JP6636767B2 - 不凍結形空気弁 - Google Patents

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Description

本発明は、主に水道本管に接続されて配管内の空気を排出する空気弁に関し、特に、内部の凍結を防止できるようにした不凍結形空気弁に関する。
水道本管などの管路内では、空気泡や空気溜まりにより配管の有効断面積が減少して管路能力が低下することがあるため、これを防止するために配管内の空気を排出する空気弁が一般に設置される。空気弁は、通常、添架や地下への埋設、或は水管橋に敷設された管路にT字管を介して設置される。この場合、特に、寒冷地等の低温下では、内部が凍結してその機能が発揮されなくなる可能性があることから、その対策として、内部の凍結を防止可能に設けた不凍結形空気弁と呼ばれる空気弁が用いられることが多い。
一般に、不凍結形空気弁は、弁箱をなす筒状のボデー内にスリーブ部材が挿入され、このスリーブ部材の内側にフロート弁体、フロート弁体の上部に遊動弁体が収納され、スリーブ部材の上部には大空気孔を有する蓋体が装着された構造に設けられている。そして、水道本管に近接して内部が露出された状態でT字管に接続され、管路からの流水エネルギーを利用して内部の凍結が防がれている。これにより、水道本管との間にボール弁等の補修弁を必要とすることなく、水道本管との流路を遮断して内部の点検や清掃等の補修作業が可能になっている。
この種の不凍結形空気弁として、例えば、特許文献1や特許文献2の空気弁が開示されている。これら空気弁の上面側には、平板状の蓋体が重ねられた状態で固定用ボルトにより固着され、空気弁の内部に弁室が設けられる。また、固定用ボルトの代わりに、植え込みボルトを有する蓋体が固定用ナットで固着される空気弁も知られている。
これら空気弁の補修をおこなう場合、弁室を止水して水道管路との流路を遮断した状態で、固定用ボルトや固定用ナットを緩め、蓋体を上方に持ち上げるように取外すことにより、遊動弁体やフロート弁体等の点検や清掃が可能となる。
特許第4583288号公報 特許第3919284号公報
特許文献1や特許文献2のように、蓋体が固定用ボルトで取付けられていたり、或は固定用ナットで取付けられている空気弁の場合、これら固定用ボルトや固定用ナットを緩めて蓋体を持ち上げたときに、弁室の上端開口部から蓋体が一度に離間し、この離間した瞬間に開口部全体が開口した状態になる。このため、密閉状態の弁室内部が蓋体の取外しと同時に急激に減圧し、この圧力変動によって弁室の水が外部に噴き出すおそれがあるため、補修時には慎重な作業が必要であった。また、蓋体をスリーブから取外すまで弁室が完全に止水されているか否かを確認することができず、仮に止水が不完全な場合には、弁室から漏水する水圧に対して蓋体を取付ける必要があった。
本発明は、上記の課題点を解決するために開発したものであり、その目的とするところは、内部の凍結を防止した空気弁であり、内部の急激な圧力変動を防止しながら分解して安全に補修作業を実施できる不凍結形空気弁を提供することにある。
上記目的を達成するため、請求項1に係る発明は、弁箱部内に遊動弁体とフロート弁体とを収容し、かつ上下動可能のスリーブ部で外部配管との流路を遮断可能に設けた不凍結形空気弁であって、スリーブ部の上部に、中央に大空気孔を有する環状のふたを着脱自在にネジ込み、このふたとスリーブ部とこのスリーブ部の下部に設けた底ふたとの間に、遊動弁体とフロート弁体との弁室を設けると共に、前記ふたの外周に前記スリーブ部との間をシールするOリングを設け、このOリングは、前記ふたをやや緩めた状態で前記スリーブ部とのシール状態を解除する位置に配置した不凍結形空気弁である。
請求項に係る発明は、ふたの上部に、このふた着脱用の工具を沿わせて装着する十文字状の係合溝を設けた不凍結形空気弁である。
請求項に係る発明は、係合溝は、当該係合溝に装着した工具を回転させたときに、この工具が空気弁本体の上部に設けた規制部に当接する位置に配置した不凍結形空気弁である。
請求項1に係る発明によると、外部配管である水道配管との流路を本体内で遮断して分解を可能とした不凍結形の空気弁であり、スリーブ部の上部にふたを着脱自在にネジ込み、このふたとスリーブ部と底ふたとの間に弁室を設けていることにより、水道配管からの遮断により弁室内が高圧になったときに、ふたのネジ込みを緩めて弁室の容積を拡張して弁室内を減圧し、その後、ネジ込み部分の隙間から徐々に弁室内を圧抜きしつつふたを取外しできるため、内部の急激な圧力変動を防止しながら分解できる。これにより、弁室からの水の噴き出しを防止し、安全に分解しながら補修作業を実施できる。ネジ込みによりふたを取付けているため、このふたの抜出し時の飛び出しも防止できる。
しかも、ふたをやや緩めた状態でスリーブ部とのシール状態を解除する位置にOリングを配置していることで、ふたをやや緩めたときにOリングで漏れを防止しながら弁室の容積を拡張し、この拡張後にふたを緩めることでOリングの側面シールを介してネジ込み部分の隙間から弁室内の圧力を徐々に抜いて減圧でき、水の噴き出しを防止しながら安全にふたを取外すことができる。
請求項に係る発明によると、ふたの上部に工具装着用の十文字状の係合溝を設けていることにより、この係合溝に適宜の工具を装着してふたを回転して着脱できる。このため、ふたの上部側に余分な部品を突出させることなく簡単に補修作業を実施でき、部品点数も削減できる。
請求項に係る発明によると、係合溝に装着した工具を規制部に当接させることで回転量を規制しながらふたを回転し、このふたの急激な回転による弁室から水の噴き出しを防止しながらふたを取外すことが可能になる。
本発明の不凍結形空気弁の実施形態を示す縦断面図である。 図1の不凍結形空気弁の分離斜視図である。 (a)は、図1におけるA−A拡大断面図である。(b)は、取付け状態の異なるスリーブ部を示した拡大断面図である。(c)は、(b)のB−B断面図である。 スリーブの一部切欠き拡大斜視図である。 図1の一部省略平面図である。 図5のC−C断面図である。 図6の流路が閉塞した状態を示す断面図である。 図1の不凍結形空気弁の分解状態を示す分離斜視図である。 (a)は、図7の一部省略拡大断面図である。(b)は、(a)の減圧状態を示す一部拡大断面図である。
以下に、本発明における不凍結形空気弁の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1においては、本発明の不凍結形空気弁の実施形態を示す縦断面図、図2は不凍結形空気弁の分離斜視図を示している。
本発明の不凍結形空気弁(以下、空気弁本体1という)は、主に水道配管からなる外部配管2にフランジ部材3を介して、ガスケット4によりシール状態で接続され、特に、寒冷地における添架、地下埋設、水管橋などの凍結の可能性がある水道配管2での使用に適している。空気弁本体1は、弁箱部10、スリーブ部11、カバー部12を有しており、弁箱部10内には、遊動弁体13とフロート弁体14とが収容されたスリーブ部11が上下動可能に装着され、これらの動作によって水道本管2との流路が遮断可能に設けられている。スリーブ部11には、後述するふた15が設けられる。
弁箱部10は、少なくとも円筒状の弁箱20、環状のフランジ21で構成される。このうち、弁箱20は、例えばステンレス等の適宜の鋼管で所定長さに形成され、上部の外周側がフランジ21の内周側にネジ込まれて一体に固定される。弁箱20のネジ込み部位の下部外周には、突起状の環状係止部22が形成され、この環状係止部22に後述する被覆板23が係止されながら取付けられる。
環状係止部22の下方には、長穴状の弁箱側連通部24が複数形成され、本実施形態では、図3(a)に示すように4つの弁箱側連通部24が設けられる。図3(b)に示すように、スリーブ部11に対して弁箱部10の取付け状態が異なる場合であっても、各連通部24に対して後述するスリーブ部11に形成された丸穴状のスリーブ側連通部25が複数対向するように同じ高さに設けられ、弁箱20の外側とスリーブ部11の内側とが確実に連通するようになっている。弁箱側連通部24は、水道本管2と弁箱20との間に浸入する空気を滞留なく排出可能にするために、フランジ21の直下に配置されていることが望ましい。
図3(c)に示すように、弁箱側連通部24の周囲には、幅広の凹部26が、テーパ面により例えば0.5mm程度の深さで環状に形成されている。弁箱側連通部24がこのような断面形状に設けられていることにより、後述するスリーブ部11のスリーブ30の外周に装着されたOリング31、32のうち、Oリング31が弁箱20内周に摺接したときの損傷が防止される。
図1において、弁箱20の下端部内径には、内周よりもやや拡径した拡径シール溝33が設けられ、この拡径シール溝33の内周側が、スリーブ部11の下部付近外周に装着された後述するOリング61とのシール面になる。
弁箱部10のフランジ21は、例えばダクタイル鋳鉄により環状に形成され、その外面全体にエポキシ樹脂等による粉体塗装が施されている。フランジ21の内径側は肉厚に形成され、この内径部分には底面側から六角穴付き全ねじボルトであるボルト部材35がネジ込みにより対角の位置に取付けられ、このボルト部材35の先端側が弁箱部10の上部に立設される。
フランジ21の底面側には、螺着部分から拡径した凹状収容部36が形成され、この凹状収容部36にボルト部材35の頭部35aが収容される。このように、ボルト頭部35aが凹状収容部36に係止されていることでボルト部材35のフランジ21に対する上方への移動が阻止され、その先端側が所定高さに設定される。図示しないが、ボルト部材は、緩み止めが設けられた植え込みボルトであってもよい。
フランジ21の内径部分の上面は、後述するスリーブ部11に設けられるフランジ部40の底面が当接可能にフラット状に設けられる。さらに、フランジ21の内径部分の下面もフラット状に設けられ、このフランジ部下面側に、例えば、ステンレス材からなる被覆板23が設けられる。フランジ21下面側の内径縁部には、環状テーパ溝41が形成され、フランジ21の外径側には、ボルト挿通穴42が形成されている。
被覆板23は、フランジ21の内径側下面を被覆し、ガスケット4によるフランジ部材3とのシール領域を防食可能に設けられる。被覆板23を設けた場合、フランジ21全体をダクタイル等による鋳鉄で製作でき、このときにはフランジ全体をステンレス製とする場合に比較して、コストを抑えつつ、被覆板23により防食性も確保できる。
被覆板23の外径寸法は、水道本管2側のフランジ部材3がGF形である場合、そのガスケット座の外径と略同径に設定される。この場合、GF形のガスケットは、RF形フランジのガスケット座の外径と同寸法であるためにRF形にも対応可能となる。被覆板23は、前述したように環状係止部22に内径側が係止されて弁箱20外周に固定される。
被覆板23と前記フランジ21の環状テーパ溝41との間にはOリング43が装着され、このOリング43により弁箱20、フランジ21、被覆板23がシールされる。Oリング43は、被覆板23で下方から保持されることで、環状テーパ溝41からの脱落が防がれる。
上記被覆板23のフランジ21への装着により、この被覆板23でボルト頭部35aも被覆される。これによって、後述するナット部材50の回動に伴ってボルト部材が供回りしたとしてもその脱落が防止される。
図1、図2において、スリーブ部11は、少なくとも、スリーブ30、フランジ部40、ナット部材50、底ふた51、ふた15により構成され、このスリーブ部11に、遊動弁体13、フロート弁体14が内蔵される。
スリーブ30は、ステンレス等の一般的な鋼管等により略円筒状に形成され、上部外周に環状の鍔部52、上部内周にはめねじ部53が形成され、鍔部52の下方には、丸穴状のスリーブ側連通部25が形成され、このスリーブ側連通部25が、空気弁本体1の作動時に前述した弁箱側連通部24と連通可能になっている。
図3(c)に示すように、スリーブ側連通部25の少なくとも外周側の周囲には、弁箱側連通部24の凹部26と同様に、幅広の凹状部56が、テーパ面により例えば0.5mm程度の深さで環状に形成されている。これら凹状部56、凹部26によって弁箱20内周との間に所定の隙間Sが設けられ、この隙間Sによりスリーブ30外周と弁箱20内周とが接触することなくこれらの間の流路面積が確保される。これによって、スリーブ側連通部25と弁箱側連通部24とを対向させることなく通気状態を確保できる。凹状部56は、スリーブ30の外周に設けていることで、切削加工等で容易に形成できる。
この場合、前記長穴状の弁箱側連通部24は、丸穴状のスリーブ側連通部25が複数個対向する長さに設けられているため、図3(a)、図3(b)に示すように、仮に、スリーブ側連通部25と弁箱側連通部24との位置関係が変わった場合にも、これら連通部25、24同士の連通状態を維持して高い通気量を確保して何れの場合にも高効率で通気可能となる。このため、これら連通部24、25同士を対向させるために、スリーブ30をフランジ21に対して所定の向きに回転調整しながら溶接等で固定する必要もない。例えば、弁箱20とスリーブ30との間隙が0.2mmである場合、凹部26、凹状部56を設けた隙間Sの間隔を約1.2mm程度まで拡げることができる。
スリーブ30のスリーブ側連通部25の上方外周には、弁箱20の内周に密着シールするOリング57が装着され、このOリング57により弁箱側連通部24から流入する流体が、通常時、すなわち空気弁本体1の作動時に弁箱20とスリーブ30との間から弁箱20の上部側に浸水することが防止される。スリーブ30の外周には、Oリング57を含めた適宜数のOリングが装着される。
一方、連通部の下方側には、前記Oリング31、32が装着され、これらOリング31、32は、図7において、スリーブ30が弁箱20に対して上昇したときに、弁箱側連通部24を挟むようにその上部、下部位置に配設される。これによって、この連通部24から流入する流体が、それぞれのシール位置における弁箱20とスリーブ30との間への浸入が防止される。
図6、図7に示すように、スリーブ下部の円周方向には、例えば穴径φ6mm程度の小径の連通孔60が、充水用として少なくとも一箇所に形成され、この連通孔により充水されたときに、フロート弁体14が浮き上がるようになっている。連通孔60の下部にはOリング61、バックアップリング62が装着され、図7における連通孔60の閉塞等には、Oリング61が拡径シール溝33にシールし、連通孔60が外部から塞がれた状態となる。
スリーブ30の下端側には底ふた51が螺合により固定され、この底ふた51によりスリーブ30の下端側が塞がれる。底ふた51は、スリーブ30の外径と略同程度の外径に設けられ、その上端側が薄肉状に形成されている。底ふた51をスリーブ30に一体化したときには、このスリーブ30との間に装着溝63が設けられ、この装着溝63に、Oリング61、バックアップリング62が装着される。バックアップリング62は、Oリング61の手前に設けられることで、底ふた51のネジ込み時にOリング61が保護され、このOリング61の損傷やねじれ等が防がれる。
底ふた51の上部外径側の拡径部分は、前記弁箱20下端との当接面となり、これらの当接により、スリーブ部11の上昇位置が規制され、すなわち、リフトストッパ機能が発揮される。この場合、これら当接面部位の面粗度を細かく設定してメタルシール面とし、図7のスリーブの上昇時に、Oリング61とによる二重シール機能を発揮させるようにしてもよい。
図2、図6において、スリーブ部11のフランジ部40は、下フランジ部40aと上フランジ部40bとにより構成されてスリーブ30の上端側に設けられる。
下フランジ部40aは、その中央にスリーブ装着用の挿入孔70が設けられ、この挿入孔70の上面縁部には、スリーブ30の鍔部52が係合可能な係合段部71が形成され、これらの係合により下フランジ部40aが上昇すると共に、スリーブ30も上昇可能となる。下フランジ部40aは、略正方形の外形からなり、その対角位置には挿入孔70を挟むように2つの貫通穴部72、72が形成され、この貫通穴部72に挿入されるボルト部材35を介してナット部材50が配設可能に設けられる。下フランジ部40aはスリーブ30と別体に設けられているが、これらは一体に形成されていてもよい。
一方、上フランジ部40bは、中央部にふた15装着用の挿入孔部73が設けられ、この挿入孔部73の下部には、スリーブ30の鍔部52上面が当接可能な縮径部74が形成される。これにより鍔部52が縮径部74に係止することで、上フランジ部40bの下降と共にスリーブ30も下降可能となる。上フランジ部40bは、下フランジ部40aと略同形状の略正方形に設けられ、その対角位置には挿入孔部73を挟むように貫通穴部72と連通する挿通孔75が設けられ、この挿通孔75の下部には拡径状の段状部76が形成されている。この挿通孔75の内部にナット部材50が装着可能に設けられている。
図2、図8に示すように、上フランジ部40bにおいて、挿入孔部73との直交する位置には六角穴付きボルトからなる固着ボルト77を挿入可能な、上部が拡径した2つの係合孔78が対向して設けられている。一方、前記下フランジ部40aの係合孔78が対応する位置には、2つの雌螺子部79が対向して設けられる。下フランジ部40a、上フランジ部40bは、ナット部材50を内蔵しながら係合孔78、雌螺子部79を介して上フランジ部40bの上方から固着ボルト77で固着されて積層状態で一体に固定される。
固着ボルト77のネジ込み完了時には、固着ボルトの頭部77aが係合孔78の拡径部分に収納される。そのため、この埋設状態で、図5に示すように上フランジ部40bを上面側から薄膜材料で形成されたシール材である被覆材80で少なくとも係合孔78を覆うことにより、空気弁本体1の補修時等に固着ボルト77を誤って回転することを防止できる。被覆材80には、補修時のナット部材50の回転方向の矢印などからなる表示部81を設けるとよい。
図1、図2において、ナット部材50は、上フランジ部40bの挿通孔75に装着可能な外径の略円筒状に形成され、その中央部にはめねじ90が形成され、このめねじ90がボルト部材35のおねじ91に螺合される。ナット部材50の底部には、上フランジ部40bの段状部76に係合する環状鍔部92が設けられている。ナット部材50は、回動自在に段状部76に係合可能な構造であればよく、例えば、環状鍔部92の代わりに、図示しないC形止め輪や割りリングを装着してもよい。
ナット部材50の上部、より詳しくは、このナット部材50をフランジ部40内に収容したときに上フランジ部40bから突出する部分には、例えば、スパナやレンチ等の一般的に用いられる図示しない工具の回動操作用の係止面93が設けられる。この係止面93は、例えば、断面六角形状に形成される。
ナット部材50は、上下に分割された前記フランジ部40の間に係合状態で装着され、これにより、フランジ部40に位置規制されつつ回動可能に装着されて、ボルト部材35に螺合して上下動可能に設けられている。その際、環状鍔部92が上フランジ部40bの段状部76に係合され、底面側が下フランジ部40aの上面側に当接されることで、スリーブ部11がフランジ部40を介してナット部材50と共に昇降動可能に設けられる。
このようにして、スリーブ部11が、少なくとも2本のボルト部材50への螺合により弁箱部10に対して非回転状態で強制的に上昇或は下降移動され、図6或は図7に示すように、スリーブ側連通部25、弁箱側連通部24が相互に閉塞又は開放されて、水道本管2との流路が開閉可能に設けられている。
この場合、前記したボルト部材35の長さは、図7における連通部24、25同士の閉塞状態で、ナット部材50の上面と当該ボルト部材35のねじ先35bとが略同じ高さになるように設定される。ナット部材50は、図1の空気弁本体1の開放状態から、閉塞状態である上面側がボルト部材ねじ先35bと略同じ高さになるまでの移動距離Dにより移動可能となる。
図1、図2において、ふた15は、中央に大空気孔100を有する環状に形成され、スリーブ部11の上部に設けられる。ふた15の下部外周にはおねじ部101が形成され、このおねじ部101がスリーブ30の上部内周のめねじ部53にネジ込まれることで、ふた15がスリーブ30の内周側に着脱自在に装着される。ふた15とスリーブ部11とこのスリーブ部11の下部に設けられた前述した底ふた51との間には、遊動弁体13とフロート弁体14とが移動可能な弁室102が設けられ、ふた15の取外し時には、そのネジ込みを緩めるに従って弁室102内の水圧を徐々に抜くことが可能になっている。
ふた15のおねじ部101の上部外周にはOリング103が設けられ、ふた15のスリーブ30へのネジ込み時には、Oリング103がスリーブ30の内周に密着シール可能になっている。Oリング103の上部には、拡径状の当接段部104が形成され、ふた15のネジ込み完了後には、この当接段部104がスリーブ30の上端に当接することによりふた15が位置保持される。
図6に示すように、前記Oリング103は、ふた15をやや緩めた状態で、スリーブ部11とのシール状態が解除されるように、当接段部104の上端側から距離Hの位置に配置される。これにより、Oリング103は、ふた15の当接段部104がスリーブ30の上端側に当接した状態、すなわち、ふた15が完全にネジ込まれた状態において、スリーブ30の上端側からやや下方の位置でこのスリーブ30内周にシールする。そのため、空気弁本体1の補修時等においてふた15を取外す際には、Oリング103によるシール状態が距離Hの間維持される。
ふた15の底面側には、遊動弁体13が当接して大空気孔100を塞ぐ弁座面105が形成され、この弁座面105に、Oリング106が装着されている。弁座面105は、前述のふた15のスリーブ30へのねじ込み構造によって自動的に調心されることから、この調心された弁座面105により遊動弁体13とのシール性が向上する。
このように、弁座面側のOリング106が、前記ふた上部外周に装着されるOリング103よりも下方に位置した、いわゆる段違い状に配置されていることから、弁座面105の高さ位置がふた15の装着面よりも下がることで外気の影響を受けにくくなって、凍結防止性が向上する。Oリング106は、段違い状に配置されていれば凍結防止性を発揮できることから、この向上を目的とする場合には必ずしもふた15を螺合により固定する必要はなく、例えば、嵌め込みによりふた15をスリーブ30に装着するようにしてもよい。
さらに、後述する遊動弁体13の小空気孔13aの下部に設けられる小空気孔弁座13bが、弁箱部10のフランジ21底面側よりも下部に位置しているため、この小空気孔弁座13bの凍結防止性も向上する。
遊動弁体13がOリング106に当接してシール可能な構造を確保しつつ、ふた15の装着時にこのふた15とスリーブ30とをOリング103で周面シールする構造であることから、Oリング103によりこれらの螺合部分からの漏れを防いでいる。ふた15を取外す場合、Oリング103によるシール状態が徐々に上にあがり、内圧が減圧される。Oリング103がスリーブ30の上端面に達した時にシール状態が解除される。
図1に示すように、本実施形態では、スリーブ30へのふた15のネジ込み完了後には、このふた15の上面側が上フランジ部40bの上面側と略同一平面上に配置するように設けられる。これにより、ふた15のネジ込みが完了したことを外部から視認できる。
ふた15は、例えばネジ込み状態から約3.5回転することでスリーブ30から取外しできるように設けられる。この場合、少なくともふた15を緩める際の最初の1回転、すなわち、おねじ部101とめねじ部53との螺合の1リードの間は、Oリング103によるシール状態が維持されることが望ましい。
図5、図8に示すように、ふた15の上部には十文字状の係合溝110が設けられ、この係合溝110にふた15着脱用工具を沿わせて装着可能に設けられる。
図7において、係合溝110は、この係合溝110に装着した工具、たとえば長尺の棒状の工具を回転させたときに、この工具が空気弁本体1の上部に設けた規制部50に当接する位置に配置される。本実施形態における規制部はナット部材50であり、このナット部材50に、係合溝110への装着状態の工具が回転により当接するように設けられているが、空気弁本体1の上部に突出し、係合溝110に装着したふた着脱用工具が当接係止可能であれば、その態様にこだわることはない。
図8に示すように、遊動弁体13、フロート弁体14は、それぞれ樹脂製または中空のステンレス製などで略円柱状に形成され、これらは積み重ねられた状態でスリーブ30の内部に着脱可能に装着される。
図6、図7において、遊動弁体13の中央には小空気孔13aが設けられ、この小空気孔13aの下部内周にはフロート弁体14の上面側がシールする小空気孔弁座13bが設けられ、この小空気孔弁座13bには固定部材13cが装着される。スリーブ30へのネジ込みにより、ふた15の底面側がスリーブ30に内挿されていることから、大空気孔100の底面側の弁座面105についても、スリーブ30の内方位置、すなわち水道本管2側に下がった位置に設けられる。
これにより、弁座面105に当接する遊動弁体13も水道本管2側に下がり、これに伴って遊動弁体13の小空気孔弁座13bも水道本管2側に下がった位置になる。本実施形態においては、遊動弁体13が弁座面105に当接したときの小空気孔弁座13bの位置が、弁箱部10のフランジ21の下面よりも水道本管2側になるように設けられる。そして、空気弁本体1が水道本管2に接続されたときに、小空気孔弁座13bが水道本管2の内部に位置することで、この小空気孔弁座13b弁座面の凍結を効果的に防止できる。
一方、フロート弁体14は、遊動弁体13と略同じ外径で、遊動弁体13よりも長尺状に形成される。これらのフロート弁体14、遊動弁体13は、弁箱20内の水位に応じて浮力を受け、スリーブ30に案内されてスムーズに上下移動可能となり、この動作により水道水に含まれる空気が大空気孔100を介して空気弁本体1の外部に排出可能に設けられる。
図1、図2において、カバー部12は、少なくともカバー本体120、保温材121で構成され、弁箱部10、スリーブ部11を上方から被覆可能に設けられる。
カバー本体120は、例えばステンレス製の板材を材料として断面略コ字形の逆椀状に加工され、このカバー本体120の内面側に保温材121が装着される。カバー部12には、二ヶ所にボルト穴122が穿孔され、このボルト穴122の下方からナット部材50に螺合されたボルト部材35のおねじ91が挿入され、カバー本体120の上部より突出したこのおねじ91の先端側には、袋ナット123が螺合され、この袋ナット123を締付けることで上方から覆うように固定される。
この場合、カバー本体120の裏面側とナット部材50との間には、ワッシャ状のスペーサ124が介在される。袋ナット123の締付け時には、ボルト穴122の周辺がスペーサ124により裏面側から支えられてカバー本体120の変形が防止される。さらに、スペーサ124を樹脂製とすれば、コストを抑えつつボルト穴122周辺の強度を確保できる。スペーサ124は、予め保温材121に固定されていたり、或は保温材121に一体成形されていてもよく、本実施形態では、保温材121にインサート成形で固定され、これにより、スペーサ124の脱落や紛失が防止されている。
保温材121は、カバー本体120の内面に当接するように収納され、この保温材121の内周面側には排気路125が設けられ、ふた15の大空気孔100から流れ出る空気が、この排気路125を介して外部に排出される。保温材121には、ナット部材50取付用の図示しない挿通孔や、スペーサ124装着用の装着凹部126が形成されている。
なお、上記実施形態では、ボルト部材35をフランジ21底面側からネジ込みにより取付けているが、ボルト部材を植え込みボルトとし、フランジ21の上面側から螺着してもよい。
また、ボルト部材35に対して、ナット部材50を介してスリーブ11を上昇させることにより連通部24、25同士を閉塞させたときに流路閉とし、ナット部材50を介してスリーブ11を下降させることにより連通部24、25同士を開放させたときに流路開としているが、これらを逆にして、ナット部材50の下降時に連通部24、25同士を閉塞させるようにしてもよい。
弁箱側連通部24を長穴状、スリーブ側連通部25を丸穴状に設けているが、これらは逆であってもよく、弁箱側連通部24に凹部26、スリーブ側連通部25に凹状部56をそれぞれ設けているが、これらのうちの何れか一方を設けるようにしてもよい。
続いて、上述した空気弁本体の組立て手順を説明する。
図1、図2において、先ず、フランジ21の底面側から、ボルト部材35を、頭部35aが凹状収容部36に収容されるまでネジ込む。このネジ込みにより、ねじ先35bが所定の高さに設定されながら、おねじ91がフランジ21上面側より突出した状態となる。フランジ底面側の環状テーパ溝41には、Oリング43を嵌め込んで装着する。
続いて、フランジ21底面側の所定位置に被覆板23を重ねるように配置し、フランジ21底面側から弁箱20をネジ込んでこの弁箱20をフランジ部21に固定し、弁箱部10を構成する。このとき、環状係止部22が被覆板23の底面側に係止することで、弁箱20をフランジ21の所定位置に装着でき、環状係止部22とフランジ21との間に被覆板23を挟み込むことでその脱落を防止している。
一方、下フランジ部40aの上方よりスリーブ30を挿入してその鍔部52を係合段部71に係合させた状態にし、スリーブ30の外周にOリング31、32、57をそれぞれ装着する。続いて、スリーブ30を弁箱20に対して上方から挿入し、スリーブ30の下部にOリング61、バックアップリング62の順序で下から装着し、スリーブ30の下端側に底ふた51をネジ込んで固着する。これにより、スリーブ30と底ふた51との間の装着溝63にOリング61をバックアップリング62で保護した状態で装着できる。
次いで、ボルト部材35に、ナット部材50を下フランジ部40aに当接させる程度までネジ込んだ後に、挿通孔75にナット部材50を挿入しつつ、下フランジ部40aに上フランジ部40bを載置する。この状態で上フランジ部40bの2つの係合孔78から固着ボルト77を下フランジ部40aの雌螺子部79に螺合させる。このとき、2つの固着ボルト77を交互に締め付けて、下フランジ部40a、上フランジ部40bでナット部材50を均等に挟み込むようにしながら、固着ボルト頭部77aが拡径部分に収納されるまで締付ける。
スリーブ30の内部にフロート弁体14、遊動弁体13の順序でこれらを挿入し、挿入孔部73からおねじ部101をめねじ部53にネジ込むようにしてふた15をスリーブ30の所定位置に装着する。
最後に、ナット部材50の上に保温材121とスペーサ124が収納されたカバー部12を弁箱部10の上から装着し、袋ナット123をボルト部材35に螺着してカバー本体120を固定する。以上の手順により、空気弁本体1の組み立てが完了となる。
空気弁本体1を水道本管2に接続する場合、図1に示すように、略水平方向に配管された水道本管2におけるチーズ形状のフランジ部材3の分岐位置に、空気弁本体1が立設状態で装着される。フランジ部材3は、水道本管2への接続部3a、空気弁本体1装着用の筒状部3b、空気弁本体1とのフランジ接続部3cを有し、フランジ接続部3cにボルトナット130で空気弁本体1のフランジ21が固定される。フランジ接続部3cは、GF形(溝付き)の態様に設けられ、その溝部分にシール用ガスケット4が装着され、このガスケット4により空気弁本体1との間がシールされる。この場合、空気弁本体1のフランジ21下面側に被覆板23を設けていることで、ガスケットシール領域の防食性が確保され、ガスケット4との密着性が向上した状態で空気弁本体1を接続できる。
空気弁本体1の接続後には、筒状部3b内にスリーブ部11の下部が挿入された状態となり、このスリーブ部11や弁箱部19が水道本管2よりも高い位置に配置される。これにより、スリーブ側連通部25、弁箱側連通部24や、充水用の連通孔60も水道本管2よりも高い位置に設けられる。
水道本管2への接続後において、空気弁本体1の弁箱20内に水が無い場合には、図1の状態からフロート弁体14、遊動弁体13が降下してふた15の大空気孔100が開放した状態となり、この状態から急速排気や急速吸気の動作がおこなわれる。
急速排気は、水道本管2に充水するときに、管路内の空気を、大空気孔100を介して急速に多量に排気する動作となる。急速排気時には、遊動弁体13、フロート弁体14はともに浮き上がることなくスリーブ30の下方に位置するため、大空気孔100が全開状態になる。これにより、管路内の空気が、空気弁本体1の弁箱側連通部24、スリーブ側連通部25、大空気孔100を介して外部に効率的に排出される。このとき、連通孔60が一箇所かつ小径に設けられていることにより、この連通孔60から流入した空気によって、フロート弁体14、遊動弁体13が上昇することがないため、大空気孔100が閉塞することはない。
急速吸気は、管路内の水を排出するときに、空気弁本体1を介して急速に管路内に多量の吸気する動作であり、遊動弁体13、フロート弁体14が降下した状態でおこなわれる。この場合、大空気孔100が開口し、この大空気孔100、スリーブ側連通部25、弁箱側連通部24を介して効率的に吸気し、管路内の排水が迅速におこなわれる。
これら急速排気、急速吸気により、水道本管2への最初の送水や、水道本管2からの排水などの作業を短時間でおこなうことができる。
空気弁本体1内への充水がおこなわれる際には、主に連通孔60から内部に水が入ることにより、フロート弁体14を下方から押し上げる力が働く。これにより、フロート弁体14がスムーズに上昇し、このフロート弁体14により遊動弁体13も充水時の所定位置まで確実に上昇する。
空気弁本体1内への充水が完了して管路内が満水状態になったときには、フロート弁体14、遊動弁体13が浮力によって上昇した状態となり、遊動弁体13の上面側がふたの弁座面105に密着して大空気孔100を塞ぎ、かつ、フロート弁体14が遊動弁体13の小空気孔13aを塞いだ状態となる。これにより、弁室102から外部への水の流出が防がれる。
この充水時の圧力下(例えば、呼び径25の時は、0.1〜0.75MPa)において、水道本管2内に混入している空気は徐々に空気弁本体1に集まり、弁室102の上部に溜まる。この空気量が一定に達すると、先ずフロート弁体14のみが降下し、遊動弁体13の小空気孔13aが開いた状態となり、空気の排気がおこなわれる。
空気の排出により弁箱20内の空気量が少なくなると、フロート弁体14が水の浮力により上昇して再び小空気孔13aを塞ぐ。以上の動作を繰り返すことにより、空気弁本体1を介して本管内に溜まった空気を自動的に弁外に排出する。
次に、本発明の不凍結形空気弁の上記実施形態における作用を述べる。
上記空気弁本体の点検や清掃などの補修作業をおこなう場合には、先ず、図1の空気弁本体1の袋ナット123を緩めて取外し、カバー部12を持ち上げて弁箱部10から取外す。
この状態で、図6において、2つのナット部材50の係止面93にスパナ等の工具を係止して緩める方向(ナット部材50が上昇する方向)に交互に少しずつ回転させる。このとき、ナット部材50の環状鍔部92が上フランジ部40bの段状部76、この上フランジ部40bと一体の下フランジ部40aの係合段部71がスリーブ30の鍔部52にそれぞれ係合していることで、フランジ部40、スリーブ30も上昇し、スリーブ30が弁箱20に対して上昇して、図7に示すように連通部24、25を相互に閉塞させ、空気弁本体1と水道本管2との流路を遮断状態にできる。
このとき、装着溝63に装着されたOリング61が弁箱の拡径シール溝33内に嵌まり込み、Oリング61によりスリーブ30と弁箱20の下端側とをシールする。これにより、連通孔60を遮断状態として水の浸入を防止できる。
以上の連通部24、25の閉塞、連通孔60の遮断状態、及びフロート弁体14、遊動弁体13が小空気孔13a、大空気孔100を塞いだ状態により、弁室102内に水圧が内封される。
この状態でふた15を取外すことにより、内部の遊動弁体13、フロート弁体14を取り出してこれらの部品や内部の補修作業を実施できる。
この場合、図9に示すように、ふた15をスリーブ部11の上部に着脱自在にネジ込んでいることで、図9(a)の状態から図9(b)の状態まで移動幅Tの分だけ緩めて上昇させたときに、この上昇に伴って空気弁本体1の弁室102内の容積を拡張して内封された水圧を減圧できる。このとき、ふた15外周に装着したOリング103でスリーブ部11との間をシールして漏れの防止状態を保持でき、しかも、ふた15をネジ込んで取付けていることで、このふたが一度に抜け出すおそれもない。
さらに、ふた15をやや緩めた後にスリーブ部11とのシール位置を解除する位置に、例えば、ふた15を約1.5回転した位置までOリング103を配置していることで、ふた15を約1回転させることでやや緩めて図9(b)の状態まで弁室102の容積を拡張した後に、さらに少しずつふた15を緩めることでOリング103による側面シールを徐々に解除して、ネジ込み部分の隙間、すなわち、おねじ部101とめねじ部53の隙間から、いわゆる「漏れ現象」を利用して弁室102内の水圧を徐々に抜いて、スリーブ30上端側が一度に開口することを防止できる。このようにして、ふた15を約3.5回転することで、弁室102内を徐々に減圧することにより水の噴き出し現象を防止しながらふた15を取外しできるため、安全な補修作業が実施可能となる。
このとき、ふた15を緩める過程で、ふた15のネジ込み部分から弁室102内の水が流出し続けた場合には、この流出を視認することにより、上下動可能なスリーブ部11による外部配管2との流路の遮断(弁室102の止水)が不十分であることを判断できる。
このように、ふた15を完全に取り外す前に、外部配管2との流路の遮断が不十分であることを視認できるので、大量の漏水を未然に防ぐことができる。外部配管2との流路の遮断が不十分な場合には、スリーブ部11を正しい位置まで移動して止水するようにする。
図8において、ふた15の上部に、十文字状の工具装着用の係合溝110を設けていることにより、この係合溝110にスパナ等の工具を縦方向に差し入れてふた15を回転操作できる。このため、ふた15の上部側に余分なボルトやナット等を突出させることなく補修作業を実施でき、部品点数も削減できる。
しかも、係合溝110に装着した工具を回転させたときに、この工具がナット部材50に当接する位置に係合溝110を設けていることにより、工具を略90°回転する度にこの工具が規制部50に当接係止し、それ以上の回転を防いでいる。続いて、工具を係止溝110の縦方向に交差する横方向に差し入れることで、作業者が作業位置を変えることなく同様にふたを90°回転できる。この繰り返しによって専用工具を用いることなくふた15をスリーブ30から着脱でき、このふた15の一度による緩め操作を防止することにより、弁室102からの水の噴き出しを確実に防止する。
以上のように、空気弁本体1の補修時には、この空気弁本体1を水道本管2(フランジ部材3)から取外すことなく、連通部24、25や連通孔60を塞いで、水道本管2から外部への漏れを塞いだ状態で内部部品を取外すことができる。
補修作業後には、上記と逆の手順で空気弁本体1を組立てて、水道本管2との流路を開状態に戻すようにすればよい。流路を開状態にする場合には、2つのナット部材50を工具で締める方向(ナット部材50が下降する方向)に少しずつ交互に回転させる。これによってナット部材50底面が下フランジ部40a上面側に当接してこの下フランジ部40aが下降し、上フランジ部40bの縮径部74が鍔部52を押圧することでスリーブ30が下降する。このようにして、スリーブ部11と弁箱部10との連通部24、25を相互に開放させて流路を開状態に戻すことができる。
1 空気弁本体
2 水道配管(外部配管)
10 弁箱部
11 スリーブ部
13 遊動弁体
14 フロート弁体
15 ふた
50 ナット部材(規制部)
51 底ふた
100 大空気孔
102 弁室
103 Oリング
110 係合溝

Claims (3)

  1. 弁箱部内に遊動弁体とフロート弁体とを収容し、かつ上下動可能のスリーブ部で外部配管との流路を遮断可能に設けた不凍結形空気弁であって、前記スリーブ部の上部に、中央に大空気孔を有する環状のふたを着脱自在にネジ込み、このふたと前記スリーブ部とこのスリーブ部の下部に設けた底ふたとの間に、前記遊動弁体とフロート弁体との弁室を設けると共に、前記ふたの外周に前記スリーブ部との間をシールするOリングを設け、このOリングは、前記ふたをやや緩めた状態で前記スリーブ部とのシール状態を解除する位置に配置したことを特徴とする不凍結形空気弁。
  2. 前記ふたの上部に、このふた着脱用の工具を沿わせて装着する十文字状の係合溝を設けた請求項1に記載の不凍結形空気弁。
  3. 前記係合溝は、当該係合溝に装着した工具を回転させたときに、この工具が空気弁本体の上部に設けた規制部に当接する位置に配置した請求項に記載の不凍結形空気弁。
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