JP6624999B2 - 自動車用端子 - Google Patents

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Description

本発明は、自動車用端子に関する。さらに詳しくは、本発明は、例えば、電気的な接続端子などの自動車用接続部品を嵌合させた後、当該接続部品の微摺動が繰り返された場合であっても接触抵抗の上昇を抑制することができ、ひいては電気的接続の信頼性を高めることができる自動車用端子およびその製造方法に関する。
自動車に使用される接続端子の数は、それらに使用される電子制御機器の増加に伴って増加する傾向がある。自動車の燃費の向上、省スペース化、携帯電話の持ち運びの便宜性などの観点から、接続端子の小型化および軽量化が求められている。これらの要求に応えるためには、接続端子同士を嵌合する際に加えられる力(挿入力)によって端子が変形することを防止するとともに、当該接続端子を小さくし、さらに接続端子の接続部における接触圧を保持することが必要である。したがって、自動車用接続端子には、これまで使用されている銅合金よりも高強度を有する材料を使用することが求められている。
銅合金よりも高強度を有する材料として、ステンレス鋼板を使用することが考えられる。ステンレス鋼板は、銅合金よりも機械的強度が高く、比重が小さく、安価であることから、小型化、軽量化、材料コストの低減などに適した材料である。
電気接点部品用材料として、ステンレス鋼板の表面の接触抵抗を下げるために、異種金属をめっきしたステンレス鋼板が開発されている(例えば、特許文献1〜3参照)。しかし、これらのステンレス鋼板が用いられた接続端子には、当該接続端子に振動が加わり、接続状態で接点部の微摺動が繰り返されたとき、めっき層が早期に摩耗し、母材のステンレス鋼が露出するため、接点部における接触抵抗が高くなるという欠点がある。
また、接続状態で振動を受けたときに発生する微摺動磨耗による接続部の電気抵抗の上昇を防ぐことができる端子として、相手側端子の接続部に接続される接続部を備え、当該接続部が表面に微細な凹凸が設けられた母材の部位と、少なくとも前記接続部を構成する母材の部位の表面に設けられ、表面が微細な凹凸状になっている第1の層と、この第1の層の表面に設けられた第2の層とを備えて構成され、前記第1の層が前記母材と前記第2の層とを継ぐために設けられ、前記第2の層よりも硬度が高く、前記第2の層が導電性と潤滑性を向上させるために設けられている端子が提案されている(例えば、特許文献4参照)。しかし、前記端子には、第1の層の表面に形成されている微細な凹凸を形成させる際に煩雑な表面加工を必要とし、さら当該凹凸が適切な表面粗さを有するかどうかを逐一管理しなければならないという欠点がある。
したがって、近年、表面に微細な凹凸を必要とせず、接点部で微摺動が繰り返されたときでも接触抵抗の上昇を抑制することができる自動車用端子の開発が待ち望まれている。
特開2004−300489号公報 特開2007−262458号公報 特開2015−028208号公報 特開2015−220145号公報
本発明は、前記従来技術に鑑みてなされたものであり、表面に微細な凹凸を必要とせず、接点部で微摺動が繰り返されたときでも接触抵抗の上昇を抑制することができる自動車用端子を提供することを課題とする。
本発明は、
(1) ステンレス鋼板を有し、電気的に接続される自動車用端子であって、当該ステンレス鋼板の表面上にCuめっき層が形成され、当該Cuめっき層上に最外層としてSnめっき層が形成され、前記Cuめっき層の付着量が1.5〜45g/m2であり、前記Snめっき層の付着量が1.5〜15g/m2であり、前記ステンレス鋼板の表面硬度が200〜400HVであることを特徴とする自動車用端子、および
(2) ステンレス鋼板を有し、電気的に接続される自動車用端子を製造する方法であって、表面硬度が200〜400HVであるステンレス鋼板の表面上にCuめっき層の付着量が1.5〜45g/m2となるようにCuめっき層を形成させ、形成されたCuめっき層上に最外層としてSnめっき層の付着量が1.5〜15g/m2となるようにSnめっき層を形成させることを特徴とする自動車用端子の製造方法
に関する。
本発明によれば、表面に微細な凹凸を必要とせず、接点部で微摺動が繰り返されたときでも接触抵抗の上昇を抑制することができる自動車用端子が提供される。
本発明の自動車用端子の一実施態様のオス端子の概略側面図である。 本発明の自動車用端子としてオス端子が用いられた接続構造の概略断面図である。 各実施例および各比較例において、耐微摺動摩耗性を調べる際に用いられる装置の概略説明図である。 (a)は、実施例1で得られた接続部品用材料のめっき層のX線回折図、(b)は、実施例3で得られた接続部品用材料のめっき層のX線回折図である。
本発明の自動車用端子は、前記したように、ステンレス鋼板からなる自動車用端子であり、当該ステンレス鋼板の表面上にCuめっき層が形成され、当該Cuめっき層上にSnめっき層が形成され、前記Cuめっき層の付着量が1.5〜45g/m2であり、前記Snめっき層の付着量が1.5〜15g/m2であり、前記ステンレス鋼板の表面硬度が200〜400HVであることを特徴とする。
本発明の自動車用端子は、前記構成要件を有することから、表面に微細な凹凸を必要とせず、接点部で微摺動が繰り返されたときでも接触抵抗の上昇を抑制する性質(以下、耐微摺動摩耗性という)に優れている。
本発明の自動車用端子には、ステンレス鋼板が用いられる。当該ステンレス鋼板の表面上には、Cuめっき層が形成され、当該Cuめっき層上にSnめっき層が形成されている。当該表面上にCuめっき層が形成され、当該Cuめっき層上にSnめっき層が形成されているステンレス鋼板は、例えば、表面硬度が200〜400HVであるステンレス鋼板の表面上にCuめっき層の付着量が1.5〜45g/m2となるようにCuめっき層を形成させ、形成されたCuめっき層上にSnめっき層の付着量が1.5〜15g/m2となるようにSnめっき層を形成させることによって製造することができる。
ステンレス鋼板としては、例えば、JISに規定されている、SUS301、SUS304、SUS316などのオーステナイト系ステンレス鋼板;SUS430、SUS430LX、SUS444などのフェライト系ステンレス鋼板;SUS410、SUS420などのマルテンサイト系ステンレス鋼板などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。
ステンレス鋼板の板厚、長さおよび幅は、いずれも特に限定されず、ステンレス鋼板の種類、自動車用端子の用途などに応じて適宜設定することが好ましい。その一例として、50μm〜0.5mm程度の板厚を挙げることができる。
ステンレス鋼板の表面硬度は、Cuめっき層およびステンレス鋼板が摺動時のせん断力によって塑性流動し、ステンレス鋼板が表面に露出することによって酸化し、接触抵抗が上昇し、耐微摺動摩耗性が低下することを抑制する観点から、200HV以上であり、摺動時のせん断力によってステンレス鋼板が僅かに塑性変形し、摺動時にCuめっき層が塑性流動することによって摩耗を抑制し、ステンレス鋼板が表面に露出することよって耐微摺動摩耗性が低下することを抑制する観点から、400HV以下である。ステンレス鋼板の表面硬度は、例えば、焼鈍、冷間圧延などを当該ステンレス鋼板に施すことによって容易に調節することができる。
ステンレス鋼板の表面硬度は、ステンレス鋼板の表面のビッカース硬度(HV)を意味し、マイクロビッカース硬さ試験機〔(株)ミツトヨ製、品番:HM−221〕を用いて測定したときの値である。当該ステンレス鋼板の表面硬度の具体的な測定方法は、以下の実施例に記載する。
なお、ステンレス鋼板の表面上には、ステンレス鋼板とCuめっき層との密着性を向上させる観点から、本発明の目的を阻害しない範囲内でNiめっき層が形成されていてもよい。Niめっき層は、例えば、Niめっき、Niストライクめっきなどによって形成させることができる。NiめっきおよびNiストライクめっきは、いずれも電気めっき法または無電解めっき法によって行なうことができる。電気めっき法としては、例えば、ウッド浴を用いた電気めっき法、ワット浴を用いた電気めっき法、スルファミン酸浴を用いた電気めっき法などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。ステンレス鋼板上にNiめっき層を形成させる場合、Niめっき層の付着量は、ステンレス鋼板とCuめっき層との密着性を向上させる観点から、好ましくは0.4g/m2以上、より好ましくは0.9g/m2以上であり、ステンレス鋼板とCuめっき層との密着性を向上させる観点から、好ましくは4g/m2以下、より好ましくは3g/m2以下である。
ステンレス鋼板上にCuめっき層を形成させる方法としては、電気めっき法および無電解めっき法があるが、本発明においては、いずれの方法によってCuめっき層を形成させてもよい。電気めっき法としては、例えば、硫酸銅および硫酸を含有し、必要により、塩素イオン、めっき抑制剤、めっき促進剤などを含有する硫酸銅めっき浴などを用いた電気めっき法などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。Cuめっき層の付着量は、耐微摺動摩耗性を向上させる観点から、1.5〜45g/m2である。
ステンレス鋼板上に形成されたCuめっき層上にSnめっき層を形成させる方法としては、電気めっき法および無電解めっき法が挙げられ、本発明においては、いずれの方法によってSnめっき層が形成されてもよい。電気めっき法としては、例えば、メタンスルホン酸浴、フェロスタン浴、ハロゲン浴などのSnめっき浴を用いた電気めっき法などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。Cuめっき層上に形成されるSnめっき層の付着量は、耐微摺動摩耗性を向上させる観点から、1.5〜15g/m2である。
なお、本発明においては、Cuめっき層およびSnめっき層からなるめっき層は、ステンレス鋼板の一方表面のみに形成されていてもよく、ステンレス鋼板の両表面に形成されていてもよい。前記めっき層において、Snめっき層は、本発明の自動車用端子に形成されているめっき層の最表面層を形成する。
Snめっき層をステンレス鋼板に形成させた後には、Snめっき層にウイスカーが生成することを抑制するために、当該ステンレス鋼板をSnの融点以上の温度に加熱することにより、当該ステンレス鋼板にリフロー処理を施すことが好ましい。
以下に、本発明の自動車用端子を図面に基づいて説明するが、本発明は、当該図面に記載された実施態様のみに限定されるものではない。
図1は、本発明の自動車用端子の一実施態様のオス端子の概略側面図である。図2は、本発明の自動車用端子としてオス端子が用いられた接続構造の概略断面図である。
図2に示されるように、オス端子1は、相手側端子であるメス端子2の接続部3に電気的に接続される接続部4を有する。オス端子1は、前記Cuめっき層上にSnめっき層が形成されたステンレス鋼板に打ち抜き加工を施した後、当該ステンレス鋼板に形成されているSnめっき層がメス端子2と摺動する外面となるように曲げ加工、切り起こし加工、叩き出し加工などを施すことによって形成されている。
メス端子2の接続部は、筒状の凸部5および弾性接触片6の凸部7で構成されている。メス端子2は、例えば、ステンレス鋼、銅などの金属からなる金属プレートを打ち抜き加工した後、当該金属プレートに曲げ加工、切り起こし加工、叩き出し加工などを施すことによって形成されている。メス端子2は、図示されていないが、電線の端末に接続されるバレル部と、オス端子1が挿入される筒状部8を有する。バレル部は、図示されていないが、電線の被覆をかしめつけるインシュレーションバレルおよび電線の芯線をかしめつけるワイヤバレルを有する。
本発明の自動車用端子は、耐微摺動摩耗性に優れていることから、例えば、自動車に使用されるコネクタ、リードフレーム、ハーネスプラグなどの電気接点部品などに好適に使用することができる。
次に本発明を実施例に基づいてさらに詳細に説明するが、本発明はかかる実施例のみに限定されるものではない。
以下の実施例および比較例では、3種類のステンレス鋼板(板厚:0.2mm)を用いた。各ステンレス鋼板の化学成分を表1に示す。
Figure 0006624999
実施例1〜12および比較例1〜10
ステンレス鋼板A、BおよびCに種々の条件で焼鈍酸洗および冷間圧延を繰り返し行なうことにより、表2に示す硬度を有するステンレス鋼板を得た。なお、ステンレス鋼板の硬度は、Cuめっき層が形成され、当該Cuめっき層上にSnめっき層が形成されたステンレス鋼板(以下、自動車端子用基材という)を製造した後に以下の方法に基づいて測定した。
各ステンレス鋼板を縦110mm、横300mmの大きさに切り出し、当該ステンレス鋼板に常法によりアルカリ脱脂および酸洗を施した。
なお、前記ステンレス鋼板にNiストライクめっき層を形成させる場合には、以下に示すNiストライクめっきの条件で、当該ステンレス鋼板をウッド浴に浸漬し、Ni層の付着量が0.9g/m2となるように通電することにより、Niストライクめっきを施した。
〔Niストライクめっきの条件〕
・Niめっき液(ウッド浴):塩化ニッケル240g/L、塩酸125mL/L(pH:1.2)
・めっき液の液温:35℃
・電流密度:8A/dm2
表2の「Niストライクめっきの有無」の欄に記載の「無」は、Niストライクめっきが施されていないことを意味し、「有」は、Niストライクめっきが施されていることを意味する。
次に、前記ステンレス鋼板を硫酸めっき浴に浸漬し、以下に示すCuめっきの条件でCuめっきを行なうことにより、表2に示す付着量のCuめっき層を形成させた後、当該ステンレス鋼板をメタンスルホン酸浴に浸漬し、以下に示すSnめっきの条件でSnめっきを行なうことにより、表2に示す付着量のSnめっき層を形成させ、自動車端子用基材を作製した。
〔Cuめっきの条件〕
・Cuめっき液(硫酸銅めっき浴):硫酸銅200g/L、硫酸45g/L
・めっき液の液温:30℃
・電流密度:15A/dm2
〔Snめっきの条件〕
・Snめっき液(メタンスルホン酸浴)(Sn2+50g/L、遊離酸120mL/L)(pH:0.2)
・めっき液の液温:30℃
・電流密度:10A/dm2
次に、前記で得られた自動車端子用基材をSnの融点以上の温度に加熱することにより、当該ステンレス鋼板にリフロー処理が施された自動車端子用基材を作製した。図3の「リフロー処理の有無」の欄において、「有」は、リフロー処理が施されていることを意味し、「無」は、リフロー処理が施されていないことを意味する。
前記で得られた自動車端子用基材を裁断することにより、自動車端子用基材のめっき層の付着量を測定するための試験片、自動車端子用基材に用いられているステンレス鋼板の硬度を測定するための試験片および自動車端子用基材の耐微摺動摩耗性を測定するための試験片素材を作製した。
前記で得られた自動車端子用基材のNiめっき層、Cuめっき層およびSnめっき層の付着量を以下のめっき層の付着量の測定方法に基づいて測定した。その結果を表2に示す。
〔めっき層の付着量の測定方法〕
前記で得られた自動車端子用基材のめっき層の付着量を測定するための試験片を硫酸中に浸漬することにより、各めっき層を溶解させ、得られた溶液を用い、高周波誘導結合プラズマ(ICP)発光分析装置〔(株)島津製作所製、品番:ICPS−8100〕にて各めっき層における各元素の付着量を測定した。
また、前記で得られた自動車端子用基材に用いられているステンレス鋼板の硬度を以下のステンレス鋼板の表面硬度の測定方法に基づいて測定した。その結果を表2に示す。
〔ステンレス鋼板の表面硬度の測定方法〕
前記で得られたステンレス鋼板の硬度を測定するための試験片として、縦25mm、横15mmの長方形状の試験片を用いた。当該試験片をエポキシ樹脂で包埋し、当該エポキシ樹脂を硬化させることにより、包埋体を作製した。当該包埋体を裁断し、その断面に自動研磨装置で鏡面加工を施した。
次に、マイクロビッカース硬さ試験機〔(株)ミツトヨ製、品番:HM−221〕を用い、前記鏡面加工が施された断面において、ステンレス鋼板の表面から板厚の中心方向に15μmまでの範囲の表層のビッカース硬度を荷重10gにて任意の5カ所で測定し、その平均値をステンレス鋼板の表面硬度とした。
次に、自動車端子用基材の耐微摺動摩耗性を以下の耐微摺動摩耗性の測定方法に基づいて測定した。その結果を表2に示す。
〔耐微摺動摩耗性の測定方法〕
前記で得られた自動車端子用基材の耐微摺動摩耗性を測定するための試験片素材を裁断することにより、縦5mm、横40mmの長方形状の基材プレートおよび縦5mm、横10mmの長方形状の試験片を作製した。
耐微摺動摩耗性の測定の際には摺動試験機として摺動試験機〔(株)山崎精機研究所製、品番:CRS−G2050〕を用い、図3に示されるように、基材プレート11および試験片12を設置することによって耐微摺動摩耗性を調べた。なお、図3は、耐微摺動摩耗性を調べる際に用いられる装置の概略説明図である。
より具体的には、試験片12を2つ折りにしたときの一方の面の中央部に半径が1.2mmであり、最大深さが0.3mmである半球状の凸部13をプレス加工によって形成させた後、曲げ角度が120°で2つ折りになるように試験片12に曲げ加工を施した。基材プレート11の表面と、試験片12の凸部13の頂点とを接触させ、試験片12をばね(図示せず)で押さえることにより、基材プレート11と凸部13との接触圧を3.0Nに調整した。接触圧を3.0Nに維持した状態で基材プレート11を矢印Pに示されるように、その長手方向に往復時の移動距離が100μmとなるように調整し、摺動時の周波数を1Hzに設定して摺動させた。このとき、摺動開始位置から1往復するまでの摺動操作を摺動1サイクルとし、当該摺動操作を1サイクル、200サイクルおよび400サイクル行なった後、基材プレート11と試験片12との間に電流10mAを通電し、基材プレート11と試験片12との間の電圧の変化を4端子法にて測定し、式:
[接触抵抗]=[測定電圧]÷[通電電流]
に基づいて接触抵抗を算出し、以下の評価基準に基づいて耐微摺動摩耗性を評価した。
(評価基準)
◎:摺動1サイクル目と摺動200サイクル目との抵抗値の差および摺動1サイクル目と摺動400サイクル目との抵抗値の差がいずれも10mΩ以下である。
〇:摺動1サイクル目と摺動200サイクル目との抵抗値の差が10mΩ以下であり、摺動1サイクル目と摺動400サイクル目との抵抗値の差が10mΩを越える。
×:摺動1サイクル目と摺動400サイクル目との抵抗値の差に関係なく、摺動1サイクル目と摺動200サイクル目との抵抗値の差が10mΩを超える。
Figure 0006624999
表2に示された結果から、各実施例で得られた自動車端子用基材は、いずれも、各比較例で得られた自動車端子用基材と対比して、耐微摺動摩耗性に優れていることがわかる。
参考例1
実施例1で得られた自動車端子用基材および実施例3で得られた自動車端子用基材の各めっき層のX線回折を(株)リガク製、型番:RINT2500型〔X線源:CuKα線、管電圧:40kV、管電流:100mA、ステップ幅:0.02°、測定速度:4°/min〕で調べた。その結果を図4に示す。図4において、(a)は、実施例1で得られた自動車端子用基材のめっき層のX線回折図、(b)は、実施例3で得られた自動車端子用基材のめっき層のX線回折図である。
図4に示された結果から、実施例1で得られた自動車端子用基材では、リフロー処理が施されているので、CuとSnとの金属間化合物が形成されているのに対し、実施例3で得られた自動車端子用基材では、リフロー処理が施されていないので、CuとSnとの金属間化合物が形成されていないことがわかる。
また、表2に示された結果から、実施例1および実施例3で得られた自動車端子用基材は、いずれも耐微摺動摩耗性に優れていることから、リフロー処理による金属間化合物の生成に関係なく、優れた耐微摺動摩耗性が発現されることがわかる。
したがって、自動車用端子に前記自動車端子用基材を使用した場合には、当該自動車用端子は、表面に微細な凹凸を必要とせず、接点部で微摺動が繰り返されたときでも接触抵抗の上昇を抑制することができることがわかる。
本発明の自動車用端子は、例えば、自動車に使用されるコネクタ、リードフレーム、ハーネスプラグなどの電気接点部品などに使用することが期待されるものである。
1 オス端子
2 メス端子
3 接続部
4 接続部
5 凸部
6 弾性接触片
7 凸部
8 筒状部
11 基材プレート
12 試験片
13 試験片の凸部

Claims (2)

  1. ステンレス鋼板を有し、電気的に接続される自動車用端子であって、当該ステンレス鋼板の表面上にCuめっき層が形成され、当該Cuめっき層上に最外層としてSnめっき層が形成され、前記Cuめっき層の付着量が1.5〜45g/m2であり、前記Snめっき層の付着量が1.5〜15g/m2であり、前記ステンレス鋼板の表面硬度が200〜400HVであることを特徴とする自動車用端子。
  2. ステンレス鋼板を有し、電気的に接続される自動車用端子を製造する方法であって、表面硬度が200〜400HVであるステンレス鋼板の表面上にCuめっき層の付着量が1.5〜45g/m2となるようにCuめっき層を形成させ、形成されたCuめっき層上に最外層としてSnめっき層の付着量が1.5〜15g/m2となるようにSnめっき層を形成させることを特徴とする自動車用端子の製造方法。
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