[実施の形態]
図1は、本発明の実施の形態に係るゲームシステムの概要を示す。
<ゲームシステム1の概要>
本実施形態に係るゲームシステム1は、ゲームに用いられるコンテンツのパラメータを、ゲームの実行にユーザが用いる機器及び/又はソフトウェア等に固有の情報、すなわち、ゲームの対応環境を示す対応環境情報に基づいて決定できるシステムである。具体的に、ゲームシステム1は、ゲームの実行にユーザが用いる機器及び/又はソフトウェアから対応環境情報を取得し、対応環境情報とコンテンツとに対応付けられているパラメータを用いてゲームを実行する。なお、ゲームシステム1とユーザが所有するユーザ端末(例えば、ユーザ端末3、ユーザ端末3a・・・及びユーザ端末3n)とは、例えば、通信網5を介して双方向通信可能に接続される。また、ゲームシステム1は、サーバクライアント型のゲームシステムであってよい。
本実施形態においてコンテンツとは、ゲーム内で活動するキャラクタ、ゲーム内で用いるアイテム、ゲーム内で用いられる画像・音声等である。一例として、コンテンツは、ゲーム内に登場するキャラクタである。
また、対応環境とは、所定のゲームを所定の機器(ユーザ端末)で実行する場合に要求される環境であり、機器のハードウェアに関する情報、ソフトウェアに関する情報、及び/又はユーザが登録しているソーシャルネットワークサービス(SNS)やその他のサービスのアカウントに関する情報等により規定されるユーザが選択可能な環境である。具体的に、対応環境は、ユーザ端末において用いられるオペレーティングシステム(OS)、OSのバージョン、ゲームプログラム、ゲームプログラムのバージョン、ブラウザゲームを実行可能なブラウザ、ユーザ端末、ゲームにログインする場合に用いるアカウント、ユーザ端末の製造元、及びユーザ端末に搭載されているプロセッサ等からなる群から選択される少なくとも1つの対応環境である。なお、本実施形態において対応環境は、例えば、ユーザ自身の日常の動作や行動(歩行数、移動時間、身体情報等)とは無関係である。
更に、パラメータとは、ゲームに用いられるコンテンツの獲得、ゲーム内へのコンテンツの出現、及び/又はゲーム内でのコンテンツの使用等において用いられるパラメータである。パラメータは、複数のコンテンツから1以上のコンテンツを選択する場合に用いられるパラメータであってよい。例えば、パラメータは、コンテンツを抽選によってユーザに付与する場合におけるコンテンツの抽選確率、及び/又はコンテンツをゲーム内に出現させる場合におけるコンテンツの出現確率であってよい。また、パラメータは、コンテンツの性質及び/又は性能、コンテンツの性質及び/又は性能を強化させる場合における強化の度合い、コンテンツの性質及び/又は性能を強化させる場合に要する所定のアイテムの個数、並びにコンテンツのゲーム内における獲得の難易度等からなる群から選択される少なくとも1つのパラメータであってよい。
図1の概要例においては、コンテンツがゲームに登場するキャラクタであり、対応環境情報がユーザ端末のオペレーティングシステム(OS)の種類を示す情報であり、パラメータがゲーム内における抽選でキャラクタを獲得できる確率(抽選確率)である例を挙げて説明する。図1においては、ゲームシステム1がユーザ端末3からキャラクタの抽選指示を受け付けた場合、ユーザ端末のOSの種類を示す情報をユーザ端末3から取得し、取得したOSの種類を示す情報に基づいてキャラクタの抽選確率を変える例を説明する。なお、抽選確率とは、抽選によりキャラクタが当たる確率である。
まず、ユーザ端末3がオペレーティングシステム(A)(OS(A))で動作しており、ユーザ端末3とは異なるユーザ端末3a及びユーザ端末3nがオペレーティングシステム(B)(OS(B))で動作しているとする。そして、例えば、ユーザ端末3においてゲームが実行され、キャラクタ獲得の抽選が実行されるとする。この場合において、ゲームシステム1は、ユーザ端末3からキャラクタの抽選指示を受け付ける。そして、ゲームシステム1は、対応環境情報として、ユーザ端末3のOSの種類を示す情報をユーザ端末3から取得する。図1の例でゲームシステム1は、ユーザ端末3において動作しているOSが、OS(A)であることを示す情報を取得する。
ここで、ゲームシステム1は、キャラクタとOSの種類とに対応付けて、各キャラクタの当選確率を格納する格納部を有する。例えば、図1に示すようにゲームシステム1の格納部は、キャラクタ「ビードル」とOS(A)とに対応付けてパラメータとしての抽選確率「70%」を格納する一方で、「ビードル」とOS(B)とに対応付けて抽選確率「50%」を格納する。したがって、OS(A)で動作するユーザ端末3において抽選を実行すると、70%の確率で「ビードル」が当たり、OS(B)で動作するユーザ端末3a等で抽選を実行すると50%の確率で「ビードル」が当たることになる。当該格納部は、他のキャラクタ(「コクーン」、「キャタピー」、「ピカチュウ」等)についても同様に、OS(A)及びOS(B)のそれぞれに抽選確率を対応付けて格納する。なお、図1の例では、一の対応環境情報であるOS(A)に対応付けて格納されている複数の抽選確率の合計は100%であり、OS(B)についても同様である。
そして、ゲームシステム1は、抽選を実行する。図1の例においてゲームシステム1は、格納部を参照し、OS(A)に対応付けられているキャラクタの抽選確率に基づいて抽選を実行する。ゲームシステム1は、抽選結果に基づいて、ユーザ端末3のユーザに対し、当選したキャラクタを付与する処理を実行する。
更に、ゲームシステム1は、ユーザ端末3から抽選指示を受け付ける前、抽選指示の受付中、若しくは抽選指示の受付後、各キャラクタの抽選確率をユーザ端末3に出力させることができる。ユーザに抽選確率を認識させる観点からは、抽選指示を受け付ける前に出力させることが好ましい。すなわち、ゲームシステム1は、ユーザ端末3を用いて抽選を実行する場合における、「ビードル」、「コクーン」、「キャタピー」、及び「ピカチュウ」それぞれの抽選確率をユーザ端末3の表示部等に出力させる。また、ゲームシステム1は、OS(A)で動作するユーザ端末3における「ビードル」、「コクーン」、「キャタピー」、及び「ピカチュウ」それぞれの抽選確率と、OS(B)で動作するユーザ端末3a等における「ビードル」、「コクーン」、「キャタピー」、及び「ピカチュウ」それぞれの抽選確率とをユーザが比較可能にユーザ端末3の表示部等に出力させることもできる。これにより、ユーザは、いずれのOSで動作するユーザ端末を用いてゲームを実行するかについて選択の幅を広げることができる。例えば、ユーザは、ゲームを初めて実行する際に、いずれのOSで動作するユーザ端末を用いてゲームを開始するかを選ぶことができる。また、端末の引継処理(機種変更手続き処理)をすることにより、動作するOSの情報を変更できる場合には現在使用しているOSとは異なるOSで動作するユーザ端末を用いてゲームを続けることができる。
このようにゲームシステム1においては、例えば、ユーザ端末3を用いた場合にユーザ端末3aを用いた場合に比べて「ビードル」及び「コクーン」が当たりやすいこと、及びユーザ端末3aを用いた場合にユーザ端末3を用いた場合に比べて「キャタピー」及び「ピカチュウ」が当たりやすいことを各ユーザ端末において把握した上で、ユーザは抽選を実行できる。したがって、ゲームシステム1においては、パラメータを決定する要素としてゲーム運営者が変更することのできないOS情報等を用いるので、ゲーム運営者がユーザ毎に抽選確率を操作しているとの疑念をユーザに生じさせることを防止できる。
また、ゲームシステム1は、ユーザ端末3とユーザ端末3nとが同一のゲームに参加している場合、ユーザ端末3のユーザ及び/又はユーザ端末3nのユーザからの指示に応じ、相手方の対応環境情報に基づいて抽選を実行することもできる。例えば、ゲームシステム1は、ユーザ端末3のユーザの指示に応じ、ユーザ端末3nのOS(B)に対応付けられているキャラクタの抽選確率に基づいて抽選を実行してもよい。この場合、本来はユーザ端末3nを用いた場合にユーザ端末3を用いた場合に比べて「キャタピー」及び「ピカチュウ」が当たりやすいところ、ユーザ端末3を用いた場合でもユーザ端末3nを用いた場合と同一の抽選確率で、ユーザ端末3のユーザは抽選を実行できる。これにより、ゲームシステム1によれば、ユーザ間の交流の活性化を図ると共にゲームの遊戯性を向上させることができる。
なお、ユーザ端末(例えば、ユーザ端末3、ユーザ端末3a・・・及びユーザ端末3n)は、携帯電話、スマートフォン、ノートパソコン、タブレット型PC、デスクトップ型PC等の情報通信端末である。また、通信網5は、携帯電話網、及び/又はインターネット等の通信網である。通信網5は、有線LAN及び無線LAN等の通信ネットワークや近距離通信網を含むこともできる。そして、以下において本実施形態に係るゲームシステム1の詳細を説明するが、上記説明及び下記説明における固有名や数値はあくまで例示であり、これらの固有名や数値に限定されることはないことを付言する。
<ゲームシステム1の詳細>
図2は、本実施形態に係るゲームシステムの機能構成の一例を示す。また、図3は、本実施形態に係る情報格納部が有する各格納部のデータ構成の一例を示す。
[ゲームシステム1の構成の概要]
本実施形態に係るゲームシステム1は、所定のコンテンツをユーザに付与可能なゲームシステムである。ゲームシステム1は、ユーザのゲームへのログインを処理するログイン処理部10と、ユーザ端末の対応環境情報を取得する対応環境情報取得部12と、パラメータを決定するパラメータ決定部14と、ユーザ端末にパラメータを出力するパラメータ出力部16と、ユーザ端末からの指示を受け付ける指示受付部18と、ゲームの進行を制御するゲーム進行部20と、ゲームの進行結果をユーザのユーザ情報に対応付ける結果対応付部22と、対応環境を選択する対応環境選択部24と、対応環境の切替えを処理する切替処理部26と、各種の情報を格納する情報格納部32とを備える。また、ゲームシステム1は、ユーザ端末の位置情報を取得する位置情報取得部28を更に備えてもよい。
情報格納部32は、パラメータを格納するパラメータ格納部320と、ユーザ情報を格納するユーザ情報格納部322と、コンテンツに関する情報を格納するコンテンツ情報格納部324と、ゲームの進行状況等を格納するゲーム状況格納部326とを有する。
ゲームシステム1は、上記複数の構成要素を物理的に同一の場所に有するだけでなく、上記複数の構成要素の一部を物理的に離れた位置に設置してもよい。例えば、ゲームシステム1は、構成要素の機能の一部をユーザ端末や外部のサーバに担わせてもよい。また、ゲームシステム1は、一以上のサーバとして構成してもよい。この場合、一のサーバの構成要素と他のサーバの構成要素とを組み合わせることで、ゲームシステム1が構成される。また、本実施形態において、各装置(ユーザ端末、サーバ等)を情報処理装置として把握することもできる。すなわち、各装置の集合体を1つの「情報処理装置」として把握することができ、ゲームシステム1を複数の装置の集合体として形成してもよい。1つ又は複数のハードウェアに対して本実施形態に係るゲームシステム1を実現することに要する複数の機能の配分の仕方は、各ハードウェアの処理能力及び/又はゲームシステム1に求められる仕様等に鑑みて適宜決定することができる。更に、情報格納部32が格納する各種の情報は、指示受付部18を介して受け付けるユーザの指示や情報、及び/又はゲームシステム1の外部に存在する所定のサーバから所定の情報を取得して、随時、更新されてもよい。
[ゲームシステム1の構成の詳細]
以下の説明においては、ゲームシステム1により提供されるゲームを、主としてユーザがユーザ端末3を用いて実行する場合を例として説明する。ただし、ゲームシステム1においては、当該ユーザ及び当該ユーザとは異なる1以上のユーザが、ユーザ端末3及びユーザ端末3とは異なる1以上のユーザ端末を用いて当該ゲームを同時にプレイすること、及び/又は当該ゲーム内の同一イベントや同一フィールド等でプレイすることができる。
(ログイン処理部10)
ログイン処理部10は、ユーザのゲームへのログインの処理(ユーザ認証)を実行する。本実施形態に係るゲームは、ゲーム用のアカウントだけではなく、ソーシャルネットワークサービス(SNS)のアカウント、インターネット上若しくはクラウド上の各種サービスを利用するためのアカウント等のアカウントを用いてログインできる仕様を採用できる。そして、ユーザは、ユーザ自身の当該ゲーム用のアカウント、SNSのアカウント、及びインターネット上若しくはクラウド上の各種サービスを利用するためのアカウント等からなる群から選択される少なくとも1つ以上のアカウントにログインすることで、ユーザ端末3上でゲームを実行することができる。
例えば、ログイン処理部10は、ユーザ端末3からユーザのアカウント情報(例えば、所定のアカウントのユーザIDやパスワード、又は生体認証をログインに利用する場合は生体情報等)を取得する。そして、ログイン処理部10は、取得したアカウント情報を用い、当該ユーザのゲームに対するログイン処理を実行する。ログイン処理部10がログイン処理を実行することにより、ユーザ端末3においてゲームの実行が可能となる。
(対応環境情報取得部12)
対応環境情報取得部12は、ユーザ端末3において実行されるゲームの対応環境を示す対応環境情報を取得する。対応環境情報取得部12は、ユーザ端末3がゲームシステム1用のゲームプログラムをダウンロードした時、ユーザ端末3における当該ゲームプログラムの初回起動時、ゲーム内において所定のゲーム(例えば、指示受付部18が受け付けるユーザからの指示に応じて実行される抽選等)やイベント等が実行される時、ゲーム内においてユーザから対応環境情報の取得の指示を受けた時、若しくはユーザ端末3においてゲームが起動される毎等の様々なタイミングで対応環境情報を取得できる。
例えば、対応環境情報取得部12は、対応環境がOSである場合、OSの種類を示す情報を対応環境情報として取得できる。ここで、OSの種類を示す情報とは、ユーザ端末3でゲームを実行するために必要となるOSを特定できる情報であればよく、例えば、OSの情報自体(例えば、OS名、及びOSのバージョン情報やエディション情報等)、ユーザ端末3に格納されている各種情報から特定されるOSの情報(例えば、OS名、又はOSのバージョン情報やエディション情報等)、OSのバージョン情報から特定されるOSの情報、ユーザ端末3の性能から特定されるOSの情報(例えば、所定の機能をユーザ端末3が有しているか否かによって特定される情報や、所定の処理を実行させた場合の処理結果から特定される情報。つまり、所定のOSにおいて実行可能な機能をユーザ端末3が有していれば、ユーザ端末3は当該OSを搭載していると特定できる。)、ユーザ端末3がゲームシステム1用のゲームプログラムをダウンロードした場合におけるダウンロード元(例えば、ストア)の情報から特定されるOSの情報、ユーザ端末3外の所定のサイト等にユーザが登録した情報から特定されるOSの情報等から特定される情報である。
また、対応環境情報取得部12は、ユーザがユーザ端末3から所定のアカウントにログインしたことを示すログイン情報をログイン処理部10から受け取った場合にユーザ端末3に問い合わせ、ユーザ端末3の対応環境情報を取得することができる。更に、対応環境情報取得部12は、対応環境が所定のアカウントであり、対応環境情報がユーザのアカウント情報である場合、ユーザ端末3及び/又は当該アカウントを提供するサービスサーバに問い合わせて、対応環境情報を取得してもよい。対応環境情報取得部12は、ユーザ端末3における対応環境情報をパラメータ決定部14に供給する。
(情報格納部32:パラメータ格納部320、ユーザ情報格納部322、コンテンツ情報格納部324、ゲーム状況格納部326)
情報格納部32は、所定の情報を格納する複数の格納部を有して構成される。情報格納部32は、ゲームシステム1を構成する各構成要素からの働きかけに応じ、所定の情報を各構成要素に供給する。
パラメータ格納部320は、コンテンツのパラメータを格納する。具体的にパラメータ格納部320は、対応環境情報及びコンテンツのコンテンツIDに対応付けてパラメータを格納する。コンテンツIDはコンテンツを一意に識別する識別子である。また、パラメータは、例えば数値であり、パラメータ格納部320は、所定の演算に利用可能にパラメータを格納することができる。
なお、対応環境情報がユーザ端末の種類を示す情報のように膨大である場合、すべての種類の対応環境情報に対応するパラメータを格納することが困難な場合がある。そこで、パラメータ格納部320は、互いに異なる対応環境情報が非常に多くなることが想定される場合、1以上の対応環境情報であって、ユーザが容易に把握できる量以下の対応環境情報及びコンテンツIDに対応付けてパラメータを格納する。すなわち、パラメータ格納部320は、特定の対応環境情報と特定の対応環境情報を除く他の対応環境情報とに分類し、パラメータを格納する。例えば、対応環境情報がユーザ端末の種類を示す情報である場合、第1のユーザ端末、第2のユーザ端末、及び第3のユーザ端末それぞれのユーザ端末の種類を示す情報、並びにこれらのユーザ端末を除く他のユーザ端末の種類を示す情報とコンテンツIDとに対応付けて、パラメータ格納部320はパラメータを格納するようにしてもよい。
一方、対応環境情報が複数であっても、1つの対応環境情報が特定されることで一義的に対応環境情報が特定されるような場合、1つの特定の対応環境情報に対してのみ、特定のパラメータを用いてもよい。例えば、対応環境情報が2種類のみの場合、いずれか一方の対応環境情報が特定されると自動的に残りの対応環境情報が特定される。この場合、パラメータ格納部320は、いずれか一方の対応環境情報及びコンテンツIDに対応付けてパラメータを格納してもよい。
また、パラメータ格納部320は、対応環境情報及びコンテンツIDに対応付けてパラメータを格納する複数のパラメータテーブルの集合体であってもよい。例えば、n個の対応環境情報用のパラメータテーブル(ただし、nは2以上の整数)を設け、パラメータ格納部320は、これらのパラメータテーブルを含んで構成されていてもよい。一例として、パラメータ格納部320は、対応環境情報がユーザ端末の種類を示す情報である場合、第1の種類のユーザ端末用のパラメータテーブル、第2の種類のユーザ端末用のパラメータテーブル、及び第1の種類と第2の種類とを除く他の種類のユーザ端末用のパラメータテーブルというように、特定種類のユーザ端末用のパラメータテーブルと、特定種類を除く他の種類のユーザ端末用のパラメータテーブルとを有して構成することができる。
ユーザ情報格納部322は、ユーザを識別するユーザIDに対応付けてユーザに関する情報を格納する。具体的に、ユーザ情報格納部322は、ユーザIDに対応付けて、ユーザの1以上のアカウント情報(アカウント用のユーザID、パスワード等)、ユーザ端末3の対応環境情報(ユーザ端末3のOSの種類を示す情報、ユーザ端末3において用いられるブラウザに関する情報、ユーザ端末3の端末の種類に関する情報等)、ユーザがプレイ中若しくはプレイ予定のゲームを一意に識別するプレイゲームID、ユーザが保有するコンテンツ(例えば、ゲームに登場するキャラクタ、アイテム等)を一意に識別するコンテンツID(例えば、コンテンツがキャラクタである場合はキャラクタID、コンテンツがアイテムである場合はアイテムID)、ユーザのゲーム内におけるアバター等の画像を一意に識別する画像ID、及び/又はその他の情報(個人情報等)を格納する。
コンテンツ情報格納部324は、コンテンツIDに対応付けてコンテンツに関する情報であるコンテンツ情報を格納する。コンテンツ情報は、例えば、コンテンツがゲームに登場するキャラクタである場合、キャラクタの名称を示す情報、キャラクタのレベルを示す情報、キャラクタの性別を示す情報、キャラクタの状態を示す情報、キャラクタの特徴や特性を示す情報、キャラクタの能力を示す情報、キャラクタの画像情報、キャラクタの特性を向上若しくは変化させるために要する所定のアイテムの数量等の情報である。この場合、コンテンツIDはキャラクタIDである。また、コンテンツがゲームで用いられるアイテムである場合、コンテンツ情報は、アイテムの名称を示す情報、アイテムの特徴や特性を示す情報、アイテムの画像情報等の情報である。この場合、コンテンツIDはアイテムIDである。
ゲーム状況格納部326は、ユーザのゲームの進行状況を含むゲームの状況に関する情報(ゲーム状況情報)を格納する。ゲーム状況格納部326は、プレイゲームIDに対応付けてゲーム状況情報を格納する。ゲーム状況格納部326は、ゲーム状況情報を、ユーザがログインした日時や時刻、ユーザがゲームを中断した日時や時刻、ユーザがログアウトした日時や時刻等の日時情報や時間情報に対応付けて格納することができる。
(パラメータ決定部14)
パラメータ決定部14は、対応環境情報取得部12が取得した対応環境情報に基づいて、ゲームにおいて用いられるコンテンツに対応付けられるパラメータを決定する。具体的に、パラメータ決定部14は、パラメータ格納部320を参照し、取得した対応環境情報に対応付けてパラメータ格納部320に格納されているパラメータを、決定するパラメータとして用いることができる。例えば、パラメータ格納部320においては、一の対応環境情報に対応付けて1以上のコンテンツIDが格納されると共に、1以上のコンテンツIDのそれぞれにパラメータが対応付けられている。パラメータ決定部14は、取得した一の対応環境情報に対応付けられてパラメータ格納部320に格納されている1以上のパラメータを、ゲームに用いるパラメータとして決定する。
一例として、対応環境がユーザ端末の種類であり、コンテンツがキャラクタであり、パラメータがゲーム内におけるキャラクタの出現確率であるとする。この場合、パラメータ格納部320は、複数のユーザ端末の種類を示す対応環境情報のそれぞれに対応付けて、キャラクタを識別するキャラクタIDと出現確率とを格納する。そして、パラメータ決定部14は、取得した対応環境情報に対応するユーザ端末の種類を示す対応環境情報に対応付けてパラメータ格納部320に格納されている出現確率を、ゲームで用いるパラメータとして決定する。例えば、パラメータ決定部14は、一の対応環境情報に対応付けてパラメータ格納部320に格納されている複数のキャラクタIDのそれぞれに対応付けられている出現確率を、ゲームで用いるパラメータとして決定する。
また、例えば、対応環境がユーザ端末のOSの種類であり、コンテンツがキャラクタであり、パラメータがゲーム内における抽選でキャラクタが当選する確率であるとする。この場合、パラメータ格納部320は、複数のOSの種類を示す対応環境情報のそれぞれに対応付けて、キャラクタIDと当該キャラクタIDのキャラクタの当選する確率とを格納する。そして、パラメータ決定部14は、取得した対応環境情報に対応するOSの種類を示す対応環境情報に対応付けてパラメータ格納部320に格納されている確率を、ゲームで用いるパラメータとして決定する。
更に、例えば、対応環境がユーザ端末のOSの種類であり、コンテンツがキャラクタであり、パラメータがゲーム内においてキャラクタの獲得及び/又は特性を変化させるために要するアイテムの個数であるとする。なお、特性とは、例えば、キャラクタの性質、能力(攻撃力や防御力、やる気等)、進化先(一例として、「進化」とは、所定のキャラクタが所定数のアイテムの使用や経験値の獲得等により、進化先のキャラクタに変わることを指す。)等である。この場合、パラメータ格納部320は、複数のOSの種類を示す対応環境情報のそれぞれに対応付けて、キャラクタIDと当該キャラクタIDのキャラクタの獲得及び/又は特性の変化に要する所定のアイテムの個数とを格納する。そして、例えば、所定のキャラクタの獲得及び/又は特性を変化させる旨の指示を指示受付部18がユーザ端末3から受け付けた場合、パラメータ決定部14は、対応環境情報取得部12が取得した対応環境情報に対応付けてパラメータ格納部320に格納されている所定のアイテムの個数を、ゲームで用いるパラメータとして決定する。
なお、ゲーム内での抽選でキャラクタをユーザに付与する場合、抽選方式としては様々な方式を採用できる。例えば、ボックスガチャと称される抽選方式を採用してもよい。ボックスガチャ方式は、例えば、ゲーム内において仮想的な抽選箱を設け、この抽選箱に所定種類のキャラクタやアイテムを所定数入れておき、ユーザがこの抽選箱からキャラクタやアイテムを選択することで抽選処理が実行され、その後、選択されたキャラクタやアイテムを再度抽選箱に戻すことなく、次の抽選処理を実行する抽選方式である。そして、ユーザに付与するアイテムが抽選処理により決定されると、ユーザは当該アイテムを保有できる。この場合、パラメータ格納部320は、対応環境情報に対応付けてボックスガチャに用いる抽選箱を識別する情報をパラメータとして格納してよい。パラメータ決定部14は、取得した対応環境情報に対応するOSの種類を示す対応環境情報に対応付けてパラメータ格納部320に格納されている抽選箱を識別する情報を、ゲームで用いるパラメータとして決定することができる。なお、この場合、コンテンツ情報格納部324は、コンテンツIDとしての抽選箱ID(抽選箱を識別する情報)に対応付けて、当該抽選箱IDで識別される抽選箱に含まれるコンテンツ情報としてのアイテムの情報を格納する。
また、パラメータ決定部14は、パラメータ格納部320に格納されているパラメータを初期パラメータとし、対応環境情報に基づいて初期パラメータを変更して得られるパラメータを、決定するパラメータとして用いてもよい。具体的には、パラメータ決定部14は、対応環境情報及びコンテンツIDに対応付けてパラメータ格納部320に格納されているパラメータと、対応環境情報に基づいて決定される係数又は関数とを用いて算出される算出パラメータを、決定するパラメータとして用いることもできる。この場合、パラメータ決定部14は、対応環境情報に対応付けて所定の係数又は所定の関数を格納する係数テーブル又は関数テーブルを有していてよい。そして、一例として、パラメータ決定部14は、取得した対応環境情報に対応付けてパラメータ格納部320に格納されているパラメータに、この対応環境情報に対応付けて係数テーブル又は関数テーブルに格納されている係数を乗じて得られる値又は関数を用いて得られる値を算出パラメータとすることができる。
また、パラメータ決定部14は、ゲーム内通貨及び/又は所定のアイテムの使用に基づいてパラメータを決定することもできる。例えば、パラメータ決定部14は、ゲーム内通貨及び/又は所定のアイテムの使用に基づいて、パラメータ格納部320に格納されているパラメータを増減すること、若しくは変更することができる。
また、パラメータ決定部14は、指示受付部18が受け付けるユーザからの指示に応じ、ゲーム内仮想通貨及び/又は所定のアイテムの使用により、ユーザ端末3の対応環境情報におけるパラメータを、他のユーザが用いる他のユーザ端末の対応環境情報におけるパラメータに切り替えてもよい。例えば、対応環境情報がOSの種類を示す情報の場合、原則として、第1のOSで動作するユーザ端末においては、第1のOSを示す対応環境情報に対応付けてパラメータ格納部320に格納されているパラメータが、このユーザ端末でのゲームに用いられるパラメータである。しかしながら、パラメータ決定部14は、ゲーム内仮想通貨及び/又は所定のアイテムの使用を前提に、第1のOSを示す対応環境情報に対応付けてパラメータ格納部320に格納されているパラメータを、第1のOSとは異なる種類のOS(例えば、第2のOS)を示す対応環境情報に対応付けてパラメータ格納部320に格納されているパラメータに切り替え(パラメータ切り替え処理)てもよい。ただし、パラメータ決定部14は、ゲーム内仮想通貨の量に応じて決定される時間、及び/又は所定のアイテムにより決定される時間の間だけ、パラメータ切り替え処理を継続することができるようにしてもよい。
更に、パラメータ決定部14は、対応環境情報取得部12が取得した対応環境情報に基づいて、ゲームにおいて用いられるコンテンツに対応付けられるパラメータを決定する場合において、予め定められた期間内は決定したパラメータを用い、当該期間外は他のパラメータを用いてもよい。例えば、ゲーム内において特定の期間(一例として、所定のイベント等)を区切り、この特定の期間内においてのみパラメータ格納部320に格納されているパラメータを用いてゲームを実行する構成にしてもよい。
また、ゲームシステム1は、ユーザがゲームをクリアした場合、及び/又はゲーム内の所定のイベントをクリアした場合に、ユーザIDにゲームをクリアしたことを示すフラグ、及び/又はイベントをクリアしたことを示すフラグを対応付けるフラグ対応付部を備えていてもよい。この場合において、パラメータ決定部14は、ユーザが再びゲームを実行した場合であって、ゲームをクリアしたことを示すフラグ及び/又はゲーム中の所定のイベントをクリアしたことを示すフラグがフラグ対応付部によりユーザIDに対応付けられている場合、ユーザがゲームの実行に用いているユーザ端末3の対応環境とは異なる対応環境の対応環境情報に対応付けてパラメータ格納部320に格納されているパラメータを、ゲームで用いるパラメータとして決定してもよい。なお、パラメータ決定部14は、指示受付部18を介してユーザからの所定の指示があった場合に、ユーザ端末3の対応環境とは異なる対応環境の対応環境情報に対応付けてパラメータ格納部320に格納されているパラメータを用いることができるようにしてもよい。
(パラメータ出力部16)
パラメータ出力部16は、パラメータに関する情報をユーザ端末3に出力する。すなわち、パラメータ出力部16は、パラメータ決定部14が決定したパラメータを、ユーザに知覚可能にユーザ端末3に出力させる。また、パラメータ出力部16は、ゲーム進行部20における所定の処理(例えば、コンテンツの抽選処理、コンテンツのゲーム内への出現処理等)の前にユーザ端末3にパラメータを出力させることが好ましい。
例えば、ユーザ端末3は、ユーザ端末3の表示部にパラメータ出力部16から受け取ったパラメータを表示する。この場合においてパラメータ出力部16は、パラメータ決定部14が決定したパラメータと共に、ユーザ端末3とは異なる対応環境におけるパラメータも出力することができる。具体的に、パラメータ出力部16は、ユーザ端末3の対応環境の対応環境情報におけるパラメータに関する情報、及びこの対応環境の比較となる対応環境を示す比較対応環境情報におけるパラメータに関する情報をユーザ端末3に出力する。
一例として、ゲーム内の抽選により所定のコンテンツがユーザに付与される場合を説明する。そして、対応環境がOSの種類であって、パラメータがコンテンツの抽選確率であるとする。この場合、パラメータ格納部320は、複数のOSの種類を示す情報のそれぞれに対応付けてコンテンツID及び抽選確率を格納する。そして、パラメータ決定部14は、ユーザ端末3からOSの種類を示す情報を取得して、取得した対応環境情報であるOSの種類を示す情報をキーとしてコンテンツID及び抽選確率を取得する。パラメータ決定部14は、取得した抽選確率をユーザ端末3において実行されるゲーム内で用いる抽選確率として決定する。
続いて、パラメータ出力部16は、パラメータ決定部14が決定した抽選確率及び当該抽選確率で抽選可能なコンテンツに関する情報、及びパラメータ決定部14が決定しなかった抽選確率及び当該抽選確率で抽選可能なコンテンツに関する情報をユーザ端末3に供給する。ユーザ端末3は、例えば表示部に、ユーザ端末3において実行されているOSの種類と共に、当該OSの元でのゲームの抽選で取得可能な複数のコンテンツ及び複数のコンテンツそれぞれの抽選確率と、当該OSを除く他のOSの元でのゲームの抽選で取得可能な複数のコンテンツ及び複数のコンテンツそれぞれの抽選確率とをユーザが確認可能に表示する。これによりユーザは、異なる環境では抽選確率が異なることを抽選実行前に明確に把握できるので、ゲームシステム1によれば、異なる環境を選択する契機をユーザに与えることができる。
(指示受付部18)
指示受付部18は、ユーザ端末3からユーザの指示を受け付ける。指示受付部18は、ユーザ端末3を介し、ゲームの進行に関する各種の指示を受け付ける。例えば、指示受付部18は、パラメータ決定部14が決定したパラメータを用いてゲームを続行する旨若しくは続行しない旨を示す指示や、ゲームの対応環境を変更する旨の指示をユーザ端末3から受け付ける。指示受付部18は、受け付けた指示をゲーム進行部20や切替処理部26等に供給する。
(ゲーム進行部20)
ゲーム進行部20は、ユーザ端末3上でのゲームの進行を制御する。具体的に、ゲーム進行部20は、対応環境情報に基づいてパラメータ決定部14が決定したパラメータを用い、ゲームを進行させる。また、対応環境情報として、第1のOSの種類を示す情報、及び第1のOSの種類とは異なる第2のOSの種類を示す情報を取得可能であり、ユーザに付与するコンテンツを決定するゲームが実行されるとする。この場合、対応環境情報取得部12が第1のOSの種類を示す情報を取得するとパラメータ決定部14は第1パラメータを決定し、対応環境情報取得部12が第2のOSの種類を示す情報を取得するとパラメータ決定部14は第2パラメータを決定する。そして、ゲーム進行部20は、パラメータ決定部14が決定した第1パラメータ若しくは第2パラメータを用いてユーザに付与するコンテンツを決定する。
一例として、ゲーム進行部20は、パラメータがコンテンツの抽選確率である場合、コンテンツの抽選処理を実行する。また、ゲーム進行部20は、パラメータがコンテンツのゲーム内における出現確率である場合、出現確率に基づいてゲーム内にコンテンツを出現させる処理を実行する。また、ゲーム進行部20は、パラメータがゲーム内におけるユーザの操作に応じて所定の結果が生じる確率である場合、当該確率に基づいて所定の結果を生じさせる処理を実行する。所定の結果が生じる確率とは、例えば、ゲーム内においてキャラクタ同士が対戦する場合において、一のキャラクタが繰り出す技の発生確率等であってよい。
また、ゲーム進行部20は、指示受付部18が受け付けた指示に基づいてゲームを進行させてもよい。すなわち、パラメータ出力部16がユーザ端末3に出力させた内容を参照したユーザからの指示に応じ、ゲーム進行部20はゲームを進行させる。例えば、ゲームにおいて所定のコンテンツが抽選によりユーザに付与される場合であって、対応環境情報がOSの種類を示す情報であり、パラメータがコンテンツの抽選確率である場合を説明する。
この場合、パラメータ出力部16は、ユーザ端末3の表示部に、ユーザ端末3において実行されているOSの種類と共にゲームの抽選で取得可能な複数のコンテンツ及び複数のコンテンツそれぞれの抽選確率と、当該OSを除く他のOSでのゲームの抽選で取得可能な複数のコンテンツ及び複数のコンテンツそれぞれの抽選確率とを表示させる。そして、指示受付部18は、ユーザが抽選を実行するか否かの指示を受け付ける。指示受付部18が抽選を実行する旨の指示を受け付けた場合、ゲーム進行部20は抽選処理を実行する。一方、指示受付部18が抽選を実行しない旨の指示を受け付けた場合、ゲーム進行部20は抽選処理を実行しない。
(結果対応付部22)
結果対応付部22は、ゲーム進行部20のゲームの進行結果を、ユーザのユーザ情報に対応付ける。すなわち、結果対応付部22は、ゲーム進行部20からゲームの進行結果を受け取り、ゲームの進行結果を示す情報をユーザ情報格納部322に格納する。例えば、結果対応付部22は、ゲームの進行状況を含む情報をゲーム状況情報としてプレイゲームIDに対応付けてゲーム状況格納部326に格納すると共に、このプレイゲームIDをユーザIDに対応付けてユーザ情報格納部322に格納する。
一例として、結果対応付部22は、ゲームの進行結果がゲーム内に登場するキャラクタの抽選結果である場合、抽選結果に応じ、ユーザIDに当選したキャラクタのコンテンツIDであるキャラクタIDを対応付けてユーザ情報格納部322に格納する。また、結果対応付部22は、ゲームの進行結果をユーザ端末3に供給することもできる。結果対応付部22は、ユーザ端末3にゲームの進行結果をユーザに知覚可能に出力させること、及び/又はユーザ端末3の格納部に格納させることができる。
(対応環境選択部24)
対応環境選択部24は、一のユーザが用いる一のユーザ端末と、他のユーザが用いる他のユーザ端末とにおいてゲームが実行されている場合、一のユーザ端末において他のユーザ端末の対応環境情報を選択可能にすると共に、他のユーザ端末において一のユーザ端末の対応環境情報を選択可能にする。なお、一のユーザ端末と他のユーザ端末とで実行されているゲームは、例えば、ゲームシステム1のサーバ上で実行されるゲームである。そして、一のユーザ端末のユーザと他のユーザ端末のユーザとが当該サーバで実行されているゲームに同時期にログインしている状態である。
例えば、対応環境選択部24は、ログイン処理部10から所定のゲームを同時に実行している複数のユーザのユーザ端末、及び/又は所定のゲームの所定のステージ等で同時にゲームを実行している複数のユーザのユーザ端末からのログインがある旨の情報を取得する。そして、対応環境選択部24は、これら複数のユーザ端末それぞれに、自身のユーザ端末の対応環境ではなく、他のユーザ端末の対応環境の対応環境情報に対応付けられているパラメータを用いるか否かを問い合わせる。次に、対応環境選択部24は、各ユーザ端末から自身の対応環境を選択するか、他のユーザの対応環境を選択するかについての選択指示を受け付ける。続いて、対応環境選択部24は、受け付けた指示に関する情報を対応環境情報取得部12に供給する。対応環境情報取得部12は、一のユーザの選択に応じて対応環境選択部24が選択した自身のユーザ端末の対応環境情報若しくは他のユーザ端末の対応環境情報を、一のユーザ端末における対応環境情報として取得する。なお、対応環境情報取得部12は、一のユーザの選択が他のユーザ端末の対応環境情報に対応付けられているパラメータを用いない旨の指示を受け付けた場合は、一のユーザ端末の対応環境情報を取得する。
例えば、第1のユーザが第1のユーザ端末を介して所定のゲームに参加し、第2のユーザも第2のユーザ端末を介してこのゲームに参加しているとする。そして、第1のユーザ端末はOS(A)を用いており、第2のユーザ端末はOS(B)を用いているとする。この場合、原則として第1のユーザ端末においては対応環境情報としてのOS(A)に対応付けられているパラメータが適用され、第2のユーザ端末においては対応環境情報としてのOS(B)に対応付けられているパラメータが適用される。
ここで、対応環境選択部24は、第1のユーザ端末と第2のユーザ端末とが所定のゲームを同時に実行していることを示す情報をログイン処理部10から受け取った場合、第1のユーザ端末に第2のユーザ端末のOS(B)に対応付けられているパラメータを用いるか否かを問い合わせる。また、対応環境選択部24は、第2のユーザ端末に第1のユーザ端末のOS(A)に対応付けられているパラメータを用いるか否かを問い合わせる。対応環境選択部24は、第1のユーザ端末から指示受付部18を介して第2のユーザ端末のOS(B)に対応付けられているパラメータを用いる旨の指示を受け付けた場合、当該指示を対応環境情報取得部12に供給する。そして、対応環境情報取得部12は、当該指示に応じ、第1のユーザ端末において用いるパラメータとして、OS(B)に対応付けられているパラメータを取得する。また、対応環境選択部24は、第2のユーザ端末から指示受付部18を介して第1のユーザ端末のOS(A)に対応付けられているパラメータを用いる旨の指示を受け付けた場合、当該指示を対応環境情報取得部12に供給する。そして、対応環境情報取得部12は、当該指示に応じ、第2のユーザ端末において用いるパラメータとして、OS(A)に対応付けられているパラメータを取得する。
なお、対応環境選択部24は、第1のユーザ端末のユーザと第2のユーザ端末のユーザとが所定のゲーム中において互いのキャラクタ等を用いて対戦する場合、当該対戦が終了した場合、又は第1のユーザ端末のユーザと第2のユーザ端末のユーザとがゲーム内において友達申請等により互いに紐づけられている場合等、第1のユーザ端末のユーザと第2のユーザ端末のユーザとの間にゲーム内において所定の結びつきがある場合に、第1のユーザ端末のユーザに第2のユーザ端末の対応環境情報のパラメータの選択を可能とし、第2のユーザ端末のユーザに第1のユーザ端末の対応環境情報のパラメータの選択を可能とすることもできる。
(切替処理部26)
切替処理部26は、ゲームが実行される環境が切り替わった場合に、切り替わった環境に応じた処理を実行する。すなわち、切替処理部26は、ユーザ端末3における対応環境が第1の対応環境から第1の対応環境とは異なる第2の対応環境に切り替わった場合、第2の対応環境においてユーザがゲームを継続できる処理を実行する。
例えば、ユーザが複数のアカウントに登録しており、一のアカウントでゲームにログインした後に一のアカウントから他のアカウントに乗り換えてゲームを実行する場合を説明する。この場合、まず、切替処理部26は、ユーザ端末3からアカウントの切り替え指示を受け付ける。そして、切替処理部26は、パラメータ格納部320を参照し、一のアカウントを用いた場合におけるコンテンツのパラメータと、他のアカウントを用いた場合におけるコンテンツのパラメータとをパラメータ出力部16からユーザ端末3に出力させる。この場合において切替処理部26は、例えば、「一のアカウントから他のアカウントに切り替えるとパラメータが変わりますが、本当に良いですか?」等の注意表示も共に出力させてもよい。
そして、指示受付部18がユーザ端末3からアカウントの切り替えの実行指示を受け付けた場合、切替処理部26は、一のアカウントにおいてユーザが中断したゲームを、他のアカウントにおいて当該中断したポイントからユーザが引き続き実行できるように引継処理を実行する。例えば、切替処理部26が切替処理を実行する場合において、ゲーム進行部20はゲームを中断し、中断時点を中断ポイントに設定した上で中断ポイントまでのゲームの進行状況をゲーム状況格納部326に格納する。そして、切替処理部26は、ゲーム状況格納部326を参照し、他のアカウントにおいて一のアカウントにおけるゲームの続きを中断ポイントから引き続き実行できる処理を実行する。
これにより、ユーザは、アカウント連携やユーザ端末の引継処理等をすることで、容易に複数のアカウントのそれぞれ、及び/又は複数種類のユーザ端末のそれぞれでゲームをシームレスに実行できる。
なお、切替処理部26は、ユーザからの指示に応じ、一のユーザIDに複数の対応環境情報を対応付けてユーザ情報格納部322に格納してもよい。例えば、切替処理部26は、一のユーザIDに、対応環境情報として複数のユーザ端末の種類を示す情報を対応付けてもよい。この場合、切替処理部26は、一のユーザ端末でゲームが実行されている場合は他のユーザ端末ではゲームが実行できないように制御することも、複数のユーザ端末のそれぞれにおいて同時にゲームを実行できるように制御することもできる。
(位置情報取得部28)
位置情報取得部28は、ユーザ端末3の位置情報を取得する。そして、パラメータ決定部14は、対応環境情報取得部12が取得した対応環境情報に基づいてゲームで用いられるコンテンツに対応付けられるパラメータを決定する場合において、位置情報取得部28が取得した位置情報を更に用いてパラメータを決定してもよい。例えば、パラメータ格納部320は、対応環境情報及び位置情報に対応付けてパラメータを格納することもできる。これにより、一例として、ユーザ端末3が第1の地域に存在する場合と第2の地域に存在する場合とで、同一の対応環境であってもパラメータに変化を持たせることができる。また、例えば、第1のOSで動作する第1のユーザ端末を用いて第1の地域内でゲームを実行した場合におけるパラメータと、第2のOSで動作する第2のユーザ端末を用いて第1の地域内でゲームを実行した場合におけるパラメータとを異ならせること、及び/又は第1のOSで動作する第1のユーザ端末を用いて第2の地域内でゲームを実行した場合におけるパラメータと第2のOSで動作する第2のユーザ端末を用いて第2の地域内でゲームを実行した場合におけるパラメータとを異ならせることができる。
[ゲームシステム1の処理の流れの概要]
図4〜図10は、本実施形態に係るゲームシステムにおける処理の流れの一例を示す。
(第1の例)
図4は、本実施形態に係るゲームシステムにおいて、ゲームへのログイン時にパラメータを決定する場合の処理の流れの一例を示す。第1の例では、対応環境情報がOSの種類である例を示す。
第1の例は、所定のコンテンツをユーザに付与可能なゲームシステム1であって、ゲームが実行されるユーザ端末3のOSの種類を示す情報を取得する対応環境情報取得部12と、OSの種類を示す情報に基づいて、ユーザの入力操作に応答して当該ゲームにおいて用いられるコンテンツをユーザに付与するために用いられるパラメータを決定するパラメータ決定部14とを備えるゲームシステムの例である。ここでは、ゲーム内における抽選でユーザにコンテンツが付与される例を挙げる。なお、第1の例ではログイン時にパラメータが決定され、ログアウトまで決定されたパラメータが維持されることから、ゲーム内にコンテンツが出現する処理を実行する場合におけるコンテンツの出現確率をパラメータとすることも好ましい。
まず、第1の例においてパラメータ格納部320は、対応環境情報であるOSの種類を示す情報に対応付けて、1以上のコンテンツIDと、1以上のコンテンツIDに対応付けられるパラメータ(例えば、抽選確率)とを格納する。この状態で、ログイン処理部10は、ユーザ端末3からの所定のアカウントへのログイン要求に応じ、ログイン処理を実行する。ログイン要求は、例えば、ユーザがユーザ端末3にゲームプログラムを実行させるたびに要求される。これにより、ユーザは、ユーザ端末3を介してゲームにログインする(ステップ10。以下、ステップを「S」と表す。)。そして、対応環境情報取得部12は、ユーザ端末3に問い合わせ、ユーザ端末3のOSの種類を示す情報としてOSの種類(例えば、OS(A))を示す対応環境情報を取得する(S12)。
次に、パラメータ決定部14は、対応環境情報取得部12が取得した対応環境情報であるOSの種類を示す情報をキーとしてパラメータ格納部320からOSの種類を示す情報に対応付けられている1以上のコンテンツID及び1以上のコンテンツIDに対応付けられているパラメータを取得し、取得したパラメータをゲームで用いるパラメータとして決定する。パラメータ出力部16は、パラメータ決定部14が取得したパラメータを、各パラメータに紐づけられているコンテンツIDのコンテンツに関する情報(例えば、コンテンツの名称や画像、及び/又は特性の説明等)と共にユーザ端末3に出力する(S14)。ユーザ端末3は、受け取ったパラメータを、例えば、表示部等を介してコンテンツに関する情報と共にユーザに知覚可能に出力する。
なお、パラメータ出力部16は、パラメータ決定部14が取得したパラメータに加え、パラメータ決定部14が取得しなかったパラメータを、当該パラメータに紐づけられたコンテンツに関する情報及び当該コンテンツのコンテンツIDに対応付けられているOSの種類(例えば、OS(B))を示す情報と共にユーザ端末3に出力してよい。この場合、パラメータ出力部16は、例えば、ユーザ端末3の表示部に、OS(A)を選択した場合にゲームにおいてユーザが抽選で獲得できるコンテンツとその抽選確率、及びOS(B)を仮に選択した場合にゲームにおいてユーザが抽選で獲得できるコンテンツとその抽選確率を表示等することにより報知する。これによりユーザは、いずれのOSを用いた場合にいずれのコンテンツをどの程度の抽選確率で取得できるか把握できるので、異なるOSを搭載したユーザ端末を選択する機会を得ることができる。
そして、指示受付部18は、ユーザ端末3を介してユーザから、ゲーム内における抽選を実行するか否かの指示を受け付ける(S16)。指示受付部18が、抽選を実行しない旨の指示を受け付けた場合(S18のNo)、ゲームシステム1は抽選処理を終了する。一方、指示受付部18が、抽選を実行する旨の指示を受け付けた場合(S18のYes)、ゲーム進行部20は、所定の処理として抽選処理を実行する(S20)。そして、結果対応付部22は、ゲーム進行部20において実行された抽選処理の結果、ユーザが獲得したコンテンツをユーザに付与する(S22)。すなわち、結果対応付部22は、ユーザ情報(例えば、ユーザID)にユーザが獲得したコンテンツのコンテンツIDを対応付けてユーザ情報格納部322に格納する。なお、抽選処理にはユーザにコンテンツが当選しない処理を含んでいてもよく、この場合、結果対応付部22は、ユーザがコンテンツを獲得できなかったことを示す情報をユーザ情報に対応付けてユーザ情報格納部322に格納してもよい。
そして、ログイン処理部10は、ゲームからログアウトする旨の情報をユーザ端末3から受け付けた場合、ゲームからのユーザのログアウト処理を実行する(S24のYes)。一方、ログイン処理部10がゲームからログアウトする旨の情報をユーザ端末3から受け付けていない場合、指示受付部18は、ユーザ端末3からの抽選を実行するか否かの指示の受付を待機する。これにより、ユーザ端末3へのユーザの入力操作を介して取得する抽選を実行する旨のユーザの指示にゲームシステム1が応答し、上記処理を実行することで、ユーザは、抽選により当選したコンテンツを保有できる。
なお、対応環境情報取得部12は、所定の処理(抽選処理)の実行前、すなわち、S12の後であってS16の前の段階において、取得した対応環境情報にユーザ端末3のユーザのユーザIDを対応付けたフラグを設定することもできる。そして、ゲーム進行部20は、フラグが設定されたユーザIDに基づいて抽選処理を実行してもよい。具体的に、ゲーム進行部20は、抽選処理を実行する場合に、ユーザIDにフラグが設定されているか否かを確認し、フラグが設定されている場合に、パラメータ格納部320に格納されているパラメータを用いて抽選処理を進めてもよい。
(第2の例)
図5は、本実施形態に係るゲームシステムにおいて、ゲームプログラムのタウンロード時又はゲームプログラムの初回起動時にパラメータを決定する場合の処理の流れの一例を示す。第2の例では、対応環境情報がOSの種類である例を示す。なお、図5のS34、S36、S38、S40、S42はそれぞれ、図4のS14、S16、S18、S20、S22と同様の工程であるので詳細な説明は省略する。
第2の例は、所定のコンテンツをユーザに付与可能なゲームシステム1であって、ゲームシステム1用のゲームプログラムのユーザ端末3へのダウンロード時又はゲームプログラムの初回起動時に、ゲームが実行されるユーザ端末3のOSの種類を示す情報をユーザ端末3から取得する対応環境情報取得部12と、OSの種類を示す情報に基づいて、当該ゲームにおいて用いられるコンテンツに対応付けられるパラメータを決定するパラメータ決定部14とを備えるゲームシステムの例である。ここでは、ゲーム内における抽選でユーザにコンテンツが付与される例を挙げる。
まず、パラメータ格納部320は、対応環境情報であるOSの種類を示す情報に対応付けて、1以上のコンテンツIDと、1以上のコンテンツIDに対応付けられるパラメータ(抽選確率)とを格納する。そして、第2の例においては、ユーザ端末3にダウンロードされるゲームプログラムが、対応環境情報取得部12の機能(対応環境情報取得機能)を含んでいる。すなわち、ゲームプログラムがユーザ端末3にダウンロードされた場合(S30)、対応環境情報取得機能は、ダウンロード先のユーザ端末3のOSの種類を示す情報としてOSの種類を示す対応環境情報を取得する(S32)。
そして、ログイン処理部10は、ユーザ端末3からの所定のアカウントへのログイン要求に応じ、ログイン処理を実行する。これにより、ユーザは、ユーザ端末3を介してゲームにログインする。なお、対応環境情報取得機能は、ゲームプログラムがユーザ端末3にダウンロードされた時ではなく、ログイン処理が実行された時(例えば、ゲームの初回起動時)にユーザ端末3のOSの種類を示す情報としてOSの種類を示す対応環境情報を取得してもよい。
次に、パラメータ出力部16は、対応環境情報取得機能が取得した対応環境情報に基づいてパラメータ決定部14が取得・決定したパラメータを、各パラメータに紐づけられているコンテンツIDのコンテンツに関する情報と共にユーザ端末3に出力する(S34)。そして、指示受付部18は、ユーザ端末3を介してユーザから、ゲーム内における抽選を実行するか否かの指示を受け付ける(S36)。指示受付部18が、抽選を実行しない旨の指示を受け付けた場合(S38のNo)、ゲームシステム1は抽選処理を終了する。一方、指示受付部18が、抽選を実行する旨の指示を受け付けた場合(S38のYes)、ゲーム進行部20は、所定の処理として抽選処理を実行する(S40)。そして、結果対応付部22は、抽選処理の結果、ユーザが獲得したコンテンツをユーザに付与する(S42)。
(第3の例)
図6は、本実施形態に係るゲームシステムにおいて、ゲーム内の所定処理が実行されるたびにパラメータを決定する場合の処理の流れの一例を示す。第3の例では、対応環境情報がOSの種類である例を示す。なお、図6のS52、S54、S56、S58、S60はそれぞれ、図4のS12、S14、S18、S20、S22と同様の工程であるので詳細な説明は省略する。
第3の例は、所定のコンテンツをユーザに付与可能なゲームシステム1であって、ゲーム内における所定の処理が実行されるたびにユーザ端末3のOSの種類を示す情報を取得する対応環境情報取得部12と、OSの種類を示す情報に基づいて、当該ゲームにおいて用いられるコンテンツに対応付けられるパラメータを決定するパラメータ決定部14とを備えるゲームシステムの例である。ここでは、ゲーム内における抽選でユーザにコンテンツが付与される例を挙げる。
まず、第3の例においてパラメータ格納部320は、対応環境情報であるOSの種類を示す情報に対応付けて、1以上のコンテンツIDと、1以上のコンテンツIDに対応付けられるパラメータ(抽選確率)とを格納する。この状態で、ログイン処理部10は、ユーザ端末3からの所定のアカウントへのログイン要求に応じ、ログイン処理を実行する。ユーザがゲームにログインした後、ゲーム進行部20は、ゲームの進行に応じて所定の処理を実行する。所定の処理としては、コンテンツの抽選処理、コンテンツのゲーム内への出現処理等である。ここでは、コンテンツの抽選処理を例に挙げて説明する。
指示受付部18は、ユーザ端末3を介してユーザから、所定の処理として、ゲーム内における抽選を実行するか否かの指示を受け付ける(S50)。指示受付部18が抽選を実行する旨の指示を受け付けた場合、対応環境情報取得部12は、ユーザ端末3に問い合わせ、ユーザ端末3のOSの種類を示す情報としてOSの種類を示す対応環境情報を取得する(S52)。指示受付部18が抽選を実行しない旨の指示を受け付けた場合、その時点で処理を終了してもよい。
次に、パラメータ決定部14は、対応環境情報取得部12が取得した対応環境情報であるOSの種類を示す情報をキーとしてパラメータ格納部320からOSの種類を示す情報に対応付けられている1以上のコンテンツID及び1以上のコンテンツIDに対応付けられているパラメータを取得する。パラメータ出力部16は、パラメータ決定部14が取得したパラメータを、各パラメータに紐づけられているコンテンツIDのコンテンツに関する情報と共にユーザ端末3に出力する(S54)。ユーザ端末3は、受け取ったパラメータを、コンテンツに関する情報と共にユーザに知覚可能に出力する。
そして、指示受付部18が、抽選を実行しない旨の指示を受け付けた場合(S56のNo)、ゲームシステム1は抽選処理を終了する。一方、指示受付部18が、抽選を実行する旨の指示を受け付けた場合(S56のYes)、ゲーム進行部20は、抽選処理を実行する(S58)。次に、結果対応付部22は、ゲーム進行部20において実行された抽選処理の結果、ユーザが獲得したコンテンツをユーザに付与する(S60)。そして、指示受付部18は、他の処理(例えば、他の抽選処理)がある場合、ユーザ端末3から他の抽選を実行するか否かの指示の受付を待機する(S62のYes)。一方、他の処理がない場合、ゲームシステム1は処理を終了する(S62のNo)。
第3の例においては、ゲーム内の抽選処理等の所定の処理のたびにゲームシステム1はユーザ端末の対応環境情報を確認することができるので、ユーザはユーザ端末を当該処理の前にいつでも変更することができる。この場合、切替処理部26がユーザ端末の切り替え処理を実行する。そして、ゲーム進行部20は、一のユーザ端末から他のユーザ端末に切り替わった場合に、他のユーザ端末において、一のユーザ端末でのゲームの中断時点からのゲームを再開する。これにより、ユーザは、自己に有利な条件でゲームを引き続き進めることができる。
(第4の例)
図7は、本実施形態に係るゲームシステムにおいて、ユーザが対応環境を切替える場合の処理の流れの一例の一部を示す。第4の例では、対応環境情報がユーザ端末の種類である例を示す。なお、図7においては、図4のS14とS16との間に所定の工程が導入される点を除き、図4のフローと略同一の工程を備えるので相違点を除き詳細な説明は省略する。また、図7の例においてS140及びS142はS14とS16との間に導入されているが、処理の流れに矛盾が生じない限り、S140及びS142は他の工程の前後において実行されてもよい。
まず、S14の後、切替処理部26は、指示受付部18を介してユーザ端末3からユーザ端末を他のユーザ端末に切替える旨の指示を受け付ける。そして、切替処理部26は、パラメータ格納部320を参照し、ユーザ端末3を用いた場合におけるコンテンツのパラメータと、他のユーザ端末を用いた場合におけるコンテンツのパラメータとをパラメータ出力部16からユーザ端末3に出力させる。この場合に切替処理部26は、例えば、「ユーザ端末3から他のユーザ端末に切り替えると、コンテンツの出現確率が変わります。」等の注意表示も共に出力させてもよい。
そして、指示受付部18がユーザ端末3からユーザ端末の切り替えの実行指示を受け付けた場合(S140のYes)、切替処理部26は、ユーザ端末3でのゲームを他のユーザ端末において引き続き実行できるように切替処理(引継処理)を実行する(S142)。一方、指示受付部18がユーザ端末3からユーザ端末の切り替えの実行指示を受け付けなかった場合(S140のNo)、S16以降の工程が実行される。
(第5の例)
図8は、本実施形態に係るゲームシステムにおいて、複数のユーザが同一のゲームを実行している場合の処理の流れの一例の一部を示す。第5の例では、対応環境情報がユーザ端末のOSの種類である例を示す。なお、図8においては、図4のS10とS12との間に所定の工程が導入される点を除き、図4のフローと略同一の工程を備えるので相違点を除き詳細な説明は省略する。また、図8の例においてS150、S152、及びS154はS10とS12との間に導入されているが、処理の流れに矛盾が生じない限り、S150、S152、及びS154は他の工程の前後において実行されてもよい。
まず、対応環境選択部24は、ゲームを同時に実行している複数のユーザのユーザ端末からのログインがある旨の情報をログイン処理部10から取得する(S150)。次に、対応環境選択部24は、当該ゲームを実行しているこれら複数のユーザ端末それぞれに、自身のユーザ端末の対応環境ではなく、他のユーザ端末の対応環境の対応環境情報に対応付けられているパラメータを用いるか否かを問い合わせる(S152)。そして、対応環境選択部24は、指示受付部18を介し、各ユーザ端末から自身の対応環境か、他のユーザの対応環境のいずれを選択するかについての選択指示を受け付ける(S154)。続いて、対応環境選択部24は、受け付けた指示に関する情報を対応環境情報取得部12に供給する。対応環境情報取得部12は、一のユーザの選択に応じて対応環境選択部24が選択した他のユーザ端末の対応環境情報を、一のユーザ端末における対応環境情報として取得する(S12)。
なお、対応環境選択部24は、ゲームを同時に実行している複数のユーザが互いに対戦し、一のユーザが対戦に勝利した場合、勝利したユーザに対してのみに、自身のユーザ端末の対応環境ではなく他のユーザ端末(敗北したユーザのユーザ端末)の対応環境の対応環境情報に対応付けられているパラメータを用いるか否かを問い合わせてもよい。この場合、対応環境選択部24は、指示受付部18を介し、対戦に勝利したユーザのユーザ端末から選択指示を受け付ける(S154)。更に、パラメータ決定部14は、対応環境情報に基づいてパラメータを決定する場合に、対戦に勝利した一のユーザのユーザ端末において用いるパラメータ(つまり、対戦相手である他のユーザの他のユーザ端末において用いられるパラメータ)をそのまま用いることも、ゲーム内仮想通貨及び/又は所定のアイテムの使用等により、当該パラメータを増加させて用いることもできる。
これにより、ゲームシステム1においては、ユーザのユーザ端末において他者のユーザ端末における対応環境を選択することができるようになると共に、他者のユーザ端末において取得でき、自身のユーザ端末では取得ができない若しくは抽選確率等が低いために取得が困難なコンテンツについても自身のユーザ端末において取得可能にすることができる。したがって、ゲームシステム1においては、複数のユーザ間の交流を促すことができる。
(第6の例)
図9は、本実施形態に係るゲームシステムにおいて、対応環境がゲームソフトウェアのバージョンであり、任意のバージョンを選択することでパラメータを決定可能な場合の処理の流れの一例を示す。なお、図9のS70、S72、S76〜S82はそれぞれ、図4のS12、S14、S16〜S22と同様の工程であるので詳細な説明は省略する。
第6の例は、所定のコンテンツをユーザに付与可能なゲームシステム1であって、ゲームが実行されるユーザ端末3のゲームソフトウェアのバージョンに関する情報をユーザ端末3から取得する対応環境情報取得部12と、取得したゲームソフトウェアの過去若しくは現在のバージョンに関する情報に基づいて、当該ゲームにおいて用いられるコンテンツに対応付けられるパラメータを決定するパラメータ決定部14とを備えるゲームシステムの例である。ここでは、ゲーム内における抽選でユーザにコンテンツが付与される例を挙げる。また、第6の例においてユーザ端末3においては、互いに異なる複数のバージョン(例えば、過去若しくは現在のバージョン)のゲームソフトウェアのいずれについてもゲームを実行することができる。
ソーシャルゲーム等では、ゲーム内のバグの修正や新規のゲーム仕様をソフトウェアに追加する場合に、ソフトウェアのバージョンの更新が必要になる場合がある。そして、バージョンを更新する場合、ソフトウェアを提供するプラットフォームからユーザが自発的に更新版のソフトウェアをユーザ端末にダウンロードすることを促すことが必要になる。ここで、ゲームの進行に要求されるデータ等の更新等の重大な仕様変更の場合には、ソフトウェアのバージョン更新は必須になることから、ゲーム起動後、プラットフォームのサーバに接続するようにユーザ端末の画面にプラットフォームへのリンクを表示してゲームをプレイできないようにする場合がある。
一方、画面表示上のバグの修正等、ゲームの進行に重大な影響を及ぼさない場合(軽度な場合)におけるバージョン更新においてもゲームをプレイできないようにすると、すぐにゲームをプレイしたいユーザの興味を削ぎかねない。そこで、軽度な修正等のバージョン更新においては、ゲーム内で「お知らせ」を表示しつつ、ユーザの任意のタイミングでバージョンの更新を許容する場合がある。
しかし、この場合、ユーザがゲームをすぐにプレイできる環境をゲーム運営者は用意できるものの、バージョン更新をせずに旧バージョンのソフトウェアでゲームをプレイするユーザ数が減らない場合がある。つまり、旧バージョンのソフトウェアの更新がゲーム運営者の想定を超えて実行されない場合がある。そこで、第6の例においては、ソフトウェアの軽度な修正等のバージョン更新であっても、ユーザが自発的にバージョン更新を実行するように促すことができるゲームシステムの例を説明する。
まず、第6の例においてパラメータ格納部320は、対応環境情報であるゲームソフトウェアのバージョンを示す情報に対応付けて、1以上のコンテンツIDと、1以上のコンテンツIDに対応付けられるパラメータであるコンテンツの抽選確率とを格納する。パラメータ格納部320は、ゲームソフトウェアに複数のバージョンが存在する場合、複数のバージョンの全て若しくは一部を示す情報に対応付けて、コンテンツIDとパラメータとを格納する。そして、対応環境情報取得部12は、ユーザ端末3に問い合わせ、ユーザ端末3で実行されるゲームソフトウェアのバージョンを示す対応環境情報を取得する(S70)。
次に、パラメータ決定部14は、対応環境情報取得部12が取得したゲームソフトウェアのバージョンを示す情報をキーとしてパラメータ格納部320からゲームソフトウェアのバージョンを示す情報に対応付けられている1以上のコンテンツID及び1以上のコンテンツIDに対応付けられている抽選確率を取得する。パラメータ出力部16は、パラメータ決定部14が取得した抽選確率を、コンテンツIDのコンテンツに関する情報と共にユーザ端末3に出力する(S72)。ユーザ端末3は、受け取った抽選確率を、コンテンツに関する情報と共にユーザに知覚可能に出力する。
なお、パラメータ決定部14は、ゲーム内で用いられる仮想通貨及び/又はアイテムを用いることで、互いに異なる複数のバージョンのゲームソフトウェアからユーザによって選択される特定のバージョンのゲームソフトウェアに関する情報に基づいて、パラメータである抽選確率を決定することもできる。つまり、パラメータ決定部14は、ユーザによって指示されたゲームソフトウェアのバージョンを示す情報をキーとして、パラメータ格納部320から当該情報に対応付けられている1以上のコンテンツID及び1以上のコンテンツIDに対応付けられている抽選確率を取得して、パラメータとして決定してもよい。
ここで、パラメータ出力部16は、パラメータ決定部14が取得した抽選確率に加え、パラメータ決定部14が取得しなかった抽選確率を、当該抽選確率に紐づけられたコンテンツに関する情報及び当該コンテンツのコンテンツIDに対応付けられているゲームソフトウェアのバージョンを示す情報と共にユーザ端末3に出力できる。この場合、パラメータ出力部16は、例えば、ユーザ端末3の表示部に、現在のゲームソフトウェアのバージョン(旧バージョン)を選択した場合にゲームにおいてユーザが抽選で獲得できるコンテンツとその抽選確率、及び新しいバージョンのゲームソフトウェアを選択した場合にゲームにおいてユーザが抽選で獲得できるコンテンツとその抽選確率を表示する。この場合において、新しいバージョンのゲームソフトウェアを選択した場合における抽選確率を旧バージョンのゲームソフトウェアにおける抽選確率より高く設定してよい。これによりゲームシステム1は、新しいバージョンのゲームソフトウェアを用いた場合の方がコンテンツの獲得に有利であることをユーザに認識させることができるので、ユーザにゲームソフトウェアのバージョン更新を促すことができる。
そして、指示受付部18は、ユーザ端末3を介してユーザから、ゲームソフトウェアのバージョンとして、旧バージョンと新しいバージョンのいずれを用いるかについての指示を受け付ける。指示受付部18が新しいバージョンを用いる旨の指示を受け付けた場合、ゲーム進行部20はゲームを中断し、ソフトウェアを提供するプラットフォームのサーバに接続してバージョンの更新を実行する。ユーザ端末3においてソフトウェアのバージョン更新が実行された後、ゲーム進行部20は、中断した個所からゲームを再開する。
そして、指示受付部18が旧バージョンを用い続ける旨の指示を受け付けた場合、若しくはゲーム進行部20によってゲームが再開された場合、ユーザ端末3を介してユーザから、ゲーム内における抽選を実行するか否かの指示を受け付ける(S76)。指示受付部18が、抽選を実行しない旨の指示を受け付けた場合(S78のNo)、ゲームシステム1は抽選処理を終了する。一方、指示受付部18が、抽選を実行する旨の指示を受け付けた場合(S78のYes)、ゲーム進行部20は抽選処理を実行する(S20)。この場合においてソフトウェアのバージョンが更新されていれば、新しいバージョンにおける抽選確率で抽選処理は実行される。そして、結果対応付部22は、抽選処理の結果、ユーザが獲得したコンテンツをユーザに付与する(S82)。
なお、指示受付部18は、ゲーム内においてユーザが抽選を実行する場合に、ゲーム内仮想通貨及び所定のアイテムを用いることを前提に、ユーザ端末3において実行されているゲームソフトウェアのバージョンとは異なるバージョンでの抽選確率を選択可能にすることもできる。例えば、パラメータ格納部320は、ゲームソフトウェアの旧バージョンを示す情報に対応付けて、1以上のコンテンツIDと、1以上のコンテンツIDに対応付けられるコンテンツの抽選確率とを格納すると共に、ゲームソフトウェアの新バージョンを示す情報に対応付けて、旧バージョンを示す情報に対応付けられているものとは異なる1以上のコンテンツIDと、1以上のコンテンツIDに対応付けられるコンテンツの抽選確率とを格納する。
そして、パラメータ出力部16は、旧バージョンのゲームソフトウェアの環境下で獲得可能なコンテンツと、新バージョンのゲームソフトウェアの環境下で獲得可能なコンテンツとをユーザ端末3に出力する。この場合、ユーザ端末3において新バージョンのゲームソフトウェアが実行されている場合であっても、指示受付部18がユーザからゲーム内仮想通貨及び所定のアイテムを用いることの指示を受け付けた場合、ゲーム進行部20は、旧バージョンのゲームソフトウェアにおける環境下での抽選を実行することができる。これにより、新バージョンのゲームソフトウェアでは獲得できないコンテンツ(例えば、化石コンテンツ)を、ユーザは獲得できるようになる。
(第7の例)
図10は、本実施形態に係るゲームシステムにおいて、キャラクタ若しくは進化したキャラクタを保有可能なゲームを実行する場合の処理の流れの一例を示す。第7の例では、対応環境情報がOSの種類である例を示す。第7の例においては、ゲーム内において所定のキャラクタの獲得に所定数の所定のアイテムが要求される場合、若しくは所定のキャラクタの進化に所定数の所定のアイテムが要求される場合を説明する。なお、図10においては、図4のS12に対応するS94の前にS90及びS92の工程が導入される点を除き、図4のフローと略同一の工程を備えるので詳細な説明は省略する。すなわち、図10の例においてS94、S96、S100〜S104はそれぞれ、図4のS12、S14、S18〜S22と略同様の工程であるので詳細な説明は省略する。
第7の例は、所定のコンテンツ(キャラクタ)をユーザに付与可能なゲームシステム1であって、ゲームが実行されるユーザ端末3のOSの種類を示す情報を取得する対応環境情報取得部12と、OSの種類を示す情報に基づいて、当該ゲームにおいて用いられるコンテンツの獲得に要する所定のアイテムの個数、若しくは当該コンテンツの進化に要する所定のアイテムの個数を決定するパラメータ決定部14とを備えるゲームシステムの例である。
第7の例においてパラメータ格納部320は、OSの種類を示す情報に対応付けて、1以上のキャラクタIDと、1以上のキャラクタIDに対応付けられるパラメータである所定のアイテムのアイテムID及び当該アイテムの個数とを格納する。ここで、アイテムとは、ゲーム内においてキャラクタの獲得に要求されるアイテム、若しくはキャラクタの特性の変化に要求されるアイテムであり、アイテムの個数とは、ゲーム内においてキャラクタの獲得に要求されるアイテムの個数、若しくはキャラクタの特性の変化に要求されるアイテムの個数である。そして、ユーザ端末3におけるゲームの実行中、指示受付部18が受け付けるユーザからの指示に応じ、若しくはゲーム進行部20が決定する所定のタイミングで、ゲーム進行部20は所定のイベントを発生させる(S90)。このイベントは、例えば、キャラクタの獲得イベントやキャラクタの進化イベント等である。
イベント発生に対し、指示受付部18は、ユーザから当該イベントに対応するか否かを示す指示を受け付ける(S92)。指示受付部18が、当該イベントにユーザが対応する旨の指示を受け付けた場合、対応環境情報取得部12は、ユーザ端末3に問い合わせ、ユーザ端末3のOSの種類を示す情報としてOSの種類を示す対応環境情報を取得する(S94)。一方、指示受付部18が、当該イベントにユーザが対応しない旨の指示を受け付けた場合、ゲームシステム1は、当該イベントにユーザが対応しないものとして処理を継続する。
次に、パラメータ決定部14は、対応環境情報取得部12が取得したOSの種類を示す情報をキーとしてパラメータ格納部320からOSの種類を示す情報に対応付けられている1以上のキャラクタIDと、1以上のキャラクタIDに対応付けられるパラメータである所定のアイテムのアイテムID及び当該アイテムの個数とを取得する。パラメータ出力部16は、パラメータ決定部14が取得したパラメータを、キャラクタIDに対応するキャラクタに関する情報と共にユーザ端末3に出力する(S96)。ユーザ端末3は、受け取ったパラメータを、キャラクタに関する情報と共にユーザに知覚可能に出力する。
そして、指示受付部18は、ユーザ端末3を介してユーザから、所定のキャラクタの獲得に所定数の所定のアイテムを使用するか否か、若しくは所定のキャラクタの進化に所定数の所定のアイテムを使用するか否かについての実行指示を受け付ける(S98)。指示受付部18が、所定のキャラクタの獲得、若しくは所定のキャラクタを進化させる旨の指示を受け付けなかった場合(S100のNo)、ゲームシステム1は処理を終了する。一方、指示受付部18が、所定のキャラクタの獲得、若しくは所定のキャラクタを進化させる旨の指示を受け付けた場合(S100のYes)、ゲーム進行部20は、所定のキャラクタの獲得、若しくは所定のキャラクタの進化を実行する(S102)。そして、結果対応付部22は、ゲーム進行部20において実行された処理の結果、ユーザが獲得したキャラクタ若しくは進化したキャラクタをユーザに付与する(S104)。
(その他の例)
(例1)
本実施形態に係るゲームシステム1は、対応環境情報に基づいてゲーム内で用いられるコンテンツのパラメータを決定する場合において、所定のイベント時にパラメータを決定することもできる。例えば、コンテンツがキャラクタであり、パラメータがキャラクタの能力(一例として、ゲーム内のバトルにおいて用いる攻撃力や防御力等の能力)である場合、ゲームシステム1は、所定のイベント開始毎に対応環境情報に基づいてキャラクタの能力を決定してもよい。なお、イベントは、例えば、キャラクタ同士のバトル等であってよい。
この場合、パラメータ格納部320は、対応環境情報に対応付けてキャラクタのキャラクタIDと当該キャラクタのパラメータである能力値を格納する。そして、対応環境情報取得部12が取得した対応環境情報に基づいてパラメータ決定部14が決定したキャラクタの能力値を用い、ゲーム進行部20はゲームを進行することができる。
(例2)
また、ゲームシステム1において、ゲーム内におけるアイテムショップのアイテムのバリエーションを変更可能にすることもできる。例えば、ゲームシステム1において実行されるゲーム内に、ゲーム内仮想通貨や所定のアイテムと引き換えにユーザに1以上のアイテムを提供するアイテムショップが設けられている例を説明する。
この場合、情報格納部32は、アイテムショップに関する情報を格納するアイテムショップテーブルを有することができる。アイテムショップテーブルは、アイテムショップIDに対応付けて、アイテムショップにおいて提供される1以上のアイテムのアイテムIDを格納する。そして、パラメータ格納部320は、対応環境情報に対応付けてコンテンツIDとしてのアイテムショップIDを格納する。この場合に、パラメータ決定部14は、対応環境情報取得部12が取得した対応環境情報に基づいてアイテムショップIDを取得する。続いて、ゲーム進行部20は、パラメータ決定部14が取得したアイテムショップIDに対応付けてアイテムショップテーブルに格納されている1以上のアイテムIDのアイテムを、ゲーム内のアイテムショップに陳列することができる。これにより、ゲームシステム1において、ゲーム内におけるアイテムショップのアイテムのバリエーションを変更可能にすることができる。
このように、パラメータ格納部320は、対応環境情報に対応づけてコンテンツIDを格納し、パラメータ決定部14は、対応環境情報に基づいて、ゲームにおいて用いられるコンテンツを決定するようにすることもできる。例えば、パラメータ格納部320が一の対応環境情報に対応付けて一のコンテンツIDを格納すると共に、他の対応環境情報に対応付けて他のコンテンツIDを格納している場合、ユーザ端末3の対応環境に応じて異なるコンテンツをユーザに付与可能になる。
(例3)
更に、ゲームシステム1においてパラメータ決定部14は、パラメータを決定する場合、決定時点における現実世界における年月日、時分秒の日付や時刻、及び/又は所定範囲の時間(例えば、1日を午前と午後との2つに分けた時間や、1年を4つに分けた四季等)の情報(以下、単に「時間情報」と称する。)を併せて用いてもよい。例えば、パラメータ格納部320は、対応環境情報と時間情報とコンテンツIDとに対応付けてパラメータを格納することができる。一例として、パラメータ格納部320は、現実世界の時間の0時から12時までの昼時間と12時から24時までの夜時間とのそれぞれに対応付けて、対応環境情報及びコンテンツIDに対応付けられるパラメータを格納することができる。この場合、現実世界の時刻に応じ、パラメータ決定部14は、昼時間のパラメータと夜時間のパラメータとを同一の対応環境情報下でも切り替えることができる。
(例4)
また、ゲームシステム1において、対応環境情報をユーザ端末3側で判断させ、ユーザ端末3からゲームシステム1のサーバに対応環境情報を供給せず、ユーザ端末3においてパラメータを決定してもよい。つまり、ユーザ端末3が、ユーザ端末3自身の対応環境情報を特定し、特定した対応環境情報を用いてパラメータ格納部320からパラメータを取得してもよい。この場合、ユーザ端末3が、対応環境情報取得部12の機能、及びパラメータ決定部14の機能の一部若しくは全てを有することになる。
例えば、ユーザ端末3においてゲームが実行され、キャラクタ獲得の抽選が実行されるとする。そして、対応環境情報がOSの種類を示す情報であるとする。この場合において、ユーザ端末3は、ユーザ端末3のOSの種類を示す情報を特定する。そして、ユーザ端末3は、特定したOSの種類に対応付けてパラメータ格納部320に格納されているコンテンツIDに対応付けられているパラメータを取得する。ゲームシステム1は、ユーザ端末3が取得したパラメータを用い、ゲーム(例えば、抽選)を進行させる。
[実施の形態の効果]
本実施形態に係るゲームシステム1は、例えば、OSの種類、ゲームがブラウザゲームの場合はブラウザの種類、ゲームプログラムのバージョン、ユーザ端末の種類、ユーザアカウントの種類やアカウント連携の状況等のゲームの対応環境の相違によりゲーム内で用いられるコンテンツのパラメータを変えることで、コンテンツの抽選確率、コンテンツの出現確率、コンテンツの特性等を対応環境に応じて変化させることができる。すなわち、ゲームシステム1は、一の対応環境情報におけるコンテンツのパラメータと他の対応環境情報におけるコンテンツのパラメータとに偏りを設けることができると共にこの偏りをユーザに把握させることができる。したがって、ユーザがゲームを進めるにあたって、いずれの対応環境が有利であるかを把握した上で対応環境をユーザ自身が選択することができる。
例えば、ゲーム内の抽選によってキャラクタがユーザに付与される場合において、第1のOSで動作する第1のユーザ端末と第2のOSで動作する第2のユーザ端末とが存在し、パラメータ格納部320が、第1のOSの対応環境情報に対応付けて第1のキャラクタの第1の抽選確率を対応付け、かつ、第2のOSの対応環境情報に対応付けて第1のキャラクタの第2の抽選確率を対応付けているとする(例えば、第1の抽選確率<第2の抽選確率とする。)。ゲームシステム1は、第1のユーザ端末で抽選を実行した場合にユーザが取得できるキャラクタ及び抽選確率と、第2のユーザ端末で抽選を実行した場合にユーザが取得できるキャラクタ及び抽選確率とをユーザ端末に表示することができる。したがって、ユーザが第1のキャラクタの保有を望む場合、ユーザは第2のユーザ端末でゲームを実行することを選択できる。このように本実施形態に係るゲームシステム1によれば、ユーザ自身が自己の希望により対応環境を選択することができる。これにより、ゲームシステム1は、ゲームで用いられる所定のパラメータにゲーム運営者が操作を施しているとの疑念をユーザに生じさせずにゲームの遊戯性を向上させることやユーザの納得感を高めることができる。
また、本実施形態に係るゲームシステム1は、同時期に複数のユーザのユーザ端末が同一のゲーム若しくは同一のゲーム内の所定のイベントやステージ等を実行している場合、一のユーザ端末における対応環境情報を、他のユーザ端末における対応環境情報に置き換えることを可能としている。これにより、ゲームシステム1は、ユーザ間の交流の活性化を図ることができる。
[ゲームプログラム]
図1〜図10に示した本実施形態に係るゲームシステム1が備える各構成要素は、中央演算処理装置(Central Processing Unit:CPU)等の演算処理装置にプログラム(すなわち、ゲームプログラム)を実行させること、つまり、ソフトウェアによる処理により実現できる。また、集積回路(Integrated Circuit:IC)等の電子部品としてのハードウェアにプログラムを予め書き込むことで実現することもできる。なお、ソフトウェアとハードウェアとを併用することもできる。
本実施形態に係るゲームプログラムは、例えば、ICやROM等に予め組み込むことができる。また、ゲームプログラムは、インストール可能な形式、又は実行可能な形式のファイルで、磁気記録媒体、光学記録媒体、半導体記録媒体等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録し、コンピュータプログラムとして提供することもできる。プログラムを格納している記録媒体は、CD−ROMやDVD等の非一過性の記録媒体であってよい。更に、ゲームプログラムを、インターネット等の通信ネットワークに接続されたコンピュータに予め格納させ、通信ネットワークを介してダウンロードによる提供ができるようにすることもできる。例えば、本実施形態に係るゲームプログラムは、様々な対応環境毎(例えば、OS毎)に動作するクライアントプログラムとして提供することができる。
また、本実施形態に係るゲームプログラムは、同一のミドルウェア(ゲームエンジン)から生成される複数のゲームクライアントと双方向通信可能なサーバ用のゲームプログラムとして提供することもできる。この場合、ゲームプログラムは特定のOS用に最適化したプログラムではなく、OSの種類毎に作成することを要さないので、例えば、プログラムのバグチェック等を省略でき、ユーザ端末のOSの相違に起因する不具合を抑制できる点で好ましい。
具体的に、まず、本実施形態に係るゲームシステム1用のゲームプログラムのソースコードを、ミドルウェアを用いて複数の相互に異なるOS用のソフトウェアパッケージのファイルフォーマットにビルドする。例えば、ミドルウェアは、ゲームプログラムを第1のOS用のソフトウェアパッケージのファイル形式と第1のOSとは異なる第2のOS用のソフトウェアパッケージのファイル形式とにビルドする。
次に、運営者は、ミドルウェアから得られたソフトウェアパッケージを各OS用のダウンロードサイト(例えば、所定のプログラムをユーザ端末に提供可能なストア)にアップロードする。なお、各ストアにおいてゲームコンテンツに対応するパラメータが異なることが認識しやすいように、ストア上で表示されるソフトウェアパッケージの名称を変えることができる(例えば、第1のOSのストアでは「ポケットモンスター 赤」、第1のOSのストアでは「ポケットモンスター 緑」と名称を設定する等ができる。)。ただし、一のストアにアップロードされたソフトウェアパッケージと他のストアにアップロードされたソフトウェアパッケージとは、名称が異なるだけでプログラムの論理構造は同一である。
続いて、ユーザは、ユーザ端末3を通信網5に接続させ、ユーザ端末3のOSに対応するダウンロードサイトから当該OS用のソフトウェアパッケージをユーザ端末3にダウンロードする。その後、ユーザはユーザ端末3から本実施形態に係るゲームシステム1若しくはゲームシステム1のサーバにアクセスすることにより、ゲームを実行することができる。なお、本実施形態に係るゲームシステム1のサーバは、複数のユーザ端末がいずれのOSを搭載しているかによらず、同一の処理を実行できる。但し、当該サーバは、コンテンツの抽選に係る処理を除く処理、例えば、課金処理等の一部の処理についてはユーザ端末のOSに依存した処理を実行してもよい。
本実施形態に係るゲームプログラムは、CPU等に働きかけて、ゲームプログラムを、図1〜図10にかけて説明したログイン処理部10、対応環境情報取得部12、パラメータ決定部14、パラメータ出力部16、指示受付部18、ゲーム進行部20、結果対応付部22、対応環境選択部24、切替処理部26、位置情報取得部28、及び情報格納部32として機能させる。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、上記に記載した実施の形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではない。また、実施の形態の中で説明した特徴の組合せの全てが発明の課題を解決するための手段に必須であるとは限らない点に留意すべきである。更に、上記した実施形態の技術的要素は、単独で適用されてもよいし、プログラム部品とハードウェア部品とのような複数の部分に分割されて適用されるようにすることもできる。
なお、本実施形態に係るゲームシステムは、特許請求の範囲と混同されるべきでない以下の付記項でも言及できる。
(付記項1)
所定のコンテンツをユーザに付与可能なゲームシステムであって、
前記ユーザが用いるユーザ端末において実行されるゲームの対応環境を示す対応環境情報を取得する対応環境情報取得部と、
前記対応環境情報に基づいて、前記ゲームにおいて用いられるコンテンツに対応付けられるパラメータを決定するパラメータ決定部と
を備えるゲームシステム。
(付記項2)
一のユーザが用いる一のユーザ端末と、他のユーザが用いる他のユーザ端末とにおいて前記ゲームが実行されている場合、前記一のユーザ端末において前記他のユーザ端末の対応環境情報を選択可能にする対応環境選択部
を更に備え、
前記対応環境情報取得部は、前記対応環境選択部が選択した前記他のユーザ端末の対応環境情報を、前記一のユーザ端末における前記対応環境情報として取得するゲームシステム。
(付記項3)
前記パラメータ決定部が、ゲーム内仮想通貨及び/又は所定のアイテムの使用に基づいて、前記パラメータを決定するゲームシステム。
(付記項4)
前記パラメータ決定部が、前記ゲーム内仮想通貨及び/又は前記所定のアイテムの使用に応じ、前記ユーザ端末の前記対応環境情報における前記パラメータを、他のユーザが用いる他のユーザ端末の対応環境情報におけるパラメータに切り替えるゲームシステム。
(付記項5)
前記対応環境が、前記ユーザ端末において用いられるゲームソフトウェアのバージョンであり、
前記ゲームシステムが、互いに異なる複数のバージョンのゲームソフトウェアで実行可能であるゲームシステム。
(付記項6)
前記パラメータ決定部が、前記ゲーム内で用いられる仮想通貨及び/又はアイテムを用いることで、前記互いに異なる複数のバージョンのゲームソフトウェアから前記ユーザによって選択される特定のバージョンのゲームソフトウェアに関する情報に基づいて、パラメータを決定するゲームシステム。