JP7276804B2 - ガスメーターおよびその製造方法 - Google Patents
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この膜式ガスメーターに関し、筐体の天板側にコントローラを備える膜式マイコンガスメーターが知られている(たとえば、特許文献1)。
配管工事の際にはコントロールボックス100がガス管接続部104-1、104-2に隣接しているため、ガス管接続部104-1、104-2にガス配管を配管継手で接続する際にコントロールボックス100が邪魔になり、配管作業に手間取るなどの課題もある。
そこで、本発明の目的は、斯かる課題に鑑み、筐体上部からコントローラボックスを除き、筐体の低背化とともに筐体天井部のシンプル化を図ることにある。
このガスメーターにおいて、前記コントローラ基板は、前記計量表示部を覆う前記前カバーと、前記前カバー設置台との間に配置されてよい。
このガスメーターにおいて、前記計測部に接続された第1のコネクタ部と、前記コントローラに接続された第2のコネクタ部と、前記第1のコネクタ部と前記第2のコネクタ部との間に連結され、少なくとも前記計測部と前記コントローラの接続線を通線する配線管とを備えてよい。
このガスメーターにおいて、前記コントローラ基板ホルダーを、前記計量表示部を覆う前記前カバーと前記前カバー設置台との間に備えてよい。
(1) 計量表示部や計測部を備える筐体の内部にコントローラが設置されたので、ガスメーターの筐体上からコントローラボックスを除くことができ、ガスメーターを低背化でき、コンパクト化することができる。
(2) コントローラは筐体内に設置されたので、斯かるガスメーターを運搬する際、従来必要としていたコントローラボックスの防護対策が不要となり、可搬性に優れる。
(3) ガス管接続部の間からコントロールボックスが除かれたので、ガス管接続部にガス配管を配管継手で接続する際、コントロールボックスが邪魔になるという不都合が回避され、配管作業の迅速化に寄与する。
このガスメーター2は一例として膜式マイコンガスメーターを示している。このガスメーター2には筐体4の前面側に計量表示部6が備えられ、この計量表示部6の背面側部材にコントローラ8が備えられる。計量表示部6は、ガスGの流量の計測値を表示する。コントローラ8は計測部10からの計測信号を受け、計量表示部6に対する計量信号を生成する。
計測部10は、マグネット12の回転による磁界変化を受け、磁界変化を計測して計測信号を生成する。マグネット12の回転は変換機構部14から付与される。つまり、変換機構部14は、ガス流量による計量膜16の往復動を回転運動に変換し、その回転をギヤ機構などによりマグネット12に伝達される。
この一実施の形態によれば、次の何れかの効果が得られる。
(1) 計量表示部や計測部を備える筐体の内部にコントローラが設置されたことにより、ガスメーターの筐体上部からコントローラボックスが除かれ、ガスメーターの低背化やコンパクト化を図ることができる。
(2) コントローラは筐体内に設置されたので、斯かるガスメーターを運搬する際、従来必要としていたコントローラボックスの防護対策が不要であり、可搬性に優れたガスメーターを提供できる。
(3) 筐体外部からコントロールボックスが除かれたので、配管作業を簡易化できる。
このガスメーター2では筐体4の上部から既述のコントローラボックス100(図10)が除かれてガス配管接続部18-1、18-2の間に天板20が備えられる。天板20はガスケットを挟んで筐体4に複数の固定ねじ22で固定され、計測部10(図1)を覆う蓋部である。この天板20は、従来のコントローラボックス100より小さく、ガス配管接続部18-1、18-2に管継手でガス配管を接続する際、邪魔にならない。
この窓部34の下側には出入口金を固定する補強用部材36が備えられる。この補強用部材36は内フレームの一例であり、たとえば、鉄板で形成される。
この補強用部材36には図4に示すように、基板ホルダー38がねじ止めされる。この基板ホルダー38には図5に示すように、センサー基板40が保持されている。このセンサー基板40にMRセンサー41が実装されている。このMRセンサー41は、マグネット12の回転による磁界変化を受け、この磁界変化を受けて変化する磁気抵抗効果を利用して磁界変化を計測し、計測信号を出力する。センサー基板40の上面側には磁気シールド部材43が設置される。つまり、センサー基板40は基板ホルダー38に磁気シールド部材43を挟んで保持される。補強用部材36にはガス室蓋部品42が備えられる。このガス室蓋部品42はたとえば、アルミニウム板の成形体であり、マグネット12とMRセンサー41との間に備えられ、マグネット12からの磁界を通過させ、MRセンサー41に作用させる部材である。
補強用部材36には第1のコネクタ部54が備えられ、このコネクタ部54には配線管としてたとえば、配線保護チューブ56が連結されている。この配線保護チューブ56は計測部10とコントローラ8との間を結ぶ接続線であるリード線を貫通させて防護する。
計量表示部6には計量表示基板が備えられ、この計量表示部6の背面側にはコントローラ8(図1)を実装したコントローラ基板58が設置され、このコントローラ基板58にコントローラ8(図1)が実装されている。コントローラ基板58は計量表示部6の背面側部材の一例であるコントローラ基板ホルダー60に設置される。このコントローラ基板ホルダー60は、コントローラ基板58の防護部材の一例であり、このコントローラ基板ホルダー60の背面部にはバッテリホルダー62が備えられ、このバッテリホルダー62に複数のバッテリとしてたとえば、4本のバッテリ64が設置されている。このコントローラ基板ホルダー60は、シールド部材で構成してもよい。
このガスメーター2は、本発明のガスメーターの製造方法の一例として、
a) 筐体4の組み立て工程、
b)ガス流量を表す計測信号を出力する計測部10を筐体4に設置する工程、
c)筐体4の前面側にガス流量の計量値を表示する計量表示部6を設置する工程、
d)計測部10から計測信号を受け計量表示部6に計量値を表示させるための計量信号を生成するコントローラ8を筐体4内に設置する工程、
により製造することができる。
コントローラ8は、前カバー24を取り付ける前カバー取付け台26-1、26-2の組立ての際に、前カバー取付け台26-1、26-2と前カバー24の間にコントローラ基板58を挟み込んで設置すればよい。
この実施例1によれば、次の何れかの効果が得られる。
(1) 筐体4の内部にコントローラ8が設置されたので、ガスメーター2の筐体上部からコントローラボックス100(図10)が除かれ、ガスメーター2が低背化されるとともに、コンパクト化が図られる。
(2) コントローラ8は筐体4内に設置されて筐体4および前カバー取付け台26-1、26-2で防護されるので、従来のコントローラボックス100(図10)の防護対策は不要であり、可搬性を高めることができる。
(3) 配管作業の際、配管接続部18-1、18-2に対して天板20の突出量は小さく、配管作業を妨げることはない。
この実施例2では、筐体4側に設置した前カバー取付け台26-1にバッテリホルダー62が取り付けられている。このバッテリホルダー62の前面側にはコントローラ基板ホルダー60が取り付けられる。このコントローラ基板ホルダー60の前面に計量表示部6が備えられる。つまり、計量表示部6と前カバー取付け台26-1との間にコントローラ基板ホルダー60を備えてコントローラ基板58を設置し、コントローラ8が計量表示部6とバッテリホルダー62との間に挟み込まれて保持される構成としてもよい。
この実施例2によれば、次の何れかの効果が得られる。
(1) コントローラ8が筐体4内に設置されるので、第1の実施の形態と同等の効果が得られる。
(2) ガスメーター2およびその筐体4のコンパクト化を図ることができる。
上記実施の形態では、膜式マイコンガスメーターを例示したが、コントローラ8を備える構成であれば、膜式ガスメーターに限定されることはなく、本発明は膜式ガスメーター以外のガスメーターにも適用できる。
以上説明したように、ガスメーターの最も好ましい実施の形態等について説明したが、本発明は、上記記載に限定されるものではない。特許請求の範囲に記載され、または発明を実施するための形態に開示された発明の要旨に基づき、当業者において様々な変形や変更が可能である。斯かる変形や変更が本発明の範囲に含まれることは言うまでもない。
4 筐体
6 計量表示部
8 コントローラ
10 計測部
12 マグネット
14 変換機構部
16 計量膜
18-1、18-2 ガス配管接続部
20 天板
22 固定ねじ
24 前カバー
26-1、26-2 前カバー取付け台
28 固定ねじ
30 表示窓部
32 窓枠部
34 窓部
38 基板ホルダー
40 センサー基板
41 MRセンサー
42 ガス室蓋部品
43 磁気シールド部材
44 マグネットホルダー
46 回転軸
48 歯車
50 歯車
52 クランク機構
54 第1のコネクタ部
56 配線保護チューブ
58 コントローラ基板
60 コントローラ基板ホルダー
62 バッテリホルダー
64 バッテリ
66 バッテリ収納部
68 窓部
70 第2のコネクタ部
72 固定ねじ
100 コントローラボックス
102 筐体
104-1、104-2 ガス管接続部
Claims (5)
- 筐体内に備えられて、ガス流量を計測し、前記ガス流量を表す計測信号を出力する計測部と、前記筐体外に設けられて、前記ガス流量の計量値を表示する計量表示部とを備えるガスメーターであって、
前記計測信号を受け、前記計量表示部に前記計量値を表示させるための計量信号を生成するコントローラを設置したコントローラ基板と、
前記コントローラ基板を防護するとともに、バッテリを設置したバッテリホルダーを備えるコントローラ基板ホルダーと、
前記筐体の前面側に備えて前記計量表示部を覆う前カバーと、
前記前カバーが取り付けられるとともに前記コントローラ基板を保持する第1の部材と、前記バッテリホルダーを収納する収納部が形成され、前記第1の部材と前記筐体の間に挟み込まれて前記筐体に固定される第2の部材とから構成されて、前記前カバーとで前記コントローラ基板を挟み込む前カバー設置台と、
を備え、
前記コントローラ基板が、前記計量表示部を覆う前記前カバーの背面側に配置されていることを特徴とするガスメーター。 - 前記コントローラ基板は、前記計量表示部を覆う前記前カバーと、前記前カバー設置台との間に配置されていることを特徴とする請求項1に記載のガスメーター。
- 前記計測部に接続された第1のコネクタ部と、
前記コントローラに接続された第2のコネクタ部と、
前記第1のコネクタ部と前記第2のコネクタ部との間に連結され、少なくとも前記計測部と前記コントローラの接続線を通線する配線管と、
を備えることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のガスメーター。 - 前記コントローラ基板ホルダーを、前記計量表示部を覆う前記前カバーと前記前カバー設置台との間に備えたことを特徴とする請求項1ないし請求項3の何れかの請求項に記載のガスメーター。
- ガス流量を表す計測信号を出力する計測部を筐体に設置する工程と、
前記計測信号を受け計量表示部に計量値を表示させるための計量信号を生成するコントローラを搭載したコントローラ基板を、バッテリホルダーを備えて前記コントローラ基板を防護するコントローラ基板ホルダーに設置するとともに前カバー設置台の第1の部材の一面側に載置し、前記バッテリホルダーの収納部を有する前記前カバー設置台の第2の部材を前記第1の部材の他面側に取り付けて、さらに、前記コントローラ基板を前記計量表示部の背面側に配置する工程と、
前記第2の部材を前記筐体に設置するとともに、前記計量表示部を覆う前カバーを設置する工程と、
を含むことを特徴とするガスメーターの製造方法。
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