JP6627023B2 - 医療用ガイドワイヤ - Google Patents
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Description
特に、先端側と後端側とを異種金属線を用いて接続したガイドワイヤには、前記性能等を必要とする。
管状接続具は、擬弾性特性を有し、第1芯線後端径大部と管状接続具とは、オーステナイト相を示すときの横弾性係数が、17650Mpa以上21575Mpa以下のNiTi合金である。
第2芯線は、後端から先端へ第2芯線径大部と先端接続径小部とを備える。
管状接続具へ、一方の側から前記後端接続径小部を挿入し、他方の側から前記先端接続径小部を挿入する。
管状接続具は、少なくとも、一方の端部と第1芯線後端径大部の後端との当接位置で接続固着され、他方の端部と第2芯線径大部の先端との当接位置で接続固着される。
第1芯線後端径大部のねじり剛性K1に対する第2芯線径大部のねじり剛性K2とのねじり剛性比(K2/K1)と、第1芯線後端径大部のねじり剛性K1に対する管状接続具のねじり剛性J1とのねじり剛性比(J1/K1)とは、一定の関係式を満たす。
第2芯線は、オーステナイト系ステンレス鋼線のSUS304で、JIS規格の化学成分量のうち、Niが8.00%以上8.20%以下で、Crが18.00%以上18.20%以下である。
第2芯線に、固溶化熱処理と、加工率が70%以上99.6%以下の伸線と、最終伸線後に360℃から480℃の低温焼きなまし処理とを加えることにより、加工誘起マルテンサイト相への変態割合を20%以上80%以下とし、横弾性係数が68500Mpa以上であることを特徴とする。
第1芯線は、擬弾性特性を有し、後端から先端へ後端接続径小部と第1芯線後端径大部とを備える。
管状接続具は、擬弾性特性を有し、後端接続径小部と管状接続具とは、オーステナイト相を示すときの横弾性係数が、17650Mpa以上21575Mpa以下のNiTi合金である。
第2芯線は、後端から先端へ第2芯線径大部と先端接続径小部とを備える。
管状接続具へ、一方の側からテーパ部の後端第1径小部を有する後端接続径小部を挿入し、他方の側からテーパ部の先端第1径小部を有する先端接続径小部を挿入する。
管状接続具の一方の内側端部と後端第1径小部のテーパ部とが当接する。
管状接続具の他方の内側端部と先端第1径小部のテーパ部とが当接する。
管状接続具は、少なくとも、一方の内側端部と後端接続径小部との当接位置で接続固着され、他方の内側端部と先端接続径小部との当接位置で接続固着される。
後端接続径小部のねじり剛性をk11、先端接続径小部のねじり剛性をk22、管状接続具のねじり剛性をJ1とした場合に、
後端接続径小部のねじり剛性k11に対する先端接続径小部のねじり剛性k22とのねじり剛性比(k22/k11)と、後端接続径小部のねじり剛性k11に対する管状接続具のねじり剛性J1とのねじり剛性比(J1/k11)とは、一定の関係式を満たす。
第2芯線は、オーステナイト系ステンレス鋼線のSUS304で、JIS規格の化学成分量のうち、Niが8.00%以上8.20%以下で、Crが18.00%以上18.20%以下とし、
第2芯線に、固溶化熱処理と、加工率が70%以上99.6%以下の伸線と、最終伸線後に360℃から480℃の低温焼きなまし処理とを加えることにより、加工誘起マルテンサイト相への変態割合を20%以上80%以下とし、横弾性係数が68500Mpa以上であることを特徴とする。
先端側の第1芯線後端径大部のねじり剛性K1に対する、後端側の、管状接続具のねじり剛性J1とのねじり剛性比(J1/K1)と、第2芯線径大部のねじり剛性K2とのねじり剛性比(K2/K1)とは、先端側から後端側へ向かって徐変増大する一定の関係式を満たす。
第2芯線は、オーステナイト系ステンレス鋼線のSUS304で、JIS規格の化学成分量のうち、NiとCrを一定範囲とする。
第2芯線に、固溶化熱処理と、加工率が一定範囲の伸線と、最終伸線後に一定の温度範囲で低温焼きなまし処理とを加えることにより、加工誘起マルテンサイト相への変態割合を20%以上80%以下とし、横弾性係数が68500Mpa以上であることを特徴とする。
この理由は、高い値の安定した横弾性係数をもつオーステナイト系ステンレス鋼線から成る第2芯線径大部を備えた第2芯線を、異種金属線どうしを接続したガイドワイヤに用いる為である。
これにより、異種金属線どうしを管状接続具で接続したガイドワイヤでありながら、血管病変部への到達性、及び、血管病変部での通過性を向上させることができる。
これにより、後端側から先端側へ、より回転伝達性を向上させる為であり、異種金属線どうしを管状接続具で接続したガイドワイヤでありながら、血管病変部への到達性、及び、血管病変部での通過性をより向上させることができる。
後端接続径小部のねじり剛性k11に対する管状接続具のねじり剛性J1とのねじり剛性比(J1/k11)と、後端接続径小部のねじり剛性k11に対する先端接続径小部のねじり剛性k22とのねじり剛性比(k22/k11)とは、先端側から後端側へ向かって徐変増大する一定の関係式を満たす。
第2芯線は、オーステナイト系ステンレス鋼線のSUS304で、JIS規格の化学成分量のうち、NiとCrを一定範囲とする。
第2芯線に、固溶化熱処理と、加工率が一定範囲の伸線と、最終伸線後に一定の温度範囲で低温焼きなまし処理とを加えることにより、加工誘起マルテンサイト相への変態割合を20%以上80%以下とし、横弾性係数が68500Mpa以上であることを特徴とする。
この理由は、高い値の安定した横弾性係数をもつオーステナイト系ステンレス鋼線から成る先端接続径小部を備えた第2芯線を、異種金属線どうしを接続したガイドワイヤに用いる為である。
これにより、後端側を回転させた場合に、ねじり剛性の異なる異種金属線を接続した接続部での局部的なねじり溜まりの偏りを防いで、先端側への高度の回転伝達性と押込み特性の向上を図るとともに、操作性を向上させることができる。
これにより、後端側を回転させた場合に、ねじり剛性の異なる異種金属線を接続した接続部での局部的なねじり溜まりの偏りをより防いで、先端側への高度の回転伝達性と押込み特性の向上をより図るとともに、操作性をより向上させることができる。
この理由は、横弾性係数を飛躍的に向上させた第2芯線径大部と先端接続径小部とを備えた第2芯線を、異種金属線どうしを管状接続具で接続したガイドワイヤに用いることにより、後端側から先端側への回転伝達性を向上させる為である。
ガイドワイヤ1は、芯線2と、管状接続具71とコイル体3とふっ素樹脂被膜5と潤滑性被膜6を有する。
芯線2は、先端側の第1芯線2Aと後端側の第2芯線2Bとを備え、管状接続具71は、第1芯線2Aの後端部と第2芯線2Bの先端部とを接続して固着する(以下接続固着という)。
第2芯線2Bは、先端部の先端接続径小部28と、第2芯線径大部21Bとを備える。
潤滑性被膜6は、少なくともコイル体3と先端接合部4aと後端接合部4bとの外周に形成されている。管状接続具71の外周と第1芯線2Aの第1芯線後端径大部21Aの外周に親水性被膜を形成することが好ましい。
oが2400mmである。
第1芯線2Aの第1芯線後端径大部21Aは、長さL11が100mm、外径D1が0.312mmである。
11mm、外径d1が0.220mmの後端第1径小部27aと、長さが6mm、外径が0.220mmから0.100mmへ徐変減少し、外径d11が0.100mmで等径の後端第2径小部27bとを備える。
第2芯線2Bの第2芯線径大部21Bは、後端が長手方向の長さ2mm以下の円弧状で、長さL2が1765mm、外径D2が0.340mmである。
11mm、外径d2が0.220mmの先端第1径小部28aと、長さが6mm、外径が0.220mmから0.100mmへ徐変減少し、外径d21が0.100mmで等径の先端第2径小部28bとを備える。
具体的には、特公平2−24548号公報等でみられるような超弾性金属(NiTi合金)、特公平6−83726号公報等でみられるような加工硬化型NiTi系合金、特開2001−164348号公報等でみられるような広ひずみ範囲弾性NiTi系合金、特開2002−69555号公報等でみられるような線形弾性NiTi系合金等である。
擬弾性特性を有するNiTi合金、NiTi系合金としては、Niが48at%〜52.0at%で残部がTiのNiTi合金、Niが48.0at%〜52.0at%含有し、
〜3.0at%含有し、残部がTiから成るNiTi系合金、Niが36.0at%〜48.0at%含有し、さらにCuが5.0at%〜12.0at%含有し、残部がTiから成るNiTi系合金等である。
この理由は、ステンレス鋼線の中では溶接性に優れ、縮径伸線加工の加工率(又は総減面率)等の増大により、加工によるマルテンサイト相への変態割合を容易に多くすることができ、引張強さの向上のみならず、ねじり剛性の向上に重要な技術要素である横弾性係数を高めることができるからである。
これにより、後端側の第2芯線2Bから管状接続具71を経て、先端側の第1芯線2Aへの回転伝達性の向上を図ることができる。
そして、第1芯線2AがNiTi合金、NiTi系合金等を用い、第2芯線2Bが前記ステンレス鋼線を用いて管状接続具71と溶接接合する場合には、管状接続具71はNiTi合金、NiTi系合金が好ましく、溶接性の観点からはニッケルクロム鉄合金が好ましい。
そして又、管状接続具71と第1芯線2Aと第2芯線2Bとの双方を接着接合する場合には、前記いずれの材料を用いてもよい。
そして、本発明の接続部7の接続構造において、後端側から先端側へ回転伝達性を向上させる為の重要点は、回転伝達性は接続する各部材のもつねじり剛性に大きく影響される為、3つ(第1芯線2A、第2芯線2B、管状接続具71)の各部材間のねじり剛性比の適切な値を、多くの試験の中から見つけ出すことである。
コイル体3は、先端側がタングステン、金、白金、又はドープタングステン、金、白金にニッケル等を含む放射線不透過の線材を巻回成形したコイル体31と、後端側がステンレス鋼線等の放射線透過の線材を用いて巻回成形したコイル体32を用いる。又、放射線不透過の線材を1本用いて巻回成形したコイル体3としてもよい。
シリコーンオイルとしては、ジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル、反応性シリコーンオイルであり、好ましくは反応性シリコーンオイルである。
この理由は、金属線材(第1芯線2A、管状接続具71、コイル体3等)との密着性が高いからである。
接続固着する部位と接続固着する方法は、管状接続具71の一方の側の端部と第1芯線後端径大部21Aの後端端部との境界位置で双方に跨る溶接接合、ろう付け接合、接着接合、及び、管状接続具71の他方の側の端部と第2芯線径大部21Bの先端端部との境界位置で双方に跨る溶接接合、ろう付け接合、接着接合である。
第1芯線後端径大部21Aの後端端部と第2芯線径大部21Bの先端端部との双方が管状接続具71の両端部と接続固着されていれば、管状接続具71の内側と後端接続径小部27と先端接続径小部28との間に形成された隙間8内での、ろう付け接合、又は、接着接合を用いてもよく、又、管状接続具71の、一方の側の外周と後端第1径小部27aの外周との溶接接合、及び、他方の側の外周と先端第1径小部28aの外周との溶接接合を用いてもよい。
溶接接合としては、レーザー溶接、抵抗溶接、電子ビーム溶接等である。ろう付け接合のろう材としては、コイル体3と芯線2とを接合する接合部材としての共晶合金を用い、共晶合金としては、溶融温度が210℃から450℃の金錫系合金材、溶融温度が220℃から470℃の銀錫系合金材等である。
接着接合としては、ポリウレタン系樹脂、エポキシ系樹脂、アクリレート系樹脂、ウレタン系樹脂等の接着剤を用いる。
この構成において、後端側から先端側へ回転伝達性を向上させる為には、接続部7の、第1芯線2Aの第1芯線後端径大部21Aと管状接続具71と第2芯線径大部21Bとの接続する各部材間のねじり剛性比の適切な値を見つけ出すことである。
この理由は、3つの部材(第1芯線2Aと第2芯線2Bと管状接続具71)から成る接続構造において、一方の部材のねじり剛性の値が高く、中央部の部材のねじり剛性の値が一方の部材及び他方の部材のねじり剛性の値よりも低ければ、中央部でねじり溜まりが発生し、手元側を回転しても、その回転力を先端側へ伝えることが困難となるからである。
又、ねじり剛性の値は、各部材のもつ固有の弾性係数のみならず各部材を形成する構造差(形状、各寸法等)にも大きく影響される。
この理由は、各部材のねじり剛性は、横弾性係数と断面二次極モーメントの積で表すことができるからである。
本発明は、3つの部材から成る接続構造において、各部材のねじり剛性に着目して、各部材のねじり剛性を把握するとともに、3つの各部材間のねじり剛性比の相関関係を数多くの実験の中から見つけ出して特定することにより、後端側から先端側へ回転伝達性をより向上させる技術に関する発明である。
K1=G1×(π×D14/32) ・・・(1)
関係式(1)で表すことができる。
K2=G2×(π×D24/32) ・・・(2)
関係式(2)で表すことができる。
J1=G3×{π×(do4−do14)/32} ・・・(3)
関係式(3)で表すことができる。
J1/K1=G3×(do4−do14)/(G1×D14)・・・(4)
関係式(4)で表すことができる。
そして又、第1芯線後端径大部21Aのねじり剛性K1に対する第2芯線径大部21Bのねじり剛性K2とのねじり剛性比K2/K1(第2芯線径大部21Bのねじり剛性/第1芯線後端径大部21Aのねじり剛性)は、前記関係式(1)、(2)より、
K2/K1=G2×D24/(G1×D14) ・・・(5)
関係式(5)で表すことができる。
管状接続具71も第1芯線2Aと同じ擬弾性特性を有するNiTi合金の場合には、横弾性係数G3が前記横弾性係数G1と同一となり、前記関係式(4)は、
J1/K1=(do4−do14)/D14 ・・・(6)
関係式(6)で表すことができる。
第1実施形態において、第1芯線2Aの第1芯線後端径大部21Aの外径D1が0.312mm、横弾性係数G1が平均値の19612.5Mpa、第2芯線2Bの第2芯線径大部21Bの外径D2が0.340mm、横弾性係数G2が平均値の69000Mpaの場合の、第1芯線後端径大部21Aのねじり剛性K1に対する第2芯線径大部21Bのねじり剛性K2とのねじり剛性比K2/K1は、関係式(5)を用いて約4.962となる。
(K2/K1)>(J1/K1)>1 ・・・(7)
関係式(7)で表すことができる。
この関係式(7)は、先端側から後端側へねじり剛性比が増大することを意味する。
この理由は、例えば関係式(7)において、ねじり剛性比J1/K1の値が1を下回れば、後端側の第2芯線径大部21Bと先端側の第1芯線後端径大部21Aとの間で、たわみ変形やねじり溜まりが発生し、後端側の回転を先端側へ伝えることが困難となり、さらに強い回転を加えれば座屈変形して先端側への回転伝達が不可能となるからである。
又、ねじり剛性比K2/K1が1を下回る場合も同様であり、さらに、ねじり剛性比K2/K1とねじり剛性比J1/K1との大小関係が逆の場合{(K2/K1)<(J1/K1)}であっても同様の現象が発生する。
従って、後端側から先端側へ回転伝達性を向上させる為には、後端側の第2芯線径大部21Bと先端側の第1芯線後端径大部21Aとの2つの単なる材料のもつ剛性関係のみならず、管状接続具71を含む前記3つの各部材間のねじり剛性比の相関関係が、前記関係式(7)を満たすことが重要である。
5.85≧(K2/K1)>(J1/K1)>1 ・・・(8)
関係式(8)を満たすことである。
この理由は、関係式(7)において、一方のねじり剛性比K2/K1の値が、前記関係式(8)の上限値を超える場合には、第1芯線後端径大部21Aのねじり剛性K1と第2芯線径大部2Bのねじり剛性K2とのねじり剛性の差が拡大して、第2芯線径大部2Bのねじり剛性K2が高くなるのに反比例して柔軟性が劣る結果となり、屈曲蛇行血管内での第2芯線径大部21Bと血管壁との摩擦抵抗が増大し、かえって先端側への回転伝達性が低下することになるからである。
より好ましくは、5.65≧(K2/K1)>(J1/K1)>1 で、かつ、
4.48≧(J1/K1)である。
本発明のガイドワイヤ10は、前記第1実施形態と同様に、先端側の第1芯線2AAが擬弾性特性を有し、後端側の第2芯線2Cが加工誘起マルテンサイト変態相を有し、管状接続具71は、第1芯線2AAの後端部と第2芯線2Cの先端部とを接続固着する。
mmへ徐変減少するテーパ部を有する後端第1径小部271aと、後端側に外径d12が0.220mmで等径の後端第2径小部271bとを備える。
9mmの先端接続径小部281とを有する。
mmへ徐変減少するテーパ部を有する先端第1径小部281aと、先端側に外径d22が0.220mmで等径の先端第2径小部281bとを備える。
管状接続具71は、一方の側から孔深さが17mmの位置まで後端第2径小部271bと後端第1径小部271aを挿入し、他方の側から孔深さが17mmの位置まで先端第2径小部281bと先端第1径小部281aを挿入する。
管状接続具71は、一方の内側端部と後端第1径小部271aの、概ねテーパ部の中央位置で当接し、当接位置の外径d13が管状接続具71の内径と同一寸法の0.256mmである。又、他方の内側端部と先端第1径小部281aの、概ねテーパ部の中央位置で当接し、当接位置の外径d23が管状接続具71の内径と同一寸法の0.256mmである。
接続固着する部位は、少なくとも前記各当接部位で、接続固着する方法は、前記各当接部位の双方に跨る溶接接合、ろう付け接合、接着接合である。
又、第1芯線2AAの後端接続径小部271の当接端である後端第1径小部271aと第2芯線2Cの先端接続径小部281の当接端である先端第1径小部281aとの双方が、管状接続具71の両端部と接続固着されていれば、前記第1実施形態と同様に、管状接続具71の内側と後端接続径小部271と先端接続径小部281との間に形成された隙間8内での、ろう付け接合、又は接着接合を用いてもよく、又、管状接続具71の、一方の側の外周と後端接続径小部271の外周との溶接接合、及び、他方の側の外周と先端接続径小部281の外周との溶接接合を用いてもよい。
又、接続固着する方法は、前記第1実施形態と同様に、溶接接合、ろう付接合、接着接合のいずれか一つ、又は2つ以上組み合せて用いてもよい。
溶接接合、ろう付け接合、接着接合は、前記第1実施形態と同様である。
そして、管状接続具71の後端側の端部へ伝えられた回転は、第1芯線2AAと管状接続具71との当接端である管状接続具71の先端側の端部を経て、テーパ部の後端第1径小部271aへと伝えられる。
従って、後端側から先端側への回転伝達は、先端第1径小部281aの、管状接続具71との当接端のねじり剛性と、管状接続具71のねじり剛性と、後端第1径小部271aの、管状接続具71との当接端のねじり剛性との相関関係が重要となる。
先端第1径小部281aと後端第1径小部271aと管状接続具71との当接端のねじり剛性が重要であるとしたのは、この各当接端位置には、回転による高いねじり応力が加わる位置であるからである。
このことは、前記第1実施形態においても同様で、前記第1実施形態においては、第2芯線径大部21Bと第1芯線後端径大部21Aの、管状接続具71との各当接端が、回転による高いねじり応力が加えられる位置であるからである。
そして、第1芯線2AAの後端第1径小部271aと管状接続具71との当接端の外径d13は0.256mmであり、第2芯線2Cの先端第1径小部281aと管状接続具71との当接端の外径d23は0.256mmである。
k11=G1×(π×d134/32) ・・・(9)
関係式(9)で表すことができる。
k22=G2×(π×d234/32) ・・・(10)
関係式(10)で表すことができる。
J1/k11=G3×(do4−do14)/(G1×d134)・・・(11)
関係式(11)で表すことができる。
そして又、後端接続径小部271のねじり剛性k11に対する先端接続径小部281のねじり剛性k22とのねじり剛性比k22/k11(先端接続径小部のねじり剛性/後端接続径小部のねじり剛性)は、前記関係式(9)、(10)より、
k22/k11=G2×d234/(G1×d134)・・・(12)
関係式(12)で表すことができる。
J1/k11=(do4−do14)/d134 ・・・(13)
関係式(13)で表すことができる。
第2実施形態において、第1芯線2AAの後端接続径小部271の管状接続具71との当接端の外径d13が0.256mm、横弾性係数G1が平均値の19612.5Mpa、第2芯線2Cの先端接続径小部281の管状接続具71との当接端の外径d23が0.256mm、横弾性係数G2が平均値の69000Mpaの場合の、後端接続径小部271のねじり剛性k11に対する先端接続径小部281のねじり剛性k22とのねじり剛性比k22/k11は、関係式(12)を用いて約3.518となる。
(k22/k11)>(J1/k11)>1 ・・・(14)
関係式(14)で表すことができる。
この関係式(14)は、前記関係式(7)と同様に、先端側から後端側へねじり剛性比が徐変増大することを意味する。
この理由は、前記第1実施形態と同様に、例えば関係式(14)において、ねじり剛性比J1/k11の値が1を下回れば、後端側の先端接続径小部281と先端側の後端接続径小部271との間で、たわみ変形やねじり溜まりが発生し、後端側の回転を先端側へ伝えることが困難となり、さらに強い回転を加えれば座屈変形して先端側への回転伝達が不可能となるからである。
又、ねじり剛性比k22/k11が1を下回る場合も同様であり、さらに、ねじり剛性比k22/k11とねじり剛性比J1/k11との大小関係が逆の場合{(k22/k11)<(J1/k11)}であっても同様の現象が発生する。
従って、後端側から先端側へ回転伝達性を向上させる為には、後端側の第2芯線2Cの第2芯線径大部21Bと先端側の第1芯線2AAの第1芯線後端径大部21Aとの2つの単なる材料のもつ剛性関係のみならず、特に、第2実施形態においては、管状接続具71との両当接端である第1芯線2AAの後端接続径小部271と第2芯線2Cの先端接続径小部281、及び、管状接続具71とを含む3つの各部材間のねじり剛性比の相関関係が、前記関係式(14)を満たすことが重要である。
5.00≧(k22/k11)>(J1/k11)>1・・・(15)
関係式(15)を満たすことである。
この理由は、前記第1実施形態と同様に、関係式(15)において、一方のねじり剛性比k22/k11の値が、前記関係式(15)の上限値を超える場合には、後端接続径小部271のねじり剛性k11と先端接続径小部281のねじり剛性k22とのねじり剛性の差が拡大して、先端接続径小部281のねじり剛性k22が高くなるのに反比例して柔軟性が劣る結果となり、屈曲蛇行血管内での第2芯線径大部21Bと血管壁との摩擦抵抗が増大し、かえって先端側への回転伝達性が低下することになるからである。
4.85≧(k22/k11)>(J1/k11)>1 で、かつ、
3.40≧(J1/k11) ・・・(16)
関係式(16)を満たすことであり、さらに好ましくは、
4.50≧(k22/k11)>(J1/k11) で、かつ、
3.20≧(J1/k11)≧1.20 ・・・(17)
関係式(17)を満たすことである。
そして、又、併用する例として、前記化学成分量を特定した線材を用いて、加工率が70%以上99.6%以下の伸線加工を行う。
そして又、前記加工率で、最終伸線加工後に低温焼きなまし処理(360℃から480℃)を行う。
これらのいずれか一つ又は2つ以上を組み合せることにより、加工による加工誘起マルテンサイト相への変態割合を20%以上80%以下にすることができる。
前記加工率が70%以上85%で横弾性係数65000Mpaを68500Mpaから69500Mpa(平均値69000Mpa)へ向上させることができる。又、加工率が85%を超え99.6%とし、最終伸線後に前記低温焼きなまし処理を加えることにより、横弾性係数が69500Mpaを超え73000Mpaにまで向上させることができる。
そして又、前記化学成分量を特定した線材を用いて、前記加工率と前記低温焼きなまし処理とを併用することにより、高い値の安定した横弾性係数をもつオーステナイト系ステンレス鋼線を得ることができる。
尚、前記第1、2実施形態の第2芯線2Bと第2芯線2Cについて、接続部7の前記3つの各部材間のねじり剛性比を算出する場合の横弾性係数G2は、前記平均値69000Mpaを用い、ねじり剛性比(K2/K1、k22/k11)の上限値の算出については、前記最大値の73000Mpaを考慮した。
管状接続具71の一方の側の端部と第1芯線後端径大部21Aの後端とが当接する、一方の境界位置は符号81であり、他方の側の端部と第2芯線径大部21Bの先端とが当接する、他方の境界位置は符号82である。
第1実施形態でいう接続固着とは、少なくとも各境界位置81、82で、双方(管状接続具71の一方の側の端部と第1芯線後端径大部21Aの後端端部、及び、管状接続具71の他方の側の端部と第2芯線径大部21Bの先端端部)が接続されて固着されていることをいう。
境界位置81、82での接続固着の方法は、前記溶接接合(符号91)、ろう付け接合(符号92)、接着接合(符号93)である。
境界位置81、82で前記双方が接続固着されていれば、隙間8内へろう付け(符号92)、接着接合(符号93)されていてもよい。又、管状接続具71の、一方の側の外周と第1芯線2Aの後端第1径小部27aの外周との溶接接合、及び、他方の側の外周と第2芯線2Bの先端第1径小部28aの外周との溶接接合が、次の図5で説明するような溶接接合(符号91)としてもよい。
後端接続径小部271Aは、テーパ部を有する後端第1径小部271aと等径の後端第2径小部271bと後端凸部271cとを備える。
先端接続径小部281Aは、テーパ部を有する先端第1径小部281aと等径の先端第2径小部281bと先端凸部281cとを備える。
接続部7は、管状接続具71の一方の側と後端第2径小部271bとが接続固着し、管状接続具71の他方の側と先端第2径小部281bとが接続固着する。
第2実施形態の変形例でいう接続固着とは、少なくとも管状接続具71の両端側で、双方(管状接続具71の一方の側の外周と後端第2径小部271b、及び、管状接続具71の他方の側の外周と先端第2径小部281b)が接続固着されていることをいう。
管状接続具71の一方の側の外周と後端第2径小部271bとの溶接接合(符号91)、及び、管状接続具71の他方の側の外周と先端第2径小部281bとの溶接接合(符号91)である。
又、管状接続具71の両端の境界位置81A、82Aでの後端第2径小部271b、及び、先端第2径小部281bとの接続固着は、溶接接合(符号91)、ろう付け接合(符号92)、接着接合(符号93)である。
少なくとも管状接続具71の前記両端側、又は、前記両端の境界位置81A、82Aで接続固着されていれば、前記同様に、隙間8内へろう付け接合(符号92)、接着接合(符号93)されていてもよい。
この理由は、前記第1、2実施形態と同様に、この両接続端には、回転による高いねじり応力が加わる位置であるからである。
これにより、先端側のコイル体3の代わりに合成樹脂被膜30を形成したガイドワイヤ100を用いても、前記第1、2実施形態と同様の作用効果を奏する。尚、合成樹脂被膜30としては、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエチレン樹脂、ふっ素樹脂等を用いる。
第1芯線(2A)の後端と第2芯線(2B)の先端とを管状接続具(71)にて接続固着した医療用ガイドワイヤであって、
前記第1芯線(2A)は、擬弾性特性を有し、後端から先端へ後端接続径小部(27)と第1芯線後端径大部(21A)とを備え、
前記第2芯線(2B)は、加工誘起マルテンサイト変態相を有し、後端から先端へ第2芯線径大部(21B)と先端接続径小部(28)とを備え、
前記管状接続具(71)へ、一方の側から前記後端接続径小部(27)を挿入し、他方の側から前記先端接続径小部(28)を挿入し、
前記管状接続具(71)は、少なくとも一方の側の前記第1芯線後端径大部(21A)と他方の側の前記第2芯線径大部(21B)とを接続固着し、
前記第1芯線後端径大部(21A)のねじり剛性をK1、横弾性係数をG1、断面二次極モーメントをIp1、外径をD1とすると、断面二次極モーメントIp1が(π×D14/32)で表されることから、前記第1芯線後端径大部(21A)のねじり剛性K1は、G1×(π×D14/32)で表すことができ、
前記第2芯線径大部(21B)のねじり剛性をK2、横弾性係数をG2、断面二次極モーメントをIp2、外径をD2とすると、断面二次極モーメントをIp2が(π×D24/32)で表されることから、前記第2芯線径大部(21B)のねじり剛性K2は、G2×(π×D24/32)で表すことができ、
前記管状接続具(71)の、ねじり剛性をJ1、横弾性係数をG3、断面二次極モーメントをIp3、外径をdo、内径をdo1とすると、断面二次極モーメントIp3が{π×(do4−do14)/32}で表されることから、前記管状接続具(71)のねじり剛性J1は、G3×{π×(do4−do14)/32}で表すことができ、
前記第1芯線後端径大部(21A)のねじり剛性K1に対する前記管状接続具(71)のねじり剛性J1とのねじり剛性比(J1/K1)と、前記第1芯線後端径大部(21A)のねじり剛性K1に対する前記第2芯線径大部(21B)のねじり剛性K2とのねじり剛性比(K2/K1)との関係式(K2/K1)>(J1/K1)>1は、前記関係式(4)(5)より、
{G2×D24/(G1×D14)}>{G3×(do4−do14)/(G1×D14)}>1 の関係式を満たすことを特徴とする医療用ガイドワイヤである。
好ましくは、
5.85≧{G2×D24/(G1×D14)}>{G3×(do4−do14)/(G1×D14)}>1 で、より好ましくは、
5.65≧{G2×D24/(G1×D14)}>{G3×(do4−do14)/(G1×D14)}>1 で、かつ、
4.48≧{G3×(do4−do14)/(G1×D14)} の関係式を満たすことである。
第1芯線(2AA)の後端と第2芯線(2C)の先端とを管状接続具(71)にて接続固着した医療用ガイドワイヤであって、
前記第1芯線(2AA)は、擬弾性特性を有し、後端から先端へ後端接続径小部(271)と第1芯線後端径大部(21A)とを備え、
前記第2芯線(2C)は、加工誘起マルテンサイト変態相を有し、後端から先端へ第2芯線径大部(21B)と先端接続径小部(281)とを備え、
前記管状接続具(71)へ、一方の側から前記後端接続径小部(271)を挿入し、他方の側から前記先端接続径小部(281)を挿入し、
前記管状接続具(71)は、一方の側の前記後端接続径小部(271)と他方の側の前記先端接続径小部(281)とを接続固着し、
前記後端接続径小部(271)のねじり剛性をk11、断面二次極モーメントをIp11、横弾性係数は前記第1芯線後端径大部(21A)と同じG1となり、前記管状接続具(71)との当接端の外径をd13とすると、断面二次極モーメントIp11が(π×d134/32)で表されることから、前記後端接続径小部(271)のねじり剛性k11は、G1×(π×d134/32)で表すことができ、
前記先端接続径小部(281)のねじり剛性をk22、断面二次極モーメントをIp22、横弾性係数は前記第2芯線径大部(21B)と同じG2となり、前記管状接続具(71)との当接端の外径をd23とすると、断面二次極モーメントIp22が(π×d234/32)で表されることから、前記先端接続径小部(281)のねじり剛性k22は、G2×(π×d234/32)で表すことができ、
前記管状接続具(71)の、ねじり剛性をJ1、横弾性係数をG3、断面二次極モーメントをIp3、外径をdo、内径をdo1とすると、断面二次極モーメントIp3が{π×(do4−do14)/32}で表されることから、前記管状接続具(71)のねじり剛性J1は、G3×{π×(do4−do14)/32}で表すことができ、
前記後端接続径小部(271)のねじり剛性k11に対する前記管状接続具(71)のねじり剛性J1とのねじり剛性比(J1/k11)と、前記後端接続径小部(271)のねじり剛性k11に対する前記先端接続径小部(281)のねじり剛性k22とのねじり剛性比(k22/k11)の関係式(k22/k11)>(J1/k11)>1は、前記関係式(12)(13)より、
{G2×d234/(G1×d134)}>{G3×(do4−do14)/(G1×d134)}>1 の関係式を満たすことを特徴とする医療用ガイドワイヤである。
好ましくは、
5.00≧{G2×d234/(G1×d134)}>{G3×(do4−do14)/(G1×d134)}>1 で、より好ましくは、
4.85≧{G2×d234/(G1×d134)}>{G3×(do4−do14)/(G1×d134)}>1 で、かつ、
3.40≧{G3×(do4−do14)/(G1×d134)} の関係式を満たすことである。
さらに好ましくは、
4.50≧{G2×d234/(G1×d134)}>{G3×(do4−do14)/(G1×d134)}で、かつ、
3.20≧{G3×(do4−do14)/(G1×d134)}≧1.20 の関係式を満たすことである。
擬弾性特性を有する第1芯線(2A)と加工誘起マルテンサイト変態相を有する第2芯線(2B)と管状接続具(71)とを有する医療用ガイドワイヤの製造方法であって、
第2芯線(2B)は、オーステナイト系ステンレス鋼線を固溶化熱処理する工程と、
加工率を70%以上99.6%以下とする複数回の伸線加工を繰り返す工程と、
前記複数回の伸線加工のうち最終伸線加工後に低温焼きなまし処理をする工程とを備え、前記各工程により加工誘起マルテンサイト変態相への変態割合を20%以上80%以下にした前記第2芯線(2B)の先端を、管状接続具(71)の一方の側から挿入する工程と、
前記第1芯線(2A)の後端を、管状接続具(71)の他方の側から挿入する工程と、
前記管状接続具(71)と前記第1芯線(2A)と前記第2芯線(2B)とを接続固着する工程から成ることを特徴とする、擬弾性特性を有する前記第1芯線(2A)と加工誘起マルテンサイト変態相を有する第2芯線(2B)と管状接続具(71)とを有する医療用ガイドワイヤの製造方法である。
前記第2芯線(2B)の伸線加工の工程は、加工率を70%以上85%以下とする複数回の伸線加工を繰り返す工程、又は、加工率を85%を超え99.6%以下とする複数回の伸線加工を繰り返す工程としてもよい。
又、第2芯線(2B)の固溶化熱処理する工程は、化学成分量を前記したように、規格値の下限値に特定したオーステナイト系ステンレス鋼線(SUS304、SUS316等)を固溶化熱処理する工程としてもよい。
これにより、前記したように、横弾性係数を飛躍的に向上させることができる第2芯線(2B)を有する接続構造を備えた医療用ガイドワイヤを製造することができる。
2 芯線
2A 第1芯線(第1実施形態)
2AA 第1芯線(第2実施形態)
2B 第2芯線(第1実施形態)
2C 第2芯線(第2実施形態)
3 コイル体
5 ふっ素樹脂被膜
6 潤滑性被膜
7 接続部
10 医療用ガイドワイヤ(第2実施形態)
21A 第1芯線後端径大部
21B 第2芯線径大部
27 後端接続径小部(第1実施形態)
28 先端接続径小部(第1実施形態)
71 管状接続具
100 医療用ガイドワイヤ(第3実施形態)
271 後端接続径小部(第2実施形態)
281 先端接続径小部(第2実施形態)
Claims (5)
- 第1芯線と第2芯線とを管状接続具にて接続固着した医療用ガイドワイヤであって、
前記第1芯線は、擬弾性特性を有し、後端から先端へ後端接続径小部と第1芯線後端径大部とを備え、
前記管状接続具は、擬弾性特性を有し、前記第1芯線後端径大部と前記管状接続具とは、オーステナイト相を示すときの横弾性係数が、17650Mpa以上21575Mpa以下のNiTi合金で、
前記第2芯線は、後端から先端へ第2芯線径大部と先端接続径小部とを備え、
前記管状接続具へ、一方の側から前記後端接続径小部を挿入し、他方の側から前記先端接続径小部を挿入し、
前記管状接続具は、少なくとも、
一方の端部と前記第1芯線後端径大部の後端との当接位置で接続固着され、
他方の端部と前記第2芯線径大部の先端との当接位置で接続固着され、
前記第1芯線後端径大部のねじり剛性をK1、前記第2芯線径大部のねじり剛性をK2、前記管状接続具のねじり剛性をJ1とした場合に、
前記第1芯線後端径大部のねじり剛性K1に対する前記第2芯線径大部のねじり剛性K2とのねじり剛性比(K2/K1)と、前記第1芯線後端径大部のねじり剛性K1に対する前記管状接続具のねじり剛性J1とのねじり剛性比(J1/K1)とは、
(K2/K1)>(J1/K1)>1 の関係式を満たし、
前記第2芯線は、オーステナイト系ステンレス鋼線のSUS304で、JIS規格の化学成分量のうち、Niが8.00%以上8.20%以下で、Crが18.00%以上18.20%以下とし、
前記第2芯線に、固溶化熱処理と、加工率が70%以上99.6%以下の伸線と、
最終伸線後に360℃から480℃の低温焼きなまし処理とを加えることにより、
加工誘起マルテンサイト相への変態割合を20%以上80%以下とし、横弾性係数が68500Mpa以上であることを特徴とする医療用ガイドワイヤ。 - 請求項1に記載の医療用ガイドワイヤであって、
前記第1芯線後端径大部のねじり剛性K1に対する前記第2芯線径大部のねじり剛性K2とのねじり剛性比(K2/K1)と、前記第1芯線後端径大部のねじり剛性K1に対する前記管状接続具のねじり剛性J1とのねじり剛性比(J1/K1)とは、
5.85≧(K2/K1)>(J1/K1)>1 の関係式を満たすことを特徴とする医療用ガイドワイヤ。 - 第1芯線と第2芯線とを管状接続具にて接続固着した医療用ガイドワイヤであって、
前記第1芯線は、擬弾性特性を有し、後端から先端へ後端接続径小部と第1芯線後端径大部とを備え、
前記管状接続具は、擬弾性特性を有し、前記後端接続径小部と前記管状接続具とは、オーステナイト相を示すときの横弾性係数が、17650Mpa以上21575Mpa以下のNiTi合金で、
前記第2芯線は、後端から先端へ第2芯線径大部と先端接続径小部とを備え、
前記管状接続具へ、一方の側からテーパ部の後端第1径小部を有する前記後端接続径小部を挿入し、他方の側からテーパ部の先端第1径小部を有する前記先端接続径小部を挿入し、
前記管状接続具の一方の内側端部と前記後端第1径小部のテーパ部とが当接し、
前記管状接続具の他方の内側端部と前記先端第1径小部のテーパ部とが当接し、
前記管状接続具は、少なくとも、
一方の内側端部と前記後端接続径小部との当接位置で接続固着され、
他方の内側端部と前記先端接続径小部との当接位置で接続固着され、
前記後端接続径小部のねじり剛性をk11、前記先端接続径小部のねじり剛性をk22、前記管状接続具のねじり剛性をJ1とした場合に、
前記後端接続径小部のねじり剛性k11に対する前記先端接続径小部のねじり剛性k22とのねじり剛性比(k22/k11)と、前記後端接続径小部のねじり剛性k11に対する前記管状接続具のねじり剛性J1とのねじり剛性比(J1/k11)とは、
(k22/k11)>(J1/k11)>1の関係式を満たし、
前記第2芯線は、オーステナイト系ステンレス鋼線のSUS304で、JIS規格の化学成分量のうち、Niが8.00%以上8.20%以下で、Crが18.00%以上18.20%以下とし、
前記第2芯線に、固溶化熱処理と、加工率が70%以上99.6%以下の伸線と、
最終伸線後に360℃から480℃の低温焼きなまし処理とを加えることにより、
加工誘起マルテンサイト相への変態割合を20%以上80%以下とし、横弾性係数が68500Mpa以上であることを特徴とする医療用ガイドワイヤ。 - 請求項3に記載の医療用ガイドワイヤであって、
前記後端接続径小部のねじり剛性k11に対する前記先端接続径小部のねじり剛性k22とのねじり剛性比(k22/k11)と、前記後端接続径小部のねじり剛性k11に対する前記管状接続具のねじり剛性J1とのねじり剛性比(J1/k11)とは、
5.00≧(k22/k11)>(J1/k11)>1 の関係式を満たすことを特徴とする医療用ガイドワイヤ。 - 請求項1〜4のいずれか一つに記載の医療用ガイドワイヤであって、
前記第2芯線の加工率が、85%を超え99.6%以下の伸線とし、
前記第2芯線の横弾性係数が69500Mpaを超え73000Mpa以下であることを特徴とする医療用ガイドワイヤ。
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