JP6650052B2 - 実習システムおよび実習プログラム - Google Patents
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Description
ボルト締めの管理がトルクレンチの使用によっても、摩擦係数のばらつき、ガスケットの弾性係数、環境性など、種々の条件が加わり、機械的構造物における締結と異なっている(非特許文献1)。このため、シール施工に高いスキルが求められ、フランジ締付け実習用基材が提供されている。
この実習用基材に関し、フランジのボルト挿入孔に挿入されたボルトを所定の順番に従ってトルクレンチなどの締付け具によって締め付け、その締付け力を圧力検出部に設置されたロードセルで検出し、その検出結果を実習者に確認させることが知られている(特許文献1)。
一般にシール施工は座学と実習の両面から学ぶ必要があるが、現場で稼働中の機器を用いる実習には限界があるし、訓練センターでの集合実習にも時間的、距離的な制約を伴うことは否めない。
シール施工には、フランジ締付け実習、トルク感覚実習、シール性実習、圧壊実習、フランジ・ボルト・ワッシャーの影響確認実習、配管ラック実習など、多岐に亘る実習が含まれている。そして、技術者が担当する現場毎に異なる設備があり、その設備に関わる技術者はその設備の機能に必要な技術が求められるという課題がある。
上記実習システムにおいて、前記拡張ベースユニットは、周囲を囲むフレームと、該フレームを橋絡して交差する橋絡部材とで床面を構成してよい。
上記実習システムにおいて、前記ベースユニットと前記拡張ベースユニットを嵌合させる嵌合部、または前記拡張ベースユニットと他の連結ベースユニットを嵌合させる嵌合部を備え、または前記ベースユニットと前記拡張ベースユニットを嵌合させる嵌合部、または前記拡張ベースユニットと他の連結ベースユニットを連結させる単一または複数の連結部材を備えてよい。
上記実習システムにおいて、前記実習機器ユニットが複数の基台部を備え、各基台部を支持する複数の前記設置部を前記ベースユニットに備えてよい。
上記実習システムにおいて、前記拡張ベースユニットまたは他の連結ベースユニットは、実習現場の大きさや実習者数、実習に用いる前記実習機器ユニットの設置数を想定した実習エリアに基づいて、前記ベースユニットに連結されてよい。
(1) 実習機器ユニットは特定の訓練センターなどの固定設備からユーザーの実習現場に搬入して組立て、ユーザーに即した施工実習や施工訓練ができ、施工実習の利便性が向上する。
(2) 施工実習は、実習機器ユニットおよびベースユニットの設置面積があれば必要な実習を行うことができるが、実習エリアはベースユニットに拡張ベースユニットを連結して拡張できる。
(3) 実習現場では平坦な面を確保できれば、コンクリートやアスファルトの舗装を必要とせず、ベースユニットのみまたはベースユニットおよび拡張ベースユニットを以て理想的かつ強固な実習エリアを実現できる。
(4) 実習機器ユニットはシール施工の対象であるユーザー設備に対応した大きさや規模に調製でき、利便性の高い実習システムを構築できる。
この実習システム(以下単に「実習システム」と称する)では実習機器ユニット4、ベースユニット6および拡張ベースユニット8が備えられる。実習機器ユニット4、ベースユニット6および拡張ベースユニット8は、別々に独立した梱包などにより運搬することができる。
実習機器ユニット4はフランジ締付け実習機器ユニット、トルク感覚実習機器ユニット、シール性実習機器ユニット、圧縮破壊実習機器ユニット、フランジ・ボルト・ワッシャーの影響実習機器ユニット、配管ラック実習機器ユニットまたは他の実習機器ユニットのいずれでもよいし、これらから選択される2以上を含んでもよい。この実習機器ユニット4には実習ヘッド10および基台部12が備えられる。実習ヘッド10にはシール施工など、実習項目を実習者に実習させる機能部が搭載される。基台部12は実習ヘッド10を支持する支持部材であるとともに、ベースユニット6に着脱可能に設置される。
この一実施の形態によれば、次のような効果が得られる。
(1) シール施工などの施工機器である実習機器ユニット4が特定の訓練センターなどの固定設備からシール施工のユーザー地域に任意に設営される実習現場に搬入して組立て、ユーザーに即した施工実習や施工訓練を行うことができ、施工実習の利便性を向上させることができる。
(2) 施工実習は、実習機器ユニット4およびベースユニット6の設置面積が確保できれば、施工スキルの向上に必要な実習を行うことができるが、実習エリアはベースユニット6に拡張ベースユニット8を連結することで、実習者およびインストラクターの他、解説者や複数の見学者を想定した実習エリアに拡張できる。また実習エリアは、実習に用いる実習機器ユニット4の設置数を想定して設定されてもよい。
(4) 実習後は、実習機器ユニット4とベースユニット6に分解し、またはベースユニット6から拡張ベースユニット8を分離し、実習現場から必要な単位の梱包により搬出することができる。
(5) 実習機器ユニット4はシール施工の対象であるユーザー設備に対応した大きさや規模とすることができ、利便性の高い実習システムを構築できる。
このフランジ締付け実習システム2−1(以下、単に「実習システム2−1」と称する)には、フランジ締付け機器ユニット(以下、単に「機器ユニット」と称する)4−1、ベースユニット6および拡張ベースユニット8が備えられる。機器ユニット4−1は実習機器ユニット4の一例であり、JIS B2251に規定するフランジ締付けとして、ガスケットの機能を充分に発揮させるためのフランジ継手の締付け実習が行える。
ベースユニット6にはたとえば、4枚の拡張ベースユニット8が連結可能であり、ベースユニット6のベース面を周辺に拡張することができる。
実習ヘッド10−1には図3に示すように、フランジ部22−1、22−2が備えられる。フランジ部22−1は着脱可能な円盤であるのに対し、フランジ部22−2は円筒状の基台部12の頂部に固定されて基台部12と一体化されている。フランジ部22−1、22−2の対向面部には円環状凸部24が備えられ、この円環状凸部24の間に円環状のガスケット26が設置されて挟み込まれる。各フランジ部22−1、22−2には、円環状凸部24と同心円上に複数の貫通孔28が形成され、各貫通孔28にはボルト30を貫通させ、フランジ部22−1、22−2の上面に締付け用ナット32、その下面側にナット34が取り付けられる。ボルト30、締付け用ナット32およびナット34は、フランジ部22−1、22−2を締結する手段の一例である。ボルト30に設置した締付け用ナット32の締付けにより、ガスケット26がフランジ部22−1、22−2間で締め付けられる。ナット34は、ボルト30を介して締付け用ナット32との間にフランジ部22−1、22−2を挟み込んで締付ける。このナット34は、締付け用ナット32の締め付けに対してボルト30とともに回転するのを防止する供回り防止構造を備えたものや、そのほか緩み止め構造を備えたものであってもよく、たとえばハードロック(登録商標)ナットなどを用いてもよい。斯かる締め付け構造は実機のシール施工と同様である。
防護カバー16は図4のAに示すように、金属または合成樹脂で成形された筒体42に複数の係止片44を備える。筒体42は基台部12上のコネクタプレート36から少なくともフランジ部22−2の周面を覆う高さを備える。係止片44の上端部はフランジ部22−1側にL字形に成形されているので、フランジ部22−1の上面に係止される。これにより、防護カバー16が実習ヘッド10−1に設置されて実習ヘッド10−1およびコネクタプレート36の上面を覆い、実習ヘッド10−1およびコネクタプレート36の間に防護空間46が形成される。この防護空間46にはボルト30に設置される軸力センサなど、計測機器やそのリードが配置され、計測中の接触や外乱などの影響を回避できる。
コネクタプレート36は、図4のAに示すように、複数のL字形の支持片48により基台部12の周面に固定ねじ50により固定され、プレート面が水平に維持される。このコネクタプレート36は基台部12の周囲に環状のプレート面を形成する部材であり、図4のBに示すように、一対の半円扇型のコネクタプレート36で構成される。
ベースユニット6には図5のAに示すように、周囲を包囲する枠部材として正方形のフレーム52が備えられる。フレーム52にはたとえば、帯状の鋼材が用いられる。このフレーム52にはフレーム52の構成部材と同一高さの第一の橋絡部材として複数のフラットバー54が並行に取り付けられ、各フラットバー54と交差する第二の橋絡部材として複数のクロスバー56が並行に取り付けられている。つまり、ベースユニット6は周囲をフレーム52で包囲させ、交差する複数のフラットバー54およびクロスバー56を備えた格子部材であり、交差部材であるフレーム52、フラットバー54およびクロスバー56の上側縁部によりフラットな床面が形成されている。
このベースユニット6の中央には機器ユニット4−1の台座18と同形状の設置部14が取り付けられている。この設置部14は台座18と同様にたとえば、鋼板で形成すればよい。この設置部14には台座18を固定する複数のボルト取付け孔60が形成されている。各ボルト取付け孔60は台座18のボルト取付け位置に一致している。
フレーム52の各側面部には拡張ベースユニット8との連結に用いられる嵌合部として複数の嵌合凸部62−1が突出している。
拡張ベースユニット8には図5のBに示すように、設置部14が取り付けられていないベースユニット6と同一形状および同一構造で、フレーム52、フラットバー54およびクロスバー56の上側縁部によりフラットな床面が形成されている。
この拡張ベースユニット8の各側面部にはベースユニット6との連結に用いられる嵌合部として複数の嵌合孔部62−2が形成されている。
図6のAに示すように、ベースユニット6と連結すべき拡張ベースユニット8を仮置きし、ベースユニット6の嵌合凸部62−1と拡張ベースユニット8の嵌合孔部62−2の位置合わせを行う。
図6のBに示すように、拡張ベースユニット8の嵌合孔部62−2にベースユニット6の嵌合凸部62−1を挿入させれば、ベースユニット6に拡張ベースユニット8を連結させることができる。これにより、ベースユニット6は拡張ベースユニット8の連結により同一高さのフラットな床面に拡張される。
図7のAに示すように、クロスバー56の間隔部に対応する連結具64−1が用いられる。この連結具64−1は、隣接する2枚のフレーム52に跨がらせる支持部66と、この支持部66によって並行に維持された2対の把持片68、70を備えている。2枚のフレーム52に支持部66で並行に維持された2対の把持片68、70を取り付けることにより、図7のBに示すように、ベースユニット6および拡張ベースユニット8を連結することができる。
(1) 実施例1によれば、実習システム2−1が機器ユニット4−1、ベースユニット6または拡張ベースユニット8のユニット単位で構成されるので、シール施工実習の要請に基づき、その実習現場にユニット単位で搬送して組立て、実習後、ユニット単位に分解して撤収することができる。このため、実習設備の小型や軽量化だけでなく、顧客の会議室、研修センターなど、アクセスのよい施設などを利用してシール施工実習を行うことができる。
(2) 機器ユニット4−1は、顧客側の設備に対応することができ、既存設備のコンパクト化、共有化など、広範なガスケットを対象として実習を行うことができ、利便性の高い実習システム2−1を構築できる。
(3) 実習現場が固定されないので、研修を受ける顧客の移動や手間が少なく、顧客設備と対応しつつ実習を行うことができる。
(5) この実習システム2−1はユニット単位での組立性および分解性に優れ、コンパクトに専用ボックスに梱包し、効率的かつ安全性の高い輸送ができ、可搬性に優れる。
(6) ベースユニット6および拡張ベースユニット8はフレーム52間の嵌合構造および連結具64−1、64−2を以て連結されるので、連結強度が高く、安定した床面を構築でき、安全性および信頼性の高い施工実習を行うことができる。
このトルク感覚実習システム2−2(以下、単に「実習システム2−2」と称する)には、トルク感覚機器ユニット(以下、単に「機器ユニット」と称する)4−2、ベースユニット6および拡張ベースユニット8が備えられる。機器ユニット4−2は実習機器ユニット4の一例であり、トルク管理としてハンドスパナによる締付け精度の体感実習が行える。
実習ヘッド10の一例としてトルク感覚実習ヘッド(以下「実習ヘッド」と称する)10−2が備えられ、この実習ヘッド10−2にはハンドスパナなどの締付け工具の締付けによるトルク値を測定する機器たとえば、ラインチェッカーを用いればよい。
ベースユニット6、拡張ベースユニット8、基台部12、台座18などの各部材については実施例1と同一であるので、その説明を割愛する。
実施例2によれば、実施例1と同様の実習システムとしての効果に加え、トルク感覚の実習を実習システムとして実現できる。
このシール性実習システム2−3(以下、単に「実習システム2−3」と称する)には、シール性実習機器ユニット(以下、単に「機器ユニット」と称する)4−3、ベースユニット6および拡張ベースユニット8が備えられる。機器ユニット4−3は実習機器ユニット4の一例であり、各種ガスケットのシール性の差異、フランジ表面の傷などの管理実習が行える。
実習ヘッド10の一例として2つのシール性実習ヘッド(以下「実習ヘッド」と称する)10−31、10−32が備えられる。実習ヘッド10−31、10−32にはそれぞれフランジ部22−31、22−32が備えられ、ボルト30、締付け用ナット32およびナット34が備えられる。これら実習ヘッド10−31、10−32により個別に実習を行うことができる。
ベースユニット6、拡張ベースユニット8、基台部12、台座18などの各部材については実施例1と同一であるので、その説明を割愛する。
実施例3によれば、実施例1と同様の実習システムとしての効果に加え、シール性実習を実習システムで実現できる。
この圧縮破壊実習システム2−4(以下、単に「実習システム2−4」と称する)には、圧縮破壊実習機器ユニット(以下、単に「機器ユニット」と称する)4−4、ベースユニット6および拡張ベースユニット8が備えられる。機器ユニット4−4は実習機器ユニット4の一例であり、各種ガスケットの圧縮破壊特性の差異、ペーストの有無による圧縮破壊特性の差異などのガスケットの圧縮破壊の実習が行える。
ベースユニット6、拡張ベースユニット8、基台部12、台座18などの各部材については実施例1と同一であるので、その説明を割愛する。
実施例4によれば、実施例1と同様の実習システムとしての効果に加え、圧縮破壊実習を実習システムで実現できる。
このフランジ・ボルト・ワッシャーの影響実習システム2−5(以下、単に「実習システム2−5」と称する)には、フランジ・ボルト・ワッシャーの影響実習機器ユニット(以下、単に「機器ユニット」と称する)4−5、ベースユニット6および拡張ベースユニット8が備えられる。機器ユニット4−5によれば、実習機器ユニット4の一例として、ボルト整備状態が材質の違いによるガスケット面圧への影響などの実習が行える。
ベースユニット6、拡張ベースユニット8、基台部12、台座18などの各部材については実施例1と同一であるので、その説明を割愛する。
実施例5によれば、実施例1と同様の実習システムとしての効果に加え、フランジ・ボルト・ワッシャーの影響の実習を実習システムで実現できる。
この配管ラック実習システム2−6(以下、単に「実習システム2−6」と称する)には、配管ラック実習機器ユニット(以下、単に「機器ユニット」と称する)4−6、ベースユニット6Wおよび複数の拡張ベースユニット8が備えられる。機器ユニット4−6は実習機器ユニット4の一例であり、図14に示すように組み立てられて実習項目としてたとえば、現場フランジ施工の取付け作業に想定される狭隘空間などの困難な状況を想定し、係る状況における締付け力がどのように影響を受けるかの実習が行える。
この機器ユニット4−6には第1の機器ユニット部4−61、第2の機器ユニット部4−62、配管ユニット74−1、74−2が含まれる。機器ユニット部4−61には実習ヘッド10−61および基台部12−1が備えられ、機器ユニット部4−62には実習ヘッド10−62および基台部12−2が備えられる。実習ヘッド10−61には配管部76−1が複数のU字ボルト78によって固定され、配管部76−1の一方の端面部にはフランジ80−1が備えられる。同様に、実習ヘッド10−62には配管部76−2が複数のU字ボルト78によって固定され、配管部76−2の一方の端面部にはフランジ80−1に対向するフランジ80−2が備えられる。
各配管ユニット74−1、74−2は支柱配管82を用いてU字形に支持されるとともに、ベースユニット6Wに固定されたソケット部84に支柱配管82を挿入して固定される。各配管ユニット74−1、74−2は実習ヘッド10−61、10−62を挟んで配置されている。実習ヘッド10−61、10−62の作業空間が各配管ユニット74−1、74−2の配置で狭隘化されており、実設備におけるパイプラインを模擬する形態となっている。
このベースユニット6Wは、既述のベースユニット6を連結した2倍の長さを持つ長方形状である。このベースユニット6Wには既述のベースユニット6の相当部分に配置された設置部14−1、14−2が取り付けられている。設置部14−1には機器ユニット部4−61の基台部12−1の台座18が固定ボルト21により着脱可能に固定され、設置部14−2には機器ユニット部4−62の基台部12−2の台座18が固定ボルト21により着脱可能に固定される。
このベースユニット6Wにはベースユニット6と同形状の拡張ベースユニット8が連結され、ベースユニット6Wの長辺部には直列に連結された2枚の拡張ベースユニット8が連結される。
基台部12、台座18などの各部材については実施例1と同一であるので、その説明を割愛する。
(1) 実施例6によれば、ベースユニット6を単位とし、このベースユニット6の2枚分の長さを持つベースユニット6Wにより実習に必要な床面を拡大し、2つの機器ユニット部4−61、4−62の連結またはその取り外しが可能である。
(2) ベースユニット6Wの長さはベースユニット6を単位とした2倍の長さゆえに、ベースユニット6Wの幅方向には拡張ベースユニット8の2枚を連結してベースユニット6Wの床面積を拡大できるとともに、ベースユニット6Wの長手方向には拡張ベースユニット8を連結して床面積を拡大できる。
(4) この実施例6では、配管部76−1、76−2に平行して配管ユニット74−1、74−2が配置されて狭隘空間を強制的に実現しているので、配管部76−1、76−2のフランジ80−1、80−2の連結および締付けを行わなければならず、実設備と同様の施工実習を行うことができ、施工スキルの向上を図ることができる。
この機器ユニット4−7には実習ヘッド10−1および基台部12−2が備えられる。基台部12−2は連結が可能なヘッド側基台部12−21、中間基台部12−22およびベース側基台部12−23に分割されている。ヘッド側基台部12−21、中間基台部12−22およびベース側基台部12−23は同径の筒体であり、それぞれの下端側には径小な装着部86が備えられる。つまり、ヘッド側基台部12−21の装着部86は中間基台部12−22またはベース側基台部12−23に挿入されて固定可能であり、中間基台部12−22の装着部86はベース側基台部12−23に挿入されて固定可能である。
このベースユニット6Xは、設置部14に代え、嵌合部の一例としてソケット部87が設置されており、このソケット部87には、ヘッド側基台部12−21、中間基台部12−22およびベース側基台部12−23の装着部86が嵌合されて固定可能である。このベースユニット6Xのその他の構成は既述のベースユニット6と同様であるので、その説明を割愛する。
(1) 実施例7によれば、機器ユニット4−7の高さを基台部12−2によって調製することができる。ヘッド側基台部12−21をベースユニット6Xのソケット部87に直結させて実習ヘッド10−1を最小高さ、中継ぎにベース側基台部12−23を用いて実習ヘッド10−1を中間高さ、中継ぎに中間基台部12−22およびベース側基台部12−23を併用して実習ヘッド10−1を最大高さに選択的に調製することができる。
(2) 所望の高さでのシール施工の実習を効率的に行うことができる。
(3) 機器ユニット4−7では実習ヘッド10−1、ヘッド側基台部12−21、中間基台部12−22およびベース側基台部12−23に分離して搬送でき、搬送単位を小型化することができる。
この実習コンピュータシステム2−8(以下、単に「実習システム2−8」と称する)は、請求項6に係る実習システムの一例であり、この実習システム2−8には処理部88、モニター90およびキーボード92が備えられ、モニター90の表示画面94にはキーボード92と同様に操作入力部であるタッチパネル96が備えられる。
モニター90は情報提示手段の一例であり、プリンタや他の情報端末のモニター部を含んでよい。
キーボード92は情報操作入力部の一例であり、情報操作入力部には既述のタッチパネル96や他の情報端末のタッチパネル部を含んでよいし、バーコード入力装置なども含んでよい。
図17は、DB106に格納された実習情報テーブルの一例を示している。この情報テーブル108には、実習項目108−1、機器ユニット108−2およびパーツ108−3が設定されている。実習項目108−1には、カテゴリ108−11および実習レベル108−12が格納されている。カテゴリ108−11には「締付方法」、「応力緩和」、「シール性」、「圧縮破壊」、「面圧分布」、「配管ミスアライメント」、「現場フランジ施工」などの項目情報が格納され、実習レベル108−12には「基礎実習」、「応用実習」のスキルレベルが格納されている。
これらの情報は入力される実習項目情報や実習現場の現場情報などによって選択可能である。
図18のAは、組立て前の実習システム2−1の画面表示を示している。
モニター90の表示画面94に実習システムを展開し、キーボード92またはタッチパネル96によりたとえば、実習項目としてフランジ締付け実習を表す項目を入力し、実習の現場情報を入力すれば、図18のAに示すように、モニター90には実習システム2−1に必要な機器ユニット4−1、ベースユニット6および複数の拡張ベースユニット8の画像表示201、実習情報テーブル202および実習エリア203が表示される。
実習情報テーブル202には図18のBに示すように、選択されている実習項目および機器ユニットが表示される。
図19は、実習システムの情報処理の処理手順を示している。この処理手順は、本発明の実習プログラムの一例であり、コンピュータにより実行される実習プログラムにより処理部88で実現される機能部による機能を示している。この機能には、情報の入力機能(S101)、選択情報の生成機能(S102)、組立て情報の生成機能(S103)、選択情報や組立て情報の提示機能(S104)が含まれる。
(1) 実施例8によれば、実習項目や実習現場に応じた実習システムを構築してユーザーに必要なシール施工が行え、効率的な実習システムを実現することができる。
(2) 実習機器ユニット、ベースユニットおよび拡張ベースユニットとともに、これらを表す情報から実習項目や実習現場に応じたユニット情報および組立て情報を得ることができ、実習内容の選択や設計を自由にかつ効率的に実現できるなど、ユーザーに必要な実習内容および実習情報を的確にかつ迅速に提供できる。
この実習システム2−9では、複数のベースユニット6が複数の拡張ベースユニット8を媒介として連結され、実習現場でマルチの実習項目の実習を行うことができる。
この実習システム2−9では、既述の実習システム2−8との併用で実習項目の選択や、実習者のスキルに応じた実習項目の選択、実習項目の順序などの指定や操作を含んでよい。
(1) 各実施例1ないし9において、カメラを併用し、実習内容を中継し、実習者に提供してもよいし、実習設備を提供するセンター側で実習内容の監視を行ってもよい。また、この実習内容の監視には、たとえばベースユニット6や拡張ベースユニット8の配置および設定された実習項目に応じた機器ユニットが組立てられているか否かの処理が含まれてもよい。
(2) 上記実施例ではシール施工を記載しているが、本発明はシール施工以外の実習に適用でき、上記実施例に限定されない。
(3) 上記実施例では、嵌合部として、ベースユニット6のフレーム52に嵌合凸部62−1が形成され、拡張ベースユニット8の側面部に嵌合孔部62−2が形成される場合を示したが、これに限らない。ベースユニット6と拡張ベースユニット8との連結に用いる嵌合部は、たとえばベースユニット6側に嵌合孔部を備え、拡張ベースユニット8側に嵌合凸部を備えてもよい。また、ベースユニット6と拡張ベースユニット8の側面は、対向して配置される位置に合せて、それぞれ対応する嵌合凸部と嵌合孔部を両方とも備えてもよい。
さらに、ベースユニット6のフレーム52および拡張ベースユニット8のフレーム52の対向する側面には、嵌合孔部が形成されており、この嵌合孔部に別部品の嵌合凸部材を挿入して連結してもよい。このように構成することで、組立てられた実習システムの外周側面に嵌合凸部62−1が突出するのを防止できる。
その他、ベースユニット6と拡張ベースユニット8との連結に用いる嵌合部は、嵌合凸部と嵌合孔部以外の嵌合手段を用いてもよい。
2−1 フランジ締付け実習システム
2−2 トルク感覚実習システム
2−3 シール性実習システム
2−4 圧縮破壊実習システム
2−5 フランジ・ボルト・ワッシャーの影響実習システム
2−6 配管ラック実習システム
2−7 フランジ締付け実習システム
2−8 実習コンピュータシステム
2−9 実習システム
4 実習機器ユニット
4−61、4−62 機器ユニット部
6、6W、6X ベースユニット
8 拡張ベースユニット
10、10−1、10−2、10−31、10−32、10−41、10−42、10−51、10−52、10−61、10−62 実習ヘッド
12、12−1、12−2 基台部
12−21 ヘッド側基台部
12−22 中間基台部
12−23 ベース側基台部
14、14−1、14−2 設置部
16 防護カバー
18 台座
20 支柱部
21 固定ボルト
22−1、22−2 フランジ部
24 円環状凸部
26 ガスケット
28 貫通孔
30 ボルト
32 締付け用ナット
34 ナット
36 コネクタプレート
38 中継コネクタ
40 透孔
42 筒体
44 係止片
46 防護空間
48 支持片
50 固定ねじ
52 フレーム
54 フラットバー
56 クロスバー
60 ボルト取付け孔
62−1 嵌合凸部
62−2 嵌合孔部
64−1 第1の連結具
64−2 第2の連結具
66 支持部
68、70 把持片
72 把持部
74−1、74−2 配管ユニット
76−1、76−2 配管部
78 U字ボルト
80−1、80−2 フランジ
82 支柱配管
84、87 ソケット部
86 装着部
88 処理部
90 モニター
92 キーボード
94 表示画面
96 タッチパネル
98 プロセッサ
100 記憶部
102 入出力部(I/O)
104 通信部
106 データベース(DB)
108 情報テーブル
108−1 実習項目
108−2 機器ユニット
108−3 パーツ
108−11 カテゴリ
108−12 実習レベル
108−31 機器ユニット部品
108−32 ベースユニット
108−33 拡張ベースユニット
108−34 連結部材
201 画像表示
202 実習情報テーブル
203 実習エリア
204 画像表示
Claims (8)
- 実習現場に移動して実習可能な実習システムであって、
単一または複数の実習機器ユニットと、
周囲を包囲するフレームと、該フレームと同一の高さを有して前記フレームに取付けられた第1の橋絡部材と、該第1の橋絡部材と交差して前記フレームに取付けられた第2の橋絡部材とで床面を構成し、該床面に前記実習機器ユニットを設置する設置部を備え、この設置部に前記実習機器ユニットが着脱可能であるとともに、前記フレームと拡張ベースユニットのフレームとの間に連結具を取付けることによって、前記フレームに1または2以上の前記拡張ベースユニットが連結可能であるベースユニットと、
を備え、実習時、実習現場に設置された前記ベースユニットに少なくとも前記実習機器ユニットが着脱可能であることを特徴とする実習システム。 - 前記実習機器ユニットは、少なくともフランジ締付け機器ユニット、トルク感覚機器ユニット、シール性実習機器ユニット、圧縮破壊実習機器ユニット、フランジ・ボルト・ワッシャーの影響確認実習機器ユニット、配管ラック実習機器ユニットのいずれかを含むことを特徴とする請求項1に記載の実習システム。
- 前記拡張ベースユニットは、周囲を囲むフレームと、該フレームを橋絡して交差する橋絡部材とで床面を構成していることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の実習システム。
- 前記ベースユニットと前記拡張ベースユニットを嵌合させる嵌合部、または前記拡張ベースユニットと他の連結ベースユニットを嵌合させる嵌合部を備え、または前記ベースユニットと前記拡張ベースユニットを嵌合させる嵌合部、または前記拡張ベースユニットと他の連結ベースユニットを連結させる単一または複数の連結部材を備えることを特徴とする請求項1に記載の実習システム。
- 前記実習機器ユニットが複数の基台部を備え、各基台部を支持する複数の前記設置部を前記ベースユニットに備えることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の実習システム。
- 前記拡張ベースユニットまたは他の連結ベースユニットは、実習現場の大きさや実習者数、実習に用いる前記実習機器ユニットの設置数を想定した実習エリアに基づいて、前記ベースユニットに連結されることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の実習システム。
- 少なくとも実習項目または現場情報を入力する入力部と、
前記実習項目に応じて複数の実習機器ユニットから単一または複数の前記実習機器ユニットを選択する機器ユニット選択情報を生成し、前記実習機器ユニットの設置に必要なベースユニット、必要に応じて前記ベースユニットに連結される拡張ベースユニットのベースユニット選択情報を生成し、前記実習機器ユニットおよび前記ベースユニットを含む組立て情報または必要に応じて前記拡張ベースユニットを含む組立て情報を生成する情報処理部と、
前記機器ユニット選択情報、前記ベースユニット選択情報または前記組立て情報のいずれかを提示する情報提示部と、
を備えることを特徴とする実習システム。 - コンピュータにより実行される実習プログラムであって、
少なくとも実習項目または現場情報の入力機能と、
前記実習項目により単一または複数の実習機器ユニットの機器ユニット選択情報を生成し、前記現場情報によりベースユニットまたは必要に応じて拡張ベースユニットのベースユニット選択情報を生成し、前記実習機器ユニットおよび前記ベースユニットを含む組立て情報または必要に応じて前記拡張ベースユニットを含む組立て情報を生成する機能と、
前記機器ユニット選択情報、前記ベースユニット選択情報または前記組立て情報のいずれかを提示する機能と、
を前記コンピュータにより実行させるための実習プログラム。
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