JP6632471B2 - セグメントの継手構造 - Google Patents
セグメントの継手構造 Download PDFInfo
- Publication number
- JP6632471B2 JP6632471B2 JP2016103644A JP2016103644A JP6632471B2 JP 6632471 B2 JP6632471 B2 JP 6632471B2 JP 2016103644 A JP2016103644 A JP 2016103644A JP 2016103644 A JP2016103644 A JP 2016103644A JP 6632471 B2 JP6632471 B2 JP 6632471B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- joint
- plate
- segment
- concrete
- hardware
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Landscapes
- Lining And Supports For Tunnels (AREA)
Description
このようなセグメントには、例えば、特許文献1に示すように、鋼殻とコンクリートとを一体化したコンクリート一体型鋼製セグメント(合成セグメント)がある。合成セグメントは、高剛性を確保することができるため、鋼製セグメントや鉄筋コンクリート製セグメント等に比べて覆工厚を薄くすることができる。
セグメント同士の接合は、例えば特許文献2に示すように、一方のセグメントの継手板に突設された挿入金具を、他方のセグメントの継手板に設けられた受け金具に嵌め込むことにより行う場合がある。
ここで、タイドアーチとは、継手板から継手金物の基端までの幅を梁高として、継手金物を巻き込むように、継手板、主桁およびスキンプレートに囲まれた空間に打設されたコンクリートにより形成された仮想梁部材である。
一方、全てのセグメントに対してコンクリート強度や継手板の仕様を高めることは、トンネル全体の工事費の高騰化を招いてしまう。
このような観点から、本発明は、比較的簡易な構成によりセグメント間継手の強度を高め、ひいては、製造の手間および費用の低減化を図ることを可能としたセグメントの継手構造を提案することを課題とする。
かかるセグメントの継手構造によれば、継手金物の周囲のコンクリートを拘束部材により拘束しているため、コンクリートの強度増加を図ることができる。拘束部材は、継手金物に作用する引張力により生じることが予想される継手金物周辺のひびわれを横断するように配設されているため、継手金物の引き抜き耐力を向上させることができる。さらに、拘束部材は、コンクリートの補強鉄筋の配筋と同じタイミングで設置することができるため、施工性に優れている。
なお、前記継手金物の基端部に定着部材が形成されており、前記定着部材と前記拘束部材とを連結する連結部材をさらに備えていれば、拘束部材の位置決めが容易となり、施工の手間の低減化を図ることができるとともに、コンクリートの拘束機能をより高めることができる。
本発明の実施形態では、図1に示すように、鋼殻2と、鋼殻2内に打設されたコンクリート部3とにより構成されたコンクリート一体型鋼製セグメント(以下、端に「セグメント1」という)の継手構造について説明する。
セグメント1は、円弧状に湾曲した版状に形成されており、周方向に複数接続することで、セグメントリング(図示せず)が形成される。このセグメントリングを軸方向に順次接合すると、トンネルの覆工が形成される。
鋼殻2は、一対の主桁4,4と、一対の継手板5,5と、スキンプレート6と、継手金物7,7と、補強部材8(図2(a)参照)と、複数の形状保持材9,9,…とを備えて構成されている。
主桁4は、図2(a)に示すように、トンネルの断面形状に応じて円弧状に形成された鋼製部材からなる。
本実施形態の主桁4は、図2(b)に示すように、ウェブ41と、ウェブ41の地山側端部およびトンネル内空側端部にそれぞれ設けられたフランジ42,42とを備えている。すなわち、本実施形態の主桁4は、ウェブ41と一対のフランジ42,42により、断面視コ字状を呈している。なお、主桁4の構成は限定されるものではなく、必ずしも断面視コ字状である必要はない。
図1に示すように、主桁4には、複数のリング間ジョイント11,11,…が形成されている。リング間ジョイント11は、セグメントリング同士を連結するものである。なお、リング間ジョイント11の構成、配置および数は限定されるものではなく、適宜設定すればよい。
継手板5には、継手金物7を設置するための二つの貫通孔51,51が形成されている。貫通孔51,51は、継手板5のトンネル軸方向中心線からの距離が等間隔になるように形成されている。なお、貫通孔51の形状、数および配置は、継手金物7の位置や形式に応じて適宜設定すればよい。
スキンプレート6は、枠状に組み付けられた主桁4,4および継手板5,5の開口部の外周面側(地山側)を塞ぐように配置された鋼板である。
受け金物71は、セグメント1の端面において開口して、挿入金物72を挿入することが可能な受け部71aと、受け部71aの背面側(継手板5と反対側)に形成された角柱状の定着部71bと、定着部71bの基端部(継手板5と反対側の端部)に形成された定着板71cとにより構成されている。定着板71cの断面形状は、定着部71bの断面形状よりも大きい。受け金物71は、鋼殻2内においてコンクリート部3に埋設されている。
受け金物71と挿入金物72は、セグメント1のトンネル軸方向中央から同一の間隔をあけた位置に配設されている。また、本実施形態の継手金物7は、図1に示すように、鋼殻2の厚さ方向中央付近に形成されているが、継手金物7の形成箇所は限定されるものではない。また、継手金物7は、複数段形成されていてもよい。また、定着部71b,72bによって十分な定着力を確保できる場合には、定着板71c,72cは省略してもよい。さらに、セグメント1同士を接合するための継手構造(継手金物7の構成)は限定されるものではない。
形状保持材9は鋼板からなり、地山側端面がスキンプレート6に当接しているとともに、トンネル軸方向両端がそれぞれ主桁4,4の板面に当接している。形状保持材9は、スキンプレート6との当接箇所において溶接されているとともに、端部がウェブ41とフランジ42に溶接されている。なお、形状保持材9の固定方法は限定されない。
フープ筋81aは、連結部材82を介して配筋するため、位置決めが容易となり、施工性に優れている。補強部材8を設置することによりセグメント1の補強が完了するため、高耐力なセグメントを簡易に製造することができる。また、補強が必要な部分に設けられるセグメント1にのみに対して継手部の補強を簡易に行うことができる。そのため、予め特殊なセグメントを製造する場合に比べて、製造コストを抑えることができる。
第二の実施形態では、第一の実施形態と同様に、一対の主桁4,4と、一対の継手板5,5と、スキンプレート6と、継手金物7,7と、補強部材8と、複数の形状保持材9,9,…とを備える鋼殻2と、鋼殻2内に打設されたコンクリート部3とにより構成されたコンクリート一体型鋼製セグメント(以下、端に「セグメント1」という)の継手構造について説明する。
なお、第二の実施形態のコンクリート部3、主桁4、継手板5、スキンプレート6、継手金物7および形状保持材の詳細は、第一の実施形態で示した内容と同様なため、詳細な説明は省略する。
拘束部材81は、定着板71c,72cの外形状よりも大きな内空を有している。本実施形態の拘束部材81は、四角錐台状を呈している。なお、拘束部材81の形状は限定されるものではなく、例えば、円錐台状であってもよいし、角柱状や円柱状であってもよい。拘束部材81は、必要に応じて連結部材(スペーサーを含む)を介して継手金物7に連結してもよい。
第三の実施形態では、第一の実施形態と同様に、一対の主桁4,4と、一対の継手板5,5と、スキンプレート6と、継手金物7,7と、補強部材8と、複数の形状保持材9,9,…とを備える鋼殻2と、鋼殻2内に打設されたコンクリート部3とにより構成されたコンクリート一体型鋼製セグメント(以下、端に「セグメント1」という)の継手構造について説明する。
なお、第三の実施形態のコンクリート部3、主桁4、継手板5、スキンプレート6、継手金物7および形状保持材の詳細は、第一の実施形態で示した内容と同様なため、詳細な説明は省略する。
拘束部材81は、継手金物7の軸方向に沿って間隔をあけて並設された複数のフープ筋81a,81a,…により構成されている。なお、拘束部材81の詳細は、第一の実施形態で示した内容と同様なため、詳細な説明は省略する。また、拘束部材81は、継手金物7の定着部71b,72bに周設された筒状部材であってもよい。
横板83は、継手金物7,7の基端から継手板5までの範囲を覆っているため、コンクリート部3が内空側にはらみ出すことを抑制し、よりセグメント間継手の耐力を向上させることができる。セグメント1端部の継手部に形成されるタイドアーチには、継手金物7,7を介して作用する引張力によってタイドアーチ内にせん断力が生じるが、横板83によって継手部が補強されているため、タイドアーチにおいてコンクリート部3が破損することが防止されている。
この他の第三の実施形態のセグメント1の継手構造の作用効果は、第一の実施形態で示した内容と同様なため、詳細な説明は省略する。
第四の実施形態では、第一の実施形態と同様に、一対の主桁4,4と、一対の継手板5,5と、スキンプレート6と、継手金物7,7と、補強部材8と、複数の形状保持材9,9,…とを備える鋼殻2と、鋼殻2内に打設されたコンクリート部3とにより構成されたコンクリート一体型鋼製セグメント(以下、端に「セグメント1」という)の継手構造について説明する。
なお、第四の実施形態のコンクリート部3、主桁4、継手板5、スキンプレート6および継手金物7の詳細は、第一の実施形態で示した内容と同様なため、詳細な説明は省略する。
拘束部材81は、継手金物7の軸方向に沿って間隔をあけて並設された複数のフープ筋81a,81a,…により構成されている。拘束部材81の詳細は、第一の実施形態で示した内容と同様なため、詳細な説明は省略する。
横板83は、スキンプレート6と平行な矩形状の平鋼板からなり、3辺が一対の主桁4,4および継手板5に固定されている。なお、横板83の詳細は、第三の実施形態で示した内容と同様なため、詳細な説明は省略する。また、横板83は、必要に応じて設置すればよく、省略してもよい。
アンカー材85の一端は、受材84に固定されている。アンカー材85の他端は、継手金物7の基端よりも継手板5から離れた位置に配設されている。本実施形態のアンカー材85は、鉄筋により構成されている。なお、アンカー材85を構成する材料は限定されるものではなく、例えば、鋼より線や板材等であってもよい。アンカー材85は、板材84aの貫通孔84cを挿通した頭部にナットを螺合することにより受材84に固定されている。なお、アンカー材85の固定方法は限定されるものではなく、例えば、溶接してもよい。また、アンカー材85の他端には、必要に応じて定着部材(定着板等)を形成してもよい。本実施形態では、継手金物7の周囲に4本のアンカー材85,85,…が配設されているが、アンカー材85の本数、配置および形状は限定されるものではない。
この他の第四の実施形態に係るセグメント1の継手構造の作用効果は、第三の実施形態で示した内容と同様なため、詳細な説明は省略する。
セグメント1の用途は限定されるものではなく、例えば、シールドトンネルやTBMの施工に使用すればよい。
2 鋼殻
3 コンクリート部
31 耐火コンクリート
32 内部コンクリート
33 格子状鉄筋
4 主桁
5 継手板
6 スキンプレート
7 継手金物
8 補強部材
81 拘束部材
81a フープ筋
82 連結部材
83 横板
84 受材
85 アンカー材
9 形状保持材
Claims (4)
- トンネル軸方向の両端に設けられた一対の主桁と、
前記一対の主桁の端部に設けられた継手板と、
前記一対の主桁および前記継手板の地山側に設けられたスキンプレートと、
前記継手板に設けられた継手金物と、
前記主桁、前記継手板および前記スキンプレートに囲まれた空間内に充填されたコンクリート部と、を備えるセグメントの継手構造であって、
前記継手金物は、拘束部材により囲まれていることを特徴とする、セグメントの継手構造。 - 前記拘束部材が、前記継手金物の軸方向に沿って間隔をあけて並設された複数のフープ筋あるいは前記継手金物に周設されたスパイラル筋であることを特徴とする、請求項1に記載のセグメントの継手構造。
- 前記拘束部材が、有孔管あるいは網材により形成された筒状部材からなることを特徴とする、請求項1に記載のセグメントの継手構造。
- 前記継手金物の基端部に定着部材が形成されており、
前記定着部材と前記拘束部材とを連結する連結部材をさらに備えていることを特徴とする、請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のセグメントの継手構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016103644A JP6632471B2 (ja) | 2016-05-24 | 2016-05-24 | セグメントの継手構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016103644A JP6632471B2 (ja) | 2016-05-24 | 2016-05-24 | セグメントの継手構造 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2017210771A JP2017210771A (ja) | 2017-11-30 |
JP6632471B2 true JP6632471B2 (ja) | 2020-01-22 |
Family
ID=60476213
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2016103644A Active JP6632471B2 (ja) | 2016-05-24 | 2016-05-24 | セグメントの継手構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6632471B2 (ja) |
-
2016
- 2016-05-24 JP JP2016103644A patent/JP6632471B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2017210771A (ja) | 2017-11-30 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
KR101622522B1 (ko) | H형강과 절곡 철판을 이용한 cft 합성기둥 | |
EA002344B1 (ru) | Секционные арматурные хомуты и гибкие связи для конструктивных элементов | |
KR20140032595A (ko) | 콘크리트 충전 강관 기둥과 콘크리트 충전 강관기둥의 연결구조 및 그 연결시공방법 | |
JP4279739B2 (ja) | 既存建物の耐震補強方法と耐震壁 | |
JP7186017B2 (ja) | 柱と梁との接合構造及び柱と梁との接合構造の施工方法 | |
JP2016108922A (ja) | 既設柱の補強構造および補強方法 | |
JP6663299B2 (ja) | セグメントの継手構造 | |
JP6535704B2 (ja) | 柱梁架構 | |
JP4368327B2 (ja) | 籠体、籠体の結合構造及び版状部材の配筋方法 | |
JP2017095986A (ja) | 鉄骨コンクリート架構の補強構造 | |
JP6647142B2 (ja) | セグメントの継手構造 | |
JP2005220699A (ja) | 既設柱の補強構造、及びその補強方法 | |
JP6632471B2 (ja) | セグメントの継手構造 | |
JP5908518B2 (ja) | Rc造梁における開口部補強構造 | |
JP6508866B2 (ja) | 柱梁架構 | |
JP6368584B2 (ja) | 基礎の施工方法 | |
JP6638900B2 (ja) | 柱同士の接合構造の設計方法及び柱同士の接合構造 | |
JP7087260B2 (ja) | 柱梁の接合構造 | |
JP6314415B2 (ja) | 合成セグメントおよび合成セグメントの製造方法 | |
JP6240425B2 (ja) | 耐震補強構造 | |
JP7155488B2 (ja) | 構造物耐震補強構造 | |
KR101846245B1 (ko) | 나선형 횡보강 구조체와 이를 이용한 철근콘크리트 기둥 시공방법 | |
JP5344702B2 (ja) | 柱とスラブの接合構造 | |
JP2004317242A (ja) | 放射線遮蔽構造 | |
JP7271454B2 (ja) | ハイブリッド梁構造 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20160603 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20190225 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20191113 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20191203 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20191210 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6632471 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |