JP6630870B1 - 鋼管および鋼管の製造方法 - Google Patents

鋼管および鋼管の製造方法 Download PDF

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Abstract

鋼管は、C:0.70質量%よりも多く1.20質量%以下、P:0.03質量%以下、およびCu:0.30質量%以下を含み、溶接部の組織が、再加熱処理されたフェライトおよび炭化物を含む金属組織である。

Description

本発明は、鋼管および鋼管の製造方法に関する。
溶接鋼管は、一般的に、鋼板または鋼帯などを溶接することで製造される。例えば、特許文献1には、高炭素鋼板を高周波溶接した後、冷間絞り圧延および熱間縮径圧延を施して、溶接鋼管の一種である電縫鋼管を製造する方法が開示されている。
日本国公開特許公報「特開2015−062920号公報」
ところで、特許文献1に記載されているような高炭素鋼板または高炭素鋼帯を溶接すると、溶接部などにおいて溶接割れが発生する。そのため、特許文献1に記載されているような高炭素溶接鋼管は、通常、溶接割れを潰すために、冷間絞り圧延および熱間縮径圧延などの製造工程をさらに必要とする。このように、高炭素の溶接鋼管は、効率的に製造することができないという問題がある。
そこで本発明は、かかる問題を解決するために、効率的に製造することができる高炭素の溶接鋼管を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る鋼管は、C:0.70質量%よりも多く1.20質量%以下、P:0.03質量%以下、およびCu:0.30質量%以下を含み、溶接部の金属組織が、再加熱処理されたフェライトおよび炭化物を含む金属組織であることを特徴とする。
また、本発明の一態様に係る鋼管の製造方法は、C:0.70質量%よりも多く1.20質量%以下、P:0.03質量%以下、およびCu:0.30質量%以下を含み、溶接部の金属組織が、再加熱処理されたフェライトおよび炭化物を含む金属組織である鋼管の製造方法であって、鋼板または鋼帯をロール成形により管状に成形する成形工程と、上記成形工程後、相対する上記鋼板の端面同士、または相対する上記鋼帯の端面同士を溶接して鋼管を製造する溶接工程と、上記溶接工程後の鋼管に、焼入処理を施す焼入工程と、上記焼入工程後、上記鋼管に焼戻処理を施す焼戻工程と、を含むことを特徴とする。
本発明の一態様によれば、多くの製造工程を必要としない溶接鋼管を提供することができる効果を奏する。
以下、本発明の一実施形態について、詳細に説明する。
<鋼管>
本実施形態に係る鋼管は、C:0.70質量%よりも多く1.20質量%以下、P:0.03質量%以下、およびCu:0.30質量%以下を含み、溶接部の金属組織が、再加熱処理されたフェライトおよび炭化物を含む金属組織である。ここで、再加熱処理とは、例えば、後述する焼戻処理を挙げることができる。また、ここで言うフェライトおよび炭化物を含む金属組織とは、例えば、焼戻マルテンサイト、ベイナイトおよびパーライトのことを指す。なお、溶接部の金属組織が、再加熱処理されたフェライトおよび炭化物を含む金属組織である高炭素溶接鋼管は、例えば、鋼板または鋼帯がロール成形により管状に成形された後、相対する鋼板の端面同士、または相対する該鋼帯の端面同士が溶接されることにより溶接部が形成され、溶接部の形成後、焼入処理および焼戻処理が施されることによって製造される。このような製造方法によれば、本実施形態に係る鋼管は、Cの含有量が多い高炭素溶接鋼管であるにも関わらず、溶接割れが発生しない。そのため、溶接割れを潰すために、冷間絞り圧延および熱間縮径圧延などの製造工程を必要とせず、効率的に製造可能である。また、本実施形態に係る鋼管は、上述のように、特定の成分を特定の量だけ含むことにより、転動疲労寿命にも優れる。
なお、ここでいう「溶接部」とは、鋼板または鋼帯が溶接されている部分のことを指し、例えば、溶接ビード部を指す。また、「転動疲労寿命」とは、本実施形態に係る鋼管を用いた軸受が転がり運動することによって鋼管の母材および溶接部において表面剥離が発生するまでの期間のことをいう。また、「転動疲労寿命に優れる」とは、当該期間が、従来から高炭素鋼管として多用されるシームレス鋼管と同等に長いことをいう。転動疲労寿命は、例えば、溶接鋼管を切り開いて板状に加工した後に、スラスト型転動疲労試験により母材および溶接部において表面剥離が発生するまでの期間を測定することによって求めることができる。
鋼管の直径は、直径15mm以上300mm以下であることが好ましい。また、鋼管の厚みは、2mm以上10mm以下であることが好ましい。鋼管の直径および厚みが上述の好ましい範囲であることにより、特殊な製造条件を必要とせずに本実施形態に係る鋼管を製造することができる。
また、本実施形態に係る鋼管に硫化物および酸化物などの非金属介在物が含まれていてもよい。非金属介在物のうち、硫化物、なかでもMnSが鋼管表面に凝集および析出することで、非金属介在物を起点とする割れおよび表面傷の原因となり、結果的に転動疲労寿命を低減する虞がある。また、転がり軸受の転動体と接触する表面部に、MnSなどの硫化物が存在する場合は、その部分の大幅な旋削加工が必要となり、製造コストが増加する虞がある。そのため、硫化物などの非金属介在物の粒径は、10μm以下であることが好ましい。鋼管における非金属介在物の粒径が上述の好ましい範囲のように小さいことで、特に当該非金属介在物が硫化物である場合には、転動疲労寿命の低減および製造コストの増加を防止することができる。また、本実施形態に係る鋼管が非金属介在物として酸化物を含む場合、鋼管における酸素の含有量は20ppm以下であることが好ましく、15ppm以下であることがより好ましく、10ppm以下であることがさらに好ましい。鋼管における酸素の含有量が上述の好ましい範囲であることで、より清浄度の高い鋼管を得ることができる。その結果、転動疲労寿命により優れた鋼管を得ることができる。
〔鋼板および鋼帯〕
鋼板および鋼帯は、本実施形態に係る鋼管の素形材として好適に用いられる。鋼板および鋼帯は、ロール成形を施されることで管状に形成され、溶接、焼入処理および焼戻処理を施されることで、本実施形態に係る鋼管となる。
ここで、溶接部が存在しない鋼管であるシームレス鋼管は、母材である棒鋼の中心偏析の影響により、鋼管外面側と内面側とで非金属介在物量(例えば、硫化物の量)および大きさに差異が生じる。外面側の非金属介在物は微細かつ微量であるが、内面側では非金属介在物は多量に存在するとともに内表面に露出している。そのため、シームレス鋼管を軸受に用いた場合、転がり軸受の外輪はシームレス鋼管の内表面を使用することとなるが、内表面に多量に存在する非金属介在物は転動疲労寿命に大きな影響を及ぼす。このことから、転動疲労寿命を長くするには、転動体と接触する部分を大幅に旋削加工する必要があり、加工コストが高くなる。
これに対し、本実施形態に係る鋼管、すなわち、鋼板または鋼帯が溶接された電縫鋼管などの溶接鋼管は、シームレス鋼管と異なり、非金属介在物の多くが鋼板または鋼帯の内部に存在し表裏面にほとんど存在しない。そのため、素形材として鋼板または鋼帯を用いた溶接鋼管は、シームレス鋼管に比べて、内面側における清浄度が高く、鋼管における内面と外面との清浄度の差を小さくすることができる。以上のことから、本実施形態に係る鋼管は、内面側の清浄度が高いため、部品形状に加工する際の切削量を低減しながら、シームレス鋼管と同程度の優れた転動疲労寿命を得ることができる。
また、本実施形態に係る鋼管は、鋼板または鋼帯を溶接することで得られるため、棒材を溶接して鋼管を製造する場合に比べて鋼管を大量生産することができる。
なお、上述の鋼帯とは、鋼板のなかでも、例えば、厚み10mm以下のコイル状のものをいう。本実施形態では、鋼板および鋼帯のいずれも本実施形態の素形材として使用できるが、鋼帯を用いて鋼管を製造することが好ましい。鋼板よりも薄い鋼帯であることで、より生産性に優れる。これにより、本実施形態に係る鋼管をより効率的に製造することができる。なお、鋼帯は、例えば鋼を熱間圧延することによって得ることができる。
(ロール成形)
本実施形態におけるロール成形では、ローラーの間に鋼板または鋼帯を通すことで鋼板または鋼帯を管状に成形加工する。ここで、鋼帯を素形材として用いたほうがロール成形しやすくなるため、ロール成形前に鋼に熱間圧延などを施すことでコイル状の鋼帯にすることが好ましい。また、鋼板または鋼帯をロール成形する前に、酸で洗浄したり、600℃以上800℃以下、1時間以上50時間以下の条件で焼鈍したりしてもよい。これにより、よりロール成形しやすくなる。
(溶接)
本実施形態における溶接では、管状に変形された鋼板の端面同士または鋼帯の端面同士を突合せ溶接する。これにより、本実施形態に係る鋼管が得られる。本実施形態における溶接の方法としては、例えば、抵抗溶接、レーザービーム溶接および電子ビーム溶接などの高密度エネルギー溶接を挙げることができるが、抵抗溶接が好ましく、抵抗溶接のなかでも高周波溶接が好ましい。鋼板または鋼帯を高周波溶接によって溶接することで、効率的かつ低コストで鋼板または鋼帯を溶接することができる。また、溶接は1300℃以上1600℃以下で行うことが好ましい。
(焼入れ)
本実施形態に係る鋼管には、溶接の後、焼入処理が施されている。特に、溶接直後に焼入れすることで、溶接部の溶接割れを好適に防止することができる。焼入処理では、得られたそれぞれの鋼管のA3変態点またはAcm変態点に対して50℃以上高い温度から、鋼管の温度がMs点(マルテンサイト変態開始温度)に対して50℃以上200℃以下低い温度となるように冷却を施すことが好ましく、Ms点に対して100℃以上200℃以下低い温度となるように冷却を施すのがより好ましい。この場合、例えば、鋼管外面から水冷または油冷することで冷却することが好ましい。冷却処理が施された鋼管の温度が上述の好ましい範囲の温度であることにより、当該鋼管の溶接部における金属組織がマルテンサイト中心の金属組織となる。これにより、鋼管に焼戻処理を施した際に、溶接部における、マルテンサイト変態に伴って発生した引張応力を好適に軽減することができる。その結果、溶接割れを防止するという焼戻しの効果を最大限に発揮させることができる。
(焼戻し)
また、本実施形態では、焼入処理を行った鋼管に対して、焼戻処理が施されている。焼戻処理の温度としては、500℃以上A1変態点に対して50℃高い温度以下が好ましく、600℃以上750℃以下がより好ましく、700℃以上730℃以下がさらに好ましい。また、焼戻処理の時間としては、5秒以上5分以下が好ましく、10秒以上1分以下がより好ましい。このように、焼戻処理の時間が短時間であることで、溶接割れを防止することができる。また、焼戻処理は、焼入後速やかに鋼管に対して施されることが好ましい。例えば、焼戻処理は、焼入後、5分以内に行うことが好ましく、1分以内に行うことがより好ましい。
本実施形態に係る鋼管は、鋼管におけるCの含有量が多い高炭素溶接鋼管である。そのため、溶接により急速に加熱された溶接部の金属組織にマルテンサイト変態が生じ、当該溶接部の金属組織は硬質なマルテンサイトとなることがある。このマルテンサイト変態に伴って発生した引張応力と、ロール成形により鋼中に残留している加工ひずみ(引張応力)とにより、溶接部において溶接割れが発生する虞がある。特に、鋼管におけるCの含有量が0.70質量%よりも多い場合、溶接部において溶接割れが発生しやすくなる。これに対し、上述のように、溶接後に焼入処理および焼戻処理が施されていることで、溶接部の金属組織にマルテンサイト変態に伴って発生した引張応力を軽減することができる。これにより、鋼管の溶接部において靱性を高めることができるため、鋼管におけるCの含有量が0.70質量%よりも多くても、溶接割れが発生することを防止することができる。
〔鋼管に含まれる成分〕
本実施形態に係る鋼管は、C(炭素):0.70質量%よりも多く1.20質量%以下、P:0.03質量%以下、およびCu:0.30質量%以下を含み、残部がFeおよび不可避的不純物からなる。本実施形態に係る鋼管は、特定の成分を特定の量だけ含み、不純物の含有量が少ないため、硬度および清浄度が高い。このように、本実施形態に係る鋼管は、溶接割れがなく、かつ、硬度および清浄度が高いため、転動疲労寿命にも優れる。なお、本実施形態に係る鋼管が、Feおよび不可避的不純物の他、上述の含有量のC、PおよびCuのみを実質的に含んでいる場合であっても、溶接部の金属組織が、再加熱処理されたフェライトおよび炭化物を含む金属組織であれば、高炭素の溶接鋼管を効率的に製造するという課題を解決できる。
(C)
本実施形態に係る鋼管は0.70質量%よりも多く1.20質量%以下のCを含む。すなわち、本実施形態に係る鋼管は、高炭素溶接鋼管である。Cは、炭素鋼において最も基本となる元素であり、鋼管における含有量によって硬さおよび炭化物量が大きく変動する。Cの含有量が0.70質量%よりも多いことにより、焼入加熱時に未溶解炭化物が残存し、優れた耐摩耗性を確保することができる。また、Cの含有量が1.20質量%以下であることにより、熱間圧延後の靭性が低下しないため、製造性および取り扱い性に優れる鋼管となる。その結果、本実施形態に係る鋼管を軸受として利用した場合、軸受を構成する転動体が摩耗することを防ぐことができる。また、鋼管の製造性を高めるために、鋼板または鋼帯に軟質化焼鈍処理を施してから鋼管を製造する場合には、当該鋼板または鋼帯に十分な延性を付与することができる。優れた耐摩耗性を確保するうえで、Cの含有量は多いほうが好ましく、Cの含有量の下限値は、0.90質量%、0.85質量%、0.80質量%および0.75質量%の順で好ましい。
(P)
P(リン)は鋼管の延性および靱性を低下させる元素である。鋼管におけるPの含有量は、0.03質量%以下であることが好ましく、0.02質量%以下であることがより好ましく、0.01質量%以下であることがさらに好ましい。Pの含有量が0.03質量%以下であることにより、焼入後に鋼管における旧オーステナイト粒界の靭性が高まり、熱処理後の鋼管の転動疲労性が低下するのを防ぐことができる。
(Cu)
Cu(銅)は、熱間圧延中に鋼板または鋼帯に生成する酸化スケールの剥離性を向上させることで、鋼板および鋼帯、ならびに鋼板または鋼帯から得られる鋼管の表面性状を改善する元素である。鋼管におけるCuの含有量は、0.30質量%以下であることが好ましい。Cuの含有量が0.30質量%以下であることで、鋼板および鋼帯、ならびに鋼板または鋼帯から得られる鋼管表面に微細なクラックが生じにくくなる。
〔鋼管に含まれ得るその他の成分〕
また、本実施形態に係る鋼管は、高炭素の溶接鋼管を効率的に製造するという課題を解決できる範囲で、上述の成分以外にSi、Mn、Cr、S、Cr、Al、NiおよびMoのうちの少なくとも1つをさらに含んでいてもよい。ここで、P、Mo、Ni、S、およびAlの少なくともいずれかを含む場合、これらの成分の含有量の総量は鋼管に対して7.20質量%以下とすることが好ましく、6.00質量%以下とすることがより好ましく、4.00質量%以下とすることがさらに好ましい。上述の好ましい範囲にあることにより、鋼管に含まれる不純物を少なくし、鋼管の清浄度をより高めることができる。その結果、転動疲労寿命により優れた鋼管を得ることができる。
(Si)
Si(ケイ素)は、鋼管の延性に対して影響の大きい元素の1つである。鋼管におけるSiの含有量は、0.80質量%以下であることが好ましく、0.50質量%以下であることがより好ましく、0.30質量%以下であることがさらに好ましい。上述のようにSiの含有量が多すぎないことで、Siの固溶強化作用によるフェライトの硬化を防ぎ、これによって成形加工時に鋼管に割れが発生するのを防ぐことができる。また、製造工程で鋼板または鋼帯の表面にスケール疵が発生するのを防いだり、鋼管の焼入加熱中に粒界酸化が起こることで転動疲労寿命が低下するのを防いだりすることができる。
(Mn)
Mn(マンガン)は、鋼管を焼入加熱した場合、当該焼入後の冷却過程で鋼管における鋼のフェライト変態を抑制し、比較的遅い冷却速度でもマルテンサイト中心の組織になることにより、鋼管の焼入性を高める元素である。鋼管におけるMnの含有量は、0.20質量%以上2.00質量%以下であることが好ましく、0.50質量%以上1.50質量%以下であることがより好ましい。このように、Mnの含有量が0.20質量%以上であることで、鋼管の焼入性の低下を防止し、かつ、冷却中に鋼管の鋼にパーライトおよび上部ベイナイトなどの高温生成物が形成されるのを防止することができる。これにより、本実施形態に係る鋼管を軸受として用いた場合に軸受に必要な硬さを得ることができる。また、Mnの含有量が2.00質量%以下であることで、フェライトが硬化し、造管時のロール成形が阻害されるのを防ぐことができる。
(S)
S(硫黄)は、転動疲労寿命に影響を及ぼす元素である。鋼管におけるSの含有量は、0.03質量%以下であることが好ましく、0.02質量%以下であることがより好ましい。SはMnS系の非金属介在物を生成する。MnS系の非金属介在物が生成されることにより、応力集中による疲労破壊の起点となり、転動疲労寿命が低減する虞がある。これに対し、Sの含有量が0.03質量%以下であることにより、MnS系の非金属介在物の生成を抑え、転動疲労寿命の低減を防ぐことができる。また、Sの含有量が0.03質量%以下であることにより、造管前のスリットコイル端面形状における二次せん断面およびタングの生成を抑え、好適な溶接部を形成することができる。
(Cr)
Cr(クロム)は、焼入性の改善に有効な元素である。鋼管におけるCrの含有量は、2.00質量%以下であることが好ましく、0.50質量%以上1.60質量%以下であることがより好ましく、0.80質量%以上1.50質量%以下であることがさらに好ましい。Crの含有量が0.20質量%以上であることにより、鋼管の焼入性をより改善することができる。Crの含有量が2.00質量%以下であることにより、Crの含有量が多すぎないため、加工性が低下するのを防ぐことができる。
(Al)
Al(アルミニウム)は、溶鋼の脱酸剤として使用され、N(窒素)を固定する作用も呈する元素である。鋼管におけるAlの含有量は、0.10質量%以下であることが好ましく、0.005質量%以上0.05質量%以下であることがより好ましい。Alの含有量が0.005質量%以上であることにより、Nを固定する作用がより顕著になる。Alの含有量が0.10質量%以下であることにより、鋼の清浄度が損なわれるのを防ぎ、その結果、疲労破壊による転動疲労寿命の低減を防ぐことができる。また、鋼板および鋼帯の表面品質の低下を防ぐことができる。
(Ni)
Ni(ニッケル)は、鋼管の焼入性を改善するとともに、低温脆化を防止する元素である。また、NiはCuが鋼管に含まれることで生じる溶融金属脆化の悪影響を打ち消す作用を示すので、特にCuを0.20質量%以上添加する場合には、鋼管におけるNiの含有量をCuと同量にすることが極めて効果的である。鋼管におけるNiの含有量は、2.00質量%以下であることが好ましい。Niの含有量が2.00質量%以下と多すぎないことにより、鋼板または鋼帯の軟質化を目的とした焼鈍しを施しても鋼板または鋼帯が軟質化しにくく、造管時のロール成形性の低下を防ぐことができる。
(Mo)
Mo(モリブテン)は少量の添加でCrと同様に鋼管の焼入性および焼戻し軟化抵抗の改善に寄与する元素である。鋼管におけるMoの含有量は、0.30質量%以下であることが好ましい。Moの含有量が0.30質量%以下と多すぎないことにより、鋼板または鋼帯に軟質化焼鈍処理を施す際に軟質化しやすく、造管時のロール成形性が低下するのを防ぐことができる。
<鋼管の製造方法>
本実施形態における鋼管の製造方法は、成形工程と溶接工程と焼入工程と焼戻工程とを含む。成形工程、溶接工程、焼入工程および焼戻工程は、それぞれ上述のロール成形、溶接、焼入処理および焼戻処理と同様である。これらの工程によって、本実施形態に係る鋼管が製造される。
<軸受用鋼管>
本実施形態に係る軸受用鋼管は、上述の本実施形態に係る鋼管を含む。換言すれば、本実施形態に係る鋼管は、特定の成分を特定の量だけ含み、不純物の含有量が少なく、硬度および清浄度が高く、かつ、溶接部の金属組織が、再加熱処理されたフェライトおよび炭化物を含む金属組織である。そのため、Cの含有量が0.70質量%よりも多い場合でも溶接割れがない。このことから、本実施形態に係る鋼管は、軸受用鋼管に好適に利用することができる。
〔まとめ〕
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る鋼管は、C:0.70質量%よりも多く1.20質量%以下、P:0.03質量%以下、およびCu:0.30質量%以下を含み、溶接部の金属組織が、再加熱処理されたフェライトおよび炭化物を含む金属組織であることを特徴とする。
また、本発明の一態様に係る鋼管において、上記鋼管は、Si:0.80質量%以下、Mn:2.00質量%以下、S:0.03質量%以下、Cr:2.00質量%以下、およびAl:0.10質量%以下のうちの少なくとも1つをさらに含むことが好ましい。
また、本発明の一態様に係る鋼管において、上記鋼管は、Ni:2.00質量%以下およびMo:0.30質量%以下のうち少なくとも1つをさらに含むことが好ましい。
また、本発明の一態様に係る鋼管において、上記鋼管の上記溶接部は、管状に成形された鋼板の相対する端面同士、または鋼帯の相対する端面同士が溶接されることにより形成され、形成後に焼入処理および焼戻処理が施されていることが好ましい。
また、本発明の一態様に係る鋼管において、上記鋼管には、上記鋼管の鋼のA3変態点またはAcm変態点に対して50℃以上高い温度から、上記鋼管の温度がMs点に対して50℃以上200℃以下低い温度となるように冷却を施す焼入処理、および、500℃以上A1変態点に対して50℃高い温度以下において焼戻しする焼戻処理が施されていることが好ましい。
また、本発明の一態様に係る鋼管において、上記溶接は、高周波溶接であることが好ましい。
また、本発明の一態様において、上記鋼管は非金属介在物を含み、該非金属介在物の粒径は10μm以下であることが好ましい。
また、本発明の一態様において、上記非金属介在物は硫化物であることが好ましい。
また、本発明の一態様に係る軸受用鋼管は、上記鋼管を含むことを特徴とする。
さらに、本発明の一態様に係る鋼管の製造方法は、C:0.70質量%よりも多く1.20質量%以下、P:0.03質量%以下、およびCu:0.30質量%以下を含み、溶接部の金属組織が、再加熱処理されたフェライトおよび炭化物を含む金属組織である鋼管の製造方法であって、鋼板または鋼帯をロール成形により管状に成形する成形工程と、上記成形工程後、相対する上記鋼板の端面同士、または相対する上記鋼帯の端面同士を溶接して鋼管を製造する溶接工程と、上記溶接工程後の鋼管に、焼入処理を施す焼入工程と、上記焼入工程後、上記鋼管に焼戻処理を施す焼戻工程と、を含むことを特徴とする。
<実施例および比較例>
〔鋼の製造〕
まず、表1に示す成分組成の鋼を製造した。
Figure 0006630870
〔溶接鋼管の製造〕
表1の各種鋼のスラブを1250〜1300℃に加熱し熱間圧延することにより、厚み6.0mmの熱延コイル(鋼帯)を製造した。得られた熱延コイルを酸洗し、鋼種E、H、M、N、O、P、Q、U、W、XおよびYに対しては700℃の条件下で25時間焼鈍し、鋼種A、B、C、D、F、G、I、J、K、L、R、S、VおよびZに対しては750℃の条件下で10時間の焼鈍を施した。その後、熱延コイルを長手方向にスリットし、ロール成形した。ロール成形後、相対する熱延コイルの端面同士を溶接温度1350℃以上の条件で高周波溶接して、直径34mm、厚み6.0mmの鋼管を製造した。
また、表2に示すように、実施例1〜12については、溶接後、さらに鋼管に焼入処理および焼戻処理を施した。ここで、表2における冷却時の鋼管の温度とは、焼入処理において冷却した際の鋼管の温度を指し、表2におけるMs点との差とは、Ms点と焼入処理において冷却した際の鋼管の温度との差を指す。焼戻処理は、680℃1分の条件で行った。
なお、表1および2では、各鋼種のうち、比較例に対応する鋼種には下線を付している。また、各鋼における各成分の含有量(質量%)のうち、好ましい範囲の含有量から外れており、かつ、比較例の要因となるものには下線を付している。ここでは、比較例の要因となるものとは、造管時にロール成形ができない鋼管、および、溶接割れがある鋼管の少なくともいずれかの要因となるもののことを指す。
〔鋼管の評価〕
上述の鋼管について、以下のように、ロール成形性、溶接割れの有無および表面肌を確認し、評価した。
(ロール成形性)
表2に示すように、造管時に、ロール成形ができた場合には「可」と評価し、ロール成形ができなかった場合には「不可」と評価した。ロール成形ができたものについてのみ、以下の評価を行った。
(溶接割れ)
各実施例および比較例の鋼管に対し、高周波溶接によって形成された溶接ビード部の溶接割れの有無を調べた。表2に示すように、溶接ビード部の溶接割れがある場合には「あり」と評価し、溶接割れがない場合には「なし」と評価した。なお、表2に示すように、鋼種が特定の成分を特定の量だけ含む鋼種A、B、C、F、H、J、K、N、O、P、R、S、U、V、X、YおよびZの鋼管のうち、Cの含有量が0.70質量%よりも多く、造管時にロール成形ができ、かつ、溶接割れがない鋼管を実施例として記載した。Cの含有量が0.70質量%以下であり、造管時にロール成形ができ、かつ、溶接割れがない鋼管を参考例として記載した。また、それ以外の鋼管を比較例として記載した。
(表面肌)
各実施例、参考例および比較例の鋼管の表面における微細クラックの有無を調べ、表面肌を検査した。表2に示すように、鋼管の表面に微細クラックがある場合には「あり」と評価し、微細クラックがない場合には「なし」と評価した。
Figure 0006630870
Figure 0006630870
〔転動疲労試験〕
溶接ビード部の溶接割れがない実施例1〜12および参考例1〜5の鋼管について、転動疲労試験を実施した。鋼管を長さ70mmに切り出して、溶接ビード部の反対側を長手方向に切断し、オープン管の試験片を得た。当該試験片のうち、鋼管の内側にあたる面に存在する転動疲労試験片の非金属介在物である硫化物(MnS)の粒径については、以下のように求めた。100倍の倍率の光学顕微鏡を用いて鋼管の内側の面を観察した。1視野の面積1.44mm中における非金属介在物のうち、一番粒径の大きい硫化物の円相当径を、画像処理を用いて求め、当該円相当径を非金属介在物の粒径とした。これを60視野測定し、極値統計によって、30000mmにおける最大介在物粒径の予測を行った。当該試験片をプレス矯正により平板状にし、放電加工により、当該試験片から直径60mmの円板状の試験片を切り出して680HV以上770HV以下の硬さになるように熱処理を施した後、表面研磨することで転動疲労試験片とした。転動疲労試験片の表面、すなわち、鋼管の外側および内側に対応する面を0.1mmの深さで切削した。
次に、スラスト型転動疲労試験機を用いて3個のSUJ2の3/8インチ鋼球を転動疲労試験片上に設け、潤滑油を供給しながら当該剛球を回転数3000rpmの条件で回転させて転動疲労試験片に転動疲労を与えた。転動疲労試験片から表面剥離が起こるまでを1試験とし、当該試験を20回繰り返した。転動疲労試験片に転動疲労を与え、表面剥離が発生するまでの回転数をワイブルプロット紙にプロットして、転動疲労寿命(L10)を求めた。結果を表3に示す。
Figure 0006630870
表1〜3に示すように、C:0.70質量%よりも多く1.20質量%以下およびP:0.03質量%以下、およびCu:0.30質量%以下を含み、溶接部の金属組織が、焼戻処理されたフェライトおよび炭化物を含む金属組織である焼戻マルテンサイトの実施例1〜12に係る高炭素溶接鋼管は、溶接割れが発生していなかった。また、実施例1〜12のうち、特に不純物の少ない実施例1〜5および7〜12の鋼管は、溶接割れがないだけでなく、清浄度も高いため、表面の切削深さが浅くても優れた転動疲労寿命を有していた。これらのことから、実施例1〜12の鋼管、特に、実施例1〜5および7〜12の鋼管は、優れた転動疲労寿命が求められる軸受に好適に利用できることが確かめられた。
<参考例>
〔シームレス鋼管の製造〕
表1に示す鋼種のうち、鋼種A、B、MおよびPのスラブを1300℃に加熱して熱間圧延にて直径70mmの丸棒を作製した。丸棒の中心にマンドレルを押し込むことによって、直径60.5mm、厚み6.0mmまたは6.5mmのシームレス鋼管を製造した。
〔転動疲労試験〕
得られたシームレス鋼管を用いて、転動疲労試験を実施した。シームレス鋼管における非金属介在物である硫化物(MnS)の粒径の測定、転動疲労試験片の作製および転動疲労寿命の評価は、上述の実施例および比較例と同様に行った。ただし、参考例8、10、13および16に関しては、シームレス鋼管の内側表面から0.6mmまで切削し、当該長さを転動疲労試験面の切削長さとした。結果を表4に示す。
Figure 0006630870
表4から、切削深さが0.6mmと深い参考例8および10は、転動疲労寿命が優れているが、切削深さが浅い参考例7、9および11は、シームレス鋼管の内面側の鋼中に非金属介在物が凝集しており、転動疲労寿命が著しく低かった。
一般的に、切削性の向上のために高炭素溶接鋼管に比べてSが多く含有されているシームレス鋼管は、上述の実施例との比較から明らかなように、高炭素溶接鋼管に比べて非金属介在物である硫化物(MnS)の粒径が大きい。そのため、参考例に示すシームレス鋼管のように、優れた転動疲労寿命を確保するには、高炭素溶接鋼管に比べて切削深さを深くする必要がある。これに対し、実施例1〜5および7〜12の高炭素溶接鋼管のように、鋼板または鋼帯の端面同士が溶接された高炭素溶接鋼管はシームレス鋼管と異なり、鋼管の内面側に硫化物が偏析しにくく、Sの含有量を少なくするだけで、硫化物の粒径を10μm以下まで小さくすることができる。そのため、実施例1〜5および7〜12の高炭素溶接鋼管は、少ない切削量でコストを低減しながら優れた転動疲労寿命を確保することができる。

Claims (6)

  1. C:0.82質量%以上1.20質量%以下、P:0.03質量%以下、Si:0.80質量%以下、Mn:2.00質量%以下、S:0.03質量%以下、Cr:2.00質量%以下、Al:0.10質量%以下を含み、さらにCuを含まないかCu:0.30質量%以下を含み、Niを含まないかNi:2.00質量%以下を含み、Moを含まないかMo:0.30質量%以下を含み、残部がFeおよび不可避的不純物からなり、溶接部の金属組織が、焼戻マルテンサイトを含む金属組織であることを特徴とする鋼管。
  2. 上記鋼管は非金属介在物を含み、該非金属介在物の粒径は10μm以下であることを特徴とする請求項1に記載の鋼管。
  3. 上記非金属介在物は硫化物であることを特徴とする請求項に記載の鋼管。
  4. 請求項1〜のいずれか1項に記載の鋼管を含むことを特徴とする軸受用鋼管。
  5. C:0.82質量%以上1.20質量%以下、P:0.03質量%以下、Si:0.80質量%以下、Mn:2.00質量%以下、S:0.03質量%以下、Cr:2.00質量%以下、Al:0.10質量%以下を含み、さらにCuを含まないかCu:0.30質量%以下を含み、Niを含まないかNi:2.00質量%以下を含み、Moを含まないかMo:0.30質量%以下を含み、残部がFeおよび不可避的不純物からなる鋼板または鋼帯をロール成形により管状に成形する成形工程と、
    上記成形工程後、相対する上記鋼板の端面同士、または相対する上記鋼帯の端面同士を溶接して鋼管を製造する溶接工程と、
    上記溶接工程後の鋼管に、上記鋼管の鋼のAcm変態点に対して50℃以上高い温度から、上記鋼管の温度がMs点に対して50℃以上200℃以下低い温度となるように冷却を施す焼入工程と、
    上記焼入工程後、500℃以上A1変態点に対して50℃高い温度以下において焼戻しする焼戻処理を上記鋼管に施す焼戻工程と、を含むことを特徴とする鋼管の製造方法。
  6. 上記溶接は、高周波溶接であることを特徴とする請求項5に記載の鋼管の製造方法。
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