JP5644602B2 - 電池システム、車両、及び、リチウムイオン二次電池の容量回復方法 - Google Patents

電池システム、車両、及び、リチウムイオン二次電池の容量回復方法 Download PDF

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Description

本発明は、リチウムイオン二次電池(以下、単に電池とも言う)と、この電池を充電及び放電させる充放電回路と、この充放電回路による電池の充電及び放電を制御する充放電制御装置とを備える電池システムに関する。また、この電池システムを搭載した車両に関する。また、容量劣化した電池の電池容量を回復させる電池の容量回復方法に関する。
リチウムイオン二次電池は、電池の使用(充放電)に伴って、徐々に金属リチウムが負極板表面に析出する。この析出した金属リチウムは、電池の充放電反応に寄与できないため、金属リチウムの析出量が多くなるほど電池容量が低下(容量劣化)する。特に、電池が低温の状態にあるときに大電流で充電すると、金属リチウムが析出し易い。ハイブリッド自動車や電気自動車などの車両では、車載した電池について低温下で回生ブレーキによる充電が行われることがあるので、金属リチウムが析出し易い場合がある。一方で、車載用の電池は、例えば10年以上の長期間にわたる使用が見込まれるため、電池容量を長期にわたって確保することが望まれる。
このような金属リチウムの析出の問題に対し、特許文献1では、充電開始時の電池温度に応じて充電電圧を設定し、この充電電圧での定電圧充電を行う充電方法を提案している(特許文献1の特許請求の範囲等を参照)。具体的には、充電開始時の電池温度が低温であるほど、充電電圧を低く設定する。これにより、低温環境下での充電において電池温度の低下によって負極電位が低下することを防止できるので、負極電位がリチウム析出電位まで低下し難くなり、金属リチウムの析出が防止されると記載されている(特許文献1の段落(0008)等を参照)。
ところで、捲回型の電極体を備えるリチウムイオン二次電池には、負極板の負極活物質層の幅(電極体の捲回軸に沿う軸線方向の寸法)を、正極板の正極活物質層の幅よりも大きくしたものが知られている。即ち、この電池の負極活物質層は、セパレータを介して正極活物質層と対向する対向部と、この負極活物質層の幅方向の両端部(軸線方向の両端部)に位置し、セパレータを介して対向する正極活物質層が存在しない非対向部とを有する。
この電池で充電を行うと、正極活物質層(正極活物質)から放出されたリチウムイオンが、負極活物質層の対向部(対向部の負極活物質)に挿入される。一方、放電を行うと、負極活物質層の対向部(対向部の負極活物質)から放出されたリチウムイオンが、正極活物質層(正極活物質)に挿入される。
しかしその一方で、充電時(特に大電流での充電時)に、正極活物質層から放出されたリチウムイオンの一部が、負極活物質層の非対向部に挿入されることがある。また、負極活物質層の対向部に一旦挿入されたリチウムの一部が、対向部から非対向部に移動(拡散)することもある。負極活物質層の非対向部は、対向する正極活物質層が存在しないので、放電の際、この非対向部からその内部にあるリチウムを放出させ難い。このため、負極活物質層の非対向部に挿入されたリチウムが多くなるほど、電池容量が低下する。
特開2001−52760号公報
しかしながら、前述の特許文献1の充電方法は、金属リチウムの負極板表面への析出を防止するものであり、既に金属リチウムが負極板表面に析出して容量劣化してしまった電池については、その電池容量を回復(増加)させることはできない。また、特許文献1の充電方法では、負極活物質層が対向部と非対向部とを有する電池において、リチウムが負極活物質層の非対向部に挿入されて容量劣化した場合も、その電池容量を回復させることはできない。
本発明は、かかる現状に鑑みてなされたものであって、金属リチウムが負極板表面に析出して容量劣化した電池の電池容量を効率良く回復させて、更に負極活物質層が対向部と非対向部とを有する電池については、リチウムが負極活物質層の非対向部に挿入されて容量劣化した電池容量をも効率良く回復させて、電池を長期にわたり高い電池容量で、かつ安全に使用できる電池システム、及び、この電池システムを搭載した車両を提供することを目的とする。また、金属リチウムが負極板表面に析出して容量劣化した電池の電池容量を効率良く回復させる、更に負極活物質層が対向部と非対向部とを有する電池については、リチウムが負極活物質層の非対向部に挿入されて容量劣化した電池容量をも効率良く回復させる容量回復方法に関する。
上記課題を解決するための本発明の一態様は、リチウムイオン二次電池と、前記リチウムイオン二次電池を充電及び放電させる充放電回路と、前記充放電回路による前記リチウムイオン二次電池の充電及び放電を制御する充放電制御装置と、を備える電池システムであって、前記充放電制御装置は、回復処理開始条件を満たしたか否かを判断する開始判断手段と、前記開始判断手段で前記回復処理開始条件を満たすと判断された場合に、回復処理前の電池容量Yc(0)を測定する回復前容量測定手段と、前記電池容量Yc(0)の測定後に、前記リチウムイオン二次電池の電池容量を回復させる容量回復処理を行う回復処理手段と、を有し、回復処理時基準SOCをSOC30%以下の値に設定し、前記リチウムイオン二次電池を前記回復処理時基準SOC以下のSOCに維持して、前記リチウムイオン二次電池の電池容量を回復させる処理を、低SOC維持処理としたとき、前記回復処理手段は、n回目(但し、nは自然数)の前記低SOC維持処理を前記充放電回路に行わせる低SOC維持手段と、前記低SOC維持手段によるn回目の前記低SOC維持処理を終えた時点での電池容量Yc(n)を測定する維持後容量測定手段と、前記リチウムイオン二次電池の出荷時初期容量をYaとし、n回目の前記低SOC維持処理を終えた時点での容量回復率D(n)を、下記式(1)で与え、n回目の前記低SOC維持処理を終えた時点での、前記容量回復率D(n)の単位期間当たりの変化量を、回復速度VD(n)としたとき、前記回復速度VD(n)を算出する回復速度算出手段と、前記回復速度VD(n)が基準値VDkよりも大きいときには、再び、前記低SOC維持手段、前記維持後容量測定手段及び前記回復速度算出手段による各処理を行わせる一方、前記回復速度VD(n)が前記基準値VDkよりも小さいときには、前記容量回復処理を終了させる処理判断手段と、を含む電池システムである。
D(n)=(Yc(n)−Yc(0))×100/(Ya−Yc(0)) …(1)
金属リチウムが負極板表面に析出することで容量劣化した電池や、リチウムが負極活物質層の非対向部に挿入されて容量劣化した電池は、後述するように、電池をSOC30%以下の低い充電状態(低SOC)に維持することで、その電池容量を回復させることができる(図6及び図7等を参照)。即ち、電池をSOC30%以下の低いSOCに維持することで、負極板表面に析出した金属リチウムを効果的にリチウムイオンに戻すことができ、金属リチウムが負極板表面に析出して劣化した電池容量を効果的に回復させることができる。また、析出した金属リチウムを減らすことで、電池の安全性を高めることもできる。また、負極活物質層の非対向部に挿入されたリチウムを、効果的に負極活物質層の対向部に移動させる(戻す)ことができる、或いは、非対向部に挿入されたリチウムを、効果的にリチウムイオンに戻すことができる。従って、リチウムが負極活物質層の非対向部に挿入されて劣化した電池容量をも効果的に回復させることができる。
但し、電池をSOC30%以下の低SOCに維持する維持時間が長くなるほど、容量回復率D(n)の単位期間当たりの変化量(回復速度VD(n))が徐々に小さくなり、容量回復率D(n)が限界(上限)に近づく。回復速度VD(n)が小さくなり過ぎると、電池容量を回復させる効率が悪くなる。一方で、維持時間が長くなり過ぎると、電池を低いSOCで長期間維持したことに起因する容量劣化が生じ易くなる。従って、電池をSOC30%以下の低SOCに維持する処理は、回復速度VD(n)が適切な基準値VDkを下回るまで行って終了するのが好ましい。
これに対し、この電池システムでは、回復処理手段のうち処理判断手段が、回復速度VD(n)が基準値VDkよりも大きいときには、再び、低SOC維持手段、維持後容量測定手段及び回復速度算出手段による各処理を行わせる。一方、回復速度VD(n)が基準値VDkよりも小さいときには、容量回復処理を終了させる。
このような容量回復処理を行うことで、金属リチウムが負極板表面に析出して容量劣化した電池容量を、効率良く回復させることができる。更に、負極活物質層に正極活物質層に対向する対向部と正極活物質層に対向しない非対向部とを有する電池については、リチウムが負極活物質層の非対向部に挿入されて容量劣化した電池容量をも、効率良く回復させることができる。一方で、電池をSOC30%以下の低SOCに長期間維持することで生じ得る容量劣化を抑制することもできる。従って、この電池システムでは、電池を長期にわたり高い電池容量で、かつ安全に使用できる。
なお、この電池システムの処理判断手段で回復速度VD(n)と基準値VDkとを比較するにあたり、回復速度VD(n)と基準値VDkとが等しい場合には、再び、低SOC維持手段、維持後容量測定手段及び回復速度算出手段による各処理を行わせると良い。或いは、これとは逆に、容量回復処理を終了させても良い。即ち、処理判断手段において、回復速度VD(n)が基準値VDk以上のときには、再び、低SOC維持手段、維持後容量測定手段及び回復速度算出手段による各処理を行わせると良い。或いはこれとは逆に、処理判断手段において、回復速度VD(n)が基準値VDk以下のときには、容量回復処理を終了させても良い。
また、本明細書では、電池が満充電とされた状態をSOC100%、電池が完全放電された状態をSOC0%として、各SOCの値を算出するものとする。
更に、上記の電池システムであって、前記回復処理手段は、前記低SOC維持手段によるn回目の前記低SOC維持処理で、前記リチウムイオン二次電池を前記回復処理時基準SOC以下のSOCに維持した時間である個別維持時間Ht(n)を算出する個別維持時間算出手段を有し、部分維持時間Hu(m,n)を、電池容量Yc(m)(但し、遡及値mは0又は自然数)の測定後から、電池容量Yc(n)の測定までの間における、前記個別維持時間Ht(n)の和である、下記式(2)で与えたとき、前記回復速度算出手段は、前記回復速度VD(n)を、下記式(3)で与える電池システムとすると良い。
Hu(m,n)=Ht(m+1)+Ht(m+2)…+Ht(n−1)+Ht(n) …(2)
VD(n)=VD(m,n)
={D(n)−D(m)}/Hu(m,n)
=(Yc(n)−Yc(m))×100/[(Ya−Yc(0))・Hu(m,n)] …(3)
この電池システムでは、個別維持時間Ht(n)を算出し、更に部分維持時間Hu(m,n)を算出して、回復速度VD(n)(=VD(m,n))を求める。そして、この回復速度VD(n)を基準値VDkと比較して、容量回復処理の継続または終了を判断する。このようにすることで、回復速度VD(n)をより適切に求めることができるので、容量回復処理をより適切に行うことができる。従って、電池を長期にわたり高い電池容量で、かつ安全に使用できる。
更に、上記の電池システムであって、前記回復速度算出手段は、遡及値mを、m=n−1として、前記回復速度VD(n)を、下記式(4)で与える電池システムとすると良い。
VD(n)=VD(n−1,n)
={D(n)−D(n−1)}/Hu(n−1,n)
=(Yc(n)−Yc(n−1))×100/[(Ya−Yc(0))・Ht(n) …(4)
この電池システムでは、m=n−1とする。即ち、低SOC維持処理を行う度毎にその1回分の低SOC維持処理における回復速度VD(n)(=VD(n−1,n))を算出する。そして、この回復速度VD(n)を基準値VDkと比較して、容量回復処理の継続または終了を判断する。このようにすることで、回復速度VD(n)の鈍化をより早期に捉えることができるので、容量回復処理をより早く打ち切ることができる。
更に、前記の電池システムであって、予め定めた期間を基準期間Haとしたとき、前記回復速度算出手段は、前記部分維持時間Hu(m,n)及びHu(m+1,n)と前記基準期間Haとが、下記関係式(5)を満たす遡及値mの値を求めて、前記回復速度VD(n)を算出する電池システムとすると良い。
Hu(m+1,n)<Ha≦Hu(m,n) …(5)
この電池システムでは、部分維持時間Hu(m,n)及びHu(m+1,n)と基準期間Haとの大小関係からmの値と求め、直近の部分維持時間Hu(m,n)分の低SOC維持処理における回復速度VD(n)(=VD(m,n))を算出する。そして、この回復速度VD(n)を基準値VDkと比較して、容量回復処理の継続または終了を判断する。このようにすることで、毎回精度良く回復速度VD(n)を求めることができるので、容量回復処理の継続または終了をより正確に判断できる。
なお、基準期間Haは25時間以上100時間以下とするのが好ましい。基準期間Haを25時間以上と長くすることで、回復速度VD(n)をより精度良く求めることができる。一方、基準期間Haを100時間以下とすることで、回復速度VD(n)の鈍化をより早期に捉えることができる。
更に、上記のいずれかに記載の電池システムであって、前記電池システムは、車両に搭載されると共に、前記車両外部の外部電源に接続して充電する外部充電が可能とされてなる車載用電池システムであり、前記容量回復処理は、前記電池システムが前記外部電源に接続されている時に行う処理である電池システムとすると良い。
前述のように、電池システムは、金属リチウムが負極板表面に析出する等に起因して容量劣化した電池の電池容量を効率良く回復させて、電池を長期にわたり高い電池容量で、かつ安全に使用できる。従って、これを車載用電池システムとして車両に搭載することで、車両の耐久性及び安全性をより良好にすることができる。
また、他の態様は、上記のいずれかに記載の電池システムを搭載した車両である。
前述のように、電池システムは、金属リチウムが負極板表面に析出する等に起因して容量劣化した電池の電池容量を効率良く回復させて、電池を長期にわたり高い電池容量で、かつ安全に使用できる。従って、これを搭載した車両自身も、耐久性及び安全性が良好なものとなる。
また、他の態様は、容量劣化したリチウムイオン二次電池の電池容量を回復させる容量回復方法であって、回復処理開始条件を満たしたか否かを判断する開始判断ステップと、前記開始判断ステップで前記回復処理開始条件を満たすと判断された場合に、回復処理前の電池容量Yc(0)を測定する回復前容量測定ステップと、前記電池容量Yc(0)の測定後に、前記リチウムイオン二次電池の電池容量を回復させる容量回復処理を行う回復処理ステップと、を備え、回復処理時基準SOCをSOC30%以下の値に設定し、前記リチウムイオン二次電池を前記回復処理時基準SOC以下のSOCに維持して、前記リチウムイオン二次電池の電池容量を回復させる処理を、低SOC維持処理としたとき、前記回復処理ステップは、n回目(但し、nは自然数)の前記低SOC維持処理を行う低SOC維持ステップと、前記低SOC維持ステップによるn回目の前記低SOC維持処理を終えた時点での電池容量Yc(n)を測定する維持後容量測定ステップと、前記リチウムイオン二次電池の出荷時初期容量をYaとし、n回目の前記低SOC維持処理を終えた時点での容量回復率D(n)を、下記式(1)で与え、n回目の前記低SOC維持処理を終えた時点での、前記容量回復率D(n)の単位期間当たりの変化量を、回復速度VD(n)としたとき、前記回復速度VD(n)を算出する回復速度算出ステップと、前記回復速度VD(n)が基準値VDkよりも大きいときには、再び、前記低SOC維持ステップ、前記維持後容量測定ステップ及び前記回復速度算出ステップを行わせる一方、前記回復速度VD(n)が前記基準値VDkよりも小さいときには、前記容量回復処理を終了させる処理判断ステップと、を有するリチウムイオン二次電池の容量回復方法である。
D(n)=(Yc(n)−Yc(0))×100/(Ya−Yc(0)) …(1)
前述のように、金属リチウムが負極板表面に析出することで容量劣化した電池や、リチウムが負極活物質層の非対向部に挿入されて容量劣化した電池は、電池をSOC30%以下の低い充電状態(低SOC)に維持することで、その電池容量を回復させることができる。また、電池の安全性を高めることができる。但し、回復速度VD(n)が小さくなり過ぎると、電池容量を回復させる効率が悪くなる。一方で、維持時間が長くなり過ぎると、電池を低いSOCで長期間維持したことに起因する容量劣化が生じ易くなる。従って、電池をSOC30%以下の低SOCに維持する処理は、回復速度VD(n)が適切な基準値VDkを下回るまで行って終了するのが好ましい。
これに対し、この電池の容量回復方法では、回復処理ステップのうち処理判断ステップにおいて、回復速度VD(n)が基準値VDkよりも大きいときには、再び、低SOC維持ステップ、維持後容量測定ステップ及び回復速度算出ステップを行わせる。一方、回復速度VD(n)が基準値VDkよりも小さいときには、容量回復処理を終了させる。
このような容量回復処理を行うことで、金属リチウムが負極板表面に析出して容量劣化した電池容量を、効率良く回復させることができる。更に、負極活物質層に正極活物質層に対向する対向部と正極活物質層に対向しない非対向部とを有する電池については、リチウムが負極活物質層の非対向部に挿入されて容量劣化した電池容量をも、効率良く回復させることができる。一方で、電池をSOC30%以下の低SOCに長期間維持することで生じ得る容量劣化を抑制することもできる。従って、この電池の容量回復方法では、電池を長期にわたり高い電池容量で、かつ安全に使用できる。
なお、この電池の容量回復方法の処理判断ステップで回復速度VD(n)と基準値VDkとを比較するにあたり、回復速度VD(n)と基準値VDkとが等しい場合には、再び、低SOC維持ステップ、維持後容量測定ステップ及び回復速度算出ステップを行わせると良い。或いはこの逆に、容量回復処理を終了させても良い。
更に、上記のリチウムイオン二次電池の容量回復方法であって、前記回復処理ステップは、前記低SOC維持ステップによるn回目の前記低SOC維持処理で、前記リチウムイオン二次電池を前記回復処理時基準SOC以下のSOCに維持した時間である個別維持時間Ht(n)を算出する個別維持時間算出ステップを有し、部分維持時間Hu(m,n)を、電池容量Yc(m)(但し、遡及値mは0又は自然数)の測定後から、電池容量Yc(n)の測定までの間における、前記個別維持時間Ht(n)の和である、下記式(2)で与えたとき、前記回復速度算出ステップは、前記回復速度VD(n)を、下記式(3)で与えるリチウムイオン二次電池の容量回復方法とすると良い。
Hu(m,n)=Ht(m+1)+Ht(m+2)…+Ht(n−1)+Ht(n) …(2)
VD(n)=VD(m,n)
={D(n)−D(m)}/Hu(m,n)
=(Yc(n)−Yc(m))×100/[(Ya−Yc(0))・Hu(m,n)] …(3)
この電池の容量回復方法では、個別維持時間Ht(n)を算出し、更に部分維持時間Hu(m,n)を算出して、回復速度VD(n)(=VD(m,n))を求める。そして、この回復速度VD(n)を基準値VDkと比較して、容量回復処理の継続または終了を判断する。このようにすることで、回復速度VD(n)をより適切に求めることができるので、容量回復処理をより適切に行うことができる。従って、電池を長期にわたり高い電池容量で、かつ安全に使用できる。
更に、前記のリチウムイオン二次電池の容量回復方法であって、前記回復速度算出ステップは、遡及値mを、m=n−1として、前記回復速度VD(n)を、下記式(4)で与えるリチウムイオン二次電池の容量回復方法とすると良い。
VD(n)=VD(n−1,n)
={D(n)−D(n−1)}/Hu(n−1,n)
=(Yc(n)−Yc(n−1))×100/[(Ya−Yc(0))・Ht(n) …(4)
この電池の容量回復方法では、m=n−1とする。即ち、低SOC維持処理を行う度毎にその1回分の低SOC維持処理における回復速度VD(n)(=VD(n−1,n))を算出する。そして、この回復速度VD(n)を基準値VDkと比較して、容量回復処理の継続または終了を判断する。このようにすることで、このようにすることで、回復速度VD(n)の鈍化をより早期に捉えることができるので、容量回復処理をより早く打ち切ることができる。
更に、前記のリチウムイオン二次電池の容量回復方法であって、予め定めた期間を基準期間Haとしたとき、前記回復速度算出ステップは、前記部分維持時間Hu(m,n)及びHu(m+1,n)と前記基準期間Haとが、下記関係式(5)を満たす遡及値mの値を求めて、前記回復速度VD(n)を算出するリチウムイオン二次電池の容量回復方法とすると良い。
Hu(m+1,n)<Ha≦Hu(m,n) …(5)
この電池の容量回復方法では、部分維持時間Hu(m,n)及びHu(m+1,n)と基準期間Haとの大小関係からmの値と求め、直近の部分維持時間Hu(m,n)分の低SOC維持処理における回復速度VD(n)(=VD(m,n))を算出する。そして、この回復速度VD(n)を基準値VDkと比較して、容量回復処理の継続または終了を判断する。このようにすることで、毎回精度良く回復速度VD(n)を求めることができるので、容量回復処理の継続または終了をより正確に判断できる。
なお、基準期間Haは25時間以上100時間以下とするのが好ましい。基準期間Haを25時間以上と長くすることで、回復速度VD(n)をより精度良く求めることができる。一方、基準期間Haを100時間以下とすることで、回復速度VD(n)の鈍化をより早期に捉えることができる。
実施形態に係り、電池システムを搭載したプラグインハイブリッド自動車の概略を示す説明図である。 実施形態に係り、リチウムイオン二次電池の縦断面図である。 実施形態に係り、電極体を示す斜視図である。 実施形態に係り、正極板及び負極板をセパレータを介して互いに重ねた状態を示す部分平面図である。 25℃の環境下で168時間、各々のSOCに維持したリチウムイオン二次電池について、SOCの値と容量回復率Dとの関係を示すグラフである。 0℃の環境下でSOC0%に維持したリチウムイオン二次電池について、維持時間Hsと容量回復率Dとの関係を示すグラフである。 25℃の環境下でSOC0%に維持したリチウムイオン二次電池について、維持時間Hsと容量回復率Dとの関係を示すグラフである。 各々の環境温度下でSOC0%に維持したリチウムイオン二次電池について、環境温度と容量回復率Dの限界値(上限値)との関係を示すグラフである。 実施形態に係り、電池システムによる外部充電時の充放電制御の内容を示すフローチャートである。 実施形態に係り、図9における容量回復のサブルーチンを示すフローチャートである。 実施形態に係り、電池システムによる外部充電時の充放電制御について、時刻とSOCとの関係の一例を示す説明図である。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しつつ説明する。図1に、本実施形態に係る電池システム200を搭載したプラグインハイブリッド自動車(車両)300(以下、単に自動車300とも言う)を示す。この自動車300は、その車体310に、エンジン320と、フロントモータ330及びリアモータ340と、電池システム200とを搭載する。この自動車300は、電池システム200により、外部電源XVから後述する組電池210(リチウムイオン二次電池100)へ充電でき、また、組電池210(リチウムイオン二次電池100)に蓄えられた電気エネルギを用いて、フロントモータ330及びリアモータ340を駆動できるように構成されている。更に、この電池システム200は、組電池210(リチウムイオン二次電池100)から外部電源XVへの放電もできるように構成されている。
このうち電池システム200は、組電池210と、ECU220と、インバータ230と、AC−DCコンバータ(充放電回路)240と、これらを接続するケーブル250と、外部電源XVとの接続に用いるプラグ付きケーブル260とを有する。
組電池210は、その内部に複数のリチウムイオン二次電池100,100,…を有する。
ECU220は、CPU、ROM、RAM、入出力回路等から構成されるマイクロコンピュータであり、所定のプログラムにより駆動される。このECU220は、後述するように、AC−DCコンバータ240による組電池210(電池100)の外部充電(プラグイン充電)を制御すると共に、AC−DCコンバータ240による組電池210(電池100)の放電(外部電源XVへの放電)をも制御することができ、前述の「充放電制御装置」に相当する。
インバータ230は、組電池210(電池100)に蓄えた電気エネルギにより、フロントモータ330及びリアモータ340を駆動する回路である。これらフロントモータ330及びリアモータ340を駆動することで、自動車300を走行させることができる。一方、自動車300の減速時には、これらフロントモータ330及びリアモータ340は発電機として機能し、自動車300の運動エネルギを電気エネルギに変換する。この回生した電気エネルギは、インバータ230により組電池210(電池100)に充電される。
また、AC−DCコンバータ240は、車両外部の外部電源XVに接続して組電池210(電池100)を外部充電する回路であると共に、組電池210(電池100)を放電させる(外部電源XVへの放電)回路でもある。
次に、組電池210を構成するリチウムイオン二次電池100について説明する。この電池100は、角型電池であり、角型の金属製の電池ケース110、この電池ケース110内に収容された捲回型の電極体120、電池ケース110に支持された正極端子150及び負極端子160等から構成されている(図2〜図4参照)。また、電池ケース110内には、非水電解液117が保持されている。なお、この電池100の電池容量、即ち、出荷時初期容量Yaは、5.0Ahである。
このうち電極体120は、帯状の正極板121と帯状の負極板131とを帯状のセパレータ141を介して互いに重ねて軸線AX周りに捲回し、扁平状に圧縮したものである。
正極板121は、芯材として、帯状のアルミニウム箔からなる正極集電板122を有する。この正極集電板122の両主面のうち、幅方向の一部でかつ長手方向に延びる領域上には、それぞれ正極活物質層123,123が長手方向(図4中、左右方向)に帯状に設けられている。これらの正極活物質層123,123は、正極活物質、導電剤及び結着剤から形成されている。
正極板121のうち、自身の厚み方向に正極集電板122及び正極活物質層123,123が存在する帯状の部位が、正極部121wである。この正極部121wは、電極体120を構成した状態において、その全域がセパレータ141を介して負極板131の後述する負極部131wのうちの対向部131waと対向している(図4参照)。また、正極板121に正極部121wを設けたことに伴い、正極集電板122のうち、幅方向の片方の端部(図4中、上方)は、長手方向に帯状に延び、自身の厚み方向に正極活物質層123が存在しない正極集電部121mとなっている。この正極集電部121mの幅方向の一部は、セパレータ141から軸線AX方向の一方側SAに渦巻き状をなして突出しており、前述の正極端子150と接続している。
また、負極板131は、芯材として、帯状の銅箔からなる負極集電板132を有する。この負極集電板132の両主面のうち、幅方向の一部でかつ長手方向に延びる領域上には、それぞれ負極活物質層133,133が長手方向(図4中、左右方向)に帯状に設けられている。これらの負極活物質層133,133は、負極活物質、結着剤及び増粘剤から形成されている。
負極板131のうち、自身の厚み方向に負極集電板132及び負極活物質層133,133が存在する帯状の部位が、負極部131wである。この負極部131wのうち、その幅方向中央に位置する幅広な対向部131wa(その負極活物質層133の対向部133a)は、電極体120を構成した状態において、前述のように、セパレータ141を介して正極板121の正極部121w(その正極活物質層123)と対向している。一方、負極部131wのうち、その幅方向の両端部にそれぞれ位置する幅狭な第1非対向部131wb(その負極活物質層133の第1非対向部133b)及び第2非対向部131wc(その負極活物質層133の第2非対向部133c)は、それぞれセパレータ141と対向しているものの、正極板の正極部121w(その正極活物質層123)とは対向していない。
また、負極板131に負極部131wを設けたことに伴い、負極集電板132のうち、幅方向の片方の端部(図4中、下方)は、長手方向に帯状に延び、自身の厚み方向に負極活物質層133が存在しない負極集電部131mとなっている。この負極集電部131mの幅方向の一部は、セパレータ141から軸線AX方向の他方側SBに渦巻き状をなして突出しており、前述の負極端子160と接続している。
また、セパレータ141は、樹脂からなる多孔質膜であり、帯状をなす。
ここで、この電池100について行った種々の試験結果について説明する。
(容量回復試験1)
容量劣化した電池100の電池容量を回復させるのに好適な充電状態(SOC)を調査した。まず、電池100の電池容量を、出荷時初期容量Ya(5.0Ah)から20%低下(4.0Ahまで低下)させたもの(以下、これを劣化電池とも言う)を用意する。
この劣化電池は、次のようにして作成する。即ち、まず、電池100を所定のSOC(例えばSOC60%)に調整する。その後、この電池100について、低温環境下(例えば0℃)でパルス充放電を繰り返し行う。具体的には、充電は、ハイレート(例えば20C以上)により所定時間(例えば10秒間)行う。また、放電は、ローレート(例えば1C以下)により、充電電気量と同量の電気量を放電させて、電池100を所定のSOC(例えばSOC60%)に戻す。このような充電及び放電を、電池容量が出荷時初期容量Ya(5.0Ah)から20%低下するまで(4.0Ahとなるまで)繰り返し行う。
なお、電池容量は、例えば、電池100を完全放電した状態(SOC0%)から満充電(SOC100%)まで充電して、そのときに要した電気量を測定することにより、或いは、電池100を満充電(SOC100%)から完全放電(SOC0%まで放電)させて、そのときに放電した電気量を測定することにより求める。
次に、上述の劣化電池を複数(4個)用意し、これらの劣化電池をそれぞれ異なるSOC、具体的には、SOC0%、SOC30%、SOC60%、SOC80%に調整した。その後、各々の劣化電池について、各SOCを25℃の環境下で168時間(7日間)維持した。その後、各々の劣化電池について電池容量Yc(1)を測定し、下記式により維持前後の容量回復率D(%)を算出した。その結果を図5に示す。
D=(Yc(1)−Yc(0))×100/(Ya−Yc(0))
Ya:電池100の出荷時初期容量(5.0Ah)
Yc(0):パルス充放電後の劣化電池の電池容量(4.0Ah)
Yc(1):各SOCで168時間維持した後の電池容量
図5のグラフより、劣化電池をより低い充電状態(低いSOC)で維持するほど、容量回復率Dを高くできることが判る。特に、劣化電池をSOC30%以下に維持すると、より好ましくは、完全放電状態(SOC0%)に維持すると、容量回復率Dを十分に高くできることが判る。
(容量回復試験2)
また別途、劣化電池を2個用意し、一方の劣化電池は、0℃の環境下に置いて、完全放電状態(SOC0%)に500時間維持した。このときの維持時間Hsと容量回復率Dとの関係を図6に示す。また、もう一方の劣化電池は、25℃の環境下に置いて、完全放電状態(SOC0%)に300時間維持した。このときの維持時間Hsと容量回復率Dとの関係を図7に示す。
図6及び図7のグラフより、環境温度を0℃とした場合及び25℃とした場合のいずれでも、劣化電池を完全放電状態(SOC0%)に維持する維持時間Hsを長くするほど、容量回復率Dを高くできることが判る。
但し、いずれも場合も、維持時間Hsが長くなるほど、容量回復率Dが限界(上限)に近づき、容量回復率D(%)の単位期間(本例では単位時間)当たりの変化量(回復速度VD)が徐々に小さくなる。具体的には、環境温度を0℃とした場合は、容量回復率Dの上限が35%であり、環境温度を25℃とした場合は、容量回復率Dの上限が50%であった。また、環境温度が0℃の場合には、容量回復率Dがゆっくり上昇するのに比して、環境温度が25℃の場合には、より速やかに容量回復率Dが上昇し、また、より短い時間で容量回復率Dが上限付近まで達することが判る。
この結果から、環境温度が0℃の場合(図6参照)は、容量回復率D(%)の単位時間(hr)当たりの変化量である回復速度VDが、例えば0.06%/hrを下回ると、電池容量を回復させる効率が悪くなる。一方で、維持時間Hsが長くなり過ぎると、電池を低い充電状態(低SOC)で長期間維持したことに起因する容量劣化が生じ易くなる。従って、劣化電池を0℃、SOC0%で維持する場合、回復速度VDが0.06%/hrを下回った時点で、低い充電状態(低SOC)に維持するのを終了するのが好ましい。
また、環境温度が25℃の場合(図7参照)は、容量回復率D(%)の単位時間(hr)当たりの変化量である回復速度VDが、例えば0.12%/hrを下回ると、電池容量を回復させる効率が悪くなる。一方で、維持時間Hsが長くなり過ぎると、電池を低い充電状態(低いSOC)で長期間維持したことに起因する容量劣化が生じ易くなる。従って、劣化電池を25℃、SOC0%で維持する場合、回復速度VDが0.12%/hrを下回った時点で、低い充電状態(低SOC)に維持するのを終了するのが好ましい。
(容量回復試験3)
また別途、劣化電池を複数(5個)用意し、これらの劣化電池をそれぞれ異なる環境温度(具体的には、−15℃、0℃、25℃、45℃、60℃)下に置いて、完全放電状態(SOC0%)に維持した。このSOC0%での維持は、各劣化電池の容量回復率Dがそれぞれ限界に達するまで(それ以上電池容量が回復しなくなるまで)行った。そして、その容量回復率Dの限界値(上限値)を求めた。その結果を図8に示す。
図8のグラフより、環境温度によって、容量回復率Dの上限値が異なることが判る。また、環境温度を高くするほど、容量回復率Dの上限値を高くできることが判る。
次いで、前述の自動車300における、電池システム200による組電池210(電池100)の外部充電(プラグイン充電)時の充放電制御について、図9及び図10のフローチャートを参照しつつ説明する。ユーザが自動車300のプラグ付きケーブル260を外部電源XVに接続すると、ECU220により外部充電(プラグイン充電)時の充放電制御を開始する。
まず、ステップS1において、後述する回復処理フラグがセットされているか否かを判断する。ここでYES、即ち、回復処理フラグが既にセットされている場合には、ステップS2に進み、現在の時刻が運転開始予定時刻Taよりも所定時間Hb(本実施形態では4時間)以上前か否かを判断する。
ここで、「運転開始予定時刻Ta」は、ユーザが自動車300の運転を開始する予定時刻であり、ユーザ自身で予め設定するものである。また、「所定時間Hb」の値は、運転開始予定時刻Taまでの間に、後述する低SOC維持処理を行う時間を確保できるか否かを判断するための時間であり、予めECU220内に記憶されている。
このステップS2でYES、即ち、現在の時刻が運転開始予定時刻Taよりも所定時間Hb以上前である場合には、運転開始予定時刻Taまでの間に、低SOC維持処理を行うことが可能であるので、ステップS6に進む。
一方、このステップS2でNO、即ち、現在の時刻が運転開始予定時刻Taよりも所定時間Hb以上前ではない場合には、運転開始予定時刻Taまでの間に、低SOC維持処理を行う時間を取れないので、ステップS3に進み、後述する通常の充電を行う。
一方、前述のステップS1でNO、即ち、回復処理フラグが未だセットされていない場合には、ステップS4に進み、回復処理開始条件を満たしているか否かを判断する。このステップS4は、容量回復処理を開始すべきか否かを判断するものである。「回復処理開始条件」は、予めECU220内に記憶されている。本実施形態では、容量回復処理を定期的に(具体的には1年に1回)行うこととしており、所定の日時が到来したか否かを「回復処理開始条件」としている。なお、「回復処理開始条件」は、後述するように適宜選択できる。
なお、このステップS4が前述の「開始判断ステップ」に相当し、また、このステップS4を実行しているECU220が前述の「開始判断手段」に相当する。
ステップS4でYES、即ち、回復処理開始条件を満たしている場合には、ステップS5に進み、回復処理フラグをセットする。そして、前述したステップS2に進む。一方、NO、即ち、回復処理開始条件を満たしていない場合には、前述のステップS3に進み、通常の充電を行う。
即ち、ECU220がAC−DCコンバータ240に組電池210(電池100)の充電を行わせる。具体的には、例えばSOC80%まで電池100を充電する。なお、この充電は、満充電(SOC100%)まで行ってもよいが、電池100を高い充電状態(高いSOC)に長期間維持することに起因する容量劣化を抑制する観点から、満充電(SOC100%)よりも低い値を充電の上限SOC(例えばSOC80%)とするのが好ましい。
また、この充電は、運転開始予定時刻Taまたはその少し前(例えば10分前)に、上限SOCまで充電されるように、電池100の充電を開始する。図11に示すように、例えば、運転開始予定時刻Taが午前6時に設定されており、現在の電池100のSOCの値(例えばSOC20%)から判断して、電池100を1.5時間で上限SOC(例えばSOC80%)まで充電できるとする。この場合、図11中に破線で示すように、仮に午後9時に自動車300が外部電源XVに接続された場合でも、直ちに充電を開始しない。、午前4時30分(またはその少し前)になってから充電を開始して、運転開始予定時刻Ta(またはその少し前)に上限SOC(SOC80%)まで充電する。このようにすることで、電池100を高い充電状態(高SOC)に長期間維持することに起因する容量劣化を抑制できる。
一方、前述のステップS6に進むと、容量回復処理を行う前の電池容量である電池容量Yc(0)が測定済みであるか否かを判断する。ここでNO、即ち、電池容量Yc(0)がまだ測定されていない場合には、ステップS7に進み、放電や充電を行い、電池容量Yc(0)を測定する。
即ち、ECU220がAC−DCコンバータ240に組電池210(電池100)の充電及び放電の少なくともいずれかを行わせ、そのときの充電に要した電気量または放電させた電気量を測定して、電池容量Yc(0)を求める。例えば図11の例では、一点鎖線で示すように、午前3時30分(またはその少し前)になった時点で放電を開始して、午前4時(またはその少し前)に完全放電(SOC0%まで放電)させる。その後、充電を開始して、運転開始予定時刻Ta(またはその少し前)に上限SOC(SOC80%)まで充電する。そして、完全放電状態(SOC0%)からSOC80%まで充電する際に要した電気量を測定して、電池容量Yc(0)を求める。
なお、このようにして求めた電池容量は、温度依存性を有するので、温度補正を行う。温度(外気温)と電池容量との関係は、予めECU220内に記憶されているので、これに基づいて基準温度(例えば20℃)における電池容量Yc(0)を求める。その後、この回の充放電制御を終了する。
なお、ステップS6及びステップS7が前述の「回復前容量測定ステップ」に相当し、また、これらステップS6及びステップS7を実行しているECU220が前述の「回復前容量測定手段」に相当する。
一方、ステップS6でYES、即ち、電池容量Yc(0)が既に測定されている場合には、ステップS10に進み、図10に示すサブルーチンを行う。
まず、ステップS11において、低SOC維持処理を行う。この「低SOC維持処理」は、電池100を回復処理時基準SOC以下のSOCに維持して、電池100の電池容量を回復させる処理である。回復処理基準時SOCは、SOC30%以下の値に設定する(本実施形態ではSOC0%)。
本実施形態では、ECU220がAC−DCコンバータ240に組電池210(電池100)の放電を行わせて、電池100を完全放電させる(SOC0%)。そして、この充電状態(SOC)を維持することで電池容量を回復させる。図11の例では、実線で示すように、自動車300が外部電源XVに接続されると(午後9時)、直ちに放電を開始して午後9時30分に電池100を完全放電させる(SOC0%)。その後は、後述する充電が開始される午前4時までの6.5時間にわたり、この充電状態(SOC0%)を維持する。
このような低SOC維持処理を行うことで、負極板131表面に析出した金属リチウムを効果的にリチウムイオンに戻すことができ、金属リチウムが負極板131表面に析出して劣化した電池容量を効果的に回復させることができる。また、析出した金属リチウムを減らすことで、電池100の安全性を高めることもできる。また、負極活物質層133の第1,第2非対向部133b,133cに挿入されたリチウムを、効果的に負極活物質層133の対向部133aに移動させる(戻す)ことができる。或いは、第1,第2非対向部133b,133cに挿入されたリチウムを、効果的にリチウムイオンに戻すことができる。従って、リチウムが負極活物質層133の第1,第2非対向部133b,133cに挿入されて劣化した電池容量をも効果的に回復させことができる。
なお、このステップS11が前述の「低SOC維持ステップ」に相当し、また、このステップS11を実行しているECU220が前述の「低SOC維持手段」に相当する。
次に、ステップS12に進み、現在の時刻が充電開始時刻Tbになったか否かを判断する。この充電開始時刻Tbは、電池100を上限SOC(本実施形態ではSOC80%)まで充電するのに必要な時間と、運転開始予定時刻Taとに基づいて決められる。図11に示す例では、電池100を上限SOCまで充電するのに2時間掛かり、運転開始予定時刻Taが午前6時であるので、運転開始予定時刻Ta(またはその少し前)に電池100を上限SOCまで充電できるように、充電開始時刻Tbを午前4時(またはその少し前)とする。
ここでNO、即ち、まだ充電開始時刻Tbになっていない場合には、このステップS12でYESと判断されるまで、ステップS11の低SOC維持処理を続ける。
一方、ステップS12でYES、即ち、充電開始時刻Tbになった場合には、ステップS13に進み、充電を行う。即ち、ECU220がAC−DCコンバータ240に組電池210(電池100)の充電を行わせる。図11の例では、実線で示すように、午前4時(またはその少し前)に充電を開始して、午前6時(またはその少し前)に上限SOC(SOC80%)まで充電する。
また、この充電に要した電気量を測定して、今回(n回目)の低SOC維持処理を終えた時点での電池容量Yc(n)を求める。なお、このようにして求めた電池容量も、温度依存性を有するので、温度補正を行う。温度(外気温)と電池容量との関係は、予めECU220内に記憶されているので、これに基づいて基準温度(例えば20℃)における電池容量Yc(n)を求める。
なお、このステップS13が前述の「維持後容量測定ステップ」に相当し、また、このステップS13を実行しているECU220が前述の「維持後容量測定手段」に相当する。
次に、ステップS14に進み、個別維持時間Ht(n)を算出する。即ち、今回(n回目)行った低SOC維持処理において、電池100を回復処理時基準SOC(本実施形態ではSOC0%)以下のSOCに維持した時間である個別維持時間Ht(n)を求める。図11の例では、個別維持時間Ht(n)は、前述のように6.5時間である。
なお、このステップS14が前述の「個別維持時間算出ステップ」に相当し、また、このステップS14を実行しているECU220が前述の「個別維持時間算出手段」に相当する。
次に、ステップS15に進み、容量回復率D(n)の単位期間当たりの変化量である回復速度VD(n)を算出する。具体的には、後述するように、容量回復率D(n)を求め、また、遡及値mの値を求め、更に、部分維持時間Hu(m,n)を求めた上で、回復速度VD(m,n)を求めて、これを回復速度VD(n)とする。
容量回復率D(n)は、下記式(1)により与える。
D(n)=(Yc(n)−Yc(0))×100/(Ya−Yc(0)) …(1)
Ya:出荷時初期容量
Yc(0):回復処理前の電池容量
Yc(n):今回(n回目)の低SOC維持処理を終えた時点での電池容量
例えば、今回の低SOC維持処理が10回目(n=10)であるとすると、容量回復率D(n)は以下となる。
D(10)=(Yc(10)−Yc(0))×100/(Ya−Yc(0))
また、本実施形態では、電池容量Yc(m)(但し、遡及値mは0又は自然数)の測定後から、電池容量Yc(n)の測定までの間における、個別維持時間Ht(n)の和である部分維持時間Hu(m,n)を、下記式(2)により与える。
Hu(m,n)=Ht(m+1)+Ht(m+2)…+Ht(n−1)+Ht(n) …(2)
例えば、今回の低SOC維持処理が10回目(n=10)であり、また、次述する関係式(5)から遡及値mがm=6と求められたとすると、部分維持時間Hu(m,n)は以下となる。
Hu(6,10)=Ht(7)+Ht(8)+Ht(9)+Ht(10)
ここで、遡及値mは、部分維持時間Hu(m,n)及びHu(m+1,n)と基準期間Ha(本実施形態では40時間)とが、下記関係式(5)を満たすmの値として求める。なお、基準期間Haの値は、25〜100時間の範囲の値であり、予めECU220内に記憶されている。
Hu(m+1,n)<Ha≦Hu(m,n) …(5)
例えば、今回の低SOC維持処理が10回目(n=10)であるとすると、以下の式からmの値を求める。
Hu(m+1,10)<Ha(=40hr)≦Hu(m,10)
但し、nの数が小さく、Hu(0,n)<Haであり、関係式(5)により遡及値mの値を求めることができない場合は、次述する回復速度VD(n,m)を求めることもできない。そこで、この場合はエラーとされ、図10に破線で示すように、後述する回復処理フラグのクリア(ステップS17)を行うことなく、メインルーチンに戻って、この回の充放電制御を終了する。即ち、例えば、3回目(n=3)の低SOC維持処理を終えた時点で、部分維持時間Hu(0,3)=20時間、基準期間Ha=40時間など、容量回復処理の比較的初期の段階において、遡及値mを最小(m=0)としても部分維持時間Hu(0,n)が基準期間Haに満たない場合がある。この場合は、mの値を求めることができず、回復速度VD(n,m)を求めることもできないので、そのままこの回の充放電制御を終了する。
次に、回復速度VD(n)を下記式(3)により求める。
VD(n)=VD(m,n)
={D(n)−D(m)}/Hu(m,n)
=(Yc(n)−Yc(m))×100/[(Ya−Yc(0))・Hu(m,n)] …(3)
例えば、今回の低SOC維持処理が10回目(n=10)であり、前述の関係式(5)から遡及値mがm=6と求められたとすると、VD(n)は、以下となる。
VD(10)=VD(6,10)
=(Yc(10)−Yc(6))×100/[(Ya−Yc(0))・Hu(6,10)]
なお、このステップS15が前述の「回復速度算出ステップ」に相当し、このステップS15を実行しているECU220が前述の「回復速度算出手段」に相当する。
次に、ステップS16に進み、ステップS15で算出された回復速度VD(n)が、基準値VDkを下回ったか否かを判断する。前述のように、維持時間と容量回復率Dとの関係は、環境温度によって異なる(図6,図7等を参照)。このため、本実施形態では、この基準値VDkを環境温度毎に設定して、予めECU220内に記憶させてあり、今回(n回目)の低SOC維持処理終了時の外気温に基づいて、基準値VDkを選択する。例えば、今回(n回目)の低SOC維持処理終了時の外気温が0℃の場合は、基準値VDkを例えば0.06%/hrとする。また、今回(n回目)の低SOC維持処理終了時の外気温が25℃の場合は、基準値VDkを例えば0.12%/hrとする。
ここでNO、即ち、回復速度VD(n)が基準値VDkを下回っていない場合には、次回以降の外部充電時にも再び低SOC維持処理を行うために、回復処理フラグをセットした状態のまま、メインルーチンに戻り、この回の充放電制御を終了する。
一方、YES、即ち、回復速度VD(n)が基準値VDkを下回った場合には、ステップS17に進み、現在行っている容量回復処理を終了するために、回復処理フラグをクリアする。
このようにすることで、一連の「容量回復処理」を実行できる。即ち、回復速度VD(n)が基準値VDkよりも大きいときには、次回以降の外部充電時に、回数nを1つ増やして(n=n+1)、再びステップS11〜ステップS15を繰り返すことになる。一方、回復速度VD(n)が基準値VDkよりも小さくなったときには、n回目の低SOC維持処理を行った時点で、n回分の低SOC維持処理を包含する今回の容量回復処理を終了させる。
なお、本実施形態では、ステップS1,S5,S16,S17が前述の「処理判断ステップ」に相当し、また、ステップS1,S5,S16,S17を実行しているECU220が前述の「処理判断手段」に相当する。
以上で説明したように、本実施形態に係る電池システム200は、リチウムイオン二次電池100と、この電池100を充電及び放電させる充放電回路(AC−DCコンバータ)240と、充放電回路240による電池100の充電及び放電を制御する充放電制御装置(ECU)220とを備える。
このうち充放電制御装置220は、回復処理開始条件を満たしたか否かを判断する開始判断手段と、開始判断手段で回復処理開始条件を満たすと判断された場合に、回復処理前の電池容量Yc(0)を測定する回復前容量測定手段と、電池容量Yc(0)の測定後に、電池100の電池容量を回復させる容量回復処理を行う回復処理手段とを有する。
そして、回復処理時基準SOCをSOC30%以下の値に設定し、電池100を回復処理時基準SOC以下のSOCに維持して、電池100の電池容量を回復させる処理を、低SOC維持処理としたとき、回復処理手段は、n回目(但し、nは自然数)の低SOC維持処理を充放電回路240に行わせる低SOC維持手段を有する。
また、回復処理手段は、低SOC維持手段によるn回目の低SOC維持処理を終えた時点での電池容量Yc(n)を測定する維持後容量測定手段を有する。
また、電池100の出荷時初期容量をYaとし、n回目の低SOC維持処理を終えた時点での容量回復率D(n)を、下記式(1)で与え、
D(n)=(Yc(n)−Yc(0))×100/(Ya−Yc(0)) …(1)
n回目の低SOC維持処理を終えた時点での、容量回復率D(n)の単位期間当たりの変化量を、回復速度VD(n)としたとき、回復処理手段は、回復速度VD(n)を算出する回復速度算出手段を有する。
また、回復処理手段は、回復速度VD(n)が基準値VDkよりも大きいときには、再び、低SOC維持手段、維持後容量測定手段及び回復速度算出手段による各処理を行わせる一方、回復速度VD(n)が基準値VDkよりも小さいときには、容量回復処理を終了させる処理判断手段を有する。
或いは、本実施形態に係る容量劣化した電池100の容量回復方法は、回復処理開始条件を満たしたか否かを判断する開始判断ステップS4と、開始判断ステップS4で回復処理開始条件を満たすと判断された場合に、回復処理前の電池容量Yc(0)を測定する回復前容量測定ステップS6,S7と、電池容量Yc(0)の測定後に、電池100の電池容量を回復させる容量回復処理を行う回復処理ステップS1,S5,S10とを備える。
そして、回復処理時基準SOCをSOC30%以下の値に設定し、電池100を回復処理時基準SOC以下のSOCに維持して、電池100の電池容量を回復させる処理を、低SOC維持処理としたとき、回復処理ステップS1,S5,S10は、n回目(但し、nは自然数)の低SOC維持処理を行う低SOC維持ステップS11を有する。
また、回復処理ステップS1,S5,S10は、低SOC維持ステップS11によるn回目の低SOC維持処理を終えた時点での電池容量Yc(n)を測定する維持後容量測定ステップS13を有する。
また、電池100の出荷時初期容量をYaとし、n回目の低SOC維持処理を終えた時点での容量回復率D(n)を、下記式(1)で与え、
D(n)=(Yc(n)−Yc(0))×100/(Ya−Yc(0)) …(1)
n回目の低SOC維持処理を終えた時点での、容量回復率D(n)の単位期間当たりの変化量を、回復速度VD(n)としたとき、回復処理ステップS1,S5,S10は、回復速度VD(n)を算出する回復速度算出ステップS15を有する。
また、回復処理ステップS1,S5,S10は、回復速度VD(n)が基準値VDkよりも大きいときには、再び、低SOC維持ステップS11、維持後容量測定ステップS13及び回復速度算出ステップS15を行わせる一方、回復速度VD(n)が基準値VDkよりも小さいときには、容量回復処理を終了させる処理判断ステップS1,S5,S16,S17を有する。
この電池システム200及び電池100の容量回復方法では、回復処理開始条件(1年に1回の所定日時が到来したか)を満たしたときに、ECU220がステップS1,S5,S10において、電池100の電池容量を回復させる容量回復処理を行う。即ち、回復速度VD(n)が基準値VDkよりも大きいときには、再び、低SOC維持手段(低SOC維持ステップS11)、維持後容量測定手段(維持後容量測定ステップS13)及び回復速度算出手段(回復速度算出ステップS15)による各処理を行う。一方、回復速度VD(n)が基準値VDkよりも小さいときには、容量回復処理を終了する。
このような容量回復処理を行うことで、金属リチウムが負極板131表面に析出して容量劣化した電池容量を、効率良く回復させることができる。また、析出した金属リチウムを減らすことで、電池100の安全性を高めることができる。更に、リチウムが負極活物質層133の第1,第2非対向部133b,133cに挿入されて容量劣化した電池容量をも、効率良く回復させることができる。一方で、電池100をSOC30%以下の低い充電状態(低SOC)に長期間維持することで生じ得る容量劣化を抑制することもできる。従って、この電池システム200及び電池100の容量回復方法では、電池100を長期にわたり高い電池容量で、かつ安全に使用できる。
更に、本実施形態では、回復処理手段(回復処理ステップS1,S5,S10)は、低SOC維持手段(低SOC維持ステップS11)によるn回目の低SOC維持処理で、電池100を回復処理時基準SOC以下のSOCに維持した時間である個別維持時間Ht(n)を算出する個別維持時間算出手段(個別維持時間算出ステップS14)を有する。
そして、部分維持時間Hu(m,n)を、電池容量Yc(m)(但し、遡及値mは0又は自然数)の測定後から、電池容量Yc(n)の測定までの間における、個別維持時間Ht(n)の和である、下記式(2)で与えたとき、
Hu(m,n)=Ht(m+1)+Ht(m+2)…+Ht(n−1)+Ht(n) …(2)
回復速度算出手段(回復速度算出ステップS15)は、回復速度VD(n)を、下記式(3)で与える。
VD(n)=VD(m,n)
={D(n)−D(m)}/Hu(m,n)
=(Yc(n)−Yc(m))×100/[(Ya−Yc(0))・Hu(m,n)] …(3)
この電池システム200及び電池100の容量回復方法では、個別維持時間Ht(n)を算出し、更に部分維持時間Hu(m,n)を算出して、回復速度VD(m,n)を求める。そして、この回復速度VD(n)(=VD(m,n))を基準値VDkと比較して、容量回復処理の継続または終了を判断する。このようにすることで、回復速度VD(n)をより適切に求めることができるので、容量回復処理をより適切に行うことができる。従って、電池100を長期にわたり高い電池容量で、かつ安全に使用できる。
また、本実施形態では、予め定めた期間を基準期間Haとしたとき、回復速度算出手段(回復速度算出ステップS15)は、部分維持時間Hu(m,n)及びHu(m+1,n)と基準期間Haとが、下記関係式(5)を満たす遡及値mの値を求めて、回復速度VD(n)を算出する。
Hu(m+1,n)<Ha≦Hu(m,n) …(5)
この電池システム200及び電池100の容量回復方法では、部分維持時間Hu(m,n)及びHu(m+1,n)と基準期間Haとの大小関係から遡及値mの値と求め、直近の部分維持時間Hu(m,n)分の低SOC維持処理における回復速度VD(m,n)を算出する。そして、この回復速度VD(m,n)を基準値VDkと比較して、容量回復処理の継続または終了を判断する。このようにすることで、毎回精度良く回復速度VD(n)を求めることができるので、容量回復処理の継続または終了をより正確に判断できる。
また、本実施形態では、電池システム200は、車両300に搭載されると共に、車両300外部の外部電源XVに接続して充電する外部充電が可能とされてなる車載用電池システムであり、回復処理手段は、電池システム200が外部電源XVに接続されている時に、回復型放電手段に回復型放電を行わせる。
前述のように、電池システム200は、金属リチウムが負極板131表面に析出する等に起因して容量劣化した電池100の電池容量を回復させて、電池100を長期にわたり高い電池容量で、かつ安全に使用できる。従って、これを車載用電池システムとして自動車300に搭載することで、自動車300の耐久性及び安全性をより良好にすることができる。
また、本実施形態に係る車両(プラグインハイブリッド自動車)300は、前述の電池システム200を搭載した車両である。
前述のように、電池システム200は、金属リチウムが負極板131表面に析出する等に起因して容量劣化した電池100の電池容量を回復させて、電池100を長期にわたり高い電池容量で、かつ安全に使用できる。従って、これを搭載した自動車300自身も、耐久性及び安全性が良好なものとなる。
なお、本実施形態に係る回復速度算出手段(回復速度算出ステップS15)では、部分維持時間Hu(m,n)及びHu(m+1,n)と基準期間Haとの大小関係から遡及値mの値を求め、これを用いて回復速度VD(n,m)を算出しているが、回復速度VD(n)の算出方法はこれに限られない。
例えば、回復速度算出手段(回復速度算出ステップS15)において、遡及値mを、m=n−1として、回復速度VD(n)を算出してもよい。即ち、下記式(4)により回復速度VD(n)を求めてもよい。
VD(n)=VD(n−1,n)
={D(n)−D(n−1)}/Hu(n−1,n)
=(Yc(n)−Yc(n−1))×100/[(Ya−Yc(0))・Ht(n) …(4)
この場合、低SOC維持処理を行う度毎にその1回分の低SOC維持処理における回復速度VD(n−1,n)=VD(n)を算出する。そして、この回復速度VD(n)を基準値VDkと比較して、容量回復処理の継続または終了を判断する。このようにすることで、回復速度VD(n)の鈍化をより早期に捉えることができるので、容量回復処理をより早く打ち切ることができる。
以上において、本発明を実施形態に即して説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で、適宜変更して適用できることは言うまでもない。
例えば、上記実施形態では、容量回復処理を定期的に行うものとして、容量回復処理を開始するための「回復処理開始条件」を、所定の日時が到来したこととしている。しかし、「回復処理開始条件」はこれに限られない。「回復処理開始条件」としては、例えば、前回行った容量回復処理からの経過時間、走行距離(所定の走行距離毎、または、前回行った容量回復処理からの走行距離など)、自動車300(電池システム200)の使用地域の季節情報、気温、電池容量の低下量(容量劣化量)、電池100内に析出している金属リチウムの推定析出量などに基づいて設定できる。また、ユーザの指示(ユーザが容量回復処理の開始を決定する)を、「回復処理開始条件」としてもよい。
また、上記実施形態では、容量回復処理前の電池容量Yc(0)の測定を、完全放電状態(SOC0%)からSOC80%まで充電する際に要した電気量を測定することによって行っているが、これに限られない。例えば、電池100を完全放電状態(SOC0%)から満充電(SOC100%)まで充電し、その際に要した電気量から電池容量Yc(0)を求めてもよい。また、電池100を放電させて、そのときの放電電気量を測定することにより、電池容量Yc(0)を求めてもよい。
また、上記実施形態では、電池100を加温することなく、低SOC維持処理を行っているが、別途配置したヒータを用いて、電池100を例えば40℃〜60℃に加温した状態で低SOC維持処理を行ってもよい。このようにすることで、負極板131表面に析出した金属リチウムがより一層リチウムイオンに戻り易くなるので(図8参照)、電池容量をより効果的に回復させる(容量回復率Dの上限をより高める)ことができる。
また、上記実施形態では、本発明に係る電池システムを搭載する車両として、プラグインハイブリッド自動車300を例示したが、これに限られない。本発明に係る電池システムを搭載する車両としては、例えば、電気自動車、ハイブリッド鉄道車両、フォークリフト、電気車いす、電動アシスト自転車、電動スクータなどが挙げられる。
100 リチウムイオン二次電池
120 電極体
121 正極板
123 正極活物質層
131 負極板
133 負極活物質層
133a (負極活物質層の)対向部
133b (負極活物質層の)第1非対向部
133c (負極活物質層の)第2非対向部
141 セパレータ
200 電池システム
210 組電池
220 ECU(充放電制御装置、開始判断手段、回復前容量測定手段、回復処理手段、低SOC維持手段、維持後容量測定手段、個別維持時間算出手段、回復速度算出手段、処理判断手段)
240 AC−DCコンバータ(充放電回路)
300 プラグインハイブリッド自動車(車両)
XV 外部電源

Claims (10)

  1. リチウムイオン二次電池と、
    前記リチウムイオン二次電池を充電及び放電させる充放電回路と、
    前記充放電回路による前記リチウムイオン二次電池の充電及び放電を制御する充放電制御装置と、を備える
    電池システムであって、
    前記充放電制御装置は、
    回復処理開始条件を満たしたか否かを判断する開始判断手段と、
    前記開始判断手段で前記回復処理開始条件を満たすと判断された場合に、回復処理前の電池容量Yc(0)を測定する回復前容量測定手段と、
    前記電池容量Yc(0)の測定後に、前記リチウムイオン二次電池の電池容量を回復させる容量回復処理を行う回復処理手段と、を有し、
    回復処理時基準SOCをSOC30%以下の値に設定し、前記リチウムイオン二次電池を前記回復処理時基準SOC以下のSOCに維持して、前記リチウムイオン二次電池の電池容量を回復させる処理を、低SOC維持処理としたとき、
    前記回復処理手段は、
    n回目(但し、nは自然数)の前記低SOC維持処理を前記充放電回路に行わせる低SOC維持手段と、
    前記低SOC維持手段によるn回目の前記低SOC維持処理を終えた時点での電池容量Yc(n)を測定する維持後容量測定手段と、
    前記リチウムイオン二次電池の出荷時初期容量をYaとし、
    n回目の前記低SOC維持処理を終えた時点での容量回復率D(n)を、下記式(1)で与え、
    D(n)=(Yc(n)−Yc(0))×100/(Ya−Yc(0)) …(1)
    n回目の前記低SOC維持処理を終えた時点での、前記容量回復率D(n)の単位期間当たりの変化量を、回復速度VD(n)としたとき、
    前記回復速度VD(n)を算出する回復速度算出手段と、
    前記回復速度VD(n)が基準値VDkよりも大きいときには、再び、前記低SOC維持手段、前記維持後容量測定手段及び前記回復速度算出手段による各処理を行わせる一方、前記回復速度VD(n)が前記基準値VDkよりも小さいときには、前記容量回復処理を終了させる処理判断手段と、を含む
    電池システム。
  2. 請求項1に記載の電池システムであって、
    前記回復処理手段は、
    前記低SOC維持手段によるn回目の前記低SOC維持処理で、前記リチウムイオン二次電池を前記回復処理時基準SOC以下のSOCに維持した時間である個別維持時間Ht(n)を算出する個別維持時間算出手段を有し、
    部分維持時間Hu(m,n)を、電池容量Yc(m)(但し、遡及値mは0又は自然数)の測定後から、電池容量Yc(n)の測定までの間における、前記個別維持時間Ht(n)の和である、下記式(2)で与えたとき、
    Hu(m,n)=Ht(m+1)+Ht(m+2)…+Ht(n−1)+Ht(n) …(2)
    前記回復速度算出手段は、
    前記回復速度VD(n)を、下記式(3)で与える
    VD(n)=VD(m,n)
    ={D(n)−D(m)}/Hu(m,n)
    =(Yc(n)−Yc(m))×100/[(Ya−Yc(0))・Hu(m,n)] …(3)
    電池システム。
  3. 請求項2に記載の電池システムであって、
    前記回復速度算出手段は、
    遡及値mを、m=n−1として、
    前記回復速度VD(n)を、下記式(4)で与える
    VD(n)=VD(n−1,n)
    ={D(n)−D(n−1)}/Hu(n−1,n)
    =(Yc(n)−Yc(n−1))×100/[(Ya−Yc(0))・Ht(n) …(4)
    電池システム。
  4. 請求項2に記載の電池システムであって、
    予め定めた期間を基準期間Haとしたとき、
    前記回復速度算出手段は、
    前記部分維持時間Hu(m,n)及びHu(m+1,n)と前記基準期間Haとが、下記関係式(5)を満たす遡及値mの値を求めて、前記回復速度VD(n)を算出する
    Hu(m+1,n)<Ha≦Hu(m,n) …(5)
    電池システム。
  5. 請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載の電池システムであって、
    前記電池システムは、
    車両に搭載されると共に、前記車両外部の外部電源に接続して充電する外部充電が可能とされてなる車載用電池システムであり、
    前記容量回復処理は、
    前記電池システムが前記外部電源に接続されている時に行う処理である
    電池システム。
  6. 請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載の電池システムを搭載した車両。
  7. 容量劣化したリチウムイオン二次電池の電池容量を回復させる容量回復方法であって、
    回復処理開始条件を満たしたか否かを判断する開始判断ステップと、
    前記開始判断ステップで前記回復処理開始条件を満たすと判断された場合に、回復処理前の電池容量Yc(0)を測定する回復前容量測定ステップと、
    前記電池容量Yc(0)の測定後に、前記リチウムイオン二次電池の電池容量を回復させる容量回復処理を行う回復処理ステップと、を備え、
    回復処理時基準SOCをSOC30%以下の値に設定し、前記リチウムイオン二次電池を前記回復処理時基準SOC以下のSOCに維持して、前記リチウムイオン二次電池の電池容量を回復させる処理を、低SOC維持処理としたとき、
    前記回復処理ステップは、
    n回目(但し、nは自然数)の前記低SOC維持処理を行う低SOC維持ステップと、
    前記低SOC維持ステップによるn回目の前記低SOC維持処理を終えた時点での電池容量Yc(n)を測定する維持後容量測定ステップと、
    前記リチウムイオン二次電池の出荷時初期容量をYaとし、
    n回目の前記低SOC維持処理を終えた時点での容量回復率D(n)を、下記式(1)で与え、
    D(n)=(Yc(n)−Yc(0))×100/(Ya−Yc(0)) …(1)
    n回目の前記低SOC維持処理を終えた時点での、前記容量回復率D(n)の単位期間当たりの変化量を、回復速度VD(n)としたとき、
    前記回復速度VD(n)を算出する回復速度算出ステップと、
    前記回復速度VD(n)が基準値VDkよりも大きいときには、再び、前記低SOC維持ステップ、前記維持後容量測定ステップ及び前記回復速度算出ステップを行わせる一方、前記回復速度VD(n)が前記基準値VDkよりも小さいときには、前記容量回復処理を終了させる処理判断ステップと、を有する
    リチウムイオン二次電池の容量回復方法。
  8. 請求項7に記載のリチウムイオン二次電池の容量回復方法であって、
    前記回復処理ステップは、
    前記低SOC維持ステップによるn回目の前記低SOC維持処理で、前記リチウムイオン二次電池を前記回復処理時基準SOC以下のSOCに維持した時間である個別維持時間Ht(n)を算出する個別維持時間算出ステップを有し、
    部分維持時間Hu(m,n)を、電池容量Yc(m)(但し、遡及値mは0又は自然数)の測定後から、電池容量Yc(n)の測定までの間における、前記個別維持時間Ht(n)の和である、下記式(2)で与えたとき、
    Hu(m,n)=Ht(m+1)+Ht(m+2)…+Ht(n−1)+Ht(n) …(2)
    前記回復速度算出ステップは、
    前記回復速度VD(n)を、下記式(3)で与える
    VD(n)=VD(m,n)
    ={D(n)−D(m)}/Hu(m,n)
    =(Yc(n)−Yc(m))×100/[(Ya−Yc(0))・Hu(m,n)] …(3)
    リチウムイオン二次電池の容量回復方法。
  9. 請求項8に記載のリチウムイオン二次電池の容量回復方法であって、
    前記回復速度算出ステップは、
    遡及値mを、m=n−1として、
    前記回復速度VD(n)を、下記式(4)で与える
    VD(n)=VD(n−1,n)
    ={D(n)−D(n−1)}/Hu(n−1,n)
    =(Yc(n)−Yc(n−1))×100/[(Ya−Yc(0))・Ht(n) …(4)
    リチウムイオン二次電池の容量回復方法。
  10. 請求項8に記載のリチウムイオン二次電池の容量回復方法であって、
    予め定めた期間を基準期間Haとしたとき、
    前記回復速度算出ステップは、
    前記部分維持時間Hu(m,n)及びHu(m+1,n)と前記基準期間Haとが、下記関係式(5)を満たす遡及値mの値を求めて、前記回復速度VD(n)を算出する
    Hu(m+1,n)<Ha≦Hu(m,n) …(5)
    リチウムイオン二次電池の容量回復方法。
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