JP2014055791A - 電流センサ - Google Patents

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Abstract

【課題】測定精度が悪化することなく、しかも小型にすることができる電流センサを提供すること。
【解決手段】U字形状を有する電流路(12)と磁界を検出する複数の磁気抵抗効果素子(13)とを備えた電流センサ(101)において、U字形状が、基部(12k)と、基部(12k)の両端側から延出した腕部(12a、12b)と、からなり、複数の磁気抵抗効果素子13(13A、13B)がU字形状と対向する側に配設され、複数の磁気抵抗効果素子(13)の内、少なくとも1つが一方の腕部(12a)上に設けられると共に、少なくとも1つが他方の腕部(12b)上に設けられ、腕部(12a)上に設けられた磁気抵抗効果素子(13A)が、腕部(12a)の幅(WD)の中央(中央線WCA)より外側に配設されると共に、腕部(12b)上に設けられた磁気抵抗効果素子(13B)が腕部(12b)の幅の中央(中央線WCB)より外側に配設される。
【選択図】図3

Description

本発明は、電流路に流れる被測定電流を測定する電流センサに関し、特に、U字形状を有する電流路に被測定電流が流れたときに発生する磁界を検出して被測定電流を測定する電流センサに関する。
近年、各種機器の制御や監視のために、各種機器に取り付けて各種機器に流れる被測定電流を測定する電流センサが一般に用いられている。この種の電流センサとして、電流路に流れる被測定電流から生じる磁界を感知する、磁気抵抗効果素子やホール素子等の磁電変換素子(磁気検出素子)を用いた方法の電流センサが良く知られている。
上述した電流センサの内で、U字形状を有する電流路と磁気抵抗効果素子を用いた磁気センサとを備えた、特許文献1(従来例)に提案されているような電流センサ900が一般的に知られている。図8は、特許文献1に開示されている電流センサ900を説明する図であって、U字形状を有する導体(電流路)904の概略構成と磁気抵抗効果素子901A及び磁気抵抗効果素子901Bを示す平面図である。
電流センサ900は、図8に示すように、第1の距離XAを隔てて互いに平行をなす一対の平行部941A,941Bと連結部942とでU字形状が形成された導体904と、この導体904のU字形状の内側に近接して配置された磁気センサとしての磁気抵抗効果素子901A,901Bと、を備えて構成されている。そして、導体904に、第1の距離XAよりも大きな第2の距離XBを隔てるように互いに対向して延在した、一対の端子部943A,943Bを設けたことにより、一対の端子部943A,943Bにおいて発生する電流磁界が磁気抵抗効果素子901A,901Bへ与える影響を、低減することができる。これにより、電流センサ900は、導体904を流れる検出対象電流(被測定電流)を高精度に、かつ安定して測定することができるとしている。
特開2007−108069号公報
しかしながら、図8に示すように、従来例のようなU字形状に形成された導体904の内側に近接して、磁気抵抗効果素子901A,901Bが配置された場合、導体904の連結部942に流れる検出対象電流(被測定電流)により発生する誘導磁界、つまり磁気抵抗効果素子901A、901Bにとっての直交磁場による影響を受け易くなり、電流センサ900の測定精度が悪化するという課題があった。
そのため、従来例の電流センサ900では、連結部942の側面942Sから磁気抵抗効果素子901A、901Bまでの距離YCをなるべく長くしている。例えば、第1の距離XAが1.8mmで、検出対象電流が50(A)の場合には、距離YCが5mm以上であれば、直交磁場からの磁界が0.5×10−4(T)以下に抑えられるとしている。そして、検出対象電流が大きくなればなるほど、距離YCを長くしなければいけなく、例えば、検出対象電流が100(A)の場合には距離YCを12mm以上とし、検出対象電流が150(A)の場合には距離YCを15mm以上にしないといけないとしている。これにより、検出対象電流が大きくなればなるほど、導体(電流路)904を長手方向に長くするので、電流センサを小型にできないという課題があった。
本発明は、上述した課題を解決するもので、測定精度が悪化することなく、しかも小型にすることができる電流センサを提供することを目的とする。
この課題を解決するために、本発明の電流センサは、U字形状を有する電流路と、前記電流路に被測定電流が流れたときに発生する磁界を検出する複数の磁気抵抗効果素子と、を備えた電流センサにおいて、前記U字形状が、基部と、前記基部の両端側から延出した腕部と、からなり、前記複数の磁気抵抗効果素子が、前記U字形状と対向する側に配設され、前記複数の磁気抵抗効果素子の内、少なくとも1つが一方の前記腕部上に設けられるとともに、少なくとも1つが他方の前記腕部上に設けられ、前記一方の前記腕部上に設けられた前記磁気抵抗効果素子が、前記腕部の幅の中央より外側に配設されるとともに、前記他方の前記腕部上に設けられた前記磁気抵抗効果素子が、前記腕部の幅の中央より外側に配設されることを特徴としている。
これによれば、本発明の電流センサは、U字形状を有する電流路の腕部上に設けられた磁気抵抗効果素子のそれぞれが、腕部の幅の中央より外側に配設されているので、電流路の基部に流れる被測定電流により発生する誘導磁界、つまり磁気抵抗効果素子にとっての直交磁場から遠ざかる位置に、磁気抵抗効果素子が配設されることになる。このため、従来例のような構成で磁気抵抗効果素子を電流路の腕部の内側に配設する場合と比較して、磁気抵抗効果素子に悪影響を与える直交磁場の影響を小さくすることができる。このことにより、磁気抵抗効果素子を基部に近づけて配設しても測定精度が悪化することなく、しかも磁気抵抗効果素子を基部に近づけて配設することで、電流センサを小型にすることができる。
また、本発明の電流センサは、前記磁気抵抗効果素子が、前記電流路の前記U字形状と対向して配設された絶縁基板に搭載されていることを特徴としている。
これによれば、磁気抵抗効果素子が電流路の前記U字形状と対向して配設された絶縁基板に搭載されているので、電流路と絶縁基板とがU字形状の幅方向に相対的にずれたとしても、左右の磁気抵抗効果素子間の距離が一定のまま磁気抵抗効果素子と電流路との相対位置がずれるようになる。このため、磁気抵抗効果素子のそれぞれが、腕部の幅の中央より外側に配設されているので、腕部の幅の中央に磁気抵抗効果素子が配設される場合と比較して、磁気抵抗効果素子の配設位置のずれ(変動)に対して、それぞれ磁気抵抗効果素子からの出力差の変動を抑えることができる。このことにより、より正確に電流値を測定することができる。
また、本発明の電流センサは、前記磁気抵抗効果素子と前記電流路とを囲う磁気シールド部材を備えたことを特徴としている。
これによれば、磁気抵抗効果素子と電流路とを囲う磁気シールド部材を備えたので、最も磁気抵抗効果素子の感度に影響を及ぼす磁気抵抗効果素子の感度軸方向から入る外部磁界に対して、磁気抵抗効果素子への外部磁界の影響を低減することができる。このことにより、より正確に電流値を測定することができる。
本発明の電流センサは、U字形状を有する電流路の腕部上に設けられた磁気抵抗効果素子のそれぞれが、腕部の幅の中央より外側に配設されているので、電流路の基部に流れる被測定電流により発生する誘導磁界、つまり磁気抵抗効果素子にとっての直交磁場から遠ざかる位置に、磁気抵抗効果素子が配設されることになる。このため、従来例のような構成で磁気抵抗効果素子を電流路の腕部の内側に配設する場合と比較して、磁気抵抗効果素子に悪影響を与える直交磁場の影響を小さくすることができる。このことにより、磁気抵抗効果素子を基部に近づけて配設しても測定精度が悪化することなく、しかも磁気抵抗効果素子を基部に近づけて配設することで、電流センサを小型にすることができる。
本発明の第1実施形態の電流センサを説明する分解斜視図である。 本発明の第1実施形態の電流センサを説明する図であって、図1に示すZ1側から見た上面図である。 本発明の第1実施形態の電流センサを説明する図であって、図2の一部を省略した上面図である。 本発明の第1実施形態の電流センサを説明する図であって、図2に示すIV−IV線における断面図である。 本発明の第1実施形態の電流センサを説明する構成図であって、電流路と磁気抵抗効果素子とを示した平面図である。 本発明の第1実施形態の電流センサを説明する構成図であって、図4における磁気シールド部材と外部磁界との関係の一例を示した断面図である。 電流路と磁気抵抗効果素子との相対位置ズレにおける関係を説明する模式図であって、図7Aは、本発明の第1実施形態の電流センサの場合の図であり、図7Bは、比較例の図である。 従来例の電流センサを説明する図であって、U字形状を有する導体(電流路)の概略構成と2つの磁気抵抗効果素子を示す平面図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
[第1実施形態]
図1は、本発明の第1実施形態の電流センサ101を説明する分解斜視図である。図2は、本発明の第1実施形態の電流センサ101を説明する図であって、図1に示すZ1側から見た上面図である。なお、説明を容易にするため、上ケース11Aは省略している。図3は、本発明の第1実施形態の電流センサ101を説明する図であって、図2の磁気シールド部材15の一部を省略した上面図である。図4は、本発明の第1実施形態の電流センサ101を説明する図であって、図2に示すIV−IV線における断面図である。図5は、本発明の第1実施形態の電流センサ101を説明する構成図であって、電流路12と磁気抵抗効果素子13とを示した平面図である。
本発明の第1実施形態の電流センサ101は、図1ないし図3に示すように、U字形状を有する電流路12と、電流路12に電流が流れたときに発生する磁界を検出する複数の磁気抵抗効果素子13と、複数の磁気抵抗効果素子13を搭載する絶縁基板19と、電流路12と磁気抵抗効果素子13とを囲う磁気シールド部材15と、を備えて構成される。他に、電流センサ101には、複数の磁気抵抗効果素子13間を接続する回路パターン(図示していない)と、電流路12を位置決めして支持する支持部材52と、電流路12、磁気抵抗効果素子13、磁気シールド部材15、絶縁基板19及び支持部材52を収容する筐体11と、が設けられている。
電流路12は、銅(Cu)等の導電性の良い材質を用い、図1ないし図3に示すように、U字形状を一部に有しており、このU字形状は、基部12kと、基部12kの両端側から延出した左右の腕部12a、12bと、から構成されている。さらに、腕部12a、12bの先端側には、腕部12a、12bに連続して、左右の連結部17a、17bがU字形状の縦方向(図1に示すY方向)に向けて形成されている。そして、この左右の連結部17a、17bの端部には、図5に示す被測定電流路(測定したい電流路)CBと接続し固定するための孔12hが設けられている。この電流路12の被測定電流路CBへの接続及び固定は、図示はしていないが、図5に示す被測定電流路CB側の穴CBhと、図1ないし図3に示す電流路12の孔12hと、を重ね合わせ、ボルト及びナット等を用いて、容易に達成することができる。なお、電流路12の材質に銅(Cu)を用いたが、これに限定されるものではなく、導電性の良い材質であれば良く、例えばアルミニウム(Al)等でも良い。
また、電流路12は、電流センサ101が組み立てられた際には、図1ないし図3に示す支持部材52の上方側(図1に示すZ1側)に配置され、図4に示すように、支持部材52に載置される。その際に、図1ないし図3に示すように、電流路12の連結部17a、17bのそれぞれの外側に形成された傾斜部12mと、支持部材52の一方側端部の左右に形成された立設部52rに設けられた傾斜壁52kとを当接させている。更に、電流路12のU字形状の幅方向(図2に示すX方向)の外側端面12tと、支持部材52の他方側端部の左右に形成された立設部52sとを対向させているとともに、支持部材52の突設部52tを電流路12のスリット部12sに嵌め込んでいる。これにより、電流路12の位置決めを正確に行なうことができる。
また、支持部材52は、ABS(アクリロニトリルブタジエンスチレン)、PET(ポリエチレンテレフタレート)、PBT(ポリブチレンテレフタレート)、LCP(液晶ポリマー)等の合成樹脂材料を用いている。合成樹脂材料を用いているので、射出成形等で、容易に作製することができる。
磁気抵抗効果素子13は、電流路12に電流が流れたときに発生する磁界を検出する素子であって、例えば、巨大磁気抵抗効果を用いた磁気検出素子(GMR(Giant Magneto Resistive)素子と言う)を用い、図1ないし図3に示すように、2つ配設されている。そして、この2つの磁気抵抗効果素子13(13A、13B)は、GMR素子をシリコン基板上に作製した後、GMR素子を切り出してチップを作り、切り出されたGMR素子のチップと信号の取り出しのためのリード端子14rとを電気的に接続して、熱硬化性の合成樹脂でパッケージングして、磁気センサパッケージ14としている。なお、このGMR素子は、磁界の変化に応じてGMR素子における抵抗値が変化する性質を有しているので、この抵抗値の変化から電流路12に流れる被測定電流を算出することにより、電流路12に流れる被測定電流を測定することができる。
また、磁気抵抗効果素子13は、リード端子14rと回路パターン(図示していない)とがはんだ付けされ、電流路12のU字形状のU字形状部と対向して配設された絶縁基板19に搭載されている。そして、電流路12と絶縁基板19とが配設された際に、図2ないし図4に示すように、一方の磁気抵抗効果素子13Aが一方の腕部12a上に設けられるとともに、他方の磁気抵抗効果素子13Bが他方の腕部12b上に設けられるようになる。更に、一方の腕部12a上に設けられた磁気抵抗効果素子13Aが、腕部12aの幅WDの中央、具体的には、図2ないし図4に示す幅WDの中央線WCAより外側に配設されるようになるとともに、他方の腕部12b上に設けられた磁気抵抗効果素子13Bが、腕部12bの幅WDの中央、具体的には、図2ないし図4に示す幅WDの中央線WCBより外側に配設されるようになる。なお、ここで言う外側とは、隣の腕部より離れる側を言う。
また、図5に示すように、一方の磁気抵抗効果素子13Aと他方の磁気抵抗効果素子13Bの感度軸方向KDが、同じ方向(図5では、X2方向)を向いて配設されているとともに、一方の磁気抵抗効果素子13Aと他方の磁気抵抗効果素子13Bの感度影響軸方向EDが、同じ方向(図5では、Y1方向)を向いて配設されている。そして、本発明の第1実施形態の電流センサ101は、一方の磁気抵抗効果素子13Aと他方の磁気抵抗効果素子13Bとで、被測定電流路(測定したい電流路)CBに流れる被測定電流SCの電流値を測定可能である。なお、本発明の第1実施形態では、感度影響軸方向EDが、磁気抵抗効果素子13にかけられたバイアスの方向になっている。また、感度軸方向KDと感度影響軸方向EDとのなす角が90°の場合について説明したが、90°に限るものではない。
絶縁基板19は、一般に広く知られている片面のプリント配線板を用いており、ガラス入りのエポキシ樹脂のベース基板に、ベース基板上に設けられた銅(Cu)等の金属箔をパターニングして、回路を構成するための回路パターンを形成している。なお、絶縁基板19にガラス入りのエポキシ樹脂からなるプリント配線板を用いたが、これに限定されるものではなく、例えばセラミック配線板、フレキシブル配線板でも良い。
磁気シールド部材15は、扁平状の磁性粉末を含有した合成樹脂材を用い、図1及び図4に示すように、上面15a、底面15b、左右の側面15s、15tで構成された、矩形の筒状に成形され、図2及び図3に示すように、磁気抵抗効果素子13と電流路12とを囲うようにして組み込まれている。また、電流路12の左右の腕部12a、12b全体を覆うようにして配設されている。なお、本発明の第1実施形態では、矩形の筒状に好適に形成したが、この形状に限るわけではなく、例えば、断面が円形状や楕円形状であっても良い。また、磁性粉末を含有した合成樹脂材を用いたが、これに限るわけではなく、例えば、磁性を有した金属板であっても良い。
また、磁気シールド部材15の作製は、ABS(アクリロニトリルブタジエンスチレン)、PP(ポリプロピレン)等の合成樹脂に、扁平状の磁性粉末を分散させ、射出成形等によって容易に行われる。
この磁気シールド部材15のシールド効果について簡単に説明する。図6は、本発明の第1実施形態の電流センサ101を説明する構成図であって、図4における磁気シールド部材15と外部磁界MXとの関係の一例を示した断面図である。
図6に示すように、最も磁気抵抗効果素子13(13A、13B)の感度に影響を及ぼす磁気抵抗効果素子13(13A、13B)の感度軸方向KD(図6に示すX方向で、矢印の向きはプラスの向きを示している)から入る外部磁界MXに対して、この磁気シールド部材15が磁路として作用するので、磁気抵抗効果素子13への外部磁界MXの影響を低減することができる。このことにより、より正確に電流値を測定することができる。なお、図6では、X1方向から入るように外部磁界MXを示しているが、X2方向から入る外部磁界MXに対して同様のことが言える。
また、磁気シールド部材15は、複数の扁平状の磁性粉末の長手方向が磁気シールド部材15を形成している各面における面方向(厚み方向に直交する方向)に揃えた形で並べるように配向させている。具体的には、上面15a及び底面15bは、図6に示すX方向に対向させ、左右の側面15s、15tは、図6に示すZ方向に対向させている。これにより、外部磁界MXが磁気シールド部材15内を通過し易くなり、磁気シールド効果がより高められている。
筐体11は、図1ないし図4に示すように、箱状に形成された上ケース11Aと、底面と底面の両端から延設された側面とでU字状に形成された下ケース11Dと、から構成され、電流路12と磁気シールド部材15と磁気センサパッケージ14が搭載された絶縁基板19と磁気シールド部材15と支持部材52とを、上ケース11Aと下ケース11Dとで挟むようにして収容している。また、図2及び図3に示すように、電流路12の一部と支持部材52の一部が筐体11からはみ出して収容されている。また、筐体11も支持部材52と同様に、ABS(アクリロニトリルブタジエンスチレン)等の合成樹脂材料を用いて、射出成形等で作製している。
以上のように構成された電流センサ101が被測定電流路(測定したい電流路)CBに接続され、U字形状を有する電流路12に被測定電流SCが印加されると、図5に示すように、誘導磁界M1が発生する。そして、電流路12の腕部12a、12b上に設けられた磁気抵抗効果素子13のそれぞれが、X方向の誘導磁界M1を検出することができるようになる。この際に、電流路12の基部12kに流れる被測定電流SC(図5中では、SCk)により発生する誘導磁界M1(図5中では、Mc1)、つまり磁気抵抗効果素子13(13A、13B)にとっての直交磁場が、磁気抵抗効果素子13(13A、13B)の感度影響軸方向EDと重なるので、この直交磁場の影響を受け易くなる。
しかしながら、本発明の電流センサ101は、U字形状を有する電流路12の腕部12a、12b上に設けられた磁気抵抗効果素子13のそれぞれが、腕部12a、12bの幅WDの中央より外側に配設されているので、電流路12の基部12kに流れる被測定電流SCにより発生する誘導磁界M1(Mc1)、つまり磁気抵抗効果素子13にとっての直交磁場から遠ざかる位置に、磁気抵抗効果素子13が配設されることになる。このため、従来例のような構成で磁気抵抗効果素子13を腕部12a、12bの内側に配設する場合と比較して、磁気抵抗効果素子13に悪影響を与える直交磁場の影響を小さくすることができる。このことにより、磁気抵抗効果素子13を基部12kに近づけて配設しても測定精度が悪化することなく、しかも磁気抵抗効果素子13を基部12kに近づけて配設することで電流センサ101を小型にすることができる。
また、磁気抵抗効果素子13が電流路12の中央部分から外にずれて、誘導磁界M1が弱まる位置に配設されるが、磁気抵抗効果を利用していないホール素子と比較して感度が高い磁気抵抗効果素子13を用いているので、測定精度に問題が無く測定することができる。一方、磁気抵抗効果素子13は、直交磁場の影響を受けやすいが、本発明の電流センサ101の構成を取ることで、直交磁場の影響を受けにくくすることができ、測定精度の悪化を防止することができる。
また、磁気抵抗効果素子13が電流路12と対向して配設された絶縁基板19に搭載されているので、電流路12と絶縁基板19とがU字形状の幅方向(図3に示すX方向)に相対的にずれたとしても、左右の磁気抵抗効果素子13(13A、13B)間の距離が一定のまま磁気抵抗効果素子13(13A、13B)と電流路12との相対位置がずれるようになる。図7は、電流路12と磁気抵抗効果素子13との相対位置ズレにおける関係を説明する模式図であって、図7Aは、本発明の第1実施形態の電流センサ101の場合の図であり、図7Bは、比較例の図である。横軸は、電流路12の幅WDでの位置(幅方向の位置)を示し、縦軸は、電流路12上の誘導磁界M1の強さを示している。また、図7Aに示す本発明の第1実施形態の電流センサ101は、磁気抵抗効果素子13のそれぞれが、腕部12a、12bの幅WDの中央より外側に配設されている場合を示し、図7Bに示す比較例は、磁気抵抗効果素子13のそれぞれが、腕部12a、12bの幅WDの中央に配設されている場合を示している。
図7Aに示すように、本発明の第1実施形態の電流センサ101では、電流路12と絶縁基板19とが図7Aに示すP分だけ左にずれた場合、それぞれの磁気抵抗効果素子13が受ける誘導磁界M1の差である、元の差AAとずれた後の差BBとの差が、少し生じている。一方、図7Bに示すように、比較例では、電流路12と絶縁基板19とが図7Bに示すP分だけ左にずれた場合、それぞれの磁気抵抗効果素子13が受ける誘導磁界M1の差である、元の差CCとずれた後の差DDとの差が、本発明の第1実施形態の電流センサ101の結果と比較して、かなり大きくなっている。これは、比較例の場合、電流路12上の誘導磁界M1が一番強い、腕部12aの幅WDの中央(中央線WCA)の位置及び腕部12bの幅WDの中央(中央線WCB)の位置に、それぞれの磁気抵抗効果素子13が配設されるので、その差は最大となるが、位置ずれが生じた際には、その分変化が大きいためである。
これにより、磁気抵抗効果素子13のそれぞれが、腕部12a、12bの幅WDの中央より外側に配設されているので、腕部12a、12bの幅WDの中央に磁気抵抗効果素子13(13A、13B)が配設される場合と比較して、磁気抵抗効果素子13(13A、13B)の配設位置のずれ(変動)に対して、それぞれの磁気抵抗効果素子13(13A、13B)からの出力差の変動を抑えることができる。このことにより、より正確に電流値を測定することができる。
以上により、本発明の第1実施形態の電流センサ101は、U字形状を有する電流路12の腕部12a、12b上に設けられた磁気抵抗効果素子13のそれぞれが、腕部12a、12bの幅WDの中央より外側に配設されているので、電流路12の基部12kに流れる被測定電流SCにより発生する誘導磁界M1(Mc1)、つまり磁気抵抗効果素子13にとっての直交磁場から遠ざかる位置に、磁気抵抗効果素子13が配設されることになる。このため、従来例のような構成で磁気抵抗効果素子13を腕部12a、12bの内側に配設する場合と比較して、磁気抵抗効果素子13に悪影響を与える直交磁場の影響を小さくすることができる。このことにより、磁気抵抗効果素子13を基部12kに近づけて配設しても測定精度が悪化することなく、しかも磁気抵抗効果素子13を基部12kに近づけて配設することで電流センサ101を小型にすることができる。
また、磁気抵抗効果素子13が電流路12のU字形状のU字形状部と対向して配設された絶縁基板19に搭載されているので、電流路12と絶縁基板19とがU字形状の幅方向に相対的にずれたとしても、左右の磁気抵抗効果素子13(13A、13B)間の距離が一定のまま磁気抵抗効果素子13(13A、13B)と電流路12との相対位置がずれるようになる。このため、磁気抵抗効果素子13のそれぞれが、腕部12a、12bの幅WDの中央より外側に配設されているので、腕部12a、12bの幅WDの中央に磁気抵抗効果素子13(13A、13B)が配設される場合と比較して、磁気抵抗効果素子13(13A、13B)の配設位置のずれ(変動)に対して、それぞれ磁気抵抗効果素子13(13A、13B)からの出力差の変動を抑えることができる。このことにより、より正確に電流値を測定することができる。
また、磁気抵抗効果素子13と電流路12とを囲う磁気シールド部材15を備えたので、最も磁気抵抗効果素子13(13A、13B)の感度に影響を及ぼす磁気抵抗効果素子13(13A、13B)の感度軸方向KDから入る外部磁界MXに対して、磁気抵抗効果素子13への外部磁界MXの影響を低減することができる。このことにより、より正確に電流値を測定することができる。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、例えば次のように変形して実施することができ、これらの実施形態も本発明の技術的範囲に属する。
<変形例1>
上記第1実施形態では、磁気抵抗効果素子13を2つ設けた構成したが、磁気抵抗効果素子13を4つ設けた構成、或いはそれ以上設けた構成でも良い。
<変形例2>
上記第1実施形態では、磁気シールド部材15に磁性粉末を含有した合成樹脂材を用いた筒状の成形体を適用した構成にしたが、磁性粉末を含有しない合成樹脂材を用いた筒状の成形体に、扁平状磁性粉末をバインダーと溶剤に分散させ、塗布及び硬化することによって磁気シールド層を設ける構成であっても良い。その際には、筒状の成形体の内側の全面或いは外側の全面のいずれかに設けると良い。また、磁気シールド部材15を用いなく、筐体11の内側壁に磁気シールド層を設けるようにして、磁気シールド部材としても良い。
<変形例3>
上記第1実施形態では、電流路12の断面形状が矩形の板状のタイプ、所謂バスバータイプを用いたが、断面形状が円形若しくは楕円形の電線のタイプの電流路を用いても良い。
<変形例4>
上記第1実施形態では、磁気抵抗効果素子13を熱硬化性の合成樹脂でパッケージングして磁気センサパッケージ14とし、絶縁基板19に実装したが、磁気抵抗効果素子13をそのまま絶縁基板19に実装、所謂ベアチップ実装しても良い。
<変形例5>
上記第1実施形態では、磁気抵抗効果素子13としてGMR素子を好適に用いたが、他に、MR(Magneto Resistive) 素子、AMR(Anisotropic Magneto Resistive)素子、TMR(Tunnel Magneto Resistive)素子等であっても良い。
本発明は上記実施の形態に限定されず、本発明の目的の範囲を逸脱しない限りにおいて適宜変更することが可能である。
12 電流路
12a、12b 腕部
12k 基部
13、13A、13B 磁気抵抗効果素子
15 磁気シールド部材
19 絶縁基板
101 電流センサ
WD 幅

Claims (3)

  1. U字形状を有する電流路と、前記電流路に被測定電流が流れたときに発生する磁界を検出する複数の磁気抵抗効果素子と、を備えた電流センサにおいて、
    前記U字形状は、基部と、前記基部の両端側から延出した腕部と、からなり、
    前記複数の磁気抵抗効果素子は、前記U字形状と対向する側に配設され、
    前記複数の磁気抵抗効果素子の内、少なくとも1つが一方の前記腕部上に設けられるとともに、少なくとも1つが他方の前記腕部上に設けられ、
    前記一方の前記腕部上に設けられた前記磁気抵抗効果素子が、前記腕部の幅の中央より外側に配設されるとともに、前記他方の前記腕部上に設けられた前記磁気抵抗効果素子が、前記腕部の幅の中央より外側に配設されることを特徴とする電流センサ。
  2. 前記磁気抵抗効果素子は、前記電流路の前記U字形状と対向して配設された絶縁基板に搭載されていることを特徴とする請求項1に記載の電流センサ。
  3. 前記磁気抵抗効果素子と前記電流路とを囲う磁気シールド部材を備えたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の電流センサ。
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