JP6626765B2 - 車両の乗員保護装置 - Google Patents
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Description
そして、エアバッグ装置には、特許文献1のように乗員の前側から後向きに展開するフロントエアバッグがある。フロントエアバッグは、たとえば車両が前方から衝突する場合に展開され、前方衝突の際に前へ移動しようとする乗員を受け止めて支える。
また、特許文献2のように車両の側面内側に沿って前後方向に展開するカーテンエアバッグがある。カーテンエアバッグは、たとえば車両の側方から衝突があった場合に展開され、側方衝突の際に車幅方向外側へ向かって移動しようとする乗員を受け止めて支える。
また、カーテンエアバッグの下側において、車両の側面内側と乗員との間で展開するサイドエアバッグがある。サイドエアバッグは、カーテンエアバッグとともに、側方衝突の際に車幅方向外側へ向かって移動しようとする乗員を受け止めて支える。
よって、腕上を上体から離れるように上げることができる。そして、たとえば、腕上エアバッグの下がからたとえば抱込エアバッグを展開させて、抱込エアバッグを確実に、シートに着座した乗員の上体の前側に展開させることができる。このため、衝突の際にシートから離れる方向へ移動しようとする乗員の上体は、湾曲または屈曲して展開している抱込エアバッグに引っ掛かり、それ以上に移動し難くなる。これにより、たとえば前方衝突、側方衝突などの複数の衝突形態において、乗員の上体が移動し難くできる。
図1は、本発明の実施形態に係る自動車1の側面透視図である。自動車1は、車両の一例である。図1には、この他にも自動車1の前を走行する他の自動車1が図示されている。
図2(B)には、シート5に着座した乗員の外側において、前後方向に沿ってカーテンエアバッグ17を展開するカーテンエアバッグ装置16と、カーテンエアバッグ17の下側で前後方向に沿ってサイドエアバッグ22を展開するサイドエアバッグ装置21と、が図示されている。カーテンエアバッグ装置16の本体18は、たとえばルーフレールに配置される。カーテンエアバッグ装置16は、AピラーからCピラーまでの範囲で、窓ガラスに沿って展開する。サイドエアバッグ装置21の本体23は、たとえばシート5の背部の外側部分に配置される。サイドエアバッグ装置21は、シート5の背部の外側部分から前へ向かってサイドエアバッグ22を展開する。カーテンエアバッグ17およびサイドエアバッグ22が、シート5に着座した乗員の車幅方向外側で展開することにより、たとえば側方からの衝突の際に車幅方向外側へ移動しようとする乗員を受け止めたり、乗員とドアとの間の空間を確保したりできる。
図2(C)には、フロントエアバッグ装置11と、サイドエアバッグ装置21とが図示されている。フロントエアバッグ12およびサイドエアバッグ22が、シート5に着座した乗員の前側および車幅方向外側で展開することにより、たとえば斜め前方からの衝突の際に前斜め外側へ移動しようとする乗員を受け止めて支えることができる。
このように、自動車1では、複数の衝突形態に対応するために、複数のエアバッグを設けている。エアバッグの個数は、対処しようとする衝突形態の数に応じて、略比例的に増加している。今後衝突安全基準が強化されたり見直されたりすることにより、より多くのエアバッグを、設ける必要に迫られる。
このため、自動車1では、エアバッグの個数増加を抑制しつつ、複数の衝突形態に対処できるようにすることが求められている。
図3には、左右一対の抱込エアバッグ装置31とともに、後述する腕上エアバッグ装置41が図示されている。これらのエアバッグ装置は、シート5に着座した乗員の左右に一対で設けられる。
本体33は、たとえばシート5の背部の右側または左側に配置される。本体33は、シート5の座部の右側または左側に配置されてもよい。ここで、右側とは、車幅方向内側であり、左側は、車幅方向外側である。
抱込エアバッグ32は、略U字形状に湾曲した展開形状を有する。抱込エアバッグ32は、本体33から前へ向かって展開し、略U字形状が上側となり、かつ略U字形状によるU字凹部が後向きとなる姿勢に展開する。
左右の抱込エアバッグ32により、シート5に着座した乗員の左右の肩、左右の鎖骨、または左右の上腕を、その前側から羽交い締めできる。
図5(A)に示すように、第1実施形態の腕上エアバッグ42は、抱込エアバッグ装置31の本体33から展開する。
腕上エアバッグ42は、前後方向に長い長尺形状を有する。そして、図5(B)に示すように、前後方向に沿って延びる上縁において折り畳まれている。
抱込エアバッグ32は、腕上エアバッグ42の下側から展開する。
図6(A)に示すように、まず、腕上エアバッグ42が本体33から展開される。腕上エアバッグ42は、図3に示すようにシート5に着座した乗員の上体の後側から上体と腕との間へ入り込んで前へ展開する。
その後、腕上エアバッグ42は、図6(B)に示すように、展開途中から、上縁を軸として、折り畳まれた状態から車幅方向に広がる。これにより、たとえば上体に沿って下がっていた腕は、押し上げられる。
しかも、本実施形態では、抱込エアバッグ32の上側において、腕上エアバッグ42が展開し、これにより予め上体から腕を離すことができる。よって、抱込エアバッグ32は、腕に邪魔をされることなく確実にシート5に着座した乗員の上体の後側から前に回り込んで展開することができる。
第2実施形態に係る乗員の保護装置は、第1実施形態のものと基本的に同様である。よって、第1実施形態と共通する部分については同一の名称及び符号を用いて、その説明を省略する。以下の説明では、主に、相違点について説明する。
図7において、腕上エアバッグ42は、抱込エアバッグ装置31の本体33とは別体の本体43から展開する。
腕上エアバッグ装置41の本体43は、シート5の背部に設けられる。腕上エアバッグ装置41の本体43は、抱込エアバッグ装置31の本体33の下側において、斜め前上方向に向けて設けられる。
腕上エアバッグ42は、直線状の長尺棒形状を有する。そして、図7(A)に示すように、長尺棒形状の腕上エアバッグ42の先端部44が基端部45の外側に折り曲げられている。これにより、先端部44と基端部45との間に、上縁が形成される。また、先端部44は、基端部45より前側にずれて位置する。
このような腕上エアバッグ42では、まず、図7(A)に示すように、基端部45が斜め真上へ向かって展開する。
次に、上縁の先にある先端部44が展開する。先端部44は、基端部45より前側で斜めに展開する。
しかも、先端部44は、基端部45より前側で斜めに展開する。よって、シート5に着座した乗員の腕が、図3(A)のように斜め前方に延びている場合でも、その腕を下から全体的に強い力で押し上げることができる。
2…前室
3…乗員室
4…後室
5…シート
11…フロントエアバッグ装置
12…フロントエアバッグ
13…本体
16…カーテンエアバッグ装置
17…カーテンエアバッグ
18…本体
21…サイドエアバッグ装置
22…サイドエアバッグ
23…本体
31…抱込エアバッグ装置
31…エアバッグ装置
32…抱込エアバッグ
33…本体
41…腕上エアバッグ装置
42…腕上エアバッグ
43…本体
44…先端部
45…基端部
51…撮像デバイス
52…加速度センサ
53…速度センサ
54…ブレーキ操作センサ
55…角速度センサ
56…ベルト張力センサ
57…ベルト巻取量センサ
58…着座センサ
59…タイマ
60…制御部
Claims (5)
- 車両に乗車した乗員が着座するシートと、
前記シートに着座した乗員の上体の後側から上体と腕との間へ入り込んで展開する腕上エアバッグを有する腕上エアバッグ装置と、
を有し、
前記腕上エアバッグは、
前後方向に沿って延びる上縁において折り畳まれた状態で展開が開始され、
展開途中から前記上縁を軸として、折り畳まれた状態から車幅方向に広がる、
車両の乗員保護装置。 - 前記腕上エアバッグは、前記上縁において先端部が基端部の外側に折り曲げられている、
請求項1記載の車両の乗員保護装置。 - 前記腕上エアバッグは、上前方へ向けて斜めに展開される、
請求項1または2記載の車両の乗員保護装置。 - 前記シートに着座した乗員の上体の後側から前に回り込んで上腕またはその周辺部位の前側に展開する抱込エアバッグを有する抱込エアバッグ装置、を有し、
前記抱込エアバッグは、車幅方向に広がった前記腕上エアバッグの下側において、前記シートに着座した乗員の上体の後側から前へ展開を開始する、
請求項1から3のいずれか一項記載の車両の乗員保護装置。 - 前記腕上エアバッグ装置および前記抱込エアバッグ装置は、前記シートに着座した乗員の左右に一対で設けられ、左右の肩、左右の鎖骨、または左右の上腕の前側に回り込んで羽交い締めする、
請求項4記載の車両の乗員保護装置。
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2016
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