JPH10179758A - カテーテル用ガイドワイヤ、及びその製造方法 - Google Patents

カテーテル用ガイドワイヤ、及びその製造方法

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JPH10179758A
JPH10179758A JP8342040A JP34204096A JPH10179758A JP H10179758 A JPH10179758 A JP H10179758A JP 8342040 A JP8342040 A JP 8342040A JP 34204096 A JP34204096 A JP 34204096A JP H10179758 A JPH10179758 A JP H10179758A
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guide wire
catheter
tube
core
alloy material
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JP8342040A
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Hiroshi Ishikawa
洋 石川
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Tokin Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ステンレス材と同等以上の剛性(硬さ)を持
ち、かつ耐キンク性に優れた材料により構成し、細い血
管狭窄部にも確実にガイドすること。 【解決手段】 チューブ1の内部に挿通されて一端から
外へのびている芯材2と、前記チューブ1の外にのびて
いる芯材2の回りを覆いかつ前記チューブ1の一端側か
ら軸方向へのびているコイル部材3と、前記芯材2の先
端部分及び前記コイル部材3の先端部分を相互に接合し
た接合部材4とを有し、前記チューブ1及び前記芯材2
の少なくとも一方が高弾性合金材料によって作られてい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、医療用器具である
カテーテルを案内するカテーテル用ガイドワイヤ、及び
その製造方法に属するものであって、特に人間の心臓血
管系内に治療用もしくは検査用カテーテルを導入する際
に用いるカテーテル用ガイドワイヤ、及びその製造方法
に属する。
【0002】
【従来の技術】カテーテル用ガイドワイヤは、血管部位
から穿刺したセルディンガー針により血管内に導入され
た後、セルディンガー針をカテーテル用ガイドワイヤか
ら取り外し、カテーテル用ガイドワイヤの後端にカテー
テルを取り付けて、生体の脈管、特に血管内の目的部位
までカテーテルに先行してカテーテルを案内するために
用いられる医科用器具である。
【0003】このカテーテル用ガイドワイヤは太い血管
や分岐或いは屈曲状態が単純な血管に対しては有効に作
用する。しかし、細い血管部、例えば心臓の冠動脈のよ
うに非常に細かく分岐する血管の深部等に対してはこの
部分にカテーテルを搬入することが困難な場合が多く、
特に狭窄の激しい部分に対しては全く別の考え方に基づ
くカテーテル用ガイドワイヤが必要である。
【0004】したがって、狭窄の激しい部分に対しては
全く別の提案に基づくカテーテル用ガイドワイヤが必要
である。中でも狭窄部分に対する血管形成を施すための
カテーテルに用いられるカテーテル用ガイドワイヤにお
いては、狭窄部位を正確に捉えるためにカテーテル用ガ
イドワイヤの先端部の付近ではX線など放射線が透過し
ないように構成することが不可欠となる。
【0005】なお、かなり細い冠動脈へカテーテル用ガ
イドワイヤを案内する時には、カテーテル用ガイドワイ
ヤの太さ寸法に限界があるため、従来から用いられてき
た基質部をステンレスとしたカテーテル用ガイドワイヤ
では、材料自体が剛性に欠けていて、塑性変形しやすい
ために血管の屈曲部分が激しい部位においてキンクして
しまう。そして、ほんの少しのキンクによってもカテー
テル用ガイドワイヤトルクの伝達性は著しく劣化し、目
的部位に到達することができないことが生じる。
【0006】この問題を解決するために従来からが硬さ
(剛性)が高く、耐キンク性に優れているカテーテル用
ガイドワイヤを採用している。
【0007】従来技術のカテーテル用ガイドワイヤとし
ては、特公平4−25024号公報が周知となってい
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
カテーテル用ガイドワイヤは弾性合金であるところの印
字用打点棒材を採用しているが、これはステンレス型合
金又は析出型硬化合金であるCo基合金の線材を析出硬
化処理後に表面硬化処理をしているために、中心部と外
周部の極端な硬度差のため種々使用上で問題があった。
【0009】また、耐キンク性の問題を解決するため
に、形状記憶合金製の超弾性合金であるカテーテル用ガ
イドワイヤーが提案されているが、このカテーテル用ガ
イドワイヤを曲げた時の応力値が従来のステンレスと比
べて超弾性ということで、小さいためにカテーテル用ガ
イドワイヤとしては径寸法の大きなものに限定されてし
まい、例えば、芯材の径が0.2mm以下ものについて
は依然としてステンレス材が使用されている。
【0010】それ故に、本発明は、ステンレス材と同等
以上の剛性(硬さ)を持ち、かつ耐キンク性に優れた材
料により構成することによって細い血管狭窄部にも確実
にガイドすることができるカテーテル用ガイドワイヤ、
及びその製造方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、金属製
のチューブと、該チューブの内部に挿通されて該チュー
ブの一端側から外へのびている金属製の芯材と、前記チ
ューブの外にのびている芯材の回りを覆いかつ前記チュ
ーブの一端側から軸方向へのびているコイル部材と、前
記芯材の前記軸方向の先端部分及び前記コイル部材の先
端部分を相互に接合した接合部材とを有しているカテー
テル用ガイドワイヤにおいて、前記チューブ及び前記芯
材の少なくとも一方が高弾性合金材料によって作られて
いることを特徴とするカテーテル用ガイドワイヤが得ら
れる。
【0012】また、本発明によれば、金属製のチューブ
と、該チューブの内部に挿通されて該チューブの一端側
から外へのびている金属製の芯材と、前記チューブの外
にのびている芯材の回りを覆いかつ前記チューブの一端
側から軸方向へのびているコイル部材と、前記芯材の前
記軸方向の先端部分及び前記コイル部材の先端部分を相
互に接合した接合部材とを有しているカテーテル用ガイ
ドワイヤの製造方法において、前記チューブ及び前記芯
材の少なくとも一方を高弾性合金材料によって作り、前
記高弾性合金材料を冷間加工を施した後に、400℃〜
600℃の範囲の温度で析出硬化処理を施すことを特徴
とするカテーテル用ガイドワイヤの製造方法が得られ
る。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明のカテーテル用ガイ
ドワイヤ、及びその製造方法について実施の形態例及び
実施例を用いて説明する。図1乃至図3は本発明のカテ
ーテル用ガイドワイヤの一実施の形態例を示している。
【0014】図1乃至図3を参照して、カテーテル用ガ
イドワイヤは、合金によって鞘管形状に作られている金
属製のチューブ1と、このチューブ1に挿通されてチュ
ーブ1の一端側から外へのびている金属製の芯材2と、
チューブ1の外にのびて芯材2の回りを覆いかつチュー
ブ1の一側端から軸方向へのびているコイル部材3と、
芯材2の一端側である先端部分及びコイル部材3の先端
部分を相互に接合した第1の接合部材4と、コイル部材
3の中間部分及び芯材2とを相互に接合した第2の接合
部材5とを有している。
【0015】このカテーテル用ガイドワイヤは、チュー
ブ1と芯材2とで剛性ををもつように径方向で互いに嵌
め合わされ、かつ軸方向へのびている基質部分7と、基
質部分7の一端側からチューブ1の一端から外へのびて
いる芯材2にコイル部材3の他端部分が巻き付けられて
いるコイル保持部分8と、コイル保持部分8の一端側か
ら先端部分にかけてしなやかさを維持させるようにコイ
ル部材3に対して所定間隔をもって軸方向の先端側への
びている弾性部分8とを有している。
【0016】弾性部分9においては、芯材2の径寸法が
コイル部材3の内径寸法よりも次第に小さくなるように
寸法に形成されている。即ち、弾性部分9では芯材2の
径寸法が先端方向へ次第に小さい径寸法とするように軸
方向に所定間隔をもって第1乃至第3のテーパ部2a,
2b,2cが形成されている。
【0017】弾性部分9ではコイル保持部分8の一端側
から第1の接合部4までの間で芯材2がコイル部材3の
内面に対して所定の間隔を持つように第2の接合部材5
によって保持されている。
【0018】さらに、カテーテル用ガイドワイヤは、チ
ューブ1及び芯材2の少なくとも一方が高弾性合金材料
によって作られている。高弾性合金材料の組成は、Cr
+Mo; 20〜40%、Co 25〜45及びNb
0.1〜3%、残部はNiである。Coは切欠けもろさ
がなく、耐疲労性、機械的強度、高度及び耐食性に優れ
ているものとするために25〜45%の範囲に限定して
いる。
【0019】Coが45%以上であると後述する冷間加
工において硬くなり、不適当である。Cr+Moが20
〜40%である理由はCoを含有した条件において耐食
性を有するための最適条件であり、この範囲を越えると
冷間加工において硬くなり、加工困難になるため不適当
である。Nbも高度を高めるためであり、これを3%以
下に限定したのはそれ以上になると加工において硬くな
りすぎ加工困難となるからである。
【0020】高弾性合金材料は冷間加工を施された後
に、400℃〜600℃の範囲の温度で析出硬化処理が
施される。ここで、高弾性とは、戻りがよいことであっ
て、超弾性のように歪みを変化させても一定応力を維持
するというものとは全く異なるものである。
【0021】以下に図1乃至図3に示したカテーテル用
ガイドワイヤの一実施の形態例を参照しながら各実施例
を説明する。
【0022】[実施例1]実施例1におけるカテーテル
用ガイドワイヤ、及びその製造方法は、弾性部分9にし
なやかさを維持させつつ、特に基質部分7において剛性
を持たせ、細い冠動脈への通過を容易にすることを目的
した高弾性合金製のカテーテル用ガイドワイヤである。
ここで、剛性とは、同じ曲げ歪みで比較して荷重が高い
ものが剛性としている。
【0023】なお、実施例1と対比するために比較材と
して、従来から使用されているステンレス材のカテーテ
ル用ガイドワイヤを挙げて比較することにする。
【0024】まず、重量%でCo36.42%、Cr2
0.53%、Mn0.43%、Ti0.62%、Al
0.14%、Fe0.7%、Nb1.07%、MM(メ
ッシュメタル)0.01%からなる高弾性合金を常温に
て加工度97%に伸線加工し、直径0.25mmとした
ものに直線矯正を施した。その後真空中で400、50
0、600℃の温度で析出硬化処理したφ0.35のワ
イヤを従来材のステンレスと3点曲げによる剛性及び耐
キンク性について比較した。ここで、耐キンク性は、い
ったん曲げてその荷重を戻したときに残る歪み量が大き
い方がガイドワイヤー特性でとくに重要な操縦性が劣化
する。
【0025】図4に3点曲げ試験における押し込み量
(2mmで1.3%の歪み)と荷重(Kg)との関係を
示す。
【0026】比較試料であるステンレス材(SUS30
4)と比べて本発明試料については特に時効処理の温度
が高くなるにしたがってヤング率が大きく、かつ最大
1.3%曲げ歪みを与えた状態における変形荷重も高
い。また、600℃時効処理材の曲げによる残留歪みも
ステンレス材のそれに比べ1/3と小さいので、要する
に耐キンク性が3倍優れていることがわかる。
【0027】[実施例2]実施例1の製造方法にて製造
した時効処理φ0.35直線矯正化処理した材料を、1
80cmに切断し、その先端部分の15cmを機械的に
テーパリング加工して、先端部分に向かって次第に細く
なるように基質部7の先端領域に設けられた螺旋状に巻
かれるコイル部材(例えばここではプラチナ:線径φ
0.75でコイル部材3の径寸法φ0.35でX線不透
過であって塑性変形性や柔軟性があること)を通し、そ
のコイル部材3の両端でロウ付け接合し第1の接合部材
4を形成した。
【0028】そして、チューブ1、芯材2及びコイル部
材3を一体化する。これとともにカテーテル用ガイドワ
イヤ内での潤滑性を損なうことがないよう、スムーズに
移動するために段差がないように、テーパリングしなか
った部分をさらにテフロンコーティングを施したものと
し、軸方向でまったく段差のないものとした。
【0029】ガイドワイヤ材と従来のステンレス材から
なるガイドワイヤ材とをテフロンチューブ(4×φ2)
を回転径150mmで2回転させた中にそれぞれを導入
してみた(導入の際はテフロンチューブ内部にシリコン
オイルを満たした)。
【0030】その結果1.5回転まで進めた状態では何
の変化も生じなかったが、2回転程度進めてみたところ
で、本発明試料は押し込むことが容易であったが、従来
材はまったく押せなくなってしまった。このことは実施
例1のヤング率が高く、かつ耐キンク性が3倍であるこ
とからも理屈どうりの結果である。
【0031】[実施例3]比較材としてこれまで使用さ
れているステンレス材のガイドワイヤを用いた。まず、
図5に示す組成(重量%)でCo−Cr−Mo−Nb系
の合金を高周波真空溶解によって得た。なお、アーク溶
解法、電子ビーム法、或いは粉末冶金法によっても作製
できる。
【0032】次に、得られたCo−Cr−Mo−Nb系
の合金を熱間プレスと熱間溝ロールでφ10にし、その
後、溶体化処理(800℃×30分:真空中)した後、
冷間伸線加工で加工率65でφ0.35まで施した後、
直線矯正化処理をした。その後真空中で時効処理した場
合の時効温度と機械的性質を図6に示す。
【0033】400℃から600℃における時効によっ
て十分に高い硬度が試料番号1〜6に関わらずほぼ同じ
値で得られた。また、冷間における加工率は高ければ高
いほど機械的強度が上昇するので、出来得れば加工率は
95%以上が好ましい。しかしながら、それ以下でも十
分な特性が得られる。
【0034】次に、チューブ1の少なくとも一部が形状
記憶合金材料によって作られており、芯材2が、Co−
Ni−Cr−Mo−Nb系の高弾性合金材であるカテー
テル用ガイドワイヤの実施例について説明する。
【0035】形状記憶合金材料は生体温度で超弾性を示
すTiNi系の形状記憶合金である。
【0036】[実施例4]まず、高周波誘導溶解法によ
って得たTiNi合金(50.5at%Ni、残Ti)
を中実ビレットに加工後、熱間加工、冷間加工によって
外径φ0.35、内径φ0.28のチューブとし、得ら
れたチューブに500℃×10分間の超弾性処理を行い
供試材とした。
【0037】また、チューブ1内に挿入する芯材2、つ
まり高弾性合金材は重量%でCo36.42%、Cr2
0.53%、Mn0.43%、Ti0.62%、Al
0.14%、Fe0.7%、Nb1.07%MM(メッ
シュメタル)0.01%からなる合金を常温にて加工度
97%に伸線加工し、直径0.25mmとしたものに直
線矯正を施した。
【0038】その後真空中で600℃の温度で析出硬化
処理して芯材2とした。このようにして高弾性合金線材
の芯材2をTiNiのチューブ1に挿入したものを作製
した。そして従来材のステンレス硬線材(SUS30
4)のガイドワイヤを比較材とした。
【0039】3点曲げによる剛性及び耐キンク性につい
て比較した。図7に生体温度の37℃にて行った3点曲
げ試験における3mmの押し込み量(2mmで1.3%
の歪み)と荷重(Kg)との関係を示す。なお、図中の
G/Wはガイドワイヤーを意味している。
【0040】比較材及び本発明材は剛性がやや劣るもの
のステンレス材の6割り程度を維持し、かつ、曲げによ
る残留歪みについては実際には必ずしも零である必要は
なく、ある程度戻ればよいと考えられるので、細径血管
用として使われているステンレス材の値に比べ1/3以
下と小さいので、要するに耐キンク性が3倍も優れてい
ることがわかる。
【0041】[実施例5]実施例1の製造方法にて製造
したφ0.35複合化した材料を、180cmに切断
し、その先端部の15cmを機械的にテーパリング加工
して、先端部に向かって次第に細くなる基質部7の先端
領域に設けられた螺旋状に巻かれるコイル部材5を通
し、そのバネ両端でロウ付け接合し第1の結合部4を形
成した。それぞれを一体化するとともにカテーテル内で
の潤滑性を損なうことがないよう、スムーズに移動する
ために段差がないように、テーパリングしなかった部分
はさらにテフロンコーティングを施したものとし、長さ
方向にまったく段差のないものとした。
【0042】本発明芯材を構成するチューブ1に対して
比較芯材として従来のステンレス硬線材(SUS30
4)及び超弾性材、即ち、高周波誘導溶解法によって得
たTiNi合金:50.5at%Ni、残Tiを中実ビ
レットに加工後、熱間加工、冷間加工によって外径φ
0.25の線材として、得られた線材に500℃×10
分間の超弾性処理を行い供試材としたものを用い先端部
の機械的性質について調査した。そして、実際にはそれ
ぞれテーパリングしている芯材2の先端部分のφ0.1
7(実際に冠動脈に挿入する部分)図3のIII −III 線
断面での生体温度37℃で行った3点曲げによる剛性及
び耐キンク性について比較した。
【0043】図8に3点曲げ試験における2mmの押し
込み量(2mmで1.3%の歪み)と荷重(Kg)との
関係を示す。
【0044】本発明の芯材2については剛性が優れてお
りステンレス以上に傾きが大きくかつ、曲げによる残留
歪みについては、超弾性材(残留歪み零)と比べると多
少あるものの、実際には必ずしも零である必要はなく、
ある程度戻ればよいと考えられるので、細径血管用とし
て使われているステンレス材の値に比べ1/2以下と小
さいので、要するに冠動脈導入での耐キンク性が2倍も
優れていることがわかる。
【0045】[実施例6]実際例4の製造方法にて製造
した外径φ0.35複合化材料からなるガイドワイヤ材
とこれまでの従来使用されているPTCA用の芯材がス
テンレスのガイドワイヤをテフロンチューブ(φ4×φ
2)を生体温度の37℃の雰囲気において回転径150
mmで2回転させた中にそれぞれを導入してみた(導入
の際はテフロンチューブ内部にシリコンオイルを満たし
た)。
【0046】その結果1.6回転まで進めた状態では何
の変化も生じなかったが、2.1回転程度進めてみたと
ころで、本発明品は押し込むことが容易であったが、従
来材はまったく押せなくなってしまった。このことから
も耐トルク伝達性にも優れていることがわかった。
【0047】
【発明の効果】以上、実施の形態例及び各実施例によっ
て説明したように、本発明によれば、高弾性合金材料を
用いて、従来材であるステンレス材と同等以上の剛性を
持ち、かつ耐キンク性に優れた材料によりその一部を構
成することによって細い血管狭窄部にガイドするための
ガイドワイヤカテーテル用ガイドワイヤ、及びその製造
方法が得られる。
【0048】また、チューブの一部或いは全部に芯材と
して高弾性合金材が挿入されていることから、従来材の
ステンレスの剛性をある程度堅持し、そして特に耐キン
ク性に優れたガイドワイヤカテーテル用ガイドワイヤ、
及びその製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のカテーテル用ガイドワイヤの一実施の
形態例を示す断面図である。
【図2】図1のカテーテル用ガイドワイヤをII-II 線で
断面した拡大断面図である。
【図3】図1のカテーテル用ガイドワイヤをIII-III 線
で断面した拡大断面図である。
【図4】実施例1における3点曲げ試験における押し込
み量と荷重(Kg)との関係を示すグラフである。
【図5】実施例3におけるCo−Cr−Mo−Nb系の
合金と組成とを示す組成図である。
【図6】実施例3における実施例真空中で時効処理した
場合の時効温度と機械的性質を示したグラフである。
【図7】実施例4における生体温度にて行った3点曲げ
試験における押し込み量と荷重との関係を示すグラフで
ある。
【図8】実施例5における3点曲げ試験における押し込
み量と荷重との関係を示すグラフである。
【符号の説明】
1 チューブ 2 芯材 3 コイル部材 4 第1の接合部材 5 第2の接合部材

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属製のチューブと、該チューブの内部
    に挿通されて該チューブの一端側から外へのびている金
    属製の芯材と、前記チューブの外にのびている芯材の回
    りを覆いかつ前記チューブの一端側から軸方向へのびて
    いるコイル部材と、前記芯材の前記軸方向の先端部分及
    び前記コイル部材の先端部分を相互に接合した接合部材
    とを有しているカテーテル用ガイドワイヤにおいて、 前記チューブ及び前記芯材の少なくとも一方が高弾性合
    金材料によって作られていることを特徴とするカテーテ
    ル用ガイドワイヤ。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のカテーテル用ガイドワイ
    ヤにおいて、前記芯材が前記高弾性合金材料であって、
    前記チューブの少なくとも一部が形状記憶合金材料によ
    って作られていることを特徴とするカテーテル用ガイド
    ワイヤ。
  3. 【請求項3】 請求項2記載のカテーテル用ガイドワイ
    ヤにおいて、前記形状記憶合金材料が少なくとも生体温
    度で超弾性を示すTiNi系の形状記憶合金であること
    を特徴とするカテーテル用ガイドワイヤ。
  4. 【請求項4】 請求項1又は2記載のカテーテル用ガイ
    ドワイヤにおいて、前記高弾性合金材料の組成がCo−
    Ni−Cr−Mo−Nb系の高弾性合金部材であること
    を特徴とするカテーテル用ガイドワイヤ。
  5. 【請求項5】 請求項1又は2記載のカテーテル用ガイ
    ドワイヤにおいて、前記高弾性合金材料の組成がCr+
    Mo;20〜40%、Co25〜45及びNb0.1〜
    3%、残部Niであることを特徴とするカテーテル用ガ
    イドワイヤ。
  6. 【請求項6】 請求項1又は2記載のカテーテル用ガイ
    ドワイヤにおいて、前記チューブと前記芯材とが剛性を
    もつよう嵌め合わされかつ軸方向へのびている基質部分
    と、該基質部分の一端側からチューブの外へのびている
    前記芯材に前記コイル部材の他端部分が巻き付けられて
    いるコイル保持部分と、該コイル保持部分の一端側から
    先端部分にかけてしなやかさを維持させるよう前記コイ
    ル部材に対して所定間隔をもって軸方向の先端側へのび
    ている弾性部分とを有し、該弾性部分の前記芯材の径寸
    法が前記コイル部材の内径寸法よりも次第に小さくなる
    ように形成されていることを特徴とするカテーテル用ガ
    イドワイヤ。
  7. 【請求項7】 請求項5記載のカテーテル用ガイドワイ
    ヤにおいて、前記芯材の径寸法が前記先端方向へ次第に
    小さい径寸法とするよう前記軸方向に所定間隔をもって
    複数のテーパ部が形成されていることを特徴とするカテ
    ーテル用ガイドワイヤ。
  8. 【請求項8】 金属製のチューブと、該チューブの内部
    に挿通されて該チューブの一端側から外へのびている金
    属製の芯材と、前記チューブの外にのびている芯材の回
    りを覆いかつ前記チューブの一端側から軸方向へのびて
    いるコイル部材と、前記芯材の前記軸方向の先端部分及
    び前記コイル部材の先端部分を相互に接合した接合部材
    とを有しているカテーテル用ガイドワイヤの製造方法に
    おいて、 前記チューブ及び前記芯材の少なくとも一方を高弾性合
    金材料によって作り、前記高弾性合金材料を冷間加工を
    施した後に、400℃〜600℃の範囲の温度で析出硬
    化処理を施すことを特徴とするカテーテル用ガイドワイ
    ヤの製造方法。
  9. 【請求項9】 請求項8記載のカテーテル用ガイドワイ
    ヤの製造方法において、前記芯材が前記高弾性合金材料
    であって、前記チューブの少なくとも一部が形状記憶合
    金材料によって作られていることを特徴とするカテーテ
    ル用ガイドワイヤの製造方法。
  10. 【請求項10】 請求項9記載のカテーテル用ガイドワ
    イヤの製造方法において、前記形状記憶合金材料を少な
    くとも生体温度で超弾性を示すTiNi系の形状記憶合
    金部材によって形成することを特徴とするカテーテル用
    ガイドワイヤの製造方法。
  11. 【請求項11】 請求項8又は9記載のカテーテル用ガ
    イドワイヤの製造方法において、前記高弾性合金材料の
    組成がCo−Ni−Cr−Mo−Nb系の高弾性合金部
    材であることを特徴とするカテーテル用ガイドワイヤの
    製造方法。
  12. 【請求項12】 請求項8又は9記載のカテーテル用ガ
    イドワイヤの製造方法において、前記高弾性合金材料の
    組成がCr+Mo;20〜40%、Co25〜45及び
    Nb0.1〜3%、残部Niであることを特徴とするカ
    テーテル用ガイドワイヤの製造方法。
  13. 【請求項13】 請求項8又は9記載のカテーテル用ガ
    イドワイヤの製造方法において、前記チューブと前記芯
    材とを剛性をもつよう嵌め合せかつ軸方向へのびている
    基質部分を形成し、該基質部分の一端側からチューブの
    外へのびている前記芯材に前記コイル部材の他端部分が
    巻き付けるようにコイル保持部分を形成し、該コイル保
    持部分の一端側から先端部分にかけてしなやかさを維持
    させるよう前記コイル部材に対して所定間隔をもって軸
    方向の先端側へのびるように弾性部分を形成し、該弾性
    部分の前記芯材の径寸法を前記コイル部材の内径寸法よ
    りも次第に小さくなる寸法に形成することを特徴とする
    カテーテル用ガイドワイヤの製造方法。
  14. 【請求項14】 請求項13記載のカテーテル用ガイド
    ワイヤの製造方法において、前記芯材の径寸法が前記先
    端方向へ次第に小さい径寸法とするよう軸方向に所定間
    隔をもって複数のテーパ部を形成することを特徴とする
    カテーテル用ガイドワイヤの製造方法。
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