JP6638591B2 - 電流センサ - Google Patents

電流センサ Download PDF

Info

Publication number
JP6638591B2
JP6638591B2 JP2016146419A JP2016146419A JP6638591B2 JP 6638591 B2 JP6638591 B2 JP 6638591B2 JP 2016146419 A JP2016146419 A JP 2016146419A JP 2016146419 A JP2016146419 A JP 2016146419A JP 6638591 B2 JP6638591 B2 JP 6638591B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
current sensor
ceramic package
shield
current
ceramic
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2016146419A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2018017554A (ja
Inventor
亮輔 酒井
亮輔 酒井
江介 野村
江介 野村
達明 杉戸
達明 杉戸
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denso Corp filed Critical Denso Corp
Priority to JP2016146419A priority Critical patent/JP6638591B2/ja
Publication of JP2018017554A publication Critical patent/JP2018017554A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6638591B2 publication Critical patent/JP6638591B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、電流センサに関する。
従来、電流センサの一例として、特許文献1に開示された電流センサがある。この電流センサは、磁電変換素子が形成されたセンサ基板と、センサ基板とワイヤで接続された回路基板と、バイアス磁石とがモールド樹脂で覆われており、磁電変換素子が被測定導体と対向配置されている。
特開2013−11469号公報
ところで、上記電流センサは、被測定導体と、磁電変換素子や回路基板との絶縁性を確保するために一定以上の距離を確保する必要がある。しかしながら、電流センサは、距離を離し過ぎると、十分な検出磁界が得られないという問題があった。
また、電流センサは、被測定導体から発生する電界ノイズがワイヤ等の電源線及び信号線に重畳し誘導電流を発生させて、磁電変換素子が形成されたセンサ基板と回路基板間の電源や出力信号を変動させることで、センサ出力の変動が生じるという問題があった。
本開示は、上記問題点に鑑みなされたものであり、検出精度を向上できるとともに、出力変動を抑えることができる電流センサを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本開示は、
電流経路(200)に実装され、電流経路に流れる電流を検出する電流センサであって、
電流経路から発生する磁界を検知して電気信号に変換する磁気検出素子(10)と、
磁気検出素子によって磁電変換された電気信号が流れる出力経路(41,42)と、
底部と環状の側壁とで収容空間(24)が形成され、収容空間に磁気検出素子及び出力経路を収容した状態で、底部が電流経路に実装されたセラミックパッケージ(20,20a)と、を備え、
セラミックパッケージは、底部と側壁に、電流経路から発生する電界ノイズを遮蔽するシールド部(22,26)が形成されており、
電気信号の出力先である絶縁性の樹脂基材に配線が形成された回路基板(300)に実装されるものであって、
セラミックパッケージは、底部に対向し側壁で囲まれた開口端を有しており、開口端を囲む側壁の端部が回路基板に実装されている電流センサ。
このように、本開示は、エポキシ系などのモールド樹脂よりも絶縁性に優れたセラミックパッケージに磁気検出素子が収納されている。このため、本開示は、磁気検出素子がモールド樹脂で封止されている場合よりも、磁気検出素子と電流経路との絶縁を確保しやすく、磁気検出素子と電流経路との距離を近づけることができる。つまり、本開示は、電流経路に対して磁気検出素子を近づけても絶縁を確保できる。よって、本開示は、磁気検出素子がモールド樹脂で封止されている場合よりも、検出磁界を増加できる。これに伴って、本開示は、従来よりSN比が改善されて検出精度を向上できる。
また、本開示は、電流経路と磁気検出素子及び出力経路との間に、セラミックパッケージに形成されたシールド部が配置されているため、電流経路が発する電界ノイズから磁気検出素子及び電源や出力経路を保護できる。つまり、本開示は、電源や出力経路と、電流経路との静電カップリングを抑制できる。このため、本開示は、磁気検出素子で変換された信号の変動、すなわちセンサ出力の変動を抑えることができる。
なお、特許請求の範囲、及びこの項に記載した括弧内の符号は、一つの態様として後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものであって、発明の技術的範囲を限定するものではない。
実施形態における電流センサの概略構成を示す断面図である。 実施形態におけるセラミックパッケージの概略構成を示す分解斜視図である。 変形例1における電流センサの概略構成を示す断面図である。 変形例2における電流センサの概略構成を示す部分平面図である。 変形例3における電流センサの概略構成を示す断面図である。 変形例4における電流センサの概略構成を示す断面図である。 変形例4における電流センサの概略構成を示す平面図である。
以下において、図面を参照しながら、発明を実施するための複数の形態を説明する。各形態において、先行する形態で説明した事項に対応する部分には同一の参照符号を付して重複する説明を省略する場合がある。各形態において、構成の一部のみを説明している場合は、構成の他の部分については先行して説明した他の形態を参照し適用することができる。
図1、図2、図3を用いて、本実施形態の電流センサ100に関して説明する。電流センサ100は、例えば、車載モータのインバータ制御に用いられる。電流センサ100は、インバータ制御のために、車載モータに電源を供給するバスバ200に流れる被検出電流を検出するものである。電流センサ100は、電流経路に相当するバスバ200に被検出電流が流れることで、バスバ200が発生させる検出磁界をセンサチップ10が電気信号に変換することで被検出電流を検出する。このように、本実施形態では、一例として、インバータ用の電流センサ100を採用する。しかしながら、本発明は、これに限定されず、車載バッテリの電流の検出にも適用できる。
なお、電流センサ100は、例えば電気自動車やハイブリッド車に搭載される。また、電流センサ100は、例えば集磁コアを必要としないコアレス電流センサを採用できる。バスバ200は、電流経路に相当する。バスバ200には、高電圧が印加されるため、高電圧部と称することもできる。
電流センサ100は、主に、センサチップ10と、センサチップ10を収容しているセラミックパッケージ20とを備えている。また、本実施形態では、この他に、処理回路30と、第1ワイヤ41と、第2ワイヤ42と、バイアス磁石50と、スペーサ60とを備えた電流センサ100を採用している。なお、センサチップ10、処理回路30、ワイヤ41,42、及び後程説明する信号配線23は、バスバ200よりも電圧が低いため、低電圧部とも称することができる。
センサチップ10は、磁気検出素子に相当する。センサチップ10は、バスバ200に流れる被検出電流が発生する磁束密度(検出磁界)を検知して電気信号に変換する。センサチップ10としては、例えば、巨大磁気抵抗素子(GMR)、異方性磁気抵抗素子(AMR)、トンネル磁気抵抗素子(TMR)、又はホール素子などを採用できる。
本実施形態では、GMRやTMRなどの磁気ベクトルの向きによって電気信号が変化する素子をセンサチップ10として採用する。このため、電流センサ100は、電気信号の基準となる磁気ベクトルを与えるために、バイアス磁石50を備えている。なお、電流センサ100は、基準となる磁気ベクトルを与えるために電磁石を備えていてもよい。
なお、バイアス磁石50は、例えば接着材などを介して、スペーサ60に実装されている。また、バイアス磁石50は、センサチップ10との間にスペーサ60が配置されている。このスペーサ60は、センサチップ10とバイアス磁石50との間隔を、所定距離に確保するための部材である。
センサチップ10は、接着材などを介して処理回路30に実装されており、且つ、第1ワイヤ41を介して処理回路30と電気的に接続されている。処理回路30は、センサチップ10で変換された電気信号が第1ワイヤ41を介して入力される。
処理回路30は、演算処理を行うことで、入力された電気信号を、後程説明する回路基板300に出力するための出力信号に変換する。出力信号は、センサチップ10によって磁電変換された電気信号に対応しており、特許請求の範囲における電気信号に含まれている。
この出力信号は、信号用パッド23c、はんだ70を介して、回路基板300の配線の一部であるランド320に伝達される。なお、処理回路30は、接着材などを介してセラミックパッケージ20に実装されており、且つ、第2ワイヤ42を介してセラミックパッケージ20の信号配線23と電気的に接続されている。このように、本実施形態では、処理回路30を介してセラミックパッケージ20に搭載されたセンサチップ10を採用している。第1ワイヤ41と第2ワイヤ42のそれぞれは、出力経路に相当する。
なお、図1においては、第1ワイヤ41と第2ワイヤ42をそれぞれ一つずつ図示している。しかしながら、電流センサ100は、これに限定されず、複数の第1ワイヤ41を備えていてもよいし、複数の第2ワイヤ42を備えていてもよい。
セラミックパッケージ20は、センサチップ10を収容するための収容空間24が形成された容器である。セラミックパッケージ20は、環状の側壁と、環状の側壁の一端に形成された底とを有し、環状の側壁の他端が開口して、収容空間24が形成された箱状の部材と言える。よって、セラミックパッケージ20は、一部が開口した有底の箱部材とも言える。なお、セラミックパッケージ20は、収容空間24に処理回路30やワイヤ41,42も収容している。
セラミックパッケージ20は、底部における収容空間24側にセンサチップ10や処理回路30が配置されており、底部における収容空間24の反対側がバスバ200に固定されている。セラミックパッケージ20は、収容空間24にセンサチップ10やワイヤ41,42などを収容した状態で、底部がバスバ200に実装されている。
また、本実施形態では、センサチップ10と回路基板300との電気的な経路である信号配線23を含んだセラミックパッケージ20を採用している。さらに、セラミックパッケージ20は、バスバ200から生じる電界ノイズを遮蔽するための構成要素であるシールド部22が設けられている。具体的には、セラミックパッケージ20は、底部と側壁に電界ノイズを遮蔽するシールド部22が形成されている。
なお、本実施形態では、センサチップ10に加えて、処理回路30と、ワイヤ41,42と、スペーサ60と、バイアス磁石50の一部とが収容空間24に収容可能なセラミックパッケージ20を採用している。よって、電流センサ100は、センサチップ10と、処理回路30と、ワイヤ41,42と、スペーサ60と、バイアス磁石50の一部とが収容空間24に収容され、バイアス磁石50の他の一部が収容空間24から突出している。
セラミックパッケージ20は、図1、図2に示すように、複数のセラミック板21が積層されて構成されている。本実施形態では、一例として、15層のセラミック板21が積層されたセラミックパッケージ20を採用している。また、セラミックパッケージ20は、例えばAlやSiなどの無機物を焼き固めた焼結体である。
なお、本実施形態では、外形が略正方形のセラミック板21を採用している。しかしながら、本発明はこれに限定されず、矩形状や円形であっても採用できる。また、本実施形態では、四隅など部分的に凹んだ部位が形成されたセラミック板21を採用している。しかしながら、本発明はこれに限定されず、凹みが形成されていなくてもよい。
セラミックパッケージ20は、収容空間24を形成するために一部のセラミック板21が環状に構成されており、底部を形成するために他のセラミック板21が板状に構成されている。また、セラミックパッケージ20は、環状に構成されたセラミック板21で側壁が形成されている。
本実施形態では、積層方向の一方の端から順番に12層のセラミック板21が環状に構成されており、残りの3層のセラミック板21が板状に構成されている。セラミックパッケージ20は、積層された環状のセラミック板21の開口壁面によって、内壁面21dが形成されている。
なお、環状のセラミック板21とは、厚み方向に貫通穴が形成されたものである。一方、板状のセラミック板21とは、貫通穴が形成されていないものである。厚み方向は、Z方向に相当する。
板状のセラミック板21は、処理回路30が実装される被実装層21cと、グランドプレーン22dが形成されるベース層21a,21bとを含んでいる。また、本実施形態では、ベース層として第1ベース層21aと第2ベース層21bの2層構造を採用している。そして、第1ベース層21aは、セラミックパッケージ20の最外層を成している。一方、第2ベース層21bは、第1ベース層21aと被実装層21cとの間に配置され、被実装層21cとの間にグランドプレーン22dが設けられている。
被実装層21cとベース層21a,21bは、電流センサ100がバスバ200に実装された状態で、センサチップ10や処理回路30とバスバ200との間に配置される部位である。上記のようにバスバ200には、高電圧が印加される。このため、ベース層21a,21bは、バスバ200とグランドプレーン22dとの絶縁性を確保する必要がある。
ところが、セラミック板は、厚み方向に貫通するピンホール欠陥が形成されていることがある。よって、1層のベース層では、バスバ200とグランドプレーン22dとの絶縁性を確保できない場合がある。
そこで、本実施形態では、バスバ200とグランドプレーン22dとの間に、第1ベース層21aと第2ベース層21bの2層のセラミック板を配置している。第1ベース層21aと第2ベース層21bとにピンホール欠陥が形成されていたとしても、第1ベース層21aのピンホールと、第2ベース層21bのピンホールとが重なることは考えにくい。つまり、電流センサ100は、第1ベース層21aと第2ベース層21b貫通するピンホールが形成されにくい。よって、電流センサ100は、各ベース層21a,21bにピンホールが形成されていたとしても、バスバ200とグランドプレーン22dとの絶縁性を確保できる。なお、第1ベース層21aと第2ベース層21bの板厚は、セラミック材質の絶縁破壊電圧とバスバ200に印加される電圧から算出できる。
セラミックパッケージ20は、一面S1と、一面S1の反対面であり、一面S1に平行に設けられた裏面S2とを有している。一面S1は、開口端側の最外層であるセラミック板21の表面に相当する。裏面S2は、反対側の最外層であるセラミック板21の表面、つまり第1ベース層21aの表面に相当する。
また、セラミック板21は、厚み方向に貫通して設けられた導電性のビア22b,23bや、表面に設けられた導電性のパターン22a,22c,23a,23cなどを含んでいるものがある。セラミックパッケージ20は、パターンの一部として、シールド部22を構成するシールド用パターン22aと、シールド用パッド22cと、グランドプレーン22dとを備えている。また、セラミックパッケージ20は、ビアの一部として、シールド部22を構成するシールド用ビア22bを備えている。
シールド用パターン22aは、図2に示すように、環状に設けられている。このため、シールド用パターン22aは、ガードリングとも称することができる。シールド用パターン22aは、センサチップ10や処理回路30を囲う位置に設けられている。また、シールド用パターン22aは、信号配線23の一部を囲う位置に設けられている。なお、シールド用パターン22aは、収容空間24を囲う位置に、環状に設けられていると言える。
本実施形態では、一例として、連続して設けられた12層のセラミック板21に、シールド用パターン22aが設けられている例を採用している。また、シールド用パターン22aは、グランドプレーン22dとシールド用パッド22cとの間における各セラミック板21に設けられている。
シールド用ビア22bは、シールド用パターン22aどうし、シールド用パターン22aとシールド用パッド22c、シールド用パターン22aとグランドプレーン22dを電気的に接続している。つまり、シールド用ビア22bは、各シールド用パターン22aを介しつつ、グランドプレーン22dからシールド用パッド22cまでを電気的に接続している。
シールド用ビア22bは、グランドプレーン22dとシールド用パッド22cとの間における各セラミック板21の少なくとも一箇所に設けられていればよい。よって、シールド用ビア22bは、各セラミック板21において、二箇所以上に設けられていてもよい。なお、本実施形態では、グランドプレーン22dとシールド用パッド22cとの間における各セラミック板21の二箇所にシールド用ビア22bが設けられている例を採用している。
シールド用パッド22cは、一面S1側に設けられており、回路基板300のランド320とはんだ70によって電気的及び機械的に接続される部位である。なお、シールド用パッド22cは、一面S1の一部を成しているとも言える。また、シールド用パッド22cが接続されているランド320は、回路基板300のグランドである。
グランドプレーン22dは、シールド用パターン22aとは異なり、べた状のパターンである。電流センサ100は、グランドプレーン22dのZ方向における対向領域に低電圧部が含まれるように、グランドプレーン22dが設けられている。また、グランドプレーン22dは、低電圧部とバスバ200との間に設けられている。なお、グランドプレーン22dは、第1ベース層21aと第2ベース層21bの間や、被実装層21cにおける処理回路30の実装面などに設けられていてもよい。
このように、セラミックパッケージ20は、シールド用パターン22aと、グランドプレーン22dと、シールド用ビア22bによって、立体構造のシールド部22が形成されていると言える。また、シールド部22は、シールド用パターン22aと、グランドプレーン22dと、シールド用ビア22bとで低電圧部を囲うように構成されている。そして、シールド部22は、シールド用パッド22cを介して、回路基板300のグランドに接続されている。
なお、シールド部22は、処理回路30が接続されているセンサグランドとは別のボディグランドをとると好ましい。しかしながら、本発明はこれに限定されない。
また、セラミックパッケージ20は、パターンの一部として、信号配線23を構成する信号用パターン23a及び信号用パッド23cを備えており、ビアの一部として、信号配線23を構成する信号用ビア23bを備えている。信号用パターン23aは、セラミック板21間に設けられて収容空間24に露出しない部位と、第2ワイヤ42が接続できるように収容空間24に露出している部位とを含んでいる。
信号用ビア23bは、セラミック板21を貫通するように設けられており、異なる層の信号用パターン23aどうしや、信号用パターン23aと信号用パッド23cとを電気的に接続している。信号用パッド23cは、一面S1側に設けられており、回路基板300のランド320とはんだ70によって電気的及び機械的に接続される部位である。なお、信号用パッド23cは、一面S1の一部を成しているとも言える。
なお、図2に示すように、セラミックパッケージ20は、開口端側の最外層であるセラミック板21の表面における四隅に、バンプ形成用パッド25が形成されている。バンプ形成用パッド25は、はんだ70の厚さを制御するためのはんだバンプが形成される部位である。しかしながら、バンプ形成用パッド25は、形成されていなくてもよい。
このような電流センサ100は、バスバ200と回路基板300に組み付けられている。なお、図1の符号CD1は、電流センサ100が組み付けられたバスバ200と回路基板300との空間距離(最短距離)である。
バスバ200は、裏面S2に対向する部位を含んでいる。本実施形態では、図1に示すように、バスバ200のY方向に電流が流れる例を採用している。バスバ200は、電流が流れることで、図1の直線矢印の方向に検出磁界を発生させる。また、バスバ200は、電流が流れると、点線矢印で示すように電界ノイズを発生させる。
回路基板300は、電流センサ100における出力信号の出力先である。回路基板300は、絶縁基材310、ランド320、基板ビア330、導体パターン340、穴部350などを備えている。つまり、回路基板300は、絶縁性の樹脂基材である絶縁基材310に対して、ランド320と基板ビア330と導体パターン340を含む配線が形成され、且つ、絶縁基材310の厚み方向に貫通した穴部350が形成されている。
本実施形態では、例えばガラスエポキシ等の樹脂を絶縁基材310として採用している。また、本実施形態では、絶縁基材310を厚み方向に貫通した穴部350が形成された回路基板300を採用している。しかしながら、回路基板300は、絶縁基材310を貫通していない有底の穴部350であっても採用できる。
電流センサ100は、裏面S2がバスバ200と対向した状態で、バスバ200に実装されている。つまり、電流センサ100は、セラミックパッケージ20の底部がバスバ200に固定されて、バスバ200に実装されている。言い換えると、電流センサ100は、第1ベース層21a1が、接着材などを介してバスバ200に機械的に接続されて、バスバ200に実装されている。
また、電流センサ100は、一面S1が回路基板300と対向した状態で、回路基板300に実装されている。電流センサ100は、シールド用パッド22cと信号用パッド23cが、はんだ70を介してランド320と電気的及び機械的に接続されて、回路基板300に実装されている。つまり、セラミックパッケージ20は、底部に対向し側壁で囲まれた開口端を有しており、開口端を囲む側壁の端部が回路基板300に実装されていると言える。電流センサ100は、回路基板300に実装された状態で、バイアス磁石50が穴部350に配置される。
電流センサ100は、エポキシ系などのモールド樹脂よりも絶縁性に優れたセラミックパッケージ20にセンサチップ10が収納されている。このため、電流センサ100は、センサチップ10がモールド樹脂で封止されている場合よりも、センサチップ10とバスバ200との絶縁を確保しやすく、センサチップ10とバスバ200との距離を近づけることができる。つまり、電流センサ100は、バスバ200に対してセンサチップ10を近づけても絶縁を確保できる。よって、電流センサ100は、センサチップ10がモールド樹脂で封止されている場合よりも、検出磁界を増加できる。これに伴って、電流センサ100は、SN比を改善することができるため検出精度を向上できる。
また、電流センサ100は、バスバ200と低電圧部との間に、セラミックパッケージ20に形成されたシールド部22が配置されているため、バスバ200が発する電界ノイズから低電圧部を保護できる。言い換えると、電流センサ100は、ワイヤ41,42や信号配線23と、バスバ200との静電カップリングを抑制できる。このため、電流センサ100は、センサチップ10で変換された電気信号や、処理回路30から出力された出力信号の変動、すなわち出力変動を抑えることができる。
詳述すると、電流センサ100は、セラミックパッケージ20の底に設けられたグランドプレーン22d、及びセラミックパッケージ20の側壁に設けられたシールド用パターン22aとシールド用ビア22bで低電圧部を保護できる。よって、電流センサ100は、セラミックパッケージ20の底に対向する部位からの電界ノイズからだけでなく、セラミックパッケージ20の側壁に回り込む電界ノイズからも低電圧部を保護できる。
特に、本実施形態の電流センサ100は、インバータ制御のために、車載モータに電源を供給するバスバ200に流れる被検出電流を検出する。この場合、バスバ200は、MOSFETやIGBT等の高速スイッチングによって過渡的な電界ノイズを発生しやすい。電流センサ100は、インピーダンスの高いワイヤ41,42や信号配線23に電界ノイズが静電カップリングした場合、誘導電流が流れて出力変動を引き起こす。しかしながら、電流センサ100は、上記のように静電カップリングを抑制できるため、インバータ用の電流センサに好適である。
また、電流センサ100は、センサチップ10や処理回路30と、シールド用パッド22cや信号用パッド23cが同一方向にあるため外観検査が簡略化できる。つまり、電流センサ100は、セラミックパッケージ20の開口側から見た場合、センサチップ10や処理回路30と、シールド用パッド22cや信号用パッド23cが見える。よって、電流センサ100は、センサチップ10や処理回路30の搭載位置やワイヤ41,42の接続状態を検査する外観検査、シールド用パッド22cや信号用パッド23cの形成位置を検査する外観検査などを一度に行なうことができる。
ところで、電流センサ100は、セラミックパッケージ20の線膨張係数と、実装される回路基板300の絶縁基材310との線膨張係数が異なる。よって、セラミックパッケージ20と回路基板300とは、温度変化に伴う変形量が異なる。このため、はんだ70には、セラミックパッケージ20と回路基板300との変形量の差に起因する熱応力が印加される。
そこで、本実施形態では、セラミックパッケージ20の開口端側が回路基板300と対向した状態で、回路基板300に実装された電流センサ100を採用している。このため、電流センサ100は、底側が回路基板300と接続されている場合より、セラミックパッケージ20の側壁が変更しやすく、はんだ70に印加される熱応力を低減できる。
なお、本実施形態では、環状のシールド用パターン22aが形成されたセラミックパッケージ20を採用した。しかしながら、本発明はこれに限定されない。セラミックパッケージ20は、環状のシールド用パターン22aのかわりに、低電圧部を囲うように複数のシールド用ビア22bが形成されていてもよい。言い換えると、セラミックパッケージ20は、複数のシールド用ビア22bによって、低電圧部を囲う柵が形成されていてもよい。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明した。しかしながら、本発明は、上記実施形態に何ら制限されることはなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、種々の変形が可能である。以下に、本発明のその他の形態として、変形例1〜4に関して説明する。上記実施形態及び変形例1〜4は、それぞれ単独で実施することも可能であるが、適宜組み合わせて実施することも可能である。本発明は、実施形態において示された組み合わせに限定されることなく、種々の組み合わせによって実施可能である。
(変形例1)
図3を用いて、変形例1の電流センサ110に関して説明する。電流センサ110は、封止樹脂部80を備えている点が電流センサ100と異なる。
電流センサ110は、センサチップ10や処理回路30を封止する封止樹脂部80を備えている。封止樹脂部80は、セラミックパッケージ20の収容空間24に設けられ、センサチップ10や処理回路30に密着しつつ、これらを覆っている。
さらに、封止樹脂部80は、センサチップ10と処理回路30に加えて、ワイヤ41,42を封止している。つまり、封止樹脂部80は、ワイヤ41,42、第1ワイヤ41とセンサチップ10や処理回路30との接続部、及び第2ワイヤ42と処理回路30や信号用パターン23aとの接続部に密着しつつ、これらを覆っている。
電流センサ110は、セラミックパッケージ20と回路基板300との隙間から水滴などの異物が収容空間24に入り込むことも考えられる。しかしながら、電流センサ110は、センサチップ10や処理回路30などが封止樹脂部80で封止されているため、異物からセンサチップ10や処理回路30などを保護できる。なお、電流センサ110は、電流センサ100と同様の効果を奏することができる。
(変形例2)
図4を用いて、変形例2の電流センサ120に関して説明する。電流センサ120は、密封空間が形成されている点が電流センサ100と異なる。
電流センサ120は、スペーサ60とセラミックパッケージ20とが環状に接続され、スペーサ60とセラミックパッケージ20とで囲まれた密封空間が形成されている。つまり、スペーサ60は、セラミックパッケージ20とともに、密封空間を形成している。
この密封空間には、センサチップ10や処理回路30が配置されている。さらに、密封空間には、センサチップ10と処理回路30に加えて、ワイヤ41,42が配置されている。
電流センサ120は、電流センサ100と同様の効果を奏することができる。さらに、電流センサ120は、封止樹脂部80を備えることなく、電流センサ110と同様の効果を奏することができる。なお、電流センサ120は、密封空間が封止樹脂部80で満たされていてもよい。
(変形例3)
図5を用いて、変形例3の電流センサ130に関して説明する。電流センサ130は、セラミックパッケージ20aの構成が電流センサ100と異なる。
セラミックパッケージ20aは、収容空間24の表面全域にシールド部26が形成されている。つまり、セラミックパッケージ20aは、シールド部26によって、内壁面21dが形成されている。また、セラミックパッケージ20aのシールド部26は、収容空間24に面する表面に形成されていると言える。なお、シールド部26は、例えば、めっきなどによって形成されている。
セラミックパッケージ20aは、回路基板300との対向面に、固定用の接続パッド27が形成されている。この接続パッド27は、処理回路30と電気的に接続されておらず、電流センサ130と回路基板300とを機械的に接続するものである。電流センサ130は、接続パッド27とランド320とがはんだ70を介して機械的に接続されて、回路基板300に実装されている。
このため、電流センサ130は、処理回路30が回路基板300と無線によって通信可能に構成されている。これによって、処理回路30は、無線通信で、出力信号を回路基板300に出力する。
なお、シールド部26は、シールド部22と同様に、センサグランドとは別のボディグランドをとると好ましい。このために、セラミックパッケージ20aは、シールド部26と接続パッド27とが連続的に設けられ、はんだ70を介して、接続パッド27とランド320とが接続されていてもよい。
電流センサ130は、電流センサ100と同様の効果を奏することができる。さらに、電流センサ130は、各セラミック板21にシールド用パターン22a、シールド用ビア22bが形成されていなくてもよい。このため、電流センサ130は、複数のセラミック板21が積層されて構成されたものでなくてもよい。
(変形例4)
図6、図7を用いて、変形例4の電流センサ140に関して説明する。電流センサ140は、体格が電流センサ100と異なる。
電流センサ140は、X方向に幅がバスバ200のX方向の幅よりも長い。つまり、電流センサ140のセラミックパッケージ20は、厚み方向に直交し、且つバスバ200における電流が流れに直交する方向の幅がバスバ200よりも広い。
これによって、電流センサ140は、自身が実装されているバスバ200と回路基板300との空間距離CD2を一点鎖線で示すようにすることができる。つまり、電流センサ140は、自身が実装されているバスバ200と回路基板300との最短距離CD2を示す仮想線をXY平面に対して傾斜させることができる。なお、電流センサ100は、上記のように、自身が実装されているバスバ200と回路基板300との最短距離CD1を示す仮想線がXY平面に対して垂直となっている。
電流センサ140は、電流センサ100と同様の効果を奏することができる。さらに、電流センサ140は、バスバ200よりも幅広に設けられているため空間距離CD2を長くすることができる。
100〜140…電流センサ、10…センサチップ、20,20a…セラミックパッケージ、21…セラミック板、21a…第1ベース層、21b…第2ベース層、21c…被実装層、21d…内壁面、22,26…シールド部、22a…シールド用パターン、22b…シールド用ビア、22c…シールド用パッド、22d…グランドプレーン、23…信号配線、23a…信号用パターン、23b…信号用ビア、23c…信号用パッド、24…収容空間、25…バンプ形成用パッド、30…処理回路、41…第1ワイヤ、42…第2ワイヤ、50…バイアス磁石、60…スペーサ、70…はんだ、80…封止樹脂部、S1…一面、S2…裏面、200…バスバ、300…回路基板、310…絶縁基材、320…ランド、330…基板ビア、340…導体パターン、350…穴部

Claims (6)

  1. 電流経路(200)に実装され、前記電流経路に流れる電流を検出する電流センサであって、
    前記電流経路から発生する磁界を検知して電気信号に変換する磁気検出素子(10)と、
    前記磁気検出素子によって磁電変換された前記電気信号が流れる出力経路(41,42)と、
    底部と環状の側壁とで収容空間(24)が形成され、前記収容空間に前記磁気検出素子及び前記出力経路を収容した状態で、前記底部が前記電流経路に実装されたセラミックパッケージ(20,20a)と、を備え、
    前記セラミックパッケージは、前記底部と前記側壁に、前記電流経路から発生する電界ノイズを遮蔽するシールド部(22,26)が形成されており、
    前記電気信号の出力先である絶縁性の樹脂基材に配線が形成された回路基板(300)に実装されるものであって、
    前記セラミックパッケージは、前記底部に対向し前記側壁で囲まれた開口端を有しており、前記開口端を囲む前記側壁の端部が前記回路基板に実装されている電流センサ。
  2. 前記セラミックパッケージ(20)は、複数のセラミック板が積層されてなり、
    前記シールド部(22)は、前記セラミック板に形成された環状のシールド用パターン(22a)と、前記セラミック板に形成されたシールド用ビア(22b)と、前記セラミック板に形成されたグランドプレーン(22d)とを含んでいる請求項1に記載の電流センサ。
  3. 前記セラミックパッケージ(20a)の前記シールド部(26)は、前記収容空間に面する表面に形成されている請求項1に記載の電流センサ。
  4. 前記収容空間に配置され、前記磁気検出素子と前記出力経路とを封止する封止樹脂部(80)を備えている請求項1乃至3のいずれか一項に記載の電流センサ。
  5. 前記磁気検出素子は、磁気ベクトルの向きによって前記電気信号が変化する素子であり、
    前記電気信号の基準となる磁気ベクトルを与えるバイアス磁石(50)と、
    前記磁気検出素子と前記バイアス磁石との間隔を所定距離に確保するスペーサ(60)と、を備え、
    前記スペーサは、前記収容空間に配置され前記セラミックパッケージと環状に接続されて、前記セラミックパッケージとともに、前記磁気検出素子と前記出力経路とが配置された密封空間を形成している請求項1乃至3のいずれか一項に記載の電流センサ。
  6. 前記セラミックパッケージは、厚み方向に直交し、且つ前記電流経路における電流が流れに直交する方向の幅が前記電流経路よりも広い請求項乃至のいずれか一項に記載の電流センサ。
JP2016146419A 2016-07-26 2016-07-26 電流センサ Active JP6638591B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016146419A JP6638591B2 (ja) 2016-07-26 2016-07-26 電流センサ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016146419A JP6638591B2 (ja) 2016-07-26 2016-07-26 電流センサ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018017554A JP2018017554A (ja) 2018-02-01
JP6638591B2 true JP6638591B2 (ja) 2020-01-29

Family

ID=61081669

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016146419A Active JP6638591B2 (ja) 2016-07-26 2016-07-26 電流センサ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6638591B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7309390B2 (ja) * 2019-03-13 2023-07-18 株式会社東芝 電流検出装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2018017554A (ja) 2018-02-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5482736B2 (ja) 電流センサ
JP6131588B2 (ja) 電流センサ
WO2013080557A1 (ja) 電流センサ
JP4414545B2 (ja) 電流センサーの製造方法
JP2011080970A (ja) 多相電流の検出装置
JP2011145273A (ja) 電流センサ
JP2014134458A (ja) 電流センサ
WO2017217267A1 (ja) 電流センサ
JP6536544B2 (ja) 電流センサ
JP6256819B2 (ja) 電流センサ及び電流測定装置
JP6638591B2 (ja) 電流センサ
US20210373091A1 (en) Sensor package
JP5630633B2 (ja) 多相電流の検出装置
JP2007232616A (ja) 磁気センサ装置
JP2012088191A (ja) 電流センサ
US8437107B2 (en) Magnetic coupling type isolator
JP2014055791A (ja) 電流センサ
JP6673077B2 (ja) 電流センサ
US8754643B2 (en) Coil design for miniaturized fluxgate sensors
JP5458319B2 (ja) 電流センサ
JP5622027B2 (ja) 多相電流の検出装置
US8222769B2 (en) Magnetic coupling type isolator
JP2014202737A (ja) 電流センサ
WO2019069763A1 (ja) 電流センサ
JP2019211385A (ja) 磁気検出装置及び磁気バイアス装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20181024

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20190807

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190903

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20191015

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20191126

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20191209

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6638591

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250