない帯状非シール部33、33zを有し、不織布バッグの融着部での引張強度が向上することを特徴とする。
本発明によれば、不織布に加える温度、速度、押し圧力、及びキープ時間の4つの主なパラメータ以外の要因によって、生分解性を有するポリ乳酸系樹脂の繊維からなる不織布の融着部での引張強度の向上をヒートシール工程において行うことができる。
本発明の一実施例による不織布材の製造方法及び不織布材の製造方法に用いる装置を示す図 本実施例によって製造される不織布材を示す図 本実施例の不織布材の引張強度の実証実験の結果を示す図 比較例として製造された不織布材を示す図 実証試験に用いたお茶バッグの形状を示す図 実証試験の結果を示す図 生分解性を有するポリ乳酸系樹脂の繊維からなる不織布を用いてお茶バッグを製造した際の実証実験 熱シールローラの回転方向前側部分によって形成される一方の帯状シール部と、熱シールローラの回転方向後側部分によって形成される他方の帯状シール部との引張強度を示す図
本発明の第1の実施の形態による不織布材の製造方法は、第1不織布シートと第2不織布シートとが生分解性を有するポリ乳酸系樹脂の繊維からなる不織布であり、熱シール刃物の当接面が、熱シールローラの軸方向に延び、互いを離間させた第1当接面と第2当接面とを有し、第1当接面によって第1帯状シール部が形成され、第2当接面によって第2帯状シール部が形成され、第1帯状シール部と第2帯状シール部との間には、帯状非シール部が形成され、第1帯状シール部と第2帯状シール部とによって帯状シール部が形成され、帯状非シール部を切断することで第1不織布材と第2不織布材とを形成し、第1帯状シール部が、第1不織布材に残存する帯状シール部となり、第2帯状シール部が、第2不織布材に残存する帯状シール部となり、不織布材の融着部での引張強度が向上するものである。
本実施の形態によれば、第1当接面によって第1帯状シール部が形成され、第2当接面によって第2帯状シール部が形成され、第1帯状シール部と第2帯状シール部との間には、帯状非シール部が形成されることで、生分解性を有するポリ乳酸系樹脂の繊維からなる不織布の融着部での引張強度の向上を、不織布に加える温度、速度、押し圧力、及びキープ時間の4つの主なパラメータ以外の要因によって、ヒートシール工程において行うことができる。
本発明の第2の実施の形態による不織布バッグは、第1不織布シート片と第2不織布シート片とが生分解性を有するポリ乳酸系樹脂の繊維からなる不織布であり、両側部に帯状シール部を有し、帯状シール部の外側に、第1不織布シート片と第2不織布シート片とが融着されていない帯状非シール部を有し、不織布バッグの融着部での引張強度が向上するものである。
本実施の形態によれば、帯状シール部の両側方に帯状非シール部を有することで、生分解性を有するポリ乳酸系樹脂の繊維からなる不織布バッグの融着部での引張強度を向上させることができる。
以下本発明の一実施例による不織布材の製造方法について説明する。
図1は本実施例による不織布材の製造方法及び不織布材の製造方法に用いる装置を示す図である。
図1(a)及び図1(b)に示すように、不織布材の製造工程におけるヒートシール工程では、熱シール刃物1が外周面に配置された熱シールローラ2と受け側ローラ3との間に、第1不織布シート10と第2不織布シート20とを重ねた状態で通過させる。
第1不織布シート10と第2不織布シート20とは、生分解性を有するポリ乳酸系樹脂の繊維からなる不織布である。
本実施例による第1不織布シート10及び第2不織布シート20は、融点が160℃〜170℃で一定条件下での生分解性を有する不織布である。
当接面4は熱シールローラ2の軸方向に形成している。受け側ローラ3の上流側にはギア5のバッククラッシュを防ぐ補助ローラ6を設けている。
図1(c)及び図1(d)に示すように、熱シール刃物1の当接面4は、熱シールローラ2の軸方向に延び、互いを離間させた第1当接面4xと第2当接面4yとを有している。
第1当接面4xは熱シールローラ2の回転方向前側角部4fを、第2当接面4yは熱シールローラ2の回転方向前側角部4fを有している。
熱シール刃物1の当接面4が、第1不織布シート10と第2不織布シート20とを押圧及び加熱することで、第1不織布シート10と第2不織布シート20とが融着された帯状シール部30(図2参照)が形成される。
図2は本実施例によって製造される不織布材を示す図である。
図2(a)に示すように、帯状シール部30の一方に位置する一方第1不織布シート片11F及び一方第2不織布シート片21Fによって第1不織布材51が形成され、帯状シール部30の他方に位置する他方第1不織布シート片11B及び他方第2不織布シート片21Bによって第2不織布材52が形成される。
帯状シール部30は、第1帯状シール部31と第2帯状シール部32とによって形成される。第1帯状シール部31は第1当接面4xによって形成され、第2帯状シール部32は第2当接面4yによって形成される。
第1帯状シール部31と第2帯状シール部32との間には、帯状非シール部33が形成される。
そして、帯状非シール部33を切断することで、図2(b)に示すように、帯状シール部30の一部が残存した状態の第1不織布材51と、帯状シール部30の一部が残存した状態の第2不織布材52に分離する。
第1不織布材51に残存する一方の帯状シール部が第2帯状シール部32となり、第1不織布材51に残存する他方の帯状シール部が第1帯状シール部31となる。
また、第2不織布材52に残存する一方の帯状シール部が第1帯状シール部31となり、第2不織布材52に残存する他方の帯状シール部が第2帯状シール部32となる。
図2(c)は、本実施例の不織布材の形状及び寸法を示している。
本実施例による不織布材51、52では、1枚の不織布シートを折り畳むことで、第1不織布シート10と第2不織布シート20とを構成している。
図2(c)に示すように、本実施例による不織布材51、52はお茶バッグであり、寸法Aが95mm、寸法Bが70mm、寸法Cが31mm、寸法Dが13mm、寸法Eが84mm、寸法Fが3.5mm、寸法Gが3.5mm、寸法Hが2mm、寸法Iが2mm、寸法Jが4mm、寸法Kが15mmである。寸法H、寸法I、及び寸法Jが融着部である。
次に、本実施例の不織布材の製造方法によって製造した不織布材の引張強度の実証実験について図3及び図4を用いて説明する。
図3は本実施例の不織布材の引張強度の実証実験の結果を示す図であり、図3(a)は本実施例を示し、図3(b)は比較例を示している。
本実施例及び比較例では、坪量が18g/m、厚さ0.08mm、通気度200〜400cc/cm/sec、引張強度が横方向2.0N/15mm以上、縦方向9.5N/15mm以上であるポリ乳酸系樹脂の繊維からなる不織布(susticoK41206PLA−F)を用いた。
なお、図4に示すように比較例は、帯状シール部30が、1本の太い帯状の融着部で形成され、本実施例のように、第1帯状シール部31及び第2帯状シール部32としていない。不織布に加える温度、速度、押し圧力、及びキープ時間の4つのパラメータはいずれも同じ条件で製造した。
引張試験には、図5と同様に、2枚の不織布シートだけが積層されて融着される箇所Zを切り取って行った。引張試験測定器には、株式会社今田製作所製SV−55C 20Hを用いた。
図3(a)に示す本実施例の引張強度は、図3(b)に示す比較例の引張強度よりも明らかに高くなっている。
本実施例の不織布材51、52は、第1不織布シート片11と第2不織布シート片21とが生分解性を有するポリ乳酸系樹脂の繊維からなる不織布であり、帯状シール部31、32の外側方には、第1不織布シート片11と第2不織布シート片21とが融着されていない帯状非シール部33を有するものである。なお、帯状シール部31、32の内側方についても、帯状非シール部33zを有している。
このように、帯状シール部31、32の両側方に帯状非シール部33、33zを有することで、生分解性を有するポリ乳酸系樹脂の繊維からなる不織布の融着部での引張強度を向上させることができる。
特に、不織布材51、52に残存する帯状シール部31、32には、回転方向前側角部4fによって食い込み部が形成されることで、不織布の融着部での引張強度を向上させることができる。
本実施例の不織布材の製造方法によれば、第1当接面4xによって第1帯状シール部31が形成され、第2当接面4yによって第2帯状シール部32が形成され、第1帯状シール部31と第2帯状シール部32との間には、帯状非シール部33が形成されることで、生分解性を有するポリ乳酸系樹脂の繊維からなる不織布の融着部での引張強度の向上を、不織布に加える温度、速度、押し圧力、及びキープ時間の4つの主なパラメータ以外の要因によって、ヒートシール工程において行うことができる。
なお、図2(a)に示すように、第1帯状シール部31と第2帯状シール部32とは部分的にシール部によって連接されていてもよい。
本発明による不織布材の製造方法によれば、生分解性を有するポリ乳酸系樹脂の繊維からなる不織布の融着部での引張強度を向上させることができる。
1 熱シール刃物
2 熱シールローラ
3 受け側ローラ
4 当接面
4f 回転方向前側角部
4x 第1当接面
4y 第2当接面
5 ギア
6 補助ローラ
10 第1不織布シート
11 第1不織布シート片
11B 他方第1不織布シート片
11F 一方第1不織布シート片
20 第2不織布シート
21 第2不織布シート片
21B 他方第2不織布シート片
21F 一方第2不織布シート片
30 帯状シール部
31 第1帯状シール部
32 第2帯状シール部
33、33z 帯状非シール部
51 第1不織布材
52 第2不織布材

Claims (2)

  1. 熱シールローラの軸方向に当接面を形成する熱シール刃物が前記熱シールローラの外周面に配置され、
    前記熱シールローラと受け側ローラとの間に、第1不織布シートと第2不織布シートとを重ねた状態で通過させ、
    前記熱シール刃物の前記当接面が、前記第1不織布シートと前記第2不織布シートとを押圧及び加熱することで、前記第1不織布シートと前記第2不織布シートとが融着された帯状シール部が形成され、
    前記帯状シール部の一方に位置する一方第1不織布シート片及び一方第2不織布シート片によって第1不織布材が形成され、
    前記帯状シール部の他方に位置する他方第1不織布シート片及び他方第2不織布シート片によって第2不織布材が形成され、
    前記帯状シール部を切断することで、前記帯状シール部の一部が残存した状態の前記第1不織布材と、前記帯状シール部の一部が残存した状態の前記第2不織布材に分離する不織布材の製造方法であって、
    前記第1不織布シートと前記第2不織布シートとが生分解性を有するポリ乳酸系樹脂の繊維からなる不織布であり、
    前記熱シール刃物の前記当接面が、
    前記熱シールローラの前記軸方向に延び、互いを離間させた第1当接面と第2当接面とを有し、
    前記第1当接面によって第1帯状シール部が形成され、
    前記第2当接面によって第2帯状シール部が形成され、
    前記第1帯状シール部と前記第2帯状シール部との間には、帯状非シール部が形成され、
    前記第1帯状シール部と前記第2帯状シール部とによって前記帯状シール部が形成され、
    前記帯状非シール部を切断することで前記第1不織布材と前記第2不織布材とを形成し、
    前記第1帯状シール部が、前記第1不織布材に残存する前記帯状シール部となり、
    前記第2帯状シール部が、前記第2不織布材に残存する前記帯状シール部となり、
    不織布材の融着部での引張強度が向上す
    ことを特徴とする不織布材の製造方法。
  2. 第1不織布シート片と第2不織布シート片との少なくとも一部が帯状シール部によって融着されている不織布バッグであって、
    前記第1不織布シート片と前記第2不織布シート片とが生分解性を有するポリ乳酸系樹脂の繊維からなる不織布であり、
    両側部に前記帯状シール部を有し、
    前記帯状シール部の外側に、前記第1不織布シート片と前記第2不織布シート片とが融着されていない帯状非シール部を有し、
    不織布バッグの融着部での引張強度が向上する
    ことを特徴とする不織布バッグ
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