JP6650066B1 - スパッタリングターゲットの梱包構造体 - Google Patents

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Abstract

【課題】一端にフランジ部が設けられ、且つ他端が封止されている筒型スパッタリングターゲットの外側及び内側を十分な真空状態にて梱包することができる、スパッタリングターゲットの梱包構造体を提供することを目的とする。【解決手段】スパッタリングターゲットの梱包構造体は、筒部、前記筒部の一端の開口部に設けられたフランジ部及び前記筒部の他端の開口部に設けられたキャップを有するスパッタリングターゲットと、前記スパッタリングターゲットの内面及び外面を密着状態で覆い、シートから構成される包装材と、を備え、前記包装材は、前記スパッタリングターゲットの両端側にシール部を備える。【選択図】図2

Description

本発明は、スパッタリングターゲットの梱包構造体に関する。
無機薄膜の形成方法として、スパッタ法が知られている。スパッタ法を実施するスパッタ装置には、スパッタリングターゲットとして、平板型スパッタリングターゲットを用いる装置と、筒型スパッタリングターゲットを用いる装置がある。
これらのうち、筒型スパッタリングターゲットを用いるスパッタ装置は、筒型スパッタリングターゲットの内側からターゲット材を冷却しつつ、筒型スパッタリングターゲットを回転させながらスパッタリングを行う構成となっている。そのため、筒型スパッタリングターゲットを用いるスパッタ装置では、ターゲット材の使用効率が70%以上となっている。この使用効率は、平板型スパッタリングターゲットを用いるスパッタ装置と比べると非常に高く、省資源化や経済的負担の軽減の観点から有用である。
一方、筒型スパッタリングターゲット及び平板型スパッタリングターゲットのいずれにおいても、通常、スパッタリングターゲットを出荷又は保管する際には、樹脂製の袋に入れて、その後内部を真空吸引したり、又は不活性ガスを導入したりする。これは、ごみの付着又はスパッタリングターゲットの変質(例えば酸化)を防止するために行われる。特許文献1には、樹脂製の袋で覆った例えば断面がU字形を呈しているホローカソード型スパッタリングターゲットの真空吸引の際に、該スパッタリングターゲットの空間部を覆う蓋に設けた貫通孔を通して該スパッタリングターゲットの空間部を真空脱気して、スパッタリングターゲットの空間部に包装用の樹脂すらも一切触れることがないようにするスパッタリングターゲットの包装装置が記載されている。
国際公開第2005/037649号
前述したような省資源化や経済的負担の軽減の観点から、筒型スパッタリングターゲットの使用が注目されつつある。特に、近年、スパッタ装置への安定した状態での設置を考慮して、一端の開口部の周辺にフランジ部が設けられ、別の端の開口部がキャップ等で封止されている筒型スパッタリングターゲットが広く用いられている。
しかしながら、本発明者らは、このようなフランジ部及びキャップを備える筒型スパッタリングターゲットは、出荷又は保管等のための真空吸引及び梱包の際に、多くの問題が生じ得ることを見出した。第1に、筒型スパッタリングターゲットは一般的に長尺で、内側の容積が大きいため、一方の端部がキャップで封止されている場合には、スパッタリングターゲットの内側まで十分な真空状態として包装することは困難であるという問題である。第2に、筒型スパッタリングターゲットがフランジ部を備える場合、そのまま真空引きを実施してもフランジ部のエッジ部に包装材が引っかかってしまい、スパッタリングターゲットの内側や外側の空気をうまく抜くことができないという問題である。
図4は、一般的な方法を用いて円筒型スパッタリングターゲットを真空包装した状態の断面を示す概要図である。図4に示すように、円筒型スパッタリングターゲット10は、筒部11の内側に空間12を有しており、筒部11の一端の開口部にはフランジ部13が設けられており、筒部11の他端の開口部にはキャップ14が設けられている。包装材20は、円筒型スパッタリングターゲット10に被せて包装した後、通常真空引きが行われる箇所である図4のa(又はb)から真空引きされている。しかし、前述したとおり、一般に円筒型スパッタリングターゲット10は長尺であり、筒部11の内側の空間12の容積が大きく、且つフランジ部13周辺箇所において包装材20が引っかかってしまうため、筒部11の内側の空間12の空気がうまく抜かれていない状態となっている。そのような方法での梱包状態によると、筒部11の内側の空間12に残留した空気が次第に外側へ拡散することで、徐々に包装材20による真空包装が緩み、緩んだ包装材20と円筒型スパッタリングターゲット10が輸送中にこすれることで円筒型スパッタリングターゲット10に傷が入ったり、抜ききれなかった空気及び水分により円筒型スパッタリングターゲット10の表面が変質(例えば酸化)するおそれがある。
本発明は、一端にフランジ部が設けられ、且つ他端が封止されている筒型スパッタリングターゲットの外側及び内側を十分な真空状態にて梱包することができる、スパッタリングターゲットの梱包方法及び該方法により梱包されたスパッタリングターゲットの梱包構造体を提供することを目的とする。
本発明の第1の1つの要旨によれば、筒部、前記筒部の一端の開口部に設けられたフランジ部及び前記筒部の他端の開口部に設けられたキャップを有するスパッタリングターゲットを包装材により梱包する方法であって、
一端及び他端に開口部を有する筒状のシートから構成される前記包装材を、前記スパッタリングターゲットのフランジ部側が前記包装材の一端を向くように、前記スパッタリングターゲットの外側に被せる工程と、
前記包装材における一端の開口部を閉じる工程と、
前記スパッタリングターゲットのフランジ部側における前記包装材の開口部が閉じられた前記一端を前記スパッタリングターゲットの内側に押し込む工程と、
前記スパッタリングターゲットのキャップ側における前記包装材の他端の開口部から真空引きして、前記他端の開口部を閉じる工程と、
前記スパッタリングターゲットのフランジ部側における前記包装材の一部を開口し、前記一部の開口部から真空引きして、前記一部の開口部を閉じる工程と、を含む、
スパッタリングターゲットの梱包方法が提供される。
本発明の第1のもう1つの要旨によれば、筒部、前記筒部の一端の開口部に設けられたフランジ部及び前記筒部の他端の開口部に設けられたキャップを有するスパッタリングターゲットを包装材により梱包する方法であって、
一端に閉口部及び他端に開口部を有する袋状のシートから構成された前記包装材を、前記スパッタリングターゲットのフランジ部側が前記包装材の閉口部を向くように、前記スパッタリングターゲットの外側に被せる工程と、
前記スパッタリングターゲットのフランジ部側における前記包装材の閉口部の前記一端を前記スパッタリングターゲットのターゲットの内側に押し込む工程と、
前記スパッタリングターゲットのキャップ側における前記包装材の他端の開口部から真空引きして、前記他端の開口部を閉じる工程と、
前記スパッタリングターゲットのフランジ部側における前記包装材の一部を開口し、前記一部の開口部から真空引きして、前記一部の開口部を閉じる工程と、を含む、
スパッタリングターゲットの梱包方法が提供される。
本発明の第1の1つの要旨及びもう1つの要旨の1つの態様において、前記包装材を前記スパッタリングターゲットの内側に押し込む工程は、中子を前記スパッタリングターゲットの内側に差し込みながら前記包装材を前記スパッタリングターゲットの内側に押し込むことを含み得る。
本発明の上記態様において、前記他端の開口部からの真空引き及び前記一部の開口部からの真空引きの少なくとも一方は、前記中子を前記スパッタリングターゲットの内側に差し込んだ状態で行われ、真空引き後に前記中子を抜くことを含み得る。
本発明の第1の更なるもう1つの要旨によれば、筒部、前記筒部の一端の開口部に設けられたフランジ部及び前記筒部の他端の開口部に設けられたキャップを有するスパッタリングターゲットを包装材により梱包する方法であって、
一端に開口部及び他端に閉口部を有する袋状のシートから構成された前記包装材を、前記スパッタリングターゲットのフランジ部側が前記包装材の開口部を向くように、前記スパッタリングターゲットの外側に被せる工程と、
前記包装材における一端の開口部を閉じる工程と、
前記スパッタリングターゲットのキャップ側における前記包装材の閉口部の一部を開口する工程と、
前記スパッタリングターゲットのフランジ部側における前記包装材の一部を開口する工程と、
前記スパッタリングターゲットのフランジ部側における前記包装材の開口部が閉じられた前記一端を前記スパッタリングターゲットの内側に押し込む工程と、
前記キャップ側における一部の開口部から真空引きして、前記キャップ側における一部の開口部を閉じる工程と、
前記フランジ部側における一部の開口部から真空引きして、前記フランジ部側における一部の開口部を閉じる工程と、を含む、
スパッタリングターゲットの梱包方法が提供される。
本発明の第1の更なるもう1つの要旨の1つの態様において、前記包装材を前記スパッタリングターゲットの内側に押し込む工程は、中子を前記スパッタリングターゲットの内側に差し込みながら前記包装材を前記スパッタリングターゲットの内側に押し込むことを含み得る。
本発明の上記態様において、前記キャップ側における一部の開口部からの真空引き及び前記フランジ部側における一部の開口部からの真空引きの少なくとも一方は、前記中子を前記スパッタリングターゲットの内側に差し込んだ状態で行われ、真空引き後に前記中子を抜くことを含み得る。
本発明の第1の1つの要旨、もう1つ及び更なるもう1つの要旨の1つの態様において、前記包装材は、酸素及び水を透過しにくい特性を有し得る。
本発明の第1の1つの要旨、もう1つ及び更なるもう1つの要旨の1つの態様において、前記包装材の長手方向の長さは、前記スパッタリングターゲットの長手方向の長さの2倍以上の長さであり得る。
本発明の第1の1つの要旨、もう1つ及び更なるもう1つの要旨の1つの態様において、前記包装材を前記スパッタリングターゲットの外側に被せた後、前記包装材の内径が小さくなるように、前記包装材の長手方向に沿って前記包装材を封止することを含み得る。
本発明の第2の1つの要旨によれば、筒部、前記筒部の一端の開口部に設けられたフランジ部及び前記筒部の他端の開口部に設けられたキャップを有するスパッタリングターゲットと、
前記スパッタリングターゲットの内面及び外面を密着状態で覆い、シートから構成される包装材と、を備え、
前記包装材は、前記スパッタリングターゲットの両端側にシール部を備える、
スパッタリングターゲットの梱包構造体が提供される。
本発明の第2の1つの要旨の1つの態様において、前記シール部は、前記スパッタリングターゲットの両端の外側に位置し得る。
本発明の第2の1つの要旨の1つの態様において、前記包装材と前記スパッタリングターゲットとの間は、真空状態であり得る。
本発明の第2の1つの要旨の1つの態様において、前記梱包構造体の前記スパッタリングターゲットの前記フランジ部と前記包装材との間の離間距離が、梱包から20℃大気圧下で1週間経過後、10mm未満であり得る。
本発明の第2のもう1つの要旨によれば、筒部、前記筒部の一端の開口部に設けられたフランジ部及び前記筒部の他端の開口部に設けられたキャップを有するスパッタリングターゲットと、
シートから構成される包装材と、を備え、
前記スパッタリングターゲットと前記包装材との間が真空状態、及び/又は、前記スパッタリングターゲットと前記包装材が密着状態であり、
前記スパッタリングターゲットの前記フランジ部と前記包装材との間の離間距離が、梱包から20℃大気圧下で1週間経過後、10mm未満である、
スパッタリングターゲットの梱包構造体が提供される。
本発明の第2の1つの要旨及びもう1つの要旨の1つの態様において、前記包装材は、酸素及び水を透過しにくい特性を有し得る。
本発明の第2の1つの要旨及びもう1つの要旨の1つの態様において、前記スパッタリングターゲットは、1000mm以上5000mm以下の長手方向の長さを有し得る。
本発明のスパッタリングターゲットの梱包方法は、一端にフランジ部が設けられ、且つ他端が封止されている筒型スパッタリングターゲットの外側及び内側を十分な真空状態にて梱包することができ、該方法により梱包されたスパッタリングターゲットの梱包構造体を提供し得る。
本発明の1つの実施形態における円筒型スパッタリングターゲットの梱包方法の工程を示す概略図である。 本発明の1つの実施形態における円筒型スパッタリングターゲットの梱包方法の工程を示す概略図である。 本発明の1つの実施形態における円筒型スパッタリングターゲットの梱包方法の工程を示す概略図である。 本発明の1つの実施形態における円筒型スパッタリングターゲットの梱包方法の工程を示す概略図である。 本発明の1つの実施形態における円筒型スパッタリングターゲットの梱包方法の工程を示す概略図である。 本発明の1つの実施形態における円筒型スパッタリングターゲットの梱包方法の工程を示す概略図である。 本発明の1つの実施形態における円筒型スパッタリングターゲットの梱包方法の工程を示す概略図である。 本発明の1つの実施形態における円筒型スパッタリングターゲットの梱包方法の工程を示す概略図である。 図1A〜図1Hの方法で梱包された円筒型スパッタリングターゲットの梱包構造体を示す断面図である。 図2のフランジ部周辺を拡大した断面を示す図である。 一般的な方法を用いて円筒型スパッタリングターゲットを真空包装した状態の断面を示す概要図である。
以下、図面を用いて本発明の実施形態について詳述するが、本発明はかかる実施形態に限定されない。
図1A〜図1Hは、本発明の1つの実施形態における円筒型スパッタリングターゲットの梱包方法の各工程を示す概略図である。図1A〜図1Hにおいて、円筒型スパッタリングターゲット100及び包装材200は中心軸に平行な断面で示されている。以下、図1A〜図1Hを用いて各工程の詳細について説明する。
第1に、図1Aにおいて示すように、筒状のシートから構成される包装材200を、円筒型スパッタリングターゲット100のフランジ部103側が包装材200の一端を向くように、円筒型スパッタリングターゲット100の外側に被せる。
円筒型スパッタリングターゲット100は、筒部101の内側に空間102を有しており、筒部101の一端の開口部にはフランジ部103が設けられており、筒部101の他端の開口部にはキャップ104が設けられている。
円筒型スパッタリングターゲット100の材料は、スパッタリング法による成膜に通常用いられるようなターゲット材料であれば、特に限定されない。このようなターゲット材料としては、例えば、Al、Cu、Cr、Fe、Ta、Ti、Zr、W、Mo、Nb、Ag、Co、Ru、Pt、Pd、Ni及びこれら金属を含む合金、スズドープ酸化インジウム(ITO)、アルミニウムドープ酸化亜鉛(AZO)、ガリウムドープ酸化亜鉛(GZO)、チタンドープ酸化亜鉛、In−Ga−Zn系複合酸化物(IGZO)等が挙げられる。これらの中でも、アルミニウム(純度99.99%(4N)以上、好ましくは純度99.999%(5N)以上の純Al)、アルミニウム合金(添加元素としてSi、Cu、Nd、Mg、Fe、Ti、Mo、Ta、Nb、W、Ni、Co等が挙げられ、好ましくはSi、Cuを添加元素として含む。また、添加元素を除く母材のAl純度は、99.99%以上であり、好ましくは99.999%以上である。)又は銅(純度99.99%(4N)以上)が好ましい。このような円筒型スパッタリングターゲット100の材料は、円筒型スパッタリングターゲット100の本体部分の材料と、フランジ部103及びキャップ104の部分の材料とが異なっていてもよい。
円筒型スパッタリングターゲット100の図1Aに示す長手方向の長さx1は、1000mm以上5000mm以下、好ましくは1500mm以上4500mm以下、より好ましくは2000mm以上4000mm以下、更に好ましくは2200mm以上3500mm以下、更により好ましくは2500mm以上3000mm以下である。
円筒型スパッタリングターゲット100の図1Aに示す外径y1は、75mm以上400mm以下、好ましくは100mm以上350mm以下、より好ましくは120mm以上300mm以下、更に好ましくは140mm以上250mm以下、更により好ましくは150mm以上200mm以下である。図1Aに示す内径y2は、50mm以上250mm以下、好ましくは70mm以上200mm以下、より好ましくは80mm以上180mm以下、更に好ましくは100mm以上160mm以下、更により好ましくは110mm以上150mm以下である。
円筒型スパッタリングターゲット100の長手方向の長さx1、外径y1及び内径y2を、前述したような大きさに設計することによって、液晶ディスプレイ(LCD)用の配線材料等に用いられる筒型スパッタリングターゲットとして好適である。
また、円筒型スパッタリングターゲット100は、円筒形のスパッタリングターゲット材と、そのスパッタリングターゲット材の内部に挿入される円筒型のバッキングチューブとから構成させるものであってもよい。バッキングチューブは、一端にはフランジ部が設けられ、且つ他端が封止されている構造である。
包装材200のシートは、円筒型スパッタリングターゲット100を真空包装可能なものであるならばどのような材料でも構わない。本明細書において、「真空」、「真空状態」及び「真空包装」とは、一切の空気を含有しない完全な真空状態(又は真空包装)を指すわけではなく、不可避な微量の空気等の物質を含有していても構わない実質的な真空状態(又は真空包装)を指す。具体的には、包装材を対象物に被せ、市販されている真空引き装置(例えば真空脱気装置又は真空ポンプ等)を用いて対象物を梱包した包装材中の空間から気体分子を吸い出し十分に真空引きを行った場合、包装材と対象物との間は真空状態であると言える。より具体的には、JIS Z 8126−1:1999で規定されている低真空(100kPa)以下の真空度であればよい。真空度(絶対圧)は、好ましくは50kPa以下であり、より好ましくは20kPa以下である。
包装材200のシートは、好ましくは、シートが酸素及び水を透過しにくい特性を有する。これにより、円筒型スパッタリングターゲット100の表面の酸化等の変質を抑制することができる。酸素及び水を透過しにくい特性とは、酸素透過度が100cc/matm・day以下、好ましくは80cc/matm・day以下、より好ましくは70cc/matm・day以下であり、透湿度が20g/m・day以下、好ましくは15g/m・day以下、より好ましくは10g/m・day以下である特性を言う。酸素透過度及び透湿度は、JIS K 7126及びJIS K 7129に準拠した測定方法により測定した値を言う。
例えば、シートの具体的な材料としては、樹脂製フィルムが挙げられる。樹脂としては、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン、ナノコンポジット系コートポリエチレンテレフタレート、アルミニウムを蒸着したポリエチレンテレフタレート(PET)又は無延伸ポリプロピレン(CPP)、シリカ又はアルミナを蒸着したPETや二軸延伸ナイロン(ONY)、ポリ塩化ビニリデン(PVDC)、ナイロン、PVDCコート二軸延伸ナイロン(KON)又は二軸延伸ポリプロピレン(KOP)、PET、ポリ塩化ビニル(PVC)、二軸延伸ポリプロピレン(OPP)、高密度ポリエチレン(HDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)、エチレン・ビニルアルコール共重合樹脂(EVOH)等が挙げられるが、これらに限定されない。また、これらの樹脂の積層フィルム、共押出多層フィルム等であってもよい。包装材200は、好ましくは、積層又は多層フィルムである。かかるフィルム層の態様とすることによって、防湿性、耐酸素透過性、耐熱性、ヒートシール性、機械的強度や柔軟性といった複数の機能を兼ね備え易い。
包装材200は、筒状であるため、図1Aに示す第1の端部200a(本明細書において包装材200における一端に相当)及び第2の端部200b(本明細書において包装材200における他端に相当)は開口している。かかる構造は、当業者に公知であるどのような方法を用いて形成しても構わない。例えば、上述したような樹脂製フィルムのシートを1枚用いて端部を重ねて適宜シール(例えば熱溶着又は接着等)して、筒状を形成してもよい。或いは、市販されている筒状の樹脂製フィルムのシートを必要に応じて切断してそのまま用いてもよい。
図1Aに示す包装材200の長手方向の長さXは、好ましくは、円筒型スパッタリングターゲット100の長手方向の長さx1の2倍以上の長さである。より好ましくは、2倍以上3倍以下、更に好ましくは2.1倍以上2.5倍以下、より更に好ましくは2.1倍以上2.3倍以下の長さである。図1Aに示す筒状の包装材200の内径Yは、前述した円筒型スパッタリングターゲット100の外径y1より大きければ特に限定されない。しかし、好ましくは、包装材200の内径Yは、円筒型スパッタリングターゲット100の外径y1を考慮し、円筒型スパッタリングターゲット100の外側に被せる際に困難となる程小さくはなく、且つ円筒型スパッタリングターゲット100の外側に被せる際に過剰に余ってしまう程大きくはない大きさである。
このように包装材200の長手方向の長さX及び内径Yの大きさを適切に設定することによって、本実施形態の梱包方法を実施するに当たり、包装材の無駄な使用を避けることができ、コスト削減に繋がる。具体的には、Xは、好ましくは、2000mm以上15000mm以下、より好ましくは3000mm以上10000mm以下、更に好ましくは4000mm以上8000mm以下、更により好ましくは5000mm以上7000mm以下である。
包装材200の厚さは特に限定されず、包装材200に使用するシートの種類に合わせて、円筒型スパッタリングターゲット100を真空状態で保護可能な厚さに適宜調整すればよい。好ましくは、包装材200の厚さは、透湿度及び酸素透過度を前述したような範囲に抑えることができる厚さに調整される。例えば、20μm以上、好ましくは30μm以上500μm以下、より好ましくは40μm以上200μm以下、更に好ましくは50μm以上100μm以下である。
前述した工程において、好ましくは、図1Aに示すように、円筒型スパッタリングターゲット100のフランジ部103側の端から第1の端部200aまでの距離と比較して、円筒型スパッタリングターゲット100のキャップ104側の端から第2の端部200bまでの距離の方が近くなるように、包装材200を円筒型スパッタリングターゲット100の外側に被せる。より好ましくは、円筒型スパッタリングターゲット100の全体が、包装材200の長手軸の中央箇所から包装材200の第2の端部200bまでの間において位置し、且つ円筒型スパッタリングターゲット100のキャップ104側の端が包装材200の第2の端部200bを向いて位置するように、包装材200を被せる。更に好ましくは、円筒型スパッタリングターゲット100を前述した形態のように位置させて包装材200を被せる場合、円筒型スパッタリングターゲット100のキャップ104側の端と第2の端部200bとの間(円筒型スパッタリングターゲット100のキャップ104側の端面(すなわち、キャップ104の端面)と、該端面から垂線方向に引いた線と第2の端部200bとの交点間)の距離である図1Aに示す距離Aは、円筒型スパッタリングターゲット100のキャップ104側の端面の外半径より大きい距離を有する。その比率(距離A/円筒型スパッタリングターゲット100のキャップ104側の端面の外半径)は、好ましくは1.1倍以上、より好ましくは1.5倍以上10倍以下、更に好ましくは1.8倍以上8倍以下、より更に好ましくは2倍以上5倍以下、特に好ましくは2.5倍以上4倍以下である。具体的には、50mm以上1000mm以下、好ましくは100mm以上500mm以下、より好ましくは150mm以上400mm以下、更に好ましくは200mm以上300mm以下の距離を有する。包装材200をこのように被せることによって、後に余分な工程を経ることなく簡易に梱包を行うことができる。更に、真空引きする体積を減らし、キャップ104側での後の真空引き工程及びシール部形成の工程において、作業性を向上させることができる。
第2に、図1Bにおいて示すように、包装材200の第1の端部200aにおける開口部を閉じて閉口部201を形成する。閉口部201は、当業者に公知であるどのような方法を用いて形成してもよい。例えば、市販されているシーラー(例えば長尺シーラー)等を用いて熱溶着、接着又は封止して形成することができる。
第3に、図1Cにおいて示すように、円筒型スパッタリングターゲット100のフランジ部103側における包装材200の閉口部201を有する第1の端部200aを、中子300を円筒型スパッタリングターゲット100の内側に差し込みながら、円筒型スパッタリングターゲット100の内側に押し込む。中子300を使用し、円筒型スパッタリングターゲット100の内側のキャップ104方向の端、好ましくは包装材200の閉口部201がキャップ104に接触するまで押し込むことによって、包装材200を円筒型スパッタリングターゲット100の内側に挿入させ、予め内側の空気を減らしておくことができる。それによって、その後の真空引き工程において、本発明の梱包方法による円筒型スパッタリングターゲット100の外側及び内側を十分な真空状態で梱包するとの効果をより好適に発揮させることができる。特に、円筒型スパッタリングターゲット100の内径y2に合わせた適切な大きさの中子300を使用することによって、円筒型スパッタリングターゲット100の内側により密着させた状態で梱包させることができる。また、円筒型スパッタリングターゲット100のフランジ部103側の端と包装材200のフランジ部103側の折り返し部との間(円筒型スパッタリングターゲット100のフランジ部103側の端面(すなわち、フランジ部103の端面)と、中子300によって包装材200をスパッタリングターゲット100へ押し込む方向とは逆方向で、該端面から最も離れた包装材200の先端)の距離Bは、円筒型スパッタリングターゲット100のフランジ部103側の端面の外半径より大きい距離を有し得る。包装材200のフランジ部103側の折り返し部とは、後の図Fおよび図1Gにおいて示すような、円筒型スパッタリングターゲット100の内側に挿入した際に折り曲がった部分をいう。距離Bも、図Fおよび図1Gに示す。その比率(距離B/円筒型スパッタリングターゲット100のフランジ部103側の端面の外半径)は、好ましくは1.1倍以上、より好ましくは1.5倍以上10倍以下、更に好ましくは1.8倍以上8倍以下、より更に好ましくは2倍以上5倍以下、特に好ましくは2.5倍以上4倍以下である。具体的に述べると、50mm以上1000mm以下、好ましくは100mm以上500mm以下、より好ましくは150mm以上400mm以下、更に好ましくは200mm以上350mm以下の距離を有する。包装材200をこのように被せることによって、真空引きする体積を減らしたり、フランジ部103側での後の真空引き工程及びシール部形成の工程において、作業性を向上させることができる。
第4に、円筒型スパッタリングターゲット100のサイズと比較し、包装材200の径が大きい場合には、図1Dにおいて示すように、包装材200の内径Yが小さくなるように、包装材200の長手方向に沿って包装材200を封止してもよい。封止方法は当業者に公知であるどのような方法を用いても構わない。例えば、市販されているシーラー(例えば長尺シーラー)等を用いて熱溶着又は接着して、封止することができる。これにより、予め外側の空気を減らしておくことができ、後の真空引きの工程において、本発明の梱包方法による円筒型スパッタリングターゲット100の外側及び内側を十分な真空状態で梱包するとの効果をより好適に発揮させることができる。
第5に、図1Eの矢印において示すように、円筒型スパッタリングターゲット100のキャップ104側における包装材200の第2の端部200bの開口部から真空引きする。好ましくは、真空引きを行う前に、包装材200の弛みやしわを伸ばしておく。それによって、円筒型スパッタリングターゲット100と包装材200との間における空気だまりの発生を抑制することができる。また、真空引きの際に、しわの部分や円筒型スパッタリングターゲット100の段差部等において空気だまりが発生する可能性がある。そのため、好ましくは、例えば、空気だまりを手で円筒型スパッタリングターゲット100のキャップ104側に移動させながら、真空引きを行う。その後、図1Fにおいて示すように、かかる開口部を閉じて、シール部202を形成する。シール部202は、円筒型スパッタリングターゲット100の端側に形成されるようにする。かかる真空引き工程において、主として円筒型スパッタリングターゲット100の外側において包装材200を密着させて真空状態とすることができる。
真空引きの方法は、当業者に公知であるどのような方法を用いても構わない。例えば、市販されている真空引き装置(例えば真空脱気装置又は真空ポンプ等)を用いて対象の空間から十分に気体分子を吸い出す方法が挙げられる。シール部202は、前述した閉口部201と同様に当業者に公知であるどのような方法を用いて形成してもよい。
第6に、図1Gにおいて示すように、円筒型スパッタリングターゲット100のフランジ部103の端側の包装材200の一部、好ましくは円筒型スパッタリングターゲット100のフランジ部103の端の外側の包装材200の一部を開口し、かかる一部の開口部から矢印において示すように真空引きする。円筒型スパッタリングターゲット100のフランジ部103の端の外側とは、円筒型スパッタリングターゲット100のフランジ部103の端から円筒の長手方向に対し円筒型スパッタリングターゲット100とは反対側を意味する。かかる真空引き工程において、フランジ部103に引っかかってしまうことなく、主として円筒型スパッタリングターゲット100の内側において包装材200を密着させて真空状態とすることができる。フランジ部103側からの真空引きの際にも、しわの部分や円筒型スパッタリングターゲット100の段差部等において空気だまりが発生する可能性がある。そのため、好ましくは、例えば、空気だまりを手で円筒型スパッタリングターゲット100のフランジ部103側に移動させながら、真空引きを行う。
第7に、図1Hにおいて示すように、かかる一部の開口部を閉じて、シール部203を形成する。シール部203は、前述したシール部202と同様に、円筒型スパッタリングターゲット100の端側に形成されるようにする。真空引きの方法及びシール部203の形成方法も、前述と同様に、当業者に公知であるどのような方法を用いても構わない。
図1E〜図1Hに示すように十分に真空引き等した後、中子300を円筒型スパッタリングターゲット100の内側から引き抜き、円筒型スパッタリングターゲット100の梱包構造体が作製される。このように中子300を円筒型スパッタリングターゲット100の内側に差し込んだ状態で両方の真空引き工程が行われると、真空引き時に包装材200が動くことを防止でき、より包装材200を円筒型スパッタリングターゲット100に接触させやすく、本発明によるスパッタリングターゲットの外側及び内側を十分な真空状態で梱包するとの効果をより好適に発揮させることができる。
なお、他の実施形態では、前述の実施形態の図1A〜図1Hの円筒型スパッタリングターゲット100の梱包を行う前に、更に円筒型スパッタリングターゲット100の内側及び外側の一部又は全部を覆うように、保護フィルムを貼っておいてもよい。保護フィルムは、円筒型スパッタリングターゲット100の表面を保護できる剥離可能なフィルムである限り、特に限定されない。保護フィルムとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル系樹脂フィルム;ポリエチレン、ポリプロピレンフィルム等のポリオレフィン系樹脂フィルム;アクリル系樹脂フィルム等が挙げられる。ポリエステル系樹脂フィルム、ポリオレフィン系樹脂フィルム及びアクリル系樹脂フィルムからなる群から選択されることが好ましい。保護フィルムを貼ることによって、真空引きを行う際、円筒型スパッタリングターゲット100、特にスパッタ面やスパッタリング装置に取り付け面となるシール面に傷を付けるのを防止することができる。
更に他の実施形態では、円筒型スパッタリングターゲット100のフランジ部103及びキャップ104は、前述の実施形態の図1に示される形状のものに限定されない。例えば、前述の実施形態の図1A〜図1Hでは、フランジ部103は筒部101の外側に向かって凸部を有するように形成されている。しかし、他の実施形態では、筒部101の外側及び内側に凸部を有さない筒状のものであってもよい。更に、別の他の実施形態では、フランジ部103は筒部101の内側又は筒部101の外側及び内側の両方に向かって凸部を有するように形成されていてもよい。但し、筒部101の外側に凸部を有するフランジ部103が形成された円筒型スパッタリングターゲット100において、円筒型スパッタリングターゲット100の外側及び内側を十分な真空状態で梱包するという効果を、より好適に奏することができる。更なる他の実施形態では、図1A〜図1Hの実施形態ではキャップ104は筒部101の端において円筒型スパッタリングターゲット100の長手軸方向に沿って延在するように設けられているが、例えば凸部又は凹部を形成するように設けられていてもよい。
前述の実施形態の図1A〜図1Hに示す円筒型スパッタリングターゲット100は円筒型の形状であるが、他の実施形態では、スパッタリングターゲットとして適用可能な筒型の形状であればどのような形状のスパッタリングターゲットであっても構わない。例えば、筒型の形状には、長手方向の軸に垂直な断面が、円形のものだけでなく、楕円形、四角形又は多角形のものも含まれる。即ち、筒状の形状には、円筒形状だけでなく、角筒形状も含まれる。
別の実施形態では、前述の実施形態の図1Aにおいて示す包装材200を円筒型スパッタリングターゲット100の外側に被せる工程と、図1Bにおいて示す包装材200における一端の開口部を閉じて閉口部201を形成する工程との順が逆であってもよい。
他の実施形態では、前述の実施形態の図1A及び図1Bにおいて、両方の端部(第1の端部200a及び第2の端部200b)が開口している筒状の包装材200ではなく、一端(第1の端部200a側に相当)に閉口部及び他端(第2の端部200b側に相当)に開口部、又は、一端(第1の端部200a側に相当)に開口部及び他端(第2の端部200b側に相当)に閉口部を有する袋状のシートから構成された包装材200を用いて、円筒型スパッタリングターゲット100の外側に被せてもよい。
その場合の1つの実施形態では、包装材200を、フランジ部103側が包装材200の元々形成されている閉口部を向くように、円筒型スパッタリングターゲット100の外側に被せる。そのため、この実施形態では、前述してきた実施形態の図1Bにおける包装材200に閉口部201を形成する工程が不要となる。
あるいは、その場合のもう1つの実施形態では、包装材200を、フランジ部103側が包装材200の開口部を向くように、円筒型スパッタリングターゲット100の外側に被せる。そのため、この実施形態では、フランジ部103側の包装材200の開口部を閉じて、閉じられた包装材200の一端を円筒型スパッタリングターゲット100の内側に押し込む。キャップ104側の真空引きの際には、包装材200の元々形成されている閉口部の一部を開口し、そこから真空引きして、キャップ104側における包装材200の一部の開口部を閉じる。キャップ104側における包装材200の元々形成されている閉口部の開口は、円筒型スパッタリングターゲット100の内側に包装材200を押し込む前又は押し込む際に行われる。押し込む前及び押し込む際のいずれかにおいて、キャップ104側における包装材200の閉口部を開口することによって、開口部から空気を逃がすことができ、且つ包装材200を十分に押し込むことができる。この工程によって、主として円筒型スパッタリングターゲット100の外側において、包装材200を密着させて真空状態とすることができる。また、別の実施形態としては、キャップ104側の閉口部の一部を開口せずに、閉じられた包装材200の一端を円筒型スパッタリングターゲット100の内側に包装材200を押し込む前又は押し込む際に、フランジ部103側における包装材200の一部(円筒型スパッタリングターゲット100の内側に挿入されない部分)を開口する。押し込む前及び押し込む際のいずれかにおいて、フランジ部103側における包装材200の一部を開口することによって、該一部の開口部から空気を逃がすことができ、且つ包装材200を十分に押し込むことができる。包装材200を押し込んだ後、該フランジ部103側における該一部の開口部から真空引きして、フランジ部103側における包装材200の該一部の開口部を閉じ、その後、キャップ104側の閉口部の一部を開口し、そこから真空引きして、キャップ104側における包装材200の一部の開口部を閉じる。
上記の実施形態の場合、キャップ104側における一部の開口からの真空引き及びフランジ部103側における一部(円筒型スパッタリングターゲット100の内側に挿入されない部分)の開口からの真空引きの少なくとも一方、好ましくは両方を、中子300を内側に差し込んだ状態で行い、真空引き後に中子300を抜くことで、真空引き時に包装材200が動くことを防止でき、より包装材200を円筒型スパッタリングターゲット100に接触させやすく、十分な真空状態での円筒型スパッタリングターゲット100の梱包が可能となる。
前述の実施形態の図1Cでは中子300を用いて包装材200を円筒型スパッタリングターゲット100の内側に押し込んでいるが、更なる他の実施形態では、包装材200の一端を円筒型スパッタリングターゲット100の内側に押し込むことができれば、当業者に公知であるどのような方法を用いても構わない。例えば、高圧のエアーや各種ガスを吹き付けてもよく、又は、フランジ部103側が上を向くように円筒型スパッタリングターゲット100を配置して、円筒型スパッタリングターゲット100の内側に包装材200を挟んで錘を置いて落下させることで、包装材200の一端を円筒型ターゲット100の内側に押し込んでもよい。
他の実施形態では、前述の実施形態の図1Dについて、包装材200の内径Yの大きさを前述したように円筒型スパッタリングターゲット100の外径y1に合わせた適切な大きさに設定している場合には、かかる工程は無くても構わない。
更に他の実施形態では、前述の実施形態の図1Dの工程は、梱包工程のどの段階で行っても構わない。例えば、円筒型スパッタリングターゲット100に被せる前に包装材200が適切なサイズになるように包装材200を封止してもよく、又は、前述の実施形態の図1Aにおいて包装材200を円筒型スパッタリングターゲット100の外側に被せた直後若しくは前述の実施形態の図1Cにおいて包装材200の一端が円筒型スパッタリングターゲット100の内側に押し込まれる前の段階等で行っても構わない。包装材200を円筒型スパッタリングターゲット100に被せる時の作業性の向上、包装材200と擦れて円筒型スパッタリングターゲット100に傷が付くことの防止効果、及び、予め外側の空気を減らしておくことで円筒型スパッタリングターゲット100の外側及び内側を十分な真空状態で梱包し易くする効果の観点から、好ましくは、前述の実施形態の図1Dの工程は、包装材200を円筒型スパッタリングターゲット100に被せる工程より後であり、且つ各真空引きの工程より前に行う。
別の実施形態では、前述の実施形態の図1E及び図1Fに示すキャップ104側における真空引き及びシール部202の形成の工程と、図1G及び図1Hに示すフランジ部103側における一部の開口、真空引き及びシール部203の形成の工程との順が逆であってもよい。但し、円筒型スパッタリングターゲット100の内側を十分な真空状態で梱包し易くする効果の観点から、好ましくは、前述した実施形態のように、キャップ104側における真空引き及びシール部202の形成を先に行い、円筒型スパッタリングターゲット100の内側の真空引き(フランジ部103側における真空引き)の前に密着状態を形成する。
前述の実施形態では2度の真空引きが行われた後に中子300が引き抜かれているが、他の実施形態では、中子300を円筒型スパッタリングターゲット100の内側から引き抜くタイミングは、包装材200の閉口部201を円筒型スパッタリングターゲット100に押し込んだ後であれば、特に制限はない。前述の実施形態の図1Cにおいて包装材200を円筒型スパッタリングターゲット100の内側に押し込んだ直後、図1Dにおいて包装材200の長手方向に沿って包装材200を封止した後、及び図1E及び図1Fにおいてキャップ104側の真空引き及びシール部202の形成を行った後のいずれの段階で中子300を引き抜いても構わない。
上述した本発明に係る梱包方法によると、包装材200が円筒型スパッタリングターゲット100のフランジ部103側からスパッタリングターゲットの内側に押し込まれた後、スパッタリングターゲットのフランジ部103側及びキャップ104側の両端側から2度の真空引きが行われるため、フランジ部103に包装材200が引っかかってしまうことなく、且つキャップ104を備える円筒型スパッタリングターゲット100の内側まで十分な真空状態にして包装材200を円筒型スパッタリングターゲット100の内壁面に密着させることができる。
図2は、図1A〜図1Hの方法で梱包された円筒型スパッタリングターゲットの梱包構造体を示す断面図である。
図2に示すように、円筒型スパッタリングターゲットの梱包構造体400は、円筒型スパッタリングターゲット100と包装材200とを備える。前述したように、円筒型スパッタリングターゲット100は、筒部101の内側に空間102を有しており、筒部101の一端の開口部にはフランジ部103が設けられており、筒部101の他端の開口部にはキャップ104が設けられている。包装材200は、円筒型スパッタリングターゲット100の内面及び外面、好ましくは内面の略全面及び外面の略全面を密着状態で覆い、円筒型スパッタリングターゲット100の両端側にシール部202(キャップ104側)及びシール部203(フランジ部103側)を備えている。好ましくは、包装材200と円筒型スパッタリングターゲット100との間は、真空状態となっている。真空状態の意味は前述した通りである。
本明細書において、「密着」又は「密着状態」とは、対象物同士が完全に隙間無くぴったりとくっついていなくてもよく、前述の梱包方法が適用され、包装材によって対象物の内側及び外側が十分な真空状態とされて包まれており、包装材が対象物の輪郭形状に沿って大凡ぴったりとくっついている状態を言う。
詳細には、円筒型スパッタリングターゲットの梱包構造体400について、図3の拡大図において示される円筒型スパッタリングターゲット100のフランジ部103と包装材200との間の離間距離dは、梱包から20℃大気圧下で1週間経過後において、好ましくは10mm未満、より好ましくは0.01mm以上9mm以下、更に好ましくは0.02mm以上8mm以下、より更に好ましくは0.03mm以上5mm以下、特に好ましくは0.05mm以上2mm以下である。離間距離dが上記上限以下であると、真空包装の緩みによって生じる包装材200との擦れによる円筒型スパッタリングターゲット100に傷が付くことを防止でき、また、抜ききれなかった空気及び水分による円筒型スパッタリングターゲット100の表面が変質(例えば酸化)を防止できる。また、離間距離dが上記下限以上であると、特に真空引き直後の円筒型スパッタリングターゲット100のエッジ部付近での包装材200の破れを防止できる。離間距離dとは、包装材200を20Nの力で円筒型スパッタリングターゲット100の面に対して垂直方向に引っ張ったときの円筒型スパッタリングターゲット100と包装材200との間の距離において最も離れている距離(段差部や包装材200のしわ部分を除く)とする。測定のし易さから、好ましくは、フランジ部103側のシール部202及びキャップ104側のシール部203のいずれかより外側の余分な包装材200を引っ張ることにより測定される。一定荷重で引っ張るため、好ましくは、ばねばかりやテンションゲージ等の引っ張る力が測定できる器具を使用する。詳細には、例えば、余っている部分の包装材200にパンチや針等で穴をあけ、該穴に測定器具を引っかけて、一定荷重で引っ張ったままの状態で、離間距離dを測定する。他の代替の方法では、離間距離dは、例えば、定規、ノギス等を用いて測定できる。
また、図4に示す円筒型スパッタリングターゲット10を真空包装した状態においては、空間12の容積が大きいため、真空引き後には円筒型スパッタリングターゲット10の内部が負圧となり、包装材20の一部が円筒型スパッタリングターゲット10のフランジ部13側から内部に引き込まれる現象が生じ得る。しかし、本発明に係る梱包方法により得られる円筒型スパッタリングターゲットの梱包構造体400においては、包装材200が円筒型スパッタリングターゲット100の内面を密着状態で覆っているため、該現象は発生しない。円筒型スパッタリングターゲットの梱包構造体400においては、包装材200が円筒型スパッタリングターゲット100の内部に引っ張られた際に、例えばフランジ部103の角や段差などのエッジ部と包装材200が擦れることによる包装材200の破損を防止することができる。
キャップ104側のシール部202及びフランジ部103側のシール部203は、前述した通り、各々の真空引き後に、例えば2層の包装材200を合わせた後、市販されているシーラー(例えば長尺シーラー)等を用いて熱溶着、接着又は封止して形成されたものである。
シール部202及びシール部203は、円筒型スパッタリングターゲット100の両端側、好ましくは円筒型スパッタリングターゲット100の両端の外側に位置している。円筒型スパッタリングターゲット100の両端側とは、円筒型スパッタリングターゲット100の長軸の両端側(フランジ部103側及びキャップ104側)であることを意味する。円筒型スパッタリングターゲット100の両端の外側とは、円筒型スパッタリングターゲット100の長軸の両端(フランジ部103及びキャップ104)から円筒の長手方向に対し、円筒型スパッタリングターゲット100の両端とは反対側であることを意味する。即ち、梱包状態でのシール部202とシール部203と間の距離が、円筒型スパッタリングターゲット100の長さよりも大きいことを意味している。
円筒型スパッタリングターゲット100のキャップ104側の端面からシール部202の距離(円筒型スパッタリングターゲット100のキャップ104側の端面から垂線方向に引いた線とシール部202の交点間の距離)及び円筒型スパッタリングターゲット100のフランジ部103側の端面からシール部203の距離(円筒型スパッタリングターゲット100のフランジ部103側の端面から垂線方向に引いた線とシール部203の交点間の距離)は、円筒型スパッタリングターゲット100のキャップ104側の端面の外半径より大きい距離を有し得る。該外半径に対する比率は、好ましくは1.1倍以上、より好ましくは1.2倍以上7倍以下、更に好ましくは1.3倍以上5倍以下、より更に好ましくは1.4倍以上3倍以下、特に好ましくは1.5倍以上2.5倍以下である。具体的に述べると、45mm以上750mm以下、好ましくは80mm以上450mm以下、より好ましくは100mm以上300mm以下、更に好ましくは120mm以上250mm以下の距離を有する。シール部をこの位置に設けることにより、真空引き後のシール部形成の作業性がよく、且つ再度真空引きするための開口部を設けるスペースも確保できる。このようなスペースを確保することにより、真空引きに不備があったものや、長期間の保管により真空状態が緩んだものを繰り返し真空引きすることができる。
各々の真空引き後に形成されるシール部202及びシール部203を、円筒型スパッタリングターゲット100の両端側、好ましくは両端の外側に位置させることによって、スパッタリングターゲットの外側及び内側に対する包装材200の密着度を上げることができ、且つフランジ部103への引っかかりによる影響も好適に改善される。更に、より長期間において包装材200が緩むことなく保管等が可能となる。
或いは、円筒型スパッタリングターゲットの梱包構造体400は、円筒型スパッタリングターゲット100と包装材200とを備え、円筒型スパッタリングターゲット100と包装材200との間が真空状態、及び/又は、円筒型スパッタリングターゲット100と包装材200が密着状態であり、円筒型スパッタリングターゲット100のフランジ部103と包装材200との間の離間距離dが、梱包から20℃大気圧下で1週間経過後、10mm未満である。真空状態と密着状態の意味は、前述した通りである。
また、円筒型スパッタリングターゲット100を覆った包装材200が運搬時に外力によって破れることを防止する、又は包装材200が破れても円筒型スパッタリングターゲット100の周囲を真空状態で維持するために、円筒型スパッタリングターゲットの梱包構造体400の外側を更に包装材200で覆ってもよい。かかる層構造は、3層以上の多層としてもよい。このとき、各層間の空間は、真空引きにより、真空状態であることが好ましい。各層の包装材200は、同じもの又は異なるものでもよい。包装材200の2層目以降の梱包は、1層目と同じ方法により施されてもよいが、1層目の包装材200により円筒型スパッタリングターゲット100が十分な真空状態で梱包されているため、包装材200が円筒型スパッタリングターゲット100の外側だけに密着するようにして梱包してもよい。
以下に本発明の実施例及び比較例を示す。下記の本発明の実施例及び比較例の形態は単なる例示にすぎず、本発明を何ら限定するものではない。
(実施例1)
長さ2750mm、外径165mm、内径126mmの円筒部を有し、円筒部の一端の開口部にフランジ部及び他端にキャップを備えた円筒型スパッタリングターゲット(全長2950mm)を用意した。円筒型スパッタリングターゲットの筒部本体は高純度(99.999%)のアルミニウムからなり、フランジ部及びキャップはアルミニウム合金製であり、キャップ側及びフランジ側の端面の外半径はそれぞれ70mm、82.5mmであった。円筒型スパッタリングターゲットの円筒部表面を保護フィルム(「三井マスキングテープ」(登録商標)、三井化学東セロ株式会社製)で保護した。円筒型スパッタリングターゲットを、長手方向の長さを約6400mmにカットした筒状の包装材(スタープラスチック工業株式会社製のエスラップAL(酸素透過度:60cc/matm・day、透湿度:9g/m・day))の中に通して被せた。その際、約6400mmの包装材の端から約250mmの位置に、円筒型スパッタリングターゲットのキャップ側の端がくるように配置した。その後、円筒型スパッタリングターゲットのフランジ部側の包装材の一端をシールし、かかる一端を円筒型スパッタリングターゲットの内側の空間のキャップ方向の端に到達するまで、中子を使用して押し込んだ。
押し込んだ状態の包装材の弛みを除去した後、円筒型スパッタリングターゲットのキャップ側における包装材の開口部から、真空ポンプ脱気性能付き長尺シーラー(富士インパルス株式会社製のLOS−1000−NT1)を用いて、手で空気だまりを円筒型スパッタリングターゲットのキャップ側に移動させながら30秒間真空引き後、開口部をシールした。その後、円筒型スパッタリングターゲットのフランジ側の包装材の端の一部をカットし、同装置を用いて120秒間真空引き後、開口部をシールした。このとき、包装材はキャップ側の端面にも密着し、キャップの中央にて包装材同士が密着し合っており、キャップ側のシール部は円筒型スパッタリングターゲットのキャップ側の端面から約150mmの位置であった。また、包装材はフランジ部の端面にも密着し、フランジ部側のシール部は円筒型スパッタリングターゲットのフランジ部側の端面から約150mmの位置であった。完全にシールし終わった後、中子を引き抜いて、円筒型スパッタリングターゲットの梱包構造体を作製した。円筒型スパッタリングターゲットの段差部や包装材のしわ部分を除き、包装材は円筒型スパッタリングターゲットの外面の略全面、内面の略全面に密着していた。
(実施例2)
梱包する円筒型スパッタリングターゲットについて、筒部本体が高純度(99.99%)の無酸素銅からなり、フランジ部及びキャップは無酸素銅製である円筒型スパッタリングターゲットを用いた以外は前述した実施例1と同様の方法において、円筒型スパッタリングターゲットの梱包構造体を作製した。
(比較例)
前述の実施例1と同様の円筒型スパッタリングターゲットを用意し、表面を保護フィルム(「三井マスキングテープ」(登録商標)、三井化学東セロ株式会社製)で保護した。長手方向の長さを約3450mmにカットした筒状の包装材(スタープラスチック工業株式会社製のエスラップAL(酸素透過度:60cc/matm・day、透湿度:9g/m・day)))の中に円筒型スパッタリングターゲットを通して被せた。その際、約3450mmの包装材の端から約250mmの位置に、円筒型スパッタリングターゲットのキャップ側の端がくるように配置した。その後、円筒型スパッタリングターゲットのキャップ側における包装材の開口部を、真空ポンプ脱気性能付き長尺シーラー(富士インパルス株式会社製のLOS−1000−NT1)を用いてシールした。この時、真空引きは行わなかった。その後、円筒型スパッタリングターゲットのフランジ側の包装材の開口部から、同装置を用いて、手で空気だまりを円筒型スパッタリングターゲットのフランジ部側に移動させながら120秒間真空引き後、フランジ側の包装材の開口部をシールし、円筒型スパッタリングターゲットの梱包構造体を作製した。キャップ側のシール部は円筒型スパッタリングターゲットのキャップ側の端面から約150mmの位置、またフランジ部側のシール部は円筒型スパッタリングターゲットのフランジ部側の端面から約150mmの位置となるようにシールしたが、包装完了後、フランジ側のシール部は、図4に示されるように円筒型スパッタリングターゲットの内部へ僅かに引き込まれていた。
(評価)
実施例1、実施例2及び比較例の円筒型スパッタリングターゲットの梱包構造体を、20℃大気圧下にて1週間保管した。保管後のそれぞれの円筒型スパッタリングターゲットの梱包構造体について、フランジ部側のシール部より外側の包装材に約6mmの穴をパンチで開け、そこにフック部を設けたデジタルフォースゲージ(株式会社イマダ製、DSV−200N)を取り付け、20Nの力で円筒型スパッタリングターゲットの長手方向外側(フランジ部側の端面に対して、略垂直な方向)へ引っ張った。このときに生じた包装材と円筒型スパッタリングターゲットのフランジ部側の端面との隙間を定規で測定した。それぞれの梱包構造体について、5か所において測定を行った結果、実施例1及び実施例2の円筒型スパッタリングターゲットでは、それぞれ最大の隙間は1mm以下であった。一方、比較例の梱包構造体では10mmであった。なお、実施例1、実施例2及び比較例の円筒型スパッタリングターゲットの梱包構造体については、真空包装直後においては、上記と同様の評価を行っても、円筒型スパッタリングターゲットと包装材との間の隙間は、1mm以下であった。
このように、実施例1及び実施例2の円筒型スパッタリングターゲットの梱包構造体は、梱包後1週間経過しても円筒型スパッタリングターゲットを梱包している包装材は緩むことはなかった。一方で、比較例の円筒型スパッタリングターゲットの梱包構造体は、梱包後1週間経過すると、円筒型スパッタリングターゲットを梱包している包装材は緩んでいた。この結果から、包装材の一端を円筒型スパッタリングターゲットの内側に押し込み、その後円筒型スパッタリングターゲットのフランジ部側及びキャップ側の両側から2度の真空引きが行われることによって、両端にフランジ部及びキャップを有する長尺の円筒型スパッタリングターゲットであっても、その外側及び内側を十分な真空状態にて梱包することができることが理解できる。
本発明のスパッタリングターゲットの梱包方法によると、一端にフランジ部が設けられ、且つ他端がキャップ等で封止されている長尺の筒型スパッタリングターゲットに対して、フランジ部に包装材が引っかかることなく、且つスパッタリングターゲットの外側及び内側まで十分な真空状態にして梱包することができる。
10、100 円筒型スパッタリングターゲット
11、101 筒部
12、102 空間
13、103 フランジ部
14、104 キャップ
20、200 包装材
200a 第1の端部
200b 第2の端部
201 閉口部
202、203 シール部
300 中子
400 円筒型スパッタリングターゲットの梱包構造体

Claims (5)

  1. 筒部、前記筒部の一端の開口部に設けられたフランジ部及び前記筒部の他端の開口部に設けられたキャップを有する円筒型スパッタリングターゲットと、
    前記円筒型スパッタリングターゲットの内面及び外面を密着状態で覆い、シートから構成される包装材と、を備え、
    前記円筒型スパッタリングターゲットは、1000mm以上5000mm以下の長手方向の長さを有しており、
    前記包装材は、前記円筒型スパッタリングターゲットの両端側にシール部を備える、
    円筒型スパッタリングターゲットの梱包構造体。
  2. 前記シール部は、前記円筒型スパッタリングターゲットの両端の外側に位置する、請求項1に記載の円筒型スパッタリングターゲットの梱包構造体。
  3. 前記包装材と前記円筒型スパッタリングターゲットとの間は、真空状態である、請求項1又は2に記載の円筒型スパッタリングターゲットの梱包構造体。
  4. 前記梱包構造体の前記円筒型スパッタリングターゲットの前記フランジ部の端面と前記包装材との間の離間距離が、梱包から20℃大気圧下で1週間経過後、10mm未満である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の円筒型スパッタリングターゲットの梱包構造体。
  5. 前記包装材は、酸素及び水を透過しにくい特性を有する、請求項1〜のいずれか1項に記載の円筒型スパッタリングターゲットの梱包構造体。
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