JP6648868B1 - 成形体の製造方法、及び電子部品装置の製造方法 - Google Patents

成形体の製造方法、及び電子部品装置の製造方法 Download PDF

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Abstract

成形体の製造方法は、固形の樹脂組成物が配置された容器内の雰囲気を減圧する工程と、前記容器内の雰囲気を減圧する工程の後に、前記樹脂組成物を加熱して溶融する工程と、溶融した前記樹脂組成物が配置された前記容器内の雰囲気を大気圧に近づける工程と、を含む。

Description

本開示は、成形体の製造方法、及び電子部品装置の製造方法に関する。
電子機器は、近年の小型化および高機能化の流れによって実装の高密度化が進み、さらに高出力化に伴い発熱量が増大している。これを受け、チップ、絶縁基板、銅ベース板、はんだ、ワイヤー等を有するモジュールを外部環境から保護する目的で使用される樹脂組成物には、電子機器に組み込まれることを考慮し、耐熱性が要求されている。
例えば、発熱量が多く、長時間の高温下で使用が求められるモジュールの1つに、自動車用、電鉄用等のパワーモジュールが挙げられる。パワーモジュールは、高電圧が印加されるためチップの発熱量が顕著に多くなっており、構成部材を含む高温下における動作保証が要求される。
パワーモジュールを封止する方法の1つとして、大気に開放されているケース型にシリコーンゲルを注入して封止する方法がある(例えば、特許文献1参照)。シリコーンゲルは室温(25℃)で液状であるため、特許文献1に記載の方法は、トランスファ成形、コンプレッション成形等のように型に覆われた密閉状態を形成する必要がなく、開放されているケース型内に自重により容易にかつ均一に充填することができる点で利点がある。
特開2014−216558号公報
しかしながら、特許文献1に記載の方法では、パワーモジュールの構成部材の熱膨張係数と全体を覆うシリコーンゲルの熱膨張係数とが大きくかけ離れており、高温下における信頼性に乏しい。さらに、チップから発生する熱により、シロキサンによる接点障害を生じてしまう等の問題がある。そこで、シリコーンゲルに代わる材料の利用が検討されている。一例として、従来の装置をそのまま用いることができる観点から、ケース型を用いる封止に用いる材料として、液状エポキシ樹脂組成物を適用することが考えられる。しかしながら、液状エポキシ樹脂組成物は、耐熱性及び高温保持性の面で課題がある。耐熱性、高温保持性等の観点からは、室温(25℃)で固形の樹脂組成物を適用することが考えられる。
ところで、電子部品の封止には、信頼性を担保する観点から、ボイド等の空隙を最小限に抑制して高い充填性を確保することが要求される。しかしながら、ケース型を用いて固形の樹脂組成物を成形する場合(以下、ケース型に樹脂組成物を入れて成形する方法を「ケース型成形」ともいう)、樹脂組成物を溶融する過程で、固形の樹脂組成物の間隙に存在する空気が巻き込まれて気泡が混入しやすい。また、ケース型成形では、トランスファ成形、コンプレッション成形等のように成形時に加圧を行わないため、混入した気泡が潰れにくい。そのため、固形の樹脂組成物を用いてケース型成形を行う場合には、ボイドの抑制が特に課題となる。
かかる状況に鑑み、本開示は、固形の樹脂組成物を用いるケース型成形においてボイドの発生を抑制することができる成形体の製造方法、及び当該製造方法を用いる電子部品装置の製造方法を提供することを課題とする。
上記の課題を解決する手段は、以下の実施形態を含む。
<1> 固形の樹脂組成物が配置された容器内の雰囲気を減圧する工程と、
前記容器内の雰囲気を減圧する工程の後に、前記樹脂組成物を加熱して溶融する工程と、
溶融した前記樹脂組成物が配置された前記容器内の雰囲気を大気圧に近づける工程と、
を含む、成形体の製造方法。
<2> 前記樹脂組成物を機械的に加圧する工程を含まない、<1>に記載の成形体の製造方法。
<3> 前記容器内の雰囲気を減圧する工程において、667Pa以下への減圧が行われる、<1>又は<2>に記載の成形体の製造方法。
<4> 前記樹脂組成物が熱硬化性樹脂を含有する、<1>〜<3>のいずれか1項に記載の成形体の製造方法。
<5> 前記熱硬化性樹脂が、付加反応により硬化する熱硬化性樹脂を含む、<4>に記載の成形体の製造方法。
<6> 前記熱硬化性樹脂がエポキシ樹脂を含む、<5>に記載の成形体の製造方法。
<7> 前記樹脂組成物を加熱して溶融する工程において、加熱により樹脂組成物を昇温させるときの樹脂組成物の昇温速度が0.5℃/分以上である、<1>〜<6>のいずれか1項に記載の成形体の製造方法。
<8> 前記樹脂組成物を加熱して溶融する工程において、前記加熱が伝導により行われる、<1>〜<7>のいずれか1項に記載の成形体の製造方法。
<9> 前記樹脂組成物を加熱して溶融する工程において、前記加熱が前記容器の鉛直下側から行われる、<1>〜<8>に記載の成形体の製造方法。
<10> 前記容器内の雰囲気を大気圧に近づける工程の後に、前記樹脂組成物をさらに加熱して半硬化又は硬化させる工程を含む、<1>〜<9>のいずれか1項に記載の成形体の製造方法。
<11> <10>に記載の成形体の製造方法を用いて電子部品を封止する工程を含む、電子部品装置の製造方法。
本開示によれば、固形の樹脂組成物を用いるケース型成形においてボイドの発生を抑制することができる成形体の製造方法、及び当該製造方法を用いる電子部品装置の製造方法を提供することができる。
本開示において「〜」を用いて示された数値範囲には、「〜」の前後に記載される数値がそれぞれ最小値及び最大値として含まれる。
本開示中に段階的に記載されている数値範囲において、一つの数値範囲で記載された上限値又は下限値は、他の段階的な記載の数値範囲の上限値又は下限値に置き換えてもよい。また、本開示中に記載されている数値範囲において、その数値範囲の上限値又は下限値は、実施例に示されている値に置き換えてもよい。
本開示において各成分は該当する物質を複数種含んでいてもよい。組成物中に各成分に該当する物質が複数種存在する場合、各成分の含有率又は含有量は、特に断らない限り、組成物中に存在する当該複数種の物質の合計の含有率又は含有量を意味する。
本開示において各成分に該当する粒子は複数種含んでいてもよい。組成物中に各成分に該当する粒子が複数種存在する場合、各成分の粒子径は、特に断らない限り、組成物中に存在する当該複数種の粒子の混合物についての値を意味する。
本開示において「工程」との語には、他の工程から独立した工程に加え、他の工程と明確に区別できない場合であってもその工程の目的が達成されれば、当該工程も含まれる。
≪成形体の製造方法≫
本開示の成形体の製造方法は、固形の樹脂組成物が配置された容器内の雰囲気を減圧する工程(減圧工程ともいう)と、前記容器内の雰囲気を減圧する工程の後に、前記樹脂組成物を加熱して溶融する工程(溶融工程ともいう)と、溶融した前記樹脂組成物が配置された前記容器内の雰囲気を大気圧に近づける工程(昇圧工程ともいう)と、を含む。本開示の成形体の製造方法は、昇圧工程の後に、樹脂組成物をさらに加熱して半硬化又は硬化させる工程を含んでもよく、その他の工程を含んでいてもよい。
本開示の成形体の製造方法によれば、ボイドの発生を抑制することができる。その理由は必ずしも明らかではないが、以下のように推測される。
電子部品の封止用に用いられる固形の樹脂組成物としては、通常、顆粒状又は粉末状の樹脂組成物が用いられる。当該顆粒又は粉末状の樹脂組成物の間隙には、連続気泡、すなわち、お互いに連続し、気体又は液体が通り抜けることのできる気泡が存在している。このような固形の樹脂組成物をケース型成形に用いる場合、樹脂組成物を常圧で加熱して溶融すると、樹脂組成物中に空気が巻き込まれて、独立気泡、すなわち、お互いに独立し、気体又は液体が通り抜けることのできない気泡が残存し、樹脂組成物を成形したときにボイドが発生する原因となる。
ここで、本開示の成形体の製造方法では、固形の樹脂組成物が配置された容器内の雰囲気を減圧し、その後に樹脂組成物を加熱して溶融するため、溶融した樹脂組成物内に残存する泡の内部は減圧された状態となっている。この後、容器内の雰囲気を大気圧に近づけると、樹脂組成物内の泡が外圧により潰される。これにより、樹脂組成物を成形したときのボイドの発生が抑制されると考えられる。
電子部品の封止において、電子部品の信頼性を担保するうえでは、例えば直径100μm以上のボイドの発生を抑制することが特に有用となる。本開示の成形体の製造方法によれば、例えば直径100μm以上のボイドの発生を抑制することも可能であり、電子部品装置の封止において特に有用である。
注入口以外のすべての面を囲う型に樹脂組成物を満充填するトランスファ成形、及びケース内の樹脂組成物を上蓋で押圧して充填するコンプレッション成形では、容器内に樹脂組成物を充填する際に、容器内の樹脂組成物が機械的に加圧されて充填が行われる。これに対して、本開示の成形体の製造方法は、機械的に加圧する工程を含まないことが好ましい。機械的な加圧を行わないケース型成形(以下、「非加圧系ケース型成形」ともいう)を行うことによって、簡便な充填が可能である。
非加圧系ケース型成形では、ケース、型等の容器内において樹脂組成物を密閉状態で押圧することなく、樹脂組成物の自重等により均一的に充填する。ここで、例えば、上蓋を有するケース等、四方が壁に囲まれるような容器を用いる場合であっても、当該容器に樹脂組成物を入れてから充填するまでの間に容器内の上部等に空間が存在すれば、樹脂組成物は押圧されていないため、非加圧系ケース型成形に該当する。なお、非加圧系ケース型成形に該当するかどうかは、成形後の加圧の有無は問わない。
本開示の成形体の製造方法は、電子部品の封止に好適に適用できる。特に、本開示の成形体の製造方法により製造される成形体は、耐熱性と電気絶縁性に優れるため、過酷な動作環境に曝されるパワーモジュールの封止用途に好適である。
本開示の成形体の製造方法を適用して封止される電子部品としては、例えば、能動素子、受動素子等の素子が挙げられる。能動素子としては、半導体チップ、トランジスタ、ダイオード、サイリスタ等が挙げられる。受動素子としては、コンデンサ、抵抗体、コイル等が挙げられる。また、これらの能動素子、受動素子等の素子を複数個内蔵しモジュール化した電子部品にも適用できる。
まず、本開示の成形体の製造方法に用いられる樹脂組成物について説明する。
〔樹脂組成物〕
本開示の成形体の製造方法では固形の樹脂組成物を用いる。樹脂組成物は、容器内の雰囲気を減圧する前に固形の形態を有する樹脂組成物であればよく、例えば25℃で固形の形態を有する樹脂組成物を好適に用いることができる。本開示において、固形の樹脂組成物とは、容器内の雰囲気を減圧する前に樹脂組成物全体の粘度が10Pa・s以上であることを指し、樹脂組成物全体として固形である限り、液状の成分を含有していてもよい。
固形の樹脂組成物の形状はどのような形状でもよく、粉末状、顆粒状等の粒子状であってもよい。顆粒状の樹脂組成物の場合は粒子の大きさが比較的均一であるため、容器内に配置した際の粒子同士の間隙により小さな粒子が入り込みにくい。また、連続気泡の開口が比較的大きいことから、減圧工程において気泡内の空気が効率的に排出され、より効果的にボイドを抑制できると考えられる。
樹脂組成物は熱硬化性樹脂を含有する熱硬化性樹脂組成物であってもよく、熱可塑性樹脂を含有する熱可塑性樹脂組成物であってもよい。樹脂組成物は熱硬化性樹脂組成物であることが好ましい。熱硬化性樹脂組成物は、熱硬化性樹脂の他に、硬化剤、充填材、硬化促進剤、各種添加剤等を含有していてもよい。以下、熱硬化性樹脂組成物の各成分について説明する。
(熱硬化性樹脂)
熱硬化性樹脂組成物は熱硬化性樹脂を含有する。熱硬化性樹脂の種類は特に制限されず、付加反応により硬化する熱硬化性樹脂を含むことが好ましい。反応の際に低分子が脱離すると、当該低分子が揮発してボイドの原因となることがあるが、付加反応により硬化する熱硬化性樹脂を用いると、低分子の脱離がおこらないため、より効果的にボイドを抑制できると考えられる。
熱硬化性樹脂組成物に含有される熱硬化性樹脂は、特に制限されない。熱硬化性樹脂としては、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ビスマレイミド樹脂、シアネート樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂等が挙げられる。封止材としての諸特性のバランスの観点からは、熱硬化性樹脂はエポキシ樹脂を含むことが好ましい。
エポキシ樹脂の種類は特に制限されず、熱硬化性樹脂組成物の所望の特性等に応じて選択できる。エポキシ樹脂として具体的には、フェノール、クレゾール、キシレノール、レゾルシン、カテコール、ビスフェノールA、ビスフェノールF等のフェノール化合物及びα−ナフトール、β−ナフトール、ジヒドロキシナフタレン等のナフトール化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種のフェノール性化合物と、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド等の脂肪族アルデヒド化合物とを酸性触媒下で縮合又は共縮合させて得られるノボラック樹脂をエポキシ化したものであるノボラック型エポキシ樹脂(フェノールノボラック型エポキシ樹脂、オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂等);上記フェノール性化合物と、ベンズアルデヒド、サリチルアルデヒド等の芳香族アルデヒド化合物とを酸性触媒下で縮合又は共縮合させて得られるトリフェニルメタン型フェノール樹脂をエポキシ化したものであるトリフェニルメタン型エポキシ樹脂;上記フェノール化合物及びナフトール化合物と、アルデヒド化合物とを酸性触媒下で共縮合させて得られるノボラック樹脂をエポキシ化したものである共重合型エポキシ樹脂;ビスフェノールA、ビスフェノールF等のジグリシジルエーテルであるジフェニルメタン型エポキシ樹脂;アルキル置換又は非置換のビフェノールのジグリシジルエーテルであるビフェニル型エポキシ樹脂;スチルベン系フェノール化合物のジグリシジルエーテルであるスチルベン型エポキシ樹脂;ビスフェノールS等のジグリシジルエーテルである硫黄原子含有エポキシ樹脂;ブタンジオール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等のアルコール類のグリシジルエーテルであるエポキシ樹脂;フタル酸、イソフタル酸、テトラヒドロフタル酸等の多価カルボン酸化合物のグリシジルエステルであるグリシジルエステル型エポキシ樹脂;アニリン、ジアミノジフェニルメタン、イソシアヌル酸等の窒素原子に結合した活性水素をグリシジル基で置換したものであるグリシジルアミン型エポキシ樹脂;ジシクロペンタジエンとフェノール化合物の共縮合樹脂をエポキシ化したものであるジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂;分子内のオレフィン結合をエポキシ化したものであるビニルシクロヘキセンジエポキシド、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、2−(3,4−エポキシ)シクロヘキシル−5,5−スピロ(3,4−エポキシ)シクロヘキサン−m−ジオキサン等の脂環型エポキシ樹脂;パラキシリレン変性フェノール樹脂のグリシジルエーテルであるパラキシリレン変性エポキシ樹脂;メタキシリレン変性フェノール樹脂のグリシジルエーテルであるメタキシリレン変性エポキシ樹脂;テルペン変性フェノール樹脂のグリシジルエーテルであるテルペン変性エポキシ樹脂;ジシクロペンタジエン変性フェノール樹脂のグリシジルエーテルであるジシクロペンタジエン変性エポキシ樹脂;シクロペンタジエン変性フェノール樹脂のグリシジルエーテルであるシクロペンタジエン変性エポキシ樹脂;多環芳香環変性フェノール樹脂のグリシジルエーテルである多環芳香環変性エポキシ樹脂;ナフタレン環含有フェノール樹脂のグリシジルエーテルであるナフタレン型エポキシ樹脂;ハロゲン化フェノールノボラック型エポキシ樹脂;ハイドロキノン型エポキシ樹脂;トリメチロールプロパン型エポキシ樹脂;オレフィン結合を過酢酸等の過酸で酸化して得られる線状脂肪族エポキシ樹脂;フェノールアラルキル樹脂、ナフトールアラルキル樹脂等のアラルキル型フェノール樹脂をエポキシ化したものであるアラルキル型エポキシ樹脂;などが挙げられる。これらのエポキシ樹脂は、1種を単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。
エポキシ樹脂のエポキシ当量(分子量/エポキシ基数)は、特に制限されない。成形性、電気的信頼等の各種特性バランスの観点からは、100g/eq〜1000g/eqであることが好ましく、150g/eq〜500g/eqであることがより好ましい。
エポキシ樹脂のエポキシ当量は、例えば、JIS K 7236:2009に準じた方法で測定することができる。
エポキシ樹脂が固体である場合、エポキシ樹脂の軟化点又は融点は特に制限されず、耐熱分解性の観点からは、50℃以上であることが好ましく、熱硬化性樹脂組成物の調製の際の取扱い性の観点からは、50℃〜130℃であることがより好ましい。
エポキシ樹脂の融点は示差走査熱量測定(DSC)で測定される値とし、エポキシ樹脂の軟化点はJIS K 7234:1986に準じた方法(環球法)で測定される値とする。
(硬化剤)
熱硬化性樹脂組成物は硬化剤を含有してもよい。硬化剤の種類は特に制限されず、熱硬化性樹脂組成物の所望の特性等に応じて選択できる。熱硬化性樹脂がエポキシ樹脂である場合の硬化剤としては、フェノール硬化剤、アミン硬化剤、酸無水物硬化剤、ポリメルカプタン硬化剤、ポリアミノアミド硬化剤、イソシアネート硬化剤、ブロックイソシアネート硬化剤等が挙げられる。耐熱性の観点からは、硬化剤は、フェノール性水酸基を分子中に有するもの(フェノール硬化剤)であることが好ましい。
フェノール硬化剤として具体的には、レゾルシン、カテコール、ビスフェノールA、ビスフェノールF、置換又は非置換のビフェノール等の多価フェノール化合物;フェノール、クレゾール、キシレノール、レゾルシン、カテコール、ビスフェノールA、ビスフェノールF、フェニルフェノール、アミノフェノール等のフェノール化合物及びα−ナフトール、β−ナフトール、ジヒドロキシナフタレン等のナフトール化合物からなる群より選ばれる少なくとも一種のフェノール性化合物と、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド等の脂肪族アルデヒド化合物とを酸性触媒下で縮合又は共縮合させて得られるノボラック型フェノール樹脂;上記フェノール性化合物と、ジメトキシパラキシレン、ビス(メトキシメチル)ビフェニル等とから合成されるフェノールアラルキル樹脂、ナフトールアラルキル樹脂等のアラルキル型フェノール樹脂;パラキシリレン又はメタキシリレンの少なくとも一方で変性したフェノール樹脂;メラミン変性フェノール樹脂;テルペン変性フェノール樹脂;上記フェノール性化合物と、ジシクロペンタジエンとから共重合により合成されるジシクロペンタジエン型フェノール樹脂及びジシクロペンタジエン型ナフトール樹脂;シクロペンタジエン変性フェノール樹脂;多環芳香環変性フェノール樹脂;ビフェニル型フェノール樹脂;上記フェノール性化合物と、ベンズアルデヒド、サリチルアルデヒド等の芳香族アルデヒド化合物とを酸性触媒下で縮合又は共縮合させて得られるトリフェニルメタン型フェノール樹脂;これら2種以上を共重合して得たフェノール樹脂などが挙げられる。これらのフェノール硬化剤は、1種を単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。
硬化剤の官能基当量(フェノール硬化剤の場合は水酸基当量)は、特に制限されない。成形性、電気的信頼性等の各種特性バランスの観点からは、70g/eq〜1000g/eqであることが好ましく、80g/eq〜500g/eqであることがより好ましい。
硬化剤の官能基当量(フェノール硬化剤の場合は水酸基当量)は、例えば、JIS K 0070:1992に準じた方法により測定することができる。
硬化剤が固体である場合、硬化剤の軟化点又は融点は、特に制限されず、耐熱分解性の観点からは、40℃以上であることが好ましく、成形性等の観点からは、40℃〜180℃であることがより好ましく、熱硬化性樹脂組成物の調製の際の取扱い性の観点からは、50℃〜130℃であることがさらに好ましい。
硬化剤の融点又は軟化点は、エポキシ樹脂の融点又は軟化点と同様にして測定される値とする。
熱硬化性樹脂と硬化剤との当量比、すなわち熱硬化性樹脂中の官能基数に対する硬化剤中の官能基数の比(硬化剤中の官能基数/熱硬化性樹脂中の官能基数)は、特に制限されない。それぞれの未反応分を少なく抑える観点からは、熱硬化性樹脂と硬化剤との当量比は0.5〜2.0の範囲に設定されることが好ましく、0.6〜1.3の範囲に設定されることがより好ましい。成形性等の観点からは、熱硬化性樹脂と硬化剤との当量比は0.8〜1.2の範囲に設定されることがさらに好ましい。
(充填材)
熱硬化性樹脂組成物は、充填材を含有してもよい。熱硬化性樹脂組成物が充填材を含有する場合の充填材の種類は、特に制限されない。充填材としては、具体的には、シリカ(溶融シリカ、結晶シリカ等)、ガラス、アルミナ、炭酸カルシウム、ケイ酸ジルコニウム、ケイ酸カルシウム、窒化珪素、窒化アルミニウム、窒化ホウ素、ベリリア、ジルコニア、ジルコン、フォステライト、ステアタイト、スピネル、ムライト、チタニア、タルク、クレー、マイカ等の無機材料が挙げられる。難燃効果を有する充填材を用いてもよい。難燃効果を有する充填材としては、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、マグネシウムと亜鉛の複合水酸化物等の複合金属水酸化物、硼酸亜鉛などが挙げられる。
上記充填材の中でも、熱膨張係数の低減の観点からはシリカが好ましく、高熱伝導性の観点からはアルミナが好ましい。充填材は1種を単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。充填材の状態としては粉未、粉末を球形化したビーズ、繊維等が挙げられる。
熱硬化性樹脂組成物に含有される充填材の含有率は、特に制限されない。流動性及び強度の観点からは、充填材の含有率は熱硬化性樹脂組成物全体の30体積%〜90体積%であることが好ましく、35体積%〜80体積%であることがより好ましく、40体積%〜70体積%であることがさらに好ましく、50体積%〜70体積%であることが特に好ましい。充填材の含有率が熱硬化性樹脂組成物全体の30体積%以上であると、硬化物の熱膨張係数、熱伝導率、弾性率等の特性がより向上する傾向にある。充填材の含有率が熱硬化性樹脂組成物全体の90体積%以下であると、熱硬化性樹脂組成物の粘度の上昇が抑制され、流動性がより向上して成形性がより良好になる傾向にある。
充填材が粒子状である場合、その平均粒子径は、特に制限されない。例えば、充填材の体積平均粒子径は0.2μm〜50μmであることが好ましく、0.5μm〜30μmであることがより好ましい。充填材の体積平均粒子径が0.2μm以上であると、熱硬化性樹脂組成物の粘度の上昇がより抑制される傾向がある。充填材の体積平均粒子径が50μm以下であると、狭い隙間への充填性がより向上する傾向にある。
充填材の体積平均粒子径は、レーザー散乱回折法粒度分布測定装置により得られる体積基準の粒度分布において小径側からの体積の累積が50%となるときの粒子径(D50)として測定することができる。
(硬化促進剤)
熱硬化性樹脂組成物は、硬化促進剤を含有してもよい。硬化促進剤の種類は特に制限されず、熱硬化性樹脂の種類、熱硬化性樹脂組成物の所望の特性等に応じて選択できる。
硬化促進剤としては、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノネン−5(DBN)、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセン−7(DBU)等のジアザビシクロアルケン、2−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾール、2−ヘプタデシルイミダゾール等の環状アミジン化合物;前記環状アミジン化合物の誘導体;前記環状アミジン化合物又はその誘導体のフェノールノボラック塩;これらの化合物に無水マレイン酸、1,4−ベンゾキノン、2,5−トルキノン、1,4−ナフトキノン、2,3−ジメチルベンゾキノン、2,6−ジメチルベンゾキノン、2,3−ジメトキシ−5−メチル−1,4−ベンゾキノン、2,3−ジメトキシ−1,4−ベンゾキノン、フェニル−1,4−ベンゾキノン等のキノン化合物、ジアゾフェニルメタンなどの、π結合をもつ化合物を付加してなる分子内分極を有する化合物;DBUのテトラフェニルボレート塩、DBNのテトラフェニルボレート塩、2−エチル−4−メチルイミダゾールのテトラフェニルボレート塩、N−メチルモルホリンのテトラフェニルボレート塩等の環状アミジニウム化合物;ピリジン、トリエチルアミン、トリエチレンジアミン、ベンジルジメチルアミン、トリエタノールアミン、ジメチルアミノエタノール、トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール等の三級アミン化合物;前記三級アミン化合物の誘導体;酢酸テトラ−n−ブチルアンモニウム、リン酸テトラ−n−ブチルアンモニウム、酢酸テトラエチルアンモニウム、安息香酸テトラ−n−ヘキシルアンモニウム、水酸化テトラプロピルアンモニウム等のアンモニウム塩化合物;トリフェニルホスフィン、ジフェニル(p−トリル)ホスフィン、トリス(アルキルフェニル)ホスフィン、トリス(アルコキシフェニル)ホスフィン、トリス(アルキル・アルコキシフェニル)ホスフィン、トリス(ジアルキルフェニル)ホスフィン、トリス(トリアルキルフェニル)ホスフィン、トリス(テトラアルキルフェニル)ホスフィン、トリス(ジアルコキシフェニル)ホスフィン、トリス(トリアルコキシフェニル)ホスフィン、トリス(テトラアルコキシフェニル)ホスフィン、トリアルキルホスフィン、ジアルキルアリールホスフィン、アルキルジアリールホスフィン等の三級ホスフィン;前記三級ホスフィンと有機ボロン類との錯体等のホスフィン化合物;前記三級ホスフィン又は前記ホスフィン化合物と無水マレイン酸、1,4−ベンゾキノン、2,5−トルキノン、1,4−ナフトキノン、2,3−ジメチルベンゾキノン、2,6−ジメチルベンゾキノン、2,3−ジメトキシ−5−メチル−1,4−ベンゾキノン、2,3−ジメトキシ−1,4−ベンゾキノン、フェニル−1,4−ベンゾキノン等のキノン化合物、ジアゾフェニルメタンなどの、π結合をもつ化合物を付加してなる分子内分極を有する化合物;前記三級ホスフィン又は前記ホスフィン化合物と4−ブロモフェノール、3−ブロモフェノール、2−ブロモフェノール、4−クロロフェノール、3−クロロフェノール、2−クロロフェノール、4−ヨウ化フェノール、3−ヨウ化フェノール、2−ヨウ化フェノール、4−ブロモ−2−メチルフェノール、4−ブロモ−3−メチルフェノール、4−ブロモ−2,6−ジメチルフェノール、4−ブロモ−3,5−ジメチルフェノール、4−ブロモ−2,6−ジ−t−ブチルフェノール、4−クロロ−1−ナフトール、1−ブロモ−2−ナフトール、6−ブロモ−2−ナフトール、4−ブロモ−4’−ヒドロキシビフェニル等のハロゲン化フェノール化合物を反応させた後に、脱ハロゲン化水素の工程を経て得られる、分子内分極を有する化合物;テトラフェニルホスホニウム等のテトラ置換ホスホニウム、テトラ−p−トリルボレート等のホウ素原子に結合したフェニル基がないテトラ置換ホスホニウム及びテトラ置換ボレート;テトラフェニルホスホニウムとフェノール化合物との塩などが挙げられる。
硬化促進剤の含有量は、熱硬化性樹脂100質量部に対して、1質量部以下であることが好ましく、0.5質量部以下であることがより好ましく、0.3質量部以下であることが好ましい。硬化促進剤の含有量が1質量部以下であると、ゲル化時間を充分に確保することができ、充填性に優れる。硬化促進剤の含有量の下限値は特に制限されず、熱硬化性樹脂は硬化促進剤を含有しなくてもよい。
[各種添加剤]
熱硬化性樹脂組成物は、上述の成分に加えて、以下に例示するカップリング剤、離型剤、着色剤、消泡剤等の各種添加剤を含有してもよい。熱硬化性樹脂組成物は、以下に例示する添加剤以外にも必要に応じて当技術分野で周知の各種添加剤を含有してもよい。
(カップリング剤)
熱硬化性樹脂組成物は、樹脂成分(熱硬化性樹脂、硬化剤等)と充填材との接着性を高めるために、カップリング剤を含有してもよい。カップリング剤としては、エポキシシラン、(メタ)アクリロキシシラン、メルカプトシラン、アミノシラン、アルキルシラン、ウレイドシラン、ビニルシラン等のシラン化合物、チタン化合物、アルミニウムキレート化合物、アルミニウム/ジルコニウム化合物などの公知のカップリング剤が挙げられる。中でも取り扱い性の観点からは、シラン化合物が好ましい。カップリング剤は、1種を単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。
熱硬化性樹脂組成物がカップリング剤を含有する場合、カップリング剤の含有量は、充填材100質量部に対して0.05質量部〜5質量部であることが好ましく、0.1質量部〜2.5質量部であることがより好ましい。
(離型剤)
熱硬化性樹脂組成物は、離型剤を含有してもよい。離型剤は特に制限されず、従来公知のものを用いることができる。具体的には、カルナバワックス、モンタン酸、ステアリン酸等の高級脂肪酸、高級脂肪酸金属塩、モンタン酸エステル等のエステル系ワックス、酸化ポリエチレン、非酸化ポリエチレン等のポリオレフィン系ワックスなどが挙げられる。離型剤は、1種を単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。
熱硬化性樹脂組成物が離型剤を含有する場合、離型剤の含有量は熱硬化性樹脂と硬化剤の合計100質量部に対して0.01質量部〜10質量部であることが好ましく、0.1質量部〜5質量部であることがより好ましい。
(着色剤)
熱硬化性樹脂組成物は、着色剤をさらに含有してもよい。着色剤としてはカーボンブラック、有機染料、有機顔料、酸化チタン、鉛丹、ベンガラ等の公知の着色剤を挙げることができる。着色剤の含有量は目的等に応じて適宜選択できる。着色剤は、1種を単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。
熱硬化性樹脂組成物が着色剤を含有する場合、着色剤の含有量は熱硬化性樹脂と硬化剤の合計100質量部に対して0.01質量部〜10質量部であることが好ましく、0.1質量部〜5質量部であることがより好ましい。
(消泡剤)
熱硬化性樹脂組成物は、消泡剤を含有してもよい。消泡剤を用いることにより、熱硬化性樹脂組成物の吸湿による水分、組成物中の各原材料に含まれる低分子量の不純物、モノマー成分、反応に伴う低分子量の脱離基の揮発性成分等が、減圧工程、溶融工程、昇圧工程及び任意に含まれる工程において揮発することによって生じる発泡を抑制又は低減することができる。消泡剤としては、ポリエーテル、ポリエステル、高級アルコール、高級アルコール誘導体、脂肪酸誘導体、金属石鹸、シリコーンオイル、ポリシロキサン、ワックス、鉱物油等の公知の消泡剤を挙げることができる。消泡剤は1種を単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。
熱硬化性樹脂組成物が消泡剤を含有する場合、消泡剤の含有率は適宜選択でき、熱硬化性樹脂組成物に対して消泡剤の有効成分の含有率が0.01質量%〜10質量%であることが好ましく、0.01質量%〜5質量%であることがより好ましい。
(熱硬化性樹脂組成物の性状、調製等)
熱硬化性樹脂組成物において、110℃でのゲル化時間は10分以上であることが好ましく、30分以上であることがより好ましく、60分以上であることがさらに好ましい。110℃でのゲル化時間が10分以上であると、ゲル化するまでの時間を充分に確保することができ、固形の樹脂組成物をケース型成形に適用する場合でも充填性に優れる傾向にある。なお、110℃での好適なゲル化時間は、製造プロセスに応じて変動するため、適宜選択することが好ましい。そのため、110℃での好適なゲル化時間は、上記範囲に限定されない。
110℃でのゲル化時間は、JIS K 6300−2:2001に準拠して測定される。具体的には、110℃において、一定圧力でねじり振動を加え、熱硬化性樹脂組成物を介して受ける力(トルク)を測定し、明らかにトルクが上昇し始めた時間をゲル化時間として測定する。
熱硬化性樹脂組成物において、175℃でのゲル化時間は2時間以下であることが好ましく、1時間以下であることがより好ましく、25分以下であることがさらに好ましい。175℃でのゲル化時間が2時間以下であると、硬化時間が短くなり、電子部品装置を製造するときのプロセス時間が短縮化される傾向にある。
175℃でのゲル化時間は、JIS K 6300−2:2001に準拠して測定され、110℃でのゲル化時間の測定方法において、温度を175℃に変える以外は同様である。
熱硬化性樹脂組成物は、110℃での粘度が500Pa・s以下であることが好ましく、100Pa・s以下であることがより好ましい。110℃での粘度が500Pa・s以下であると、より成形性に優れる傾向にある。
熱硬化性樹脂組成物の110℃での粘度は、レオメーター(コーン直径25mm、周波数1Hz)を用いて測定される。レオメーターとしては、例えば、「AR2000」(商品名、TA instruments社)が用いられる。
熱硬化性樹脂組成物は、硬化物としたときに、215℃で1000時間経過前後でのガラス転移温度(Tg)の比(経過後のTg/初期のTg)が、0.9以上であることが好ましい。「経過後のTg/初期のTg」の比が0.9以上であると、高温保持性に優れ、発熱量の多いパワーモジュールの封止において、より好適となる。ガラス転移温度(Tg)は、TMA法(熱機械分析法)により求めることができる。
熱硬化性樹脂組成物は、硬化物としたときの30℃〜250℃での平均熱膨張係数が、50ppm/K以下であることが好ましく、40ppm/K以下であることがより好ましい。30℃〜250℃での平均熱膨張係数が、40ppm/K以下であると、半導体チップ電子部品との熱膨張係数の差が小さくなり、熱による反りの発生を効果的に抑えることができる傾向にある。
平均熱膨張係数は、次のようにして測定することができる。
3mm×3mm×10mmの大きさの硬化物を準備し、熱機械分析装置(例えば、TA instruments社の「TMA2940」)を用いて、荷重0.2N、30℃〜260℃、5℃/分の条件で昇温して測定することができる。
熱硬化性樹脂組成物は、硬化物としたときの25℃での弾性率が、5GPa〜25GPaであることが好ましく、10GPa〜20GPaであることがより好ましい。25℃での弾性率が5GPa以上であると、パワーモジュールにおける他部材との熱膨張係数差に起因して発生する応力を効果的に抑制できる傾向にある。25℃での弾性率が25GPa以下であると、熱硬化性樹脂組成物の硬化物自身に起因して発生する応力を効果的に抑制できる傾向にある。
25℃での弾性率は、以下の方法により測定することができる。
10mm×50mm×3mmの大きさの硬化物を準備し、熱機械分析装置(例えば、TA instruments社の「RSAIII」)を用いて、25℃〜300℃まで10℃/分の速度で昇温し、25℃での弾性率(GPa)を求める。
熱硬化性樹脂組成物の調製は、従来公知の方法を適宜用いることができ、ニーダー、プラネタリミキサ、3本ロールミル、2軸押出機等が好ましく用いられる。
続いて、本開示の成形体の製造方法に含まれる各工程について説明する。
<1.固形の樹脂組成物が配置された容器内の雰囲気を減圧する工程(減圧工程)>
本工程では、前述の固形の樹脂組成物が配置された容器内の雰囲気を減圧する。減圧は、例えば、固形の樹脂組成物が配置された容器を真空乾燥機等に入れて排気することで行うことができる。
樹脂組成物を配置する容器は、ケース、型等の任意の容器であってよい。容器は、上蓋を有していても有していなくてもよいが、容器内の圧力調整を効率的に行う観点から通気性を有する上蓋を有するか、上蓋を有さないことが好ましい。
容器は、封止を行う電子部品が予め収容されている容器であってもよく、予め収容されていない容器であってもよい。封止を行う電子部品が予め収容されている容器を用いる場合、本開示の成形体の製造方法を用いて、樹脂組成物を硬化させることによって、直接的に電子部品を封止することができる。また、封止を行う電子部品が予め収容されていない容器を用いる場合には、例えば、本開示の成形体の製造方法を用いて半硬化の成形体を作製することで、再溶融して電子部品の封止に用いることが可能な材料を提供することができる。
減圧度は、ボイドの発生を抑制する観点からは、絶対真空に近いほど好ましく、667Pa以下への減圧を行うことが好ましく、134Pa以下への減圧を行うことがより好ましく、50Pa以下への減圧を行うことがさらに好ましい。
減圧速度は特に制限されず、機器の性能等に応じて設定することができる。
減圧工程における雰囲気の温度は特に制限されず、樹脂組成物の種類に応じて適宜設定することができる。減圧工程を通して樹脂組成物の間隙が連続気泡として維持されていることが好ましいため、雰囲気の温度は樹脂組成物に含有される樹脂の軟化点又は融点より低いことが好ましい。簡便性の観点からは、減圧工程は常温で行うことが好ましい。
<2.容器内の雰囲気を減圧する工程の後に、樹脂組成物を加熱して溶融する工程(溶融工程)>
本工程では、減圧工程を経た樹脂組成物を加熱して溶融する。樹脂組成物を溶融するときの樹脂組成物の温度は、樹脂組成物に含有される樹脂の軟化点又は融点、樹脂組成物の成分等に応じて適宜設定することができる。例えば、エポキシ樹脂を含む熱硬化性樹脂組成物を用いる場合には、90℃〜175℃の範囲に加熱して溶融を行ってもよい。
溶融工程は、減圧された雰囲気のまま行われることが好ましい。溶融工程において減圧度を変動させてもよいが、大気圧よりも減圧された状態で溶融を行うことによって、後述の昇圧工程における効果が好適に発揮される。
加熱により樹脂組成物を昇温させるときの樹脂組成物の昇温速度は特に制限されない。プロセス時間の短縮、及び樹脂組成物の粘度上昇の抑制の観点からは、加熱により樹脂組成物を昇温させるときの樹脂組成物の昇温速度は0.5℃/分以上であることが好ましく、1.0℃/分以上であることがより好ましく、2.5℃/分以上であることがさらに好ましく、5.0℃/分以上であることが特に好ましい。樹脂組成物の昇温速度の上限は特に制限されず、使用する機器の性能等に応じて設定することができる。樹脂組成物の昇温速度の上限は、例えば20℃/分以下であってもよい。
樹脂組成物の昇温速度は、昇温させる過程において一定でもよく変動してもよい。また、設定された温度まで昇温した時点で温度を一定に保って樹脂組成物を溶融させてもよい。なお、樹脂組成物の温度を直接測定することが困難な場合は、樹脂組成物が配置された容器の温度を測定し、樹脂組成物の温度とすることができる。
プロセス時間の短縮、及び樹脂組成物の粘度上昇の抑制の観点から、溶融工程の加熱を開始してから後述の昇圧工程を開始するまでの時間は240分以内であることが好ましく、120分以内であることがより好ましく、60分以内であることがさらに好ましい。
加熱方式は特に制限されない。伝導、輻射、対流のいずれによる加熱を行ってもよく、これらを任意に組み合わせてもよい。加熱効率の観点からは伝導又は輻射による加熱を用いることが好ましく、伝導による加熱を用いることがさらに好ましい。
伝導による加熱の方法としては、樹脂組成物を配置した容器を載せる棚板にヒーターを設置して加熱する方法、樹脂組成物を配置した容器をオイル等の熱媒で直接あるいは間接的に加熱する方法などが挙げられる。輻射による加熱の方法としては、樹脂組成物を配置した容器にハロゲンヒーターを照射する方法等が挙げられる。対流による加熱の方法としては、樹脂組成物を配置した容器を入れる真空乾燥機の雰囲気の温度を上昇させる方法等が挙げられる。これらを任意に組み合わせて加熱を行うことが好ましい。
加熱は樹脂組成物を配置した容器の鉛直下側から行われることが好ましく、樹脂組成物を配置した容器の鉛直下側からの伝導により行われることが好ましい。これにより、ボイドの発生がより効率的に抑制されると考えられる。鉛直下側から樹脂組成物を加熱すると、鉛直下側の樹脂組成物が先に溶融して流動し始める。これにより、鉛直下側に存在する樹脂組成物が自重により押し潰され、鉛直下側から順次脱気が進行すると考えられる。また、鉛直上側に存在する樹脂組成物の粘度が先に上昇して脱気しにくくなることを抑制することができると考えられる。鉛直下側の加熱と他の方法による加熱を組み合わせてもよい。
<3.溶融した樹脂組成物が配置された容器内の雰囲気を大気圧に近づける工程(昇圧工程)>
本工程では、溶融工程を経た樹脂組成物が配置された容器内の雰囲気を大気圧に近づける。なお、本開示において「昇圧」とは減圧状態にあった雰囲気を大気圧に近づけることをいい、機械的に圧力を加える「加圧」とは区別される。
昇圧工程では、樹脂組成物は溶融している状態であり、樹脂組成物は流動性を有する。本開示において溶融している状態とは、粘度が500Pa・s以下である状態を表す。これにより、容器内の雰囲気を大気圧に近づけたときに、樹脂組成物の内部に残存していた独立泡が大気圧によって押し潰され、樹脂組成物が流動することによって脱気されると考えられる。
樹脂組成物の粘度は、レオメーター(コーン直径25mm、周波数1Hz)を用いて測定される。レオメーターとしては、例えば、「AR2000」(商品名、TA instruments社)が用いられる。
昇圧工程における昇圧速度は特に制限されず、プロセス時間の短縮の観点から、昇圧は速やかに行われることが好ましい。昇圧工程は、例えば真空乾燥機のバルブを開いて大気圧に開放することで簡便に行うことができる。
<4.容器内の雰囲気を大気圧に近づける工程の後に、樹脂組成物をさらに加熱して半硬化又は硬化させる工程>
本開示の成形体の製造方法は、昇圧工程の後に、樹脂組成物をさらに加熱して半硬化又は硬化させる工程を含んでもよい。
例えば、封止を行う電子部品が予め収容されている容器を用いて減圧工程、溶融工程、及び昇圧工程を行った場合、さらに加熱して樹脂組成物を硬化させることによって、電子部品を封止して電子部品装置を製造してもよい。このときの硬化条件は特に制限されない。例えば、エポキシ樹脂を含む熱硬化性樹脂組成物を用いる場合には、170℃〜250℃の温度で、1時間〜24時間の時間で硬化してもよい。真空乾燥機内で減圧工程、溶融工程、及び昇圧工程を行った場合、硬化のための加熱は同じ真空乾燥機内で行ってもよく、真空乾燥機から取り出して別途オーブン等を用いて行ってもよい。また、必要に応じて真空乾燥器又はオーブンの槽内の空気を窒素等の不活性ガスで置換して硬化を行ってもよい。
また、例えば、封止を行う電子部品が予め収容されていない容器を用いて減圧工程、溶融工程、及び昇圧工程を行った場合、さらに加熱して樹脂組成物を半硬化させることによって、再溶融して電子部品の封止に用いることが可能な材料を製造してもよい。ここで半硬化とは、25℃における粘度が10Pa・s以上又は固体であるのに対して、例えば100℃における粘度が10Pa・s以下に低下する状態をいい、一般的にBステージと称される状態をいう。なお、Bステージは、JIS K 6900:1994で定義される。このときの半硬化の条件は特に制限されない。例えば、エポキシ樹脂を含む熱硬化性樹脂組成物を用いる場合には、90℃〜175℃の温度で、4時間以内の時間で半硬化してもよい。真空乾燥機内で減圧工程、溶融工程、及び昇圧工程を行った場合、半硬化のための加熱は同じ真空乾燥機内で行ってもよく、真空乾燥機から取り出して別途オーブン等を用いて行ってもよい。また、必要に応じて真空乾燥器又はオーブンの槽内の空気を窒素等の不活性ガスで置換して半硬化を行ってもよい。
なお、減圧工程、溶融工程、及び昇圧工程の後にさらに加熱を行わずに、半硬化した状態の樹脂組成物を得てもよい。
以下、上記実施形態を実施例により具体的に説明するが、上記実施形態の範囲はこれらの実施例に限定されるものではない。
(熱硬化性樹脂組成物の調製)
表1に示す成分を表1に示す量(質量部)にて混合し、装置内部の温度が70℃〜100℃に調整された2軸押出機により混練し、冷却後に粉砕して熱硬化性樹脂組成物を調製した。また、無機充填材の欄の括弧内の数値は、熱硬化性樹脂組成物中の無機充填材が占める体積基準での割合(体積%)を示す。各成分の詳細は下記のとおりである。
・エポキシ樹脂:エポキシ当量163g/eq〜175g/eq、軟化点57℃〜63℃の多官能型エポキシ樹脂
・硬化剤:水酸基当量106g/eq、軟化点68℃〜74℃のフェノールノボラック樹脂
・硬化促進剤:2−フェニルイミダゾール
・カップリング剤:N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン
・離型剤:モンタン酸エステル
・着色剤:カーボンブラック
・消泡剤:ポリシロキサン
・無機充填材:D50が19.9μm(カタログ値)の溶融シリカ粒子
(粘度の測定)
調製した硬化性樹脂組成物を110℃に加熱し、レオメーター(コーン直径25mm、周波数1Hz)を用いて粘度を測定した。
(ゲル化時間の測定)
一定温度(110℃又は175℃)において、一定圧力でねじり振動を加え硬化性樹脂組成物を介して受ける力(トルク)を測定し、明らかにトルクが上昇し始めた時間をゲル化時間として測定した。
結果を表1に示す。
(樹脂組成物の成形)
<実施例1>
直径60mm、深さ40mmのアルミカップに熱硬化性樹脂組成物60gを配置し、23℃の真空乾燥器 『DN−30S』(商品名:佐藤真空株式会社製)に投入した。次いで真空乾燥器内を50Paに減圧した。その後、昇温速度0.7℃/分で120℃まで昇温し、120℃に到達してから30分間保持した。その後、真空乾燥器内を速やかに大気圧に戻し、冷却した。冷却後、別に準備したオーブンにより、175℃で4時間加熱して硬化物を得た。
<実施例2>
真空乾燥器内の圧力を667Paとした以外は実施例1と同様にして硬化物を得た。
<実施例3>
昇温速度を1.4℃/分とした以外は実施例1と同様にして硬化物を得た。
<比較例1>
直径60mm、深さ40mmのアルミカップに熱硬化性樹脂組成物60gを配置し、23℃の真空乾燥器 『DN−30S』(商品名:佐藤真空株式会社製)に投入した。次いで昇温速度0.7℃/分で120℃まで昇温した。その後、真空乾燥器内を50Paに減圧し、30分間保持した。その後、真空乾燥器内を速やかに大気圧に戻し、冷却した。冷却後、別に準備したオーブンにより、175℃で4時間加熱して硬化物を得た。
<比較例2>
真空乾燥器内を減圧せず、大気圧のままとした以外は比較例1と同様にして硬化物を得た。
(ボイドの評価)
実施例1〜3および比較例1〜2により得られた硬化物を精密切断機『MICRO CUTTER MC−201』(商品名:株式会社マルトー製)により切断し、断面を顕微鏡『BX−51』(商品名:オリンパス株式会社製)により観察した。
その結果、実施例1〜3では直径100μm以上のボイドは観察されず、ボイドの発生が抑制されていた。
一方、比較例1及び比較例2では100μm以上のボイドが多数観察され、電子部品の封止には不適であった。
日本国特許出願第2018−064690号の開示は、その全体が参照により本明細書に取り込まれる。本明細書に記載された全ての文献、特許出願、及び技術規格は、個々の文献、特許出願、及び技術規格が参照により取り込まれることが具体的かつ個々に記された場合と同程度に、本明細書中に援用されて取り込まれる。

Claims (11)

  1. 固形の樹脂組成物が配置された容器内の雰囲気を減圧する工程と、
    前記容器内の雰囲気を減圧する工程の後に、前記樹脂組成物を加熱して溶融する工程と、
    溶融した前記樹脂組成物が配置された前記容器内の雰囲気を大気圧に近づける工程と、
    を含む、成形体の製造方法。
  2. 前記樹脂組成物を機械的に加圧する工程を含まない、請求項1に記載の成形体の製造方法。
  3. 前記容器内の雰囲気を減圧する工程において、667Pa以下への減圧が行われる、請求項1又は請求項2に記載の成形体の製造方法。
  4. 前記樹脂組成物が熱硬化性樹脂を含有する、請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の成形体の製造方法。
  5. 前記熱硬化性樹脂が、付加反応により硬化する熱硬化性樹脂を含む、請求項4に記載の成形体の製造方法。
  6. 前記熱硬化性樹脂がエポキシ樹脂を含む、請求項5に記載の成形体の製造方法。
  7. 前記樹脂組成物を加熱して溶融する工程において、加熱により樹脂組成物を昇温させるときの樹脂組成物の昇温速度が0.5℃/分以上である、請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の成形体の製造方法。
  8. 前記樹脂組成物を加熱して溶融する工程において、前記加熱が伝導により行われる、請求項1〜請求項7のいずれか1項に記載の成形体の製造方法。
  9. 前記樹脂組成物を加熱して溶融する工程において、前記加熱が前記容器の鉛直下側から行われる、請求項1〜請求項8に記載の成形体の製造方法。
  10. 前記容器内の雰囲気を大気圧に近づける工程の後に、前記樹脂組成物をさらに加熱して半硬化又は硬化させる工程を含む、請求項1〜請求項9のいずれか1項に記載の成形体の製造方法。
  11. 請求項10に記載の成形体の製造方法を用いて電子部品を封止する工程を含む、電子部品装置の製造方法。
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