JP6638999B1 - 袋止め用クリップ - Google Patents

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Abstract

【課題】粉末状の食品やその他の物品を空気に触れさせないで保存するのに適した紙袋やプラスチックフィルム製袋用の袋止め用クリップを提供することを目的とする。【解決手段】下向きに狭まるテーパ状の内面を備えた外固定枠と、前記外固定枠のテーパ状の内面に配置された弾性シートと、前記弾性シートの内面に沿って配置された、両側部に突条を有する押え枠とを備え、前記外固定枠内に配置した弾性シートの内面に軟質シート製の袋の開口部を介在させた上、前記押え枠をその開口部側からくさび式に押し込むことにより、前記コ字状の押え枠の端部が前記袋を介して前記外固定枠内に配置した弾性シートの内面にかみ合い、前記袋の開口部を確実に密閉するようにしたことを特徴する袋止め用クリップ。【選択図】図12

Description

本発明は、食品等を収納するためのプラスチックフィルム製の袋の開口部をシールするための袋止め用クリップであり、特に粉末状の食品やその他の物品を空気に触れさせないで保存するのに適している。
従来から、食品が入ったプラスチックフィルム製の袋の開口部をシールするクリップが市販されており、簡単に使用できるために広く普及している。
例えば特開2012−192982号公報(特許文献1参照)においてクリップは、棒状で断面がU字状の溝を有する第1の支持部材、該第1の支持部材に回動自在に取り付けられ該溝に嵌合する嵌合部材、および棒状で断面がコの字状の溝を有する第2の支持部材から構成され、該第2の支持部材が該第1の支持部材に回動自在に取り付けられており、レトルト袋を所望の位置で第1の支持部材と該嵌合部材で挟んで嵌合することによりシールし、その後にクリップから出ているレトルト袋の部分を切り取り、その状態で第1の支持部材を第2の支持部材の断面がコの字状の溝に嵌合させて、レトルト食品の残りを空気に触れない様に安定的にシールして保存するようにしてある。
実用新案登録第3131844号公報(特許文献2参照)において袋用口止め具は、端部に設けた回転部を中心に開閉する2つの桿状部材からなり、該桿状部材の他端には開閉操作を行うリング状把手が各々設けられてなり、前記桿状部材の一方は回転部とリング状把手との間に桿部をなす凸状部材を形成し、他方の桿状部材は回転部とリング状把手との間に、前記桿部に対応しこれを収納する溝を備えた嵌合部を設けた凹状部材を形成してある。
特開2003−321036号公報(特許文献3参照)において閉じ具は、ブレード部材とトラフ部材とを備えており、両者がヒンジストラップで結合されている。ブレード部材及びトラフ部材は、それぞれ、比較的硬い第一プラスチックからなる第一部分(第三部分)及び比較的柔らかい第二プラスチックからなる第二部分(第四部分)を備えており、第一部分及び第二部分は一体成形されており、ブレード部材において、第一部分は楔形部材であり、第二部分は外部部分であり、トラフ部材において、第一部分は内部チャネルであり、第二部分は外部スキンである。
実用新案登録第3136377号公報(特許文献4参照)において袋用クリップは、凸部を有する長手形状の本体と、この本体に回動自在に支持され、凸部に嵌まる凹部を有する長手形状の操作部材とを備え、凸部と凹部との間に、封が切られた袋の出入り部を挟持する袋用クリップであって、凸部は、本体の長手方向に沿って設けられ、凸部の頂部には、本体の長手方向に沿う長手形状の開口部が設けられ、この長手形状の開口部の長手方向は、本体1の長手方向に沿う形状である。
実用新案登録第3164947号公報(特許文献5参照)において包装袋用閉じ具は、適当長さに成る載受材の先端に設けた模様突起部の半部材の内側部分を載受杆の内側部と一体の凹形状に形成する。上記の載受材の基端部の左右両側に突軸を設け、適当長さに成る嵌合材の先端に設けた模様突起部の半部材の内側部分を嵌合材の内側部と一体の凹形状に形成する。上記の嵌合材の基端に外部に水平に突設した摘み片を設け、この摘み片の内側の凹形状部の左右両側に通孔を設け、前記載受材を嵌合材の内側の凹形状部内に嵌合したとき、載受材基端部の左右突軸を前記嵌合材基端部の左右通孔に枢着し、この突軸と通孔とを支点に載受材に対し嵌合材を開閉し得るようにしてある。
実用新案登録第3169814号公報(特許文献6参照)において袋止め用クリップは、本体部材と操作部材とからなり、操作部材は本体部材に対して回動可能であり、かつ、本体部材に対して係止可能である。本体部材は凸形状を有する縦断面を有しており、操作部材は凸形状に対応する凹形状を有しており、凸形状と凹形状とは、操作部材を本体部材に対して係止させた状態において本体部材と操作部材との間に隙間が形成される位置関係にある。
特開2012−192982号公報 実用新案登録第3131844号公報 特開2003−321036号公報 実用新案登録第3136377号公報 実用新案登録第3164947号公報 実用新案登録第3169814号公報 特開2015−83493号公報(特願2013−222836号)
しかし、前記従来の各クリップは凹状部材と凸状部材の組合せからなり、その間に袋の開口部を介在させた状態で凹状部材に凸状部材をはめ込むようにしたものであり、袋の開口部の気密性の保持の面で充分なものとはいえず、長期間の保存中に袋内に外気が入り込んで内容物が酸化あるいは変質してしまうという問題があった。
また、実用新案登録第3131844号公報(特許文献2参照)における袋用口止め具においては、凸状部材をI型としてその下部の段差が凹状部材の内壁に設けた突条に係合し、袋の開口部を前記段差に沿って折れ曲がるようにして閉じるようにしている。
しかしながら上記の工夫にも係らず、袋の開口部の気密性の保持の面ではいまだ充分なものとはいえず、長期間の保存中に袋内に外気が入り込んで内容物が酸化あるいは変質してしまうという問題は解消されていない。
そこでお本発明者は先に、特願2013−222836号(特開2015−83493号公報)において、下向きに狭まるテーパ状の内面を備えた外固定枠と、
前記外固定枠のテーパ状の内面に配置された弾性シートと、前記弾性シートの表面に沿って配置され、前記弾性シート側の面に長さ方向に沿って幅方向の中間位置に突条を形成した羽根板と、前記羽根板の内面に沿って配置された断面がくさび状の押え枠とを備え、前記外固定枠内に配置した弾性シートの内面に軟質シート製の袋の開口部を介在させ、さらに羽根板を配置した上、前記押え枠をくさび状に押し込むことにより、前記羽根板の突条が前記袋を介して弾性シートにかみ合い、前記袋の開口部を確実に密閉するようにした袋止め用クリップを提案した。
しかしながら、上記袋止め用クリップはまだ使用するパーツが多く、簡単な操作で袋の開口部に取り付けて確実に前記開口部を密閉するという機能を完全に体現したものとはなっていなかった。
本発明はこの問題を解決するために創意工夫されたものであって、紙袋やプラスチックフィルム製袋等の、とりわけ粉末状の食品やその他の物品を空気に触れさせないで保存するのに適した、新規な袋止め用クリップを提供することを目的とするものである。
すなわちこの発明の袋止め用クリップは、下向きに狭まるテーパ状の内面を備えた外固定枠と、
前記外固定枠のテーパ状の内面に配置された弾性シートと、
前記弾性シート内面の中間の適宜位置において、両側部に設けた突条が係合するよう配置した、アルミ素材からなるコ字状の押え枠とを備え、
前記外固定枠内に配置した弾性シートの内面に軟質シート製の袋の開口部を介在させた上、前記押え枠をその開口部側からくさび式に押し込むことにより、前記コ字状の押え枠の両側の突条が前記袋を介して前記外固定枠内に配置した弾性シート内面の中間の適宜位置において圧入され、前記袋の開口部を確実に密閉するようにしたことを特徴するものである。
この発明の袋止め用クリップにおいて、前記両側部に突条を有する押え枠は、その両側部にV字状断面の突条が形成されており、前記押え枠の突条が前記袋を介して前記外固定枠内に配置した弾性シート内面の中間の適宜位置において圧入することをも特徴とするものである。
この発明の袋止め用クリップにおいて、前記両側部に突条を有するコ字状の押え枠は、コ字状の押え枠の開口部側の端部に外側に向けた突条が設けられており、前記押え枠の突条が前記袋を介して前記外固定枠内に配置した弾性シート内面の中間の適宜位置において圧入されることをも特徴とするものである。
この発明の袋止め用クリップにおいて、前記外固定枠は、その両端部にそれぞれ保持枠が取り付けられており、前記押え枠が前記袋を介して前記外固定枠内に配置した弾性シート内面の中間の適宜位置において圧入されることをも特徴とするものである。
この発明の袋止め用クリップにおいて、前記外固定枠と押え枠とを備えた袋止め用クリップは、その両側からC字状の圧締具をはめて抜け落ちるのを防止するようにしたことをも特徴とするものである。
この発明の袋止め用クリップにおいて、前記外固定枠は、前記押え枠の一端が前記外固定枠のどちらかの端部に回動可能に軸着してあり、前記押え枠が前記袋を介して前記外固定枠内に配置した弾性シート内面の中間の適宜位置において圧入されることをも特徴とするものである。
この発明の袋止め用クリップにおいて、前記外固定枠は、前記押え枠の軸着部分とは異なる端部に止ピン用の取付孔が設けられ、前記押え枠を前記外固定枠内に押し込んだ上、前記取付孔に止ピンをはめ込むことにより、前記押え枠は前記外固定枠内に確実に保持されるようにしたことをも特徴とするものである。
本発明に係るクリップを用いることよって、前記外固定枠の内面に配置された弾性シート内面の中間の適宜位置と、前記押え枠のコ字状の開口部端部とがかみ合うことにより、プラスチックフィルム製袋や紙袋を確実に長期に亘って安定的にシールすることが可能となる。
特に粉末状の食品やその他の物品に使用する場合には、空気の混入を防ぎながら粉末状の食品等の一部を必要量だけ取り出して、残りを空気に触れさせることなく安定的に保存を継続することができる。
本発明に係る袋止め用クリップの第1実施例を説明するものであり、外固定枠の概略斜視図である。 前記外固定枠に収納してその内面をテーパ状とするための、左右一対のテーパ部材の概略斜視図である。 前記テーパ部材の内壁に沿って収納される弾性シートの概略斜視図である。 前記外固定枠にテーパ部材を押し込む状態の概略斜視図である。 さらにその内側に弾性シートをはめ込もうとする状態の概略斜視図である。 押え枠の概略斜視図である。 前記外固定枠ないし押え枠の組立前の状態の概略断面図である。 前記外固定枠両端に保持枠を取り付けようとする状態の概略斜視図である。 前記外固定枠両端に保持枠を取り付けた状態の概略斜視図である。 前記弾性シートを配設した外固定枠間に袋を介して押え枠を押し込もうとする状態の概略斜視図である。 その状態の概略断面図である。 前記弾性シートを配設した外固定枠間に袋を介して押え枠を押し込んだ状態の概略断面図である。 その上で、外固定枠間と押え枠の外側からC字状の圧締具をはめようとする状態の概略斜視図である。 前記C字状の圧締具をはめ込んだ状態の概略斜視図である。 その概略断面図である。 前記押え枠の別の例を示し、前記弾性シートを配設した外固定枠間に袋を介してひし形の押え枠を押し込もうとする状態の概略断面図である。 前記弾性シートを配設した外固定枠間に袋を介して前記押え枠を押し込んだ状態の概略断面図である。 前記押え枠のさらに別の例を示し、前記弾性シートを配設した外固定枠間に袋を介して星形の押え枠を押し込もうとする状態の概略断面図である。 前記弾性シートを配設した外固定枠間に袋を介して前記押え枠を押し込んだ状態の概略断面図である。 前記押え枠のさらに別の例を示し、前記弾性シートを配設した外固定枠間に袋を介して先端を外向きに突出させたコ字状の押え枠を押し込もうとする状態の概略断面図である。 前記弾性シートを配設した外固定枠間に袋を介して前記押え枠を押し込んだ状態の概略断面図である。 本発明に係る袋止め用クリップの第2実施例を説明するものであり、押え枠の概略斜視図である。 前記外固定枠ないし押え枠の組立前の状態の概略断面図である。 前記外固定枠両端に軸着用保持枠および抜止め用保持枠を取り付けようとする状態の概略斜視図である。 前記外固定枠両端に保持枠を取り付けた状態の概略斜視図である。 前記軸着用保持枠に押え枠を軸着しようとする状態の概略斜視図である。 前記軸着用保持枠に押え枠を軸着するために軸ピンを取り付けようとする状態の概略斜視図である。 前記弾性シートを配設した外固定枠間に袋を介して押え枠を押し込もうとする状態の概略斜視図である。 前記弾性シートを配設した外固定枠間に袋を介して押え枠を押し込んだ状態の概略斜視図である。 前記押え枠を外固定枠間にはめこんだ上、抜止め用保持枠に止めピンを取り付けて押え枠を抜け止めした状態の概略斜視図である。 前記弾性シートを配設した外固定枠間に袋を介して押え枠を押し込もうとする状態の概略断面図である。 前記弾性シートを配設した外固定枠間に袋を介して押え枠を押し込んだ状態の概略断面図である。
図1ないし図21は本発明の袋止め用クリップの第1実施例を示すものである。
この実施例の袋止め用クリップ31は、図1ないし図12に示すように、下向きに狭まるテーパ状の内面を備えた外固定枠32を備えている。
前記外固定枠32は図1に示すように、上端の両側から内向きに延びるフランジ部32bを備えた開口部32aによってコ字状に形成されており、フランジ部32bのそれぞれの端部から下向きの垂下片32cが垂設されている。
そして、前記外固定枠32のテーパ状の内面は、図2に示す左右一対のテーパ部材33を前記外固定枠32にはめ込むことにより形成されている。前記一対のテーパ部材33は底面が幅広で互いに向合う面が上方に向かって後退するような形状でテーパ面となっている。なお33aは、前記テーパ面上部に形成した前記垂下片32cをはめ込む段差である。
そして、図4に示すように、両側のフランジ部32bと下向きの垂下片32cで囲まれた部位に前記テーパ部材33の上端部分をはめ込み、幅広の下端を前記外固定枠32の底部に接触させて安定化させている。
図3は弾性シート34を示すものであり、図5に示すように前記外固定枠32の下向きに狭まるテーパ状の内面に沿って配設される。この弾性シート34は一定の肉厚を有し、かつ適宜の反発力を備えていて後述の押え枠の突条と密着するものであることが望ましい。
また袋止め用クリップ31は、図6に示すように、前記弾性シート34の内面に沿って配置されるくさび式のコ字状断面の押え枠35を備えている。図7は前記外固定枠32、前記一対のテーパ部材33、前記弾性シート34および押え枠35の分解状態を示すものである。
図8は前記外固定枠32に左右一対のテーパ部材33を組み込み、さらに前記弾性シート34を前記外固定枠32のテーパ状の内面に沿って配設した上、前記外固定枠32の両端部にそれぞれ保持枠36を取り付けようとする状態を示すものである。
この保持枠36は、基本的に前記外固定枠32の端部の外側にはめ込まれるコ字状の側壁36aおよび底壁36bを備え、さらに長さ方向の壁面には押え枠(35)の前記外固定枠32から突出する部分をはめ込むガイド部36cが突設されている。
図9は前記外固定枠32の両端部にそれぞれ保持枠36を取り付けた状態を示すものである。
そして、図10に示すように、前記外固定枠32の開口部32aから袋41のシート状の端部をはめ込み、その上から前記押え枠35を押し込むのである。図11はその状態を示すものであり、図12は前記押え枠35が前記袋41を介して前記外固定枠32内に配置した弾性シート34の内面に圧入された状態を示すものである。
すなわち、前記コ字状の押え枠35の端部が前記袋41を介して前記外固定枠32内に配置した弾性シート34内面の中間の適宜位置において圧入されてかみ合い、前記袋41の開口部を確実に密閉するようになっている。
前記外固定枠32と押え枠35とを備えたこの実施例の袋止め用クリップ31においては、図13ないし図15に示すように、その両側から圧締具37をはめて抜け落ちるのを防止するようにしておくことが推奨される。
該圧締具37は、好ましくは強固なバネ性を備えたC字状の保持アーム37aの両端に、前記外固定枠32の底部を保持する外固定枠保持面37b、および前記押え枠35の上面を保持する押え枠保持面37cが形成されており、図13の状態からC字状の保持アーム37aの弾性を利用して図14のように袋止め用クリップ31の上下面を挟み込むのである。図15はその状態を示す断面図であって、前記外固定枠32の底部および前記押え枠35の上面はC字状の保持アーム37aの弾性を利用して強固に圧締されている。
図16ないし図17は、前記両側部に突条を有する押え枠の第1の変形例を示すものであり、本変形例の押え枠51の下端はほぼひし形に形成されていて、コ字状の押え枠51の両側部にはV字状断面の突条52aが形成される。すなわち、前記押え枠51の突条52aが前記袋41を介して前記外固定枠32内に配置した弾性シート34の内面に圧入される。
したがって、前記押え枠51の突条52aが前記袋41を介して前記外固定枠32内に配置した弾性シート34の内面に強固に食い込み、前記袋41の開口部をより確実に密閉することができる。
図18ないし図19は、前記両側部に突条を有する押え枠の第2の変形例を示すものであり、本変形例の押え枠51の下端はほぼ星形に形成されていて、コ字状の押え枠51の両側部には第1の変形例より鋭角なV字状断面の突条52bが形成される。すなわち、前記押え枠51の突条52bが前記袋41を介して前記外固定枠32内に配置した弾性シート34の内面に圧入される。
したがって、前記押え枠51の突条52bが前記袋41を介して前記外固定枠32内に配置した弾性シート34の内面に強固に食い込み、前記袋41の開口部をより確実に密閉することができる。
図20ないし図21は、前記両側部に突条を有する押え枠の第3の変形例を示すものであり、本変形例の押え枠51のコ字状の下端には鋭角の突状52cが形成されていて、コ字状の押え枠51の両側部には第1および第2の変形例より鋭角なV字状断面の突条52cが形成される。すなわち、前記押え枠51の突条52cが前記袋41を介して前記外固定枠32内に配置した弾性シート34の内面に圧入される。
したがって、前記押え枠51の突条52cが前記袋41を介して前記外固定枠32内に配置した弾性シート34の内面に強固に食い込み、前記袋41の開口部をより確実に密閉することができる。
図22ないし図32は本発明の袋止め用クリップの第2実施例を示すものである。
この実施例の袋止め用クリップ11は、外固定枠32とその内側に配設されるテーパ部材33、そしてテーパ部材33のテーパ状の内面に沿って配設される弾性シート34において第1実施例と共通であるので、その説明を省略する。
前記袋止め用クリップ11は、前記弾性シート34の内面に沿って配置されるくさび式の押え枠12を備えている。
図22に示すように、本例の下向きの開口を備えたコ字状断面の押え枠12は、その一端に外固定枠32の端部に形成した軸孔32aと連通する軸孔12aが形成してある。
また、コ字状断面の押え枠12の他端の外周には、筒状の抜止めストッパ12bが固着されている。
図23は前記外固定枠32、前記一対のテーパ部材33、前記弾性シート34および押え枠12の分解状態を示すものである。
図24は前記外固定枠32に左右一対のテーパ部材33を組み込み、さらに前記弾性シート34を前記外固定枠32のテーパ状の内面に沿って配設した上、前記外固定枠32の両端部にそれぞれ保持枠13,14を取り付けようとする状態を示すものである。
前記外固定枠32の端部に形成した軸孔32a側の保持枠13は、基本的に前記外固定枠32の端部の外側にはめ込まれるコ字状の側壁13aおよび底壁13bを備え、さらに長さ方向の壁面には押え枠12の前記外固定枠32から突出する部分をはめ込むガイド部13cが突設されている。13dは前記外固定枠32の端部に固着するためのネジ孔である。
図24において、他方の保持枠14も、基本的に前記外固定枠32の端部の外側にはめ込まれるコ字状の側壁14aおよび底壁14bを備え、さらに長さ方向の壁面には押え枠12の前記外固定枠32から突出する部分をはめ込むU字状抜止め部14cが突設されている。
図25は前記外固定枠32の両端部にそれぞれ保持枠13,14を取り付けた状態を示すものであり、図26はさらに前記外固定枠32に押え枠12を軸着しようとする状態を示すものである。そして図27のように、前記保持枠13に設けた軸着用の欠損部13eから、軸ピン15を前記外固定枠32の端部に形成した軸孔32aおよび押え枠12の軸孔12aに挿通して軸着する。
その上で、図28および図31に示すように、前記外固定枠32の開口部32aから袋21のシート状の端部をはめ込み、その上から前記押え枠12を首振りさせて押し込むのである。図29はその状態を示すものであり、前記U字状抜止め部14cの上部に設けた貫通孔14dに抜止め用ピン16をはめ込もうとしている状態を示している。
図30および図32は前記押え枠12が前記袋21を介して前記外固定枠32内に配置した弾性シート34の内面に圧入された状態を示すものである。
すなわち、前記コ字状の押え枠12の端部が前記袋21を介して前記外固定枠32内に配置した弾性シート34内面の中間の適宜位置において圧入されてかみ合い、前記袋21の開口部を確実に密閉するようになっている。
その際前記押え枠12は、その先端に取り付けた前記抜止めストッパ12bがU字状抜止め部14cに取り付けた前記抜止め用ピン16と係合し、確実に抜止めできるようになっている。
前記実施例に使用される外固定枠や押え枠、テーパ部材等の素材としては、アルミ等の金属や高密度ポリエチレンやポリプロピレン、ABS樹脂等のプラスチック素材が好適に使用され、袋21,41の素材やその開口部のサイズ、使用目的(内容物その他)等に応じて適宜決定することができる。
また弾性シートの素材も、合成ゴムやシリコンゴム、ウレタンゴム等のプラスチック発泡体等から適宜選択し、袋21,41の素材やその開口部のサイズ、使用目的(内容物その他)、前記押え枠や羽根板との相性等に応じて決定することができる。
ちなみに前記袋止め用クリップ11,31は気密性を高めた素材からなる袋21,41の開口部に装着して使用されるが、前記袋21,41の開口部とは別の位置に逆止弁を備えた通気栓を取り付けておけば、粉末状の食品やその他の物品を空気に触れさせないで保存することができる。
なお、前記逆止弁を備えた通気栓としては、本発明者の提案した特開2009−190775号公報や特願2012−218947号の真空ポンプ機構を採用することができる。
そして、粉末状の食品やその他の物品を袋21,41に充填して開口部を前記袋止め用クリップ11,31により密閉し、その上で前記真空ポンプ機構を用いて袋21,41内の空気を吸引して脱気すれば、袋21,41内を無酸素状態で長期間保持することができるようになる。
本発明者が実験したところによれば、米や豆等の穀物、茶葉やシイタケ、魚介類等の生鮮食品やその乾物類、穀粉等を袋21,41に詰めて真空ポンプ機構で脱気したところ、袋21,41は充填物とともにカチカチに硬化した状態となり、1年以上経過してもカチカチの硬化した状態に保たれたままであって何ら気密性が損なわれることはなく、充填物には変色等も見られなかった。
この発明の袋止め用クリップによれば、食品等を収納するためのプラスチックフィルム製の袋や紙袋のみならず、金属箔やその他の種類の素材を積層した複合フィルム等の袋の開口部の閉止に有効に利用することができる。
なお、以上は収納する物品を主に食品や粉末状の食品として説明したが、食品以外の物品であっても、外気を遮断して密封シールする場合に本発明のクリップが利用できるのはいうまでもない。
11 袋止め用クリップ
12 押え枠
12a 軸孔
12b 抜止めストッパ
13 保持枠
13a 側壁
13b 底壁
13c ガイド部
13d ネジ孔
13e 欠損部
14 保持枠
14a 側壁
14b 底壁
14c U字状抜止め部
14d 貫通孔
15 軸ピン
16 抜止め用ピン
21 袋
31 袋止め用クリップ
32 外固定枠
32a 開口部
32b フランジ部
32c 垂下片
33 テーパ部材
33a 段差
34 弾性シート
35 押え枠
36 保持枠
36a 側壁
36b 底壁
36c ガイド部
37 圧締具37
37a 保持アーム
37b 外固定枠保持面
37c 押え枠保持面
41 袋
51 押え枠
52a 突条
52b 突条
52c 突条

Claims (7)

  1. 下向きに狭まるテーパ状の内面を備えた外固定枠と、
    前記外固定枠のテーパ状の内面に配置された弾性シートと、
    前記弾性シート内面の適宜位置において、両側部に設けた突条が係合するよう配置した、アルミ素材からなる下向きに開口したコ字状の押え枠とを備え、
    前記外固定枠内に配置した弾性シートの内面に軟質シート製の袋の開口部を介在させた上、前記押え枠をその開口部側からくさび式に押し込むことにより、前記コ字状の押え枠の両側の突条が前記袋を介して前記外固定枠内に配置した弾性シート内面の中間の適宜位置において圧入され、前記袋の開口部を確実に密閉するようにしたことを特徴する袋止め用クリップ。
  2. 前記両側部に突条を有する下向きに開口したコ字状の押え枠は、その両側部にV字状断面の突条が形成されており、前記押え枠の突条が前記袋を介して前記外固定枠内に配置した弾性シート内面の適宜位置において圧入することを特徴とする請求項1に記載の袋止め用クリップ。
  3. 前記両側部に突条を有する下向きに開口したコ字状の押え枠は、コ字状の押え枠の開口部側の端部に外側に向けた突条が設けられており、前記押え枠の突条が前記袋を介して前記外固定枠内に配置した弾性シート内面の適宜位置において圧入されることを特徴とする請求項1に記載の袋止め用クリップ。
  4. 前記外固定枠は、その両端部にそれぞれ保持枠が取り付けられており、前記下向きに開口したコ字状の押え枠が前記袋を介して前記外固定枠内に配置した弾性シート内面の適宜位置において圧入されることを特徴とする請求項1に記載の袋止め用クリップ。
  5. 前記外固定枠と下向きに開口したコ字状の押え枠とを備えた袋止め用クリップは、その両側からC字状の圧締具をはめて抜け落ちるのを防止するようにしたことを特徴とする請求項1または2に記載の袋止め用クリップ。
  6. 前記外固定枠は、前記押え枠の一端が前記外固定枠のどちらかの端部に回動可能に軸着してあり、前記下向きに開口したコ字状の押え枠が前記袋を介して前記外固定枠内に配置した弾性シート内面の適宜位置において圧入されることを特徴とする請求項1に記載の袋止め用クリップ。
  7. 前記外固定枠は、前記下向きに開口したコ字状の押え枠の軸着部分とは異なる端部に止ピン用の取付孔が設けられ、前記押え枠を前記外固定枠内に押し込んだ上、前記取付孔に止ピンをはめ込むことにより、前記押え枠は前記外固定枠内に確実に保持されるようにしたことを特徴とする請求項6に記載の袋止め用クリップ。
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