JP6642368B2 - 位置推定システム、および位置補正装置 - Google Patents

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本発明は、移動体の位置を推定する位置推定システムと、位置推定システムが備える位置補正装置に関し、特に推定した位置を補正する技術に関する。
特許文献1には、車両で用いられる無線通信装置と、他の車両や歩行者などの移動体で用いられる無線通信装置とがそれぞれの位置を推定し、推定した位置を無線通信によって相互に送信するシステムが開示されている。推定した位置を受信した無線通信装置は、受信した他の移動体の位置と、推定した自車両の位置とに基づいて衝突の危険があるか否かを判断し、衝突の危険があると判断すると警告を行う。
特開2014−139832号公報
しかし、特許文献1の技術では、システムで用いられる無線通信装置が推定する位置の精度が低下した場合、警告の信頼度が低下するという問題がある。例えば、移動体間の距離が閾値以下となった場合に警告を行うシステムを考える。このようなシステムにおいては、一方の移動体が位置を推定する精度を高い状態に維持していても、他方の移動体が位置を推定する精度を高い状態に維持できていなければ、距離の推定精度が低下するため、警告の信頼度が低下する。
本発明は、この事情に基づいて成されたものであり、その目的とするところは、推定する位置の精度が低下することを抑制する位置推定システム、および位置補正装置を提供することにある。
上記目的は独立請求項に記載の特徴の組み合わせにより達成され、また、下位請求項は、発明の更なる有利な具体例を規定する。特許請求の範囲に記載した括弧内の符号は、一つの態様として後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものであって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
上記目的を達成するための位置推定システムに係る発明は、移動体(10)で用いられる第1無線通信装置(100)と、第1無線通信装置と無線通信する第2無線通信装置(200)とを備える位置推定システム(1)であって、第2無線通信装置は、LF帯で信号を無線送信するLF送信部(202)と、第1無線通信装置の位置を推定した位置である推定位置を、第2無線通信装置の位置に基づいて決定される補正後位置に補正するための位置補正情報を生成する補正情報生成部(212)と、LF送信部に、補正情報生成部が生成した位置補正情報を送信させる補正情報送信部(213)とを備え、第1無線通信装置は、推定位置を求める位置推定部(112)と、補正情報送信部が送信する位置補正情報を受信する補正情報受信部(114)と、補正情報受信部が位置補正情報を受信し、かつ受信した位置補正情報によって推定位置を補正した場合の補正後位置の誤差が推定位置の誤差よりも小さいと判断できる場合に、受信した位置補正情報に基づいて、推定位置を補正後位置に補正する位置補正部(115)とを備え
移動体を第1移動体とし、第2無線通信装置は、第1移動体とは異なる移動体である第2移動体(20)で用いられ、第2無線通信装置は、第2無線通信装置の位置を取得する位置取得部(210)をさらに備え、補正情報生成部は、位置取得部が取得した第2無線通信装置の位置に基づいて補正後位置を決定する位置推定システムであって、
第2移動体は自動車であり、LF送信部は、互いに独立した複数の通信エリアに信号を送信し、第2無線通信装置は、自動車の前後方向に基づいて決定される座標系における、第2無線通信装置に対する第1無線通信装置の通信エリアごとの相対位置を、自動車の進行する方位に基づいて、緯度経度で位置を示す地理座標系における、第2無線通信装置に対する第1無線通信装置の相対位置に変換する相対位置変換部(214)をさらに備え、補正情報生成部は、第2無線通信装置の位置と、相対位置変換部が変換した第2無線通信装置に対する第1無線通信装置の相対位置とに基づいて決定した通信エリアごとの第1無線通信装置の位置を補正後位置として、通信エリアごとに位置補正情報を生成し、
位置補正部は、補正情報受信部が受信した位置補正情報に基づいて、推定位置を、第2無線通信装置の位置に基づいて決定された第1無線通信装置の位置に補正する
以上の構成によれば、第2無線通信装置が位置補正情報をLF帯で送信することにより、第1無線通信装置は、第2無線通信装置の周辺に位置する場合に位置補正情報を受信することが可能となる。従って、位置補正情報を第1無線通信装置が受信した場合、第1無線通信装置の位置は第2無線通信装置の周辺である。ここで、補正後位置は第2無線通信装置の位置に基づいて決定された位置であるため、第1無線通信装置が第2無線通信装置の周辺に位置する場合、第1無線通信装置の位置は補正後位置の周辺でもあることとなる。よって、補正後位置の誤差が推定位置の誤差よりも小さくなる場合が多い。そこで、位置補正部が、推定位置の誤差よりも小さいと判断できる状態となった場合、推定位置を補正後位置に補正することによって、推定位置の精度が低下することを抑制することが可能となる。
また、上記目的を達成するための位置補正装置に係る発明は、本発明の位置推定システムが備える第2無線通信装置である。すなわち、上記目的を達成するための位置補正装置に係る発明は、位置を補正するための位置補正情報を送信する位置補正装置(200)であって、LF帯で信号を無線送信するLF送信部(202)と、位置を位置補正装置の位置に基づいて決定される補正後位置に補正するための位置補正情報を生成する補正情報生成部(212)と、LF送信部に、補正情報生成部が生成した位置補正情報を送信させる補正情報送信部(213)と、位置補正装置の位置を取得する位置取得部(210)を備え、
補正情報生成部は、位置取得部が取得した位置補正装置の位置に基づいて補正後位置を決定し、LF送信部は、互いに独立した複数の通信エリアに信号を送信し、自動車の前後方向に基づいて決定される座標系における、位置補正装置に対する、自動車とは異なる移動体に搭載された無線通信装置の通信エリアごとの相対位置を、自動車の進行する方位に基づいて、緯度経度で位置を示す地理座標系における、位置補正装置に対する無線通信装置の相対位置に変換する相対位置変換部(214)をさらに備え、
補正情報生成部は、位置補正装置の位置と、相対位置変換部が変換した位置補正装置に対する無線通信装置の相対位置とに基づいて決定した通信エリアごとの無線通信装置の位置を補正後位置として、通信エリアごとに位置補正情報を生成する。
第1の実施形態に係る位置推定システム1の概要を示す図である。 第1の実施形態に係る位置推定装置100の構成を示す図である。 第1の実施形態に係る位置補正装置200の構成を示す図である。 第1の実施形態に係る位置推定装置100の作動を示すフローチャートである。 第1の実施形態に係る位置補正装置200の作動を示すフローチャートである。 第2の実施形態に係る位置推定装置100aの構成を示す図である。 第2の実施形態に係る位置補正装置200aの構成を示す図である。 第2の実施形態に係る位置推定装置100aの作動を示すフローチャートである。 第2の実施形態に係る位置補正装置200aの作動を示すフローチャートである。 第3の実施形態に係る位置推定システム1bの概要を示す図である。 第3の実施形態に係る位置補正装置200bの構成を示す図である。 第3の実施形態に係る位置補正装置200bの作動を示すフローチャートである。
<第1実施形態>
以下、本発明の第1実施形態としての位置推定システム1を図面に基づいて説明する。位置推定システム1の構成及び詳細な説明に入る前に、位置推定システム1の作動概略を図1に沿って説明する。
位置推定システム1は、自転車10で用いられる位置推定装置100と、自動車20で用いられる位置補正装置200とを備える。自転車10は請求項の第1移動体に相当し、自動車20は請求項の第2移動体に相当する。位置推定装置100は請求項の第1無線通信装置に相当し、位置補正装置200は請求項の第2無線通信装置に相当する。
位置推定装置100は、位置推定装置100の位置を推定した推定位置を逐次決定している。本実施形態では、推定位置を示す緯度と経度を決定する。なお、これ以降特に説明がない限り、位置は緯度経度で位置を表した座標系で示されているとする。位置補正装置200は、位置補正装置200の位置を逐次取得している。また、位置補正装置200は、LF帯で信号を送信することにより、位置推定装置100が信号を受信可能な通信エリアである通信エリアAを自動車20の周辺に形成している。これにより、位置推定装置100を用いる自転車10が通信エリアAに進入した場合に、位置補正装置200は位置推定装置100と無線通信を行うことが可能となる。なお、通信エリアを形成する範囲は、1m〜1.5m程度とする。
通信エリアAに進入した位置推定装置100は、位置補正装置200が送信する、位置補正を行うための情報である位置補正情報を受信し、位置補正情報を用いて本実施形態における補正後位置である位置補正装置200の位置に推定位置を補正する。なお、本実施形態のLF帯は長波もしくは超長波を指す。また、図1には自動車20の左ドア付近に形成された通信エリアAのみを示しているが、位置補正装置200はこれに加えて右ドア付近や車両後方、車両前方に通信エリアを形成するとしてもよい。
[位置推定装置100の構成]
位置推定装置100の構成を図2に沿って説明する。位置推定装置100は、推定装置制御部101と、LF受信部102と、RF送信部103と、GNSS受信機104と、地磁気センサ105とを備えて構成される。
推定装置制御部101は、CPU、ROM、RAM等よりなるマイクロコンピュータを主体として構成されており、CPUが、RAMの一時記憶機能を利用しつつ、ROMなどの非遷移的実体的記録媒体(non-transitory tangible storage medium)に記憶されているプログラムを実行することで、速度取得部110と、方位取得部111と、位置推定部112と、位置送信部113と、補正情報受信部114と、位置補正部115としての作動を行う。なお、推定装置制御部101が実行する機能の一部または全部を、一つあるいは複数のIC等によりハードウェア的に構成してもよい。
LF受信部102は、後述するLF送信部202がLF帯で送信する信号を受信する無線通信機である。RF送信部103は、RF帯の信号を送信する無線通信機であり、例えば920MHzで信号を送信する。ただし、本実施形態においてRF帯が指す周波数帯は300MHz〜3GHz帯であり、RF送信部103はRF帯の他の周波数を用いて信号を送信するとしてもよい。
GNSS受信機104は、GNSS(Global Navigation Satellite System)を構成する測位衛星から送信された測位信号を受信し、当該GNSS受信機104の位置を測位するために用いられる受信機である。GNSS受信機104は、請求項の測位信号受信部に相当する。地磁気センサ105は、地磁気を検知するセンサである。
速度取得部110は、自転車10の速度を取得する。本実施形態では、自転車10が備えるハブダイナモ11が出力する、自転車10の速度に応じた周波数の交流を用いて自転車10の速度を取得する。速度を取得する手法のその他の例として、例えば位置推定装置100の構成に加速度センサを加え、加速度センサが出力する加速度を用いて速度を取得するとしてもよい。
方位取得部111は、自転車10が進行する方位を取得する。本実施形態では、地磁気センサ105が検知する地磁気に基づいて、自転車10が進行する方位を取得する。自転車10が進行する方位を取得する手法のその他の例として、例えば位置推定装置100の構成にジャイロセンサを加え、ジャイロセンサが出力する角速度を用いて自転車10が進行する方位を求めるとしてもよい。
位置推定部112は、位置推定装置100の位置を推定位置として決定する。本実施形態では、自律航法により逐次決定した位置を、電波航法に基づいて決定した位置を用いて周期的に補正することにより推定位置を決定する。自律航法では、速度取得部110が取得した速度と、方位取得部111が取得した進行する方位とに基づいて直前の位置に対する相対位置を求め、相対位置に基づいて位置を更新することにより位置を逐次決定する。電波航法では、GNSS受信機104が受信した測位信号に基づいてGNSS受信機104の位置を測位することにより位置を決定する。
位置送信部113は、位置推定部112が決定した推定位置を、RF送信部103に送信させる。補正情報受信部114は、LF受信部102が受信する位置補正情報を取得する。
位置補正部115は、補正情報受信部114が取得した位置補正情報を用いて推定位置を補正した場合の補正後位置の誤差が、位置推定部112が決定した推定位置の誤差よりも小さいと判断できる場合に、位置補正情報を用いて、推定位置を補正後位置に補正する。
本実施形態では、位置補正情報は自動車20で用いられる位置補正装置200のみが送信し、また位置補正装置200の位置の誤差は、後述の図3の説明で示す理由により、推定位置の誤差よりも小さくなると考えられる。ここで、位置推定装置100が位置補正情報を受信した場合、位置推定装置100は位置補正装置200から1m〜1.5m程度の範囲に位置することとなる。そのため、補正後位置の誤差は、最大でも位置補正装置200の位置の誤差に1m〜1.5m程度を加えた値となる。従って、位置推定装置100が位置補正情報を受信した場合、補正後位置の誤差が推定位置の誤差よりも小さくなる可能性が高い。よって、補正情報受信部114が位置補正情報を取得した場合、補正後位置の誤差が、推定位置の誤差よりも小さいと判断されたとして推定位置を補正する。なお、具体的な補正方法は後述する。
[位置補正装置200の構成]
位置補正装置200の構成を図3に沿って説明する。位置補正装置200は、補正装置制御部201と、LF送信部202と、RF受信部203と、補正装置側GNSS受信機204と、ジャイロセンサ205とを備えて構成される。
補正装置制御部201は、CPU、ROM、RAM等よりなるマイクロコンピュータを主体として構成されており、CPUが、RAMの一時記憶機能を利用しつつ、ROMなどの非遷移的実体的記録媒体に記憶されているプログラムを実行することで、位置取得部210と、推定位置取得部211と、補正情報生成部212と、補正情報送信部213としての作動を行う。なお、補正装置制御部201が実行する機能の一部または全部を、一つあるいは複数のIC等によりハードウェア的に構成してもよい。また、補正装置制御部201が備えるROMには、地図に照らし合わせることで位置の補正を行うマップマッチングで用いる地図があらかじめ記憶されている。
LF送信部202は、LF帯で信号を送信する無線通信機であり、例えば125kHzで信号を送信する。ただし、LF帯の他の周波数を用いて信号を送信するとしてもよい。LF送信部202がLF帯で位置補正情報を送信することにより、位置推定装置100は、位置補正装置200の周辺に位置する場合に位置補正情報を受信することが可能となる。
RF受信部203は、RF送信部103がRF帯で送信する信号を受信する無線通信機である。なお、LF送信部202およびRF受信部203は、電子キーシステムで用いられる電子キーと通信可能に構成するとしてもよい。この場合、電子キーシステムとの間でLF送信部202およびRF受信部203を共用し、部品点数の増加を抑制することが可能となる。
補正装置側GNSS受信機204は、GNSSを構成する測位衛星から送信された測位信号を受信し、当該補正装置側GNSS受信機204の位置を測位するために用いられる受信機である。ジャイロセンサ205は、自動車20が進行する方位の変化を角速度として取得する。
位置取得部210は、位置補正装置200の位置を取得する。本実施形態では、自律航法による位置を、電波航法によって取得した位置を用いて補正し、さらにこれら2つの航法で決定した位置の軌跡を、地図に照らし合わせて補正するマップマッチングを行い、位置補正装置200の位置を取得する。
自律航法では、車速センサ21が取得する自動車20の車速と、ジャイロセンサ205が取得した角速度を用いて求めた自動車20の進行する方位とに基づいて直前の位置に対する相対位置を求め、相対位置に基づいて、推定位置を新たな推定位置に更新することにより推定位置を逐次決定する。電波航法では、補正装置側GNSS受信機204が受信した測位信号に基づいて補正装置側GNSS受信機204の位置を測位することにより位置を決定する。マップマッチングでは、自律航法による位置を電波航法によって取得した位置を用いて補正することで得た位置の軌跡を、補正装置制御部201が備えるROMにあらかじめ記憶された地図の道路形状と照らし合わせることにより位置の軌跡を補正する。
位置取得部210が取得する位置補正装置200の位置は、位置推定部112が決定する推定位置と比較して、マップマッチングによる位置の軌跡の補正を追加で行っている。従って、推定位置と比較して誤差が小さくなると考えられる。
推定位置取得部211は、LF送信部202およびRF受信部203を、位置推定装置100と無線通信させることにより推定位置を取得する。本実施形態では、LF送信部202に、推定位置を含んだレスポンス信号の返送を要求するリクエスト信号を位置推定装置100に対して送信させ、RF受信部203が受信したレスポンス信号に含まれる推定位置を取得する。
補正情報生成部212は、位置取得部210が取得した位置補正装置200の位置と、推定位置取得部211が取得した推定位置とに基づいて、推定位置を、本実施形態における補正後位置である位置補正装置200の位置に補正するための位置補正情報を生成する。本実施形態では、推定位置に対する、位置補正装置200の相対位置を位置補正情報とする。補正情報送信部213は、LF送信部202に、補正情報生成部212が生成した位置補正情報を位置推定装置100に対して送信させる。
[位置推定装置100の作動]
位置推定装置100の作動を、図4のフローチャートに沿って説明する。位置推定装置100は、電源が入ると図4に示す処理をステップS1(以下、ステップを省略)から周期的に実行し、位置推定装置100の位置を推定した推定位置を逐次決定する。実行する周期は、例えば100ミリ秒周期とすればよい。
S1では、電波航法により位置を測位した直近の時刻から、所定の周期が経過したか否かを判断する。所定の周期は、例えば1秒周期とすればよい。所定の周期が経過したと判断した場合はS2の処理に進み、経過していないと判断した場合はS3の処理に進む。なお、電源が入ってから測位を行っていない場合にはS2の処理に進む。
S2では、GNSS受信機104が受信した測位信号を用いて位置推定装置100の位置を測位する、電波航法による位置の決定を行い、S5の処理に進む。S3では、ハブダイナモ11が出力する交流の周波数を用いて自転車10の速度を取得する。S3は、速度取得部110としての処理である。S4では、地磁気センサ105が検知する地磁気を用いて、自転車10の進行する方位を取得する。S4は、方位取得部111としての処理である。
S5では、推定位置を決定する。直近のS1における判断がYESであった場合は、推定位置を直近のS2の処理で測位した位置に決定する。NOであった場合は、S3の処理で取得した速度と、S4の処理で取得した方位とを用いて、自律航法による位置の決定を行う。すなわち、直近の推定位置に対する、S5の処理を実行した時刻における相対位置を求め、相対位置に従って推定位置を移動させることにより、新たな推定位置を決定する。S2およびS5の処理は、位置推定部112としての処理である。
S6では、LF受信部102が、前回S6の処理を実行した時刻以降に位置補正装置200が送信するリクエスト信号を受信したか否かを判断する。受信したと判断した場合はS7に進み、受信していないと判断した場合は図4に示す処理を終了する。なお、S6の処理がこの処理以前に行われていない場合は、電源が入ってからS6の処理までにリクエスト信号を受信したか否かを判断すればよい。
S7では、RF送信部103に、直近のS5の処理で決定した推定位置を含むレスポンス信号を位置補正装置200に対して送信させる。S8では、LF受信部102が、所定の期間に位置補正装置200が送信する位置補正情報を受信したが否かを判断する。所定の期間は、レスポンス信号を受信した位置補正装置200が位置補正情報を送信するまでの時間に基づいて決定され、例えばレスポンス信号を送信してから50ミリ秒とすればよい。受信したと判断した場合はS9の処理に進み、受信していないと判断した場合は図4に示す処理を終了する。
S9では、S8の処理で受信した位置補正情報を用いて、直近のS5の処理で決定した推定位置を、位置補正情報が示す相対位置に従って移動させることで補正を行い、図4に示す処理を終了する。具体的には、直近のS5の処理で決定した推定位置に対する、位置補正情報が示す相対位置を補正後の推定位置とする。例えば、位置補正情報が示す相対位置が東に0.3秒、南に0.2秒であれば、補正前の推定位置から東に0.3秒、南に0.2秒移動した位置を補正後の推定位置とすることによって補正すればよい。本実施形態では、位置補正情報は、位置補正装置200の位置の、推定位置に対する相対位置である。従って、S9の処理により、推定位置は、補正後位置として決定された位置補正装置200の位置に補正される。
[位置補正装置200の作動]
位置補正装置200の作動を、図5のフローチャートに沿って説明する。位置補正装置200は、自動車20のイグニッションスイッチがONになると、図5に示す処理をS11の処理から周期的に実行する。実行する周期は、例えば100ミリ秒周期とすればよい。
S11では、位置補正装置200の位置を取得する。S11は位置取得部210としての処理である。S12では、LF送信部202に、推定位置を含んだレスポンス信号の返信を要求するリクエスト信号を位置推定装置100に対して送信させる。
S13では、RF受信部203が、所定の期間に推定位置を含んだレスポンス信号を受信したか否かを判断する。所定の期間は、リクエスト信号を受信した位置推定装置100がレスポンス信号を送信するまでの時間に基づいて決定され、例えばS12の処理でリクエスト信号を送信してから100ミリ秒とすればよい。S12、S13は推定位置取得部211としての処理である。
S14では、S13の処理で受信したレスポンス信号に含まれる推定位置と、S11の処理で取得した位置補正装置200の位置とを用いて、推定位置に対する、位置補正装置200の相対位置である位置補正情報を生成する。S14は補正情報生成部212としての処理である。
S15では、LF送信部202に、S14で生成した位置補正情報を位置推定装置100に対して送信させ、図5に示す処理を終了する。S15の処理は補正情報送信部213としての処理である。
[第1実施形態のまとめ]
以上、説明した第1実施形態によれば、推定位置取得部211が、RF受信部203が受信した推定位置を取得すると、補正情報生成部212が、受信した推定位置に対する、位置取得部210が取得した位置の相対位置である位置補正情報を生成する。補正情報生成部212が生成した補正情報を補正情報送信部213がLF送信部202に送信させることにより、位置補正装置200の周辺に位置する位置推定装置100のみ補正情報を受信することが可能となる。
位置補正部115は、LF受信部102が位置補正情報を受信すると、位置推定部112が推定する推定位置を、位置補正情報が示す相対位置に従って移動させることにより、推定位置を補正後位置である位置補正装置200の位置に移動させる。このとき、位置推定装置100が位置補正情報を受信可能であることから、位置推定装置100の位置は位置補正装置200の周辺である。これに加えて、位置補正装置200の位置の誤差は推定位置の誤差よりも小さいと考えられることから、補正後位置の誤差が、推定位置の誤差よりも小さくなる可能性が高くなる。従って、推定位置を補正後位置に移動させることで、推定位置の精度が低下することを抑制することが可能となる。
<第2実施形態>
次に、第2実施形態を説明する。この第2実施形態以下の説明において、それまでに使用した符号と同一番号の符号を有する要素は、特に言及する場合を除き、それ以前の実施形態における同一符号の要素と同一である。また、構成の一部のみを説明している場合、構成の他の部分については先に説明した実施形態を適用できる。
第2実施形態において、補正後位置は位置補正装置200aの位置であり、また位置補正装置200aが送信する位置補正情報は、推定位置に対する位置補正装置200aの相対位置に代えて、補正後位置である位置補正装置200aの位置を含む。従って、位置補正情報を受信した位置推定装置100aは、推定位置を位置補正情報に含まれる位置に移動させることにより、推定位置を位置補正装置200aの位置に移動させ、推定位置の補正を行う。また、第2実施形態における位置推定装置100aは、推定位置を含む位置補正情報を送信することにより、請求項の第1無線通信装置に相当する機能をさらに備える。
さらに、第2実施形態における位置補正情報は、位置補正情報に含まれる位置に生じている誤差の推定値が小さいほど大きな値となるように決定される信頼度を含んでいる。位置補正情報を受信した位置推定装置100aは、当該位置推定装置100aの推定位置に生じている誤差の推定値よりも、受信した位置補正情報に含まれる信頼度が示す誤差の推定値が小さい場合に、位置補正情報に位置を用いて推定位置の補正を行う。これにより、推定位置よりも位置補正情報に含まれる位置の誤差が小さいと考えられる場合に、位置補正情報に含まれる位置を用いて推定位置の補正を行う。
位置推定装置100aの構成を図6に沿って説明する。位置推定装置100aは、推定装置制御部101aと、LF受信部102と、GNSS受信機104と、地磁気センサ105と、推定装置側LF送信部106とを備えて構成される。
推定装置制御部101aは、CPU、ROM、RAM等よりなるマイクロコンピュータを主体として構成されており、CPUが、RAMの一時記憶機能を利用しつつ、ROMなどの非遷移的実体的記録媒体に記憶されているプログラムを実行することで、速度取得部110と、方位取得部111と、位置推定部112と、補正情報受信部114と、位置補正部115と、推定装置側補正情報送信部116としての作動を行う。なお、推定装置制御部101aが実行する機能の一部または全部を、一つあるいは複数のIC等によりハードウェア的に構成してもよい。
推定装置側LF送信部106は、LF送信部202と同様にLF帯で信号を送信する無線通信機であり、LF送信部202と同一の周波数帯で、LF受信部102に対して信号を送信する。推定装置側補正情報送信部116は、推定装置側LF送信部106に、位置推定部112および位置補正部115によって決定された推定位置と、推定位置の信頼度とを含む位置補正情報を送信させる。
位置補正装置200aの構成を図7に沿って説明する。位置補正装置200aは、補正装置制御部201aと、LF送信部202と、補正装置側GNSS受信機204と、ジャイロセンサ205とを備えて構成される。
補正装置制御部201aは、CPU、ROM、RAM等よりなるマイクロコンピュータを主体として構成されており、CPUが、RAMの一時記憶機能を利用しつつ、ROMなどの非遷移的実体的記録媒体に記憶されているプログラムを実行することで、位置取得部210と、補正情報生成部212と、補正情報送信部213としての作動を行う。なお、補正装置制御部201が実行する機能の一部または全部を、一つあるいは複数のIC等によりハードウェア的に構成してもよい。
位置推定装置100aの作動を、図8のフローチャートに沿って説明する。図8のフローチャートは、第1実施形態における図4に示す処理に代わって実行される処理である。
S1からS5までの処理およびS8の処理は、図4に示す処理と同一である。
本実施形態では、S5の処理が終了すると、S5aの処理に進む。S5aの処理では、S5の処理で決定した推定位置と、推定位置の誤差の推定値に応じて決定される、推定位置の信頼度とを含んだ位置補正情報を生成し、推定装置側LF送信部106に送信させた後S8の処理に進む。
推定位置の誤差は、位置補正部115が位置補正情報を用いて推定位置を行った時点が最も生じにくく、時間の経過とともに生じやすくなると考えられる。従って、誤差の推定値は経過した時間に従って単調増加するとし、誤差の推定値が大きくなるほど信頼度が低い値となるように決定する。本実施形態における信頼度は、位置補正情報を受信し、位置補正情報を用いて推定位置の補正を行った時点における値を位置補正情報の信頼度と同一とし、補正を行ってから経過した時間に従って、位置補正情報に含まれていた信頼度を減少させて決定する。
具体的には、信頼度を1から10とし、位置補正情報を行った時点の信頼度を、位置補正情報に含まれる信頼度とする。その後は、位置補正情報を用いて推定位置の補正を行った時点から10秒経過するごとに、位置補正情報に含まれていた信頼度の値から1下げるとする。なお、位置推定装置100aが作動を開始してから位置補正情報を用いた推定位置の補正を行っていない場合、信頼度は1とする。
本実施形態では、S8の処理における判断がYESとなると、S8aの処理に進む。S8aの処理では、S8の処理で受信した位置補正情報に含まれる信頼度が、直近のS5aの処理で決定した推定位置の信頼度よりも大きいか否かを判断する。大きいと判断した場合はS9aの処理に進み、大きくないと判断した場合は図8に示す処理を終了する。
S9aでは、S8の処理で受信した位置補正情報を用いて、直近のS5の処理で決定した推定位置の補正を行い、図8に示す処理を終了する。具体的には、直近のS5の処理で決定した推定位置を、位置補正情報が含む補正後位置に移動させる。本実施形態では、位置補正装置200aが送信する位置補正情報は、補正後位置として位置補正装置200aの位置を含んでいる。また、他の位置推定装置100aが送信する位置補正情報は、補正後位置として、その位置推定装置100aの推定位置を含んでいる。従って、S9aの処理により、推定位置は、位置補正装置200aの位置、もしくは他の位置推定装置100aの推定位置に補正される。
位置補正装置200aの作動を、図9のフローチャートに沿って説明する。図9のフローチャートは、第1実施形態における図5に示す処理に代わって実行される処理である。S11およびS15の処理は図5に示す処理と同一である。
本実施形態では、S11の処理が終了するとS14aの処理に進む。S14aの処理は、図5におけるS14の処理と同様に、位置補正情報を生成する補正情報生成部212としての処理である。本実施形態における補正情報生成部212が生成する位置補正情報は、補正後位置としてS11の処理で取得した位置補正装置200aの位置と、位置補正装置200aの位置の信頼度として10を含んでいるとする。S14aの処理が終了するとS15の処理に進む。
以上、説明した第2実施形態によれば、位置補正装置200aは、位置補正装置200aの位置を補正後位置として位置補正情報に含ませて送信する。また、位置推定装置100aは、推定位置を補正後位置として位置補正情報に含ませて送信する。位置補正情報を受信した位置推定装置100bは、位置補正情報に含まれる信頼度が、位置推定部112が決定した推定位置の信頼度よりも大きい場合に推定位置を位置補正情報に含まれる位置補正装置200bの位置に変更する。信頼度は補正後位置および推定位置の誤差の推定値を示す値であり、大きいほど誤差の推定値が小さいことを示す。従って、位置補正情報に含まれる信頼度が、位置推定部112が決定した推定位置の信頼度よりも大きい場合、補正後位置の誤差は推定位置の誤差よりも小さいと考えられるため、第1実施形態と同様に、推定位置の精度が低下することを抑制することが可能となる。
また、位置推定装置100aが位置補正情報を送信することにより、位置推定装置100aは、位置補正装置200aが送信する位置補正情報を受信する場合もあれば、他の自転車10で用いられる位置推定装置100aが送信する位置補正情報を受信する場合もある。従って、位置補正装置200aのみが位置補正情報を送信する場合と比較して、位置推定装置100aが位置補正情報を受信する頻度が向上し、位置補正情報を用いて推定位置を補正する頻度が向上する。このため、推定位置の精度が低下することをさらに抑制することが可能となる。
さらに、本実施形態では、第1実施形態における位置補正装置200と異なり、位置補正装置200aが位置補正情報を生成する際に推定位置を用いていない。従って、位置推定装置100aは第1実施形態における位置推定装置100と異なり位置補正装置200aに推定位置を送信する必要がないため、推定位置を位置補正装置200aに送信する際に用いていたRF送信部103を構成から除くことが可能となる。これにより、位置推定装置100のコストおよび消費電力を下げることが可能となる。
<第3実施形態>
次に、第3実施形態を説明する。第3実施形態における位置推定システム1bの構成および詳細な説明に入る前に、位置推定システム1bの作動概略を図10に沿って説明する。位置推定システム1bが備える位置補正装置200bは、LF帯で位置補正情報を送信することにより、自動車20の周辺に、位置推定装置100bが位置補正情報を受信可能なエリアである通信エリアを、互いに独立した位置に複数形成している。本実施形態では、自動車20の左ドア、後部、右ドアにそれぞれLF送信部202b、LF送信部202c、LF送信部202dを設けることにより、左ドア付近の通信エリアB、後方の通信エリアC、右ドア付近の通信エリアDの3つの通信エリアを形成している。
位置補正装置200bは通信エリアごとの補正後位置を決定する。本実施形態における補正後位置は、位置補正装置200bが決定する位置推定装置100bの位置であり、各通信エリア内における実際の自転車10の位置に関わらず、自転車10の位置は通信エリアごとに1つに定まる位置であるとして決定される。本実施形態ではこの補正後位置を位置補正情報とする。
第1実施形態の説明に記載の通り、推定位置や位置補正装置200bの位置などの位置は緯度経度で位置を表す地理座標系で示されている。従って、補正後位置も地理座標系で示す必要がある。
一方、本実施形態では、通信エリアごとにあらかじめ決定された、自動車20の前後方向および左右方向を座標軸とした場合の相対位置が、補正装置制御部201が備えるROMに記憶されている。この相対位置を使って補正後位置を決定するためには、地理座標系における相対位置に変換する必要があるので、後述する相対位置変換部214が、前後方向および左右方向を座標軸とした場合の相対位置を地理座標系における相対位置に変換する。
通信エリアごとにあらかじめ決定された、自動車20の前後方向および左右方向を座標軸とした場合の相対位置の具体例を説明する。自転車10が通信エリアBに位置している場合に、位置補正装置200bの位置から自動車20の後方向に0.5m、左方向に1.5mの位置であるとする。また、通信エリアCに位置している場合に、位置補正装置200bの位置から自動車20の後方向に3mの位置であるとする。通信エリアDに位置している場合は、位置補正装置200bの位置から自動車20の後方向に0.5m、右方向に1.5mの位置であるとする。
位置推定装置100bの構成および作動は第2実施形態における位置推定装置100aと同一である。位置補正装置200bの構成を図11に沿って説明する。位置補正装置200bが備える補正装置制御部201bは、第2実施形態における補正装置制御部201aの機能に加えて、相対位置変換部214としての機能を備える。
相対位置変換部214は、通信エリアごとに決定された、自動車20の前後方向および左右方向を座標軸とした場合の、位置推定装置100の位置補正装置200bに対するあらかじめ決定された相対位置を、自動車20の進行する方位に従って、地理座標系における相対位置に変換する。
相対位置変換部214の作動を図10に示した通信エリアBの場合を例に説明する。本実施形態において、通信エリアB内に位置する位置推定装置100bの、位置補正装置200bに対する相対位置は、実際の通信エリアB内の位置に関わらず位置補正装置200bの位置から自動車20の後方向に0.5m、左方向に1.5mの位置であるとあらかじめ決定されている。
ジャイロセンサ205の出力から自動車20の進行方向が北であると判断された場合、自動車20の後方向は南であり、左方向は西である。従って、位置推定装置100bの相対位置は、位置補正装置200bの位置から南に0.5m、西に1.5mの位置である。
さらに、南北方向の距離に、単位距離当たりの緯度の差分を乗じることによって、位置補正装置200bの位置と、位置推定装置100bの位置との緯度の差分を求めることができる。同様に、東西方向の距離に、単位距離当たりの経度の差分を乗じることによって、位置補正装置200bの位置と、位置推定装置100bの位置との経度の差分を求めることができる。これにより、地理座標系における、位置補正装置200bに対する位置推定装置100bの相対位置を求めることができる。例えば、単位距離当たりの緯度の差分を0.03秒、単位距離あたりの経度の差分を0.04秒とすると、0.5m×0.03秒=0.015秒、1.5m×0.04秒=0.06秒である。従って、位置推定装置100bの相対位置は、位置補正装置200bの位置から南に0.015秒、西に0.06秒の位置である。
位置補正装置200bの作動を図12のフローチャートに沿って説明する。図12の処理は、第2実施形態における図9の処理に代わって実行される処理である。
S11の処理は図9に示す処理と同一である。本実施形態では、S11の処理が終了するとS11bの処理に進む。S11bの処理では、直近のS11の処理を行った時刻以降に位置補正情報を送信していない通信エリアの中から、位置補正情報を送信する通信エリアを1つ決定する。さらに、決定した通信エリアにおける、自動車20の前後方向および左右方向を座標軸とした座標系における相対位置を、地理座標系における相対位置に変換し、S14bの処理に進む。S11bの処理は相対位置変換部214としての処理である。
S14bの処理では、直近のS11の処理で取得した位置補正装置200bの位置から、S11bの処理で決定した相対位置に従って移動した位置を位置推定装置100bの位置として決定し、決定した位置推定装置100bの位置を補正後位置として位置補正情報を生成する。S14bの処理が終了するとS15bの処理に進む。S14bの処理は補正情報生成部212としての処理である。
S15bの処理では、S11bの処理で決定した通信エリアに、S14bで生成した位置補正情報を送信する。例えば、S11bの処理で決定した通信エリアが通信エリアBである場合は、LF送信部202bに位置補正情報を送信させることによって通信エリアBに位置補正情報を送信する。
S16の処理では、直近のS11の処理を行った時刻以降に、位置補正装置200bが自動車20の周囲に形成するすべての通信エリアに位置補正情報を送信したか否かを判断する。すべての通信エリアに位置補正情報を送信したと判断した場合は図12に示す処理を終了し、位置補正情報を送信していない通信エリアがあると判断した場合は再びS11bの処理を行う。
以上、説明した第3実施形態によれば、位置補正装置200bは、位置取得部210が取得した位置補正装置200bの位置と、相対位置変換部214が決定した相対位置とに従って決定した位置推定装置100bの位置を補正後位置とし、位置補正情報に含ませて送信する。
位置補正情報を受信した位置推定装置100bは、推定位置を、位置補正情報に含まれる補正後位置である位置推定装置100bの位置に変更する。従って、第1実施形態と同様に、推定位置を位置補正装置200aの位置に従って決定された補正後位置に移動させることで、推定位置を位置推定装置100aの周辺に移動させることとなり、推定位置の精度が低下することを抑制することが可能となる。
また、位置補正情報に含まれる補正後推定位置が、位置補正装置200の位置である点Pした場合と比較して、より補正後位置が位置推定装置100bの位置に近くなるため、推定位置の精度が低下することをさらに抑制することが可能となる。
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、次の変形例も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施できる。
<変形例1>
実施形態において、位置推定装置100を自転車10で用いるとしていた。しかし、歩行者や自動車20などその他の移動体で用いるとしてもよい。
<変形例2>
実施形態において、位置補正装置200は、自動車20に搭載されて用いられるとしていた。しかし、位置補正装置200を用いる場所の例はこれに限られない。例えば、位置補正装置200を、信号機や標識などの移動しない物体に固定して用いるとしてもよい。この場合、位置補正装置200の位置が変化しないため、補正装置側GNSS受信機204を用いることなく、あらかじめ位置補正装置200の位置を補正装置制御部201が備えるROMに記憶するとすればよい。
位置推定装置100が、このような位置が変化しない位置補正装置200から位置補正情報を受信した場合、位置補正装置200の位置は推定位置の誤差よりも小さいと判断できるため、推定位置を位置補正情報が示す推定位置に補正する。このようにして推定位置を補正した場合、位置補正装置200の位置に誤差がほとんどないことから、自動車20に搭載された位置補正装置200との通信により推定位置を補正する場合と比較して、補正された後の位置の精度がより高くなる。
また、このような位置補正装置200が送信する位置補正情報に信頼度を含ませる場合、自動車20などの移動体で用いられる位置補正装置200が送信する位置補正情報に含まれる信頼度よりも高い信頼度を含ませて送信するとすればよい。
さらに、電波航法による測位が制限される等の理由により、自転車10や自動車20などの移動体の推定位置の精度が低下しやすい、例えばトンネル内等の場所に位置補正装置200を固定して設けるとしてもよい。これにより、効果的に推定位置の精度が低下することを抑制することが可能となる。
<変形例3>
第1実施形態において、S1の処理における判断では、電波航法による測位を行う周期である測位周期を一定の周期としていた。しかし、位置補正情報を用いた位置補正を行った直後は、推定位置の精度が高くなっていると考えられることから、電波航法によって取得した位置を用いて補正を行う必要性が小さいと考えられる。従って、位置補正情報を用いた位置補正を行った時点から所定の期間、測位周期を長くする、もしくは電波航法による測位を行わないとしてもよい。例えば、位置補正情報を用いた位置補正を行った時点から1分間は測位を行わず、自律航法のみで推定位置を決定するとしてもよい。この場合、電波航法による測位を行う回数を減少させることにより、位置推定装置100の消費電力の増加を抑制することが可能となる。
<変形例4>
第1実施形態において、位置推定部112は、位置補正情報によって補正する前の推定位置を、自律航法により推定した位置を電波航法で補正することによって求めるとしていた。しかし、推定位置を自律航法のみで求めるとしてもよい。この場合、位置推定装置100がGNSS受信機104を備える必要がないため、位置推定装置100のコストおよび消費電力の増加を抑制することが可能となる。
<変形例5>
第2実施形態において、信頼度は、位置補正装置200aが送信する位置補正情報を用いて補正を行ってから経過した時間に基づいて決定するとしていた。しかし、信頼度の決定方法はこれに限られない。例えば、装置に用いる部品の精度やソフトウェアの性能によって位置の誤差が変化すると考えられる。従って、装置に用いる部品の精度やソフトウェアの性能が高いほど、誤差の推定値が小さく、信頼度は高くなるように決定するとしてもよい。もちろん、これらの決定方法を組み合わせて信頼度を決定するとしてもよい。
1:位置推定システム 2:GNSS受信機 10:自転車 11:ハブダイナモ 20:自動車 21:車速センサ 100:位置推定装置 101:推定装置制御部 102:LF受信部 103:RF送信部 104:GNSS受信機 105:地磁気センサ 106:推定装置側LF送信部 110:速度取得部 111:方位取得部 112:位置推定部 113:位置送信部 114:補正情報受信部 115:位置補正部 116:推定装置側補正情報送信部 200:位置補正装置 201:補正装置制御部 202:LF送信部 203:RF受信部 204:補正装置側GNSS受信機 205:ジャイロセンサ 210:位置取得部 211:推定位置取得部 212:補正情報生成部 213:補正情報送信部 214:相対位置変換部

Claims (6)

  1. 移動体(10)で用いられる第1無線通信装置(100)と、
    前記第1無線通信装置と無線通信する第2無線通信装置(200)とを備える位置推定システム(1)であって、
    前記第2無線通信装置は、
    LF帯で信号を無線送信するLF送信部(202)と、
    前記第1無線通信装置の位置を推定した位置である推定位置を、前記第2無線通信装置の位置に基づいて決定される補正後位置に補正するための位置補正情報を生成する補正情報生成部(212)と、
    前記LF送信部に、前記補正情報生成部が生成した前記位置補正情報を送信させる補正情報送信部(213)とを備え、
    前記第1無線通信装置は、
    前記推定位置を求める位置推定部(112)と、
    前記補正情報送信部が送信する前記位置補正情報を受信する補正情報受信部(114)と、
    前記補正情報受信部が前記位置補正情報を受信し、かつ受信した前記位置補正情報によって前記推定位置を補正した場合の前記補正後位置の誤差が、前記推定位置の誤差よりも小さいと判断できる場合に、受信した前記位置補正情報に基づいて、前記推定位置を前記補正後位置に補正する位置補正部(115)とを備え
    前記移動体を第1移動体とし、
    前記第2無線通信装置は、前記第1移動体とは異なる移動体である第2移動体(20)で用いられ、
    前記第2無線通信装置は、前記第2無線通信装置の位置を取得する位置取得部(210)をさらに備え、
    前記補正情報生成部は、前記位置取得部が取得した前記第2無線通信装置の位置に基づいて前記補正後位置を決定する位置推定システムであって、
    前記第2移動体は自動車であり、
    前記LF送信部は、互いに独立した複数の通信エリアに信号を送信し、
    前記第2無線通信装置は、
    前記自動車の前後方向に基づいて決定される座標系における、前記第2無線通信装置に対する前記第1無線通信装置の前記通信エリアごとの相対位置を、前記自動車の進行する方位に基づいて、緯度経度で位置を示す地理座標系における、前記第2無線通信装置に対する前記第1無線通信装置の相対位置に変換する相対位置変換部(214)をさらに備え、
    前記補正情報生成部は、前記第2無線通信装置の位置と、前記相対位置変換部が変換した前記第2無線通信装置に対する前記第1無線通信装置の相対位置とに基づいて決定した前記通信エリアごとの前記第1無線通信装置の位置を前記補正後位置として、前記通信エリアごとに前記位置補正情報を生成し、
    前記位置補正部は、前記補正情報受信部が受信した前記位置補正情報に基づいて、前記推定位置を、前記第2無線通信装置の位置に基づいて決定された前記第1無線通信装置の位置に補正する位置推定システム。
  2. 請求項において、
    前記第1移動体は自転車であり、
    前記第2移動体は自動車であり、
    前記位置補正部は、前記補正情報受信部が前記位置補正情報を受信すると、受信した前記位置補正情報によって前記推定位置を補正した場合の前記補正後位置の誤差が前記推定位置の誤差よりも小さいとして、前記推定位置を前記補正後位置に補正する位置推定システム。
  3. 請求項において、
    前記補正情報生成部は、前記第2無線通信装置の位置に生じている誤差の推定値に応じて決定される、前記位置補正情報の信頼度を含ませて前記位置補正情報を生成し、
    前記位置補正部は、前記補正情報受信部が受信した前記位置補正情報に含まれる信頼度が示す誤差の推定値が、前記推定位置に生じている誤差の推定値より小さい場合に、受信した前記位置補正情報によって前記推定位置を補正した場合の前記補正後位置の誤差が前記推定位置の誤差よりも小さいと判断して、前記位置補正情報に従って前記推定位置を補正する位置推定システム。
  4. 請求項1〜のいずれか1項において、
    前記第1無線通信装置は、
    前記移動体の速度を取得する速度取得部(110)と、
    前記移動体の進行する方位を取得する方位取得部(111)とをさらに備え、
    前記位置推定部は、前記方位取得部が取得した前記移動体が進行する方位と、前記速度取得部が取得した前記移動体の速度とに基づいて位置を逐次更新する自律航法を少なくとも用いて前記推定位置を決定する位置推定システム。
  5. 請求項において、
    前記第1無線通信装置は、
    測位衛星が送信する測位信号を受信する測位信号受信部(104)をさらに備え、
    前記位置推定部は、前記自律航法によって求めた前記推定位置を、前記測位信号受信部が受信した測位信号を用いて測位を行う電波航法によって求めた位置に所定の周期で補正することにより前記推定位置を補正するが、前記位置補正部が前記推定位置の補正を行った場合、前記位置補正部が前記推定位置を補正した時刻に基づいて決定される、前記所定の周期よりも長い測位休止期間、電波航法によって求めた位置への補正を休止する位置推定システム。
  6. 自動車(20)で用いられ、位置を補正するための位置補正情報を送信する位置補正装置(200)であって、
    LF帯で信号を無線送信するLF送信部(202)と、
    位置を前記位置補正装置の位置に基づいて決定される補正後位置に補正するための位置補正情報を生成する補正情報生成部(212)と、
    前記LF送信部に、前記補正情報生成部が生成した位置補正情報を送信させる補正情報送信部(213)と
    前記位置補正装置の位置を取得する位置取得部(210)を備え、
    前記補正情報生成部は、前記位置取得部が取得した前記位置補正装置の位置に基づいて前記補正後位置を決定し、
    前記LF送信部は、互いに独立した複数の通信エリアに信号を送信し、
    前記自動車の前後方向に基づいて決定される座標系における、前記位置補正装置に対する、前記自動車とは異なる移動体に搭載された無線通信装置の前記通信エリアごとの相対位置を、前記自動車の進行する方位に基づいて、緯度経度で位置を示す地理座標系における、前記位置補正装置に対する前記無線通信装置の相対位置に変換する相対位置変換部(214)をさらに備え、
    前記補正情報生成部は、前記位置補正装置の位置と、前記相対位置変換部が変換した前記位置補正装置に対する前記無線通信装置の相対位置とに基づいて決定した前記通信エリアごとの前記無線通信装置の位置を前記補正後位置として、前記通信エリアごとに前記位置補正情報を生成する位置補正装置
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