JP6638986B2 - 鞍乗型車両のロック構造 - Google Patents

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Description

本発明は、鞍乗型車両のロック構造に関する。
従来、鞍乗型車両のロック構造において、例えば特許文献1及び特許文献2に開示されたものがある。特許文献1は、両側方に起立壁、上方に平坦部、前方に前壁を備えたクロスメンバによってシートロック装置を囲ったものである。特許文献2は、クロスメンバの上面にシート施錠機構を取り付けたものである。
特許第3574130号公報 特許第5258437号公報
しかし、シートロック装置(シート施錠機構)を覆うためにクロスメンバが大型化する傾向にある。そのため、車両の軽量化およびコスト削減のために、さらなる改善の余地があった。
そこで本発明は、鞍乗型車両のロック構造において、車両の軽量化およびコスト削減を図りつつ盗難防止効果を高めることを目的とする。
上記課題の解決手段として、請求項1に記載した発明は、収納部(31)の開口(32)を開閉自在に覆う覆い部(21)と、前記収納部(31)と、を固定可能及び解除可能とする鞍乗型車両(1)のロック構造(30)において、前記収納部(31)には、前記覆い部(21)の一部(35)を挿通可能とする挿通孔(30h)が形成され、前記挿通孔(30h)に挿通された前記覆い部(21)の一部(35)を固定可能及び解除可能に支持する支持部材(41)と、前記覆い部(21)の一部(35)を固定する固定位置(P1)と、前記覆い部(21)の一部(35)の固定を解除する解除位置(P2)との間で、前記支持部材(41)を移動可能とする移動機構(50)と、前記覆い部(21)の一部(35)を跳ね上げ可能に支持する跳ね上げ部材(65)と、を備え、前記跳ね上げ部材(65)は、前記固定位置(P1)において、前記覆い部(21)の一部(35)から露出した前記支持部材(41)の一部(43)を覆う跳ね上げ部材側カバー部(65c)を有することを特徴とする。
請求項2に記載した発明は、前記支持部材(41)は、前記固定位置(P1)と前記解除位置(P2)との間で摺動可能な摺動部(42)を備え、前記移動機構(50)は、前記支持部材(41)を前記覆い部(21)の一部(35)に向けて付勢する付勢部材(51)と、前記付勢部材(51)の付勢方向とは反対側に向けて前記支持部材(41)を前記覆い部(21)の一部(35)から離反させる離反部材(52)と、を備えることを特徴とする。
請求項3に記載した発明は、前記支持部材(41)及び前記移動機構(50)を保持する保持部材(70)を更に備えることを特徴とする。
請求項4に記載した発明は、前記保持部材(70)は、前記跳ね上げ部材(65)を保持する跳ね上げ部材保持部(72)を備えることを特徴とする。
請求項5に記載した発明は、前記跳ね上げ部材(65)は、板バネであることを特徴とする。
請求項6に記載した発明は、前記支持部材(41)及び前記移動機構(50)を前記収納部(31)に係合支持させる係合部(60)が連結されるとともに、前記支持部材(41)及び前記移動機構(50)を保持する保持部材(70)を更に備え、前記係合部(60)は、前記収納部(31)に取り付けられる複数の係合片(61,62)を備えることを特徴とする。
請求項7に記載した発明は、前記支持部材(41)及び前記移動機構(50)を前記収納部(31)に係合支持させる係合部(60)が連結されるとともに、前記支持部材(41)及び前記移動機構(50)を保持する保持部材(70)を更に備え、前記係合部(60)及び前記収納部(31)の少なくとも一部には、前記保持部材(70)を前記収納部(31)に取り付ける際に前記係合部(60)を案内する案内面(61d,62d,83d,83e,84e)が設けられていることを特徴とする。
請求項1に記載した発明によれば、跳ね上げ部材が固定位置において覆い部の一部から露出した支持部材の一部を覆う跳ね上げ部材側カバー部を有することで、支持部材へのアクセスを遮ることができるため、盗難防止効果を高めることができる。加えて、支持部材をクロスメンバで覆った場合と比較して、車両の軽量化およびコスト削減を図ることができる。したがって、車両の軽量化およびコスト削減を図りつつ盗難防止効果を高めることができる。さらに、跳ね上げ部材が支持部材の保護部を兼ねることによって、部品点数を削減することができる。
請求項2に記載した発明によれば、支持部材が固定位置と解除位置との間で摺動可能な摺動部を備え、移動機構が支持部材を覆い部の一部に向けて付勢する付勢部材と、付勢部材の付勢方向とは反対側に向けて支持部材を覆い部の一部から離反させる離反部材とを備えることで、複数のシート施錠機構を設けた場合と比較して、ロック構造を簡素化するとともに、作業性をより一層向上することができる。加えて、跳ね上げ部材とは別個に付勢部材を備えることで、ポップアップ荷重(覆い部の一部を跳ねあげるための荷重:後述する矢印V3方向の荷重)と解錠荷重とを個別に設定することができるため、好適である。
請求項3に記載した発明によれば、支持部材及び移動機構を保持する保持部材を更に備えることで、支持部材及び移動機構を小組することができるため、作業性をより一層向上することができる。加えて、支持部材及び移動機構を集約することができるため、ロック構造を小型化することができる。
請求項4に記載した発明によれば、保持部材が跳ね上げ部材を保持する跳ね上げ部材保持部を備えることで、支持部材及び移動機構とともに跳ね上げ部材を小組することができるため、作業性をより一層向上することができる。加えて、支持部材及び移動機構とともに跳ね上げ部材を集約することができるため、ロック構造を小型化することができる。
請求項5に記載した発明によれば、跳ね上げ部材が板バネであることで、覆い部の大きさにあわせてポップアップ荷重を容易に設定することができる。例えば、覆い部の大きさを変えた場合には、板バネの厚みを変えれば済む。
請求項6に記載した発明によれば、支持部材及び移動機構を収納部に係合支持させる係合部が連結されるとともに支持部材及び移動機構を保持する保持部材を更に備え、係合部が収納部に取り付けられる複数の係合片を備えることで、複数の箇所で保持部材を収納部に係合支持させることができるため、がたつきを抑制することができる。
請求項7に記載した発明によれば、支持部材及び移動機構を収納部に係合支持させる係合部が連結されるとともに支持部材及び移動機構を保持する保持部材を更に備え、係合部及び収納部の少なくとも一部には、保持部材を収納部に取り付ける際に係合部を案内する案内面が設けられていることで、収納部に対する保持部材の取付動作をスムーズに行うことができるため、保持部材と収納部との組み付け性を向上することができる。
実施形態に係る自動二輪車の左側面図である。 実施形態に係るシートが開いた状態を示す斜視図である。 実施形態に係るシートロック機構の分解斜視図である。 実施形態に係るシートロック機構の斜視図である。 実施形態に係るロック構造の上面図である。 図5のVI−VI断面を含む図である。 図5のVII−VII断面を含む図である。 実施形態に係るロック構造の下面図である。 実施形態に係るシートロック機構の解錠動作の説明図である。 図9に続く、実施形態に係るシートロック機構の解錠動作の説明図である。 図10に続く、実施形態に係るシートロック機構の解錠動作の説明図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。なお、以下の説明における前後左右等の向きは、特に記載が無ければ以下に説明する車両における向きと同一とする。また以下の説明に用いる図中適所には、車両前方を示す矢印FR、車両左方を示す矢印LH、及び車両上方を示す矢印UPが示されている。
<車両全体>
図1は、鞍乗型車両の一例として、実施形態に係るロック構造を備えたスクータ型の自動二輪車1を示す。図1を参照し、自動二輪車1は、内燃機関2と動力伝達機構3とを一体としたスイングユニット4と、スイングユニット4の後部で回動可能に支持される後輪5とを備える。以下、自動二輪車1を単に「車両」ということがある。
スイングユニット4の前方には、操舵系を構成する前輪6が配置されている。前輪6は、左右一対のフロントフォーク7の下部に回動可能に支持されている。左右のフロントフォーク7の上部には、ブリッジ8が架設されている。ブリッジ8の車幅方向中央には、操舵軸であるステアリングシャフト9が立設されている。
ステアリングシャフト9の上方には、ハンドルパイプ10が設けられている。ハンドルパイプ10は、車幅方向に延在する単一のパイプ材から構成されている。本実施形態の操舵系は、前輪6、フロントフォーク7、ブリッジ8、ステアリングシャフト9及びハンドルパイプ10等で構成されている。
ステアリングシャフト9は、車体フレーム11の前端に設けられたヘッドパイプ12に回動可能に支持されている。例えば、車体フレーム11は、複数種の鋼材を溶接等により一体に結合して形成されている。車体フレーム11は、ヘッドパイプ12と、ヘッドパイプ12から下方に延びる一本のメインフレーム13と、メインフレーム13の下部側面に接続して後方に向けて延びた後、後上方に延びる左右一対のサイドフレーム14と、左右のサイドフレーム14の上端と接続し、後上方に延びる左右一対のシートフレーム15と、を備えている。なお、メインフレーム13は厳密には鉛直方向に対してやや傾斜し、ヘッドパイプ12から後下方に延びている。
スイングユニット4は、内燃機関2の左側部に動力伝達機構3を一体化させて構成されている。スイングユニット4は、リンク部材16を介して、左のサイドフレーム14の後側下部に設けられたプレート19に上下方向に揺動可能に支持されている。動力伝達機構3は、車幅方向中央に対して左方の位置で前後方向に延在している。スイングユニット4の上部(動力伝達機構3の上部)には、エアクリーナ17が設けられている。スイングユニット4の後部(動力伝達機構3の後部)と左のシートフレーム15の後部との間には、リヤクッションユニット18が設けられている。なお、動力伝達機構3は、内燃機関2の左側部に接続される伝動ケース内に減速機を収容して構成されている。
スイングユニット4の前方には、燃料タンク20が配置されている。図1の側面視で、燃料タンク20は、メインフレーム13の後方であって、左右のサイドフレーム14の上方の位置でメインフレーム13及び左右のサイドフレーム14に支持されている。スイングユニット4の上方には、シート21が配置されている。
ハンドルパイプ10とシート21(具体的には、シート底板)との間には、跨ぎ部Mが設けられている。跨ぎ部Mの左右両側には、シート21に着座した乗員の足を載せる左右一対のフロアステップ22が設けられている。左右のフロアステップ22の間には、上方に凸の膨出形状をなして前後に延びるセンタートンネル23が設けられている。センタートンネル23には、燃料タンク20の上方を覆うリッド24が設けられている。リッド24は、センタートンネル23に開閉可能に取り付けられている。なお、図中符号25は、車両下部の車幅方向左側に設けられたサイドスタンドを示す。
<ロック構造>
図2に示すように、実施形態に係る車両は、収納部31の開口32を開閉自在に覆うシート21(覆い部)と、収納部31と、を固定可能及び解除可能とするロック構造30を備える。シート21の前部と収納部31の前部との間には、車幅方向に沿って伸びる軸線C1を中心としてシート21を回動可能とするヒンジ構造33が設けられている。便宜上、図2においては、シート21、収納部31及びロック構造30以外の図示を省略している。
シート21の後部には、収納部31に向けて突出するシートボトム35(覆い部の一部)が設けられている。シートボトム35には、右方に窪むとともに、スライドバー41の係止部43(図3参照)を挿し込み可能な凹部35aが形成されている。収納部31の前部には、物品を上方から収納可能な収納空間32sが形成されている。収納部31の後部には、シートボトム35を挿通可能とする挿通孔30hが形成されている。収納部31の後部には、シートロック機構40が係合支持されている。収納部31には、シート21を開けるときのシート解錠用キーシリンダ(不図示)が設けられている。シート解錠用キーシリンダは、鍵穴にキーを挿し込んで回動させたときに、キーとともに回動可能なアーム(不図示)を保持している。
<シートロック機構>
図3に示すように、シートロック機構40は、収納部31の挿通孔30hに挿通されたシートボトム35(図2参照)を固定可能及び解除可能に支持するスライドバー41(支持部材)と、シートボトム35を固定する固定位置P1(図9参照)とシートボトム35の固定を解除する解除位置P2(図10参照)との間でスライドバー41を移動可能とする移動機構50と、自身の弾性変形によってスライドバー41及び移動機構50を収納部31に係合支持させる係合部60と、シートボトム35を跳ね上げ可能に支持するシートスプリング65(跳ね上げ部材)と、スライドバー41、移動機構50及びシートスプリング65を保持するホルダ70(保持部材)と、を備える。
<移動機構>
移動機構50は、スライドバー41をシートボトム35(図2参照)に向けて付勢するリターンスプリング51(付勢部材)と、リターンスプリング51の付勢方向(図9に示す矢印V1の方向)とは反対側に向けてスライドバー41をシートボトム35から離反させるケーブル52(離反部材、図5参照)と、を備える。便宜上、図3及び図4においては、ケーブル52の図示を省略している。
リターンスプリング51は、スライドバー41をシートボトム35(図2参照)に向けて常時付勢している。ケーブル52(図5参照)は、シート解錠用キーシリンダのアーム(不図示)とスライドバー41とを連結している。
図5に示すように、ケーブル52は、管状のアウタケーブル53と、アウタケーブル53の径方向内側に移動自在に挿通されたインナワイヤ54と、インナワイヤ54の一端に連結された円柱状の柱体55と、を備える。インナワイヤ54の一端の柱体55は、スライドバー41に係止可能とされている。インナワイヤ54の他端は、シート解錠用キーシリンダ側のアーム(不図示)に取り付けられている。
<スライドバー>
図3に示すように、スライドバー41は、固定位置P1(図9参照)と解除位置P2(図10参照)との間で摺動可能な摺動部42と、シートボトム35(図2参照)に係止可能な係止部43と、インナワイヤ54の一端の柱体55(図5参照)を収容する柱体収容部44と、リターンスプリング51を収容するスプリング収容部45と、を備える。摺動部42、係止部43、柱体収容部44及びスプリング収容部45は、同一の部材により一体に形成されている。例えば、スライドバー41は、樹脂製である。
摺動部42は、車幅方向に沿う自身の摺動方向に長手を有するとともに、上下方向に厚みを有する長方形板状をなしている。
係止部43は、摺動部42の一端側(右端側)に連結されている。係止部43の先端部(右端部)は、シートボトム35(図2参照)に向けて凸形状をなしている。
柱体収容部44は、摺動部42の上面及び係止部43の基端部に連結されている。柱体収容部44は、柱体55(図5参照)を挟んで対向するように前後に間隔をあけて摺動部42の上面から上方に突出する一対の壁部44aを備える。図5の上面視で、一対の壁部44aは、柱体55の直径と同等以上の前後間隔をあけて係止部43の基端部から左方に伸びた後、柱体55を係止可能な程度に左側ほど前後間隔が小さくなるように伸び、その後、左方に屈曲している。すなわち、柱体収容部44の左端部においては、柱体55の左方への移動が規制される。
図3に示すように、スプリング収容部45は、摺動部42の下面に連結されている。スプリング収容部45は、リターンスプリング51を挟んで対向するように前後に間隔をあけて摺動部42の下面から下方に突出する一対の壁部45aと、一対の壁部45aの一端(右端)に連結されるとともに、摺動部42の下面から下方に突出してリターンスプリングの付勢力を受ける付勢力受け壁45b(図9参照)と、を備える。一対の壁部45aは、リターンスプリング51の伸縮方向に沿うように車幅方向に直線状に伸びている。図9に示すように、付勢力受け壁45bは、一対の壁部45aの一端(右端)の前後間を連結するように前後に伸びている。
<係合部>
図3に示すように、係合部60は、ホルダ70に連結されている。係合部60は、ホルダ70を収納部31(図2参照)に取り付ける際に、弾性変形可能な複数の係合片61,62を備える。本実施形態では、係合部60は、4つの係合片(一対の第一係合片61及び一対の第二係合片62)を備える。
<第一係合片>
第一係合片61は、ホルダ70の車幅方向中央部において前後に一対配置されている。第一係合片61は、ホルダ70の車幅方向中央部の上端部からホルダ70とやや間隔をあけて左方に向けて伸びる脚部61aと、脚部61aの末端(左端)に連続して設けられるとともに、ホルダ70から離反する方向に向けて突出して収納部31(図2参照)に係合支持される係合凸部61bと、を備える。
脚部61aは、ホルダ70を収納部31(図2参照)に取り付ける際に弾性変形可能である。脚部61aの右部(係合凸部61bとは反対側の部分)の上下厚みtR(図9参照)は、脚部61aの左部の上下厚みtL(図9参照)よりも厚い。
係合凸部61bには、ホルダ70を収納部31(図2参照)に取り付ける際に、第一係合片61を案内するようにホルダ70の取付方向U1(図8参照)に対して傾斜する傾斜面61d(案内面)が設けられている。傾斜面61dは、脚部61aの外側面の左端を起点として左側ほどホルダ70から離反するように直線状に傾斜している。
<第二係合片>
第二係合片62は、ホルダ70の右端部において前後に一対配置されている。第二係合片62は、ホルダ70の右端部において右方に伸びた後に右上方に屈曲して直線状に伸び、その後、右上方及び右方に屈曲して伸びる脚部62aと、脚部62aの末端(右端)に連続して設けられるとともに、下方に突出して収納部31(図2参照)に係合支持される係合凸部62bと、を備える。
脚部62aは、ホルダ70を収納部31(図2参照)に取り付ける際に弾性変形可能である。
係合凸部62bには、ホルダ70を収納部31(図2参照)に取り付ける際に、第二係合片62を案内するようにホルダ70の取付方向U1(図8参照)に対して傾斜する傾斜面62d(案内面)が設けられている。傾斜面62dは、係合凸部62bの右端面の下端を起点として左側ほど下方に位置するように直線状に傾斜している。
<シートスプリング>
シートスプリング65は、長方形の板材を折り曲げたクランク状をなしている。例えば、シートスプリング65は、板バネである。具体的に、シートスプリング65は、シートボトム35(図2参照)に当接する当接部65aと、当接部65aの左端から下方に伸びた後に左方に屈曲して直線状に伸びるL字状をなす延在部65bと、を備える。
延在部65bの左端部には、延在部65bの厚み方向に開口する貫通孔65hが形成されている。貫通孔65hは、前後方向に長手を有する長方形状の長孔をなしている。
<シートスプリング側カバー部>
シートスプリング65は、固定位置P1(図9参照)において、シートボトム35から露出したスライドバー41の係止部43を覆うシートスプリング側カバー部65c(跳ね上げ部材側カバー部)を備える。
シートスプリング側カバー部65cは、延在部65bのうち当接部65aの左端から下方に伸びる部分に相当する。固定位置P1(図9参照)において、シートスプリング側カバー部65cは、スライドバー41の係止部43を下方から覆っている。固定位置P1(図9参照)において、シートスプリング側カバー部65cは、下側ほど左方に位置するように直線状に傾斜して伸びている。
<ホルダ>
ホルダ70は、車幅方向に長手を有する箱状をなしている。ホルダ70は、車幅方向に伸びる前後一対の延在壁70aと、一対の延在壁70aにおける車幅方向中央部の下部の前後間をわたす底壁70bと、底壁70bの左端から上方に起立するとともに一対の延在壁70aの前後間をわたす隔壁70cと、底壁70bの右端から上方に突出するとともに一対の延在壁70aの下部の前後間をわたす右側壁70dと、を備える。
図4に示すように、ホルダ70は、スライドバー41及びリターンスプリング51を収容する収容部71と、シートスプリング65を保持するシートスプリング保持部72(跳ね上げ部材保持部)と、を備える。ホルダ70は、同一の部材により一体に形成されている。例えば、ホルダ70は、樹脂製である。
<収容部>
収容部71は、一対の延在壁70a、底壁70b、隔壁70c及び右側壁70dによって区画される部分である。一対の延在壁70aには、ホルダ70の内方に突出するとともに、スライドバー41の上方への移動を規制する規制凸部71aが設けられている。
一対の延在壁70aの前後間隔は、スライドバー41の摺動部42の前後長さと実質的に同じである。隔壁70cと右側壁70dとの車幅方向の間隔は、スライドバー41における摺動部42の車幅方向の長さよりも長い。これにより、摺動部42は、隔壁70cと右側壁70dとの間で車幅方向に摺動可能となっている。
底壁70bには、上方に突出するとともに、リターンスプリング51の左端を支持する支持凸部71bが設けられている。支持凸部71bの突出高さは、スライドバー41における摺動部42の下面の高さよりも低い。リターンスプリング51は、スライドバー41における付勢力受け壁45b(図9参照)と、支持凸部71bとによって挟まれている。
隔壁70cには、ケーブル52(図5参照)の端部を嵌合可能な凹部71cが形成されている。ケーブル52の端部を凹部71cに嵌め合わせることによって、アウタケーブル53(図5参照)の移動を規制可能となっている。
右側壁70dの突出高さは、一対の延在壁70aの上下高さよりも低い。右側壁70dの突出高さは、スライドバー41における係止部43の下面の高さと同等以下である。これにより、係止部43は、右側壁70dよりも右方に突出可能となっている。
なお、図中符号71dは、一対の第二係合片62における脚部62aの基端部を補強するリブを示す。
<シートスプリング保持部>
図8に示すように、シートスプリング保持部72は、一対の延在壁70aの左下端部の前後間をわたす第一連結部73と、隔壁70cの下端寄りで一対の延在壁70aの下端部の前後間をわたす第二連結部74と、第一連結部73と第二連結部74との間で一対の延在壁70aの下部の前後間をわたす第三連結部75と、を備える。
図9に示すように、第一連結部73及び第二連結部74の横断面形状は、車幅方向に長手を有する長方形状をなしている。第三連結部75の横断面形状は、L字状をなしている。第三連結部75は、第一連結部73及び第二連結部74よりも上方に配置されている。第一連結部73には、上方に突出する突出部73aが設けられている。突出部73aは、前後方向に長手を有する長方形状をなしている。突出部73aの外形は、シートスプリング65に形成された貫通孔65hの外形と実質的に同じ形状をなしている。
例えば、シートスプリング65を延在部65bの左端の側から第一連結部73及び第二連結部74と第三連結部75との上下間の隙間に挿し込んだ後、延在部65bの貫通孔65hに突出部73aを嵌め込む。これにより、シートスプリング65をホルダ70に取り付けることができる。
なお、図8において、符号73hは第一連結部73に形成された凹部、符号74hは第二連結部74に形成された凹部をそれぞれ示す。
<シートロック機構の係合保持構造>
図5に示すように、収納部31には、シートロック機構40を係合保持する係合保持構造80が設けられている。係合保持構造80は、スライドバー41の上方を覆う上側覆い部81と、一対の第一係合片61の脚部61aを下方から支持する一対の支持凸部82と、一対の第一係合片61の係合凸部61bが係合される一対の第一被係合部83(図8参照)と、一対の第二係合片62における係合凸部62bが係合される一対の第二被係合部84(図7参照)と、を備える。
<上側覆い部>
図6の断面視で、上側覆い部81は、スライドバー41及びホルダ70を上方から覆っている。上側覆い部81の下面は、スライドバー41及びホルダ70の上端に当接している。収納部31には、上側覆い部81を挟んで対向するとともに、前後に間隔をあけて上下に伸びる一対の覆い壁85,86(前側覆い壁85及び後側覆い壁86)が設けられている。
<支持凸部>
一対の支持凸部82は、一対の覆い壁85,86からホルダ70に向けて突出している。一対の支持凸部82の上面は、一対の第一係合片61の脚部61aの下面に当接している。
<第一被係合部>
図8の下面視で、第一被係合部83は、L字状をなしている。具体的に、第一被係合部83は、ホルダ70を収納部31に取り付ける際に、第一係合片61を案内するガイド壁83aと、第一係合片61の係合凸部61bが係合される被係合壁83bと、を備える。
ガイド壁83aには、ホルダ70を収納部31に取り付ける際に、第一係合片61を案内する複数の案内面83d,83e(第一案内面83d及び第二案内面83e)が設けられている。
ガイド壁83aは、実質的に第一係合片61の係合凸部61bの前後方向の長さ分の間隔(係合凸部61bの収納空間A)をあけて、ホルダ70から前後に離反した位置に配置されている。図8の下面視で、ガイド壁83aは、左右方向に直線状に伸びている。図8の下面視で、第一案内面83dは、左右方向に直線状に伸びている。一方、第二案内面83eは、右側ほど下方に位置するように直線状に傾斜している。すなわち、第二案内面83eは、ホルダ70の取付方向U1に対して傾斜している。
被係合壁83bは、ガイド壁83aの右端に連結されている。図8の下面視で、被係合壁83bは、ガイド壁83aの右端を起点として、ホルダ70から離反するように前後に伸びる直線状をなしている。被係合壁83bの上下高さは、第一係合片61の係合凸部61bの上下高さ(厚み)よりも高い。
例えば、ホルダ70を収納部31に取り付ける際に、ガイド壁83aの第一案内面83dに沿って第一係合片61を案内する場合、第一係合片61の脚部61aは、主にホルダ70に近接する方向又はホルダ70から離反する方向(前後方向)に弾性変形する。ガイド壁83aの第一案内面83dに沿って第一係合片61を案内する過程で、第一係合片61の係合凸部61bは、ホルダ70に近接した位置からホルダ70から離反する方向へと変位する。すなわち、ガイド壁83aの第一案内面83dに沿って第一係合片61を案内する過程で、第一係合片61の係合凸部61bは、弾性変形前のもとの位置よりもホルダ70寄りの位置(収納空間A内)へと変位する。具体的に、第一案内面83dに沿って前後一対の第一係合片61を案内する過程で、前側の第一係合片61の係合凸部61bは後方へ弾性変形し、後側の第一係合片61の係合凸部61bは前方へ弾性変形する。
第一係合片61の係合凸部61bは、第一案内面83dの右端を過ぎて被係合壁83bを乗り越えると、もとの位置に復帰して被係合壁83bに係合される。具体的に、前後一対の第一係合片61の係合凸部61bがそれぞれ前後の被係合壁83bを乗り越えると、前側の第一係合片61の係合凸部61bは前方へ変位して前側の被係合壁83bに係合され、後側の第一係合片61の係合凸部61bは後方へ変位して後側の被係合壁83bに係合される。
なお、第一案内面83dの左端部を、第一係合片61の係合凸部61bにおける傾斜面61dと同じ角度(勾配)となるように、ホルダ70に近接する方向へ直線状に傾斜させてもよい。これにより、第一案内面83dに沿って第一係合片61の係合凸部61bを案内する過程で、係合凸部61bを収納空間A内へスムーズに案内することができる。
本実施形態においては、第一係合片61の係合凸部61bにおける傾斜面61dが、脚部61aの外側面の左端を起点として左側ほどホルダ70から離反するように直線状に傾斜しているため、ガイド壁83aの第一案内面83dに沿って第一係合片61を案内する過程で、第一係合片61をスムーズに案内することができる。
本実施形態においては、脚部61aの左部の上下厚みtL(図9参照)が脚部61aの右部(係合凸部61bとは反対側の部分)の上下厚みtR(図9参照)よりも薄い。さらに、第1係合片61とホルダ70との間には空間B(図8参照)が形成されている。そのため、第一案内面83dに沿って第一係合片61を案内する過程で、第一係合片61(係合凸部61b)が弾性変形しやすい。
一方、ホルダ70を収納部31に取り付ける際に、ガイド壁83aの第二案内面83eに沿って第一係合片61を案内する場合、第一係合片61の脚部61aは、主に上下方向に弾性変形する。ガイド壁83aの第二案内面83eに沿って第一係合片61を案内する過程で、第一係合片61の係合凸部61bは、弾性変形前のもとの位置からもとの位置よりも下方に変位する(下方へ弾性変形する)。第一係合片61の係合凸部61bは、第二案内面83eの右端を過ぎて被係合壁83bを乗り越えると、もとの位置に復帰(上方へ変位)して被係合壁83bに係合される。
本実施形態においては、ガイド壁83aにおける第二案内面83eが、右側ほど下方に位置するように直線状に傾斜しているため、ガイド壁83aの第二案内面83eに沿って第一係合片61を案内する過程で、第一係合片61をスムーズに案内することができる。
本実施形態においては、脚部61aの左部の上下厚みtL(図9参照)が脚部61aの右部(係合凸部61bとは反対側の部分)の上下厚みtR(図9参照)よりも薄いため、第二案内面83eに沿って第一係合片61を案内する過程で、第一係合片61(係合凸部61b)が弾性変形しやすい。
<第二被係合部>
図7の断面視で、第二被係合部84の外形は、第二係合片62の外形に沿う形状をなしている。具体的に、第二被係合部84は、ホルダ70(図5参照)を収納部31に取り付ける際に、第二係合片62を案内するガイド壁84aと、第二係合片62の係合凸部62bが係合される被係合壁84bと、を備える。
ガイド壁84aには、ホルダ70を収納部31に取り付ける際に、第二係合片62を案内するようにホルダ70の取付方向U1に対して傾斜する傾斜面84eが設けられている。
ガイド壁84aは、実質的に第二係合片62の脚部62a分の間隔をあけて、上側覆い部81よりも右方に離反した位置に配置されている。図7の断面視で、ガイド壁84aは、右側ほど上方に位置するように傾斜する直線状に伸びている。図7の断面視で、ガイド壁84aの左壁面84dは、右側ほど上方に位置するように直線状に傾斜している。傾斜面84eは、左壁面84dの上端を起点として、左壁面84dよりもなだらかに右側ほど上方に位置するように直線状に傾斜している。
被係合壁84bは、ガイド壁84aの右端に連結されている。図7の断面視で、被係合壁84bは、上下に伸びる直線状をなしている。被係合壁84bの上下高さは、第二係合片62の係合凸部62bの上下高さ(厚み)よりも高い。
例えば、ホルダ70を収納部31に取り付ける際に、傾斜面84eに沿って第二係合片62を案内する場合、第二係合片62の傾斜部62cは弾性変形する。傾斜面84eに沿って第二係合片62を案内する過程で、第二係合片62の係合凸部62bは、傾斜面84eに沿って主に上方向へと変位する。すなわち、ガイド壁84aに沿って第二係合片62を案内する過程で、第二係合片62の係合凸部62bは、弾性変形前のもとの位置よりも主に上方向へと変位する。第二係合片62の係合凸部62bは、傾斜面84eの上端を過ぎて被係合壁84bの上端を乗り越えると、弾性変形前のもとの位置に復帰(下方へ変位)して被係合壁84bに係合される。
なお、第二係合片62の先端部の厚みは、第二係合片62の基端部の厚みよりも薄くてもよい。言い換えると、第二係合片62における係合凸部62b及び傾斜部62cの厚みは、第二係合片62における脚部62aの係合凸部62bとは反対側の部分(基端部62e)の厚みよりも薄くてもよい。これにより、第二係合片62の先端部(弾性変形部)が上下に変形しやすくすることができる。
本実施形態においては、第二係合片62の係合凸部62bにおける傾斜面62dが、係合凸部62bの右端面の下端を起点として左側ほど下方に位置するように直線状に傾斜し、かつ、ガイド壁84aの傾斜面84eが、左壁面84dの上端を起点として、係合凸部62bの傾斜面62dと同じ角度(勾配)になるように直線状に傾斜しているため、ガイド壁84aに沿って第二係合片62を案内する過程で、第二係合片62をスムーズに案内することができる。
<シートロック機構の解錠動作>
図9は、シートロック機構40の施錠状態(以下「ロック状態」という。)を示す図である。図9に示すように、ロック状態においては、リターンスプリング51の付勢力(矢印V1の方向に作用する力)によって、スライドバー41がシートボトム35に向けて付勢され、スライドバー41の係止部43がシートボトム35の凹部35aに挿し込まれている。すなわち、ロック状態においては、スライドバー41がシートボトム35に係合(固定)されている。なお、ロック状態において、シートスプリング65は、シートボトム35を上方に向けて常時付勢している。
図10及び図11は、シートロック機構40の解錠状態(以下「オープン状態」という。)を示す図である。図10に示すように、オープン状態においては、不図示のシート解錠用キーシリンダの鍵穴にキーを挿し込んで回動させ、キーとともにアームを回動可能させることによって、アーム(不図示)とスライドバー41とを連結するケーブル52がリターンスプリング51に付勢力に抗して矢印V2の方向に引かれるため、スライドバー41の係止部43がシートボトム35の凹部35aから取り出される。すなわち、オープン状態においては、スライドバー41とシートボトム35との係合(固定)が解除されてシート21を開けることが可能となっている。
図11に示すように、オープン状態においては、シートスプリング65の付勢力(矢印V3の方向に作用する力)によって、シートボトム35が上方に跳ね上げられる。
なお、シートロック機構40の施錠動作は、シートロック機構40の解錠動作と逆の動作となる。
以上説明したように、上記実施形態は、収納部31の開口32を開閉自在に覆うシート21と、収納部31と、を固定可能及び解除可能とする自動二輪車1のロック構造30において、収納部31には、シートボトム35を挿通可能とする挿通孔30hが形成され、挿通孔30hに挿通されたシートボトム35を固定可能及び解除可能に支持するスライドバー41と、シートボトム35を固定する固定位置P1と、シートボトム35の固定を解除する解除位置P2との間で、スライドバー41を移動可能とする移動機構50と、シートボトム35を跳ね上げ可能に支持するシートスプリング65と、を備え、シートスプリング65が固定位置P1においてシートボトム35から露出したスライドバー41の係止部43を覆うシートスプリング側カバー部65cを有するものである。
この構成によれば、シートスプリング65が固定位置P1においてシートボトム35から露出したスライドバー41の係止部43を覆うシートスプリング側カバー部65cを有することで、スライドバー41へのアクセスを遮ることができるため、盗難防止効果を高めることができる。加えて、スライドバー41をクロスメンバで覆った場合と比較して、車両の軽量化およびコスト削減を図ることができる。したがって、車両の軽量化およびコスト削減を図りつつ盗難防止効果を高めることができる。さらに、シートスプリング65がスライドバー41の保護部を兼ねることによって、部品点数を削減することができる。
また、上記実施形態では、スライドバー41が固定位置P1と解除位置P2との間で摺動可能な摺動部42を備え、移動機構50がスライドバー41をシートボトム35に向けて付勢するリターンスプリング51と、リターンスプリング51の付勢方向とは反対側に向けてスライドバー41をシートボトム35から離反させるケーブル52とを備えることで、複数のシート施錠機構を設けた場合と比較して、ロック構造30を簡素化するとともに、作業性をより一層向上することができる。加えて、シートスプリング65とは別個にリターンスプリング51を備えることで、ポップアップ荷重(矢印V3方向の荷重)と解錠荷重(矢印V2方向の荷重)とを個別に設定することができるため、好適である。
また、上記実施形態では、スライドバー41及び移動機構50を保持するホルダ70を更に備えることで、スライドバー41及び移動機構50を小組することができるため、作業性をより一層向上することができる。加えて、スライドバー41及び移動機構50を集約することができるため、ロック構造30を小型化することができる。
また、上記実施形態では、ホルダ70がシートスプリング65を保持するシートスプリング保持部72を備えることで、スライドバー41及び移動機構50とともにシートスプリング65を小組することができるため、作業性をより一層向上することができる。加えて、スライドバー41及び移動機構50とともにシートスプリング65を集約することができるため、ロック構造30を小型化することができる。
また、上記実施形態では、シートスプリング65が板バネであることで、シート21の大きさにあわせてポップアップ荷重(矢印V3方向の荷重)を容易に設定することができる。例えば、シート21の大きさを変えた場合には、板バネの厚みを、シート21をポップアップするために必要な荷重を奏する厚みへと変えれば済む。
また、上記実施形態では、スライドバー41及び移動機構50を収納部31に係合支持させる係合部60が連結されるとともにスライドバー41及び移動機構50を保持するホルダ70を更に備え、係合部60が収納部31に取り付けられる複数の係合片61,62を備えることで、複数の箇所でホルダ70を収納部31に係合支持させることができるため、がたつきを抑制することができる。加えて、係合部60が自身の弾性変形によってスライドバー41及び移動機構50を収納部31に係合支持させることで、ボルト及びナット等の締結部材が不要となるため、部品点数を削減するとともに、作業性を向上することができる。
また、上記実施形態では、係合部60及び収納部31の少なくとも一部には、ホルダ70を収納部31に取り付ける際に係合部60を案内するようにホルダ70の取付方向U1に対して傾斜する傾斜面61d,62d,83d,83e,84e(具体的には、第一係合片61の係合凸部61bにおける傾斜面61d、第二係合片62の係合凸部62bにおける傾斜面62d、ガイド壁83aの第一案内面83d及び第二案内面83e、並びにガイド壁84aの傾斜面84e)が設けられていることで、収納部31に対するホルダ70の取付動作をスムーズに行うことができるため、ホルダ70と収納部31との組み付け性を向上することができる。
なお、上記実施形態では、係合部60が4つの係合片(一対の第一係合片61及び一対の第二係合片62)を備えた例を挙げて説明したが、これに限らない。例えば、係合部が3つ以下の係合片を備えていてもよいし、5つ以上の複数の係合片を備えていてもよい。
また、上記実施形態では、覆い部がシート21である例を挙げて説明したが、これに限らない。例えば、覆い部がサイドカバー等の外装部品であってもよい。
なお、本発明は上記実施形態に限られるものではなく、例えば、前記鞍乗型車両には、運転者が車体を跨いで乗車する車両全般が含まれ、自動二輪車(原動機付自転車及びスクータ型車両を含む)のみならず、三輪(前一輪かつ後二輪の他に、前二輪かつ後一輪の車両も含む)又は四輪の車両も含まれる。
そして、上記実施形態における構成は本発明の一例であり、実施形態の構成要素を周知の構成要素に置き換える等、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
1 自動二輪車(鞍乗型車両)
21 シート(覆い部)
30 ロック構造
30h 挿通孔
31 収納部
32 開口
35 シートボトム(覆い部の一部)
41 スライドバー(支持部材)
42 摺動部
50 移動機構
51 リターンスプリング(付勢部材)
52 ケーブル(離反部材)
60 係合部
61 第一係合片(係合片)
61d 第一係合片の係合凸部における傾斜面(案内面)
62 第二係合片(係合片)
62d 第二係合片の係合凸部における傾斜面(案内面)
65 シートスプリング(跳ね上げ部材)
65c シートスプリング側カバー部(跳ね上げ部材側カバー部)
70 ホルダ(保持部材)
72 シートスプリング保持部(跳ね上げ部材保持部)
83d 第一係合片を案内するガイド壁の第一案内面(案内面)
83e 第一係合片を案内するガイド壁の第二案内面(案内面)
84e 第二係合片を案内するガイド壁の傾斜面(案内面)
P1 固定位置
P2 解除位置

Claims (7)

  1. 収納部(31)の開口(32)を開閉自在に覆う覆い部(21)と、前記収納部(31)と、を固定可能及び解除可能とする鞍乗型車両(1)のロック構造(30)において、
    前記収納部(31)には、前記覆い部(21)の一部(35)を挿通可能とする挿通孔(30h)が形成され、
    前記挿通孔(30h)に挿通された前記覆い部(21)の一部(35)を固定可能及び解除可能に支持する支持部材(41)と、
    前記覆い部(21)の一部(35)を固定する固定位置(P1)と、前記覆い部(21)の一部(35)の固定を解除する解除位置(P2)との間で、前記支持部材(41)を移動可能とする移動機構(50)と、
    前記覆い部(21)の一部(35)を跳ね上げ可能に支持する跳ね上げ部材(65)と、を備え、
    前記跳ね上げ部材(65)は、前記固定位置(P1)において、前記覆い部(21)の一部(35)から露出した前記支持部材(41)の一部(43)を覆う跳ね上げ部材側カバー部(65c)を有することを特徴とする鞍乗型車両のロック構造。
  2. 前記支持部材(41)は、前記固定位置(P1)と前記解除位置(P2)との間で摺動可能な摺動部(42)を備え、
    前記移動機構(50)は、前記支持部材(41)を前記覆い部(21)の一部(35)に向けて付勢する付勢部材(51)と、
    前記付勢部材(51)の付勢方向とは反対側に向けて前記支持部材(41)を前記覆い部(21)の一部(35)から離反させる離反部材(52)と、を備えることを特徴とする請求項1に記載の鞍乗型車両のロック構造。
  3. 前記支持部材(41)及び前記移動機構(50)を保持する保持部材(70)を更に備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の鞍乗型車両のロック構造。
  4. 前記保持部材(70)は、前記跳ね上げ部材(65)を保持する跳ね上げ部材保持部(72)を備えることを特徴とする請求項3に記載の鞍乗型車両のロック構造。
  5. 前記跳ね上げ部材(65)は、板バネであることを特徴とする請求項4に記載の鞍乗型車両のロック構造。
  6. 前記支持部材(41)及び前記移動機構(50)を前記収納部(31)に係合支持させる係合部(60)が連結されるとともに、前記支持部材(41)及び前記移動機構(50)を保持する保持部材(70)を更に備え、
    前記係合部(60)は、前記収納部(31)に取り付けられる複数の係合片(61,62)を備えることを特徴とする請求項1から5の何れか一項に記載の鞍乗型車両のロック構造。
  7. 前記支持部材(41)及び前記移動機構(50)を前記収納部(31)に係合支持させる係合部(60)が連結されるとともに、前記支持部材(41)及び前記移動機構(50)を保持する保持部材(70)を更に備え、
    前記係合部(60)及び前記収納部(31)の少なくとも一部には、前記保持部材(70)を前記収納部(31)に取り付ける際に前記係合部(60)を案内する案内面(61d,62d,83d,83e,84e)が設けられていることを特徴とする請求項1から6の何れか一項に記載の鞍乗型車両のロック構造。
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