JP6625922B2 - 熱放散シート基材 - Google Patents

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Description

本発明は、電子、電気部品から発生する熱を放散するために用いられる熱放散シートの基材に関するものである。
IC、トランジスター、コンデンサー、電池等の電子、電気部品は、発熱しやすい。それらの電子、電気部品を実装した電子、電気機器内で、部品が発熱すると機器内に熱がこもり、電子、電気部品の性能を低下させる問題や寿命が短くなる問題や誤作動の問題等が発生している。そこで、これらの電子、電気部品から発生する熱を放散させるための熱放散シートが開発されている。
機器内において、実装した電子、電気部品の表面に熱放散シートの片面が貼り合わせられると共に、貼り合わせた熱放散シートの他面に、放熱フィン、ヒートシンク、金属カバーなどの放熱体が密着させられる。そして、電子、電気部品から発生する熱は、熱放散シートを介して放熱体へ伝えられ、放熱体から熱が放散される。
熱放散シートとしては、シリコンゴムに代表される高分子材料に、繊維状又は粉末状の熱伝導性フィラー(例えば、銀、銅、アルミニウム等の金属;アルミナ、窒化アルミ、窒化ボロン等のセラミック材料;炭素粉末、炭素繊維等の炭素材料)を添加し、シート状に成形した熱放散シートが用いられている。しかし、電子、電気機器の多機能化、高性能化に伴い、電子、電気部品等の小型化、高集積化、薄型化等が進んでいるため、各部品からの発熱が蓄積されて、今までよりも機器内の温度がより高くなるため、より効率の良い熱放散シートが求められている。例えば、ホットメルト系樹脂に熱伝導性フィラーを混合し、アルミ箔等の金属箔の両面にコーティングした構造の熱放散シート、炭素繊維をベースとする熱放散シートなどが開発されている。また、電磁遮蔽も併せ持つように、金属繊維シートに熱伝導性組成物を塗布してなる熱放散シートも提案されている(例えば、特許文献1参照)。
これらの熱放散性シートには、効率の良い熱放散性という性能が必要とされる以外に、電子、電機機器へ貼り合わせる際に必要な柔軟性、圧縮性等の変形性を有することも必要とされている。しかしながら、上記の熱放散性シートでは、変形性に問題があった。
さらに、金属メッキが施されたプラスチック繊維からなる織物、不織布、編物に、熱伝導性組成物を塗布・含浸してなる熱放散シート等が提案されていて、プラスチック繊維を用いることによって変形性が改善されている(例えば、特許文献2参照)。しかし、近年の各種電子、電気機器の小型化により、熱放散シートに対しても、省スペースで高効率の熱放散性を有するものが求められており、熱放散シートを薄型化することも要求されている。特許文献2では、使用されている織物、不織布、編物等が厚いため、薄型化に対応することができておらず、高効率かつ薄型化された熱放散シートの開発が望まれている。
特開2000−101004号公報 特開2003−166154号公報
本発明の課題は、上記実情を鑑みたものであって、熱放散シートにおける高効率の熱放散性と薄型化という要望に対応できる熱放散シート基材を提供することにある。
上記課題は、下記手段によって解決された。
(1)ポリエステル系短繊維の不織布からなり、全繊維の平均繊維径が5μm以下であり、かつ、平均繊維径が3μm以下の短繊維を必須成分として含有し、平均繊維径が5μm以下のバインダー用ポリエステル系短繊維20〜80質量%と平均繊維径が3μmを超えて5μm以下の配向結晶化ポリエステル系短繊維1〜70質量%と平均繊維径が3μm以下の配向結晶化ポリエステル系短繊維10〜79質量%とを含有してなる不織布であることを特徴とする熱放散シート基材
本発明の熱放散シート基材は、ポリエステル系短繊維の不織布からなり、全繊維の平均繊維径が5μm以下であり、かつ、平均繊維径が3μm以下の短繊維を必須成分として含有することを特徴とする。本発明の熱放散シート基材は、緻密性及び均一性に優れている。これにより、本発明の熱放散シート基材(1)を用いてなる熱放散シートでは、厚みが薄くても、良好な熱放散性が実現できる。
以下、本発明の熱放散シート基材について詳説する。本発明の熱放散シート基材は、ポリエステル系短繊維の不織布であり、全繊維の平均繊維径が5μm以下であり、かつ、平均繊維径が3μm以下の短繊維を必須成分として含有することを特徴とする不織布からなる。本発明の熱放散シート基材は緻密性及び均一性に優れているため、本発明の熱放散シート基材を用いてなる熱放散シートでは、厚みが薄くても、良好な熱放散性が実現できる。なお、ポリエステル系短繊維の平均繊維径は、顕微鏡で3000倍の拡大写真をとり、ポリエステル系短繊維10本の繊維径の算術平均値をいう。
本発明の熱放散シート基材において、平均繊維径が5μm以下のバインダー用ポリエステル系短繊維20〜80質量%と平均繊維径が3μm以下の配向結晶化ポリエステル系短繊維20〜80質量%を含有する不織布であることが好ましい。平均繊維径が5μm以下のバインダー用ポリエステル系短繊維量が不織布全体の20質量%未満であると、基材として必要な強度が発現しなくなることがあり、80質量%を超えると、均一性を損なう場合がある。さらに、強度と均一性のバランスを取るために、平均繊維径が3μmを超えて5μm以下の配向結晶化ポリエステル系短繊維を含むことがより好ましい。この場合、各繊維の好ましい含有量は、平均繊維径が5μm以下のバインダー用ポリエステル系短繊維が20〜80質量%、平均繊維径が3μmを超えて5μm以下の配向結晶化ポリエステル系短繊維が1〜70質量%、平均繊維径が3μm以下の配向結晶化ポリエステル系短繊維が10〜79質量%である。
上記のポリエステル系短繊維を熱融着短繊維として用いる際は、従来の熱融着乾式不織布や熱融着湿式不織布に使用されている芯鞘型、偏芯型、サイドバイサイド型、海島型、オレンジ型、多重バイメタル型の複合繊維、あるいは単一成分タイプなどが挙げられるが、均一性を得るという点から特に単一成分タイプの融着繊維であることが好ましい。
本発明の熱放散シート基材に係わるポリエステル系短繊維としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート系繊維、ポリブチレンテレフタレート系繊維、ポリトリメチレンテレフタレート系繊維、ポリエチレンナフタレート系繊維、ポリブチレンナフタレート系繊維、ポリエチレンイソフタレート系繊維などが挙げられる。これらは、単独又は2種類以上を併用しても良い。これらの中でも、熱放散シート基材に使用する場合には、耐熱性に優れているポリエチレンテレフタレート系繊維から構成されていることが好ましい。本発明の熱放散シート基材は、金属メッキ、熱伝導性組成物の塗工、金属フィルムの貼り合わせ等の熱伝導性付与処理によって、熱放散シートとなるが、ポリエステル系短繊維で構成されているため、耐熱性が高く、劣化が進行し難く、熱伝導性付与処理による繊維の損傷が少ない。また、熱伝導性付与処理によって、繊維表面に付着したメッキ金属、熱伝導性組成物、金属フィルム等との接着性にも優れている。これらの熱伝導性付与処理は、1つの処理だけを用いても良いし、複数の処理を用いても良い。
本発明の熱放散シート基材に係わるポリエステル系短繊維の全繊維の平均繊維径が5μm以下であり、かつ、平均繊維径が3μm以下の短繊維を必須成分として含有することを特徴とする。この特徴によって、緻密性及び均一性が向上し、厚みが薄くても、良好な熱放散性を実現できる。
本発明の熱放散シート基材の厚みは7〜50μmであることが好ましく、目付け(坪量)は6〜30g/mであるのが好ましい。30g/mを超えても良いが、薄型の熱放散シートのためには、30g/m以下であることが好ましい。6g/m未満であると、均一性を得ることが難しくなり、熱放散性の効果に大きなバラつきが発生しやすくなる傾向がある。より好ましくい目付けは8〜20g/mである。なお、目付けはJIS P 8124(紙及び板紙−坪量測定法)に規定された方法に基づく坪量を意味する。
本発明の熱放散シート基材において、不織布の製造方法としては、繊維ウェブを形成し、繊維ウェブ内の繊維を接着・融着・絡合させる方法を用いることができる。得られた不織布は、そのまま使用しても良いし、複数枚からなる積層体として使用することもできる。繊維ウェブの製造方法としては、例えば、カード法、エアレイ法等の乾式法、抄紙法等の湿式法、スパンボンド法、メルトブロー法、静電紡糸法等がある。このうち、湿式法によって得られるウェブは、均質かつ緻密であり、熱放散シート基材として好適に用いることができる。湿式法は、繊維を水中に分散して均一な抄紙スラリーとし、この抄紙スラリーを円網、長網、傾斜式等のワイヤーの少なくとも1つを有する抄紙機を用いて、繊維ウェブを得る方法である。
繊維ウェブから不織布を製造する方法としては、水流交絡法、ニードルパンチ法、バインダー接着法等を使用することができる。特に均一性を重視して前記湿式抄紙を用いる場合、バインダー接着法を施してバインダー用ポリエステル系繊維を接着することが好ましい。バインダー接着法により、均一なウェブから均一な不織布が形成される。このようにして製造した湿式不織布に対して、カレンダーなどによって圧力を加えて、厚さを調整したり、あるいは厚さを均一化したりすることが好ましい。ただし、バインダー用ポリエステル系繊維が皮膜化しない温度(バインダー用ポリエステル系繊維の融点よりも20℃以上低い温度)で加圧するのが好ましい。
本発明の熱放散シート基材において、湿式法で不織布を製造する場合、ポリエステル系短繊維の繊維長としては、1〜7mmが好ましい。繊維長が7mmを超えた場合、平均繊維径との兼ね合いから湿式法では繊維の分散が難しくなることがあり、地合不良等が発生し、良好な繊維ウェブの形成ができなくなるといった問題が生じることがある。一方、繊維長が1mm未満では、熱放散シート基材の機械的強度が小さくなることがある。
以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明は本実施例に限定される
ものではない。なお、実施例中における、部は断りのない限り、すべて質量によるもので
ある。なお、実施例1〜5、10、11は参考例である。



実施例1
繊度0.066dtex(平均繊維径2.5μm)、繊維長3mmの配向結晶化させたポリエチレンテレフタレート(PET)系短繊維50部、繊度0.22dtex(平均繊維径4.5μm)、繊維長3mmのバインダー用PET系短繊維50部を一緒に混合し、パルパーの水中で離解させ、アジテーターによる撹拌のもと、均一な抄造用スラリー(1%濃度)を調製した。この抄造用スラリーを、傾斜式抄紙機による湿式法を用いて抄き上げ、130℃のシリンダードライヤーによって乾燥させ、坪量12g/m、厚さ30μmの不織布を作製し、熱放散シート基材とした。
実施例2
繊維配合を、繊度0.066dtex(平均繊維径2.5μm)、繊維長3mmの配向結晶化させたPET系短繊維80部、繊度0.22dtex(平均繊維径4.5μm)、繊維長3mmのバインダー用PET系短繊維20部に変更した以外は、実施例1と同様の方法で、坪量12g/m、厚さ28μmの不織布を作製し、熱放散シート基材とした。
実施例3
繊維配合を、繊度0.066dtex(平均繊維径2.5μm)、繊維長3mmの配向結晶化させたPET系短繊維90部、繊度0.22dtex(平均繊維径4.5μm)、繊維長3mmのバインダー用PET系短繊維10部に変更した以外は、実施例1と同様の方法で、坪量12g/m、厚さ26μmの不織布を作製し、熱放散シート基材とした。
実施例4
繊維配合を、繊度0.066dtex(平均繊維径2.5μm)、繊維長3mmの配向結晶化させたPET系短繊維20部、繊度0.22dtex(平均繊維径4.5μm)、繊維長3mmのバインダー用PET系短繊維80部に変更した以外は、実施例1と同様の方法で、坪量12g/m、厚さ31μmの不織布を作製し、熱放散シート基材とした。
実施例5
繊維配合を、繊度0.066dtex(平均繊維径2.5μm)、繊維長3mmの配向結晶化させたPET系短繊維10部、繊度0.22dtex(平均繊維径4.5μm)、繊維長3mmのバインダー用PET系短繊維90部に変更した以外は、実施例1と同様の方法で、坪量12g/m、厚さ30μmの不織布を作製し、熱放散シート基材とした。
実施例6
繊維配合を、繊度0.066dtex(平均繊維径2.5μm)、繊維長3mmの配向結晶化させたPET系短繊維40部、繊度0.11dtex(平均繊維径3.5μm)、繊維長3mmの配向結晶化させたPET系短繊維20部、繊度0.22dtex(平均繊維径4.5μm)、繊維長3mmのバインダー用PET系短繊維40部に変更した以外は、実施例1と同様の方法で、坪量12g/m、厚さ30μmの不織布を作製し、熱放散シート基材とした。
実施例7
繊維配合を、繊度0.066dtex(平均繊維径2.5μm)、繊維長5mmの配向結晶化させたPET系短繊維40部、繊度0.11dtex(平均繊維径3.5μm)、繊維長7mmの配向結晶化させたPET系短繊維10部、繊度0.22dtex(平均繊維径4.5μm)、繊維長3mmのバインダー用PET系短繊維50部に変更した以外は、実施例1と同様の方法で、坪量12g/m、厚さ32μmの不織布を作製し、熱放散シート基材とした。
実施例8
繊維配合を、繊度0.066dtex(平均繊維径2.5μm)、繊維長3mmの配向結晶化させたPET系短繊維20部、繊度0.11dtex(平均繊維径3.5μm)、繊維長5mmの配向結晶化させたPET系短繊維20部、繊度0.22dtex(平均繊維径4.5μm)、繊維長3mmのバインダー用PET系短繊維60部に変更した以外は、実施例1と同様の方法で、坪量12g/m、厚さ32μmの不織布を作製し、熱放散シート基材とした。
実施例9
繊維配合を、繊度0.066dtex(平均繊維径2.5μm)、繊維長3mmの配向結晶化させたPET系短繊維10部、繊度0.11dtex(平均繊維径3.5μm)、繊維長3mmの配向結晶化させたPET系短繊維70部、繊度0.22dtex(平均繊維径4.5μm)、繊維長3mmのバインダー用PET系短繊維20部に変更した以外は、実施例1と同様の方法で、坪量12g/m、厚さ29μmの不織布を作製し、熱放散シート基材とした。
実施例10
繊維配合を、繊度0.066dtex(平均繊維径2.5μm)、繊維長3mmの配向結晶化させたPET系短繊維5部、繊度0.11dtex(平均繊維径3.5μm)、繊維長3mmの配向結晶化させたPET系短繊維75部、繊度0.22dtex(平均繊維径4.5μm)、繊維長3mmのバインダー用PET系短繊維20部に変更した以外は、実施例1と同様の方法で、坪量12g/m、厚さ32μmの不織布を作製し、熱放散シート基材とした。
実施例11
繊維配合を、繊度0.066dtex(平均繊維径2.5μm)、繊維長3mmの配向結晶化させたPET系短繊維85部、繊度0.11dtex(平均繊維径3.5μm)、繊維長3mmの配向結晶化させたPET系短繊維5部、繊度0.22dtex(平均繊維径4.5μm)、繊維長3mmのバインダー用PET系短繊維10部に変更した以外は、実施例1と同様の方法で、坪量12g/m、厚さ26μmの不織布を作製し、熱放散シート基材とした。
実施例12
繊維配合を、繊度0.066dtex(平均繊維径2.5μm)、繊維長3mmの配向結晶化させたPET系短繊維79部、繊度0.11dtex(平均繊維径3.5μm)、繊維長3mmの配向結晶化させたPET系短繊維1部、繊度0.22dtex(平均繊維径4.5μm)、繊維長3mmのバインダー用PET系短繊維20部に変更した以外は、実施例1と同様の方法で、坪量11g/m、厚さ27μmの不織布を作製し、熱放散シート基材とした。
実施例13
繊維配合を、繊度0.066dtex(平均繊維径2.5μm)、繊維長3mmの配向結晶化させたPET系短繊維10部、繊度0.11dtex(平均繊維径3.5μm)、繊維長3mmの配向結晶化させたPET系短繊維10部、繊度0.22dtex(平均繊維径4.5μm)、繊維長3mmのバインダー用PET系短繊維80部に変更した以外は、実施例1と同様の方法で、坪量12g/m、厚さ32μmの不織布を作製し、熱放散シート基材とした。
実施例14
繊維配合を、繊度0.066dtex(平均繊維径2.5μm)、繊維長3mmの配向結晶化させたPET系短繊維19部、繊度0.11dtex(平均繊維径3.5μm)、繊維長3mmの配向結晶化させたPET系短繊維1部、繊度0.22dtex(平均繊維径4.5μm)、繊維長3mmのバインダー用PET系短繊維80部に変更した以外は、実施例1と同様の方法で、坪量12g/m、厚さ31μmの不織布を作製し、熱放散シート基材とした。
比較例1
繊維配合を、繊度0.33dtex(平均繊維径5.5μm)、繊維長3mmの配向結晶化させたPET系短繊維50部、繊度0.22dtex(平均繊維径4.5μm)、繊維長3mmのバインダー用PET系短繊維50部に変更した以外は、実施例1と同様の方法で、坪量12g/m、厚さ33μmの不織布を作製し、熱放散シート基材とした。
比較例2
繊維配合を、繊度0.11dtex(平均繊維径3.5μm)、繊維長3mmの配向結晶化させたPET系短繊維50部、繊度1.22dtex(平均繊維径11μm)、繊維長5mmのバインダー用PET系短繊維50部に変更した以外は、実施例1と同様の方法で、坪量13g/m、厚さ35μmの不織布を作製し、熱放散シート基材とした。
比較例3
繊維配合を、繊度0.066dtex(平均繊維径2.5μm)、繊維長3mmの配向結晶化させたPET系短繊維40部、繊度0.33dtex(平均繊維径5.5μm)、繊維長3mmの配向結晶化させたPET系短繊維20部、繊度0.22dtex(平均繊維径4.5μm)、繊維長3mmのバインダー用PET系短繊維40部に変更した以外は、実施例1と同様の方法で、坪量12g/m、厚さ31μmの不織布を作製し、熱放散シート基材とした。
比較例4
繊維配合を、繊度0.11dtex(平均繊維径3.5μm)、繊維長3mmの配向結晶化させたPET系短繊維50部、繊度0.22dtex(平均繊維径4.5μm)、繊維長3mmのバインダー用PET系短繊維50部にした以外は、実施例1と同様の方法で、坪量12g/m、厚さ31μmの不織布を作製し、熱放散シート基材とした。
(熱放散シートの作製)
実施例及び比較例の熱放散シート基材に、金属メッキとして無電解銅メッキを施した。次に、アクリル系粘着剤(固形分45%)30部、窒化硼素(粒径15〜30μm)50部、トルエン50部を混合してなる熱伝導性組成物を、金属メッキ処理を施した後の熱放散シート基材にナイフコーターを使用して付与し、トルエンを乾燥除去して、熱放散シートを作製した。
(熱伝導率の評価)
作製した熱放散シートについて、迅速熱伝導率計(Kemtherm QTM−D3:京都電子工業株式会社製)で熱伝導率(W/m・K)を測定し、比較例1の熱伝導率を1として、その相対値について、下記基準で評価した。
基準
「○」比較例1の熱伝導率を1とした場合、1.5以上
「△」比較例1の熱伝導率を1とした場合、1.1以上1.5未満
「×」比較例1の熱伝導率を1とした場合、1.1未満
Figure 0006625922
実施例1〜14及び比較例1〜4の熱放散シート基材は、いずれも厚さ25〜35μmの範囲であり、薄膜化に対応できている。実施例1〜14の熱放散シート基材を用いた熱放散シートは、比較例1〜4の熱放散シート基材を用いた熱放散シートと比較して、高い熱伝導率を示すことが確認できた。また、実施例1〜14を比較すると、本発明の熱放散シート基材(2)と本発明の熱放散シート基材(3)を用いた熱放散シートは、より高い熱伝導率を示すことが確認できた(実施例1、2、4、6〜9、12〜14)。
本発明の活用例としては、IC、トランジスター、コンデンサー、電池等の電子、電気部品は、発熱しやすい。それらの電子、電気部品を実装した電子、電気機器内における熱放散シートが好適である。

Claims (1)

  1. ポリエステル系短繊維の不織布からなり、全繊維の平均繊維径が5μm以下であり、かつ、平均繊維径が3μm以下の短繊維を必須成分として含有し、平均繊維径が5μm以下のバインダー用ポリエステル系短繊維20〜80質量%と平均繊維径が3μmを超えて5μm以下の配向結晶化ポリエステル系短繊維1〜70質量%と平均繊維径が3μm以下の配向結晶化ポリエステル系短繊維10〜79質量%とを含有してなる不織布であることを特徴とする熱放散シート基材。
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