JP6646442B2 - 山留め壁 - Google Patents
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Description
この地盤改良構造は、地震時に液状化現象の発生が懸念される軟弱な掘削地盤にセメント系固化材を混合・撹拌して構築される柱状の改良体を隣接間でオーバーラップさせた状態で格子状に連続配置させる「TOFT工法(登録商標)」で構築される。そして、その格子状の地盤改良構造の外周部位を周辺地盤の表面まで上方に延長させて山留め壁本体が構成されている。
この実情に鑑み、本発明の主たる課題は、セメント系の山留め壁本体に鉄骨芯材が埋め込まれている山留め壁において、山留め壁本体に必要な剛性を適切に付与しながら、施工性の向上及び材料コストの低廉化を実現することができる技術を提供する点にある。
前記鉄骨芯材が、前記山留め壁本体の壁厚方向において、背面土側となる外側に偏らせて配置されており、
掘削地盤に対して地盤改良を施した地盤改良構造が構築され、
前記山留め壁本体が、前記地盤改良構造の外周側部位を上方に延長させて構成され、
前記鉄骨芯材が、上下方向において、前記地盤改良構造の内側部位の上端部に対して上方側範囲及び下方側範囲を有する前記山留め壁本体の上下中間部位のみに配置されている点にある。
即ち、山留め壁本体では、外側の背面土からの土圧を受けつつ内側が掘削された状態において、外側に上下方向の引張応力が作用し内側に上下方向の圧縮応力が作用する。これに対し、山留め壁本体は、鉄骨芯材が外側に偏らせて配置されているので、外側の引張強度が補強されることになる。このことで、外側に作用する引張応力については、主に引張強度が高い鉄骨芯材で好適に受け、一方、内側に作用する圧縮応力については、主に圧縮強度が高い固化後のセメント系固化材で好適に受けることができる。よって、鉄骨芯材を小型化した場合でも、山留め壁本体に必要な剛性を適切に付与することができる。
即ち、山留め壁本体の外側に作用する上下方向の引張応力は、上下方向において、山留め壁本体の内側への倒れ込みを支持する掘削地盤側の部位で大きくなり、その部位に対して上下に遠ざかるほど小さくなる。よって、山留め壁本体において、そのような掘削地盤側の部位を含む上下中間部位のみに鉄骨芯材を配置することで、その上下中間部位に作用する大きな引張応力に耐えるための引張強度が確保されつつ、一方で、当該引張応力が小さい上端部及び下端部付近では鉄骨芯材の配置が省略されることで、必要な鉄骨芯材の短尺化を図ることができる。
本発明の第2特徴構成は、前記地盤改良構造が、柱状の改良体を隣接間でオーバーラップさせた状態で連続させた柱列部位として、前記山留め壁本体となる外周側柱列部位と、当該外周側柱列部位の内側に対して内側から接続される内側柱列部位とで構成されており、
前記外周側柱列部位は、前記内側柱列部位が接続された柱状体と、前記内側柱列部位が接続されていない柱状体とを有するとともに、当該両柱状体の前記上下中間部位のみに前記鉄骨芯材を配置している点にある。
図2に示すように、新築建物60の建設予定地となる掘削地盤g’の周囲には、外側の周辺地盤gを構成する背面土側からの土圧に耐えて内側の掘削部側(掘削地盤g’側)への土砂の崩落を防止するための山留め壁本体1aからなる山留め壁1が構築されている。
また、この山留め壁1は、掘削地盤g’に対して液状化現象の対策として地盤改良を施した地盤改良構造10を利用して構築されている。
そして、この山留め壁1の内側の地盤改良構造10上には、例えば、コンクリート製の擁壁30と、基礎部40とが備えられている。また、この基礎部40には、例えば免震装置50を介装させた上で、新築建物60が構築される。
先ず、この地盤改良構造10について、以下に説明を加える。
地盤改良構造10は、図1に示すように、柱状の改良体を隣接間でオーバーラップさせた状態で連続させた柱列部位10a,10b,10cを格子状に配置させて、軟弱な掘削地盤g’を格子状に囲み、地震時での液状化現象の発生を抑制するものとして構成されている。この柱状の改良体は、地盤中にセメントミルクなどのセメント系固化材を吐出しながらそのセメント系固化材を現位置土と混合・撹拌することで構築される。
次に、山留め壁1の構成について、以下に説明を加える。
図1及び図2に示すように、山留め壁1を構成する山留め壁本体1aは、施工性の向上及び材料コストの低廉化を図るために、上述した地盤改良構造10を利用して構成されている。即ち、図2に示すように、地盤改良構造10の外周側部位である外周側柱列部位10cが上方の周辺地盤gの表面まで延長され、その延長された外周側柱列部位10cが山留め壁1の山留め壁本体1aとして機能する。
このように鉄骨芯材3が小型化されることで、鉄骨芯材3を山留め壁本体1aに埋め込む際の施工性が向上し、更には、その鉄骨芯材3の材料コストが低廉化されることになる。
例えば、壁厚方向における山留め壁本体1aの中心部から鉄骨芯材3の中心部までの偏倚幅Dは、山留め壁本体1aの壁厚(当該山留め壁本体1aを構成する柱状体の直径)の1/2〜1/4程度に設定することができる。
一方、内側柱列部位10a,10bが接続されておらず、内側に軟弱な掘削地盤g’が存在する柱状体についても、上記内側柱列部位10a,10bが直接接続された柱状体と同様の上下中間位置のみに鉄骨芯材3が配置されている。これにより、山留め壁1全体として鉄骨芯材3の材料コストの低廉化が図られている。尚、この内側柱列部位10a,10bに接続されていない柱状体については、内側柱列部位10a,10bに直接接続された十分な剛性を有する柱状体が両側に配置され、当該両側の柱状体に対して一部をオーバーラップさせた状態で連続的に配置されていることから、鉄骨芯材3を上下中間位置のみに配置した場合でも、必要な剛性が得られることになる。
そして、バイブレータによる振動の作動及び停止を調整すれば、鉄骨芯材3の挿入量を簡単に調整することができ、これにより、山留め壁本体1aに対し鉄骨芯材3を所望の上下中間部位に配置させることができる。
(1)上記実施形態では、鉄骨芯材3を山留め壁本体1aの上下中間部位のみに配置したが、山留め壁本体1aの必要な剛性を確保することが可能な範囲内において、鉄骨芯材3の上下方向における位置を変更しても構わない。
1a 山留め壁本体
3 鉄骨芯材
10 地盤改良構造
10c 外周側柱列部位(外周側部位)
g 周辺地盤
g’ 掘削地盤
Claims (2)
- セメント系の山留め壁本体に鉄骨芯材が埋め込まれている山留め壁であって、
前記鉄骨芯材が、前記山留め壁本体の壁厚方向において、背面土側となる外側に偏らせて配置されており、
掘削地盤に対して地盤改良を施した地盤改良構造が構築され、
前記山留め壁本体が、前記地盤改良構造の外周側部位を上方に延長させて構成され、
前記鉄骨芯材が、上下方向において、前記地盤改良構造の内側部位の上端部に対して上方側範囲及び下方側範囲を有する前記山留め壁本体の上下中間部位のみに配置されている山留め壁。 - 前記地盤改良構造が、柱状の改良体を隣接間でオーバーラップさせた状態で連続させた柱列部位として、前記山留め壁本体となる外周側柱列部位と、当該外周側柱列部位の内側に対して内側から接続される内側柱列部位とで構成されており、
前記外周側柱列部位は、前記内側柱列部位が接続された柱状体と、前記内側柱列部位が接続されていない柱状体とを有するとともに、当該両柱状体の前記上下中間部位のみに前記鉄骨芯材を配置している請求項1に記載の山留め壁。
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