JP6634430B2 - ロボットハンド及びロボットハンドの制御方法 - Google Patents

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Description

本発明は、ロボットハンド及びロボットハンドの制御方法に関する。
近年、対象物を掴んで何らかの作業を行わせるために、人の手の機能を模倣したロボットハンド及びロボットハンドを備えた産業用ロボットが提案されている(例えば、特許文献1〜5を参照)。
特開2008−32140号公報 特開2011−245575号公報 特開2015−221469号公報 特開2011−67936号公報 特開2004−42214号公報
しかしながら、従来のロボットハンド及びロボットハンドを備えた産業用ロボットでは、対象物を掴む際、又は掴んだ対象物を離す際に指先を開く構成であるため、例えば、梱包箱の中に複数の対象物を密着させて収納させることは困難であった。
本発明は、斯かる事情に鑑みてなされたものであり、梱包箱の中に複数の対象物を密着させて収納させることが可能なロボットハンド及びロボットハンドの制御方法を提供することを目的とする。
一態様に係るロボットハンドは、基部と、該基部に支持される複数の指部と、該指部を伸展させる伸展腱と、該伸展腱に接続されており、該伸展腱を伸縮させるエア駆動アクチュエータから構成される伸筋と、前記指部を屈曲させる屈曲腱と、該屈曲腱に接続されており、該屈曲腱を伸縮させるエア駆動アクチュエータから構成される屈筋とを備える指機構、前記伸筋及び前記屈筋を構成するエア駆動アクチュエータに対して圧縮空気を供給する供給路の中途に設けられた加圧電磁弁及び減圧電磁弁、並びに前記加圧電磁弁及び前記減圧電磁弁の開閉を制御し、前記エア駆動アクチュエータ内の空気圧を調整することにより、前記伸筋及び前記屈筋の収縮度合いを制御する制御部を備え、各指部は、第1骨部材と、前記第1骨部材の一端部に回動可能に連結される第2骨部材と、夫々が前記第1骨部材の他端部及び前記基部に回動可能に連結され、前記第1骨部材及び前記基部の間で平行リンク機構を形成する一対の第3骨部材とを備え、前記制御部は、対象物を把持する動作の前に前記指機構が備える伸展腱及び屈曲腱の牽引力を拮抗させる固化動作、前記対象物の形状に倣って前記対象物を把持するならい把持動作、把持した状態を保持する保持動作、該保持動作を開放するならい開放動作、及び前記指機構が備える伸筋及び屈筋を弛緩させる弛緩動作の少なくとも1つを実行すべく、前記伸筋及び前記屈筋を構成するエア駆動アクチュエータ用の加圧電磁弁及び減圧電磁弁を開閉制御するよう構成してある。
また、一態様に係るロボットハンドの制御方法は、基部と、該基部に支持される複数の指部と、該指部を伸展させる伸展腱と、該伸展腱に接続されており、該伸展腱を伸縮させるエア駆動アクチュエータから構成される伸筋と、前記指部を屈曲させる屈曲腱と、該屈曲腱に接続されており、該屈曲腱を伸縮させるエア駆動アクチュエータから構成される屈筋とを備える指機構、前記伸筋及び前記屈筋を構成するエア駆動アクチュエータに対して圧縮空気を供給する供給路の中途に設けられた加圧電磁弁及び減圧電磁弁、並びに、前記加圧電磁弁及び前記減圧電磁弁の開閉を制御し、前記エア駆動アクチュエータ内の空気圧を調整することにより、前記伸筋及び前記屈筋の収縮度合いを制御する制御部を備え、各指部が、第1骨部材と、前記第1骨部材の一端部に回動可能に連結される第2骨部材と、夫々が前記第1骨部材の他端部及び前記基部に回動可能に連結され、前記第1骨部材及び前記基部の間で平行リンク機構を形成する一対の第3骨部材とを備えるロボットハンドの制御方法であって、前記制御部は、対象物を把持する動作の前に前記ロボットハンドの指機構が備える伸展腱及び屈曲腱の牽引力を拮抗させる固化動作、前記対象物の形状に倣って前記対象物を把持するならい把持動作、把持した状態を保持する保持動作、該保持動作を開放するならい開放動作、及び前記指機構が備える伸筋及び屈筋を弛緩させる弛緩動作の少なくとも1つを実行すべく、前記伸筋及び前記屈筋を構成するエア駆動アクチュエータ用の加圧電磁弁及び減圧電磁弁の開閉制御を行う。
本願によれば、梱包箱の中に複数の対象物を密着させて収納させることができる。
実施の形態1に係るロボットハンドの概略構成を示す外観図である。 指機構部の外観図である。 腱の断面図である。 対象物を把持する前の各指の状態を示す模式的説明図である。 対象物を把持した各指の状態を示す模式的説明図である。 対象物を離す場合の各指の状態を示す模式的説明図である。 実施の形態1に係るロボットハンドシステムの全体構成を説明するブロック図である。 ロボットハンドの制御系の構成を説明するブロック図である。 指機構部における牽引力の伝達機構を説明する説明図である。 電磁弁I〜IVの制御状態を説明する説明図である。 実施の形態1に係るロボットハンドの制御方法を説明するフローチャートである。 実施の形態2に係るロボットハンドの制御手順を説明するフローチャートである。 囲い形成の制御手順を示すフローチャートである。 把持動作の制御手順を示すフローチャートである。 収納状態を説明する説明図である。 対象物を下方へ移動させて収納した状態を示す模式図である。 対象物を転がり収納により収納した状態を示す模式図である。 転がり収納を説明する説明図である。 実施の形態3に係るロボットハンドの制御手順を説明するフローチャートである。 CPUが読み込むパラメータの一例を示す概念図である。 転がり運動の動作手順を説明するフローチャートである。 収納順序を説明する説明図である。
以下、本発明をその実施の形態を示す図面に基づいて具体的に説明する。
(実施の形態1)
図1は実施の形態1に係るロボットハンド1000の概略構成を示す外観図である。本実施の形態に係るロボットハンド1000は、指機構部100、前腕骨200、腱300、人工筋400、フランジ500,510、電磁弁600、及び制御基板700を備える。本実施の形態では、指機構部100は、2本の指(第1指101及び第2指102)を備える。第1指101及び第2指102は、人工筋400により伸縮制御される腱300の張力に応じて伸展又は屈曲するように構成されている。本実施の形態では、2種類の腱300(後述する伸展腱300A及び屈曲腱300B,図2を参照)の拮抗制御を行うことにより、自律的に関節角及び力を制御し、把持形、保持力、指関節の硬さなどの制御(コンプライアンス制御)を実現することを特徴の1つとしている。なお、以下の説明において、第1指101及び第2指102を区別して説明する必要がない場合には、単に指101,102とも記載する。
人工筋400は、前腕骨200の周囲に配されている。前腕骨200は、人の前腕骨に相当し、手首の関節から腕の関節までに相当する部材である。前腕骨200の近位側の端部及び遠位側の端部には夫々フランジ500,510が設けられている。人工筋400は、例えばマッキベン型のエア駆動アクチュエータであり、電磁弁600の開閉動作により制御されるマニホールド650からエアが供給され、その収縮度合いが制御される。すなわち、人工筋400の内部にエアが供給(加圧制御)された場合、人工筋400は、その短手方向が膨らみ、長手方向が縮むことによって収縮する。逆に、人工筋400の内部からエアを放出(減圧制御)した場合、人工筋400は、その短手方向が縮み、長手方向が伸びることによって弛緩する。
電磁弁600は、制御基板700に実装されるCPU701(図8を参照)によって制御される。制御基板700には、CPU701の他に、CPU701と通信を行う各種インターフェースに用いる入力側コネクタ、出力側コネクタ、電磁弁600のコイルを駆動するコイルドライバ、各種の信号、電圧、電流を処理するオペアンプ、コンパレータ、トランジスタ、ダイオード、抵抗等の各種電子デバイスが実装されていてもよい。
人工筋400の遠位側の端部は腱300に接続されており、近位側の端部は自在継手(ジョイント)502に接続されている。自在継手502は、フランジ500の画定された領域に設けられたリブ501内で自在に摺動するように構成されている。人工筋400に接続された腱300は、人工筋400が収縮することによって伸長し、人工筋400が弛緩することによって短縮する。
なお、本実施の形態では、人工筋400としてマッキベン型のエア駆動アクチュエータを用いる構成としたが、エア駆動アクチュエータに代えて、モータ及びプーリを用いて腱300を巻き取る方式を採用してもよい。また、リニアモータを用いて直接的に腱300を伸縮させる方式、電流が流れることにより伸縮する繊維状のアクチュエータであるバイオメタルを用いて腱300を伸縮させる方式などを採用してもよい。
図2は指機構部100の外観図である。本実施の形態に係る指機構部100は、第1指101(例えば母指又は親指)及び第2指102(例えば示指)の2本の指を備える。各指101,102は、近位側から中手骨MEB、2本の基節骨PP1,PP2、中節骨MIP、及び末節骨DPを備える。これらの骨部材は、例えばアクリロニトリル−ブダジエン−スチレンの共重合合成樹脂(ABS)で構成される。
中手骨MEBは前腕骨200の遠位側の端部に固設されている。基節骨PP1は基節骨PP2の近位側に配置されており、その一端は中手骨MEBに対して、他端は中節骨MIPに対してそれぞれ回動可能に連結されている。基節骨PP1の中手骨MEB側の回動芯は中手指節関節MP1を構成する。中手指節関節MP1は、断面形状の一部が円形又は楕円形をなす曲面部を有しており、例えば基節骨PP1と一体的に形成されている。また、基節骨PP1の中節骨MIP側の回動芯は近位指節間関節PIP1を構成する。近位指節間関節PIP1は、断面形状の一部が円形又は楕円形をなす曲面部を有しており、例えば基節骨PP1と一体的に形成されている。
基節骨PP2は基節骨PP1の遠位側に配置されており、その一端は中手骨MEBに対して、他端は中節骨MIPに対してそれぞれ回動可能に連結されている。基節骨PP2の中手骨MEB側の回動芯は中手指節関節MP2を構成する。中手指節関節MP2は、断面形状の一部が円形又は楕円形をなす曲面部を有しており、例えば基節骨PP2と一体的に形成されている。また、基節骨PP2の中節骨MIP側の回動芯は近位指節間関節PIP2を構成する。近位指節間関節PIP2は、断面形状の一部が円形又は楕円形をなす曲面部を有しており、例えば基節骨PP2と一体的に形成されている。
2本の基節骨PP1,PP2は、略同じ長さを有しており、中手骨MEBと中節骨MIPとの間で平行リンク機構を形成する。このため、基節骨PP1,PP2が中手骨MEBに対して近位側へ回動した場合、中節骨MIPはその姿勢を変えることなく、近位側かつ外側(手の甲側)へ変位する。また、基節骨PP1,PP2が中手骨MEBに対して遠位側へ回動した場合、中節骨MIPはその姿勢を変えることなく、遠位側かつ内側(掌側)へ変位する。
末節骨DPは、長手方向の寸法が中節骨MIPよりも短い骨部材であり、中節骨MIPの遠位側の端部に回動可能に連結されている。末節骨DPの回動芯は遠位指節間関節DIPを構成する。遠位指節間関節DIPは、断面形状の一部が円形又は楕円形をなす曲面部を有しており、例えば中節骨MIPと一体的に形成されている。
各指101,102には2本の腱300,300が設けられている。2本の腱300,300の一方は伸展腱300Aである。人工筋400の1つである伸筋400Aから延びる伸展腱300Aは、フランジ510を貫通する貫通孔の内部に設けられた腱ガイドG11により案内されて基節骨PP1まで延び、基節骨PP1の中途に設けられた腱ガイドG12と中節骨MIPの近位側の端部に設けられた腱ガイドG13とにより案内されて中節骨MIPの外側(手の甲側)に配され、近位指節間関節PIP1,PIP2及び遠位指節間関節DIPの各曲面部と接触した状態を保ちながら中節骨MIPの長手方向に沿って末節骨DPまで延びている。
伸展腱300Aの遠位側の端部は、末節骨DPに設けられた固定端G0に固定されている。伸展腱300Aと末節骨DPとの固定部位は、引っ張り応力を受け機械的強度が劣化することが憂慮される。このような機械的強度の劣化を排除するために、両者同士を完全に固着せず、応力を緩和できるように、例えば、伸展腱300Aを末節骨DPの一部に結んで取り付ける構成であってもよい。
2本の腱300,300の他方は屈曲腱300Bである。人工筋400の1つである屈筋400Bから延びる屈曲腱300Bは、フランジ510を貫通する別の貫通孔に設けられた腱ガイドG21と中手骨MEBに設けられた腱ガイドG22とにより案内されて、中手指節関節MP1,MP2の曲面部に接触した状態を保ちながら基節骨PP2まで延び、基節骨PP2の中途に設けられた腱ガイドG23、及び中節骨MIPに設けられた2つの腱ガイドG24,G25により案内されて中節骨MIPの内側(掌側)に配され、近位指節間関節PIP2及び遠位指節間関節DIPの各曲面部に接触した状態を保ちながら、中節骨MIPの長手方向に沿って末節骨DPまで延びている。
屈曲腱300Bの遠位側の端部は、末節骨DPに設けられた固定端G0に固定されている。屈曲腱300Bと末節骨DPとの固定部位は、引っ張り応力を受け機械的強度が劣化することが憂慮される。このような機械的強度の劣化を排除するために、両者同士を完全に固着せず、応力を緩和できるように、例えば、屈曲腱300Bを末節骨DPの一部に結んで取り付ける構成であってもよい。
なお、本実施の形態に係る指機構部100は、第1指(例えば母指又は親指)101及び第2指(示指)102の2本の指を備える構成としたが、第3指(例えば中指)、第4指(例えば環指又は薬指)、及び第5指(例えば小指)の少なくとも1つを更に備え、3本以上の指を備える構成であってもよい。また、本実施の形態に係る指機構部100は、第1指101又は第2指102に相当する同じ指を2本以上備える構成であってもよい。
また、末節骨DP及び中節骨MIPの少なくとも一方には、把持対象の対象物OBJと接触する部位(すなわち手の掌側)に対象物OBJを保持したときの保持力を検出する力センサ160が設けられていてもよい(図8を参照)。また、各関節部には、相連結する部材間の角度(関節角)を検出する角度センサ170が設けられていてもよい(図8を参照)。これらの力センサ160及び角度センサ170は、本発明の指機構部100においては必須の構成要件ではない。しかし、対象物OBJの形や固さがあらかじめ分かっている場合には、こうしたセンサを取り付けることで各指の動きの範囲を自動制御することができる。
図3は腱300の断面図である。腱300は,人工筋400の牽引力により弾性変形を行うコア部310と、コア部310を保護するシース部320とにより構成される複合構造である。コア部310には,ヤング率が例えば0.5GPaから2GPaとなるナイロン,ポリエチレン等の合成樹脂繊維を用いる。
シース部320は,コア部310と同じ材料で構成することができる。シース部320は、ビニル等の樹脂組成物を筒状に編まれており、コア部310より小さな力で伸長することができる。シース部320の機能は、コア部310が各関節MP1,MP2,PIP1,PIP2,DIP、腱ガイドG11〜G13,G21〜G25等の部材に接触することを防止し,摩擦等による牽引力の逸失と、コア部310の摩耗とを防止することである。
腱300は、人工筋400の牽引力により伸長し、伸張量に応じた内部張力FIを発生させる。牽引力に対向する内部張力FIは、腱300の断面積A,腱300の歪みε,腱300のヤング率Eを用いて、A×E×εで与えられる。ここで腱300の歪みεは、腱300の自由長L0と伸長量ΔLよりΕ=ΔL/L0で与えられる。コア部310は内部張力FIを腱拮抗関節に働く力に変換する。腱拮抗関節なる用語に類似する用語として拮抗腱駆動なるものが知られている。両者は伸展腱と屈曲腱の2つの腱を拮抗させるという点ではほぼ同じといえる。しかし、腱拮抗関節は、拮抗腱駆動を実行するに好適な関節の構造に重点を置く点で相違する。換言すれば、本実施の形態に係る腱拮抗関節は、関節の回動の大きさを腱の拮抗によって一義的に決定できるに好適な構造を有する関節であるとも言える。
以下、各指101,102の動作状態を説明する。
図4は対象物OBJを把持する前の各指101,102の状態を示す模式的説明図である。本実施の形態では、対象物OBJを把持する前に、伸筋400Aを加圧状態に制御する。このとき伸筋400Aは短手方向に膨らみ、長手方向に縮むことによって、伸展腱300Aを牽引する。伸展腱300Aの牽引力により、指先の末節骨DPは中節骨MIPに対して伸展すると共に、各指101,102の基節骨PP1,PP2は共に近位側へ回動する。基節骨PP1,PP2の回動に伴い、各指101,102の中節骨MIPは、近位側かつ外側(手の甲側)へ変位する。よって、2つの指101,102の中節骨MIP,MIPは、略平行状態を維持しながら手首側へ引き付けられ、同時に中節骨MIP,MIP間の間隔は拡大する。
図5は対象物OBJを把持した各指101,102の状態を示す模式的説明図である。本実施の形態では、対象物OBJを把持する際、屈筋400Bを加圧状態に制御する。このとき屈筋400Bは短手方向に膨らみ、長手方向に縮むことによって、屈曲腱300Bを牽引する。屈曲腱300Bの牽引力により、指先の末節骨DPは中節骨MIPに対して屈曲すると共に、各指101,102の基節骨PP1,PP2は共に遠位側へ回動する。基節骨PP1,PP2の回動に伴い、各指101,102の中節骨MIPは、遠位側かつ内側(掌側)へ変位する。よって、2つの指101,102の中節骨MIP,MIPは、略平行状態を維持しながら指先側へ繰り出され、同時に中節骨MIP,MIP間の間隔は縮小する。このような動作により、各指101,102により対象物OBJを把持することが可能となる。
図6は対象物OBJを離す場合の各指101,102の状態を示す模式的説明図である。把持した対象物OBJを離す場合、伸筋400A及び屈筋400Bを減圧状態に制御し、これらを弛緩させる。このとき、伸展腱300A及び屈曲腱300Bの張力は弱められるので、2つの指101,102の中節骨MIP,MIP間の間隔を維持した状態にて、指先の末節骨DP,DPを伸展させることが可能となる。この状態でロボットハンド1000を引き上げることにより、指先を開くことなく、指を抜くことが可能となる。
図7は実施の形態1に係るロボットハンドシステムの全体構成を説明するブロック図である。実施の形態1に係るロボットハンドシステムは、上述したロボットハンド1000、ロボットハンド1000が装着されるロボットROB、ロボットROBに対して各種指令を与えるコントローラCON、及び対象物OBJを含む周辺環境を撮像する撮像装置CAMを備える。
コントローラCONは、いわゆるコンピュータ装置であり、各種の情報を受付ける入力インタフェース、入力インタフェースを通じて受付けた情報を基に各種演算処理や情報処理を行う処理回路、処理回路が生成した情報を外部へ出力する出力インタフェース等(不図示)を備える。コントローラCONは、例えば対象物OBJに関する掴みと置きの制御条件であるP&P条件(Pick and Place条件)の入力を受付ける。P&P条件は、対象物OBJに応じて、ロボットハンド1000を操作又は管理するユーザにより適宜設定され得る。対象物OBJは任意の物体である。例えば、桃、トマト等の果菜類、コロッケ、唐揚等の食材類などの柔らかい物であってもよい。また、サラダ、惣菜等の形状が定められていない物であってもよい。また、対象物OBJは、玩具などの比較的小さな物であってもよい。P&P条件は、例えば、対象物OBJの重さ、形状、柔らかさ、色、つや等の条件を含み得る。
ロボットROBは、例えばN−JIKU(出願人の登録商標)であり、コントローラCONに接続されると共に、ロボットハンド1000が装着される。ロボットROBには、上述したP&P条件を含む各種条件がコントローラCONを通じて入力される。ロボットROBは、コントローラCONを通じて入力された各種条件を基に、関節角や掴み力などの対象物OBJに応じた各種データや各種動作指令をロボットハンド1000に対して与える。
ロボットハンド1000は、対象物OBJの把持に係る動作指令を受付けた場合、対象物OBJを把持する動作に入る。把持動作の際に対象物OBJが置かれた場所の周辺環境の情報が必要となる場合がある。コントローラCONは、例えば、対象物OBJが置かれた周辺環境の撮像データを撮像装置CAMから取得し、取得した撮像データを解析することによって、対象物OBJが置かれた場所の周辺環境の情報を取得することが可能である。また、コントローラCONは、撮像装置CAMから得られる撮像データを解析することによって、対象物OBJの3次元情報を取得し、把持位置、把持姿勢等を決定してもよい。コントローラCONは、入力されたP&P条件、撮像データを解析することによって得られる対象物OBJの周辺環境に係る情報や3次元情報などを基に、対象物OBJに適合する動作指令を与える。ロボットハンド1000は、コントローラCONから与えられる動作指令に基づき、指機構部100における関節角及び力の自律的制御を行い、把持形、保持力、指関節の硬さなどの制御(コンプライアンス制御)を実現する。
なお、対象物OBJの周囲環境に係る情報をコントローラCONに事前に与えることが可能である場合、撮像装置CAMからの撮像データは不要であるから、ロボットハンドシステムには撮像装置CAMが含まれていなくてもよい。
図8はロボットハンド1000の制御系の構成を説明するブロック図である。図8では、ロボットハンド1000を構成する指機構部100の各関節、人工筋400、腱300、及び電磁弁610,620の繋がりを示している。
第1指101は、末節骨DP、中節骨MIP、基節骨PP1,PP2、及び中手骨MEBを有する。末節骨DP及び中節骨MIPには力センサ160が取り付けられている。力センサ160は、第1指101が対象物OBJに与える接触力を検知する。これまでの説明で明らかなように、骨部材同士は、遠位指節間関節DIP、近位指節間関節PIP1,PIP2、中手指節関節MP1,MP2を介して回動可能に連結されている。遠位指節間関節DIP及び中手指節関節MP1にはそれぞれ角度センサ170が取り付けられている。角度センサ170は、関節角すなわち、骨部材同士の相対的な傾きの角度を検知し、CPU701へ出力する。
第1指101の基本的な制御は、ロボットハンド1000の制御基板700に実装されたCPU701に各種の動作指令を与えることで行う。動作指令は、例えば図7に示したコントローラCONより与えることができる。
コントローラCON等の外部入力手段を介して例えば対象物OBJを掴むための把持命令を入力すると、CPU701は、指101を屈曲又は伸展させるための制御信号を電磁弁610,620に伝える。制御信号を受けた電磁弁610及び620は、人工筋400が伸縮するように給排制御を行う。給排制御とは具体的には人工筋400の内部にエアを供給する加圧制御またはエアを抜くための減圧制御である。
人工筋400の伸縮により、伸展腱300A及び屈曲腱300Bを引っ張る牽引力が発生し、これによって伸展腱300A及び屈曲腱300Bに張力が発生する。この張力は各関節を回動するモーメントとなる。すなわち、伸展腱300A及び屈曲腱300Bに働く張力は、遠位指節間関節DIP、近位指節間関節PIP1,PIP2、及び中手指節関節MP1,MP2を回動するモーメントとして作用する。
第2指102の構成は、第1指101の構成と同様である。すなわち、第2指102は、末節骨DP、中節骨MIP、基節骨PP1,PP2、及び中手骨MEBを有する。末節骨DP及び中節骨MIPには力センサ160が取り付けられている。力センサ160は、第1指101が対象物OBJに与える接触力を検知する。これまでの説明で明らかなように、骨部材同士は、遠位指節間関節DIP、近位指節間関節PIP1,PIP2、中手指節関節MP1,MP2を介して回動可能に連結されている。遠位指節間関節DIP及び中手指節関節MP1にはそれぞれ角度センサ170が取り付けられている。角度センサ170は、関節角すなわち、骨部材同士の相対的な傾きの角度を検知し、CPU701へ出力する。
第2指102の基本的な制御は、ロボットハンド1000の制御基板700に実装されたCPU701に各種の動作指令を与えることで行う。動作指令は、例えば図7に示したコントローラCONより与えることができる。
コントローラCON等の外部入力手段を介して例えば対象物OBJを掴むための把持命令を入力すると、CPU701は、指102を屈曲又は伸展させるための制御信号を電磁弁610,620に伝える。制御信号を受けた電磁弁610及び620は、人工筋400が伸縮するように給排制御を行う。給排制御とは具体的には人工筋400の内部にエアを供給する加圧制御またはエアを抜くための減圧制御である。
人工筋400の伸縮により、伸展腱300A及び屈曲腱300Bを引っ張る牽引力が発生し、これによって伸展腱300A及び屈曲腱300Bに張力が発生する。この張力は各関節を回動するモーメントとなる。すなわち、伸展腱300A及び屈曲腱300Bに働く張力は、遠位指節間関節DIP、近位指節間関節PIP1,PIP2、及び中手指節関節MP1,MP2を回動するモーメントとして作用する。
第1指101及び第2指102にそれぞれ取り付けられた力センサ160は、接触力に係るセンサ値をCPU701へ出力する。また、第1指101及び第2指102の各関節に取り付けられた角度センサ170は、各関節の関節角に係るセンサ値をCPU701へ出力する。これらのセンサ値は、制御基板700を通じて、コントローラCONへ出力されてもよい。ロボットハンド1000のユーザは、力センサ160及び角度センサ170のセンサ値に基づき、P&P条件の現状を維持するか、それとも変更又は修正するかを判断してもよい。
以上に述べたロボットハンド1000及び指機構部100の動作と制御は、それらの把持力及び関節角をフィードバックし、対象物の大きさ、形状、柔らかさ等に合わせて逐次制御条件を調整、制御するものであり、これがロボットハンドのコンプライアンス制御である。
図9は指機構部100における牽引力の伝達機構を説明する説明図である。図9は、指機構部100の関節、人工筋、腱、及び電磁弁の繋がりを示し、対象物OBJに第1指101及び第2指102が近接しているときの状態を表している。
第1指101及び第2指102は、遠位指節間関節DIP、近位指節間関節PIP1,PIP2、及び中手指節関節MP1,MP2を備える。これらの関節の曲面部(弧形部)には、伸展腱300A及び屈曲腱300Bが懸架され、近位側から遠位側に向かって延設されている。伸展腱300A及び屈曲腱300Bの一端は、それぞれ伸筋400A及び屈筋400Bの一端に接続し、伸筋400A及び屈筋400Bの各他端は、エア供給口・吸引口410の一端に接続する。エア供給口・吸引口410の他端は電磁弁610,620に繋がっている。
ここで、第1指101を駆動する電磁弁610,620を例に取り上げ、その動作の分担、作用等について説明する。電磁弁610は電磁弁I及び電磁弁IIの2つで構成される。電磁弁Iは、伸筋400Aを加圧して、伸筋400Aの短手方向を膨張するように働く。伸筋400Aの短手方向が膨張すると伸展腱300Aを伸筋400Aの長手方向に引っ張る。こうした作用を与える電磁弁Iの弁機能を本願明細書では「伸筋加圧」と称する。
電磁弁IIは、伸筋400Aを減圧して、伸筋400Aの短手方向を縮ませ、その長手方向を伸張するように働く。伸筋400Aの長手方向が伸張すると伸展腱300Aは近位指節間関節PIP1側に向かって移動する。こうした作用を与える電磁弁IIの弁機能を本願明細書では「伸筋減圧」と称する。
電磁弁IIIは、屈筋400Bを加圧して、屈筋400Bの短手方向を膨張するように働く。屈筋400Bの短手方向が膨張すると屈曲腱300Bを屈筋400Bの長手方向に引っ張る。こうした作用を与える電磁弁IIIの弁機能を本願明細書では「屈筋加圧」と称する。
電磁弁IVは、屈筋400Bを減圧して、屈筋400Bの短手方向を縮ませ、その長手方向を伸張するように働く。屈筋400Bの長手方向が伸張すると屈曲腱300Bは中手指節関節MP1側に向かって移動する。こうした作用を与える電磁弁IVの弁機能を本願明細書では「屈筋減圧」と称する。
以上の説明から明かになるように、本実施の形態に係るロボットハンド1000は、第1指101の関節を回動するにあたり、伸展腱300A及び屈曲腱300Bを4つの電磁弁I〜IVを用いて制御するので、電磁弁I〜IVのオン・オフの組み合わせにより16通りの制御状態を作り出すことができる。第2指102についても同様であり、伸展腱300A及び屈曲腱300Bを4つの電磁弁I〜IVを用いて制御することができ、電磁弁I〜IVのオン・オフの組み合わせにより、それぞれの指について16通りの制御状態を作り出すことができる。
図10は電磁弁I〜IVの制御状態を説明する説明図である。図10は、図9に示した電磁弁I,II,III及びIVのオン、オフ動作、各弁の弁機能、及び指機構部100の動作の関係を示している。
電磁弁Iの弁機能は「伸筋加圧」を有する。「伸筋加圧」は、400Aにエアを供給して加圧しその短手方向を膨張させ、伸展腱300Aを伸筋400A側に引っ張る動作である。
電磁弁IIの弁機能は「伸筋減圧」を有する。「伸筋減圧」は、伸筋400Aを減圧しその短手方向を縮め、長手方向を伸ばす、すなわち伸展腱300Aを近位指節間関節PIP1側に緩める動作である。
電磁弁IIIの弁機能は「屈筋加圧」を有する。「屈筋加圧」は、屈筋400Bにエアを供給し加圧してその短手方向を膨張させるとともに長手方向を縮め、屈曲腱300Bを伸筋400A側に引っ張る動作である。
電磁弁IVの弁機能は「屈筋減圧」を有する。「屈筋減圧」は、屈筋400Bを減圧しその短手方向を縮め、長手方向を伸ばす、すなわち屈曲腱300Bを中手指節関節MP1側に緩める動作である。
弁状態(制御状態)は、電磁弁I〜IVのオン、オフの組み合わせで16通り用意される。弁状態0は、電磁弁I〜IVの4つの弁がすべてオフ状態であることを示す。弁状態0では伸展腱300A及び屈曲腱300Bが拮抗した状態に置かれる。
弁状態1は、電磁弁IVのみをオンにして、残りの3つの電磁弁をオフとした制御状態である。
弁状態2は、電磁弁IIIのみをオンにして、残りの3つの電磁弁I,II,IVをオフとした制御状態である。弁状態2は、屈筋400Bを短手方向に膨らませて屈曲腱300Bを屈筋400B側に引っ張り、各関節と対象物OBJとの接触強度を増加させる、いわゆる「対象物の増締め」を行うときに用いる。
弁状態3は、電磁弁I,IIをオフにして、電磁弁III,IVをオンに設定する。弁状態3は、屈筋加圧と屈筋減圧とを併用することができる。この2つの圧力と制御時間とを組み合わせることで、通常の制御では期待できない過渡制御が実現できる。
弁状態4は、電磁弁IIのみをオンにして、残りの3つの電磁弁I,III,IVをオフとした制御状態である。
弁状態5は、電磁弁II,IVがオンにして、電磁弁I,IIIをオフに設定する。弁状態5は、各指を接触している対象物OBJから離すための、いわゆる指抜きを行うときに採用される。伸筋減圧と屈筋減圧を同時に行うことで人工筋400を緩んだ状態として、各関節と各腱300に加わる不要な力を排除してこれらの劣化を防止する。
弁状態6は、電磁弁II,IIIをオンにして、電磁弁I,IVをオフに設定する。弁状態6は、対象物OBJを把持するときに採用する。対象物OBJを把持するときの好ましい指の姿は、対象物OBJに接触する手掌側の力を強め手の甲側の力を緩めている状態である。したがって伸筋400Aを減圧し、屈筋400Bを加圧することになる。
弁状態7は、電磁弁Iをオフにして、残りの電磁弁II〜IVをすべてオンに設定する。弁状態7は、電磁弁III,IVの状態は弁状態3と同じであり、ともにオンに置かれる。
弁状態8は、電磁弁Iをオンにして、残りの電磁弁をすべてオフに設定する。弁状態8は、弁状態7と電磁弁のオン、オフ状態が逆転する。弁状態8では伸筋400A(伸展腱300A)が張られた状態となり、各関節が直線的に並んだ状態となる。弁状態8に制御することにより、対象物OBJに対する加圧が解除される。
弁状態9は、電磁弁I,IVをオンにして、電磁弁II,IIIをオフに設定する。弁状態9では伸筋400A(伸展腱300A)が張られた状態となり、屈筋400B(屈曲腱300B)は緩んだ状態であり、各指を対象物OBJから開放するには最適な状態となる。
弁状態10は、電磁弁I,IIIをオンにして、電磁弁II,IVをオフに設定する。弁状態10では伸筋400A(伸展腱300A)及び屈筋400B(屈曲腱300B)がともに張られた状態となり、伸筋400A(伸展腱300A)と屈筋400B(屈曲腱300B)が拮抗した状態に置かれる。こうした状態は、各人工筋400の初期状態をチェックする場合や各関節の締め付け、すなわち、関節を硬さを増加するときに採用する。
ロボットハンド1000は、電磁弁I〜IVの組み合わせによって、弁状態11〜15に示す状態を採用することも可能である。例えば、弁状態11に制御し、減圧の大きさと減圧時間との組み合わせにより屈筋400Bの動作にいろいろな変化をもたせることができる。
弁状態12〜14は、伸筋400A(伸展腱300A)の加圧と減圧とを同時にオンすることができるので、加圧の大きさ及び加圧時間、さらには減圧の大きさ及び減圧時間の組み合わせにより伸筋400Aの動作にいろいろな変化をもたせることができる。
弁状態15は、伸筋400A(伸展腱300A)の加圧と減圧とを同時にオンできることに加え、屈筋400B(屈曲腱300B)の加圧と減圧とを同時にオンできるので、伸筋400及び屈筋400Bの動作を併用することが可能となる。本実施の形態に係る指機構の制御においては、1本の指に4つの電磁弁I〜IVと2つの人工筋400(伸筋400A及び屈筋400B)を用いて各関節を回動することで、指に多種多様の動作を行えるという特徴が得られる。
以下、ロボットハンド1000の制御方法について説明する。
図11は実施の形態1に係るロボットハンド1000の制御方法を説明するフローチャートである。コントローラCONから把持の開始に係る動作指令を受付けた場合、ロボットハンド1000が備える制御基板700に搭載されたCPU701は固化制御を実行する(ステップS101)。ここで、固化制御とは、伸展腱300Aの牽引力と屈曲腱300Bの牽引力とを互いに拮抗させた初期化状態に置くことである。具体的には、CPU701は、前述した弁状態10となるように電磁弁I〜IVのオン・オフを制御し、伸筋400A及び屈筋400Bを共に加圧状態に制御する。伸筋400A及び屈筋400Bは共に短手方向に膨らみ、長手方向に縮むことによって、伸展腱300A及び屈曲腱300Bを牽引し、牽引力を拮抗させる。
次いで、CPU701は、指機構部100の制御状態をならい把持に遷移させる(ステップS102)。ならい把持とは、対象物OBJの形状に倣って、指機構部100の各指を対象物OBJに添わせ、ロボットハンド1000が対象物OBJを掴みに入る動作をいう。具体的には、CPU701は、前述した弁状態6となるように電磁弁I〜IVのオン・オフを制御し、伸筋400Aを減圧状態、屈筋400Bを加圧状態に制御する。伸展腱300Aの張力を弱めることにより、対象物OBJに指機構部100の各指を添わせる制御が可能となる。なお、ステップS101の固化制御からステップS102のならい把持への遷移は、コントローラCONからの動作指令を受けて実行する構成であってもよく、固化制御に遷移してから設定時間が経過した後に自動的に実行する構成であってもよい。
次いで、CPU701は、指機構部100の制御状態を保持に遷移させる(ステップS103)。保持とは、ロボットハンド1000が掴んだ対象物OBJを保持する動作をいう。具体的には、CPU701は、前述した弁状態0となるように電磁弁I〜IVのオン・オフを制御し、伸展腱300A及び屈曲腱300Bの張力を保持した状態に制御する。なお、ステップS102のならい把持からステップS103の保持への遷移は、コントローラCONからの動作指令を受けて実行する構成であってもよく、ならい把持に遷移してから設定時間が経過した後に自動的に実行する構成であってもよい。
コントローラCONから把持動作の開放を指示する動作指令を受付けた場合、CPU701は、指機構部100の制御状態をならい開放に制御する(ステップS104)。ならい開放とは、ステップS103の保持動作を開放するための動作である。CPU701は、前述した弁状態9となるように電磁弁I〜IVのオン・オフを制御し、伸筋400Aを加圧状態、屈筋400Bを減圧状態に制御する。伸展腱300Aの張力を増加させ、屈曲腱300Bの張力を弱めることで保持動作を開放することができる。
次いで、CPU701は、把持作業を終了させるか否かを判断する(ステップS105)。コントローラCONから把持作業の終了指示に係る動作指令を受付けた場合、CPU701は、把持作業を終了すると判断する。把持作業を終了しないと判断した場合(S105:NO)、CPU701は、ステップS102へ処理を戻し、他の対象物OBJを掴むためにステップS102〜S104の一連の処理を実行する。
一方、把持作業を終了すると判断した場合(S105:YES)、CPU701は、指機構部100の制御状態を弛緩に制御する(ステップS106)。弛緩は、指機構部100と対象物OBJや対象物OBJを収容する箱又は容器等との接触を避けるための指抜き、並びに、腱300及び人工筋400の保護のための動作である。前述した弁状態5となるように電磁弁I〜IVのオン・オフを制御し、伸筋400A及び屈筋400Bを共に減圧状態に制御する。
なお、本実施の形態では、弁状態0〜16の何れかの状態に制御する構成としたが、2つの弁状態を時間的に交互に切り替える構成としてもよい。伸展加圧、伸展減圧、屈筋加圧及び屈筋減圧の状態を時間的に切り替えることにより、通常の制御では期待できない過渡制御を実現することができる。
以上のように、実施の形態1では、伸展腱300Aと屈曲腱300Bの張力によって各関節に対応した回動芯を回動させ、伸展腱300A及び屈曲腱300Bの張力が釣り合った状態で回動を自律的に停止させるようにしたので、不定形柔軟物をつぶさず掴むことができる。また、実施の形態1では、伸展腱300Aと屈曲腱300Bの物理的な特性で張力を一義的に決めることができる。
また、本実施の形態では、中手骨MEB、基節骨PP1,PP2、及び中節骨MIPが平行リンク機構を形成するので、指先を開くことなく対象物OBJを把持することができ、また把持した対象物OBJを離す際にも、指先を開くことなく指を抜くことができる。
(実施の形態2)
実施の形態2では、指機構部100が備える角度センサ及び力センサの出力に基づき、フィードバック制御する構成について説明する。
図12は実施の形態2に係るロボットハンド1000の制御手順を説明するフローチャートである。コントローラCONから把持の開始に係る動作指令を受付けた場合、ロボットハンド1000が備える制御基板700に搭載されたCPU701は固化制御を実行する(ステップS201)。ここで、固化制御とは、伸展腱300Aの牽引力と屈曲腱300Bの牽引力とを互いに拮抗させた初期化状態に置くことである。具体的には、CPU701は、前述した弁状態10となるように電磁弁I〜IVのオン・オフを制御し、伸筋400A及び屈筋400Bを共に加圧状態に制御する。伸筋400A及び屈筋400Bは共に短手方向に膨らみ、長手方向に縮むことによって、伸展腱300A及び屈曲腱300Bを牽引し、牽引力を拮抗させる。
次いで、CPU701は、指機構部100の制御状態を囲い形成に遷移させる(ステップS202)。囲い形成とは、ロボットハンド1000をロボットROBに装着し、対象物OBJを把持及び開放するときの動作の許容範囲、許容領域を決めることである。ロボットハンド1000には、対象物OBJの大きさ、形状、さらには対象物OBJが置かれている周囲の状態や、対象物OBJを収納する周囲の状態に応じた振る舞いが求められる。例えば、箱に桃を収納するとき、または箱から桃を取り出すときには、箱の端と真ん中とでは指機構の角度を変えておく必要があるので、こうした状況を踏まえて囲い形成を設定する。なお、囲い形成における制御手順は、図13に示すフローチャートにて詳述する。
次いで、CPU701は、指機構部100の制御状態を把持に遷移させる(ステップS203)。把持は、実施の形態1で説明したならい把持とほぼ同じ動作であり、対象物OBJの形状に倣って、指機構部100の各指を対象物OBJに添わせ、ロボットハンド1000が対象物OBJを掴みに入る動作をいう。なお、把持における制御手順は、図14に示すフローチャートにて詳述する。
次いで、CPU701は、指機構部100の制御状態を保持に遷移させる(ステップS204)。保持とは、ロボットハンド1000が掴んだ対象物OBJを保持する動作をいう。具体的には、CPU701は、前述した弁状態0となるように電磁弁I〜IVのオン・オフを制御し、伸展腱300A及び屈曲腱300Bの張力を保持した状態に制御する。なお、ステップS203の把持からステップS204の保持への遷移は、コントローラCONからの動作指令を受けて実行する構成であってもよく、把持状態に遷移してから設定時間が経過した後に自動的に実行する構成であってもよい。
コントローラCONから把持動作の開放を指示する動作指令を受付けた場合、CPU701は、指機構部100の制御状態をならい開放に制御する(ステップS205)。ならい開放とは、ステップS204の保持動作を開放するための動作である。CPU701は、前述した弁状態9となるように電磁弁I〜IVのオン・オフを制御し、伸筋400Aを加圧状態、屈筋400Bを減圧状態に制御する。伸展腱300Aの張力を増加させ、屈曲腱300Bの張力を弱めることで保持動作を開放することができる。
次いで、CPU701は、把持作業を終了させるか否かを判断する(ステップS206)。コントローラCONから把持作業の終了指示に係る動作指令を受付けた場合、CPU701は、把持作業を終了すると判断する。把持作業を終了しないと判断した場合(S206:NO)、CPU701は、ステップS202へ処理を戻し、他の対象物OBJを掴むためにステップS202〜S205の一連の処理を実行する。
一方、把持作業を終了すると判断した場合(S206:YES)、CPU701は、指機構部100の制御状態を弛緩に制御する(ステップS207)。弛緩は、指機構部100と対象物OBJや対象物OBJを収容する箱又は容器等との接触を避けるための指抜き、並びに、腱300及び人工筋400の保護のための動作である。前述した弁状態5となるように電磁弁I〜IVのオン・オフを制御し、伸筋400A及び屈筋400Bを共に減圧状態に制御する。
図13は囲い形成の制御手順を示すフローチャートである。ロボットハンド1000が備える制御基板700に搭載されたCPU701は、コントローラCONを通じて関節角に対する目標角、及び接触力の設定値を受付ける(ステップS211)。
CPU701は、各センサからのセンサ出力を取得した場合(ステップS212)、力センサ160のセンサ値が設定値より大きいか否かを判断する(ステップS213)。力センサ160のセンサ値が設定値よりも大きい場合(S213:YES)、CPU701は、コントローラCONへの完了報告を行い(ステップS215)、本フローチャートによる処理を終了する。
力センサ160のセンサ値が設定値以下と判断した場合(S213:NO)、CPU701は、角度センサ170により計測される関節角が目標角と実質的に等しいか否かを判断する(ステップS214)。角度センサ170により計測される関節角が目標角と実質的に等しいと判断した場合(S214:YES)、CPU701は、ステップS215の完了報告を行って、本フローチャートによる処理を終了する。
角度センサ170のセンサ値が示す関節角が目標角と実質的に異なると判断した場合(S214:NO)、CPU701は、角度センサ170により計測される関節角が目標角より大きいか否かを判断する(ステップS216)。
角度センサ170により計測される関節角が目標角より大きいと判断した場合(S216:YES)、CPU701は、電磁弁I〜IVのオン・オフを制御し、屈筋400B,432を減圧状態、伸筋400Aを加圧状態に制御する(ステップS217)。ステップS217の処理は、図10の弁状態9に相当し、ならい開放の動作に対応する。すなわち、角度センサ値が目標値よりも高いということは、対向する骨同士の距離が目標値よりも縮まっていることになるので、これらを少し離れる方向に制御することになる。上記制御状態に制御した後、CPU701は、処理をステップS212へ戻す。
一方、角度センサ170により計測される関節角が目標角以下と判断した場合(S216:NO)、CPU701は、電磁弁I〜IVのオン・オフを制御し、屈筋400B,432を加圧状態、伸筋400A,422を減圧状態に制御する(ステップS218)。ステップS218は、図10の弁状態6に相当し、「ならい把持」の動作に対応する。すなわち、角度センサ値が目標値よりも低いということは、対向する骨同士の距離が目標値よりも離れていることであるので、少し近づける方向に制御することになる。上記制御状態に制御した後、CPU701は、処理をステップS212へ戻す。
図14は把持動作の制御手順を示すフローチャートである。ロボットハンド1000が備える制御基板700に搭載されたCPU701は、コントローラCONを通じて関節角に対する目標角、及び接触力の設定値を受付ける(ステップS221)。
CPU701は、各センサからのセンサ出力を取得した場合(ステップS222)、角度センサ170により計測される関節角が目標角より大きいか否かを判断する(ステップS223)。角度センサ170により計測される関節角が目標角より大きいと判断した場合(S223:YES)、CPU701は、コントローラCONへの完了報告を行い(ステップS225)、本フローチャートによる処理を終了する。
角度センサ170により計測される関節角が目標角以下と判断した場合(S223:NO)、CPU701は、力センサ160のセンサ値(すなわち把持力)が設定値と実質的に等しいか否かを判断する(ステップS224)。力センサ160のセンサ値が設定値と実質的に等しいと判断した場合(S224:YES)、CPU701は、ステップS225の完了報告を行い、本フローチャートによる処理を終了する。
力センサ160のセンサ値が設定値と実質的に異なると判断した場合(S224:NO)、力センサ160のセンサ値が設定値より大きいか否かを判断する(ステップS226)。力センサ160のセンサ値が設定値よりも大きい場合(S226:YES)、CPU701は、電磁弁I〜IVのオン・オフを制御し、屈筋400Bを減圧状態、伸筋400Aを加圧状態に制御する(ステップS227)。ステップS227は、図10の弁状態9に相当し、ならい開放の動作に対応する。すなわち、力センサ値が目標値よりも高いということは、把持力が大きいことを意味するので、把持力を弱める方向に制御することになる。上記制御状態に制御した後、CPU701は、処理をステップS222へ戻す。
力センサ160のセンサ値が設定値以下と判断した場合(S226:NO)、CPU701は、電磁弁I〜IVのオン・オフを制御し、屈筋400B,432を加圧状態、伸筋400A,422を減圧状態に制御する(ステップS228)。ステップS228は、図10の弁状態6に相当し、ならい把持の動作に等しい。すなわち、力センサ値が目標値よりも低いということは、把持力が弱いことを意味するので、把持力を強くする方向に制御することになる。上記制御状態に制御した後、CPU701は、処理をステップS222へ戻す。
以上のように、実施の形態2では、力センサ160及び角度センサ170のセンサ出力に基づき、フィードバック制御を実行することができるので、対象物OBJを把持している把持形、保持力、指関節の硬さなどを自律的に制御するコンプライアンス制御が可能となる。
(実施の形態3)
実施の形態3では、実施の形態1及び2で説明したロボットハンド1000を用いて対象物OBJを把持し、矩形状の収納箱に隙間なく収納する動作について説明する。本実施の形態において、対象物OBJは果実等の球形状の物体であるとする。
図15は収納状態を説明する説明図である。図15Aは矩形状の収納箱に16個の対象物OBJを密着させて収納した状態を示している。対象物OBJの収納が完了した状態において、対象物OBJが他の対象物OBJに囲まれている場合にはs1〜s6で示す6つの空隙が生じている。また、収納箱と隣接する把持対象物については、4つの空隙が生じている。
同様に、図15B〜図15Dは、それぞれ矩形状の収納箱に15個、13個、12個の対象物OBJを密着させて収納した状態を示しており、対象物OBJの周囲には4つ乃至6つの空隙が生じていることが分かる。
ロボットハンド1000は、この空隙に相当する対象物OBJの部位を2本の指101,102により把持し、収納位置まで移動させ、対象物OBJを押し込んだ後、指101,102を開放し離脱させることで密着収納を行う。
本実施の形態に係るロボットハンド1000は、指先を開くことなく対象物OBJを把持し、また指先を開くことなく把持した対象物OBJから指を離すことが可能であるため、図15A〜図15Dに示すように対象物間又は対象物と収納箱との間に空隙が生じている場合には、空隙に相当する対象物OBJの部位を把持して収納箱の中へ移動させることにより、対象物OBJを密着させて収納させることが可能となる。
しかしながら、対象物OBJである果実等の物体が緩衝材により包まれている場合、対象物OBJを密着収納させたときに、隣接する対象物OBJの緩衝材が容易に脱落するという課題を有している。
図16は対象物OBJを下方へ移動させて収納した状態を示す模式図である。図16Aは、n−1番目の対象物OBJが収納箱に収納済みであり、n−1番目の対象物OBJと収納箱との間に形成される空間に、n番目の対象物OBJを収納しようとしている状態を示している。図16Bは、n番目の対象物OBJの収納が完了した状態を示している。緩衝材は、例えば筒状の弾性材が中央部より折り返された構造を有しており、折り返し方向から対象物OBJを押し込んで装着される。このため、折り返し部分に上方から力が加わると、図16Bに示すように、緩衝材は容易に脱落する。
図17は対象物OBJを転がり収納により収納した状態を示す模式図である。図17Aは、n−1番目の対象物OBJが収納箱に収納済みであり、n−1番目の対象物OBJと収納箱との間に形成される空間に、n番目の対象物OBJを収納しようとしている状態を示している。図17Bは、n番目の対象物OBJの収納が完了した状態を示している。本実施の形態では、n番目の対象物OBJを上記空間に収納する際、n−1番目の対象物の周囲を滑ることなく転がるように収納(転がり収納)することにより、緩衝材の脱落を防止する。
また、対象物の収納が完了した後に、ロボットハンドの各指を開放し、対象物OBJから離脱させる際に指先を開いた場合には、緩衝材や収納箱とロボットハンドとの干渉や摩擦等によって、緩衝材のずれや収納済みの対象物OBJの持ち上がりが発生する。しかしながら、本実施の形態に係るロボットハンド1000は、指先を開くことなく、各指101,102を対象物から離脱させることが可能であるので、指101,102を収納箱から抜く際の緩衝材のずれ及び収納済みの対象物OBJの持ち上がりを防止することができる。
以下、転がり収納について説明する。
図18は転がり収納を説明する説明図である。図18は、収納済みの対象物OBJ−Aに密着させて他の対象物OBJ−Bを収納する状態を示している。なお、図18では、簡略化のために、緩衝材を装着した対象物OBJ−A,OBJ−Bを双方とも円形により示している。図18に示すように、対象物OBJ−A,OBJ−Bの端部Pが密着した状態から、対象物OBJ−Bを対象物OBJ−Aに沿わせて転がした場合、緩衝材には滑りが発生せず、緩衝材の脱落が発生しない。
対象物OBJ−Aを中心OA の固定円、対象物OBJ−Bを中心OB の動円とした場合、対象物OBJ−Bは、図18に示す軌跡を移動する。すなわち、対象物OBJ−Aと対象物OBJ−Bとが点Pで接した状態から、対象物OBJ−Bが対象物OBJ−Aの周囲を滑りなく回転させると、対象物OBJ−B上の点Pは点PB1に移動し、その軌跡はエピサイクロイド曲線となる。対象物OBJ−Aの円の半径をrA 、対象物OBJ−Aの円の半径をrB とした場合、以下の関係式が得られる。
αθ =(rA +rB )cosθ−rB cos((rA +rB )/rB )θ
θ =(rA +rB )sinθ−rB sin((rA +rB )/rB )θ
上記の関係式により求められる座標をロボットハンド1000の制御における座標計算に組み込み、ベクトルOB −Pを、ベクトルOB1−PB1に移動させる制御により、転がり収納を実現することができる。ここで、ベクトルOB −Pは、転がりベクトルと称し、rB を転がり半径と称する。
図19は実施の形態3に係るロボットハンド1000の制御手順を説明するフローチャートである。コントローラCONは入数の設定値を受付ける(ステップS301)。ここで、入数とは、収納箱に収納すべき対象物OBJの最大数である。
次いで、コントローラCONは、対象物OBJの収納位置及び転がり収納に係るパラメータの読み込みを行う(ステップS302)。図20はCPU701が読み込むパラメータの一例を示す概念図である。収納箱に収納すべき対象物OBJの入数に応じて、収納箱における各対象物OBJの収納位置、及び転がりパラメータを設定することができる。ここで、対象物OBJの収納位置は、ある特定の位置を原点とした3次元直交座標系の3次元座標として記述することができる。また、転がりパラメータにおけるαは、対象物OBJを収納する際の平面内の角度を表す。rA 及びrB はそれぞれ上述した固定円及び動円の半径であり、θは、対象物OBJを収納する際の鉛直面内の角度(図18における線分P−OA と線分OB1−OA とがなす角度)を表す。このようなパラメータは、コントローラCONが備えるメモリ等の記憶装置(不図示)に予め記憶されているものとする。
コントローラCONは、収納数を示すカウンタの値nを1だけ増加させる(ステップS303)。収納数を示すカウンタの初期値は例えば0である。
次いで、コントローラCONは、ロボットROBに制御条件を与え、ロボットROBからロボットハンド1000に対して開放に係る動作指令を出力させることにより、ロボットハンド1000が備える各指101,102を開放させる(ステップS304)。このとき、ロボットハンド1000が備えるCPU701は、伸筋400Aを加圧制御、屈筋400Bを減圧制御することにより、各指101,102を開放させる。
次いで、コントローラCONは、ロボットROBに制御条件を与えることにより、ロボットROBが備えるアーム部分の動作を制御し、ロボットハンド1000を把持位置へ移動させる(ステップS305)。なお、ロボットハンド1000を把持位置へ移動させるアーム部分の動作の制御については、公知の制御手法を用いることができる。
次いで、コントローラCONは、ロボットROBに制御条件を与え、ロボットROBからロボットハンド1000に対して把持に係る動作指令を出力させることにより、ロボットハンド1000が備える各指101,102により対象物OBJを把持させる(ステップS306)。このとき、ロボットハンド1000が備えるCPU701は、伸筋400Aを減圧制御、屈筋400Bを加圧制御することにより、各指101,102により対象物OBJを把持させる。
次いで、コントローラCONは、ロボットROBに制御条件を与え、ロボットROBからロボットハンド1000に対して保持に係る動作指令を出力させることにより、ロボットハンド1000が備える各指101,102により対象物OBJを保持させる(ステップS307)。このとき、ロボットハンド1000が備えるCPU701は、伸筋400A及び屈筋400Bの制御をオフにすることにより、各指101,102により対象物OBJを保持させる。
次いで、コントローラCONは、ロボットROBに制御条件を与えることにより、ロボットROBが備えるアーム部分の動作を制御し、ロボットハンド1000を転がり始点へ移動させる(ステップS308)。なお、ロボットハンド1000を転がり始点へ移動させるアーム部分の動作の制御については、公知の制御手法を用いることができる。ステップS308の動作により、ロボットハンド1000により把持している対象物OBJを、収納済みの対象物OBJに対して、転がりパラメータで設定されている角度θで接触させることが可能となる。
次いで、コントローラCONは、ロボットROBに制御条件を与え、ロボットROBからロボットハンド1000に対して締めに係る動作指令を出力させることにより、ロボットハンド1000が備える各指101,102により対象物OBJを増締めする(ステップS309)。このとき、ロボットハンド1000が備えるCPU701は、ロボットハンド1000が備えるCPU701は、伸筋400Aの制御をオフ、屈筋400Bを加圧制御することにより、各指101,102により対象物OBJを増締めする。
次いで、コントローラCONは、ロボットROBに制御条件を与えることにより、ロボットROBが備えるアーム部分の動作を制御し、把持している対象物OBJの転がり運動を実行させる(ステップS310)。転がり運動の動作手順については、後述することとする。
転がり運動が完了し、把持している対象物OBJが所定の収納位置に収納された場合、コントローラCONは、ロボットROBに制御条件を与え、ロボットROBからロボットハンド1000に対して弛緩に係る動作指令を出力させることにより、ロボットハンド1000が備える各指101,102を弛緩させる(ステップS311)。このとき、ロボットハンド1000が備えるCPU701は、伸筋400A及び屈筋400Bを共に減圧制御することにより、各指101,102を弛緩させる。
次いで、コントローラCONは、ロボットROBに制御条件を与えることにより、ロボットROBが備えるアーム部分の動作を制御し、ロボットハンド1000を上昇させる(ステップS312)。本実施の形態では、各指101,102を弛緩させた状態にてロボットハンド1000を上昇させるので、緩衝材のずれや収納済みの対象物OBJの持ち上がりを防止することができる。
次いで、コントローラCONは、カウンタの値nが入数に等しいか否かを判断する(ステップS313)。カウンタの値nが入数に等しくない場合(S313:NO)、コントローラCONは、処理をステップS303へ戻し、残りの対象物OBJを収納箱に収納させる動作を継続して行う。また、カウンタの値nが入数に等しい場合(S313:YES)、コントローラCONは、本フローチャートによる処理を終了する。
図21は転がり運動の動作手順を説明するフローチャートである。コントローラCONは、収納しようとしている対象物OBJの鉛直面内での角度θをΔθだけ減算する(ステップS321)。Δθは、対象物OBJに応じて適宜設定し得る角度の変化量であり、図に示していないメモリ等の記憶装置に予め記憶されているものとする。
次いで、コントローラCONは、対象物OBJの目標位置を計算する(ステップS322)。コントローラCONは、カウンタの値がnの場合の対象物OBJの3次元座標を(Xn,Yn,Zn)とした場合、目標位置の座標(X,Y,Z)を例えば以下の演算式により計算することができる。
X=Xn+((rAn+rBn)×cosθn−rBn×cos((rAn+rBn)/rBn)×θn )×cosαn ,
Y=Yn+((rAn+rBn)×cosθn−rBn×cos((rAn+rBn)/rBn)×θn )×sinαn
Z=Zn+((rAn+rBn)×sinθn−rBn×sin((rAn+rBn)/rBn)×θn
次いで、コントローラCONは、ロボットROBに制御条件を与えることにより、ロボットROBが備えるアーム部分の動作を制御し、把持している対象物OBJの中心座標が座標(X,Y,Z)に一致するようにロボットハンド1000を移動させる(ステップS323)。なお、ロボットハンド1000を特定の位置まで移動させるアーム部分の動作の制御については、公知の制御手法を用いることができる。
次いで、コントローラCONは、対象物OBJの鉛直面内での角度θが0以下となったか否かを判断する(ステップS324)。鉛直面内での角度θが0より大きい場合(S324:NO)、収納が完了していないと判断できるので、コントローラCONは、処理をステップS321へ戻し、対象物OBJの移動を継続させる。また、鉛直面内での角度θが0以下となった場合(S324:YES)、収納が完了したと判断できるので、コントローラCONは、本フローチャートによる処理を終了する。
なお、図19に示すフローチャートでは、収納箱に収納する全ての対象物OBJに転がり収納を適用する構成としたが、収納箱内に十分なスペースが確保できる場合、ロボットハンド1000を並進移動させて対象物OBJを所定の収納位置に収納してもよい。
図22は収納順序を説明する説明図である。収納箱に15個の対象物OBJ1〜OBJ15を収納する際、対象物OBJ1,OBJ2,OBJ3,…,OBJ15の順に順次収納する手順を想定する。対象物OBJ1を収納箱に収納する際、収納箱には他の対象物OBJ2〜OBJ15は存在しておらず、十分なスペースを確保することが可能である。この場合、転がり収納は適用せずに、例えば収容箱の内部にてロボットハンド1000を図中の白抜矢符の方向へ並進移動させることにより、対象物OBJ1を所定の収納位置に収納することが可能である。対象物OBJ2〜OBJ4、OBJ6〜9についても同様であり、ロボットハンド1000の並進移動のみで各対象物を所定の収納位置に収納することが可能である。
一方、対象物OBJ5,対象物OBJ10〜OBJ15を収納箱に収納する場合、並進移動させる十分なスペースを確保することができず、転がり収納が必要となる。例えば、対象物OBJ1〜OBJ12までを収納した状態にて、新たに対象物OBJ13を収納する場合、図に示す白抜矢符の方向に対象物OBJ13を移動させ、対象物OBJ8及びOBJ12にそれぞれに接触点S8及びR12で接触させた状態にて、転がり収納を実行する。なお、対象物OBJ1の中心O1 と対象物OBJ2の中心O2 とを結ぶ水平面内線分をX軸、対象物OBJ1の中心O1 と対象物OBJ6の中心O6 とを結ぶ水平面内の線分をY軸とした場合、X軸及びY軸に直交する軸がZ軸、ブジェクトOBJ1の中心O1 と対象物OBJ13の中心O13とを結ぶ水平面内の線分がα軸となり、X軸とα軸のなす角度が上述した演算式におけるαとなる。
対象物OBJ11〜OBJ12、OBJ14〜OBJ15を収納箱に収納する場合も同様であり、収納済みの他の対象物に2点(又は1点)で接触させた状態で転がり収納を実行することにより、緩衝材の脱落を防止しながら各対象物を収納箱に収納することができる。
今回開示された実施の形態は、全ての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上述した意味ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
100 指機構部
101 第1指
102 第2指
160 力センサ
170 角度センサ
200 前腕骨
300 腱
300A 伸展腱
300B 屈曲腱
400 人工筋
400A 伸筋
400B 屈筋
410 エア供給口・吸引口
500,510 フランジ
501 リブ
502 自在継手
600 電磁弁
650 マニホールド
700 制御基板
701 CPU
1000 ロボットハンド
DIP 遠位指節間関節
DP 末節骨(第2骨部材)
MEB 中手骨(基部)
MIP 中節骨(第1骨部材)
MP 中手指節関節
PIP 近位指節間関節
PP 基節骨(第3骨部材)

Claims (15)

  1. 基部と、該基部に支持される複数の指部と、該指部を伸展させる伸展腱と、該伸展腱に接続されており、該伸展腱を伸縮させるエア駆動アクチュエータから構成される伸筋と、前記指部を屈曲させる屈曲腱と、該屈曲腱に接続されており、該屈曲腱を伸縮させるエア駆動アクチュエータから構成される屈筋とを備える指機構
    前記伸筋及び前記屈筋を構成するエア駆動アクチュエータに対して圧縮空気を供給する供給路の中途に設けられた加圧電磁弁及び減圧電磁弁、並びに
    前記加圧電磁弁及び前記減圧電磁弁の開閉を制御し、前記エア駆動アクチュエータ内の空気圧を調整することにより、前記伸筋及び前記屈筋の収縮度合いを制御する制御部
    を備え、
    各指部は、
    第1骨部材と、
    前記第1骨部材の一端部に回動可能に連結される第2骨部材と、
    夫々が前記第1骨部材の他端部及び前記基部に回動可能に連結され、前記第1骨部材及び前記基部の間で平行リンク機構を形成する一対の第3骨部材と
    を備え
    前記制御部は、
    対象物を把持する動作の前に前記指機構が備える伸展腱及び屈曲腱の牽引力を拮抗させる固化動作、
    前記対象物の形状に倣って前記対象物を把持するならい把持動作、
    把持した状態を保持する保持動作、
    該保持動作を開放するならい開放動作、及び
    前記指機構が備える伸筋及び屈筋を弛緩させる弛緩動作
    の少なくとも1つを実行すべく、前記伸筋及び前記屈筋を構成するエア駆動アクチュエータ用の加圧電磁弁及び減圧電磁弁を開閉制御するよう構成してある
    ロボットハンド
  2. 前記伸展腱は、前記第2骨部材が前記第1骨部材に対して伸展する側に配され、前記第2骨部材、前記第1骨部材、及び前記一対の第3骨部材の一方に沿って延び
    前記屈曲腱は、前記第2骨部材が前記第1骨部材に対して屈曲する側に配され、前記第2骨部材、前記第1骨部材、及び前記一対の第3骨部材の他方に沿って延び
    求項1に記載のロボットハンド
  3. 前記伸展腱及び前記屈曲腱は、それぞれ前記伸筋及び前記屈筋の牽引力により伸長する弾性体であり、
    前記伸展腱及び前記屈曲腱に発生する内部張力Fは、前記伸展腱及び前記屈曲腱の断面積をA、ヤング率をE、歪みをεとした場合、F=A×E×εで与えられ、前記歪みεは、前記伸展腱及び前記屈曲腱の自由長をL0、伸長量をΔLとした場合、ε=ΔL/L0で表される
    請求項2に記載のロボットハンド
  4. 前記伸展腱及び前記屈曲腱は、コア部と、該コア部を保護するシース部とを有する
    請求項2又は請求項3に記載のロボットハンド
  5. 前記コア部は、ヤング率が0.5GPa〜2.0GPaの合成樹脂繊維である
    請求項4に記載のロボットハンド
  6. 前記伸筋及び前記屈筋は、マッキベン型のエア駆動アクチュエータである
    請求項2から請求項5の何れか1つに記載のロボットハンド
  7. 基部と、該基部に支持される複数の指部と、該指部を伸展させる伸展腱と、該伸展腱に接続されており、該伸展腱を伸縮させるエア駆動アクチュエータから構成される伸筋と、前記指部を屈曲させる屈曲腱と、該屈曲腱に接続されており、該屈曲腱を伸縮させるエア駆動アクチュエータから構成される屈筋とを備える指機構、前記伸筋及び前記屈筋を構成するエア駆動アクチュエータに対して圧縮空気を供給する供給路の中途に設けられた加圧電磁弁及び減圧電磁弁、並びに、前記加圧電磁弁及び前記減圧電磁弁の開閉を制御し、前記エア駆動アクチュエータ内の空気圧を調整することにより、前記伸筋及び前記屈筋の収縮度合いを制御する制御部を備え、各指部が、第1骨部材と、前記第1骨部材の一端部に回動可能に連結される第2骨部材と、夫々が前記第1骨部材の他端部及び前記基部に回動可能に連結され、前記第1骨部材及び前記基部の間で平行リンク機構を形成する一対の第3骨部材とを備えるロボットハンドの制御方法であって、
    記制御部は、
    対象物を把持する動作の前に前記ロボットハンドの指機構が備える伸展腱及び屈曲腱の牽引力を拮抗させる固化動作、
    前記対象物の形状に倣って前記対象物を把持するならい把持動作、
    把持した状態を保持する保持動作、
    該保持動作を開放するならい開放動作、及び
    前記指機構が備える伸筋及び屈筋を弛緩させる弛緩動作
    の少なくとも1つを実行すべく、前記伸筋及び前記屈筋を構成するエア駆動アクチュエータ用の加圧電磁弁及び減圧電磁弁の開閉制御を行う
    ロボットハンドの制御方法。
  8. 前記制御部は、
    前記固化動作を実行する場合、前記伸筋及び前記屈筋を構成するエア駆動アクチュエータ用の加圧電磁弁をそれぞれ開制御し、減圧電磁弁をそれぞれ閉制御する
    請求項に記載のロボットハンドの制御方法。
  9. 前記制御部は、
    前記ならい把持動作を実行する場合、前記伸筋を構成するエア駆動アクチュエータ用の加圧電磁弁を閉制御し、減圧電磁弁を開制御すると共に、前記屈筋を構成するエア駆動アクチュエータ用の加圧電磁弁を開制御し、減圧電磁弁を閉制御する
    請求項に記載のロボットハンドの制御方法。
  10. 前記制御部は、
    前記保持動作を実行する場合、前記伸筋及び前記屈筋を構成する各エア駆動アクチュエータ用の加圧電磁弁及び減圧電磁弁をそれぞれ閉制御する
    請求項に記載のロボットハンドの制御方法。
  11. 前記制御部は、
    前記ならい開放動作を実行する場合、前記伸筋を構成するエア駆動アクチュエータ用の加圧電磁弁を開制御し、減圧電磁弁を閉制御すると共に、前記屈筋を構成するエア駆動アクチュエータ用の加圧電磁弁を閉制御し、減圧電磁弁を開制御する
    請求項に記載のロボットハンドの制御方法。
  12. 前記制御部は、
    前記弛緩動作を実行する場合、前記伸筋及び前記屈筋を構成するエア駆動アクチュエータ用の加圧電磁弁をそれぞれ閉制御し、減圧電磁弁をそれぞれ開制御する
    請求項に記載のロボットハンドの制御方法。
  13. 前記制御部は、
    球状の対象物を前記ロボットハンドにより把持して収納部に収納する場合、前記ロボットハンドにより把持している把持対象物が前記収納部に収納されている収納済み対象物の表面上を転がるように、前記把持対象物を移動させる制御を行う
    請求項から請求項12の何れか1つに記載のロボットハンドの制御方法。
  14. 前記制御部は、
    前記収納済み対象物に接触した前記把持対象物上の点の軌跡がエピサイクロイド曲線となるように前記把持対象物を移動させる
    請求項13に記載のロボットハンドの制御方法。
  15. 前記制御部は、
    前記収納部における対象物の収納数、収納位置、及び前記軌跡を決定するパラメータに従って、前記把持対象物を移動させる
    請求項14に記載のロボットハンドの制御方法。
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