JP6640001B2 - ガスメータ - Google Patents
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Description
このようなガスメータでは、メータ本体に、外部機器に接続するためのリード線を接続する端子台が備えられ、その端子台にリード線によって外部機器を接続することにより、外部機器との間でデータの送受信が可能に構成されている。ちなみに、外部機器としては、例えば、公衆通信網を介してデータを送信する通信端末、ガス漏れ警報器等がある。
特許文献1には、明確に記載されていないが、外装部材及び端子台カバーは、いずれも、光を透過しない樹脂材料にて構成されていた。
一方、従来のガスメータは、端子台カバーが光を透過しない樹脂材料にて構成されているため、端子台室は、常に、ほとんど光が入らない暗闇状態になっている。
そして、蟻が端子台室に入り込むと、蟻の排泄物や産卵した卵により、リード線や端子台に設けられた端子間で絶縁不良を起こして、ガスメータの動作を制御する制御部が故障する虞があり、ガスメータの耐久性を低下させる要因となっていた。
前記端子台を露出させる端子台用開口部を備えて、当該端子台用開口部を通して前記端子台を露出させる状態で、前記メータ本体の外面を覆う外装部材と、
前記端子台を覆う状態で配置可能で、当該端子台を覆う状態で配置されることによって、前記外装部材とにより、前記端子台が室内に露出する端子台室を形成する端子台カバーとを備え、
前記端子台カバーが、前記外装部材に対して、着脱自在に又は前記端子台室を開閉自在に取り付けられ、
前記端子台室に、前記端子台に接続された前記リード線を前記端子台室から外部に引き出すためのリード線引出孔が設けられたガスメータであって、その特徴構成は、
前記端子台カバーの全体が、少なくとも可視光を透過可能な光透過材料にて構成され、
前記端子台カバーの全体が、前記光透過材料としての、少なくとも可視光を透過可能な樹脂材料により構成され、
前記光透過材料の可視光透過率が、12〜15%である点にある。
一方、蟻は暗くて狭い場所に侵入する習性があるので、端子台室に少なくとも可視光が入り込むようにすることにより、蟻が端子台室に侵入し難いようにすることが可能となり、蟻の排泄物や卵により、リード線や端子台に設けられた端子間で絶縁不良が発生するのを防止することができる。
従って、蟻が端子台室に侵入し難いようにして、耐久性を向上し得るガスメータを提供することができるようになった。
また、上記特徴構成によれば、端子台カバーの全体を、少なくとも可視光を透過可能な樹脂材料による成型加工により製作することができるので、端子台カバーの製造工程の簡略化により、端子台カバーの部品コストを低減することができる。
従って、低価格化を図りながら、耐久性を向上し得るガスメータを提供することができる。
本発明の発明者らは、端子台室への蟻の侵入を抑制すべく鋭意研究し、端子台カバーを構成する光透過材料の可視光透過率を、12〜15%の間に設定することにより、端子台室内の電装部品の光による劣化を極力抑制しながら、端子台室への蟻の侵入を効果的に抑制できることを見出した。
つまり、光透過材料の可視光透過率を高くするほど、光が端子台室へ入り込み易くなるので、光による電装部品の劣化作用が強まるが、光透過材料の可視光透過率を15%以下にすることにより、端子台室内の電装部品の光による劣化を十分に抑制できることを見出した。
一方、光透過材料の可視光透過率を低くするほど、光が端子台室内へ入り込み難くなって、端子台室内が暗くなるので、蟻が端子台室へ侵入し易くなるが、透過材料の可視光透過率を12%以上にすることにより、端子台室内への蟻の侵入を十分に抑制できることを見出した。
要するに、端子台カバーの部品コストの低減を図るべく、端子台カバーの全体を少なくとも可視光を透過可能な樹脂材料による成型加工により製作しても、可視光透過率を12〜15%の間に設定することにより、端子台室に露出している電装部品の光による劣化を十分に抑制しながら、蟻が端子台室に侵入し難いようにすることができることを見出した。
従って、端子台カバーを構成する光透過材料の可視光透過率を12〜15%の間に設定することにより、ガスメータの低価格化を図りながら、耐久性を一層向上することができる。
前記突条部に、前記端子台に接続された前記リード線を挿通させるための切り欠き状又は孔状のリード線挿通部が設けられ、
前記端子台カバーが、前記主室及び前記前室を覆う点にある。
つまり、前室内には極力光が入り易いようにして、前室内を極力明るくすることにより、蟻が前室へ一層侵入し難いようにして、端子台等の電装部品が露出している主室に蟻が侵入しないようにすることができる。
従って、蟻が端子台室に侵入し難いようにすることにより、ガスメータの耐久性を一層向上することができる。
つまり、前室には少なくとも可視光が入り込むようにして、蟻が前室へ侵入し難いようにしながらも、万が一、蟻が前室に侵入したとしても、端子台に向かう侵入路が封止部材によって封鎖されているので、蟻が前室から主室内の端子台にまで侵入するのを一層抑制することができる。
従って、蟻が端子台室内の端子台にまで一層侵入し難くすることができるので、ガスメータの耐久性を一層向上することができる。
つまり、超音波式の流量計測手段を備えた超音波式ガスメータにおいて、蟻が端子台室に侵入し難いようにして、耐久性を向上することができる。
先ず、超音波式ガスメータ(以下、単にガスメータと記載する場合がある)の全体概略構成を説明する。尚、図1は、ガスメータの正面図であり、図2は、ガスメータの右側面図であり、図3は、端子台カバーを取り外した状態でのガスメータの正面図であり、図4は、ガスメータの縦断右側面図である。図5は、端子台室を示すガスメータの要部の縦断右側面図であり、図6は、ガスメータの要部の底面図であり、図7は、端子台カバーを後方側から見た斜視図、及び、前面パネルを前方側から見た斜視図である。
端子台カバー9は、前面パネル8に対して、2本の端子台カバー取付ネジ11により着脱自在に取り付けられ、端子台室10に、端子台5に接続されたリード線4を端子台室10から外部に引き出すためのリード線引出孔12が設けられている。
先ず、メータ本体7について説明を加える。
図4に示すように、この実施形態では、流量計測手段6が、流量計測対象のガスを通流させる計測用流路61を備えて、計測用流路61を通流するガスの流量を超音波を用いて計測する超音波式に構成されている。
超音波式の流量計測手段6は、周知の各種構成のものを用いることができるので、詳細な説明及び図示を省略して、簡単に説明する。
図4に示すように、超音波式の流量計測手段6は、横断面形状が矩形状で内部に計測用流路61を形成する流量計測管62、計測用流路17の上流側と下流側とに所定の間隔を開けて配設されて交互に超音波を送信する一対の超音波送受信手段(図示省略)等を備えて構成され、各超音波送受信手段の受信信号に基づいてガス流量を演算するように構成されている。
そして、流量計測管62が、長手方向を左右方向に沿わせた姿勢で、メータ本体7の下部に組み付けられ、その流量計測管62の一端には接続管(図示省略)を介してガス流入口1が連通接続され、他端には接続管(図示省略)を介してガス流出口2が連通接続されている。
又、図4及び図5に示すように、メータ本体7には、マイクロコンピュータにより構成されてガスメータの動作を制御する制御部(図示省略)、前述の表示部3及び端子台5等を備えた制御基板17が、表示部3及び端子台5が前面に露出する状態で組み付けられ、図1及び図3に示すように、遮断弁の閉弁状態を解除するための人為操作式の復帰ボタン18も、前面に露出する状態で組み付けられている。
図1及び図3に示すように、表示部3は、例えば、液晶表示装置(LCD)にて構成される。
更に、図1、図3及び図7に示すように、前面パネル8の4カ所の角部夫々には、前面パネル8をメータ本体7の前面に取り付けるための前面パネル取付ネジ19を挿通するネジ挿通孔85が設けられている。
カバー嵌め込み用段部86の左右夫々の辺部86a,86bは、前面パネル8の下端よりも上方の位置で止まるように設けられている。
そして、カバー嵌め込み用段部86の左右夫々の辺部86a,86bには、端子台カバー9を前面パネルに着脱自在に取り付ける端子台カバー取付ネジ11を螺挿するためのネジ穴87が設けられている。
その端子台カバー9の後ろ向き屈曲部91には、その後端縁に開く状態で、リード線引出孔用切り欠き92が設けられている。この実施形態では、リード線引出孔用切り欠き92は、4個設けられている。
図7に示すように、端子台カバー9の左右夫々の側部には、端子台カバー取付ネジ11を挿通するためのネジ挿通孔93が設けられている。
又、端子台カバー9の後ろ向き屈曲部91におけるリード線引出孔用切り欠き92と前面パネル8の前面部とにより、リード線引出孔12が形成される。この実施形態では、リード線引出孔12が4個設けられることになる。
この区画用突条部88には、端子台5の端子51に接続されたリード線4を挿通させるための前方側に開いた切り欠き状のリード線挿通部88aが設けられている。このリード線挿通部88aも、4個のリード線引出孔12夫々に各別に対応する状態で、4個設けられている。
前面パネル8、後面パネル13及び下面パネル14を成型加工する樹脂材料は、光透過率が0の光を透過しない樹脂材料であり、端子台カバー9を成型加工する樹脂材料は、可視光を透過可能な樹脂材料である。
つまり、端子台カバー9の全体が、光透過材料としての、少なくとも可視光を透過可能な光透過樹脂材料により構成されていることになる。
この端子台カバー9を構成する光透過樹脂材料の可視光透過率は、例えば、12〜15%の範囲であり、この実施形態では、13.6%である。
ちなみに、端子台カバー9を構成する光透過樹脂材料としては、例えば、AES(アクリロニトリル・エチレン‐プロピレン‐ジエン・スチレン)樹脂を用いることができる。
又、端子台カバー9を光透過樹脂材料による成型加工により製作することにより、少なくとも可視光を透過可能な端子台カバー9の製造工程を簡略化して、端子台カバー9の部品コストを低減することができるので、ガスメータの価格の低減を図ることができる。
(A)上記の実施形態では、本発明を超音波式の流量計測手段6を備えた超音波式ガスメータに適用する場合について説明したが、本発明は、図8〜図10に示すように、膜式の流量計測手段(図示省略)を備えた膜式ガスメータにも適用可能である。
膜式の流量計測手段は、周知であるので、詳細な説明及び図示を省略して、簡単に説明する。
膜式の流量計測手段は、ダイヤフラムにより区画された一対の計量室と、ダイヤフラムの往復運動を回転運動に変換して回転体を回転させるリンク機構等を備えて構成される。そして、一対の計量室に交互にガスを給排して、それに伴うダイヤフラムの往復運動をリンク機構により変換して回転体を回転運動させ、その回転体の回転を検出することに基づいて、ガス流量を計測するように構成されている。
端子台カバー9が、前面パネル8に対して、端子台カバー取付ネジ11により着脱自在に取り付けられ、端子台室10に、端子台5に接続されたリード線4を端子台室10から外部に引き出すためのリード線引出孔(図示省略)が設けられている。
そして、上記の実施形態と同様に、端子台カバー9が、光透過材料としての、少なくとも可視光を透過可能な樹脂材料により構成されている。
図8〜図10中、符号1、2は、夫々、ガス流入口、ガス流出口を示す。又、符号3は表示部を示し、符号18は復帰ボタンを示す。
この場合は、例えば、端子台カバー9の左側縁部を、前面パネル8の端子台室用凹部84の左側縁部に、上下方向の軸芯周りに回動自在に支持することになる。つまり、端子台カバー9を、その左側縁部を上下方向に沿う揺動軸芯として、揺動させることにより、端子台室10を開閉することができる。
5 端子台
6 流量計測手段
7 メータ本体
8 前面パネル(外装部材)
9 端子台カバー
10 端子台室
12 リード線引出孔
20 封止部材
61 計測用流路
81 端子台用開口部
88 区画用突条部(突条部)
88a リード線挿通部
101 主室
102 前室
Claims (4)
- ガスの流量を計測する流量計測手段を備えると共に、外部機器に接続するためのリード線を接続する端子台を露出する状態で備えたメータ本体と、
前記端子台を露出させる端子台用開口部を備えて、当該端子台用開口部を通して前記端子台を露出させる状態で、前記メータ本体の外面を覆う外装部材と、
前記端子台を覆う状態で配置可能で、当該端子台を覆う状態で配置されることによって、前記外装部材とにより、前記端子台が室内に露出する端子台室を形成する端子台カバーとを備え、
前記端子台カバーが、前記外装部材に対して、着脱自在に又は前記端子台室を開閉自在に取り付けられ、
前記端子台室に、前記端子台に接続された前記リード線を前記端子台室から外部に引き出すためのリード線引出孔が設けられたガスメータであって、
前記端子台カバーの全体が、少なくとも可視光を透過可能な光透過材料にて構成され、
前記端子台カバーの全体が、前記光透過材料としての、少なくとも可視光を透過可能な樹脂材料により構成され、
前記光透過材料の可視光透過率が、12〜15%であるガスメータ。 - 前記外装部材に、前記端子台カバー側に突出して、前記端子台室を、前記端子台を露出させる主室と前記リード線引出孔が開口される前室とに区画する突条部が備えられ、
前記突条部に、前記端子台に接続された前記リード線を挿通させるための切り欠き状又は孔状のリード線挿通部が設けられ、
前記端子台カバーが、前記主室及び前記前室を覆う請求項1に記載のガスメータ。 - 前記端子台室内における前記端子台よりも前記前室側の箇所に、前記突条部の長手方向に沿う方向の全域にわたって、前記外装部材と前記端子台カバーとの間を封止するように、封止部材が設けられている請求項2に記載のガスメータ。
- 前記流量計測手段が、流量計測対象のガスを通流させる計測用流路を備えて、前記計測用流路を通流するガスの流量を超音波を用いて計測する超音波式に構成されている請求項1〜3のいずれか1項に記載のガスメータ。
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