JP6632386B2 - 建築用受具及びその嵌合外囲体 - Google Patents

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Description

本発明は、主に馳締タイプの折板建築用板にて施工される屋根,壁等の外囲体を構成する建築用受具及びその嵌合外囲体に関する。
近年、種々の金属製の折板タイプの屋根板材,壁板材等の建築用板が多く使用された屋根,壁等の外囲体が施工されている。この種の建築用板は、母屋,胴縁等の構造材に建築用受具を介して固定されているものであり、前記建築用板同士の連結構造として、馳締タイプのものが存在し、このタイプのものが多く使用されている。
これらの馳締タイプの建築用板にて施工された屋根,壁等の外囲体では、建築用板同士の連結は、馳締部と建築用受具の頂部に固着される吊子を介して行われる。つまり、馳締タイプの外囲体は、吊子と、建築用板の馳締部同士との連結のみで、建築用板が建築用受具に固定される構成となっている。
ところが、それぞれの建築用板に風による負圧が作用したときに、その平坦面が広ければ広いほど、大きな負圧外力が作用し、建築用板は上方に持ち上げられるような力がかかる。そして、近年では、自然環境の変化により大型且つ強力な台風が増加し、その規模も強大となる傾向にある。
そのために、屋根,壁等の外囲体では、建築用板同士の馳締連結部が建築用受具から建築用板が外れて飛ばされてしまうという状況が以前よりも増加する傾向にあり、屋根,壁等の外囲体の耐久性を向上させることがより一層強く求められることになった。そこで、受金具には、吊子と共に建築用板を強固に固定するために工夫が行われている。
特開2014−40720号公報
屋根,壁等の外囲体を構成する建築用板が、強風による負圧にて破損することを防止するための具体的な対策の一例として、馳締部等の連結箇所以外の部分で建築用受具に建築用板を固定する構造としたものが存在する。その具体例として特許文献1を挙げる。特許文献1を概説する。なお、符号は特許文献1に使用されたものをそのまま使用する。
特許文献1には、屋根材取付部(3)と脚部(1)が開示されている。折板屋根材(10)の側部の上下方向中間に係止部(12)が形成されている。また、タイトフレーム(T)には、折板同士の馳締部を支持固定するハゼ受部(6)が具備されている。この特許文献1に見られるように近年では、馳締タイプの建築用板には、馳締部以外に被係止部が形成され、タイトフレーム(建築用受具)は、馳締連結部と共に被係止部でも建築用板が固定される構成としたもの多く使用されている。
ところで、特許文献1では、屋根材取付部(3)は、立方体状の箱の開口を下向きにしたような形状であり、該屋根材取付部(3)の外周の対向する一辺を係止受部(5)としたものである。そして、前述したように、近年気象環境が大きく変化し、台風も発生も増加し、しかも大型化している状況にある。
そのため、特許文献1における屋根材取付部(3)の係止受部(5)の領域は小さく、折板屋根材(10)の係止部(12)との係止範囲も狭くなり、その係止状態は必ずしも万全とは言えず、強風によって係止受部(5)と係止部(12)とが外れてしまうおそれは十分にある。そこで、本発明の目的は、強風によって折板建築用材が受具から極めて外れ難く、優れた耐久性を有する建築用受具及びその外囲体を提供することにある。
そこで、発明者は上記課題を解決すべく鋭意,研究を重ねた結果、請求項1の発明を、長方形状のベース板状部と該ベース板状部上に形成され且つ段差立上り面部の一方側に低位頂部が形成され他方側に高位頂部が形成された膨出部とを備えた嵌合取付部材と、該嵌合取付部材を上部に支持固定する受本体とを備え、前記ベース板状部の長手方向両端は、折板建築用板の立上り部の高さ方向中間箇所に形成された被嵌合屈曲部に嵌合可能な嵌合端部としてなる建築用受具としたことにより上記課題を解決した。
請求項2の発明を、請求項1において、前記ベース板状部の両前記嵌合端部には下方に折り返し状の屈曲片が形成されてなる建築用受具としたことにより上記課題を解決した。請求項3の発明を、請求項1又は2において、長方形状とした前記膨出部の長手方向両端面と前記高位頂部及び前記低位頂部との角部は丸みを有してなる建築用受具としたことにより上記課題を解決した。
請求項4の発明を、請求項1,2又は3の何れか1項の記載において、前記嵌合取付部材の前記高位頂部の裏面側には内螺子を有する位置決め部材が設けられてなる建築用受具としたことにより上記課題を解決した。請求項5の発明を、請求項1,2,3又は4の何れか1項の記載において、前記低位頂部の裏面側と、前記受本体の受頂部との間にカラー部材が設けられてなる建築用受具としたことにより上記課題を解決した。
請求項6の発明を、長方形状のベース板状部と該ベース板状部上に形成され且つ段差立上り面部の一方側に低位頂部が形成され他方側に高位頂部が形成され且つ長方形状とした膨出部とを備えた嵌合取付部材と、該嵌合取付部材を上部に支持固定する受本体とを備え、前記ベース板状部の長手方向両端は、嵌合端部としてなる建築用受具と、主板の幅方向両側より立上り部が形成され、幅方向一方の立上り部の上端に下馳部が形成され他方の立上り部の上端に上馳部が形成され且つ両前記立上り部の高さ方向中間箇所には被嵌合屈曲部が形成された折板建築用板と、吊子とを備え、前記建築用受具の前記嵌合取付部材の前記低位頂部に前記吊子が配置され、前記嵌合取付部材の長手方向にて隣接する折板建築用板の下馳部と上馳部とが、前記吊子を介して馳締されると共に、前記嵌合取付部材の両前記嵌合突出部と両前記被嵌合屈曲部とが嵌合する構成としてなる嵌合外囲体としたことにより、上記課題を解決した。
請求項1の発明では、受本体は、嵌合取付部材と受本体とを備えたものであり、嵌合取付部材は、ベース板状部と膨出部とを有している。ベース板状部は長方形状であり、そのY方向つまり長手方向の両端部分を嵌合端部としたものである。つまり、長方形状のベース板状部のY方向両端を嵌合端部としたことにより、折板建築用板の被嵌合屈曲部に嵌合する嵌合端部は直線状で嵌合範囲を大きく且つ有効的に確保することができる。
膨出部は、ベース板状部をベースとして上方に向かって膨出する構造としたものであり、そのため膨出部は、略シェル的な構造或いは略モノコック的な構造となる。したがって、ベース板状部と膨出部とが相互に他方を補強することができ、嵌合取付部材は、力学的強度に優れたものにできる。
また、膨出部2は、段差立上り面部の一方側に低位頂部が形成され他方側に高位頂部が形成された構造であり、特に馳締タイプの折板建築用板による折板タイプの屋根,壁面の施工に好適となる。つまり、膨出部に低位頂部及び高位頂部が設けられており、折板建築用板を装着するための吊子を前記低位頂部に設置することで、馳締タイプの折板建築用板同士の馳締連結部を安定した状態で配置することができる。さらに、嵌合取付部材は、従来タイプの馳締タイプの折板建築用板用の受具に固着することで、被嵌合屈曲部を有する折板建築用板の施工に対応させることができ、従来タイプの馳締タイプの建築用受具を有効に使用することができる。
請求項2の発明では、前記ベース板状部の両前記嵌合端部には下方に折り返し状の屈曲片が形成されたことにより、ベース板状部のY方向両端の嵌合端部の力学的強度をより一層向上させることができる。請求項3の発明を、前記膨出部のY方向両端面と前記高位頂部及び前記低位頂部との角部は丸みを有してなる構成としたことにより、嵌合取付部材の嵌合端部に折板建築用板の被嵌合屈曲部を嵌合するときに、前記丸みによって、嵌合し易く、且つ被嵌合屈曲部側には傷が付き難くなる。
請求項4の発明を、前記嵌合取付部材の前記高位頂部の裏面側には内螺子を有する位置決め部材が設けられたことにより、嵌合取付部材を受本体に装着した状態で、嵌合取付部材は、受本体に対して位置ずれを防止できる。請求項5の発明では、低位頂部の裏面側と、前記受本体の受頂部との間にカラー部材が設けられたことにより、嵌合取付部材を受本体に対して極めて安定した状態で装着することができる。請求項6の発明では、極めて強固な馳締タイプの嵌合外囲体を施工することができる。
(A)は本発明における第1実施形態の嵌合取付部材を有する建築用受具と吊子の斜視図、(B)は嵌合取付部材の拡大斜視図、(C)は嵌合取付部材の拡大平面図である。 (A)は図1(C)のX1-X1矢視断面図、(B)は(A)のY1-Y1矢視断面図である。 (A)は第2実施形態の嵌合取付部材の拡大斜視図、(B)は第2実施形態の嵌合取付部材の縦断側面図、(C)は第2実施形態の嵌合取付部材の変形例の縦断側面図である。 (A)は本発明における建築用受具を使用した外囲体の正面略示図、(B)は(A)の(α)部拡大図である。 (A)は嵌合取付部材と受本体とを接合しようとする状態の要部断面正面図、(B)は本発明の建築用受具に吊子を装着しようとする要部縦断正面図である。 (A)は嵌合取付部材を製造するためのプレス加工が行われる金属原板の平面図、(B)は(A)の(β)部斜視図、(C)は(A)の(γ)部斜視図、(D)は(A)の(δ)部斜視図、(E)は(A)のX2-X2矢視拡大断面図、(F)は(A)のX3-X3矢視拡大断面図である。 (A)は別の実施形態の受本体を有する建築用受具の斜視図、(B)は(A)の縦断側面図、(C)は別の実施形態の建築用受具を構造材に装着した状態の正面図である。 (A)は折板建築用板の断面略示図、(B)は(A)の(ε)部拡大図である。 (A)は角馳タイプの建築用板を使用した外囲体の要部縦断正面図、(B)は立馳タイプの建築用板を使用した外囲体の要部縦断正面図である。
以下、本発明の実施形態について図面に基づいて説明する。まず、本発明では、方向を示す文言としてX方向及びY方向を使用する。本発明の建築用受具によって、施工される折板建築用板8の並列される方向をY方向とし〔図4(A)参照〕、各折板建築用板8の長手方向となる方向をX方向とする。したがって、本発明の建築用受具が装着される構造材の長手方向はY方向となる〔図4(A)参照〕。X方向及びY方向については、図中に記載した。
本発明には、複数の実施形態が存在し、何れも金属製の嵌合取付部材Aと、金属製の受本体Bとによって構成される。嵌合取付部材Aは、ベース板状部1と膨出部2とから構成される〔図1(A)参照〕。ベース板状部1は、Y方向を長手方向とした長方形の板状に形成されたものである。ベース板状部1の板厚寸法は、約2乃至2.5ミリ程度である。
膨出部2は、前記ベース板状部1の上方から見ると凸状の膨らみ状で且つ下方から見ると凹状の窪みとなる部位であり、ベース板状部1を土台として、四方及び上方が全て閉鎖状となった構造である〔図1(B),図2等参照〕。具体的には、カプセルを半割にした略方形状容器のような形状である。膨出部2は、上面から見ると略長方形状であり、その4つの角部は丸みつまり円弧状に形成されている〔図1(B),(C)参照〕。
また、膨出部2は、ベース板状部1に対して、その内部に収まるようにして、最大限の面積を有するように形成されている〔図1(B),(C)参照〕。つまり、膨出部2の平面形状は、ベース板状部1の平面形状の範囲内において占める割合が大きい。膨出部2の4個の角は円弧状であり、そのためにベース板状部1の4個の隅は、平坦状の部位として残されている。さらに、ベース板状部1の長辺付近は僅かに略平坦となる部位が残されている〔図1(B),(C)参照〕。
膨出部2には、Y方向の中間箇所に段差立上り面部21が設けられている〔図1(B),(C)参照〕。該段差立上り面部21は、膨出部2のY方向或いは長手方向に直交且つ略垂直状の面である。該段差立上り面部21を境にしてY方向における一方側の部分を低位頂部22であり、Y方向における他方側の部分を高位頂部23である。低位頂部22は、高位頂部23よりも低い位置となっている〔図1(B),図2(A)参照〕。低位頂部22には、後述する吊子87が装着される部位となる。
膨出部2のY方向(長手方向)の両側面、つまり、低位頂部22及び高位頂部23の外方に面する側面は、上方から下方に向かって外方に傾斜する傾斜状の面として形成されている。そして、低位頂部22側に連続する傾斜面を低位傾斜面24と称し、高位頂部23側に連続する傾斜面を高位傾斜面25と称する〔図1(B),図2(A)参照〕。前記低位頂部22と低位傾斜面24との角部22tは、円弧状の丸みを有している。同様に、高位頂部23と高位傾斜面25との角部23tも円弧状の丸みを有している〔図1(B),図2(A)参照〕。
前記ベース板状部1の長手方向つまりY方向の両端の位置は、嵌合端部11,11となっている。両該嵌合端部11,11は、長方形状の前記ベース板状部1の対向する両短辺部分で、直線の縁となっている。両該嵌合端部11,11は、後述する折板建築用板8の被嵌合屈曲部86,86に嵌合して、折板建築用板8を建築用受具に固定する役目をなす。つまり、ベース板状部1の嵌合端部11は、その全体が折板建築用板8の被嵌合屈曲部86に当接することができる。また、嵌合端部11は、前記膨出部2の低位傾斜面24及び高位傾斜面25の下端と同一位置となっている。
両前記嵌合端部11,11には、ベース板状部1の下面側に向かって折り返し状の屈曲片11a,11aが形成されている〔図1(B),図2(A)参照〕。両屈曲片11a,11aは、共に略逆「ハ」字形状、又は水平状となるように屈曲形成される〔図1(B),図2(A)参照〕。
両該屈曲片11a,11aがベース板状部1の両嵌合端部11,11に形成されることにより、両嵌合端部11,11部分の力学的強度を向上させると共に、折板建築用板8の被嵌合屈曲部86との当接状態をより確実なものにできる。さらに、折板建築用板8の被嵌合屈曲部86を、嵌合取付部材Aの嵌合端部11と嵌合させるときに、折板建築用板8の内面側に傷が付くことを防止することができる。
前記膨出部2の低位頂部22には連結用固定孔22aが形成され、高位頂部23には位置決め孔23aが形成されている。該位置決め孔23aの位置で、前記高位頂部23の下面側には、位置決め部材3が設けられている〔図1(B),図2(A)参照〕。該位置決め部材3は、内螺子部31が形成された部材であり、具体的にはナットである。位置決め部材3は、嵌合取付部材Aを受本体Bに連結するときに、その連結構造の主となる連結具7の連結用ボルト71及び連結用ナット72に対して、水平方向の振れを防止する役目をなし、嵌合取付部材Aと受本体Bとの連結構造を確実なものとする。
膨出部2の低位頂部22に形成された連結用固定孔22aの位置で且つ前記低位頂部22の下面側にはカラー部材4が設けられる〔図1(B),図2(A)参照〕。該カラー部材4は、低位頂部22の下面側に溶接等にて固着されたり、或いは、固着されず嵌合取付部材Aと受本体Bとを連結するときにボルトにて嵌合取付部材Aと受本体Bとの間に配置される。
カラー部材4は、内部に貫通孔41を有する円筒状の部材としたものであり、該貫通孔41には前記連結用ボルト71の螺子軸部分が貫通する〔図4(B)参照〕。カラー部材4は、嵌合取付部材Aの低位頂部22と受本体Bとの間に生じる隙間を埋め、安定した連結状態にするためのスペーサの役目をなす〔図4(B)参照〕。また、前記カラー部材4は、単にナットを代用品として使用しても構わない。このときカラー部材4の代用としたナットは、その内螺子径が前記連結用ボルト71の螺子外形よりも大きいものが使用される。
嵌合取付部材Aは、ベース板状部1に対して膨出部2が成形型からなるプレス機を使用してプレス加工により形成される(図6参照)。具体的には、原材料となる金属原板Mにベース板状部1が形成されるように、該ベース板状部1の形成される周囲に切抜き部m1が形成される。このとき、ベース板状部1の初期形状は、膨出部2がプレス加工によって形成されることを考慮に入れて、ベース板状部1を樽型状とすることもある〔図6(A)参照〕。
膨出部2は低位頂部22と高位頂部23が存在するので、プレス加工時に、絞込み量がベース板状部1のY方向の一方側と他方側とで差が生じるものであり、これらを考慮した結果、ベース板状部1の成形初期形状を樽型としたものである。樽形状とした成形初期形状のベース板状部1は、膨出部2をプレス加工により形成することで、略長方形状となる〔図6(A)の(γ)部参照〕。
前記金属原板Mは、ベース板状部1となる部位が複数形成されている。前記切抜き部m1は、プレス機械等により打ち抜き形成され、次第に成形初期形状のベース板状部1が形成される。さらに、成形初期形状のベース板状部1にプレス機械によってプレスをかけて、膨出部2が形成される。このとき、該膨出部2が形成されることにより、ベース板状部1は、略長方形状に変形する。
次に、膨出部2が形成されたベース板状部1のY方向両端が嵌合端部11,11となるように整えられ、屈曲片11a,11aが形成されてゆく。図6(E)は、ベース板状部1の両嵌合端部11,11に屈曲片11a,11aが形成される前の状態であり、図6(F)は両嵌合端部11,11に屈曲片11a,11aが形成された後の状態である。そして、嵌合取付部材Aが形成されたときに、該嵌合取付部材Aが金属原板Mから切断され、単独の嵌合取付部材Aの製造が完了する〔図6(A)の(δ)部及び(D)参照〕。
嵌合取付部材Aの第2実施形態では、前記ベース板状部1に対して膨出部2が占有する面積を少なくしたものである〔図3(A),(B)参照〕。この実施形態では、ベース板状部1の平坦状部が多く現われる。つまり、ベース板状部1には、膨出部2が形成されていない部位が第1実施形態の場合よりも広く存在することになり、ベース板状部1のY方向の両側部分のみならず、X方向の両側部分にも平坦状の部位が存在することになる。
また、第2実施形態の変形例として、膨出部2の低位傾斜面24及び高位傾斜面25を、略垂直状にすることもある。これによって、嵌合取付部材Aは、膨出部2の成形範囲をより一層狭くし、ベース板状部1の平坦状部分を大きくすることができる。この第2実施形態のように、ベース板状部1に対して膨出部2の形成領域を小さくすることにより、ベース板状部1の嵌合端部11,11の形状がより一層、突出し且つ嵌合端部11における屈曲片11a部分の角度がより一層鋭角となり、折板建築用板の被嵌合屈曲部に食い込み易くすることができ、折板建築用板8の建築用受具に対する固定状態をより一層強固なるものにすることができる。
第1実施形態及び第2実施形態の嵌合取付部材Aは、前述したように、ベース板状部1に膨出部2が膨出形成されることにより、膨出部2はカプセルを半割にした容器のような形状となる。したがって、膨出部2は、略シェル的な構造或いは略モノコック的な構造となり、ベース板状部1と膨出部2とが相互に他方を補強することができ、嵌合取付部材Aは、相乗的に力学的強度に優れたものにできる。
次に、受本体Bは、受頂部51と脚部52,52とから構成されている〔図1(A),図4,図5等参照〕。前記受頂部51は、受低位頂部51aと受高位頂部51bとを有している。そして、受低位頂部51aには吊子取付孔51cが形成され、受高位頂部51bには固定用貫通孔51dが形成されている〔図4(B),図5参照〕。該吊子取付孔51cの箇所には、前記連結具7の連結用ナット72が溶接手段等によって固着されている。該連結用ナット72は、必ずしも固着されていなくてもよい。
前記脚部52,52は、前記受頂部51のY方向両端から外方下向きに傾斜するようにして形成されたものである。そして、嵌合取付部材Aの低位頂部22は、受本体Bの受低位頂部51aと対応し、嵌合取付部材Aの高位頂部23は受本体Bの受高位頂部51bと対応するようにして、嵌合取付部材Aが受本体B上に配置される〔図4(B)参照〕。
また、受本体Bの別の実施形態としては、上下方向両端にフランジ部が形成されたH形鋼による構造材9のフランジ91への装着に好適なものである(図7参照)。受本体Bは、略柱状の受部本体61と、該受部本体61が設置される台座62と、断面コ字形状の2つの係止部材63,63と、両該係止部材63,63を固定する締付螺子部64,64とから構成される。
前記係止部材63は、一つの台座62に対して2個備えられ、それぞれの係止部材63の締付螺子部64の螺子軸が、台座62の下面側よりそれぞれの貫通孔62aに挿入されナットにて連結される。締付螺子部64の螺子軸部とナットが緩められた状態において、係止部材63は、台座62の下方に位置する。
両係止部材63,63のコ字状の開放側を対向させて、構造材9のフランジ91に両係止部材63,63を挟持しつつ係止し、両締付螺子部64,64を締め付けることで構造材9のフランジ91に受本体Bと共に本発明の建築用受具を固着することができる〔図7(C)参照〕。
折板建築用板8は、馳締タイプであり、主板81の幅方向両側に立上り部82,82が形成され、該立上り部82,82の上端から山形頂部83,83が形成されている。折板建築用板8の幅方向一方側の山形頂部83には、下馳部84が形成され、他方側の山形頂部83には上馳部85が形成されている。下馳部84及び上馳部85は、その断面形状に円弧形状の部分が存在する丸馳形状に形成されたものであるが、その他に形状を略方形状とした角馳タイプのものや〔図9(A)参照〕、形状を略逆L字形状とした立馳タイプのもの〔図9(B)参照〕が存在する。
また、前記主板81の幅方向(Y方向)の中心箇所には断面略扁平V字形状としたV字状底部811が形成されている(図8参照)。該V字状底部811は、主板81の中でも特に最も深い部分であり〔図8(A)参照〕、主板81の長手方向(X方向)に連続して形成されている。V字状底部811は、その最深部811aは折板建築用板8の長手方向(X方向)に沿って連続する折線となっている〔図8(B)参照〕。
主板81にV字状底部811が設けられることにより、折板建築用板8全体の断面係数が向上して力学的強度に優れたものとなる。特に、V字状底部811は、最深部811aを中心とする略逆三角形状をなしており、V字状底部811は、上方に向かって極めて反り返り難い構造となっている。したがって、本発明の建築用受具にて構造材9上に装着された折板建築用板8は、特に強風による負圧に対して強く、優れた耐久性を有するものである。
次に、両前記立上り部82には、被嵌合屈曲部86がそれぞれ形成されている。該被嵌合屈曲部86は、両前記立上り部82の高さ方向の中間箇所に段状部として形成されたものであり、該立上り部82において、前記段状部の上方側が下方側よりも外方に突出するように形成された部位である(図4参照)。
該被嵌合屈曲部86は、前記嵌合取付部材Aの嵌合端部11と嵌合し、隣接する折板建築用板8,8同士の下馳部84と上馳部85とによる馳締箇所と共に折板建築用板8を、本発明における建築用受具によって梁,母屋,胴縁等の構造材9上に固定する役目をなすものである(図4参照)。
次に、本発明の建築用受具と折板建築用板8と構造材9にて屋根,壁等の嵌合外囲体を施工する工程について説明する。まず、複数の本発明の建築用受具が構造材9上に配置される。このとき、それぞれの隣接する建築用受具の間隔は、折板建築用板8の幅方向両側に形成された被嵌合屈曲部86,86に対して、隣接する嵌合取付部材A,Aのそれぞれの嵌合端部11,11が適正に嵌合することができる範囲に設定される〔図4(A)参照〕。そして、隣接する建築用受具の対向する嵌合取付部材A,A間に折板建築用板8が配置され、該折板建築用板8を押し込むようにして、その両被嵌合屈曲部86,86と、隣接する建築用受具の嵌合取付部材A,Aの嵌合突出部11,11とを嵌合させる。
また、建築用受具の嵌合取付部材Aの低位頂部22に、吊子87を前記連結具7の連結用ボルト71と連結用ナット72によって固着し、隣接する折板建築用板8,8同士の下馳部84と上馳部85とを馳締して屋根,壁等の外囲体を施工するものである(図4参照)。
前記吊子87は、座金部87aと舌片87bとを備えており、前記座金部87aが嵌合取付部材Aの低位頂部22上に載置され、前記連結具7の連結用ボルト71と連結用ナット72によって座金部87aが固着されるものである。また、隣接する折板建築用板8,8の下馳部84と上馳部85とは、吊子87の舌片87bを挟むようにして馳締される〔図4(B)参照〕。
このように、折板建築用板8は、吊子87を介して、本発明の建築用受具の嵌合取付部材Aの低位頂部22に固定支持されると共に、建築用受具の両嵌合端部11,11によって、折板建築用板8の被嵌合屈曲部86,86が嵌合部固定されるものである。
つまり、本発明の建築用受具は、折板建築用板8を嵌合取付部材Aの低位頂部22に装着された吊子87及び嵌合端部11,11の複数個所で固定することができるものである。これによって、本発明の建築用受具は、折板建築用板8,8,…によって施工された屋根,壁等の外囲体を極めて強固に支持固定し、特に強風による負圧に対して優れた耐久性を発揮できるものである。
A…嵌合取付部材、1…ベース板状部、11…嵌合端部、11a…屈曲片、
2…膨出部、21…段差立上り面部、22…低位頂部、23…高位頂部、
24…低位傾斜面、25…高位傾斜面、B…受本体、3…位置決め部材、
4…カラー部材。

Claims (6)

  1. 長方形状のベース板状部と該ベース板状部上に形成され且つ段差立上り面部の一方側に低位頂部が形成され他方側に高位頂部が形成された膨出部とを備えた嵌合取付部材と、該嵌合取付部材を上部に支持固定する受本体とを備え、前記ベース板状部の長手方向両端は、折板建築用板の立上り部の高さ方向中間箇所に形成された被嵌合屈曲部に嵌合可能な嵌合端部としてなることを特徴とする建築用受具。
  2. 請求項1において、前記ベース板状部の両前記嵌合端部には下方に折り返し状の屈曲片が形成されてなることを特徴とする建築用受具。
  3. 請求項1又は2において、長方形状とした前記膨出部の長手方向両端面と前記高位頂部及び前記低位頂部との角部は丸みを有してなることを特徴とする建築用受具。
  4. 請求項1,2又は3の何れか1項の記載において、前記嵌合取付部材の前記高位頂部の裏面側には内螺子を有する位置決め部材が設けられてなることを特徴とする建築用受具。
  5. 請求項1,2,3又は4の何れか1項の記載において、前記低位頂部の裏面側と、前記受本体の受頂部との間にカラー部材が設けられてなることを特徴とする建築用受具。
  6. 長方形状のベース板状部と該ベース板状部上に形成され且つ段差立上り面部の一方側に低位頂部が形成され他方側に高位頂部が形成され且つ長方形状とした膨出部とを備えた嵌合取付部材と、該嵌合取付部材を上部に支持固定する受本体とを備え、前記ベース板状部の長手方向両端は、嵌合端部としてなる建築用受具と、主板の幅方向両側より立上り部が形成され、幅方向一方の立上り部の上端に下馳部が形成され他方の立上り部の上端に上馳部が形成され且つ両前記立上り部の高さ方向中間箇所には被嵌合屈曲部が形成された折板建築用板と、吊子とを備え、前記建築用受具の前記嵌合取付部材の前記低位頂部に前記吊子が配置され、前記嵌合取付部材の長手方向にて隣接する折板建築用板の下馳部と上馳部とが、前記吊子を介して馳締されると共に、前記嵌合取付部材の両前記嵌合突出部と両前記被嵌合屈曲部とが嵌合する構成としてなることを特徴とする嵌合外囲体。
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