以下、本発明の一実施の形態の例について図面を参照して説明する。
図1は、本発明の一実施の形態におけるビデオゲーム処理システム100の構成の例を示すブロック図である。図1に示すように、ビデオゲーム処理システム100は、ビデオゲーム処理サーバ10と、複数のユーザがそれぞれ使用するユーザ端末21〜2N(Nは任意の整数)とを含む。なお、ビデオゲーム処理システム100の構成はこれに限定されず、単一のユーザ端末を複数のユーザが使用する構成としてもよいし、複数のサーバを備える構成としてもよい。
ビデオゲーム処理サーバ10と複数のユーザ端末21〜2Nは、それぞれインターネットなどの通信ネットワーク30に接続されている。なお、図示しないが、複数のユーザ端末21〜2Nは、通信業者によって管理される基地局と無線通信回線によるデータ通信を行うことによって、通信ネットワーク30と接続する。
ビデオゲーム処理システム100は、複数のプレイヤが同一の仮想空間(同期された仮想空間と非同期の仮想空間とを含む)で遊戯するビデオゲーム(いわゆるオンラインゲーム)の進行を制御するための各種機能を有する。
ビデオゲーム処理サーバ10は、ビデオゲーム処理システム100の管理者によって管理され、ユーザ端末21〜2Nに対してビデオゲームに関する情報を提供するための各種の機能を有する。
ビデオゲーム処理サーバ10は、WWWサーバなどの情報処理装置によって構成され、各種情報を格納する記憶媒体を備える。なお、ビデオゲーム処理システム100においては、複数のユーザ端末21〜2Nそれぞれにかかる処理負荷を軽減させるといった観点から、ビデオゲームに関する情報はビデオゲーム処理サーバ10が管理することが好ましい。ただし、ビデオゲームに関する情報の一部を複数のユーザ端末21〜2Nそれぞれが管理する構成としてもよい。
図2は、ビデオゲーム処理サーバ10の構成の例を示すブロック図である。図2に示すように、ビデオゲーム処理サーバ10は、制御部11と、通信部12と、検索部13と、判定部14と、更新部15と、ビデオゲーム情報記憶部16とを含む。
制御部11は、CPUやROMなどを含み、ビデオゲーム情報記憶部16に記憶された制御プログラムに従ってビデオゲーム処理サーバ10全体の制御を行うための機能を有する。
通信部12は、インターネット等の通信ネットワーク30を介して、複数のユーザ端末21〜2Nとの間で通信を行うための機能を有する。
検索部13は、ビデオゲーム情報記憶部16に記憶された各種情報の中から、ビデオゲームの進行に応じた情報(例えば、各ユーザ端末におけるビデオゲームの進行状況に応じた情報)を検索するための機能を有する。
判定部14は、ビデオゲームの進行に応じて各種判定を行うための機能を有する。本例においては、判定部14は、ビデオゲーム情報記憶部16に記憶された各種判定条件に基づいて、後述する仮想任務関連処理(図7参照)における各種判定を行う機能を有する。
更新部15は、ビデオゲームの進行に応じてビデオゲーム情報記憶部16に記憶された各種情報を更新するための機能を有する。なお、更新処理に用いる情報は、複数のユーザ端末21〜2Nから取得する構成としてもよいし、ビデオゲーム情報記憶部16に予め準備されている構成としてもよい。
ビデオゲーム情報記憶部16は、例えばデータベース装置によって構成され、ビデオゲーム処理システム100がその進行を制御するビデオゲームに関する各種情報や、ビデオゲーム用の制御プログラムなどの各種のデータが格納される記憶媒体である。
ここで、ビデオゲーム処理システム100にて進行が制御されるビデオゲームの概要について説明する。本例においては、ビデオゲーム処理システム100は、複数のユーザ端末21〜2Nそれぞれにおいて遊戯される、いわゆるソーシャルRPG(ソーシャルロールプレイングゲーム)の進行を制御する。すなわち、ビデオゲーム処理システム100は、複数のユーザ端末21〜2Nを操作する複数のユーザ間に何らかの関わりが発生するビデオゲームの進行を制御する。
本例においては、ビデオゲームは、プレイヤ(すなわち、ユーザ端末のユーザ)が、仮想空間における任務(仮想任務)を達成することで経験値やゲーム内アイテム、各種ポイントを入手できる構成となっている。ここで「仮想任務」とは、プレイヤが「行動力」を消費することで参加できるものであり、複数の敵キャラクタと連続して対戦し、最後のボスを倒すと任務達成となる構成(連続バトル構成)となっている。そして、このビデオゲームでは、プレイヤは、所定の失敗条件を満たしたことにより任務に失敗した場合(例えば、任務の途中で戦闘不能になった場合)、他のプレイヤに救出されることで、任務を達成したときに与えられる特典(本例においては、経験値とゲーム内アイテム)を取得できる。
また、本例におけるビデオゲームは、仮想任務において、他のプレイヤのゲーム媒体(例えば、仮想空間を示すゲーム画面においてカード形式で表示されるもの。仮想カード。)を使用することができる。以下、プレイヤがビデオゲームを遊戯するために使用するゲーム媒体として「仮想カード」が採用された場合を例にして説明する。なお、ゲーム媒体の形態は特に限定されず、一般的なカードの形態(例えばトレーディングカードなど、絵柄が描かれた四角い紙状の形態)の他、例えば鉱物や生物を示す形態であってもよい。
図3は、仮想カードの使用態様について説明するための説明図である。具体的には、図3は、プレイヤが仮想任務を実行しているときにユーザ端末が備える表示画面に表示されるゲーム画面(任務実行中画面)の例を示す。図3に示すように、本例においては、任務の実行中には、プレイヤキャラクタ(例えば、3体のプレイヤキャラクタPC1〜PC3)と、所定規則に従って動作する敵キャラクタ(例えば、2体の敵キャラクタNPC1,NPC2)と、プレイヤキャラクタのステータス(例えば、ATBゲージと、HPと、MP)が表示されるステータス表示領域301と、コマンドカードが選択可能に表示されるコマンドカード表示領域302とが設けられるゲーム画面(バトル画面)が表示される。
ここで、プレイヤキャラクタは、仮想カードで管理される。すなわち、プレイヤは、任務の開始前に、プレイヤキャラクタに関する情報が設定された仮想カード(キャラクタカード)を選択することで仮想任務に参加するプレイヤキャラクタの組み合わせ(パーティ)を決定する。なお、本例のビデオゲームにおいては、キャラクタカードは、特定のプレイヤに対応付けされる仮想カード(プレイヤカード)と、特定のプレイヤに対応付けされない仮想カード(ノンプレイヤカード)との2種類に大別される。また、プレイヤカードは、プレイヤカードを所持するプレイヤと、プレイヤカードに対応付けされたプレイヤとの関係に応じて「フレンドカード」と「ゲストカード」の何れかに分類される。ビデオゲームに参加するプレイヤは、例えば仮想カードの交換など、仮想カードを介して他のプレイヤと関わることになる。なお、各種仮想カードに関する処理については後で詳しく説明する。
また、コマンドカードとは、プレイヤキャラクタに実行されるコマンドが設定された仮想カードである。戦闘が始まると、プレイヤには4枚のコマンドカードが配布されてコマンドカード表示領域302に表示される。プレイヤは、その中から使うコマンドを選択する。そして、時間の経過に応じてATBゲージが所定量まで貯まると、選択していたコマンドを対応するプレイヤキャラクタが実行する。また、配られた4枚のコマンドカードの中に所定条件を満たすコマンドカード(例えば、同一のコマンドカード)が複数あった場合、当該複数のコマンドカードは一時的に融合される。
なお、図3では、敵キャラクタが所定条件を満たした場合に、プレイヤキャラクタが攻撃を加えると一撃で敵キャラクタを粉砕することができることを示す画像K(キルサイト)も示されている。ビデオゲーム処理システムは、例えば仮想カードに設定された情報に基づいて、仮想任務の過程で敵キャラクタまたはプレイヤキャラクタにキルサイトを設定する。
なお、ビデオゲーム処理システム100にて進行が制御されるビデオゲームの構成はこれに限定されず、例えばコマンドカードの表示形態や操作方法が上述した内容と異なるなど、プレイヤが他のプレイヤに対応付けされた仮想カードを利用可能な構成であればよい。
上述したビデオゲームの進行を制御すべく、本例においては、ビデオゲーム情報記憶部16は、仮想任務情報記憶部16aと、プレイヤ情報記憶部16bと、仮想カード情報記憶部16cとを含む(図2参照)。
仮想任務情報記憶部16aは、仮想カードを用いてプレイヤが取り組む任務(仮想任務)に関する情報である仮想任務情報を記憶する記憶媒体である。本例においては、仮想任務情報は、プレイヤに提供される仮想任務(すなわち、仮想空間においてプレイヤに課される任務)と、仮想任務を達成したプレイヤに対して付与される特典(達成特典)とを示す。
図4は、仮想任務情報記憶部16aにおける仮想任務情報の格納状態の例を示す説明図である。図4に示すように、仮想任務情報は、仮想任務を一意に特定可能な仮想任務番号と、仮想任務に取り組むためにプレイヤが消費する行動力(必要行動力)と、仮想任務を構成するバトルの数(連続バトル数)と、仮想任務中に出現する(または出現する可能性のある)敵キャラクタに関する情報(敵キャラクタ情報)と、仮想任務を達成した場合にプレイヤが獲得できる経験値と、仮想任務を達成した場合にプレイヤが獲得する(または獲得する可能性のある)ゲーム内アイテムとを含む。なお、本例においては、達成特典としてのゲーム内アイテムには、仮想任務で登場する敵キャラクタ(例えば、モンスター)に紐付くものが含まれる。
なお、仮想任務情報の構成はこれに限定されず、例えば戦闘以外の課題を含む構成など、何らかの課題と特典を示す構成であればよい。
プレイヤ情報記憶部16bは、ビデオゲームに参加するプレイヤに関する情報であるプレイヤ情報を記憶する記憶媒体である。本例においては、プレイヤ情報は、複数のプレイヤそれぞれのステータスと、複数のプレイヤそれぞれが所持する仮想カードと、当該仮想カードに対応付けされた他のプレイヤとを示す。
図5は、プレイヤ情報記憶部16bにおけるプレイヤ情報の格納状態の例を示す説明図である。図5に示すように、プレイヤ情報は、プレイヤを一意に特定可能なプレイヤ番号と、プレイヤの各種ステータスとを含む。本例においては、プレイヤのステータスに、ビデオゲームにおけるプレイヤのレベルと、仮想任務を受けるために使用する行動力と、ビデオゲームの進行に応じて増減する各種ポイントと、プレイヤが仮想的に所持する仮想カード(所持仮想カード)とを含む。
ここで、各種ポイントには、救出ポイントと、クラスポイントと、フレンドポイントとが含まれる。
救出ポイントとは、プレイヤが他のプレイヤを救出する任務(救出任務)を行うために使用するポイントである。本例において、救出ポイントは5ポイントを上限値とし、所定時期(例えば、1日1回)に全回復する。
クラスポイントとは、ビデオゲームの進行に応じてプレイヤのクラスを決定するために使用されるポイントである。本例においては、クラスポイントは、仮想任務達成の特典としてプレイヤに付与される。
フレンドポイントとは、プレイヤが仮想カードを合成するために使用するポイントである。プレイヤは、所定量のフレンドポイントを消費することで、所持仮想カードの中から複数の仮想カードを選択して合成することができる。なお、合成後の仮想カードは、種類の異なる他の仮想カードになる場合と、仮想カード自体のレベル(または他のステータス)が上昇する場合とがある。
なお、プレイヤ情報の構成はこれに限定されず、例えばプレイヤが実行中の仮想任務や当該仮想任務の進行状況などプレイヤの現在状況を示す情報(プレイヤ状況情報)や、プレイヤ間の関係性を示す情報(例えば、いわゆるフレンド登録をしているプレイヤを示す情報。フレンド情報。)が含まれる構成など、プレイヤに関する各種情報が含まれる場合があるものとする。
仮想カード情報記憶部16cは、仮想カードに関する情報である仮想カード情報を記憶する記憶媒体である。本例においては、仮想カード情報は、プレイヤカードを仮想任務に使用した場合にプレイヤが操作可能となるキャラクタ(プレイヤキャラクタ)の攻撃力やHPなど、仮想カードに関する各種パラメータを示す。
図6は、仮想カード情報記憶部16cにおける仮想カード情報の格納状態の例を示す説明図である。図6に示すように、仮想カード情報は、仮想カードを一意に特定可能な仮想カード番号と、仮想カードの種類と、仮想カードの各種パラメータとを含む。
ここで、仮想カードの種類には、特定のプレイヤに対応付けされる仮想カードであるプレイヤカードと、特定のプレイヤに対応付けされない仮想カードであるノンプレイヤカードとが含まれる。なお、本例において「プレイヤに対応付けされる」とは、「プレイヤが所持する」とは異なる概念であり、「プレイヤを示す仮想カード」という意味である。プレイヤとプレイヤカードとの対応付けは、ビデオゲームの進行に応じて変更される構成としてもよいし、ビデオゲームの進行に応じて変更されない構成としてもよい。前者の構成とする場合、例えばビデオゲーム処理システム100が、プレイヤからの要求に応じて、プレイヤの所持仮想カードの中から1の所持仮想カードをプレイヤに対応するプレイヤカードとして特定する構成としてもよい。一方、後者の構成とする場合、例えばビデオゲーム処理システム100が、特定規則に従って各プレイヤに対応するプレイヤカードを変更不能に特定する構成としてもよい。
なお、仮想カード情報の構成はこれに限定されず、例えば仮想カードのレベルに応じたパラメータや、プレイヤのステータス(例えば、レベル)に応じた仮想カードのパラメータの変更規則、あるいは仮想カードのレア度など、仮想カードに関する各種情報が含まれる場合があるものとする。
複数のユーザ端末21〜2Nは、それぞれ、ビデオゲームを行うユーザ(プレイヤ)によって管理され、例えば携帯電話端末やPDA(Personal Digital Assistants)、携帯型ゲーム装置などのネットワーク配信型のゲームを行うことが可能な携帯通信端末によって構成される。複数のユーザ端末21〜2Nは、それぞれ、通信ネットワーク30に接続し、ビデオゲーム処理サーバ10との通信を行うことによりビデオゲームを実行するためのハードウェア(例えば、ゲーム画面を表示する表示装置や音声出力装置など)およびソフトウェアを備える。なお、複数のユーザ端末21〜2Nは、ビデオゲーム処理サーバ10を介さずに直接通信を行うこともできる構成とされていてもよい。
次に、本例のビデオゲーム処理システム100の動作について説明する。なお、本発明に関係しない動作や処理については、その内容を省略している場合がある。
図7は、ビデオゲーム処理システム100が実行する仮想任務関連処理の例を示すフローチャートである。仮想任務関連処理では、プレイヤに対する仮想任務の提供から、仮想任務の結果に応じた特典をプレイヤに付与するまでの処理が行われる。以下、複数のユーザ端末21〜2Nがそれぞれ実行する処理と、ビデオゲーム処理サーバ10(サーバ10)が実行する処理とを含むフローチャートを示す図7を参照して、仮想任務関連処理を実行する際のビデオゲーム処理システム100の動作を説明する。
仮想任務関連処理は、例えばサーバ10が、複数のユーザ端末21〜2Nのうち何れか(以下、ユーザ端末21を例にして説明する。)からの仮想任務提供要求を受け付けたことに応じて開始される。
仮想任務関連処理において、先ず、サーバ10は、ユーザ端末21のユーザ(プレイヤX1)に提供する仮想任務と、当該仮想任務に対応する特典内容とを特定する(ステップS101)。本例においては、サーバ10は、ユーザ端末21からの仮想任務番号を提示した仮想任務提供要求を受け付けることにより、仮想任務番号が示す仮想任務をプレイヤX1に提供する仮想任務に決定する。また、サーバ10は、仮想任務に予め設定された特典の内容(例えば、特典の種類と、特典を付与する条件)を、特定した仮想任務に対応する特典内容として特定する。
提供する仮想任務と特典内容とを特定すると、サーバ10は、プレイヤX1に選択させる仮想カードを選出するための処理(仮想カード選出処理)を実行する(ステップS200)。
図8は、サーバ10が実行する仮想カード選出処理の例を示すフローチャートである。仮想カード選出処理において、先ず、サーバ10は、所定の選出規則に従って各種仮想カードを選出することで複数の仮想カードをマッチングする(ステップS201)。本例においては、サーバ10は、ノンプレイヤカードを3枚、フレンドカードを3枚、ゲストカードを3枚選出する。このとき、サーバ10は、プレイヤX1が所定時間内(例えば、現在から3時間前以内)に仮想任務に使用した仮想カードを選出候補から除外する。
ノンプレイヤカードは、ビデオゲームに登場する重要キャラクタに対応付けされた仮想カードである。サーバ10は、プレイヤX1が所持している仮想カードの中から3枚のノンプレイヤカードをランダムに選出する。なお、プレイヤX1の所持仮想カードに含まれるノンプレイヤカードの数が選出数に満たない場合は、サーバ10は、プレイヤX1が所持している枚数のみ選出する。また、所持仮想カードに含まれるノンプレイヤカードが無い場合、サーバ10はノンプレイヤカードの選出を行わない。
フレンドカードは、プレイヤがフレンドとして登録したプレイヤに対応付けされた仮想カードである。サーバ10は、プレイヤX1が所持しているフレンドカードに対応するプレイヤ(すなわち、フレンド)のログイン時間を取得する。なお、これは数分クライアント側(本例においては、ユーザ端末21側)でキャッシュする。キャッシュすることで、サーバ10とユーザ端末21との通信不可を軽減することができるためである。ログイン時間を取得すると、サーバ10は、フレンドの一覧を作成し、ログイン順にソートし、上位3名に対応するフレンドカードを選出する。なお、本例においては、ログイン時間が早いフレンドを上位とする。なお、プレイヤX1の所持仮想カードに含まれるフレンドカードの数が選出数に満たない場合は、サーバ10は、プレイヤX1が所持している枚数のみ選出する。また、所持仮想カードに含まれるフレンドカードが無い場合、サーバ10はフレンドカードの選出を行わない。
ゲストカードは、プレイヤが所持していないプレイヤカードに対応するプレイヤであって、プレイヤのフレンドでもないプレイヤに対応する仮想カードである。サーバ10は、プレイヤX1のレベルと同程度のレベル(例えば、上下5レベル以内)のプレイヤであって、特定時間内(たとえば、現在から3時間前以内)にログインしたユーザ3名を全プレイヤの中から抽出し、抽出したプレイヤ3名に対応するプレイヤカード3枚をゲストカードとして選出する。
仮想カードを選出すると、サーバ10は、選出したプレイヤカードに対応するプレイヤ(他プレイヤ)を特定する(ステップS202)。以下、サーバ10が、他プレイヤとしてユーザ端末22のユーザX2(他プレイヤX2)を特定した場合を例にして説明する。
他プレイヤを特定すると、サーバ10は、特定した他プレイヤのステータスを特定する(ステップS203)。本例においては、サーバ10は、プレイヤ情報を参照して、他プレイヤX2のレベルを特定する。
他プレイヤX2のステータスを特定すると、サーバ10は、特定した他プレイヤX2のステータスに基づいて他プレイヤX2に対応するプレイヤカードのパラメータ(例えば、攻撃力とHP)を更新する(ステップS204)。なお、本例においては、サーバ10は、選出したゲストカードについても同様にしてパラメータを更新する。一方、選出したノンプレイヤカードについては、サーバ10は、プレイヤX1のステータス(例えば、レベル)に基づいてパラメータを更新する。なお、ノンプレイヤカードのパラメータの決定方法はこれに限定されず、プレイヤカード(フレンドカードとゲストカード)とは異なる他の処理によりパラメータを更新する構成としてもよいし、所定のパラメータを更新せずに用いる構成としてもよい。
仮想カードを選出し、必要に応じて選出した仮想カードのパラメータを更新すると、サーバ10は、仮想任務関連処理におけるステップS102の処理に移行する(図7参照)。
サーバ10が仮想カード選出処理を実行すると、ユーザ端末21は、仮想カード選択画面を表示する(ステップS102)。本例においては、ユーザ端末21は、サーバ10から、仮想カード選出処理にて選出された仮想カードを示す仮想カード情報を受信して、仮想カード選択画面を表示する。
図9は、仮想カード選択画面について説明するための説明図である。図9に示すように、本例における仮想カード選択画面には、デッキボタン901と、仮想任務の開始要求を受け付けるための任務ボタン902と、仮想任務に参加するメンバー(パーティ)を示すパーティ表示領域910と、仮想任務への参加候補を示す参加候補表示領域920とが設けられる。ユーザ端末21は、サーバ10から受信した仮想カード情報の少なくとも一部を、参加候補表示領域920に選択可能に表示する。
デッキボタン901は、デッキ編集画面の表示要求を受け付けるための仮想ボタンである。例えばプレイヤX1の指Pによりデッキボタン901の表示位置が押下された場合、ユーザ端末21は、パーティに属するメンバー(仮想カードが示すキャラクタ)に設定されたコマンドカードの組(デッキ)を表示するデッキ編集画面を表示する(図示せず)。
パーティ表示領域910と参加候補表示領域920には、仮想カード情報に基づいて、仮想カードが示すキャラクタの画像、仮想カードに対応するプレイヤのレベル、仮想カードに対応付けされたコマンドカードの属性を示すゲージなど、プレイヤX1による仮想カードの選択基準となる情報を示す複数の画像911,912,921〜924(以下、適宜仮想カード911,912,921〜924という。)が表示される。また、本例においては、プレイヤX1のフレンドに対応する仮想カード(フレンドカード)には、他の仮想カードと識別可能となるように識別画像(例えば、図9における星型の画像。仮想カード912,923参照。)が表示される。ユーザ端末21は、参加候補表示領域920に表示された仮想カードの選択を受け付けると、選択を受け付けた仮想カードをパーティ表示領域910に移動する。また、ユーザ端末21は、パーティ表示領域910に表示された仮想カードの選択を受け付けると、選択を受け付けた仮想カードを参加候補表示領域920に表示する。
仮想カード選択画面を表示すると、ユーザ端末21は、仮想任務に用いる仮想カードが決定したか否かを判定する(ステップS103)。本例においては、ユーザ端末21は、パーティ表示領域910に所定数(例えば、3枚)の仮想カードが表示された状態で任務ボタン902の選択を受け付けた場合に、仮想任務に用いる仮想カードが決定したと判定する。
ここで、仮想任務に用いる仮想カードが決定したと判定すると(ステップS103のY)、ユーザ端末21は、仮想任務を開始する(ステップS104)。本例においては、ユーザ端末21は、例えば仮想カード情報とともに受信した仮想任務情報に基づいて仮想任務の開始画面を表示することで、仮想任務を開始する。
仮想任務を開始すると、ユーザ端末21は、仮想任務達成時にプレイヤX1に付与する特典(達成特典)を特定する(ステップS105)。本例においては、ユーザ端末21は、仮想任務に予め設定された特典内容とプレイヤX1による仮想任務の達成状況(例えば、倒した敵キャラクタの種類や数)とに応じて、達成特典を特定する。また、このとき、本例においては、ユーザ端末21が、プレイヤX1が使用したプレイヤカードに対応する他プレイヤX2に付与する特典(被使用特典)として、プレイヤX1に対応するプレイヤカードを特定する。なお、被使用特典は、仮想任務に取り組んだプレイヤが所定の配信条件(例えば、仮想任務に応じた特典の獲得)を満たした場合に、サーバ10によって、他プレイヤX2に付与される。また、達成特典と被使用特典とが特定される時機は特に限定されず、仮想任務の開始時、仮想任務中(例えば、付与条件の充足時など)、または仮想任務終了時の何れかで特定される構成であってもよい。また、各特典が独立して特定される構成であってもよい。
達成特典を特定すると、ユーザ端末21は、プレイヤX1が仮想任務に失敗したか否かを判定する(ステップS106)。本例においては、ユーザ端末21は、仮想任務の開始後、プレイヤX1による操作入力に基づいて仮想任務の進行を制御した結果、パーティのHPが所定条件を満たしたとき(例えば、パーティに属するキャラクタのHPが全て0になったとき)に、プレイヤX1が仮想任務に失敗したと判定する。
ここで、例えばプレイヤX1が仮想任務を達成したことにより、仮想任務に失敗していないと判定すると(ステップS106のN)、ユーザ端末21は、後述するステップS109の処理に移行する。一方、プレイヤX1が仮想任務に失敗したと判定すると(ステップS106のY)、ユーザ端末21は、プレイヤに許容する操作を所定の内容に制限する(ステップS107)。本例においては、ユーザ端末21は、プレイヤX1の現状を要救出状態であると判定して、通常の状態で許容する操作(例えば、仮想任務の選択操作など)が選択できないようにする。
プレイヤに許容する操作を制限すると、ユーザ端末21は、救出要求を受け付けたか否かを判定する(ステップS108)。本例においては、ユーザ端末21は、仮想任務に失敗したと判定したことに応じて所定の救出要求受付画面を表示することで、救出要求を受け付けたか否かを判定する。なお、救出要求の受付方法はこれに限定されず、例えば、仮想任務に失敗したと判定した場合に、ユーザ端末21が、救出要求を受け付けたと判定する構成としてもよい。
図10は、救出要求受付画面の例について説明するための説明図である。図10に示すように、救出要求受付画面には、プレイヤによる救出要求メッセージの入力を受け付けるためのメッセージ入力領域1001と、救出要求メッセージの送信要求を受け付けるための送信ボタン1002と、救出要求メッセージの送信をキャンセルする旨の要求を受け付けるためのキャンセルボタン1003とが設けられる。
ここで、送信ボタン1002の選択を受け付けたことにより、救出要求を受け付けたと判定すると(ステップS108のY)、ユーザ端末21は、サーバ10に救出任務関連処理を実行させる(ステップS300)。
図11は、サーバ10が実行する救出任務関連処理の例を示すフローチャートである。救出任務関連処理において、先ず、サーバ10は、要救出プレイヤを特定する(ステップS301)。本例においては、サーバ10は、ユーザ端末21から救出要求メッセージを受信することにより、プレイヤX1を要救出プレイヤとして特定する。
要救出プレイヤを特定すると、サーバ10は、救出任務と、当該救出任務に対応する特典内容とを特定する(ステップS302)。本例においては、サーバ10は、プレイヤX1が失敗した仮想任務を救出任務に特定する。また、サーバ10は、特定した救出任務の内容(例えば、失敗した仮想任務に出現する敵キャラクタの種類)に応じて、ゲーム内アイテムと当該ゲーム内アイテムの付与条件とを、特定した救出任務に対応する特典内容として特定する。
救出任務と特典内容とを特定すると、サーバ10は、他のプレイヤに対して救出任務を報知する(ステップS303)。本例においては、サーバ10は、プレイヤX1との関係において所定条件(例えば、レベル差が3以内であること)を満たすプレイヤに対して救出任務を報知する。なお、所要条件に指定制限時間(例えば、12時間以内)を設けることで、あるプレイヤAが他のプレイヤBを連続して救出するような行為を制限する構成としてもよい。また、所定条件を満たすプレイヤが所定数未満である場合、サーバ10が、他の条件(例えば、所定条件に近いプレイヤ)を所定数に達するまで選出する構成としてもよい。以下、サーバ10が、プレイヤX2を含む複数のプレイヤに対して救出任務を報知した場合を例にして説明する。
救出任務を報知すると、サーバ10は、救出任務を実行する救出任務実行プレイヤを特定する(ステップS304)。本例においては、サーバ10は、例えばユーザ端末22からの救出任務実行要求を受け付けた場合に、ユーザ端末22のユーザであるプレイヤX2を救出任務実行プレイヤとして特定する。なお、ユーザ端末22は、サーバ10から救出任務が報知されたことに応じて(具体的には、救出任務の存在を示す情報を受信したことに応じて)、所定の救出任務選択画面を表示する。そして、救出任務選択画面に対するプレイヤX2からの操作入力を受け付けた場合に、ユーザ端末22は、受け付けた操作入力に応じた救出任務実行要求をサーバ10に送信する。
図12は、救出任務選択画面の例について説明するための説明図である。図12に示すように、救出任務選択画面には、要救出プレイヤの一覧(救出希望者リスト)が表示される救出希望者リスト表示領域が設けられる。プレイヤX2は、救出希望者リストに示される複数の要救出プレイヤ1201〜1203の中から、例えば要救出者のクラスや救出任務名を判断基準として、請け負う救出任務を選択する。
サーバ10は、救出任務実行プレイヤとしてプレイヤX2を特定すると、プレイヤX2が操作するユーザ端末22に救出任務情報を送信する(ステップS305)。なお、本例においては、サーバ10は、このときプレイヤX2の救出ポイントから救出任務を行うことに応じた救出ポイントを減算する。すなわち、サーバ10は、救出ポイントが救出任務を請け負うのに必要な量に達していないプレイヤに対しては、救出任務実行要求を受け付けても救出任務を提供しない。ただし、本例においては、サーバ10は、救出任務請け負うために必要な救出ポイントを有していないプレイヤに対しても、特定した救出任務を報知する。このような構成とすることにより、プレイヤが、救出任務の内容を確認してから当該救出任務を請け負うか否かを決定することができるようになる。そのため、救出ポイントをビデオゲームの進行に応じて獲得可能な構成とすれば、救出任務を確認したプレイヤに対して、ビデオゲームを遊戯する動機を与えることができるようになる。また、サーバ10が、救出任務を報知する対象をビデオゲームの進行状況(例えば、所有する救出ポイントの量)に応じて制限する構成としてもよい。このような構成とすることにより、通信対象の増加によりサーバ10にかかる負荷が過大になることを防止することができるようになる。
ユーザ端末22は、サーバ10から救出任務情報を受信すると、受信した救出任務情報に基づいて、プレイヤX2に救出任務を遊戯させるための処理を行う。なお、救出任務を遊戯させるための処理としては、仮想任務の場合と同様に、救出任務の失敗に応じて救出要求を受け付ける構成としてもよい。
一方、要救出プレイヤに特定されたプレイヤX1が操作するユーザ端末21は、プレイヤX1による仮想任務に関する操作を制限する。本例においては、ユーザ端末21は、プレイヤX1が救出待機中であり、「救出を諦める操作」以外の操作ができないことをプレイヤX1に示すためのゲーム画面(救出待機中画面)を表示する。
図13は、救出待機中画面の例について説明するための説明図である。図13に示すように、救出待機中画面には、プレイヤに対応する仮想カードが示すキャラクタPC(プレイヤキャラクタPC)と、プレイヤのレベル1301と、プレイヤのステータス1302とが表示されるプレイヤ状況表示領域と、プレイヤからの救出待機状態の解除要求を受け付けるための解除ボタン1303と、プレイヤによる救出要求に応じて救出任務を実行している他のプレイヤの一覧が表示される現在の救出者一覧表示領域1304とが設けられる。なお、本例においては、ユーザ端末21は、救出待機中画面を表示中は、プレイヤX1の救出状態を確認するために、所定の時間間隔(例えば、1分毎)に救出任務の進行状況をサーバ10に確認する。
救出任務関連処理において、ユーザ端末21が救出任務情報を送信すると、サーバ10は、特定した特典内容に基づいて、救出任務成功時(説明を明確にするため、救出任務の達成は「成功」と表現する。以下同じ。)に救出任務実行プレイヤに対して付与する特典(成功特典)を特定する(ステップS306)。本例においては、サーバ10は、プレイヤX2による救出仮想任務の進行状況(例えば、倒した敵キャラクタの種類や数)と特典内容(例えば、ゲーム内アイテムの付与条件)とを比較することにより、成功特典を特定する。具体的には、サーバ10は、救出に成功したプレイヤに対して、クラスポイントとフレンドポイント、その他ドロップ報酬(すなわち、仮想任務を成功したプレイヤに付与される報酬)を含む成功特典を特定する。また、本例においては、サーバ10は、救出されたプレイヤと救出したプレイヤとの関係(例えば、レベル差やフレンドであるか否かなど)が影響する成功特典決定規則に従って、成功特典の内容を特定する。なお、成功特典決定規則は、自分よりも下位レベルを救出すると通常の救出よりもクラスポイントが高くなり、また、フレンドを救出すると通常の救出よりもクラスポイントが高くなる構成としてもよい。また、成功特典決定規則は、救出でしか獲得できないコマンドカードや装備素材が特定される構成としてもよい。なお、成功特典を特定する時機は特に限定されず、救出任務の開始時、救出任務中(例えば、付与条件の充足時など)、または救出任務終了時の何れであってもよい。
成功特典を特定すると、サーバ10は、送信した救出任務情報が示す救出任務が成功したか否かを判定する(ステップS307)。本例においては、サーバ10は、ユーザ端末22から救出任務の結果を示す情報(救出任務結果情報)を受信し、受信した救出任務結果情報に基づいて救出任務が成功したか否かを判定する。
ここで、救出任務が成功したと判定すると(ステップS307のY)、サーバ10は、救出任務実行プレイヤに対し、要救出プレイヤの特典(本例においては、達成特典)と、救出任務実行プレイヤの特典(本例においては、成功特典)とを付与する(ステップS308)。なお、救出任務に成功したプレイヤに対し、成功特典のみを付与する構成としてもよい。また、救出任務に成功したプレイヤが、救出任務においてフレンドカードを使用していた場合に、サーバ10が、当該フレンドカードに対応するプレイヤに対して、救出任務に成功したプレイヤに対応するプレイヤカードや要救出プレイヤに対応するプレイヤカードを付与する構成としてもよい。
救出任務実行プレイヤに対して特典(本例においては、達成特典と成功特典)を付与すると、サーバ10は、要救出プレイヤに対し、要救出プレイヤの特典(本例においては、達成特典)を付与して(ステップS309)、ここでの処理を終了する。なお、本例においては、プレイヤが仮想任務に失敗した場合、プレイヤが使用したフレンドカードに対応するプレイヤに対してフレンドカード(すなわち、仮想任務に失敗したプレイヤに対応する仮想カード)は付与されない。しかし、救出任務が成功した場合には、サーバ10が、当該フレンドカードに対応するプレイヤに対して、要救出プレイヤに対応するプレイヤカードや救出任務に成功したプレイヤに対応するプレイヤカードを付与する構成としてもよい。
また、仮想任務関連処理におけるステップS106の処理において、例えばプレイヤX1が仮想任務を達成したことにより仮想任務に失敗していないと判定した場合(ステップS106のN)、サーバ10は、仮想任務を達成したプレイヤX1に対して特定した達成特典を付与する(ステップS109)。本例においては、サーバ10は、救出されたプレイヤX1が操作するユーザ端末21に所定の任務結果表示画面を表示させるとともに、救出したプレイヤX2が操作するユーザ端末22に所定の救出結果表示画面(図示せず)を表示させる。なお、特典を付与する際または付与する前後に、サーバ10は、適宜ビデオゲーム情報記憶部16に記憶された各種情報を更新する。本例においては、サーバ10は、救出された側の仮想任務の完了フラグはそのままにする。すなわち、プレイヤは自分で仮想任務を達成しなければ仮想任務の完了フラグを折れない。
図14は、任務結果表示画面について説明するための説明図である。図14に示すように、ユーザ端末21は、救出待機中画面に救出された旨を示す画像1401をポップアップ表示する。
図15は、任務結果表示画面の他の例について説明するための説明図である。図15に示すように、任務結果表示画面には、救出されたプレイヤX1に所定の操作入力を促す画像1510が表示される構成としてもよい。この場合、画像1510には、救出任務に成功したプレイヤに関する情報と、当該プレイヤに対するフレンド申請要求を受け付けるためのフレンド申請ボタン1511と、当該プレイヤに対する謝礼メッセージの入力を受け付けるための謝礼メッセージ入力領域1512と、謝礼メッセージの送信要求を受け付けるための送信ボタン1513と、謝礼メッセージの送信をキャンセルする旨の要求を受け付けるためのキャンセルボタン1514とが設けられる構成としてもよい。
達成特典を付与すると、サーバ10は、他プレイヤ(すなわち、プレイヤX1が仮想任務で使用したフレンドカードに対応するプレイヤ)に対してプレイヤX1に対応するプレイヤカードを付与して(ステップS110)、ここでの処理を終了する。
なお、仮想任務関連処理におけるステップS108の処理において、ユーザ端末21が、例えば救出要求受付画面におけるキャンセルボタン1003の選択を受け付けたことにより救出要求を受け付けないと判定した場合(ステップS108のN)、または、仮想任務の関連処理におけるステップS307の処理において、サーバ10が、例えばプレイヤX2が救出任務に失敗したりプレイヤX1が一定期間誰からも救出されていなかったりすることにより救出任務に成功していないと判定した場合(ステップS307のN)、ユーザ端末21は、プレイヤX1が救出されることを諦めるか否かを判定する(ステップS111)。本例においては、ユーザ端末21は、救出待機中画面における解除ボタン1303の選択を受け付けた場合に、プレイヤX1が救出されることを諦めたと判定する。すなわち、本例においては、要救出プレイヤが救出されることを諦めるか否かは、救出の実行・非実行に関わらない。なお、本例においては、解除ボタン1303の選択には所定量のクラスポイントを消費することが条件となるものとする。
ここで、救出されることを諦めていないと判定すると(ステップS111のN)、ユーザ端末21は、救出待機中画面を表示して(図13参照)(ステップS112)、ステップS300の処理に移行する。一方、解除ボタン1303の選択を受け付けたことにより、救出されることを諦めたと判定すると(ステップS111のY)、ユーザ端末21は、プレイヤに許容する操作の制限(ステップS107参照)を解除して(ステップS113)、ここでの処理を終了する。なお、このときサーバ10が、要救出プレイヤが救出されることを諦めた場合として予め定められた処理(救出任務解除処理)を実行する構成としてもよい。この場合、救出任務解除処理は、救出任務が解除されることを救出任務実行プレイヤが認識できる構成であればよく、例えばサーバ10が、救出任務の実行中のプレイヤに対して救出任務を中止する旨の通知を行う構成としてもよいし、救出任務を仮想任務として(すなわち、救出対象が存在しない任務として)継続するか否かを救出任務実行プレイヤに選択させる構成としてもよい。また、救出任務を実行中のプレイヤがいる場合、救出要求を行ったときから特定の時間(例えば、1時間)が経過するまで、ユーザ端末21が解除ボタン1303の選択を受け付けない構成としてもよい。
以上に説明したように、上述した実施の形態においては、複数のプレイヤが参加するビデオゲームの進行を制御するビデオゲーム処理装置(例えば、ビデオゲーム処理サーバ10、ユーザ端末21、またはビデオゲーム処理システム100。以下同じ。)が、プレイヤX1が取り組む仮想任務に関する情報である仮想任務情報を記憶する仮想任務情報記憶部16aを備え、仮想任務情報に基づいてプレイヤX1に仮想任務を提供し(例えば、ステップS104)、プレイヤX1が仮想任務に失敗したか否かを判定し(例えば、ステップS106)、仮想任務が失敗したと判定したことに応じて(例えば、ステップS106のY)、当該仮想任務に失敗したプレイヤX1とは異なるプレイヤに対して提供される特別任務(例えば、ビデオゲーム処理サーバ11がユーザ端末22に提供する救出任務)を特定し(例えば、ステップS302)、特別任務を実行するプレイヤである特別任務実行プレイヤ(例えば、救出任務実行プレイヤX2)を特定し(例えば、ステップS304)、特別任務実行プレイヤX2が特別任務に成功したか否かを判定し(例えば、ステップS307)、特別任務が成功したと判定したことに応じて(例えば、ステップS307のY)、特別任務実行プレイヤX2と、仮想任務に失敗したプレイヤX1とに対して特典(例えば、達成特典や成功特典)を付与する(例えば、ステップS308,309)構成としているので、他のプレイヤを救出するという行為自体の興趣を向上させることができるようになる。
すなわち、あるプレイヤが所定の任務に失敗した場合に他のプレイヤ(特に、フレンド)に救出要求を行い、他のプレイヤが救出要求を請け負った場合、当該他のプレイヤは救出要求に応じた任務(例えば、救出要求を行ったプレイヤが失敗した任務や、別の特別任務。上述した実施の形態における救出任務。)を実行し、他のプレイヤが当該任務に成功した場合に両方のプレイヤに対して救出成功報酬(例えば、達成特典や成功特典)を付与する構成としているため、他のプレイヤを支援(例えば、救出)する際に、従来のようにゲーム内アイテムなどのゲーム要素を提供するだけでなく、失敗することもあり得る特別任務をプレイヤが行うことになり、その結果、他のプレイヤを救出するという行為自体の興趣を向上させることができるようになる。なお、特別任務は他のプレイヤを救出することを前提とした任務に限定されず、例えばビデオゲーム処理装置が、あるプレイヤが失敗した任務を途中から継続する任務や、当該任務の失敗により発生する他の任務などを特別任務とするなど、結果的に任務に失敗したプレイヤに対して何らかの特典が付与されることでプレイヤが救出される任務が特別任務とされる構成であればよい。
また、上述した実施の形態においては、ビデオゲーム処理装置が、仮想任務に失敗したプレイヤX1を要救出プレイヤとして特定し(例えば、ステップS301)、複数のプレイヤに対して要救出プレイヤの存在を報知し(例えば、ステップS303)、要救出プレイヤの存在を報知されたプレイヤのうち何れかのプレイヤによる救出任務実行要求を受け付け(例えば、ステップS304)、所定規則(例えば、失敗した仮想任務と同一の仮想任務を救出任務とする規則)に従って、要救出プレイヤを救出するための救出任務を特別任務として特定し(例えば、ステップS302)、救出任務実行要求に応じた所定の救出任務実行条件を満たすプレイヤ(例えば、救出任務を請け負うのに必要な量の救出ポイントを有するプレイヤ)を特別任務実行プレイヤ(例えば、救出任務実行プレイヤ)として特定する(例えば、ステップS304)構成としているので、失敗した仮想任務と所定規則の内容との組み合わせによって種々の救出任務が特定されることになり、救出任務の興趣を向上させることができるようになる。
また、上述した実施の形態においては、ビデオゲーム処理装置が、複数のプレイヤそれぞれに関する情報であるプレイヤ情報を記憶するプレイヤ情報記憶部16bを備え、特別任務実行プレイヤ(例えば、救出任務実行プレイヤX2)と仮想任務に失敗したプレイヤ(例えば、要救出プレイヤX1)それぞれのプレイヤ情報のうち少なくとも一方に関する特定規則(例えば、救出任務の内容などに応じて両プレイヤX1,X2に対して特典を付与する規則)に従って、当該特別任務実行プレイヤと当該仮想任務に失敗したプレイヤのうち少なくとも一方(例えば、両プレイヤX1,X2)に付与する特典を特定し(例えば、ステップS105,S306)、特定した特典をプレイヤ(例えば、両プレイヤX1,X2)に付与する(例えば、ステップS109,S308,S309)構成としているので、救出任務を行わない救出される側にもメリットを設けることができるようになり、救出任務の興趣を向上させることができるようになる。
また、上述した実施の形態においては、ビデオゲーム処理装置が、仮想任務に失敗したと判定したプレイヤX1に対して許容する操作を制限し(例えば、ステップS107)、所定の解除条件が満たされたことで制限を解除し(例えば、ステップS113)、所定の解除条件には、ゲーム要素(例えば、クラスポイント)の使用が含まれ、特典(例えば、達成特典や成功特典)には、ゲーム要素が含まれる場合がある構成としているので、例えば当該ゲーム要素を仮想空間におけるプレイヤの評価指標とすることで、他者の為になした行為こそ評価される仮想空間をプレイヤに提供することができるようになる。
なお、上述した実施の形態においては特に言及していないが、ビデオゲーム処理装置が、失敗した仮想任務の難易度や救出されるプレイヤと救出するプレイヤの各プレイヤ情報など失敗した仮想任務に関連する各種情報(失敗任務関連情報)に基づいて救出任務の難易度を調整する構成としてもよい。このような構成とすることで、特別任務の達成に困難性を設けることができるようになり、救出されたプレイヤと救出したプレイヤとの繋がりを強くすることができるようになる。すなわち、いわゆるゲームのソーシャル性を向上させることができるようになる。
また、上述した実施の形態においては、ビデオゲーム処理装置が、提供した仮想任務に失敗したプレイヤX1を要救出プレイヤとして特定し(例えば、ステップS301)、仮想任務情報に基づいて、要救出プレイヤX1を救出するために達成すべき救出任務を特定し(例えば、ステップS302)、複数のプレイヤに対して救出任務を報知し(例えば、ステップS303)、救出任務を実行するプレイヤである救出任務実行プレイヤを特定し(例えば、ステップS304)、特定した救出任務実行プレイヤX2に対して救出任務を提供し(例えば、ステップS305)、救出任務に成功した救出任務実行プレイヤX2に対して要救出プレイヤX1に対応付けされたゲーム媒体(例えば、仮想カード)を付与する(例えば、ステップS308,S309)構成としているので、あるプレイヤが他のプレイヤのゲーム媒体を獲得する機会を増やすことができるようになる。
なお、上述した実施の形態では特に言及していないが、ビデオゲーム処理装置が、ゲーム媒体(例えば、仮想カード)に関する情報であって、特定のプレイヤに対応付けされるゲーム媒体であるプレイヤ対応ゲーム媒体(例えば、プレイヤカード)と、特定のプレイヤに対応付けされないゲーム媒体である非対応ゲーム媒体(例えば、ノンプレイヤカード)とに関する情報を含むゲーム媒体情報を記憶するゲーム媒体情報記憶部(例えば、仮想カード情報記憶部16c)を備え、プレイヤによる複数のプレイヤ対応ゲーム媒体の選択を受け付け、所定規則(例えば、仮想カードの組み合わせに応じて合成される仮想カードが決められた規則)に従って、プレイヤにより選択された複数のプレイヤ対応ゲーム媒体に対応する非対応ゲーム媒体を決定し、決定した非対応ゲーム媒体をプレイヤに付与する構成としてもよい。このような構成とすることにより、各プレイヤに対してより多くのプレイヤと交流すること(例えば、他のプレイヤに対応するプレイヤ対応ゲーム媒体の使用や、他のプレイヤを救出する任務の受任)を促すことができるようになる。また、ビデオゲーム処理装置が、プレイヤによって複数のプレイヤ対応ゲーム媒体が選択されたことに応じて決定した非対応ゲーム媒体を当該プレイヤに付与するときに、選択された複数のプレイヤ対応ゲーム媒体をプレイヤが所持するゲーム媒体から消去する(例えば、プレイヤ情報における所持仮想カードの一覧から該当する仮想カードを消去する)構成としてもよい。このような構成とすることにより、各プレイヤに対して、より多くのプレイヤと交流することを促すことができるようになる。
また、上述した実施の形態においては、ビデオゲーム処理装置が、プレイヤが仮想任務(救出任務を含む)を開始する前に特典内容(例えば、特典の種類と、特典を付与する条件)を決定する(例えば、ステップS101,S302)構成としているので、チート行為を防止することができるようになる。すなわち、例えばゲーム媒体のパラメータを不当に改変する類のチートが行われても、達成した仮想任務の難易度等に比べて不当に高価な特典を得ることができないようにすることができるため、都合が良い。
また、上述した実施の形態では、複数のユーザ端末21〜2Nとビデオゲーム処理サーバ10は、自己が備える記憶装置に記憶されている各種制御プログラム(例えば、ビデオゲーム処理プログラム)に従って、上述した各種の処理を実行する。
なお、ビデオゲーム処理システム100の構成は上述した構成に限定されず、例えばユーザ端末が実行する処理として説明した処理の一部または全部をサーバ10が実行する構成としてもよいし、サーバ10が実行する処理として説明した処理の一部または全部を複数のユーザ端末21〜2Nの何れか(例えば、ユーザ端末21)が実行する構成としてもよい。また、サーバ10が備える記憶部の一部または全部をユーザ端末21〜2Nが備える構成としてもよい。すなわち、ビデオゲーム処理システム100におけるユーザ端末21とビデオゲーム処理サーバ10のどちらか一方が備える機能の一部または全部を、他の一方が備える構成とされていてもよい。
[付記]
上述した実施形態の説明は、少なくとも下記発明を、当該発明の属する分野における通常の知識を有する者がその実施をすることができるように記載した。
[1]
複数のプレイヤが参加するビデオゲームの進行を制御するビデオゲーム処理装置であって、
プレイヤが取り組む仮想任務に関する情報である仮想任務情報を記憶する仮想任務情報記憶手段と、
前記仮想任務情報に基づいて前記プレイヤに仮想任務を提供する仮想任務提供手段と、
前記プレイヤが前記仮想任務に失敗したか否かを判定する失敗判定手段と、
該失敗判定手段によって前記仮想任務が失敗したと判定されたことに応じて、当該仮想任務に失敗したプレイヤとは異なるプレイヤに対して提供される特別任務を特定する特別任務特定手段と、
前記特別任務を実行するプレイヤである特別任務実行プレイヤを特定する特別任務実行プレイヤ特定手段と、
前記特別任務実行プレイヤが前記特別任務に成功したか否かを判定する成功判定手段と、
該成功判定手段によって前記特別任務が成功したと判定されたことに応じて、前記特別任務実行プレイヤと、前記仮想任務に失敗したプレイヤとに対して特典を付与する特典付与手段とを含む
ことを特徴とするビデオゲーム処理装置。
[2]
前記仮想任務に失敗したプレイヤを要救出プレイヤとして特定する要救出プレイヤ特定手段と、
前記複数のプレイヤに対して前記要救出プレイヤの存在を報知する報知手段と、
該報知手段により前記要救出プレイヤの存在を報知されたプレイヤのうち何れかのプレイヤによる救出実行要求を受け付ける救出実行要求受付手段とを含み、
前記特別任務特定手段は、所定規則に従って、前記要救出プレイヤを救出するために達成すべき救出任務を前記特別任務として特定し、
前記特別任務実行プレイヤ特定手段は、前記救出実行要求に応じた所定の救出実行条件を満たすプレイヤを前記特別任務実行プレイヤとして特定する
[1]記載のビデオゲーム処理装置。
[3]
前記複数のプレイヤそれぞれに関する情報であるプレイヤ情報を記憶するプレイヤ情報記憶手段と、
前記特別任務実行プレイヤと前記仮想任務に失敗したプレイヤそれぞれのプレイヤ情報のうち少なくとも一方に関する特定規則に従って、当該特別任務実行プレイヤと当該仮想任務に失敗したプレイヤのうち少なくとも一方に付与する特典を特定する特典特定手段とを含み、
前記特典付与手段は、前記特典特定手段により特定された特典を付与する
[1]または[2]記載のビデオゲーム処理装置。
[4]
前記失敗判定手段によって仮想任務に失敗したと判定されたプレイヤに対して許容する操作を制限する制限手段と、
所定の解除条件が満たされたことで前記制限を解除する解除手段とを含み、
前記所定の解除条件には、ゲーム要素の使用が含まれ、
前記特典には、前記ゲーム要素が含まれる場合がある
[1]から[3]のうち何れかに記載のビデオゲーム処理装置。
[5]
前記失敗した仮想任務に関連する情報である失敗任務関連情報に基づいて前記特別任務の難易度を調整する難易度調整手段を含む
[1]から[4]のうち何れかに記載のビデオゲーム処理装置。
[6]
複数のプレイヤが参加するビデオゲームの進行を制御する機能をコンピュータに実現させるためのビデオゲーム処理プログラムであって、
プレイヤが取り組む仮想任務に関する情報である仮想任務情報を記憶する仮想任務情報記憶手段を備えたコンピュータに、
前記仮想任務情報に基づいて前記プレイヤに仮想任務を提供する仮想任務提供機能と、
前記プレイヤが前記仮想任務に失敗したか否かを判定する失敗判定機能と、
前記仮想任務が失敗したと判定したことに応じて、当該仮想任務に失敗したプレイヤとは異なるプレイヤに対して提供される特別任務を特定する特別任務特定機能と、
前記特別任務を実行するプレイヤである特別任務実行プレイヤを特定する特別任務実行プレイヤ特定機能と、
前記特別任務実行プレイヤが前記特別任務に成功したか否かを判定する成功判定機能と、
前記特別任務が成功したと判定したことに応じて、前記特別任務実行プレイヤと、前記仮想任務に失敗したプレイヤとに対して特典を付与する特典付与機能とを
実現させるためのビデオゲーム処理プログラム。