JP6628667B2 - 焼却施設の自動燃焼制御方法 - Google Patents

焼却施設の自動燃焼制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、焼却施設の自動燃焼制御方法に関するものである。
低炭素社会および循環型社会の実現に向けて、廃棄物処理分野においても、様々な要求がされている。例えば、ごみ焼却施設などの焼却施設には、燃焼排ガスから熱を効率的に回収するだけでなく、大気中に放出されるダイオキシン類やNOxなどの有害物質を抑制することが要求されている。このため、焼却施設において、ごみの燃焼を安定させる必要があるので、ごみの自動燃焼制御が採用されている。
上記自動燃焼制御により、ごみを燃焼させるために供給される燃焼空気の流量や、ごみを送り出す速度などが、適切になるように自動制御される。ごみを送り出す速度のうち、給じん機によりごみを送り出す速度(給じん速度)は、燃焼させるごみの低位発熱量を用いた値に、作業員により手動調整される補正係数を乗じることで、算出される。
高精度の低位発熱量は、焼却施設を構成する焼却炉への入熱と当該焼却炉からの出熱とに基づいて算出される。しかしながら、1時間の間にごみが数回しか投入されず、投入されるごとのごみのデータにばらつきが大きいので、このように算出される低位発熱量はばらつきが大きい。このため、当該低位発熱量は、信頼性を高めるためにある程度の長時間(例えば12時間)の移動平均値が採用されるので、必然的に長時間の遅れが生ずる。これに対して、時間の遅れが無いまたは僅か(つまりリアルタイム)の低位発熱量は、燃焼排ガスの組成などから算出される(例えば特許文献1および2参照)。
特開2002−333120号公報 特開2008−224123号公報
特許文献1および2に記載の低位発熱量は、燃焼排ガスの組成を計測する計器のドリフトによる影響により低精度であるから、そのままでは自動燃焼制御に用いられない。一方で、焼却炉への入熱と焼却炉からの出熱とに基づいて算出される高精度の低位発熱量は、上述のように長時間の遅れが生ずるので、適切な給じん速度を算出できない。このため、いずれの低位発熱量を用いても、このままでは算出される給じん速度が適切にならず、作業員による補正係数の手動調整が必要であった。
そこで、本発明は、高精度でリアルタイムの低位発熱量を給じん速度の算出に用いることにより、給じん速度を適切にして、自動的にごみの燃焼を安定させ得る焼却施設の自動燃焼制御方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、第1の発明に係る焼却施設の自動燃焼制御方法は、給じん機から供給された廃棄物を燃焼させる焼却炉が設けられた焼却施設において、下記式により算出された給じん速度を用いる焼却施設の自動燃焼制御方法であって、
U=[Hw/(Hu・ρ・A)+K1]・K2
(但し、Uは給じん速度、Hwは目標蒸気量を得るために必要な廃棄物の総熱量、Huは廃棄物の低位発熱量、ρは廃棄物のみかけ比重、Aは給じん機出口の横断面積、K1は第1補正係数、K2は第2補正係数)
所定時間における上記焼却炉の入熱と出熱との関係から高精度低位発熱量を算出し、
上記燃焼により発生する燃焼排ガスの組成からリアルタイムに低精度低位発熱量を算出し、
上記高精度低位発熱量から、上記所定時間における低精度低位発熱量の平均値を減じて、補正値を算出し、
上記式におけるHuとして、上記補正値の絶対値が所定値以上なら上記低精度低位発熱量に当該補正値を加えた値を採用し、上記補正値の絶対値が上記所定値未満なら上記低精度低位発熱量を採用するものである。
また、第2の発明に係る焼却施設の自動燃焼制御方法は、第1の発明に係る焼却施設の自動燃焼制御方法において、燃焼排ガスの組成から推算した廃棄物中の炭素、酸素、水素および硫黄の含有量に基づき、リアルタイムに低精度低位発熱量を算出するものである。
さらに、第3の発明に係る焼却施設の自動燃焼制御方法は、第1または第2の発明に係る焼却施設の自動燃焼制御方法において、補正値を算出するための低精度低位発熱量が、上下限処理(段落[0023]に後述する)を施したものである。
加えて、第4の発明に係る焼却施設の自動燃焼制御方法は、第1乃至第3のいずれかの発明に係る焼却施設の自動燃焼制御方法において、式におけるHuとして採用される値が、上下限処理を施したものである。
上記焼却施設の自動燃焼制御方法によると、高精度でリアルタイムの低位発熱量を給じん速度の算出に用いることにより、給じん速度を適切にして、自動的にごみの燃焼を安定させることができる。
本発明の実施の形態に係る焼却施設の全体構成図である。 同焼却施設が備える分散制御システムのブロック図である。 同焼却施設の自動燃焼制御方法に用いられる補正を説明するためのフローチャートである。
以下、本発明の実施の形態に係る焼却施設の自動燃焼制御方法について説明する。
まず、上記焼却施設の一例として、ストーカ式のごみ焼却施設について図面に基づき説明する。
このごみ焼却施設は、図1に示すように、ごみW(廃棄物)が投入されるごみ投入口を構成するホッパー2と、このホッパー2に投入されたごみWを送り出す(つまり給じんする)給じん機3と、この給じん機3に送り出されたごみWを燃焼させることにより焼却する焼却炉4とを備える。この焼却炉4は、可動式火格子(図示省略)が設けられた階段状の炉床48と、ごみWの燃え殻である焼却灰を溶融炉(図示省略)に排出する排出口49とを有する。
焼却炉4でのごみWの燃焼により発生する燃焼排ガスE(以下では単に排ガスEという)は、大気中に放出される前に、熱回収および浄化(減温および除じん)される必要がある。このため、上記ごみ焼却施設1は、さらに、上記焼却炉4からの排ガスEを導く熱回収用煙道5および浄化用煙道6と、これら熱回収用煙道5および浄化用煙道6に案内された排ガスEを大気中に放出する煙突7とを備える。上記熱回収用煙道5は、案内している排ガスEから熱回収するボイラ(図示省略)が設けられ、排ガスEを十分に案内して熱回収のための領域を増やすために折り返された形状である。また、上記浄化用煙道6には、上記熱回収用煙道5からの排ガスEを浄化するために必要な機器62〜64が設けられている。これら機器62〜64は、例えば、上記浄化用煙道6に案内される排ガスEの上流側から説明すると、排ガスEを減温する減温塔62、この減温塔62からの排ガスEを除じんするバグフィルタ63、およびこのバグフィルタ63からの排ガスEを誘引して上記煙突7に送る誘引通風機64である。
上記ごみ焼却施設1を構成する各種設備の制御のために、当該ごみ焼却施設1は、さらに、分散制御システム10を備える。この分散制御システム10による制御は、上記ごみWおよび排ガスEなどにおける各種データに基づく。このため、上記焼却炉4、熱回収用煙道5、浄化用煙道6およびこれに設けられた機器62〜64、並びに煙突7には、上記各種データを計測する計器群61が設けられている。上記分散制御システム10は、上記計器群61からの各種データを受信する受信部11と、この受信部11からの各種データにより上記各種設備を制御する各種制御装置12と、上記受信部11からの各種データによりごみWの燃焼状態および給じん機3の速度(つまり給じん速度)を制御する自動燃焼制御装置13とを有する。
以下、上記自動燃焼制御装置13の構成について図2に基づき詳細に説明する。
この自動燃焼制御装置13は、上記焼却炉4におけるごみWの燃焼状態を制御する燃焼状態制御部31と、低精度だがリアルタイムに低位発熱量を算出する低精度低位発熱量算出部32と、リアルタイムではないが高精度に低位発熱量を算出する高精度低位発熱量算出部33と、低精度低位発熱量算出部32および高精度低位発熱量算出部33でそれぞれ算出された低位発熱量に基づいて適切な低位発熱量に補正をする補正部34と、この補正部34で補正された低位発熱量に基づいて適切な給じん速度を算出する給じん速度算出部35とを具備する。なお、本実施の形態におけるリアルタイムとは、同時のみを意味するのではなく、10分程度の時間遅れを含んだ時間幅を意味する。
以下、上記自動燃焼制御装置13の個々の構成について具体的に説明する。
[燃焼状態制御部31]
上記燃焼状態制御部31は、上記受信部11からの各種データに基づき、ごみWを燃焼させるために焼却炉4に供給される燃焼空気の流量と、炉床48の上で燃焼しているごみWを送り出す可動式火格子の速度と、その他ごみWの燃焼状態を制御するのに必要なパラメータとを制御する。
[低精度低位発熱量算出部32]
上記低精度低位発熱量算出部32は、上記受信部11からの各種データに基づいて燃焼空気およびごみWにおける特定成分の含有量(燃焼空気およびごみWは流動しているので含有流量となる)を算出する含有流量算出部21を具備する。また、上記低精度低位発熱量算出部32は、上記含有流量算出部21で算出された含有量(含有流量)に基づいてごみWにおける特定成分の含有率を算出する含有率算出部22と、この含有率算出部22で算出された含有率に基づいて低精度だがリアルタイムに低位発熱量を算出する演算部23とを具備する。なお、この演算部23で算出される低位発熱量を、以下では低精度低位発熱量Hulという。上記含有流量算出部21で算出される含有量(含有流量)は、燃焼空気中のHO量QAir-H2O、燃焼空気中のO量QAir-O2、ごみW処理量QW-All、ごみW中の灰分量QW-Ash、ごみW中の水分量QW-H2O、可燃分中の炭素含有量QWC-C、可燃分中の水素含有量QWC-H、可燃分中の窒素および塩素含有量QWC-N+Cl、可燃分中の酸素含有量QWC-O、並びに可燃分中の硫黄含有量QWC-Sである。上記含有率算出部22で算出される含有率は、ごみW中の可燃分RW-Com、ごみW中の水分RW-H2O、可燃分中の炭素含有率RWC-C、可燃分中の水素含有率RWC-H、可燃分中の酸素含有率RWC-O、および可燃分中の硫黄含有率RWC-Sである。上記含有率算出部22によるこれら含有率の算出には、次の式(1)が用いられる。
Figure 0006628667
上記演算部23による低精度低位発熱量Hulの算出には、次の式(2)が用いられる。次の式(2)におけるk1〜k6は、自動燃焼制御装置13の外部から変更可能な係数であり、適切な値が入力される。
Figure 0006628667
[高精度低位発熱量算出部33]
高精度低位発熱量算出部33により算出される低位発熱量、すなわち、リアルタイムではないが高精度に算出される低位発熱量を、以下では高精度低位発熱量Huhという。この高精度低位発熱量Huhは、次の式(3)で算出される暫定低位発熱量Huh’のある程度の長時間(例えば12時間)における移動平均値であり、ある程度の短時間(例えば1時間)の周期で更新される。なぜなら、ホッパー2へのごみWの投入は1時間に数回程度であるから、上記暫定低位発熱量Huh’をそのまま(または1時間程度の短い時間における移動平均値)で高精度低位発熱量Huhとして採用できないからである。上記暫定低位発熱量Huh’の算出には、上記焼却炉4への入熱Qi1〜Qi9と、上記焼却炉4からの出熱Qo1〜Qo8, Qo10と、ごみWの焼却量wと、炉放熱損失比Rfとに基づいて次の式(3)が用いられる。ここで、焼却炉4への入熱Qi1〜Qi9の内訳は、ごみWの燃焼熱量Qi1、ごみWの顕熱Qi2、燃焼空気の持込熱量Qi3、二次燃焼空気の持込熱量Qi4、助燃バーナの持込熱量Qi5、再燃バーナの持込熱量Qi6、助燃バーナの空気持込熱量Qi7、再燃バーナの空気持込熱量Qi8、および漏込空気の持込熱量Qi9である。また、焼却炉4からの出熱Qo1〜Qo8, Qo10の内訳は、ボイラの吸収熱量Qo1、ボイラ出口排ガスEの持出熱量Qo2、残渣の持出熱量Qo3、ボイラブロー損失熱量Qo4、未燃炭素の持出熱量Qo5、ボイラの放熱量Qo6、焼却灰の持出熱量Qo7、炉内噴霧水蒸発潜熱Qo8、および水冷火格子の吸収熱量Qo10である。
Figure 0006628667
[補正部34]
上記補正部34は、上記演算部23からの低精度低位発熱量Hulに上下限処理を施す第1上下限処理部41と、この第1上下限処理部41で上下限処理が施された低精度低位発熱量Hulを必要に応じて補正する判断部43と、この判断部43による補正に必要な補正値を算出する補正値算出部42と、上記判断部43により補正された低位発熱量Huに上下限処理を施す第2上下限処理部44とを有する。上記第1上下限処理部41および第2上下限処理部44による上下限処理とは、入力された値が上限値〜下限値の間であれば入力されたままの値を用い、入力された値が上限値より大きければ入力された値を当該上限値に変更し、入力された値が下限値より小さければ入力された値を当該下限値に変更する処理である。上記補正値算出部42による時刻n[時]における補正値α(n)の算出には、第1上下限処理部41からの低精度低位発熱量Hulと、高精度低位発熱量算出部33からの高精度低位発熱量Huhとに基づいて次の式(4)が用いられる。次の式(4)において、Hul(n)は時刻n−1[時]〜n[時]における低精度低位発熱量Hulの平均値であり、Mは1〜24[時間]程度の所定時間が用いられる。なお、この所定時間Mは、高精度低位発熱量Huhを算出するために暫定低位発熱量Huh’の移動平均に用いたある程度の長時間(例えば12時間)と同一にする方が好ましい。なぜなら、高精度低位発熱量Huhおよび低精度低位発熱量Hulが算出されるための対象となる時間を同一にすることで、これら高精度低位発熱量Huhおよび低精度低位発熱量Hulに基づく補正値α(n)の精度が向上するからである。
Figure 0006628667
上記判断部43は、補正値の絶対値が所定値以上なら第1上下限処理部41からの低精度低位発熱量Hulに上記補正値α(n)を加えて低位発熱量Huとして採用し、補正値α(n)の絶対値が所定値未満なら第1上下限処理部41からの低精度低位発熱量Hulを低位発熱量Huとして採用する。
[給じん速度算出部35]
上記給じん速度算出部35による給じん速度Uの算出には、低位発熱量Huおよびその他のデータに基づいて、次の式(5)が用いられる。その他のデータは、目標蒸気量を得るために必要なごみWの総熱量Hw、ごみWのみかけ比重ρ、給じん機3出口の横断面積A、第1補正係数K1、および第2補正係数K2である。
Figure 0006628667
ここで、上記第1補正係数K1は、ごみWの目標量と現在量との偏差から自動算出される値、つまりごみ層厚補正である。上記第2補正係数K2は、給じん速度補正を用いる係数である。この給じん速度補正は、ごみWの性状や燃焼状態を踏まえた運転員の判断により任意に変更される値である。上記ごみWのみかけ比重ρの算出には、ホッパー2に投入されたごみWの重量Gと、ごみWの投入後において当該ごみWの自重による体積減が落ち着いた際の体積Vmaxと、ごみWの投入前においてごみWの体積が最小となる際の体積Vminとに基づいて、次の式(6)が用いられる。
Figure 0006628667
以下、上記ごみ焼却施設1の自動制御方法について図面に基づき説明する。
図1に示すように、ホッパー2から投入されたごみWは、給じん機3により焼却炉4の炉床48まで送り出される。炉床48では、ごみWが燃焼して燃え殻である焼却灰となる。ごみWの燃焼により発生する排ガスEは、熱回収用煙道5および浄化用煙道6を介して、煙突7から大気中に放出される。ごみWの燃焼および排ガスEの放出に並行して、ごみWおよび排ガスEの各種データが計測されて分散制御システム10の受信部11に受信される。受信部11で受信された各種データは、自動燃焼制御装置13および各種制御装置12で用いられる。図2に示すように、燃焼状態制御部31でごみWの燃焼状態が制御され、低精度低位発熱量算出部32で低精度低位発熱量Hulが算出され、高精度低位発熱量算出部33で高精度低位発熱量Huhが算出される。これら低精度低位発熱量Hulおよび高精度低位発熱量Huhに基づいて、補正部34で適切な低位発熱量Huに補正される。この適切な低位発熱量Huに基づいて、給じん速度算出部35で給じん速度Uが算出される。
以下、上記補正部34での補正について、図3に基づき説明する。
まず、この補正は、ある程度の短時間(例えば1時間)毎に行われる。そして、補正が開始されると(S1参照)、低精度低位発熱量Hulに上下限処理が施される(S2参照)。この上下限処理が施された低精度低位発熱量Hulと、高精度低位発熱量Huhとに基づいて、式(4)から補正値α(n)が算出される(S3参照)。この補正値α(n)の絶対値が所定値以上であるかが判断され(S4参照)、所定値以上なら低精度低位発熱量Hulに補正値α(n)を加えて低位発熱量Huとして採用され(S5参照)、所定値未満なら低精度低位発熱量Hulが低位発熱量Huとして採用される(S6参照)。この低位発熱量Huに上下限処理が施された上で(S7参照)、給じん速度Uの算出に用いられる(S8参照)。給じん速度Uの算出に用いられる低位発熱量Huは、上記補正により、高精度でリアルタイムという長所を有する。すなわち、この低位発熱量Huは、低精度低位発熱量Hulおよび高精度低位発熱量Huhのそれぞれの長所が得られるように、補正されたものである。
このように、上記ごみ焼却施設の自動燃焼制御方法によると、高精度でリアルタイムの低位発熱量Huを給じん速度Uの算出に用いることになり、結果として給じん速度Uが適切になるので、自動的にごみWの燃焼を安定させることができる。
また、低精度低位発熱量Hulの算出に、排ガスE中の組成から推算される炭素、酸素、水素および硫黄の含有量(含有流量)を用いることから、一層高精度でリアルタイムの低位発熱量Huを給じん速度Uの算出に用いることになり、結果として給じん速度Uが一層適切になるので、自動的にごみWの燃焼を一層安定させることができる。
さらに、補正値α(n)を算出するための低精度低位発熱量Hulは上下限処理が施されたものであるから、一層高精度でリアルタイムの低位発熱量Huを給じん速度Uの算出に用いることになり、結果として給じん速度Uが一層適切になるので、自動的にごみWの燃焼を一層安定させることができる。
加えて、低位発熱量Huは上下限処理が施されたものであるから、一層高精度でリアルタイムの低位発熱量Huを給じん速度Uの算出に用いることになり、結果として給じん速度Uが一層適切になるので、ごみWの燃焼を一層安定させることができる。
ところで、上記実施の形態では、焼却施設の一例としてストーカ式のごみ焼却施設について説明したが、ストーカ式のごみ焼却施設に限定されるものではなく、焼却施設であればよい。
さらに、上記実施の形態では、低精度低位発熱量算出部32および高精度低位発熱量算出部33を具体的に説明したが、これら構成32,33に限定されるものではない。すなわち、低精度低位発熱量算出部は低精度だがリアルタイムに低位発熱量を算出するものであればよく、高精度低位発熱量算出部は高精度に低位発熱量を算出するものであればよい。
加えて、上記実施の形態では、第1上下限処理部41および第2上下限処理部44による上下限処理について説明したが、これら上下限処理は必須でなく、第1上下限処理部41および/または第2上下限処理部44を具備しない構成であってもよい。
1 ごみ焼却施設
3 給じん機
4 焼却炉
10 分散制御システム
11 受信部
12 各種制御装置
13 自動燃焼制御装置
21 含有流量算出部
22 含有率算出部
23 演算部
31 燃焼状態制御部
32 低精度低位発熱量算出部
33 高精度低位発熱量算出部
34 補正部
35 給じん速度算出部
41 第1上下限処理部
42 補正値算出部
43 判断部
44 第2上下限処理部
48 炉床
49 排出口

Claims (4)

  1. 給じん機から供給された廃棄物を燃焼させる焼却炉が設けられた焼却施設において、下記式により算出された給じん速度を用いる焼却施設の自動燃焼制御方法であって、
    U=[Hw/(Hu・ρ・A)+K1]・K2
    (但し、Uは給じん速度、Hwは目標蒸気量を得るために必要な廃棄物の総熱量、Huは廃棄物の低位発熱量、ρは廃棄物のみかけ比重、Aは給じん機出口の横断面積、K1は第1補正係数、K2は第2補正係数)
    所定時間における上記焼却炉の入熱と出熱との関係から高精度低位発熱量を算出し、
    上記燃焼により発生する燃焼排ガスの組成からリアルタイムに低精度低位発熱量を算出し、
    上記高精度低位発熱量から、上記所定時間における低精度低位発熱量の平均値を減じて、補正値を算出し、
    上記式におけるHuとして、上記補正値の絶対値が所定値以上なら上記低精度低位発熱量に当該補正値を加えた値を採用し、上記補正値の絶対値が上記所定値未満なら上記低精度低位発熱量を採用することを特徴とする焼却施設の自動燃焼制御方法。
  2. 燃焼排ガスの組成から推算した廃棄物中の炭素、酸素、水素および硫黄の含有量に基づき、リアルタイムに低精度低位発熱量を算出することを特徴とする請求項1に記載の焼却施設の自動燃焼制御方法。
  3. 補正値を算出するための低精度低位発熱量が、上下限処理を施したものであることを特徴とする請求項1または2に記載の焼却施設の自動燃焼制御方法。
  4. 式におけるHuとして採用される値が、上下限処理を施したものであることを特徴とする請求項1乃至3に記載の焼却施設の自動燃焼制御方法。
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