JP6642328B2 - 異常判定回路 - Google Patents

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Description

本発明は、電力変換回路に適用される異常判定回路に関する。
車載電動機を駆動するインバータ回路は高圧システムを構成し、インバータ回路を制御する制御装置は、高圧システムと絶縁された低圧システムを構成する。インバータ回路を構成するスイッチング素子の温度情報やスイッチング素子の異常を通知する異常情報を表す信号を、インバータ回路から制御装置に伝達する場合、高圧システムから低圧システムに信号を伝達することになる。高圧システムと低圧システムとは絶縁されているため、インバータ回路から制御装置への信号伝達は、絶縁素子を介して行うことになる。
特許文献1には、絶縁素子としてフォトカプラを用い、さらに、フォトカプラの2次側を直列接続することで、絶縁素子から制御装置への伝達経路を共通化している。そして、インバータ回路(電力変換回路)を構成するスイッチング素子の少なくとも一つに異常が生じた場合、制御装置には異常を表す信号が入力される。制御装置への伝達経路を共通化することで、制御装置と絶縁素子との間の配線を簡素化することができる。
特開2009−136115号公報
上記構成では、フォトカプラに対応するスイッチング素子(電力変換回路の部位)に異常が生じた場合に、電力変換回路の部位のどれかに異常が発生したことを判定することができる一方で、どの部位に異常が発生したかを特定することができない。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、電力変換回路に異常が発生した場合に、電力変換回路のどの部位で異常が発生したかを簡易な構成で特定可能にすることを主たる目的とする。
第1の構成は、電力変換回路(INV)に適用される異常判定回路であって、前記電力変換回路の互いに絶縁された複数の部位にそれぞれ対応して設けられたスイッチング素子(T1〜T6)と、第1抵抗素子との並列接続体を複数備え、前記並列接続体毎に設けられている前記第1抵抗素子(R1〜R6)は、互いに異なる抵抗値を有し、前記複数の並列接続体は、直列接続されて直列接続体を構成し、前記直列接続体の両端子のうち第1端子は、第2抵抗素子(RA,RB)を介して第1所定電圧に接続され、第2端子は、直接又は第3抵抗素子(RB)を介して前記第1所定電圧と異なる第2所定電圧に接続されており、前記スイッチング素子は、対応する前記部位における異常の発生を表す異常信号に応じて、導通状態から遮断状態、又は、遮断状態から導通状態とされ、前記第1抵抗素子と前記第2抵抗素子との接続点(X)、前記第1抵抗素子と前記第1抵抗素子との接続点(Xb,Xc)、及び、前記第1抵抗素子と前記第3抵抗素子との接続点(Xa)のうち、いずれか1つの接続点の電圧を検出する電圧検出部(40)と、前記電圧検出部による検出値に基づいて、複数の前記並列接続体のうちどの前記並列接続体に対応する前記部位に異常が発生したかを判定する異常判定部(40)と、を備える。
上記構成によれば、異常信号に応じて、スイッチング素子が導通状態から遮断状態、又は、遮断状態から導通状態とされる。これにより、スイッチング素子が導通状態から遮断状態とされた場合は、スイッチング素子に流れていた電流が第1抵抗素子に流れることになる。また、スイッチング素子が遮断状態から導通状態とされた場合は、第1抵抗素子に流れていた電流がスイッチング素子に流れることになる。
スイッチング素子の状態変化に伴う電流の流れる素子の変化によって、互いに直列接続されている抵抗素子同士の接続点の電圧が変化する。ここで、第1抵抗素子の抵抗値は互いに異なる抵抗値を有するため、変化後の接続点の電圧は、状態が変化したスイッチング素子に対応した値となる。そこで、抵抗素子同士の接続点の電圧を検出し、その検出値に基づいて、どのスイッチング素子(又は、スイッチング素子が複数直列接続されたもの)の状態が変化したのかを判定できる。そして、状態が変化したスイッチング素子(又は、スイッチング素子が複数直列接続されたもの)を特定することで、複数の並列接続体のうちどの並列接続体に対応する部位に異常が発生したかを判定できる。つまり、電力変換回路のどの部位で異常が発生したかを簡易な構成で特定することができる。
第2の構成は、前記並列接続体は、1つの前記スイッチング素子のみと、前記第1抵抗素子のみとが並列接続されて構成されている。
スイッチング素子と、第1抵抗素子とが並列接続されている本構成では、電力変換回路に異常が生じた場合に、どの部位に異常が生じたのかを特定することができる。
第3の構成は、前記スイッチング素子は、前記部位において異常が生じたことを条件として、導通状態から遮断状態にされる。
異常が生じたことを条件として、スイッチング素子が遮断状態から導通状態にされる構成では、スイッチング素子に駆動異常が生じている場合、その駆動異常が生じているスイッチング素子に対応する部位に異常が生じたとしても、スイッチング素子の状態が変化しない。つまり、電力変換回路における異常を適切に判定できないおそれがある。
本構成では、スイッチング素子は、異常が生じたことを条件として導通状態から遮断状態にされる。ここで、スイッチング素子自身に駆動異常が生じた場合においても、スイッチング素子は遮断状態となる。つまり、本構成によれば、電力変換回路の各部位に異常が生じたことと、各スイッチング素子に駆動異常が生じたこととをあわせて判定することができる。
第4の構成は、前記第2端子は、前記第2所定電圧に直接接続されており、前記電圧検出部は、前記第1抵抗素子と前記第2抵抗素子との接続点の電圧を検出する。
本構成では、第1端子は第2抵抗素子を介して第1所定電圧に接続され、第2端子は第2所定電圧に直接接続されている。電力変換回路の各部位が正常な場合に対応するスイッチング素子が導通状態とされ、電力変換回路の各部位が正常な場合に対応するスイッチング素子が遮断状態とされる構成では、電力変換回路の全ての部位が正常な場合、検出点は第2所定電圧と短絡される。このため、電力変換回路の正常時において、電圧検出部により検出される電圧は、第2所定電圧となる。また、電力変換回路のいずれかの部位に異常が生じた場合は、電圧検出部により検出される電圧は、第2所定電圧よりも第1所定電圧側の値になる。よって、電力変換回路が正常であることを容易に判定できる。
第5の構成は、前記第1抵抗素子の抵抗値は、その第1抵抗素子に並列接続されている前記スイッチング素子が導通状態と遮断状態とで切り替えられた場合に、前記電圧検出部により検出される前記接続点の電圧値が変化する値にそれぞれ設定されている。
本構成では、対応する部位における異常の発生を表す異常信号に応じて、スイッチング素子の状態が変化した場合に、電圧検出部による検出値が変化するような値に第1抵抗素子の抵抗値が設定されている。よって、好適に異常の有無を判定することができる。
インバータ回路の電気的構成を表す図。 インバータ回路が実装される回路基板を表す概略図。 パワーカード(半導体スイッチング素子)の構成を表す概略図。 第1実施形態におけるフォトカプラを介した駆動回路と制御装置との接続を表す図。 第2実施形態におけるフォトカプラを介した駆動回路と制御装置との接続を表す図。 第3実施形態におけるフォトカプラを介した駆動回路と制御装置との接続を表す図。 変形例におけるフォトカプラを介した駆動回路と制御装置との接続を表す図。
(第1実施形態)
以下、「電力変換回路」に適用される「異常判定回路」をハイブリッド車に適用した実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
図1に、本実施形態にかかる電力変換装置の電気的構成を示す。モータジェネレータ10は、駆動輪や内燃機関に機械的に連結されている。モータジェネレータ10は、インバータ回路INVに接続されている。インバータ回路INV(電力変換回路)は、直流電源12の出力電圧を入力電圧とし、直流電力を交流電力に変換するものである。ここで、直流電源12は、端子電圧がたとえば100V以上の高電圧となる高電圧バッテリである。なお、直流電源は、昇降圧コンバータなどであってもよい。
インバータ回路INVは、高電圧側のスイッチング素子SWp1〜SWp3(上アームスイッチング素子)及び低電圧側のスイッチング素子SWn1〜SWn3(下アームスイッチング素子)の直列接続体が3つ並列接続されて構成されている。そして、これら各スイッチング素子SWp1〜SWp3、及び、スイッチング素子SWn1〜SWn3の接続点が、モータジェネレータ10の各相にそれぞれ接続されている。
また、上記高電圧側のスイッチング素子SWp1〜SWp3及び低電圧側のスイッチング素子SWn1〜SWn3のそれぞれの入出力端子間(コレクタ及びエミッタ間)には、高電圧側のフリーホイールダイオードFDp1〜3及び低電圧側のフリーホイールダイオードFDn1〜3のカソード及びアノードが接続されている。
コンデンサCAは、上アームスイッチSWp1〜SWp3のコレクタ(高電圧側端子)と、下アームスイッチSWn1〜SWn3のエミッタ(低電圧側端子)とに接続され、その両端子間の電圧を平滑化する平滑コンデンサである。
なお、上記インバータ回路INVを構成する半導体スイッチング素子SW(SWp1〜SWp3,SWn1〜SWn3)は、いずれもパワー半導体であり、より具体的には、絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(IGBT)である。
制御装置40は、マイクロコンピュータであって、インバータ回路INVを操作することで、モータジェネレータ10の制御量を制御するためのデジタル処理手段である。詳しくは、制御装置40は、後述する絶縁手段としてのフォトカプラP1〜P6を備えるインターフェース42を介して、インバータ回路INVの各スイッチング素子SWに操作信号を出力することで、インバータ回路INVを操作する。
より具体的には、制御装置40はインターフェース42を介して各スイッチング素子SWの制御端子(ゲート)に対して駆動信号を入力する駆動回路Dp1〜Dp3,Dn1〜Dn3に駆動指令信号を出力する。駆動指令信号とは、具体的には、インバータ回路INVの出力電圧の目標値と、インバータ回路INVの入力電圧の検出値とに基づいて設定されるPWM(Pulse Width Modulation)信号である。ここで、インターフェース42に絶縁手段を備えるのは、インバータ回路INVや直流電源12を備える高電圧システムと、制御装置40を備える低電圧システムとを絶縁するためである。
スイッチSWp1〜SWp3,SWn1〜SWn3のエミッタはそれぞれ絶縁されており、それぞれ異なる基準電圧に接続されている。また、駆動回路Dp1〜Dp3,Dn1〜Dn3は、駆動対象のスイッチSWp1〜SWp3,SWn1〜SWn3のエミッタに接続されている。駆動回路Dp1〜Dp3,Dn1〜Dn3は、駆動対象のスイッチSWp1〜SWp3,SWn1〜SWn3のエミッタの電圧を基準電圧として、駆動対象のスイッチSWp1〜SWp3,SWn1〜SWn3のゲートに電圧を印加する。
図2に、本実施形態にかかるインバータ回路INVが実装される回路基板50を示す。図示される回路基板50は、インバータ回路INVに接続される高電圧回路領域HVと、低電圧回路領域LVとの双方を有する。ここで、基本的には、図中、右側(上アームスイッチSWp3に対し、上アームスイッチSWp2が設けられている方向と逆の方向)の領域が低電圧回路領域LVであり、中央及び左側(上アームスイッチSWp3に対し、上アームスイッチSWp2が設けられている方向)の領域が高電圧回路領域HVである。ただし、高電圧回路領域HV内には、フォトカプラP1〜P6のように、低電圧システムと高電圧システムとの双方を構成する部品も混在している。
制御装置40は、図中右側の低電圧回路領域LVに配置されている。インバータ回路INVを構成する各スイッチング素子SWの駆動回路Dp1〜Dp3,Dn1〜Dn3の電源回路を構成するフライバックコンバータ用の電解コンデンサ(図示略)は、低電圧システムを構成するものとして、低電圧回路領域LVに配置されている。また、駆動回路Dp1〜Dp3,Dn1〜Dn3の電源回路を構成するフライバックコンバータ用のトランス(図示略)の1次巻線側は低電圧システムを構成するものとして低電圧回路領域LVに配置され、2次巻線側は高電圧システムを構成するものとして高電圧回路領域HVに配置されている。
図3に示すように、上記インバータ回路INVを構成する各スイッチング素子SWは、回路基板50の裏面(図2に示された面の裏面)側から回路基板50に差し込まれて接続されている。ここで、各スイッチング素子SWは、他の素子とともに絶縁材料で被覆されてパワーカードPWC(モジュール)を構成している。パワーカードPWCには、フリーホイールダイオードFDや感温ダイオードSDも収納されているが、図3では、フリーホイールダイオードFDの記載を省略している。
パワーカードPWCは、高電圧側のスイッチング素子SWpが収納されたものと、低電圧側のスイッチング素子SWnが収納されたものとで互いに同一構造である。パワーカードPWCは、絶縁材料から外部へ露出した複数の信号端子を有する。具体的には、スイッチング素子SWのゲート端子G、エミッタ検出端子KE、センス端子SE、感温ダイオードSDのアノードAおよびカソードKの各端子が、回路基板50に挿入され接続されている。ここで、エミッタ検出端子KEは、スイッチング素子SWのエミッタEに接続され、エミッタEと同電圧の電極である。コレクタ検出端子KCは、スイッチング素子SWのコレクタに接続され、コレクタと同電圧の電極である。センス端子SEは、スイッチング素子SWを流れる電流と相関を有する微小電流を出力するための端子である。
図2に示すように、スイッチング素子SWは、高電圧システムを構成するものであるため、これら各スイッチング素子SWを他の回路と絶縁すべく、回路基板50には、絶縁領域IAが設けられている。絶縁領域IAは、回路(素子や配線や電源パターン)が配置されない領域である。
図中上の列には、上アームスイッチSWp1〜SWp3を備えるパワーカードPWCの端子が示されており、これらは互いに絶縁領域IAによって隔離されている。そして、絶縁領域IAによって囲まれた領域に上アームスイッチSWp1〜SWp3を駆動する駆動回路Dp1〜Dp3が実装されている。これは、各上アームスイッチSWp1〜SWp3同士のエミッタ検出端子KEの電圧が、対応する下アームスイッチSWn1〜SWn3がオン状態であるかオフ状態であるかに応じて、大きく変動するからである。このため、これらの駆動回路Dp1〜Dp3の動作電圧自体は小さいとはいえ、駆動回路Dp1〜Dp3同士を絶縁する必要が生じる。上記絶縁領域IAの幅は、法規による要請や、絶縁破壊等を回避する観点から定められる。
また、図中下の列には、下アームスイッチSWn1〜SWn3を備えるパワーカードPWCの端子が示されている。これら下アームスイッチSWn1〜SWn3に対応するエミッタ検出端子KEの電圧が近いため、これらの間に絶縁領域IAが設けられていない。駆動回路Dn1〜Dn3の構成部品の動作電圧自体は、必ずしも低電圧回路領域LV内の部品と比較して大きいわけではない。このため、これら下アームスイッチSWn1〜SWn3の駆動回路Dn1〜Dn3同士は、回路基板50上において必ずしも絶縁領域IAを設ける必要がない。
しかしながら、駆動回路Dn1〜Dn3の基準電圧(対応するスイッチSWn1〜SWn3のエミッタの電圧)は、インバータ回路INVの動作中において、スイッチSWn1〜SWn3のエミッタ間の抵抗成分及び誘導成分により互いに異なるものである。このため、駆動回路Dn1〜Dn3の間において、絶縁領域IAは設けられていないものの、駆動回路Dn1〜Dn3同士は絶縁されている。
駆動回路Dp1〜Dp3,Dn1〜Dn3(以下、駆動回路Dとも記載する)は、対応するスイッチング素子SWのゲート端子G、エミッタ検出端子KEに接続されて、スイッチング素子SWのゲート端子Gに電圧を印加することで、スイッチング素子SWを駆動する。
さらに、本実施形態の駆動回路Dは、対応するスイッチング素子SWのセンス端子SE、並びに、感温ダイオードSDのアノードA及びカソードKに接続される。そして、駆動回路Dは、センス端子SEの電圧値に基づいて、スイッチング素子SWに流れる電流を検出する。また、駆動回路Dは、感温ダイオードSDのアノードAとカソードKとの間の電圧に基づいて、スイッチング素子SWの温度を検出する。また、駆動回路Dは、スイッチング素子SWに流れる電流の検出値、及び、スイッチング素子SWの温度の検出値に基づいて、スイッチング素子SWの異常を判定する。また、駆動回路Dは、駆動回路D自身の異常を判定する。そして、駆動回路Dは、スイッチング素子SW及び駆動回路Dの異常情報(即ち、スイッチング素子SWに対応する異常)を表す異常信号を制御装置40に送信する。なお、異常判定の主体はスイッチング素子SWや他のICであってもよい。
ここで、上述したように、駆動回路Dと制御装置40とはインターフェース42を介して接続されている。より具体的には、駆動回路Dと制御装置40とは、インターフェース42を構成するフォトカプラP1〜P6(以下、フォトカプラPとも記載する)を介して接続されている。フォトカプラP1は駆動回路Dp3、フォトカプラP2は駆動回路Dp2、フォトカプラP3は駆動回路Dp1、フォトカプラP4は駆動回路Dn1、フォトカプラP5は駆動回路Dn2、フォトカプラP6は駆動回路Dn3にそれぞれ接続されている。
図4にフォトカプラPを介した、駆動回路Dと制御装置40との接続を表す図を示す。
フォトカプラP1〜P6は、それぞれ、発光素子であるフォトダイオードPD1〜PD6(以下、フォトダイオードPDとも記載する)と、受光素子であるフォトトランジスタT1〜T6(以下、フォトトランジスタTとも記載する)とを備えて構成されている。フォトトランジスタTが「スイッチング素子」に相当する。フォトトランジスタT1〜6は、インバータ回路INVの複数の「部位」にそれぞれ対応して設けられている。ここで、インバータ回路INVの「部位」とは、スイッチング素子SWp1〜SWp3,SWn1〜SWn3に対応するものであり、スイッチング素子SWp1〜SWp3,SWn1〜SWn3、そのスイッチング素子を駆動する駆動回路Dp1〜Dp3,Dn1〜Dn3、及び、そのスイッチング素子SWp1〜SWp3,SWn1〜SWn3に接続される配線などを指す。
本実施形態のフォトトランジスタT1〜6は、直列接続されている。即ち、フォトトランジスタT1のエミッタは、フォトトランジスタT2のコレクタに接続されている。フォトトランジスタT2のエミッタは、フォトトランジスタT3のコレクタに接続されている。フォトトランジスタT3のエミッタは、フォトトランジスタT4のコレクタに接続されている。フォトトランジスタT4のエミッタは、フォトトランジスタT5のコレクタに接続されている。フォトトランジスタT5のエミッタは、フォトトランジスタT6のコレクタに接続されている。また、フォトトランジスタT1のコレクタは、プルアップ抵抗RA(第2抵抗素子)を介して、入力電圧Vin(例えば、5V)に接続されている。フォトトランジスタT6のエミッタは、接地電圧GNDに接続されている。入力電圧Vinが「第1所定電圧」に相当し、接地電圧GNDが「第2所定電圧」に相当する。「第1所定電圧」と「第2所定電圧」とは異なる電圧値であればよい。
加えて、本実施形態の構成では、「第1抵抗素子」としての抵抗素子R1〜R6(以下、抵抗素子Rとも記載する)が、フォトトランジスタT1〜T6にそれぞれ並列接続されている。抵抗素子R1〜R6は、互いに異なる抵抗値を有する。さらに、本実施形態の構成は、1つのフォトトランジスタTのみと、1つの抵抗素子Rのみとが並列接続されて並列接続体を構成している。さらに、その並列接続体が直列接続されて直列接続体を構成している。そして、その直列接続体の第1端子(フォトトランジスタT1のコレクタ)が、プルアップ抵抗RA(第2抵抗素子)を介して入力電圧Vinに接続され、第2端子(フォトトランジスタT6のエミッタ)が、接地電圧GNDに接続されている。
「電圧検出部」としての制御装置40は、プルアップ抵抗RAとフォトトランジスタTp3のコレクタとの接続点X(検出点X)の電圧を検出する。即ち、例えば、制御装置40は、アナログデジタルコンバータとしての機能を有し、検出点Xの電圧VXをアナログ値からデジタル値に変換して検出値として取得する。なお、アナログデジタルコンバータとしての機能は、制御装置40の外部の素子が有するものであってもよい。そして、「異常判定部」としての制御装置40は、その検出点Xの電圧VXの検出値に基づいて、インバータ回路INVの異常について判定を行う。この判定について、以下に詳述する。
駆動回路Dは、駆動回路D及び駆動回路Dが駆動するスイッチング素子SWが正常である場合に、フォトダイオードPDに対してハイ状態の信号を出力する。フォトダイオードPDは、駆動回路Dからハイ状態の信号が入力されることで発光し、フォトトランジスタTがオン状態にされる。インバータ回路INVが正常であり、全ての駆動回路Dがハイ状態の信号を出力すると、全てのフォトトランジスタTがオン状態とされる。これにより、検出点Xと、接地電圧GNDとが短絡状態とされ、制御装置40に入力される電圧は接地電圧GNDとなる。
ここで、駆動回路Dは、駆動回路D、又は駆動回路Dが駆動するスイッチング素子SWが異常である場合に、フォトダイオードPDに対してロー状態の信号を出力する。また、駆動回路Dが動作を停止した場合や、フォトダイオードPDに対して信号を出力できない場合、フォトダイオードPDに対してロー状態の信号が入力される。ここで、スイッチング素子SWの異常とは、スイッチング素子SW自体が、入力される駆動信号によらず常時オン状態(ショート異常)となったり、常時オフ状態(オープン異常)となったりすることや、スイッチング素子SWに接続される配線においてショート異常やオープン異常が生じることなどを含むものである。フォトダイオードPDに対してロー状態の信号が入力されることで、フォトダイオードPDの発光が停止され、フォトトランジスタTがオフ状態にされる。即ち、フォトトランジスタTは、対応するインバータ回路INVの各部位における異常の発生を表す異常信号に応じて、オン状態(導通状態)からオフ状態(遮断状態)とされる。より具体的には、インバータ回路INVの各部位が正常である場合、フォトトランジスタTはオン状態を維持され、異常が発生したことを条件として、フォトトランジスタTはオン状態からオフ状態にされる。
これにより、フォトトランジスタTに流れていた電流が、抵抗素子Rに流れ、抵抗素子Rにおいて電圧降下が生じる。抵抗素子Rに電流が流れることで、入力電圧Vinがプルアップ抵抗RAと抵抗素子Rとで分圧される。プルアップ抵抗RAの抵抗値をRA、抵抗素子Rの抵抗値をRnで表すと、検出点Xの電圧VXは、VX=Vin・Rn/(RA+Rn)となる。
ここで、抵抗素子Rの抵抗値Rnは、その抵抗素子Rに並列接続されているフォトトランジスタTがオン状態とオフ状態とで切り替えられた場合に、制御装置40によって検出される検出点Xの電圧VXが変化するような値にそれぞれ設定されている。即ち、抵抗素子Rの抵抗値Rnは、フォトトランジスタTのオン抵抗や並列接続体の配線抵抗に比べて充分に大きな値にそれぞれ設定されている。これにより、好適に異常の有無を判定することができる。制御装置40による異常の有無の判定は、検出点Xの電圧VXの検出値が変化したことに基づいて異常を判定してもよいし、検出点Xの電圧VXの検出値が所定の正常値と異なることに基づいて異常を判定してもよい。
さらに、抵抗素子Rの抵抗値Rnは互いに異なる値に設定されているため、オフ状態にされたフォトトランジスタTに応じて、検出点Xの電圧VXの値が異なることになる。即ち、インバータ回路INVの異常が生じた部位に応じて、電圧VXの値が異なることになる。このため、制御装置40は、電圧VXの検出値に基づいて、インバータ回路INVにおける異常の発生に加えて、インバータ回路INVのどの部位において異常が生じたかを判定することができる。この異常判定について、以下具体例を用いて説明する。
例えば、プルアップ抵抗RAの抵抗値を100kΩとし、抵抗素子R1,R2,R3,R4,R5,R6の抵抗値をそれぞれ900kΩ,400kΩ,200kΩ,100kΩ,70kΩ,40kΩに設定したとする。
この構成では、フォトトランジスタT1のみがオフ状態とされ抵抗素子R1に電流が流れた場合、検出点Xの電圧VXは、4.5Vとなる。また、フォトトランジスタT2のみがオフ状態とされ抵抗素子R2に電流が流れた場合、検出点Xの電圧VXは、4Vとなる。また、フォトトランジスタT3のみがオフ状態とされ抵抗素子R3に電流が流れた場合、検出点Xの電圧VXは、約3.3Vとなる。また、フォトトランジスタT4のみがオフ状態とされ抵抗素子R4に電流が流れた場合、検出点Xの電圧VXは、2.5Vとなる。また、フォトトランジスタT5のみがオフ状態とされ抵抗素子R5に電流が流れた場合、検出点Xの電圧VXは、約2.1Vとなる。また、フォトトランジスタT6のみがオフ状態とされ抵抗素子R6に電流が流れた場合、検出点Xの電圧VXは、約1.4Vとなる。
つまり、電圧VXが4.5Vとなるときは、駆動回路Dp3又は半導体スイッチング素子SWp3に異常が生じていると判定することができる。電圧VXが4Vとなるときは、駆動回路Dp2又は半導体スイッチング素子SWp2に異常が生じていると判定することができる。電圧VXが約3.3Vとなるときは、駆動回路Dp1又は半導体スイッチング素子SWp1に異常が生じていると判定することができる。電圧VXが2.5Vとなるときは、駆動回路Dn1又は半導体スイッチング素子SWn1に異常が生じていると判定することができる。電圧VXが約2.1Vとなるときは、駆動回路Dn2又は半導体スイッチング素子SWn2に異常が生じていると判定することができる。電圧VXが約1.4Vとなるときは、駆動回路Dn3又は半導体スイッチング素子SWn3に異常が生じていると判定することができる。また、電圧VXが0Vとなるときは、インバータ回路INVに異常が生じていないと判定することができる。
本構成によれば、インバータ回路INVのどの部位で異常が発生したかを簡易な構成で特定することができる。
(第2実施形態)
図5に第2実施形態におけるフォトカプラPを介した、駆動回路Dと制御装置40との接続を表す図を示す。
本実施形態の構成は、第1実施形態の構成と異なり、プルアップ抵抗RAを省略している。つまり、フォトトランジスタT1のコレクタ(直列接続体の第2端子)が入力電圧Vinに直接接続されている。また、プルダウン抵抗RB(第2抵抗素子)を備え、フォトトランジスタT6のエミッタ(直列接続体の第1端子)がプルダウン抵抗RBを介して接地電圧GNDに接続されている。本実施形態では、入力電圧Vinが「第2所定電圧」に相当し、接地電圧GNDが「第1所定電圧」に相当する。
また、第1実施形態では、プルアップ抵抗RAとフォトトランジスタT1のコレクタ(抵抗素子R1)との接続点Xを電圧検出対象としていたが、これを変更し、プルダウン抵抗RBとフォトトランジスタT6のエミッタ(抵抗素子R6)との間の接続点Xaを電圧検出対象としている。本構成では、フォトトランジスタTがオフ状態にされると、検出点Xaの電圧VXaは、VXa=Vin・RB/(RB+Rn)となる。また、インバータ回路INVの正常時において、接続点Xaの電圧VXaは、Vin(例えば、5V)となる。
第1実施形態にと同様に、プルダウン抵抗RBの抵抗値を100kΩとし、抵抗素子R1,R2,R3,R4,R5,R6の抵抗値をそれぞれ900kΩ,400kΩ,200kΩ,100kΩ,70kΩ,40kΩに設定したとする。
この構成では、フォトトランジスタT1のみがオフ状態とされ抵抗素子R1に電流が流れた場合、検出点Xaの電圧VXaは、0.5Vとなる。また、フォトトランジスタT2のみがオフ状態とされ抵抗素子R2に電流が流れた場合、検出点Xaの電圧VXaは、1Vとなる。また、フォトトランジスタT3のみがオフ状態とされ抵抗素子R3に電流が流れた場合、検出点Xaの電圧VXaは、約1.7Vとなる。また、フォトトランジスタT4のみがオフ状態とされ抵抗素子R4に電流が流れた場合、検出点Xaの電圧VXaは、2.5Vとなる。また、フォトトランジスタT5のみがオフ状態とされ抵抗素子R5に電流が流れた場合、検出点Xaの電圧VXaは、約2.9Vとなる。また、フォトトランジスタT6のみがオフ状態とされ抵抗素子R6に電流が流れた場合、検出点Xaの電圧VXaは、約3.6Vとなる。
つまり、電圧VXaが0.5Vとなるときは、駆動回路Dp3又は半導体スイッチング素子SWp3に異常が生じていると判定することができる。電圧VXaが1Vとなるときは、駆動回路Dp2又は半導体スイッチング素子SWp2に異常が生じていると判定することができる。電圧VXaが約1.7Vとなるときは、駆動回路Dp1又は半導体スイッチング素子SWp1に異常が生じていると判定することができる。電圧VXaが2.5Vとなるときは、駆動回路Dn1又は半導体スイッチング素子SWn1に異常が生じていると判定することができる。電圧VXaが約2.9Vとなるときは、駆動回路Dn2又は半導体スイッチング素子SWn2に異常が生じていると判定することができる。電圧VXaが約3.6Vとなるときは、駆動回路Dn3又は半導体スイッチング素子SWn3に異常が生じていると判定することができる。また、電圧VXaが5Vとなるときは、インバータ回路INVに異常が生じていないと判定することができる。
本構成によれば、第1実施形態と同様に、インバータ回路INVのどの部位で異常が発生したかを簡易な構成で特定することができる。
(第3実施形態)
図6に第2実施形態におけるフォトカプラPを介した、駆動回路Dと制御装置40との接続を表す図を示す。
本実施形態の構成は、第1実施形態の構成に加えて、プルダウン抵抗RB(第3抵抗素子)を備え、フォトトランジスタT6のエミッタ(直列接続体の第2端子)がプルダウン抵抗RBを介して接地電圧GNDに接続されている。本実施形態では、入力電圧Vinが「第1所定電圧」に相当し、接地電圧GNDが「第2所定電圧」に相当する。
また、第1実施形態では、プルアップ抵抗RAとフォトトランジスタT1のコレクタ(抵抗素子R1)との間の接続点Xを電圧検出対象としていたが、これを変更し、抵抗素子R5と抵抗素子R6との接続点Xb(フォトトランジスタT5のエミッタとフォトトランジスタT6のコレクタとの接続点Xb)を電圧検出対象としている。本構成では、フォトトランジスタT1〜5のいずれか1つがオフ状態にされると、検出点Xbの電圧VXbは、VXb=Vin・RB/(Rn+RA+RB)となる。また、フォトトランジスタT6がオフ状態にされると、検出点Xbの電圧VXbは、VXb=Vin・(Rn+RB)/(Rn+RA+RB)となる。また、インバータ回路INVの正常時において、接続点Xbの電圧VXbは、VXb=Vin・RB/(RA+RB)となる。
例えば、プルアップ抵抗RAの抵抗値を100kΩとし、プルダウン抵抗RBの抵抗値を200kΩとし、抵抗素子R1,R2,R3,R4,R5,R6の抵抗値をそれぞれ900kΩ,400kΩ,200kΩ,100kΩ,70kΩ,500kΩに設定したとする。
この構成では、フォトトランジスタT1のみがオフ状態とされ抵抗素子R1に電流が流れた場合、検出点Xbの電圧VXbは、約0.83Vとなる。また、フォトトランジスタT2のみがオフ状態とされ抵抗素子R2に電流が流れた場合、検出点Xbの電圧VXbは、約1.4Vとなる。また、フォトトランジスタT3のみがオフ状態とされ抵抗素子R3に電流が流れた場合、検出点Xbの電圧VXbは、2Vとなる。また、フォトトランジスタT4のみがオフ状態とされ抵抗素子R4に電流が流れた場合、検出点Xbの電圧VXbは、2.5Vとなる。また、フォトトランジスタT5のみがオフ状態とされ抵抗素子R5に電流が流れた場合、検出点Xbの電圧VXbは、約2.7Vとなる。また、フォトトランジスタT6のみがオフ状態とされ抵抗素子R6に電流が流れた場合、検出点Xbの電圧VXbは、約4.4Vとなる。また、トランジスタTが全てオン状態とされている場合、検出点Xbの電圧VXbは、約3.3Vとなる。
つまり、電圧VXbが約0.83Vとなるときは、駆動回路Dp3又は半導体スイッチング素子SWp3に異常が生じていると判定することができる。電圧VXbが約1.4Vとなるときは、駆動回路Dp2又は半導体スイッチング素子SWp2に異常が生じていると判定することができる。電圧VXbが2Vとなるときは、駆動回路Dp1又は半導体スイッチング素子SWp1に異常が生じていると判定することができる。電圧VXbが2.5Vとなるときは、駆動回路Dn1又は半導体スイッチング素子SWn1に異常が生じていると判定することができる。電圧VXbが約2.7Vとなるときは、駆動回路Dn2又は半導体スイッチング素子SWn2に異常が生じていると判定することができる。電圧VXbが約4.3Vとなるときは、駆動回路Dn3又は半導体スイッチング素子SWn3に異常が生じていると判定することができる。また、電圧VXbが3.3Vとなるときは、インバータ回路INVに異常が生じていないと判定することができる。
本構成によれば、第1実施形態と同様に、インバータ回路INVのどの部位で異常が発生したかを簡易な構成で特定することができる。
また、本実施形態の構成において、抵抗素子R6とプルダウン抵抗RBとの接続点を制御装置40が検出し、その検出値に基づいて、インバータ回路INVの異常を判定する構成としてもよい。
(他の実施形態)
・上記実施形態では、1つのフォトトランジスタTのみと、1つの抵抗素子Rのみとが並列接続される構成としたが、これを変更してもよい。即ち、フォトトランジスタTが複数直列接続されたものと、1つの抵抗素子Rとが並列接続されて並列接続体を構成するものであってもよい。
図7に具体例を示す。図7に示すフォトカプラPを介した、駆動回路Dと制御装置40との接続では、直列接続されたフォトトランジスタT1〜T3に対して、「第1抵抗素子」としての抵抗素子RCが並列接続されており、直列接続されたフォトトランジスタT4〜T6に対して、「第1抵抗素子」としての抵抗素子RDが並列接続されている。抵抗素子RC,RDの抵抗値は互いに異なる値である。制御装置40は、フォトトランジスタT3のエミッタとフォトトランジスタT4のコレクタの接続点Xcに接続されている。制御装置40は、接続点Xcの電圧VXcの検出値に基づいて、インバータ回路INVの異常を判定する。
フォトトランジスタT1〜T3は、インバータ回路INVの上アームスイッチング素子SWpに対応して設けられており、フォトトランジスタT4〜T6は、インバータ回路INVの下アームスイッチング素子SWn1〜SWn3に対応して設けられている。このため、上アームスイッチング素子SWp1〜SWp3に対応する異常が生じると、フォトトランジスタT1〜T3の少なくともいずれかがオン状態からオフ状態とされる。つまり、フォトトランジスタT1〜T3の直列接続体が全体としてオン状態からオフ状態とされて、抵抗素子RCに電流が流れ、電圧VXcが変化する。同様に、下アームスイッチング素子SWn1〜SWn3に対応する異常が生じると、フォトトランジスタT4〜T6の少なくともいずれかがオン状態からオフ状態とされる。つまり、フォトトランジスタT4〜T6の直列接続体が全体としてオン状態からオフ状態とされて、抵抗素子RDに電流が流れ、電圧VXcが変化する。
抵抗素子RC,RDの抵抗値は互いに異なるものであるため、上アームスイッチング素子SWp1〜SWp3に対応する異常が生じた場合の電圧VXcと、下アームスイッチング素子SWn1〜SWn3に対応する異常が生じた場合の電圧VXcとは異なるものとなる。このため、制御装置40は、上アームスイッチング素子SWp1〜SWp3に対応する異常が生じたのか、下アームスイッチング素子SWn1〜SWn3に対応する異常が生じたのかを特定することができる。
なお、本変形例では、上アームスイッチング素子SWp1〜SWp3に対応するフォトトランジスタT1〜T3に対し1つの抵抗素子RCを並列接続し、下アームスイッチング素子SWn1〜SWn3に対応するフォトトランジスタT4〜T6に対し1つの抵抗素子RDを並列接続する構成とした。これを変更し、U相に対応するフォトトランジスタT1,T6を直列接続した上で、1つの抵抗素子を並列接続し、V相に対応するフォトトランジスタT2,T5を直列接続した上で、1つの抵抗素子を並列接続し、W相に対応するフォトトランジスタT3,T4を直列接続した上で、1つの抵抗素子を並列接続する構成としてもよい。この構成では、どの相に異常が生じたかを特定できる。
・上記実施形態では、フォトトランジスタTは、対応するインバータ回路INVの各部位における異常の発生を表す異常信号に応じて、オン状態(導通状態)からオフ状態(遮断状態)とされる構成としたがこれを変更してもよい。インバータ回路INVの各部位が正常である場合にフォトトランジスタTがオフ状態とされ、インバータ回路INVの各部位に異常が生じた場合にフォトトランジスタTがオン状態となるようなものであってもよい。
また、インバータ回路INVの各部位に異常が生じた場合、フォトトランジスタTが一時的にオン状態からオフ状態、又は、オフ状態からオン状態にされるようなものであってもよい。
また、インバータ回路INVの各部位が正常である場合に、フォトトランジスタTが周期的にオン状態からオフ状態、又は、オフ状態からオン状態にされ、インバータ回路INVの各部位に異常が生じた場合に、フォトトランジスタTの周期的な状態の変化が停止されるようなものであってもよい。
・抵抗素子R1〜R6,RC,RD(第1抵抗素子)や、プルアップ抵抗RA(第2抵抗素子)や、プルダウン抵抗RB(第2,3抵抗素子)は、複数の抵抗素子が直列接続又は並列接続されて構成されているものであってもよい。例えば、100kΩの抵抗素子と、100kΩの抵抗素子とを並列接続したものを50kΩの第1抵抗素子として用いてもよいし、100kΩの抵抗素子と、100kΩの抵抗素子とを直列接続したものを200kΩの第1抵抗素子として用いてもよい。
・フォトカプラ以外の絶縁素子を用いてもよい。例えば、磁気カプラであってもよい。また、「スイッチング素子」として、フォトトランジスタの代わりにフォトMOSを用いてもよい。
・「電力変換回路」は、インバータ回路以外のものであってもよい。例えば、DCDCコンバータであってもよい。
40…制御装置(電圧検出部、異常判定部)、INV…インバータ回路(電力変換回路)、R1〜R6…抵抗素子(第1抵抗素子)、RA…プルアップ抵抗(第2抵抗素子)、T1〜T6…フォトトランジスタ(スイッチング素子)、X…検出点(接続点)。

Claims (4)

  1. 電力変換回路(INV)に適用される異常判定回路であって、
    前記電力変換回路の互いに絶縁された複数の部位にそれぞれ対応して設けられたスイッチング素子(T1〜T6)と、第1抵抗素子との並列接続体を複数備え、
    前記並列接続体毎に設けられている前記第1抵抗素子は、互いに異なる抵抗値を有し、
    前記複数の並列接続体は、直列接続されて直列接続体を構成し、
    前記直列接続体の両端子のうち第1端子は、第2抵抗素子(RA,RB)を介して第1所定電圧に接続され、第2端子は、直接又は第3抵抗素子(RB)を介して前記第1所定電圧と異なる第2所定電圧に接続されており、
    前記スイッチング素子は、対応する前記部位における異常の発生を表す異常信号に応じて、導通状態から遮断状態、又は、遮断状態から導通状態とされ、
    前記第1抵抗素子と前記第2抵抗素子との接続点(X)、前記第1抵抗素子と前記第1抵抗素子との接続点(Xb,Xc)、及び、前記第1抵抗素子と前記第3抵抗素子との接続点(Xa)のうち、いずれか1つの接続点の電圧を検出する電圧検出部(40)と、
    前記電圧検出部による検出値に基づいて、複数の前記並列接続体のうちどの前記並列接続体に対応する前記部位に異常が発生したかを判定する異常判定部(40)と、を備え
    前記電力変換回路は、高電圧側の上アームスイッチング素子及び低電圧側の下アームスイッチング素子の直列接続体が3つ並列接続されて構成されており、
    前記スイッチング素子は、各前記上アームスイッチング素子及び各前記下アームスイッチング素子にそれぞれ対応して設けられており、
    前記複数の並列接続体は、
    各前記上アームスイッチング素子に対応する前記スイッチング素子が直列接続されたものに対して、1つの前記第1抵抗素子が並列接続された並列接続体と、
    各前記下アームスイッチング素子に対応する前記スイッチング素子が直列接続されたものに対して、1つの前記第1抵抗素子が並列接続された並列接続体と、を含み、
    前記異常判定部は、前記電圧検出部による検出値に基づいて、前記上アームスイッチング素子と前記下アームスイッチング素子とのいずれに対応する異常が発生したかを判定する異常判定回路。
  2. 前記スイッチング素子は、前記部位において異常が生じたことを条件として、導通状態から遮断状態にされる請求項1に記載の異常判定回路。
  3. 前記第2端子は、前記第2所定電圧に直接接続されており、
    前記電圧検出部は、前記第1抵抗素子と前記第2抵抗素子との接続点の電圧を検出する請求項1又は2に記載の異常判定回路。
  4. 前記第1抵抗素子の抵抗値は、その第1抵抗素子に並列接続されている前記スイッチング素子が導通状態と遮断状態とで切り替えられた場合に、前記電圧検出部により検出される前記接続点の電圧値が変化する値にそれぞれ設定されている請求項1乃至3のいずれか1項に記載の異常判定回路。
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