JP6642311B2 - 回転電機の制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、界磁巻線と電機子巻線を有する回転電機の制御装置に関する。
従来、車両が交差点等で信号停止する際にエンジンを自動的に停止させるアイドリングストップが知られている。
ところで、アイドリングストップが実施された後、エンジンが停止するまでの減速回転中であっても、例えば、赤信号から青信号に変わったことを受けてドライバーが発進操作を行うことがある。この場合、ドライバーの発進操作に応答して速やかにエンジンを再始動させることが要求される。この要求に応えるため、例えば、モータ機能と発電機能とを統合した電動発電機(ISGと呼ばれることもある)によってエンジンの再始動を行う事例がある。車両に搭載される電動発電機には、回転子に界磁巻線を備え、固定子に電機子巻線を備える回転界磁型の同期電動発電機が用いられることがある。
しかし、同期電動発電機によりエンジンの再始動を行う際、界磁巻線が大きなインダクタンスを持つことから界磁電流の立ち上がりに時間を要する。つまり、界磁巻線に界磁電流を流し始めてから、界磁電流が目標値に到達するまでの時間が長くなる。その結果、エンジンの再始動に時間が掛かるという問題が生じる。
これに対し、特許文献1には、界磁巻線に界磁電流を流し始めてから、界磁電流の上昇速度が比較的高い期間が経過した後、界磁電流によって生じる界磁磁束を打ち消す方向に電機子電流のd軸成分を電機子巻線に流す技術が開示されている。この技術によれば、界磁巻線の自己インダクタンス成分による電圧降下を、界磁巻線と電機子巻線の相互インダクタンス成分で打ち消すことができるので、界磁電流を早期に立ち上げることが可能である。その結果、界磁電流が目標値に到達するまでの時間を短縮でき、速やかにエンジンを再始動させることができる。
特開2016−59152号公報
ところが、特許文献1に記載された従来技術は、回転子のd軸(界磁巻線の中心軸)を特定するために回転子の角度位置を検出する回転角センサを必要とする。つまり、特許文献1は、回転角センサが必須であり、回転角センサがないと成立しない技術である。
本発明は、上記の課題を解決するために成されたものであり、その目的は、回転角センサを使用することなく、回転子の角度位置を特定できる回転電機の制御装置を提供することにある。
本願発明は、界磁巻線を備える回転子と多相の電機子巻線を備える固定子とを有する回転電機の制御装置であって、前記界磁巻線に通電される界磁電流を制御する界磁電流制御部と、前記回転子の角度位置を検出する回転子位置検出部と、この回転子位置検出部によって検出される前記回転子の角度位置を基に、前記電機子巻線に通電する電機子電流を制御する電機子電流制御部とを有し、前記回転子位置検出部は、前記界磁電流制御部により前記界磁巻線に通電される界磁電流が目標値に向かって上昇している間に、前記電機子巻線の各相に発生する誘起電圧を検出する誘起電圧検出部と、この誘起電圧検出部により検出された誘起電圧を基に前記回転子の角度位置を特定する回転子位置判断部とを有する
また、本願発明の第1態様によれば、前記電機子巻線は6相以上であり、前記回転子位置判断部は、前記電機子巻線の各相に発生する誘起電圧の大小関係及び極性を判断するための閾値を2つ以上有し、前記電機子巻線の各相に発生する誘起電圧の大小関係、前記電機子巻線の各相に発生する誘起電圧の極性、および、前記電機子巻線の各相に発生する誘起電圧とそれぞれの前記閾値との大小関係に基づき角度位置を特定する。
さらに、本願発明の第2態様によれば、前記電機子巻線は3相であり、前記回転子位置判断部は、前記電機子巻線の各相に発生する誘起電圧の大小関係と極性とで前記回転子の角度位置を特定し、前記電機子電流制御部は、前記電機子巻線の各相に発生する誘起電圧の大小関係のうち、中間を示す相の誘起電圧がゼロになる方向へ電機子電流の位相を進角または遅角させる。
本発明の回転子位置検出部は、回転子が停止中であっても回転子の角度位置を検出できる。つまり、界磁巻線を流れる界磁電流が目標値に向かって上昇する間は、電機子巻線に鎖交する磁束の時間微分によって電機子巻線の各相に誘起電圧が発生するため、この誘起電圧を誘起電圧検出部により検出し、その検出された誘起電圧を基に、回転子位置判断部によって回転子の角度位置を特定できる。これにより、本発明では、回転子の角度位置を検出するための高価な回転角センサを使用する必要はないので、コストダウンが可能である。
参考例1に係るエンジン始動装置の全体構成図である。 参考例1に係る制御装置の処理手順を示すフローチャートである。 参考例1に係る制御動作を時間軸上に表したタイムチャートである。 参考例1に係る各相の誘起電圧の波形図である。 参考例1に係る回転子位置を特定するためのテーブル図である。 参考例2に係る制御装置の処理手順を示すフローチャートである。 参考例3に係る各相の誘起電圧の波形図である。 参考例3に係る回転子位置を特定するためのテーブル図である。 実施例1に係る制御装置の処理手順を示すフローチャートである。 実施例2に係るエンジン始動装置の全体構成図である。 実施例2に係る各相の誘起電圧の波形図である。
本発明を実施するための形態を以下の実施例により詳細に説明する。
参考例1
参考例1では、本発明の構成をエンジン始動装置に適用した事例を説明する。
エンジン始動装置は、図1に示すように、モータ機能と発電機能を統合した電動発電機1(本発明の回転電機)と、この電動発電機1のモータ動作を制御する制御装置2とを備える。
電動発電機1は、界磁巻線3を備える回転子4と、三相の電機子巻線5を備える固定子とを有し、回転子4がエンジン(図示せず)のクランク軸にベルト等を介して連結されている。界磁巻線3は、回転子軸に取り付けられるスリップリング(図示せず)に接続され、そのスリップリングに摺接するブラシ6を介して界磁電流制御部7より界磁電流が通電される。電機子巻線5は、例えば、スター結線された各相U、V、Wが電機子電流制御部8に接続され、この電機子電流制御部8より三相交流が印加されて回転磁界を発生する。
制御装置2は、上記の界磁電流制御部7と電機子電流制御部8の他に、回転子4の角度位置を検出する回転子位置検出部(後述する)を含んで構成される。
界磁電流制御部7は、例えば、界磁巻線3に印加される直流電圧を調整することにより、界磁巻線3に流れる界磁電流を所定の目標値に制御する。以下、回転子4の界磁極がつくる磁束の方向をd軸とし、このd軸と電気的に直交する方向をq軸と定義する。
電機子電流制御部8は、直流電源の電力を交流電力に変換して電機子巻線5に給電するインバータであり、電機子電流をトルクの生成に係る電流成分と磁束の生成に係わる電流成分とに分割して、それぞれの電流成分を独立に制御できる。参考例1では、トルクの生成に係る電流成分、すなわちq軸方向の電流成分をq軸成分と呼び、磁束の生成に係わる電流成分、すなわちd軸方向の電流成分をd軸成分と呼ぶ。
回転子位置検出部は、以下に説明する誘起電圧検出部9と回転子位置判断部10とを有する。誘起電圧検出部9は、界磁巻線3を流れる界磁電流が目標値に向かって上昇するとき、つまり、界磁電流が時間的に変化しているときに、電機子巻線5に鎖交する磁束の時間微分によって電機子巻線5の各相U、V、Wに発生する誘起電圧Vu、Vv、Vwを検出する。
回転子位置判断部10は、誘起電圧検出部9によって検出される各相の誘起電圧を基に回転子4の角度位置を特定する。以下、回転子4の角度位置を回転子位置と呼ぶ。回転子位置を特定するための具体的な方法は後述する。
続いて、制御装置2により電動発電機1のモータ動作を制御する手順を図2のフローチャート及び図3に示すタイムチャートを基に説明する。なお、下記のステップS10〜S90は、図2に示すフローチャートの各処理に付したS10〜S90に該当する。
ステップS10…エンジン2の始動要求(図3参照)が入力された否かを判定する。エンジン2の始動要求は、例えば、アイドリングストップが実行されてエンジンが停止した後、ドライバーによる発進操作(例えば、ブレーキペダルを緩める、シフトレバーをNレンジからDレンジに入れる等の動作)が行われた時に、エンジン2の運転状態を制御するエンジンECU(図示せず)より出力される。始動要求が入力されるまでステップS10を繰り返し、始動要求が入力された場合(判定結果YES)に次のステップS20へ進む。
ステップS20…界磁電流指令If*に基づいて界磁巻線3に予備励磁1を開始する。なお、「*」は指令値を意味する。
ステップS30…誘起電圧が検出されたか否かを判定する。誘起電圧が検出されるまでステップS30を繰り返し、誘起電圧が検出された場合(判定結果YES)に次のステップS40へ進む。
ステップS40…回転子位置判断部10により回転子位置が特定されたか否かを判定する。回転子位置が特定されるまでステップS40を繰り返し、回転子位置が特定された場合(判定結果YES)に次のステップS50へ進む。
ここで、回転子位置を特定するための具体的な方法を説明する。
回転子位置判断部10は、図4及び図5に示すように、電機子巻線5の各相U、V、Wに発生する誘起電圧Vu、Vv、Vwの振幅比と極性とを組み合わせて回転子位置を特定する。
誘起電圧の極性は、例えば、図4に示すように、誘起電圧の振幅0を表すゼロクロスラインを閾値として判断する。参考例1では、閾値(ゼロクロスライン)より下側をマイナスとする。誘起電圧の振幅比は、振幅の最大値を「1.000」、最小値を「−1.000」として電気角10度毎に算出する。
回転子位置判断部10は、電気角10度毎の回転子位置に対応する各相誘起電圧の振幅比(極性を含む)を記録したテーブル(図5参照)より回転子位置を特定する。一例として、U相の誘起電圧Vuの振幅比が「1.000」、V相の誘起電圧Vvの振幅比が「−0.500」、W相の誘起電圧Vwの振幅比が「−0.500」の場合は、回転子位置が90度であると特定できる。
ステップS50…回転子位置判断部10により特定された回転子位置を基に電機子電流の通電位相を決定し、電機子電流指令Id*に基づいて電機子巻線5に予備励磁2を開始する。この予備励磁2は、ステップS20の予備励磁1によって発生する界磁磁束を打ち消す方向に電機子電流のd軸成分を通電して行われる。予備励磁2を開始するタイミングは、先の予備励磁1により界磁巻線3に界磁電流が流れ始めてから、界磁電流の上昇速度が比較的高い初期の時点(図3に示す時刻t1)である。
ステップS60…予備励磁2を開始してから所定時間が経過したか否かを判定する。所定時間が経過するまでステップS60を繰り返し、所定時間が経過した場合に次のステップS70へ進む。
ステップS70…図3に示す時刻t1から所定時間が経過したタイミング(図3に示す時刻t2)で、電機子電流指令Iq*に基づいて電機子巻線5に電機子電流のq軸成分を通電する。
ステップS80…エンジンが完爆したか否かを判定する。例えば、図3に示すエンジン回転数Neが予め設定される完爆回転数を超えた場合にエンジン2が完爆したと判定できる。エンジン2が完爆するまでステップS80を繰り返し、完爆したと判定された場合(判定結果YES)に次のステップS90へ進む。
ステップS90…電動発電機1のモータ動作を停止する。但し、電動発電機1は、ベルトを介してエンジンのクランク軸に連結されているので、モータ動作を停止した後、エンジンに駆動されて発電機として機能する。
参考例1の作用及び効果〕
参考例1のエンジン始動装置は、予備励磁1を開始した後、所定のタイミング(時刻t2)で電機子巻線5に対し予備励磁2を開始することにより、界磁巻線3の自己インダクタンス成分による電圧降下を界磁巻線3と電機子巻線5の相互インダクタンス成分で打ち消すことができる。これにより、図3に示すように、界磁電流Ifの立ち上がりが、予備励磁2を行わない場合(図中の破線グラフ)と比較して速くなるため、界磁電流Ifが目標値に到達するまでの時間を短縮できる。その結果、エンジンの始動要求に応答して電動発電機1のモータトルクTrqを迅速に立ち上げることができるので、エンジンの再始動を短時間に行うことができる。
また、回転子位置判断部10は、電機子巻線5の各相に発生する誘起電圧を利用して回転子位置を特定できる。つまり、界磁巻線3を流れる界磁電流が目標値に向かって上昇している間、言い換えると、界磁電流が時間的に変化している間は、電機子巻線5に鎖交する磁束の時間微分によって電機子巻線5の各相に誘起電圧が発生する。この誘起電圧の振幅比に極性を組み合わせて作成したテーブル(図5参照)より、回転子位置(d軸)を電気角10度毎に特定できる。テーブルの分解能を細かくすることで電気角精度をさらに高めることも可能である。この方法によれば、回転子4の回転数と誘起電圧の振幅との関係を記憶したMAPを回転数毎に準備する必要がないため、制御装置2の記憶容量を削減できる。また、回転子4が停止中であっても回転子位置を特定できるので、高価な回転角センサ(例えばレゾルバ)を使用する必要はなく、コストダウンを達成できる。
以下、他の参考例および実施例について説明する。
なお、参考例1と共通する部品および構成を示すものは、参考例1と同一の符号を付与し、詳細な説明は省略(参考例1を参照)する。
参考例2
この参考例2は、エンジンの始動要求が発生した時点で界磁電流Ifがゼロアンペア以外であることを想定した事例である。
例えば、エンジンの減速回転中にドライバーの発進操作が行われた場合、あるいは発電からエンジン始動に移行する場合は、図6に示すように、エンジンの始動要求が発生した時点で界磁電流Ifがゼロアンペア以外であることが想定される。このような場合でも、始動要求の発生に応答して参考例1と同様の制御(図2のフローチャートに沿った制御)を行うことで、参考例1と同様の作用効果を得ることができる。なお、電機子電流指令Id*に基づいて予備励磁2を開始するタイミングは、界磁巻線3に対して予備励磁1が開始されることにより、それまで減少傾向にあった界磁電流が増加する方向に変化した直後(図6の時刻t1)である。
参考例3
参考例3は、回転子位置判断部10により回転子位置を参考例1と異なる方法で特定する事例である。
回転子位置判断部10は、図7及び図8に示すように、電機子巻線5の各相U、V、Wに発生する誘起電圧Vu、Vv、Vwの大小関係と極性とを組み合わせて回転子位置を特定する。
誘起電圧の極性は、参考例1と同様に、振幅0を表すゼロクロスラインを閾値として判断する。誘起電圧の大小関係は、極性に関係無く、閾値からの距離によって判断する。回転子位置判断部10は、各相の誘起電圧の大小関係と極性とを記録したテーブル(図8参照)より回転子位置を特定する。
一例として、Vu、Vv、Vwの大小関係が、「大」、「小」、「中」であり、極性が「+」、「−」、「−」の場合は、回転子位置が(4)の90−120度の範囲であると特定できる。なお、図8のテーブルに記載した(1)〜(12)は、図7(誘起電圧の波形図)に記載した(1)〜(12)に相当する。
この参考例3では、誘起電圧の大小関係と極性とで回転子位置を特定できるので、回転子位置判断部10をコンパレータ等の簡素な回路で構成できる。また、参考例1と同様に、回転角センサを使用する必要がないので、コストダウンが可能である。
実施例1
実施例1は、先の参考例3に記載した誘起電圧の大小関係のうち、中間の大きさを示す相(以下、中間相と言う)の誘起電圧がゼロになる方向へ電機子電流の位相を進角または遅角させる事例である。
以下、電機子電流の位相を進角または遅角させる場合の手順を図9に示すフローチャートを基に説明する。なお、図9のフローチャートにおいて、ステップS51〜S54の処理が実施例1に係る部分であり、その他の処理は参考例1で説明した図2のフローチャートと同じであるため、説明は省略する。
ステップS51で中間相の誘起電圧がゼロか否かを判定し、ゼロの場合(判定結果:YES)は、ステップS60へ進み、参考例1と同様の処理を行う。
中間相の誘起電圧がゼロ以外の場合は、ステップS52で中間相の誘起電圧がゼロより大きいか否かを判定する。ゼロより大きい場合(判定結果:YES)は、ステップS53で中間相の誘起電圧がゼロになる方向へ電機子電流の位相を進角または遅角させる。例えば、前記の図7に示す回転子位置が30−60度の範囲(2)では、中間相(V相)の誘起電圧Vvはゼロより大きい。この場合、誘起電圧Vvがゼロになる方向(60度方向)へ電機子電流を進角させる。また、回転子位置が120−150度の範囲(5)では、中間相(W相)の誘起電圧Vwはゼロより大きい。この場合、誘起電圧Vwがゼロになる方向(120度方向)へ電機子電流を遅角させる。
一方、中間相の誘起電圧がゼロより小さい場合は、ステップS54で中間相の誘起電圧がゼロになる方向へ電機子電流の位相を遅角または進角させる。例えば、図7に示す回転子位置が60−90度の範囲(3)では、中間相(V相)の誘起電圧Vvはゼロより小さい。この場合、誘起電圧Vvがゼロになる方向(60度方向)へ電機子電流を遅角させる。また、回転子位置が90−120度の範囲(4)では、中間相(W相)の誘起電圧Vwはゼロより小さい。この場合、誘起電圧Vwがゼロになる方向(120度方向)へ電機子電流を進角させる。
以降、ステップS51で「中間相の誘起電圧=ゼロ」と判定されるまで、ステップS51〜S54を繰り返し実行する。上記のように、実施例1では、中間相の誘起電圧がゼロになる方向へ電機子電流の位相を進角または遅角させることにより、回転子位置をより正確な値に補正できる。
実施例2
実施例2は、固定子が6相以上の電機子巻線5を備える事例である。
電機子巻線5は、図10に示すように、例えば、電気角で30度の位相差を持つ第1の三相コイルUa、Va、Waと、第2の三相コイルUb、Vb、Wbとを有する。
参考例1と同様に、界磁巻線3に予備励磁1が開始されると、第1の三相コイル及び第2の三相コイルに誘起電圧が発生する。
実施例2では、図11に示すように、第1の三相コイルUa、Va、Waに発生する誘起電圧Vua、Vva、Vwaと、第2の三相コイルUb、Vb、Wbに発生する誘起電圧Vub、Vvb、Vwbとの間に電気角で30度の位相差が生じる。
実施例2の回転子位置判断部10は、第1の三相コイルに発生する誘起電圧と第2の三相コイルに発生する誘起電圧との位相のずれを利用して回転子位置を特定する。具体的には、二つの異なる閾値によって誘起電圧の大小関係及び極性を判断する。例えば、図11に示すように、誘起電圧の振幅0のラインに閾値1を設定し、第1の三相コイルに発生する誘起電圧と第2の三相コイルに発生する誘起電圧とがクロスする位置(図11ではVuaとVvbとがクロスする位置)に閾値2を設定して、それぞれ誘起電圧の大小関係及び極性を判断する。この構成によれば、参考例3と同様の方法で電気角15度毎に回転子位置を特定できる。
〔変形例〕
参考例1では、電機子巻線5に予備励磁2を行うために回転子位置(d軸)を特定しているが、予備励磁2を行わない場合であっても、本発明の回転子位置を特定する技術を適用できる。言い換えると、界磁電流が目標値に向かって上昇している間に電機子巻線5の各相に発生する誘起電圧を検出し、その誘起電圧を基に回転子位置を特定する技術は、必ずしも電機子巻線5に予備励磁2を行うことを前提とするものではない。
実施例2は、電機子巻線5が二組の三相コイルを有する事例であるが、互いに位相が異なる三相コイルを三組以上有する事例にも適用できる。この場合、閾値を三つ以上設定することもできる。
1 電動発電機(回転電機) 2 制御装置
3 界磁巻線 4 回転子
5 電機子巻線 7 界磁電流制御部
8 電機子電流制御部 9 誘起電圧検出部(回転子位置検出部)
10 回転子位置判断部(回転子位置検出部)

Claims (3)

  1. 界磁巻線(3)を備える回転子(4)と多相の電機子巻線(5)を備える固定子とを有する回転電機(1)の制御装置(2)であって、
    前記界磁巻線に通電される界磁電流を制御する界磁電流制御部(7)と、
    前記回転子の角度位置を検出する回転子位置検出部(9、10)と、
    この回転子位置検出部によって検出される前記回転子の角度位置を基に、前記電機子巻線に通電する電機子電流を制御する電機子電流制御部(8)とを有し、
    前記回転子位置検出部は、
    前記界磁電流制御部により前記界磁巻線に通電される界磁電流が目標値に向かって上昇している間に、前記電機子巻線の各相(U、V、W)に発生する誘起電圧を検出する誘起電圧検出部(9)と、
    この誘起電圧検出部により検出される誘起電圧を基に前記回転子の角度位置を特定する回転子位置判断部(10)とを有し
    前記電機子巻線は6相以上であり、
    前記回転子位置判断部は、
    前記電機子巻線の各相に発生する誘起電圧の大小関係及び極性を判断するための閾値を2つ以上有し、
    前記電機子巻線の各相に発生する誘起電圧の大小関係、前記電機子巻線の各相に発生する誘起電圧の極性、および、前記電機子巻線の各相に発生する誘起電圧とそれぞれの前記閾値との大小関係に基づき角度位置を特定することを特徴とする回転電機の制御装置。
  2. 界磁巻線(3)を備える回転子(4)と多相の電機子巻線(5)を備える固定子とを有する回転電機(1)の制御装置(2)であって、
    前記界磁巻線に通電される界磁電流を制御する界磁電流制御部(7)と、
    前記回転子の角度位置を検出する回転子位置検出部(9、10)と、
    この回転子位置検出部によって検出される前記回転子の角度位置を基に、前記電機子巻線に通電する電機子電流を制御する電機子電流制御部(8)とを有し、
    前記回転子位置検出部は、
    前記界磁電流制御部により前記界磁巻線に通電される界磁電流が目標値に向かって上昇している間に、前記電機子巻線の各相(U、V、W)に発生する誘起電圧を検出する誘起電圧検出部(9)と、
    この誘起電圧検出部により検出される誘起電圧を基に前記回転子の角度位置を特定する回転子位置判断部(10)とを有し、
    前記電機子巻線は3相であり、
    前記回転子位置判断部は、前記電機子巻線の各相に発生する誘起電圧の大小関係と極性とで前記回転子の角度位置を特定し、
    前記電機子電流制御部は、前記電機子巻線の各相に発生する誘起電圧の大小関係のうち、中間を示す相の誘起電圧がゼロになる方向へ電機子電流の位相を進角または遅角させることを特徴とする回転電機の制御装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載した回転電機の制御装置において、
    前記回転子の界磁極がつくる磁束の方向をd軸とし、このd軸と電気的に直交した方向をq軸と定義したとき、
    前記電機子電流制御部は、前記電機子巻線に通電される電機子電流を前記d軸方向の電流成分と前記q軸方向の電流成分とに分割して、前記界磁電流制御部により前記界磁巻線に通電される界磁電流が目標値に向かって上昇している間に、前記回転子の界磁極がつくる磁束を打ち消す方向に前記d軸方向の電流成分を前記電機子巻線に通電することを特徴とする回転電機の制御装置
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