JP6651180B2 - Bcl−2阻害剤としてのn−(フェニルスルホニル)ベンズアミドおよび関連化合物 - Google Patents

Bcl−2阻害剤としてのn−(フェニルスルホニル)ベンズアミドおよび関連化合物 Download PDF

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Description

背景
本開示は、Bcl−2タンパク質阻害剤、およびBcl−2タンパク質の阻害が利益をもたらす疾患、障害、または状態を治療する治療方法を提供する。
プログラム細胞死のプロセスであるアポトーシスは、組織恒常性のために不可欠な生物学的プロセスである。哺乳動物では、初期胚発生を調節することが示されている。後年、細胞死は、潜在的に危険な細胞(例えば、癌性欠損を有する細胞)が除去されるデフォルト機構である。いくつかのアポトーシス経路が知られている。最も重要なアポトーシス経路の1つには、アポトーシスのミトコンドリア(「内因性」とも呼ばれる)経路の主要な調節因子であるタンパク質のBcl−2ファミリーが関与している。Danial and Korsmeyer,Cell 116:205−219(2004)を参照のこと。構造相同性ドメインBH1、BH2、BH3、およびBH4は、Bcl−2ファミリータンパク質の特徴である。タンパク質のBcl−2ファミリーは、各タンパク質が含む相同性ドメインの数およびその生物学的活性、すなわちそれがアポトーシス促進機能または抗アポトーシス機能を有するかどうかに応じて、さらに3つのサブファミリーに分類され得る。
Bcl−2タンパク質の第1のサブグループは、4つすべての相同性ドメイン、すなわち、BH1、BH2、BH3、およびBH4を有するタンパク質を含む。それらの一般的な効果は、抗アポトーシス、すなわち、細胞死プロセスを開始することから細胞を保護することである。Bcl−2、Bcl−w、Bcl−xL、Mcl−1、およびBfl−1/A1などのタンパク質は、この第1のサブグループのメンバーである。Bcl−2タンパク質の第2のサブグループに属するタンパク質は、3つの相同性ドメインBH1、BH2、およびBH3を含み、アポトーシス促進効果を有する。この第2のサブグループの2つの主な代表的なタンパク質は、BaxおよびBakである。Bcl−2タンパク質の第3のサブグループは、BH3ドメインのみを含むタンパク質で構成され、このサブグループのメンバーは、通常、「BH3のみのタンパク質」と呼ばれる。細胞に対するそれらの生物学的効果は、アポトーシス促進性である。Bim、Bid、Bad、Bik、Noxa、Hrk、Bmf、およびPumaは、この第3のタンパク質のサブファミリーの例である。Bcl−2ファミリータンパク質が細胞死を調節する正確な機構は、完全には分かっていない。Bcl−2ファミリータンパク質による細胞死の調節の1つの仮説において、BH3のみのタンパク質は、それらの調節因子機能に応じて、「活性化物質」、例えばBimおよびBid、または「感作物質」、例えばBad、Bik、Noxa、Hrk、Bmf、およびPumaタンパク質のいずれかとしてさらに分類される。
組織恒常性の鍵の1つは、細胞内のBcl−2タンパク質の3つのサブグループ間の相互作用におけるバランスを達成することである。研究により、Bcl−2ファミリータンパク質のアポトーシス促進サブグループおよび抗アポトーシスサブグループが相互作用し、細胞がプログラム細胞死を受けることを可能にする機構が解明されている。細胞内または細胞外シグナルを細胞内で受け取った後、BH3のみのタンパク質の翻訳後活性化または転写活性化が起こる。BH3のみのタンパク質は、細胞内のミトコンドリア膜上のアポトーシス促進性タンパク質BaxおよびBakの活性化を一工程として含むアポトーシスカスケードの主要な誘導物質である。ミトコンドリア膜にすでに固定されているか、またはこの膜に移動しているかのいずれかであるBaxおよび/またはBakの活性化の際に、Baxおよび/またはBakは多量体化して、最終的に細胞のアポトーシスをもたらすミトコンドリア外膜透過処理(MOMP)、チトクロムCの放出、およびエフェクターカスパーゼの下流活性化をもたらす。一部の研究者は、これらのタンパク質がアポトーシス促進性タンパク質BaxおよびBakに直接関与してMOMPを開始するという点で、ある特定のBH3のみのタンパク質(例えば、Puma、Bim、Bid)が「活性化物質」であり、一方、他のBH3のみのタンパク質、例えばBad、Bik、およびNoxaが「感作物質」であり、抗アポトーシ性スタンパク質、例えばBcl−2、Bcl−xL、Bcl−w、Mcl−1に結合し、後にアポトーシス促進性タンパク質、例えばBax、Bakに結合し、それらを活性化して細胞死を誘導する「活性化物質」であるBH3のみのタンパク質を排除し、「解放する」ことによって間接的にBaxおよびBakの多量体化を誘導すると仮定する。他の研究者は、抗アポトーシス性タンパク質が直接BaxおよびBakに関与し、それらを隔離し、すべてのBH3のみのタンパク質が、抗アポトーシ性スタンパク質、例えば、Bcl−2、Bcl−xL、Bcl−w、Mcl−1に結合することによって、この相互作用を調節し、それによりBaxおよびBakの放出がもたらされることを示唆している。Adams and Cory,Oncogene 26:1324−1337(2007)およびWillis et al.,Science 315:856−859(2007)を参照のこと。抗アポトーシス性およびアポトーシス促進性Bcl−2ファミリータンパク質がアポトーシスを調節する正確な相互作用は依然として調査中であるが、BH3のみのタンパク質の抗アポトーシス性Bcl−2ファミリータンパク質への結合を阻害する化合物が細胞におけるアポトーシスを促進することを示す多くの科学的証拠がある。
調節不全アポトーシス経路は、例えばアルツハイマー病などの神経変性状態(上方調節されたアポトーシス)、ならびに例えば、癌、自己免疫疾患、および血栓形成促進状態などの増殖性疾患(下方調節されたアポトーシス)などの多くの重大な疾患の病理に関与している。
下方調節されたアポトーシス(およびより具体的にはタンパク質のBcl−2ファミリー)は、癌性悪性腫瘍の発症に関与し得る。研究により、例えば、抗アポトーシス性タンパク質Bcl−2およびBcl−xLが多くの癌細胞型で過剰発現されていることが示されている。Zhang,Nature Reviews Drug Discovery 1:101(2002)、Kirkin et al.,Biochimica et Biophysica Acta 1644:229−249(2004)、およびAmundson et al.,Cancer Research 60:6101−6110(2000)を参照のこと。この調節解除の効果は、そうでなければ正常な状態でアポトーシスを受けたであろう変化した細胞の生存である。無秩序な増殖に関連するこれらの欠陥の繰り返しは、癌の進化の出発点であると考えられている。加えて、研究により、BH3のみのタンパク質が疾患動物で発現されるとき腫瘍抑制因子として作用し得ることが示されている。
これらの発見は、癌を標的とするための創薬における新しい戦略を可能にした。BH3のみのタンパク質の効果を模倣することができる小分子が細胞に入り、抗アポトーシス性タンパク質の過剰発現を克服することができれば、アポトーシスプロセスをリセットすることが可能であり得る。この戦略は、通常、アポトーシスの調節解除(異常な生存)の結果である薬物耐性の問題を軽減することができるという利点を有し得る。癌細胞の感受性を回復し、癌細胞のアポトーシスに対する耐性を克服するために、癌におけるBcl−2およびBcl−Xを標的とするための治療戦略が検討されている。Adams et al.,Science 281:1322(1998)およびReed,Adv.Pharmacol.41:501(1997)、Reed et al.,J.Cell.Biochem.60:23(1996)を参照のこと。
血小板は、内因性アポトーシス経路を介してプログラム細胞死を実行するために必要なアポトーシス機構、例えば、Bax、Bak、Bcl−xL、Bcl−2、チトクロムc、カスパーゼ−9、カスパーゼ−3、およびAPAF−1も含む。循環血小板の産生は正常な生理学的プロセスであるが、血小板の過剰なまたは望ましくない活性化により、いくつかの疾患が引き起こされるか、または悪化する。これは、血小板における抗アポトーシス性タンパク質を阻害し、哺乳動物における血小板数を減少させることができる治療薬が、血小板の過剰なまたは望ましくない活性化を特徴とする血栓形成促進状態および疾患の治療に有用であり得ることを示唆する。
ABT−737およびABT−263などの小分子であるBH3のみのタンパク質模倣物は、Bcl−2、Bcl−w、およびBcl−xLを含む抗アポトーシス性Bcl−2タンパク質のサブセットに強く結合し、Mcl−1およびA1には弱く結合する。これらの小分子は動物研究で試験され、ある特定の異種移植モデルでは単一薬剤として細胞傷害活性を示し、また組み合わせて使用された場合には他の異種移植モデルに対していくつかの化学療法剤の効果を高めた。Tse,C.et al.,Cancer Res 68:3421−3428(2008)およびvan Delft,M.F.et al.,Cancer Cell 10:389−399(2006)を参照のこと。これらのインビボ研究は、調節不全アポトーシス経路を伴う疾患の治療のための抗アポトーシス性Bcl−2ファミリータンパク質の阻害剤の潜在的な有用性を示唆している。ABT−199(Venetoclax)は、慢性リンパ球性白血病の治療のために米国食品医薬品局(U.S. Food and Drug Administration)によって承認された強力なBcl−2阻害剤である。Cang et al.,Journal of Hematology&Oncology 8:129(2015)およびSouers et al.,Nature Medicine 19:202−208(2013)を参照のこと。
抗アポトーシス性Bcl−2ファミリータンパク質メンバーの自然発現レベルは、異なる細胞型によって異なる。例えば、若い血小板において、Bcl−xLタンパク質は高度に発現され、血小板の細胞死(寿命)を調節するのに重要な役割を果たす。また、ある特定の癌細胞型では、癌細胞の生存は、1つ以上の抗アポトーシス性Bcl−2タンパク質ファミリーメンバーの過剰発現によって引き起こされるアポトーシス経路の調節不全に起因する。癌性および正常な、すなわち非癌性の細胞の両方におけるアポトーシスを調節する際のタンパク質のBcl−2ファミリーの重要な役割、およびBcl−2ファミリータンパク質の発現の認識された細胞型間可変性を考慮すると、抗アポトーシス性Bcl−2タンパク質(複数可)の1つの種類またはサブセット、例えば、ある特定の癌の種類において過剰発現した抗アポトーシス性Bcl−2ファミリーメンバーを選択的に標的とし、好ましくはそれに結合する小分子阻害剤を有することが利点である。このような選択的な化合物はまた、例えば、とりわけ、投与計画を選択する柔軟性、正常な細胞における標的上の毒性効果の低下をもたらすことにより、臨床現場においてある特定の利点も付与し得、例えば、リンパ球減少がBcl−2欠損マウスで観察された。Nakayama,K.et al.PNAS 91:3700−3704(1994)を参照のこと。
癌などの過剰増殖性疾患の治療のためのBcl−2タンパク質の1つの種類またはサブセットの活性を選択的に阻害する小分子が絶えず必要とされている。
一態様では、本開示は、本明細書において、総称して「開示の化合物」と称される、以下の式I−AまたはI−VIIIのいずれか1つによって表される化合物、ならびにその薬学的に許容される塩および溶媒和物、例えばその水和物を提供する。
別の態様では、本開示は、開示の化合物および1つ以上の薬学的に許容される担体を含む医薬組成物を提供する。
別の態様では、本開示は、有効量の少なくとも1つの開示の化合物を対象に投与することを含む、対象、例えばヒトにおいて、Bcl−2タンパク質、例えばBcl−2、Bcl−w、Bcl−xL、Mcl−1、およびBfl−1/A1、またはそれらの任意の組み合わせを阻害する方法を提供する。
別の態様では、本開示は、Bcl−2タンパク質、例えばBcl−2および/またはBcl−xLの阻害に応答する対象において、疾患、障害、または状態、例えば過剰増殖性疾患、例えば癌、例えば、小細胞肺癌、非ホジキンリンパ腫(NHL)、急性骨髄性白血病(AML)、慢性リンパ性(もしくはリンパ球性)白血病(CLL)、または急性リンパ芽球性白血病(ALL)を治療または予防する方法であって、対象に治療有効量の開示の化合物を投与することを含む、方法を提供する。
別の態様では、本開示は、1つ以上のBcl−2タンパク質、例えば、Bcl−2および/またはBcl−xLの阻害剤としての開示の化合物の使用を提供する。
別の態様では、本開示は、Bcl−2の阻害剤としての開示の化合物の使用を提供する。
別の態様では、本開示は、Bcl−xLの阻害剤としての開示の化合物の使用を提供する。
別の態様では、本開示は、Bcl−2タンパク質、例えば、Bcl−2および/またはBcl−xLの阻害に応答する疾患、障害、または状態を治療するための医薬組成物を提供し、医薬組成物は、任意に1つ以上の薬学的に許容される担体と混合される、治療有効量の開示の化合物を含む。
別の態様では、本開示は、対象、例えばヒトにおける疾患、障害、または状態、例えば過剰増殖性疾患、例えば癌の治療または予防に使用するための開示の化合物を提供する。
別の態様では、本開示は、対象、例えばヒトにおける疾患、障害、または状態、例えば過剰増殖性疾患、例えば癌を治療するための薬剤の製造に使用するための開示の化合物を提供する。
別の態様では、本開示は、開示の化合物を含むキットを提供する。
別の態様では、本開示は、開示の化合物、および目的の疾患、障害、または状態の治療に有用な第2の治療薬と、その疾患、障害、または状態の治療に使用するための指示書を含む添付文書と、を含むキットを提供する。
別の態様では、本開示は、(a)開示の化合物と、(b)第2の治療活性剤と、(c)任意に賦形剤および/または薬学的に許容される担体と、を含む組成物を提供する。
本開示のさらなる実施形態および利点は、部分的には以下の説明に記載され、説明から導かれるか、または本開示の実施によって習得することができる。本開示の実施形態および利点は、添付の特許請求の範囲において特に指摘された要素および組み合わせによって実現され、達成されるであろう。
前述の要約および以下の詳細な説明の両方は、例示的および説明的なものに過ぎず、特許請求される本発明を限定するものではないことを理解されたい。
開示の化合物およびABT−199投与後のマウスから得られたRS4;11異種移植腫瘍組織におけるPARP、切断カスパーゼ−3、Bcl−2の発現を示す図(ウエスタンブロッティング分析)である。 開示の化合物の投与後のマウスから得られたRS4;11異種移植腫瘍組織におけるPARPおよびカスパーゼ−3の発現を示す図(ウエスタンブロッティング分析)である。 RS4;11白血病異種移植モデルにおける化合物6の抗腫瘍活性を示す折れ線グラフである。 RS4;11白血病異種移植モデルにおける化合物6の投与後のマウスの体重を示す折れ線グラフである。
本開示の化合物は、Bcl−2タンパク質、例えばBcl−2および/またはBcl−xLを阻害する。この性質を考慮すると、開示の化合物は、対象においてBcl−2タンパク質の阻害に応答する疾患、障害、または状態、例えば過剰増殖性疾患、例えば癌の治療または予防に有用である。Bcl−2タンパク質の阻害に応答する癌には、小細胞肺癌、NHL、AML、CLL、およびALLが含まれるが、これらに限定されない。
一実施形態では、開示の化合物は、式I−A:
を有する化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物であり、式中、
Aは、
からなる群から選択され、
Eは、炭素原子であり、かつ
は、二重結合であるか、または
Eは、−C(H)−であり、かつ
は、単結合であるか、または
Eは、窒素原子であり、かつ
は、単結合であり、
、X、およびXは、それぞれ独立して、−CR=および−N=からなる群から選択され、
1aおよびR1bは、それらが結合している炭素原子と一緒になって、3員、4員、または5員の任意に置換されているシクロアルキルを形成するか、または
1aおよびR1bは、それらが結合している炭素原子と一緒になって、4員または5員の任意に置換されているヘテロシクロを形成し、
は、−NO、−SOCH、および−SOCFからなる群から選択され、
2aは、水素およびハロゲンからなる群から選択され、
は、水素、−CN、−C≡CH、および−N(R4a)(R4b)からなる群から選択され、
4aは、任意に置換されているC1−6アルキル、任意に置換されているC3−6シクロアルキル、ヘテロシクロ、ヘテロアルキル、(シクロアルキル)アルキル、および(ヘテロシクロ)アルキルからなる群から選択され、
4bは、水素およびC1−4アルキルからなる群から選択され、
は、任意に置換されているC1−6アルキル、ヘテロシクロ、ヘテロアルキル、(シクロアルキル)アルキル、および(ヘテロシクロ)アルキルからなる群から選択され、
6a、R6c、R6e、R6f、およびR6gは、それぞれ独立して、水素、任意に置換されているC1−6アルキル、任意に置換されているC3−6シクロアルキル、任意に置換されているアリール、任意に置換されているヘテロアリール、ヘテロシクロ、ヘテロアルキル、(シクロアルキル)アルキル、および(ヘテロシクロ)アルキルからなる群から選択され、
6bおよびR6dは、それぞれ独立して、水素、C1−4アルキル、およびハロゲンからなる群から選択され、
は、任意に置換されているC1−6アルキル、ヘテロシクロ、ヘテロアルキル、(シクロアルキル)アルキル、および(ヘテロシクロ)アルキルからなる群から選択され、
は、水素およびハロゲンからなる群から選択される。
別の実施形態では、開示の化合物は、式I−Aを有する化合物であり、式中、
Aは、A−1、A−2、A−3、A−4、A−5、A−6、A−7、A−8、およびA−9からなる群から選択され、
4aは、任意に置換されているC1−6アルキル、ヘテロシクロ、ヘテロアルキル、(シクロアルキル)アルキル、および(ヘテロシクロ)アルキルからなる群から選択され、
6a、R6c、R6e、R6f、およびR6gは、それぞれ独立して、水素、任意に置換されているC1−6アルキル、ヘテロシクロ、ヘテロアルキル、(シクロアルキル)アルキル、および(ヘテロシクロ)アルキルからなる群から選択される。
別の実施形態では、開示の化合物は、式I:
を有する化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物であり、式中、
Eは、炭素原子であり、かつ
は、二重結合であるか、または
Eは、−C(H)−であり、かつ
は、単結合であるか、または
Eは、窒素原子であり、かつ
は、単結合であり、
1aおよびR1bは、それらが結合している炭素原子と一緒になって、3員、4員、または5員の任意に置換されているシクロアルキルを形成するか、または
1aおよびR1bは、それらが結合している炭素原子と一緒になって、4員または5員の任意に置換されているヘテロシクロを形成し、
は、−NO、−SOCH、および−SOCFからなる群から選択され、
は、水素、−CN、−C≡CH、および−N(R4a)(R4b)からなる群から選択され、
4aは、任意に置換されているC1−6アルキル、ヘテロシクロ、(シクロアルキル)アルキル、および(ヘテロシクロ)アルキルからなる群から選択され、
4bは、水素およびC1−4アルキルからなる群から選択される。
別の実施形態では、開示の化合物は、式II:
を有する化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物であり、式中、Yは、−CH−および−O−からなる群から選択され、RおよびR4aは、式Iに関連して定義される通りである。
別の実施形態では、開示の化合物は、式III:
を有する化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物であり、式中、Yは、−CH−および−O−からなる群から選択され、RおよびR4aは、式Iに関連して定義される通りである。
別の実施形態では、開示の化合物は、式IV:
を有する化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物であり、式中、Yは、−CH−および−O−からなる群から選択され、RおよびR4aは、式Iに関連して定義される通りである。
別の実施形態では、開示の化合物は、式V:
を有する化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物であり、式中、Yは、−CH−および−O−からなる群から選択され、A、X、X、およびXは、式I−Aに関して定義される通りである。
別の実施形態では、開示の化合物は、式VI:
を有する化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物であり、式中、Yは、−CH−および−O−からなる群から選択され、Aは、式I−Aに関連して定義される通りである。
別の実施形態では、開示の化合物は、式I−A、V、もしくはVIを有する化合物、またはその薬学薬的に許容される塩もしくは溶媒和物であり、式中、AはA−1である。
別の実施形態では、開示の化合物は、式I−A、V、もしくはVIを有する化合物、またはその薬学薬的に許容される塩もしくは溶媒和物であり、式中、AはA−2である。
別の実施形態では、開示の化合物は、式I−A、V、もしくはVIを有する化合物、またはその薬学薬的に許容される塩もしくは溶媒和物であり、式中、AはA−3である。
別の実施形態では、開示の化合物は、式I−A、V、もしくはVIを有する化合物、またはその薬学薬的に許容される塩もしくは溶媒和物であり、式中、AはA−4である。
別の実施形態では、開示の化合物は、式I−A、V、もしくはVIを有する化合物、またはその薬学薬的に許容される塩もしくは溶媒和物であり、式中、AはA−5である。
別の実施形態では、開示の化合物は、式I−A、V、もしくはVIを有する化合物、またはその薬学薬的に許容される塩もしくは溶媒和物であり、式中、AはA−6である。
別の実施形態では、開示の化合物は、式I−A、V、もしくはVIを有する化合物、またはその薬学薬的に許容される塩もしくは溶媒和物であり、式中、AはA−7である。
別の実施形態では、開示の化合物は、式I−A、V、もしくはVIを有する化合物、またはその薬学薬的に許容される塩もしくは溶媒和物であり、式中、AはA−8である。
別の実施形態では、開示の化合物は、式I−A、V、もしくはVIを有する化合物、またはその薬学薬的に許容される塩もしくは溶媒和物であり、式中、AはA−9である。
別の実施形態では、開示の化合物は、式I−A、V、もしくはVIを有する化合物、またはその薬学薬的に許容される塩もしくは溶媒和物であり、式中、AはA−10である。
別の実施形態では、開示の化合物は、式VII:
を有する化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物であり、式中、Yは、−CH−および−O−からなる群から選択され、X、X、X、R、およびR4aは、式I−Aに関して定義される通りである。
別の実施形態では、開示の化合物は、式I−A、V、もしくはVIIを有する化合物、またはその薬学薬的に許容される塩もしくは溶媒和物であり、式中、X、X、およびXは、それぞれ−CH=である。
別の実施形態では、開示の化合物は、式I−A、V、もしくはVIIを有する化合物、またはその薬学薬的に許容される塩もしくは溶媒和物であり、式中、Xは−CF=であり、XおよびXは、それぞれ−CH=である。
別の実施形態では、開示の化合物は、式I−A、V、もしくはVIIを有する化合物、またはその薬学薬的に許容される塩もしくは溶媒和物であり、式中、XおよびXは、それぞれ−CH=であり、Xは−CF=である。
別の実施形態では、開示の化合物は、式I−A、V、もしくはVIIを有する化合物、またはその薬学薬的に許容される塩もしくは溶媒和物であり、式中、XおよびXは、それぞれ−CH=であり、Xは−CF=である。
別の実施形態では、開示の化合物は、式I−A、V、もしくはVIIを有する化合物、またはその薬学薬的に許容される塩もしくは溶媒和物であり、式中、Xは−N=であり、XおよびXは、それぞれ−CH=である。
別の実施形態では、開示の化合物は、式I−A、V、もしくはVIIを有する化合物、またはその薬学薬的に許容される塩もしくは溶媒和物であり、式中、XおよびXは、それぞれ−CH=であり、Xは−N=である。
別の実施形態では、開示の化合物は、式I−A、V、もしくはVIIを有する化合物、またはその薬学薬的に許容される塩もしくは溶媒和物であり、式中、XおよびXは、それぞれ−CH=であり、Xは−N=である。
別の実施形態では、開示の化合物は、式II〜VIIのいずれか1つを有する化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物であり、式中、Yは−O−である。
別の実施形態では、開示の化合物は、式II〜VIIのいずれか1つを有する化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物であり、式中、Yは−CH−である。
別の実施形態では、開示の化合物は、式I−AもしくはI〜VIIのいずれか1つを有する化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物であり、式中、Rは−NOである。
別の実施形態では、開示の化合物は、式I〜IVのいずれか1つを有する化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物であり、式中、R4aは、
からなる群から選択される。
別の実施形態では、開示の化合物は、式I−AもしくはV〜VIIのいずれか1つを有する化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物であり、式中、R4a、R、R6a、およびRは、それぞれ独立して、
からなる群から選択される。
別の実施形態では、開示の化合物は、式VIII:
を有する化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物であり、式中、R2aは、水素またはフルオロであり、R4aは、式I−Aに関連して定義される通りである。
別の実施形態では、開示の化合物は、式VIIIを有する化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物であり、式中、R4aは、
からなる群から選択される。
別の実施形態では、開示の化合物は、表1の化合物のうちの1つ以上から選択される化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物である。
別の実施形態では、開示の化合物は、表1−Aの化合物のうちの1つ以上から選択される化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物である。
別の実施形態では、開示の化合物は、表1−Bの化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物である。
別の実施形態では、開示の化合物は、表1−Cの化合物のうちの1つ以上から選択される化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物である。
別の実施形態では、開示の化合物は、
またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物からなる群から選択される。
別の実施形態では、開示の化合物は、
またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物からなる群から選択される。
別の実施形態において、開示の化合物は、
またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物である。
別の態様では、本開示は、開示の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物、および薬学的に許容される担体を含む医薬組成物を提供する。
定義
本開示において、「ハロ」という用語は、それ自体または別の基の一部として用いられる場合、−Cl、−F、−Br、または−Iを指す。
本開示において、「ニトロ」という用語は、それ自体または別の基の一部として用いられる場合、−NOを指す。
本開示において、「シアノ」という用語は、それ自体または別の基の一部として用いられる場合、−CNを指す。
本開示において、「ヒドロキシ」という用語は、それ自体または別の基の一部として用いられる場合、−OHを指す。
本開示において、「アミノ」という用語は、それ自体または別の基の一部として用いられる場合、−NHを指す。
本開示において、「アルキル」という用語は、それ自体または別の基の一部として用いられる場合、1〜12個の炭素原子、すなわちC1−12アルキル、または指定された炭素原子数を含む置換されていない直鎖または分枝鎖脂肪族炭化水素、例えば、メチルなどのCアルキル、エチルなどのCアルキル、プロピルまたはイソプロピルなどのCアルキル、メチル、エチル、プロピル、またはイソプロピルなどのC1〜3アルキルなどを指す。一実施形態では、アルキル基は、直鎖C1−6アルキル基である。別の実施形態では、アルキル基は、分枝鎖C3−6アルキル基である。別の実施形態では、アルキル基は、直鎖C1−4アルキル基である。別の実施形態では、アルキル基は、分枝鎖C3−4アルキル基である。別の実施形態では、アルキル基は、直鎖または分枝鎖C3−4アルキル基である。別の実施形態では、アルキル基は、部分的または完全に重水素化されている、すなわち、アルキル基の1つ以上の水素原子が重水素原子に置き換えられる。非限定的な例示的なC1−12アルキル基としては、メチル、−CD、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、イソ−ブチル、3−ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、およびデシルが挙げられる。非限定的な例示的なC1−4アルキル基としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、およびイソ−ブチルが挙げられる。非限定的な例示的なC1−4基としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、およびtert−ブチルが挙げられる。
本開示において、「任意に置換されているアルキル」という用語は、それ自体または別の基の一部として用いられる場合、置換されていないか、またはハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、アルコキシ、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、および任意に置換されているアリールからなる群から独立して選択される、1つ、2つ、または3つの置換基で置換されている。一実施形態では、任意に置換されているアルキルは、2つの置換基で置換されている。別の実施形態では、任意に置換されているアルキルは、1つの置換基で置換されている。別の実施形態では、任意に置換されているアルキルは、置換されていない。非限定的な例示的な任意に置換されているアルキル基としては、−CHPh、−CHCHNO、−CHCHOH、−CHCHOCH、および−CHCHFが挙げられる。
本開示において、「シクロアルキル」という用語は、それ自体または別の基の一部として用いられる場合、例えば1つまたは2つの二重結合を含む置換されていない飽和または部分不飽和の、3〜12個の炭素原子、すなわちC3−12シクロアルキル、または指定された炭素数を有する1〜3つの環を含む環状脂肪族炭化水素を指す。一実施形態では、シクロアルキル基は、2つの環を有する。一実施形態では、シクロアルキル基は、1つの環を有する。別の実施形態では、シクロアルキル基は、C3−8シクロアルキルである。別の実施形態では、シクロアルキル基は、C3−6シクロアルキルである。別の実施形態では、シクロアルキル基は、C3−5シクロアルキルである。「シクロアルキル」という用語は、環−CH−が−C(=O)−に置き換えられている基を含むことを意味する。非限定的な例示的なシクロアルキル基例としては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、ノルボルニル、デカリン、アダマンチル、シクロヘキセニル、シクロペンテニル、シクロペンタノン、スピロ[3.3]ヘプタン、およびビシクロ[3.3.1]ノナンが挙げられる。
本開示において、「任意に置換されているシクロアルキル」という用語は、それ自体または別の基の一部として用いられる場合、置換されていないか、またはハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、アルキル、アルコキシ、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、ハロアルキル、およびヘテロシクロからなる群から独立して選択される、1つ、2つ、または3つの置換基で置換されているかのいずれかのシクロアルキルを指す。一実施形態では、任意に置換されているシクロアルキルは、2つの置換基で置換されている。別の実施形態では、任意に置換されているシクロアルキルは、1つの置換基で置換されている。別の実施形態では、任意に置換されているシクロアルキルは、置換されていない。
本開示において、「ハロアルキル」という用語は、それ自体または別の基の一部として用いられる場合、1個以上のフッ素、塩素、臭素、および/またはヨウ素原子で置換されているアルキルを指す。一実施形態では、アルキル基は、1個、2個、もしくは3個のフッ素および/または塩素原子で置換されている。別の実施形態では、ハロアルキル基は、C1−4ハロアルキル基である。非限定的な例示的なハロアルキル基としては、フルオロメチル、2−フルオロエチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、ペンタフルオロエチル、1,1−ジフルオロエチル、2,2−ジフルオロエチル、2,2,2−トリフルオロエチル、3,3,3−トリフルオロプロピル、4,4,4−トリフルオロブチル、およびトリクロロメチル基が挙げられる。
本開示において、「アルコキシ」という用語は、それ自体または別の基の一部として用いられる場合、末端酸素原子に結合した任意に置換されているアルキルを指す。一実施形態では、アルコキシ基は、末端酸素原子に結合したC1−6アルキルである。別の実施形態では、アルコキシ基は、末端酸素原子に結合したC1−4アルキルである。非限定的な例示的なアルコキシ基としては、メトキシ、エトキシ、およびtert−ブトキシが挙げられる。
本開示において、「アリール」という用語は、それ自体または別の基の一部として用いられる場合、6〜14個の炭素原子を有する置換されていない単環式または二環式芳香環系、すなわちC6−14アリールを指す。非限定的な例示的なアリール基としては、フェニル(「Ph」と略記する)、ナフチル、フェナントリル、アントラシル、インデニル、アズレニル、ビフェニル、ビフェニレニル、およびフルオレニル基が挙げられる。一実施形態では、アリール基は、フェニルまたはナフチルである。
本開示において、「任意に置換されているアリール」という用語は、本明細書においてそれ自体または別の基の一部として用いられる場合、置換されていないか、またはハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、アルキル、アルコキシ、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、ハロアルキル、およびヘテロシクロからなる群から独立して選択される、1〜5つの置換基で置換されているかのいずれかのアリールを指す。一実施形態では、任意に置換されているアリールは、任意に置換されているフェニルである。別の実施形態では、任意に置換されているフェニルは、1つの置換基を有する。別の実施形態では、任意に置換されているフェニルは、置換されていない。非限定的な例示的な置換されているアリール基としては、2−メチルフェニル、2−メトキシフェニル、2−フルオロフェニル、および4−クロロフェニルが挙げられる。
本開示において、「ヘテロシクロ」という用語は、それ自体または別の基の一部として用いられる場合、例えば1つまたは2つの二重結合を含む置換されていない飽和または部分不飽和の、3〜14の環員を有する1つ、2つ、または3つの環を含む環状基、すなわち3〜14員ヘテロシクロ(環のうちの1つの少なくとも1つの炭素原子がヘテロ原子に置き換えられている)を指す。「ヘテロシクロ」という用語は、イミダゾリジニル−2−オンなどの環状ウレイド基、β−ラクタム、γ−ラクタム、δ−ラクタム、およびε−ラクタムなどの環状アミド基、ならびにオキサゾリジニル−2−オンなどの環状カルバメート基を含むことを意味する。一実施形態では、ヘテロシクロ基は、1つの環ならびに1個または2個の酸素原子および/または窒素原子を含む4員、5員、6員、7員、または8員環状基である。一実施形態では、ヘテロシクロ基は、1つの環ならびに1個または2個の窒素原子を含む5員または6員環状基である。一実施形態では、ヘテロシクロ基は、2つの環ならびに1個または2個の窒素原子を含む8員、9員、10員、11員、または12員環状基である。一実施形態では、ヘテロシクロ基は、1つの環ならびに1個の酸素原子を含む4員または5員環状基である。ヘテロシクロは、任意に、炭素原子または窒素原子を介して分子の残りの部分に結合することができる。非限定的な例示的なヘテロシクロ基としては、1,4−ジオキサン、2−オキソピロリジン−3−イル、2−イミダゾリジノン、ピペリジニル、モルホリニル、ピペラジニル、ピロリジニル、8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン(ノルトロパン)、6−アザスピロ[2.5]オクタン、6−アザスピロ[3.4]オクタン、インドリニル、インドリニル−2−オン、および1,3−ジヒドロ−2H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−オンが挙げられる。
本開示では、「任意に置換されているヘテロシクロ」という用語は、本明細書においてそれ自体または別の基の一部として用いられる場合、置換されていないか、またはハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、アルキル、アルコキシ、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、ハロアルキル、およびヘテロシクロからなる群から独立して選択される、1つ、2つ、または3つの置換基で置換されているかのいずれかのヘテロシクロを指す。非限定的な例示的な任意に置換されているヘテロシクロ基には、以下が含まれる:
本開示において、「アルキルアミノ」という用語は、それ自体または別の基の一部として用いられる場合、−NHR10(式中、R10はC1−6アルキルである)を指す。一実施形態では、R10は、C1−4アルキルである。非限定的なアルキルアミノ基の例としては、−N(H)CHおよび−N(H)CHCHが挙げられる。
本開示において、「ジアルキルアミノ」という用語は、それ自体または別の基の一部として用いられる場合、−NR11a11b(式中、R11aおよびR11bは、それぞれ独立して、C1−6アルキルである)を指す。一実施形態では、R11aおよびR11bは、それぞれ独立して、C1−4アルキルである。非限定的なジアルキルアミノ基の例としては、−N(CHおよび−N(CH)CHCH(CHが挙げられる。
本開示において、「(シクロアルキル)アルキル」という用語は、それ自体または別の基の一部として用いられる場合、1つの任意に置換されているシクロアルキル基で置換されているアルキルを指す。一実施形態では、(シクロアルキル)アルキルは、1つの任意に置換されているC3〜6シクロアルキルで置換されているC1−4アルキルである。一実施形態では、任意に置換されているシクロアルキル基は、ヘテロシクロ基で置換されている。非限定的な例示的な(シクロアルキル)アルキル基には、以下が含まれる:
本開示において、「(ヘテロシクロ)アルキル」という用語は、それ自体または別の基の一部として用いられる場合、1つの任意に置換されているヘテロシクロ基で置換されているアルキルを指す。一実施形態では、(ヘテロシクロ)アルキルは、1つの任意に置換されている4〜6員ヘテロシクロ基で置換されているC1−4アルキルである。ヘテロシクロは、炭素原子または窒素原子を介してアルキル基に結合することができる。非限定的な例示的な(ヘテロシクロ)アルキル基には、以下が含まれる:
本開示において、「ヘテロアルキル」という用語は、それ自体または別の基の一部として用いられる場合、6〜12個の鎖原子、すなわち6〜12員ヘテロアルキル、または指定された鎖原子数を含む置換されていない直鎖または分枝鎖脂肪族炭化水素(少なくとも2つの−CH−基は、独立して、−O−、−N(H)−、または−S−に置き換えられている)を指す。−O−、−N(H)−、または−S−は、各−O−、N(H)−、または−S−基が少なくとも2つの−CH−基によって分離されている限り、脂肪族炭化水素鎖の任意の内部位置に独立して配置することができる。一実施形態では、2つの−CH−基は、2つの−O−基に置き換えられている。別の実施形態では、3つの−CH−基は、3つの−O−基に置き換えられている。非限定的な例示的なヘテロアルキル基としては、−CHCHOCHCHOCH、−CHCHOCHCHN(H)CH、および−CHCHOCHCHOCHCHOCHが挙げられる。
本開示は、異なる原子質量または質量数を有する原子で置き換えられている1つ以上の原子を有することによって同位体標識された(すなわち、放射標識された)開示の化合物のいずれかを包含する。開示された化合物に組み込むことができる同位体の例としては、それぞれ、H(または重水素(D))、H、11C、13C、14C、15N、18O、17O、31P、32P、35S、18F、および36Cl、例えば、H、11C、および14Cなどの水素、炭素、窒素、酸素、リン、フッ素、および塩素の同位体が挙げられる。一実施形態では、開示の化合物内の位置にある原子の実質的にすべてが異なる原子質量または質量数を有する原子で置き換えられている組成物が提供される。別の実施形態では、開示の化合物内の位置にある原子の一部が置き換えられている、すなわち、開示の化合物が、ある位置で、異なる原子質量または質量数を有する原子で富化される組成物が提供される。同位体標識された開示の化合物は、当該分野で知られる方法によって調製され得る。
開示の化合物は、1つ以上の不斉中心を含み得、したがって、鏡像異性体、ジアステレオマー、および他の立体異性体を生じ得る。本開示は、ラセミ形態および分割形態、ならびにそれらの混合物を含む、すべてのそのような可能な形態の使用を包含することを意味する。個々の立体異性体、例えば鏡像異性体は、本開示を考慮して当該分野で知られる方法に従って分離することができる。本明細書に記載の化合物がオレフィン性二重結合または他の幾何学的非対称中心を含む場合、特に断らない限り、それらはEおよびZ幾何異性体の両方を含むことが意図される。すべての互変異性体もまた、本開示に包含されることが意図される。
本明細書で用いられる場合、「立体異性体」または「立体異性形態」という用語は、空間におけるそれらの原子の配向のみが異なる個々の分子のすべての異性体についての一般的な用語である。それには、互いに鏡像ではない2つ以上のキラル中心を有する化合物の鏡像異性体および異性体(ジアステレオマー)が含まれる。
「キラル中心」または「不斉炭素原子」という用語は、4つの異なる基が結合している炭素原子を指す。
「鏡像異性体」および「鏡像異性」という用語は、その鏡像に重ね合わせることができない分子を指し、したがって光学活性であり、鏡像異性体は一方向の偏光面を回転させ、その鏡像化合物は、反対方向に偏光面を回転させる。
「ラセミ」という用語は、等量の鏡像異性体の混合物を指し、その混合物は光学的に不活性である。
「絶対配置」という用語は、キラル分子実体(または基)の原子の空間的配列およびその立体化学的記述、例えばRまたはSを指す。
本明細書で使用される立体化学用語および慣例は、特に示されない限り、Pure&Appl.Chem 68:2193(1996)に記載されるものと一致することが意図されている。
「鏡像体過剰率」または「ee」という用語は、一方の鏡像異性体が他方の鏡像異性体と比較してどれだけ存在するかについての尺度を指す。RおよびS鏡像異性体の混合物について、鏡像体過剰率パーセントは、|R−S|*100と定義され、ここで、RおよびSは、R+S=1となる混合物中の鏡像異性体のそれぞれのモルまたは重量分率である。キラル物質の旋光度の知識を持って、鏡像体過剰率パーセントは、([α]obs/[α]max)*100と定義され、ここで、[α]obsは、鏡像異性体の混合物の旋光度であり、[α]maxは純粋な鏡像異性体の旋光度である。鏡像体過剰率の決定は、NMR分光法、キラルカラムクロマトグラフィー、または光学偏光測定法を含む様々な分析技術を用いて可能である。
「鏡像異性的に純粋な」または「エナンチオピュアな」という用語は、その分子のすべて(検出限界内)が同じキラリティーセンスを有するキラル物質の試料を指す。一実施形態では、1つ以上のキラル中心を有する開示の化合物はエナンチオピュアである。
「鏡像異性的に富化された」または「鏡像異性富化された」という用語は、その鏡像体過剰率が50%を超える、例えば約60%以上、約70%以上、約80%以上、約90%以上、約95%以上、約98%以上、または約99%以上である、キラル物質の試料を指す。鏡像異性的に富化された化合物は、鏡像異性的に純粋であり得る。一実施形態では、1つ以上のキラル中心を有する開示の化合物は、鏡像異性富化される。
「a」および「an」という用語は、1つ以上を指す。
本明細書で用いられる場合、「約」という用語は、列挙された数の±10%を含む。したがって、「約10」は、9〜11を意味する。
本開示は、非毒性の薬学的に許容される塩を含む、開示の化合物の塩の調製および使用を包含する。薬学的に許容される付加塩の例には、無機酸および有機酸付加塩ならびに塩基性塩が含まれる。薬学的に許容される塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩、セシウム塩などの金属塩;カルシウム塩、マグネシウム塩などのアルカリ土類金属;トリエチルアミン塩、ピリジン塩、ピコリン塩、エタノールアミン塩、トリエタノールアミン塩、ジシクロヘキシルアミン塩、N、N’−ジベンジルエチレンジアミン塩などの有機アミン塩;塩酸塩、臭化水素酸塩、リン酸塩、硫酸塩などの無機酸塩;クエン酸塩、乳酸塩、酒石酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩、マンデル酸塩、酢酸塩、ジクロロ酢酸塩、トリフルオロ酢酸塩、シュウ酸塩、ギ酸塩などの有機酸塩;メタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩などのスルホン酸塩;アルギネート、アスパルギネート、グルタミン酸塩などのアミノ酸塩が挙げられる。本明細書で用いられる場合、「薬学的に許容される塩」という用語は、標的患者(例えば哺乳動物、例えばヒト)において生理学的に許容される開示の化合物のあらゆる塩(例えば、酸または塩基との反応によって得られる)を指す。
酸付加塩は、特定の開示の化合物の溶液を、塩酸、フマル酸、マレイン酸、コハク酸、酢酸、クエン酸、酒石酸、炭酸、リン酸、シュウ酸、ジクロロ酢酸などの薬学的に許容される非毒性酸の溶液と混合することによって形成することができる。塩基性塩は、本開示の化合物の溶液を、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化コリン、炭酸ナトリウムなどの薬学的に許容される非毒性塩基の溶液と混合することによって形成することができる。
本開示は、開示の化合物の溶媒和物の調製および使用を包含する。溶媒和物は、典型的には、化合物の生理学的活性または毒性を大幅に変化させず、そのため薬理学的等価物として機能し得る。本明細書で用いられる場合、「溶媒和物」という用語は、例えば、二溶媒和物(disolvate)、一溶媒和物(monosolvate)、もしくは半溶媒和物(hemisolvate)などの溶媒分子との本開示の化合物の組み合わせ、物理的会合、および/または溶媒和であり、溶媒分子と本開示の化合物との割合は、それぞれ、約2:1、約1:1、または約1:2である。この物理的会合は、水素結合を含む様々な程度のイオン結合および共有結合を伴う。場合によっては、溶媒和物は、1つ以上の溶媒分子が結晶性固体の結晶格子に組み込まれる場合などに、単離され得る。したがって、「溶媒和物」は、溶液相および単離可能な溶媒和物の両方を包含する。本開示の化合物は、水、メタノール、エタノールなどの薬学的に許容される溶媒との溶媒和形態として存在することができ、本開示は、開示の化合物の溶媒和形態および非溶媒和形態の両方を含むことが意図される。
一実施形態では、溶媒和物は水和物である。「水和物」は、溶媒分子が水である溶媒和物の特定のサブグループを指す。溶媒和物は、典型的には、薬理学的等価物として機能することができる。溶媒和物の調製は当該分野で知られている。例えば、フルコナゾールの酢酸エチルおよび水との溶媒和物の調製を記載しているM.Caira et al,J.Pharmaceut.Sci.,93(3):601−611(2004)を参照のこと。溶媒和物、半溶媒和物、水和物などの同様の調製は、E.C.van Tonder et al.,AAPS Pharm.Sci.Tech.,5(1):Article 12(2004)およびA.L.Bingham et al.,Chem.Commun.603−604(2001)により説明されている。溶媒和物を調製する典型的な非限定的なプロセスは、20℃〜約25℃を超える温度で、開示の化合物を所望の溶媒(有機物、水、またはそれらの混合物)に溶解し、次いで、結晶を形成するのに十分な速度で溶液を冷却し、既知の方法、例えば濾過により結晶を単離することを伴う。赤外分光法などの分析技術を用いて、溶媒和物の結晶中の溶媒の存在を確認することができる。
開示の化合物は、Bcl−2および/またはBcl−XなどのBcl−2タンパク質の阻害剤であり、したがって、Bcl−2タンパク質によって媒介されるいくつかの疾患、状態、または障害は、これらの化合物を対象に投与することによって治療または予防することができる。したがって、本開示は、一般に、Bcl−2および/またはBcl−XなどのBcl−2タンパク質の阻害に応答する疾患、状態、または障害に罹患しているか、またはそのリスクにある動物において、その疾患、状態、または障害を治療または予防する方法を対象とする本方法は、有効量の1つ以上の開示の化合物を動物に投与することを含む。
本開示はさらに、Bcl−2タンパク質の阻害を必要とする動物、例えばヒトにおいて、それを行う方法を対象とし、本方法は、治療有効量の少なくとも1つの開示の化合物を動物に投与することを含む。
本開示はさらに、Bcl−2の阻害を必要とする動物、例えばヒトにおいて、それを行う方法を対象とし、本方法は、治療有効量の少なくとも1つの開示の化合物を動物に投与することを含む。
本開示はさらに、Bcl−Xの阻害を必要とする動物、例えばヒトにおいて、それを行う方法を対象とし、本方法は、治療有効量の少なくとも1つの開示の化合物を動物に投与することを含む。
本明細書で用いられる場合、「治療する(treat)」、「治療する(treating)」、「治療」などの用語は、疾患または状態、および/またはそれに関連する症状を排除、低減、または緩和することを指す。除外されないが、疾患または状態の治療は、それに関連する疾患、状態、または症状が完全に排除されることを必要としない。「治療する」という用語および同義語は、治療有効量の開示の化合物を、そのような治療を必要とする対象に投与することを想到する。治療は、例えば症状を抑制するために、対症的に向けられ得る。これは、短期間にわたってもたらされ得るか、中期にわたって指向され得るか、または例えば維持療法の状況下の長期治療であり得る。
本明細書で用いられる場合、「予防する(prevent)」、「予防する(preventing)」、および「予防」という用語は、疾患もしくは状態および/またはそれに付随する症状の発症を予防するか、または対象が疾患に罹患することを妨げる方法を指す。本明細書で用いられる場合、「予防する(prevent)」、「予防する(preventing)」、および「予防」は、疾患および/またはそれに付随する症状の発症を遅延し、対象が疾患に罹患するリスクを低減させることも含む。「予防する(prevent)」、「予防する(preventing)」、および「予防」という用語は、疾患もしくは状態の再発症または疾患もしくは状態の再発を有しないが、そのリスクにあるか、またはそれを受けやすい対象において、疾患もしくは状態の再発症、または以前に制御された疾患もしくは状態の再発の可能性を低下させることを指す「予防的処置(prophylactic treatment)」を含み得る。
本明細書で用いられる場合、「治療有効量」または「有効量」という用語は、本開示の方法によって投与されるとき、治療を必要とする個体に、目的の状態もしくは疾患の治療のための活性成分(複数可)を有効に送達するのに十分な活性成分(複数可)の量を指す。癌または他の増殖障害の場合、薬剤の治療有効量は、望ましくない細胞増殖を低減させる(すなわち、ある程度遅延させ、好ましくは停止させる)ことができる、癌細胞の数を減らすことができる、腫瘍のサイズを縮小することができる、癌細胞の末梢器官への浸潤を阻害することができる(すなわち、ある程度遅延させ、好ましくは停止させる)、腫瘍転移を阻害することができる(すなわち、ある程度遅延させ、好ましくは停止させる)、腫瘍成長をある程度阻害することができる、標的細胞におけるタンパク質のメチル化を調節することができる、かつ/または癌に関連する症状のうちの1つ以上をある程度軽減することができる。投与された化合物または組成物が成長を妨げ、かつ/または既存の癌細胞を死滅させる範囲で、それは細胞増殖抑制性および/または細胞傷害性であり得る。
「容器」という用語は、医薬品の保管、出荷、分配、および/または取り扱いに適したそのためのあらゆるレセプタクルおよび栓を意味する。
「添付文書」という用語は、医師、薬剤師、および患者が製品の使用に関する情報に基づいた決定を下すために必要な安全性および有効性のデータと共に、製品の投与方法に関する説明を提供する医薬品に付随する情報を意味する。添付文書は一般に、医薬品の「ラベル」とみなされる。
本開示において、「Bcl−2タンパク質」または「タンパク質のBcl−2ファミリー」という用語は、タンパク質Bax、Bak、Bid、Bcl−2、Bcl−xL、Mcl−1、Bcl−w、Bfl−1/A1、Bim、Puma、Bad、Bik/Blk、Noxa、Bmf、Hrk/DP5、およびBeclin−1のうちのいずれか1つ以上を指す。Cold Spring Harb Perspect Biol 2013;5:a008714を参照のこと。
「疾患」または「状態」または「障害」という用語は、原則として病理学的状態または機能であるとみなされ、特定の徴候、症状、および/または機能不全の形態で現れ得る障害および/または異常を意味する。開示の化合物は、Bcl−2および/またはBcl−xLなどのBcl−2タンパク質を阻害し、Bcl−2タンパク質の阻害が利益をもたらす過剰増殖性疾患などの疾患、状態、または障害の治療または予防に使用することができる。
「過剰増殖性疾患」という用語は、動物における増殖細胞の局在化集団が正常な成長の通常の制限によって支配されないあらゆる状態を指す。一実施形態では、過剰増殖性疾患は癌である。
いくつかの実施形態では、開示の化合物は、「Bcl−2タンパク質媒介性障害」、例えば、Bcl−2媒介性障害および/またはBcl−xL媒介性障害を治療するために使用され得る。Bcl−2タンパク質媒介性障害は、Bcl−2タンパク質が役割を果たすことが知られている任意の病理学的状態である。一実施形態では、Bcl−2媒介性障害は過剰増殖性疾患である。一実施形態では、Bcl−2媒介性障害は癌である。
一実施形態では、開示の化合物は、約10μM未満のBcl−2および/またはBcl−xL IC50を有する。別の実施形態では、開示の化合物は、約5μM未満のBcl−2および/またはBcl−xL IC50を有する。別の実施形態では、開示の化合物は、約1μM未満のBcl−2および/またはBcl−xL IC50を有する。別の実施形態では、開示の化合物は、約0.5μM未満のBcl−2および/またはBcl−xL IC50を有する。別の実施形態では、開示の化合物は、約0.1μM未満のBcl−2および/またはBcl−xL IC50を有する。別の実施形態では、開示の化合物は、約0.05μM未満のBcl−2および/またはBcl−xL IC50を有する。別の実施形態では、開示の化合物は、約0.025μM未満のBcl−2および/またはBcl−xL IC50を有する。別の実施形態では、開示の化合物は、約0.010μM未満のBcl−2および/またはBcl−xL IC50を有する。別の実施形態では、開示の化合物は、約0.005μM未満のBcl−2および/またはBcl−xL IC50を有する。別の実施形態では、開示の化合物は、約0.0025μM未満のBcl−2および/またはBcl−xL IC50を有する。別の実施形態では、開示の化合物は、約0.001μM未満のBcl−2および/またはBcl−xL IC50を有する。
一実施形態では、本開示は、治療有効量の開示の化合物を投与することを含む、対象、例えばヒトにおける過剰増殖性疾患を治療または予防する方法を提供する。
別の実施形態では、本開示は、治療有効量の開示の化合物を投与することを含む、対象における癌を治療または予防する方法を提供する。特定の機構に限定されるものではないが、いくつかの実施形態では、開示の化合物は、Bcl−2タンパク質、例えばBcl−2および/またはBcl−xLを阻害することによって癌を治療または予防することができる。治療可能な癌の例としては、表2の癌のうちのいずれか1つ以上が挙げられるが、これらに限定されない。
別の実施形態では、癌は、乳癌、子宮頸癌、結腸癌、腎臓癌、肝臓癌、頭頸部癌、皮膚癌、膵臓癌、卵巣癌、食道癌、または前立腺癌である。
別の実施形態では、癌は、急性骨髄性白血病(AML)、BおよびT急性リンパ芽球性白血病(ALL)、慢性リンパ球性白血病(CLL)、またはマントル細胞リンパ腫(MCL)などの血液悪性腫瘍である。
別の実施形態では、癌は、食道扁平上皮細胞癌(ESCC)、膀胱癌、または子宮頸癌である。
別の実施形態では、癌は、白血病、例えば、急性単球性白血病、急性骨髄性白血病、慢性骨髄性白血病、慢性リンパ球性白血病、および混合型白血病(MLL)から選択される白血病である。別の実施形態では、癌は、NUT−正中線癌である。別の実施形態では、癌は、多発性骨髄腫である。別の実施形態では、癌は、小細胞肺癌(SCLC)などの肺癌である。別の実施形態では、癌は、神経芽細胞腫である。別の実施形態では、癌は、バーキットリンパ腫である。別の実施形態では、癌は、子宮頸癌である。別の実施形態では、癌は、食道癌である。別の実施形態では、癌は、卵巣癌である。別の実施形態では、癌は、結腸直腸癌である。別の実施形態では、癌は、前立腺癌である。別の実施形態では、癌は、乳癌である。
別の態様では、癌は、副腎皮質癌、膀胱尿路上皮癌、乳房浸潤癌、結腸直腸腺癌、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、頭頸部扁平上皮細胞癌、肝細胞癌、肺腺癌、肺扁平上皮細胞癌、卵巣漿液性嚢胞腺癌、膵臓腺癌、前立腺腺癌、腎明細胞癌、皮膚の皮膚黒色腫(skin cutaneous melanoma)、胃腺癌、子宮癌肉腫、または子宮体癌子宮内膜癌である。
別の実施形態では、本開示は、癌、例えば上述の癌において、インビボで遺伝子発現、細胞増殖、細胞分化、および/またはアポトーシスを調節する治療方法を必要とする対象に、治療有効量の開示の化合物を投与することによって、そのような療法を提供する。
開示の化合物は、任意の他の構成成分が存在しない化学原料の形態で対象に投与することができる。開示の化合物はまた、1つ以上の好適な薬学的に許容される担体と組み合わせた化合物を含む医薬組成物の一部として対象に投与することもできる。そのような担体は、薬学的に許容される賦形剤および補助剤から選択することができる。「薬学的に許容される担体」または「薬学的に許容されるビヒクル」という用語は、標準的な薬学的担体、溶媒、界面活性剤、またはビヒクルのいずれかを包含する。好適な薬学的に許容されるビヒクルは、水性ビヒクルおよび非水性ビヒクルを含む。標準的な薬学的担体およびそれらの製剤は、Remington’s Pharmaceutical Sciences,Mack Publishing Co.,Easton,PA,19th ed.1995に記載されている。
本開示の範囲内の医薬組成物は、開示の化合物が1つ以上の医薬的に許容される担体と組み合わせられるすべての組成物を含む。一実施形態では、開示の化合物は、その意図される治療目的を達成するのに有効な量で組成物中に存在する。個々の必要性は異なり得るが、各化合物の有効量の最適範囲の決定は、当業者の範囲内である。典型的には、開示の化合物は、特定の障害を治療するために1日当たり哺乳動物の体重1kg当たり約0.0025〜約1500mgの用量で、または同等量のその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物で、哺乳動物、例えばヒトに経口投与することができる。哺乳動物に投与される開示の化合物の有用な経口用量は、哺乳動物の体重1kg当たり約0.0025〜約50mg、または同等量のその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物である。筋肉内注射の場合、用量は典型的には、経口用量の約半分である。
単位経口用量は、約0.01mg〜約1gの開示の化合物、例えば、約0.01mg〜約500mg、約0.01mg〜約250mg、約0.01mg〜約100mg、0.01mg〜約50mg、例えば、約0.1mg〜約10mgの化合物を含み得る。単位用量は、1日に1回以上、例えば、1つ以上の錠剤またはカプセルとして投与することができ、それぞれ、約0.01mg〜約1gの化合物、または同等量のその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物を含む。
開示の化合物または開示の化合物を含む医薬組成物は、開示の化合物の有益な効果を経験し得る任意の患者または対象に投与することができる。そのような患者または対象の中で主たるものは、哺乳動物、例えばヒトおよびコンパニオン動物であるが、本開示はそのように限定されることを意図しない。一実施形態では、患者または対象はヒトである。
開示の化合物または開示の化合物を含む医薬組成物は、その意図された目的を達成する任意の手段によって投与することができる。例えば、経口、非経口、皮下、静脈内、筋肉内、腹腔内、経皮、鼻腔内、経粘膜、直腸、膣内、または頬側経路によって、または吸入によって投与することができる。投与される投薬量および投与経路は、特定の対象の状況に応じて、ならびにレシピエントの年齢、性別、健康状態、および体重、治療される状態または障害、存在する場合、同時治療の種類、治療の頻度、ならびに所望の効果の性質などのかかる要因を考慮して異なる。
一実施形態では、開示の化合物または開示の化合物を含む医薬組成物は、経口投与することができる。別の実施形態では、本開示の医薬組成物は、経口投与することができ、錠剤、糖衣錠、カプセル、または経口液体調製物に製剤化される。一実施形態では、経口製剤は、開示の化合物を含む押出多粒子(multiparticulates)を含む。
あるいは、開示の化合物または開示の化合物を含む医薬組成物は、直腸投与することができ、坐剤に製剤化される。
あるいは、開示の化合物または開示の化合物を含む医薬組成物は、注射により投与することができる。
あるいは、開示の化合物または開示の化合物を含む医薬組成物は、経皮投与することができる。
あるいは、開示の化合物または開示の化合物を含む医薬組成物は、吸入により、または鼻腔内もしくは経粘膜投与により投与することができる。
あるいは、開示の化合物または開示の化合物を含む医薬組成物は、膣内経路により投与することができる。
本開示の医薬組成物は、約0.01〜99重量パーセント、例えば約0.25〜75重量パーセントの開示の化合物、例えば、約1重量%、約5重量%、約10重量%、約15重量%、約20重量%、約25重量%、約30重量%、約35重量%、約40重量%、約45重量%、約50重量%、約55重量%、約60重量%、約65重量%、約70重量%または75重量%の開示の化合物を含み得る。
本開示の医薬組成物は、例えば、従来の混合、顆粒化、糖衣錠作製、溶解、押出、または凍結乾燥プロセスによって、本開示を考慮してそれ自体既知である方法で製造される。したがって、経口使用のための医薬組成物は、錠剤または糖衣錠コアを得るために、所望によりまたは必要に応じて、適切な補助剤を加えた後に、活性化合物を固体賦形剤と混合し、得られた混合物を任意に粉砕し、顆粒混合物を処理することによって得ることができる。
適切な賦形剤としては、糖類(例えば、ラクトース、スクロース、マンニトール、またはソルビトール)、セルロース調製物、リン酸カルシウム(例えば、リン酸三カルシウム、またはリン酸水素カルシウム)などの充填剤、ならびにデンプンペースト(例えば、トウモロコシデンプン、小麦デンプン、米デンプン、またはジャガイモデンプンを使用する)、ゼラチン、トラガカント、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、および/またはポリビニルピロリドンなどの結合剤が挙げられる。所望により、上述のデンプン、および同様にカルボキシメチルデンプン、架橋ポリビニルピロリドン、寒天、またはアルギン酸もしくはアルギン酸ナトリウムなどのその塩などの1つ以上の崩壊剤を添加することができる。
補助剤は、典型的には、例えば、シリカ、タルク、ステアリン酸またはその塩(例えば、ステアリン酸マグネシウムまたはステアリン酸カルシウム)、およびポリエチレングリコールなどの流動調節剤および潤滑剤である。糖衣錠コアには、胃液に耐性のある好適なコーティングが施される。この目的のために、任意にアラビアゴム、タルク、ポリビニルピロリドン、ポリエチレングリコール、および/もしくは二酸化チタン、ラッカー溶液、ならびに適切な有機溶媒または溶媒混合物を含み得る濃縮糖溶液を使用することができる。胃液に耐性のコーティングを製造するために、フタル酸アセチルセルロースまたはフタル酸ヒドロキシプロピルメチル−セルロースなどの好適なセルロース調製物の溶液を使用することができる。例えば、識別のために、または活性化合物用量の組み合わせを特徴付けるために、染料または顔料を錠剤または糖衣錠コーティングに添加することができる。
経口使用することができる他の薬学的調製物の例としては、ゼラチンでできたプッシュフィットカプセル、またはゼラチンおよびグリセロールまたはソルビトールなどの可塑剤でできた軟質密封カプセルが挙げられる。プッシュフィットカプセルは、ラクトースなどの充填剤、デンプンなどの結合剤、および/またはタルクもしくはステアリン酸マグネシウムなどの潤滑剤、ならびに任意に安定剤と混合され得る顆粒形態、または押出多粒子形態の化合物を含むことができる。軟質カプセルでは、活性化合物は、好ましくは、脂肪油または流動パラフィンなどの好適な液体に溶解または懸濁される。加えて、安定剤を添加することができる。
直腸投与のための可能な薬学的調製物には、例えば、1つ以上の活性化合物と坐剤基剤との組み合わせからなる坐剤が含まれる。好適な坐剤基剤には、とりわけ、天然および合成のトリグリセリドおよびパラフィン炭化水素が含まれる。活性化合物と、例えば、液体トリグリセリド、ポリエチレングリコール、またはパラフィン炭化水素などの基材との組み合わせからなるゼラチン直腸カプセルを使用することも可能である。
非経口投与に適した製剤には、例えば、水溶性塩、アルカリ性溶液、または酸性溶液などの水溶性形態の活性化合物の水溶液が含まれる。あるいは、活性化合物の懸濁液を油性懸濁液として調製することができる。懸濁液などに適した親油性溶媒またはビヒクルには、脂肪油(例えば、ゴマ油)、合成脂肪酸エステル(例えば、オレイン酸エチル)、トリグリセリド、またはポリエチレングリコール−400(PEG−400)などのポリエチレングリコールが含まれ得る。水性懸濁液は、例えば、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ソルビトール、および/またはデキストランを含む、懸濁液の粘度を増加させるための1つ以上の物質を含むことができる。懸濁液は、任意に安定剤を含み得る。
別の実施形態では、本開示は、本開示の方法を実施するために使用を容易にするようにパッケージされた、開示の化合物(または開示の化合物を含む医薬組成物)を含むキットを提供する。一実施形態では、キットは、容器に貼付されるか、または本開示の方法を実施するための化合物または組成物の使用を記載するキットに含まれるラベルを有する密閉されたボトルまたは器などの容器にパッケージされた開示の化合物(または開示の化合物を含む医薬組成物)を含む。一実施形態では、化合物または組成物は、単位投与形態でパッケージされる。キットはさらに、意図された投与経路に従って組成物を投与するのに適した装置を含み得る。
別の実施形態では、開示の化合物は、第2の治療薬と共に対象に投与される。第2の治療薬は、開示の化合物とは異なる。開示の化合物および第2の治療薬は、所望の効果を達成するために同時にまたは連続して投与することができる。加えて、開示の化合物および第2の治療薬は、単一の組成物または2つの別個の組成物から投与することができる。
第2の治療薬は、その所望の治療効果を提供する量で投与される。各第2の治療薬の有効投与量範囲は当該分野で知られており、第2の治療薬は、そのような確立された範囲内でそれを必要とする個体に投与される。
開示の化合物および第2の治療薬は、単一単位用量として一緒に、または複数単位用量として別個に投与することができ、開示の化合物は、第2の治療薬の前に投与されるか、またはその後に投与される。開示の化合物の1つ以上の用量および/または第2の治療薬の1つ以上の用量を投与することができる。したがって、開示の化合物は、1つ以上の第2の治療薬、例えば、限定されないが、抗癌剤と共に使用することができる。
いくつかの実施形態では、第2の治療薬は、エピジェネティックな薬物である。本明細書で用いられる場合、「エピジェネティックな薬物」という用語は、エピジェネティックな調節因子を標的とする治療薬を指す。エピジェネティックな調節因子の例としては、ヒストンリジンメチルトランスフェラーゼ、ヒストンアルギニンメチルトランスフェラーゼ、ヒストンデメチラーゼ、ヒストンデアセチラーゼ、ヒストンアセチラーゼ、およびDNAメチルトランスフェラーゼが挙げられる。ヒストンデアセチラーゼ阻害剤としては、ボリノスタットが挙げられるが、これに限定されない。
別の実施形態では、化学療法剤または他の抗増殖剤は、増殖性疾患および癌を治療するために、開示の化合物と組み合わせることができる。開示の化合物と組み合わせて使用することができる治療薬および抗癌剤の例としては、手術、放射線療法(例えば、ガンマ線、中性子線放射線療法、電子ビーム放射線療法、陽子線療法、近接照射療法、および全身性放射性同位体)、内分泌療法、生物学的反応修飾因子(例えば、インターフェロン、インターロイキン、腫瘍壊死因子(TNF)、温熱療法および凍結療法、任意の有害作用を減弱させる薬剤(例えば、制吐剤)、ならびに任意の他の承認された化学療法薬が挙げられる。
抗増殖化合物の例としては、アロマターゼ阻害剤;抗エストロゲン;抗アンドロゲン;ゴナドレリンアゴニスト;トポイソメラーゼI阻害剤;トポイソメラーゼII阻害剤;微小管活性剤;アルキル化剤;レチノイド、カロテノイドもしくはトコフェロール;シクロオキシゲナーゼ阻害剤;MMP阻害剤;mTOR阻害剤;代謝拮抗薬;プラチン化合物;メチオニンアミノペプチダーゼ阻害剤;ビスホスホネート;抗増殖性抗体;ヘパラナーゼ阻害剤;Ras発癌性アイソフォームの阻害剤;テロメラーゼ阻害剤;プロテアソーム阻害剤;血液悪性腫瘍の治療に使用される化合物;Flt−3阻害剤;Hsp90阻害剤;キネシン紡錘体タンパク質阻害剤;MEK阻害剤;抗腫瘍抗生物質;ニトロソウレア;タンパク質もしくは脂質キナーゼ活性を標的とする/減少させる化合物、タンパク質/脂質ホスファターゼ活性を標的とする/減少させる化合物、または任意のさらなる抗血管新生化合物が挙げられるが、これらに限定されない。
非限定的な例示的なアロマターゼ阻害剤としては、アタメスタン、エキセメスタン、およびホルメスタンなどのステロイド、ならびにアミノグルテチミド、ログレチミド、ピリドグルテチミド、トリロスタン、テストラクトン、ケトコナゾール、ボロゾール、ファドロゾール、アナストロゾール、およびレトロゾールなどの非ステロイドが挙げられるが、これらに限定されない。
非限定的な抗エストロゲンとしては、タモキシフェン、フルベストラント、ラロキシフェン、およびラロキシフェン塩酸塩が挙げられるが、これらに限定されない。抗アンドロゲンとしては、ビカルタミドが挙げられるが、これに限定されない。ゴナドレリンアゴニストとしては、アバレリックス、ゴセレリン、および酢酸ゴセレリンが挙げられるが、これらに限定されない。
例示的なトポイソメラーゼI阻害剤としては、トポテカン、ギマテカン、イリノテカン、カンプトテシンおよびその類似体、9−ニトロカンプトテシン、ならびに高分子カンプトテシンコンジュゲートPNU−166148が挙げられるが、これらに限定されない。トポイソメラーゼII阻害剤としては、アントラサイクリン(例えば、ドキソルビシン、ダウノルビシン、エピルビシン、イダルビシン、およびネモルビシン)、アントラキノン(例えば、ミトキサントロンおよびロゾキサントロン)、およびポドフィロトキシン(例えば、エトポシドおよびテニポシド)が挙げられるが、これらに限定されない。
微小管活性剤としては、微小管安定化化合物、微小管不安定化化合物、およびマイクロチューブリン重合阻害剤(例えば、パクリタキセルおよびドセタキセルなどのタキサンを含むが、これに限定されない)、ビンカアルカロイド(例えば、ビンブラスチン、ビンブラスチン硫酸塩、ビンクリスチン、およびビンクリスチン硫酸塩、ならびにビノレルビン)、ディスコデルモライド、コルヒチンおよびエポチロン、ならびにそれらの誘導体が挙げられる。
例示的な非限定的なアルキル化剤としては、シクロホスファミド、イホスファミド、メルファラン、およびニトロソウレア、例えば、カルムスチンおよびロムスチンが挙げられる。
例示的な非限定的なシクロオキシゲナーゼ阻害剤としては、Cox−2阻害剤、5−アルキル置換2−アリールアミノフェニル酢酸および誘導体、例えば、セレコキシブ、ロフェコキシブ、エトリコキシブ、バルデコキシブ、または5−アルキル−2−アリールアミノフェニル酢酸、例えばルミラコキシブが挙げられる。
例示的な非限定的なマトリックスメタロプロテアーゼ阻害剤(「MMP阻害差異」)としては、コラーゲンペプチド模倣阻害剤および非ペプチド模倣阻害剤、テトラサイクリン誘導体、バチマスタット、マリマスタット、プリノマスタット、メタスタット、BMS−279251、BAY12−9566、TAA211、MMI270B、およびAAJ996が挙げられる。
例示的な非限定的なmTOR阻害剤としては、ラパマイシンの哺乳類標的(mTOR)を阻害する化合物、ならびにシロリムス、エベロリムス、CCI−779、およびABT578などの抗増殖活性を有する化合物が挙げられる。
例示的な非限定的な代謝拮抗薬としては、5−フルオロウラシル(5−FU)、カペシタビン、ゲムシタビン、5−アザシチジンおよびデシタビンなどのDNA脱メチル化化合物、メトトレキサートおよびエダトレキセート、ならびにペメトレキセドなどの葉酸アンタゴニストが挙げられる。
例示的な非限定的なプラチン化合物としては、カルボプラチン、シス−プラチン、シスプラチナム、およびオキサリプラチンが挙げられる。
例示的な非限定的なメチオニンアミノペプチダーゼ阻害剤としては、ベンガミドまたはその誘導体およびPPI−2458が挙げられる。
例示的な非限定的なビスホスホネートとしては、エチドロン酸、クロドロン酸、チルドロン酸、パミドロン酸、アレンドロン酸、イバンドロン酸、リセドロン酸、およびゾレドロン酸が挙げられる。
例示的な非限定的な抗増殖性抗体としては、トラスツズマブ、トラスツズマブ−DM1、セツキシマブ、ベバシズマブ、リツキシマブ、PR064553、および2C4が挙げられる。「抗体」という用語は、所望の生物学的活性を示す限り、インタクトなモノクローナル抗体、ポリクローナル抗体、少なくとも2つのインタクトな抗体から形成された多重特異性抗体、および抗体断片を含むことを意味する。
例示的な非限定的なヘパラナーゼ阻害剤には、PI−88およびOGT2115などのヘパリン硫酸分解を標的とするか、減少させるか、または阻害する化合物が含まれる。
本明細書で用いられる場合、H−Ras、K−Ras、またはN−Rasなどの「Ras発癌性アイソフォームの阻害剤」という用語は、Rasの発癌活性を標的とするか、減少させるか、または阻害する化合物、例えば、ファルネシルトランスフェラーゼ阻害剤、例えばL−744832、DK8G557、チピファルニブ、およびロナファミブを指す。
例示的な非限定的なテロメラーゼ阻害剤には、テロメラーゼの活性を標的とするか、減少させるか、または阻害する化合物、例えば、テロメラーゼ受容体を阻害する化合物、例えばテロメスタチンが含まれる。
例示的な非限定的なプロテアソーム阻害剤には、限定されないが、ボルテゾミッドを含むプロテアソームの活性を標的とするか、減少させるか、または阻害する化合物が含まれる。
本明細書で使用される場合、「血液悪性腫瘍の治療に使用される化合物」という語句は、FMS様チロシンキナーゼ受容体(Flt−3R)の活性を標的とするか、減少させるか、または阻害する化合物であるFMS様チロシンキナーゼ阻害剤;インターフェロン、I−β−D−アラビノフラノシルシトシン(ara−c)、およびビスルファン;ならびに未分化リンパ腫キナーゼを標的とするか、減少させるか、または阻害する化合物であるALK阻害剤を含む。
例示的な非限定的なFlt−3阻害剤としては、PKC412、ミドスタウリン、スタウロスポリン誘導体、SU11248、およびMLN518が挙げられる。
例示的な非限定的なHSP90阻害剤には、HSP90の内因性ATPase活性を標的とするか、減少させるか、もしくは阻害する化合物;またはユビキチンプロテオソーム経路を介してHSP90クライアントタンパク質を分解するか、標的とするか、減少させるか、もしくは阻害する化合物が含まれる。HSP90の内因性ATPase活性を標的とするか、減少させるか、または阻害する化合物は、特に、17−アリルアミノ、17−デメトキシゲルダナマイシン(17AAG)、ゲルダナマイシン誘導体などのHSP90のATPase活性を阻害する化合物、タンパク質、または抗体;他のゲルダナマイシン関連化合物;ラジシコール、およびHDAC阻害剤である。
本明細書で用いられる場合、「タンパク質もしくは脂質キナーゼ活性、またはタンパク質もしくは脂質ホスファターゼ活性を標的とする/減少させる化合物、または任意のさらなる抗血管新生化合物」という語句は、a)N−フェニル−2−ピリミジン−アミン誘導体など、PDGFRの活性を標的とするか、減少させるか、または阻害する化合物などの血小板由来成長因子受容体(PDGFR)の活性を標的とするか、減少させるか、または阻害する化合物、例えば、イマチニブ、SUlOl、SU6668、およびGFB−111など;b)線維芽細胞成長因子受容体(FGFR)の活性を標的とするか、減少させるか、または阻害する化合物;c)インスリン様成長因子受容体I(IGF−IR)の活性を標的とするか、減少させるか、または阻害する化合物、例えば、IGF−IRの活性を標的とするか、減少させるか、または阻害する化合物など;d)Trk受容体チロシンキナーゼファミリーの活性を標的とするか、減少させるか、もしくは阻害する化合物、またはエフリンB4阻害剤;e)Axl受容体チロシンキナーゼファミリーの活性を標的とするか、減少させるか、または阻害する化合物;f)Ret受容体チロシンキナーゼの活性を標的とするか、減少させるか、または阻害する化合物;g)Kit/SCFR受容体チロシンキナーゼの活性を標的とするか、減少させるか、または阻害する化合物、例えばイマチニブ;h)c−Kit受容体チロシンキナーゼの活性を標的とする、減少させる、または阻害する化合物、例えばイマチニブ;i)C−Ablファミリーのメンバー、それらの遺伝子融合産物(例えば、Bcr−Ablキナーゼ)、および突然変異体の活性を標的とするか、減少させるか、または阻害する化合物、例えばN−フェニル−2−ピリミジン−アミン誘導体、例えば、イマチニブまたはニロチニブ;PD180970;AG957;NSC680410;PD173955;もしくはダサチニブ;j)タンパク質キナーゼC(PKC)およびセリン/スレオニンキナーゼのRafファミリーのメンバー、MEK、SRC、JAK、FAK、PDK1、PKB/Aktのメンバー、およびRas/MAPKファミリーメンバー、ならびに/またはサイクリン依存性キナーゼファミリー(CDK)のメンバーの活性を標的とするか、減少させるか、または阻害する化合物、例えば、米国特許第5,093,330号に開示されているスタウロスポリン誘導体、例えばミドスタウリン;さらなる化合物の例には、UCN−01、サフィンゴール、BAY43−9006、ブリオスタチン1、ペリホシン;イルモホシン;RO318220およびRO320432;GO6976;Isis3521;LY333531/LY379196;イソキノリン化合物;ファルネシルトランスフェラーゼ阻害剤;PD184352またはQAN697、またはAT7519が含まれる;k)タンパク質−チロシンキナーゼの活性を標的とするか、減少させるか、または阻害する化合物、例えば、メシル酸イマチニブまたはチルホスチン、例えば、チルホスチンA23/RG−50810;AG99;チルホスチンAG213;チルホスチンAG1748;チルホスチンAG490;チルホスチンB44;チルホスチンB44(+)鏡像異性体;チルホスチンAG555;AG494;チルホスチンAG556、AG957、およびアダホスチン(4−{[(2,5−ジヒドロキシフェニル)メチル]アミノ}−安息香酸アダマンチルエステル;NSC680410、アダホスチン);1)受容体チロシンキナーゼの表皮成長因子ファミリー(ホモダイマーまたはヘテロダイマーとしてEGFR、ErbB2、ErbB3、ErbB4)およびそれらの突然変異体の活性を標的とするか、減少させるか、または阻害する化合物、例えば、CP358774、ZD1839、ZM105180;トラスツズマブ、セツキシマブ、ゲフィチニブ、エルロチニブ、OSI−774、Cl−1033、EKB−569、GW−2016、抗体El.l、E2.4、E2.5、E6.2、E6.4、E2.11、E6 3、およびE7.6.3、ならびに7H−ピロロ−[2,3−d]ピリミジン誘導体;ならびにm)c−Met受容体の活性を標的とするか、減少させるか、または阻害する化合物などの、タンパク質チロシンキナーゼおよび/もしくはセリンおよび/もしくはスレオニンキナーゼ阻害剤、または脂質キナーゼ阻害剤を含む。
タンパク質または脂質ホスファターゼの活性を標的とするか、減少させるか、または阻害する例示的な化合物には、ホスファターゼ1、ホスファターゼ2A、またはCDC25の阻害剤、例えば、オカダ酸またはその誘導体が含まれる。
さらなる抗血管新生化合物には、タンパク質または脂質キナーゼ阻害とは無関係のそれらの活性のための別の機構を有する化合物、例えばサリドマイドおよびTNP−470が含まれる。
追加の非限定的な例示的な化学療法化合物のうちの1つ以上が、開示の化合物と組み合わせて使用することができ、これには、ダウノルビシン、アドリアマイシン、Ara−C、VP−16、テニポシド、ミトキサントロン、イダルビシン、カルボプラチナム、PKC412、6(メルカプトプリン(6−MP)、リン酸フルダラビン、オクトレオチド、SOM230、FTY720、6−チオグアニン、クラドリビン、6−メルカプトプリン、ペントスタチン、ヒドロキシウレア、2−ヒドロキシ−1H−イソインドール−1,3−ジオン誘導体、l−(4−クロロアニリノ)−4−(4−ピリジルメチル)フタラジンスクシネート、アンジオスタチン、エンドスタチン、アントラニル酸アミド、ZD4190、ZD6474、SU5416、SU6668、ベバシズマブ、rhuMAb、rhuFab、マクゴン;FLT−4阻害剤、FLT−3阻害剤、VEGFR−2 IgGI抗体、RPI 4610、ベバシズマブ、ポルフィマーナトリウム、アネコルタブ、トリアムシノロン、ヒドロコルチゾン、11−a−エピヒドロコチゾール、cortexオロン、17a−ヒドロキシプロゲステロン、コルチコステロン、デオキシコルチコステロン、テストステロン、エストロン、デキサメタゾン、フルオシノロン、植物アルカロイド、ホルモン化合物および/またはアンタゴニスト、リンホカインまたはインターフェロンなどの生物学的反応修飾物質、アンチセンスオリゴヌクレオチドまたはオリゴヌクレオチド誘導体、shRNA、ならびにsiRNAが含まれる。
また開示の化合物が組み合わせることができる1つ以上の第2の治療薬の他の例としては、ドセペジルおよびリバスチグミンなどのアルツハイマー病の治療;L−DOPA/カルビドパ、エンタカポン、ロピンロール、プラミペキソール、ブロモクリプチン、ペルゴリド、トリヘキセフェンジル、およびアマンタジンなどのパーキンソン病の治療;ベータインターフェロン(例えば、AVONEX(登録商標)およびREBIF(登録商標))、グラチラマー酢酸塩、およびミトキサントロンなどの多発性硬化症(MS)を治療するための薬剤;アルブテロールおよびモンテルカストなどの喘息の治療;ジプレキサ、リスペルダール、セロクエル、およびハロペリドールなどの統合失調症を治療するための薬剤;コルチコステロイド、TNF遮断薬、IL−1RA、アザチオプリン、シクロホスファミド、およびスルファサラジンなどの抗炎症剤;シクロスポリン、タクロリムス、ラパマイシン、ミコフェノール酸モフェチル、インターフェロン、コルチコステロイド、シクロホスファミド、アザチオプリン、およびスルファサラジンなどの免疫抑制剤を含む免疫調節剤;アセチルコリンエステラーゼ阻害剤、MAO阻害剤、インターフェロン、抗痙攣薬、イオンチャネル遮断薬、リルゾール、または抗パーキンソン病薬などの神経栄養因子;ベータ遮断薬、ACE阻害薬、利尿薬、硝酸塩、カルシウムチャネル遮断薬、またはスタチンなどの心血管疾患を治療するための薬剤;コルチコステロイド、コレスチラミン、インターフェロン、および抗ウイルス剤などの肝疾患を治療するための薬剤;コルチコステロイド、抗白血病剤、または成長因子などの血液障害を治療するための薬剤;ガンマグロブリンなどの免疫不全障害を治療するための薬剤が挙げられるが、これらに限定されない。
上述の第2の治療活性剤(そのうちの1つ以上が開示の化合物と組み合わせて使用することができる)は、当該分野で記載されるように調製および投与される。
化合物の一般合成
開示の化合物は、本開示を考慮して当業者に既知の方法を用いて、または以下の一般スキームに示される例示的な方法によって調製される。一般スキームにおいて、RおよびR4aは、式Iに関して定義される通りであり、Yは、式IIに関して定義される通りである。
一般スキーム1において、化合物Aを塩基、例えばトリエチルアミンの存在下でR4aNHと反応させて化合物Bを得る。
一般スキーム2において、メチル4−ブロモ−2−フルオロベンゾエートを化合物Cと反応させて化合物Dを得、化合物Dのエステルを加水分解して化合物Eを得る。化合物Eを一般スキーム1の化合物Bとカップリングさせて、化合物Fを得る。
一般スキーム3において、化合物Gは、化合物Hに変換される。
一般スキーム4において、一般スキーム3の化合物Hを4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1,2,3,6−テトラヒドロピリジンと反応させて化合物Iを得る。化合物Iを一般スキーム2の化合物Fとカップリングさせて、式IVを有する化合物を得る。
一般スキーム5において、一般スキーム3の化合物HをBoc−保護ピペリジンと反応させて化合物Jを得、Boc基を除去して化合物Kを得る。化合物Kをメチル2−((1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)オキシ)−4−フルオロベンゾエートと反応させて化合物Lを得、化合物Lのエステルを加水分解して化合物Mを得る。化合物Mを一般スキーム1の化合物Bとカップリングさせて、式IIを有する化合物を得る。
実施例1
合成中間体
中間体1:1−シクロブチリデンプロパン−2−オンの合成
シクロブタノン(5.0g、71.4mmol)含有トルエン(200ml)の溶液に1−(トリフェニルホスホラニリデン)−2−プロパノン(22.7g、71.4mmol)を添加し、混合物を一晩還流した。溶媒を減圧下で除去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン1/10〜1/5)により精製して、1−シクロブチリデンプロパン−2−オン(5.0g)を黄色油状物として得た。H NMR(400 MHz,CDCl)δ 5.95−5.93(m,1H),3.19−3.13(m,2H),2.91−2.84(m,2H),2.21(s,3H),2.21−2.11(m,2H)。
中間体2:スピロ[3.5]ノナン−6,8−ジオンの合成。
1−シクロブチリデンプロパン−2−オン(23.1g、0.21mol)およびマロン酸メチル(30.3g、0.23mol)含有メタノール(150ml)の溶液に、ナトリウムメトキシド(41.4g、メタノール中30%)を添加した。混合物をN下で4時間還流に加熱し、濃縮した。得られた残渣を、2N水酸化カリウム(200ml)中で、70℃で4時間加水分解した。混合物を酢酸エチル(100ml)で抽出し、次いで1N塩酸塩でpH3〜5に滴定した。得られた溶液を5時間70℃に加熱し、酢酸エチル(100ml×3)で抽出した。混合有機層を硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濃縮して、スピロ[3.5]ノナン−6,8−ジオン(19.8g、62.3%)を黄色固体として得た。この生成物をさらに精製することなく次の工程で直接使用した。H NMR(400 MHz,DMSO−d6)δ 11.05(s,1H),5.17(s,1H),2.50−2.35(m,4H),1.92−1.79(m,2H),1.79−1.72(m,4H)。
中間体3:8−イソブトキシスピロ[3.5]ノン−7−エン−6−オン。
スピロ[3.5]ノナン−6,8−ジオン(19.8g、0.13mol)含有トルエン(150ml)の溶液に、4−トルエンスルホン酸(248mg、0.0013mol)およびイソ−ブチルアルコール(14.5g、0.2モル)を添加した。混合物を還流に加熱し、共沸蒸留により水を除去した。溶媒を真空下で除去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/石油エーテル1/10〜1/3)により精製して、8−イソブトキシスピロ[3.5]ノナ−7−エン−6−オン(25.0g、92.7%)を淡黄色油状物として得た。H NMR(400 MHz,CDCl)δ 5.31(s,1H),3.59(d,J=6.8 Hz,2H),2.51(s,2H),2.45(s,2H),2.12−1.96(m,1H),1.93−1.83(m,6H),0.99(d,J=6.8 Hz,6H)。
中間体4:スピロ[3.5]ノン−7−エン−6−オンの合成。
8−イソブトキシスピロ[3.5]ノン−7−エン−6−オン(25.0g、0.12モル)含有トルエン(100ml)の溶液に、室温でRed−Al(登録商標)(40ml、トルエン中70%、0.18mol)を滴下して添加した。混合物を4時間45℃に加熱し、次いで1N塩酸でクエンチした。混合物を濾過し、濾液を濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/石油エーテル1/10)により精製して、スピロ[3.5]ノン−7−エン−6−オン(9.0g、55%)を淡黄色油状物として得た。
中間体5:スピロ[3.5]ノナン−6−オンの合成。
スピロ[3.5]ノン−7−エン−6−オン(9.0g)をメタノール(80ml)中10%Pd/C(1.0g)によって触媒された1atmのH下で5.5時間水素化した。Pd/Cを濾過により除去し、濾液を濃縮してスピロ[3.5]ノナン−6−オン(8.8g、96.4%)を無色油状物として得、これをさらに精製することなく次の工程に直接使用した。H NMR(400 MHz,CDCl)δ 2.38(s,2H),2.23−2.20(m,2H),1.89−1.75(m,10H)。
中間体6:メチル6−オキソスピロ[3.5]ノナン−7−カルボキシレートの合成。
水素化ナトリウム(5.1g、0.13mol)含有四水素フラン(150ml)の懸濁液に、室温で炭酸メチル(28.7g、0.32mol)、次にスピロ[3.5]ノナン−6−オン含有四水素フラン(30ml)を添加した。混合物を2時間還流した。反応を飽和水性塩化アンモニウムでクエンチし、酢酸エチル(100ml×3)で抽出した。混合有機層を鹹水で洗浄し、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、メチル6−オキソスピロ[3.5]ノナン−7−カルボキシレート(4.0g、32%)を淡黄色油状物として得た。
中間体7:メチル6−(((トリフルオロメチル)スルホニル)オキシ)スピロ[3.5]ノン−6−エン−7−カルボキシレートの合成。
メチル6−オキソスピロ[3.5]ノナン−7−カルボキシレート(4.0g、0.02mol)含有四水素フラン(25ml)の溶液に、炭酸カリウム(5.6g、0.04mol)およびN,N−ビス(トリフルオロメチルスルホニル)アニリン(7.9g、0.022mol)を添加した。混合物を室温で一晩撹拌し、水で希釈し、酢酸エチル(100ml×3)で抽出した。混合有機層を飽和鹹水で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/石油エーテル1/50〜1/10)により精製して、メチル6−(((トリフルオロメチル)スルホニル)オキシ)スピロ[3.5]ノン−6−エン−7−カルボキシレート(5.0g、76%)を淡黄色油状物として得た。
中間体8:メチル6−(4−クロロフェニル)スピロ[3.5]ノン−6−エン−7−カルボキシレートの合成。
メチル6−(((トリフルオロメチル)スルホニル)オキシ)スピロ[3.5]ノン−6−エン−7−カルボキシレート(5.0g、0.015mol)、4−クロロフェニルボロン酸(2.58g、0.017mol)、CsF(4.63g、0.03mol)、およびPd(PPh(173mg、0.15mol)含有1,2−ジメトキシ−エタン(30ml)およびメタノール(15ml)の混合物を、N下で2時間70℃に加熱した。溶媒を減圧下で除去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/石油エーテル1/10)により精製して、メチル6−(4−クロロフェニル)スピロ[3.5]ノン−6−エン−7−カルボキシレート(4.0g、92%)を無色油状物として得た。H NMR(400 MHz,CDCl)δ 7.30(d,J=8.5 Hz,2H),7.06(d,J=8.5 Hz,2H),3.48(s,3H),2.50−2.44(m,2H),2.43(t,J=2.3(2.3 or 6.3?)Hz,2H),2.02−1.80(m,6H),1.74(t,J=6.3Hz,2H)。
中間体9:(6−(4−クロロフェニル)スピロ[3.5]ノン−6−エン−7−イル)メタノールの合成。
溶液メチル6−(4−クロロフェニル)スピロ[3.5]ノン−6−エン−7−カルボキシレート(4.0g、0.014mol)含有四水素フラン(20ml)に、LiBH(910mg、0.042モル)含有四水素フラン(10ml)の溶液を添加した。混合物を室温で一晩撹拌し、1N塩酸(水性)でクエンチし、酢酸エチル(100ml×3)で抽出した。混合有機層を鹹水で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/石油エーテル1/10〜1/3)により精製して、(6−(4−クロロフェニル)スピロ[3.5]ノン−6−エン−7−イル)メタノール(3.0g、81.7%)を白色固体として得た。H NMR(400 MHz,CDCl)δ 7.31(d,J=8.4 Hz,2H),7.09(d,J=8.4 Hz,2H),3.93(d,J=4.2 Hz,2H),2.37−2.26(m,2H),2.01−1.77(m,8H),1.74(t,J=6.3 Hz,2H)。
中間体10:7−(クロロメチル)−6−(4−クロロフェニル)スピロ[3.5]ノン−6−エンの合成。
(6−(4−クロロフェニル)スピロ[3.5]ノン−6−エン−7−イル)メタノール(3.5g、0.013mol)およびトリメチルアミン(2.7g、0.026mol)含有ジクロロメタン(20ml)の溶液に、塩化メチルスルホニル(3.0g、0.026mol)を滴下して添加した。混合物を室温で5時間撹拌した。溶媒を減圧下で除去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、7−(クロロメチル)−6−(4−クロロフェニル)スピロ[3.5]ノン−6−エン(2.75g、75.5%)を黄色油状物として得た。H NMR(400 MHz,CDCl)δ 7.31(d,J=8.4 Hz,2H),7.09(d,J=8.5 Hz,2H),3.93(s,2H),2.34−2.25(m,4H),1.97−1.78(m,6H),1.74(t,J=6.3 Hz,2H)。
中間体11:エチル2−((1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)オキシ)−4−フルオロベンゾエートの合成。
1−(トリイソプロピルシリル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−オール(2.2g)、エチル2,4−ジフルオロベンゾエート(1.96g)、およびKPO(2.14g)含有ジグリム(20mL)の混合物を、115℃で1時間撹拌した。反応物を冷却し、酢酸エチル(100mL)で希釈し、水、鹹水で洗浄し、濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン1/3)により精製して、エチル2−((1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)オキシ)−4−フルオロベンゾエート(1.9g)を白色固体として得た。H NMR(400 MHz,CDCl)δ 10.13−10.08(m,1H),8.23(d,J=2.6 Hz,1H),7.98(dd,J=8.8,6.6 Hz,1H),7.67(d,J=2.6 Hz,1H),7.44(dd,J=3.5,2.5 Hz,1H),6.84(ddd,J=8.8,7.6,2.4 Hz,1H),6.55(dd,J=10.3,2.4 Hz,1H),6.52(dd,J=3.5,2.0 Hz,1H),4.38(q,J=7.1 Hz,2H),1.36(t,J=7.1 Hz,3H)。
中間体12:メチル2−((1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)オキシ)−4−ブロモベンゾエートの合成。
1−(トリイソプロピルシリル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−オール(1.91g)、メチル4−ブロモ−2−フルオロベンゾエート(1.70g)、およびKPO(1.86g )含有ジグリム(20mL)の混合物を115℃で1時間撹拌した。反応物を冷却し、酢酸エチル(100mL)で希釈し、水、鹹水で洗浄し、濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン1/3)により精製して、メチル2−((1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)オキシ)−4−ブロモベンゾエート(1.8g)を白色固体として得た。H NMR(400 MHz,CDCl)δ 9.28(s,1H),8.18(d,J=2.5 Hz,1H),7.79(d,J=8.4 Hz,1H),7.62(d,J=2.5 Hz,1H),7.40−6.96(m,2H),6.96(d,J=1.7 Hz,1H),6.51−6.48(m,1H),3.89(s,3H)。
中間体13:2−((1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)オキシ)−4−ブロモ安息香酸の合成。
メチル2−((1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)オキシ)−4−ブロモベンゾエート(300mg、0.867mmol)含有ジオキサン(10mL)の溶液に、1N NaOH(2.2mL、2.2mmol)を添加し、混合物を室温で2時間撹拌した。混合物を1N HClで酸性化し、酢酸エチルで抽出し、鹹水で洗浄し、無水MgSO上で乾燥させた。減圧下で蒸発させて、粗2−((1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)オキシ)−4−ブロモ安息香酸を無色油状物として得た。この生成物をさらに精製することなく次の工程で直接使用した。
中間体14:2−((1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)オキシ)−4−ブロモ−N−((3−ニトロ−4−(((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチル)アミノ)フェニル)スルホニル)ベンズアミドの合成。
2−((1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)オキシ)−4−ブロモ安息香酸(100mg、0.3mmol)含有DCM(10mL)の溶液に、3−ニトロ−4−(((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチル)アミノ)ベンゼンスルホンアミド(95mg、0.3mmol)、DMAP(55mg、0.45mmol)、およびEDCI(115mg、0.6mmol)を添加し、混合物を室温で24時間撹拌した。溶媒を減圧下で除去し、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(DCM/MeOH 95/5)により精製して、2−((1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)オキシ)−4−ブロモ−N−((3−ニトロ−4−(((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチル)アミノ)フェニル)スルホニル)ベンズアミドを黄色油状物(80mg)として得た。MS m/z 630[M+H]
中間体15:(S)−N−((4−(((1,4−ジオキサン−2−イル)メチル)アミノ)−3−ニトロフェニル)スルホニル)−2−((1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)オキシ)−4−ブロモベンズアミドの合成。
標記化合物を、中間体14について記載したものと同様の手順を用いて調製し、シリカゲルクロマトグラフィー(DCM/MeOH 95/5)により精製した。H NMR(400 MHz,DMSO−d6)δ 11.79(s,1H),8.59−8.52(m,2H),8.05(d,J=2.6 Hz,1H),7.85(dd,J=9.2,2.4 Hz,1H),7.66(d,J=2.6 Hz,1H),7.59−7.49(m,1H),7.48(d,J=8.2 Hz,1H),7.34(dd,J=8.2,1.8 Hz,1H),7.12(d,J=9.2 Hz,1H),6.88(d,J=1.8 Hz,1H),6.50−6.40(m,1H),3.83−3.37(m,2H),3.72−3.56(m,2H),3.56−3.42(m,2H),3.37−3.01(m,3H)。
中間体16:(R)−N−((4−(((1,4−ジオキサン−2−イル)メチル)アミノ)−3−ニトロフェニル)スルホニル)−2−((1H−ピロロ[2,3−]ピリジン−5−イル)オキシ)−4−ブロモベンズアミドの合成。
標記化合物を、中間体14について記載したものと同様の手順を用いて調製し、シリカゲルクロマトグラフィー(DCM/MeOH 95/5)により精製した。H NMR(400 MHz,DMSO−d6)δ 11.79(s,1H),8.59−8.52(m,2H),8.05(d,J=2.6 Hz,1H),7.85(dd,J=9.2,2.4 Hz,1H),7.66(d,J=2.6 Hz,1H),7.59−7.49(m,1H),7.48(d,J=8.2 Hz,1H),7.34(dd,J=8.2,1.8 Hz,1H),7.12(d,J=9.2 Hz,1H),6.88(d,J=1.8 Hz,1H),6.50−6.40(m,1H),3.83−3.37(m,2H),3.72−3.56(m,2H),3.56−3.42(m,2H),3.37−3.01(m,3H)。
中間体17:2−((1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)オキシ)−4−ブロモ−N−((3−ニトロ−4−(((1−オキセタン−3−イル)ピペリジン−4−イル)メチル)アミノ)フェニル)スルホニル)ベンズアミドの合成。
標記化合物を、中間体14について記載したものと同様の手順を用いて調製し、シリカゲルクロマトグラフィー(DCM/MeOH 95/5)により精製した。MS m/z 685[M+H]
中間体18:2−((1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)オキシ)−4−ブロモ−N−((4−(((4−モルホリノシクロヘキシル)メチル)アミノ)−3−ニトロフェニル)スルホニル)ベンズアミドの合成。
標記化合物を、中間体14について記載したものと同様の手順を用いて調製し、シリカゲルクロマトグラフィー(DCM/MeOH 95/5)により精製した。MS m/z 713[M+H]
中間体19:2−((1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)オキシ)−4−ブロモ−N−((3−ニトロ−4−(((1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)ピペリジン−4−イル)メチル)アミノ)フェニル)スルホニル)ベンズアミドの合成。
標記化合物を、中間体14について記載したものと同様の手順を用いて調製し、シリカゲルクロマトグラフィー(DCM/MeOH 95/5)により精製した。MS m/z 713[M+H]
中間体20:2−((1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)オキシ)−4−ブロモ−N−((3−ニトロ−4−(((テトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル)メチル)アミノ)フェニル)スルホニル)ベンズアミドの合成。
標記化合物を、中間体14について記載したものと同様の手順を用いて調製し、シリカゲルクロマトグラフィー(DCM/MeOH 95/5)により精製した。MS m/z 630[M+H]
中間体21:2−((1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)オキシ)−4−ブロモ−N−((4−(((1−メチルピペリジン−4−イル)メチル)アミノ)−3−ニトロフェニル)スルホニル)ベンズアミドの合成。
標記化合物を、中間体14について記載したものと同様の手順を用いて調製し、シリカゲルクロマトグラフィー(DCM/MeOH 95/5)により精製した。MS m/z 643[M+H]
中間体23:tert−ブチル−4−(3−((1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)オキシ)−4−(エトキシカルボニル)フェニル)ピペラジン−1−カルボキシレートの合成。
エチル2−((1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)オキシ)−4−フルオロベンゾエート(2.1g、7mmol)、N−Boc−ピペラジン(2.61g、0.014mol)、およびリン酸水素二カリウム(2.44g、0.014mol)含有ジメチルスルホキシドの混合物を一晩135℃に加熱した。反応混合物に水を添加し、混合物を酢酸エチル(50ml×3)で抽出した。混合有機層を鹹水で洗浄し、濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、tert−ブチル4−(3−((1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)オキシ)−4−(エトキシカルボニル)フェニル)ピペラジン−1−カルボキシレート(2.4g、73%)を白色固体として得た。H NMR(400 MHz,CDCl)δ 9.42(br s,1H),8.20(d,J=2.5 Hz,1H),7.95(d,J=8.9 Hz,1H),7.53(d,J=2.5 Hz,1H),7.37(dd,J=3.5,2.5 Hz,1H),6.66(dd,J=8.9,2.5 Hz,1H),6.46(dd,J=3.5,2.0 Hz,1H),6.36(d,J=2.5 Hz,1H),4.28(q,J=7.1 Hz,2H),3.55−3.50(m,4H),3.21−3.17(m,4H),1.47(s,9H),1.26(t,J=7.1 Hz,3H)。
中間体24:エチル2−((1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)オキシ)−4−(ピペラジン−1−イル)ベンゾエートの合成。
tert−ブチル4−(3−((1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)オキシ)−4−(エトキシカルボニル)フェニル)ピペラジン−1−カルボキシレート(2.1g)含有ジクロロメタン(10ml)の溶液にトリフルオロ酢酸(6ml)を添加し、混合物を室温で3時間撹拌した。溶媒を減圧下で除去し、粗エチル2−((1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)オキシ)−4−(ピペラジン−1−イル)ベンゾエート(2.5g)をさらに精製することなく次の工程で直接使用した。
中間体25:エチル2−((1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)オキシ)−4−(4−((6−(4−クロロフェニル)スピロ[3.5]ノン−6−エン−7−イル)メチル)ピペラジン−1−イル)ベンゾエートの合成。
7−(クロロメチル)−6−(4−クロロフェニル)スピロ[3.5]ノン−6−エン(851mg、3mmol)含有N,N−ジメチルホルムアミド(10ml)の溶液に、炭酸カリウム(1.26g、9mmol)、ヨウ化カリウム(100mg、0.6mmol)、およびエチル2−((1 H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)オキシ)−4−(ピペラジン−1−イル)ベンゾエート(1.53g、3.3mmol)を添加した。混合物を室温で一晩撹拌した。反応混合物を水で希釈し、酢酸エチル(50ml×3)で抽出した。混合有機層を鹹水で洗浄し、濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/石油エーテル1/5〜1/1)により精製して、エチル2−((1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)オキシ)−4−(4−((6−(4−クロロフェニル)スピロ[3.5]ノン−6−エン−7−イル)メチル)ピペラジン−1−イル)ベンゾエート(1.3g、71%)を白色固体として得た。H NMR(400 MHz,CDCl)δ 9.98(s,1H),8.20(d,J=2.6 Hz,1H),7.91(d,J=9.0 Hz,1H),7.51(d,J=2.6 Hz,1H),7.38(t,J=3.5 Hz,1H),7.28(d,J= 8.3 Hz,2H),6.97(d,J=8.3 Hz,2H),6.62(dd,J=9.0,2.5 Hz,1H),6.45(dd,J=3.5,2.0 Hz,1H),6.32(d,J=2.5 Hz,1H),4.26(q,J=7.1 Hz,2H),3.20−3.12(m,4H),2.77(s,2H),2.31−2.17(m,8H),1.98−1.72(m,6H),1.68(t,J=6.3 Hz,2H),1.25(t,J=7.1 Hz,3H)。
中間体26:2−((1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)オキシ)−4−(4−((6−(4−クロロフェニル)スピロ[3.5]ノン−6−エン−7−イル)メチル)ピペラジン−1−イル)安息香酸の合成。
エチル2−((1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)オキシ)−4−(4−((6−(4−クロロフェニル)スピロ[3.5]ノン−6−エン−7−イル)メチル)ピペラジン−1−イル)ベンゾエート(1.3g、2.1mmol)および2N水酸化カリウム(12ml、0.042mol)含有ジオキサン(15ml)の溶液を一晩60℃に加熱した。混合物を1N塩酸(水性)でpH7に中和し、酢酸エチル(50ml×3)で抽出した。混合有機層を鹹水で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濃縮して、2−((1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)オキシ)−4−(4−((6−(4−クロロフェニル)スピロ[3.5]ノン−6−エン−7−イル)メチル)ピペラジン−1−イル)安息香酸(1.1g、88.7%)を白色固体として得た。H NMR(400 MHz,CDCl)δ 10.34(s,1H),8.19(d,J=2.6 Hz,1H),8.02(d,J=9.0 Hz,1H),7.63(d,J=2.6 Hz,1H),7.38−7.34(m,1H),7.27(d,J=8.3 Hz,2H),6.96(d,J=8.3 Hz,2H),6.63(dd,J=9.0,2.4 Hz,1H),6.44(dd,J=3.5,1.5 Hz,1H),6.22(d,J=2.4 Hz,1H),3.81(s,2H),3.17−3.10(m,4H),2.80(s,2H),2.30−2.20(m,6H),1.98−1.72(m,6H),1.67(t,J=6.3 Hz,2H)。
中間体27:1−(オキセタン−3−イリデン)プロパン−2−オンの合成。
オキセタン−3−オン(20.6g、0.28mol)含有DCM(300mL)の溶液に、1−(トリフェニルホスホラニリデン)プロパン−2−オン(98.6g、0.31mol)を添加した。混合物を室温で一晩撹拌した。固体が沈殿するまでDCMを減圧下で除去した。固体を濾過により除去し、濾液を濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘプタン1/5〜1/3)により精製して、1−(オキセタン−3−イリデン)プロパン−2−オン(23.3g、74.3%)を黄色油状物として得た。
中間体28:2−オキサスピロ[3.5]ノナン−6,8−ジオンの合成。
1−(オキセタン−3−イリデン)プロパン−2−オン(23.3g、0.21mol)およびマロン酸メチル(30.2g、0.23mol)含有メタノール(150mL)の溶液に、ナトリウムメトキシド(41.3g、30%MeOH溶液)を添加した。混合物をN下で1時間還流に加熱した。溶媒を減圧下で除去して、メチル6−ヒドロキシ−8−オキソ−2−オキサスピロ[3.5]ノン−6−エン−5−カルボキシレートを得、これを精製せずに次の工程で直接使用した。KOHの水溶液(2mol/L、200ml)にメチル6−ヒドロキシ−8−オキソ−2−オキサスピロ[3.5]ノン−6−エン−5−カルボキシレートを添加した。室温で30分間撹拌した後、水溶液を酢酸エチル(150ml×3)で抽出した。水層を1N塩酸でpH3〜5に調整し、50℃で4時間加熱した。水を減圧下で除去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、2−オキサスピロ[3.5]ノナン−6,8−ジオン(2.5g、77.0%)を淡黄色固体として得た。この生成物をさらに精製することなく次の工程で直接使用した。
中間体29:8−イソブトキシ−2−オキサスピロ[3.5]ノン−7−エン−6−オンの合成。
2−オキサスピロ[3.5]ノナン−6,8−ジオン(25g、0.16mol)含有トルエン(150ml)の溶液に、TsOH(238mg、0.0016mol)およびイソブチルアルコール(18g、0.24mol)を添加した。室温で1時間撹拌した後、反応が完了した。溶媒を減圧下で除去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/石油エーテル1/5〜1/3)により精製して、8−イソブトキシ−2−オキサスピロ[3.5]ノン−7−エン−6−オン(6g、43%)を淡黄色油状物として得た。H NMR(400 MHz,CDCl)δ 5.34(s,1H),4.47(d,J=6.1 Hz,2H),4.45(d,J=6.1 Hz,2H),3.60(d,J=6.8Hz 2H),2.80(s,2H),2.68(s,2H),2.09−2.01(m,1H),0.98(d,J=6.8Hz,6H)。
中間体30:2−オキサスピロ[3.5]ノン−7−エン−6−オンの合成。
8−イソブトキシ−2−オキサスピロ[3.5]ノン−7−エン−6−オン(14.7g、0.07mol)含有トルエン(100ml)の溶液に、Red−Al(登録商標)(40.4g、トルエン中70%)を滴下して添加した。混合物を2時間45℃に加熱し、1N HCl溶液でクエンチした。混合物を濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/石油エーテル1/10〜1/5)により精製して、2−オキサスピロ[3.5]ノン−7−エン−6−オン(8.8g、91%)を無色油状物として得た。この生成物をさらに精製することなく次の工程で直接使用した。
中間体31:2−オキサスピロ[3.5]ノナン−6−オンの合成。
2−オキサスピロ[3.5]ノン−7−エン−6−オン(8.8g)含有四水素フラン(80ml)の溶液にPd/C(1g)を添加した。この混合物を室温で2時間1atmのH下で水素化した。反応が完了した後、Pd/Cを濾過により除去し、溶液を濃縮して、2−オキサスピロ[3.5]ノナン−6−オン(8.0g、89.6%)を無色油状物として得た。この生成物をさらに精製することなく次の工程で直接使用した。
中間体32:メチル6−オキソ−2−オキサスピロ[3.5]ノナン−7−カルボキシレートの合成。
下の水素化ナトリウム(4.6g、0.11mol)含有四水素フラン(150ml)の懸濁液に炭酸メチル(25.7g、0.28mol)を滴下して添加した。滴下終了後、混合物を還流に加熱した。次いで、2−オキサスピロ[3.5]ノナン−6−オン(11.2g、0.057mol)含有四水素フラン(30ml)の溶液を添加した。反応物を還流で2時間加熱し、飽和水性塩化アンモニウムでクエンチし、酢酸エチル(100ml×3)で抽出した。混合有機層を鹹水で洗浄し、減圧下で濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、メチル6−オキソ−2−オキサスピロ[3.5]ノナン−7−カルボキシレート(4.5g、69%)を無色油状物として得た。この生成物をさらに精製することなく次の工程で直接使用した。
中間体33:メチル6−(((トリフルオロメチル)スルホニル)オキシ)−2−オキサスピロ[3.5]ノン−6−エン−7−カルボキシレートの合成。
メチル6−オキソ−2−オキサスピロ[3.5]ノナン−7−カルボキシレート(4.5g、0.02mol)および炭酸カリウム(6.3g、0.046mol)含有DMF(30ml)の懸濁液に、N,N−ビス(トリフルオロメチルスルホニル)アニリン(8.9g、0.025mol)を添加した。混合物を室温で一晩撹拌し、水で希釈し、酢酸エチル(100ml×3)で抽出した。混合有機層を鹹水で洗浄し、MgSO上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/石油エーテル1/10〜1/3)により精製し、メチル6−(((トリフルオロメチル)スルホニル)オキシ)−2−オキサスピロ[3.5]ノン−6−エン−7−カルボキシレート(6.6g、86%)を淡黄色油状物として得た。この生成物をさらに精製することなく次の工程で直接使用した。
中間体34:メチル6−(4−クロロフェニル)−2−オキサスピロ[3.5]ノン−6−エン−7−カルボキシレートの合成。
メチル6−(((トリフルオロメチル)スルホニル)オキシ)−2−オキサスピロ[3.5]ノン−6−エン−7−カルボキシレート(6.6g、0.02mol)含有1,2−ジメトキシ−エタン(30ml)およびメタノール(10ml)の溶液に、4−クロロフェニルボロン酸(3.13g、0.02mol)、CsF(6.08g、0.04mol)、およびPd(PPh(231mg、0.2mmol)を添加し、混合物をN下で30分間70℃に加熱した。溶媒を減圧下で除去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/石油エーテル1/5−1/3)により精製して、メチル6−(4−クロロフェニル)−2−オキサスピロ[3.5]ノン−6−エン−7−カルボキシレート(5.1g、87.3%)を淡黄色固体として得た。H NMR(400 MHz,CDCl)7.33(d,J=8.4Hz,2H),7.07(d,J=8.4Hz,2H),4.54(d,J=5.6Hz,2H),4.48(d,J=5.6Hz,2H),3.48(s,3H),2.74−2.70(m,2H),2.55−2.50(m,2H),2.04(t,J=6.4Hz,2H)。
中間体35:(6−(4−クロロフェニル)−2−オキサスピロ[3.5]ノン−6−エン−7−イル)メタノールの合成。
メチル6−(4−クロロフェニル)−2−オキサスピロ[3.5]ノン−6−エン−7−カルボキシレート(2.1g、0.0072mol)含有四水素フラン(20ml)の溶液に、LiBH(475mg、0.022mol)含有四水素フラン(10ml)を室温で滴下して添加した。混合物を室温で4時間撹拌し、1N HCl溶液でクエンチし、酢酸エチル(100ml×3)で抽出した。混合有機層を鹹水で洗浄し、MgSO上で乾燥させ、濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/石油エーテル1/5〜1/1)により精製し、(6−(4−クロロフェニル)−2−オキサスピロ[3.5]ノン−6−エン−7−イル)メタノール(1.5g、78.9%)を白色固体として得た。H NMR(400 MHz,CDCl)7.34(d,J=8.4Hz,2H),7.07(d,2H,J=8.4Hz),4.54(d,2H,J=6.0Hz),4.46(d,2H,J=5.6Hz),3.93(s,2H),2.62(s,2H),2.40−2.33(m,2H),2.03(t,2H,J=6.4 Hz)。
中間体36:7−(クロロメチル)−6−(4−クロロフェニル)−2−オキサスピロ[3.5]ノン−6−エンの合成。
(6−(4−クロロフェニル)−2−オキサスピロ[3.5]ノン−6−エン−7−イル)メタノール(1.5g、5.7mmol)およびトリエチルアミン(836mg、8.6mmol)含有ジクロロメタン(15mL)の溶液に、塩化メチルスルホニル(980mg、8.6mmol)を添加し、混合物を室温で3.5時間撹拌した。溶媒を減圧下で除去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、7−(クロロメチル)−6−(4−クロロフェニル)−2−オキサスピロ[3.5]ノン−6−エン(1.4g、87.0%)を白色固体として得た。H NMR(400 MHz,CDCl)7.35(d,2H,J=8.4Hz),7.16(d,2H,J=8.4Hz),4.53(d,2H,J=6.0Hz),4.45(d,2H,J=5.6Hz),3.86(s,2H),2.64(s,2H),2.40−2.33(m,2H),2.03(t,2H,J=6.4Hz)。
中間体37:エチル2−((1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)オキシ)−4−(4−((6−(4−クロロフェニル)−2−オキサスピロ[3.5]ノン−6−エン−7−イル)メチル)ピペラジン−1−イル)ベンゾエートの合成。
エチル2−((1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)オキシ)−4−(ピペラジン−1−イル)ベンゾエート(382mg、0.82mmol)含有DMF(10ml)の溶液に、7−(クロロメチル)−6−(4−クロロフェニル)−2−オキサスピロ[3.5]ノン−6−エン(200mg、0.75mmol)、炭酸カリウム(310mg、2.25mmol)、DIPEA(290mg、2.25mmol)、およびヨウ化カリウム(24.9mg、0.15mmol)を添加し、混合物を室温で一晩撹拌した。混合物を水で希釈し、酢酸エチル(50ml×3)で抽出した。混合有機層を鹹水で洗浄し、濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/石油エーテル1/5〜1/1)により精製して、エチル2−((1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)オキシ)−4−(4−((6−(4−クロロフェニル)−2−オキサスピロ[3.5]ノン−6−エン−7−イル)メチル)ピペラジン−1−イル)ベンゾエート(370mg、80.6%)を白色固体として得た。MS m/z 613[M+H]
中間体38:2−((1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)オキシ)−4−(4−((6−(4−クロロフェニル)−2−オキサスピロ[3.5]ノン−6−エン−7−イル)メチル)ピペラジン−1−イル)安息香酸の合成。
エチル2−((1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)オキシ)−4−(4−((6−(4−クロロフェニル)−2−オキサスピロ[3.5]ノン−6−エン−7−イル)メチル)ピペラジン−1−イル)ベンゾエート(370mg、0.6mmol)含有ジオキサン(10ml)の溶液に、2N水酸化カリウム(6ml、12mmol)を添加し、混合物を60℃で一晩撹拌した。溶液を1 N塩酸でpH7に中和し、酢酸エチル(100ml×3)で抽出した。混合有機層を鹹水で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濃縮して、2−((1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)オキシ)−4−(4−((6−(4−クロロフェニル)−2−オキサスピロ[3.5]ノン−6−エン−7−イル)メチル)ピペラジン−1−イル)安息香酸(1.1g、88.7%)を白色固体として得た。MS m/z 585[M+H]
中間体55:メチル2−((1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)オキシ)−4−(1−((6−(4−クロロフェニル)スピロ[3.5]ノン−6−エン−7−イル)メチル)ピペリジン−4−イル)ベンゾエートの合成。
7−(クロロメチル)−6−(4−クロロフェニル)スピロ[3.5]ノン−6−エン(850mg、3.04mmol)含有N,N−ジメチルホルムアミド(10ml)の溶液に、炭酸カリウム(1.26g、2.2mmol)、ヨウ化カリウム(100mg、0.61mmol)、およびメチル2−((1 H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)オキシ)−4−(ピペリジン−4−イル)ベンゾエート(1.0g、3.34mmol)を添加し、混合物を室温で一晩撹拌した。次いで、混合物を水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。混合有機層を鹹水で洗浄し、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、メチル2−((1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)オキシ)−4−(1−((6−(4−クロロフェニル)スピロ[3.5]ノン−6−エン−7−イル)メチル)ピペリジン−4−イル)ベンゾエート(1.0g、55.2%)を淡黄色固体として得た。H NMR(400 MHz,CDCl)δ 9.39(br s,1H),8.19(d,J=2.6 Hz,1H),7.87(d,J=8.1 Hz,1H),7.57(d,J=2.6 Hz,1H),7.39(dd,J=3.5,2.5 Hz,1H),7.30−7.23(m,2H),7.04−6.93(m,3H),6.72(d,J=1.6 Hz,1H),6.49(dd,J=3.5,2.0 Hz,1H),3.87(s,3H),2.81−2.75(m,2H),2.73−2.71(m,2H),2.28(s,2H),2.25−2.15(m,2H),1.98−1.76(m,6H),1.75−1.51(m,9H)。
実施例2
(R)−N−((4−(((1,4−ジオキサン−2−イル)メチル)アミノ)−3−ニトロフェニル)スルホニル)−2−((1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)オキシ)−4−(1−((6−(4−クロロフェニル)スピロ[3.5]ノン−6−エン−7−イル)メチル)−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−4−イル)ベンズアミドの合成
(R)−N−((4−(((1,4−ジオキサン−2−イル)メチル)アミノ)−3−ニトロフェニル)スルホニル)−2−((1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)オキシ)−4−ブロモベンズアミド含有1,2−ジメトキシ−エタン(10ml)および水(1ml)の溶液に、1−((6−(4−クロロフェニルl)スピロ[3.5]ノン−6−エン−7−イル)メチル)−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン、Pd(dppf)ClおよびKCOを添加し、混合物を80℃で12時間撹拌した。反応物を室温に冷却し、水で希釈した。混合物を酢酸エチル(30mL×3)で抽出し、無水MgSO上で乾燥させ、濃縮した。残渣をC18逆相分取HPLCにより精製して、(R)−N−((4−(((1,4−ジオキサン−2−イル)メチル)アミノ)−3−ニトロフェニル)スルホニル)−2−((1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)オキシ)−4−(1−((6−(4−クロロフェニル)スピロ[3.5]ノン−6−エン−7−イル)メチル)−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−4−イル)ベンズアミドを得た。H NMR(400 MHz,メタノール−d)δ 8.68(d,J=2.3 Hz,1H),7.97(d,J=2.6 Hz,1H),7.88(dd,J=9.3,2.3 Hz,1H),7.63(d,J=8.2 Hz,1H),7.50(d,J=2.6 Hz,1H),7.46(d,J=3.5 Hz,1H),7.30(d,J=8.4 Hz,2H),7.16(dd,J=8.2,1.7 Hz,1H),7.10(d,J=8.4 Hz,2H),6.94(d,J=9.3 Hz,1H),6.85(d,J=1.7 Hz,1H),6.41(d,J=3.5 Hz,1H),5.94−5.90(m,1H),3.95−3.40(m,14H),3.15−3.03(m,1H),2.68−2.45(m,2H),2.43(s,2H),2.30−2.20(m,2H),2.03−1.77(m,8H)
実施例3
2−((1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)オキシ)−4−(1−((6−(4−クロロフェニル)−2−オキサスピロ[3.5]ノン−6−エン−7−イル)メチル)−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−4−イル)−N−((3−ニトロ−4−(((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチル)アミノ)フェニル)スルホニル)ベンズアミド
標記化合物を、実施例2について記載したものと同様の手順を用いて調製した。H NMR(400 MHz,メタノール−d)δ 8.70(d,J=2.3 Hz,1H),7.99(d,J=2.5 Hz,1H),7.90(dd,J=9.2,2.3 Hz,1H),7.61(d,J=8.2 Hz,1H),7.57(d,J=2.5 Hz,1H),7.48(d,J=3.5 Hz,1H),7.31(d,J=8.4 Hz,2H),7.20−7.10(m,3H),6.96(d,J=9.2 Hz,1H),6.82(d,J=1.6 Hz,1H),6.44(d,J=3.5 Hz,1H),5.93−5.86(m,1H),4.53(d,J=5.9 Hz,2H),4.49(d,J=5.9 Hz,2H),4.00−3.90(m,2H),3.77−3.33(m,7H),3.26(d,J=7.0 Hz,2H),3.15−3.00(m,1H),2.70−2.65(m,2H),2.63−2.25(m,4H),2.07(t,J=6.3 Hz,2H),2.00−1.85(m,1H),1.75−1.65(m,2H),1.46−1.30(m,2H)。
実施例4
2−((1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)オキシ)−4−(1−((6−(4−クロロフェニル)スピロ[3.5]ノン−6−エン−7−イル)メチル)−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−4−イル)−N−((3−ニトロ−4−(((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチル)アミノ)フェニル)スルホニル)ベンズアミドの合成
標記化合物を、実施例2について記載したものと同様の手順を用いて調製した。H NMR(400 MHz,メタノール−d)δ 8.71(t,J=1.9 Hz,1H),8.00−7.95(m,1H),7.90(dd,J=9.3,1.9 Hz,1H),7.63(dd,J=8.1,1.4 Hz,1H),7.56−7.50(m,1H),7.46(dd,J=3.5,1.4 Hz,1H),7.33−7.26(m,2H),7.18−7.06(m,3H),6.96(dd,J=9.3,1.4 Hz,1H),6.81(s,1H),6.43(dd,J=3.5,1.5 Hz,1H),5.93−5.86(m,1H),4.00−3.94(m,2H),3.83−3.36(m,7H),3.26(d,J=7.0 Hz,2H),3.10−3.04(m,1H),2.67−2.40(m,4H),2.30−2.24(m,2H),2.02−1.77(m,9H),1.74−1.67(m,2H),1.45−1.30(m,2H)。
実施例5
(R)−N−((4−(((1,4−ジオキサン−2−イル)メチル)アミノ)−3−ニトロフェニル)スルホニル)−2−((1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)オキシ)−4−(1−((6−(4−クロロフェニル)−2−オキサスピロ[3.5]ノン−6−エン−7−イル)メチル)−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−4−イル)ベンズアミドの合成
標記化合物を、実施例1について記載したものと同様の手順を用いて調製した。H NMR(400 MHz,メタノール−d)δ 8.68(d,J=2.3 Hz,1H),7.99(d,J=2.5 Hz,1H),7.89(dd,J=9.2,2.3 Hz,1H),7.65(d,J=8.2 Hz,1H),7.54(d,J=2.5 Hz,1H),7.48(d,J=3.4 Hz,1H),7.33(d,J=8.4 Hz,2H),7.21−7.16(m,1H),7.13(d,J=8.4 Hz,2H),6.95(d,J=9.3 Hz,1H),6.86(d,J =1.6 Hz,1H),6.43(d,J=3.5 Hz,1H),5.94−5.90(m,1H),4.60−4.43(m,4H),3.95−3.40(m,14H),3.15−3.00(m,1H),2.80−2.60(m,4H),2.38−2.25(m,2H),2.08(t,J=6.3 Hz,2H)。
実施例6
(R)−N−((4−(((1,4−ジオキサン−2−イル)メチル)アミノ)−3−ニトロフェニル)スルホニル)−2−((1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)オキシ)−4−(4−((6−(4−クロロフェニル)−2−オキサスピロ[3.5]ノン−6−エン−7−イル)メチル)ピペラジン−1−イル)ベンズアミドの合成
2−((1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)オキシ)−4−(4−((6−(4−クロロフェニル)−2−オキサスピロ[3.5]ノン−6−エン−7−イル)メチル)ピペラジン−1−イル)安息香酸(290mg、0.5mmol)、(R)−4−(((1,4−ジオキサン−2−イル)メチル)アミノ)−3−ニトロベンゼンスルホンアミド(236mg、0.75mmol)、EDCI(191mg、1mmol)、4−(N,N−ジメチルアミノ)ピリジン(591mg、0.75mmol)含有ジクロロメタン(15ml)の混合物を室温で一晩撹拌した。溶媒を真空下で除去し、得られた残渣をシリカゲルカラムにより精製して、(R)−N−((4−(((1,4−ジオキサン−2−イル)メチル)アミノ)−3−ニトロフェニル)スルホニル)−2−((1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)オキシ)−4−(4−((6−(4−クロロフェニル)−2−オキサスピロ[3.5]ノン−6−エン−7−イル)メチル)ピペラジン−1−イル)ベンズアミド(150mg、34.1%)を黄色固体として得た。H NMR(400 MHz,メタノール−d)δ 8.67(d,J=2.3 Hz,1H),7.99(d,J=2.3 Hz,1H),7.85(dd,J=9.3,2.3 Hz,1H),7.64(d,J=8.8 Hz,1H),7.52(d,J=2.3 Hz,1H),7.45(d,J=3.5 Hz,1H),7.39(d,J=8.4 Hz,2H),7.13(d,J=8.4 Hz,2H),6.95(d,J=9.3 Hz,1H),6.76(dd,J=8.8,2.4 Hz,1H),6.41(d,J=3.5 Hz,1H),6.34(d,J=2.4 Hz,1H),4.54(d,J=5.9 Hz,2H),4.48(d,J=5.9 Hz,2H),3.93−3.35(m,19H),2.70−2.65(m,2H),2.33(s,2H),2.08(t,J=6.3 Hz,2H)。
実施例7
2−((1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)オキシ)−4−(4−((6−(4−クロロフェニル)−2−オキサスピロ[3.5]ノン−6−エン−7−イル)メチル)ピペラジン−1−イル)−N−((3−ニトロ−4−(((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチル)アミノ)フェニル)スルホニル)ベンズアミドの合成
2−((1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)オキシ)−4−(4−((6−(4−クロロフェニル)−2−オキサスピロ[3.5]ノン−6−エン−7−イル)メチル)ピペラジン−1−イル)安息香酸(250mg、0.43mmol)、3−ニトロ−4−(((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチル)アミノ)ベンゼンスルホンアミド(202mg、0.64mmol)、EDCI(164mg、0.86mmol)、4−(N,N−ジメチルアミノ)ピリジン(78mg、0.64mmol)含有ジクロロメタン(10ml)の混合物を室温で一晩撹拌し、その後濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムにより精製して、2−((1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)オキシ)−4−(4−((6−(4−クロロフェニル)−2−オキサスピロ[3.5]ノン−6−エン−7−イル)メチル)ピペラジン−1−イル)−N−((3−ニトロ−4−(((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチル)アミノ)フェニル)スルホニル)ベンズアミド(150mg、39.6%)を黄色固体として得た。H NMR(400 MHz,メタノール−d)δ 8.70(d,J=2.3 Hz,1H),8.01(d,J=2.6 Hz,1H),7.87(dd,J=9.2,2.3 Hz,1H),7.66(d,J=8.8 Hz,1H),7.56(d,J=2.6 Hz,1H),7.47(d,J=3.5 Hz,1H),7.39(d,J=8.4 Hz,2H),7.13(d,J=8.4 Hz,2H),6.97(d,J=9.2 Hz,1H),6.76(dd,J=8.8,2.4 Hz,1H),6.43(d,J=3.5 Hz,1H),6.32(d,J=2.4 Hz,1H),4.54(d,J=5.9 Hz,2H),4.48(d,J=5.9 Hz,2H),4.03−3.94(m,2H),3.67(s,2H),3.55−3.27(m,12H),2.69(s,2H),2.35−2.25(m,2H),2.08(t,J=6.3 Hz,2H),2.05−1.93(m,1H),1.76−1.69(m,2H),1.45−1.35(m,2H)。
実施例8
2−((1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)オキシ)−4−(4−((6−(4−クロロフェニル)スピロ[3.5]ノン−6−エン−7−イル)メチル)ピペラジン−1−イル)−N−((3−ニトロ−4−(((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチル)アミノ)フェニル)スルホニル)ベンズアミドの合成
2−((1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)オキシ)−4−(4−((6−(4−クロロフェニル)スピロ[3.5]ノン−6−エン−7−イル)メチル)ピペラジン−1−イル)安息香酸(1.75g、3mmol)、3−ニトロ−4−(((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチル)アミノ)ベンゼンスルホンアミド(1.43g、4.5mmol)、EDCI(1.15g、6mmol)、および4−(N,N−ジメチルアミノ)ピリジン(550mg、4.5mmol)、ならびにジクロロメタン(40ml)の混合物を室温で一晩反応させ、その後水を添加した。水層をジクロロメタンで抽出した。混合有機層を鹹水で洗浄し、濃縮し、シリカゲルカラムにより精製して、2−((1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)オキシ)−4−(4−((6−(4−クロロフェニル)スピロ[3.5]ノン−6−エン−7−イル)メチル)ピペラジン−1−イル)−N−((3−ニトロ−4−(((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチル)アミノ)フェニル)スルホニル)ベンズアミド(1.7g、64.4%)を黄色固体として得た。H NMR(400 MHz,メタノール−d)δ 8.70(d,J=2.3 Hz,1H),8.01(d,J=2.7 Hz,1H),7.87(d,J=9.2,2.3 Hz,1H),7.66(d,J=8.9 Hz,1H),7.55(d,J=2.7 Hz,1H),7.47(d,J=3.4 Hz,1H),7.38(d,J=8.4 Hz,2H),7.10(d,J=8.4 Hz,2H),6.97(d,J=9.2 Hz,1H),6.77(dd,J=8.9,2.4 Hz,1H),6.44(d,J=3.4 Hz,1H),6.34(d,J=2.4 Hz,1H),4.02−3.94(m,3H),3.66(s,3H),3.49−3.38(m,2H),3.41−3.25(m,7H),2.42(s,3H),2.26(s,3H),2.00−1.67(m,4H),1.45−1.38(m,2H)。
実施例9
(R)−N−((4−(((1,4−ジオキサン−2−イル)メチル)アミノ)−3−ニトロフェニル)スルホニル)−2−((1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)オキシ)−4−(4−((6−(4−クロロフェニル)スピロ[3.5]ノン−6−エン−7−イル)メチル)ピペラジン−1−イル)ベンズアミドの合成
標記化合物を、実施例8について記載したものと同様の手順を用いて調製した。H NMR(400 MHz,メタノール−d)δ 8.66(d,J=2.4 Hz,1H),7.99(d,J=2.4 Hz,1H),7.84(dd,J=9.2,2.4 Hz,1H),7.64(d,J=8.9 Hz,1H),7.51(d,J=2.4 Hz,2H),7.45(d,J=3.3 Hz,1H),7.37(d,J=8.4 Hz,2H),7.10(d,J=8.4 Hz,2H),6.94(d,J=9.2 Hz,1H),6.76(dd,J=8.9,2.3 Hz,1H),6.40(d,J=3.3 Hz,1H),6.36(d,J=2.3 Hz,1H),3.87(dd,J=11.8,4.2 Hz,3H),3.83−3.70(m,3H),3.67(s,2H),3.62(dd,J=11.7,2.9 Hz,1H),3.51−3.41(m,2H),3.40−3.35(m,1H),3.29(dq,J=3.2,1.6 Hz,1H),2.41(s,2H),2.26(s,2H),2.00−1.77(m,6H)。
実施例10
2−((1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)オキシ)−4−(4−((6−(4−クロロフェニル)スピロ[3.5]ノン−6−エン−7−イル)メチル)ピペラジン−1−イル)−N−((3−ニトロフェニル)スルホニル)ベンズアミドの合成
標記化合物を、実施例8について記載したものと同様の手順を用いて調製した。H NMR(400 MHz,DMSO−d)δ 11.70(s,1H),9.47(s,1H),8.62(d,J=2.2 Hz,1H),8.44(d,J=8.3 Hz,1H),8.27(d,J=7.9 Hz,1H),8.02−7.97(m,1H),7.84−7.75(m,1H),7.56−7.43(m,3H),7.40(d,J=8.3 Hz,2H),7.11(d,J=8.3 Hz,2H),6.72(d,J=8.9 Hz,1H),6.40−6.35(m,1H),6.30(s,1H),3.80−3.65(m,2H),3.55(s,2H),3.28−2.95(m,4H),2.82−2.65(m,2H),2.31(s,2H),2.22−2.15(m,2H),1.93−1.60(m,8H)。
実施例11
2−((1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)オキシ)−4−(4−((6−(4−クロロフェニル)スピロ[3.5]ノン−6−エン−7−イル)メチル)ピペラジン−1−イル)−N−((4−(メチルアミノ)−3−ニトロフェニル)スルホニル)ベンズアミドの合成
標記化合物を、実施例8について記載したものと同様の手順を用いて調製した。H NMR(400 MHz,メタノール−d)δ 8.78(d,J=2.3 Hz,1H),8.05(d,J=2.6 Hz,1H),7.96(dd,J=9.2,2.3 Hz,1H),7.80(d,J=8.9 Hz,1H),7.61(d,J=2.6 Hz,1H),7.46(d,J=3.5 Hz,1H),7.34(d,J=8.4 Hz,2H),7.01(d,J=8.4 Hz,2H),6.90(d,J=9.2 Hz,1H),6.68(dd,J=8.9,2.4 Hz,1H),6.46(d,J=3.5 Hz,1H),6.18(d,J=2.4 Hz,1H),3.60(s,2H),3.50−3.12(m,8H),3.06(s,3H),2.38(s,2H),2.30−2.16(m,2H),1.97−1.73(m,8H)。
実施例12
2−((1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)オキシ)−4−(4−((6−(4−クロロフェニル)スピロ[3.5]ノン−6−エン−7−イル)メチル)ピペラジン−1−イル)−N−((4−(ジメチルアミノ)−3−ニトロフェニル)スルホニル)ベンズアミドの合成
標記化合物を、実施例8について記載したものと同様の手順を用いて調製した。H NMR(400 MHz,メタノール−d)δ 8.41(d,J=2.2 Hz,1H),8.08(d,J=2.5 Hz,1H),7.91(dd,J=9.4,2.3 Hz,1H),7.81(d,J=8.9 Hz,1H),7.68(d,J=2.3 Hz,1H),7.48(d,J=3.5 Hz,1H),7.34(d,J=8.0 Hz,2H),7.04(d,J=9.4 Hz,1H),7.01(d,J=8.0 Hz,2H),6.71−6.63(m,1H),6.51(d,J=3.5 Hz,1H),6.15(d,J=1.9 Hz,1H),3.59(s,2H),3.52−3.20(m,8H),2.98(s,6H),2.38(s,2H),2.25−2.17(m,2H),1.96−1.72(m,8H)。
実施例13
2−((1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)オキシ)−4−(1−((6−(4−クロロフェニル)スピロ[3.5]ノン−6−エン−7−イル)メチル)ピペリジン−4−イル)−N−((3−ニトロ−4−(((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチル)アミノ)フェニル)スルホニル)ベンズアミドの合成
2−((1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)オキシ)−4−(1−((6−クロロフェニル)スピロ[3.5]ノン−6−エン−7−イル)メチル)ピペリジン−4−イル)安息香酸(200mg、0.34mmol)、3−ニトロ−4−(((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチル)アミノ)ベンゼンスルホンアミド(162mg、0.52mmol)、EDCI(130mg、0.68mmol)、4−(N,N−ジメチルアミノ)ピリジン(63.4mg、0.52mmol)含有ジクロロメタン(15ml)の混合物を室温で一晩撹拌し、その後シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、2−((1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)オキシ)−4−(1−((6−(4−クロロフェニル)スピロ[3.5]ノン−6−エン−7−イル)メチル)ピペリジン−4−イル)−N−((3−ニトロ−4−(((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチル)アミノ)フェニル)スルホニル)ベンズアミド(170mg、57.3%)を黄色固体として得た。H NMR(400 MHz,DMSO−d)δ 11.94(s,1H),11.64(s,1H),8.50−8.42(m,2H),7.97(d,J=2.6 Hz,1H),7.76(dd,J=9.2,2.2 Hz,1H),7.52−7.36(m,5H),7.11(d,J=7.9 Hz,2H),6.99(d,J=9.2 Hz,1H),6.91−6.86(m,1H),6.55(s,1H),6.37(s,1H),3.89−3.79(m,2H),3.35−2.90(m,10H),2.32−2.10(m,5H),1.95−1.15(m,17H)。
実施例14
実施例1〜13に記載の方法論を使用して、以下の開示の化合物を調製した:
化合物番号40:(S)−N−((4−(((1,4−ジオキサン−2−イル)メチル)アミノ)−3−フルオロ−5−ニトロフェニル)スルホニル)−2−((1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)オキシ)−4−(4−((6−(4−クロロフェニル)スピロ[3.5]ノン−6−エン−7−イル)メチル)ピペラジン−1−イル)ベンズアミド
H NMR(400 MHz,メタノール−d)δ 8.49−8.46(m,1H),7.99(d,J=2.6 Hz,1H),7.70(dd,J=13.6,2.3 Hz,1H),7.66(d,J=8.8 Hz,1H),7.49(d,J=2.6 Hz,1H),7.45(d,J=3.4 Hz,1H),7.38(d,J=8.5 Hz,2H),7.10(d,J=8.5 Hz,2H),6.79(dd,J=8.8,2.3 Hz,1H),6.41−6.37(m,2H),3.83−2.70(m,19H),2.42(s,2H),2.30−2.22(m,2H),2.00−1.78(m,8H)。
化合物番号44:(S)−N−((4−(((1,4−ジオキサン−2−イル)メチル)アミノ)−2−フルオロ−5−ニトロフェニル)スルホニル)−2−((1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)オキシ)−4−(4−((6−(4−クロロフェニル)スピロ[3.5]ノン−6−エン−7−イル)メチル)ピペラジン−1−イル)ベンズアミド
H NMR(400 MHz,メタノール−d)δ 8.75(d,J=7.5 Hz,1H),8.08−8.02(m,1H),7.68(d,J=2.4 Hz,1H),7.63(d,J=8.8 Hz,1H),7.50(d,J=3.4 Hz,1H),7.36(d,J=8.4 Hz,2H),7.09(d,J=8.4 Hz,2H),6.80−6.72(m,2H),6.50(d,J=3.4 Hz,1H),6.29(d,J=2.2 Hz,1H),3.90−2.70(m,19H),2.41(s,2H),2.32−2.20(m,2H),2.00−1.78(m,8H)。
化合物番号45:(S)−N−((4−(((1,4−ジオキサン−2−イル)メチル)アミノ)−2−フルオロ−3−ニトロフェニル)スルホニル)−2−((1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)オキシ)−4−(4−((6−(4−クロロフェニル)スピロ[3.5]ノン−6−エン−7−イル)メチル)ピペラジン−1−イル)ベンズアミド
MS m/z=900[M+H]。
化合物番号46:2−((1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)オキシ)−4−(4−((6−(4−クロロフェニル)スピロ[3.5]ノン−6−エン−7−イル)メチル)ピペラジン−1−イル)−N−((2−メチル−7−ニトロ−2H−インダゾール−5−イル)スルホニル)ベンズアミド
H NMR(400 MHz,メタノール−d)δ 8.80(d,J=1.6 Hz,1H),8.73(d,J=1.6 Hz,1H),8.69(s,1H),7.92(d,J=2.5 Hz,1H),7.62(d,J=8.9 Hz,1H),7.44(d,J=2.6 Hz,1H),7.39(d,J=3.4 Hz,1H),7.36(d,J=8.5 Hz,2H),7.09(d,J=8.5 Hz,2H),6.75(dd,J=8.9,2.3 Hz,1H),6.34(d,J=2.3 Hz,1H),6.32(d,J=3.4 Hz,1H),4.35(s,3H),3.3.67−2.70(m,8H),3.66(s,2H),2.41(s,2H),2.32−2.22(m,2H),2.02−1.75(m,8H)。
化合物番号47:2−((1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)オキシ)−4−(4−((6−(4−クロロフェニル)スピロ[3.5]ノン−6−エン−7−イル)メチル)ピペラジン−1−イル)−N−((7−ニトロ−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−5−イル)スルホニル)ベンズアミド
H NMR(400 MHz,メタノール−d)δ 8.70(d,J=1.3 Hz,1H),8.64(d,J=1.3 Hz,1H),8.57(s,1H),7.93(d,J=1.9 Hz,1H),7.59(d,J=8.9 Hz,1H),7.50(d,J=2.5 Hz,1H),7.40(d,J=3.4 Hz,1H),7.33(d,J=8.4 Hz,2H),7.08(d,J=8.4 Hz,2H),6.74(dd,J=8.9,2.2 Hz,1H),6.35(d,J=2.2 Hz,1H),6.33(d,J=3.4 Hz,1H),3.72−2.72(m,8H),2.40(s,2H),2.34−2.20(m,2H),2.00−1.77(m,8H)。
化合物番号48:2−((1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)オキシ)−4−(4−((6−(4−クロロフェニル)スピロ[3.5]ノン−6−エン−7−イル)メチル)ピペラジン−1−イル)−N−((7−ニトロ−2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−2H−インダゾール−5−イル)スルホニル)ベンズアミド
H NMR(400 MHz,メタノール−d)δ 8.87(d,J=1.6 Hz,1H),8.84(s,1H),8.75(d,J=1.6 Hz,1H),7.96(d,J=2.6 Hz,1H),7.64(d,J=8.9 Hz,1H),7.50(d,J=2.6 Hz,1H),7.41(d,J=3.4 Hz,1H),7.38(d,J=8.5 Hz,2H),7.09(d,J=8.5 Hz,2H),6.75(dd,J=8.9,2.3 Hz,1H),6.35(d,J=3.4 Hz,1H),6.31(d,J=2.3 Hz,1H)。4.20−4.14(m,2H),3.75−2.70(m,13H),2.41(s,2H),2.32−1.76(m,14H)。
化合物番号49:2−((1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)オキシ)−4−(4−((6−(4−クロロフェニル)スピロ[3.5]ノン−6−エン−7−イル)メチル)ピペラジン−1−イル)−N−((1−メチル−7−ニトロ−1H−インダゾール−5−イル)スルホニル)ベンズアミド
H NMR(400 MHz,メタノール−d)δ 8.71(d,J=1.5 Hz,1H),8.63(d,J=1.5 Hz,1H),8.33(s,1H),7.95(d,J=2.4 Hz,1H),7.63(d,J=8.9 Hz,1H),7.50(d,J=2.5 Hz,1H),7.42(d,J=3.4 Hz,1H),7.37(d,J=8.3 Hz,2H),7.09(d,J=8.3 Hz,2H),6.76(dd,J=8.9,1.7 Hz,1H),6.36(d,J=3.4 Hz,1H),6.34(d,J=1.7 Hz,1H),4.20(s,3H),3.75−2.70(m,8H),3.70(s,2H),2.41(s,2H),2.30−2.23(m,2H),2.00−1.76(m,8H)。
化合物番号50:2−((1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)オキシ)−4−(4−((6−(4−クロロフェニル)スピロ[3.5]ノン−6−エン−7−イル)メチル)ピペラジン−1−イル)−N−((7−ニトロ−2H−インダゾール−5−イル)スルホニル)ベンズアミド
H NMR(400 MHz,メタノール−d)δ 8.82(s,2H),8.41(s,1H),7.93(d,J=2.5 Hz,1H),7.64(d,J=9.0 Hz,1H),7.44(d,J=2.5 Hz,1H),7.40−7.34(m,3H),7.09(d,J=8.4 Hz,2H),6.76(dd,J=9.0,2.3 Hz,1H),6.36(d,J=2.3 Hz,1H),6.29(d,J=3.4 Hz,1H),3.70−2.70(m,8H),3.66(s,2H),2.41(s,2H),2.30−2.20(m,2H),2.02−1.77(m,8H)。
化合物番号51:2−((1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)オキシ)−4−(4−((6−(4−クロロフェニル)スピロ[3.5]ノン−6−エン−7−イル)メチル)ピペラジン−1−イル)−N−((4−ニトロ−2H−インダゾール−6−イル)スルホニル)ベンズアミド
H NMR(400 MHz,メタノール−d)δ 9.19(s,1H),8.84(s,1H),8.73(d,J=1.2 Hz,1H),7.94(d,J=2.5 Hz,1H),7.65(d,J=2.5 Hz,1H),7.63(d,J=8.7 Hz,1H),7.43−7.37(m,3H),7.12(d,J=8.4 Hz,2H),6.81(dd,J=8.7,2.1 Hz,1H),6.41(d,J=3.4 Hz,1H),6.39(d,J=2.1 Hz,1H),3.71−2.70(m,8H),3.69(s,2H),2.43(s,2H),2.30−2.24(m,2H),2.02−1.76(m,8H)。
化合物番号52:2−((1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)オキシ)−4−(4−((6−(4−クロロフェニル)スピロ[3.5]ノン−6−エン−7−イル)メチル)ピペラジン−1−イル)−N−((1−メチル−4−ニトロ−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−6−イル)スルホニル)ベンズアミド
H NMR(400 MHz,メタノール−d)δ 8.66(d,J=1.6 Hz,1H),8.60(s,1H),8.54(d,J=1.6 Hz,1H),7.91(d,J=2.6 Hz,1H),7.64(d,J=8.9 Hz,1H),7.38(d,J=8.5 Hz,2H),7.35(d,J=2.6 Hz,1H),7.33(d,J=3.5 Hz,1H),7.10(d,J=8.5 Hz,2H),6.77(dd,J=8.9,2.3 Hz,1H),6.37(d,J=2.3 Hz,1H),6.27(d,J=3.5 Hz,1H),4.01(s,3H),3.70−2.70(m,8H),3.66(s,2H),2.42(s,2H),2.32−2.23(m,2H),2.03−1.80(m,8H)。
化合物番号53:2−((1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)オキシ)−4−(4−((6−(4−クロロフェニル)スピロ[3.5]ノン−6−エン−7−イル)メチル)ピペラジン−1−イル)−N−((7−ニトロ−2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチル)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−5−イル)スルホニル)ベンズアミド
H NMR(400 MHz,メタノール−d)δ 8.67(d,J=1.5 Hz,1H),8.56(d,J=1.5 Hz,1H),7.94(d,J=2.5 Hz,1H),7.63(d,J=8.9 Hz,1H),7.48(d,J=2.5 Hz,1H),7.41(d,J=3.4 Hz,1H),7.36(d,J=8.5 Hz,2H),7.09(d,J=8.5 Hz,2H),6.74(dd,J=8.9,2.3 Hz,1H),6.34(d,J=3.4 Hz,1H),6.30(d,J=2.3 Hz,1H),4.00−3.85(m,2H),3.70−2.70(m,10H),3.65(s,2H),2.98(d,J=7.3 Hz,2H),2.41(s,2H),2.35−2.20(m,3H),2.02−1.40(m,12H)。
化合物番号54:2−((1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)オキシ)−4−(4−((6−(4−クロロフェニル)スピロ[3.5]ノン−6−エン−7−イル)メチル)ピペラジン−1−イル)−N−((2−(2−(2−メトキシエトキシ)エチル)−4−ニトロ−2H−インダゾール−6−イル)スルホニル)ベンズアミド
H NMR(400 MHz,メタノール−d)δ 8.85(s,1H),8.70(s,1H),8.53(d,J=1.2 Hz,1H),7.94(d,J=2.5 Hz,1H),7.65(d,J=8.9 Hz,1H),7.43(d,J=2.5 Hz,1H),7.42−7.35(m,3H),7.10(d,J=8.4 Hz,2H),6.79(dd,J=8.9,2.3 Hz,1H),6.39(d,J=2.3 Hz,1H),6.30(d,J=3.4Hz,1H),4.80(t,J=5.0,2H),4.09(t,J=5.0Hz,2H),3.70−3.65(m,4H),3.64−2.70(m,10H),3.29(s,3H),2.42(s,2H),2.30−2.25(m,2H),2.02−1.76(m,8H)。
化合物番号55:2−((1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)オキシ)−4−(4−((6−(4−クロロフェニル)スピロ[3.5]ノン−6−エン−7−イル)メチル)ピペラジン−1−イル)−N−((2−(2−メトキシエチル)−4−ニトロ−2H−インダゾール−6−イル)スルホニル)ベンズアミド
H NMR(400 MHz,メタノール−d)δ 8.80(d,J=0.8 Hz,1H),8.74−8.72(m,1H),8.54(d,J=1.3 Hz,1H),7.93(d,J=2.5 Hz,1H),7.65(d,J=8.9 Hz,1H),7.42(d,J=2.5 Hz,1H),7.40−7.35(m,3H),7.10(d,J=8.5 Hz,2H),6.78(dd,J=8.9,2.4 Hz,1H),6.36(d,J=2.4 Hz,1H),6.30(d,J=3.4 Hz,1H),4.79(t,J=5.0Hz,2H),3.99(t,J=5.0 Hz,2H),3.70−2.70(m,8H),3.67(s,2H),3.38(s,3H),2.42(s,2H),2.32−2.25(m,2H),2.02−1.76(m,8H)。
化合物番号25:2−((1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)オキシ)−4−(4−((6−(4−クロロフェニル)スピロ[3.5]ノン−6−エン−7−イル)メチル)ピペラジン−1−イル)−N−((5−ニトロ−1−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチル)−1H−ピロール−3−イル)スルホニル)ベンズアミド
H NMR(400 MHz,メタノール−d)δ 8.04(d,J=2.5 Hz,1H),7.72−7.68(m,2H),7.61(d,J=2.5 Hz,1H),7.48(d,J=3.5 Hz,1H),7.45(d,J=2.2 Hz,1H),7.39(d,J=8.5 Hz,2H),7.11(d,J=8.5 Hz,2H),6.80(dd,J=8.9,2.3 Hz,1H),6.47(d,J=3.5 Hz,1H),6.37(d,J=2.3 Hz,1H),4.27(d,J=7.2 Hz,2H),3.85−2.70(m,12H),3.66(s,2H),2.42(s,2H),2.35−2.25(m,2H),2.03−1.77(m,9H),1.48−1.26(m,4H)。
化合物番号56:2−((1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)オキシ)−4−(4−((6−(4−クロロフェニル)スピロ[3.5]ノン−6−エン−7−イル)メチル)ピペラジン−1−イル)−N−(ナフタレン−2−イルスルホニル)ベンズアミド
H NMR(400 MHz,メタノール−d+CDCl)δ 8.61(s,1H),8.07(d,J=2.5 Hz,1H),7.92−7.70(m,4H),7.78(d,J=9.0 Hz,1H),7.68−7.57(m,3H),7.47(d,J=3.5 Hz,1H),7,32(d,J=8.4 Hz,2H), 6.98((d,J=8.4 Hz,2H),6.62(dd,J=9.0,2.3 Hz,1H),6.48(d,J=3.5 Hz,1H),6.13(d,J=2.3 Hz,1H),3.57(s,2H),3.56−2.71(m,8H),2.36(s,2H),2.24−2.14(m,2H),1.96−1.71(m,8H)。
実施例15
Bcl−2およびBcl−xL阻害:フルオレセイン標識BIM(81−106)、BAK(72−87)、およびBID(79−99)ペプチド(それぞれ、Flu−BIM、Flu−BAK、およびFlu−BIDと命名された)を、それぞれ、Bcl−2、Bcl−xL、およびMcl−1のFPアッセイにおいて蛍光プローブとして用いた。完全飽和まで濃度を増加させながら、固定濃度およびタンパク質の蛍光プローブで構成された混合物の総蛍光偏光値を監視することによって、Bcl−2に対するFlu−BIM、Bcl−xLに対するFlu−BAK、およびMcl−1に対するFlu−BIDのK値は、それぞれ、0.55±0.15、4.4±0.8、および6.9±0.9nMであると決定された。Infinite M−1000プレートリーダー(Tecan U.S.,Research Triangle Park,NC)を用いて、Microfluor 1 96ウェル、黒色丸底プレート(Thermo Scientific)において蛍光偏光値を測定した。各ウェルに、1nMのFlu−BIM、または2nMのFlu−BAK、または2nMのFlu−BID、および増加濃度のBcl−2、またはBcl−xL、またはMcl−1を、アッセイ緩衝液(100mMリン酸カリウム、pH7.5、100μg/mlウシγ−グロブリン、0.02%アジ化ナトリウム、Invitrogen、0.01%Triton X−100および4%DMSOを含む)の125μlの最終容量に添加した。プレートを混合し、穏やかに振とうしながら室温で1時間インキュベートして、平衡を確保した。励起波長485nmおよび発光波長530nmで、ミリ分極単位(mP)で偏光値を測定した。次いで、Graphpad Prism 5.0ソフトウェア(Graphpad Software,San Diego,CA)を用いて、タンパク質濃度の関数としてシグモイド用量依存FP増加をフィッティングさせることにより、平衡解離定数(K)を計算した。
Bcl−2、Bcl−xL、およびMcl−1に対する代表的な開示の化合物のK値を、各ウェルに固定濃度の蛍光プローブおよびタンパク質を含む96ウェルプレートに連続希釈の阻害剤を添加した競合結合実験から決定した。DMSO中の試験阻害剤5μlとアッセイ緩衝液中のプレインキュベートしたタンパク質/プローブ複合体120μlとの混合物をアッセイプレートに添加し、穏やかに振とうしながら室温で2時間インキュベートした。タンパク質およびプローブの最終濃度は、それぞれ、Bcl−2アッセイでは1.5nMおよび1nMであり、Bcl−xLアッセイでは10nMおよび2nMであり、Mcl−1アッセイでは20nMおよび2nMである。タンパク質/プローブ複合体のみ(0%阻害に相当)を含む陰性対照および遊離プローブのみを含む陽性対照(100%阻害に相当)を各アッセイプレートに含めた。FP値は上述のように測定した。IC50値は、競合曲線の非線形回帰フィッティングによって決定した。競合阻害剤のK値は、測定されたIC50値、タンパク質に対するプローブのK値、および競合アッセイにおけるタンパク質およびプローブの濃度に基づいて、Nikolovska−Coleska et al.,Analytical Biochemistry 332:261−73(2004)に記載される式を用いて計算された。K値はまた、Huang,Journal of Biomolecular Screening 8:34−38(2003)の式を用いて計算された。
Bcl−2、Bcl−xL、およびMcl−1に対する代表的な開示の化合物の阻害活性を表4に示す。
実施例16
RS4;11阻害
RS4;11細胞は、American Type Culture Collection(ATCC)から得た。それらは、新しいバイアルを解凍してから3ヶ月以内に使用された。細胞を、10%FBSを含む推奨培養培地中で37℃および5%COの雰囲気で維持した。
製造者の指示に従って、Cell Counting Kit−8(CCK−8)アッセイ(Dojindo,Rockville,MD)を用いて、細胞生存率に対する代表的な開示の化合物の効果を決定した。培養培地中のRS4;11細胞懸濁液(10000細胞/ウェル)200μLを96ウェルプレートに播種し、一晩培養した。各試験化合物を培養培地において連続希釈し、化合物希釈物20μLを細胞プレートの対応するウェルに添加した。試験化合物の添加後、細胞を、5%COの雰囲気下、37℃で4日間インキュベートした。4日間の終わりに、CCK−8溶液10μLをプレートの各ウェルに添加し、1〜4時間インキュベートした。プレートをマイクロプレート分光光度計(Epoch2,BioTek)上で450nmで読み取った。読み取り値をビヒクル細胞に対して正規化し、GraphPad Prism 5ソフトウェアを用いて非線形回帰分析によりIC50を計算した。
RS4,11細胞株に対する代表的な開示の化合物の阻害活性を表5に示す。
実施例17
Molm13阻害
Molm13細胞は、Deutsche Sammlung von Mikroorganismen und Zellkulturen GmbH(DSMZ)から得た。それらは、新しいバイアルを解凍してから3ヶ月以内に使用された。細胞を、10%FBSを含む推奨培養培地中で37℃および5%COの雰囲気で維持した。
製造者の指示に従って、Cell Counting Kit−8(CCK−8)アッセイ(Dojindo,Rockville,MD)を用いて、細胞生存率に対する代表的な開示の化合物の効果を決定した。培養培地中のMolm13細胞懸濁液(10000細胞/ウェル)200μLを96ウェルプレートに播種し、一晩培養した。各試験化合物を培養培地において連続希釈し、化合物希釈物20μLを細胞プレートの対応するウェルに添加した。試験化合物の添加後、細胞を、5%COの雰囲気下、37℃で4日間インキュベートした。4日間の終わりに、CCK−8溶液10μLをプレートの各ウェルに添加し、1〜4時間インキュベートした。プレートをマイクロプレート分光光度計(Epoch2,BioTek)上で450nmで読み取った。読み取り値をビヒクル細胞に対して正規化し、GraphPad Prism 5ソフトウェアを用いて非線形回帰分析によりIC50を計算した。
Molm13細胞株に対する代表的な開示の化合物の阻害活性を表6に示す。
実施例18
RS4;11異種移植モデル
25mg/kg(経口)で開示の化合物またはABT−199で処置されたマウスから得られたRS4;11異種移植腫瘍組織を、ウエスタンブロッティング分析によって、PARP(Cell Signaling Technology(CST)、#9523)カスパーゼ−3(CST、#9661)、およびBcl−2(CST、#4223)の発現について検査した。GAPDHをローディングコントロールとして使用した。結果を図1および図2に示す。
化合物番号6(化合物6)の抗腫瘍活性もRS4;11白血病異種移植モデルで研究した。ヒトRS4;11腫瘍細胞をヌードマウスに注射し、腫瘍サイズが約100mmに達した11日目に処置を開始した。化合物番号6は、示される用量およびスケジュールで強制経口によって投与された。化合物番号6は腫瘍増殖を阻害し(図3)、マウスでは体重減少を引き起こさない(図4)。
実施例19
薬物動態
ABT−199および代表的な開示の化合物の薬物動態を、ラットにおいて2mg/kgのIV用量および20mg/kgの経口用量で評価した。結果を表3に示す。
実施例20
MV4;11阻害
MV4,11細胞株に対する代表的な開示の化合物の阻害活性を表7に示す。
これまで本発明を十分に説明したので、当業者は、本発明の範囲またはその任意の実施形態に影響を及ぼすことなく、広範囲および同等の範囲の条件、製剤、および他のパラメータ内で同じことを行うことができることを理解するであろう。
本発明の他の実施形態は、本明細書の考察および本明細書に開示された本発明の実施から当業者に明らかであろう。本明細書および実施例は、単に例示的なものとして考慮されることが意図され、本発明の真の範囲および趣旨は、以下の特許請求の範囲によって示される。
本明細書で引用したすべての特許および刊行物は、参照によりその全体が本明細書に完全に組み込まれる。

Claims (9)

  1. からなる群より選択される選択される化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物。
  2. である、請求項1に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
  3. である、請求項1に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
  4. である、請求項1に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
  5. 請求項1に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩と、薬学的に許容される担体と、を含む、医薬組成物。
  6. 前記化合物は、
    またはその薬学的に許容される塩である、請求項5に記載の医薬組成物。
  7. 前記化合物は、
    またはその薬学的に許容される塩である、請求項5に記載の医薬組成物。
  8. 前記化合物は、
    またはその薬学的に許容される塩である、請求項5に記載の医薬組成物。
  9. 急性単球性白血病、急性骨髄性白血病、慢性骨髄性白血病、慢性リンパ球性白血病混合型白血病、NUT−正中線癌、多発性骨髄腫、小細胞肺癌、神経芽細胞腫、バーキットリンパ腫、子宮頸癌、食道癌、卵巣癌、結腸直腸癌、前立腺癌、および乳癌からなる群から選択される癌を治療するための、請求項1に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩を含む、医薬組成物。
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