JP6627675B2 - 満充電容量回復処理方法 - Google Patents

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本開示は、満充電容量回復処理方法に係り、特に、リチウムイオン二次電池の満充電容量回復処理方法に関する。
電気自動車やハイブリッド車両の動力源としてリチウムイオン二次電池が知られている。リチウムイオン二次電池は、セパレータを介して配置される正極活物質層と負極活物質層とを有する。ここで、負極活物質層がこれに対向する正極活物質層よりも幅広の構成を取ることがある。この構成の場合、負極活物質層は正極活物質層に対向する対向部と、対向しない非対向部を有する。このようなリチウムイオン二次電池において、充放電を繰り返えし、リチウムイオンを正極活物質層と負極活物質層の間で往復させると、リチウムイオンの一部が負極活物質層の非対向部に拡散し蓄積する。負極活物質層の非対向部に蓄積されたリチウムイオンは、充放電に寄与せず、その分だけ満充電容量が低下する。満充電容量が低下すると、電気自動車やハイブリッド車両の走行可能距離が低下する。
特許文献1では、満充電容量が低下したリチウムイオン二次電池について、電池の充電率であるSOC(State Of Charge)を例えば10%〜0%の範囲となるまで放電させて満充電容量を回復させることが開示されている。ここでは、放電によりSOCを低くし、負極活物質層の非対向部のリチウムイオン濃度を他の部分よりも高濃度として移動しやすくしている。さらに、回復処理後の満充電容量を測定し、回復が不足している場合は回復処理を再度実施している。
特開2015−187938号公報
二次電池の満充電容量を測定するには、SOC=100%までの充電と、SOC=0%までの放電が必要で、長い測定時間を要する。そこで、回復処理の効果確認のための満充電容量の測定を省略でき、再回復処理も行わなくて済むリチウムイオン二次電池の満充電容量回復処理方法が要望される。
本開示に係る満充電容量回復処理方法は、セパレータを介して配置される正極活物質層と負極活物質層とを有し、負極活物質層がこれに対向する正極活物質層よりも幅広で、負極活物質層は正極活物質層に対向する対向部と、対向しない非対向部とを有する構成のリチウムイオン二次電池が充放電によって満充電容量が低下したときに実施されるリチウムイオン二次電池の満充電容量回復処理方法であって、回復処理対象のリチウムイオン二次電池について学習によって更新されている満充電容量の値を取得し、所定の低電池電圧の下での回復処理時間を満充電容量の値に関連付けて記憶するメモリについて、取得した満充電容量の値を検索キーとして回復処理時間を読出し、リチウムイオン二次電池を所定の低電池電圧の下で、回復処理時間の間保持する。
本開示に係る満充電容量回復処理方法によれば、リチウムイオン二次電池の満充電容量回復処理の効果確認のための満充電容量の測定を省略でき、再回復処理も行わなくて済む。
実施の形態に係る満充電容量回復処理方法が適用されるプラグインハイブリッド車両の構成図である。 実施の形態に係る満充電容量回復処理方法において用いられる回復処理時間関係ファイルの例である。 実施の形態に係る満充電容量回復処理方法の容量回復処理の全体手順を示すフローチャートである。 図3における低電圧保持処理の詳細な手順を示すフローチャートである。 図4における電池電圧低下処理の詳細な手順を示すフローチャートである。
以下に図面を用いて実施の形態のリチウムイオン二次電池の満充電容量回復処理方法につき、詳細に説明する。以下では、満充電容量回復処理の対象であるリチウムイオン二次電池は、プラグインハイブリッド車両に搭載されるものとして述べるが、これは説明のための例示であって、外部電源によって充電されるリチウムイオン二次電池であればよい。例えば、据置型のリチウムイオン二次電池であってもよい。以下では、プラグイン充電の方法として、ユーザの自宅の電源コンセントから充電電力の供給を受けるものとして述べるが、これは説明のための例示であって、他の充電電源から充電電力の供給を受けるものでもよい。例えば、外部の充電ステーションから充電電力の供給を受けるものでもよい。
以下では、全ての図面において同様の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
図1は、本実施の形態におけるリチウムイオン二次電池の満充電容量回復処理方法が適用されるプラグインハイブリッド車両10の構成図である。以下では、特に断らない限り、プラグインハイブリッド車両10を、車両10と呼ぶ。車両10は、エンジン12、回転電機ブロック14、PCUと示される電力コントロールユニット16、システムメインリレー18、充電器ブロック20、及び容量回復処理システム30を含む。容量回復処理システム30には、これらの要素を全体として制御する制御装置50を含む。図1には、車両10の構成要素ではないが、車両10を保有するユーザの自宅の車庫等に設けられる外部電源側コンセント6、及び、外部電源側コンセント6とAC100VまたはAC200V用の電力ケーブルで接続される外部商用電源8が示される。
エンジン12は、車両10に搭載される内燃機関である。回転電機ブロック14は、MG1,MG2と示される2つの回転電機を含む。MG1,MG2は、共に車両に搭載されるモータ・ジェネレータ(MG)であって、車両走行中は電動機として作用し、車両が制動中は発電機として作用する三相同期型回転電機である。MG1はエンジン12によって駆動され、主として発電機として働き、MG2は主として車両10の駆動用モータとして働く。電力コントロールユニット16は、回転電機ブロック14に接続されるインバータ回路、及び、容量回復処理システム30に含まれるリチウムイオン二次電池32とインバータ回路との間に設けられる昇降圧コンバータを含む。システムメインリレー18は、リチウムイオン二次電池32の正極側母線34及び負極側母線36のそれぞれと電力コントロールユニット16との間に設けられ、高電圧電力の遮断・接続を行う電力用リレーである。
充電器ブロック20は、充電リレー22、充電器24、充電器側コンセント26、及び、充電タイマー28を含む。
充電リレー22は、リチウムイオン二次電池32の正極側母線34及び負極側母線36のそれぞれと、充電器24との間に接続されたリレーである。充電リレー22の遮断・接続は制御装置50によって制御され、システムメインリレー18が遮断状態のときに充電リレー22を接続できる。充電器24は、外部交流電力を二次電池32の充電に適合した直流電力に変換する電力変換器を内蔵するプラグイン充電器である。充電器側コンセント26は、充電器24から引き出され、外部電源側コンセント6に嵌め込まれることで、外部商用電源8に接続されて交流電力を受け取る端子である。
充電タイマー28は、充電器24と接続され、充電器24が充電動作を開始または終了する時間を規定するタイマーである。一例を挙げると、ユーザが、電力会社の電気料金体系の中で、所定時間について割安となるプランの契約を行っているときは、その契約の内容を予め制御装置50のメモリに記憶させ、割安となる時間帯にプラグイン充電が開始または完了するように充電タイマー28を設定する。例えば、ユーザが、23時から翌朝の7時までの深夜時間帯において電気料金が割安となるプランを契約している場合で、充電タイマー28が充電の開始時間を規定するタイマーのときは、充電タイマー28の開始時間を割安プランが始まる23時に設定する。この例では、充電器24の充電器側コンセント26を外部電源側コンセント6に嵌め込んでも、時間が深夜の23時になるまでは充電が開始しない。同じ割安プランを契約している場合で、充電タイマー28が充電の終了時間を規定するタイマーであるときは、充電タイマー28の終了時間を割安プランが終わる翌朝の7時に設定する。制御装置50は、プラグイン充電によって二次電池32を満充電にするのに要する時間を計算し、例えば、3時間を要するとすると、翌朝の7時から3時間前の翌朝の4時にプラグイン充電を開始させる。上記の時間等は説明のための例示であって、充電タイマー28は、充電の開始時間または終了時間を設定できるタイマーであればよい。充電タイマー28において、制御装置50側から予め充電の開始時間または終了時間が設定されないときは、充電器24の充電器側コンセント26を外部電源側コンセント6に嵌め込むことで充電が開始する。以下では、充電タイマー28は、充電の開始時間を規定するタイマーとする。
容量回復処理システム30は、リチウムイオン二次電池32が充放電を繰り返すことで低下した満充電容量を回復させるシステムである。
リチウムイオン二次電池32は、複数のリチウムイオン電池セル33を組み合わせた組電池である。以下では、特に断らない限り、リチウムイオン二次電池32を、二次電池32と呼び、リチウムイオン電池セル33を電池セル33と呼ぶ。1つの電池セル33の端子間電圧であるセル電圧は、約3〜4V程度で、二次電池32は、これを複数個組み合わせて、所定の高電圧、大電流を出力可能にした高電圧電池である。二次電池32の端子間電圧の一例は、約200〜300Vである。図1では、複数の電池セル33を直列接続した二次電池32を示したが、出力される高電圧、大電流の仕様に応じ、直列接続と並列接続とを適宜組み合わせた二次電池32であってよい。
電池セル33は、セパレータを介して配置される正極活物質層と負極活物質層とを有する。ここで、負極活物質層がこれに対向する正極活物質層よりも幅広であり、負極活物質層は正極活物質層に対向する対向部と、対向しない非対向部を有する。セパレータは、電解質を吸収保持ないし担持するポリマーからなる多孔性シートである。多孔性シートに代えて不織布シートを用いてもよい。電解質としては、有機溶媒にリチウム塩が溶解された液状の電解液が用いられる。有機溶媒としては、カーボネート類、リチウム塩としては、無機酸陰イオン塩や有機酸陰イオン塩が用いられる。これらの材料については公知であるので、さらなる説明を省略する。
正極活物質層は、リチウムイオンの吸蔵・放出が可能な正極活物質を含む。かかる正極活物質としては、リチウム・遷移金属複合酸化物が用いられる。負極活物質層は、リチウムイオンの吸蔵・放出が可能な負極活物質を含む。かかる負極活物質としては、グラファイト等の炭素材料が用いられる。これらを含み、正極活物質、負極活物質については公知であるので、さらなる説明を省略する。
電池セル33の充放電において、電解液を介してリチウムイオンが負極活物質層と正極活物質層の間を移動する。すなわち、リチウムイオンは、充電時に負極活物質層側に移動し、放電時に正極活物質層側に移動する。充放電を繰り返すと、その都度、リチウムイオンが負極活物質層と正極活物質層の間を往復する。負極活物質層の幅がこれに対向する正極活物質層の幅と同じであれば、充放電を繰り返しても、充放電に寄与するリチウムイオンの全部が負極活物質層と正極活物質層の間を往復する。電池セル33は、負極活物質層がこれに対向する正極活物質層よりも幅広であり、負極活物質層は正極活物質層に対向する対向部と、対向しない非対向部を有する。この構成のために、充放電を繰り返すと、リチウムイオンの一部が負極活物質層の非対向部に拡散し蓄積し、その分だけ満充電容量が低下する。
容量回復処理システム30は、二次電池32の低下した満充電容量を回復させるシステムである。そのために、二次電池32の正極側母線34と負極側母線36との間に設けられるDC/DCコンバータ38、二次電池32の電池温度θを検出する電池温度計39、及び、二次電池32の温度を調整する冷却器40とヒータ42を含む。
DC/DCコンバータ38は、二次電池32の端子間電圧を降圧して、容量回復処理システム30の各電気回路、電気機器に供給する。降圧後の電圧は、例えば、約5Vである。
電池温度計39は、二次電池32の温度である電池温度θを検出する電池温度検出手段である。検出された電池温度θのデータは、適当な信号線によって制御装置50に伝送される。
冷却器40とヒータ42は、二次電池32の電池温度θを調整する温度調整機器である。冷却器40の例は、冷媒循環ポンプを含む冷却装置、冷凍機、冷却ファン等である。ヒータ42の例は、電熱ヒータや、ヒートパイプ等である。冷却器40もヒータ42も、DC/DCコンバータ38を介した二次電池32の電力で、制御装置50の制御の下で動作する。冷却器40とヒータ42の少なくとも1つを駆動すると、二次電池32が放電して二次電池32の電池電圧が低下する。このように、冷却器40とヒータ42は、二次電池32について、所定の低電池電圧にする手段でもある。
二次電池32を所定の低電池電圧にするための冷却器40とヒータ42の動作の制御は、電池温度θと予め定めた所定温度とを比較して行われる。電池温度θが所定温度よりも高いときは冷却器40を動作させ、電池温度θが所定温度よりも低いときはヒータ42を動作させる。そのときに、二次電池32を構成する電池セル33のセル電圧を監視し、セル電圧が目標の低電池電圧Vtargetに達したら、冷却器40、ヒータ42の動作を停止する。電池温度θについての所定温度は、二次電池32の動作条件の範囲で、極端な低温や極端な高温でない適当な温度に定めてよい。一例を挙げると、約10℃としてよい。これは例示であって、これ以外の温度を電池温度θについての所定温度としてもよい。
容量回復処理システム30は、さらに、VAVE算出部44、満充電容量学習部46、学習によって更新された満充電容量の値等を記憶するメモリ48、及び、制御装置50を含む。
VAVE算出部44は、二次電池32を構成する複数の電池セル33のセル数をN個として、N個の電池セル33のセル電圧をそれぞれ検出して取得し、取得したN個のセル電圧を平均し、これをVAVEとして算出する。算出されたVAVEは、適当な信号線で、制御装置50に伝送される。
満充電容量学習部46は、車両10のプラグイン充電が完了したときに、二次電池32の満充電容量を算出し、前回の満充電容量算出値を更新する逐次学習を行う。学習は、車両10の走行過程で実行してもよい。二次電池32の満充電容量の算出方法としては、二次電池32について予め開放端電圧(Open Circuit Voltage:OCV)とSOCの関係を求めておく。そして、OCVをみながらプラグイン充電によって満充電まで充電し、その際の累積充電電流を求めて、プラグイン充電前後におけるSOCの増加分と累積充電電流とに基づいて行う。これは一例であって、これ以外の満充電容量算出方法を用いてもよい。
メモリ48は、制御装置50と接続され、制御装置50で用いられるプログラムや、演算処理のデータ等を記憶するメモリである。特に、逐次学習によって更新された満充電容量の値を記憶する。また、満充電容量の値と所定の回復処理時間Δtimeとを関係づける回復処理時間関係ファイル49を記憶する。
所定の回復処理時間Δtimeは、満充電容量を回復させるために、二次電池32を所定の低電池電圧であるVtargetの状態で保持する保持処理時間である。
二次電池32をVtargetの状態で保持することで満充電容量が回復する理由は、以下の通りである。二次電池32が放電すると、二次電池32を構成する各電池セル33において、負極活物質層の対向部におけるリチウムイオンが正極活物質側に移動する。放電を続けてSOCが低下しセル電圧が低下するに従い、負極活物質層において、非対向部のリチウムイオン濃度が対向部のイオン濃度よりも高くなってくる。非対向部のリチウムイオン濃度が高くなると、非対向部に蓄積されていたリチウムイオンが、対向部や電解液側に拡散しやすくなり、非対向部から他へ拡散したリチウムイオンは、充放電に寄与するようになる。したがって、二次電池32の電池電圧が高い場合には、冷却器40やヒータ42を動作させる電池電圧低下処理を行って所定の低電池電圧のVtargetとして、所定の回復処理時間Δtimeの間保持すれば、二次電池32の満充電容量が回復する。二次電池32が既にVtargetの状態のときは、冷却器40もヒータ42も動作させずに、そのまま所定の回復処理時間Δtimeの間保持すれば、二次電池32の満充電容量が回復する。
回復処理時間Δtimeは、所定の低電池電圧Vtargetと、現在の満充電容量の値とで定まり、Vtargetが低いほど、回復処理時間Δtimeは短時間で済み、現在の満充電容量の値が高いほど短時間で済む。これらの関係は、予めシミュレーションや実験で求めておくことができ、メモリ48に回復処理時間関係ファイル49として記憶される。
図2は、メモリ48に記憶される回復処理時間関係ファイル49の例を示す図である。回復処理時間関係ファイル49は、上段に、二次電池32の満充電容量の値をとり、下段に、回復処理時間Δtimeを取った関係マップである。図2に示すように、二次電池32の満充電容量の値に応じて、二次電池32を所定の低電池電圧Vtargetに保持する時間である回復処理時間Δtimeを変更する。
図2は、Vtargetをセル電圧で約3.2V(SOC換算で10%に相当)とした条件の下で、満充電容量と回復処理時間Δtimeとを対応付けた例である。図2の例では、満充電容量=22Ahのときは回復処理時間Δtime=0hであるので、満充電容量の低下がまだ生じていない。満充電容量が20Ah以下では回復処理時間Δtimeが記載されているので、これらには、満充電容量の低下が生じている。図2は説明のための例示であって、Vtargetが異なれば、関係マップの値も異なる。以下の説明では、図2の関係マップを用いる。なお、回復処理時間関係ファイル49として、Vtarget毎に、複数の関係マップを有するものとしてよい。その場合には、制御装置50において、予め、Vtargetを選択し、それに対応する関係マップを用いる。このようにすることで、回復処理時間の選択の自由度が拡大する。
図2では、回復処理時間関係ファイル49として、ルックアップテーブル形式の関係マップを示したが、これ以外に、数式関係や、満充電容量を入力して回復処理時間Δtimeが出力されるROM形式を用いてもよい。複数のVtargetを利用する場合には、ルックアップテーブルを横軸に満充電容量を取り、縦軸にVtargetを取って、該当する組合せの箇所に回復処理時間Δtimeを記載する2次元マップとする。数式関係やROM形式においても、Vtarget及び満充電容量を入力パラメータとしてよい。
制御装置50は、満充電容量回復処理のために、二次電池32について予め学習によって更新されている満充電容量の値を取得する満充電容量データ取得部52を有する。また、メモリ48の回復処理時間関係ファイル49について満充電容量の値を検索キーとして回復処理時間Δtimeを読出す回復処理時間読出部54を有する。また、二次電池32の電池電圧を所定の低電池電圧Vtargetにする電池電圧低下処理部56と、二次電池をVtargetの状態で回復処理時間Δtimeの間保持する低電圧保持処理部58を有する。
制御装置50のこれらの機能は、制御装置50がソフトウェアを実行することで実現でき、具体的には、制御装置50が満充電容量回復処理プログラムの各処理手順を実行することで実現される。上記機能の一部をハードウェアで実現してもよい。なお、図1では、満充電容量学習部46、VAVE算出部44を制御装置50とは別としたが、これらを制御装置50の機能に含めてもよい。
上記構成の作用、特に、制御装置50の各機能について、図3〜図5を用いてさらに詳細に説明する。
図3〜図5は、二次電池32の満充電容量回復処理方法の手順を示すフローチャートである。図3は、容量回復処理の全体手順を示す図で、図4は、図3における低電圧保持処理(S20)の詳細な手順を示す図で、図5は、図4における電池電圧低下処理(S30)の詳細な手順を示す図である。各手順は、制御装置50において実行される満充電容量回復処理プログラムの各処理手順に対応する。車両においてイグニッションスイッチ等によって車両の制御システムが立ち上がると、システム初期化処理を経て、満充電容量回復処理プログラムが立ち上がる。
容量回復処理は、回復処理時間Δtimeを要するので、車両が走行中には行わず、走行を止めて、プラグイン充電を開始する前に実行される。
ここでは、一例として、ユーザが19時に自宅に戻り、車庫に車両を入れ、プラグイン充電を行うために充電器側コンセント26を引き出して、車庫の外部電源側コンセント6に嵌め込む場合について述べる。充電タイマー28については、予めユーザが車両10の制御装置50に対し、外部商用電源8の電力会社と契約した契約によって定めた充電開始時間=23時が設定されている。この時間等を含め、以下で述べる時間、満充電容量、電圧、温度等は、説明のための単なる例示であって、これと異なる数値であってよい。車両10の充電器側コンセント26が車庫の外部電源側コンセント6に嵌め込まれると、これを制御装置50が検出して、以下の手順が開始する。
最初に、二次電池32について予め学習によって更新されている満充電容量の値を取得する。そして、取得された満充電容量が予め定めた所定値未満か否かが判定される(S10)。この処理手順は、制御装置50の満充電容量データ取得部52の機能によって実行される。メモリ48には、二次電池32について予め学習によって更新されている満充電容量の値が記憶されているので、最新の満充電容量の値を取得し、これを予め定めた所定値と比較する。予め定めた所定値は、容量回復処理が必要とされる満充電容量の値で、二次電池32について予めシミュレーション等で求めておく。S10の判定が否定されると、容量回復処理の必要がないので、全ての処理を終了し、以下の手順に進まない。判定が肯定されると、S12以下の手順に進む。
ここでは、二次電池32について、容量回復処理が必要とされる所定値を22Ahとし、取得された満充電容量の値を18Ahとする。この例では、取得された満充電容量18Ahは所定値の22Ah未満であるので、S10の判定が肯定される。
S10の判定が肯定されると、取得された満充電容量の値に応じた回復処理時間Δtimeを読み出す(S12)。この処理手順は、制御装置50の回復処理時間読出部54の機能によって実行される。ここでは、図2の関係マップを用いて、満充電容量=18Ahに対応する回復処理時間Δtime=2.5時間と読み出される。
次に、タイマー設定があるか否かが判定される(S14)。判定が否定されるときは、直ちに充電が開始される場合であるので、容量回復処理が実行されることがなく、全ての処理を終了し、以下の手順に進まない。判定が肯定されると、S16以下の手順に進む。今の場合、充電タイマー28に対し充電開始時間=23時と設定されているので、判定が肯定される。
S14の判定が肯定されると、充電開始までの時間tが算出される(S16)。充電開始までの時間tは、t={(充電開始時間)−(現在時間)}として、制御装置50によって実行される。今の場合、(充電開始時間=23時)、(現在時間=19時)であるので、t=(23−19)時=4時間である。
充電開始までの時間tが算出されると、これをS12で算出された回復処理時間Δtime以上か否かが判定される(S18)。判定が否定されるときは、充電開始までに回復処理時間Δtimeが満了せず、容量回復処理が不完全なものとなるため、以下の手順には進ます、全ての処理を終了する。判定が肯定されると、低電圧保持処理(S20)の実行に進む。
図4は、S20の低電圧保持処理の詳細な手順を示すフローチャートである。最初に、二次電池32の現在のVAVEが、容量回復処理のための低電池電圧であるVtarget以下であるか否かが判定される(S22)。判定が肯定されるときは、二次電池32のVAVEが既にVtarget以下であるので、その状態のままS24以下に進む。判定が否定されるときは、VAVEがVtargetを超えているので、S30の電池電圧低下処理に進む。S30の電池電圧低下処理は、VAVEをVtarget以下にする処理であるので、その処理が終わると、S22が肯定されてS24に進む。
図5は、S22の判定が否定されたときのS30の電池電圧低下処理の詳細な手順のフローチャートである。図5の処理手順は、制御装置50の電池電圧低下処理部56の機能によって実行される。ここでは、まず、電池温度θが所定温度以上であるか否かが判定される(S32)。所定温度は、今の場合、10℃である。電池温度θが10℃以上のときは、S30の判定が肯定され、冷却器40に制御装置50から駆動指令が伝送され、充電前冷却が実行される(S34)。電池温度θが10℃未満のときは、S30の判定が否定され、ヒータ42に制御装置50から駆動指令が伝送され、電池昇温が実行される(S36)。これにより、冷却器40またはヒータ42が駆動され、DC/DCコンバータ38を介して、二次電池32が放電され、電池電圧が低下する。S32,S34が実行された後は、図4のS22に戻る(RETURNでこのことを示す)。
図4のS22は、VAVEとVtargetの比較であるので、VAVEがVtarget以下に低下するまでは、判定が否定され、再びS30の処理手順に戻る。VAVEがVtarget以下に低下するまでは、冷却器40またはヒータ42の駆動が継続し、二次電池32の放電が継続する。このように、VAVEとVtargetとの電圧差に応じて、冷却器40及びヒータ42の動作時間が変わる。冷却器40及びヒータ42の消費電力は、車両に搭載された他の電子機器等に比べ、比較的大きい方であるので、冷却器40及びヒータ42が駆動されると、VAVEは比較的短い時間でVtargetに達する。場合によってはS22の判定が肯定されるまでに、長い時間を要する場合がある。VAVEがVtargetに達するとS22が肯定され、S30の電池電圧低下処理は目的を果たして終了する。
再び図4に戻り、冷却器40とヒータ42の駆動によってVAVEが低下し、Vtarget以下となると、S22が肯定され、容量回復処理としての実施時間Tのカウントが開始する(S24)。実施時間Tのカウント手段としては、適当な計時カウント回路を用いることができる。
次に、充電開始時間に到達したときに、実施時間TのカウントがΔtime以下であるか否かの判定が行われる(S26)。S26の判定が肯定されるときは、VAVEがVtargetになってからその状態に保持されている時間である実施時間TがΔtime以下であるので、回復処理時間Δtimeが満了する前に、充電開始時間が到達した場合である。このときは、容量回復処理よりも充電処理を優先し、Δtimeの満了を待たずに充電開始とする(S28)。S28の処理が行われると、低電圧保持処理は終了し、容量回復処理も終了し、次のプラグイン充電処理に移行する。
S26の判定が否定されるときは、充電開始時間に到達する前に、VAVEがVtargetの状態に保持されている時間である実施時間TがΔtimeとなる。これによって、S20の低電圧保持処理が所定通り完了し、容量回復処理も目的を果たして終了し、次のプラグイン充電に移行する。
今の場合、(回復処理手順が開始した時間)=19時、充電開始時間=23時、Δtime=2.5時間である。図3の各処理手順に要する時間はms程度であるので、S24の実施時間Tのカウント開始時間は、(VAVEをVtargetに低下させるに要した時間)でほぼ決まる。
(VAVEをVtargetに低下させるに要した時間)が1.5時間よりも長いと、S24の実施時間Tのカウント開始時間は、(19時+1.5時間)よりも遅い時間となり、充電開始時間=23時までに2.5時間が確保できない。このときは、充電開始時間に到達したときに、(実施時間T<Δtime=2.5時間)となり、S26の判定が肯定される。このように、S26の判定が肯定されて、容量回復処理が満了せずに充電開始となる例の1つは、(VAVEをVtargetに低下させるに要した時間)が長い場合である。
上記では、(回復処理手順が開始した時間=19時)から(充電開始時間=23時)まで4時間あって、Δtimeよりも十分長いが、(回復処理手順が開始した時間)から(充電開始時間=23時)までが短いと、同様のことが生じる。例えば、車両10が車庫に戻ってくる時間が遅く、(回復処理手順が開始した時間=21時)となると、(充電開始時間=23時)に到達するまでに、容量回復のために取れる時間が(23時−21時=2時間)しかなく、回復処理時間Δtimeを確保できない。このように、S26の判定が肯定されて、容量回復処理が満了せずに充電開始となる例のもう1つは、(回復処理手順が開始した時間)から(充電開始時間=23時)までが短い場合である。
これらの場合を除いて、低電圧保持処理においては、二次電池32は、VAVEがVtargetの状態に回復処理時間Δtimeの間保持され、容量回復処理が行われる。
本実施の形態に係る満充電容量回復処理方法は、充放電によって満充電容量が低下したリチウムイオン二次電池32の満充電容量回復処理方法である。この方法は、回復処理対象のリチウムイオン二次電池32について学習によって更新されている満充電容量の値を取得し、所定値と比較する(S10)。取得した満充電容量の値が所定値より低いときは満充電容量が低下しているときである。次に、所定の低電池電圧Vtargetの下での回復処理時間Δtimeを満充電容量の値に関連付けて記憶するメモリ48について、取得した満充電容量の値を検索キーとして回復処理時間Δtimeを読出す(S12)。そして、必要に応じて冷却器40とヒータ42を動作させて、二次電池32の平均セル電圧VAVEを所定の低電池電圧Vtargetまで低下させる(S22)。そして、リチウムイオン二次電池32を所定の低電池電圧Vtargetの下で、回復処理時間Δtimeの間保持する(S26)。この方法によれば、リチウムイオン二次電池32の満充電容量回復処理の効果確認のための満充電容量の測定を省略でき、再回復処理も行わなくて済むので、満充電容量の回復に要する時間を短くできる。
6 外部電源側コンセント、8 外部商用電源、10 (プラグインハイブリッド)車両、12 エンジン、14 回転電機ブロック、16 電力コントロールユニット(PCU)、18 システムメインリレー、20 充電器ブロック、22 充電リレー、24 充電器、26 充電器側コンセント、28 充電タイマー、30 容量回復処理システム、32 (リチウムイオン)二次電池、33 (リチウムイオン)電池セル、34 正極側母線、36 負極側母線、38 DC/DCコンバータ、39 電池温度計、40 冷却器、42 ヒータ、44 VAVE算出部、46 満充電容量学習部、48 メモリ、49 回復処理時間関係ファイル、50 制御装置、52 満充電容量データ取得部、54 回復処理時間読出部、56 電池電圧低下処理部、58 低電圧保持処理部。

Claims (1)

  1. セパレータを介して配置される正極活物質層と負極活物質層とを有し、負極活物質層がこれに対向する正極活物質層よりも幅広で、負極活物質層は正極活物質層に対向する対向部と、対向しない非対向部とを有する構成のリチウムイオン二次電池が充放電によって満充電容量が低下したときに実施されるリチウムイオン二次電池の満充電容量回復処理方法であって、
    回復処理対象のリチウムイオン二次電池について学習によって更新されている前記満充電容量の値を取得し、
    所定の低電池電圧の下での回復処理時間を前記満充電容量の値に関連付けて記憶するメモリについて、前記取得した満充電容量の値を検索キーとして前記回復処理時間を読出し、
    前記リチウムイオン二次電池を所定の低電池電圧の下で、前記回復処理時間の間保持する、満充電容量回復処理方法。
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