JP6639667B2 - 膨張弁およびそれを備えた冷凍サイクル装置 - Google Patents

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Description

本発明は膨張弁およびそれを備えた冷凍サイクル装置に関し、ニードルとオリフィスとを有する膨張弁と、そのような膨張弁を備えた冷凍サイクル装置に関するものである。
冷凍サイクル装置として、圧縮機、凝縮器、膨張弁および蒸発器が順次接続された冷媒回路を備えた空気調和装置がある。
冷凍サイクル装置(空気調和装置)の膨張弁は、凝縮器において凝縮した高圧の液冷媒を、蒸発器において蒸発しやすい状態に減圧するとともに、冷媒の流量を調整する機能を有する。膨張弁は、オリフィスとニードルとを備えており、オリフィスにニードルが挿通されている。オリフィスに対するニードルの位置を変えることによって、冷媒の圧力と流量が調整される。
オリフィスとニードルとの隙間を冷媒が流れる際に、音(冷媒音)が発生することが知られている。たとえば、ルームエアコンでは、冷媒音として、周波数が約5〜10kHz程度の音が発生する。従来、この冷媒音を抑制するために、さまざまな対策が採られている(たとえば、特許文献1および特許文献2)。
特開平07−91778号公報 特開2000−346495号公報
上述したように、冷凍サイクル装置では、運転時に、膨張弁に流れる冷媒に起因する冷媒音が発生し、種々の対策が採られている。本発明は、その冷媒音の対策の一環としてなされたものであり、一の目的は、冷媒音が抑制される膨張弁を提供することであり、他の目的は、そのような膨張弁を備えた冷凍サイクル装置を提供することである。
本発明に係る一の膨張弁は、弁本体とニードルとを備えている。弁本体は、弁室および弁室に連通するオリフィスを含む。ニードルは、オリフィスに挿通され、最も低い第1位置と最も高い第2位置との間を往復動作する。ニードルが第1位置と第2位置との間を往復動作する際に、オリフィスの内周面に対向しているニードルの部分に、ニードルの部分を貫通する貫通孔が形成されている。貫通孔は、ニードルの中心軸を含む領域に位置するニードルの部分を貫通するように形成されている。
本発明に係る他の膨張弁は、弁本体とニードルとを備えている。弁本体は、弁室および弁室に連通するオリフィスを含む。ニードルは、オリフィスに挿通され、最も低い第1位置と最も高い第2位置との間を往復動作する。ニードルが第1位置と第2位置との間を往復動作する際に、オリフィスの内周面に対向しているニードルの外周面部およびニードルの外周面に対向しているオリフィスの内周面部の少なくとも一方の周面部に、周面部に沿って溝が形成されている。溝は周面部の半周にわたって形成されている。
本発明に係る冷凍サイクル装置は、上記膨張弁を備えている。
本発明に係る一の膨張弁によれば、ニードルの自励振動を抑えることで、冷媒音を低減することができる。
本発明に係る他の膨張弁によれば、ニードルの自励振動を抑えることで、冷媒音を低減することができる。
本発明に係る冷凍サイクル装置によれば、膨張弁を流れる冷媒音を低減することができる。
実施の形態1に係る膨張弁を備えた冷凍サイクル装置の冷凍回路を示す図である。 同実施の形態において、冷凍サイクル装置に使用される膨張弁の、一部側面を含む部分断面図である。 同実施の形態において、膨張弁の動作を説明するための、一部側面を含む第1の部分断面図である。 同実施の形態において、膨張弁の動作を説明するための、一部側面を含む第2の部分断面図である。 同実施の形態にいて、膨張弁におけるニードルの構造を示す部分拡大斜視図である。 同実施の形態において、膨張弁の絞り部における冷媒の流れを説明するための部分拡大斜視図である。 同実施の形態において、膨張弁におけるニードルの振動を説明するための部分平面図である。 同実施の形態において、膨張弁の作用効果を説明するための、一部側面を含む部分拡大断面図である。 同実施の形態において、第1変形例に係る膨張弁のニードルを示す部分拡大斜視図である。 同実施の形態において、図9に示すニードルを軸方向から見た平面図である。 同実施の形態において、第2変形例に係る膨張弁のニードルを示す部分拡大斜視図である。 実施の形態2に係る膨張弁におけるニードルの構造を示す部分拡大斜視図である。 同実施の形態において、膨張弁の作用効果を説明するための、一部側面を含む部分拡大断面図である。 同実施の形態において、第1変形例に係る膨張弁のニードルを示す部分拡大斜視図である。 同実施の形態において、第2変形例に係る膨張弁のニードルを示す部分拡大斜視図である。 実施の形態3に係る膨張弁におけるオリフィスの構造を示す、一部断面を含む部分拡大斜視図である。 同実施の形態において、膨張弁の作用効果を説明するための、一部断面を含む部分拡大斜視図である。 同実施の形態において、変形例に係る膨張弁のオリフィスを示す、一部断面を含む部分拡大斜視図である。
実施の形態1.
実施の形態1に係る膨張弁と、その膨張弁を備えた冷凍サイクル装置について説明する。はじめに、冷凍サイクル装置としての空気調和装置について説明する。
図1に示すように、空気調和装置2(冷凍サイクル装置1)では、圧縮機4、凝縮器6、膨張弁10および蒸発器8が順次接続された冷媒回路が形成されている。圧縮機4によって圧縮された冷媒は、高温高圧のガス冷媒となって圧縮機4から吐出する。吐出した高温高圧のガス冷媒は凝縮器6へ送られる。凝縮器6では、流れ込んだ冷媒と凝縮器6内に送り込まれた空気との間で熱交換が行われる。熱交換により、高温高圧のガス冷媒は凝縮し、高圧の液冷媒(単相)になる。
凝縮器6から送り出された高圧の液冷媒は、膨張弁10によって、低圧のガス冷媒と液冷媒との二相状態の冷媒になる。二相状態の冷媒は、蒸発器8に流れ込む。蒸発器8では、流れ込んだ二相状態の冷媒と、蒸発器8内に送り込まれた空気との間で熱交換が行われる。熱交換により、液冷媒は蒸発し、低圧のガス冷媒(単相)になる。
蒸発器8から送り出された低圧のガス冷媒は圧縮機4に流れ込み、圧縮されて高温高圧のガス冷媒となる。高温高圧のガス冷媒は、再び圧縮機4から吐出して凝縮器6へ送られる。以下、このサイクルが繰り返されることになる。
次に、空気調和装置2に使用されている膨張弁10について説明する。膨張弁10は、凝縮器6において凝縮した高圧の液冷媒を、蒸発器8において蒸発しやすい状態に減圧するとともに、冷媒の流量を調整する機能を有する。
図2に示すように、膨張弁10は、弁本体12を有している。弁本体12には弁室14が設けられている。弁本体12には、弁室14にそれぞれ連通する連通孔26とオリフィス22とが形成されている。弁本体12には、第1配管30と第2配管32とが接続されている。第1配管30は、連通孔26に連通する。第2配管32は、オリフィス22に連通する。
オリフィス22には、ニードル16が挿通されている。オリフィス22とニードル16によって絞り部11が構成される。ニードル16を、軸方向に往復動作(矢印参照)させることによって、絞り部11の隙間の寸法が変えられる。絞り部11を全閉した状態を図3に示す。この状態は、ニードル16が最下点(第1位置)に位置する状態である。この状態では、ニードル16がオリフィス22の端部に接触しており、絞り部11の流路は閉じられている。
一方、絞り部11を全開した状態を図4に示す。この状態は、ニードル16が最上点(第2位置)に位置する状態である。この状態では、ニードル16とオリフィス22との隙間が最も大きくなっている。絞り部11の流路として、最も広い流路が形成される。膨張弁10では、ニードル16を、最下点と最上点との間をスライドさせて、絞り部11の流路の広さ(流路面積)を変えることによって、冷媒の圧力と流量が調整される。
実施の形態1に係る膨張弁10では、最下点と最上点との間を往復動作(スライド動作)するニードル16において、オリフィス22の内周面と対向するニードル16の部分(対向部分)に、貫通孔が形成されている。
まず、図3に示すように、絞り部が全閉の状態では、ニードル16における、位置PN1と位置PN2との間に位置する部分が、オリフィス22の内周面と対向している。一方、図4に示すように、絞り部が全開の状態では、ニードル16における、位置PN3と位置PN4との間に位置する部分が、オリフィス22の内周面と対向している。
そうすると、ニードル16が最下点と最上点との間を往復動作する際に、ニードル16における、位置PN3と位置PN2との間に位置する部分(対向部分FN)が、オリフィス22の内周面と常に対向することになる。図5に示すように、膨張弁10では、その対向部分FNに、ニードル16を貫通する貫通孔18が形成されている。ここでは、貫通孔18は、一例として、ニードル16の中心軸ACを通るように形成されている。
上述した膨張弁10では、ニードル16に貫通孔18が形成されていることで冷媒音の低減に寄与することができる。このことについて説明する。はじめに、冷媒音について説明する。
冷媒音の発音源は、膨張弁のニードルである。この発音源に振動を与える加振源がある。加振源には、自励振動と液柱共鳴とがある。ニードルには固有振動数があり、その固有振動数と加振源とが共振すると、冷媒音が生じる。
自励振動は、膨張弁のクリアランスに起因する振動である。上述したように、膨張弁10では、ニードル16を、最下点と最上点との間をスライドさせて、絞り部11の流路の広さ(流路面積)を変えることによって、冷媒の圧力と流量が調整される。このため、往復動作するニードルに対してクリアランスが設けられている。
クリアランスが設けられていることで、ニードルの中心軸がオリフィスの中心軸に対して傾いてしまうことがある。ニードルが傾くと、ニードルとオリフィスとの間の隙間には、周方向において相対的に広い箇所と狭い箇所とが生じる。隙間が広い箇所を流れる冷媒の速度は、隙間が狭い箇所を流れる冷媒の速度よりも遅くなる。このため、ニードルとオリフィスとの間の隙間を流れる冷媒の静圧が周方向で差が生じ、その結果、ニードルが振動することになる(自励振動)。
一方、液柱共鳴は、膨張弁を流れる冷媒が液冷媒の状態で発生する。液柱共鳴は、膨張弁に接続されている配管の配置に依存する冷媒の波長と液冷媒の音速とから求められる振動数と、膨張弁の固有振動数との関係によって生じる。
液冷媒の振動数は膨張弁内では、一様ではない。このため、液冷媒の振動数が固有振動数に近い値になると共振が起こり、ニードルが振動することになる。また、液冷媒の振動数および固有振動数の一方の振動数が他方の振動数の倍音になっているような場合にも共振が起こり、ニードルが振動することになる。
実施の形態1に係る膨張弁10では、加振源となる自励振動および液柱共鳴のうち、特に、自励振動を抑えることができる。このことについて、さらに詳しく説明する。
上述したように、ニードルとオリフィスとの間の隙間には、周方向において相対的に広い箇所と狭い箇所とが生じる。冷媒が隙間を流れる際に、隙間が広い箇所と隙間が狭い箇所とでは、隙間の狭い箇所の方が隙間の広い箇所に比べて粘性の影響を受けやすい。このため、図6に示すように、隙間が狭い箇所NAを流れる冷媒の速度は、隙間が広い箇所WAを流れる冷媒の速度よりも低くくなる(矢印参照)。これにより、隙間の狭い箇所NAを流れる冷媒による静圧は、隙間の広い箇所WAを流れる冷媒の静圧よりも高くなる。
このため、ニードル16は、隙間の狭い側から隙間の広い側へ向かって付勢される。ニードル16が付勢されることで、隙間の狭い箇所の隙間が徐々に広がる一方、隙間の広い箇所の隙間が徐々に狭まる。これにより、図7に示すように、ニードル16は、向かって右側に付勢されて、図7の左図に示される状態から、中央図に示される状態を経て、右図に示される状態になる。
図7の右図に示す状態になると、隙間の狭い側から隙間の広い側へ向かって、先ほどとは逆に、向かって左向きに付勢されて、図7の右図に示される状態から、中央図に示される状態を経て、左図に示される状態になる。以下、この動きが繰り返されることで、ニードルが自励振動することになる。なお、図7では、図面の煩雑を避けるために、一次元の振動を示したが、実際の振動は二次元の振動になる。
ここで、隙間が広い箇所と隙間が狭い箇所とは、空間的には繋がっている。このため、隙間が狭い箇所の圧力(静圧)が、隙間が広い箇所の圧力(静圧)よりも高いと、隙間が狭い箇所から隙間が広い箇所へ向かって圧力が開放されるはずである。
ところが、ニードルとオリフィスとの間の微小な隙間を冷媒が通過するため、冷媒の流れる速度は速い。このため、狭い箇所から隙間が広い箇所へ向かって圧力が開放される前に冷媒が隙間を通過するため、隙間が狭い箇所の圧力(静圧)と、隙間が広い箇所の圧力(静圧)とが保持されることになる。すなわち、ニードルの動きが繰り返されることになる。
このような状況下で、液柱共鳴が発生すると、自励振動を増幅させることがある。さらに、自励振動の振動数が膨張弁の固有振動数の値に近づくと共振が起こり、冷媒音が発生する。たとえば、ルームエアコンでは、周波数が約5〜10kHz程度の冷媒音が発生する。
図5に示すように、実施の形態1に係る膨張弁10では、ニードル16が最下点と最上点との間を往復動作する際に、オリフィス22の内周面と常に対向するニードル16の部分(対向部分FN)に、ニードル16を貫通する貫通孔18が形成されている。貫通孔18は、絞り部11を流れる冷媒の流れに対してほぼ直交する態様で形成されている。
これにより、図8に示すように、冷媒の流れに影響されることなく、静圧が高い隙間の狭い箇所から静圧が低い隙間の広い箇所へ向かって圧力(静圧)を開放させることができる。その結果、加振源とされる自励振動と液柱共鳴のうち、自励振動が抑制されて、冷媒音を低減することができる。
冷凍サイクル装置は、世界各国において、さまざまな環境の下で使用されている。その環境に応じて膨張弁の仕様(固有振動数)等を選択することは、コストが増大する要因になる。たとえば、低外気冷房運転では、膨張弁の入り口側と出口側との双方において液冷媒である場合がある。この場合には、膨張弁の入り口側だけなく出口側の液柱共鳴も考慮する必要がある。また、絞り部を流れる冷媒のキャビテーションによって、冷媒音がさらに発生しやすくなる。
実施の形態1に係る膨張弁10では、ニードル16に貫通孔18を形成するだけで、膨張弁10の内部において冷媒音を抑制することができ、これにより、コストを抑えた冷凍サイクル装置を提供することができる。また、冷媒音が抑制されることで、快適な環境を提供することができる。なお、実際の空気調和装置(冷凍サイクル装置)では、暖房運転と冷房運転とで、膨張弁を流れる冷媒の向きは互いに反対向きになるが、いずれの向きの流れについても冷媒音を低減することができる。
ところで、膨張弁のニードルとして、多孔質体を適用したニードルがある(たとえば、特許文献2)。多孔質体には、多数の細孔が形成されている。このため、細孔の一部が貫通孔と同じ機能を有することがある。多孔質体は、所定の規格(平均孔径、空孔率または孔ピッチ等)をもって製造される。
しかしながら、多孔質を適用したニードルでは、特定の位置に特定の孔が形成されているわけではなく、細孔は、ニードルにおいてランダムに形成されている。このため、オリフィスに対するニードルの位置が同じでも、細孔を流れる冷媒の量に、ばらつきが生じることになる。すなわち、膨張弁ごとに冷媒の流量に差が生じることになる。
また、多孔質体では、横方向(ニードルの軸方向と直交する方向)に貫通する細孔に対して縦方向(ニードルの軸方向)に延びる細孔が繋がっている。このため、横方向に流れようとする冷媒の流れが、縦方向に流れようとする冷媒によって阻害されることになって、静圧が開放されにくくなる。
一方、実施の形態1に係る膨張弁10のニードル16に形成される貫通孔18は、圧力(静圧)を解放させるためことを目的とするものであり、冷媒を積極的に流す流路とは目的が異なる。このため、貫通孔18としては、多孔質体のように、開口面積を拡げる必要がない。したがって、ニードル16に貫通孔18が形成された実施の形態1に係る膨張弁10では、多孔質体を適用した膨張弁に比べて、冷媒音を確実に抑制することができる。
(第1変形例)
第1変形例に係る膨張弁では、ニードルに複数の貫通孔が形成されている。図9および図10に示すように、ニードル16では、オリフィス22(図3および図4参照)の内周面と対向する対向部分FNに、ニードル16を貫通する貫通孔18aと貫通孔18bとが形成されている。
貫通孔18aと貫通孔18bとは、ニードル16の中心軸AC方向位置(高さ方向位置)が異なる位置に形成されている。すなわち、ここでは、貫通孔18a(高さH2)は貫通孔18b(高さH3)よりも低い位置に形成されている。また、貫通孔18aと貫通孔18bとは、周方向位置が異なり、平面視的にほぼ直交する態様で形成されている。さらに、貫通孔18aと貫通孔18bとは、いずれも中心軸ACを通るように形成されている。
貫通孔18aの高さH2と貫通孔18bの高さH3とが異なっていることで、ニードル16のオリフィスに対する位置が変化した場合であっても、隙間の狭い箇所の圧力を隙間の広い箇所に効果的に解放させることができる。また、貫通孔18aの周方向位置と貫通孔18bの周方向位置とが異なっていることで、二次元の振動になるニードルの自励振動を確実に抑制することができる。
(第2変形例)
上述した膨張弁では、ニードルの中心軸ACにほぼ直交する平面に平行に貫通孔が形成されている場合を例に挙げた。ニードル16に形成される貫通孔18としては、このような配置に限られるものではなく、たとえば、図11に示すように、貫通孔18が、その平面と交差する態様で傾くように形成されていてもよい。つまり、貫通孔18が、高さH4と高さH5とを繋ぐように形成されていてもよい。このような貫通孔18によっても、隙間の狭い箇所の圧力を隙間の広い箇所に解放させることができる。これにより、冷媒音を低減することができる。
実施の形態2.
実施の形態1では、ニードルに貫通孔が形成された膨張弁について説明した。ここでは、ニードルに溝が形成された膨張弁について説明する。
図12に示すように、ニードル16では、オリフィス22(図3および図4参照)の内周面と対向する対向部分FNに、ニードル16の外周面に沿って、環状の溝20が形成されている。溝20は、貫通孔18と同様に、弁室14から冷媒を積極的に送り出す通路としてではなく、冷媒の静圧を解放するための通路として形成されている。なお、これ以外の構成については、図2に示す膨張弁と同様なので、同一部材には同一符号を付し、必要である場合を除きその説明を繰り返さないこととする。
上述した膨張弁10では、ニードル16とオリフィス22との隙間を冷媒が流れる際に、溝20では、その流れの影響を受けにくくなる。これにより、図13に示すように、静圧が高い隙間の狭い箇所から静圧が低い隙間の広い箇所へ、環状の溝に沿って圧力(静圧)を開放させることができる(矢印参照)。その結果、自励振動が抑制されて、冷媒音を低減することができる。また、溝は、ニードルに切削加工を施すことによって形成することができる。これにより、製造コストの上昇も最小限に抑えることができる。
(第1変形例)
第1変形例に係る膨張弁では、ニードルに複数の溝が形成されている。図14に示すように、ニードル16では、オリフィス22(図3および図4参照)の内周面と対向するニードル16の対向部分FNに、外周面に沿って環状の溝20aと溝20bとが形成されている。溝20aと溝20bとは、ニードル16の中心軸AC方向位置(高さ方向位置)が異なる位置に形成されている。すなわち、ここでは、溝20aは溝20bよりも高い位置に形成されている。
溝20aの高さ(位置)と溝20bの高さ(位置)とが異なっていることで、ニードル16のオリフィスに対する位置が変化した場合であっても、隙間の狭い箇所の圧力を隙間の広い箇所に効果的に解放させることができる。また、溝20a、20bがニードルの外周面に沿って環状に形成されていることで、二次元の振動になるニードルの自励振動を確実に抑制することができる。
(第2変形例)
上述した膨張弁では、ニードルの中心軸ACにほぼ直交する平面に平行に溝が形成されている場合を例に挙げた。ニードル16の外周面に形成される溝20としては、このような配置に限られるものではなく、たとえば、図15に示すように、溝20が、その平面に対して傾く態様で形成されていてもよい。このような溝20によっても、隙間の狭い箇所の圧力を隙間の広い箇所に解放させることができる。これにより、冷媒音を低減することができる。
実施の形態3.
実施の形態2では、ニードルに溝が形成された膨張弁について説明した。ここでは、オリフィスに溝が形成された膨張弁について説明する。
実施の形態1において説明したように、膨張弁のニードルは、オリフィスに対して最下点と最上点との間を往復動作(スライド動作)する。まず、図3に示すように、絞り部が全閉の状態では、オリフィス22における、位置PO1と位置PO2との間に位置する部分が、ニードル16と対向している。一方、図4に示すように、絞り部が全開の状態では、オリフィス22における、位置PO1と位置PO3との間に位置する部分が、ニードル16と対向している。
そうすると、ニードル16が最下点と最上点との間を往復動作する際に、オリフィス22における、位置PO1と位置PO3との間に位置する部分(対向部分FO)が、ニードル16の外周面と常に対向することになる。図16に示すように、膨張弁10では、オリフィス22におけるその対向部分FOに、内周面に沿って環状の溝24が形成されている。
溝24は、貫通孔18と同様に、弁室14から冷媒を積極的に送り出す通路としてではなく、冷媒の静圧を解放するための通路として形成されている。なお、これ以外の構成については、図2に示す膨張弁と同様なので、同一部材には同一符号を付し、必要である場合を除きその説明を繰り返さないこととする。
上述した膨張弁10では、ニードル16とオリフィス22との隙間を冷媒が流れる際に、溝24では、その流れの影響を受けにくくなる。これにより、図17に示すように、静圧が高い隙間の狭い箇所から静圧が低い隙間の広い箇所へ、環状の溝24に沿って圧力(静圧)を開放させることができる(矢印参照)。その結果、自励振動が抑制されて、冷媒音を低減することができる。
(変形例)
第1変形例に係る膨張弁では、オリフィスに複数の溝が形成されている。図18に示すように、オリフィス22では、ニードル16(図3および図4参照)と対向するオリフィス22の対向部分FOに、内周面に沿って環状の溝24aと溝24bとが形成されている。溝24aと溝24bとは、オリフィス22の軸方向(高さ方向位置)が異なる位置に形成されている。すなわち、ここでは、溝24aは溝24bよりも高い位置に形成されている。また、溝24a、24bは、貫通孔18と同様に、弁室14から冷媒を積極的に送り出す通路としてではなく、冷媒の静圧を解放するための通路として形成されている。
溝24aの高さ(位置)と溝24bの高さ(位置)とが異なっていることで、ニードル16のオリフィスに対する位置が変化した場合であっても、隙間の狭い箇所の圧力を隙間の広い箇所に効果的に解放させることができる。また、溝24a、24bがオリフィス22の内周面に沿って環状に形成されていることで、二次元の振動になるニードルの自励振動を確実に抑制することができる。
なお、オリフィスの内周面に形成される溝としては、オリフィスの軸(またはニードルの中心軸AC)にほぼ直交する平面に対して傾く態様で形成されていてもよい(図示せず)。
また、オリフィス22の内周面の全周にわたって形成された環状の溝を例に挙げたが、溝としては、たとえば、内周面の半周分等、周面の一部分に沿って形成されていてもよい。
なお、各実施の形態において説明した膨張弁のニードルの構造(貫通孔と溝)とオリフィスの構造(溝)については、必要に応じて種々組み合わせることが可能である。
今回開示された実施の形態は例示であってこれに制限されるものではない。本発明は上記で説明した範囲ではなく、請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味および範囲でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明は、ニードルとオリフィスとによって絞り部が構成される膨張弁に有効に利用される。
1 冷凍サイクル装置、2 空気調和装置、4 圧縮機、6 凝縮器、8 蒸発器、10 膨張弁、11 絞り部、12 弁本体、14 弁室、16 ニードル、18、18a、18b 貫通孔、20、20a、20b 溝、22 オリフィス、24、24a、24b 溝、26 連通孔、30 第1配管、32 第2配管、PN1、PN2、PO1、PO2 位置、WA 広い箇所、NA 狭い箇所、FN、FO 対向部分、AC 中心軸。

Claims (7)

  1. 弁室および前記弁室に連通するオリフィスを含む弁本体と、
    前記オリフィスに挿通され、最も低い第1位置と最も高い第2位置との間を往復動作するニードルと
    を備え、
    前記ニードルが前記第1位置と前記第2位置との間を往復動作する際に、前記オリフィスの内周面に対向している前記ニードルの部分に、前記ニードルの前記部分を貫通する貫通孔が形成され
    前記貫通孔は、前記ニードルの中心軸を含む領域に位置する前記ニードルの部分を貫通するように形成された、膨張弁。
  2. 前記貫通孔は、第1貫通孔と第2貫通孔とを含む複数形成された、請求項1記載の膨張弁。
  3. 前記第1貫通孔と前記第2貫通孔とは、交差する態様で形成された、請求項記載の膨張弁。
  4. 前記第1貫通孔と前記第2貫通孔とは、前記ニードルの中心軸の方向の位置が異なるように形成された、請求項記載の膨張弁。
  5. 弁室および前記弁室に連通するオリフィスを含む弁本体と、
    前記オリフィスに挿通され、最も低い第1位置と最も高い第2位置との間を往復動作するニードルと
    を備え、
    前記ニードルが前記第1位置と前記第2位置との間を往復動作する際に、前記オリフィスの内周面に対向している前記ニードルの外周面部および前記ニードルの外周面に対向している前記オリフィスの内周面部の少なくとも一方の周面部に、前記周面部に沿って溝が形成され、
    前記溝は前記周面部の半周にわたって形成された、膨張弁。
  6. 前記溝は、複数形成された、請求項記載の膨張弁。
  7. 請求項1〜のいずれか1項に記載の膨張弁を備えた、冷凍サイクル装置。
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