JP5545200B2 - 蓄電デバイスの劣化判定装置付き車両 - Google Patents

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Description

本発明は、エンジンにより駆動されるオルタネータと、オルタネータと電気負荷との間に介設されたDC/DCコンバータと、オルタネータで発電された電力を蓄電するようにオルタネータと直列に接続された蓄電デバイスと、蓄電デバイスの劣化を判定する劣化判定装置とを備えた車両に関する。
近年、車両の燃費をより向上させることを目的として、車両の減速時にオルタネータで集中的に発電を行うことにより、減速時のエネルギーを回生電力として回収するいわゆる減速回生システムという技術が普及しつつある。
上記のような減速回生システムが搭載された車両では、減速時に集中的に発電された電力を蓄電するためのデバイス(蓄電デバイス)として、例えば電気二重層キャパシタやリチムイオンキャパシタ等のキャパシタ(コンデンサ)が用いられることがある。キャパシタは、例えば鉛蓄電池等の二次電池(電極での化学反応によって電気エネルギーを蓄えるもの)と異なり、電荷を物理的に吸着するものであるため、充電と放電の反応が速く、内部抵抗も少ないという特性がある。このため、減速時にオルタネータから供給される大電流を瞬時に吸収することができ、車両の減速回生システム用の蓄電デバイスとして広く利用されつつある。
ここで、上記キャパシタに対し充放電が繰り返し行われると、キャパシタの温度上昇に伴う電解液の分解等により、キャパシタの劣化が進行していく。キャパシタが劣化するとその容量が徐々に低下していくため、キャパシタは、容量がある程度低下した時点で交換する必要がある。
上記キャパシタの劣化を判定(診断)するための技術として、下記特許文献1〜3が知られている。これらの文献に開示された劣化判定のやり方は、いずれも、キャパシタに充電された電力を、キャパシタに接続された抵抗体を通じて所定時間かけて放電し、その放電後のキャパシタ電圧に基づいてキャパシタ容量の低下度合い(劣化の進行度合い)を判定するというものである。
特開2006−173385号公報 特開2008−66390号公報 特開2008−27946号公報
ところで、上記のようにキャパシタに充電された電力を抵抗体を通じて放電する場合、抵抗体の抵抗値によっては、抵抗体に流れる電流が大きくなり過ぎて抵抗体が過剰に発熱したり、キャパシタの放電がなかなか進まずに劣化判定に要する時間(キャパシタの容量測定にかかる時間)が長期化したりするという問題がある。
また、抵抗体の抵抗値は、キャパシタ容量の測定精度にも影響する。すなわち、キャパシタの劣化が進行すると、キャパシタの容量が低下するだけでなく、キャパシタの内部抵抗が上昇するという現象も起きる。このため、上記抵抗体の抵抗値によっては、上記内部抵抗の上昇がキャパシタ容量の測定結果に影響し、キャパシタの劣化を精度よく判定できないという問題が生じる。
なお、容量の低下(劣化の有無)を精度よく判定したいという上記のようなニーズは、キャパシタ以外の各種蓄電デバイスに対しても同様に存在する。
本発明は、上記のような事情に鑑みてなされたものであり、抵抗体の発熱量が過大にならず、かつ蓄電デバイスの容量測定に要する時間が長くなり過ぎない範囲で、精度よく蓄電デバイスの劣化を判定することが可能な劣化判定装置を搭載した車両を提供することを目的とする。
上記課題を解決するためのものとして、本願の第1の発明は、エンジンにより駆動されるオルタネータと、オルタネータと電気負荷との間に介設されたDC/DCコンバータと、オルタネータで発電された電力を蓄電するようにオルタネータと直列に接続された蓄電デバイスと、蓄電デバイスの劣化を判定する劣化判定装置とを備え、車両の減速時に上記オルタネータで発電された電力を上記蓄電デバイスに蓄電させることにより、減速時のエネルギーを回生電力として回収するようにした車両であって、上記劣化判定装置は、蓄電デバイスと直列に接続された抵抗体と、上記蓄電デバイスからの放電電流を上記抵抗体に所定時間流した後の上記蓄電デバイスの電圧値に基づき蓄電デバイスの容量を求めることにより、上記蓄電デバイスの劣化を判定する判定部とを備え、上記抵抗体が、上記DC/DCコンバータの内部において、コンバータ回路と直列に接続されており、上記抵抗体の抵抗値に対する上記蓄電デバイスの新品時の内部抵抗値の割合が、0.02%以上1%以下に設定されたことを特徴とするものである(請求項1)。
また、本願の第2の発明は、エンジンにより駆動されるオルタネータと、オルタネータと電気負荷との間に介設されたDC/DCコンバータと、オルタネータで発電された電力を蓄電するようにオルタネータと直列に接続された蓄電デバイスと、蓄電デバイスの劣化を判定する劣化判定装置とを備え、車両の減速時に上記オルタネータで発電された電力を上記蓄電デバイスに蓄電させることにより、減速時のエネルギーを回生電力として回収するようにした車両であって、上記劣化判定装置は、蓄電デバイスと直列に接続された抵抗体と、上記蓄電デバイスからの放電電流を上記抵抗体に所定時間流した後の上記蓄電デバイスの電圧値に基づき蓄電デバイスの容量を求めることにより、上記蓄電デバイスの劣化を判定する判定部とを備え、上記抵抗体が、上記DC/DCコンバータの内部においてコンバータ回路と並列に接続されるとともに、上記抵抗体とコンバータ回路との間に両者を断続するためのスイッチが設けられており、上記抵抗体の抵抗値に対する上記蓄電デバイスの新品時の内部抵抗値の割合が、0.02%以上1%以下に設定されたことを特徴とするものである(請求項2)。
なお、上記第1および第2の発明において、「蓄電デバイス」とは、繰り返し充放電が可能な電池の総称のことであり、電荷を物理的に吸着するキャパシタ(コンデンサ)、および化学反応を利用して電気を蓄える二次電池の両方を含む概念である。
上記第1および第2の発明によれば、蓄電デバイスに接続された抵抗体の抵抗値を上記のような範囲に設定したことにより、放電電流の通過に伴う上記抵抗体の発熱量を、メンテナンス等の作業に支障のないレベルに抑制できるとともに、蓄電デバイスの容量を求めるのに必要な測定時間を、実用上問題ない長さに抑制することができる。しかも、上記抵抗体の抵抗値が、蓄電デバイスの内部抵抗値に対し充分に大きいことから、蓄電デバイスの劣化に伴う内部抵抗の増大が蓄電デバイスの電圧値に影響を及ぼすのを最小限に抑えることができ、蓄電デバイスの容量の低下のみを精度よく測定することができる。このように、本発明によれば、車両の減速回生システムの一部として設けられた蓄電デバイスの劣化の有無を、実用性を考慮しながら精度よく判定することができ、減速回生システムの信頼性を高めることができる。
特に、上記第2の発明のように、DC/DCコンバータの内部においてコンバータ回路と抵抗体とを並列に接続した場合には、DC/DCコンバータ内の回路に影響を受けることなく、蓄電デバイスの電圧値を測定でき、その値に基づいて精度よく蓄電デバイスの劣化を判定することができる。
ここで、上記劣化判定装置は、各種の蓄電デバイスに適用可能であるが、特に、一定電流下における電圧値が時間経過とともに直線的に変化するような充放電特性を有する蓄電デバイスに好適に適用することができる(請求項3)。
上記のような充放電特性を有するものとしては、電気二重層キャパシタ、リチムイオンキャパシタ、または高出力リチウムイオン電池を少なくとも1つ含む蓄電デバイスを挙げることができる(請求項4)。
例えば、上記蓄電デバイスが1個以上の電気二重層キャパシタを含む場合、電気二重層キャパシタ1個あたりの上記抵抗体の抵抗値は、好ましくは0.1Ω以上5Ω以下に設定される(請求項5)。
電気二重層キャパシタの新品時の内部抵抗は1mΩ程度であるので、抵抗体の抵抗値を上記のような範囲に設定することで、上記抵抗体の抵抗値に対する蓄電デバイスの内部抵抗値の割合が0.02%以上1%以下となり、蓄電デバイスの劣化の有無を、実用性を考慮しながら精度よく判定することができる。
上記蓄電デバイスが電気二重層キャパシタを10個直列に接続したものからなる場合、上記抵抗体の抵抗値は、好ましくは1Ω以上50Ω以下に設定される(請求項6)。
抵抗体の抵抗値をこのような範囲に設定することで、上記抵抗体の抵抗値に対する蓄電デバイスの内部抵抗値の割合を0.02%以上1%以下に設定でき、蓄電デバイスの劣化の有無を実用性を考慮しながら精度よく判定することができる。
以上説明したように、本発明によれば、抵抗体の発熱量が過大にならず、かつ蓄電デバイスの容量測定に要する時間が長くなり過ぎない範囲で、精度よく蓄電デバイスの劣化を判定することが可能な劣化判定装置を搭載した車両を提供することができる。
本発明の一実施形態にかかる減速回生システムを搭載した車両の概略構成を示す図である。 上記減速回生システムに含まれるキャパシタユニットに対して劣化判定制御を実行するときの具体的手順を示すフローチャートである。 上記キャパシタユニットの放電時に、その電圧値が放電時間とともにどのように変化するかを示したグラフである。 上記キャパシタ電圧とキャパシタ容量との関係を、放電開始後の経過時間ごとに示したグラフである。 上記キャパシタユニットの劣化の進行を予測した予測線図である。 上記キャパシタユニットに接続された抵抗体の抵抗値とその発熱量との関係、および上記抵抗体の抵抗値と劣化判定に要する測定時間との関係を同時に示したグラフである。 本発明の変形実施例を説明するための図である。 本発明の劣化判定装置を好適に適用することが可能な蓄電デバイスの特性を説明するための図である。
(1)全体構成
図1は、本発明の一実施形態にかかる減速回生システムを搭載した車両の概略構成を示す図である。本図に示される車両は、走行用の駆動原として設けられたエンジン1と、エンジン1から駆動力を得て発電するオルタネータ2と、オルタネータ2と直列に接続され、オルタネータ2で発電された回生電力を蓄電するキャパシタユニット3(本発明にかかる蓄電デバイスに相当)と、各種ライトやエアコン、計器類等からなる電気負荷4と、電気負荷4とオルタネータ2との間に介設されたDC/DCコンバータ5と、電気負荷4に電力を供給する鉛蓄電池からなるバッテリ6と、エンジン1やオルタネータ2等の各部の動作を統括的に制御するCPUや各種メモリ等からなるPCM(power-train control module)10とを備えている。
上記キャパシタユニット3は、単一の電気二重層キャパシタからなるキャパシタセル17を複数(ここでは10個)直列に接続したものである。以下では、各電気二重層キャパシタ17のことを、キャパシタセル17と称する。各キャパシタセル17は、それぞれ内部抵抗16を有しており、図1では、その各内部抵抗16の抵抗値をrとしている。なお、内部抵抗16の抵抗値(内部抵抗値)rは、一般に、新品時において1mΩ程度である。
上記キャパシタユニット3は、オルタネータ2と直列に接続されており、車両の減速時にオルタネータ2で発電された電力を蓄電する。すなわち、オルタネータ2での発電は、基本的に車両の減速時にのみ行われ、その電力はキャパシタユニット3に集中的に充電される。これにより、減速時のエネルギーが回生電力として回収されるようになっている。なお、オルタネータ2には、発電された交流電力を直流電力に変換する整流器15が内蔵されており、上記オルタネータ2による発電電力は、上記整流器15で直流に変換された後にキャパシタユニット3に送られる。キャパシタユニット3は、最大で約25Vまで充電可能であり、これを超える分のオルタネータ2の発電電力については、DC/DCコンバータ5を介して(DC/DCコンバータ5で降圧されてから)バッテリ6に送られる。
一方、減速時以外の運転状態(アイドリング時、定常走行時、または加速時)では、オルタネータ2での発電は基本的に行われない。すなわち、車両の減速時に上記キャパシタユニット3に充電された電力は、上記DC/DCコンバータ5を介して逐次バッテリ6に送られ、そこで蓄えられる。そして、減速時以外の運転状態では、上記バッテリ6に蓄えられた電力が電気負荷4に供給されることで、オルタネータ2を作動させることなく電気負荷4の電力が賄われるようになっている。もちろん、車両の走行シーンによっては、減速時以外の運転状態においてオルタネータ2での発電が一時的に行われることがあってもよい。
ここで、上記構成のように、複数の電気二重層キャパシタからなるキャパシタユニット3と、鉛蓄電池からなるバッテリ6とを併用しているのは、キャパシタユニット3およびバッテリ6のそれぞれの特性を生かして減速時のエネルギーを効率よく回収するためである。すなわち、キャパシタユニット3は、コンデンサのように電荷を物理的に蓄えるものであるため、大電流を瞬時に受け入れることが可能であり、減速時にオルタネータ2で集中的に発電される電力を一時的に蓄電するのに適している。一方、バッテリ6は、化学反応を利用した蓄電装置であり、一時的な大電流には対応できないが、上記キャパシタユニット3に比べて充電容量が大きいという性質がある。そこで、オルタネータ2で発電された電力を一旦キャパシタユニット3で蓄えた後で、容量の大きいバッテリ6へと送るようにしている。なお、キャパシタユニット3に蓄えられた電力は、バッテリ6を経由することなく、車両の電気負荷4に直接供給される場合もあり得る。
上記キャパシタユニット3には、キャパシタユニット3の温度を検出するための温度センサ18と、キャパシタユニット3の電圧を検出するための電圧センサ19とが設けられている。これら温度センサ18および電圧センサ19の各検出値は、電気信号として上記PCM10にそれぞれ入力される。
上記キャパシタユニット3とアース(車体)との間には、抵抗体7が設けられている。図1では、この抵抗体7の抵抗値をRとしている。抵抗体7は、上記キャパシタユニット3とスイッチ8を介して直列に接続されている。一方、DC/DCコンバータ5との関係では、抵抗体7は、DC/DCコンバータ5とスイッチ8を介して並列に接続されている。
上記スイッチ8は、キャパシタユニット3の劣化を判定するときに(詳細は後述する)、PCM10からの指令を受けて、キャパシタユニット3と抵抗体7とを接続し、かつキャパシタユニット3とDC/DCコンバータ5との接続を遮断するように作動する。一方、これ以外の通常時において、スイッチ8は、上記とは逆に、キャパシタユニット3と抵抗体7との接続を遮断し、かつキャパシタユニット3とDC/DCコンバータ5とを接続するように作動する。
(2)キャパシタユニットの劣化判定
以上のような構成の減速回生システム付き車両には、そのキャパシタユニット3の劣化を判定するための機能が備わっている。キャパシタユニット3の劣化を判定する制御は、上記PCM10により行われる。つまり、PCM10は、キャパシタユニット3の劣化を判定する本発明にかかる判定部に相当するものである。以下、上記PCM10の制御によってキャパシタユニット3の劣化がどのように判定されるかについて説明する。
図2は、PCM10により実行される劣化判定制御の具体的手順を示すフローチャートである。このフローチャートに示す処理がスタートすると、PCM10は、前回の劣化判定が行われたときからの経過日数(初めての場合は車両の使用開始時からの経過日数)をカウントし、その日数が所定日数以上であるか否かを判定する(ステップS1)。すなわち、キャパシタユニット3の劣化判定は、毎日行う必要はなく、定期的に行えばよいため、前回の実施日からの経過日数が所定日数以上か否かがまず判定される。
上記ステップS1でYESと判定されて所定日数が経過していることが確認された場合、PCM10は、上記温度センサ18および電圧センサ19から、キャパシタユニット3の温度Tcおよび電圧Vcをそれぞれ読み込む制御を実行する(ステップS2)。
次いで、PCM10は、キャパシタユニット3が停止中であるか否かを判定する(ステップS3)。具体的には、例えば車両の駐車中(エンジンの停止中)のような、オルタネータ2からキャパシタユニット3への充電、およびキャパシタユニット3からバッテリ6への放電のいずれもが行われない状態のときに、キャパシタユニット3が停止中であると判定する。なお、車両の走行中であっても、例えば高速道路でのクルージング走行時のような、キャパシタユニット3への充放電を一定期間以上停止し得る状態にあれば、キャパシタユニット3が停止中であると判定する。
上記ステップS3でYESと判定されてキャパシタユニット3が停止中であることが確認された場合、PCM10は、上記温度センサ18により検出されたキャパシタユニット3の温度Tc(以下、キャパシタ温度Tcということがある)が、予め定められた所定範囲内にあるか否かを判定する(ステップS4)。すなわち、キャパシタユニット3の劣化判定は、その判定の精度を確保するために、キャパシタユニット3がある程度同じような温度状態にあるときに行うことが望ましい。そこで、キャパシタ温度Tcが所定範囲内にあるときにのみ劣化判定を許可するべく、上記ステップS4の判定をまず実行する。
上記ステップS4でYESと判定されてキャパシタ温度Tcが所定範囲内にあることが確認された場合、PCM10は、上記電圧センサ19により検出されたキャパシタユニット3の電圧Vc(以下、キャパシタ電圧Vcということがある)が、予め定められた所定値にあるか否かを判定する(ステップS5)。ここでの判定に用いられるキャパシタ電圧Vc所定値は、後述するキャパシタユニット3の放電制御(ステップS6)の開始電圧として予め定められた値であり、例えば12V(各キャパシタセル17の個別の電圧としては1.2V)に設定される。なお、キャパシタ電圧Vcが所定値から外れる場合には、所定値になるまでキャパシタユニット3に意図的に充放電を行わせればよい。例えば、キャパシタ電圧Vcが所定値を超える場合には、その超える分の電力をバッテリ6に放電し、キャパシタ電圧Vcが所定値を下回る場合には、足りない分の電力をバッテリ6からの充電で賄うようにする。
上記ステップS5でYESと判定されてキャパシタ電圧Vcが所定値にあることが確認された場合、PCM10は、キャパシタユニット3に放電を行わせる制御を開始する(ステップS6)。すなわち、キャパシタユニット3と抵抗体7とを接続し、かつキャパシタユニット3とDC/DCコンバータ5との接続を遮断する方向にスイッチ8を作動させることにより、キャパシタユニット3に充電されていた電力を抵抗体7を介してアース(車体)に放電させる。
そして、PCM10は、上記ステップS6におけるキャパシタユニット3からの放電の開始後、予め定められた所定時間(例えば300sec)が経過したか否かを、自身に内蔵されたタイマーのカウント値に基づき判定する(ステップS7)。そして、ここでYESと判定されて所定時間が経過したことが確認された場合に、その時点でのキャパシタ電圧Vc(所定時間経過後のキャパシタ電圧Vc)を電圧センサ19から取得し、その電圧値に基づいてキャパシタユニット3の容量C(以下、キャパシタ容量Cということがある)を算出する制御を実行する(ステップS8)。
ここで、キャパシタ電圧Vcからキャパシタ容量Cをどのように算出するかについて具体的に説明する。図3は、キャパシタユニット3の放電時に、キャパシタ電圧Vc(V)が放電時間t(sec)に応じてどのように変化するかを示したグラフである。このグラフにおける複数の線図(曲線)は、キャパシタユニット3の劣化度合いによる電圧Vcの低下速度の違いを表している。すなわち、キャパシタユニット3の電解液(正確にはキャパシタユニット3を構成する各キャパシタセル17の電解液)が分解するなどして、キャパシタユニット3が劣化すると、その容量Cが低下するため、上記電圧Vcの低下速度は、劣化が進行するほど(つまりキャパシタ容量Cが低下するほど)速くなる。図3において、キャパシタ電圧Vcの低下速度が速い線図(つまり相対的に下側に位置する線図)は、それだけキャパシタユニット3の劣化が進行しているということになる。具体的に、図3において最も上側の線図Xは、キャパシタユニット3が新品のとき(未劣化時)の電圧Vcの変化を示しており、この線図Xよりも下側の線図は、キャパシタユニット3の劣化が進行したときの電圧Vcの変化を示している。
この現象を利用すれば、放電開始から所定時間が経過した時点でのキャパシタ電圧Vcの測定値に基づいて、キャパシタ容量Cを算出することができる。すなわち、所定時間後のキャパシタ電圧Vcが小さいほど、キャパシタ容量Cの値は低いことになる。なお、キャパシタ電圧Vcの測定タイミング(放電開始後の所定時間)については適宜設定可能であるが、キャパシタ容量Cを精度よく求める観点からは、劣化度合いに応じた電圧Vcの差が最も現れやすいタイミングで測定することが望ましく、例えば図3の例では、新品時のキャパシタ電圧Vcが放電開始時の半分程度(6V)になるタイミング(放電開始後300sec)が好適である。
図4は、上記キャパシタ電圧Vcとキャパシタ容量Cとの関係を、放電開始後の経過時間ごとに示したグラフである。具体的に、このグラフにおける4本の線図は、右から順に、放電開始後の経過時間が80sec、120sec、300sec、600secのときのキャパシタ電圧Vcとキャパシタ容量Cとの関係をそれぞれ示している。いずれの線図による場合でも、キャパシタ容量Cは、放電後のキャパシタ電圧Vcが小さいほど低く算出されることになる。これは、上述した図3のグラフのように、キャパシタユニット3が劣化してその容量Cが低下するほど、キャパシタ電圧Vcの低下速度が速くなることによる。なお、上記4本の線図のうち、300sec経過後の電圧Vcと容量Cとの関係を表す線図Yが、最も傾きが寝ている(つまり容量Cの低下による電圧Vcの差が現れ易い)ことが分かる。このことからも、電圧Vcを計測するタイミング(放電開始後の所定時間)は、新品時のキャパシタ電圧Vcが放電開始時の半分程度になるタイミングが好適であるといえる。
PCM10は、図4に示したような電圧Vcと容量Cとの関係を予めマップ形式のデータとして記憶しており、そのマップデータに基づいて、キャパシタ容量Cを算出する。例えば、キャパシタユニット3の放電開始から300sec後のキャパシタ電圧Vcの値に基づいてキャパシタ容量Cを算出する場合には、図4の線図Yに相当するマップデータを用いて、上記キャパシタ容量Cを算出する。
以上のようにしてキャパシタ容量Cの算出が完了すると、PCM10は、そのキャパシタ容量Cに基づいて、キャパシタユニット3の劣化が予測よりも進行しているか否かを判定する(ステップS9)。すなわち、キャパシタユニット3の容量Cは、図5の線図Zに示すように、キャパシタユニット3の使用時間(年数)が長くなるほど徐々に低下する傾向にあり、その傾向は、実験等によって予め特定することができる。PCM10は、その劣化の傾向に基づき得られるキャパシタ容量Cの劣化予測値(キャパシタユニット3の使用時間から予測されるキャパシタ容量Cの値)を予め記憶しており、その予測値よりも上記ステップS8で算出した容量Cが小さければ、キャパシタユニット3が劣化していると判定する。
上記ステップS9でYESと判定されてキャパシタユニット3が予測よりも劣化していることが確認された場合、PCM10は、キャパシタユニット3の制御プログラムを変更する制御を実行する(ステップS10)。すなわち、キャパシタユニット3は、過度の温度上昇を防止するために、その検出温度Tcが例えば60℃を超えると、オルタネータ2からの供給電力を受け取らないように制御されるが、上記ステップS10でキャパシタユニット3の劣化が確認されると、キャパシタユニット3の制御プログラムが書き換えられ、上記上限温度(60℃)が例えば50℃程度まで下げられる。これにより、キャパシタユニット3の温度が平均的に低下するため、その劣化のスピードを緩やかにすることができる。一方、キャパシタユニット3の劣化が確認されなかった場合には、上記のような制御プログラムの変更は必要ないため、キャパシタユニット3の上限温度は例えば60℃のまま維持される。
次に、上述のキャパシタユニット3の劣化判定に関連して、抵抗体7の抵抗値Rをどのような値に設定すべきかについて説明する。
上記図2のステップS6〜S9で説明したとおり、キャパシタユニット3の劣化を判定する際には、キャパシタユニット3の充電電力を抵抗体7を介してアース(車体)に放電させ、それに伴うキャパシタユニット3の電圧Vcの低下具合に応じてキャパシタユニット3の劣化を判定する。このとき、キャパシタユニット3からアース(車体)に放電される電流I(図1)は、抵抗体7の抵抗値Rによって変わるため、この抵抗値Rの設定によって、放電電流Iをコントロールすることができる。
例えば、上記抵抗体7の抵抗値Rを大きくすると、放電電流Iを小さくすることができる。すると、キャパシタユニット3の電圧の低下速度が遅くなるため、キャパシタユニット3の劣化判定にかかる時間(測定時間)は長期化するが、その一方で、抵抗体7の発熱量を低く抑えることができる。
逆に、抵抗値Rを小さくすると、放電電流Iを大きくすることができる。すると、キャパシタユニット3の電圧の低下速度が速くなるため、キャパシタユニット3の劣化判定にかかる時間(測定時間)を短縮できる一方、抵抗体7の発熱量は増大することになる。
図6は、抵抗体7の抵抗値R(Ω)とその発熱量Q(W)との関係、および上記抵抗値Rと劣化判定に要する測定時間Tm(min)との関係を同時に示したグラフである。なお、この図6のグラフは、新品のキャパシタユニット3に対し、キャパシタ電圧Vcが12Vからその半分の6Vになるまで放電を継続するという条件で算出した。本図によれば、上述したような関係、つまり、抵抗値Rが大きいほど測定時間Tm(キャパシタ電圧Vcが6Vに低下するまでの時間)が長くなり、抵抗値Rが小さいほど発熱量Q(W)が大きくなるという関係が現れていることが分かる。
上記図6のグラフを考慮して、当実施形態では、抵抗体7の抵抗値Rが、1Ω以上50Ω以下の範囲に設定される。抵抗値Rが1Ωのとき、抵抗体7の発熱量Qは約150Wであり、この150Wの発熱量は、計算上、約45℃の温度上昇に相当する。仮に、周囲温度が25℃であるとすると、抵抗体7の温度は約70℃に達することになる。これ以上抵抗体7が発熱すると、例えばメンテナンス時の作業に支障をきたすことが想定されるため、このような点を考慮して、当実施形態では、抵抗値Rの下限値を1Ωに設定している。なお、R=1Ωのときの測定時間Tmは、約0.16minという充分に短い時間となるため、測定時間については何ら問題ない。
一方、抵抗値Rが50Ωのとき、劣化判定に要する測定時間Tmは、8.3minとなる。これ以上測定時間Tmが増えて、例えば10min以上になったとすると、環境雰囲気の変化による測定精度への影響や、エンジン停止中に長時間通電することによる安全性の問題、さらには走行中の計測実現可能性の問題等が懸念されるため、測定時間Tmは10min未満とするのが望ましい。このような点を考慮して、当実施形態では、抵抗値Rの上限値を50Ωに設定している。なお、R=50Ωのときの発熱量Qは、約2.9Wという充分に小さい値となるため、発熱量については何ら問題ない。
なお、上記図6のグラフでは、キャパシタセル1個あたりの抵抗体7の抵抗値(抵抗値Rをキャパシタセル17の個数で割った値)を括弧書で横軸に併記している。すなわち、当実施形態において、キャパシタユニット3は10個のキャパシタセル(電気二重層キャパシタ)17からなるため、上記抵抗値Rの値(1Ω以上50Ω以下)は、各セル1個あたりの値としては、その1/10、つまり0.1Ω以上5Ω以下になる。キャパシタユニット3を構成するキャパシタセル17の個数が当実施形態の例と異なる場合には、上記セル1個あたりの抵抗値に、キャパシタセル17の個数を掛けた値を、抵抗値Rとして設定すればよい。例えば、キャパシタセル17の個数を5個にした場合、抵抗値Rは、0.5Ω以上25Ω以下に設定されることになる。
ここで、キャパシタユニット3には、上述したように、その各キャパシタセル17の内部抵抗16が含まれる。この内部抵抗16の抵抗値r(内部抵抗値r)は、キャパシタユニット3(キャパシタセル17)が劣化すると増大する傾向にあるため、上記キャパシタユニット3の電圧Vcの値は、キャパシタユニット3の劣化に伴い、上記内部抵抗値rの増大による電圧降下の影響を受けて低めに測定されることになる。
しかしながら、当実施形態のように、抵抗体7の抵抗値Rを1Ω以上50Ω以下(キャパシタセル1個あたり0.1Ω以上5Ω以下)に設定した場合には、上記内部抵抗値rの増大による影響は充分に小さくなり、キャパシタユニット3の容量Cの低下を精度よく調べることができる。
すなわち、キャパシタユニット3を構成する各キャパシタセル17の内部抵抗値rは、例えば新品時において1mΩ程度であり、上述した抵抗体7の抵抗値R(キャパシタセル1個あたり0.1Ω以上5Ω以下)に比べれば充分に小さく、抵抗値Rの0.02%以上1%以下となる。このため、例えばキャパシタユニット3の放電を12V(キャパシタセル1個あたり1.2V)から開始した場合、上記内部抵抗値r(1mΩ)による電圧降下は0.012〜0.00024Ωに留まり、その値は、各キャパシタセル17の放電開始時の電圧(1.2V)との比較ではわずか1%以下となる。したがって、上記キャパシタユニット3(キャパシタセル17)の劣化によりその内部抵抗値rが1mΩから多少増大したとしても、その影響がキャパシタ電圧Vcの測定値に及ぼす影響はわずかとなる。このような事情から、当実施形態では、キャパシタ電圧Vcの測定値に基づいてキャパシタ容量Cの低下度合い(キャパシタユニット3の劣化の有無)を精度よく調べることが可能となっている。
(3)作用効果
以上説明したように、当実施形態では、車両の減速時にオルタネータ2で発電された電力を集中的に蓄電するためのデバイス(蓄電デバイス)として、内部抵抗値rが1mΩのキャパシタセル17(電気二重層キャパシタ)を10個直列に接続したキャパシタユニット3を用いた。そして、このキャパシタユニット3の劣化を判定するために、抵抗値Rを1Ω以上50Ω以下に設定した抵抗体7をキャパシタユニット3と直列に接続するとともに、キャパシタユニット3からの放電電流Iを抵抗体7に所定時間流した後の上記キャパシタユニット3の電圧値Vcに基づきキャパシタユニット3の容量Cを求めることにより、上記キャパシタユニット3の劣化を判定するようにした。このような構成によれば、抵抗体7の発熱量が過大にならず、かつキャパシタ容量Cの測定に要する時間が長くなり過ぎない範囲で、精度よくキャパシタユニット3の劣化を判定できるという利点がある。
すなわち、上記実施形態では、抵抗体7の抵抗値Rを上記のような範囲(1Ω以上50Ω以下)に設定したことにより、図6を用いて説明したとおり、放電電流Iの通過に伴う抵抗体7の発熱量Qを、メンテナンス等の作業に支障のないレベル(150W以下)に抑制できるとともに、キャパシタ容量Cを求めるのに必要な測定時間を、実用上問題ない長さ(10min以下)に抑制することができる。しかも、上記抵抗体7の抵抗値Rが、キャパシタユニット3全体の内部抵抗値(1mΩ×10)に対し充分に大きいことから、キャパシタユニット3の劣化に伴う内部抵抗の増大がキャパシタユニット3の電圧値Vcに影響を及ぼすのを最小限に抑えることができ、キャパシタユニット3の容量Cの低下のみを精度よく測定することができる。このように、上記実施形態によれば、容量Cの低下に基づくキャパシタユニット3の劣化の有無を、実用性を考慮しながら精度よく判定することができる。
また、上記実施形態では、DC/DCコンバータ5に対しスイッチ8を介して並列に抵抗体7を接続したため、DC/DCコンバータ5内の回路に影響を受けることなく、キャパシタユニット3の電圧値Vcを測定でき、その値に基づいて精度よくキャパシタユニット3の劣化を判定することができる。
(4)他の実施形態
上記実施形態では、キャパシタユニット3として、新品時の内部抵抗値rが1mΩ程度のキャパシタセル17(電気二重層キャパシタ)を10個直列に接続したものを用いる一方、抵抗体7の抵抗値Rを1Ω以上50Ω以下に設定したが、キャパシタセル17の個数はもちろん10個に限られない。キャパシタセル17の個数をnとすると、その個数nが幾つであっても、キャパシタセル1個あたりの抵抗体7の抵抗値(抵抗値Rをセル数nで割った値;R÷n)を、0.1Ω以上5Ω以下に設定する、言い換えれば、抵抗体7の抵抗値Rをn×0.1Ω以上n×5Ω以下に設定すれば、上記と同様の作用効果が得られる。
さらには、キャパシタセル17の新品時の内部抵抗値rが1mΩでない場合でも、キャパシタセル1個あたりの抵抗体7の抵抗値(R÷n)に対する新品時の内部抵抗値rの割合(r×n÷R)、言い換えると、上記抵抗値Rに対するキャパシタユニット3全体の内部抵抗値(r×n)の割合を、0.02%以上1%以下に設定すれば、上記と同様の作用効果が得られる。
また、上記実施形態では、DC/DCコンバータ5の外部に抵抗体7を設けるとともに、抵抗体7をコンバータ5と並列に接続するようにしたが、図7に示す抵抗体7’のように、DC/DCコンバータ5の内部において、ダイオード等を含むコンバータ回路5a並列に抵抗体7’を接続するとともに、コンバータ回路5aと抵抗体7’との間に両者を断続するためのスイッチ8’を設けるようにしてもよい。このようにしても、コンバータ回路5aの影響を受けることなくキャパシタユニット3の電圧値Vcを測定することができる。
もちろん、コンバータ回路5aが測定に及ぼす影響が極めて小さい場合、もしくは、予めコンバータ回路5aの影響を考慮した上でキャパシタユニット3の電圧値Vcを測定するようにした場合には、DC/DCコンバータ5の内部に、コンバータ回路5aと直列に接続される状態で抵抗体7’を設けてもよい。
また、上記実施形態では、抵抗体7をアース(車体)に接続することにより、キャパシタユニット3の劣化判定時に、キャパシタユニット3に充電された電力をアース(車体)に放電するようにしたが、抵抗体7をバッテリ6に接続することにより、キャパシタユニット3から放電された電力をバッテリ6に充電するようにしてもよい。このようにすれば、バッテリ6の内部抵抗が劣化判定の精度に影響を及ぼすことが懸念されるが、電力を外部に捨てずに済むため、燃費の面ではより有利となる。ただし、劣化判定は定期的にしか実施されないため、キャパシタユニット3の充電電力を外部に捨てるようにした上記実施形態であっても、燃費への影響はほとんど無視できるレベルである。
また、上記実施形態では、複数の電気二重層キャパシタ(キャパシタセル17)からなるキャパシタユニット3を車両の減速回生システムの一部として設け、このキャパシタユニット3に対しその劣化を判定するものとしたが、本発明の構成は、上記のような電気二重層キャパシタからなるキャパシタユニット3に限らず、各種の蓄電デバイス(繰り返し充放電が可能な電池)に適用可能である。
具体的に、電気二重層キャパシタ以外の劣化判定の対象としては、リムイオンキャパシタ等のハイブリッドキャパシタや、高出力リチムイオン電池が好適である。
上記電気二重層キャパシタ、リチムイオンキャパシタ(ハイブリッドキャパシタ)、および高出力リチウムイオン電池は、図8の線図W1に示すように、電流が一定という条件下で放電を行わせたときに(強制放電)、放電時間の経過に伴ってリニアに電圧が変化するという性質がある。なお、この図8の線図W1は、先の図3のグラフ(時間経過とともに電圧低下速度が遅くなるもの)とは傾向が異なるが、これは、図3の場合は自然放電であるため、時間経過とともに電流が低下するからである。
本発明の構成は、図8の線図W1に示すようなリニアな充放電特性をもつ蓄電デバイスの劣化を判定するのに好適である。これに対し、上記実施形態においてバッテリ6として使用されている鉛蓄電池は、図8の線図W2に示すように、放電時間がある程度経過するまではあまり電圧が低下せず、そこから急激に電圧が低下していくという性質がある。このような充放電特性を有する蓄電デバイスに対しては、劣化の判定が若干難しくなるが、予め充放電特性を調べておけば、同様の方法で劣化を判定することが可能である。
2 オルタネータ
3 キャパシタユニット(蓄電デバイス)
5 DC/DCコンバータ
5a コンバータ回路
8 スイッチ
7 抵抗体
10 PCM(判定部)
R (抵抗体の)抵抗値
r 内部抵抗値

Claims (6)

  1. エンジンにより駆動されるオルタネータと、オルタネータと電気負荷との間に介設されたDC/DCコンバータと、オルタネータで発電された電力を蓄電するようにオルタネータと直列に接続された蓄電デバイスと、蓄電デバイスの劣化を判定する劣化判定装置とを備え、車両の減速時に上記オルタネータで発電された電力を上記蓄電デバイスに蓄電させることにより、減速時のエネルギーを回生電力として回収するようにした車両であって、
    上記劣化判定装置は、蓄電デバイスと直列に接続された抵抗体と、上記蓄電デバイスからの放電電流を上記抵抗体に所定時間流した後の上記蓄電デバイスの電圧値に基づき蓄電デバイスの容量を求めることにより、上記蓄電デバイスの劣化を判定する判定部とを備え、
    上記抵抗体が、上記DC/DCコンバータの内部において、コンバータ回路と直列に接続されており、
    上記抵抗体の抵抗値に対する上記蓄電デバイスの新品時の内部抵抗値の割合が、0.02%以上1%以下に設定されたことを特徴とする蓄電デバイスの劣化判定装置付き車両
  2. エンジンにより駆動されるオルタネータと、オルタネータと電気負荷との間に介設されたDC/DCコンバータと、オルタネータで発電された電力を蓄電するようにオルタネータと直列に接続された蓄電デバイスと、蓄電デバイスの劣化を判定する劣化判定装置とを備え、車両の減速時に上記オルタネータで発電された電力を上記蓄電デバイスに蓄電させることにより、減速時のエネルギーを回生電力として回収するようにした車両であって、
    上記劣化判定装置は、蓄電デバイスと直列に接続された抵抗体と、上記蓄電デバイスからの放電電流を上記抵抗体に所定時間流した後の上記蓄電デバイスの電圧値に基づき蓄電デバイスの容量を求めることにより、上記蓄電デバイスの劣化を判定する判定部とを備え、
    上記抵抗体が、上記DC/DCコンバータの内部においてコンバータ回路と並列に接続されるとともに、上記抵抗体とコンバータ回路との間に両者を断続するためのスイッチが設けられており、
    上記抵抗体の抵抗値に対する上記蓄電デバイスの新品時の内部抵抗値の割合が、0.02%以上1%以下に設定されたことを特徴とする蓄電デバイスの劣化判定装置付き車両
  3. 請求項1または2記載の蓄電デバイスの劣化判定装置付き車両において、
    上記蓄電デバイスは、一定電流下における電圧値が時間経過とともに直線的に変化するような充放電特性を有する蓄電デバイスであることを特徴とする蓄電デバイスの劣化判定装置付き車両
  4. 請求項3記載の蓄電デバイスの劣化判定装置付き車両において、
    上記蓄電デバイスは、電気二重層キャパシタ、リチムイオンキャパシタ、または高出力リチウムイオン電池を少なくとも1つ含むものであることを特徴とする蓄電デバイスの劣化判定装置付き車両
  5. 請求項4記載の蓄電デバイスの劣化判定装置付き車両において、
    上記蓄電デバイスが1個以上の電気二重層キャパシタを含み、電気二重層キャパシタ1個あたりの上記抵抗体の抵抗値が0.1Ω以上5Ω以下に設定されたことを特徴とする蓄電デバイスの劣化判定装置付き車両
  6. 請求項5記載の蓄電デバイスの劣化判定装置付き車両において、
    上記蓄電デバイスが電気二重層キャパシタを10個直列に接続したものからなり、上記抵抗体の抵抗値が1Ω以上50Ω以下に設定されたことを特徴とする蓄電デバイスの劣化判定装置付き車両。
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